JP2014010001A - 表面粗さ計測装置及び計測方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 コンクリート構造物の表面粗さを容易に計測することができるコンパクトな装置を提供する。
【解決手段】 コンクリート構造物30の表面粗さを計測する表面粗さ計測装置1であって、前記コンクリート構造物30の表面までの距離を計測する距離センサ20と、該距離センサ20を水平方向に移動させるリニアアクチュエータ10と、前記距離センサ20及び前記リニアアクチュエータ10を円周方向に移動させるロータリーアクチュエータ3と、前記距離センサ20、前記リニアアクチュエータ10、及び前記ロータリーアクチュエータ3を制御する制御手段25とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、表面粗さ計測装置及び計測方法に関し、特に、建物等のコンクリート構造物の表面の粗さを計測するのに有効な表面粗さ計測装置及び計測方法に関する。
建物等のコンクリート構造物の耐震補強工事等においては、既存のコンクリート構造物の表面に補強部材を接合することで、既存のコンクリート構造物の強度を増加させている。このようなコンクリート構造物の耐震補強工事等においては、コンクリート構造物と補強部材とを接合する際に、コンクリート構造物の表面が平滑な面では付着力が弱いことから、例えば、ウォータージェット装置を用い、コンクリート構造物の表面に高圧水を噴射させることにより、コンクリート構造物の表面を目粗ししている。
ウォータージェット装置を用いる場合、作業者が先端に1本の噴射ノズルを備えたウォータージェットガンを手で持ち、噴射ノズルから高圧水をコンクリート構造物の表面に向けて噴射させる方法、或いは、作業者が先端に複数本の噴射ノズルを備えたウォータージェットガンを手で持ち、複数本の噴射ノズルを回転させながら、各噴射ノズルから高圧水をコンクリート構造物の表面に向けて噴射させる方法があるが、何れの方法も作業者が手作業で行うため、コンクリート構造物の表面の粗さの状態や深さを全体に亘って均一化することは難しい。
このため、最近では、粗さの状態や深さの均一化を図るために、ウォータージェット装置の噴射ノズルの移動を自動化させて、噴射ノズルを一定の速度で移動させることにより、コンクリート構造物の表面の粗さの状態や深さを全体に亘ってほぼ均一化しているが、このような装置を用いた場合であっても、表面の粗さの状態や深さを全体に亘って完全に均一化することは難しい。
目粗ししたコンクリート構造物の表面の粗さの状態は、コンクリート構造物の表面に新しいコンクリートを付着する際の付着強度にも影響するため、粗さ状態や深さを計測することは非常に重要である。土木工事等では、平均的な深さを指定される場合もあるが、計測方法や計測装置が厳密に定義されているわけではない。
従来、コンクリート構造物の表面の粗さの状態や深さを計測する場合、作業者が目粗し面を粗さ標本と比較したり、目粗し面に触れて確認する等、感覚的なイメージによる手法が採られていた。最近では、レーザ距離計や超音波距離計をスライダー機構に搭載させ、その速度を一定にして移動させて、移動ライン上の粗さを計測する手法が用いられ、その一例が非特許文献1に記載されている。この手法では、直線状に数ラインを計測し、その平均的な結果を用いている。
ところで、特許文献1に記載の手法では、計測ラインを増やす程、正確な計測データが得られるが、計測ラインが増す程、計測時間も長くなり、また、計測結果を解析するにも、多くの時間がかかる。特に、作業者がウォータージェットガンを用いた目粗しでは、場所ごとに粗さが異なる場合も予想されるため、全体的な評価としては非常に誤差が大きくなる。さらに、計測を効率よく行うためには、スライダー機構によるレーザ距離計や超音波距離計の移動範囲を大きくしなければならないため、装置全体が大型化してしまう。
コンクリート工学年次論文集、「ウォータージェット技術による新旧コンクリートの一体化処理に関する検討」、岡村雄樹、舌間孝一郎、足立一郎著、vol.25、No.1、2003
