JP2014004941A - 車両の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構成で、始動用モータ(ISG)を小型化できる動力伝達ユニットを備える車両の駆動装置を提供する。
【解決手段】
動力伝達ユニットU1は、始動用モータ15に接続されると共に、第1ワンウェイクラッチOWC1を介してエンジン2のクランク軸2aに接続されたサンギヤSと、クラッチCL2を介してクランク軸2aに対して断接切替可能に接続されたキャリアCと、第2ワンウェイクラッチOWC2を介してハウジングHに接続されたリングギヤRとを有する遊星歯車式の減速機構PGを備える。エンジン2を始動する際には、クラッチCL2を接続して始動用モータ15を正方向に回転駆動することで、減速機構PGで減速された始動用モータ15の回転がクランク軸2aに伝達され、エンジン2の始動後には、クランク軸2aの回転が第1ワンウェイクラッチOWC1を介して始動用モータ15側に伝達される。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両の駆動源である内燃機関と、該内燃機関の始動が可能な始動用の電動機とを備える車両の駆動装置に関する。
従来、駆動源としてのエンジン(内燃機関)及びモータ(電動機)を備えたハイブリッド車両の駆動装置がある。このようなハイブリッド車両の駆動装置には、車両駆動用のモータ(メインモータ)の大型化を避けるため、又はエンジンの始動性を向上させるために、上記のメインモータに加えてエンジンを始動する始動用モータ(ISG:Integrated Starter Generator)を設けたものがある。このような始動用モータを追加したハイブリッド車両の駆動装置では、エンジンを始動する機能をメインモータではなく始動用モータが担っている。また、この始動用モータは、エンジンを始動する機能だけでなく、エンジンの始動後に該エンジンの駆動力を受けて発電する発電機能も備えている。
上記のような始動用モータを設けたシステムでは、従来、始動用モータとエンジンとの間で動力伝達を行うための構成として、始動用モータの回転軸とエンジンのクランク軸との間を一対のプーリ及びそれらに架け渡した伝達ベルトを備えるベルト式の伝達機構で直接的に連結した構成が採用されている。
しかしながら、上記のようなベルト式の伝達機構で始動用モータの回転軸とエンジンのクランク軸とを連結した構成では、電動機の回転軸からエンジンのクランク軸までの間で回転を減速することができず、始動用モータに大きなトルクが必要となる。これにより、始動用モータの小形化が阻害され、装置の大型化、重量増、コスト増につながるおそれがある。
また、始動用モータの大型化により、エンジン始動トルクを伝達するために幅が広く高い張力を有する高容量の伝達ベルトが必要となる。そのため、部品の大型化、コスト増につながる。また、幅広の伝達ベルトを用いると、ベルト式伝達機構の搭載スペースが大きくなり、駆動装置の大型化につながる。さらに、大容量の伝達ベルトは動力伝達に伴うフリクションが大きいため、車両の燃費(燃料消費率)の低下につながる懸念もある。
また、上記のようなベルト式の伝達機構で始動用モータの回転軸とエンジンのクランク軸とを連結した構成では、内燃機関の停止時にも始動用モータの回転軸とエンジンのクランク軸と間の動力伝達経路を切り離すことができない。そのため、アイドルストップ時などにもエアコンを駆動できるようにするため、始動用モータとは別に、電動のエアコンプレッサを備えたエアコンユニットを搭載している。これにより、車両の搭載する高電圧駆動系として、車両駆動用のメインモータに用いる高電圧駆動系と、始動用モータに用いる高電圧駆動系と、電動コンプレッサに用いる高電圧駆動系それぞれが必要となる。そのため、高電圧駆動系が3系統必要となる。したがって、車両に搭載する高額な部品の点数が多くなり、コスト増につながる。
そこで、上記の点を考慮して、エンジンを始動するための始動用モータを備えたハイブリッド車両の駆動装置では、例えば特許文献1に示すように、始動用モータの回転軸とエンジンのクランク軸との間で効率的に動力を伝達するための動力伝達ユニットを備えている。特許文献1に記載のハイブリッド車両の駆動装置が備える動力伝達ユニットは、始動用エンジンに繋がれたプーリ側のシャフトとエンジンのクランクシャフトとの間に、遊星歯車機構と、油圧式のクラッチ(ブレーキ)と、ボール及びスプリングなどによる遠心力を利用した解放機構と、ワンウェイクラッチとを備える動力伝達ユニットを設けている。
しかしながら、この特許文献1に記載の動力伝達ユニットは、ユニットの内部に設置した油圧式のクラッチや、ボール及びスプリングを備えた解放機構を備えていることで、その構成及び動作が複雑で部品点数も多くなっている。そのため、当該ユニットを制御するための制御手段も複雑化し、駆動装置の大型化やコスト増につながるおそれがある。また、構造が複雑で部品点数も多いため、長期の動作により故障などの不具合が生じるおそれがあり、耐久性にも懸念がある。
特開平2−283960号公報
本発明は上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、内燃機関の始動が可能な電動機を備えた車両の駆動装置において、部品点数を少なく抑えた簡単な構成で、かつ、動作制御が容易な構成であり、電動機の小型化及び低コスト化を図ることができる動力伝達ユニットを備えた車両の駆動装置を提供することにある。
本発明にかかる車両の駆動装置は、車両の駆動源である内燃機関(2)と、電動機(15)と、電動機(15)の回転軸(S1)に接続されると共に、第1ワンウェイクラッチ(OWC1)を介して内燃機関(2)の機関出力軸(2a)に接続された第1回転要素(S)と、断接装置(CL2)を介して内燃機関(2)の機関出力軸(2a)に対して断接切替可能に接続された第2回転要素(C)と、第2ワンウェイクラッチ(OWC2)を介して固定側の部材(H)に接続された第3回転要素(R)とを有する遊星歯車式の減速機構(PG)と、を備え、第1ワンウェイクラッチ(OWC1)は、第1回転要素(S)の回転数が内燃機関(2)の機関出力軸(2a)の回転数よりも高いときに解放する構成であり、内燃機関(2)を始動する際には、断接装置(CL2)を接続して電動機(15)を回転駆動することで、減速機構(PG)で減速された電動機(15)の回転が断接装置(CL2)を介して内燃機関(2)の機関出力軸(2a)に伝達される一方、内燃機関(2)の始動後に該内燃機関(2)の駆動力を電動機(15)に伝達する際には、内燃機関(2)の機関出力軸(2a)の回転が第1ワンウェイクラッチ(OWC1)を介して電動機(15)の回転軸(S1)に伝達されるように構成したことを特徴とする。
本発明にかかる車両の駆動装置によれば、内燃機関の機関出力軸と電動機の回転軸との間に遊星歯車式の減速機構と断接装置とを設け、内燃機関の始動時には、減速機構で減速された電動機の回転が内燃機関の機関出力軸に伝達されるように構成したことで、電動機を減速駆動できる。したがって、減速機構の減速比の分、電動機に必要なトルクを小さく抑えることができる。これにより、電動機に低トルクかつ低回転の小型の電動機を用いることができ、電動機の小型化による軽量化、低コスト化を図ることができる。また、電動機の小型化、低トルク化が可能となることで、電動機を駆動する駆動用電源やそれに付随する機器の電気容量を小さく抑えることができ、電動機及びその駆動機器全体の小型化、低コスト化を図ることができる。
その一方で、内燃機関の機関出力軸と減速機構の第1回転要素との間には、第1回転要素の回転数が内燃機関の機関出力軸の回転数よりも高いときに解放する構成の第1ワンウェイクラッチを設けたことで、内燃機関の始動後に内燃機関の駆動力を電動機に伝達する際には、第1ワンウェイクラッチの係合(ロック)により、内燃機関の機関出力軸と電動機の回転軸とが直結状態となる。これにより、上記の減速機構を介さずに回転が伝達されるので、内燃機関の機関出力軸が高回転の場合でも電動機の回転軸が高回転にならずに済む。したがって、電動機の引き摺り及びそれに伴う損失を低く抑えることができる。
また、上記の駆動装置によれば、内燃機関の機関出力軸と電動機の回転軸との間の動力伝達経路を切り替えるための構成として、外部からの操作及び制御が不要な第1、第2ワンウェイクラッチを設けたことで、電動機の減速駆動による内燃機関の始動と、内燃機関の始動後の直結発電(内燃機関の機関出力軸と電動機の回転軸とを直結状態としての電動機による発電)との切り替えを自動的に行わせることが可能となる。したがって、上記切り替えのための複雑な制御機構が不要となる。これにより、駆動装置及び車両の小形化、軽量化、低コスト化を図ることができる。
また、上記の駆動装置では、上記の電動機(15)は、内燃機関(2)の始動用の第1電動機(15)であり、車両駆動用の第2電動機(3)をさらに備えるとよい。
