JP2014006849A - 写真撮影スタジオ用広告システムおよび写真撮影スタジオ用広告方法 - Google Patents

Abstract

【課題】購入者が第三者に対して写真撮影スタジオの広告をより積極的に配布することが期待できる写真撮影スタジオ用広告システムおよび写真撮影スタジオ用広告方法を提供する。
【解決手段】撮影画像蓄積手段１０１は、撮影画像を顧客と対応づけて格納する。選択受付手段１０２は、撮影画像蓄積手段１０１に格納された撮影画像の中から、使用する撮影画像の選択を受け付ける。配布画像データ生成手段１０３は、選択受付手段１０２が受け付けた撮影画像を撮影画像蓄積手段１０１から読み出し、当該撮影画像および広告を含む配布用画像データを生成する。ここで、配布用画像データは、撮影画像を選択した顧客が当該顧客以外の者に配布する画像データである。画像データ提供手段１０４は、配布画像データ生成手段１０３が生成した配布用画像データを提供する。顧客は、当該配布用画像データを知人、友人等の第三者に提供する。
【選択図】図１

Description

本発明は、写真撮影スタジオの商品である写真（撮影画像）を利用した、写真撮影スタジオ用広告システムおよび写真撮影スタジオ用広告方法に関する。

従来、高性能な機材を使用して顧客を撮影し、顧客に対して高品質な写真を提供する写真撮影スタジオが知られている。このような写真撮影スタジオにおいても、近年のデジタル技術の普及に伴ってデジタルカメラが使用されるようになり、撮影されたデジタル画像を使用した種々のサービスが提供されるようになっている。

例えば、撮影画像を、現像することなく直ぐに確認できるというデジタル画像の利点を利用して、異なるポーズや異なる衣装で複数の画像をデジタルカメラで撮影し、当該複数の撮影画像から、顧客が画像を確認しながら購入する画像を選択するサービスは、ごく一般的に提供されている。また、画像処理が容易であるというデジタル画像の利点を利用して、画像の修正や、背景等の合成のサービスが提供され、撮影時点で画像がデータ化されているという利点を使用して、ストラップやキーホルダー等の印画紙以外で写真を提供するサービスも存在している。

このような写真撮影スタジオにおける広告宣伝手法としては、インターネット上に公開されたウェブページ（ホームページ）を通じた広告宣伝のほか、インターネット広告、新聞・雑誌等の掲載広告や折り込みチラシ等の各種媒体を利用した広告宣伝が一般的である。また、顧客を通じた紹介（口コミ）を期待して、顧客に対する紹介クーポンの配布等も実施されている。

なお、本願発明に関連する従来技術として、後掲の特許文献１、２がある。

特許文献１は、広告入り写真プリントによる広告方法を開示している。この技術では、展示会等において、来場者を撮影するとともに、展示会等の実施者と提携しているスポンサーの広告が掲載された来場者の写真プリントを配布する。これにより、広告のインプレッション効果を上げ、リピータや集客の増加を図っている。

また、特許文献２は、電子特典付与システムを開示している。この技術では、購入者の携帯端末に転送用の電子特典（クーポン）を送信し、当該購入者から転送された転送用電子特典を第三者が使用したときに、購入者に対して本人が使用できる電子特典が送信される。これにより、購入者に対し、第三者への電子特典の転送を促し、新規顧客の獲得を図っている。

特開２００２−０５１２０４号公報 特開２００５−２４２６９８号公報

しかしながら、ホームページを通じた広告宣伝や、インターネット広告、新聞・雑誌等の掲載広告や折り込みチラシ等の各種媒体を利用した広告宣伝では、潜在的な顧客に対して当該写真撮影スタジオのサービスを的確に宣伝し、当該潜在的な顧客を効率よく新規顧客として獲得することが困難であるという問題がある。ここで、潜在的顧客とは、写真撮影スタジオの利用を必要としている者（利用する写真撮影スタジオを選定中の者）や写真撮影スタジオのサービス内容を知れば利用する可能性の高い者（写真撮影スタジオを一度も利用したことがない者）である。

また、写真撮影スタジオを利用した顧客（以下、購入者という。）を通じてクーポンを配布する手法では、当該購入者が潜在的な顧客に対してクーポンを配布すると考えられるため、上述の広告宣伝手法と比較すれば潜在的な顧客に対する宣伝効果が期待できる。しかしながら、紙媒体からなるクーポンの配布では、その購入者が、多くの潜在的顧客を知っていたとしても、その全員にクーポンを配布することはできないため、新規に獲得できる可能性のある顧客に対して広告宣伝が届かない場合も考えられる。

上述の特許文献１が開示する技術は、写真プリントを受け取った者を対象とした広告宣伝であるため、このような問題を解決することは困難である。また、特許文献２が開示する技術では、このような問題を解決することは可能であるとも思える。しかしながら、転送した電子特典を第三者が使用した際に購入者に特典が付与されるのみでは、当該特典付与を目的として電子特典を転送したという印象を、第三者が購入者に対して抱きかねず、当該印象を抱かれることを気にする購入者は、積極的に電子特典を配布しないとも考えられる。

本発明は、このような従来技術の課題を鑑みてなされたものであり、写真撮影スタジオの広告を購入者が第三者に対してより積極的に配布することが期待できる、写真撮影スタジオ用広告システムおよび写真撮影スタジオ用広告方法を提供することを目的とする。

上述の目的を達成するために、本発明に係る写真撮影スタジオ用広告システムは以下の技術的手段を採用している。すなわち、本発明に係る撮影画像を使用した写真撮影スタジオ用広告システムは、撮影画像蓄積手段、選択受付手段、配布画像データ生成手段および画像データ提供手段を備える。撮影画像蓄積手段は、撮影画像を顧客と対応づけて格納する。選択受付手段は、撮影画像蓄積手段に格納された撮影画像中から、後述の配布用画像データに使用する撮影画像の選択を受け付ける。配布画像データ生成手段は、選択受付手段が受け付けた撮影画像を撮影画像蓄積手段から読み出し、当該撮影画像および広告を含む配布用画像データを生成する。ここで、配布用画像データは、撮影画像を選択した顧客が当該顧客以外の者に配布する画像データである。画像データ提供手段は、配布画像データ生成手段が生成した配布用画像データを提供する。

