JP2014013736A - 二次電池の制御方法及び制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】二次電池の劣化を従来よりも適切に抑制することができ且つできるだけ大きな容量を得ることができる方法及び装置を提供する。
【解決手段】二次電池の充電時における電池の抵抗Rcと放電時における電池の抵抗Rdの比であるRd/Rcが閾値よりも大きくなった場合に、前記Rd/Rcが前記閾値以下となるように前記二次電池の使用電圧範囲を狭めることを含む、二次電池の制御方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、二次電池の充放電の制御方法及び制御装置に関する。
近年、二次電池は、パソコン、ビデオカメラ、及び携帯電話等の電源として、あるいは自動車や電力貯蔵用の電源として、なくてはならない重要な構成要素となってきている。
二次電池では、容量を大きく得るために、できるだけ広い電圧範囲で使用したいという要望がある。ただし、二次電池は使用と共に、内部抵抗の増大、電池容量の低下等の電池劣化が生じる。特に、広い電圧範囲で二次電池を使用すると耐久性が劣化しやすく、リチウムイオン二次電池は例えばSOC40%〜80%といった制限した範囲で使用しているのが実情である。また、使用により二次電池が劣化していったときに、初期に設定した電圧範囲のままで継続して使用すると、二次電池の劣化が加速されるという問題があった。
このような電池劣化に対して、リチウム二次電池の劣化に起因するパラメータを検知し、劣化パラメータが閾値より高くなった場合に満充電電圧の目標値を下げることで、複数サイクル後の電池性能低下を抑制する方法が提案されている(特許文献1)。
特開2010−73657号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、負極の劣化しか検知できないことや、劣化が進行しにくい電圧範囲を正確に設定することができなかった。
このような課題に鑑みて、本発明者は、二次電池の劣化を従来よりも適切に抑制することができ且つできるだけ大きな容量を得ることができる方法及び装置について、鋭意研究を行った。
本発明は、二次電池の充電時における電池の抵抗Rcと放電時における電池の抵抗Rdの比であるRd/Rcが閾値よりも大きくなった場合に、Rd/Rcが閾値以下となるように二次電池の使用電圧範囲を狭めることを含む、二次電池の制御方法である。
本発明はまた、二次電池の充電電流及び放電電流をそれぞれ検出する電流検出手段と、
二次電池の充電時と放電時との端子電圧をそれぞれ検出する電圧検出手段と、
電流検出手段と電圧検出手段との検出結果に基づき、放電時の抵抗Rdと充電時の抵抗Rcとを算出し、両者の比であるRd/Rcを演算する手段と、
Rd/Rcが閾値よりも高いか否かを判定する判定手段と、
Rd/Rcが閾値よりも高いときに、Rd/Rcが閾値以下となるように二次電池の使用電圧範囲を狭く設定する設定手段と、
を含む、二次電池の制御装置である。
本発明によれば、二次電池の劣化を従来よりも適切に抑制することができ且つできるだけ大きな容量を得ることが可能となる。
本発明に係る制御方法の流れを示すフローチャートである。 使用上限電圧を変えた場合と変えない場合のサイクル回数による電池容量劣化の傾向を示すグラフである。 上限電圧を振ってRc及びRdを測定するときのパターンの一例を示すグラフである。 初期の電池について、所定範囲で電圧を振って充放電したときのインピーダンスである。 耐久後の電池について、所定範囲で電圧を振って充放電したときのインピーダンスである。 二次電池の充放電制御装置の概略構成を表す模式図である。 本発明に係る充放電制御に用いた試験用小型セルの断面模式図である。 本発明に係る充放電制御に用いた試験用全固体電池の断面模式図である。
