JP2014005222A - MMPs活性阻害剤 - Google Patents

MMPs活性阻害剤 Download PDF

Info

Publication number
JP2014005222A
JP2014005222A JP2012140833A JP2012140833A JP2014005222A JP 2014005222 A JP2014005222 A JP 2014005222A JP 2012140833 A JP2012140833 A JP 2012140833A JP 2012140833 A JP2012140833 A JP 2012140833A JP 2014005222 A JP2014005222 A JP 2014005222A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
extract
american
skin
mmp
mmps
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012140833A
Other languages
English (en)
Inventor
Urara Yokose
うらら 横瀬
Kensuke Misawa
憲佑 三沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP2012140833A priority Critical patent/JP2014005222A/ja
Publication of JP2014005222A publication Critical patent/JP2014005222A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

【課題】 MMPs活性阻害剤、皮膚のタルミ予防又は改善剤、シワ予防又は改善剤、皮膚老化予防又は改善剤等の提供。
【解決手段】 Cranesbill及びDogwood Bark Americanから選ばれる一種以上の植物又はその抽出物を有効成分とするマトリックスメタロプロテアーゼ活性阻害剤、皮膚のタルミ予防又は改善剤、シワ予防又は改善剤、皮膚老化予防又は改善剤、皮膚外用剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMPs)活性阻害作用を有し、皮膚老化予防又は改善に有効なMMPs活性阻害剤、皮膚老化予防又は改善剤等に関する。
皮膚は表皮、真皮、皮下組織の3層に主に分けられ、それらのうち真皮は皮膚の構造の維持に極めて重要であり、コラーゲンやエラスチン、プロテオグリカン、フィブロネクチンといった細胞外マトリックス(ECM)が複雑に絡み合って構成され、強度や弾力性が制御されている。
加齢や紫外線の曝露により、細胞外マトリックスの減少や分解、変性が起こると、皮膚は弾力性が低下し、シワやタルミの形成、肌理の消失等の老化症状を呈するようになる。
近年、これら細胞外マトリックスの変化を誘導する因子として、線維芽細胞エラスターゼ(NEP)やMMPsの関与が指摘されている。
MMPsは、細胞外マトリックスタンパク質を主要な基質とする一群のプロテアーゼの総称名である。MMPsには多くの種類が知られており、基質特異性とドメイン構造の違いから分類され、分泌型MMPsとしてコラゲナーゼ群、ゼラチナーゼ群、ストロムライシン群及びその他、細胞膜貫通型MMPsとして、MMP−14、MMP−15、MMP−16等が知られている。
コラゲナーゼ群には、MMP−1(間質コラゲナーゼ)、MMP−8、MMP−13等が含まれる。中でもMMP−1は、真皮マトリックスの主な構成成分であるI型、III型コラーゲンや、プロテオグリカン等を基質とすることが知られている。MMP−8、MMP−13もI型コラーゲン等を基質とすることが知られている。
ゼラチナーゼ群には、MMP−2(ゼラチナーゼA)、MMP−9(ゼラチナーゼB)等が含まれる。これらMMP−2、−9は、IV型コラーゲンやラミニン、エラスチン等を基質とすることが知られている。
ストロムライシン群には、MMP−3、MMP−10等が含まれる。これらMMP−3、−10は、プロテオグリカンや、IV型コラーゲン、ラミニン、フィブロネクチン等を基質とすることが知られている。
近年、これらMMPsの発現は、紫外線の照射により大きく上昇して細胞外マトリックスの減少や変性を引き起こし、強いてはこれが光老化の大きな要因の1つになっていると考えられている(非特許文献1、2)。
