JP2014003815A - 回転電機の回転子鉄心 - Google Patents

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Abstract

【課題】分割コア片に埋設された永久磁石の温度変化による伸長によって生じる分割コア片への伝達を低減し、分割コア片における磁石挿入穴と外周面との間のブリッジ部の応力を抑制する。
【解決手段】回転子鉄心は、磁性板材によって一体に形成され互いにヒンジ部40でつながった複数の分割コア片44を、ヒンジ部40で曲げて環状に成形して積層することにより構成される。各分割コア片44には永久磁石34が挿入配置される磁石挿入穴35が形成される。磁石挿入穴35の周方向端部の内周縁には磁石挿入穴35内に配置される永久磁石34の周方向端部に当接することにより永久磁石34を位置決めする突片60が一体に形成されている。突片60は、永久磁石34の温度変化による周方向長さの伸長を吸収して変形可能である。
【選択図】図6

Description

本発明は、回転電機の回転子鉄心に係り、特に、磁性板材によって一体に形成され互いにヒンジ部でつながった複数の分割コア片を、上記ヒンジ部で曲げて環状に成形して積層することにより構成される回転電機の固定子鉄心に関する。
従来、例えば特開2008−301610号公報(以下、特許文献1という)には、複数の鉄心分割片が環状に連結されて回転子鉄心を構成する回転電機が開示されている。この回転電機では、鉄心分割片の分割面と鉄心分割片に形成された永久磁石配置用スロットとの間の距離を、回転子鉄心の外周面と前記スロットとの間の距離よりも小さくすることにより、永久磁石の周方向端部における漏れ磁束を抑制して固定子鉄心に生じる渦損失を低減し、その結果、回転電機のトルク発生効率を良くすることが記載されている。
また、特開2001−258187号公報(以下、特許文献2という)には、永久磁石モータの永久磁石埋め込み型回転子が開示されている。この回転子は、環状に打ち抜かれた珪素鋼板の積層体からなる回転子鉄心に軸方向に貫通形成されている磁石埋め込み用穴内に永久磁石を挿入して配置し、上記磁石埋め込み用穴の周方向両端部に一体に成形された永久磁石位置決め用突片を折り曲げて永久磁石の周方向両側の角部に当接させることにより、上記穴内に永久磁石を固定することが記載されている。
さらに、特開2011−259610号公報(以下、特許文献3という)には、上記特許文献2と同様に環状に打ち抜き加工された電磁鋼板を積層して構成される固定子鉄心において、磁石埋め込み用穴の周方向両側の内周縁部に一体形成した突片を永久磁石挿入前に弾性変形させた状態で永久磁石を挿入し、弾性復元した突片が永久磁石の周方向両側の角部に押し付けられることによって、磁石埋め込み用穴内に永久磁石を固定することが記載されている。
特開2008−301610号公報 特開2001−258187号公報 特開2011−259610号公報
ところで、電磁鋼板等の磁性板材からヒンジ部で互いにつながった状態で一体に打ち抜き加工された分割コア片を上記ヒンジ部で曲げながら環状に成形したものを積層することによって、筒状の回転子鉄心が構成されることがある。この回転子鉄心に永久磁石が埋め込まれる場合、各分割コア片には磁石挿入穴がそれぞれ形成されており、磁石挿入穴の内周縁には、穴内に永久磁石を位置決めする突起部が形成される。そして、上記のようにして作製された回転子鉄心の磁石挿入穴内に永久磁石を上記突起で位置決めした状態で挿入した後、樹脂注入等によって永久磁石を回転子鉄心に固定することが行われる。
しかし、上記のように磁石挿入穴内に永久磁石を突起部で位置決めして固定したとき、回転電機に組み込まれた回転子鉄心が受ける温度変化によって、回転子鉄心に含まれる永久磁石が膨張または収縮することがある。そのとき、永久磁石の周方向長さの伸長力が上記突起部を介して分割コア片に伝達されると、磁石挿入穴と回転子鉄心の外周面との間に形成される比較的細い部分であるブリッジ部に大きな応力が作用し、ブリッジ部が変形する可能性がある。