本発明は、二次電池の充電時における電池の抵抗Rcと放電時における電池の抵抗Rdの比であるRd/Rcが閾値よりも大きくなった場合に、Rd/Rcが閾値以下となるように二次電池の使用電圧範囲を狭めることを含む、二次電池の制御方法を対象とする。
本発明においては、二次電池の使用電圧範囲を基準にして、使用電圧範囲の上限電圧及び/または下限電圧の電圧値を変えながら二次電池の抵抗値をモニタリングする。そして、充電時における電池の抵抗Rcと放電時における電池の抵抗Rdの比であるRd/Rcが閾値以下の場合は、二次電池の使用電圧範囲を変更せず、Rd/Rcが閾値よりも大きい場合は、Rd/Rcが閾値以下となるように二次電池の使用電圧範囲を狭める。これにより、Rd/Rcが閾値以下となる電圧範囲内で二次電池を使用することができる。
二次電池の使用電圧範囲とは、初期設定の電圧範囲、または本発明により再設定された電圧範囲であり、SOCともいう。初期設定の電圧範囲は電池に種類に応じて任意に決めることができるが、全固体電池の場合の初期設定の電圧範囲は例えば3V〜4.4V等にすることができる。
本発明によれば、充電時における二次電池の抵抗Rcと放電時における二次電池の抵抗Rdを直接測定するため、二次電池の劣化モードによらず、二次電池の劣化を検知することができる。そして、Rd/Rcが劣化が進みにくい閾値以下の範囲になるように、二次電池の使用電圧範囲を狭めることができるので、二次電池の劣化を適切に抑制しつつ、できるだけ大きな容量を得ることが可能となる。
Rd/Rcが閾値以内であれば、使用電圧範囲にて、続けて電池を使用することができる。Rd/Rcが閾値以内ということは、二次電池の使用(充放電)による二次電池の抵抗の増加が所定内に収まっていることを意味する。
図1に、本発明に係る制御方法の流れを表すフローチャートを示す。ステップS1にて、任意のときに、二次電池の電圧範囲を変えて充放電しながらRc及びRdを測定する。ステップS2にてRd/Rc≦閾値を満たすか否か判定する。Rd/Rc≦閾値を満たす場合、ステップ3で使用電圧範囲が維持され、ステップS1に戻る。ステップ2にてRd/Rc≦閾値を満たさない場合、ステップ4にてRd/Rc≦閾値となる電圧範囲が設定され、ステップS1に戻る。
ステップ4において設定されるRd/Rc≦閾値となる電圧範囲は、ステップS1にて測定された結果に基づいて、決定することができる。したがって、適切な電圧範囲を設定することができる。
Rd/Rcが閾値より大きい場合に二次電池を使い続けると、充放電1サイクル毎に二次電池の抵抗値が、設計よりも大きく増加していくため、二次電池の劣化が早くなる。Rd/Rcが閾値以内となる電圧範囲で使用すれば、設計にて想定した寿命以上を二次電池が有することができる。Rd/Rcが閾値以内となる電圧範囲で電池を使用することによって、図2に示すように、電池の寿命を長くすることができる。
本発明においては、Rd/Rc≦閾値となる電圧範囲で二次電池を制御することが必要である。閾値は、所望の電池寿命に応じて設定することができ、好ましくは1.01以下、より好ましくは1.001以下、さらに好ましくは1.0001以下、さらにより好ましくは1.00008以下である。
二次電池の抵抗値のモニタリングは、二次電池の使用電圧範囲を基準にして、例えば上限電圧を段階的に下げながら充放電を繰り返し行って、充電中及び放電中の二次電池の抵抗値を測定することによって行うことができる。そして、ある上限電圧にて充電時の抵抗値Rcと放電時の抵抗値Rdとの間に所定の乖離がみられたとき、使用電圧範囲の上限電圧を下げる。
