JP2014011419A - コンデンサ - Google Patents

コンデンサ Download PDF

Info

Publication number
JP2014011419A
JP2014011419A JP2012149130A JP2012149130A JP2014011419A JP 2014011419 A JP2014011419 A JP 2014011419A JP 2012149130 A JP2012149130 A JP 2012149130A JP 2012149130 A JP2012149130 A JP 2012149130A JP 2014011419 A JP2014011419 A JP 2014011419A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
conductor layer
capacitor
outer conductor
layer
inner conductor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012149130A
Other languages
English (en)
Inventor
Hidetoshi Masuda
秀俊 増田
Shinya Masuno
真也 増野
Nobuaki Take
宜成 武
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taiyo Yuden Co Ltd
Original Assignee
Taiyo Yuden Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taiyo Yuden Co Ltd filed Critical Taiyo Yuden Co Ltd
Priority to JP2012149130A priority Critical patent/JP2014011419A/ja
Priority to US13/933,706 priority patent/US20140009866A1/en
Publication of JP2014011419A publication Critical patent/JP2014011419A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES OR LIGHT-SENSITIVE DEVICES, OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G4/00Fixed capacitors; Processes of their manufacture
    • H01G4/002Details
    • H01G4/005Electrodes
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES OR LIGHT-SENSITIVE DEVICES, OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G4/00Fixed capacitors; Processes of their manufacture
    • H01G4/30Stacked capacitors
    • H01G4/302Stacked capacitors obtained by injection of metal in cavities formed in a ceramic body
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES OR LIGHT-SENSITIVE DEVICES, OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G4/00Fixed capacitors; Processes of their manufacture
    • H01G4/002Details
    • H01G4/228Terminals
    • H01G4/232Terminals electrically connecting two or more layers of a stacked or rolled capacitor
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES OR LIGHT-SENSITIVE DEVICES, OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G9/00Electrolytic capacitors, rectifiers, detectors, switching devices, light-sensitive or temperature-sensitive devices; Processes of their manufacture
    • H01G9/004Details
    • H01G9/04Electrodes or formation of dielectric layers thereon
    • H01G9/042Electrodes or formation of dielectric layers thereon characterised by the material
    • H01G9/045Electrodes or formation of dielectric layers thereon characterised by the material based on aluminium
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES OR LIGHT-SENSITIVE DEVICES, OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G9/00Electrolytic capacitors, rectifiers, detectors, switching devices, light-sensitive or temperature-sensitive devices; Processes of their manufacture
    • H01G9/004Details
    • H01G9/04Electrodes or formation of dielectric layers thereon
    • H01G9/048Electrodes or formation of dielectric layers thereon characterised by their structure
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES OR LIGHT-SENSITIVE DEVICES, OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G9/00Electrolytic capacitors, rectifiers, detectors, switching devices, light-sensitive or temperature-sensitive devices; Processes of their manufacture
    • H01G9/004Details
    • H01G9/07Dielectric layers
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES OR LIGHT-SENSITIVE DEVICES, OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G4/00Fixed capacitors; Processes of their manufacture
    • H01G4/002Details
    • H01G4/018Dielectrics
    • H01G4/06Solid dielectrics
    • H01G4/08Inorganic dielectrics
    • H01G4/10Metal-oxide dielectrics