また、MMP−2、−9の阻害物質をヘアレスマウスの背部へ塗布し、UVB照射した場合には、シワ形成が予防できることも報告されている(非特許文献3)。
したがって、MMPs活性の阻害は、種々の細胞外マトリックスを保護し、皮膚の老化を防ぐ上で重要であると考えられ、これまでにも、例えばトウキ(特許文献1)、イジュ、マツグミ等(特許文献2)の植物抽出物にMMPs活性阻害作用があり、皮膚老化に対して有効であることが報告されている。
一方、フウロソウ科フウロソウ属植物であるCranesbillは、収斂、止血、除菌作用などがあることが知られている。また、ミズキ科ミズキ属植物であるDogwood Bark Americanは、強心作用、鎮痛、鎮痙、強壮、収斂、解熱作用などがあることが知られている。
しかしながら、これらの植物に、MMPs活性の阻害作用や抗老化作用があることはこれまでに知られていない。
特開2000−319155号公報 特開2003−201212号公報
Gary J. Fisher et al., Nature, Vol.379, No.6563, 335−339 (1996) Gary J. Fisher et al., ARCH DERMATOL, Vol.138, No.11, 1462−1470(2002) Inomata et al, THE JOURNAL OF INVESTIGATIVE DERMATOLOGY, Vol.120, No.1, 128−134 (2003)
本発明は、MMPs活性阻害剤、皮膚のタルミ予防又は改善剤、シワ予防又は改善剤、皮膚老化予防又は改善剤等を提供することに関する。
本発明者らは、安全性の高い植物の中から、Cranesbillの抽出物、Dogwood Bark Americanの抽出物が、MMPs活性を阻害する作用があること見出し、これが皮膚のタルミやハリの改善、シワの予防又は改善、皮膚老化の予防又は改善等のために有用であることを見出した。
すなわち、本発明は以下の1)〜5)に係るものである。
1)Cranesbill及びDogwood Bark Americanから選ばれる一種以上の植物又はその抽出物を有効成分とするマトリックスメタロプロテアーゼ活性阻害剤。
2)Cranesbill及びDogwood Bark Americanから選ばれる一種以上の植物又はその抽出物を有効成分とする皮膚のタルミ予防又は改善剤。
3)Cranesbill及びDogwood Bark Americanから選ばれる一種以上の植物又はその抽出物を有効成分とするシワ予防又は改善剤。
4)Cranesbill及びDogwood Bark Americanから選ばれる一種以上の植物又はその抽出物を有効成分とする皮膚老化予防又は改善剤。
5)Cranesbill及びDogwood Bark Americanから選ばれる一種以上の植物又はその抽出物を含有する皮膚外用剤。
本発明のマトリックスメタロプロテアーゼ活性阻害剤、皮膚のタルミ予防又は改善剤、シワ予防又は改善剤、皮膚老化予防又は改善剤、及び皮膚外用剤は、例えば皮膚に適用することにより、タルミの抑制又は回復、ハリの維持又は回復、シワの予防又は改善等の効果を発揮する。
本発明植物抽出物のMMPs活性阻害作用を示す図。
本発明の「Cranesbill」は、フウロソウ科フウロソウ属のGeranium Maculatumを意味する。
本発明の「Dogwood Bark American」はミズキ科ミズキ属のCornus florida L.ranesbillを意味する。
本発明の上記植物は、全草、葉、茎、芽、花、蕾、根、根茎、種子等、又はこれらを組み合わせて使用することが可能であるが、Cranesbillについては根茎を、Dogwood Bark Americanについては樹皮を、それぞれそのまま又は粉砕して用いるのが好ましい。斯かる植物は、そのまま若しくはそれを圧搾することにより得られる搾汁、植物体自身を乾燥した乾燥物若しくはその粉砕物、あるいはこれらから抽出した抽出物として用いることができるが、抽出物として用いるのが好ましい。
抽出物としては、植物を常温又は加温下にて抽出するか又はソックスレー抽出器等の抽出器具を用いて抽出すること等公知の抽出方法により得られる各種溶媒抽出液、その希釈液、その濃縮液又はその乾燥末が挙げられる。
公知の抽出方法としては、例えば、浸漬、煎出、浸出、還流抽出、超臨界抽出、超音波抽出及びマイクロ波抽出等が挙げられる。