また、本発明は、車両の駆動源である内燃機関(2)と、内燃機関(2)を始動するための始動用電動機として機能する第1電動機(15)と、車両の駆動源として機能する第2電動機(3)と、第1電動機(15)の回転軸(S1)に接続されると共に、第1ワンウェイクラッチ(OWC1)を介して内燃機関(2)の機関出力軸(2a)に接続された第1回転要素(S)と、断接装置(CL2)を介して内燃機関(2)の機関出力軸(2a)に対して断接切替可能に接続された第2回転要素(C)と、第2ワンウェイクラッチ(OWC2)を介して固定側の部材(H)に接続された第3回転要素(R)とを有する遊星歯車式の減速機構(PG)と、を備え、第1ワンウェイクラッチ(OWC1)は、第1回転要素(S)の回転数が内燃機関(2)の機関出力軸(2a)の回転数よりも高いときに解放する構成であり、内燃機関(2)を始動する際には、断接装置(CL2)を接続して第1電動機(15)を回転駆動することで、減速機構(PG)で減速された第1電動機(15)の回転が断接装置(CL2)を介して内燃機関(2)の機関出力軸(2a)に伝達される一方、内燃機関(2)の始動後に該内燃機関(2)の駆動力を第1電動機(15)に伝達する際には、内燃機関(2)の機関出力軸(2a)の回転が第1ワンウェイクラッチ(OWC1)を介して第1電動機(15)の回転軸(S1)に伝達されるように構成したことを特徴とする。
この構成によれば、駆動源としての内燃機関と電動機(第2電動機)とを備えるハイブリッド車両の駆動装置において、内燃機関の始動用の第1電動機を備えたことで、車両駆動用の第2電動機の大型化を回避し、かつ、内燃機関の良好な始動性を確保しながら、始動用電動機の小型化による低コスト化を図ることができる。
また、上記の駆動装置では、断接続装置(CL2)は、内燃機関(2)の機関出力軸(2a)と第2回転要素(C)との間の断接を切り替えると共に、内燃機関(2)の機関出力軸(2a)と第1ワンウェイクラッチ(OWC1)との間の断接も切り替える位置に設けられていてよい。
また、上記の駆動装置では、減速機構(PG)の第1回転要素(S)と第1電動機(15)の回転軸(S1)との間には、第1回転要素(S)に連結された第1プーリ(P1)及び第1電動機(15)の回転軸(S1)上に設けた第2プーリ(P2)と、第1プーリ(P1)と第2プーリ(P2)との間に架け渡された伝達ベルト(B)とを備えるベルト式の動力伝達機構(U2)が設けられていてよい。
この構成によれば、減速機構と第1電動機との間に上記の第1、第2プーリ及び伝達ベルトを備えるベルト式の動力伝達機構を設けたことで、第1電動機及び該第1電動機と減速機構との間の動力伝達機構の組付性を向上させることができる。すなわち、ベルト式の動力伝達機構は、プーリ間に伝達ベルトを架け渡した比較的に簡素な構成であり、かつ、駆動装置内で外部からのアクセスが容易な位置に設置することが可能であるため、その組付作業の良好な作業性を確保することができる。
また、本発明の駆動装置では、上記の第1、第2ワンウェイクラッチなどを含む減速機構を設けていることで、既述のように第1電動機の小型化、低トルク化が可能である。そのため、第1電動機と減速機構の間に上記のベルト式の動力伝達機構を設ける場合、ベルト伝達トルクが小さくて済む。したがって、伝達ベルトの小容量化、小幅化が可能となり、ベルト式動力伝達機構の構成の簡素化及び耐久性の向上を図ることができる。また、伝達ベルトの動作時のフリクションが低減するので、車両の燃費(燃料消費率)の向上にも寄与することができる。
また、上記の駆動装置では、内燃機関(2)の機関出力軸(2a)上に設置した慣性質量体(W)を備え、第1ワンウェイクラッチ(OWC1)及び断接装置(CL2)は、この慣性質量体(W)を介して内燃機関(2)の機関出力軸(2a)に接続されているとよい。この構成によれば、内燃機関の機関出力軸の回転に伴う振動や騒音を抑制するために設ける慣性質量体を利用して、始動用モータと内燃機関の機関出力軸との間で動力の伝達を行うことができる。したがって、部品の共用化によって、駆動装置の部品点数の削減、省スペース化、構成の簡素化などを図ることができる。
また、上記の駆動装置では、エアコンなどの車載補機を駆動するための補機駆動装置(29)を備え、補機駆動装置(29)は、電動機(15)の回転軸(S1)に接続されているとよい。この構成によれば、内燃機関の始動用の電動機で補機駆動装置を駆動できるので、電動の補機駆動装置を別途に備えることなく、アイドルストップ中を含めた内燃機関の停止中にも車載補機の使用が可能となる。したがって、車載補機の駆動に用いる高電圧駆動系を省略できるので、コスト低減が可能となる。すなわち、車両に必要な高電圧駆動系が第1電動機用の高電圧駆動系と第2電動機用の高電圧駆動系との2系統で済むので、車両構成の簡素化及び低コスト化を図ることが可能となる。
また、上記の駆動装置では、内燃機関(2)の始動後に、断接装置(CL2)を係合して、第1回転要素(S)の回転数を内燃機関(2)の機関出力軸(2a)の回転数よりも低回転の状態とすることで、第1ワンウェイクラッチ(OWC1)をロックさせて、電動機(3)で内燃機関(2)の回転数を強制的に低下させるとよい。
この構成によれば、内燃機関の始動用の第1電動機を用いて内燃機関の回転数を強制的に低下させる制御が可能となる。したがって、内燃機関の回転数が高い場合でも、車両の駆動輪側からの制動力を用いることなく、始動用モータで回転数を低下させることができる。また、始動用モータで内燃機関の回転数を低下させる際に、回生による発電を行うことも可能となる。
また、本発明にかかる車両の駆動装置は、車両の駆動源である内燃機関(2)と、内燃機関(2)の始動が可能な始動用の第1電動機(15)と、車両の駆動源として機能する第2電動機(3)と、第2電動機(3)に接続されると共に第1断接装置(C1)を介して選択的に内燃機関(2)の機関出力軸(2a)に接続される第1入力軸(IMS)と、第2断接装置(C2)を介して選択的に内燃機関(2)の機関出力軸(2a)に接続される第2入力軸(OMS,SS)と、駆動輪(7R,7L)側に動力を出力する出力軸(CS)と、第1入力軸(IMS)上に配置された一又は複数の第1同期係合装置(81,82)を介して第1入力軸(IMS)に選択的に連結される複数の奇数変速段用ギヤ(43,45,47)を含む第1変速機構(G1)と、第2入力軸(SS)上に配置された一又は複数の第2同期係合装置(83,84)を介して第2入力軸(SS)に選択的に連結される複数の偶数変速段用ギヤ(42,44,46)を含む第2変速機構(G2)と、出力軸(CS)上に配置され、第1変速機構(G1)の奇数変速段用ギヤ(43,45,47)と第2変速機構(G2)の偶数変速段用ギヤ(42,44,46)とが噛合する複数の出力ギヤ(51,52,53)と、を有する変速機(4)と、を備える車両の駆動装置において、第1電動機(15)の回転軸(S3)に接続されると共に、第1ワンウェイクラッチ(OWC1)と前記第2断接装置(C2)を介して内燃機関(2)の機関出力軸(2a)に接続された第1回転要素(S)と、第2断接装置(C2)を介して内燃機関(2)の機関出力軸(2a)に対して断接切替可能に接続された第2回転要素(C)と、第2ワンウェイクラッチ(OWC2)を介して固定側の部材(H)に接続された第3回転要素(R)とを有する遊星歯車式の減速機構(PG)を備え、第1ワンウェイクラッチ(OWC1)は、第1回転要素(S)の回転数が内燃機関(2)の機関出力軸(2a)の回転数よりも高いときに解放する構成であり、内燃機関(2)を始動する際には、第2断接装置(C2)を接続して第1電動機(15)を回転駆動することで、減速機構(PG)で減速された第1電動機(15)の回転が第2断接装置(C2)を介して内燃機関(2)の機関出力軸(2a)に伝達される一方、内燃機関(2)の始動後に該内燃機関(2)の駆動力を第1電動機(15)に伝達する際には、内燃機関(2)の機関出力軸(2a)の回転が第1ワンウェイクラッチ(OWC1)を介して第1電動機(15)の回転軸(S1)に伝達されるように構成したことを特徴とする。
本発明にかかる車両の駆動装置では、車両の駆動源である内燃機関と第2電動機とを備えたハイブリッド車両の駆動装置において、車両駆動用の第2電動機とは別に内燃機関の始動用の第1電動機を設けている。そして、内燃機関の機関出力軸と第1電動機の回転軸との間に断接装置と2つのワンウェイクラッチと遊星歯車式の減速機構とを備える動力伝達ユニットを設けている。そのうえで、当該動力伝達ユニットの上記断接装置を変速機が備える2個の発進用断接装置の一方と共用するように構成した。このように、ツインクラッチ式の変速機を備えるハイブリッド車両の駆動装置に上記構成の減速機構などを備える動力伝達ユニットを適用した場合は、変速機と動力伝達ユニットとで断接装置を共用することで、駆動装置の部品点数の削減、構成の簡素化、低コスト化を図ることができる。また、変速機が備える断接装置の制御により、第1電動機と内燃機関との間の動力伝達経路を切り替えることが可能となる。したがって、従来構成と比較して制御の複雑化を回避しながらも、第1電動機による内燃機関の始動と、始動後の内燃機関の駆動力による第1電動機での発電との切り替えを自動的に行わせることができる。