本発明は、上記のような従来の問題に鑑みなされたものであって、コンクリート構造物の表面の粗さを簡易に正確に計測できるとともに、全体を小型化することができるコンクリート構造物の表面粗さ計測装置及び計測方法を提供することを目的とする。
上記のような課題を解決するために、本発明は、以下のような手段を採用している。
すなわち、本発明は、コンクリート構造物の表面粗さを計測する表面粗さ計測装置であって、前記コンクリート構造物の表面までの距離を計測する距離センサと、該距離センサを水平方向に移動させるリニアアクチュエータと、前記距離センサ及び前記リニアアクチュエータを円周方向に移動させるロータリーアクチュエータと、前記距離センサ、前記リニアアクチュエータ、及び前記ロータリーアクチュエータを制御する制御手段とを備えていることを特徴とする。
本発明の表面粗さ計測装置によれば、リニアアクチュエータ及びロータリーアクチュエータにより、距離センサを水平方向及び円周方向に移動させながら、円周上の構造物の表面までの距離を連続的に計測することにより、対象のコンクリート構造物の計測域の表面粗さを計測することができる。従って、距離センサを直線移動させて計測する場合に比べて、装置の全体を小型化することができる。
また、本発明において、前記距離センサ、前記リニアアクチュエータ、及び前記ロータリーアクチュエータは、半透明又は透明体からなるケーシング内に収容されていることとしてもよい。
本発明の表面粗さ計測装置によれば、ケーシングの外側から距離センサ、リニアアクチュエータ、及びロータリーアクチュエータの状態を目視することができるので、計測の効率を高めることができる。
また、本発明において、前記ケーシング内には、第1支持部材が設けられ、該第1支持部材に前記ロータリーアクチュエータが支持されるとともに、該ロータリーアクチュエータの回転軸に第2支持部材を介して前記リニアアクチュエータが支持され、該リニアアクチュエータの直動軸に第3支持部材を介して前記距離センサが支持されていることとしてもよい。
本発明の表面粗さ計測装置によれば、ロータリーアクチュエータの回転軸を回転させることにより、第2支持部材を介してリニアアクチュエータ及び距離センサが回転される。また、リニアアクチュエータの直動軸を直動させることにより、第3支持部材を介して距離センサが直動することになる。
また、本発明において、前記リニアアクチュエータと前記距離センサとの間には、前記距離センサを直線移動可能に支持する直線移動機構が設けられていることとしてもよい。
本発明の表面粗さ計測装置によれば、距離センサは、直線移動機構によって直線移動可能に支持されるので、リニアアクチュエータの作動によって距離センサを直動させる際に、距離センサを円滑に直動させることができる。
また、本発明において、前記距離センサは、レーザ距離センサであることとしてもよい。
本発明の表面粗さ計測装置によれば、レーザ距離センサにより、コンクリート構造物の表面までの距離を計測することにより、コンクリート構造物の表面粗さが計測されることになる。
さらに、本発明の表面粗さの計測方法は、請求項1〜5に記載の表面粗さ計測装置を用い、前記コンクリート構造物に対して、前記リニアアクチュエータ及び前記ロータリーアクチュエータにより、前記距離センサを半径方向に固定し、その円周に沿って回転させることにより、又は前記距離センサを半径方向に移動させながら、円周方向に回転させることにより、それらのライン上の構造物の表面までの距離を連続的に計測することを特徴とする。
以上、説明したように、本発明のコンクリート構造物の表面粗さ計測装置及び計測方法によれば、コンクリート構造物の表面粗さを簡易に計測することができるとともに、装置全体を小型化することができ、表面粗さの計測の作業性を高めることができる。