Abstract

【課題】実装性に優れたコンデンサを提供すること
【解決手段】本発明に係るコンデンサは、誘電体層と、第1の外部導体層と、第2の外部導体層と、第1の内部導体と、第2の内部導体と、第3の内部導体とを具備する。
誘電体層は、第1の面と、第1の面と反対側の第2の面と、第1の面と第2の面に連通する複数の貫通孔とを有する。第1の外部導体層は、第1の面の一部に配設されている。第2の外部導体層は、第2の面に配設されている。第3の外部導体層は、第1の面の他の一部に配設されている。第1の内部導体は、複数の貫通孔の一部の貫通孔に収容され、第1の外部導体層に接続する。第2の内部導体は、複数の貫通孔の他の一部の貫通孔に収容され、第2の外部導体層に接続する。第3の内部導体は、複数の貫通孔のさらに他の一部の貫通孔に収容され、第2の外部導体層及び第3の外部導体層に接続する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ポーラスコンデンサに関する。
近年、新しいタイプのコンデンサとしてポーラスコンデンサが開発されている。ポーラスコンデンサは、アルミニウム等の金属表面に形成される金属酸化物がポーラス(細孔)構造を形成する性質を利用してポーラス内に電極を形成し、金属酸化物を誘電体としてコンデンサとしたものである。
誘電体の表面及び裏面にはそれぞれ導電体が積層され、ポーラス内に形成された電極は表面の導電体と裏面の導電体のいずれか一方に接続される。これによりポーラス内に形成された電極は、誘電体を介して対向する対向電極として機能する。
上記のように導電体は誘電体の表面及び裏面に形成されるため、このようなコンデンサを基板等に実装するための配線や端子は、コンデンサの表面及び裏面にそれぞれ接続されるものが一般的である。例えば特許文献1に開示されたコンデンサは、ポーラスが形成された誘電体と、誘電体の表面及び裏面に形成された導電体とを有し、表面及び裏面の導電体にそれぞれ配線が接続された構成となっている。
特開2009−049212号公報
しかしながら、特許文献1に記載のコンデンサのように、誘電体の表面及び裏面に形成された導電体にそれぞれ配線が接続された構成では、コンデンサを基板等に実装する際、コンデンサの両面に形成された配線をそれぞれ基板の端子に接続する必要がある。このため、実装工程が複雑となり、あるいは実装面積がコンデンサの素子面積より大きくなるという不都合が生じる。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、実装性に優れたコンデンサを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係るコンデンサは、誘電体層と、第1の外部導体層と、第2の外部導体層と、第3の外部導体層と、第1の内部導体と、第2の内部導体と、第3の内部導体とを具備する。
上記誘電体層は、第1の面と、上記第1の面と反対側の第2の面と、上記第1の面と上記第2の面に連通する複数の貫通孔とを有する。
上記第1の外部導体層は、上記第1の面の一部に配設されている。
上記第2の外部導体層は、上記第2の面に配設されている。
上記第3の外部導体層は、上記第1の面の他の一部に配設されている。
上記第1の内部導体は、上記複数の貫通孔の一部の貫通孔に収容され、上記第1の外部導体層に接続する。
上記第2の内部導体は、上記複数の貫通孔の他の一部の貫通孔に収容され、上記第2の外部導体層に接続する。
上記第3の内部導体は、上記複数の貫通孔のさらに他の一部の貫通孔に収容され、上記第2の外部導体層及び上記第3の外部導体層に接続する。
本発明の一実施形態に係るコンデンサの断面図である。 同コンデンサの一部の構成の断面図である。 同コンデンサの一部の構成の断面図である。 同コンデンサを構成する誘電体層の断面図である。 同コンデンサの斜視図である。 同コンデンサの一部の構成の斜視図である。 同コンデンサの一部の構成の斜視図である。 同コンデンサの一部の構成の斜視図である。 同コンデンサを構成する誘電体層の斜視図である。 同コンデンサの製造工程を示す模式図である。 同コンデンサの製造工程を示す模式図である。 同コンデンサの製造工程を示す模式図である。 同コンデンサの製造工程を示す模式図である。 同コンデンサの製造工程を示す模式図である。 同コンデンサの製造工程を示す模式図である。 同コンデンサの製造工程を示す模式図である。 同コンデンサの製造工程を示す模式図である。 同コンデンサの製造工程を示す模式図である。 比較例に係るコンデンサの断面図である。 本発明の実施形態の変形例に係るコンデンサの断面図である。 本発明の実施形態の変形例に係るコンデンサの断面図である。
本発明の一実施形態に係るコンデンサは、誘電体層と、第1の外部導体層と、第2の外部導体層と、第3の外部導体層と、第1の内部導体と、第2の内部導体と、第3の内部導体とを具備する。
上記誘電体層は、第1の面と、上記第1の面と反対側の第2の面と、上記第1の面と上記第2の面に連通する複数の貫通孔とを有する。
上記第1の外部導体層は、上記第1の面の一部に配設されている。
上記第2の外部導体層は、上記第2の面に配設されている。
上記第3の外部導体層は、上記第1の面の他の一部に配設されている。
上記第1の内部導体は、上記複数の貫通孔の一部の貫通孔に収容され、上記第1の外部導体層に接続する。
上記第2の内部導体は、上記複数の貫通孔の他の一部の貫通孔に収容され、上記第2の外部導体層に接続する。
上記第3の内部導体は、上記複数の貫通孔のさらに他の一部の貫通孔に収容され、上記第2の外部導体層及び上記第3の外部導体層に接続する。
この構成によれば、コンデンサの一方の対向電極を構成する第1の内部導体は第1の外部導体層に接続されている。また、コンデンサの他方の対向電極を構成する第2の内部導体は、第2の外部導体層、第3の内部導体を介して第3の外部導体層に接続されている。第1の外部導体層及び第3の外部導体層は共に誘電体の第1の面に形成されているため、このコンデンサは、第1の面側から両対向電極(第1の内部導体及び第2の内部導体)に導通をとることが可能である。
上記コンデンサは、上記第1の外部導体層及び上記第3の外部導体層を被覆する第1の保護層と、上記第2の外部導体層を被覆する第2の保護層と、上記第1の保護層に配設され上記第1の外部導体層に接続する第1の端子と、上記第1の保護層に配設され上記第2の外部導体層に接続する第2の端子とをさらに具備していてもよい。
この構成によれば、第1の保護層に配設される第1の端子及び第2の端子によって、コンデンサの両対向電極(第1の内部導体及び第2の内部導体)に導通をとることが可能である。ここで、仮に第3の内部導体や第3の外部導体層が形成されないとすると、第2の端子は、誘電体の第2の面に配設された第2の外部導体層に接続される必要があり、その配線の長さによって等価直列抵抗(ESR)が大きくなる等の問題がある。しかし、本実施形態に係るコンデンサにおいては、第2の端子は第1の面に形成された第3の外部導体層に直接に接続させることが可能であり、ESRの増大等といった問題を回避することが可能である。
上記第1の保護層には、上記第1の外部導体層に連通する第1の開口と、上記第3の外部導体層に連通する第2の開口が設けられ、上記第1の端子は上記第1の開口を介して上記第1の外部導体層に接続し、上記第2の端子は上記第2の開口を介して上記第3の外部導体層に接続してもよい。
この構成によれば、第1の保護層の形成後に、第1の端子及び第2の端子をそれぞれ第1の外部導体層及び第3の外部導体層に接続させることが可能であり、即ち、第1の保護層の形成前に、導線等を配設する必要がなく、効率的な製造プロセスによってコンデンサを製造することが可能である。また、第1の端子と第1の外部導体層及の接続距離、及び第2の端子と第2の外部導体層の接続距離を最も短くすることが可能であり、上記ESR等の低減にも有効である。
上記誘電体層は、酸化アルミニウムからなるものであってもよい。