また、上記構成の駆動装置では、内燃機関の始動に用いるギヤなどの動力伝達要素の組み合わせは、常用走行時には(殆ど)使用しないレシオに設定されている。そのため、内燃機関の始動後には、内燃機関の機関出力軸の回転が第1ワンウェイクラッチを介して直接的に第1電動機の回転軸に伝達される構成であっても、内燃機関の始動後における車両の常用走行時には、内燃機関の機関出力軸の回転数に対して電動機の回転軸の回転数があまり高くならないレシオで駆動することが可能となる。したがって、第1電動機が常時高回転になることを回避でき、回転部品の劣化及び振動・騒音の発生を防止できる。したがって、駆動装置の耐久性の向上・商品性の向上を図ることができる。
また、上記の駆動装置では、内燃機関(2)の始動後に、第1変速機構(G1)を介して駆動輪(7R,7L)側からの駆動力を第2電動機(3)で受けて、該第2電動機(3)による回生制動を行うときに、第2断接装置(C2)を係合して、第1回転要素(S)の回転数を内燃機関(2)の機関出力軸(2a)の回転数よりも低回転の状態とすることで、第1ワンウェイクラッチ(OWC1)をロックさせて、第1電動機(15)で内燃機関(2)の回転数を強制的に低下させるとよい。
この構成によれば、第2電動機による回生制動を行いながら、第1電動機で内燃機関の回転数を強制的に低下させることができる。したがって、内燃機関の回転数が高い場合には、車両の駆動輪側からの制動力を用いることなく、始動用の第1電動機で回転数を低下させることができる。また、始動用の第1電動機で内燃機関の回転数を低下させる際に、回生による発電を行うことも可能となる。
なお、上記の括弧内の符号は、後述する実施形態における構成要素の符号を本発明の一例として示したものである。
本発明によれば、内燃機関の始動が可能な電動機を備えた車両の駆動装置において、部品点数を少なく抑えた簡単な構成で、かつ、動作制御が容易な構成で、電動機の小型化及び低コスト化を図ることができる。
本発明の第1実施形態にかかる駆動装置を備えた車両(ハイブリッド車両)の構成例を示す概略図である。 始動用モータとエンジンとの間に設けた動力伝達ユニットを示す部分拡大図である。 動力伝達ユニットの配置構成を説明するための模式図である。 駆動装置によるエンジン始動時の動作を説明するための図である。 駆動装置によるエンジン始動後の動作を説明するための図である。 駆動装置による補機(エアコンユニット)駆動時の動作を説明するための図である。 本発明の第2実施形態にかかる駆動装置を備えた車両(ハイブリッド車両)の構成例を示す概略図である。 本発明の第3実施形態にかかる駆動装置を備えた車両(ハイブリッド車両)の構成例を示す概略図である。 本発明の第4実施形態にかかる駆動装置の構成例を示すスケルトン図である。 第4実施形態の駆動装置におけるエンジン始動時の動力伝達経路を示す図である。 エンジン始動後の低速走行時に始動用モータで発電を行う際の動力伝達経路を示す図である。 減速回生中に始動用モータでエンジンの回転数を強制的に低下させる際の動力伝達経路を示す図である。 アイドルストップ中に始動用モータでエアコン用コンプレッサを駆動する際の動力伝達経路を示す図である。 始動用モータ及び動力伝達ユニットの配置構成例を説明するための図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態にかかる駆動装置を備えた車両の構成例を示す概略図である。本実施形態の駆動装置1は、図1に示すように、駆動源としてのエンジン(内燃機関)2と、エンジン2のクランク軸2aに第1クラッチ(第1断接手段)CL1を介して接続された車両駆動用のメインモータ(第2電動機)3とを備えるハイブリッド車両の駆動装置であって、さらに、メインモータ3とは別に、エンジン2を始動するための始動用モータ(ISG:第1電動機)15を備えている。また、車両は、メインモータ3を駆動するためのPDU(Power Drive Unit)21と、始動用モータ15を駆動するためのPDU22と、メインモータ3及び始動用モータ15との間で電力の授受が可能な高圧バッテリ(蓄電器)30とを備えている。高圧バッテリ30は、PDU21を介してメインモータ3と接続され、かつ、PDU22を介して始動用モータ15と接続されている。また、PDU21,22及び高圧バッテリ30には、変圧器(DC−DCコンバータ)23を介して低圧(12V)バッテリ25が接続されている。低圧バッテリ25の電力は、車両に搭載された低圧系の負荷(例えば、カーオーディオや照明類)などに供給される。上記のPDU21、PDU22、及び変圧器23などで、メインモータ3や始動用モータ15を駆動するためのPCU(Power Control Unit)20が構成されている。
また、駆動装置1は、第3クラッチCL3を介してメインモータ3に接続されたトランスミッション(変速機)4と、ディファレンシャル機構5と、左右のドライブシャフト6R,6Lと、左右の駆動輪7R,7Lとを備える。エンジン2とメインモータ3の回転駆動力は、変速機4、ディファレンシャル機構5及びドライブシャフト6R,6Lを介して左右の駆動輪7R,7Lに伝達される。なお、図示は省略するが、上記の第3クラッチCL3は、第2クラッチCL2と兼用する構成としてもよい(後述する第4実施形態を参照)。また、第3クラッチCL3に代えて、トルクコンバータを設置することも可能である。
また、車両には、車載補機であるエアコンユニット(図示せず)を駆動するためのエアコン用コンプレッサ29が設置されている。エアコン用コンプレッサ29の回転軸S4は、後述するベルト式伝達機構U2を介して始動用モータ15の回転軸S1と接続されており、始動用モータ15の回転が伝達されるようになっている。
また、車両は、エンジン2、メインモータ3、始動用モータ15、PCU20、変速機4、ディファレンシャル機構5、高圧バッテリ30、低圧バッテリ25などを制御するための電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)10を備える。電子制御ユニット10は、始動用モータ15によるエンジン2の始動、エンジン2の始動後の始動用モータ15による発電、始動用モータ15によるエアコン用コンプレッサ29の駆動など始動用モータ15に関する各種制御を行う。また、電子制御ユニット10は、各種の運転条件に応じて、メインモータ3のみを駆動源とするモータ単独走行(EV走行)をするように制御したり、エンジン2のみを駆動源とするエンジン単独走行をするように制御したり、エンジン2とメインモータ3の両方を駆動源として併用する協働走行(HEV走行)をするように制御する。なお、図1及び他の図では、電子制御ユニット10に繋がれた信号線は図示していないが、実際には、電子制御ユニット10は、メインモータ3や始動用モータ15などの各要素との間で指令及びデータの授受が可能となっている。
エンジン2は、燃料を空気と混合して燃焼することにより車両を走行させるための駆動力を発生する内燃機関である。メインモータ3は、エンジン2とメインモータ3との協働走行やメインモータ3のみの単独走行の際には、高圧バッテリ30の電気エネルギーを利用して車両を走行させるための駆動力を発生するモータとして機能するとともに、車両の減速時には、メインモータ3の回生により電力を発電する発電機として機能する。メインモータ3の回生時には、高圧バッテリ30は、メインモータ3により発電された電力(回生エネルギー)により充電される。
そして、始動用モータ15とエンジン2との間には、遊星歯車式の減速機構PGを備えた動力伝達ユニットU1と、第1乃至第3プーリP1〜P3及び伝達ベルトBを備えたベルト式伝達機構U2とが設けられている。図2は、動力伝達ユニットU1及びベルト式伝達機構U2を示す部分拡大図である。動力伝達ユニットU1の減速機構PGは、動力伝達ユニットU1を介して始動用モータ15の回転軸S1に接続されると共に、第1ワンウェイクラッチOWC1を介してエンジン2のクランク軸2aに接続されたサンギヤ(第1回転要素)Sと、第2クラッチCL2を介してエンジン2のクランク軸2aに対して断接切替可能に接続されたキャリア(プラネタリキャリア:第2回転要素)Cと、第2ワンウェイクラッチOWC2を介して駆動装置1のハウジング(固定側の部材)Hに接続されたリングギヤ(第3回転要素)Rとを備えて構成されている。
第1ワンウェイクラッチOWC1は、始動用モータ15の正転駆動による回転軸S3の正転方向の回転数又はサンギヤSの正転方向の回転数がエンジン2のクランク軸2aの回転数よりも高いときに解放される。その一方で、回転軸S3又はサンギヤSの正転方向の回転数がクランク軸2aの回転数よりも低いときにはロックするように構成されている。また、第2ワンウェイクラッチOWC2は、始動用モータ15の正転駆動によって減速機構PGのリングギヤRが一の方向(逆転方向)へ回転するときにロックする。その一方で、第2クラッチCL2を係合させた状態でのエンジン2のクランク軸2aの回転で、減速機構PGのリングギヤRが他の方向(正転方向)へ回転するときに解放するように構成されている。