また、二次電池の使用電圧範囲を基準にして、下限電圧を段階的に上げながら充放電を繰り返し行って、充電中及び放電中の二次電池の抵抗値を測定してもよい。そして、ある下限電圧にて充電時の抵抗値Rcと放電時の抵抗値Rdとの間に所定の乖離がみられたとき、使用電圧範囲の下限電圧を下げる。上限電圧と下限電圧とを両方変えながらRc及びRdを測定してもよいが、この場合、上限電圧及び下限電圧を変更したときのRd/Rcの値への影響を分離するために、上限電圧を変えながらRc及びRdを測定することと、下限電圧を変えながらRc及びRdを測定することとは、別個に行うことが好ましい。
上限電圧を変える場合のRc及びRdを測定する方法を、図3を参照しながら説明する。上限電圧を変える場合は、図3に示すように、使用電圧範囲の上限電圧をVEとすると、使用電圧範囲の下限電圧VAからVBに上げてからVAに下げる、VAからVCに上げてからVAに下げる、VAからVDに上げてからVAに下げる、VAからVEに上げてからVAに下げる等のように、使用電圧範囲の下限電圧VAからVB、VC、VD、または使用電圧範囲の上限電圧VEまで電圧を上げてVAに下げる過程の任意の電圧値にて、Rc及びRdを測定することができる。このように、上限電圧を振りながらRc及びRdを測定することができる。
いずれかの上限電圧にてRd/Rcが閾値より大きくなった場合に、測定結果に基づいて、Rd/Rcが閾値以下となる上限電圧に使用電圧範囲が再設定され得る。例えば、VAからVDに上げてからVAに下げたときのRd/Rcが閾値より大きくなり、VAからVCに上げてからVAに下げたときのRd/Rcが閾値以下である場合、上限電圧をVCに設定することができる。閾値付近のRd/Rcが得られる上限電圧を再設定するために、VB、VC、VD、VEの上限電圧の変更幅を適切に設定することが好ましいが、別法では、例えば上限電圧をVB、VC、VD、VEとして充放電したときのRd/Rcのそれぞれの値に基づいて、例えば最小ニ乗法等により近似曲線を算出し、閾値付近のRd/Rcが得られる上限電圧を算出してもよい。
上記のように、上限電圧をVEに向かって段階的に上げながらRc及びRdを測定してもよく、あるいは、反対にVEから上限電圧を段階的に下げながらRc及びRdを測定してもよい。
図3に一例として示したVA、VB、VC、VD、及びVEは、任意の電圧値であることができるが、例えば、使用電圧範囲の下限電圧VAが3.00V、及び使用電圧範囲の上限電圧VEが4.55Vであるとき、VEとVDの間隔、VDとVCの間隔、及びVCとVBの間隔をそれぞれ、1mV〜50mV、または5mV〜15mVといった範囲にすることができる。
同様に下限電圧を変える場合は、下限電圧を振りながら、Rc及びRdを測定することができる。
上限電圧または下限電圧を変えて充放電を行うときの電圧範囲は、必ずしも二次電池の使用電圧範囲(SOC)と同じ範囲で行う必要はない。例えば上限電圧を変えて充放電を行う場合、充放電時間を短くするために下限電圧をSOC50以上とすることが好ましい。また、上限電圧の変更は、好ましくはSOC60以上から開始され、好ましくはSOC70以上から開始され、さらに好ましくはSOC80以上から開始され、段階的に上限電圧を上げていくことができる。これとは反対に、上限電圧の変更を、上限電圧を段階的に下げて行ってもよく、例えばSOC100から開始して上限電圧を段階的に下げて行ってもよい。ここで言及するSOCとは使用電圧範囲を意味し、例えばSOC0は使用電圧範囲の下限であり、SOC100は使用電圧範囲の上限である。
また、例えば下限電圧を変えて充放電を行う場合、充放電時間を短くするために上限電圧をSOC50以下とすることが好ましい。また、下限電圧の変更は、好ましくはSOC40以下から開始され、好ましくはSOC30以下から開始され、さらに好ましくはSOC20以下から開始され、段階的に下限電圧を下げていくことができる。これとは反対に、下限電圧の変更を、段階的に上げて行ってもよく、例えばSOC0から開始して下限電圧を段階的に上げて行ってもよい。
