JP2014012397A - 樹脂発泡体製造用の円環状ダイ、樹脂発泡体の製造装置及び樹脂発泡体の製造方法 - Google Patents

樹脂発泡体製造用の円環状ダイ、樹脂発泡体の製造装置及び樹脂発泡体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】樹脂発泡体に発生する筋を回避することができる樹脂発泡体製造用の円環状ダイ、樹脂発泡体の製造装置及び樹脂発泡体の製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】アウターダイと、該アウターダイの内部で固定されたインナーダイとを備え、一端において開口された開口部と、該開口部から所定方向に延設された樹脂流路と、該樹脂流路に対して絞窄された発泡部と、該発泡部に対して拡張され、前記樹脂流路の延設方向から外方に向かって延設された発泡体形成部とを有する樹脂発泡体製造用の円環状ダイであって、前記発泡部が、アウターダイのアール部と、該アウターダイのアール部に沿って配置されたインナーダイのアール部とによって構成され、前記アウターダイのアール部のコーナー半径ROに対する前記インナーダイのアール部のコーナー半径RI(RI/RO)が7以上である樹脂発泡体製造用の円環状ダイ。
【選択図】図1

Description

本発明は、樹脂発泡体製造用の円環状ダイ、樹脂発泡体の製造装置及び樹脂発泡体の製造方法に関する。
従来から、熱可塑性樹脂発泡体の製造方法として、化学発泡剤を用いる化学的発泡法、物理的発泡剤を用いる物理的発泡法(ガス発泡法)が知られている。
例えば、物理的発泡法においては、クリーンでコストがかからない炭酸ガス(二酸化炭素)、窒素等の不活性ガスを発泡剤とする方法が数多く提案されている。特に、発泡剤として超臨界流体を用い、これを熱可塑性樹脂等の組成物に含浸させることにより、極めて微細なセル径と大きなセル密度を有する発泡体を得る技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、超臨界流体の発泡剤を用いて効率的に高圧を維持しながら、高発泡倍率の樹脂発泡体を製造する技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特表平6−506724号公報 特開2005−41156号公報
上述したような超臨界流体を用いて物理的に発泡させて樹脂発泡体を製造する方法では、超臨界流体が備える拡散性と溶解性とを利用することにより、無毒で、環境負荷を低減することができ、発泡倍率の大きな樹脂発泡体を得ることができる。しかし、高圧を維持しながら、高発泡倍率で樹脂発泡体を製造する過程において、樹脂発泡体の製造装置の流れ方向(MD)に平行に筋が発生することがある。
このような筋は、例えば、樹脂発泡体の製造装置に円環状のダイを利用している場合には、この円環状のダイの円周(外側)に複数本発生することがある。そして、樹脂発泡体において筋が発生した部位は、それ以外の部位に対して、気泡の径が小さく、厚みが薄く、発泡倍率が小さい。また、この筋を起点として樹脂発泡体又はそのシートが裂けるなどの不具合を招く。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、樹脂発泡体に発生する筋を効果的に回避することができる樹脂発泡体製造用の円環状ダイ、樹脂発泡体の製造装置及び樹脂発泡体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、樹脂発泡体に生じる筋の発生原因について鋭意検討した結果、このような筋が、樹脂発泡体製造装置の円環状のダイの外径側で発生することを突き止めた。また、ダイにおける発泡点近傍で樹脂の滞留が生じることにより発生することを突き止めた。さらに、このような樹脂の滞留の発生に関して、種々の装置的及び材料的要因について仮説を立て、その仮説の検証を進める過程で、発泡点の直前後での圧縮及び膨張による樹脂の急激な体積変化に起因するコルゲーションの発生が、樹脂の滞留に関与することを見出し、さらに、このような急激な体積膨張を緩和することにより、効果的に筋の発生を阻止することができることを見出し、本発明の完成に至った。
すなわち、本願においては以下の発明を含む。
〔1〕アウターダイと、該アウターダイの内部で固定されたインナーダイとを備え、
一端において開口された開口部と、該開口部から所定方向に延設された樹脂流路と、該樹脂流路に対して絞窄された発泡部と、該発泡部に対して拡張され、前記樹脂流路の延設方向から外方に向かって延設された発泡体形成部とを有する樹脂発泡体製造用の円環状ダイであって、
前記発泡部が、アウターダイのアール部と、該アウターダイのアール部に沿って配置されたインナーダイのアール部とによって構成され、前記アウターダイのアール部のコーナー半径ROに対する前記インナーダイのアール部のコーナー半径RI(RI/RO)が7.0以上であることを特徴とする樹脂発泡体製造用の円環状ダイ。
〔2〕前記アウターダイの内径DOに対して、前記インナーダイのアール部のコーナー半径RIが、
0.12≦RI/DO≦0.19を満たすか又は前記アウターダイのアール部のコーナー半径ROが
0.010≦RO/DO≦0.033を満たす〔1〕の樹脂発泡体製造用の円環状ダイ。
〔3〕前記インナーダイの前記発泡部から前記発泡体形成部の終点までの周長をL3とする場合、
前記アウターダイの内径DOに対して、前記周長L3が、
0.05<L3/DO<0.50を満たす〔1〕又は〔2〕の樹脂発泡体製造用の円環状ダイ。
〔4〕上記〔1〕〜〔3〕に記載の樹脂発泡体製造用の円環状ダイを備えることを特徴とする樹脂発泡体の製造装置。
〔5〕樹脂組成物を加熱により溶融及び/又は軟化させ、
前記樹脂組成物に不活性ガスを供給し、
該不活性ガスと前記樹脂組成物とを混練して混練物を得、
該混練物を発泡させることを含む樹脂発泡体の製造工程であって、
前記混練物の発泡を、上記〔1〕〜〔3〕に記載の円環状ダイを用いて行うことを特徴とする樹脂発泡体の製造方法。
さらに、本願は、以下の発明を含む。
〔6〕アウターダイ10と、アウターダイ10の内部で固定されたインナーダイ20とを備え、一端において開口された開口部31と、開口部31から所定方向に延設された樹脂流路32aと、樹脂流路32aに対して絞窄された発泡部33と、発泡部33に対して拡張され、樹脂流路32aの延設方向から外方に向かって延設された発泡体形成部34とを有する樹脂発泡体製造用の円環状ダイであって、発泡部33が、アウターダイ10のアール部11と、アウターダイ10のアール部11に沿って配置されたインナーダイ20のアール部21とによって構成され、