酸化アルミニウムは、アルミニウムの陽極酸化によって形成することができるが、その際の自己組織化作用によって酸化アルミニウムには無数の孔が形成される。さらに、陽極酸化の条件(電圧等)を調節することにより、孔の孔径やピッチを制御することが可能である。即ち、酸化アルミニウムは、本実施形態に係るコンデンサの誘電体層として利用することが可能である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
[コンデンサの構成]
図1は本発明の一実施形態に係るコンデンサ100の断面図であり、図2及び図3はコンデンサ100の一部の構成の断面図である。図5はコンデンサ100の斜視図であり、図6乃至図8はコンデンサ100の構成の一部の構成の斜視図である。これらの図に示すように、コンデンサ100は、誘電体層101、第1外部導体層102、第2外部導体層103、第3外部導体層104、第1内部導体105、第2内部導体106、第3内部導体107、第1保護層108、第2保護層109、第1端子110、第2端子111及び内部絶縁体112を有する。
なお、図2は、第1端子110及び第2端子111を除いたコンデンサ100を示す断面図であり、図3は、さらに第1保護層108及び第2保護層109を除いたコンデンサ100を示す断面図である。図6は、第1端子110及び第2端子111を除いたコンデンサ100を示す斜視図であり、図7は、さらに第1保護層108及び第2保護層109を除いたコンデンサ100を示す斜視図である。図8は、図7に示すコンデンサ100の裏面を示す斜視図である。
図3に示すように、第1内部導体105、第2内部導体106、第3内部導体107及び内部絶縁体112は誘電体層101に形成された貫通孔(後述)内に収容されている。また、第1外部導体層102及び第3外部導体層104は誘電体層101の一面に配設され、第2外部導体層103は誘電体層101の反対側の面に配設されている。第1内部導体105は第1外部導体層102に接続され、第2内部導体106は第2外部導体層103に接続されている。第3内部導体107は第2外部導体層103及び第3外部導体層104に接続されている。
図2に示すように、第1外部導体層102及び第3外部導体層104は第1保護層108によって被覆され、第2外部導体層103は第2保護層109によって被覆されている。また、図1に示すように、第1端子110及び第2端子111は第1保護層108上に配設されており、第1端子110は第1外部導体層102に接続され、第2端子111は第3外部導体層104に接続されている。
誘電体層101は、コンデンサ100の誘電体として機能する層である。誘電体層101は、後述する貫通孔(ポーラス部)を形成することが可能な誘電性材料、例えば酸化アルミニウム(Al)からなるものとすることができる。また、この他に誘電体層101は、弁金属(Al、Ta、Nb、Ti、Zr、Hf、Zn、W、Sb)の酸化物からなるものとすることが可能である。誘電体層101の厚みは特に限定されないが、例えば数μm〜数百μmとすることができる。
図4は誘電体層101を示す断面図であり、図9は誘電体層101を示す斜視図である。これらの図に示すように、誘電体層101には、複数の貫通孔(ポーラス部)101aが形成されている。誘電体層101の層面方向に平行な表面を第1の面101bとし、その反対側の面を第2の面101cとすると、各貫通孔101aは第1の面101b及び第2の面101cに垂直な方向(誘電体層101の厚み方向)に沿って形成され、第1の面101b及び第2の面101cに連通するように形成されている。なお、図4等に示す貫通孔101aの数や大きさは便宜的なものであり、実際のものはより小さく、多数である。
各貫通孔101aの形状(孔形状)は特に限定されず、例えば内径が数十nm〜数百nmの略円形であるものとすることができ、また、隣接する貫通孔101a間の間隔も特に限定されず、例えば数十nm〜数百nmであるものとすることができる。
第1外部導体層102は、第1内部導体105と第1端子110とを電気的に接続する。第1外部導体層102は、図3及び図7に示すように、誘電体層101の第1の面101bの一部(部分的領域)に、第3外部導体層104とは離間して配設されている。第1外部導体層102は導電性材料、例えば、Cu、Ni、Cr、Ag、Pd、Fe、Sn、Pb、Pt、Ir、Rh、Ru、Al、Ti等の純金属やこれらの合金であるものとすることができる。第1外部導体層102の厚さは例えば数十nm〜数μmであるものとすることができる。また、第1外部導体層102は、複数層の導電性材料が積層されるように配設されたものとすることも可能である。
第2外部導体層103は、第2内部導体106と第3内部導体107とを電気的に接続する。第2外部導体層103は、図3及び図8に示すように、誘電体層101の第2の面101cに配設されている。第2外部導体層102は、第1外部導体層102と同様の導電性材料からなるものとすることができ、その厚さは例えば数nm〜数μmであるものとすることができる。第2外部導体層103の構成材料は第1外部導体層102の構成材料と同一でもよく異なっていてもよい。また、第2外部導体層103も、複数層の導電性材料が積層されるように配設されたものとすることが可能である。
第3外部導体層104は、第3内部導体107と第2端子111とを電気的に接続する。第3外部導体層104は、図3及び図7に示すように、誘電体層101の第1の面101bの他の一部(第1外部導体層102が形成されていない部分的領域)に、第1外部導体層102とは離間して配設されている。第3外部導体層104は、第1外部導体層102と同様の導電性材料からなるものとすることができ、その厚さは例えば数nm〜数μmであるものとすることができる。第3外部導体層104の構成材料は第1外部導体層102及び第2外部導体層103の構成材料と同一でもよく異なっていてもよい。また、第3外部導体層104も、複数層の導電性材料が積層されるように配設されたものとすることが可能である。
第1内部導体105は、コンデンサ100の一方の対向電極として機能する。図3に示すように、第1内部導体105は、複数の貫通孔101a(図4参照)の一部に収容され、第1外部導体層102に接続され、しかし第2外部導体層103とは接続しないように形成されている。第1内部導体105と第2外部導体層103の間には、内部絶縁体112が配置されるものとすることができるが、単に空間であってもよい。第1内部導体105は、導電性材料、例えばCu、Ni、Co、Cr、Ag、Au、Pd、Fe、Sn、Pb、Pt等の純金属やこれらの合金からなるものとすることができる。図1乃至図3には、数本の第1内部導体105を示すが、実際にはより多数の第1内部導体105が形成される。
第2内部導体106は、コンデンサ100の他方の対向電極として機能する。図3に示すように、第2内部導体106は、複数の貫通孔101a(図4参照)の他の一部(第1内部導体105が形成されていない貫通孔101a)に収容され、第2外部導体層103に接続され、しかし第1外部導体層102とは接続しないように形成されている。第2内部導体106と第1外部導体層102の間には、内部絶縁体112が配置されるものとすることができるが、単に空間であってもよい。第2内部導体106は、第1内部導体105と同様の導電性材料からなるものとすることができ、第1内部導体105と同一の材料からなるものであってもよく、異なる材料からなるものであってもよい。図1乃至図3には、数本の第2内部導体106を示すが、実際にはより多数の第2内部導体106が形成される。
第3内部導体107は、第2外部導体層103と第3外部導体層104を電気的に接続する。図3に示すように第3内部導体107は、複数の貫通孔101a(図4参照)の他の一部(第1内部導体105及び第2内部導体106が形成されていない貫通孔101a)に収容され、第2外部導体層103及び第3外部導体層104に接続されている。第3内部導体107は、第1内部導体105及び第2内部導体106と同様の導電性材料からなるものとすることができ、第1内部導体105及び第2内部導体106と同一の材料からなるものであってもよく、異なる材料からなるものであってもよい。図1乃至図3には、数本の第3内部導体107を示すが、実際にはより多数の第3内部導体107が形成される。
