[第1実施形態]
以下、本発明の遊技機をパチンコ遊技機に具体化した第1実施形態について図1〜図8を参照して説明する。
図1に示すように、パチンコ遊技機10の機体の外郭をなす外枠12の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の図示しない中枠が開放及び着脱自在に組み付けられている。この中枠の前面側には、中央部に窓口14を有する前枠16が開閉及び着脱自在に組み付けられている。
前枠16の裏面側には、機内部に配置された遊技盤YBを保護し、かつ窓口14を覆う大きさのガラスを支持する図示しないガラス支持枠が着脱及び傾動開放可能に組み付けられている。前枠16は、窓口14の下方に遊技球を貯留可能な上皿15を一体成形した構成とされている。
また、前枠16の下部には、上皿15から溢れ出た遊技球を貯留する下皿23が装着されている。下皿23の右方には、遊技球を遊技盤YBに発射させる際に遊技者によって回動操作される遊技球発射用の発射ハンドル24が装着されている。また、パチンコ遊技機10には、発光演出を行う装飾ランプ17と、各種音声を出力して音声演出を行う複数のスピーカ20が配置されている。また、上皿15の上面15aには、貸し球(遊技球)の貸し受けに関しての各種操作を行うための操作部としての球貸し操作部26が装備されている。
上皿15に貯留された遊技球は、発射ハンドル24の回動操作に応じて、貯留通路により上皿取込口へ案内され、1球ずつ機内に取り込まれ、機内に装備された発射ユニット49(図7に示す)によって遊技盤YBに向けて発射される。
また、パチンコ遊技機10には、遊技媒体貸出用ユニットとしてのカードユニット装置11が並設されている。カードユニット装置11には、遊技者に貸し出される遊技球と交換可能な交換媒体としてのプリペイドカードを投入するための投入口11aが設けられている。カードユニット装置11は、投入されたプリペイドカードの価値を読み書き可能な構成となっている。
次に、遊技盤YBの構成について図2を参照して詳しく説明する。
遊技盤YBの前面には、発射ハンドル24の操作によって発射された遊技球を誘導し、かつほぼ円形の遊技領域H1を形成する誘導レール30が円形渦巻き状に敷設されている。この遊技領域H1は、遊技球が転動可能な領域であり、パチンコ遊技の主体となる領域である。この誘導レール30によって遊技盤YBには、該遊技盤YBの左下方から左上方に向かって延びる遊技球の誘導路30aが形成されるとともに、誘導レール30の内側に遊技領域H1が形成される。また、遊技盤YBの前面であって誘導レール30の外側となる遊技領域H1外は、パチンコ遊技に直接関与しない非遊技領域H2とされている。
遊技盤YBの遊技領域H1には、演出表示装置33、特別図柄表示装置34及び普通図柄表示装置35などの各種表示装置が装着されている。
本実施形態の演出表示装置33は、液晶表示部33aを備えており、該液晶表示部33aが遊技領域H1の中央に配置される。演出表示装置33には、複数種類の図柄を変動させて複数列の図柄からなる図柄組み合わせを導出する図柄変動ゲームなどの表示演出の画像が表示されるようになっている。演出表示装置33の図柄変動ゲームは、表示演出を多様化するための飾り図柄を用いて行われる。
本実施形態の特別図柄表示装置34は、発光体(LEDやランプなど)を内蔵し、その発光体をレンズカバーで覆って構成した複数個(本実施形態では7個)の特図発光部を備えている。この特別図柄表示装置34は、7個の特図発光部が演出表示装置33の左下方部において並列配置されるように表示枠体32に装着されている。そして、特別図柄表示装置34では、複数個の特図発光部の中から所定の特図発光部を点灯させて、その点灯した特図発光部の位置と個数によって区別される組み合わせを導出する図柄変動ゲームが表示されるようになっている。本実施形態のパチンコ遊技機10では、図柄変動ゲームで点灯又は消灯する特図発光部を特別図柄として扱っている。特別図柄は、大当りか否かの内部抽選(大当り抽選)の結果を示す報知用の図柄である。
演出表示装置33と特別図柄表示装置34では、図柄変動ゲームの開始に伴って、演出表示装置33では各列の飾り図柄の変動が開始する一方で、特別図柄表示装置34では各特図発光部が点滅することで特別図柄の変動が開始する。そして、演出表示装置33と特別図柄表示装置34には、大当り抽選の抽選結果に基づき、図柄変動ゲームの終了によって大当り図柄又ははずれ図柄が確定的に停止表示される。このとき、演出表示装置33と特別図柄表示装置34では、大当り抽選の抽選結果が大当りである場合には何れの表示装置にも大当り図柄が確定的に停止表示され、大当り抽選の抽選結果がはずれである場合には何れの表示装置にもはずれ図柄が確定的に停止表示される。大当り図柄は、大当り抽選の抽選結果が大当りである場合に図柄変動ゲームで確定的に停止表示されるものであり、はずれ図柄は、大当り抽選の抽選結果がはずれである場合に図柄変動ゲームで確定的に停止表示されるものである。本実施形態において演出表示装置33の図柄変動ゲームで導出される大当り図柄とはずれ図柄は、各列に導出された飾り図柄の組み合わせによって構成されるとともに、例えば、大当り図柄は全列が同一種類の飾り図柄からなる組み合わせで構成される一方で、はずれ図柄は全列が同一種類の飾り図柄にならない組み合わせで構成される。一方、本実施形態において特別図柄表示装置34の図柄変動ゲームで導出される大当り図柄とはずれ図柄は、特図発光部において発光した特図発光部の組み合わせによって構成される。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、演出表示装置33の表示領域を特別図柄表示装置34の表示領域よりも大きく形成し、演出表示装置33を遊技者の正面に目立つように配置している。このため、遊技者は、特別図柄表示装置34よりも自身の目の前で多彩な画像によって表示演出が行われる演出表示装置33の表示内容に注目し、該演出表示装置33の図柄変動ゲームで導出されて確定的に停止表示される図柄組み合わせから大当り又ははずれを認識することになる。
