JP2014010819A - タイヤモデルの作成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】三次元のタイヤモデルを作成するための時間を低減できる。
【解決手段】コンピュータが、予め準備されたタイヤの外形形状の設定項目を定義した複数の定義データから使用する前記定義データを決定する操作を検出するステップと、コンピュータが、トレッド部のパターンを決定する操作を検出する操作検出ステップと、コンピュータが、決定した定義データとトレッド部のパターン平面データとに基づいて入力する設定項目を決定する設定項目決定ステップと、コンピュータが、決定した設定項目に対する設定値の入力を検出する入力検出ステップと、コンピュータが、検出した定義データとトレッド部のパターン平面データと設定値とに基づいて三次元のタイヤモデルを作成するモデル作成ステップと、を含む。
【選択図】図6

Description

本発明は、コンピュータを用いて三次元のタイヤモデルを作成する技術に関する。
空気入りタイヤは、基本的に金型を作製し、作製した金型を用いて製造される。この空気入りタイヤの製造に用いる金型は、製造する空気入りタイヤの三次元モデルに基づいて金型の作製工程を決定し、決定した製造工程に基づいて加工を行うことで効率よく作製することができる。
ここで、金型の製造に用いる空気入りタイヤの三次元モデルは、製造する空気入りタイヤに対応した溝やサイプを有するタイヤモデルを用いる。このような三次元のタイヤモデルの作成方法として、特許文献1に記載の作成方法がある。特許文献1には、タイヤの三次元サンプルモデルを用いて、タイヤサイズを変更した三次元モデルをコンピュータで作成するタイヤの三次元モデル作成方法が記載されている。三次元サンプルモデルは、三次元プロファイルを画像表示するための三次元データと、該三次元データに変換される二次元データとしてサンプルモデルの多数の寸法データを設計テーブルとして備える。特許文献1に記載の方法は、タイヤサイズの変更時に、変更するタイヤサイズに対応して設計テーブルから自動的に寸法データを変更し、変更した寸法データとサンプルモデルで記録されている寸法データとからサンプルモデルの三次元データを変更処理し、該三次元データに基づいてサイズ変更された三次元モデルを自動的に作成する。
特開2007−179418号公報
特許文献1に記載の方法は、サンプルモデルを作成し、当該サンプルモデルの寸法データを調整することで、種々の形状の三次元のタイヤモデルを作成することができる。しかしながら、基準となる三次元のサンプルモデルを作成するため、作成に時間がかかる。
本発明は、かかる問題に鑑みてなされたものであって、三次元のタイヤモデルを作成するための時間を低減することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るタイヤモデルの作成方法は、コンピュータが、予め準備されたタイヤの外形形状の設定項目を定義した複数の定義データから使用する前記定義データを決定する操作を検出するステップと、前記コンピュータが、トレッド部のパターンを決定する操作を検出する操作検出ステップと、前記コンピュータが、決定した定義データと前記トレッド部のパターン平面データとに基づいて入力する設定項目を決定する設定項目決定ステップと、前記コンピュータが、決定した設定項目に対する設定値の入力を検出する入力検出ステップと、前記コンピュータが、検出した定義データと前記トレッド部のパターン平面データと前記設定値とに基づいて三次元のタイヤモデルを作成するモデル作成ステップと、を含むことを特徴とする。
また、前記定義データは、タイヤ断面プロファイルの設定項目を定義したデータと、溝の断面形状の設定項目を定義したデータと、を含むことが好ましい。
また、前記パターン平面データは、図形の位置情報と当該図形の属性情報を含み、前記設定項目決定ステップは、前記図形の位置情報と前記図形の属性情報を取得し、取得した図形の位置情報と当該図形の属性情報と前記定義データとに基づいて、前記溝の断面形状の設定項目を決定することが好ましい。
また、前記設定項目決定ステップは、該図形の属性情報が同一となる前記図形の位置情報に対して、同じ前記溝の断面形状の設定項目を対応付けることが好ましい。
また、前記定義データは、前記パターン平面データを構成する図形の位置情報と当該図形の属性情報とに対して入力する設定項目が予め関連付けられており、前記設定項目決定ステップは、予め関連付けられた関係に基づいて、前記パターン平面データを構成する図形の位置情報と当該図形の属性情報とに対する前記入力する設定項目を決定することが好ましい。
また、前記パターン平面データは、前記入力する設定項目を特定する情報を含み、前記設定項目決定ステップは、前記パターン平面データに含まれる前記入力する設定項目を特定する情報に基づいて、前記定義データに含まれる設定項目から前記入力する設定項目を決定することが好ましい。
また、前記モデル作成ステップは、前記パターン平面データを、前記定義データのタイヤのプロファイルに沿ってタイヤ径方向に展開させて転写させ、三次元タイヤモデルを作成することが好ましい。
本発明は、三次元のタイヤモデルを作成するための時間を低減できる。
図1は、タイヤの回転軸を通る子午断面を示す断面図である。 図2は、タイヤのトレッドパターンを二次元に展開した平面図である。 図3は、タイヤのブロックに形成される細溝の一例を示す図である。 図4は、タイヤのブロックに形成される細溝の一例を示す図である。 図5は、本実施形態に係るタイヤモデルの作成方法を実行するタイヤモデルの作成装置を示す説明図である。 図6は、本実施形態に係るタイヤモデルの作成方法の手順を示すフローチャートである。 図7は、表示手段に表示する画面の一例を示す模式図である。 図8Aは、パターン平面データの一例を示す模式図である。 図8Bは、パターン平面データの一例を示す模式図である。 図9は、表示手段に表示する画面の一例を示す模式図である。 図10は、表示手段に表示する画面の一例を示す模式図である。 図11は、算出したタイヤモデルの一例を示す模式図である。 図12は、算出したタイヤモデルの一例を示す模式図である。 図13は、タイヤパターンと入力設定項目の画面との関係の一例を示す模式図である。 図14は、タイヤパターンと入力設定項目の画面との関係の一例を示す模式図である。 図15Aは、入力設定項目の一例を示す模式図である。 図15Bは、入力設定項目の一例を示す模式図である。 図15Cは、入力設定項目の一例を示す模式図である。 図16は、パターン平面データと算出するタイヤモデルの形状との関係の一例を示す模式図である。 図17は、試験結果の一例を示す説明図である。