図1乃至図3には、第3内部導体107が形成されている領域を除き、第1内部導体105と第2内部導体106が交互に配列するように示されているが、両者は必ずしも交互に配列されなくてもよく、ランダムに配列されるものであってもよい。なお、第1内部導体105と第2内部導体106の数的割合は特に限定されないが、各々が同程度の割合であるほどコンデンサ100の高容量化を実現することができ、好適である。また、第3内部導体107は、第2外部導体層103と第3外部導体層104との電気的接続を確保できる数が形成されていればよい。
第1保護層108は、図2及び図6に示すように第1外部導体層102及び第3外部導体層104を被覆し、これらを保護すると共に外部から絶縁する。第1保護層108は、合成樹脂等の絶縁性材料からなるものとすることができ、その厚さは数nm〜数μmであるものとすることができる。第1保護層108には、第1保護層108が部分的に除去されることによって形成された第1開口108aと第2開口108bが設けられている。
第1開口108aは、第1外部導体層102の直上(図7参照)に形成され、即ち、第1開口108aによって第1外部導体層102が露出するように形成されている。第1開口108aの形状や大きさは特に限定されず、後述する第1端子110と第1外部導体層102の電気的接続が確保できるものであればよい。第2開口108bは、第3外部導体層104の直上(図7参照)に形成され、即ち第2開口108bによって第2外部導体層104が露出するように形成されている。第2開口108bの形状や大きさは特に限定されず、後述する第2端子111と第3外部導体層104の電気的接続が確保されるものであればよい。
第2保護層109は、図2に示すように第2外部導体層103を被覆し、これを保護すると共に外部から絶縁する。第2保護層109は、合成樹脂等の絶縁性材料からなるものとすることができ、その厚さは数nm〜数μmであるものとすることができる。第2保護層109には、第1保護層108のような開口は形成されない。
第1端子110は、図1及び図5に示すように第1保護層108上に配設され、第1開口108a(図2参照)を介して第1外部導体層102と電気的に接続される。第1端子110は、図6に示すように第1開口108aの直上に形成され、その一部が第1開口108a内に形成されると共に第1保護層108上の所定範囲に渡って形成されるものとすることができる。第1端子110の構成材料は導電性材料であればよく、特に限定されない。
第2端子111は、図1及び図5に示すように第1保護層108に配設され、第2開口108b(図2参照)を介して第3外部導体層104と電気的に接続される。第2端子111は、図6に示すように第2開口108bの直上に形成され、その一部が第2開口108b内に形成されると共に第1保護層108上に所定範囲に渡って形成されるものとすることができる。なお、第2端子111は、第1端子110とは離間して形成される。第2端子111の構成材料は導電性材料であればよく、特に限定されない。
内部絶縁体112は、図3に示すように、誘電体層101の周縁部に位置する貫通孔101a(図4参照)の内部、第1内部導体105と第2外部導体層103の間、第2内部導体106と第2外部導体層102の間にそれぞれ形成された絶縁体である。内部絶縁体112は第1内部導体105、第2内部導体106及び第3内部導体107のいずれも形成されない貫通孔101aの強度を維持する。
コンデンサ100は以上のような構成を有する。図1に示すように、第1内部導体105と第2内部導体106が誘電体層101を介して互いに対向しており、即ち第1内部導体105と第2内部導体106がコンデンサ100の対向電極として機能する。第1内部導体105は第1外部導体層102を介して第1端子110に接続されており、第2内部導体106は第2外部導体層103、第3内部導体107、第3外部導体層104を介して第2端子111に接続されている。
このように、コンデンサ100の対向電極(第1内部導体105及び第2内部導体106)に導通する第1端子110及び第2端子111が共にコンデンサ100の同一の面(第1保護層108側の面)に形成されている。これにより、コンデンサ100の基板への実装が容易になると共に、コンデンサ100の等価直列抵抗が低減される(後述)等の効果を有する。
また、第1内部導体105及び第2内部導体106はナノスケールの微細構造であり、互いに近接していると共に、単位面積あたりに多数を配置することが可能である。これにより、コンデンサ100は、従来のコンデンサ(Al電解コンデンサ、積層セラミックコンデンサ等)に比べ高容量のコンデンサを実現することが可能である。
[コンデンサの製造方法]
コンデンサ100の製造方法について説明する。図10乃至図18はコンデンサ100の製造方法を示す模式図である。なお、コンデンサ100は、下記の製造プロセスによって複数が同時に製造されるものとすることができ、以下ではそのうちの一つのコンデンサ100について説明する。
図10(a)は、誘電体層101の元となる基材301を示す。誘電体層101を金属酸化物(例えば酸化アルミニウム)とする場合、基材301はその酸化前の金属(例えばアルミニウム)である。基材301の表面には、ピットPが形成されている。ピットPは
基材301の表面に規則的に配列された凹状構造であり、後述する金属酸化物の成長の際に基点となるものである。ピットPは、任意の方法によって形成することが可能であり、例えば基材301へのモールド(型)の押圧や、基材301表面のエッチングによって形成することができる。
次に、ピットPが形成された基材301を陽極として電解液溶液中で電圧を印加する。これにより、図10(b)に示すように、基材301の金属表面が酸化(陽極酸化)され、基材酸化物302が生成する。この際、基材酸化物302の自己組織化作用によって、基材酸化物302に孔Hが形成される。孔Hは酸化の進行方向、即ち基材301の厚み方向に向かって形成される。このような形成過程において、基材301には当初にピットPが形成されているため、基材酸化物302は各ピットPを基点として孔Hを形成する。
所定時間経過後、基材301に印加されている電圧を増加させる。自己組織化によって形成される孔Hのピッチは、印加電圧の大きさによって決定されるため、孔Hのピッチが拡大するように自己組織化が進行する。これにより、図10(c)に示すように一部の孔Hについて孔の形成が継続すると共に、孔径が拡大する。一方で、孔Hのピッチが拡大したことによって、他の孔Hについては孔の形成が停止する。以下、孔の形成が停止した孔Hを孔H1とし、孔の形成が継続した(拡大した)孔Hを孔H2とする。
陽極酸化の条件は適宜設定可能であり、例えば、図10(b)に示す1段階目の陽極酸化の印加電圧は数V〜数100V、処理時間は数分〜数日に設定することができる。図10(c)に示す2段階目の陽極酸化の印加電圧では、電圧値を1段階目の数倍とし、処理時間は数分〜数十分に設定することができる。
例えば、1段階目の印加電圧を40Vとすることにより孔径が100nmの孔H(孔H1及び孔H2)が形成され、2段階目の印加電圧を80Vとすることにより孔H2の孔径が200nmに拡大される。2段階目の電圧値を上述した範囲内とすることにより、孔H1と孔H2の数を概ね同等とすることが可能である。また、2段階目の電圧印加の処理時間を上述の範囲内とすることにより、孔H2のピッチ拡大が十分に完了しつつ、2段階目の電圧印加によって形成される基材酸化物302の厚さを小さくすることができる。2段階目の電圧印加で形成される基材酸化物302は、後の工程で除去されるため、できるだけ薄いことが好ましい。なお、陽極酸化に用いる溶液は、例えば15℃〜20℃に調整されたシュウ酸(0.1mol/l)とすることができる。
続いて、図11(a)に示すように、酸化されていない基材301を除去する。基材301の除去は、例えばウェットエッチングによってすることができる。以降、基材酸化物302の孔H1及び孔H2が形成された側の面を表面302aとし、その反対側の面を裏面302bとする。
