JP2014009178A - 化粧料 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】吸湿発熱性能を有する繊維を含有することを特徴とする化粧料を提供することにより、皮膚に塗布したときに皮膚からの水分を吸湿し発熱するため、潮解性もなく、急激な発熱も起こさないことから、保存安定性、使用性がよく、安全性に優れているともに、優れた温感効果を達成することができる。吸湿発熱性能を有する繊維は、好ましくは長さが1μm〜1000μmであることを特徴とする。
【選択図】なし
Description
このような背景の中、保存安定性が良く、使用性に優れ、かつ肌への適用時に適度な温感効果が得られる化粧料の開発が求められていた。
(1)吸湿発熱性能を有する繊維を含有することを特徴とする化粧料
(2)繊維の長さが1μm〜1000μmであることを特徴とする(1)に記載の化粧料
(3)繊維の配合量が0.1〜10重量%であることを特徴とする(1)又は(2)に記載の化粧料
本発明の化粧料は、吸湿する際に発熱するような吸湿発熱性能を有する繊維を含有する。本発明に使用される吸湿発熱性能を有する繊維は、通常の吸湿発熱性能を有する衣類等に用いられているものであればよく、特に限定されない。また、放湿性を併せ持っていても良い。このような繊維として、例えば、吸湿発熱性能を有するアクリル酸系吸湿発熱性繊維を挙げることができる。この吸湿発熱性繊維は、該吸湿発熱性繊維が有する化学変成体によって、異なった発熱量を有するが、通常は、吸湿発熱性繊維を絶乾状態から水中または高湿度雰囲気下に移すと、水素結合や溶解熱やファンデルワールス力に関与した発熱量を有する。前記アクリル酸系吸湿発熱性繊維に関して、さらに詳細には、アクリロニトリルを85%以上含むアクリル系樹脂にヒドラジン処理により架橋構造を導入し、窒素含有量の増加が1.0−15.0重量%であり、加水分解により残存しているニトリル基量の1.0mmol/g 以上を塩系カルボキシル基に化学変換せしめたものであることを特徴とする高架橋アクリル酸系吸湿発熱性繊維などが好適に例示できる。さらに、前記特徴を有した微粒子を製造し、この高吸放湿吸湿発熱性有機微粒子などの微粉末を、各種繊維材料に混合及び/又は接着剤を介して固着したものも例示することができる。これらの高架橋アクリル酸系吸湿発熱性繊維の具体的な例としては、親水基がカルボン酸ソーダである高架橋アクリル酸系吸湿発熱性繊維が好適に例示できる。
本発明の化粧料に関わる吸湿発熱性能を有する繊維は、化粧料全体に絡まらずに分散されている状態であることが所望の効果を得られやすいことから、本発明の化粧料にはこれら繊維を絡まりづらくするという理由から、粉体を含有することが好ましい。
本発明の化粧料は、上述の本発明に関わる吸湿発熱性繊維を含有することを特徴とするもので、その化粧料としての剤形は任意であり、例えば、ファンデーション、白粉、ほほ紅などのフェイシャル化粧料、アイシャドウ、マスカラ、アイライナー、眉墨、口紅などといったメークアップ化粧料及び日焼け止め化粧品、化粧水、ローション、乳液、クリーム、パック、軟膏、分散液、固形物、ムース等の任意の剤形の基礎化粧料等が挙げられる。また、化粧料の他、皮膚外用剤、医薬用軟膏等にも好適に使用できる。
(1)P.O.E(20)ベヘニルエーテル 2.4
(2)ソルビタンモノパルミテート 1.6
(3)パルミチン酸イソステアリル 5.0
(4)ミリスチン酸イソプロピル 3.0
(5)脱水ラノリン 1.5
(6)ステアリン酸 1.0
(7)セタノール 1.0
(8)ミツロウ 2.0
(9)パラフィンワックス(135F°) 2.0
(10)鯨ロウ 2.0
(11)パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 0.5
(12)メチルパラベン 0.1
(13)ブチルパラベン 0.1
(14)ホウ砂 0.5
(15)カルボキシビニルポリマー(2%水溶液) 12.0
(16)プロピレングリコール 10.0
(17)精製水 残部
