JP2014005159A - 単結晶の製造装置および製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】長尺状の単結晶を製造可能な単結晶の製造装置および製造方法を提供する。
【解決手段】単結晶の製造装置10は、成長容器1と、加熱部2と、冷却部20とを有する。成長容器1は、原料14および種基板13を収容するためのものである。加熱部2は、原料14が昇華するように成長容器1を加熱するためのものである。冷却部20は、種基板保持部12から熱を吸収するように種基板保持部12に対向して配置されている。成長容器1は、原料14が配置される収容部15と、収容部15と接して配置され、かつ種基板13を保持するための種基板保持部12とを含む。冷却部20は、種基板保持部12からの単位時間あたりの吸熱量を変化可能に構成されている。
【選択図】図1
【解決手段】単結晶の製造装置10は、成長容器1と、加熱部2と、冷却部20とを有する。成長容器1は、原料14および種基板13を収容するためのものである。加熱部2は、原料14が昇華するように成長容器1を加熱するためのものである。冷却部20は、種基板保持部12から熱を吸収するように種基板保持部12に対向して配置されている。成長容器1は、原料14が配置される収容部15と、収容部15と接して配置され、かつ種基板13を保持するための種基板保持部12とを含む。冷却部20は、種基板保持部12からの単位時間あたりの吸熱量を変化可能に構成されている。
【選択図】図1
Description
この発明は、単結晶の製造装置および製造方法に関し、より特定的には昇華法による単結晶の製造装置および製造方法に関する。
近年、半導体装置の製造用に炭化珪素基板が用いられ始めている。炭化珪素は珪素に比べて大きなバンドギャップを有する。そのため、炭化珪素基板を用いた半導体装置は、耐圧が高く、オン抵抗が低く、また高温環境下での特性の劣化が小さいといった利点を有する。
たとえば特開平06−1699号公報(特許文献1)、特表2003−527295号公報(特許文献2)および特開2000−219594号公報(特許文献3)において、昇華法により炭化珪素単結晶を成長させる技術が記載されている。
上記方法によれば、坩堝に炭化珪素原料および種基板が配置され、炭化珪素原料が加熱されることにより昇華する。昇華した炭化珪素原料は種基板上で再結晶することにより種基板上で炭化珪素単結晶が成長する。
しかしながら、昇華法により種基板上に成長する単結晶の成長速度は、単結晶が成長するにつれて遅くなる。それゆえ、長尺状の単結晶を得ることは困難であった。
この発明は、上記のような課題を解決するために成されたものであり、その目的は、長尺状の単結晶を製造可能な単結晶の製造装置および製造方法を提供することである。
本発明者は、昇華法における単結晶の成長速度について鋭意研究の結果、以下の知見を得た。昇華法によって種基板上に単結晶が成長するにつれて、単結晶の表面が原料に近づく。そのため、単結晶の温度が高くなることにより、単結晶と原料との温度差が小さくなる。結果として、種基板上に成長する単結晶の成長速度は単結晶が成長するにつれて小さくなり、長尺状の結晶が得られない。
本発明に係る単結晶の製造装置は、成長容器と、加熱部と、冷却部とを有する。成長容器は、原料および種基板を収容するためのものである。加熱部は、原料が昇華するように成長容器を加熱するためのものである。冷却部は、種基板保持部から熱を吸収するように種基板保持部に対向して配置されている。成長容器は、原料が配置される収容部と、収容部と接して配置され、かつ種基板を保持するための種基板保持部とを含む。冷却部は、種基板保持部からの単位時間あたりの吸熱量を変化可能に構成されている。
本発明に係る単結晶の製造装置によれば、冷却部は、種基板保持部からの単位時間あたりの吸熱量を変化可能に構成されている。種基板保持部からの単位時間あたりの吸熱量を増加させることにより、種基板上に成長した単結晶の温度上昇を抑制することができる。これにより、種基板上に成長した単結晶の表面温度と原料の温度との差を大きく維持することができる。結果として、種基板上に成長する単結晶の成長速度が単結晶の成長につれて小さくなることを抑制することができるので、長尺状の単結晶を得ることができる。
上記の単結晶の製造装置において好ましくは、成長容器を囲うように形成された断熱部をさらに有する。冷却部は、種基板保持部に対向して配置された吸熱体と、吸熱体に接続された伝熱部とを含む。吸熱体は、断熱部と種基板保持部との間に配置され、伝熱部は、吸熱体から断熱部を貫通して断熱部の外側へ延在するように配置されている。