以下、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下に説明する発明を実施するための形態(以下実施形態という)の内容によりこの発明が限定されるものではない。また、以下の構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、下記実施形態で開示した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。本発明は、種々のタイヤに適用することができる。本発明の適用対象は、空気入りタイヤに限られるものではない。以下においては、説明の便宜上、特に断りのない限り空気入りタイヤをタイヤという。
図1は、タイヤの回転軸を通る子午断面を示す断面図である。図1に示すように、タイヤ1の子午断面には、カーカス2、ベルト3、ベルトカバー4、ビードコア5が現れている。タイヤ1は、母材であるゴムを、強化材であるカーカス2、ベルト3、あるいはベルトカバー4等の補強コードによって補強した複合材料の構造体である。ここで、カーカス2、ベルト3、ベルトカバー4等の、金属繊維や有機繊維等のコード材料で構成される層を、コード層という。
カーカス2は、タイヤ1に空気を充填した際に圧力容器としての役目を果たす強度メンバーであり、その内圧によって荷重を支え、走行中の動的荷重に耐えるようになっている。ベルト3は、キャップトレッド6とカーカス2との間に配置されたゴム引きコードを束ねた補強コードの層である。なお、バイアスタイヤの場合にはブレーカと呼ぶ。ラジアルタイヤにおいて、ベルト3は形状保持及び強度メンバーとして重要な役割を担っている。
ベルト3の踏面G側には、ベルトカバー4が配置されている。ベルトカバー4は、例えば有機繊維材料を層状に配置したものであり、ベルト3の保護層としての役割や、ベルト3の補強層としての役割を持つ。ビードコア5は、内圧によってカーカス2に発生するコード張力を支えているスチールワイヤの束である。ビードコア5は、カーカス2、ベルト3、ベルトカバー4、キャップトレッド6、アンダトレッド9とともに、タイヤ1の強度部材となる。
キャップトレッド6は、タイヤ1の路面接地部に配置されて、カーカス2、ベルト3、ベルトカバー4の外側を覆うゴム層である。キャップトレッド6は、路面と直接接する部分であり、その踏面(接地面)G側には、タイヤ1の周方向に延在する主溝7Mが形成される。また、タイヤ1の側部はサイドウォール8と呼ばれており、ビードコア5とキャップトレッド6との間を接続する。また、キャップトレッド6とサイドウォール8との間はショルダー部Shである。キャップトレッド6の径方向内側は、アンダトレッド9である。アンダトレッド9は、キャップトレッド6とベルト3との間に配置されるゴム層である。
図2は、タイヤのトレッドパターンを二次元に展開した平面図である。トレッドパターンは、タイヤ1に形成される溝(主溝7Mと横溝7Wとの少なくとも一方)によってキャップトレッド6(図1参照)が区画されて形成されるパターンである。本実施形態では、主溝7Mと横溝7Wとによってキャップトレッド6が区画される。主溝7Mと横溝7Wとで区画された部分は、ブロック10Bという。また、主溝7Mで区画された部分は、リブ10Lという。トレッドパターンには、例えば、主溝7Mのみでキャップトレッド6が区画されたパターン(リブパターン)や、横溝7Wのみでキャップトレッド6が区画されたパターン(ラグパターン)等がある。
図3及び図4は、それぞれタイヤのブロックに形成される細溝の一例を示す図である。ブロック10Bには、タイヤ1の走行性能を向上させるため、細溝(サイプ)が形成されることがある。なお、細溝は、図2に示すリブ10Lに形成されていてもよい。細溝は、図2に示す主溝7Mや横溝7Wと同様に、タイヤ1に形成される溝である。
図3に示す細溝11は、ブロック10Bの踏面と平行な面で細溝11を切ったときの断面形状が、ブロック10Bの厚さ方向(タイヤ1の径方向と平行な方向)Hに向かって変化しないものである。一方、図4に示す細溝12は、ブロック10Bの踏面と平行な面で細溝12を切ったときの断面形状が、細溝12の開口部と細溝12の内部とで異なり、前記断面形状が、ブロック10Bの厚さ方向Hに向かって変化する。このような細溝を、便宜上三次元サイプという。
以上のように、タイヤ1は、トレッドパターンとして主溝7Mや、横溝7W、細溝11、12等が形成されている。本実施形態では、タイヤ1のように、主溝7Mや、横溝7W、細溝11、12等を含むトレッドパターンが形成されたタイヤの三次元モデルをコンピュータで作成する。
具体的には、本実施形態では、次のようなタイヤモデルの作成方法を用いて、トレッドパターンが形成されたタイヤのモデルを作成する。本実施形態に係るタイヤモデルの作成方法は、
(1)コンピュータが、予め準備されたタイヤの外形形状の設定項目を定義した複数の定義データから使用する前記定義データを決定する操作を検出するステップと、
(2)前記コンピュータが、トレッド部のパターンを決定する操作を検出する操作検出ステップと、
(3)前記コンピュータが、決定した定義データと前記トレッド部のパターン平面データとに基づいて入力する設定項目を決定する設定項目決定ステップと、
(4)前記コンピュータが、決定した設定項目に対する設定値の入力を検出する入力検出ステップと、