本実施形態の普通図柄表示装置35は、発光体(LEDやランプなど)を内蔵し、その発光体をレンズカバーで覆って構成した複数個(本実施形態では2個)の普図発光部を備えている。この普通図柄表示装置35は、2個の普図発光部が演出表示装置33の右下方部において並列配置されるように表示枠体32に装着されている。そして、普通図柄表示装置35では、前述した大当りか否かの大当り抽選とは別に行う普通当りか否か(後述する開閉羽根38の開動作により下始動口39を開放するか否か)の内部抽選(普通当り抽選)の抽選結果を表示する普通図柄変動ゲームが行われる。そして、本実施形態においては、当り抽選で当りを決定している場合には普通図柄変動ゲームで当り図柄として一方の普図発光部を点灯させるとともに、当り抽選ではずれを決定している場合には普通図柄変動ゲームで他方の普図発光部を点灯させる。このため、遊技者は、普通図柄表示装置35の図柄変動ゲームで確定的に一方の普図発光部が点灯することにより当りを認識できるとともに、図柄変動ゲームで確定的に他方の普図発光部が点灯することによりはずれを認識できる。本実施形態のパチンコ遊技機10では、普通図柄変動ゲームで点灯及び消灯する普図発光部を普通図柄として扱っている。
遊技盤YBの遊技領域H1であって演出表示装置33の下方には、遊技球の入球を契機に大当り抽選の抽選条件及び所定球数の賞球としての遊技球の払出条件を付与する始動入賞口装置36が配設されている。そして、本実施形態の始動入賞口装置36は、演出表示装置33の直下に位置する上始動口37と、開閉動作可能な開閉羽根38を有する普通電動役物が装備された下始動口39とから構成されている。本実施形態の始動入賞口装置36は、上始動口37において常時遊技球の入球を許容する一方で、下始動口39において開閉羽根38が開放した時に遊技球の入球を許容するようになっている。そして、上始動口37に遊技球が入球した場合には、前記大当り抽選の抽選条件と賞球として3球の遊技球を払出す払出条件が付与されるとともに、下始動口39に遊技球が入球した場合も、前記大当り抽選の抽選条件と賞球として3球の遊技球を払出す払出条件が付与される。
開閉羽根38は、前述した普通図柄変動ゲームで当り図柄が導出されることにより予め定めた開放態様(開放時間や開放回数で規定される態様)で開動作し、下始動口39を開放する。そして、本実施形態のパチンコ遊技機10において当り抽選の抽選条件は、表示枠体32(画像表示装置33)の左方に配置した普通図柄作動ゲート40への遊技球の入球を契機に付与される。普通図柄作動ゲート40は、遊技球が通過する構成とされており、遊技球が通過した場合には当り抽選の抽選条件のみを付与し、賞球の払出条件を付与しない。
遊技盤YBの遊技領域H1であって始動入賞口装置36の下方(下始動口39の直下)には、下大入賞口装置41が配設されている。また、演出表示装置33の左上方には、特定の大当り遊技ではない非特定の大当り遊技中に開放される上大入賞口装置43が配設されている。また、大当り遊技の種類によって、下大入賞口装置41、上大入賞口装置43の何れか一方が開放される。
下大入賞口装置41には、開閉動作可能な開閉扉42が装備されている。開閉扉42は、特定の大当り遊技中に予め定めた開放態様(開放時間や開放回数で規定される態様)で開動作し、遊技球の入球を許容するように下大入賞口装置41を開放する。そして、下大入賞口装置41には、該下大入賞口装置41へ入球した遊技球の入球口(図示しない)が設けられており、該入球口へ遊技球が入球したことを契機に所定球数(本実施形態では13球)の賞球としての遊技球の払出条件を付与するようになっている。
また、上大入賞口装置43には、開閉動作可能な開閉羽根44が装備されている。開閉羽根44は、大当り遊技中に予め定めた開放態様(開放時間や開放回数で規定される態様)で開動作し、遊技球の入球を許容するように上大入賞口装置43を開放する。そして、上大入賞口装置43には、該上大入賞口装置43へ入球した遊技球の入球口(図示しない)が設けられており、該入球口へ遊技球が入球したことを契機に所定球数(本実施形態では15球)の賞球としての遊技球の払出条件を付与するようになっている。
大当り遊技は、大当り抽選で大当りを決定し、図柄変動ゲームで大当り図柄が確定的に停止表示されて該ゲームの終了後、開始される。また、大当り遊技には、複数種類の遊技が規定されており、大当り抽選で大当りを決定した後に、大当り遊技の種類を決定する。なお、本実施形態においては、下大入賞口装置41が開放される特定の大当り遊技と、上大入賞口装置43が開放される非特定の大当り遊技とに区別される。
特定の大当り遊技が開始すると、最初に大当り遊技の開始を示すオープニング演出が行われる。オープニング演出終了後には、開閉扉42の開動作により下大入賞口装置41が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数を上限(例えば、16回)として複数回行われる。1回のラウンド遊技は、開閉扉42の開動作により下大入賞口装置41が開放されてから開閉扉42の閉動作により下大入賞口装置41が閉鎖される迄であり、1回のラウンド遊技中に下大入賞口装置41は、規定入球数(例えば、9球)の遊技球が入球する迄の間、又は規定時間(1ラウンドは25秒)が経過する迄の間、開放される。そして、特定の大当り遊技は、規定ラウンド数のラウンド遊技の終了後に大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われて終了する。
その一方で、非特定の大当り遊技が開始すると、最初に大当り遊技の開始を示すオープニング演出が行われる。オープニング演出終了後には、開閉羽根44の開動作により上大入賞口装置43が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数を上限(例えば、8回又は16回)として複数回行われる。1回のラウンド遊技は、開閉羽根44の開動作により上大入賞口装置43が2回開放されてから開閉羽根44の閉動作により上大入賞口装置43が閉鎖される迄であり、1回のラウンド遊技中に上大入賞口装置43は、規定入球数(例えば、9球)の遊技球が入球する迄の間、又は規定時間(1ラウンドは5.348秒)が経過する迄の間、開放される。そして、非特定の大当り遊技は、規定ラウンド数のラウンド遊技の終了後に大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われて終了する。