種基板保持部に対向して配置された吸熱体と断熱部の外側へ延在するように配置されている伝熱部により、効率的に種基板保持部の温度を低減することができる。
上記の単結晶の製造装置において好ましくは、冷却部は、伝熱部を介して吸熱体と接続された冷却機構をさらに含む。冷却機構は、吸熱体を能動的に冷却することにより種基板保持部から熱を吸収可能である。これにより、効率的に種基板保持部の温度を低減することができる。
上記の単結晶の製造装置において好ましくは、冷却部は、吸熱体を種基板保持部に近づく方向に移動させるための移動機構を含む。これにより、単結晶が成長するにつれて、種基板保持部の吸熱量を増加させることができる。
上記の単結晶の製造装置において好ましくは、種基板保持部の温度を測定するための温度計をさらに有する。これにより、精度良く種基板保持部の温度を低減することができる。
本発明に係る単結晶の製造方法は以下の工程を有している。種基板が種基板保持部によって保持される。原料を昇華させることにより種基板上に単結晶が成長する。単結晶を成長させる工程は、冷却部により種基板保持部の熱を吸収する工程を含む。種基板保持部の熱を吸収する工程は、単結晶が成長するにつれて種基板保持部からの単位時間あたりの吸熱量を増加させる工程を有する。
本発明に係る単結晶の製造方法によれば、種基板保持部の熱を吸収する工程は、単結晶が成長するにつれて種基板保持部からの単位時間あたりの吸熱量を増加させる工程を有する。種基板保持部からの単位時間あたりの吸熱量を増加させることにより、種基板上に成長した単結晶の温度上昇を抑制することができる。これにより、種基板上に成長した単結晶の表面温度と原料の温度との差を大きく維持することができる。結果として、種基板上に成長する単結晶の成長速度が単結晶の成長につれて小さくなることを抑制することができるので、長尺状の単結晶を得ることができる。
上記の単結晶の製造方法において好ましくは、種基板保持部からの単位時間あたりの吸熱量を増加させる工程は、種基板保持部に対向して設けられた吸熱体を冷却機構により能動的に冷却することにより行われる。これにより、効率的に種基板保持部の温度を低減することができる。
上記の単結晶の製造方法において好ましくは、種基板保持部からの単位時間あたりの吸熱量を増加させる工程は、種基板保持部に対向して設けられた吸熱体と種基板保持部との距離を小さくすることにより行われる。これにより、種基板上に成長する単結晶の成長速度が単結晶の成長につれて小さくなることを抑制することができるので、効率的に長尺状の単結晶を得ることができる。
上記の単結晶の製造方法において好ましくは、種基板保持部の温度を測定する工程をさらに有する。種基板保持部からの単位時間あたりの吸熱量を増加させる工程では、種基板保持部の温度に基づいて単位時間あたりの吸熱量が調整される。これにより、精度良く種基板保持部の温度を低減することができる。
本発明によれば、長尺状の単結晶を製造可能な単結晶の製造装置および製造方法を提供することができる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。
(実施の形態1)
図1および図2を参照して、本発明の実施の形態1に係る単結晶の製造装置の構成について説明する。
図1および図2を参照して、本発明の実施の形態1に係る単結晶の製造装置の構成について説明する。
本実施の形態に係る単結晶の製造装置は、成長容器1と、加熱部2と、冷却部20と、断熱部4と、金属容器6とを主に有している。成長容器1は、たとえば炭化珪素からなる原料14と、原料14に対向して配置された種基板13とを収容するための坩堝である。成長容器1は、原料14が配置される収容部15と、種基板13を保持するための種基板保持部12とを有している。種基板保持部12は、収容部15と接しており、収容部15の蓋である。
加熱部2は、成長容器1の収容部15に収容されている原料14を加熱するためのものであり、収容部15に対向して配置されている。加熱部2は、たとえば抵抗型の発熱体からなる。発熱体とは、たとえばカーボンである。加熱部2には、加熱部2に電流を印加するための電流導入部3が接続されている。電流導入部3は電極5と電気的に接続されている。電極5から電流導入部3を通って加熱部2に電流が供給可能である。成長容器1は図示されていないカーボン材で断熱部4に固定されている。