(5)前記コンピュータが、検出した定義データと前記トレッド部のパターン平面データと前記設定値とに基づいて三次元のタイヤモデルを作成するモデル作成ステップと、
を含む。
三次元のタイヤモデルとは、タイヤの外形形状を立体で作成したモデルである。また、作成した三次元のタイヤモデルは、タイヤを製造する金型の製造に用いることができる。また、タイヤモデルは、タイヤとして成立しているかの判定や、製造可能かの判定に用いることもできる。
また、作成したタイヤモデルは、操縦安定性、耐久性等の性能を評価する対象のタイヤを解析するモデルとして用いてもよい。この場合、タイヤモデルは、解析モデルとして作成される。解析モデルとは、有限要素法や有限差分法等の数値解析手法を用いて、解析対象(例えばタイヤ)に対して騒音解析や振動解析、あるいは転動解析等を行うために用いるモデルで、コンピュータで解析可能な解析モデルであり、数学的モデルや数学的離散化モデルを含む。本実施形態では、作成されたタイヤモデルを用いた転動シミュレーション等に用いる解析手法として、有限要素法を使用する。解析手法に有限要素法を用いる場合、解析対象を複数の節点で構成される有限個の要素に分割して作成される。
なお、本実施形態に係るタイヤモデルの作成方法で作成したタイヤモデルの解析に適用できる解析手法は有限要素法に限られず、境界要素法(Boundary Element Method:BEM)、有限差分法(Finite Difference Method:FDM)等も使用できる。また、境界条件等によって最も適当な解析手法を選択し、又は複数の解析手法を組み合わせて使用することもできる。なお、有限要素法は、構造解析に適した解析手法なので、特にタイヤのような構造体に対して好適に適用できる。
次に、本実施形態に係る作成方法及びタイヤモデル作成方法を実行する装置について説明する。図5は、本実施形態に係るタイヤモデルの作成方法を実行するタイヤモデルの作成装置を示す説明図である。本実施形態に係るタイヤモデルの作成方法は、図5に示すタイヤモデルの作成装置(以下、モデル作成装置という)50によって実現できる。モデル作成装置50はコンピュータであり、図5に示すように、処理部52と記憶部54とで構成される。また、このモデル作成装置50には、入出力装置51が接続されており、ここに備えられた入力手段53で検出したタイヤモデルの作成に用いる各種情報の選択操作や数値の入力等を処理部52や記憶部54へ入力する。
入力手段53には、キーボード、マウス等の入力デバイスを使用することができる。記憶部54には、本実施形態に係るタイヤモデルの作成方法を実現できるコンピュータプログラムやその他のコンピュータプログラムやデータテーブル、データマップ等が格納されている。記憶部54は、ハードディスク装置や光磁気ディスク装置、又はフラッシュメモリ等の不揮発性のメモリ(CD−ROM等のような読み出しのみが可能な記憶媒体)や、RAM(Random Access Memory)のような揮発性のメモリ、あるいはこれらの組み合わせにより構成することができる。
本実施形態に係るタイヤモデルの作成方法を実現できるタイヤモデルの作成用コンピュータプログラムは、コンピュータシステムに既に記録されているコンピュータプログラムとの組み合わせによって実現できるものであってもよい。また、タイヤモデルの作成用コンピュータプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたタイヤモデルの作成用コンピュータプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行させるものであってもよい。これによって、本発明に係るタイヤモデルの作成方法を実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OS(Operating System)や周辺機器などのハードウェアを含むものとする。
処理部52は、データ抽出部52aと、設定項目決定部52bと、モデル作成部52cと、画面作成部52dと、データベース管理部52eと、を含む。データ抽出部52aは、タイヤモデルの作成に必要なデータを記憶部54から読み出し、抽出する。データ抽出部52aは、入力手段53で入力された操作に基づいて、必要なデータを特定する。具体的には、データ抽出部52aは、記憶部54の定義データベース54aの中から、入力された操作で特定されたタイヤのプロファイルの定義データ及び溝設定項目の定義データを特定し、抽出する。データ抽出部52aは、さらに、入力手段53で入力された操作に基づいて、パターン平面データベース54bから使用するトレッドパターンの平面データを特定し、抽出する。
設定項目決定部52bは、データ抽出部52aで抽出したプロファイルの定義データ、溝設定項目の定義データ及びトレッドパターンの平面データに基づいて、入力が必要な設定項目を決定する。
モデル作成部52cは、データ抽出部52aで抽出したデータと、設定項目決定部52bで決定した入力する設定項目に対して入力された結果と、に基づいて三次元のタイヤモデルを作成する。
画面作成部52dは、表示手段55に表示させる各種画面を作成し、表示手段55に表示させる。具体的には、画面作成部52dは、データ抽出部52aで抽出する定義データとトレッドパターンの平面データとを特定するための画面を表示手段55に表示させる。また、画面作成部52dは、設定項目決定部52bで決定した入力する設定項目を表示させた画面を作成し、表示手段55に表示させる。また、画面作成部52dは、モデル作成部52cで作成した三次元のタイヤモデルの画像を含む画面を作成し、表示手段55に表示させる。
データベース管理部52eは、記憶部54に記憶させる各種データの管理を行う。具体的には、データベース管理部52eは、入力手段53への入力結果に基づいて、データの追加、更新または削除等を行う。