この写真撮影スタジオ用広告システムでは、写真撮影スタジオの商品である撮影画像が、顧客から知人、友人等の第三者へ配布するための配布用画像データ中に含まれる。当該撮影画像は、例えば、顧客により、撮影画像蓄積手段に蓄積された撮影画像から選択される。撮影画像蓄積手段には、例えば、写真撮影スタジオにおいて撮影された画像の中から、顧客が購入することを確定した画像が蓄積される。

この構成では、顧客は、知人、友人等に対して見せたいと思う撮影画像を自身で選択し、当該撮影画像を配布用画像データに含めることができる。また、当該配布用画像データには、写真撮影スタジオの広告が含まれているため、顧客が当該配布用画像データを友人、知人等に配布する際には、実際には、単に、撮影した写真を、顧客が第三者に見せたいという理由であったとしても、写真撮影スタジオの紹介という位置づけで配布用画像データを友人、知人等に配布することができる。すなわち、知人、友人へ顧客が配布用画像データを配布する際の心理的障壁を軽減することができる。その結果、顧客が、写真撮影スタジオの広告を含む配布用画像データを第三者に対してより積極的に配布することが期待できる。

一方、配布用画像データを受けた第三者は、顧客による主観的な判断や、写真撮影スタジオがモデル等を撮影した宣伝用画像ではなく、当該配布用画像データに含まれる実際の撮影画像により、当該画像を撮影した写真撮影スタジオの撮影能力を客観的に判断できるというメリットがある。加えて、上述のように、配布用画像データに含まれる撮影画像は、顧客が第三者に見せたいと考える写真であるから、撮影能力が低いと判断されるような宣伝として不適切な撮影画像が選択されることもない。さらに、顧客が選択した撮影画像が、例えば、子供の撮影画像であれば、当該撮影画像を含む配布用画像データは、同年代の子供がいる知人、友人に配布されることも期待できる。したがって、これらの作用が相まって、当該配布用画像データに含まれる撮影画像を見た第三者が写真撮影スタジオのサービスを利用する動機づけを高めることができる。

上述の画像データ提供手段は、任意の手法により配布用画像データを顧客に提供することができる。例えば、上述の写真撮影スタジオ用広告システムが配布用画像データをインターネット上に公開するウェブサーバをさらに備え、画像データ提供手段が、配布画像データ生成手段が生成した配布用画像データをウェブサーバにアップロードするとともに、当該アップロードされた配布用画像データにアクセスするためのアドレスを顧客に提供する構成を採用することができる。

この構成では、顧客は、提供されたアドレスに基づいてウェブサーバから取得した配布用画像データまたは提供されたアドレスを知人、友人等の第三者の携帯端末等の通信端末に送信することで、配布用画像データを配布することができる。なお、この構成では、ウェブサーバが配布用画像データにアクセスする端末種を検知し、当該検知された端末種に応じて配布用画像データのサイズを調整する構成であることが好ましい。これにより、例えば、携帯端末の画面サイズに応じたサイズの配布用画像データを提供することが可能になる。

また、上述の写真撮影スタジオ用広告システムは、集計手段および特典付与手段をさらに備えてもよい。この構成では、配布用画像データは顧客を特定するための情報を含み、配布用画像データを入手した顧客以外の者が、当該配布用画像データを示して写真撮影スタジオのサービスを利用した場合、集計手段が当該利用状況を顧客ごとに集計する。そして、特典付与手段は、集計手段の集計結果に基づいて、顧客に特典を付与する。ここで、配布用画像データを示すとは、店舗において、顧客以外の者が携帯端末の画面等に表示された配布用画像データを従業員に直接提示する態様だけでなく、配布用画像データを特定するための情報を顧客以外の者が直接的または間接的に集計手段に入力する態様も含む。この構成では、必要に応じて顧客に特典を付与することが可能になる。

なお、上記配布用画像データは、写真撮影スタジオのサービスについて優待を受けることができるクーポン情報を含む構成としてもよい。これにより、配布用画像データを受けた第三者が写真撮影スタジオを利用する動機づけをさらに高めることができる。

一方、他の観点では、本発明は、撮影画像を使用した写真撮影スタジオ用広告方法を提供することもできる。この写真撮影スタジオ用広告方法では、まず、撮影画像が、顧客と対応づけて撮影画像蓄積手段に格納される。次いで、撮影画像蓄積手段に格納された撮影画像中から、使用する撮影画像の選択が受け付けられる。続いて、選択された撮影画像が撮影画像蓄積手段から読み出され、当該撮影画像、広告および顧客を特定するための情報を含む配布用画像データが生成される。なお、当該配布用画像データは、顧客により当該顧客以外の者に配布される画像データである。

生成された配布用画像データは、画像データをインターネット上に公開するウェブサーバにアップロードされ、当該アップロードされた配布用画像データにアクセスするためのアドレスが顧客に提供される。顧客は、提供されたアドレスに基づいてウェブサーバから取得した配布用画像データ、または提供されたアドレスを当該顧客以外の者の通信端末に転送する。通信端末を通じて顧客から配布用画像データを入手した顧客以外の者が、当該配布用画像データを示して写真撮影スタジオのサービスを利用した場合に、当該利用状況を顧客ごとに集計される。そして、集計の結果に基づいて、顧客に特典が付与される。

本発明によれば、顧客が第三者に対して写真撮影スタジオの広告を含む配布用画像データをより積極的に配布することが期待できる。その結果、新規に獲得できる可能性のある潜在的顧客に対して、より適切な広告宣伝を実施することが可能になり、新規顧客の獲得を促進することができる。