遊技盤YBの遊技領域H1であって下大入賞口装置41の左方には、左下外入賞口装置45aと、左下中入賞口装置45bと、左下内入賞口装置45cとが、遊技盤YBの左右方向に並列し、かつ上下方向に高さを異ならせて配設されている。また、遊技盤YBの遊技領域H1であって下大入賞口装置41の右方には、右下入賞口装置45dが配設されている。これらの各入賞口装置45a〜45dは、遊技球の入球を契機に所定球数(本実施形態では8球)の賞球としての遊技球の払出条件を付与するようになっている。
次に、パチンコ遊技機10の機裏側の構成について図3を参照して以下に説明する。
図3に示すように、本実施形態におけるパチンコ遊技機10の機裏側には、遊技場の遊技機設置設備から供給される遊技球を貯留可能な球タンク46が装着されている。また、球タンク46内の遊技球を上皿15に向けて払出す際に遊技球を案内する案内通路が形成された樋部材47が装着されている。樋部材47は、球タンク46の下方に連設されるとともに、上下方向に延設されている。また、樋部材47の案内通路の下方出口には、1台の払出ユニット48が連設されている。払出ユニット48は、球タンク46に貯留された遊技球を機外(上皿15又は下皿23)に払出す払出動作を行う装置である。払出ユニット48から払出された遊技球は、上皿15又は下皿23へ案内される。
また、パチンコ遊技機10の機裏側の中央には、主制御装置50が配置されている。また、パチンコ遊技機10の機裏側における主制御装置50の側方には、インタフェイス装置60が配置されている。また、パチンコ遊技機10の機裏側における主制御装置50の下方には、払出制御基板71と、発射制御基板72とが基板ケースにより覆われるように配置されている。また、パチンコ遊技機10の機裏側における主制御装置50の上方には、統括制御基板73と、演出表示制御基板74と、演出表示装置33とが配設されている。なお、統括制御基板73及び演出表示制御基板74は、それぞれ基板ケースにより覆われるように配置されている。
主制御装置50は、払出制御基板71や統括制御基板73を始めとするパチンコ遊技機10全体を制御する機能を有する。インタフェイス装置60は、主制御装置50と、各種のスイッチ81〜87及び各種のソレノイド88〜90(図7及び図8に示す)との間に接続され、電気的に中継を行う装置である。払出制御基板71は、遊技球を払出す払出ユニット48の払出動作を制御し、賞球又は貸し球として払出す遊技球の払出しに関する払出制御を実行する。発射制御基板72は、発射ハンドル24の操作状態を検知し、その検知結果に応じて遊技球の発射間隔や発射強度などの発射制御を実行する。
統括制御基板73は、主制御装置50が出力する制御信号を入力し、演出表示装置33、装飾ランプ17、及びスピーカ20などの報知を行う報知手段を統括的に制御し、このような制御を行うための制御信号を演出表示制御基板74に出力する。演出表示制御基板74は、統括制御基板73が出力する制御信号を入力し、演出表示装置33の表示態様を専門的に制御する。
また、図3では図示しないが、パチンコ遊技機10の機裏側には、主制御中継端子板75と、遊技球等貸出装置接続端子板76と、外部端子板77と(ともに図7に示す)が装着されている。主制御中継端子板75は、主制御装置50と払出制御基板71との間に接続される基板である。遊技球等貸出装置接続端子板76は、カードユニット装置11と球貸し操作部26とを払出制御基板71に接続される基板である。外部端子板77は、払出制御基板71に接続される基板であり、ホールコンピュータ等の外部装置に、遊技に関する遊技情報を出力する端子が配設された基板である。
また、パチンコ遊技機10の機裏側には、パチンコ遊技機10の各種制御基板や各種演出装置に対して電源を供給する図示しない電源装置が装着されている。この電源基板は、電源スイッチと、遊技機設置設備の電源に接続される電源コードとを有し、さらに、パチンコ遊技機10の電源投入時に操作することにより、バックアップデータをクリアする図示しないRWMクリアスイッチが設けられている。
また、遊技盤YBの裏面側には、始動入賞口装置36の上始動口37へ入球した遊技球を検知する上始動口スイッチ81が装着されているとともに、始動入賞口装置36の下始動口39へ入球した遊技球を検知する下始動口スイッチ82(ともに図7及び図8に示す)が装着されている。また、遊技盤YBの裏面側には、下大入賞口装置41へ入球した遊技球を検知する下カウントスイッチ84(図7及び図8に示す)が装着され、遊技盤YBの裏面側には、上大入賞口装置43へ入球した遊技球を検知する上カウントスイッチ83(図7及び図8に示す)が装着されている。また、遊技盤YBの裏面側には、各入賞口装置45a〜45cへ入球した遊技球を検知する左下入賞口スイッチ85(図7及び図8に示す)が装着されているとともに、右下入賞口装置45dへ入球した遊技球を検知する右下入賞口スイッチ86(図7及び図8に示す)が装着されている。本実施形態において左下外入賞口装置45a、左下中入賞口装置45b及び左下内入賞口装置45cへ入球した遊技球は、図示しない集合樋で集められて1つの左下入賞口スイッチ85を用いて検知される。また、遊技盤YBの裏面側であって普通図柄作動ゲート40に対応する位置には、該普通図柄作動ゲート40を通過した遊技球を検知する普通図柄変動スイッチ87(図7及び図8に示す)が装着されている。
遊技盤YBの裏面側には、下始動口39に装備した開閉羽根38と対応する位置に、該開閉羽根38を開閉動作させる普通電動役物ソレノイド88(図7及び図8に示す)が装着されている。また、遊技盤YBの裏面側には、下大入賞口装置41に装備した開閉扉42と対応する位置に、該開閉扉42を開閉動作させる下大入賞口ソレノイド89(図7及び図8に示す)が装着されている。また、遊技盤YBの裏面側には、上大入賞口装置43に装備した開閉羽根44と対応する位置に、該開閉羽根44を開閉動作させる上大入賞口ソレノイド90(図7及び図8に示す)が装着されている。