ベルト式伝達機構U2は、減速機構PGのサンギヤSに連結された回転軸S3上に設けた第1プーリP1と、始動用モータ15の回転軸S1上に設けた第2プーリP2と、エアコン用コンプレッサ29の回転軸S4上に設けた第3プーリP3と、これら第1乃至第3プーリP1,P2,P3に架け渡された伝達ベルトBとを備えて構成されている。
図3は、動力伝達ユニットU1の配置構成を説明するための模式図である。同図に示すように、動力伝達ユニットU1の減速機構PGは、回転軸S3上に設置した第1プーリP1の内径側に配置(収容)することができる。これにより、第1プーリP1の内径側のスペースを利用して、動力伝達ユニットU1を効率的に配置することができる。したがって、駆動装置1の小型化を図ることができる。
図4は、上記構成の駆動装置1によるエンジン2の始動時の動作を説明するための図である。図4及び後述する図5,6では、(a)は、動力伝達ユニットU1における動力伝達経路を示す図、(b)は、減速機構PGの各要素の速度比を示す共線図、(c)は、第1、第2クラッチCL1,CL2及び第1、第2ワンウェイクラッチOWC1,OWC2の係合状態を示す一覧表である。図4に示すように、始動用モータ15によるエンジン2の始動時には、第2クラッチCL2を締結する。その状態で、始動用モータ15を正転駆動する。この始動用モータ15の正転駆動による回転軸S3の正方向への回転で、第1ワンウェイクラッチOWC1は解放(Free)され、第2ワンウェイクラッチOWC2はロック(Lock)される。したがって、始動用モータ15の回転が減速機構PGのサンギヤS及びキャリアCと第2クラッチCL2を介してエンジン2のクランク軸2aに伝達される。この経路による回転伝達では、図4(b)に示すように、減速機構PGのリングギヤRが固定されていることで、始動用モータ15の回転数に対して減速された回転がキャリアCから出力される。また、このときの始動用モータ15のトルクとクランク軸2aに伝達されるトルクとの関係は、サンギヤSとリングギヤRの歯数比が1:λであれば、
始動用モータトルク=1/(1+λ)×クランク軸トルク
となる。これにより、始動用モータ15の回転でエンジン2のクランク軸2aを減速駆動して、エンジン2を始動することができる。なお、このエンジン2の始動時には、エンジン2とメインモータ3との間に設けた第1クラッチCL1(図1参照)は解放しておく。
図5は、駆動装置1によるエンジン2の始動後の動作を説明するための図である。エンジン2の始動後には、エンジン2のみを使用して車両を走行させるか、又はエンジン2とメインモータ3を使用して車両を走行させながら、エンジン2の駆動力を始動用モータ15に伝達して発電を行うことができる。この場合、エンジン2の駆動力でクランク軸2aが回転している状態で、第2クラッチCL2を締結する。これにより、クランク軸2aの回転で第1ワンウェイクラッチOWC1がロックされ、第2ワンウェイクラッチOWC2が解放される。したがって、クランク軸2aの回転が第1ワンウェイクラッチOWC1を介して回転軸S3へ直接的に伝達され、回転軸S3からベルト式伝達機構U2を介して始動用モータ15に伝達される。すなわち、第1ワンウェイクラッチOWC1がロックすることで、エンジン2のクランク軸2aと始動用モータ15の回転軸S1とが直結状態となる。これにより、エンジン2の駆動力で始動用モータ15を駆動して発電することができる。始動用モータ15で発電した電力は、PDU22を介して高圧バッテリ30に蓄えられる。なお、この状態では、第2クラッチCL2が係合して第1ワンウェイクラッチOWC1がロックしていることで、図5(b)の共線図に示すように、減速機構PGの3要素(サンギヤS、キャリアC、リングギヤR)が一体に回転する。
また、駆動装置1では、メインモータ3による減速回生中に始動用モータ15でエンジン2の回転数を強制的に低下させることができる。この場合の動力伝達経路、減速機構PGの各要素の速度比、第1、第2ワンウェイクラッチOWC1,OWC2などの係合状態は、図5(a)乃至(c)に示すものと同じである。すなわち、減速回生中にエンジン2の回転数を強制的に下げる場合は、上記図5に示した始動用モータ15で発電を行う場合と同様、エンジン2の駆動力でクランク軸2aが回転している状態で、第2クラッチCL2を締結し、始動用モータ15の回転が伝達される回転軸S3の回転数をエンジン2のクランク軸2aの回転数よりも低回転の状態とする。これにより、第1ワンウェイクラッチOWC1がロックされ、第2ワンウェイクラッチOWC2が解放される。したがって、クランク軸2aの回転が回転軸S3側(始動用モータ15側)のトルクで減速される状態となる。よって、始動用モータ15でエンジン2の回転数を強制的に低下させることができる。
図6は、エンジン2の停止中にエアコン用コンプレッサ29を駆動する際の動作を説明するための図である。駆動装置1では、エンジン2の停止中(アイドルストップ中)に始動用モータ15でエアコン用コンプレッサ29を駆動することができる。この場合、第2クラッチCL2を解放する。この状態で、始動用モータ15を正転駆動する。この始動用モータ15の正転駆動による回転軸S3の正方向への回転で、第1ワンウェイクラッチOWC1は解放され、第2ワンウェイクラッチOWC2はロックされる。第1ワンウェイクラッチOWC1が解放されて、かつ、第2クラッチCL2が非係合のため、始動用モータ15の回転がエンジン2のクランク軸2a側に伝達されない(図6(b)参照)。したがって、始動用モータ15の回転は、ベルト式伝達機構U2の第1プーリP1及び第3プーリP3と伝達ベルトBを介してエアコン用コンプレッサ29のみに伝達される。これにより、始動用モータ15でエアコン用コンプレッサ29を駆動することができる。
以上説明したように、本実施形態の駆動装置1では、エンジン2のクランク軸2aと始動用モータ15との間に遊星歯車式の減速機構PGと第2クラッチCL2とを設け、エンジン2の始動時には、減速機構PGで減速された始動用モータ15の回転がエンジン2のクランク軸2aに伝達されるように構成したことで、始動用モータ15を減速駆動してエンジン2を始動することができる。したがって、減速機構PGの減速比の分、始動用モータ15に必要なトルクを小さく抑えることができる。これにより、始動用モータ15に低トルクの小型のモータを用いることができ、始動用モータ15の小型化による軽量化、低コスト化を図ることができる。また、上記のように始動用モータ15の小型化、低トルク化が可能となることで、始動用モータ15を駆動するPCU20及びPDU22やそれに付随する機器の電気容量を小さく抑えることができ、始動用モータ15及び駆動装置1全体の小型化、低コスト化を図ることができる。
その一方で、エンジン2のクランク軸2aと始動用モータ15との間には、回転軸S3又はサンギヤSの回転数がエンジン2のクランク軸2aの回転数よりも高いときに解放する構成の第1ワンウェイクラッチOWC1を設けたことで、エンジン2の始動後にエンジン2の駆動力を始動用モータ15に伝達する際には、第1ワンウェイクラッチOWC1の係合により、エンジン2のクランク軸2aと始動用モータ15の回転軸S3とを直結状態とすることができる。これにより、減速機構PGを介さずに回転が伝達されるので、エンジン2のクランク軸2aが高回転の場合でも、始動用モータ15の回転軸S3が高回転とならずに済む。したがって、始動用モータ15の引き摺り及びそれに伴う損失を低く抑えることができる。
また、上記の駆動装置1によれば、エンジン2のクランク軸2aと始動用モータ15との間の動力伝達経路を切り替えるための構成として、外部からの操作及び制御が不要な第1、第2ワンウェイクラッチOWC1,OWC2を設けたことで、始動用モータ15の減速駆動によるエンジン2の始動と、エンジン2の始動後の直結発電(エンジン2のクランク軸2aと始動用モータ15の回転軸S1とを直結状態としての始動用モータ15による発電)との切り替えを自動的に行わせることが可能となる。したがって、上記切り替えのための複雑な制御機構が不要となる。これにより、駆動装置1及び車両の小形化、軽量化、低コスト化を図ることができる。
また、減速機構PGと始動用モータ15との間に上記の第1、第2プーリP1,P2及び伝達ベルトBを備えるベルト式の伝達機構U2を設けたことで、始動用モータ15及び伝達機構U2の組付性を向上させることができる。すなわち、ベルト式の伝達機構U2は、プーリP1,P2間に伝達ベルトBを架け渡した比較的に簡素な構成であり、かつ、駆動装置1内で外部からアクセスが容易な位置に設置することが可能であるため、組み付けの良好な作業性を確保することができる。
また、上記の第1、第2ワンウェイクラッチOWC1,OWC2などを含む減速機構PGを設けていることで、既述のように始動用モータ15の小型化、低トルク化が可能である。そのため、始動用モータ15と減速機構PGの間に設けたベルト式の伝達機構U2のベルト伝達トルクが小さくて済む。したがって、伝達ベルトBの小容量化・小幅化が可能で、ベルト式伝達機構U2の構成の簡素化及び耐久性の向上を図ることができる。また、伝達ベルトBの動作時のフリクションが低減するので、車両の燃費(燃料消費率)の向上にも寄与することができる。