(18)エタノール 10.0
(19)高架橋アクリル酸系吸湿発熱性繊維(太さ約0.8デニール、長さ約300μm) 2.0
(20)水酸化カリウム水溶液(10%水溶液) 2.5
(21)香料 0.2
実施例1に記載の水中油型乳化ローションを次のような方法で製造した。
(1)〜(13)を80℃に加熱溶解する(これをA部とする)。また、(14)〜(17)を82℃に加熱溶解したものに(19)を攪拌しながら加え、均一に分散させ(20)を加える(これをB部とする)。(18)に(21)を溶解させる(これをC部とする)。A部を攪拌しながらB部に加え、攪拌乳化する。さらにC部を加え、加え終わったら攪拌冷却を続け、室温まで冷却する。放置脱泡後容器に充填する。
(1)P.O.E(20)ベヘニルエーテル 2.4
(2)ソルビタンモノパルミテート 1.6
(3)パルミチン酸イソステアリル 5.0
(4)ミリスチン酸イソプロピル 3.0
(5)脱水ラノリン 1.5
(6)ステアリン酸 1.0
(7)セタノール 1.0
(8)ミツロウ 2.0
(9)パラフィンワックス(135F°) 2.0
(10)鯨ロウ 2.0
(11)パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 0.5
(12)メチルパラベン 0.1
(13)ブチルパラベン 0.1
(14)ホウ砂 0.5
(15)カルボキシビニルポリマー(2%水溶液) 12.0
(16)プロピレングリコール 10.0
(17)精製水 残部
(18)エタノール 10.0
(19)高架橋アクリル酸系吸湿発熱性繊維(太さ約0.8デニール、長さ約300μm) 2.0
(20)タルク 1.0
(21)水酸化カリウム水溶液(10%水溶液) 2.5
(22)香料 0.2
実施例2に記載の水中油型乳化ローションを次のような方法で製造した。
(1)〜(13)を80℃に加熱溶解する(これをA部とする)。また、(14)〜(17)を82℃に加熱溶解したものに(19)、(20)を攪拌しながら加え、均一に分散させ(21)を加える(これをB部とする)。(18)に(22)を溶解させる(これをC部とする)。A部を攪拌しながらB部に加え、攪拌乳化する。さらにC部を加え、加え終わったら攪拌冷却を続け、室温まで冷却する。放置脱泡後容器に充填する。
(1)ステアリン酸 2.4
(2)モノステアリン酸プロピレングリコール 2.0
(3)セトステアリルアルコール 0.2
(4)液状ラノリン 2.0
(5)流動パラフィン 3.0
(6)ミリスチン酸イソプロピル 8.5
(7)パラオキシ安息香酸プロピル 適量
(8)精製水 残部
(9)カルボキシメチルセルロースナトリウム 0.2
(10)ベントナイト 0.5
(11)プロピレングリコール 4.0
(12)高架橋アクリル酸系吸湿発熱性繊維(太さ約0.8デニール、長さ約300μm) 1.0
(13)エタノール 10.0
(14)トリエタノールアミン 1.5
(15)精製水 10.0
(16)パラオキシ安息香酸メチル 適量
(17)酸化チタン 8.0
(18)タルク 4.0
(19)着色顔料 適量
(20)香料 適量
実施例3に記載した水中油型ファンデーションは次のような方法で製造した。
(17)〜(19)を混合し粉砕する。(8)を70℃に加熱し、(10) を加えよく湿潤させる、これにあらかじめ(11)に分散させた(9)を加えて溶かす、これに(16)を加えて溶かす(これをA部とする)。(1)〜(7)を混合し、70〜80℃で加熱溶解し、(13)に(12)を攪拌しながら加え、均一に分散させてから加える(これをB部とする)。(15)に(14)を溶解させる(これをC部とする)。(17)〜(19)の混合粉砕物をA部に攪拌しながら加える。加え終わったらコロイドミルを通し、その後75℃に加熱する、これに80℃に加熱したB部を攪拌しながら加え、乳化させる。さらに香料およびC部を加えて室温になるまで攪拌冷却する。
(1)ステアリン酸 10.0
(2)ステアリルアルコール 4.0
(3)ステアリン酸ブチル 8.0
(4)モノステアリン酸グリセリン(自己乳化型) 2.0