本発明の一実施形態における写真撮影スタジオ用広告システムの一例を示す機能ブロック図 本発明の一実施形態における写真撮影スタジオ用広告システムの一例を示す概略構成図 本発明の一実施形態における写真撮影スタジオ用広告システムが実施する配布用画像データの提供手順の一例を示すフロー図 本発明の一実施形態における写真撮影スタジオ用広告システムが表示する撮影画像選択画面の一例を示す図 本発明の一実施形態における写真撮影スタジオ用広告システムが生成する配布用画像データの一例を示す図 本発明の一実施形態における写真撮影スタジオ用広告システムが生成した配布用画像データが購入者の携帯端末に表示された状態の一例を示す図 本発明の一実施形態における写真撮影スタジオ用広告システムが実施する利用状況集計手順の一例を示すフロー図 本発明の一実施形態における写真撮影スタジオ用広告システムが保持する集計テーブルの一例を示す図 本発明の一実施形態における写真撮影スタジオ用広告システムの他の例を示す概略構成図 本発明の一実施形態における写真撮影スタジオ用広告システムが生成する配布用画像データの他の例を示す図

以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながらより詳細に説明する。以下では、単一の店舗に設置された写真撮影スタジオ用広告システムとして本発明を具体化するが、当該システムは、後述のように、複数の店舗を統合する状態で設置することも可能である。

図１は本実施形態における写真撮影スタジオ用広告システム１００の全体構成の一例を示す機能ブロック図である。また、図２は、写真撮影スタジオ用広告システム１００の概略構成図である。写真撮影スタジオ用広告システム１００には、一台または複数台のコンピュータを利用することができる。ここでは、単一の店舗に設置される事例であるため、一台の汎用コンピュータを利用している。

図２に示すように、写真撮影スタジオ用広告システム１００は、ＣＰＵ（Central Processing Unit）２０１を備える。ＣＰＵ２０１は、内部バス２０６を介してＲＡＭ（Random Access Memory）２０２、ＲＯＭ（Read Only Memory）２０３およびＨＤＤ（Hard Disk Drive）２０４と接続されている。写真撮影スタジオ用広告システム１００が起動すると、ＣＰＵ２０１は、ＲＡＭ２０２上でＯＳ（Operating System）の一部または全部を動作させる。また、ＨＤＤ２０４には、各種プログラムが格納される。ＣＰＵ２０１は、例えばＲＡＭ２０２を作業領域として利用し、上記ＯＳの指令に従ってＨＤＤ２０４から読み出した各種プログラムを実行することで図１に示した各手段として動作する。例えば、ＨＤＤ２０４から読み出されたウェブサーバプログラムをＣＰＵ２０１が実行することにより、写真撮影スタジオ用広告システム１００は外部機器に対してウェブサービスを提供することができる。すなわち、パーソナルコンピュータや携帯端末等の外部情報機器は、写真撮影スタジオ用広告システム１００が提供するウェブページを閲覧できる。

また、内部バス２０６には、通信インターフェイス２０５も接続されている。通信インターフェイスには、インターネット等の通信ネットワークとの接続を実現するネットワークインターフェイスや、他の機器との１対１の接続を実現するＵＳＢ（Universal Serial Bus）インターフェイス、赤外線通信インターフェイス等の各種の通信インターフェイスが含まれる。通信インターフェイス２０５を介した通信により、写真撮影スタジオ用広告システム１００は、外部情報端末とのデータの授受が可能となる。なお、写真撮影スタジオにおいてデジタルカメラ等により撮影された画像の画像データは、当該通信インターフェイス２０５を介した通信により、ＨＤＤ２０４に蓄積することができる。

続いて、以上の構成により実現される写真撮影スタジオ用広告システム１００を構成する各手段について説明する。図１に示すように、写真撮影スタジオ用広告システム１００は、撮影画像蓄積手段１０１、選択受付手段１０２、配布画像データ生成手段１０３、画像データ提供手段１０４およびウェブサーバ１０５を備える。

撮影画像蓄積手段１０１は、写真撮影スタジオにおいてデジタルカメラ等により撮影された画像（撮影画像）の画像データを、その撮影を依頼した顧客（以下、購入者という。）と対応づけて格納する。撮影画像蓄積手段１０１は、例えば、上述のＨＤＤ２０４により実現することができる。特に限定されないが、ここでは、購入者を一意に示す識別子である顧客ＩＤが購入者に付与されており、各画像データが当該顧客ＩＤと対応づけて撮影画像蓄積手段１０１に格納されている。撮影画像蓄積手段１０１に格納される画像データは、写真撮影スタジオに撮影された画像の全部であってもよく、一部であってもよい。ここでは、写真撮影スタジオにおいて撮影された画像の中から購入者が購入することを確定した撮影画像の画像データが撮影画像蓄積手段１０１に蓄積される。なお、「写真撮影スタジオにおいて撮影された画像」とは、写真撮影スタジオに属する撮影者により撮影された画像を意味し、写真撮影スタジオの店舗外で撮影された画像も含まれる。

選択受付手段１０２は、配布用画像データに使用する撮影画像の選択を受け付ける。配布用画像データは、購入者が、購入者以外の者（例えば、知人、友人等の第三者）に対して配布する画像データである（後述する。）。本実施形態では、当該画像は、撮影画像蓄積手段１０１に格納された撮影画像の中から購入者によって指定される。なお、当該選択は、購入者の意思に基づいて実施されればよく、選択受付手段１０２への入力操作は、購入者および写真撮影スタジオの従業員のいずれが行ってもよい。

配布画像データ生成手段１０３は、選択受付手段１０２が受け付けた撮影画像を撮影画像蓄積手段１０１から読み出し、当該撮影画像および広告を含む配布用画像データを生成する。当該広告は、写真撮影スタジオの広告であり、例えば、写真撮影スタジオの名称のほか、所在地や電話番号あるいはホームページのアドレスを示すＵＲＬ（Uniform Resource Locator）等、広告として機能し得る任意の情報を含む。特に限定されないが、本実施形態では、配布用画像データは、写真撮影スタジオのサービスについて優待を受けることができるクーポン情報を含む。クーポン情報は、例えば、写真販売価格の割引や特定のサービスを無料で受けられる等の優待内容を示す文字情報とすることができる。また、本実施形態では、当該クーポン情報の内容と当該配布用画像データに含まれる撮影画像の購入者とを特定するクーポン識別子が配布用画像データに含まれる。当該クーポン識別子としては、例えば、数字やアルファベット等の文字列からなるクーポンＩＤやバーコード等を使用することができる。