Rc及びRdは、充放電1サイクルの充電中及び放電中において同じ電圧値であれば、任意の電圧値で測定すればよく、例えばSOC0、SOC50、またはSOC100等で測定してもよい。また、充電中の平均抵抗値及び放電中の平均抵抗値を測定し、その比をRd/Rcの値としてもよい。また、使用電圧範囲の中心(SOC50)付近の電圧値でRd及びRcを測定してもよい。
充放電方式は、CC(一定電流)充放電またはCC−CV(一定電流−一定電圧)充放電であることができるが、CC−CV充放電が好ましい。CC充放電をする場合、電池の劣化により抵抗が高くなってくると、過電圧のために、充電時には、実際の電池のポテンシャルよりも電圧が高く計測され、放電時には、実際の電池のポテンシャルよりも電圧が低く計測され得るが、CC−CV充放電の場合、電池の劣化による抵抗増加によらず過電圧の影響を受けないで充放電をすることができる。
充放電電流は、特に限定されるものではないが、例えば0.1C〜20C、1C〜10C、または3C〜7C等の範囲で行われ得る。CC−CVの場合、CVカット電流は0.1C以下が好ましく、0.01C以下がより好ましく、あるいはCCのときの設定レートの1/10以下が好ましく、1/100以下がより好ましい。また二次電池が全固体電池の場合は、比較的高温における耐久性に優れ且つ高温で二次電池の内部抵抗が低下するため、恒温槽等を用いて、充放電時の二次電池の温度を約40〜60℃、約65〜85℃、または約90〜100℃に制御してもよい。
二次電池は、複数の二次電池(セル)が含まれる電池パックとして使用され得るが、その場合、本願発明においては、最も劣化しているセルのRd/Rc値をモニタリングすればよい。最も劣化しているセルは従来技術を用いて検知することができ、例えば二次電池の使用中に各セルの積算温度を記録しておき、積算温度が最も大きいセルを、最も劣化しているセルとして選択することができ、あるいは、放電中のある電圧において初期の抵抗値に比べて抵抗値が大きく変化しているセルを、最も劣化しているセルとして選択することができる。
本願発明に係る制御方法は、任意の時期または任意の間隔で行うことができ、例えば自動車に二次電池を搭載する場合、車検時若しくは点検時等、または所定のサイクル数相当の走行をしたとき等にRd/Rcを測定し、その値が閾値以内であるか否かを判定し、二次電池の使用電圧範囲を維持するかまたは変更することができる。
例えば、プラグインハイブリッド(PHV)または電気自動車(EV)に、複数のセルを含む二次電池を用いる場合、二次電池を充電するときときに最も劣化しているセルを充放電させてRd/Rcを測定し、その値が閾値以内であるか否かを判定し、二次電池の使用電圧範囲を維持するかまたは変更することができる。ハイブリッド車(HV)に複数のセルを含む二次電池を用いる場合は、別途補助電源を用いて夜間等の停車中に、最も劣化しているセルを充放電させてRd/Rcを測定し、その値が閾値以内であるか否かを判定し、二次電池の使用電圧範囲を維持するかまたは変更することができる。
自動車の走行中に二次電池のRd/Rcを測定してもよいが、電圧範囲を大きく振ってRd/Rcを測定するために、二次電池パック内の測定対象セルを自動車システムから切り離して、自動車に別途備えた補助電源を用いて測定対象セルを充放電してRd/Rcを測定することが好ましい。