さらに、アウターダイ10とインナーダイ20とは、それぞれアダプタ2とマンドレル3とに固定され、アダプタ2とマンドレル3とによって、これらの一端に形成された樹脂注入口35から開口部31に連なる樹脂流路32bを形成するダイ連結体であって、
アダプタ2の樹脂注入口35から、開口部31から一定の内径を保つアウターダイ10の点M(傾斜形状が開始される点)までは、アダプタ2及びアウターダイ10の内径は一定(樹脂流路32b、32aの外径は一定)であり、
以下の形状因子、
長さL:アダプタ2の樹脂注入口35からアウターダイ10の傾斜形状が開始される点Mまでの長さ、
長さL1:アウターダイ10の傾斜形状が開始される点Mからアウターダイ10のアール部11までの長さ、
長さL2:インナーダイ20の上流部端(開口部31)からインナーダイ20のアール部21が開始される位置までの長さ
を、それぞれ、アウターダイ10の内径DO又はインナーダイ20の外径DIに対して、
1.23≦L/DO又はL/DI<1.60、好ましくは1.24<L≦1.33、
0.32≦L1/DO又はL1/DI≦0.80、好ましくは0.33<L1≦0.75、
0.35≦L2/DO又はL2/DI≦1.50、好ましくは0.38≦L2≦1.40で備えていることを特徴とするダイ連結体。
〔7〕前記アウターダイの内径DOに対して、前記インナーダイのアール部のコーナー半径RIが、
0.12≦RI/DO≦0.19を満たすか又は前記アウターダイのアール部のコーナー半径ROが
0.010≦RO/DO≦0.033を満たす〔6〕に記載のダイ連結体。
〔8〕上述した形状因子に基づく線形回帰式(I)でのひずみ速度が524(1/s)以下の値を満たす〔6〕又は〔7〕に記載のダイ連結体。
ひずみ速度(単位:1/s)=−0.0374・L(単位:mm)+1.2061・L1(単位:mm)+0.0447・L2(単位:mm)+25.2448・RI(単位:mm)−76.9915・RO(単位:mm) (I)
〔9〕前記インナーダイの前記発泡部から前記発泡体形成部の終点までの周長をL3とする場合、
前記アウターダイの内径DOに対して、前記周長L3が、
0.05<L3/DO<0.50を満たす〔6〕〜〔8〕のいずれか1つに記載のダイ連結体。
本発明によれば、樹脂発泡体の表面に発生していた筋を効果的に回避することができ、表面外観に優れ、高発泡倍率を有する樹脂発泡体を容易に製造することが可能となる樹脂発泡体製造用の円環状ダイ及び樹脂発泡体の製造装置を提供することができる。
本発明の樹脂発泡体製造用の円環状ダイの形状を示す概略断面図である。 図1の樹脂発泡体製造用の円環状ダイにおける各寸法を説明するための要部の概略断面図である。 図1の樹脂発泡体製造用の円環状ダイのX部の拡大図である。
本発明者らは、発泡点近傍での樹脂組成物の圧縮及び膨張が、樹脂組成物の流動性に多大な影響を与えることを考慮して、発泡点近傍での樹脂組成物の体積膨張速度、つまりひずみ速度に着目し、これを最小限とし得る形状を画定した。
つまり、上述したように、本発明の樹脂発泡体製造装置の円環状のダイは、樹脂組成物を物理的に発泡させて発泡体を得るために、その発泡点までは樹脂組成物を取り囲む雰囲気を高圧に維持しながら、発泡点の通過と同時に樹脂組成物を高発泡倍率で発泡させることを可能にする。また、この円環状のダイは、樹脂組成物/発泡体の滞留及びコルゲーションを抑制し得る構造を有する。従って、このダイを用いて製造した樹脂発泡体では、目視で認められる筋の発生を阻止することができる。
このようなダイの形状を画定するために、
(i)まず、実際に、各部位の形状を種々変化させたダイを複数製造し、それらのダイを用いて、所定の押出量で又は各ダイで押出量を増減させて樹脂発泡体を製造し、その際の樹脂発泡体での筋の発生有無を確認した。
(ii)同時に、各樹脂発泡体について、この複数のダイでの発泡点における樹脂のひずみ速度を、粘性流体でのせん断速度として算出した。
なお、(iii)せん断速度γは、二次元化した以下の式によって算出した。以下の式において、vは流速(m/s)を示す。

(iv)これによって、実際に製造したダイで得られた発泡体と、算出されたせん断速度γとを比較することにより、ひずみ速度が減少する程、筋の発生が減少することを確認するとともに、所定の範囲内の形状因子を有するダイであって、そのダイの発泡点でのひずみ速度が524(1/s)以下である場合に、樹脂発泡体で筋を発生させないことを確認した。
(v)このひずみ速度に関与し得るダイの形状因子を選択し、筋を発生させないダイの形状因子の水準を設定又は最適化するために、これら形状因子と得られるひずみ速度との相関を確認して、統計解析で一般的に行われる「多変量解析」を用いて回帰式を導出した。この回帰式では、各形状因子の変数、つまり偏回帰係数を、最小二乗法によって求めた。そして、形状因子の水準を任意に振ることにより、ひずみ速度:524(1/s)を下回る形状因子の組合せのうち、最適な組み合わせを選んだ。
このように、本発明においては、形状の異なる複数のダイを用いて実際に製造した樹脂発泡体の筋の発生状況から、その原因の追究及び対策として、発泡点での樹脂組成物の流動性に影響を与えるひずみ速度に着目した。それによって、ダイの形状因子に対する偏回帰係数を導出し、この偏回帰係数を用いて表されたひずみ速度の値から、筋を発生させない形状因子及びその水準を設定した。
本発明の樹脂発泡体製造用の円環状ダイは、アウターダイと、アウターダイの内部で固定されたインナーダイとを備えて構成されている。このようなダイは、例えば、スパイダーレスタイプの円環状ダイ、スパイダータイプの円環状ダイ、スパイラルタイプの円環状ダイなどのいずれであってもよいが、圧力損失の小さいダイが好ましい。この観点から、スパイダーレスタイプの円環状ダイがより好ましい。
本発明の樹脂発泡体製造用の円環状ダイ1は、図1に示すように、アウターダイ10とインナーダイ20との連結によって、一端において開口された開口部31と、樹脂流路32aと、発泡部33と、発泡体形成部34とが連続的に連なった空隙を有している。
開口部31は、所定の流入口径を有している。ここで、流入口径とは、円環状ダイ1の中心軸(図1中、Y)に対する、樹脂流路32aの最外径を意味する(図1中、D参照)。この流入口径は、通常、円環状ダイを取り付ける樹脂発泡体製造装置、具体的には、押出機の樹脂排出口の大きさ等によって適宜調整することができる。例えば、10〜50mm程度、20〜40mm程度、さらに、35mm程度が挙げられる。
