JP2014003212A - バスバ配線構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】バスバの材料歩留まりを向上させることができ、各部位を最適な材料で構成することができるバスバ配線構造を提供する。
【解決手段】バスバ配線構造1Aは、3つのバスバ3,4,5がプリント基板2の配線パターンを介して互いに電気接続されたものである。バスバ配線構造1Bは、2つのバスバ6,7がプリント基板2の配線パターンを介して互いに電気接続されたものである。バスバ3〜7同士を電気接続した配線パターンには、当該バスバ3〜7以外は電気接続されていない。また、音叉形状の部品接続部63を有するバスバ6は、長方形板状の部品接続部73を有するバスバ7よりも弾性の高い材料(銅合金等)で構成されている。また、長方形板状の部品接続部73は部品接続部63のような弾性を必要としないことから、この部品接続部73を有するバスバ7は、バスバ6よりも銅の含有率が高く導電率の高い材料で構成されている。
【選択図】図1
【解決手段】バスバ配線構造1Aは、3つのバスバ3,4,5がプリント基板2の配線パターンを介して互いに電気接続されたものである。バスバ配線構造1Bは、2つのバスバ6,7がプリント基板2の配線パターンを介して互いに電気接続されたものである。バスバ3〜7同士を電気接続した配線パターンには、当該バスバ3〜7以外は電気接続されていない。また、音叉形状の部品接続部63を有するバスバ6は、長方形板状の部品接続部73を有するバスバ7よりも弾性の高い材料(銅合金等)で構成されている。また、長方形板状の部品接続部73は部品接続部63のような弾性を必要としないことから、この部品接続部73を有するバスバ7は、バスバ6よりも銅の含有率が高く導電率の高い材料で構成されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、金属板で構成されたバスバとプリント基板とを有するバスバ配線構造に関するものである。
図2は従来のバスバを示す斜視図である。同図に示すバスバ203は、自動車用電気接続箱201に配電部材として用いられるものであり、1枚の金属板にプレス加工等が施されて得られるものである。また、電気接続箱201は、前記バスバ203、プリント基板202、ヒューズ・ヒュージブルリンク等の電子部品、これらを収容した筐体、などを有している。
上記バスバ203は、帯状に形成され所定箇所において折り曲げられた配索部232と、配索部232に連なった電源入力部31、複数の部品接続部43,53、基板接続部35と、を一体に有している。配索部232は、プリント基板202の上方にプリント基板202と間隔をあけて配索されている。電源入力部31は、コネクタ等を介して入力電源線が接続される部分である。部品接続部43,53は、ヒューズ・ヒュージブルリンク等の電子部品が接続される部分である。基板接続部35は、プリント基板202にはんだ付けされる部分である。
このようなバスバ203は、電源入力部31から入力された電源を、部品接続部43,53や基板接続部35から、複数の電子部品やプリント基板202に分配する(特許文献1を参照。)。
しかしながら、上述した従来のバスバ203においては、以下に示す問題があった。すなわち、バスバ203は、部品点数の増加や加工工数の増加を避けるために一枚の金属板から打ち抜かれて一体成形されていたことから、材料歩留まりが悪いという問題があった。また、バスバ203は、各部位ごとに最適な材料特性(導電率、弾性等)が異なるにもかかわらず、一体成形されているがゆえに、各部位を最適な材料で構成することができないという問題があった。さらに、耐食性が要求される部位ではめっき処理を行う必要があるが、通常めっき処理は金属板から打ち抜く前に行うため、めっき処理が必要な部位にめっきを施す必要がある場合、一体成形されているがゆえに、めっき処理が不要な部位にまでめっきを施していた。
したがって、本発明は、バスバの材料歩留まりを向上させることができ、各部位を最適な材料で構成することができるバスバ配線構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1に記載された発明は、金属板で構成された複数のバスバが、プリント基板の配線パターンを介して互いに電気接続されたバスバ配線構造であって、前記バスバ同士を電気接続した配線パターンには、当該バスバ以外は電気接続されていないことを特徴とするバスバ配線構造である。