測定する二次電池の抵抗値は、直流抵抗または交流抵抗(インピーダンス)として測定することができ、インピーダンスとしてモニタリングすることが好ましい。二次電池のインピーダンスをモニタリングする場合、劣化モードを分けることができ、特に、二次電池が全固体電池の場合、活物質と固体電解質との界面の劣化のモードをより精度良く検知することができる。
インピーダンス測定を行う場合、モニタリングする周波数は電池の構成によって異なり得るため、あらかじめ、直流抵抗成分及び反応抵抗成分が、どの周波数周辺で取得できるか確認しておくことが好ましく、これは、インピーダンス測定を行ってコールコールプロットをすることによって確認することができる。
二次電池のインピーダンス測定から得られたコールコールプロットにて、円弧の左端の終端において直流抵抗成分を得ることができ、円弧の右端の終端において測定されたインピーダンスの抵抗成分から直流抵抗成分を減算して反応抵抗成分を得ることができる。使用電圧範囲、特に上限電圧を変えて二次電池の充放電を行ったときに、二次電池について測定したコールコールプロットの低周波数側のインピーダンスが変化しやすい。直流抵抗成分は、電池によっては電池劣化による変化が少ないことがあり、反応抵抗成分の変化をより精度よく検知したい場合は、円弧の右端の終端にて得られたインピーダンスの抵抗成分から円弧の左端の終端で得られたインピーダンスの抵抗成分を減算して反応抵抗を算出し、電池劣化を評価してもよい。
充放電サイクル中に二次電池のインピーダンスを測定する方法は、充放電電流に0.001C程度の微小電流をのせて、コールコールプロットにて得られた円弧の右端の終端の周波数にてインピーダンスを測定すればよい。二次電池の反応抵抗の変化をより精度良く検知したい場合は、測定したインピーダンスの抵抗成分からコールコールプロットにて得られた直流抵抗成分を差し引けばよい。
本発明はまた、二次電池の充電電流及び放電電流をそれぞれ検出する電流検出手段と、
二次電池の充電時と放電時との端子電圧をそれぞれ検出する電圧検出手段と、
電流検出手段と電圧検出手段との検出結果に基づき、放電時の抵抗Rdと充電時の抵抗Rcとを算出し、両者の比であるRd/Rcを演算する手段と、
Rd/Rcが閾値よりも高いか否かを判定する判定手段と、
Rd/Rcが閾値よりも高いときに、Rd/Rcが閾値以下となるように二次電池の使用電圧範囲を狭く設定する設定手段と、
を含む、二次電池の充放電制御装置を対象とする。
図6に、本発明に係る二次電池の制御装置の概略構成を表す模式図を示す。図6において、10は二次電池、21は充電電流及び放電電流をそれぞれ検出する電流検出手段、22は二次電池10の端子電圧を検出する電圧検出手段である。31はRd/Rcを演算する演算手段であり、32はRd/Rc≦閾値を満たすか否かを判定する判定手段であり、33は二次電池の使用電圧範囲を設定する設定手段であり、31〜33は例えばコンピュータ等で構成される。また、31〜33の演算手段、判定手段、及び設定手段は別個に示しているが、演算手段、判定手段、及び設定手段の機能を有する1つの制御手段として構成してもよい。
図1のフローチャートと合わせて説明すると、ステップS1にて設定手段33により二次電池の電圧範囲を変えて充放電しながら、電流検出手段21及び電圧検出手段22によりRc及びRdが測定される。ステップS2にて演算手段31にてRd/Rcが演算され、判定手段32にてRd/Rc≦閾値を満たすか否か判定される。Rd/Rc≦閾値を満たす場合、ステップS3にて設定手段33にて使用電圧範囲が維持されステップS1に戻り、Rd/Rc≦閾値を満たさない場合、ステップS4にて設定手段33にてRd/Rc≦閾値となる電圧範囲が設定され、ステップS1に戻る。