画像データ提供手段１０４は、配布画像データ生成手段１０３が生成した配布用画像データを購入者に提供する。本実施形態では、画像データ提供手段１０４が、配布用画像データをウェブサーバ１０５にアップロードするとともに、当該アップロードされた配布用画像データにアクセスするためのアドレスを購入者に提供する構成を採用している。本実施形態では、当該アドレスは、例えば、購入者が所有する携帯電話等の携帯端末１１１に電子メールにより送信される。なお、電子メールの送信先である購入者の携帯端末１１１の電子メールアドレスは、事前に、送信先情報記憶手段１０６に上述の顧客ＩＤと対応づけて格納すればよい。この場合、画像データ提供手段１０４は配布用画像データのアップロードに応じて、購入者の顧客ＩＤに対応づけられた電子メールアドレスを送信先情報記憶手段１０６から取得し、当該電子メールアドレスに対して上記アドレスを含む電子メールを送信する。なお、送信先情報記憶手段１０６は、例えば、上述のＨＤＤ２０４により実現することができる。

購入者は、以上のようにして取得したアドレスに基づいてウェブサーバ１０５にアクセスすることで、配布用画像データをウェブサーバ１０５からダウンロードすることができる。なお、ウェブサーバ１０５は、配布用画像データにアクセスする端末の種類（機種）情報を取得することにより端末種を検知し、当該検知された端末種に応じて配布用画像データのサイズを調整することが好ましい。このような端末種の取得は、携帯端末１１１が送信する情報から自動的に取得する、あるいはウェブページ上で機種を選択させる等の任意の手法を用いることができる。ここでは、ウェブサーバ１０５は、購入者の携帯端末１１１の機種に応じて、例えば、携帯端末１１１の表示画面の横幅（横方向画素数）と、配布用画像データの横幅（横方向画素数）とが一致する状態に配布用画像データの画素数を減じるサイズ調整を実施し、サイズ調整後の配布用画像データを携帯端末１１１に送信する。

購入者は、以上のようにして取得した配布用画像データを電子メールに添付等して第三者が所有する携帯電話等の通信端末に転送することで、配布用画像データを第三者に提供することができる。なお、図１では、当該通信端末の例として、第三者が所有する携帯端末１２１を例示している。

なお、上記構成において、購入者が携帯端末１１１の電子メールアドレスの開示を拒否する場合も想定される。その場合、画像データ提供手段１０４は、赤外線通信、ＵＳＢ接続等の１対１の通信により、ウェブサーバ１０５にアップロードされた配布用画像データにアクセスするためのアドレスを購入者の携帯端末１１１に提供してもよい。また、購入者が携帯端末１１１を持参していないような場合には、当該アドレスを示す文字情報や当該アドレスを示す二次元バーコード等が記載された印刷物により当該アドレスを提供してもよい。また、購入者は、以上のようにして取得したアドレスを第三者が所有する携帯電話等の通信端末に転送することで、配布用画像データを第三者に提供することもできる。この場合、第三者は、携帯端末１２１により、受信したアドレスにアクセスすることで、ウェブサーバ１０５から自身の携帯端末１２１に応じたサイズの配布用画像データを取得（ダウンロード）することができる。

また、本実施形態では、写真撮影スタジオ用広告システム１００は、集計手段１０７および特典付与手段１０８をさらに備えている。

集計手段１０７は、配布用画像データを入手した第三者が、当該配布用画像データを示して写真撮影スタジオのサービスを利用した場合、当該利用状況を購入者ごとに集計する。利用状況とは、例えば、利用回数、利用金額等である。本実施形態では、配布用画像データに含まれるクーポン識別子により購入者を特定することができる。したがって、第三者がウェブ予約等により写真撮影スタジオのサービス提供の予約をする際や、店舗においてサービスの提供を第三者が受けた際に、クーポン識別子を写真撮影スタジオ用広告システム１００に入力することで、当該第三者が写真撮影スタジオのサービスを利用した際の利用状況を、当該クーポン識別子を含む配布用画像データを生成した購入者と対応づけることができる。集計手段１０７は、このようにして購入者と対応づけられた第三者のサービス利用状況を購入者ごと（顧客ＩＤごと）に集計する。

なお、本実施形態では、当該クーポン識別子の入力は入力手段１０９を通じて行われる。例えば、店舗においてサービスの提供を受ける際に、第三者が携帯端末１２１に提供された配布用画像データを店舗の従業員に示した場合は、店舗に設置されたキーボードやバーコードリーダ等の入力手段１０９を通じて、従業員がクーポン識別子を入力する。また、第三者が携帯端末やパーソナルコンピュータ等により図示しない予約サーバにアクセスし、当該予約サーバが表示するウェブ予約画面を通じてウェブ予約をする場合は、ウェブ予約画面が入力手段１０９として機能する。この場合、クーポン識別子は第三者により入力する構成を採用することができる。あるいは、予約サーバにクーポン識別子と対応づけられたウェブ予約ページを設ける構成を採用することもできる。この構成では、購入者は、配布用画像データとともに当該配布用画像データに対応づけられたウェブ予約ページを示すＵＲＬ等のアドレス情報や当該ウェブ予約ページに対応づけられたリンク情報を第三者に送信する。この場合、第三者が当該アドレス情報やリンク情報に基づいてウェブ予約ページにアクセスすると、当該ウェブ予約ページ自体でクーポン識別子を特定できるため、第三者はクーポン識別子を入力する必要がない。

特典付与手段１０８は、集計手段１０７の集計結果に基づいて、購入者に所定の特典を付与する。当該特典は、例えば、上述の優待、あるいは商品券やキャッシュバック等とすることができる。本実施形態では、当該特典が、予め登録されている購入者の住所に宛てて特典が郵送されるとともに、上述の送信先情報記憶装置１０６に携帯端末１１１の電子メールアドレスが記憶されている場合には、当該特典を郵送した旨が通知される構成になっている。なお、集計手段１０７による第三者のサービス利用状況の集計は第三者の利用の都度なされてもよいが、ここでは、集計手段１０７は月末（当月の最終日）に当該集計を実施する構成になっている。