当該抽出物を得るために用いられる抽出溶剤としては、極性溶剤、非極性溶剤のいずれをも使用することができる。例えば、水;メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類;プロピレングリコール、ブチレングリコール等の多価アルコール類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等の鎖状及び環状エーテル類;ポリエチレングリコール等のポリエーテル類;ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類;ヘキサン、シクロヘキサン、石油エーテル等の炭化水素類;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類;ピリジン類等が挙げられ、これらは単独又は混合物として用いることができる。このうち、特に水、アルコール系(アルコール類及び/又は多価アルコール類)溶剤、及び水−アルコール系混合溶剤を用いるのが好ましく、水−アルコール系混合溶剤がより好ましい。さらに、アルコール類としてはメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールがより好ましく、エタノールがさらに好ましい。また、多価アルコール類としてはブチレングリコールがより好ましい。
水−アルコール系混合溶剤を用いる場合、アルコールの濃度は、20%(v/v)以上、50%(v/v)以上又は90%(v/v)以上、そして80%(v/v)以下、90%(v/v)以下又は95%(v/v)以下である。例えば、20〜95%(v/v)エタノール水溶液、50〜95%(v/v)エタノール水溶液が挙げられる。
本発明の植物抽出物は、例えば、植物体1質量部に対して1〜50質量部の抽出溶剤を用い、4〜100℃にて0.5時間〜30日間抽出することにより行うことができる。より具体的には、抽出溶剤として水を用いる場合には、植物体1質量部に対して5〜30質量部、40〜100℃にて1時間〜1日間が好ましい。また、抽出溶剤として水−エタノール混合溶剤を用いる場合には、植物体1質量部に対して5〜30質量部、室温〜還流下で1時間〜20日間が好ましい。また、これらの作業を繰り返し行っても良い。
上記の抽出物は、そのまま用いることもできるが、当該抽出物を希釈、濃縮若しくは凍結乾燥した後、粉末又はペースト状に調製して用いることもできる。また、前記抽出処理物の他、市販品を用いても良い。
また、上記抽出物は、さらに液々分配、固液分配、濾過膜、活性炭、吸着樹脂、イオン交換樹脂等の公知の技術によって不活性な夾雑物を除去して用いることが好ましい。このとき用いる溶剤は、上記の抽出溶剤の例示のものを用いてもよい。また、これらは、必要により公知の方法により脱臭、脱色等の処理を施してから用いてもよい。また、抽出物をさらに精製する際には、当該公知の技術及び方法を用いてもよい。
後記実施例で示すとおり、本発明の植物抽出物は、線維芽細胞培養上清濃縮液と、複数のMMPs(MMP−1,−2,−7,−8,−9,−11,−12,−13,−14,−16)により切断を受ける蛍光基質を含むMMPs活性阻害評価系において、優れたMMPs活性阻害作用を有する。前述したとおり、MMPs活性を阻害することができれば、コラーゲン、エラスチン、フィブロネクチンといった細胞外マトリックスの減少や変性を抑え、皮膚の老化を予防又は改善することができる。すなわち、MMPs活性の阻害は、皮膚のタルミの抑制又は回復、ハリの維持又は回復、シワの予防又は改善に有効であると云える。
よって、本発明の植物又はその抽出物は、MMPs活性阻害剤、皮膚のタルミ予防又は改善剤、シワ予防又は改善剤、皮膚老化予防又は改善剤、或いは皮膚外用剤(「MMPs活性阻害剤等」と称する)となり得、また、MMPs活性阻害剤等を製造するために使用することができる。すなわち、本発明のMMPs活性阻害剤等は、皮膚の弾力性やハリが低下し、タルミやシワが気になるヒトに適用して、タルミの予防又は改善、シワの予防又は改善のために使用することができる。
当該MMPs活性阻害剤等は、それ自体、MMPs活性の阻害、タルミの予防又は改善、シワの予防又は改善、或いは皮膚老化予防又は改善のための、化粧品、医薬品部外品、医薬品であってもよく、又は当該化粧品、医薬部外品、医薬品等に配合して使用される素材又は製剤であってもよい。
本明細書において、「マトリックスメタロプロテアーゼ(MMPs)」とは、コラーゲン、エラスチン、フィブロネクチンといった細胞外マトリックスタンパク質を主要な基質とする一群のプロテアーゼの総称を意味し、コラゲナーゼ群(MMP−1、MMP−8、MMP−13等)、ゼラチナーゼ群(MMP−2、MMP−9)、ストロムライシン群(MMP−3、MMP−10)の何れのものでもよいが、線維芽細胞中に含まれるものが好ましく、コラゲナーゼ群(MMP−1、MMP−8、MMP−13等)、ゼラチナーゼ群(MMP−2、MMP−9)が好ましい。