このようなブリッジ部の変形を抑えるには、ブリッジ部の幅を太く形成することが考えられるが、ブリッジ部の幅を広くすると永久磁石の周方向端部における漏れ磁束が増加して回転電機の効率が低下することは特許文献1に述べられているところである。また、環状に打ち抜き加工された電磁鋼板を積層して構成される回転子鉄心に関する特許文献2および3では、回転子鉄心が周方向に一体に構成されることから、回転子鉄心内に埋設された永久磁石の温度変化による伸長や収縮によって生じる応力は周方向全体で見れば相殺し合うために回転子鉄心のブリッジ部における変形等の問題は表面化せず、これに対する解決策も明らかとなっていない。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、その目的は、互いにヒンジ部でつながった分割コア片を環状に成形して積層することにより構成される回転電機の回転子鉄心において、分割コア片に埋設された永久磁石の温度変化による伸長によって生じる分割コア片への伝達を低減し、分割コア片における磁石挿入穴と外周面との間のブリッジ部の応力を抑制して変形を防止することである。
本発明に係る回転電機の回転子鉄心は、磁性板材によって一体に形成され互いにヒンジ部でつながった複数の分割コア片を、前記ヒンジ部で曲げて環状に成形して積層することにより構成される回転電機の回転子鉄心であって、前記各分割コア片には永久磁石が挿入配置される磁石挿入穴が形成され、前記磁石挿入穴の周方向端部の内周縁には前記磁石挿入穴内に配置される永久磁石の周方向端部に当接することにより該永久磁石を位置決めする突片が一体に形成されており、前記突片は、前記永久磁石の温度変化による周方向長さの伸長を吸収して変形可能である。
本発明に係る回転電機の回転子鉄心によれば、磁石挿入穴の内周縁に一体に形成されている磁石位置決め用の突片が、永久磁石の温度変化による周方向の伸長に応じて変形することにより上記伸長を吸収できる。これにより、永久磁石の温度変化による伸長が分割コア片に対して周方向の押圧力として伝達されるのを低減でき、分割コア片における磁石挿入穴と外周面との間のブリッジ部に作用する応力を低減できる。
本発明の一実施形態である回転子鉄心を含む回転電機の軸方向断面図である。 本実施形態における回転子鉄心を示す斜視図である。 図2に示す回転子鉄心を構成する帯状のコア素材が円環状に巻かれる様子を部分的に示す平面図である。 円環状に成形されたコア素材のヒンジ部とその近傍を拡大して示す平面図である。 (a)は永久磁石の周方向の伸長が分割コア片に伝達される様子を概略的に示す図、(b)は該伝達によって分割コア片の分割端面が周方向に移動する様子を概略的に示す図である。 本実施形態における磁石挿入穴の周方向端部に形成された磁石位置決め用突片を拡大して示す図である。 磁石位置決め用突片の別の例を示す図である。
以下に、本発明に係る実施の形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。この説明において、具体的な形状、材料、数値、方向等は、本発明の理解を容易にするための例示であって、用途、目的、仕様等にあわせて適宜変更することができる。また、以下において複数の実施形態や変形例などが含まれる場合、それらの特徴部分を適宜に組み合わせて用いることは当初から想定されている。
図1は、本発明の一実施形態である回転子鉄心を備える回転電機10の軸方向断面図である。回転電機10は、固定子鉄心12およびコイル14を含む固定子16と、固定子16の内周側にギャップを隔てて対向配置された回転子18とを備える。固定子16のコイル14に例えば三相交流電流が通電されると、固定子16の内側に回転磁界が発生し、この回転磁界の作用によって回転子18が回転駆動されるようになっている。なお、図1においてコイル14は、固定子鉄心12の軸方向端面から外側に突出したコイルエンド部だけが示されている。