処理部52は、例えば、CPU(Central Processing Unit)及びメモリにより構成されている。処理部52は、タイヤモデルの作成用プログラムを処理部52に組み込まれたメモリに読み込んで演算し、データ抽出部52aが抽出したデータに基づいて、設定項目決定部52bにより入力が必要な設定項目を特定する。処理部52は、タイヤモデルの作成用プログラムを処理部52に組み込まれたメモリに読み込んで演算し、モデル作成部52cにより、当該設定項目に対する入力結果とデータ抽出部52aが抽出したデータとを用いて、タイヤモデルを作成する。その際に処理部52は、記憶部54へ演算途中の数値を適宜保存し、また記憶部54へ格納した数値を読み出して演算を進める。なお、この処理部52は、タイヤモデルの作成用コンピュータプログラムの代わりに専用のハードウェアによって、その機能を実現するものであってもよい。
記憶部54は、定義データベース54aと、パターン平面データベース54bと、を含む。定義データベース54aは、三次元のタイヤモデルの基準となる外形形状を定義したデータのデータベースである。定義データベース54aは、外形形状を定義したデータに各種の寸法、形状を入力することができる設定項目が含まれている。
具体的には、定義データベース54aは、タイヤのプロファイルの定義データ及び溝設定項目の定義データをそれぞれ複数記憶している。タイヤのプロファイルの定義データは、空気入りタイヤの子午断面における形状を定義したデータである。タイヤのプロファイルの定義データは、断面の形状毎に、それぞれ入力対象の設定項目の情報が含まれている。タイヤのプロファイルに対する設定項目は、該タイヤのプロファイルを決める上で必要な各部寸法の設定欄の集合であり、各設定項目としては、トレッド部の曲率半径、トレッド部の中心部での曲率半径、ショルダー部の曲率半径、トレッド部の幅方向の長さ、空気入りタイヤの径方向の長さ、空気入りタイヤの幅方向の長さ等がある。溝設定項目の定義データは、タイヤのトレッド部に形成される主溝、横溝、サイプ等の各種溝の形状を定義したデータである。溝設定項目の定義データは、溝の形状毎に、それぞれ入力対象の設定項目が含まれている。溝に対する設定項目は、該溝断面形状を決める上で必要な各部寸法の設定欄の集合であり、各設定項目としては、溝深さ、溝の底面の曲率半径、溝の側面の傾斜等がある。なお、本実施形態では、定義データベース54aを構成するデータをタイヤのプロファイルの定義データ及び溝設定項目の定義データの2つのデータとしたが、これに限定されない。定義データベース54aは、タイヤのプロファイルの定義データ及び溝設定項目の定義データを1つのデータとして記憶してもよい。また、定義データベース54aは、タイヤの形状の特定に必要な別の要素の定義データを含めてもよい。
パターン平面データベース54bは、複数のタイヤのトレッド部のパターンの形状のデータを含む。トレッド部のパターンの形状のデータは、いわゆるトレッドパターンといわれるトレッド部の主溝、横溝(ラグ溝)、サイプ等の配置構成を示す図形(線図)のデータを含む。トレッド部のパターンの形状のデータは、平面図のデータである。また、トレッド部のパターンの形状のデータは、図形のデータの各主溝、横溝(ラグ溝)、サイプを分類する情報も含む。つまり、トレッド部のパターンの形状のデータは、深さ、形状等が同一の溝がどの溝であるかを示す情報も含んでいる。トレッド部のパターンの形状のデータは、例えば、構成する溝の種類によって線の種類、太さ、色等を変えられた図形のデータを用いることで、当該変化の情報を溝の分類のための識別情報として用いることができる。
表示手段55には、例えば、液晶表示装置を使用することができる。また、判定結果は、必要に応じて設けられたプリンタに出力することもできる。上述した質量密度及び弾性率及び第2タイヤモデル等が格納される記憶部54は、他の装置(例えばデータベースサーバ)内にあってもよい。例えば、モデル作成装置50は、入出力装置51を備えた端末装置から通信により処理部52や記憶部54にアクセスするものであってもよい。次に、本実施形態に係るタイヤモデルの作成方法を説明する。
図6は、本実施形態に係るタイヤモデルの作成方法の手順を示すフローチャートである。図6に示す処理は、モデル作成装置50の処理部52で各処理を実行することで実現することができる。モデル作成装置50は、ステップS12として、定義データの選択操作を検出する。具体的には、モデル作成装置50は、画面作成部52dで定義データを選択させる画面を作成させ、作成した画面を表示手段55に表示させる。その後、モデル作成装置50は、入力手段53で定義データの選択操作を検出し、選択された定義データを特定する。なお、モデル作成装置50は、入力手段53で検出した操作に基づいて、表示させる画面を変化させてもよい。例えば、モデル作成装置50は、操作に基づいて、表示させる定義データを切り換えるようにしてもよい。
モデル作成装置50は、ステップS12で選択操作を検出したら、ステップS14として、選択された定義データに対応する画面を表示させる。例えば、モデル作成装置50は、図7に示す画面100を表示させる。
図7は、表示手段に表示する画面の一例を示す模式図である。画面100は、タイヤのプロファイルの定義データと溝設定項目の定義データとの両方を含む定義データの画面であり、断面形状表示欄102と、溝断面形状欄104と、設定値入力欄106と、ボタン108、110とを含む。断面形状表示欄102は、タイヤのプロファイルの外形形状を示す線図と設定項目に対応する寸法線が表示されている。つまり、タイヤのプロファイルの大きさ等を決定するための各部の設定項目が入力対象の設定項目の候補として表示されている。溝断面形状欄104は、定義データに記憶されている代表的な溝の断面の定義データを示すアイコン112が複数表示されている。アイコン112は、溝の断面の外形形状と設定項目に対応する寸法線が表示されている。また、アイコン112には、後述するトレッドパターンとの対応関係を示すための四角の線の画像が表示されている。四角の線の画像は、線種と色がアイコン112間で異なっている。設定値入力欄106は、入力する対象となる設定項目114を表示している。ボタン108は、モデル作成実行ボタンであり、当該ボタン108の操作がモデル作成処理の開始のトリガーとなる。ボタン110は、パターン図設定ボタンであり、当該ボタン110の操作がトレッドパターンの選択操作の開始のトリガーとなる。モデル作成装置50は、定義データ毎に画面100と同様の画面を作成し、表示装置55に表示させる。なお、選択される定義データ毎にプロファイル断面形状が異なったり、入力表示欄の設定項目114の構成が異なったり、溝断面形状欄104に表示されるアイコン112が異なったりする。