(5)香料 1.0
(6)防腐剤 適量
(7)酸化防止剤 適量
(8)プロピレングリコール 10.0
(9)グリセリン 4.0
(10)水酸化カリウム 0.5
(11)精製水 残部
(12)エタノール 10.0
(13)高架橋アクリル酸系吸湿発熱性繊維(太さ約0.8デニール、長さ約300μm) 0.5
(14)タルク 1.0
実施例4に記載した水中油型クリームは次のような方法で製造した。
(11)に(8)、(9)および(10)を加えて溶解して70℃に保つ(これをA部とする)。また(1)〜(7)を混合し、加熱溶解して70℃に保つ(これをB部とする)。(12)に(13)、(14)を攪拌しながら加え、均一に分散させてからA部に加え、攪拌する、この中にB部を徐々に添加し、すべてを加え終わった後、暫く攪拌し、反応乳化を進行させる。その後ホモミキサーを用いて均一に乳化し、よくかきまぜながら30℃まで冷却する。
(1)パラフィン 2.0
(2)マイクロクリスタリンワックス 9.0
(3)ミツロウ 3.0
(4)ワセリン 5.0
(5)還元ラノリン 8.0
(6)スクワラン 34.0
(7)ヘキサデシルアジピン酸エステル 10.0
(8)親油型モノオレイン酸グリセリン 3.5
(9)ポリオキシエチレンソルビタンモノオレイン酸エステル(20E.O) 1.0
(10)香料 0.5
(11)酸化防止剤 適量
(12)防腐剤 適量
(13)プロピレングリコール 2.0
(14)精製水 残部
(15)水酸化カリウム 0.2
(16)高架橋アクリル酸系吸湿発熱性繊維(太さ約0.8デニール、長さ約300μm) 5.0
(17)タルク 1.0
実施例5に記載した油中水型クリームは次のような方法で製造した。
(14)に(15)を攪拌しながら加え、均一な溶液とする。さらに(13)に(16)、(17)を均一に分散したものを加え、加熱して70℃にする。(これをA部とする)。(1)〜(12)を混合し加熱溶解して70℃にしたものの中にA部を加え予備乳化を行い、ホモミキサーで均一に乳化し、熱交換器により30℃にする。
(1)デカメチルシクロペンタシロキサン 17.0
(2)ジメチルポリシロキサン 3.0
(3)ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン 4.0
(4)香料 0.05
(5)デキストリン脂肪酸エステル処理粉末 20.0
(6)メチルパラベン 0.15
(7)1.3−ブチレングリコール 5.0
(8)イオン交換水 残部
(9)水酸化カリウム 0.1
(10)高架橋アクリル酸系吸湿発熱性繊維(太さ約0.8デニール、長さ約300μm) 3.0
(11)エタノール 10.0
(12)タルク 1.0
実施例6に記載した油中水型乳化ファンデーションは次のような方法で製造した。
(1)〜(4)を70℃〜80℃で攪拌溶解し、これに(5)を加え分散させた後室温まで冷却する(これをA部とする)。(11)に(10)、(12)を攪拌しながら加え、均一に分散させる。これを(9)を溶かした(8)の中に加え均一な溶液にする、この中(6)および(7)を溶解させる(これをB部とする)。A部にB部を加え、乳化させることによって、油中水型乳化ファンデーションを得た。なお、ここで用いたデキストリン脂肪酸エステル処理粉末は、特開昭62−205165号記載の方法に従い、カオリン6部、チタン4部を混合した原料粉末混合物を、デキストリン脂肪酸エステルの5重量%アイソパーE(エクソン化学)溶液に添加、攪拌後脱溶媒し、乾燥、粉砕して得た。
(1)ベンガラ 0.6
(2)黄色酸化鉄 0.7
(3)二酸化チタン 10.0
(4)群青 0.2
(5)球状シリカ 11.0
(6)タルク 27.5
(7) セリサイト 残部
(8) 高架橋アクリル酸系吸湿発熱性繊維(太さ約0.8デニール、長さ約300μm) 2.0
(9)メチル(N−プロピルーピロリドンカルボン酸)シロキサン・メチルポリシロキサン共重合体 4.0
(10)2エチルへキサン酸トリグリセライド 3.0
(11)ワセリン 1.0