開口部31の内径、つまり、インナーダイ20の開口部31側の直径は、特に限定されるものではないが、例えば、流入口径の70%程度以下、好ましくは15〜60%程度である。また、別の観点から、開口部31の外径と内径との差(後に樹脂発泡体の厚みに相当するギャップ)は、5〜20mm程度、好ましくは10〜15mm程度が挙げられる。
樹脂流路32aは、所定方向、つまり、下流方向(図1中、矢印A)に向かって又は円環状ダイ1の中心軸Yに平行な方向に向かって延設されている。その全長及び所定方向に直交する方向の断面における空隙の幅(図1中、G参照、つまり、樹脂発泡体の厚みに相当するギャップ)等は、特に限定されるものではなく、開口部31の大きさに応じて適宜調整することができる。
例えば、樹脂流路32aは、上流から下流、つまり、開口部31から発泡部33に向かって狭くなることが好ましい。この狭くなる形態としては、樹脂流路32aの外径が小さくなるか、内径が小さくなるか、内外径の双方が小さくなる形態が挙げられる。これらは、徐々に小さくなっていてもよいし、段階的に小さくなってもよい。なお、樹脂流路32aにおける一部で、外径及び/又は内径が一定となる部位があってもよい。
樹脂流路32aの空隙の幅Gは、特に限定されるものではなく、用いる樹脂の種類、発泡体製造装置の大きさ、樹脂流路の長さ、狭くなる形態等によって、適宜調整することができる。例えば、樹脂流路32aは、上流から下流にかけて、中心軸に対して1°〜10°程度、好ましくは2°〜8°程度の傾斜勾配の範囲で空隙の幅Gが狭くなると例示することができる。
一実施形態では、図1に示したように、アウターダイ10は、開口部31から所定の長さ(例えば、点Mの位置まで)一定の内径を保ち、その後、発泡部33に向かって内径が狭くなる形状を有している。インナーダイ20は、開口部31から発泡部33に向かって外側に広がる(外径が大きくなる)形状を有している。これによって、樹脂流路32aは、開口部31から発泡部33に向かって、その空隙が狭くなっている。
なお、樹脂流路32aは、発泡部33に隣接するアウターダイ10側に、所定の長さの平端部(ランド)を有していてもよい。
発泡部33は、図3に示したように、アウターダイ10のアール部11と、アウターダイ10のアール部11に沿って配置されたインナーダイ20のアール部21とによって構成されている。言い換えると、これらのアール部11、12がそのアール中心を同一線上に配置しながら、対向するように配置されている。
アウターダイ10のアール部11のコーナー半径ROに対するインナーダイ20のアール部21のコーナー半径RI(RI/RO)が7.0以上であることが適しており、10以上であることが好ましく、11以上であることがより好ましく、12以上であることがさらに好ましい。このような特定の大小関係のアール部同士の対向によって、後述するように、発泡部33の絞窄による高圧状態の効果的な維持を実現しながら、発泡部33での発泡による樹脂の圧縮及び膨張、さらに流動性が適切に調整されることとなり、樹脂の滞留による筋の発生を効果的に回避することができる。
また、別の観点から、アウターダイ10の内径DO又はインナーダイ20の外径DIに対して、インナーダイ20のアール部21のコーナー半径RIが、0.12≦RI/DO又はRI/DI≦0.19を満たすものが好ましい。さらに、0.12≦RI/DO又はRI/DI≦0.18を満たすものが好ましく、0.12≦RI/DO又はRI/DI≦0.15を満たすものがより好ましく、0.13≦RI/DO又はRI/DI≦0.15を満たすものがさらに好ましい。
あるいは、アウターダイ10の内径DO又はインナーダイ20の外径DIに対して、アウターダイ10のアール部11のコーナー半径ROが、0.010≦RO/DO又はRO/DI≦0.033を満たすものが好ましく、0.010≦RO/DO又はRO/DI<0.025を満たすものが好ましく、0.010≦RO/DO又はRO/DI≦0.016を満たすものがより好ましい。
また、インナーダイ20のアール部21のコーナー半径RI及びアウターダイ10のアール部11のコーナー半径ROの双方が、これらの式を満たすものがより好ましい。
ここで、アウターダイ10の内径DOとは、発泡体形成部の終点における直径を意味する。なお、図1では、この終点におけるアウターダイ10の内径DOは、アウターダイの最大内径であり、アウターダイ10の外径と一致している。
また、インナーダイ20の外径DIとは、発泡体形成部の終点(リップ、図3中、36)における直径を意味する。この終点におけるインナーダイ20の外径DIは、インナーダイの最大外径である。
図1では、アウターダイ10の内径DOとインナーダイ20の外径DIとは一致している。
特に、RI/ROが7.0以上であり、かつ、0.12≦RI/DO≦0.19又は0.010≦RO/DO≦0.033を満たすものが好ましく、RI/ROが7.0以上であり、かつ、0.12≦RI/DO≦0.19及び0.010≦RO/DO≦0.033を満たすものがより好ましく、RI/ROが7.0以上であり、0.12≦RI/DO≦0.19及び0.010≦RO/DO≦0.033であり、かつ、後述するように、0.05<L3/DO<0.50を満たすものがさらに好ましい。
具体的には、アウターダイ10の内径DO又はインナーダイ20の外径DIが、30〜200mm程度(好ましくは、60〜120mm程度)の場合には、インナーダイ20のアール部21のコーナー半径RIが、8〜19mm程度、10〜19mm程度、12〜18mm程度が好ましい。また、アウターダイ10のアール部11のコーナー半径ROが、0.5〜1.9mm程度、1〜1.8mm程度、1.2〜1.7mm程度が好ましい。特に、RIが8〜19mm程度かつROが0.5から1.9mm程度が好ましく、RIが10〜19mm程度かつROが1〜1.8mm程度がより好ましく、RIが12〜18mm程度かつROが1.2〜1.7mm程度がさらに好ましい。
また、発泡部33は、樹脂流路32aに対して絞窄されている。このような絞窄により、この部位まで高圧状態を効果的に維持又は保持することができる。また、発泡部の通過と同時に、それまで高圧に維持又は保持されていた圧力が、一気に開放されるために、発泡を促進することができる。
絞窄の形態は、例えば、後の樹脂発泡体の厚み方向に相当する絞窄、幅方向(円周)に相当する絞窄のいずれか又は双方であってもよい。例えば、発泡部33においてアウターダイ10のアール部11が内側に入りこむか、インナーダイ20のアール部21が外側に入り込むか、アウターダイ10のアール部11が内側に入りこみ、かつインナーダイ20のアール部21が外側に入り込むことにより、発泡部33が絞窄されたもののいずれでもよい。