モデル作成装置50は、ステップS14で選択された定義データに対応する画面を表示させたら、ステップS16として、パターン平面データの選択操作を検出する。具体的には、モデル作成部50は、ボタン110の選択を検出し、パターン平面データベース54bに記憶されているパターン平面データの選択画面を表示させる。
ここで、図8A及び図8Bは、それぞれパターン平面データの一例を示す模式図である。モデル作成装置50は、パターン平面データベース54bに記憶されているパターン平面データ120、120a等を選択させる画面を表示させる。パターン平面データ120は、トレッドパターンの形状を示す線(図形)122a、122b、122c、122d、122e、122fを有する。線(図形)122a、122b、122c、122d、122e、122fは、それぞれ溝の種類を示す線(図形)であり、それぞれの線(図形)122a、122b、122c、122d、122e、122fがトレッドパターンのうち、同じ形状である部分を示している。パターン平面データ120aは、トレッドパターンの形状を示す線(図形)124a、124b、124c、124d、124e、124fを有する。線(図形)124a、124b、124c、124d、124e、124fはそれぞれ溝の種類を示す線であり、それぞれの線(図形)122a、122b、122c、122d、122e、122fがトレッドパターンのうち、同じ形状である部分を示している。
モデル作成装置50は、ステップS16でパターン平面データの選択操作を検出したら、ステップS18として、選択されたパターン平面データに対応する画面を表示させる。具体的には、上述した図8A及び図8Bに示すようなパターン平面データから選択されたパターン平面データに対応する画面を表示させる。なお、ステップS12、S14の処理と、ステップS16、S18の処理と、は、実行される順序が逆でもよい。
モデル作成装置50は、ステップS18でパターン平面データに対応する画面を表示させたら、ステップS20として、モデル作成に必要な項目(入力する設定項目)を決定する。モデル作成装置50は、設定項目決定部52bにより、選択された定義データとパターン平面データを解析し、三次元のタイヤモデルの作成に必要でかつ数値等が未決定の設定項目を抽出し、抽出した設定項目を入力する設定項目として決定する。
モデル作成装置50は、ステップS20でモデル作成に必要な項目を決定したら、ステップS22として、項目に条件を入力する画面を表示させる。図9は、表示手段に表示する画面の一例を示す模式図である。モデル作成装置50は、ステップS22の処理で、入力する設定項目が特定された図9に示す画面100を表示させる。図9に示す画面100は、溝断面形状欄104のアイコン112のうち、パターン平面データの溝の線に対応していない溝形状のデータをアイコン112aに示すように、選択されていない表示とする。また、モデル作成装置50は、設定値入力欄106に表示する設定項目114も入力する対象の設定項目114のみとする。
モデル作成装置50は、ステップS22で項目に条件を入力する画面を表示させたら、ステップS24として、項目への入力を検出する。モデル作成装置50は、入力手段53で設定項目への入力を検出したら、入力結果に基づいて、表示装置55に表示させる画面を更新する。
ここで、図10は、表示手段に表示する画面の一例を示す模式図である。モデル作成装置50は、図10の画面100に示すように、入力手段53で設定項目への入力を検出したら、入力結果を対応する設定項目114に表示させる。
モデル作成装置50は、ステップS24で項目への入力を検出したら、ステップS26として、モデル作成実行操作ありかを判定する。つまり、モデル作成装置50は、ボタン108の選択操作、例えばクリック操作を入力手段53で検出したかを判定する。モデル作成装置50は、ステップS26でモデル作成実行操作なし(ステップS26でNo)と判定した場合、ステップS24に戻る。
モデル作成装置50は、ステップS26でモデル作成実行操作あり(ステップS26でYes)と判定した場合、ステップS28として、全項目に入力ありかを判定する。つまり、モデル作成装置50は、ステップS28として、ステップS20で決定した入力対象の設定項目の全てに必要な情報が入力されたかを判定する。
モデル作成装置50は、ステップS28で全項目に入力ありではない(ステップS28でNo)、つまり、入力されていない項目があると判定した場合、ステップS30として、モデルが作成できない旨のメッセージを表示させ、ステップS22に進む。
モデル作成装置50は、ステップS28で全項目に入力あり(ステップS28でYes)と判定した場合、ステップS32として、三次元のタイヤモデルを作成する。図11は、算出したタイヤモデルの一例を示す模式図である。モデル作成部50は、決定した定義データ及び平面パターンデータと、検出した設定項目に対する入力に基づいて、トレッドパターンを構成する溝や、プロファイルを決定し、図11に示すような三次元のタイヤモデル200を作成する。三次元のタイヤモデル200は、タイヤの外形形状が再現されているモデルであればよい。また、タイヤモデル200は、複数の要素で構成されるモデルとして作成してもよい。この場合、要素は、例えば、三次元体では四面体ソリッド要素、五面体ソリッド要素、六面体ソリッド要素等のソリッド要素や三角形シェル要素、四角形シェル要素等のシェル要素、面要素等、コンピュータで取り扱い得る要素とすることが望ましい。ここで、タイヤモデル200は、タイヤの製造時に1つの繰り返し単位、具体的には1つの金型に対応する範囲の大きさとすることが好ましい。