なお、本実施形態において、上始動口37、下始動口39、普通図柄作動ゲート40、下大入賞口装置41、上大入賞口装置43、及び各入賞口装置45a〜45dが入球口に相当する。また、本実施形態において、上始動口スイッチ81、下始動口スイッチ82、上カウントスイッチ83、下カウントスイッチ84、左下入賞口スイッチ85、右下入賞口スイッチ86、及び普通図柄変動スイッチ87は、入球口への遊技球の入球を検知するセンサである。また、本実施形態において、普通電動役物ソレノイド88、下大入賞口ソレノイド89、及び上大入賞口ソレノイド90は、入球口への遊技球の入球度合いを異ならせる可動部材を駆動させるアクチュエータである。また、本実施形態において、各種のスイッチ81〜87、各種のソレノイド88〜90が、入球口に関する入力及び出力の少なくとも何れかを行う入出力装置に相当する。
ここで、主制御装置50の構成について図4を参照して以下に説明する。
図4に示すように、主制御装置50は、パチンコ遊技機10の全体を制御する主制御基板51と、主制御基板51を収納する基板ケース52とから構成されている。
第1基板としての主制御基板51は、長方形の板状体であって、電導パターンが形成されている。この主制御基板51には、主制御用CPU51aや主制御用ROM51b(ともに図8に示す)を始めとする電子素子が配置され、パチンコ遊技機10の全体の制御を行う基板である。また、この主制御基板51には、インタフェイス装置60や各種基板73,75,79、図示しない電源基板と電気的に接続するための図示しない第1接続部品としてのコネクタが配置されている。
第1基板ケースとしての基板ケース52は、主に、主制御基板51を配置する第1ケース部材としてのベース部材53と、このベース部材53に配置された主制御基板51を覆う第2ケース部材としてのカバー部材54とから構成されており、ベース部材53とカバー部材54との間に形成された収納領域に主制御基板51が収納される。
ベース部材53は、主制御基板51よりも大きい長方形の箱状であり、透明な合成樹脂成形品により形成されている。ベース部材53には、主制御基板51が配置される基板配置部53aが形成されている。基板配置部53aの短手方向に対する周縁には、カバー部材54に対面するように、長手方向に延伸する外壁部53bが形成されている。外壁部53bの内方には、カバー部材54をスライドさせるためのスライド溝53cが外壁部53bに沿って形成されており、そのスライド溝53cには、カバー部材54を係止させる図示しない係止部が形成されている。
ベース部材53の長手方向の一端には、短手方向に離間する一対のベース側カシメ部53d,53eが、長手方向の外方に延伸するように形成されている。また、ベース側カシメ部53d,53eの間には、ベース側連結部53fが長手方向の外方に延伸するように形成されている。
カバー部材54は、主制御基板51よりも大きい長方形の箱状であり、透明な合成樹脂成形品により形成されている。カバー部材54は、ベース部材53の基板配置部53aに対面する平面形状の天井部54aが形成されている。天井部54aの周縁には、ベース部材53に対面するように、外壁部54bが形成されている。外壁部54bのうち長手方向に延伸する部分には、ベース部材53のスライド溝53cに形成された係止部に当接する引掛部54cが形成されている。ベース部材53のスライド溝53cに対して、カバー部材54の外壁部54bを長手方向にスライドさせることによって、カバー部材54の引掛部54cにベース部材53の係止部が当接し、カバー部材54がベース部材53に係止される。これによって、ベース部材53とカバー部材54との間に、主制御基板51が収納可能となる。なお、カバー部材54の天井部54aには、インタフェイス装置60等と電気的に接続するためのケーブルが挿通可能な開口54gが形成されている。
カバー部材54の長手方向の一端には、短手方向に離間する一対のカバー側カシメ部54d,54eが、長手方向の外方に延伸するように形成されている。また、カバー側カシメ部54d,54eの間には、カバー側連結部54fが長手方向の外方に延伸するように形成されている。また、カバー部材54がベース部材53に係止された状態で、カバー側カシメ部54dがベース側カシメ部53dに、カバー側カシメ部54eがベース側カシメ部53eに、カバー側連結部54fがベース側連結部53fに、それぞれ対面するように形成されている。
これら第1カシメ部としてのベース側カシメ部53d,53eと、第2カシメ部としてのカバー側カシメ部54d,54eとは、締結方向にしか回転させることができないワンウェイネジN1,N2により締結される。これによって、ベース部材53とカバー部材54とが分離不能に固着される。このように、ベース側カシメ部53d,53eとカバー側カシメ部54d,54eとにおいてカシメが施されることにより、ベース部材53とカバー部材54とが固着される。なお、これらベース側カシメ部53d,53eとカバー側カシメ部54d,54eとがワンウェイネジN1,N2により一旦締結されると、ベース側カシメ部53d,53eとカバー側カシメ部54d,54eが破壊されない限り、ベース部材53とカバー部材54とが分離されず、不正開放を非常に困難にしている。また、ワンウェイネジN1,N2を締結したカバー側カシメ部54d,54eには、ワンウェイネジN1,N2を覆って操作不能とするキャップC1,C2が嵌め込まれる。
また、ベース側連結部53fとカバー側連結部54fとは、ネジN3,N4で締結される。これらベース側連結部53fとカバー側連結部54fとには、開口可能な箱状に形成された封止ケース55が着脱自在に取り付けられる。これにより、封止ケース55がベース側連結部53f及びカバー側連結部54fから取り外さなければ、ネジN3,N4の締結を緩めることができないように構成されている。
また、これら基板ケース52には、ベース部材53とカバー部材54とが組み付けられた状態で、ベース部材53とカバー部材54とに跨るようにラベル56a,56bが貼り付けられている。具体的には、ベース部材53の係止部がカバー部材54の引掛部54cに当接した状態で、ベース部材53の外壁部53bとカバー部材54の外壁部54bとに跨るようにラベル56aが貼り付けられる。また、ベース側連結部53fとカバー側連結部54fとがネジN3,N4により締結された状態で、それらベース側連結部53fとカバー側連結部54fとに跨るようにラベル56bが貼り付けられ、封止ケース55が取り付けられる。