さらに、本実施形態では、車載補機であるエアコンユニットを駆動するためのエアコン用コンプレッサ29を備え、このエアコン用コンプレッサ29の回転軸S4は、始動用モータ15の回転軸S1に対して直接的に接続されている。これにより、エンジン2の始動用の始動用モータ15でエアコン用コンプレッサ29を駆動できるので、電動のエアコン用コンプレッサを別途に備えることなく、アイドルストップ中を含めたエンジン2の停止中にエアコンユニットを駆動することが可能となる。したがって、エアコンユニットの駆動に必要な高電圧駆動系を省略できるので、コスト低減が可能となる。すなわち、車両に必要な高電圧駆動系がメインモータ3用の高電圧駆動系と、始動用モータ15用の高電圧駆動系との2系統で済むので、車両構成の簡素化及び低コスト化を図ることが可能となる。
なお、図1及び図2に示す構成例では、エンジン2のクランク軸2aと減速機構PGのキャリアCとの間に設けた第2クラッチCL2は、クランク軸2aと第1ワンウェイクラッチOWC1とを結ぶ直線上から分岐した部材上に配置した場合を示したが、第2クラッチCL2は、これ以外にも、クランク軸2aとキャリアCとの間であれば、クランク軸2aと第1ワンウェイクラッチOWC1とを結ぶ直線上に設けることも可能である。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態にかかる車両の駆動装置について説明する。なお、第2実施形態の説明及び対応する図面においては、第1実施形態と同一又は相当する構成部分には同一の符号を付し、以下ではその部分の詳細な説明は省略する。また、以下で説明する事項以外の事項、及び図示する以外の事項については、第1実施形態と同じである。
図7は、本発明の第2実施形態にかかる駆動装置を備えた車両の構成例を示す概略図である。本実施形態の駆動装置1−2は、第1実施形態の駆動装置1と比較して、車両駆動用のメインモータ(第2電動機)3を省略している。したがって、本実施形態の車両は、駆動源としてエンジン2のみを備える車両である。また、メインモータ3を省略したことに伴い、メインモータ3を駆動するためのPDU21、及びメインモータ3と変速機4との間に設けていた第3クラッチCL3も省略している。なお、本実施形態でも、エンジン2と変速機4の間に設置した第1クラッチCL1に代えて、トルクコンバータを設置することも可能である。
〔第3実施形態〕
次に、本発明の第3実施形態にかかる車両の駆動装置について説明する。図8は、本発明の第3実施形態にかかる駆動装置1−3を備えた車両(ハイブリッド車両)の構成例を示す概略図である。本実施形態の駆動装置1−3は、第1実施形態の駆動装置1と比較して、エンジン2のクランク軸2aに対して動力伝達ユニットU1を接続する構成が異なっている。すなわち、第1実施形態の駆動装置1では、エンジン2におけるメインモータ3とは反対側に延びているクランク軸2aに動力伝達ユニットU1が接続されていたのに対して、本実施形態の駆動装置1−3では、エンジン2におけるメインモータ3と同じ側に延びているクランク軸2aに動力伝達ユニットU1が接続されている。具体的には、エンジン2からメインモータ3側に延びるクランク軸2aは、第1クラッチCL1を介してメインモータ3の回転軸に接続されている。そして、クランク軸2aにおける第1クラッチCL1の手前側には、フライホイール(慣性質量体)Wが設置されている。このフライホイールWの外周には、歯面(図示せず)が形成されており、フライホイールWは、大径の歯車として機能する。この歯車として機能するフライホイールWと噛み合う歯面を有するギヤ69は、動力伝達ユニットU1の第1ワンウェイクラッチOWC1及び減速機構PGのキャリアCに繋がる回転軸S5上に設置されている。これにより、クランク軸2aの回転がフライホイールW及びギヤ69を介して動力伝達ユニットU1の回転軸S5に伝達されるようになっている。
また、本実施形態の駆動装置1−3では、第1実施形態の駆動装置1が備える動力伝達ユニットU1と始動用モータ15及びエアコン用コンプレッサ29と間に設置していたベルト式伝達機構U2を省略している。すなわち、動力伝達ユニットU1の第1ワンウェイクラッチOWC1及び減速機構PGのサンギヤSに繋がる回転軸S3と、始動用モータ15の回転軸S1とを直結し、かつ、始動用モータ15の回転軸S1とエアコン用コンプレッサ29の回転軸S4とを直結している。
また、第1実施形態の駆動装置1では、第2クラッチCL2を第1ワンウェイクラッチOWC1と同軸上からキャリアCに向かって分岐した部材上に設けていたのに対して、 本実施形態の駆動装置1−3では、第2クラッチCL2は、第1ワンウェイクラッチOWC1と同軸上に配置した回転軸S5に設けられている。これにより、本実施形態の第2クラッチCL2は、エンジン2のクランク軸2aと減速機構PGのキャリアCとの間の断接を切り替えると共に、エンジン2のクランク軸2aと第1ワンウェイクラッチOWC1との間の断接も切り替える位置に設けられている。
〔第4実施形態〕
次に、本発明の第4実施形態にかかる車両の駆動装置について説明する。図9は、本発明の第4実施形態にかかる駆動装置1−4を示すスケルトン図である。本実施形態の駆動装置1−4は、第1実施形態の駆動装置1の構成を更に具体化したもので、この駆動装置1−4は、ツインクラッチ式の変速機4を備えている。この変速機4は、前進7速、後進1速の平行軸式トランスミッションであり、乾式のツインクラッチ式変速機(DCT:デュアルクラッチトランスミッション)である。
変速機4には、エンジン2のクランク軸2a及びメインモータ3に接続される内側メインシャフト(第1入力軸)IMSと、この第1入力軸IMSの外筒をなす外側メインシャフト(第2入力軸)OMSと、第1入力軸IMSにそれぞれ平行なセカンダリシャフト(第2入力軸)SS、アイドルシャフトIDS、リバースシャフトRVSと、これらのシャフトに平行で出力軸をなすカウンタシャフトCSとが設けられる。
これらのシャフトのうち、外側メインシャフトOMSがアイドルシャフトIDSを介してリバースシャフトRVSおよびセカンダリシャフトSSに常時係合し、カウンタシャフトCSがさらにディファレンシャル機構5(図1参照)に常時係合するように配置される。
また、変速機4は、発進用クラッチとして、奇数段用の第1クラッチ(第1断接装置)CL1と、偶数段用の第2クラッチ(第2断接装置)C2とを備える。第1クラッチC1は第1入力軸IMSに結合される。第2クラッチC2は、外側メインシャフトOMS(第2入力軸の一部)に結合され、外側メインシャフトOMS上に固定されたギヤ48からアイドルシャフトIDSを介してリバースシャフトRVSおよびセカンダリシャフトSS(第2入力軸の一部)に連結される。
第1入力軸IMSのメインモータ3よりの所定箇所には、プラネタリギヤ機構70のサンギヤ71が固定配置される。また、第1入力軸IMSの外周には、図8において左側から順に、プラネタリギヤ機構70のキャリア73と、3速駆動ギヤ43と、7速駆動ギヤ47と、5速駆動ギヤ45が配置される。3速駆動ギヤ43、7速駆動ギヤ47、5速駆動ギヤ45はそれぞれ第1入力軸IMSに対して相対的に回転可能であり、3速駆動ギヤ43は、プラネタリギヤ機構70のキャリア73に連結しており、1速駆動ギヤとしても兼用される。更に、第1入力軸IMS上には、3速駆動ギヤ43と7速駆動ギヤ47との間に3−7速シンクロメッシュ機構(セレクタ機構)81が軸方向にスライド可能に設けられ、かつ、5速駆動ギヤ45に対応して5速シンクロメッシュ機構(セレクタ機構)82が軸方向にスライド可能に設けられる。所望のギヤ段に対応するシンクロメッシュ機構(セレクタ機構)をスライドさせて該ギヤ段のシンクロを入れることにより、該ギヤ段が第1入力軸IMSに連結される。第1入力軸IMSに関連して設けられたこれらのギヤ及びシンクロメッシュ機構によって、奇数段の変速を行うための第1変速機構G1が構成される。第1変速機構G1の各駆動ギヤは、カウンタシャフトCS上に設けられた対応する従動ギヤに噛み合い、カウンタシャフトCSを回転駆動する。
セカンダリシャフトSS(第2入力軸)の外周には、図9において左側から順に、2速駆動ギヤ42と、6速駆動ギヤ46と、4速駆動ギヤ44とが相対的に回転可能に配置される。更に、セカンダリシャフトSS上には、2速駆動ギヤ42と6速駆動ギヤ46との間に2−6速シンクロメッシュ機構83が軸方向にスライド可能に設けられ、かつ、4速駆動ギヤ44に対応して4速シンクロメッシュ機構(セレクタ機構)84が軸方向にスライド可能に設けられる。この場合も、所望のギヤ段に対応するシンクロメッシュ機構(セレクタ機構)をスライドさせて該ギヤ段のシンクロを入れることにより、該ギヤ段がセカンダリシャフトSS(第2入力軸)に連結される。セカンダリシャフトSS(第2入力軸)に関連して設けられたこれらのギヤ及びシンクロメッシュ機構によって、偶数段の変速を行うための第2変速機構G2が構成される。第2変速機構G2の各駆動ギヤも、カウンタシャフトCS上に設けられた対応する従動ギヤに噛み合い、カウンタシャフトCSを回転駆動する。なお、セカンダリシャフトSSに固定されたギヤ49はアイドルシャフトIDS上のギヤ57に結合しており、アイドルシャフトIDSから外側メインシャフトOMSを介して第2クラッチC2に結合される。