冷却部20は、種基板保持部12から熱を吸収するように種基板保持部12に対向して配置されている。冷却部20は、種基板保持部12からの単位時間あたりの吸熱量を変化可能に構成されている。冷却部20は、種基板保持部12に対向して配置された吸熱体16と、吸熱体16に接続された伝熱部17と、伝熱部17を冷却するための冷却機構18とを有する。伝熱部17の一端17aは吸熱体16と接し、他端17bは冷却機構18と接する。吸熱体16および伝熱部17はたとえばカーボンからなる。冷却機構18は、伝熱部17を冷却することにより、伝熱部17と接続されている吸熱体16を能動的に冷却するためのものである。冷却機構18は、たとえば吸熱体16よりも低い温度を有する冷却液を伝熱部17と接触させることにより吸熱体16を能動的に冷却可能な機構である。冷却機構18は、たとえば吸熱体16よりも低い温度を有する冷風を伝熱部17に吹きかけることにより吸熱体16を強制的に冷却するシステムであってもよい。好ましくは、冷却機構18は吸熱体16の温度を調整するための機構を有している。
断熱部4は、成長容器1を囲うように形成されており、成長容器1を外部から断熱するためのものである。断熱部4は、たとえばカーボン繊維成形材やフェルトなどからなる。断熱部4aは、加熱部2と金属容器6との間に配置されている。断熱部4bは、断熱部4bの側壁面4fが成長容器1を取り囲むように配置されている。断熱部4bには、断熱部4bの外壁面4cと内壁面4dとを貫通する貫通孔4eが形成されている。当該貫通孔4eを通って、吸熱体16と接続されている伝熱部17が断熱部4の内側から外側へ延在して配置されている。伝熱部17は、さらに金属容器6の外部にまで延在している。吸熱体16は、断熱部4bの内壁面4dと種基板保持部12との間に配置されている。
図1を参照して、実施の形態1に係る炭化珪素単結晶の製造方法について説明する。
図1を参照して、種基板保持工程(図5:S10)が実施される。種基板保持工程(S10)においては、種基板13が種基板保持部12により保持される。種基板13は、たとえば円板状であり炭化珪素単結晶から成る。また、種基板13のポリタイプはたとえば4Hであり、直径はたとえば6インチである。収容部15には、たとえば多結晶炭化珪素からなる原料14が配置される。原料14は、種基板13に対向して配置される。
図1を参照して、種基板保持工程(図5:S10)が実施される。種基板保持工程(S10)においては、種基板13が種基板保持部12により保持される。種基板13は、たとえば円板状であり炭化珪素単結晶から成る。また、種基板13のポリタイプはたとえば4Hであり、直径はたとえば6インチである。収容部15には、たとえば多結晶炭化珪素からなる原料14が配置される。原料14は、種基板13に対向して配置される。
次に、単結晶成長工程(図5:S20)が実施される。具体的には、金属容器6を真空排気しながら成長容器1の温度を1500℃程度にまで昇温する。金属容器6にアルゴン(Ar)を充填して内圧をたとえば90kPaにする。成長容器1を加熱部2によって加熱することで、成長容器1の温度をたとえば2000℃以上2400℃以下程度に昇温する。昇温中、1slm程度のArガスを流しながら成長炉の圧力をたとえば90kPaに保持する。上記成長温度に到達した後、Arの圧力をたとえば0.1kPa以上5kPa以下程度に減圧することにより、炭化珪素からなる原料14が昇華して、種基板13上に炭化珪素単結晶の成長が開始される。なお、炭化珪素単結晶が成長する工程においては、原料14の温度は種基板13の温度よりも高く設定される。
炭化珪素単結晶を成長させる工程においては、冷却部20により種基板保持部12の熱が吸収される。具体的には、炭化珪素単結晶が成長するにつれて種基板保持部12からの単位時間あたりの吸熱量を増加させる。種基板保持部12からの単位時間あたりの吸熱量を増加させる工程は、種基板保持部12に対向して設けられた吸熱体16を冷却機構18により能動的に冷却することにより行われる。具体的には、たとえば吸熱体16よりも低い温度を有する冷却液を伝熱部17と接触させることにより吸熱体16を能動的に冷却する。そして、炭化珪素単結晶が成長するにつれて(つまり時間の経過とともに)、伝熱部17と接触する冷却液の量を増加させたり、伝熱部17と接触する冷却液の温度を下げることにより、種基板保持部12からの単位時間あたりの吸熱量を増加させる。