次に、インタフェイス装置60の構成について図5を参照して以下に説明する。
図5に示すように、インタフェイス装置60は、主制御基板51と、各種のスイッチ81〜87や各種のソレノイド88〜90との間に電気的に接続されるインタフェイス基板61と、インタフェイス基板61を収納する基板ケース62とから構成されている。
第2基板としてのインタフェイス基板61は、長方形の板状体であって、電導パターンが形成されている。なお、このインタフェイス基板61は、主制御基板51とは別の基板であり、主制御基板51よりも小さいサイズで形成されている。このインタフェイス基板61には、ドライバ回路やバッファ回路としてのインタフェイス回路を構成する電子素子が配置され、主制御基板51と、各種のスイッチ81〜87や各種のソレノイド88〜90との間の中継を行う。また、このインタフェイス基板61には、主制御基板51と、各種のスイッチ81〜87や各種のソレノイド88〜90とに電気的に接続するための図示しない第2接続部品としてのコネクタが配置されている。
第2基板ケースとしての基板ケース62は、インタフェイス基板61を配置する第3ケース部材としてのベース部材63と、このベース部材63に配置されたインタフェイス基板61を覆う第4ケース部材としてのカバー部材64とから構成されており、ベース部材63とカバー部材64との間に形成された収納領域にインタフェイス基板61が収納される。
ベース部材63は、インタフェイス基板61よりも大きい長方形の箱状であり、透明な合成樹脂成形品により形成されている。ベース部材63には、インタフェイス基板61が配置される基板配置部63aが形成されている。基板配置部63aの短手方向に対する周縁には、カバー部材64に対面するように、長手方向に延伸する外壁部63bが形成されている。外壁部63bの内方には、カバー部材64をスライドさせるためのスライド溝63cが外壁部63bに沿って形成されており、そのスライド溝63cには、カバー部材64を係止させる図示しない係止部が形成されている。
ベース部材63の長手方向の一端には、短手方向に離間する一対のベース側カシメ部63d,63eが、長手方向の外方に延伸するように形成されている。
カバー部材64は、インタフェイス基板61よりも大きい長方形の箱状であり、透明な合成樹脂成形品により形成されている。カバー部材64は、ベース部材63の基板配置部63aに対面する平面形状の天井部64aが形成されている。天井部64aの周縁には、ベース部材63に対面するように、外壁部64bが形成されている。外壁部64bのうち長手方向に延伸する部分には、ベース部材63のスライド溝63cに形成された係止部に当接する引掛部64cが形成されている。ベース部材63のスライド溝63cに対して、カバー部材64の外壁部64bを長手方向にスライドさせることによって、カバー部材64の引掛部64cにベース部材63の係止部が当接し、カバー部材64がベース部材63に係止される。これによって、ベース部材63とカバー部材64との間に、インタフェイス基板61が収納可能となる。なお、カバー部材64の天井部64aには、
主制御基板51、各種のスイッチ81〜87や各種のソレノイド88〜90、電源基板と電気的に接続するためのケーブルが挿通可能な開口64fが形成されている。
カバー部材64の長手方向の一端には、短手方向に離間する一対のカバー側カシメ部64d,64eが、長手方向の外方に延伸するように形成されている。また、カバー部材64がベース部材63に係止された状態で、カバー側カシメ部64dがベース側カシメ部63dに、カバー側カシメ部64eがベース側カシメ部63eに、それぞれ対面するように形成されている。
これら第3カシメ部としてのベース側カシメ部63d,63eと、第4カシメ部としてのカバー側カシメ部64d,64eとは、締結方向にしか回転させることができないワンウェイネジN5,N6により締結される。これによって、ベース部材63とカバー部材64とが分離不能に固着される。このように、インタフェイス基板61が収納される基板ケース62も、ベース側カシメ部63d,63eが形成されたベース部材63と、カバー側カシメ部64d,64eが形成されたカバー部材64とを含む構成である。そして、ベース側カシメ部63d,63eとカバー側カシメ部64d,64eとにおいてカシメが施されることにより、ベース部材63とカバー部材64とが固着される。なお、これらベース側カシメ部63d,63eとカバー側カシメ部64d,64eとがワンウェイネジN5,N6により一旦締結されると、ベース側カシメ部63d,63eとカバー側カシメ部64d,64eが破壊されない限り、ベース部材63とカバー部材64とが分離されず、不正開放を非常に困難にしている。また、ワンウェイネジN5,N6を締結したカバー側カシメ部64d,64eには、ワンウェイネジN5,N6を覆って操作不能とするキャップC3,C4が嵌め込まれる。
特に、図6(a)に示すように、本実施形態において、インタフェイス基板61には、主制御基板51と電気的に接続するためのコネクタCN2、各種のスイッチ81〜87や各種のソレノイド88〜90と電気的に接続するためのコネクタCN3(CN3a〜CN3j)、電源基板から電源供給を受けるためのコネクタCN4が実装されている。
また、このインタフェイス基板61には、各種のインタフェイス回路が実装可能なように電導パターンが形成されており、本実施形態において、点線で囲まれた素子実装領域R1に電子素子が実装されている。なお、コネクタCN2〜CN4、素子実装領域R1に該当しない領域は、電導パターンにもよるが、別のコネクタや電子素子が実装可能な空き領域となり得る。
本実施形態において、インタフェイス基板61には、コネクタCN3a〜CN3jに対応するように7系統の入力インタフェイス回路61a〜61gと3系統の出力インタフェイス回路61h〜61jとが配置されたが、各種のスイッチや各種のソレノイドの増減によって、コネクタやインタフェイス回路の増減が可能である。
具体的に、各種のスイッチや各種のソレノイドが増減した場合の一例を説明する。図6(b)に示すように、インタフェイス基板61には、コネクタCN3a〜CN3hに対応するように6系統の入力インタフェイス回路と2系統の出力インタフェイス回路とが配置される場合、コネクタの数が減少し、各種のインタフェイス回路が実装される素子実装領域R2が、素子実装領域R1よりも小さくなる。そして、コネクタCN2〜CN4、素子実装領域R2に該当しない領域は大きくなる。
