JP2014009769A - 密封装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】シールリップの追随性を高めつつ、振動を効果的に減衰可能な密封装置を提供する。
【解決手段】2部材間の環状隙間を封止すると共に、これら2部材のうちの一方の部材表面に摺動自在なシールリップ120を備えた密封装置100において、シールリップ120は、高減衰材からなるシールリップ本体部分121と、シールリップ本体部分121の先端側、かつ前記一方の部材表面に摺動自在に設けられ、シールリップ本体部分121を構成する材料よりも減衰作用が低い低減衰材からなるリップ先端部分122とが一体的に設けられていることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】2部材間の環状隙間を封止すると共に、これら2部材のうちの一方の部材表面に摺動自在なシールリップ120を備えた密封装置100において、シールリップ120は、高減衰材からなるシールリップ本体部分121と、シールリップ本体部分121の先端側、かつ前記一方の部材表面に摺動自在に設けられ、シールリップ本体部分121を構成する材料よりも減衰作用が低い低減衰材からなるリップ先端部分122とが一体的に設けられていることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、シールリップを有する密封装置に関するものである。
従来、2部材間の環状隙間を封止する密封装置が知られている。かかる密封装置は、各種装置に備えられており、例えば、自動車に備えられるステアリングダストシールやオイルシール等として用いられている。また、このような密封装置においては、2部材のうちの一方の部材表面に摺動するシールリップが設けられている。
このような従来例に係る密封装置について、図2を参照して説明する。図2は従来例に係る密封装置の装着状態を示す模式的断面図である。図示の密封装置500は、軸200と、軸200が挿通される軸孔を有するハウジング300との間の環状隙間を封止するために設けられる。この密封装置500は、ハウジング300の軸孔の内周面に嵌着される補強環510と、補強環510に一体的に成形されるシールリップ520とから構成される。そして、シールリップ520のリップ先端部分521の外周面には環状溝521aが設けられており、この環状溝521aに、リップ先端部分521の内周側先端を軸200の表面に押し付けるための締め付けリング530が装着されている。
このように構成された密封装置においては、使用状況によっては、シールリップ520が自励振動し、「鳴き」と呼ばれる異音が発生する。特に、自動車においては、車内にいる人がより快適になるように、このような異音は極力発生しないことが求められる。そこで、シール材料として、「鳴き」が発生し難い高減衰材(例えば、フッ素ゴム)を用いることもあるが、「鳴き」に対しては有効であっても、その他に要求される特性を満足しない場合がある。例えば、高減衰材は追随性が悪いため、軸の偏心量が大きな場合には、シール性が低くなってしまう。従って、このような場合には、「鳴き」対策として、高減衰材を採用することは有効な手段ではない。
本発明の目的は、シールリップの追随性を高めつつ、振動を効果的に減衰可能な密封装置を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
すなわち、本発明の密封装置は、
2部材間の環状隙間を封止すると共に、これら2部材のうちの一方の部材表面に摺動自在なシールリップを備えた密封装置において、
前記シールリップは、
高減衰材からなるシールリップ本体部分と、
該シールリップ本体部分の先端側、かつ前記一方の部材表面に摺動自在に設けられ、該シールリップ本体部分を構成する材料よりも減衰作用が低い低減衰材からなるリップ先端部分とが一体的に設けられていることを特徴とする。
2部材間の環状隙間を封止すると共に、これら2部材のうちの一方の部材表面に摺動自在なシールリップを備えた密封装置において、
前記シールリップは、
高減衰材からなるシールリップ本体部分と、
該シールリップ本体部分の先端側、かつ前記一方の部材表面に摺動自在に設けられ、該シールリップ本体部分を構成する材料よりも減衰作用が低い低減衰材からなるリップ先端部分とが一体的に設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、リップ先端部分は低減衰材からなるため、リップ先端部分は追随性に優れており、2部材の偏心量が大きくても安定的にシール性を発揮させることができる。また、シールリップ本体部分は高減衰材からなるため、シールリップ部で発生した振動を効果的に減衰させることができる。これにより、「鳴き」の発生を抑制できる。
ここで、2色成形によって、前記シールリップ本体部分とリップ先端部分とが一体的に設けられた前記シールリップが得られるとよい。
以上説明したように、本発明によれば、シールリップの追随性を高めつつ、振動を効果的に減衰させることができる。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
(実施例)
図1を参照して、本発明の実施例に係る密封装置について説明する。図1は本発明の実施例に係る密封装置の装着状態を示す模式的断面図である。
図1を参照して、本発明の実施例に係る密封装置について説明する。図1は本発明の実施例に係る密封装置の装着状態を示す模式的断面図である。
<密封装置の構成>
本実施例に係る密封装置100は、回転する軸200と、軸200が挿通される軸孔を有するハウジング300との間の環状隙間を封止するために設けられる。この密封装置100は、ハウジング300の軸孔の内周面に嵌着される補強環110と、補強環110に一体的に成形されるシールリップ120とから構成される。補強環110は断面が略L字形状であり、円筒部111と内向きフランジ部112とを備えている。そして、円筒部111が軸孔の内周面に嵌着され、内向きフランジ部112の内周端部付近にシールリップ120が焼き付けられている。なお、図1中、右側がオイルなどの密封対象流体が存在する領域である。
本実施例に係る密封装置100は、回転する軸200と、軸200が挿通される軸孔を有するハウジング300との間の環状隙間を封止するために設けられる。この密封装置100は、ハウジング300の軸孔の内周面に嵌着される補強環110と、補強環110に一体的に成形されるシールリップ120とから構成される。補強環110は断面が略L字形状であり、円筒部111と内向きフランジ部112とを備えている。そして、円筒部111が軸孔の内周面に嵌着され、内向きフランジ部112の内周端部付近にシールリップ120が焼き付けられている。なお、図1中、右側がオイルなどの密封対象流体が存在する領域である。