なお、単結晶が成長するにつれて種基板保持部12からの単位時間あたりの吸熱量を増加させるとは、単結晶の成長開始時点における単位時間あたりの吸熱量と比較して、成長終了時点において単位時間あたりの吸熱量が増加しておればよく、成長途中段階において、一時的に単位時間あたりの吸熱量が減少しても構わない。
また、本実施の形態において、単結晶として炭化珪素単結晶を例に挙げて説明したがこの材料に限定されない。単結晶としては、炭化珪素の他にたとえばシリコンや窒化ガリウムなどが挙げられる。
次に、実施の形態1の作用効果について説明する。
実施の形態1に係る単結晶の製造装置によれば、冷却部20は、種基板保持部12からの単位時間あたりの吸熱量を変化可能に構成されている。また、実施の形態1に係る単結晶の製造方法によれば、種基板保持部12の熱を吸収する工程は、単結晶が成長するにつれて種基板保持部12からの単位時間あたりの吸熱量を増加させる工程を有する。種基板保持部12からの単位時間あたりの吸熱量を増加させることにより、種基板13上に成長した単結晶の温度上昇を抑制することができる。これにより、種基板13上に成長した単結晶の表面温度と原料の温度との差を大きく維持することができる。結果として、種基板13上に成長する単結晶の成長速度が単結晶の成長につれて小さくなることを抑制することができるので、長尺状の単結晶を得ることができる。
実施の形態1に係る単結晶の製造装置によれば、冷却部20は、種基板保持部12からの単位時間あたりの吸熱量を変化可能に構成されている。また、実施の形態1に係る単結晶の製造方法によれば、種基板保持部12の熱を吸収する工程は、単結晶が成長するにつれて種基板保持部12からの単位時間あたりの吸熱量を増加させる工程を有する。種基板保持部12からの単位時間あたりの吸熱量を増加させることにより、種基板13上に成長した単結晶の温度上昇を抑制することができる。これにより、種基板13上に成長した単結晶の表面温度と原料の温度との差を大きく維持することができる。結果として、種基板13上に成長する単結晶の成長速度が単結晶の成長につれて小さくなることを抑制することができるので、長尺状の単結晶を得ることができる。
また、実施の形態1に係る単結晶の製造装置によれば、種基板保持部12に対向して配置された吸熱体16と断熱部4の外側へ延在するように配置されている伝熱部17により、効率的に種基板保持部12の温度を低減することができる。
さらに、実施の形態1に係る単結晶の製造装置によれば、冷却部20は、伝熱部17を介して吸熱体16と接続された冷却機構18をさらに含んでいる。冷却機構18は、吸熱体16を能動的に冷却することにより種基板保持部12から熱を吸収可能である。また、種基板保持部12からの単位時間あたりの吸熱量を増加させる工程は、種基板保持部12に対向して設けられた吸熱体16を冷却機構18により能動的に冷却することにより行われる。これにより、効率的に種基板保持部12の温度を低減することができる。
(実施の形態2)
図3を参照して、本発明の実施の形態2に係る単結晶の製造装置の構成について説明する。
図3を参照して、本発明の実施の形態2に係る単結晶の製造装置の構成について説明する。
実施の形態2に係る単結晶の製造装置は、実施の形態1に係る単結晶の製造装置における冷却機構18の代わりに移動機構21を有している点において実施の形態1に係る単結晶の製造装置と異なっており、他の点については実施の形態1に係る単結晶の製造装置と同様の構成を有している。
図3に示すように、実施の形態2に係る単結晶の製造装置10の冷却部20は、吸熱体16と、伝熱部17と、移動機構21とを有している。移動機構21は、吸熱体16を種基板保持部12に近づく方向に移動させるためのものである。具体的には、たとえば移動機構21により伝熱部17を降下させることにより、吸熱体16が種基板保持部12に接近するように構成されている。好ましくは、移動機構21は、吸熱体16を伝熱部17が延在する方向に沿って上方向および下方向に移動可能に構成されている。
次に、実施の形態2に係る炭化珪素単結晶の製造方法について説明する。
実施の形態2に係る単結晶の製造装置は、種基板保持部12から単位時間あたりの吸熱量を増加させる方法において実施の形態1に係る単結晶の製造方法と異なっており、他の点については実施の形態1に係る単結晶の製造方法と同様である。
実施の形態2に係る単結晶の製造装置は、種基板保持部12から単位時間あたりの吸熱量を増加させる方法において実施の形態1に係る単結晶の製造方法と異なっており、他の点については実施の形態1に係る単結晶の製造方法と同様である。