続いて、図11(b)に示すように、基材酸化物302の表面302aに導電性材料からなる第1導体層303を形成する。第1導体層303は、スパッタ法、真空蒸着法等、任意の方法によって形成することが可能である。
続いて、図11(c)に示すように、基材酸化物302の裏面302bにレジスト304を形成する。レジスト304は例えばフォトレジストであるものとすることができる。
続いて、図12(a)に示すように、レジスト304を部分的に除去し、開口304aを形成する。開口304aの形成は、例えばフォトリソグラフィーによってすることが可能である。この開口304aの範囲によって、上記第3内部導体107の形成範囲が規定されるため、それを考慮して開口304aの大きさを決定する。
続いて、図12(b)に示すように、基材酸化物302を裏面302b側から所定の厚さで除去する。これは反応性イオンエッチング(RIE:Reactive Ion Etching)によってすることができる。この際、孔H1及び孔H2が裏面302bに連通する程度の厚さで、基材酸化物302を除去する。以下、この除去工程によって裏面302bに連通した孔H1及び孔H2を孔H3とする。
続いて、図12(c)に示すように、レジスト304の除去範囲を拡大し、開口304bを形成する。開口304bの形成も、例えばフォトリソグラフィーによってすることが可能である。この開口304bの範囲によって、第1内部導体105及び第2内部導体106の形成範囲が規定されるため、それを考慮して開口304bの大きさを決定する。
続いて、図13(a)に示すように、再度、基材酸化物302を裏面302b側から所定の厚さで除去する。これは、反応性イオンエッチングによってすることができる。この際、孔H2が裏面302bに連通し、孔H1が裏面302bに連通しない程度の厚さで基材酸化物302を除去する。
続いて、第1導体層303をシード層として基材酸化物302に電解めっきを施す。これにより、図13(b)に示すように、孔H2及び孔H3内に所定の厚さ(長さ)のめっき導体M1が形成される。孔H1にはめっき液が侵入しないため、孔H1内にはめっき導体M1は形成されない。
続いて、図13(c)に示すように、再度、基材酸化物302を裏面302b側から所定の厚さで除去する。これは反応性イオンエッチングによってすることができる。この際、孔H1が裏面302bに連通する程度の厚さで、基材酸化物302を除去する。
続いて、第1導体層303をシード層として再度、基材酸化物302に電解めっきを施す。これにより、図14(a)に示すように、孔H1、孔H2及び孔H3内に所定の厚さ(長さ)のめっき導体M2が形成される。めっき導体M2の厚さは、孔H2及び孔H3の大部分を充填できる程度の厚さとする。孔H1においてはめっき導体M1が形成されていないので、孔H1に充填されためっき導体M2と孔H2及び孔H3に充填されためっき導体M2ではその終端位置が異なる。なお、めっき導体M2はめっき導体M1と同種の金属材料であってもよく、異種の金属材料であってもよい。
以降の説明において、孔H1に充填されためっき導体M2を第1内部導体305とし、孔H2に充填されためっき導体M1及びめっき導体M2を第2内部導体306とし、孔H3に充填されためっき導体M1及びめっき導体M2を第3内部導体307とする(図14(b)参照)。
続いて、レジスト304を除去し、図14(b)に示すように、再度、基材酸化物302を裏面302b側から所定の厚さで除去する。これは反応性イオンエッチングによってすることができる。この際、これまでレジスト304の位置で閉塞していた孔H1及び孔H2が裏面302bに連通する程度の厚さで、基材酸化物302を除去する。以下、この除去工程によって裏面302bに連通した孔H1及び孔H2を孔H4とする。
続いて、基材酸化物302に裏面302b側から絶縁材料を供給する。これにより、図14(c)に示すように、孔H1、孔H2、孔H3及び孔H4の空隙に絶縁材料が充填され、内部絶縁体308が形成される。絶縁材料は、基材酸化物302と同様の金属酸化物、電着可能な樹脂材料(例えばポリイミド、エポキシ、アクリル等)、SiO等とすることができる。なお、絶縁材料を各孔に充填する際、充填の方法によって、内部絶縁体308中に形成されるポア(微細孔)を制御することが可能である。このポアの制御については後述する。
続いて、裏面302bを機械研磨する。研磨量の程度は、図15(a)に示すように第2内部導体306及び第3内部導体307が裏面302bに露出し、第1内部導体305は裏面302bに露出しない程度とする。これにより、孔H2及び孔H3に充填されていた内部絶縁体308は除去される。
続いて、図15(b)に示すように第1導体層303を除去する。第1導体層303の除去は、ウェットエッチング法、ドライエッチング法、イオンミリング法、CMP(Chemical Mechanical Polishing)法等によってすることができる。
続いて、図15(c)に示すように、裏面302bに導電性材料からなる第2導体層309を形成する。第2導体層309はスパッタ法、真空蒸着法等、任意の方法によって形成することが可能である。これにより、第2内部導体306及び第3内部導体307が第2導体層309に電気的に接続される。一方、第1内部導体305は内部絶縁体308によって第2導体層309との接続が隔てられている。
続いて、図16(a)に示すように、表面302a上にレジスト310を形成する。レジスト310は、表面302aのうち第3内部導体307が形成されている領域に形成される。
続いて、第2導体層309をシード層として、基材酸化物302に電解エッチングを施す。第2内部導体306は第2導体層309に導通しているため、図16(b)に示すよう電解エッチングによりエッチングされる。一方、第1内部導体305は第2導体層309に導通していないため、電解エッチングによりエッチングされない。第3内部導体307はレジスト310によって被覆されているため、エッチングされない。
続いて、レジスト310を除去し、基材酸化物302に表面302a側から絶縁材料を供給する。これにより、図16(c)に示すように、孔H2の空隙に絶縁材料が充填され、内部絶縁体308が形成される。絶縁材料は、基材酸化物302と同様の金属酸化物、電着可能な樹脂材料(例えばポリイミド、エポキシ、アクリル等)、SiO等とすることができる。
続いて、図17(a)に示すように、表面302aに導電性材料からなる第3導体層311を形成する。第3導体層311はスパッタ法、真空蒸着法等、任意の方法によって形成することが可能である。これにより、第1内部導体305及び第3内部導体307が第3導体層311に電気的に接続される。一方、第2内部導体306は内部絶縁体308によって第3導体層311との接続が隔てられている
続いて、図17(b)に示すように、第2導体層309及び第3導体層311をパターニングする。第2導体層309は、裏面302bの、孔H1、孔H2及び孔H3が形成されている領域を被覆するように(図8参照)パターニングする。第3導体層311は、表面302aの、孔H1、孔H2及び孔H3が形成されている領域を被覆し、かつ孔H3が形成されている領域とそれ以外の領域とを分離するように(図7参照)パターニングする。これにより、第3導体層311は、孔H1及び孔H2を被覆する第1領域311aと、孔H3を被覆する第2領域311bに分離される。パターニングは、エッチング等の任意の方法によってすることが可能である。
続いて、図17(c)に示すように、表面302a及び第3導体層311(第1領域311a及び第2領域311b)を絶縁材料によって被覆し、第1保護層312を形成する。また、裏面302b及び第2導体層309を絶縁材料によって被覆し、第2保護層313を形成する。第1保護層312及び第2保護層313の形成は、任意の方法、例えば塗布によってすることが可能である。
続いて、図18(a)に示すように、第1保護層312の一部を除去し、第1開口312a及び第2開口312bを形成する。第1開口312aは第3導体層311の第1領域311aの直上に形成し、第2開口312bは第3導体層311の第2領域311bの直上に形成する(図6参照)。第1開口312a及び第2開口312bの形成は、任意の方法、例えばエッチングによってすることが可能である。