図３は、写真撮影スタジオ用広告システム１００が実施する配布用画像データの提供手順の一例を示すフロー図である。当該手順では、まず、撮影画像蓄積手段１０１に撮影画像が格納される（ステップＳ３０１）。例えば、写真撮影スタジオの店舗内において撮影が行われた場合、撮影後、画像を撮影したデジタルカメラ等から当該店舗内に設置された画像蓄積サーバに撮影画像がコピーあるいは移動され、当該画像蓄積サーバに接続された表示画面上に撮影画像が表示される。購入者は、当該表示画面上に表示された撮影画像の中から購入する撮影画像（写真）を選択する。そして、選択された画像が、上述の顧客ＩＤと対応づけて撮影画像蓄積手段１０１に格納される。なお、写真撮影スタジオ用広告システム１００が上述の画像蓄積サーバの機能を備え、撮影画像蓄積手段１０１にデジタルカメラ等から撮影画像データが直接格納されてもよい。

次いで、上述した配布用画像データに使用される撮影画像が購入者によって選択される（ステップＳ３０２）。このとき、選択受付手段１０２は、顧客ＩＤに対応づけられた撮影画像を読み出し、図示しない表示画面上に表示する撮影画像選択画面に当該撮影画像を表示するとともに、撮影画像の選択が完了するまで待機する（ステップＳ３０２Ｎｏ）。当該顧客ＩＤは、撮影画像を撮影画像蓄積手段１０１に格納する際に写真撮影スタジオ用広告システム１００に指定されたものを使用すればよいが、撮影画像選択画面に当該撮影画像を表示する際に、選択受付手段１０２が顧客ＩＤの入力を新たに要求してもよい。また、購入者が当該写真撮影スタジオを複数回利用しており、撮影画像蓄積手段１０１に当該過去に撮影された画像データも格納されている場合には、画像データにタイムスタンプを付し、選択受付手段１０２が、タイムスタンプが当日である撮影画像を読み出すようにすればよい。

図４は、このとき選択受付手段１０２が表示する撮影画像選択画面の一例を示す図である。この例では、撮影画像選択画面４０１は、撮影画像蓄積手段１０１から読み出した撮影画像の一覧が表示される選択対象画像表示部４０２と、選択対象画像表示部４０２において選択された画像を拡大表示する選択画像拡大表示部４０３とを含む。この図では、選択対象画像表示部４０２に、撮影画像の外観を示す縮小画像が６枚表示される構成になっている。撮影画像が６枚より多い場合は、選択対象画像表示部４０２に設けられた「前ページ」ボタン４０４、「次ページ」ボタン４０５を選択することで、他の撮影画像を選択対象画像表示部４０２に表示させることができる。「前ページ」ボタン４０４または「次ページ」ボタン４０５は、公知のマウス等の操作装置により行えばよい。この例では、選択対象画像表示部４０２の下段左端の撮影画像が選択された状態（図中では、枠を太線で示している）を示しており、選択画像拡大表示部４０３には当該撮影画像が拡大して表示されている。当該状態で選択画像拡大表示部４０３に設けられた「確定」ボタン４０６が選択されると、選択画像拡大表示部４０３に表示されている撮影画像の選択が選択受付手段１０２に受け付けられる。

撮影画像の選択が完了すると、選択受付手段１０２は、配布画像データ生成手段１０３に、選択された撮影画像を特定するための情報（例えば、画像データのファイル名等）と顧客ＩＤとを通知する（ステップＳ３０２Ｙｅｓ）。当該通知を受けた配布画像データ生成手段１０３は、上述の配布用画像データを生成する（ステップＳ３０３）。

図５は、このとき配布画像データ生成手段１０３が生成する配布用画像データの一例を示す図である。図５に示すように、配布用画像データ５０１は、選択受付手段１０２が受け付けた撮影画像からなる撮影画像領域５０２、写真撮影スタジオの名称、電話番号、ホームページアドレスを表示する広告領域５０３、クーポン情報を表示するクーポン情報領域５０４を含む。

配布画像データ生成手段１０３は、選択受付手段１０２から通知された、選択された撮影画像を特定するための情報により特定される撮影画像の画像データを撮影画像蓄積手段１０１から読み出す。そして、当該画像データを公知の手法によりサイズ調整し、予め指定されている撮影画像領域５０２のサイズに一致させる。また、配布画像データ生成手段１０３は、選択受付手段１０２から通知された顧客ＩＤと、予め指定されている優待内容とに基づいて上述のクーポン識別子を生成する。そして、当該クーポン識別子と、予め指定されている優待内容を示す文字情報とを合わせて、クーポン情報領域５０４のサイズに一致する画像データを生成する。図５の例では、クーポン識別子は、「クーポンコード」の下に示されている１２文字の文字列（および当該文字列を示すバーコード）であり、優待内容を示す文字情報は、「１０００円割引クーポン」および「有効期限２０１２年７月３１日」である。また、この例では、クーポン識別子は、顧客ＩＤである「Ａ０１００２１」と、優待内容を示す情報「Ｆ２３４５」とを結合することで生成されている。

配布画像データ生成手段１０３は、予め指定されている広告領域５０３に対応する画像データと、以上のようにして生成した、撮影画像領域５０２に対応する画像データおよびクーポン情報領域５０４に対応する画像データを公知の画像処理方法によって合成（結合）することで、配布用画像データ５０１を生成する。配布用画像データ５０１を生成した配布画像データ生成手段１０３は、生成した配布画像データを画像データ提供手段１０４に入力する。

配布画像データが入力された画像データ提供手段１０４は、当該配布画像データをウェブサーバ１０５にアップロードするとともに、当該アップロードされた配布用画像データにアクセスするためのアドレスを購入者に提供する（ステップＳ３０４）。例えば、画像データ提供手段１０４は、配布用画像データにファイル名を付与し、ウェブサーバ１０５においてインターネット上に公開されている所定のディレクトリにアップロードする。この場合、当該ディレクトリを示すＵＲＬに、付与したファイル名を追記したＵＲＬが配布用画像データにアクセスするためのアドレスになる。画像データ提供手段１０４は、上述した手法により当該アドレスを購入者に通知する。