そして、シールリップ120は、それぞれ材質の異なるシールリップ本体部分121とリップ先端部分122とから構成されている。すなわち、シールリップ本体部分121の先端側にリップ先端部分122が一体的に設けられている。このリップ先端部分122が軸200の表面に摺動する。また、リップ先端部分122の外周には環状溝122aが設けられており、この環状溝122aに、リップ先端部分122の内周側先端を軸200の表面に押し付けるための締め付けリング130が装着されている。
ここで、シールリップ本体部分121は、振動を減衰させることが可能なゴム状弾性体製の高減衰材から構成されている。このシールリップ本体部分121の材料としては、振動を効果的に減衰させることのできる材料が望ましく、対数減衰率をδとした場合に、tanδが0.3以上の材料が好適である。
また、リップ先端部分122は、軸200への追随性に優れたゴム状弾性体製の低減衰材から構成されている。このリップ先端部分122の材料としては、ハウジング300に対して軸200が偏心した場合でも、シール性を維持させるために、軸200に対する追随性が優れた材料が望ましく、上記tanδが0.1以下の材料が好適である。
なお、図3は荷重・変位線図であり、図中、実線が高減衰材の場合を示し、点線が低減衰材の場合を示している。図示のように、減衰作用が低いほど、荷重・変位線は直線に近くなり、変位に対する反応が速く、追随性に優れることが分かる。一方、減衰作用が大きいほど、荷重・変位線は位相差が大きくなり、変位に対する反応が遅く、荷重が残ってしまい、追随性が悪くなる。
また、本実施例においては、2色成形によって、シールリップ本体部分121とリップ先端部分122とが一体的に設けられたシールリップ120を、補強環110に一体的に成形している。成形に際しては、シールリップ本体部分121を成形後にリップ先端部分122を成形することもできるし、両者を同時に成形することもできる。
ここで、2色成形により、シールリップ120を成形する場合、シールリップ本体部分121とリップ先端部分122が剥離してしまわないように、これらを構成する2つの材料の相溶性を高める必要がある。そこで、本実施例においては、シールリップ本体部分121を構成する材料とリップ先端部分122を構成する材料については、元のポリマー(例えば、アクリルゴム(ACM)、フッ素ゴム(FKM)及びニトリルゴム(NBR))を同一材料としている。そして、ポリマーに加える充填剤の配合を変えることによって、高減衰材と低減衰材の減衰比を調整している。
<本実施例に係る密封装置の優れた点>
本実施例に係る密封装置100によれば、リップ先端部分122は低減衰材からなるため、リップ先端部分122は追随性に優れており、軸200とハウジング300との偏心量が大きくても、シールリップ120が軸200に対して追随し、安定的にシール性を発揮させることができる。また、シールリップ本体部分121は高減衰材からなるため、シールリップ120の部分において発生した振動を効果的に減衰させることができる。これにより、「鳴き」の発生を抑制できる。
本実施例に係る密封装置100によれば、リップ先端部分122は低減衰材からなるため、リップ先端部分122は追随性に優れており、軸200とハウジング300との偏心量が大きくても、シールリップ120が軸200に対して追随し、安定的にシール性を発揮させることができる。また、シールリップ本体部分121は高減衰材からなるため、シールリップ120の部分において発生した振動を効果的に減衰させることができる。これにより、「鳴き」の発生を抑制できる。
100 密封装置
110 補強環
111 円筒部
112 内向きフランジ部
120 シールリップ
121 シールリップ本体部分
122 リップ先端部分
122a 環状溝
130 締め付けリング
200 軸
300 ハウジング
110 補強環
111 円筒部
112 内向きフランジ部
120 シールリップ
121 シールリップ本体部分
122 リップ先端部分
122a 環状溝
130 締め付けリング
200 軸
300 ハウジング
Claims (2)
- 2部材間の環状隙間を封止すると共に、これら2部材のうちの一方の部材表面に摺動自在なシールリップを備えた密封装置において、
前記シールリップは、
高減衰材からなるシールリップ本体部分と、
該シールリップ本体部分の先端側、かつ前記一方の部材表面に摺動自在に設けられ、該シールリップ本体部分を構成する材料よりも減衰作用が低い低減衰材からなるリップ先端部分とが一体的に設けられていることを特徴とする密封装置。 - 2色成形によって、前記シールリップ本体部分とリップ先端部分とが一体的に設けられた前記シールリップが得られることを特徴とする請求項1に記載の密封装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012147491A JP2014009769A (ja) | 2012-06-29 | 2012-06-29 | 密封装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2012147491A JP2014009769A (ja) | 2012-06-29 | 2012-06-29 | 密封装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2014009769A true JP2014009769A (ja) | 2014-01-20 |
Family
ID=50106649
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012147491A Pending JP2014009769A (ja) | 2012-06-29 | 2012-06-29 | 密封装置 |
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JP (1) | JP2014009769A (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003035369A (ja) * | 2001-07-24 | 2003-02-07 | Nok Corp | 密封装置 |
JP2009058054A (ja) * | 2007-08-31 | 2009-03-19 | Nok Corp | ステアリング用ダストシール |
JP2011127702A (ja) * | 2009-12-18 | 2011-06-30 | Ntn Corp | 転がり軸受 |
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2012
- 2012-06-29 JP JP2012147491A patent/JP2014009769A/ja active Pending
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