その一方で、図6(c)に示すように、インタフェイス基板61には、コネクタCN3a〜CN3nに対応するように10系統の入力インタフェイス回路と4系統の出力インタフェイス回路とが配置される場合、コネクタの数が増加し、各種のインタフェイス回路が実装される素子実装領域R3が、素子実装領域R1よりも大きくなる。そして、コネクタCN2〜CN4、素子実装領域R3に該当しない領域は小さくなる。
このように、図6(a)に示すように、インタフェイス基板61に空き領域が形成されるように、コネクタCN2〜CN4、素子実装領域R1、電導パターンが形成される。これによって、図6(b)に示すように、コネクタCN2〜CN4や電子素子を減少させることはもちろんのこと、図6(c)に示すように、コネクタCN2〜CN4や電子素子を増加させることも可能となる。つまり、インタフェイス基板61には、コネクタやインタフェイス回路を所定個数(本実施形態では、10個)だけ配置可能な素子実装領域(実装可能領域)が設けられている。
次に、パチンコ遊技機10の電気的構成について図7を参照して以下に説明する。図7に示すように、主制御基板51には、主制御中継端子板75が接続されている。主制御中継端子板75には、払出制御基板71が接続されている。主制御基板51には、統括制御基板73が接続されている。
統括制御基板73には、演出表示制御基板74が接続されている。演出表示制御基板74には、演出表示装置33が接続されている。統括制御基板73には、装飾ランプ17と、スピーカ20とが接続されている。
また、主制御基板51と主制御中継端子板75との間、及び主制御中継端子板75と払出制御基板71との間は、それぞれ互いに信号の送受信が可能な双方向通信を許容した形態で接続されている。その一方で、主制御基板51から統括制御基板73には送信が可能であるが、統括制御基板73から主制御基板51には送信が不可能である。つまり、主制御基板51から統括制御基板73への単方向通信を許容した形態で接続されている。
次に、払出制御基板71には、発射制御基板72がそれぞれに双方向通信を許容した形態で接続されている。発射制御基板72には、遊技球を遊技盤YBへ向けて発射する発射ユニット49が接続されている。
また、払出制御基板71には、払出ユニット48と遊技球等貸出装置接続端子板76とがそれぞれに双方向通信を許容した形態で接続されている。そして、遊技球等貸出装置接続端子板76には、上皿15の内部において球貸し操作部26と対応する位置に装着された球貸し操作基板78がそれぞれに双方向通信を許容した形態で接続されている。また、遊技球等貸出装置接続端子板76には、カードユニット装置11がそれぞれに双方向通信を許容した形態で接続されている。そして、払出制御基板71と、球貸し操作基板78と、カードユニット装置11とは、遊技球等貸出装置接続端子板76を介して、遊技球の貸出に関する通信を行う。
また、払出制御基板71には、外部端子板77が接続されているとともに、該外部端子板77にはホールコンピュータ等の外部装置が接続されるようになっている。払出制御基板71は、外部端子板77を介してホールコンピュータ等の外部装置に対して、パチンコ遊技機10の動作状態等の遊技情報を出力可能である。
次に、主制御基板51には、図柄表示基板79が接続されている。図柄表示基板79には、特別図柄表示装置34と普通図柄表示装置35が接続されており、主制御基板51が出力する制御信号を入力することにより特別図柄表示装置34及び普通図柄表示装置35の表示内容を制御する。そして、図柄表示基板79は、特別図柄表示装置34及び普通図柄表示装置35と対応する位置に装着されている。
また、主制御基板51には、インタフェイス基板61が接続されている。インタフェイス基板61には、上始動口スイッチ81、下始動口スイッチ82、上カウントスイッチ83、下カウントスイッチ84、左下入賞口スイッチ85、右下入賞口スイッチ86、及び普通図柄変動スイッチ87などの各種のスイッチが接続されている。また、インタフェイス基板61には、普通電動役物ソレノイド88、下大入賞口ソレノイド89及び上大入賞口ソレノイド90などの各種の可動体作動用のソレノイドが接続されている。
次に、本実施形態のパチンコ遊技機10における主制御装置50等の制御内容について図8を参照してさらに詳しく説明する。なお、図8においては、主制御装置50等を除く各種構成要素が省略されている。
図8に示すように、主制御基板51には、制御動作を所定の手順で実行することができる主制御用CPU(Central Processing Unit)51aと、主制御用CPU51aの制御プログラムを格納する主制御用ROM(Read Only Memory)51bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる主制御用RWM(Read Write Memory)51cなどが設けられている。主制御用CPU51aは、大当り判定用乱数などの各種乱数値を所定の周期毎にカウントし、発生させる。なお、主制御用CPU51aと、主制御用ROM51bと、主制御用RWM51cとは、遊技に関するプログラムを記憶するとともに、そのプログラムに従って遊技に関する制御を行う制御回路51dとして機能する。また、主制御基板51は、主制御基板51に配設されたコネクタCN1を介して、インタフェイス基板61に信号を出力する。
インタフェイス基板61には、インタフェイス基板61に配設されたコネクタCN2を介して、主制御基板51が接続されている。また、インタフェイス基板61には、インタフェイス基板61に配設されたコネクタCN3(本実施形態では、コネクタCN3a〜CN3j)を介して、各種のスイッチ81〜87が接続されている。
なお、本実施形態において、CN1とCN2との間では、複数のデータ信号を並列して伝達するパラレル通信が行われる。また、本実施形態において、コネクタCN3a〜CN3jと、各種のスイッチ81〜87や各種のソレノイド88〜90との間では、それぞれ、一のデータ信号を伝達するシリアル通信が行われる。