絞窄の程度は、樹脂流路32aの長さ及び空隙の幅G、用いる樹脂、負荷する圧力等により適宜設定することができる。例えば、アウターダイ10のアール部11とインナーダイ20のアール部21との距離(ギャップ)が0.1〜5mm程度、好ましくは0.5〜3mm程度が挙げられる。
発泡体形成部34は、発泡部33に対して拡張され、かつ、上述した樹脂流路32aの延設方向(円環状ダイ1の中心軸Yに平行な方向)から外方に向かって延設されている。
拡張の程度は、得ようとする樹脂発泡体の発泡倍率等によって適宜調整することができる。少なくとも、発泡部33に隣接する発泡体形成部34における拡張の程度は、上述したように、アウターダイ10のアール部11とインナーダイ20のアール部21とのコーナー半径比が10以上となる程度に設定されていることが好ましい。さらにその下流側においては、例えば、発泡部33におけるギャップと、発泡体形成部34におけるギャップ(図3中、Z)との比を、2〜40程度の範囲とすることが好ましく、5〜20程度の範囲とすることがより好ましい。これにより、厚み方向の拘束(厚み方向へ発泡する際の拘束)を適度に緩和することができ、高発泡倍率の樹脂発泡体を製造することが可能となる。
特に、発泡体形成部34の拡張は、上述した範囲において、アール部11、21の端部から下流にかけて徐々に傾斜的に行われていることが好ましい。
なお、インナーダイにおける発砲体形成部の終点をリップと称し、インナーダイの発泡部から終点、つまりリップまでの周長をL3とする場合、
アウターダイの内径DOに対して、前記周長L3が、0.05<L3/DO<0.50を満たすものが好ましい。さらに、0.05<L3/DO<0.40を満たすものがより好ましく、0.1≦L3/DO≦0.35を満たすものが特に好ましい。
また、発泡体形成部34での外方に向かう程度は、得ようとする樹脂発泡体の発泡倍率等によって適宜調整することができる。少なくとも、発泡部33に隣接する発泡体形成部34における外側に向かう程度は、上述したように、アウターダイ10のアール部11とインナーダイ20のアール部21とのコーナー半径比が10以上と設定されていることが好ましくい。さらにその下流側においては、例えば、発泡体形成部34を構成するアウターダイ10の内径及びインナーダイ20の外径の傾斜角度が、円環状ダイ1の中心軸Yに平行な方向に対して、30〜80°程度の範囲内、好ましくは45〜75°程度の範囲内、より好ましくは50〜70°程度の範囲内で、発泡体形成部34が、下流側に向かって拡張していることが好ましい。
別の観点から、発泡部33における幅(つまり、外径及び内径の円周差)と、発泡体形成部34におけるアール部11、21よりも下流側の幅(つまり、発泡体形成部34の外径及び内径の円周差)との比が、1.5〜10であることが好ましく、2〜5であることがより好ましい。これにより、幅方向の拘束(円周に沿って発泡する際の拘束)を適度に緩和させることができ、高発泡倍率の樹脂発泡体を製造することが可能となる。
なかでも、上述した角度、かつ、上述した円周差の比にて、発泡体形成部34が外方に向かうものがより好ましい。
本発明の円環状ダイ1は、通常、図1に示すように、アウターダイ10及びインナーダイ20が、樹脂発泡体製造装置、つまり、押出機6に、アダプタ2及びマンドレル3をそれぞれ介して取り付けられている。また、押出機6の押出口4とアダプタ2及びマンドレル3との間にはブレーカープレート5を介在させてもよい。ブレーカープレート5は、当該分野で通常使用されるもののいずれをも使用することができる。これにより、樹脂の混練効果を高め、溶融した樹脂中の異物、炭化物、ゲル状物などを除去することができる。あるいは、樹脂の滞留を最小限に抑え、樹脂の流動を滑らかにすることができる。その結果、樹脂の熱劣化、分解、ゲル化等を防止することによって、あるいはアダプタ2内壁等にそれらの付着を防止することによって、表面状態等を向上させることが可能となる。
このようにアダプタ2とマンドレル3とを連結させることにより、アウターダイ10とインナーダイ20との連結で形成される開口部31に連なる樹脂流路32bを構成することができる。この樹脂流路32bは、例えば、図1に示したように、押出機6の押出口4とブレーカープレート5とを介して連結された樹脂注入口35から所定の長さの部位で、その外径及び内径を一定とし、下流側で内径のみが徐々に広がるように構成されていてもよい。また、図2に示したように、樹脂注入口35から、その外径を一定とし、内径のみが徐々に広がるように構成されていてもよい。
また、別の観点から、本発明の樹脂発泡体製造用の円環状ダイは、図1又は図2に示すようにダイ連結体として構成されていてもよい。つまり、円環状ダイは、アウターダイ10と、アウターダイ10の内部で固定されたインナーダイ20とを備える。また、円環状ダイは、一端において開口された開口部31と、開口部31から所定方向に延設された樹脂流路32aと、樹脂流路32aに対して絞窄された発泡部33と、発泡部33に対して拡張され、樹脂流路32aの延設方向から外方に向かって延設された発泡体形成部34とを有する。発泡部33が、アウターダイ10のアール部11と、アウターダイ10のアール部11に沿って配置されたインナーダイ20のアール部21とによって構成されている。これらアウターダイ10と、インナーダイ20とは、それぞれアダプタ2及びマンドレル3に固定され、アダプタ2とマンドレル3とによって、これらの一端に形成された樹脂注入口35から開口部31に連なる樹脂流路32bを形成するダイ連結体が構成されている。
なお、アダプタ2の樹脂注入口35から、開口部31から一定の内径を保つアウターダイ10の点M(傾斜形状が開始される点)までは、アダプタ2及びアウターダイ10の内径は一定(樹脂流路32b、32aの外径は一定)であることが好ましい。
このようなダイ連結体は、以下の形状因子(図2参照)を、以下の、
長さL:アダプタ2の樹脂注入口35からアウターダイ10の傾斜形状が開始される点Mまでの長さ、
長さL1:アウターダイ10の傾斜形状が開始される点Mからアウターダイ10のアール部11までの長さ、
長さL2:インナーダイ20の上流部端(開口部31)からインナーダイ20のアール部21が開始される位置までの長さを、それぞれ、アウターダイ10の内径DO又はインナーダイ20の外径DIに対して、