また、「MMPs活性阻害」とは、MMPs活性に対し拮抗作用を有することを意味する。
また「皮膚のタルミ予防又は改善」には、皮膚の弾性低下に伴って生じる皮膚のタルミの抑制や回復、ハリの回復や維持が包含される。
また、「シワ」とは、長期紫外線曝露、乾燥、加齢等により、皮膚に回復し難い深い溝が形成されたもの、すなわち「深いシワ」の他、保湿剤等を用いて改善できるような「小じわ」を含む概念である。
「皮膚老化」とは、加齢に伴う生理的老化と日光暴露(紫外線)による光老化の何れか或いは両方を包含し、主として皮膚にハリ、肌理が無くなりシワやタルミが生じることを意味する。
本発明のMMPs活性阻害剤等を化粧品、医薬部外品又は医薬品等として使用する場合は、皮膚外用剤の形態で、具体的には、軟膏、乳化化粧料、クリーム、乳液、ローション、ジェル、エアゾール等の種々の形態で用いることができる。
斯かる上記製剤は、それぞれ一般的な製造法により、直接又は製剤上許容し得る担体、例えば、各種油剤、界面活性剤、ゲル化剤、防腐剤、酸化防止剤、溶剤、アルコール、水、キレート剤、増粘剤、紫外線吸収剤、乳化安定剤、pH調整剤、色素、香料等とともに混合、分散した後、所望の形態に加工することによって得ることができる。また、これらの化粧品、医薬部外品又は医薬品等には、それぞれの製剤に応じて、適宜、植物抽出物、殺菌剤、保湿剤、抗炎症剤、抗菌剤、清涼剤、抗脂漏剤等を本発明の効果を妨害しない範囲で適宜配合することができる。
当該化粧品、医薬部外品又は医薬品等中の本発明の植物又はその抽出物の含有量は、一般的に固形分濃度として0.0001〜30質量%とするのが好ましく、0.001〜10質量%とするのがより好ましい。
上記化粧品、医薬部外品又は医薬品の投与量は、効果が得られる量であれば特に限定されず、対象者の状態、体重、性別、年齢又はその他の要因に従って変動し得るが、成人(60kg)1人当たり1日、本発明の植物又はその抽出物(乾燥物換算)として、例えば0.1mg〜3.0gとするのが好ましく、更に1.0mg〜1.0gとするのが好ましい。また、当該製剤は、任意の摂取・投与計画に従って摂取・投与され得るが、1日1回〜数回に分け、数週間〜数カ月間継続して投与することが好ましい。
また、上記化粧品、医薬品又は医薬部外品の適用対象者としては、それを必要としていれば特に限定されないが、皮膚のタルミやハリの予防又は改善、シワの予防又は改善等の皮膚老化の予防又は改善を望むヒトが好ましい。
上述した実施形態に関し、本発明はさらに以下の用途を開示する。
<1>Cranesbill及びDogwood Bark Americanから選ばれる一種以上の植物又はその抽出物を有効成分とするマトリックスメタロプロテアーゼ活性阻害剤。
<2>Cranesbill及びDogwood Bark Americanから選ばれる一種以上の植物又はその抽出物を有効成分とする皮膚のタルミ予防又は改善剤。
<3>Cranesbill及びDogwood Bark Americanから選ばれる一種以上の植物又はその抽出物を有効成分とするシワ予防又は改善剤。
<4>Cranesbill及びDogwood Bark Americanから選ばれる一種以上の植物又はその抽出物を有効成分とする皮膚老化予防又は改善剤。
<5>Cranesbill及びDogwood Bark Americanから選ばれる一種以上の植物又はその抽出物を含有する皮膚外用剤。
<6>マトリックスメタロプロテアーゼ活性阻害剤を製造するための、Cranesbill及びDogwood Bark Americanから選ばれる一種以上の植物又はその抽出物の使用。
<7>皮膚のタルミ予防又は改善剤を製造するための、Cranesbill及びDogwood Bark Americanから選ばれる一種以上の植物又はその抽出物の使用。
<8>シワ予防又は改善剤を製造するための、Cranesbill及びDogwood Bark Americanから選ばれる一種以上の植物又はその抽出物の使用。
<9>皮膚老化予防又は改善剤を製造するための、Cranesbill及びDogwood Bark Americanから選ばれる一種以上の植物又はその抽出物の使用。
<10>皮膚外用剤を製造するための、Cranesbill及びDogwood Bark Americanから選ばれる一種以上の植物又はその抽出物の使用。