固定子16は、筒状をなす固定子鉄心12と固定子鉄心12の内周側に巻装されたコイル14を含む。固定子鉄心12は、電磁鋼板等の磁性金属板材を環状に打ち抜き加工したものを多数枚積層および連結して構成される。ただし、これに限定されるものではなく、後述する回転子鉄心26と同様に、固定子鉄心12もまた、帯状に打ち抜き加工されたコア素材を円環状に成形して構成されるコア素材を軸方向に複数積層して形成されてもよいし、または、帯状に打ち抜き加工されたコア素材を螺旋状に巻いて固定子鉄心12が形成されてもよい。
回転子18は、径方向中心部にシャフト穴24を有する円筒状の回転子鉄心26と、回転子鉄心26のシャフト穴24を貫通して回転子鉄心26を固定するシャフト28と、シャフト28(および回転子鉄心26)の軸方向に関して回転子鉄心26の両側に接して配置されるエンドプレート30とを備える。
シャフト28は、丸棒状のシャフト部28aと、シャフト部28aの外周面から径方向外側へ突出して形成されているフランジ部28bと、フランジ部28bの径方向外側に連結された円筒状の取付部28cとを有している。そして、シャフト28の取付部28cの外周面上に回転子鉄心26が貫通固定されている。
円筒状をなす回転子鉄心26の外周面近傍の内部には、複数の永久磁石34が周方向に間隔を置いて埋め込み固定されている。本実施形態では、回転子鉄心26は周方向に複数の磁極を有しており、各磁極にはそれぞれ2つの永久磁石34が、図2,3に示されるように、略V字状に配置されている。また、回転子鉄心26は、締り嵌めによる固定またはキー嵌合等によってシャフト28の取付部28c上での周方向位置が決められている。
エンドプレート30は、回転子鉄心26の軸方向端面とほぼ同じ外形状の円環部材により構成される。エンドプレート30は、例えばアルミニウム、銅等の非磁性金属材料により形成されている。ここで非磁性金属材料とするのは、磁極を構成する永久磁石の軸方向端部における磁束の短絡を抑制するためである。ただし、非磁性材料であれば金属材料に限定されるものではなく、樹脂材料で形成されてもよい。また、エンドプレート30を回転子鉄心26よりも小径化するか又は省略することにより、コスト低減を図ってもよい。エンドプレート30は、取付部28cの軸方向端部に一体的に形成した図示しないカシメ部を径方向外側へ折り曲げてかしめることによって、シャフト28に直接固定することができる。
図2は本実施形態における回転子鉄心26を示す斜視図である。図3は、図2に示す回転子鉄心26を構成する帯状のコア素材38が円環状に巻かれる様子を部分的に示す平面図である。
図2に示すように、円筒状の回転子鉄心26は、円環状をなすコア素材38を軸方向に多数枚積層して構成されている。上述したように回転子鉄心26には、外周面27近傍の内部に複数の磁極32が周方向に所定ピッチで配設されている。本実施形態では、20個の磁極32が設けられた例を示している。そして、各磁極32には、一対の永久磁石34が径方向外側へ向かって略V字状をなして広がるように配置されている。
なお、本実施形態では、各磁極32に2つの永久磁石34が埋め込まれている例について説明するが、これに限定されるものではなく、各磁極に含まれる永久磁石が1つであってもよいし、あるいは、3つ以上であってもよい。
回転子鉄心26において、各磁極32の内径側の位置には、位置決め用カシメ部42が設けられている。位置決め用カシメ部42は、周知の円形状の半抜きカシメ部として形成されている。具体的には、位置決め用カシメ部42は、磁性金属板材の一方表面側が凹状に、他方表面側が凸状に形成されており、軸方向に隣接するコア素材38同士で位置決め用カシメ部42が凹凸嵌合されることにより、各磁極32が軸方向に揃った状態でコア素材38が一体に連結されて回転子鉄心26が構成されている。
なお、位置決め用カシメ部42は、円形状のものに限定されるものではなく、他の周知のカシメ形状(例えばV字状)であってもよい。