リバースシャフトRVSの外周には、リバース駆動ギヤ58が相対的に回転可能に配置される。また、リバースシャフトRVS上には、リバース駆動ギヤ58に対応してリバースシンクロメッシュ機構85が軸方向にスライド可能に設けられ、また、アイドルシャフトIDSに係合するギヤ50が固定されている。リバース走行する場合は、シンクロメッシュ機構85のシンクロを入れて、第2クラッチC2を係合することにより、第2クラッチC2の回転が外側メインシャフトOMS及びアイドルシャフトIDSを介してリバースシャフトRVSに伝達され、リバース駆動ギヤ58が回転される。リバース駆動ギヤ58は第1入力軸IMS上のギヤ56に噛み合っており、リバース駆動ギヤ58が回転するとき第1入力軸IMSは前進時とは逆方向に回転する。第1入力軸IMSの逆方向の回転はプラネタリギヤ機構70に連結したギヤ(3速駆動ギヤ)43を介してカウンタシャフトCSに伝達される。
カウンタシャフトCS上には、図9において左側から順に、2−3速従動ギヤ51と、6−7速従動ギヤ52と、4−5速従動ギヤ53と、パーキング用ギヤ54と、ファイナル駆動ギヤ55とが固定的に配置される。ファイナル駆動ギヤ55は、ディファレンシャル機構5のディファレンシャルリングギヤ(図示せず)と噛み合うようになっており、これにより、カウンタシャフトCSの回転がディファレンシャル機構5の入力軸(車両推進軸)に伝達される。また、プラネタリギヤ機構70のリングギヤ75には、該リングギヤ75の回転を停止するためのブレーキ41が設けられる。
上記構成の変速機4では、2−6速シンクロメッシュ機構83のシンクロスリーブを左方向にスライドすると、2速駆動ギヤ42がセカンダリシャフトSSに結合され、右方向にスライドすると、6速駆動ギヤ46がセカンダリシャフトSSに結合される。また、4速シンクロメッシュ機構84のシンクロスリーブを右方向にスライドすると、4速駆動ギヤ44がセカンダリシャフトSSに結合される。このように偶数の駆動ギヤ段を選択した状態で、第2クラッチC2を係合することにより、変速機4は偶数の変速段(2速、4速、又は6速)に設定される。
3−7速シンクロメッシュ機構81のシンクロスリーブを左方向にスライドすると、3速駆動ギヤ43が第1入力軸IMSに結合されて3速の変速段が選択され、右方向にスライドすると、7速駆動ギヤ47が第1入力軸IMSに結合されて7速の変速段が選択される。また、5速シンクロメッシュ機構82のシンクロスリーブを右方向にスライドすると、5速駆動ギヤ45が第1入力軸IMSに結合されて5速の変速段が選択される。シンクロメッシュ機構81、82がいずれのギヤ43、47、45も選択していない状態(ニュートラル状態)では、プラネタリギヤ機構70の回転がキャリア73に連結したギヤ43を介してカウンタシャフトCSに伝達され、1速の変速段が選択されることになる。このように奇数の駆動ギヤ段を選択した状態で、第1クラッチC1を係合することにより、変速機4は奇数の変速段(1速、3速、5速、又は7速)に設定される。
変速機4で実現すべき変速段の決定及び該変速段を実現するための制御(第1変速機構G1及び第2変速機構G2における変速段の選択(シンクロの切り替え制御)と、第1クラッチC1及び第2クラッチC2の係合及び係合解除の制御等)は、公知のように、運転状況に従って、電子制御ユニット10によって実行される。
そして、本実施形態の駆動装置1−4は、エンジン2を始動する始動用モータ15を備えると共に、この始動用モータ15とエンジン2のクランク軸2aとの間に設置した動力伝達ユニットU1を備えている。動力伝達ユニットU1の構成は、第2クラッチC2の配置が異なる点を除いては、第1実施形態と同じである。本実施形態では、動力伝達ユニットU1の第1ワンウェイクラッチOWC1と減速機構PGのキャリアCとに繋がる回転軸S5上に設けたギヤ61が変速機4のリバースシャフトRVS上に設置したギヤ50に噛合している。これにより、変速機4のリバースシャフトRVSと動力伝達ユニットU1の回転軸S5との間でギヤ50及びギヤ61を介しての回転伝達が行われるようになっている。また、動力伝達ユニットU1の回転軸S5上に設けたギヤ61には、エアコン用コンプレッサ29の回転軸S4上に設けたギヤ62が噛合している。
また、本実施形態の駆動装置1−4では、動力伝達ユニットU1の構成要素である第2クラッチCL2は、変速機4の外側メインシャフトOMS上に設けた偶数段用の第2クラッチC2である。すなわち、本実施形態では、動力伝達ユニットU1の構成要素としての第2クラッチCL2と、ツインクラッチ式の変速機4の構成要素としての第2クラッチC2とを共用(兼用)する構成となっている。
図10は、駆動装置1−4におけるエンジン2始動時の動力伝達経路を示す図である。本実施形態の駆動装置1−4では、メインモータ3の駆動による変速機4の奇数段を介しての車両の走行時(EV走行時)に、始動用モータ15でエンジン2を始動することができる。この場合、例えば、変速機4の3速段を介して車両を走行中させるには、第1クラッチC1を解放し、第1変速機構G1の3−7速シンクロメッシュ機構81を3速駆動ギヤ43側に係合させる。また、第2変速機構G2はニュートラルにしておく。この状態で高圧バッテリ30からメインモータ3に電力を供給してメインモータ3を駆動する。メインモータ3の駆動力は、図10に点線の太線で示すように、プラネタリギヤ機構70のサンギヤ71及びキャリア73、3速駆動ギヤ43、2−3速従動ギヤ51、カウンタシャフトCS,ファイナル駆動ギヤ55を経由して車両の駆動輪(図1参照)7R,7Lに伝達される。
このようなメインモータ3による走行中にエンジン2を始動するには、第2クラッチC2を締結する。その状態で、始動用モータ15を正転駆動する。この始動用モータ15の正転駆動による回転軸S3の正方向への回転で、動力伝達ユニットU1では、第1ワンウェイクラッチOWC1が解放され、第2ワンウェイクラッチOWC2がロックされる。したがって、図10に一点鎖線の太線で示すように、始動用モータ15の回転が減速機構PGのサンギヤS及びキャリアCと第2クラッチC2とを介して回転軸S5に伝達される。この回転軸S5の回転は、回転軸S5上のギヤ61及びリバースシャフトRVS上のギヤ50を介してアイドルシャフトIDS上のギヤ57及びそれと噛合するセカンダリシャフトSS上のギヤ49に伝達される。さらにギヤ49から外側メインシャフトOMS上のギヤ48を介して外側メインシャフトOMSに伝達され、外側メインシャフトOMSから係合状態の第2クラッチC2を介してエンジン2のクランク軸2aに伝達される。これにより、始動用モータ15の駆動力がエンジン2のクランク軸2aに伝達されて、エンジン2を始動することができる。なお、このエンジン2の始動時における動力伝達ユニットU1内の動力伝達経路、減速機構PGの各要素の速度比、第1、第2クラッチC1,C2及び第1、第2ワンウェイクラッチOWC1,OWC2の係合状態は、第1実施形態の駆動装置1における図4に示す場合と同様である。
このように、本実施形態の駆動装置1−4では、変速機4の奇数変速段でのEV走行中に第2クラッチC2を締結することで、始動用モータ15の減速駆動によりエンジン2を始動することができる。
図11は、エンジン2の始動後の低速走行時に始動用モータ15で発電を行う際の動力伝達経路を示す図である。本実施形態の駆動装置1−4では、エンジン2の始動後、エンジン2の駆動力による変速機4の奇数段を介しての車両の走行(低速走行)時に、エンジン2の駆動力の一部を始動用モータ15に伝達して、該始動用モータ15で発電を行うことができる。この場合、例えば、変速機4の1速段で車両を走行させるには、第1クラッチCL1を係合し、第1変速機構G1の3−7速シンクロメッシュ機構81を3速駆動ギヤ(1速駆動ギヤ兼用)43側に係合させる。また、第2変速機構G2はニュートラルにしておく。これにより、エンジン2の駆動力は、図11に点線の太線で示すように、第1入力軸IMS、プラネタリギヤ機構70のサンギヤ71及びキャリア73、3速駆動ギヤ43、2−3速従動ギヤ51、カウンタシャフトCS,ファイナル駆動ギヤ55を経由して車両の駆動輪(図1参照)7R,7Lに伝達される。
このようなエンジン2の駆動力による低速走行中に始動用モータ15で発電を行うには、第2クラッチC2を締結する。これにより、図11に一点鎖線の太線で示すように、エンジン2のクランク軸2aの回転が第2クラッチC2を介して外側メインシャフトOMSに伝達され、外側メインシャフトOMS上のギヤ48を介してセカンダリシャフトSS上のギヤ49及びそれに噛合するアイドルシャフト上のギヤ57に伝達される。この回転は、リバースシャフトRVS上のギヤ50及びそれに噛合するギヤ61を介して動力伝達ユニットU1の回転軸S5に伝達される。