設定手段33にて設定されるRd/Rc≦閾値となる電圧範囲は、例えば、設定手段33が、演算手段31にて演算されたRd/Rcの結果を記憶しておき、それらの測定結果に基づいて、Rd/Rcが閾値以下となる使用電圧範囲が再設定され得る。再設定する使用電圧範囲は、Rd/Rc≦閾値を満たす測定した電圧範囲にすることができ、あるいは、使用電圧範囲に対するRd/Rcの各数値について、例えば最小ニ乗法等により近似曲線を算出し、閾値付近のRd/Rcが得られる使用電圧範囲を算出してもよい。
上記説明は本発明に係る制御装置の一例であり、例えば、演算手段、判定手段、及び設定手段を1つの手段として構成して、ステップS1〜S4を実行してもよい。
本発明に係る制御装置は、車両に搭載することができ、例えば、プラグインハイブリッド(PHV)、電気自動車(EV)、またはハイブリッド車(HV)に搭載することができる。プラグインハイブリッド(PHV)または電気自動車(EV)に本発明に係る制御装置を搭載する場合、二次電池を充電するときに、最も劣化しているセルを充放電させてRd/Rcを測定し、その値が閾値以内であるか否かを判定し、二次電池の使用電圧範囲を維持するかまたは変更することができる。ハイブリッド車(HV)に本発明に係る制御装置を搭載する場合は、別途補助電源を用いて、夜間等の停車中に、最も劣化しているセルを充放電させてRd/Rcを測定し、その値が閾値以内であるか否かを判定し、二次電池の使用電圧範囲を維持するかまたは変更することができる。
本発明において、二次電池は特に限定されず、例えば非水系リチウムイオン電池等の液系電池、ニッケル水素電池、全固体電池等の従来知られた二次電池であることができるが、全固体電池が好ましく、硫化物系全固体電池がより好ましい。全固体電池は特に高電圧領域で使用されるため、電池が劣化する場合、正極活物質の劣化が劣化の主要因と考えられるが、このように正極が劣化した場合であっても、本発明によれば、適切な電圧範囲を設定することができる。
使用電圧範囲の上限電圧が高すぎる場合、液系電池の場合は主に電解液が劣化しやすく、全固体電池の場合は主に活物質の表面が劣化しやすい。また、使用電圧の上限電圧及び下限電圧の差によって、電池全体が膨張収縮し、電池内部の構成要素が付いたり離れたりすることで電池が劣化し得る。これらの使用電圧範囲の電池への影響は、電池の劣化とともに大きくなる傾向があるので、本発明により、電池の劣化を最小限に抑えつつ、電池の劣化にあわせて使用電圧範囲を変えることが有効である。
(全固体電池の作成)
次のようにして、Ar雰囲気のグローボックス内で試験用全固体電池を作成した。
1700mgのLiCo1/3Ni1/3Mn1/32正極活物質粒子、並びに正極活物質粒子100重量部に対して固形分比率で、固体電解質として33.5重量部のLi2S−P25、導電剤として3重量部のカーボンファイバー、及びバインダーとして1.5重量部のPVDFを酪酸ブチル中に分散させた。分散媒をサンプル瓶に入れ、超音波ホモジナイザー(エスエムテー社製)で30秒間混合して、振とう器(柴田科学社製)で30分間混合してスラリーを得た。そのスラリーを、厚み20μmのAl箔上に4面アプリケーター(太佑機材製)を用いて塗工し、乾燥させて正極合材層80Aを得た。
負極活物質として1200mgのグラファイトカーボン、並びに負極活物質100重量部に対して固形分比率で、固体電解質として73重量部のLi2S−P2S、及びバインダーとして2.5重量部のPVDFを酪酸ブチル中に分散させた。分散媒をサンプル瓶に入れ、超音波ホモジナイザーで30秒間混合して、振とう器で30分間混合してスラリーを得た。そのスラリーを、厚み10μmのCu箔上に4面アプリケーターを用いて塗工し、乾燥させて負極合材層80Bを得た。