(12)メチルフェニルポリシロキサン 2.0
(13)ジメチコン 2.0
(14)セスキイソステアリン酸ソルビタン 1.0
(15)メチルパラベン 0.4
(16)エチルパラベン 0.4
(17)トコフェロール 0.1
(18)γ―オリザノール 0.1
(19)香料 0.05
実施例7に記載したパウダーファンデーションは次のような方法で製造した。
(1)〜(8)をヘンシェルミキサーで混合した後、パルベライザーで粉砕した。その後、再びヘンシェルミキサーでこの混合物を攪拌しながら(9)から(19)を添加し、混合を続け、化粧料基剤を得た。得られた化粧料基剤をヘンシェルミキサーから取り出した後、再びパルベライザーで粉砕し、ダブルプラネットミキサー(DPM)中で、質量換算で化粧料基剤1に対して軽質イソパラフィン0.5の割合で混練しスラリーを作成した。このスラリーをアルミ中皿に充填し、真空条件下で軽質イソパラフィンを除去してパウダーファンデーションを得た。
実施例1の化粧料の吸湿発熱性能を有する繊維を抜去し、残りをイオン交換水で置き換え、その他は実施例1と同様にして水中油型乳化化粧料を得た。
実施例1の化粧料の吸湿発熱性能を有する繊維をタルクに代えた他は実施例1と同様にして水中油型乳化化粧料を得た。
実施例1の化粧料の吸湿発熱性能を有する繊維を球状セルロースに代えた他は実施例1と同様にして水中油型乳化化粧料を得た。
実施例2の化粧料の吸湿発熱性能を有する繊維を表1に示した長さの吸湿発熱性能を有する繊維に置き換え、その他は実施例2と同様にして水中油型乳化化粧料を得た。
実施例2の化粧料の吸湿発熱性能を有する繊維の配合量を表2に示した配合量に置き換え、その他は実施例2と同様にして水中油型乳化化粧料を得た。
実施例7の化粧料の吸湿発熱性能を有する繊維を高架橋アクリル酸系吸湿発熱性繊維からシリカゲルを固着したポリエステル系吸湿発熱性繊維(太さ約0.8デニール、長さ約300μm)に置き換え、その他は実施例7と同様にしてパウダーファンデーションを得た。
実施例7の化粧料の球状シリカをセリサイトに置き換え、その他は実施例7と同様にしてパウダーファンデーションを得た。
実施例7の化粧料の吸湿発熱性能を有する繊維をタルクに代えた他は実施例7と同様にしてパウダーファンデーションを得た。
実施例1、2、8〜11及び比較例1〜4で得られた化粧料の使用性に対する官能試験を30人のパネルを使って行った。評価方法は、試験したサンプルに対し、評価項目に対して、「大変良い」、「良い」、「普通」、「悪い」の4段階の評価を行なった。30人のパネルに評価させ、「大変良い」に10点、「良い」に7点、「普通」に5点、「悪い」に2点を与え、その30人の平均点により以下のように評価し、表示した。
8〜10点 ◎(大変良い)
6〜8点未満 ○(良い)
4〜6点未満 △(普通)
4点未満 ×(悪い)
実施例2、12〜15及び比較例5で得られた化粧料の使用性に対する官能試験を試験例1と同様の要領で実施した。評価基準も同様とした。
実施例7、16、17及び比較例6で得られた化粧料の使用性に対する官能試験を試験例1と同様の要領で実施した。評価基準も同様とした。
Claims (3)
- 吸湿発熱性能を有する繊維を含有することを特徴とする化粧料
- 繊維の長さが1μm〜1000μmであることを特徴とする請求項1に記載の化粧料
- 繊維の配合量が0.1〜10重量%であることを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の化粧料
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JP2012145602A JP2014009178A (ja) | 2012-06-28 | 2012-06-28 | 化粧料 |
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---|---|---|---|---|
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