インタフェイス基板61には、各種のスイッチ81〜87に対応する入力インタフェイス回路61a〜61gが設けられている。この入力インタフェイス回路61a〜61gは、各種のスイッチ81〜87からの信号を一時的に記憶するバッファ回路を備えている。
上始動口37、下始動口39、普通図柄作動ゲート40、下大入賞口装置41、上大入賞口装置43、入賞口装置45a〜45dの何れかに遊技球が入賞又は通過した場合には、遊技球が入賞又は通過した旨を示す検知信号が、遊技球の入賞又は通過に対応する入力インタフェイス回路61a〜61gに検知信号が入力され、主制御基板51に出力される。
その一方で、インタフェイス基板61には、インタフェイス基板61に配設されたコネクタCN3を介して、普通電動役物ソレノイド88、下大入賞口ソレノイド89及び上大入賞口ソレノイド90などの各種のソレノイドが接続されている。
また、インタフェイス基板61には、各種のソレノイド88〜90に対応する出力インタフェイス回路61h〜61jが設けられている。この出力インタフェイス回路61h〜61jは、制御回路51dからの信号を一時的に記憶するバッファ回路と、各種のソレノイド88〜90への信号を制御するドライバ回路とを備えている。
各種のソレノイド88〜90の何れかを駆動させると主制御用CPU51aが決定した場合には、駆動させるソレノイドに対応する出力インタフェイス回路に信号が入力され、各種のソレノイド88〜90の何れかに駆動信号が出力される。
つまり、インタフェイス基板61に配置されたインタフェイス回路61a〜61jは、各種のスイッチ81〜87や各種のソレノイド88〜90毎に設けられ、主制御基板51(制御回路51d)と、各種のスイッチ81〜87や各種のソレノイド88〜90との間における信号の制御を行う。また、インタフェイス回路61a〜61jには、信号の入出力に応じて信号の論理演算を行う論理回路(例えば、コンパレータ等)も含まれている。
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(1)制御回路51dが主制御基板51に、インタフェイス回路61a〜61jがインタフェイス基板61に、それぞれ設けられることで、制御回路51dとインタフェイス回路61a〜61jとが別々の基板に設けられる。このため、遊技機の種類によって、各種入球口や扉等が増加し、各種のスイッチ81〜87や各種のソレノイド88〜90の数が増加した場合であっても、制御回路51dが設けられた主制御基板51を設計変更する必要がなく、インタフェイス回路61a〜61jが設けられたインタフェイス基板61を設計変更すればよい。したがって、各種入球口や扉等が増加しても制御回路51dが設けられた主制御基板51を大型化することなく、簡便な基板構成を実現することができる。
(2)主制御基板51を配置する基板ケース52とは異なる基板ケース62に、インタフェイス基板61が配置される。このように、主制御基板51を大型化させない場合には、基板ケース52も大型化することがない。このため、各種入球口や扉等が増加しても制御回路51dが設けられた主制御基板51が配置される基板ケース52も大型化することなく、簡便な基板構成を実現することができる。
(3)また、基板ケース52は、ベース部材53とカバー部材54とから構成され、カシメが施されることにより固着される。このように、制御回路51dが設けられた主制御基板51が配置される基板ケース52がカシメにより固着されるので、入球口に関する制御に対するセキュリティ機能を向上させることができる。
(4)また、基板ケース62は、ベース部材63とカバー部材64とから構成され、カシメが施されることにより固着される。このように、インタフェイス回路61a〜61jが設けられたインタフェイス基板61が配置される基板ケース62がカシメにより固着されるので、入球口に関する制御に対するセキュリティ機能を向上させることができる。
(5)図6(a)に示すように、所定個数(本実施形態では10個)のインタフェイス回路61a〜61j等が設けることができる素子実装領域R1がインタフェイス基板61に設けられている。このため、所定個数までであればインタフェイス回路61a〜61j等をインタフェイス基板61に設けることができ、各種のスイッチ81〜87や各種のソレノイド88〜90に応じたインタフェイス回路61a〜61jを設けることができ、制御回路51dが設けられた基板を大型化することなく、簡便な基板構成を実現することができる。もちろん、図6(c)に示すように、所定個数(本実施形態では14個)のインタフェイス回路等が設けることができる素子実装領域R3がインタフェイス基板61に設けられている場合には、使用しないインタフェイス回路を設け、ソレ未満のインタフェイス回路等を使用するように構成することもできる。
[第2実施形態]
次に、本発明を具体化した第2実施形態について図9を参照して以下に説明する。なお、以下の説明では、既に説明した実施形態と同一構成及び同一制御内容について同一符号を付すなどし、その重複する説明を省略又は簡略する。
第1実施形態では、主制御基板51とインタフェイス基板61とを異なる基板ケースに収納した。それに対して、第2実施形態では、主制御基板51とインタフェイス基板61とを重畳して配置し、同じ基板ケースに収納する。
具体的に、図9に示すように、主制御基板51とインタフェイス基板61とは、その間にスペーサSP1〜SP4を介在させて、ネジN7〜N14により締結されることによって、重畳して配置される。また、インタフェイス基板61は、主制御基板51よりも小さいサイズである。そして、主制御基板51とインタフェイス基板61とは、重畳して配置された状態で、同じ基板ケース52内に収納される。また、図9においては図示しないが、主制御基板51の上面にはコネクタCN1が、インタフェイス基板61の底面にはコネクタCN2が、それぞれ設けられており、それらが直接接続されることにより、主制御基板51とインタフェイス基板61とが電気的に接続される。
以上詳述したように、第2実施形態は、第1実施形態における(1)、(4)、及び(5)の効果に加えて、以下の効果を有する。