Li2S−P25固体電解質を300mg、及び固体電解質100重量部に対して固形分比率で、バインダーとして1重量部のPVDFを酪酸ブチル中に分散させた。分散媒をサンプル瓶に入れ、超音波ホモジナイザーで30秒間混合して、振とう器で30分間混合してスラリーを得た。そのスラリーを、厚み20μmのAl箔上に4面アプリケーターを用いて塗工し、乾燥させてAl箔上に固体電解質層80Cを得た。そして、これを繰り返して2つの固体電解質層80Cを得た。
図7に示すステンレス製の上ピストン72及び下ピストン73を有するシリンダー71を備えた小型セル70を用意した。小型セル70は、正極合材層80A、固体電解質層80C、及び負極合材層80Bを入れるシリンダー71、並びにシリンダー71がはめ込まれる凹部を有するステンレス製の上台座74及び下台座75を備え、上台座74及び下台座75は台座支持柱77で接続され、上ピストン72及び下ピストン73を所定圧力でプレス可能であり、六角ボルト76でシリンダー71、上台座74、及び下台座75を締結可能な構造を有する。本例においては、固体電解質層80Cは2層で形成した。
得られた正極合材層80Aを11.28mmφに打ち抜き、Al箔が下側になるようにシリンダー71の内部に入れた。
固体電解質層80Cを11.28mmφに打ち抜き、固体電解質層が正極合材層80Aに向き合うように(Al箔が上側になるように)入れ、100MPaで5秒間プレスした。次いで、固体電解質層80CのAl箔をはぎ取った。さらに、2層目となる固体電解質層80Cを11.28mmφに打ち抜き、固体電解質層が1層目の固体電解質層80Cに向き合うように(Al箔が上側になるように)入れ、100MPaで5秒間プレスした。次いで、2層目の固体電解質層80CのAl箔をはぎ取った。
負極合材層80Bを11.28mmφに打ち抜き、負極合材層が固体電解質層に向き合うように(Cu箔が上側になるように)シリンダー71の内部に入れ、600MPaで1分間、プレスした。次いで、小型セル70の上台座74及び下台座75を六角ボルト76で締結して、電池の反応抵抗を評価するための試験用全固体電池100を作成した。
図8に示すように、小型セル70の上台座74及び下台座75にそれぞれ配線91及び配線92を接続し、乾燥剤93を入れたガラスセル90中に配置し、接続金具94とO−リングを備えたアルミ製の蓋95で密閉した。接続金具94を介して配線91及び配線92をインピーダンスアナライザに接続した。
(Rd/Rcの測定)
本例においては、作成した全固体電池の反応抵抗をRd及びRcとして測定した。作成した全固体電池について、まず、交流インピータンス法によって、25℃にて、振幅10mV、1MHz〜0.1Hzの周波数範囲でインピーダンスを測定した。そして、コールコールプロットを行い、円弧の左端の終端が100kHzであり直流抵抗成分が0.5Ωであり、これに反応抵抗が加えられた円弧の右端の終端の周波数が100Hzであることを確認した。
CC充電時及び放電時の電流値を0.1C、及びCV充電時及び放電時のCVカットオフ電流を0.01Cとした条件でCC−CV充放電しながら、25℃にて、0.001Cの電流を充放電電流にのせて、100Hzにて全固体電池のインピーダンスをモニタリングした。次いで、100Hzにおけるインピーダンスの抵抗成分から、先に測定した100kHzにおけるインピーダンスの直流抵抗成分0.5Ωを減算した値を、反応抵抗として算出した。
初期の全固体電池について測定した結果を図4に、耐久後(60℃、3.00〜4.55Vにて200サイクル後)の全固体電池について測定した結果を図5に示す。図4及び5は、図3に示すような充放電サイクルを行った結果であり、VA=3.00V、VB=4.20V、VC=4.35V、VD=4.40V、及びVE=4.55Vとして、VAを基準として、VBからVEまで段階的に上限電圧を上げながらCC−CV充放電をして全固体電池の反応抵抗を測定した結果である。