<11>マトリックスメタロプロテアーゼ活性阻害に使用するためのCranesbill及びDogwood Bark Americanから選ばれる一種以上の植物又はその抽出物。
<12>皮膚のタルミ予防又は改善に使用するためのCranesbill及びDogwood Bark Americanから選ばれる一種以上の植物又はその抽出物。
<13>シワ予防又は改善に使用するためのCranesbill及びDogwood Bark Americanから選ばれる一種以上の植物又はその抽出物。
<14>皮膚老化予防又は改善に使用するためのCranesbill及びDogwood Bark Americanから選ばれる一種以上の植物又はその抽出物。
<15>皮膚外用に使用するためのCranesbill及びDogwood Bark Americanから選ばれる一種以上の植物又はその抽出物。
<16>Cranesbill及びDogwood Bark Americanから選ばれる一種以上の植物又はその抽出物を、それらを必要とする対象に有効量で投与又は摂取するマトリックスメタロプロテアーゼ活性阻害方法。
<17>Cranesbill及びDogwood Bark Americanから選ばれる一種以上の植物又はその抽出物を、それらを必要とする対象に有効量で投与又は摂取する皮膚のタルミ予防又は改善方法。
<18>Cranesbill及びDogwood Bark Americanから選ばれる一種以上の植物又はその抽出物を、それらを必要とする対象に有効量で投与又は摂取するシワ予防又は改善方法。
<19>Cranesbill及びDogwood Bark Americanから選ばれる一種以上の植物又はその抽出物を、それらを必要とする対象に有効量で投与又は摂取する皮膚老化予防又は改善方法。
<20>非治療的な方法である前記<16>〜<19>の方法。
<21>前記<1>、<6>、<11>、<16>において、マトリックスメタロプロテアーゼは、好適には、コラゲナーゼ群、及びゼラチナーゼ群から選ばれる1種以上である。
<22>前記<1>〜<21>において、植物の使用部位は、好適には、Cranesbillは根茎、Dogwood Bark Americanは樹皮根である。
<23>前記<1>〜<21>において、植物抽出物を得るための抽出溶剤は、好適には、水、アルコール系(アルコール類及び/又は多価アルコール類)溶剤、又は水−アルコール系混合溶剤である。ここで、アルコール類としてはメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールがより好ましく、エタノールがさらに好ましく、また、多価アルコール類としてはブチレングリコールがより好ましい。
<24> 前記<1>〜<21>において、植物抽出物を得るための抽出溶剤は、好適には水−アルコール系混合溶剤であり、更に好適には、アルコールの濃度が20%(v/v)以上、50%(v/v)以上又は90%(v/v)以上、そして80%(v/v)以下、90%(v/v)以下又は95%(v/v)以下である。
<25> 前記<1>〜<21>において、植物抽出物は、好適には、植物体1質量部に対して1質量部以上50質量部以下の抽出溶剤を用い、4℃以上100℃以下にて0.5時間以上30日間以下抽出されるものである。また、植物抽出物は、好適には、抽出溶剤として水を用いる場合には、植物体1質量部に対して5質量部以上30質量部以下の抽出溶剤を用い、40℃以上100℃以下にて1時間以上1日以下抽出されるものであり、抽出溶剤として水−エタノール混合溶剤を用いる場合には、植物体1質量部に対して5質量部以上30質量部以下の抽出溶剤を用い、室温以上還流下で1時間以上20日間以下抽出されるものである。
以下、実施例を示し、本発明をより具体的に説明する。
実施例1 Cranesbill抽出物の製造
Cranesbillの根茎(American Botanicals社より入手)40gに50重量%エタノール水溶液を400ml加え、室温で17日間浸漬後、ろ過し、濃縮してCranesbill抽出物8.89gを得た。
実施例2 Dogwood Bark American抽出物の製造
Dogwood Bark Americanの樹皮(Monteagle Herbs社より入手)50gに50重量%エタノール水溶液を500ml加え、室温で20日間浸漬後、ろ過し、濃縮してDogwood Bark American抽出物4.99gを得た。
試験例1 植物抽出物のMMPs活性阻害作用
(1)細胞の培養と培養上清濃縮液の調製
MMPsの酵素源として線維芽細胞の培養上清を用いた。すなわち、ヒト新生児包皮由来正常線維芽細胞(クラボウ)を8−15継代程度まで5% FBS含有DMEM(Invitrogen)を用いてT−175フラスコにて培養し、数日間培養後の培養上清を回収した。セントリプレップ YM−10(Millipore)を用いた限外ろ過法により、培養上清を約30倍に濃縮してタンパク質量を定量した。培養上清濃縮液のタンパク質量は、BCA Protein Assay Kit(Pierce)を用いて、マニュアルに従い測定した。
(2)蛍光基質の切断活性(MMPs活性)の測定
96 穴プレートに、50μLの線維芽細胞培養上清濃縮液(400μg/well)と、複数のMMPs(MMP−1,−2,−7,−8,−9,−11,−12,-13,−14,−16)により切断を受ける蛍光基質としての50μLのFluorescence Substrate XI (R&D systems:終濃度 10μM)を混合し、実施例1及び2で調製した植物抽出物(50%EtOH抽出物、固形残分濃度1.0w/v%)を終濃度で0.01w/v%となるよう添加した。コントロールとして、同量の50%EtOHを添加した。また、主にMMP−1、MMP−2、MMP−8などを阻害する合成化合物であるGM6001(Calbiochem)を、MMPs阻害剤として反応系の陽性対照に用いた(終濃度10μM)。なお、培養上清濃縮液の濃度調製および反応系のバッファーにはTCNBバッファー(50mM Tris、10mM CaCl2、150mM NaCl、0.05% Brij−35:pH7.5)を用いた。混合物を37℃で30分間インキュベートした後、蛍光プレートリーダーにて蛍光量をカウントした(Ex:355nm、Em:430nm)。コントロールの基質切断活性を100とし、植物抽出物添加時のそれをコントロールに対する相対値(%)で求めた。結果を図1示す。
図1より、本発明の植物抽出物には優れたMMPs活性阻害作用が認められた。