具体的には、実施の形態2に係る単結晶の製造方法は、単結晶が成長するにつれて種基板保持部12からの単位時間あたりの吸熱量を増加させる工程を有している。当該工程は、種基板保持部12に対向して設けられた吸熱体16と種基板保持部12との距離を小さくすることにより行われる。具体的には、図3を参照して、たとえば伝熱部17を移動機構21を用いて図中下側へ移動させることにより、吸熱体16と種基板保持部12との距離を炭化珪素単結晶が成長するにつれて(成長時間の経過とともに)小さくする。言い換えれば、種基板13上に成長する炭化珪素単結晶の厚みが小さいときは吸熱体16と種基板保持部12との距離は大きく、炭化珪素単結晶の厚みが大きいときは吸熱体16と種基板保持部12との距離は小さくなるように、吸熱体16と種基板保持部12との距離が移動機構21により調整される。
次に、実施の形態2の作用効果について説明する。
実施の形態2に係る単結晶の製造装置において、冷却部20は、吸熱体16を種基板保持部12に近づく方向に移動させるための移動機構21を含む。また、実施の形態2に係る単結晶の製造方法において、種基板保持部12からの単位時間あたりの吸熱量を増加させる工程は、種基板保持部12に対向して設けられた吸熱体16と種基板保持部12との距離を小さくすることにより行われる。これにより、単結晶が成長するにつれて、種基板保持部12の吸熱量を増加させることができる。
実施の形態2に係る単結晶の製造装置において、冷却部20は、吸熱体16を種基板保持部12に近づく方向に移動させるための移動機構21を含む。また、実施の形態2に係る単結晶の製造方法において、種基板保持部12からの単位時間あたりの吸熱量を増加させる工程は、種基板保持部12に対向して設けられた吸熱体16と種基板保持部12との距離を小さくすることにより行われる。これにより、単結晶が成長するにつれて、種基板保持部12の吸熱量を増加させることができる。
(実施の形態3)
図4を参照して、本発明の実施の形態3に係る単結晶の製造装置の構成について説明する。
図4を参照して、本発明の実施の形態3に係る単結晶の製造装置の構成について説明する。
実施の形態3に係る単結晶の製造装置は、実施の形態2に係る単結晶の製造装置に加えて種基板保持部12の温度を測定するための温度計22を有している点において実施の形態2に係る単結晶の製造装置と異なっており、他の点については実施の形態2に係る単結晶の製造装置と同様の構成を有している。
図4に示すように、実施の形態3に係る単結晶の製造装置10は、種基板保持部12の温度を測定するための温度計22を有している。温度計22は、たとえば放射温度計であり、物体から放射される赤外線や可視光線などの強度を測定して、物体の温度を測定可能である。温度計22は、金属容器6の外部であって、伝熱部17の上方に配置されている。伝熱部17には、両端面を貫通する貫通孔17cが形成されている。言い換えれば、伝熱部17は円筒状を有している。吸熱体16には、伝熱部17の貫通孔17cと連接する貫通孔16cが形成されている。これにより、放射温度計は、吸熱体16の貫通孔16cおよび伝熱部17の貫通孔17cを通して、種基板保持部12の温度を測定可能である。
また、実施の形態3に係る単結晶の製造装置は、放射温度計により測定された種基板保持部12の温度に基づいて吸熱体16と種基板保持部12との距離を調整できるようなフィードバック機構(図示せず)を有している。
次に、実施の形態3に係る炭化珪素単結晶の製造方法について説明する。
実施の形態3に係る単結晶の製造装置は、種基板保持部12の温度を測定する工程を有している点において実施の形態2に係る単結晶の製造方法と異なっており、他の点については実施の形態2に係る単結晶の製造方法と同様である。
実施の形態3に係る単結晶の製造装置は、種基板保持部12の温度を測定する工程を有している点において実施の形態2に係る単結晶の製造方法と異なっており、他の点については実施の形態2に係る単結晶の製造方法と同様である。
具体的には、実施の形態3に係る単結晶の製造方法は、種基板保持部12の温度を測定する工程を有している。種基板保持部12の温度は、たとえば放射温度計により、吸熱体16の貫通孔16cおよび伝熱部17の貫通孔17cを通して測定される。
種基板保持部12からの単位時間あたりの吸熱量を増加させる工程では、上記種基板保持部12の温度測定工程で測定された温度に基づいて種基板保持部12からの単位時間あたりの吸熱量が調整される。具体的には、種基板保持部12の温度が高いときは、吸熱体16は、種基板保持部12に近づく方向に移動することにより、単位時間あたりの吸熱量が大きくなるように調整される。種基板保持部12の温度が低いときは、吸熱体16は、種基板保持部12から遠ざかる方向に移動することにより、単位時間あたりの吸熱量が小さくなるように調整される。