1.23≦L/DO又はL/DI<1.60、好ましくは1.24<L/DO又はL/DI≦1.33、
0.32≦L1/DO又はL1/DI≦0.80、好ましくは0.33<L1/DO又はL1/DI≦0.75、
0.35≦L2/DO又はL2/DI≦1.50、好ましくは0.38≦L2/DO又はL2/DI≦1.40のような水準で備えていることが適している。
さらに、
0.05<L3/DO又はL3/DI<0.50、好ましくは0.05<L3/DO又はL3/DI<0.40、さらに好ましくは0.1≦L3/DO又はL3/DI≦0.35のような水準で備えていることが好ましい。
ここで、L3は、インナーダイの発泡部から発泡体形成部の終点までの長さを意味する。
具体的には、アウターダイ10の内径DO又はインナーダイ20の外径DIが、30〜200mm程度(好ましくは、60〜120mm程度)の場合には、以下の形状因子を、
85mm≦L≦200mm、好ましくは100mm≦L≦170mm、
20mm≦L1≦100mm、好ましくは30mm<L1≦95mm、
30mm≦L2≦200mm、好ましくは50mm≦L2≦170mmのような水準で備えていることが挙げられる。
さらに、10mm≦L3≦60mm、好ましくは15mm≦L3≦50mmのような水準を備えていることが好ましい。
このダイ連結体は、アウターダイのアール部のコーナー半径ROに対するインナーダイのアール部のコーナー半径RI(RI/RO)が7.0以上であるか、あるいは、アウターダイの内径DOに対して、インナーダイのアール部のコーナー半径RIが、
0.12≦RI/DO≦0.19を満たすか又はアウターダイのアール部のコーナー半径ROが
0.010≦RO/DO≦0.033を満たすものが好ましい。より好ましくは、さらに、(RI/RO)が7.0以上であり、かつ、0.12≦RI/DO≦0.19又は0.01≦RO/DO≦0.033を満たすものであり、より一層好ましくは、(RI/RO)が7.0以上、かつ、0.12≦RI/DO≦0.19及び0.010≦RO/DO≦0.033を満たすものである。
このようなダイ連結体では、上述した形状因子に基づく線形回帰式(I)において、実際に筋が解消されたダイにおける発泡部のひずみ速度の解析値である524(1/s)以下の値を満たすものが好ましい。
ひずみ速度(単位:1/s)=−0.0374・L(単位:mm)+1.2061・L1(単位:mm)+0.0447・L2(単位:mm)+25.2448・RI(単位:mm)−76.9915・RO(単位:mm) (I)
特に、回帰式(I)において、その係数が比較的大である、アウターダイのアール部のコーナー半径RO及びインナーダイのアール部のコーナー半径RIの値は、ひずみ速度の大小に影響を与えるため、これらの値を特定の関係又は特定の値とすることにより、得られる発泡体に発生する筋を効果的に抑制することが可能となる。
本発明の円環状ダイを備える樹脂発泡体製造装置としては、通常、押出機が好適に用いられる。押出機としては、例えば、単軸押出機、2台又は3台以上連結された単軸押出機、2軸押出機、3軸以上の多軸押出機、タンデム押出機等が挙げられる。これらの押出機の先端、つまり、樹脂の押出口には、上述したように、通常、ブレーカープレート、アダプタ及びマンドレルを介して、ダイが取り付けられる。
また、本発明の樹脂発泡体の製造方法は、
樹脂組成物を加熱により溶融及び/又は軟化させ、
樹脂組成物に不活性ガスを供給し、
不活性ガスと溶融樹脂組成物とを混練し、
得られた混練物を発泡させることを含む。
[樹脂組成物]
本発明の製造方法で用いられる樹脂組成物は、目的とする樹脂発泡体の用途等によって適宜選択して使用することができる。例えば、エラストマー、特に、エラストマー及び活性エネルギー線硬化型化合物を含有する樹脂組成物が挙げられる。
エラストマーとしては、特に限定されるものではなく、常温でゴム弾性を有するものであればよく、例えば、アクリル系エラストマー、ウレタン系エラストマー、スチレン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、ポリオレフィン系エラストマーなどが挙げられる。これらエラストマーは1種のみ含まれていてもよいし、2種以上含まれていてもよい。
樹脂組成物において、エラストマーは、主成分として含まれていることが好ましい。ここで、主成分としては樹脂組成物において最も重量が多い成分を意味する。樹脂組成物中のエラストマーの含有量は、樹脂組成物全量に対して、例えば、好ましくは30〜70重量%であり、より好ましくは35〜70重量%である。これにより、樹脂組成物の適度な粘度を確保し、所望の発泡性を維持することができる。
エラストマーの中でも、構成するモノマーの分子構造から、所望のガラス転移温度及び弾性率を有するエラストマーを容易に設計することが可能であり、任意の架橋点を容易に導入することができる点から、アクリル系エラストマーが好ましい。アクリル系エラストマーは、アクリル系モノマーの1種又は2種以上をモノマー成分として用いたアクリル系重合体(単独重合体又は共重合体)である。
アクリル系モノマーとしては、直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステルが好ましい。アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、エチルアクリレート(EA)、ブチルアクリレート(BA)、2−エチルヘキシルアクリレート(2−EHA)、イソオクチルアクリレート、イソノニルアクリレート、プロピルアクリレート、イソブチルアクリレート、ヘキシルアクリレートなどが挙げられる。なかでも、ブチルアクリレート(BA)が好ましい。アクリル酸アルキルエステルは、単独で又は2種以上組み合わせて用いられる。このようなアクリル系モノマーは、例えば、アクリル系エラストマーを構成する全モノマー成分のうち好ましくは50重量%以上であり、より好ましくは70重量%以上である。
アクリル系エラストマーが共重合体である場合、必要に応じて、アクリル酸アルキルエステルと共重合可能な単量体成分がモノマー成分として用いられていてもよい。このような単量体成分としては、官能基含有モノマー(つまり、エラストマーを構成する単量体成分であり、主の単量体成分と共重合することにより得られるエラストマーにおいて、後述の熱架橋剤中の官能基と反応し得る官能基を付与する単量体)が好ましい。