図12は、算出したタイヤモデルの一例を示す模式図である。図11では、空気入りタイヤの一部の三次元タイヤモデルを作成した状態を示したが、モデル作成装置50は、図12に示すように、空気入りタイヤの全体を再現した三次元のタイヤモデル210を作成してもよい。この場合、モデル作成装置50は、タイヤモデル200をタイヤ周方向に隣接して配置し360度に展開して作成することができる。また、モデル作成装置50は、タイヤモデル200と同様に複数の所定大きさのタイヤモデルを作成し、複数種類のタイヤモデルを組み合わせて、空気入りタイヤ全体の三次元のタイヤモデルを作成してもよい。モデル作成装置50は、ステップS32で三次元のタイヤモデルを作成したら、本処理を終了する。
モデル作成装置50は、以上のように各部で処理を行うことで、上述したタイヤモデル作成方法を実現することができる。モデル作成装置50及びタイヤモデル作成方法は、上述したように定義データとパターン平面データを特定し、設定項目に対する入力を検出し、その結果に基づいて、三次元タイヤモデルを作成することで、短時間で効率よく三次元のタイヤモデルを作成することができる。このように、三次元のタイヤモデルを短時間で作成できることで、タイヤの金型を効率よく製作することができる。具体的には、三次元のタイヤモデルを作成し、作成したタイヤモデルに基づいて金型が作成可能かを判断したり、金型設計の元データとして使用したりすることで、短時間で金型を作成することができる。また、実際のタイヤの設計に対応した金型をより高い確率で設計することができる。
モデル作成装置50は、オペレータが、定義データとパターン平面データとを選択し、表示された設定項目に対して入力を行うのみで、三次元のタイヤモデルを作成することができる。これにより、オペレータの操作の手間を少なくすることができる。また、オペレータの熟練度によらず、同様のタイヤモデルを作成することが可能となり、簡単な操作で高い精度の三次元のタイヤモデルを作成することができる。
モデル作成装置50は、基準となる定義データとパターン平面データとがいずれも二次元のデータであるため、作成が容易であり、短時間で作成することができる。また、定義データとパターン平面データとで、基本的な外形形状を特定し、設定項目に対する入力を検出し、詳細な寸法を決定する処理を実行することで、設計変更を簡単に行うことができる。これにより、基準となるデータのパターンを有効に活用して、種々の形状の三次元タイヤモデルを作成することができる。
また、モデル作成装置50は、三次元のタイヤモデルの作成を、3DCADシステムのプログラムを利用するが、3DCADシステムの操作を行なうことなく、三次元タイヤモデルの作成を可能にすることができる。つまり、三次元のタイヤモデルに対して、設計変更等の操作を行う必要がない。このため、簡単に高精細な三次元のタイヤモデルを作成することができる。
ここで、定義データに含まれる各種設定項目のデータ(例えば、プロファイルに対応する設定項目のデータ、溝断面形状に対応する設定項目のデータ)は、表計算ソフトのファイルで作成されることが好ましい。なお、各種設定項目のデータは、テキストファイルで作成しても、三次元のタイヤモデルを演算処理するプログラムの内部に組み込んでもよい。また、三次元のタイヤモデルを演算処理するプログラムとは別のプログラムに組み込んでいてもよい。
ここで、パターン平面データは、図形の位置情報と当該図形の属性情報を含むことが好ましい。また、モデル作成装置50は、ステップS20の処理である設定項目決定ステップで、図形の位置情報と図形の属性情報を取得し、取得した図形の位置情報と当該図形の属性情報と定義データとに基づいて、溝の断面形状の設定項目を決定することが好ましい。ここで、図形の位置情報とは、図形の座標値や他図形との接続関係(接続、接線など)である。つまり、パターン平面データを構成する溝の位置情報や溝(サイプも含む)と溝との関係の情報である。図形の属性情報とは、例えば上述したパターン平面データの線の線種、線の色等の情報であり、パターン平面データを構成する図形の種類を分類する情報(グループ定義情報)である。
図13及び図14は、それぞれタイヤパターンと入力設定項目の画面との関係の一例を示す模式図である。図13に示すパターン平面データ302は、属性情報が同じ図形303で構成され、パターン平面データ302を構成する図形(線)が1種類の線種で表示されている。この場合、モデル作成装置50は、定義データに対応する設定項目として、画面304に示すように、一種類のアイコン305に対応する領域306の設定項目を入力する設定項目に決定する。図14に示すパターン平面データ312は、図形313a、313bで構成され、パターン平面データ312を構成する図形(線)が2種類の線種で表示されている。この場合、モデル作成装置50は、定義データに対応する設定項目として、画面314に示すように、二種類のアイコン315a、315bに対応する領域316a、316bの設定項目を入力する設定項目に決定する。
モデル作成装置50は、属性情報に基づいて、パターン平面データと溝断面形状の定義データとを対応付けることで、自動的にトレッドパターンを構成する溝と溝断面形状の定義データとの対応付け、グループ化を行うことができる。これにより、オペレータによる処理の手間をより低減することができる。また、モデル作成装置50は、特定した入力対象の設定項目の設定値の入力を補助する処理を行うことが好ましい。具体的には、モデル作成装置50は、図13、図14に示すように、特定した入力対象の設定項目以外は設定不可状態、つまり数値等の入力ができない状態にする処理を行うことが好ましい。これにより、設定項目への入力をより簡単にすることができる。また、設定不可状態とする方法としては、当該項目を画面上に表示しない状態とする方法や、選択できない状態にする方法、表示を変化させる(薄くする、グレーにする)方法等がある。