本発明による表面粗さの計測装置の一実施の形態を示した概略図である。 表面粗さの計測装置の計測可能な範囲と対象のコンクリート構造物の計測域との関係を示した説明図である。 表面粗さの計測装置の計測可能な範囲と対象のコンクリート構造物の計測域との関係を示した説明図である。 表面粗さの計測装置の計測可能な範囲と対象のコンクリート構造物の計測域との関係を示した説明図である。 表面粗さの計測装置の計測可能な範囲と対象のコンクリート構造物の計測域との関係を示した説明図である。 表面粗さの計測装置による計測の原理を示した説明図である。 距離センサの半径を固定した場合の計測ラインを示した説明図である。 距離センサの半径を変化させた場合の計測ラインを示した説明図である。 本発明による表面粗さの計測装置による計測結果を示した説明図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
図1〜図9には、本発明による表面粗さ計測装置及び計測方法の一実施の形態が示されている。本実施の形態の表面粗さ計測装置及び計測方法は、例えば、建物等のコンクリート構造物の表面粗さを計測するのに有効なものである。
建物等のコンクリート構造物の耐震補強工事等においては、コンクリート構造物の表面に補強部材を接合することで、コンクリート構造物の強度を増加させている。このような耐震補強工事等においては、コンクリート構造物と補強部材との接合強度を高めるために、例えば、ウォータージェット装置を用い、コンクリート構造物の表面に高圧水を噴射させてコンクリート構造物の表面を切削することにより、コンクリート構造物の表面を目粗している。このようなコンクリート構造物の表面の目粗しの状態及び深さの計測に本実施の形態の表面粗さ計測装置及び計測方法が用いられる。
本実施の形態の表面粗さの計測装置(以下、計測装置1という。)は、図1に示すように、第1支持部材2と、第1支持部材2に支持されるロータリーアクチュエータ3と、ロータリーアクチュエータ3に支持される第2支持部材6と、第2支持部材6に支持されるリニアアクチュエータ10と、リニアアクチュエータ10に支持される直線移動機構13と、直線移動機構13に支持される第3支持部材16と、第3支持部材16に支持される距離センサ20と、第1支持部材2、ロータリーアクチュエータ3、第2支持部材6、リニアアクチュエータ10、直線移動機構13、第3支持部材16、及び距離センサ20を収容するケーシング21と、ロータリーアクチュエータ3、リニアアクチュエータ10、及び距離センサ20を制御する制御手段25とを備えている。
ケーシング21は、半透明又は透明の合成樹脂材から形成される上端が円板状の蓋23で閉塞された筒状をなすものであって、ケーシング21内の所定の位置にケーシング21内を上下方向に2室に区画するように円板状の第1支持部材2が設けられている。
ケーシング21の蓋23の上部には、コ形状の取手24が設けられ、この取手24を手で掴んで持ち上げることにより、計測装置1を対象のコンクリート構造物30の表面31の所定の位置に容易に設置することができる。
ロータリーアクチュエータ3は、第1支持部材2の上部中央部に取り付けられるアクチュエータ本体4と、第1支持部材2を貫通して先端が第1支持部材2の下方に突出するとともに、ケーシング21の中心軸22を中心として回転可能な回転軸5とから構成されている。
第2支持部材6は、上板7と、上板7の下方に所定の間隔をおいて平行に設けられる上板7よりも短い下板8と、上板7の左端と下板8の左端との間を連結する側板9とからなるコ形状をなすものであって、上板7の中央部がロータリーアクチュエータ3の回転軸5の先端に連結されている。第2支持部材6は、ロータリーアクチュエータ3の回転軸5と一体に同一方向に回転可能に構成されている。
リニアアクチュエータ10は、第2支持部材6の下板8の上部に取り付けられるアクチュエータ本体11と、ケーシング21の中心軸22と直交する方向(略水平方向)に進退可能な直動軸12とから構成されている。
直線移動機構13は、例えば、リニアスライダー13であって、第2支持部材6の下板8の下部に取り付けられるガイドレール14と、ガイドレール14に沿ってケーシング21の中心軸22と直交する方向にスライド可能なスライダー15とから構成されている。