通知されたアドレスに購入者が自身の携帯端末１１１を使用してアクセスすると、ウェブサーバ１０５から配布用画像データを取得することができる。図６は、配布用画像データが購入者の携帯端末１１１に取得され、表示画面に表示された状態の一例を示す図である。図６に示すように、携帯端末１１１の表示画面６０１に配布用画像データ５０１が表示されている。上述のように、本実施形態では、携帯端末１１１によるダウンロードの際に配布用画像データ５０１のサイズが調整された結果、配布用画像データ５０１の横幅と表示画面６０１の横幅とが一致している。図６の例では、配布用画像データ５０１の下端部が表示画面６０１外になっているが、購入者がスクロールバー６０２を操作することで表示画面６０１に表示させることができる。

配布用画像データ５０１を取得した購入者は、当該配布用画像データ５０１を、例えば電子メールに添付して、知人、友人等の第三者の携帯端末１２１に送信することで、当該配布用画像データ５０１を第三者に配布することができる。

続いて、購入者から配布用画像データ５０１を入手した第三者が、当該配布用画像データ５０１を示して写真撮影スタジオのサービスを利用した場合の処理について説明する。上述のように、購入者から配布用画像データ５０１を入手した第三者が、ウェブ予約時あるいはサービス利用時に配布用画像データ５０１を示し、配布用画像データ５０１に記載されているクーポン識別子が入力手段１０９に入力されると、当該クーポン識別子が集計手段１０７に入力される。このとき、集計手段１０７は、入力されたクーポン識別子を使用クーポンリストに追加する。

そして、集計手段１０７は、上述の予め指定されたタイミングで集計処理を実行する。図７は、写真撮影スタジオ用広告システム１００が実施する利用状況集計手順の一例を示すフロー図である。

当該手順が開始すると、集計手段１０７は、使用クーポンリストに含まれるクーポン識別子に基づいて、配布用画像データの利用状況を購入者ごとに集計する。ここでは、集計手段１０７は、利用状況として利用回数を集計する。上述のように本実施形態では、クーポン識別子に顧客ＩＤが含まれている。そのため、使用クーポンリストの顧客ＩＤ部分を認識し、当該顧客ＩＤの登場回数を係数することで利用回数を集計することができる。

図８は、集計手段１０７が集計時に作成する集計テーブルの一例を示す図である。図８に示すように、集計テーブル８０１は顧客ＩＤと配布用画像データの使用回数（顧客紹介数）とを対応づけて記録するテーブルである。

集計手段１０７は、集計処理を開始する際に、まず、集計テーブル８０１の記録内容を消去する。次いで、使用クーポンリストの上位から順にクーポン識別子を読み出し、当該クーポン識別子中の顧客ＩＤを認識する。当該認識した顧客ＩＤが集計テーブル８０１に含まれていない場合、集計手段１０７は当該顧客ＩＤを集計テーブル８０１に追加し、顧客紹介数に１を記録する。また、認識した顧客ＩＤが集計テーブル８０１に含まれている場合、集計手段１０７は当該顧客ＩＤに対応する顧客紹介数に１を加算する。使用クーポンリストに記録された全クーポン識別子について当該処理が実施されると、集計手段１０７は集計処理を完了する。なお、集計手段１０７は集計が完了したクーポン識別子を使用クーポンリストから削除する。

集計処理を完了した集計手段１０７は、その旨を特典付与手段１０８に通知する。当該通知を受けた特典付与手段１０８は集計手段１０７が作成した集計テーブル８０１を参照し、当該集計結果が予め指定された特典付与条件を満足するか否かを判断する（ステップＳ７０２）。ここでは、特典付与条件が「顧客紹介数１件につき、商品券１枚」であるとする。この条件では、集計テーブル８０１に記録された顧客ＩＤが存在しない場合、特典付与条件は満足されないため、そのまま手順が終了する（ステップＳ７０２Ｎｏ）。一方、集計テーブル８０１に顧客ＩＤが記録されている場合、特典付与条件は満足されるため、特典付与手段１０８は特典付与を指示する（ステップＳ７０２Ｙｅｓ、Ｓ７０３）。この例では、顧客紹介数に応じた枚数の商品券の郵送が指示されることになる。上述のように、本実施形態では、このとき、送信先情報記憶装置１０６に携帯端末１１１の電子メールアドレスが記憶されていれば、当該特典を郵送した旨を電子メールで通知する。

なお、集計手段１０７は、配布用画像データを示した第三者の利用金額を集計し、当該利用金額の総計に応じて購入者に特典を付与してもよい。この場合、第三者の利用金額を、クーポン識別子と対応づけて上記使用クーポンリストに記録する構成とすればよい。

以上説明したように、この写真撮影スタジオ用広告システム１００では、写真撮影スタジオの商品である撮影画像が、購入者から知人、友人等の第三者へ配布される配布用画像データ５０１中に含まれる。当該撮影画像は、配布用画像データに含まれることを前提として購入者により選択されたものであり、購入者が知人、友人等に対して見せたいと考える撮影画像であるといえる。また、配布用画像データ５０１には、写真撮影スタジオの広告が含まれているため、購入者が配布用画像データ５０１を友人、知人等に配布する際には、実際には、単に、購入者が撮影した写真を第三者に見せたいという理由であったとしても、写真撮影スタジオの紹介という位置づけで配布用画像データを友人、知人等に配布することができる。すなわち、知人、友人へ配布用画像データ５０１を配布する際の、購入者の心理的障壁を軽減することができる。その結果、購入者が、写真撮影スタジオの広告を含む配布用画像データを第三者に対してより積極的に配布することが期待できる。

一方、配布用画像データ５０１を受けた第三者は、購入者による主観的な判断や、写真撮影スタジオがモデル等を撮影した宣伝用画像ではなく、配布用画像データ５０１に含まれる実際の撮影画像により、当該画像を撮影した写真撮影スタジオの撮影能力（例えば、子供を笑顔にして撮影する等。）を客観的に判断できる。この場合、配布用画像データ５０１に含まれる撮影画像は、購入者が第三者に見せたいと考える写真であるから、撮影能力が低いと判断されるような宣伝として不適切な撮影画像が選択されることもない。さらに、顧客が選択した撮影画像が、例えば、子供の撮影画像であれば、当該撮影画像を含む配布用画像データは、同年代の子供がいる知人、友人に配布されることも期待できる。したがって、これらの作用が相まって、当該配布用画像データに含まれる撮影画像を見た第三者が写真撮影スタジオのサービスを利用する動機づけを高めることができ、潜在的顧客の効率的な獲得が期待できる。