官能基含有モノマーとしては、メタクリル酸(MAA)、アクリル酸(AA)、イタコン酸(IA)などのカルボキシル基含有モノマー;ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、4−ヒドロキシブチルアクリレート(4HBA)、ヒドロキシプロピルメタクリレート(HPMA)などのヒドロキシル基含有モノマー;ジメチルアミノエチルメタクリレート(DM)などのアミノ基含有モノマー;アクリルアマイド(AM)、メチロールアクリルアマイド(N−MAN)などのアミド基含有モノマー;グリシジルメタクリレート(GMA)などのエポキシ基含有モノマー;無水マレイン酸などの酸無水物基含有モノマー;アクリロニトリル(AN)などのシアノ基含有モノマーが挙げられる。
さらに、単量体成分として、酢酸ビニル(VAc)、スチレン(St)、メチルメタクリレート(MMA)、メチルアクリレート(MA)、メトキシエチルアクリレート(MEA)、イソボルニルアクリレート(IBXA)などの環状のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステル等を用いてもよい。
これらの単量体成分の種類や割合を選択することにより、アクリル系エラストマーのガラス転移温度、弾性率、粘弾性、粘着性等を適宜調整することができる。
アクリル系エラストマーの重量平均分子量は、特に限定されないが、好ましくは30万〜300万、より好ましくは50万〜250万である。重量平均分子量は、例えば、リン酸/DMF溶液にアクリル系エラストマーを溶解してろ過し、そのろ液について、高速GPC装置(装置名「HLC−8320GPC」、東ソー株式会社製)により分子量測定され、ポリスチレンにて換算したポリスチレン換算分子量として算出した値である。
エラストマーのガラス転移温度は、例えば、好ましくは−60〜30℃、より好ましくは−40〜20℃である。
活性エネルギー線硬化型化合物は、活性エネルギー線(例えば、紫外線や電子線など)の照射によって硬化する化合物である。活性エネルギー線硬化型化合物には活性エネルギー線により硬化する樹脂(活性エネルギー線硬化型樹脂)も含まれる。これらは、単独で又は2種以上組み合わせて用いられる。このように、樹脂組成物が活性エネルギー線硬化型化合物を含有する場合には、樹脂組成物を発泡成形して、さらに活性エネルギー線を照射することにより、活性エネルギー線硬化型化合物が架橋構造を構成する。これにより、樹脂発泡体の形状固定性が向上し、樹脂発泡体における気泡構造の経時的な変形、収縮を防止することができる。
上記活性エネルギー線硬化型化合物としては、不揮発性でかつ重量平均分子量が10000以下の低分子量体である重合性不飽和化合物が好ましい。例えば、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトン(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−へキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸と多価アルコールとのエステル化物、多官能ポリエステルアクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、多官能ウレタンアクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、オリゴエステル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。樹脂発泡体のガラス転移温度の調整及び樹脂発泡体作製時における樹脂組成物の硬化速度、硬化の効率性等の点から、2官能(メタ)アクリレートと3官能(メタ)アクリレートとを併用することが好ましい。
樹脂組成物において、活性エネルギー線硬化型化合物の含有量は、特に限定されず、例えば、エラストマー100重量部に対して、好ましくは3〜100重量部、より好ましくは5〜100重量部である。
樹脂組成物には熱架橋剤(エラストマー架橋剤)が含まれていてもよい。熱架橋剤は、樹脂組成物中のエラストマーが反応性官能基を有する場合、加熱により、この反応性官能基と反応して架橋構造を形成することができる。このような熱による架橋構造の形成は、樹脂発泡体の形状固定性の向上、気泡構造の経時的な変形や収縮の防止、歪回復性の点で有利である。熱架橋剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
熱架橋剤としては、例えば、ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどのポリイソシアネート;へキサメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンカーバメート、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、へキサメチレンジアミンカルバメート、N,N’−ジシンナミイデン−1,6−へキサンジアミン、4,4’−メチレンビス(シクロへキシルアミン)カルバメート、4,4’−(2−クロロアニリン)、イソフタル酸ジヒドラジドなどのポリアミンなどが挙げられる。
樹脂組成物中の熱架橋剤の含有量は、特に限定されないが、エラストマー100重量部に対して、好ましくは0.01〜10重量部、より好ましくは0.05〜6重量部である。
樹脂組成物中には、必要に応じて各種添加剤が含まれていてもよい。このような添加剤としては、特に制限されないが、例えば、架橋助剤、加硫剤、顔料、染料、表面処理剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、滑剤、核剤、界面活性剤、可塑剤、無機粒子などが挙げられる。添加剤の使用量は、気泡の形成等を損なわない範囲で適宜選択することができる。
[溶融及び/又は軟化]
上述した樹脂組成物を加熱して溶融及び/又は軟化させる。樹脂組成物の加熱、溶融及び/又は軟化は、当該分野で通常用いられる装置で行うことができ、一般に、上述した押出機を使用することができる。加熱温度としては、特に制限されず、樹脂組成物の溶融温度、ガラス転移温度及び/又は軟化温度等に応じて適宜選択することができる。
[不活性ガス]
樹脂組成物に対して供給する不活性ガスは、発泡剤として作用させるものであり、環境保護の観点、気泡径が小さくセル密度の高い発泡体が得られる点などを考慮して、二酸化炭素、窒素、希ガス(例えば、へリウム、アルゴンなど)及びこれらの混合ガス等の不活性ガスが挙げられる。特に、これら不活性ガスの超臨界流体が好ましい。二酸化炭素の臨界温度は31℃ 、臨界圧力は7.4MPaである。