第3支持部材16は、下板17と、下板17の右端に一体に設けられる側板18とからなるL形状をなすものであって、下板17の左端がリニアスライダー13のスライダー15に連結され、側板18の上端がリニアアクチュエータ10の直動軸12に連結されている。リニアアクチュエータ10の直動軸12を進退させることにより、第3支持部材16がリニアスライダー13に案内された状態で同一方向に進退するようになっている。
なお、直線移動機構13は、リニアスライダー13に限らず、第3支持部材16を進退可能に支持することができるもの(例えば、ボールねじ、ランク・ピニオン等)であればよい。
距離センサ20は、例えば、レーザ距離センサ20であって、レーザの放射方向が鉛直下方を向くように、第3支持部材16の下板17に取り付けられている。レーザ距離センサ20は、所定径のレーザ光を出射して、コンクリート構造物30の表面のレーザ照射位置までの距離を計測する公知のセンサである。
なお、距離センサ20は、レーザ距離センサ20に限らず、狭い所定の範囲内でコンクリート構造物30の表面31までの距離を計測できるものであればよい。
上記のような構成の本実施の形態の計測装置1を用いて対象のコンクリート構造物30の表面31の粗さを計測する場合、図2〜図5に示すように、対象のコンクリート構造物30の計測域32が計測装置1による計測可能な範囲よりも小さい場合と、大きい場合とに分けて計測する必要がある。
具体的には、計測域32が計測装置1による計測可能な範囲よりも小さい場合には、図2に示すように、対象のコンクリート構造物30の目粗し前の状態を基準とし、この基準面を含む計測域32に計測装置1を設置することにより、基準面を基準として計測域32の表面粗さを計測する。
また、計測域32が計測装置1による計測可能な範囲よりも大きい場合には、図3に示すように、基準面を含む計測域32に計測装置1を設置することができないので他に基準面をとる必要ある。例えば、図4に示すように、計測装置1のケーシング21の下端部にサポート26を取り付け、サポート26を計測域32の両側の基準面に架け渡す。或いは、図5に示すように、計測装置1のケーシング21の上端部にサポート36を取り付け、サポート36を計測域32の上方の支持部材27に支持し、支持部材27を基準面として、計測域32の表面粗さを計測する。
そして、上記のような計測域32の状態に応じて、本実施の形態の計測装置1を対象のコンクリート構造物30の表面31に設置し、レーザ距離センサ20の半径を固定した状態で、或いはレーザ距離センサ20の半径を変化させながら、レーザ距離センサ20を周方向に回転させることにより、その円周上又はライン上におけるコンクリート構造物30の表面31までの距離を連続的に計測して、当該距離の変化を表面粗さとして計測し、その計測データを制御手段25で処理することにより、その円周面上又はラインの面上での深さ、平均、標準偏差等の値を計測する。
レーザ距離センサ20の半径を固定した状態で計測する場合には、図6及び図7に示すように、コンクリート構造物30の計測域32の範囲内において、ロータリーアクチュエータ3によりレーザ距離センサ20を円周方向に回転させるとともに、リニアアクチュエータ10によりレーザ距離センサ20の半径を変えて回転させることにより、半径の異なる円周上でのコンクリート構造物30の表面31までの距離を連続的に計測し、得られた計測データを制御手段25で処理することにより、半径の異なる円周上での深さ、平均、標準偏差等の値を計測する。
また、レーザ距離センサ20の半径を変化させながら計測する場合には、図8に示すように、コンクリート構造物30の計測域32の範囲内において、ロータリーアクチュエータ3によりレーザ距離センサ20を円周方向に回転させるとともに、リニアアクチュエータ10によりレーザ距離センサ20の半径方向に移動させながら、螺旋のライン上でのコンクリート構造物30の表面31までの距離を連続的に計測し、得られた計測データを制御手段25で処理することにより、螺旋のライン上での深さ、平均、標準偏差等の値を計測する。
ここで、本実施の形態の計測装置1による表面粗さの計測の原理について、図1、及び図6〜図8を参照しながら説明する。