図3に示すように、コア素材38は、帯状に連なった複数の分割コア片44がヒンジ部40によって互いにつながった状態で電磁鋼板ウェブ等の磁性板材から一体に打ち抜き加工され、その後、ヒンジ部40で曲げ加工されて円環状に成形されたものとすることができる。各分割コア片44は、略扇状の外形を有して打ち抜き加工されており、それぞれ2つの磁極32に相当する4つの磁石挿入穴35が貫通して形成されている。
また、円弧状をなす各分割コア片44は、略V字状の切込み部46によって区画されている。切込み部46によって切り残された細幅の金属板部分がヒンジ部40を形成している。
本実施形態では、複数の分割コア片44がヒンジ部40によってつながった帯状のコア素材38が一端部38aと他端部38bとを有している。これにより、図2に示すように、ヒンジ部40で曲げられて円環状に成形されたコア素材38の両端部38a,38bが若干の隙間を介して対向配置されている。このようにコア素材38の両端部38a,38bを非連結状態としているため、本実施形態の回転子鉄心26では、コア素材38の端部位置を周方向において所定ピッチP分だけずらすようにして各コア素材38を積層している。
より詳しくは、各コア素材38は、1つの磁極32に相当するピッチPだけ周方向に交互にずれた状態で積層されている。このようにコア素材38の端部位置を周方向にずらして積層して回転子鉄心26を構成することにより、回転子鉄心26の周方向および軸方向における強度を確保することが可能になる。
図4は、円環状に成形されたコア素材38のヒンジ部40とその近傍を拡大して示す平面図である。図4においては、固定子鉄心12の内周部を構成する複数のティースTの先端部がギャップGを隔てて回転子鉄心26に対向する様子が示されている。
図4に示すように、帯状に打ち抜き加工されたコア素材38を構成する分割コア片44は、切込み部46によって形成された分割端面48a,48bを周方向両側に有している。これにより、コア素材38がヒンジ部40を塑性変形させて曲げて円環状に成形されたとき、各分割コア片44の内周縁部が同一半径の円弧をなすとともに、各分割コア片44の分割端面48a,48b同士が隙間50を介して対向するように構成されている。
このように円環状をなすコア素材38において各分割コア片44の分割端面48a,48b同士を突き当てることなく隙間50を形成するようにしたことで、円環状に形成されたときに分割コア片44の分割端面48a,48b同士が突き当たって周方向に押圧されることにより磁気抵抗が増大するのを無くすか又は抑制することが可能になる。その結果、回転電機10の回転子18において、良好な磁束の流れを確保でき、トルク出力の低下を抑制することができる。
また、本実施形態では、ヒンジ部40に隣接して径方向内側に切り欠き部51が形成されている。これにより、ヒンジ部40が細幅の金属板部分として形成されている。このようにヒンジ部40が形成されることによって、コア素材38を円環状に成形しやすくなるとともに、分割コア片44の分割端面48a,48b間に径方向にわたって一定幅の隙間50を形成しやすくなるという利点がある。
さらに図4を参照すると、分割コア片44には、2つの磁極32に相当する計4つの永久磁石34を挿入および配置するための磁石挿入穴35が形成されている。回転子鉄心26において積層されたコア素材38の分割コア片44の磁石挿入穴35が軸方向に揃って位置することにより、回転子鉄心26内で軸方向に揃った磁石挿入穴35が形成される。これにより、回転子鉄心26の軸方向端面から扁平直方体形状の永久磁石34を磁石挿入穴35に貫通挿入して配設することが可能になる。
また、磁石挿入穴35は、永久磁石34の周方向端部から回転子鉄心26の外周面27に向かって拡張された空隙部分であるポケット部52を含む。そして、ポケット部52と回転子鉄心26の外周面27との間に残された細幅の金属板材部分がブリッジ部54となっている。