モデル作成装置50は、ステップS20の処理である設定項目決定ステップで、該図形の属性情報が同一となる図形の位置情報に対して、同じ前記溝の断面形状の設定項目を対応付けることが好ましい。このように、同一の属性情報をまとめることで、設定項目への入力の手間を低減することができる。
また、定義データは、パターン平面データを構成する図形の位置情報と当該図形の属性情報とに対して入力する設定項目が予め関連付けられていることが好ましい。この場合、モデル作成装置50は、ステップS20の処理である設定項目決定ステップで、予め関連付けられた関係に基づいて、パターン平面データを構成する図形の位置情報と当該図形の属性情報とに対する入力する設定項目を決定することが好ましい。
具体的には、モデル作成装置50は、図形の位置情報(例えば主溝が形成される位置か、ラグ溝が形成される位置か、サイプが形成される位置か等の情報)や、属性情報である図形の線種や色等に基づいて、当該図形に対応付ける溝の形状の定義データを決定するように定義データに対応関係を予め設定しておいてもよい。ここで、溝の形状の定義データとしては、一部または全部の数値が決定されている定義データや、溝の形状が複数種類の中から選択された1つの形状である定義データ等がある。溝の形状の種類としては、溝の幅がタイヤ径方向の中心に向かうに従って細くなる溝や、段差が形成されている溝、上述したサイプ、三次元サイプ等がある。モデル作成装置50は、属性情報に基づいて、対応付ける定義データの種類を決定できることで、オペレータの負担を軽くすることができ、操作を簡単にすることができる。なお、モデル作成装置50は、定義データに対して複数の位置情報、属性情報に対して対応付けてもよい。
図15Aから図15Cは、入力設定項目の一例を示す模式図である。図15Aに示すアイコン330は、溝断面形状の定義データの1つを示している。アイコン330の定義データは、2つの色の図形が関連付けられている。これにより、アイコン330の定義データは、パターン平面データを構成する図形に2つの色の図形がある場合、両方の図形に対応付けられる。図15Bに示すアイコン332は、溝断面形状の定義データの1つを示している。アイコン332の定義データは、線種として点線の図形が関連付けられている。これにより、アイコン332の定義データは、パターン平面データを構成する図形に点線の図形がある場合、当該点線の図形に対応付けられる。図15Cに示すアイコン334は、溝断面形状の定義データの1つを示している。アイコン334の定義データは、水平線の図形が関連付けられている。これにより、アイコン334の定義データは、パターン平面データを構成する図形の位置情報が水平線となる図形がある場合、当該の図形に対応付けられる。
パターン平面データは、入力する設定項目を特定する情報を含むことが好ましい。またモデル作成装置50は、ステップS20の処理である設定項目決定ステップで、パターン平面データに含まれる前記入力する設定項目を特定する情報に基づいて、定義データに含まれる設定項目から前記入力する設定項目を決定することが好ましい。モデル作成装置50は、パターン平面データに入力する設定項目を特定する情報を含めることで、設定項目の特定をより簡単にすることができる。またオペレータがパターン平面データの図形と溝断面の形状の定義データとを対応付ける操作を行わずに、対応付けを行うことができる。なお、具体的には、上述した属性情報と同様に、図形に対して入力する設定項目を特定する情報を対応付ければよい。
ここで、パターン平面データは、汎用的な図面作成用ソフトを使用して作成された図形を含むことが好ましいが、モデル作成時に使用することが出来れば、どのような状態のデータでもよい。また、入力する設定項目を特定する情報も、モデル作成装置50が取得できればどのような状態のデータでもよく、例えば、一般的なテキストファイルで構成されていてもよい。
ここで、パターン平面データは、上述したようにパターン平面データベース54bに予め準備しておくことが好ましいがこれに限定されず、モデル作成の処理を実行するまでに準備すればよい。このため、モデル作成装置50は、パターン平面データをパターン平面データベース54bに追加したり、パターン平面データベース54bのパターン平面データを加工したりすることができる。この場合、図形に対して入力する設定項目を特定する情報を対応付ける処理を再実行し、更新する機能を備えることがさらに好ましい。これにより、利便性をより向上させることができる。
また、モデル作成装置50は、ステップS32の処理であるモデル作成ステップで、パターン平面データを、定義データのタイヤのプロファイルに沿ってタイヤ径方向に展開させて転写させ、三次元タイヤモデルを作成することが好ましい。この場合、モデル作成装置50は、パターン平面データをタイヤのトレッド部に設置し、タイヤプロファイルをタイヤの断面方向に設置する。さらに、モデル作成装置50は、パターン平面データを、タイヤの周方向への転写を行うと同時に、タイヤの断面のプロファイル方向にも転写され、つまりパターン平面データをタイヤ断面プロファイルに沿って展開させて設置する。
図16は、パターン平面データと算出するタイヤモデルの形状との関係の一例を示す模式図である。モデル作成装置50は、図16に示すパターン平面データ350をパターン360に示すようにタイヤの断面プロファイルに沿って展開させることが好ましい。これによりパターン平面データ350の形状をタイヤ径方向の面にも適用することができ、より正確な三次元タイヤモデルを作成することができる。また、パターン平面データ350を展開するため、二次元の形状データを使用することができ、作成が簡単である。これにより、オペレータの手間を低減することができる。