続いて、図18(b)に示すように、第1保護層312上に、第1端子314及び第2端子315を形成する。第1端子314は、第1開口312aの直上に、第1開口312aを介して第1領域311aに接続するように形成する。第2端子315は、第2開口312bの直上に、第2開口312bを介して第2領域311bに接続するように形成する。第1端子314及び第2端子315の形成方法は特に限定されず、予め形成されたものを第1開口312a及び第2開口312bに嵌挿してもよく、第1保護層312上に成膜プロセスによって形成してもよい。
続いて、図18(c)に示すように、基材酸化物302、第1保護層312、第2保護層313を、第1内部導体305、第2内部導体306及び第3内部導体307が形成された領域毎に切断する。これにより、コンデンサ100が製造されると共に、同時に製造された隣接するコンデンサ100(図示せず)と分離される。
なお、基材酸化物302は誘電体層101に、第3導体層311の第1領域311aは第1外部導体層102に、第3導体層311の第2領域311bは第2外部導体層104に、第2導体層309は第2外部導体層103にそれぞれ対応する。また、第1内部導体305は第1内部導体105に、第2内部導体306は第2内部導体106に、第3内部導体307は第3内部導体107にそれぞれ対応する。第1保護層312は第1保護層108に、第2保護層313は第2保護層109に、第1端子314は第1端子110に、第2端子315は第2端子111に、内部絶縁体308は内部絶縁体112にそれぞれ対応する。
以上のようにして、コンデンサ100を製造することが可能である。なお、コンデンサ100の製造方法は上述のものに限られず、異なる製造方法によってコンデンサ100を製造することも可能である。
[内部絶縁体中のポアについて]
上述したコンデンサ100の製造方法において、孔Hに絶縁材料を充填する工程(図14(c)及び図16(c)参照)では、内部絶縁体308中に形成されるポア(空隙)を制御することが可能である。
絶縁材料の充填は、基材酸化物302上への絶縁材料の滴下、スピンコーターによる絶縁材料の塗布、プリベーク、露光、現像、キュア硬化の各工程を経てすることが可能であるが、このうち、滴下工程及びキュア硬化工程でポアの発生割合と大きさを制御することが可能である。具体的には、ポアが発生する割合は孔Hへの絶縁材料の充填量に依存しており、絶縁材料が密に充填された場合、ポアはほとんど発生せず、疎に充填された場合にはポアの発生割合が大きくなる。この絶縁材料の充填量は絶縁材料滴下後の保持時間に比例し、また絶縁材料の粘度が小さいほうが充填されやすい。
よって、ポアの発生割合は絶縁材料滴下後の保持時間および絶縁材の粘度によって制御する事ができる。ポアの大きさはキュア硬化時の昇温速度によって制御する。キュア硬化前では絶縁材料は自重により孔H内へ進入しており、昇温速度が小さい場合、絶縁材料が緩やかに硬化するのと同時に孔H内に進入するため、小さいポアが形成される。昇温速度が大きい場合、絶縁材料が急激に硬化するため、絶縁材料の自重による進行が少なく、大きいポアが形成される。
上述のようにコンデンサ100は、絶縁材料からなる内部絶縁体112、酸化アルミニウム等からなる誘電体層101、金属等からなる第1内部導体105、第2内部導体106及び第3内部導体107等から構成されている。絶縁材料の熱膨張率は他の材料に比べて数倍大きいため、コンデンサ100が加熱されると、内部絶縁体112に起因する熱変形が生じる。
ここで、内部絶縁体112中にポアが生じていると、ポアが絶縁材料の熱膨張による体積増加時に生じる応力を緩衝し、内部絶縁体112に起因する熱変形を防止することが可能となる。したがって、上述のように、絶縁材料の孔Hの充填工程においてポアを適切に制御することにより、熱変形の発生が防止されたコンデンサ100を製造することが可能である。
[コンデンサの効果]
上述のように、コンデンサ100は、対向電極(第1内部導体105及び第2内部導体106)にそれぞれ接続された第1端子110及び第2端子111が共に同一の面に配置されているため、基板への実装が容易である。
(比較例)
ここで、一面に端子が配置されたコンデンサは次のような構成によっても実現することが可能である。図19は、比較に係るコンデンサの400構成を示す模式図である。コンデンサ400は、誘電体層401、第1外部導体層402、第2外部導体層403、第1内部導体405、第2内部導体406、第1保護層408、第2保護層409、第1端子410、第2端子411、内部絶縁体412及び表面配線413を有する。
コンデンサ400の一方の対向電極を構成する第1内部導体405は、第1外部導体層402を介して第1端子410に接続されている。また、コンデンサ400の他方の対向電極を構成する第2内部導体406は、第2外部導体層403及び表面配線413を介して第2端子411に接続されている。表面配線413は、コンデンサ400の裏面(第2保護層409側)からコンデンサ400の側面を経由して表面(第1保護層408側)に至るように形成されている。
このような構成によっても、第1端子410及び第2端子411をコンデンサ400の同一面に配置することは可能である。しかしながら、コンデンサ400のような構成では、裏面から表面に至る表面配線413が相応の長さを有するため、第2端子411が裏面に配置される場合に比べてESR(Equivalent Series Resistance;等価直列抵抗)が大きくなってしまう。
また、コンデンサ400の側面に表面配線413が配置されるため、第2端子411が裏面に配置される場合に比べてコンデンサ400の実装面積がより大きくなる。さらに、コンデンサ400はその製造過程において個々のコンデンサ400の側面に表面配線413を形成する工程が必要となり、コンデンサ100のように最終工程において個々のコンデンサ100を分離する製造方法を採用することが不可能である。
これに対し、本実施形態に係るコンデンサ100は、コンデンサ400の場合と比べて第2外部導体層103から第2端子111に至る距離が短く、ESRを低減することが可能である。また、コンデンサ100の側面に形成される表面配線が不要であり、実装面積を最小限とすることが可能である。
さらに、第2外部導体層103と第2端子111が、複数の小径の第3内部導体107によって接続されているため、コンデンサ100に高周波電流を印加した際に生じる表皮効果(交流抵抗の増大)を無視することが可能である。また、コンデンサ100は、上述した製造方法のように、複数のコンデンサ100の構成を同一プロセスによって形成させた後、個々のコンデンサ100に分離する製造方法を採用することが可能であり、ウェハ単位で製造することが可能である。即ち、コンデンサ100は量産に適した構造を有するものである。
[変形例]
図20及び図21は、本実施形態の変形例に係るコンデンサ100の断面図である。図20に示すコンデンサ100は、第1端子110及び第2端子111がコンデンサ100の側面に延伸されている。図21に示すコンデンサ100は、第3内部導体107及び第3外部導体層104がコンデンサ100の周縁近傍に配置され、第2端子111に接続されている。このような構成を有するコンデンサ100も、第1端子110及び第2端子111がコンデンサ100の同一面に配置され、上述のような効果を有する。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
100…コンデンサ
101…誘電体層
101a…貫通孔
101b…第1の面
101c…第2の面
102…第1外部導体層
103…第2外部導体層
104…第3外部導体層
105…第1内部導体
106…第2内部導体
107…第3内部導体
108…第1保護層
108a…第1開口
108b…第2開口
109…第2保護層
110…第1端子
111…第2端子
112…内部絶縁体