なお、上記では、１つの配布用画像データを作成する事例について説明したが、同時に複数の配布用画像データを作成してもよい。この場合、クーポン識別子は同一であってもよく、また、優待内容がそれぞれ異なるクーポン識別子を付与してもよい。

また、クーポン識別子により優待の用途を制限してもよい。このようにすることで、配布用画像データの配布ターゲットを絞ることが可能になる。具体的には、例えば、購入者が子供の写真撮影に写真撮影スタジオを利用した場合には、子供の撮影にのみ使用できるクーポン識別子を記載した配布用画像データを生成する。本実施形態の構成によれば、購入者の利用サービスに応じて、このような優待の用途制限を設けることも極めて容易に実現することができる。

ところで、上述の実施形態では、単一の店舗に適用した事例を説明したが、本発明は複数の店舗を有する写真撮影スタジオにも適用可能である。図９は、複数の店舗に適用した場合の写真撮影スタジオ用広告システムの全体構成の一例を示す機能ブロック図である。なお、図９において、図１に示す写真撮影スタジオ用広告システム１００と同一の作用効果を奏する要素には同一の符号を付し、以下での詳細な説明は省略する。

図９に示すように、写真撮影スタジオ用広告システム９００は、店舗端末９１０、９２０、顧客管理サーバ９３０、ウェブサーバ１０５を備える。特に限定されないが、この例では、店舗端末９１０、９２０、顧客管理サーバ９３０およびウェブサーバ１０５が異なる場所に設置されている。図９では、異なる場所に設置されていることを明示するため、図１において図示を省略していたネットワーク１５０を特に示している。

例えば、店舗端末９１０、９２０はそれぞれ別の店舗に設置され、顧客管理サーバ９３０は各店舗を統括する本部に設置される。また、ウェブサーバ１０５としては、商用のレンタルサーバ等を利用することができる。

店舗端末９１０、９２０は、上述の撮影画像蓄積手段１０１、選択受付手段１０２、配布画像データ生成手段１０３、画像データ提供手段１０４および入力手段１０９を備える。画像データ提供手段１０４および入力手段１０９はネットワークインターフェイス９１１、９２１を介してインターネット等のネットワーク１５０に接続されている。

顧客管理サーバ９３０は、送信先情報記憶手段１０６、集計手段１０７および特典付与手段１０８を備え、ネットワークインターフェイス９３１を介してネットワーク１５０に接続されている。ウェブサーバ１０５もまた、ネットワーク１５０に接続されている。

この構成では、各店舗において撮影画像蓄積手段１０１に格納された撮影画像を使用して配布用画像データ生成手段１０３により配布用画像データが生成される。生成された配布用画像データは、画像データ提供手段１０４によってネットワーク１５０を通じてウェブサーバ１０５にアップロードされる。また、ウェブサーバ１０５にアップロードされた配布用画像データのアドレスは、画像データ提供手段１０４から、直接あるいはネットワーク１５０を通じて、あるいは印刷物等により購入者に提供される。ネットワーク１５０を通じて当該アドレスを提供する場合、画像データ提供手段１０４は、顧客管理サーバ９３０の送信先情報記憶手段１０６からネットワーク１５０を通じて送信先情報を取得する。なお、当該送信先情報の送信先情報記憶手段１０６への登録は、例えば、店舗の入力手段１０９を通じて実施すればよい。

購入者は、提供されたアドレスに基づいてネットワーク１５０を通じてウェブサーバ１０５にアクセスし配布用画像データを取得し、ネットワーク１５０を通じた電子メール送信等により配布用画像データを第三者に転送する。購入者から配布用画像データを入手した第三者が、ネットワーク１５０を通じたウェブ予約、あるいは店舗における提示により配布用画像データを示してサービスを受けると、入力手段１０９にクーポン識別子が入力される。入力手段１０９は、ネットワーク１５０を通じて顧客管理サーバ９３０の集計手段１０７に当該クーポン識別子を入力する。集計手段１０７による集計結果が特典付与条件を満足する場合、特典付与手段１０８が特典付与を指示する。

この構成では、各店舗において、配布用画像データの生成および公開が可能になるとともに、購入者への特典付与は本部において一括して実施することができる。なお、店舗端末９１０、９２０、顧客管理サーバ９３０は、１または複数の汎用コンピュータ（図２参照）により実現することができる。すなわち、撮影画像蓄積手段１０１、選択受付手段１０２、配布画像データ生成手段１０３、画像データ提供手段１０４、集計手段１０７、特典付与手段１０８は、図９に示す配置に限らず、本発明に係る写真撮影スタジオ用広告システムの効果を奏する範囲において任意の組み合わせで、各店舗、本部等に設置することができる。

なお、上述した各実施形態は本発明の技術的範囲を制限するものではなく既に記載したもの以外でも、本発明の範囲内で種々の変形や応用が可能である。例えば、上記実施形態では、クーポン識別子が顧客ＩＤを含む構成について説明したが、クーポン識別子は顧客ＩＤと対応づけられていればよい。すなわち、配布画像データ生成部１０３がクーポン識別子を生成した際に、生成したクーポン識別子と顧客ＩＤとを対応づけて集計手段１０７に記録する構成とすれば、クーポン識別子が顧客ＩＤを含んでいなくても上述の集計処理を実施することは可能である。

また、ウェブサーバ１０５を通じたダウンロードにより配布用画像データを購入者へ提供することは、本発明の必須の構成要素ではない。例えば、画像データ提供手段１０４が、配布用画像データをウェブサーバ１０５にアップロードすることなく、赤外線通信、ＵＳＢ接続、電子メール送信等により、購入者の携帯端末１１１に直接提供してもよい。