本実施の形態の計測装置1は、レーザ距離センサ20を半径R0〜RA(最大)の範囲内で移動させることができ、レーザ距離センサ20の半径方向の移動は、連続的に変化させても、ある点で固定することもできる。また、レーザ距離センサ20は、ある半径Rで、その軸に対して回転することができ、その半径Rの円周に沿って計測することができる。レーザ距離センサ20の半径が固定されているときは、図7に示すように、計測ラインは円周となり、レーザ距離センサ20の半径が一定速度で移動し回転する場合には、図8に示すように、螺旋状のラインとなる。また、半径方向への移動速度と円周方向への移動速度を任意に設定することで、様々な計測ライン(トロコイド、サイクロイド、直線等)上での計測が可能となる。また、計測ラインは、重ならないので、計測ラインは端部で結合でき、全体を合わせて評価することができる(半径が固定で、順次変化させる場合)。
レーザ距離センサ20の円周方向への移動は、半径が変わっても常に移動速度が一定になるように移動させる。つまり、角度ωに対して速度Vは、 V=R・ωとなるが、Vは一定であるから、半径Rが大きいほどωは小さく、逆に半径Rが小さいほどωは大きくする必要がある。これは、半径によらず計測間隔を一定にするために必要である。本実施の形態においても、サーボモータを用いれば、半径と角速度を適時変え、Vが一定になることは十分に可能である。半径の移動は、Rが小〜大、或いはRが大〜小、どちらでもよい。
この計測方法は、比較的限定された範囲を連続的に計測する場合に適している。直線計測では、内部空間の計測に対して、直線を網目状に計測することになるが、その場合には、計測点を端部止めるか、原則する必要がある。
同じ領域に対して、総直線長さが等しくなるようにした、網目計測と円周計測では、ほとんど等しくなり、ある範囲内での計測では問題がない。
従来の計測は、広域な範囲の目粗しを行い、その中の数か所に対して、サンプリング的に直線ラインを選び、その平均化をしている。本実施の形態の計測方法は、広域な範囲に対して、ある部分領域を選択し、その部分を数か所サンプル計測して平均化するもので、代表サンプルを基にした計測手法としては、確率的に同等と考えられる。
図9に本実施の形態の計測装置1による計測結果を示す。この図9に示すように、本実施の形態の計測装置1による計測結果は、従来の計測方法(直線計測)による計測結果と変わらないことがわかる。
本実施の形態の計測装置1の測定仕様を以下に示す。
(1)測定ピッチ:0.1〜1.0mm(0.1mm単位設定)、PCで設定入力可能
(2)半径ピッチ:1〜45mm(1mm単位設置)、PCで設定入力可能
(3)測定面積:φ10〜φ100
(4)測定データレジスタ:ZF0000〜3000点保存/周
(5)測定サンプリングレート:33ms(固定)
本実施の形態の計測装置1においては、測定ピッチ:1mm、半径ピッチ:5mmに設定し、次の(1)〜(9)による自動運転を行い、対象のコンクリート構造物30の表面粗さの計測を行った。
(1) ロータリーアクチュエータ3の速度を、33msで1mm間移動する速度に設定する。
(2) その速度に対する加速スタート位置にレーザ距離センサ20のレーザポイントを移動させる(測定開始する位置から前)。
(3) ロータリーアクチュエータ3が加速し、等速になったとことから、データを収集開始する。
(4) 360°位置(パルスカウント数)でデータ収集を終了する。
(5) ロータリーアクチュエータ3を減速停止させる。
(6) φ100の場合、約314mm移動し、314点のデータがZF0000〜ZF0313に保存される。ロータリーアクチュエータ3を半径ピッチを内側に向かって移動させる。
(7) 同時にロータリーアクチュエータ3を(2)の位置に移動させる(但し、その集会の速度によって位置は変動する)。
(8) (3)〜(7)までを繰り返し、半径ピッチ累計が45以上になったら測定を終了する。
(9) 連続運転を可能とするために、(2)の位置に戻り、自動運転を完了する。