次に、実施の形態3の作用効果について説明する。
実施の形態3に係る単結晶の製造装置は、種基板保持部12の温度を測定するための温度計22をさらに有する。また、実施の形態3に係る単結晶の製造方法は、種基板保持部12の温度を測定する工程をさらに有する。種基板保持部12からの単位時間あたりの吸熱量を増加させる工程では、当該温度に基づいて単位時間あたりの吸熱量が調整される。これにより、精度良く種基板保持部12の温度を低減することができる。結果として、長尺状の単結晶の製造が可能となる。
実施の形態3に係る単結晶の製造装置は、種基板保持部12の温度を測定するための温度計22をさらに有する。また、実施の形態3に係る単結晶の製造方法は、種基板保持部12の温度を測定する工程をさらに有する。種基板保持部12からの単位時間あたりの吸熱量を増加させる工程では、当該温度に基づいて単位時間あたりの吸熱量が調整される。これにより、精度良く種基板保持部12の温度を低減することができる。結果として、長尺状の単結晶の製造が可能となる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 成長容器、2 加熱部、3 電流導入部、4,4a,4b 断熱部、5 電極、6 金属容器、10 製造装置、12 種基板保持部、13 種基板、14 原料、15 収容部、16 吸熱体、17 伝熱部、18 冷却機構、20 坩堝、21 移動機構、22 温度計。
Claims (9)
- 単結晶の製造装置であって、
原料および種基板を収容するための成長容器と、
前記原料が昇華するように前記成長容器を加熱するための加熱部とを備え、
前記成長容器は、前記原料が配置される収容部と、前記収容部と接して配置され、かつ前記種基板を保持するための種基板保持部とを含み、
前記単結晶の製造装置はさらに、
前記種基板保持部から熱を吸収するように前記種基板保持部に対向して配置された冷却部を備え、
前記冷却部は、前記種基板保持部からの単位時間あたりの吸熱量を変化可能に構成されている、単結晶の製造装置。 - 前記成長容器を囲うように形成された断熱部をさらに備え、
前記冷却部は、前記種基板保持部に対向して配置された吸熱体と、前記吸熱体に接続された伝熱部とを含み、
前記吸熱体は、前記断熱部と前記種基板保持部との間に配置され、前記伝熱部は、前記吸熱体から前記断熱部を貫通して前記断熱部の外側へ延在するように配置されている、請求項1に記載の単結晶の製造装置。 - 前記冷却部は、前記伝熱部を介して前記吸熱体と接続された冷却機構をさらに含み、
前記冷却機構は、前記吸熱体を能動的に冷却することにより前記種基板保持部から熱を吸収可能である、請求項2に記載の単結晶の製造装置。 - 前記冷却部は、前記吸熱体を前記種基板保持部に近づく方向に移動させるための移動機構を含む、請求項2に記載の単結晶の製造装置。
- 前記種基板保持部の温度を測定するための温度計をさらに備えた、請求項1〜4のいずれか1項に記載の単結晶の製造装置。
- 種基板を種基板保持部によって保持する工程と、
原料を昇華させることにより前記種基板上に単結晶を成長させる工程とを備え、
前記単結晶を成長させる工程は、冷却部により前記種基板保持部の熱を吸収する工程を含み、
前記種基板保持部の熱を吸収する工程は、前記単結晶が成長するにつれて前記種基板保持部からの単位時間あたりの吸熱量を増加させる工程を有する、単結晶の製造方法。 - 前記種基板保持部からの単位時間あたりの吸熱量を増加させる工程は、前記種基板保持部に対向して設けられた吸熱体を冷却機構により能動的に冷却することにより行われる、請求項6に記載の単結晶の製造方法。
- 前記種基板保持部からの単位時間あたりの吸熱量を増加させる工程は、前記種基板保持部に対向して設けられた吸熱体と前記種基板保持部との距離を小さくすることにより行われる、請求項6に記載の単結晶の製造方法。
- 前記種基板保持部の温度を測定する工程をさらに備え、
前記種基板保持部からの単位時間あたりの吸熱量を増加させる工程では、前記種基板保持部の温度に基づいて前記単位時間あたりの吸熱量が調整される、請求項6〜8のいずれか1項に記載の単結晶の製造方法。
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