さらに、上述の実施形態では、配布用画像データがクーポン情報を含む構成について説明したが、配布用画像データ生成手段１０３が、図１０に示すような、撮影画像領域１００２および広告領域１００３を含み、クーポン情報を含まない配布用画像データ１００１を生成する構成を採用することもできる。この場合であっても、配布用画像データには、写真撮影スタジオの商品である撮影画像が含まれるため、第三者は写真撮影スタジオの撮影能力を客観的に判断できる。上述のように当該撮影写真は撮影能力が低いと判断されるような宣伝として不適切な撮影画像が選択されることもないので、当該構成であっても、広告宣伝機能を発揮することができる。なお、当該構成において、購入者に特典を付与する場合は、第三者が配布用画像データを示す動機づけがないため、上述のように配布用画像データごとにウェブ予約ページを設け、第三者を当該ウェブ予約ページに誘導する構成を採用する、あるいは店舗において配布用画像データの提示を積極的に求める等のアプローチが必要である。また、図１０に示す配布用画像データ１００１では購入者を特定する情報が含まれていないが、撮影画像領域１００２または広告領域１００３に購入者を特定するための情報（顧客ＩＤ等）を付加すれば上述の集計処理を実施することができる。

加えて、上述の実施形態では、特に好適な構成として、集計手段１０７および特典付与手段１０８を備える構成について説明したが、集計手段１０７および特典付与手段１０８は本発明において必須の構成要素ではない。すなわち、本発明では、購入者が第三者に見せたいと考える撮影画像が配布用画像データに含まれているため、特典等の見返りがなくとも購入者による配布用画像データの配布は従来に比べて積極的に行われることになる。

また、入力手段１０９によるクーポン識別子や顧客ＩＤの認識は、配布用画像データ自体によって実施されてもよい。例えば、当該認識が、画像認識のほか、配布用画像データのファイルヘッダに記録した情報や配布用画像データのハッシュ値等の視認できない情報を使用してなされてもよい。

さらに、上述の実施形態では、配布用画像データに含まれる撮影画像を購入者が選択する構成について説明したが、当該撮影画像は、写真スタジオの従業員が選択してもよい。この構成では、例えば、写真スタジオを利用した後、当該写真スタジオをしばらく利用していない購入者に対して写真スタジオの広告を発行することができる。当該広告に含まれる撮影画像は、購入者が写真スタジオを利用した際に購入した撮影画像であるといえる。すなわち、配布用画像データに含まれる撮影画像は、購入者が気に入った写真であるから、このような撮影画像を含む広告を提示することで、購入者に購入時の気持ちを思い出させることができ、写真スタジオの利用を促すことができる。また、当該広告に、購入者および第三者が使用可能なクーポン情報を含めることで、購入者から第三者への当該広告の転送も期待できる。

本発明によれば、購入者が第三者に対して写真撮影スタジオの広告をより積極的に配布することが期待でき、写真撮影スタジオ用広告システムおよび写真撮影スタジオ用広告方法として有用である。

１００、９００ 写真撮影スタジオ用広告システム
１０１ 撮影画像蓄積手段
１０２ 選択受付手段
１０３ 配布画像データ生成手段
１０４ 画像データ提供手段
１０５ ウェブサーバ
１０７ 集計手段
１０８ 特典付与手段
１１１ 携帯端末（購入者）
１２１ 携帯端末（第三者）
１５０ インターネット
９１０、９２０ 店舗端末
９３０ 顧客管理サーバ

Claims (6)

1. 撮影画像を使用した写真撮影スタジオ用広告システムであって、
   撮影画像を顧客と対応づけて格納する撮影画像蓄積手段と、
   前記撮影画像蓄積手段に格納された撮影画像中から、使用する撮影画像の選択を受け付ける選択受付手段と、
   前記選択受付手段が受け付けた撮影画像を前記撮影画像蓄積手段から読み出し、当該撮影画像および広告を含む、前記顧客が当該顧客以外の者に配布するための配布用画像データを生成する配布画像データ生成手段と、
   前記配布画像データ生成手段が生成した配布用画像データを提供する画像データ提供手段と、
   を備える写真撮影スタジオ用広告システム。
2. 前記配布用画像データをインターネット上に公開するウェブサーバをさらに備え、
   前記画像データ提供手段が、前記配布画像データ生成手段が生成した配布用画像データを前記ウェブサーバにアップロードするとともに、当該アップロードされた配布用画像データにアクセスするためのアドレスを前記顧客に提供する、請求項１記載の写真撮影スタジオ用広告システム。
3. 前記ウェブサーバは、前記配布用画像データにアクセスする端末種を検知し、当該検知された端末種に応じて前記配布用画像データのサイズを調整する、請求項２記載の写真撮影スタジオ用広告システム。
4. 前記配布用画像データが前記顧客を特定するための情報を含むとともに、当該配布用画像データを入手した前記顧客以外の者が、当該配布用画像データを示して写真撮影スタジオのサービスを利用した場合、当該利用状況を前記顧客ごとに集計する集計手段と、
   前記集計手段の集計結果に基づいて、前記顧客に特典を付与する特典付与手段と、
   をさらに備える、請求項１から３のいずれか１項に記載の写真撮影スタジオ用広告システム。
5. 前記配布用画像データが写真撮影スタジオのサービスについて優待を受けることができるクーポン情報を含む、請求項１から４のいずれか１項に記載の写真撮影スタジオ用広告システム。
6. 撮影画像を使用した写真撮影スタジオ用広告方法であって、
   撮影画像を顧客と対応づけて撮影画像蓄積手段に格納するステップと、
   前記撮影画像蓄積手段に格納された撮影画像中から、使用する撮影画像の選択を受け付けるステップと、
   前記顧客が選択した撮影画像を前記撮影画像蓄積手段から読み出すとともに、当該撮影画像、広告および前記顧客を特定するための情報を含む、前記顧客が当該顧客以外の者に配布するための配布用画像データを生成するステップと、
   前記生成された配布用画像データをインターネット上に公開するウェブサーバにアップロードするとともに、当該アップロードされた配布用画像データにアクセスするためのアドレスを前記顧客に提供するステップと、
   前記顧客が、前記提供されたアドレスに基づいて前記ウェブサーバから取得した配布用画像データまたは前記提供されたアドレスを当該顧客以外の者の通信端末に転送するステップと、
   前記顧客を通じて前記配布用画像データを入手した前記顧客以外の者が、当該配布用画像データを示して写真撮影スタジオのサービスを利用した場合、当該利用状況を前記顧客ごとに集計するステップと、
   前記集計の結果に基づいて、前記顧客に特典を付与するステップと、
   を有する写真撮影スタジオ用広告方法。

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