Claims (4)

  1. 第1の面と、前記第1の面と反対側の第2の面と、前記第1の面と前記第2の面に連通する複数の貫通孔とを有する誘電体層と、
    前記第1の面の一部に配設された第1の外部導体層と、
    前記第2の面に配設され第2の外部導体層と、
    前記第1の面の他の一部に配設された第3の外部導体層と、
    前記複数の貫通孔の一部の貫通孔に収容され、前記第1の外部導体層に接続する第1の内部導体と、
    前記複数の貫通孔の他の一部の貫通孔に収容され、前記第2の外部導体層に接続する第2の内部導体と、
    前記複数の貫通孔のさらに他の一部の貫通孔に収容され、前記第2の外部導体層及び前記第3の外部導体層に接続する第3の内部導体と
    を具備するコンデンサ。
  2. 請求項1に記載のコンデンサであって、
    前記第1の外部導体層及び前記第3の外部導体層を被覆する第1の保護層と、
    前記第2の外部導体層を被覆する第2の保護層と、
    前記第1の保護層に配設され、前記第1の外部導体層に接続する第1の端子と、
    前記第1の保護層に配設され、前記第2の外部導体層に接続する第2の端子と
    をさらに具備するコンデンサ。
  3. 請求項2に記載のコンデンサであって、
    前記第1の保護層には、前記第1の外部導体層に連通する第1の開口と、前記第3の外部導体層に連通する第2の開口が設けられ、
    前記第1の端子は、前記第1の開口を介して前記第1の外部導体層に接続し、
    前記第2の端子は、前記第2の開口を介して前記第3の外部導体層に接続する
    コンデンサ。
  4. 請求項3に記載のコンデンサであって、
    前記誘電体層は、酸化アルミニウムからなる
    コンデンサ。
JP2012149130A 2012-07-03 2012-07-03 コンデンサ Pending JP2014011419A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012149130A JP2014011419A (ja) 2012-07-03 2012-07-03 コンデンサ
US13/933,706 US20140009866A1 (en) 2012-07-03 2013-07-02 Capacitor, structure and method of forming capacitor