上記ポケット部52は、磁性金属板材と比較して低透磁率の空隙部を含むことから、永久磁石34の周方向外側端部における磁束の回り込みによる短絡を抑制する機能を果たす。加えて、ポケット部52にモールド樹脂を充填することにより、磁石挿入穴35内に永久磁石34をしっかりと固定することも可能である。
図4に示すように、分割コア片44においてカシメ部42の周方向両側には、軸方向に隣接する分割コア片44同士を連結する連結部56を設けてある。連結部56は、例えばカシメ部によって構成される。連結部56は、後述するように永久磁石34の温度変化で周方向に伸長することによって分割コア片44に周方向の押圧力が入力されたときに、分割端面48a,48bが隙間50側へ移動するのを規制する機能を有する。この機能を有効に発揮するように、連結部56は、分割端部48a,48bの近傍に形成されてもよい。
永久磁石34の周方向外側端部における漏れ磁束を抑制するために、ブリッジ部54の幅は細くするのが好ましい。しかしながら、ブリッジ部54は、回転子18の回転時に永久磁石34に作用する遠心力を支える支持部としての機能を果たすため、ある程度の強度が必要となる。
また、磁石挿入穴35内に固定された永久磁石34は、回転電機10の作動によって温度変化を受けると、熱応力によって膨張または収縮する変形を生じる。例えば、温度が上がると、永久磁石34は、径方向に略沿った方向の厚みが増す一方で、周方向に略沿った方向の幅が小さくなる。逆に、温度が下がると、永久磁石34は、径方向に略沿った方向の厚みが小さくなる一方で、周方向に略沿った方向の長さが伸長する。これについて図5を参照して説明する。
図5(a)は永久磁石34の周方向の伸長が分割コア片44に伝達される様子を概略的に示す図、(b)は該入力によって分割コア片44の分割端面48bが周方向に移動する様子を概略的に示す図である。図5に示すように、回転作動によって昇温した回転子18の温度が低下するとき、回転子鉄心の分割コア片44は熱膨張した状態から径方向および周方向に収縮するが、永久磁石34は分割コア片44を構成する電磁鋼板との線膨張率の相違から、白抜き矢印で示すように径方向の幅は収縮するが周方向長さが伸長するように変形する。
このとき、磁石挿入穴35のポケット部52の内周縁部に略三角状に突出した位置決め用突起部58が永久磁石34の周方向端部の側面または角部に係合していると、上記のような永久磁石34の周方向の伸長が突起部58を介して分割コア片44に伝達されることになる。そうすると、分割コア片44には周方向の引っ張り力が作用することになり、図5(b)中に破線で示すように分割端面48bが隙間50側へ移動することが生じ得る。
この場合、分割コア片44の内周側部分については、カシメ部42および連結部56によって、軸方向に隣接する分割コア片44同士で互いに固定されているため、分割端面48bの内周側部分では移動が規制されるが、分割端面48bの外周側部分では上記のような引張り力によって分割端面48bの移動が生じる。その結果、細幅のブリッジ部54に大きな応力が発生することとなり、分割コア片44によって構成される回転子鉄心26の強度低下が懸念される。他方、上述したように漏れ磁束低減によるトルク発生効率の向上の観点から、ブリッジ部54の幅はできるだけ狭くしたい要求がある。
そこで、本実施形態の回転子鉄心26では、磁石挿入穴35における磁石位置決め部として機能する突片を変形させることによって、永久磁石34の温度変化による周方向の伸長を吸収し、これにより分割コア片44への伸長力の伝達を抑制することとしている。次に、図6を参照して、本実施形態における磁石位置決め用突片60について説明する。
図6は、磁石挿入穴35の周方向端部に形成された磁石位置決め用突片60を拡大して示す図である。図6に示すように、本実施形態の回転子鉄心26では、磁石挿入穴35の周方向外側の端部の内周縁に、磁石位置決め用の突片60が一体に形成されている。突片60は、例えば、磁石挿入穴35のポケット部52における径方向内側の内周縁から突出する細い突出部として形成されており、その先端部が永久磁石34の周方向端部の内径側の側面または角部に当接している。