上記のように構成した本実施の形態の表面粗さ計測装置及び計測方法にあっては、ロータリーアクチュエータ3及びリニアアクチュエータ10により、レーザ距離センサ20を円周方向及び半径方向に移動させるように構成して、円周上又は螺旋のライン上におけるコンクリート構造物30の表面31までの距離を連続的に計測するように構成したので、従来のレーザ距離センサを直線移動させて計測する方式に比べて、装置全体を軽量、小型化することができ、計測の作業を容易にすることができる。
また、対象のコンクリート構造物30の表面31が水平方向を向く面の場合に限らず、上下方向を向く面、斜め方向を向く面等、各種の方向を向く面に対しても容易に計測することができる。
また、計測装置1のロータリーアクチュエータ3、及びリニアアクチュエータ10の移動、レーザ距離センサ20による計測、計測データに基づいた解析を予め定めた定数設定するだけで、自動操作が可能となり、表面粗さの計測に要する時間を大幅に削減することができる。
また、計測装置1のレーザ距離センサ20の移動速度は、移動半径が変わっても等しくすることにより、計測ライン上のサンプリングデータを常に等しくすることができるので、計測条件を統一することができ、計測の品質確保、計測の信頼性を維持することができる。
さらに、本実施の形態による計測装置1によって計測したデータを、ある目粗し範囲のサンプルとして記憶できるので、目粗し全体に対して数か所行うことにより、その平均や深さ平均を用いることで、全体の目粗し状態を代表できることになる。
1 表面粗さの計測装置
2 第1支持部材
3 ロータリーアクチュエータ
4 アクチュエータ本体
5 回転軸
6 第2支持部材
7 上板
8 下板
9 側板
10 リニアアクチュエータ
11 アクチュエータ本体
12 直動軸
13 直線移動機構(リニアスライダー)
14 ガイドレール
15 スライダー
16 第3支持部材
17 下板
18 側板
20 距離センサ(レーザ距離センサ)
21 ケーシング
22 中心軸
23 蓋
24 取手
25 制御手段
26 サポート
27 支持部材
30 コンクリート構造物
31 表面
32 計測域

Claims (6)

  1. コンクリート構造物の表面粗さを計測する表面粗さ計測装置であって、
    前記コンクリート構造物の表面までの距離を計測する距離センサと、該距離センサを水平方向に移動させるリニアアクチュエータと、前記距離センサ及び前記リニアアクチュエータを円周方向に移動させるロータリーアクチュエータと、前記距離センサ、前記リニアアクチュエータ、及び前記ロータリーアクチュエータを制御する制御手段とを備えていることを特徴とする表面粗さ計測装置。
  2. 前記距離センサ、前記リニアアクチュエータ、及び前記ロータリーアクチュエータは、半透明又は透明体からなるケーシング内に収容されていることを特徴とする請求項1に記載の表面粗さ計測装置。
  3. 前記ケーシング内には、第1支持部材が設けられ、該第1支持部材に前記ロータリーアクチュエータが支持されるとともに、該ロータリーアクチュエータの回転軸に第2支持部材を介して前記リニアアクチュエータが支持され、該リニアアクチュエータの直動軸に第3支持部材を介して前記距離センサが支持されていることを特徴とする請求項2に記載の表面粗さ計測装置。
  4. 前記リニアアクチュエータと前記距離センサとの間には、前記距離センサを直線移動可能に支持する直線移動機構が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の表面粗さ計測装置。
  5. 前記距離センサは、レーザ距離センサであることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の表面粗さ計測装置。
  6. 請求項1〜5に記載の表面粗さ計測装置を用い、前記コンクリート構造物に対して、前記リニアアクチュエータ及び前記ロータリーアクチュエータにより、前記距離センサを半径方向に固定し、その円周に沿って回転させることにより、又は前記距離センサを半径方向に移動させながら、円周方向に回転させることにより、それらのライン上の構造物の表面までの距離を連続的に計測することを特徴とする表面粗さの計測方法。
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