図4において、VAから、VB、VC、VD、及びVEまでそれぞれ上限電圧を振って充放電を行ったとき、充放電中のVA(3.00V)におけるRd/Rcの値はそれぞれ、Rd/Rc=1.00、Rd/Rc=1.01、Rd/Rc=1.07、Rd/Rc=1.20であり、図5においては、VAから、VB、VC、VD、及びVEまでそれぞれ上限電圧を振ったとき、充放電中のVA(3.00V)におけるRd/Rcの値はそれぞれ、Rd/Rc=1.00、Rd/Rc=1.03、Rd/Rc=1.12、Rd/Rc=1.22であった。表1に結果をまとめた。
上記測定結果から、耐久後の電池は、初期の電池に比べて、充電時の抵抗値Rcと放電時の抵抗値Rdとの間の乖離が大きいことが分かる。
例えば、使用電圧範囲の下限電圧をVA(3.00V)、使用電圧範囲の上限電圧をVC(4.35V)、及び閾値を1.01とするとき、初期においてはVC=4.35VにてRd/Rc=1.01であり、Rd/Rc≦1.01を満たすため、使用電圧範囲の3.00V〜4.35Vは維持されるが、耐久後においては、VC=4.35VにてRd/Rc=1.03であり、Rd/Rc≦1.01を満たさないため、Rd/Rcの測定結果に基づいて上限電圧を変更することができ、Rd/Rc≦1.01を満たす範囲となる電圧範囲である3.00V〜4.20Vに再設定することができる。
10 二次電池
21 電流検出手段
22 電圧検出手段
31 演算手段
32 判定手段
33 設定手段
70 小型セル
71 シリンダー
72 ピストン上
73 ピストン下
74 上台座
75 下台座
76 六角ボルト
77 台座支持柱
80A 正極合材層
80B 固体電解質層
80C 負極合材層
90 ガラスセル
91 配線
92 配線
93 乾燥剤
94 接続金具
95 アルミ製の蓋
100 試験用全固体電池

Claims (9)

  1. 二次電池の充電時における電池の抵抗Rcと放電時における電池の抵抗Rdの比であるRd/Rcが閾値よりも大きくなった場合に、前記Rd/Rcが前記閾値以下となるように前記二次電池の使用電圧範囲を狭めることを含む、二次電池の制御方法。
  2. 前記使用電圧範囲を狭めることが、上限電圧を低くすることを含む、請求項1に記載の二次電池の制御方法。
  3. 前記閾値が1.01〜1.00008である、請求項1または2に記載の二次電池の制御方法。
  4. 前記二次電池が全固体電池である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の二次電池の制御方法。
  5. 二次電池の充電電流及び放電電流をそれぞれ検出する電流検出手段と、
    前記二次電池の充電時と放電時との端子電圧をそれぞれ検出する電圧検出手段と、
    前記電流検出手段と前記電圧検出手段との検出結果に基づき、放電時の抵抗Rdと充電時の抵抗Rcとを算出し、両者の比であるRd/Rcを演算する手段と、
    前記Rd/Rcが閾値よりも高いか否かを判定する判定手段と、
    前記Rd/Rcが閾値よりも高いときに、前記Rd/Rcが閾値以下となるように前記二次電池の使用電圧範囲を狭く設定する設定手段と、
    を含む、二次電池の制御装置。
  6. 前記使用電圧範囲を狭く設定することが、上限電圧を低く設定することを含む、請求項5に記載の二次電池の制御装置。
  7. 前記閾値が1.01〜1.00008である、請求項5または6に記載の二次電池の制御装置。
  8. 前記二次電池が全固体電池である、請求項5〜7のいずれか一項に記載の二次電池の制御装置。
  9. 請求項5〜8のいずれか一項に記載の二次電池の制御装置を搭載した車両。
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