ここで、モデル作成装置50は、パターン平面データをタイヤ断面プロファイルに沿って展開する場合、タイヤの赤道面における、周方向と赤道面直角に交わる方向への同時パターン転写を、曲げによる設置も考慮して展開することが好ましい。つまり、モデル作成装置50は、タイヤ断面プロファイルの表面に沿ってパターン平面データを展開することが好ましい。この形状設定により、タイヤモデルをより好適に作成することができる。また、タイヤ赤道面に平行な方向における部分は、タイヤ径方向の内側に向かうに従って、幅が狭くなる形状に補正することがさらに好ましい。
[評価例]
実施例として、上述したタイヤモデルの作成方法で10種類の形状のタイヤモデルを作成し、その作成にかかる時間と、作成されたタイヤモデルの品質を評価した。試験結果を図17に示す。図17は、試験結果の一例を示す説明図である。ここで、図17に示すように、10種類のタイヤモデルを1から10の作成順で作成した。また、本実施例では、サイズが異なる10種類のタイヤを作成した場合とした。また、従来例として、タイヤモデルを三次元CADで1つ1つのオペレータが作成した場合についても評価を行った。さらに、比較例として、特開2007−179418号公報(特許第4783145号公報)に記載されている方法で、タイヤモデルを作成した場合についても評価を行った。具体的には、比較例は、サンプルモデルを作成し、その後、当該サンプルモデルに対してサイズの変更等を行うことで、他の形状のタイヤモデルを作成する方法である。
図17に示すように、従来例は、タイヤモデルの作成にかかった合計時間が400時間であった。比較例は、タイヤモデルの作成にかかった合計時間が123時間であった。実施例は、タイヤモデルの作成にかかった合計時間が17時間であった。また、従来例及び比較例は、作成したタイヤモデルの品質にバラツキがあり、実施例は、作成したタイヤモデルの品質にバラツキがなかった。具体的には、従来例は、間違いが多かったり、作成する人により品質にバラツキが生じたりした。また、比較例は、2サイズ目以降は、工数短縮が図れ、作成時間が短縮できたが、サンプルモデルを作成するため、初回のタイヤモデルの作成に時間がかかった。また、比較例でも作成する人によるバラツキがあった。実施例は、初回のタイヤモデルの作成でも、2次元のデータを用意するだけであるため、作成時間を短くすることができた。また、実施例は、作成する人によるバラツキがなかった。
1 タイヤ
50 モデル作成装置(タイヤモデルの作成装置)
51 入出力装置
52 処理部
52a データ抽出部
52b 設定項目決定部
52c モデル作成部
52d 画面作成部
52e データベース管理部
53 入力手段
54 記憶部
54a 定義データベース
54b パターン平面データベース
55 表示手段
200、210 タイヤモデル

Claims (7)

  1. コンピュータが、予め準備されたタイヤの外形形状の設定項目を定義した複数の定義データから使用する前記定義データを決定する操作を検出するステップと、
    前記コンピュータが、トレッド部のパターンを決定する操作を検出する操作検出ステップと、
    前記コンピュータが、決定した定義データと前記トレッド部のパターン平面データとに基づいて入力する設定項目を決定する設定項目決定ステップと、
    前記コンピュータが、決定した設定項目に対する設定値の入力を検出する入力検出ステップと、
    前記コンピュータが、検出した定義データと前記トレッド部のパターン平面データと前記設定値とに基づいて三次元のタイヤモデルを作成するモデル作成ステップと、
    を含むことを特徴とするタイヤモデルの作成方法。
  2. 前記定義データは、タイヤ断面プロファイルの設定項目を定義したデータと、溝の断面形状の設定項目を定義したデータと、を含むことを特徴とする請求項1に記載のタイヤモデルの作成方法。
  3. 前記パターン平面データは、図形の位置情報と当該図形の属性情報を含み、
    前記設定項目決定ステップは、前記図形の位置情報と前記図形の属性情報を取得し、取得した図形の位置情報と当該図形の属性情報と前記定義データとに基づいて、前記溝の断面形状の設定項目を決定することを特徴とする請求項2に記載のタイヤモデルの作成方法。
  4. 前記設定項目決定ステップは、該図形の属性情報が同一となる前記図形の位置情報に対して、同じ前記溝の断面形状の設定項目を対応付けることを特徴とする請求項3に記載のタイヤモデルの作成方法。
  5. 前記定義データは、前記パターン平面データを構成する図形の位置情報と当該図形の属性情報とに対して入力する設定項目が予め関連付けられており、
    前記設定項目決定ステップは、予め関連付けられた関係に基づいて、前記パターン平面データを構成する図形の位置情報と当該図形の属性情報とに対する前記入力する設定項目を決定することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のタイヤモデルの作成方法。
  6. 前記パターン平面データは、前記入力する設定項目を特定する情報を含み、
    前記設定項目決定ステップは、前記パターン平面データに含まれる前記入力する設定項目を特定する情報に基づいて、前記定義データに含まれる設定項目から前記入力する設定項目を決定することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のタイヤモデルの作成方法。
  7. 前記モデル作成ステップは、前記パターン平面データを、前記定義データのタイヤのプロファイルに沿ってタイヤ径方向に展開させて転写させ、三次元タイヤモデルを作成する請求項1から6のいずれか一項に記載のタイヤモデルの作成方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019069699A (ja) * 2017-10-10 2019-05-09 Toyo Tire株式会社 タイヤ三次元femモデルの生成方法、装置、及びプログラム

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