Claims (5)

  1. Cranesbill及びDogwood Bark Americanから選ばれる一種以上の植物又はその抽出物を有効成分とするマトリックスメタロプロテアーゼ活性阻害剤。
  2. Cranesbill及びDogwood Bark Americanから選ばれる一種以上の植物又はその抽出物を有効成分とする皮膚のタルミ予防又は改善剤。
  3. Cranesbill及びDogwood Bark Americanから選ばれる一種以上の植物又はその抽出物を有効成分とするシワ予防又は改善剤。
  4. Cranesbill及びDogwood Bark Americanから選ばれる一種以上の植物又はその抽出物を有効成分とする皮膚老化予防又は改善剤。
  5. Cranesbill及びDogwood Bark Americanから選ばれる一種以上の植物又はその抽出物を含有する皮膚外用剤。
JP2012140833A 2012-06-22 2012-06-22 MMPs活性阻害剤 Pending JP2014005222A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012140833A JP2014005222A (ja) 2012-06-22 2012-06-22 MMPs活性阻害剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012140833A JP2014005222A (ja) 2012-06-22 2012-06-22 MMPs活性阻害剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014005222A true JP2014005222A (ja) 2014-01-16

Family

ID=50103309

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012140833A Pending JP2014005222A (ja) 2012-06-22 2012-06-22 MMPs活性阻害剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014005222A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015212236A (ja) * 2014-05-02 2015-11-26 オリザ油化株式会社 フィブロネクチン発現促進剤