動力伝達ユニットU1では、上記回転軸S5の回転で、第1ワンウェイクラッチOWC1がロックされ、第2ワンウェイクラッチOWC2が解放される。したがって、エンジン2のクランク軸2aの回転が第1ワンウェイクラッチOWC1を介して始動用モータ15に伝達される。これにより、エンジン2の駆動力で始動用モータ15を駆動して発電することができる。始動用モータ15で発電した電力は、PDU22を介して高圧バッテリ30に蓄えられる。それ以外にも、始動用モータ15で発電した電力は、PDU22及び変圧器23を介して低圧バッテリ25に蓄えることもできる。なお、このエンジン2の駆動力による発電時の動力伝達ユニットU1での動力伝達経路、減速機構PGの各要素の速度比、第1、第2クラッチC1,C2などの状態は、第1実施形態の駆動装置1における図5に示す場合と同様である。
このように、本実施形態の駆動装置1−4では、変速機4の奇数変速段で走行中に第2クラッチC2を締結することで、エンジン2の駆動力の一部を用いて始動用モータ15による発電を行うことができる。なお、この場合、高圧バッテリ30の残容量に応じて、エンジン2の駆動力の一部を用いてメインモータ3による発電を行うこともできる。この場合は、始動用モータ15による発電は、メインモータ3による発電の補助として行われる。あるいは、メインモータ3に電力を供給することで、該メインモータ3を駆動してエンジン2の駆動力をアシストすることも可能である。
図12は、メインモータ3による減速回生中に始動用モータ15でエンジン2の回転数を強制的に低下させる際の動力伝達経路を示す図である。本実施形態の駆動装置1−4では、エンジン2の始動後、変速機4の奇数段を介してメインモータ3による回生制動(減速回生)を行っているときに、始動用モータ15を用いてエンジン2の回転数を強制的に低下させる制御を行うことができる。この場合、例えば、変速機4の3速段を介してメインモータ3による減速回生を行うには、第1クラッチC1を解放し、第1変速機構G1の3−7速シンクロメッシュ機構81を3速駆動ギヤ(1速駆動ギヤ兼用)43側に係合させる。また、第2変速機構G2はニュートラルにしておく。これにより、駆動輪7R,7L(図1参照)側から入力した減速駆動力は、図12に点線の太線で示すように、カウンタシャフトCS上のギヤ55から2−3速従動ギヤ51、3速駆動ギヤ43、プラネタリギヤ機構70のキャリア73及びサンギヤ71を介してメインモータ3に伝達される。この駆動力でメインモータ3による回生(発電)が行われる。メインモータ3で発電された電力は、PDU21を介して高圧バッテリ30に蓄えられる。
このようなメインモータ3による減速回生中に始動用モータ15でエンジン2の回転数を強制的に低下させるには、第2クラッチC2を締結する。これにより、先の図11に示す始動用モータ15で発電を行う場合と同様の経路で、エンジン2のクランク軸2aと始動用モータ15との間で回転が伝達される。したがって、始動用モータ15でエンジン2のクランク軸2aに減速用のトルクを付与することで、エンジン2の回転数を強制的に低下させることができる。この際にエンジン2の回転によって始動用モータ15で発電された電力は、PDU21を介して高圧バッテリ30に蓄えられる。
図13は、アイドルストップ中に始動用モータ15でエアコン用コンプレッサ29を駆動する際の動力伝達経路を示す図である。本実施形態の駆動装置1−4では、エンジン2の停止時に、車両が停車状態又はメインモータ3の駆動力によるクリープ走行状態のとき、始動用モータ15でエアコン用コンプレッサ29を駆動することができる。この場合、車両が停車している状態では、駆動輪7R,7L(図1参照)側に駆動力が伝達されない。また、クリープ走行状態では、第1クラッチC1と第2クラッチC2を共に解放し、第1変速機構G1の3−7シンクロメッシュ機構81を3速駆動ギヤ(1速駆動ギヤ兼用)43側に係合させる。また、第2変速機構G2はニュートラルにしておく。これにより、メインモータ3の駆動力は、図13に太線の点線で示すように、プラネタリギヤ機構70のサンギヤ71及びキャリア73、3速駆動ギヤ43、2−3速従動ギヤ51、カウンタシャフトCS、ファイナル駆動ギヤ55を経由して車両の駆動輪(図1参照)7R,7Lに伝達される。
このような停車中又はクリープ走行中に始動用モータ15でエアコン用コンプレッサ29を駆動するには、既述のように、第2クラッチC2を解放した状態で、始動用モータ15を正転駆動する。このとき、第2クラッチC2が解放されていることで、始動用モータ15の回転がエンジン2のクランク軸2aに伝達されない。したがって、始動用モータ15の回転は、図13に一点鎖線の太線で示すように、動力伝達ユニットU1からギヤ61及びギヤ62を介してエアコン用コンプレッサ29の回転軸S4にのみ伝達される。これにより、始動用モータ15でエアコン用コンプレッサ29を駆動することができる。
以上説明したように、本実施形態の駆動装置1−4では、車両の駆動源であるエンジン2とメインモータ3とを備えたハイブリッド車両の駆動装置において、車両駆動用のメインモータ3とは別にエンジン2の始動用の始動用モータ15を設けている。そして、エンジン2のクランク軸2aと始動用モータ15との間にクラッチ(第2クラッチC2)及び第1、第2ワンウェイクラッチOWC1,OWC2と遊星歯車式の減速機構PGとを備える動力伝達ユニットU1を設けている。そのうえで、当該動力伝達ユニットU1のクラッチ(第2クラッチCL2)を、ツインクラッチ式の変速機4が備える偶数変速段用の第2クラッチC2と共用するように構成している。
このように、ツインクラッチ式の変速機4を備えるハイブリッド車両の駆動装置1−4に上記構成の減速機構PGなどを備える動力伝達ユニットU1を適用する場合は、動力伝達ユニットU1のクラッチと変速機4のクラッチを共用することで、駆動装置の部品点数の削減、構成の簡素化、低コスト化を図ることができる。また、変速機4が備える第2クラッチC2の制御によって、始動用モータ15とエンジン2との間の動力伝達経路を切り替えることが可能となる。したがって、従来構成と比較して制御の複雑化を回避しながらも、始動用モータ15によるエンジン2の始動と、始動後のエンジン2の駆動力による始動用モータ15での発電などとの切り替えを自動的に行うことができる。
また、本実施形態の駆動装置1−4では、始動用モータ15でエンジン2の始動に用いるギヤなどの動力伝達要素の組み合わせは、常用走行時には(殆ど)使用しないレシオに設定されている。そのため、エンジン2の始動後には、エンジン2のクランク軸2aの回転が第1ワンウェイクラッチOWC1を介して直接的に始動用モータ15に伝達される構成であっても、エンジン2の始動後における車両の常用走行時には、エンジン2のクランク軸2aの回転数に対して始動用モータ15の回転数があまり高くならないレシオで車両を駆動することが可能となる。したがって、始動用モータ15が常時高回転になることを回避でき、回転部品の劣化及び振動・騒音の発生を防止できる。したがって、駆動装置1−4の耐久性の向上・商品性の向上を図ることができる。
図14は、第4実施形態の駆動装置1−4における始動用モータ15及び動力伝達ユニットU1の配置構成例を説明するための図である。同図に示すように、始動用モータ15及び動力伝達ユニットU1からなる構成要素(図9において一点鎖線Mで囲んだ要素)は、駆動装置1−4(変速機4)上のA〜Eのいずれかの位置に配置することができる。すなわち、先の図9に示す構成例の駆動装置1−4では、リバースシャフトRVS上のギヤ50と噛合するギヤ61が設置された回転軸S5上(図14の位置A)に始動用モータ15及び動力伝達ユニットU1を配置している。これ以外にも、始動用モータ15及び動力伝達ユニットU1は、変速機4のリバースシャフトRVS上の位置Bに配置してもよい。また、変速機4のセカンダリシャフトSS上の位置Cに配置してもよい。また、セカンダリシャフトSSと平行に配置した他の回転軸63上の位置Dに設置してもよい。また、アイドルシャフトIDSと平行に配置した他の回転軸67上の位置Eに設置してもよい。
なお、始動用モータ15及び動力伝達ユニットU1を図14の位置Dに配置する場合は、セカンダリシャフトSSと回転軸63との間の動力伝達経路として、セカンダリシャフトSS上に設けたギヤ又はプーリ64と、回転軸63上に設けたギヤ又はプーリ65と、これらギヤ又はプーリ64,65間に架け渡されたベルト又はチェーン66などを備えた動力伝達機構U3を設けることができる。また、始動用モータ15及び動力伝達ユニットU1を図13の位置Eに配置する場合は、アイドルシャフトIDS上のギヤ57と噛合するギヤ68を回転軸67上に設けることができる。なお、図14に示す位置A〜位置Eは一例であり、始動用モータ15及び動力伝達ユニットU1は、図14の位置A〜位置E以外に設置することも可能である。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。