このような突片60を設けられていることで、永久磁石34は磁石挿入穴35内において周方向位置が決められる。また、永久磁石34が上記のような温度変化によって周方向に伸長したとき、この伸長に応じて突片60は、図6中の下図に示すように矢印方向に揺動するように変形して、永久磁石34の伸長を吸収することができる。したがって、永久磁石34の温度変化による伸長が分割コア片44に対して引っ張り力として伝達されるのを低減することができ、その結果、細幅のブリッジ部54における引張り応力を抑制することができる。よって、分割コア片44がヒンジ部40を介して環状につらなって構成される回転子鉄心26において、ブリッジ部54の幅をできるだけ狭くしながら強度を確保することができ、漏れ磁束低減によるトルク発生効率の向上に寄与することができる。
ここで、上記においては、磁石位置決め用の突片60を磁石挿入穴35の径方向内側の内周縁から突出して形成するとしたが、これに限定されるものではなく、図7に示すように、磁石挿入穴35において永久磁石34の周方向側面が対向する内周縁から突片60を突出させて形成してもよい。
また、磁石位置決め用の突片60の形状は、細く真っ直ぐに突出するものに限定されるものではなく、折れ曲った形状であってもよいし、湾曲して突出した形状であってもよい。
さらに、磁石位置決め用の突片60の数は、2つ以上設けられてもよく、例えば図6中の下図に示す突片60と図7に示す突片60とを併設してもよい。
さらにまた、磁石位置決め用の突片は、片持ち形状の突起部に限定されるものではなく、永久磁石の熱的伸長を変形によって吸収可能であれば、両持ち形状の突起部として形成されてもよい。
なお、本発明に係る回転電機の回転子鉄心は、上述した実施形態およびその変形例の構成に限定されるものではなく、本願の特許請求の範囲に記載された事項の範囲内において種々の変更や改良が可能である。
例えば、上記においては、それぞれ円環状に成形されたコア素材38が軸方向に多数枚積層されて回転子鉄心26が構成されると説明したが、これに限定されるものではなく、帯状に連続して打ち抜き加工されたコア素材をヒンジ部で曲げながら螺旋状に巻回して回転子鉄心を構成してもよい。
また、上記においては、コア素材38に含まれる複数の分割コア片44がそれぞれ2つの磁極32に相当する磁石挿入穴が形成されるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、それぞれ1つの磁極に相当する磁石挿入穴を含むように形成されてもよいし、あるいは、3つ以上の磁極に相当する磁石挿入穴を含むように形成されてもよい。
10 回転電機、12 固定子鉄心、14 コイル、16 固定子、18 回転子、24 シャフト穴、26 回転子鉄心、27 外周面、28 シャフト、28a シャフト部、28b フランジ部、28c 取付部、30 エンドプレート、32 磁極、34 永久磁石、35 磁石挿入穴、38 コア素材、38a 一端部、38b 他端部、40 ヒンジ部、42 位置決め用カシメ部、44 分割コア片、46 切込み部、48a,48b 分割端面、50 隙間、51 切り欠き部、52 ポケット部、54 ブリッジ部、56 連結部、58 突起部、60 突片、T ティース。

Claims (1)

  1. 磁性板材によって一体に形成され互いにヒンジ部でつながった複数の分割コア片を、前記ヒンジ部で曲げて環状に成形して積層することにより構成される回転電機の回転子鉄心であって、
    前記各分割コア片には永久磁石が挿入配置される磁石挿入穴が形成され、前記磁石挿入穴の周方向端部の内周縁には前記磁石挿入穴内に配置される永久磁石の周方向端部に当接することにより該永久磁石を位置決めする突片が一体に形成されており、
    前記突片は、前記永久磁石の温度変化による周方向長さの伸長を吸収して変形可能である、
    回転電機の回転子鉄心。
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