このような不活性ガスを供給する装置としては、例えば、プランジャーポンプ、ダイアフラムポンプ、ブースターポンプなどのポンプ(ガス供給ポンプ)等が挙げられる。これらポンプを用いる場合には、圧力及び/又は流量を制御することが好ましい。
不活性ガスの供給量は、特に制限されず、樹脂組成物の使用量、目的とする発泡倍率、発泡体の気泡径などに応じて適宜選択することができる。例えば、樹脂組成物全量に対して、好ましくは2〜10重量%、より好ましくは3〜8重量%である。
[混練]
樹脂と、供給された不活性ガスとを混練することにより、混練物を調製する。この混練は、溶融及び/又は軟化と同様に、押出機により実施することができる。混練の際の温度等の条件は、特に限定されず、適宜調整することができる。
加熱によって溶融及び/又は軟化させ、不活性ガスを混練した樹脂組成物は、発泡前の段階で、冷却することが好ましい。冷却のために、上述した押出機に冷却装置を付加することができる。
溶融及び/又は軟化から発泡までの製造装置、例えば、押出機内の圧力は、ガスの種類、操作性等を考慮して適宜選択できる。圧力は、例えば、ガスが二酸化炭素である場合には、5〜100MPa程度、好ましくは6〜60MPa、さらに好ましくは7.4〜30MPa程度が挙げられる。このような範囲とすることにより、樹脂組成物が発泡点を通過することにより、樹脂組成物を取り囲む雰囲気が相対的に減圧(大気圧)となり、効率的に発泡させることができる。
また、押出機内の温度は、用いるガスの種類、熱可塑性樹脂のガラス転移温度等によって適宜調整することができる。例えば、操作性等を考慮して、10〜300℃程度が挙げられる。
[発泡]
混練物の発泡は、上述した本発明の円環状ダイに混練物を供給することにより、発泡部にて実施することができる。
ここで、円環状ダイへの混練物の供給は、例えば、所定の押出量により行うことが適している。ここで、「押出量」は、ダイ20及びダイ10の先端のクリアランスから押出される混練物の重量(kg/hr)を意味する。押出量は、押出機、ダイ等の大きさによって適宜調整することができる。例えば、10〜100kg/hr程度が挙げられ、20〜80kg/hr程度が好ましく、30〜60kg/hr程度、具体的には40kg/hr程度がより好ましい。
混練物の発泡は、より詳しくは、発泡部によって発泡させて樹脂内部に気泡を導入し、発泡部の下流(つまり、発泡体形成部)において、生成した気泡を成長させるとともに、樹脂発泡体の表面の平滑化を行うことによって実行することができる。
樹脂組成物が活性エネルギー線硬化型の化合物を含有する場合には、樹脂組成物を発泡させた後、活性エネルギー線を照射することにより硬化させることができる。
活性エネルギー線としては、例えば、α線、β線、γ線、中性子線、電子線などの電離性放射線、紫外線などが挙げられる。
活性エネルギー線の照射エネルギー、照射時間、照射方法などは、活性エネルギー線硬化型化合物による架橋構造を形成することができる限り特に限定されない。例えば、活性エネルギー線として紫外線を用いる場合、照射エネルギーは200〜1000mJ/cm2程度が挙げられる。電子線を用いる場合、線量は50〜500kGy程度が挙げられる。
熱架橋剤による架橋のための加熱としては、例えば、100〜250℃、好ましくは120〜200℃の温度雰囲気下で、1分〜10時間、好ましくは30分〜8時間、さらに好ましくは1時間〜5時間放置することが挙げられる。このような温度雰囲気下は、例えば、電熱ヒーター、赤外線、ウォーターバス等を用いた公知の加熱方法により得ることができる。
本発明の円環状ダイを用いて樹脂発泡体を製造する場合には、従来視覚的に認められたMD方向の筋を極力防止又は回避することができる。よって、面が平滑であり、発泡倍率が高く、微細な気泡径と大きな気泡密度を有しており、表面外観に優れている。つまり、得られた樹脂発泡体は、そのままの形態で又はシート状等の適切な形態に加工した形態で、筋状に気泡径が小さい部位、厚みが薄い部位、発泡倍率が小さい部位等が存在せず、発泡体又はシートが裂けるなどの不具合を防止することができる。
従来発生した筋に起因する気泡径及び発泡倍率の減少等は、例えば、筋が発生していない部位を100%とした場合、それぞれ、50%程度以下及び50%程度以下となることが確認されている。よって、本発明のダイを用いて製造した樹脂発泡体では、全体にわたって、気泡径は、100±5%程度、好ましくは100±3%程度、さらに好ましくは100±1%程度、発泡倍率は100±5%程度、好ましくは100±3%程度、さらに好ましくは100±1%程度と、均一な気泡を含んだものが得られる。
また、樹脂を適宜選択することにより、機械的強度、断熱性、柔軟性などに優れる樹脂発泡体を製造することができる。従って、例えば、電子機器等の内部絶縁体、緩衝材、遮音材、遮光材、断熱材、食品包装材、衣用材、建材用等として有用な樹脂発泡体を製造することができる。
以下に本発明の樹脂発泡体製造用の円環状ダイ及び樹脂発泡体の製造方法を、実施例を挙げて詳細に説明する。
実施例1
樹脂発泡体を構成する樹脂組成物を、
−アクリル酸ブチル:85重量部、アクリロニトリル:15重量部、アクリル酸:6重量部から構成されるアクリル系エラストマー(アクリル酸:5.67重量%、重量平均分子量(ポリスチレン換算分子量):217万、ガラス転移温度:−20℃):100重量部、
−活性エネルギー線硬化型化合物としてのポリプロピレングリコールジアクリレート(2官能アクリレート、商品名「アロニックスM270」、東亞合成株式会社製、ガラス転移温度:−32℃):45重量部、
−活性エネルギー線硬化型化合物としてのトリメチロールプロパントリメタクリレート(3官能アクリレート、商品名「NKエステルTMPT」、新中村化学工業株式会社製、ホモポリマーとした場合のガラス転移温度:250℃以上):30重量部、
−無機粒子としての水酸化マグネシウム(商品名「EP1−A」、神島化学工業株式会社製):50重量部、
−エラストマー架橋剤(熱架橋剤)としてのヘキサメチレンジアミン(商品名「diak No.1」、デュポン株式会社製):2重量部、
−エラストマー架橋助剤としての1,3−ジ−o−トリルグアニジン(商品名「ノクセラーDT」、大内新興化学工業株式会社製):2重量部、
−フェノール系老化防止剤(商品名「スミライザーGM」、住友化学株式会社製):8重量部
を、2枚羽根を設けた小型加圧式ニーダー(装置名「TD−10−20MDX」、株式会社トーシン製、混合容量:10L)に投入し、羽根の回転速度:30rpm、温度:80℃の条件で、40分間混練することにより、準備した。