1〜1−4 駆動装置
2 エンジン(内燃機関)
2a クランク軸(機関出力軸)
3 メインモータ(第2電動機)
4 変速機
5 ディファレンシャル機構
6R,6L ドライブシャフト
7R,7L 駆動輪
10 電子制御ユニット
15 始動用モータ(第1電動機)
23 変圧器
25 低圧バッテリ
29 エアコン用コンプレッサ
30 高圧バッテリ
CL1 第1クラッチ(第1断接装置)
CL2 第2クラッチ(第2断接装置)
CL3 第3クラッチ
C1 第1クラッチ(第1断接装置)
C2 第2クラッチ(第2断接装置)
CS カウンタシャフト
G1 第1変速機構
G2 第2変速機構
IDS アイドルシャフト
IMS 第1入力軸
OMS 外側メインシャフト(第2入力軸)
OWC1 第1ワンウェイクラッチ
OWC2 第2ワンウェイクラッチ
P1 第1プーリ
P2 第2プーリ
P3 第3プーリ
PG 減速機構
S サンギヤ(第1回転要素)
C キャリア(第2回転要素)
R リングギヤ(第3回転要素)
S1 回転軸
S3 回転軸
S4 回転軸
S5 回転軸
SS セカンダリシャフト
U1 動力伝達ユニット
U2 ベルト式伝達機構
W フライホイール(慣性質量体)

Claims (10)

  1. 車両の駆動源である内燃機関と、
    電動機と、
    前記内燃機関と前記電動機との間で動力を伝達するための動力伝達ユニットとを備え、
    前記動力伝達ユニットは、
    前記電動機の回転軸に接続されると共に、第1ワンウェイクラッチを介して前記内燃機関の機関出力軸に接続された第1回転要素と、
    断接装置を介して前記内燃機関の機関出力軸に対して断接切替可能に接続された第2回転要素と、
    第2ワンウェイクラッチを介して固定側の部材に接続された第3回転要素とを有する遊星歯車式の減速機構を備え、
    前記第1ワンウェイクラッチは、前記第1回転要素の回転数が前記内燃機関の機関出力軸の回転数よりも高いときに解放する構成であり、
    前記内燃機関を始動する際には、前記断接装置を接続して前記電動機を回転駆動することで、前記減速機構で減速された前記電動機の回転が前記断接装置を介して前記内燃機関の機関出力軸に伝達される一方、
    前記内燃機関の始動後に該内燃機関の駆動力を前記電動機に伝達する際には、前記内燃機関の機関出力軸の回転が前記第1ワンウェイクラッチを介して前記電動機の回転軸に伝達されるように構成した
    ことを特徴とする車両の駆動装置。
  2. 前記電動機は、前記内燃機関の始動用の第1電動機であり、
    車両駆動用の第2電動機をさらに備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両の駆動装置。
  3. 前記断接続装置は、前記内燃機関の機関出力軸と前記第2回転要素との間の断接を切り替えると共に、前記内燃機関の機関出力軸と前記第1ワンウェイクラッチとの間の断接も切り替える位置に設けられている
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の車両の駆動装置。
  4. 前記減速機構の前記第1回転要素と前記電動機の回転軸との間には、前記第1回転要素に連結された第1プーリ及び前記電動機の回転軸上に設けた第2プーリと、前記第1プーリと前記第2プーリとの間に架け渡された伝達ベルトとを備えるベルト式の動力伝達機構が設けられている
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のハイブリッド車両の駆動装置。
  5. 前記内燃機関の機関出力軸上に設置した慣性質量体を備え、
    前記第1ワンウェイクラッチ及び前記断接装置は、前記慣性質量体を介して前記内燃機関の機関出力軸に接続されている
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の車両の駆動装置。
  6. 車載補機を駆動するための補機駆動装置を備え、
    前記補機駆動装置は、前記電動機の回転軸に接続されている
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の車両の駆動装置。
  7. 前記内燃機関の始動後に、前記断接装置を係合して、前記第1回転要素の回転数を前記内燃機関の機関出力軸の回転数よりも低回転の状態とすることで、前記第1ワンウェイクラッチをロックさせて、前記電動機で内燃機関の回転数を強制的に低下させる
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の車両の駆動装置。
  8. 車両の駆動源である内燃機関と、
    前記内燃機関を始動するための始動用電動機として機能する第1電動機と、
    車両の駆動源として機能する第2電動機と、
    前記内燃機関と前記第1電動機との間で動力を伝達するための動力伝達ユニットと、を備え、
    前記動力伝達ユニットは、
    前記第1電動機の回転軸に接続されると共に、第1ワンウェイクラッチを介して前記内燃機関の機関出力軸に接続された第1回転要素と、
    断接装置を介して前記内燃機関の機関出力軸に対して断接切替可能に接続された第2回転要素と、
    第2ワンウェイクラッチを介して固定側の部材に接続された第3回転要素とを有する遊星歯車式の減速機構を備え、
    前記第1ワンウェイクラッチは、前記第1回転要素の回転数が前記内燃機関の機関出力軸の回転数よりも高いときに解放する構成であり、
    前記内燃機関を始動する際には、前記断接装置を接続して前記第1電動機を回転駆動することで、前記減速機構で減速された前記第1電動機の回転が前記断接装置を介して前記内燃機関の機関出力軸に伝達される一方、
    前記内燃機関の始動後に該内燃機関の駆動力を前記第1電動機に伝達する際には、前記内燃機関の機関出力軸の回転が前記第1ワンウェイクラッチを介して前記第1電動機の回転軸に伝達されるように構成した
    ことを特徴とする車両の駆動装置。
  9. 車両の駆動源である内燃機関と、
    前記内燃機関の始動が可能な始動用の第1電動機と、
    車両の駆動源として機能する第2電動機と、
    前記第2電動機に接続されると共に第1断接装置を介して選択的に前記内燃機関の機関出力軸に接続される第1入力軸と、
    第2断接装置を介して選択的に前記内燃機関の機関出力軸に接続される第2入力軸と、
    駆動輪側に動力を出力する出力軸と、
    前記第1入力軸上に配置された一又は複数の第1同期係合装置を介して前記第1入力軸に選択的に連結される複数の奇数変速段用ギヤを含む第1変速機構と、
    前記第2入力軸上に配置された一又は複数の第2同期係合装置を介して前記第2入力軸に選択的に連結される複数の偶数変速段用ギヤを含む第2変速機構と、
    前記出力軸上に配置され、前記第1変速機構の奇数変速段用ギヤと前記第2変速機構の偶数変速段用ギヤとが噛合する複数の出力ギヤと、を有する変速機と、
    を備える車両の駆動装置において、
    前記内燃機関と前記第1電動機との間で動力を伝達するための動力伝達ユニットを備え、
    前記動力伝達ユニットは、
    前記第1電動機の回転軸に接続されると共に、第1ワンウェイクラッチと前記第2断接装置を介して前記内燃機関の機関出力軸に接続された第1回転要素と、
    前記第2断接装置を介して前記内燃機関の機関出力軸に対して断接切替可能に接続された第2回転要素と、
    第2ワンウェイクラッチを介して固定側の部材に接続された第3回転要素とを有する遊星歯車式の減速機構を備え、
    前記第1ワンウェイクラッチは、前記第1回転要素の回転数が前記内燃機関の機関出力軸の回転数よりも高いときに解放する構成であり、
    前記内燃機関を始動する際には、前記第2断接装置を接続して前記第1電動機を回転駆動することで、前記減速機構で減速された前記第1電動機の回転が前記第2断接装置を介して前記内燃機関の機関出力軸に伝達される一方、
    前記内燃機関の始動後に該内燃機関の駆動力を前記第1電動機に伝達する際には、前記内燃機関の機関出力軸の回転が前記第1ワンウェイクラッチを介して前記第1電動機の回転軸に伝達されるように構成した
    ことを特徴とする車両の駆動装置。
  10. 前記内燃機関の始動後に、前記第1変速機構を介して前記駆動輪側からの駆動力を前記第2電動機で受けて、該第2電動機による回生制動を行うときに、
    前記第2断接装置を係合して、前記第1回転要素の回転数を前記内燃機関の機関出力軸の回転数よりも低回転の状態とすることで、前記第1ワンウェイクラッチをロックさせて、前記第1電動機で内燃機関の回転数を強制的に低下させる
    ことを特徴とする請求項9に記載の車両の駆動装置。
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