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004075661A (ja) * 2002-06-18 2004-03-11 Shiseido Co Ltd 表皮基底膜ケアを特徴とする皮膚外用剤、皮膚基底膜構造形成促進剤および人工皮膚の製造方法
JP2005008539A (ja) * 2003-06-17 2005-01-13 Fancl Corp マトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤
JP2008520588A (ja) * 2004-11-18 2008-06-19 ビオファーマコペ デジン アンテルナショナル インク. 植物抽出物およびその皮膚科使用法
US20080166335A1 (en) * 2004-03-08 2008-07-10 Olivier Courtin Slimming Cosmetic Composition Comprising a Metalloproteinase as an Active Agent
JP2011184308A (ja) * 2010-03-04 2011-09-22 Shiseido Co Ltd 皮膚外用剤

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004075661A (ja) * 2002-06-18 2004-03-11 Shiseido Co Ltd 表皮基底膜ケアを特徴とする皮膚外用剤、皮膚基底膜構造形成促進剤および人工皮膚の製造方法
JP2005008539A (ja) * 2003-06-17 2005-01-13 Fancl Corp マトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤
US20080166335A1 (en) * 2004-03-08 2008-07-10 Olivier Courtin Slimming Cosmetic Composition Comprising a Metalloproteinase as an Active Agent
JP2008520588A (ja) * 2004-11-18 2008-06-19 ビオファーマコペ デジン アンテルナショナル インク. 植物抽出物およびその皮膚科使用法
JP2011184308A (ja) * 2010-03-04 2011-09-22 Shiseido Co Ltd 皮膚外用剤

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015212236A (ja) * 2014-05-02 2015-11-26 オリザ油化株式会社 フィブロネクチン発現促進剤

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101478945B1 (ko) 자생 식물 및 천연 한약재 추출물을 함유한 샴푸 조성물
KR20130056701A (ko) 홍삼 및 천연식물 유래 추출물을 포함하는 구강내 항염, 항균 및 소취를 위한 조성물
JP2008184440A (ja) 紫外線細胞障害改善用皮膚外用剤
JPH0717845A (ja) 皮膚外用剤
KR101780486B1 (ko) 에키네시아 추출물을 함유하는 화장료 조성물
JP2011504922A (ja) ラン抽出物を含有する化粧品用又は皮膚科学的組成物及び上記組成物を用いた美容ケア方法
JP2011178747A (ja) マトリックスメタロプロテアーゼ(mmp)産生阻害剤
JP2008184441A (ja) 細胞増殖促進用皮膚外用剤
KR102445830B1 (ko) 밀싹추출물을 유효성분으로 포함하는 피부 보습용 화장료 조성물
JP2008184439A (ja) 活性酸素種細胞障害改善用皮膚外用剤
JP2010083849A (ja) 皮膚外用剤
KR20170099098A (ko) 허브추출물을 포함한 클렌징 화장료의 혼합 조성물 및 제조방법
JP2011001326A (ja) エンドセリン−1mRNA発現抑制剤
JP2014005222A (ja) MMPs活性阻害剤
KR102199858B1 (ko) 한방 복합 추출물을 유효성분으로 포함하는 화장료 조성물
KR102226179B1 (ko) 항노화 화장료 조성물
JP2018002704A (ja) フィラグリン産生促進剤、インボルクリン産生促進剤、ロリクリン産生促進剤、コルネオデスモシン産生促進剤
JP2015131798A (ja) メイラード反応阻害剤
JP2010215535A (ja) メラニン産生抑制剤
JP2018002703A (ja) ソラヤシン産生促進剤
WO2022092124A1 (ja) マトリックスメタロプロテアーゼ1発現抑制剤、皮膚外用剤、及びマトリックスメタロプロテアーゼ1発現抑制のための使用
KR20200045091A (ko) 비듬방지용 헤어화장료 조성물
KR20150050980A (ko) 윈터체리 추출물을 유효성분으로 포함하는 항염 화장료 조성물 또는 항염 피부 외용제
JP7316647B2 (ja) カテプシンv活性促進剤及びgata-3産生抑制剤
JP5690149B2 (ja) 外用剤又は内用剤

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150326

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160105

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20160426