この樹脂組成物を、単軸押出機(装置名「φ75単軸押出機」:株式会社日本製鋼所製、「スクリュー」:プラ技研株式会社製、スクリュー径:φ75mm、L/D:30、スクリュー:谷径円錐テーパタイプの切り欠き部を含むフルフライトスクリュー)に投入した。
樹脂組成物を80℃の条件下で混練しながら、押出機に、樹脂組成物100重量部に対して5重量部となる量で二酸化炭素を導入し、十分に二酸化炭素を樹脂組成物に含浸させた。供給される二酸化炭素は、ポンプを使用して、供給ガス圧力を28MPaまで昇圧させた高圧二酸化炭素とした。注入された二酸化炭素は、単軸押出機の温度が80℃に設定されているので、ただちに超臨界状態になる。
次に、二酸化炭素を含浸させた樹脂組成物を図1に示した円環状のダイ1に導入した。円環状のダイ1は、押出機の押出口(図1中、4)に、ブレーカープレート5、アダプタ2及びマンドレル3を介して固定されたアウターダイ10及びインナーダイ20を備えている。導入後、樹脂組成物を発泡部33で圧力を開放して発泡させた。その後、発泡体形成部34で気泡を生成させるとともに、樹脂発泡体の表面を平滑化した。円環状のダイの各部位の寸法を表1に示す。この際の樹脂組成物の押出量は、40kg/hrであった。
得られた発泡体に、電子線(加速電圧:250kV)を、片面当たりの線量が100kGyとなるように、両側から1回ずつ照射した。この電子線照射により、活性エネルギー線硬化型化合物が反応して、架橋構造が形成される。
電子線照射後、さらに、170℃雰囲気下で1時間放置して加熱処理を行った。この加熱処理により、エラストマー架橋剤が反応して、架橋構造が形成される。
これにより、筒状の発泡体(厚さ:約5mm)を得た。
得られた樹脂発泡体は、表面に目視によって観察される筋は認められなかった。
この実施例で使用したダイについて、上述した回帰式(I)を用いてひずみ速度を算出した。
その結果、表1に示したように、441(1/s)であった。
実施例2
表1に示したサイズのダイを用い、実施例1と同様の樹脂組成物を用いて、樹脂組成物の押出量を20kg/hrとし、筒状の発泡体を製造した。
得られた樹脂発泡体は、表面に目視によって観察される筋は認められなかった。
実施例3
表1に示したサイズのダイを用い、実施例1と同様の樹脂組成物を用いて、樹脂組成物の押出量を40kg/hrとし、実施例1と同様の方法で筒状の発泡体を製造した。
得られた樹脂発泡体は、表面に目視によって観察される筋は認められなかった。
比較例1
用いたダイの形状(寸法)が異なる以外、実質的に実施例1と同様にして樹脂発泡体を製造した。この場合、押出量を、26kg/hrとした。
この比較例で使用したダイについて、上述した回帰式(I)を用いてひずみ速度を算出した。
その結果、表1に示したように、729(1/s)であった。
得られた樹脂発泡体は、目視によって認められる筋が3本認められた。
比較例2
用いたダイの形状(寸法)が異なる以外、実質的に実施例1と同様にして樹脂発泡体を製造した。この場合、押出量を、26kg/hrとした。
この比較例で使用したダイについて、上述した回帰式(I)を用いてひずみ速度を算出した。
その結果、表1に示したように、688(1/s)であった。
得られた樹脂発泡体は、目視によって認められる筋が3本認められた。
本発明の円環状のダイは、電子機器等の内部絶縁体、緩衝材、遮音材、断熱材、食品包装材、衣用材、建材用等とすて有用な、クッション性及び歪回復性(圧縮永久歪性)に優れ、高発泡倍率を有し、筋などの表面凹凸が認められない、表面外観の優れた樹脂発泡体を製造するために、種々の樹脂発泡体の製造装置に広く利用することができる。
1 円環状ダイ
2 アダプタ
3 マンドレル
4 押出機の押出口
5 ブレーカープレート
6 押出機
10 アウターダイ
11 アウターダイのアール部
20 インナーダイ
21 インナーダイのアール部
31 開口部
32a、32b 樹脂流路
33 発泡部
34 発泡体形成部
35 樹脂注入口
36 リップ
Y 円環状ダイの中心軸
D 樹脂流路の最外径
A 下流方向
G 空隙の幅
M アウターダイの傾斜形状が開始される点
Z 発泡体形成部のギャップ
RO アウターダイのアール部のコーナー半径
RI インナーダイのアール部のコーナー半径
DO アウターダイの内径
DI インナーダイの内径

Claims (5)

  1. アウターダイと、該アウターダイの内部で固定されたインナーダイとを備え、
    一端において開口された開口部と、該開口部から所定方向に延設された樹脂流路と、該樹脂流路に対して絞窄された発泡部と、該発泡部に対して拡張され、前記樹脂流路の延設方向から外方に向かって延設された発泡体形成部とを有する樹脂発泡体製造用の円環状ダイであって、
    前記発泡部が、アウターダイのアール部と、該アウターダイのアール部に沿って配置されたインナーダイのアール部とによって構成され、前記アウターダイのアール部のコーナー半径ROに対する前記インナーダイのアール部のコーナー半径RI(RI/RO)が7.0以上であることを特徴とする樹脂発泡体製造用の円環状ダイ。
  2. 前記アウターダイの内径DOに対して、
    前記インナーダイのアール部のコーナー半径RIが、
    0.12≦RI/DO≦0.19を満たすか又は前記アウターダイのアール部のコーナー半径ROが
    0.010≦RO/DO≦0.033を満たす請求項1の樹脂発泡体製造用の円環状ダイ。
  3. 前記インナーダイの前記発泡部から前記発泡体形成部の終点までの周長をL3とする場合、
    前記アウターダイの内径DOに対して、前記周長L3が、
    0.05<L3/DO<0.50を満たす請求項1又は2の樹脂発泡体製造用の円環状ダイ。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載の樹脂発泡体製造用の円環状ダイを備えることを特徴とする樹脂発泡体の製造装置。
  5. 樹脂組成物を加熱により溶融及び/又は軟化させ、
    前記樹脂組成物に不活性ガスを供給し、
    該不活性ガスと前記樹脂組成物とを混練して混練物を得、
    該混練物を発泡させることを含む樹脂発泡体の製造工程であって、
    前記混練物の発泡を、請求項1〜3のいずれか1つに記載の円環状ダイを用いて行うことを特徴とする樹脂発泡体の製造方法。
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