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012149130A JP2014011419A (ja) 2012-07-03 2012-07-03 コンデンサ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014011419A true JP2014011419A (ja) 2014-01-20

Family

ID=49878359

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012149130A Pending JP2014011419A (ja) 2012-07-03 2012-07-03 コンデンサ

Country Status (2)

Country Link
US (1) US20140009866A1 (ja)
JP (1) JP2014011419A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015146667A1 (ja) * 2014-03-28 2015-10-01 太陽誘電株式会社 コンデンサ
JP2016058618A (ja) * 2014-09-11 2016-04-21 太陽誘電株式会社 電子部品、回路モジュール及び電子機器
WO2022168485A1 (ja) * 2021-02-03 2022-08-11 太陽誘電株式会社 キャパシタ部品

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10014843B2 (en) * 2013-08-08 2018-07-03 Zhuhai Advanced Chip Carriers & Electronic Substrate Solutions Technologies Co. Ltd. Multilayer electronic structures with embedded filters
US20160233026A1 (en) * 2014-03-28 2016-08-11 Taiyo Yuden Co., Ltd. Capacitor
KR101563433B1 (ko) * 2014-09-25 2015-10-27 성균관대학교산학협력단 커패시터 및 이의 제조 방법
KR101811851B1 (ko) * 2016-06-09 2017-12-22 (주)포인트엔지니어링 3차원 커패시터
KR101933414B1 (ko) * 2016-11-11 2018-12-28 삼성전기 주식회사 다층 박막 커패시터

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5331505A (en) * 1993-01-08 1994-07-19 Honeywell Inc. Multi-coplanar capacitor for electrical connector
DE69837516T2 (de) * 1997-11-14 2007-12-27 Murata Mfg. Co., Ltd., Nagaokakyo Vielschichtkondensator
US6574090B2 (en) * 1998-11-05 2003-06-03 International Business Machines Corporatiion Printed circuit board capacitor structure and method
JP2001189234A (ja) * 1999-12-28 2001-07-10 Tdk Corp 積層コンデンサ
JP4548571B2 (ja) * 2002-10-08 2010-09-22 日本特殊陶業株式会社 積層コンデンサの製造方法
KR100649579B1 (ko) * 2004-12-07 2006-11-28 삼성전기주식회사 적층형 캐패시터 및 적층형 캐패시터 어레이
US7557013B2 (en) * 2006-04-10 2009-07-07 Micron Technology, Inc. Methods of forming a plurality of capacitors
WO2008035727A1 (fr) * 2006-09-22 2008-03-27 Murata Manufacturing Co., Ltd. Condensateur en céramique stratifiée
US8385046B2 (en) * 2006-11-01 2013-02-26 The Arizona Board Regents Nano scale digitated capacitor
US7742276B2 (en) * 2007-03-30 2010-06-22 Industrial Technology Research Institute Wiring structure of laminated capacitors
JP4382841B2 (ja) * 2007-08-20 2009-12-16 太陽誘電株式会社 コンデンサ及びその製造方法
JP4493686B2 (ja) * 2007-09-27 2010-06-30 太陽誘電株式会社 コンデンサ及びその製造方法
JP5432002B2 (ja) * 2010-02-25 2014-03-05 太陽誘電株式会社 コンデンサ及びその製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015146667A1 (ja) * 2014-03-28 2015-10-01 太陽誘電株式会社 コンデンサ
JP2016058618A (ja) * 2014-09-11 2016-04-21 太陽誘電株式会社 電子部品、回路モジュール及び電子機器
WO2022168485A1 (ja) * 2021-02-03 2022-08-11 太陽誘電株式会社 キャパシタ部品

Also Published As

Publication number Publication date
US20140009866A1 (en) 2014-01-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2014011419A (ja) コンデンサ
JP6543622B2 (ja) 改良型コンデンサを有する構造
US8023249B2 (en) Capacitor and method of manufacturing the same
KR100834833B1 (ko) 커패시터, 커패시터 내장 회로기판 및 그들 제조 방법
JP4907594B2 (ja) コンデンサ及びその製造方法
JP5210717B2 (ja) キャパシタの製造方法
JP6043548B2 (ja) コンデンサ
JP5432002B2 (ja) コンデンサ及びその製造方法
JP6343529B2 (ja) 電子部品、回路モジュール及び電子機器
JP2008507847A (ja) 高エネルギー貯蔵密度及び低esrを有するコンデンサ
JP6840502B2 (ja) 微細構造体の製造方法、電子部品、回路モジュール及び電子機器
US9818537B2 (en) Capacitor
US20130335880A1 (en) Capacitor, structure and method of forming capacitor
JP6218660B2 (ja) コンデンサ
JP2003249417A (ja) コンデンサ構造体およびその製造方法
US20140226257A1 (en) Capacitor and method of manufacturing capacitor
WO2022168485A1 (ja) キャパシタ部品
WO2015076079A1 (ja) コンデンサ
WO2015141617A1 (ja) コンデンサ
JP2016004827A (ja) コンデンサ、回路モジュール及び移動体通信機器
JP2017188563A (ja) コンデンサ及びコンデンサの製造方法