(6)インタフェイス基板61は、主制御基板51と比較して小さいサイズであり、主制御基板51とインタフェイス基板61とが重畳して配置され、同じ基板ケース52内に配置される。このため、主制御基板51とインタフェイス基板61とを重畳できるように基板ケース52が形成されれば、主制御基板51を大型化しないことによって、同じ基板ケース52に主制御基板51とインタフェイス基板61とが配置され、かつ、基板ケース52も大型化することがない。
(7)また、基板ケース52は、ベース部材53とカバー部材54とから構成され、カシメが施されることにより固着される。このように、制御回路51dが設けられた主制御基板51と、インタフェイス回路61a〜61jが設けられたインタフェイス基板61とが配置される基板ケース52がカシメにより固着されるので、入球口に関する制御に対するセキュリティ機能を向上させることができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・第2実施形態において、図9に示すように、主制御基板51とインタフェイス基板61とが重畳して配置され、同じ基板ケースに収納されたが、これに限らず、例えば、図10に示すように、主制御基板51とインタフェイス基板61とが重畳せずに配置され、同じ基板ケースに収納されてもよい。この場合、例えば、主制御基板51の上面には、インタフェイス基板61と電気的に接続するためのコネクタCN1が設けられ、インタフェイス基板61の上面には、主制御基板51と電気的に接続するためのコネクタCN2が設けられている。また、例えば、図10において、主制御基板51の上面にコネクタCN1が、インタフェイス基板61の底面にコネクタCN2が、それぞれ設けられており、それらが直接接続されることにより、主制御基板51とインタフェイス基板61とが電気的に接続されるように構成してもよい。
・上記実施形態において、図6(a)〜図6(c)に示すように、コネクタCN2〜CN4や各種の電子素子の個数によって、インタフェイス基板61に形成する電導パターンを異ならせたが、これに限らない。例えば、インタフェイス基板61に同じ電導パターンを形成しておき、実装するコネクタCN2〜CN4や各種の電子素子の個数によって、形成された電導パターンのうち使用しない電導パターンを設けるように構成してもよい。これによって、インタフェイス基板61のサイズにもよるが、インタフェイス基板61自体を変更することなく、スイッチやソレノイドの個数が増減させることが可能となる。
・上記実施形態において、CN1とCN2との間でパラレル通信が行われ、コネクタCN3a〜CN3jと各種のスイッチ81〜87や各種のソレノイド88〜90との間でシリアル通信が行われたが、これに限らず、例えば、CN1とCN2との間でシリアル通信が行われてもよい。また、例えば、コネクタCN3a〜CN3jと各種のスイッチ81〜87や各種のソレノイド88〜90との間でパラレル通信が行われてもよい。
・第1実施形態において、インタフェイス装置60において、封止ケースやラベルを用いなかったが、これに限らず、例えば、主制御装置50と同じように封止ケースやラベルを用いてもよい。
・第1実施形態において、基板ケース52と基板ケース62とを結束具(例えば、結束バンド)等で一体に結束してもよい。
・上記実施形態において、主制御基板51やインタフェイス基板61が基板ケース52,62に収納された状態で、基板ケース52,62に各種のカシメが施されたが、これに限らず、例えば、カシメが施されなくてもよい。また、例えば、インタフェイス基板61を基板ケース52,62に収納しなくてもよい。この場合、インタフェイス基板61の交換、差し替えが容易となり、製造工程、調整工程等において特に簡便である。
・上記実施形態において、インタフェイス基板61を、主制御基板51よりも小さいサイズとしたが、これに限らず、例えば、同じサイズとしてもよい。また、例えば、インタフェイス基板61を、主制御基板51よりも大きいサイズとしてもよい。
・上記実施形態において、電源基板からの電源を受け取るためのコネクタCN4がインタフェイス基板61に設けられたが、これに限らず、コネクタCN2を介して主制御基板51から電源が供給されてもよい。
・上記実施形態において、各種のスイッチ81〜87や各種のソレノイド88〜90毎にインタフェイス回路61a〜61jがインタフェイス基板61に設けたが、これに限らない。例えば、それ以外に、各種のスイッチ81〜87や各種のソレノイド88〜90毎ではなく、インタフェイス回路61a〜61jを全体的に制御する制御回路がインタフェイス基板61に設けられていてもよい。特に、主制御基板51とインタフェイス基板61との間でシリアル通信を行う場合など、何れの入出力装置との間の通信を行うか否かを制御する制御回路等が、入出力装置毎ではなく、インタフェイス基板61に対して設けられることがある。
・上記実施形態において、主制御基板51と各種のスイッチ81〜87や各種のソレノイド88〜90との間におけるインタフェイス回路61a〜61jをインタフェイス基板61に設けたが、これに限らない。例えば、インタフェイス回路の一部がインタフェイス基板61に設けられ、そのインタフェイス回路を制御するための回路など、入出力装置毎に設けなくてもよい一部の回路が主制御基板51に設けられてもよい。
・上記実施形態において、各種のスイッチや各種のソレノイドを入出力装置としたが、これに限らない。例えば、入出力装置として各種のソレノイドではなく、モータ等の各種のアクチュエータであってもよい。また、例えば、各種のスイッチ等の入力装置と、各種のソレノイド等の出力装置との何れか一方であってもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)前記第1基板には、前記第2基板と電気的に接続するための第1接続部品が設けられ、前記第2基板には、前記第1基板と電気的に接続するための第2接続部品が設けられている請求項1〜請求項6のうち何れか一項に記載の遊技機。
(ロ)前記第2基板は、前記基板ケースとは異なる第2基板ケース内に配置され、前記第2基板ケースは、第3カシメ部が形成された第3ケース部材と、第4カシメ受け部が形成された第4ケース部材とを含む構成であり、前記第3ケース部材と前記第4ケース部材とは、カシメが施されることにより固着される請求項3に記載の遊技機。