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、前記複数のバスバのうちの一のバスバと、他の一のバスバとは、導電率、厚み、弾性、めっき状態、のうち少なくとも1つが異なっていることを特徴とするものである。
請求項1,2に記載された発明によれば、複数のバスバがプリント基板の配線パターンを介して互いに電気接続されているので、これら複数のバスバを一体成形する場合と比較して、バスバの材料歩留まりを向上させることができる。また、1つのバスバにおいて各部位ごとに最適な材料特性が異なる場合は、当該部位をそれぞれ含むようにバスバを分割し、分割された各バスバを最適な材料で構成し、これらバスバをプリント基板の配線パターンを介して互いに電気接続することにより、各部位を最適な材料で構成することができる。
本発明の一実施形態にかかる「バスバ配線構造」を図1を参照して説明する。同図に示すバスバ配線構造1A,1Bは、本実施形態では、自動車用電気接続箱に適用される。この電気接続箱は、前記バスバ配線構造1A,1Bを構成する複数のバスバ3〜7と、プリント基板2と、ヒューズ・ヒュージブルリンク・リレー等の電子部品と、これらを収容した筐体などを有している。各バスバ3〜7は、それぞれ、1枚の金属板にプレス加工等が施されて得られるものである。プリント基板2は、絶縁板の表面に配線パターンが形成された周知のプリント基板である。
上記バスバ配線構造1Aは、複数(3つ)のバスバ3,4,5が、プリント基板2の配線パターンを介して互いに電気接続されたものである。また、上記バスバ配線構造1Bは、複数(2つ)のバスバ6,7が、プリント基板2の配線パターンを介して互いに電気接続されたものである。これらバスバ配線構造1A及びバスバ配線構造1Bは、2系統の電源分配回路を構成している。
まず、上記バスバ配線構造1Aの詳細な構成について説明する。バスバ3は、帯状に形成され所定箇所において折り曲げられた配索部32と、配索部32に連なった電源入力部31と、配索部32に連なりプリント基板2にはんだ付けされた複数の基板接続部33,34,35と、を有している。電源入力部31は、コネクタ等を介して入力電源線が接続される部分であり、長方形板状に形成されている。バスバ4は、帯状に形成され所定箇所において折り曲げられた配索部42と、配索部42に連なった複数の部品接続部43と、配索部42に連なりプリント基板2にはんだ付けされた基板接続部41と、を有している。部品接続部43は、ヒューズまたはヒュージブルリンクが接続される部分であり、長方形板状に形成されている。バスバ5は、帯状に形成され所定箇所において折り曲げられた配索部52と、配索部52に連なった複数の部品接続部53と、配索部52に連なりプリント基板2にはんだ付けされた基板接続部51と、を有している。部品接続部53は、ヒューズまたはヒュージブルリンクが接続される部分であり、長方形板状に形成されている。
また、バスバ3の基板接続部34とバスバ4の基板接続部41とは、プリント基板2の配線パターンを介して互いに電気接続されている。この配線パターンは、基板接続部34と基板接続部41とを電気接続するためだけの配線パターンであり、この配線パターンに他部品は電気接続されていない。同様に、バスバ3の基板接続部33とバスバ5の基板接続部51とは、プリント基板2の配線パターンを介して互いに電気接続されている。この配線パターンは、基板接続部33と基板接続部51とを電気接続するためだけの配線パターンであり、この配線パターンに他部品は電気接続されていない。なお、バスバ3の基板接続部35が電気接続された配線パターンは、バスバ3,4,5同士を電気接続するためのものではなく、この配線パターンには基板リレーや抵抗などが電気接続されている。
このようなバスバ配線構造1Aは、従来例で説明した図2のバスバ203と同じく、電源入力部31から入力された電源を、部品接続部43,53や基板接続部35から、複数の電子部品やプリント基板2に分配する。すなわち、バスバ配線構造1Aは、従来例で説明した図2のバスバ203と同等の電源分配回路を構成している。
このように、バスバ配線構造1Aにおいては、従来は1つであったバスバ203を3つのバスバ3,4,5に分割しているので、バスバ203を製造する場合と比較して、材料ロスの少ない板取りが可能になり、材料歩留まりを向上させることができる。また、バスバ配線構造1Aにおいては、材料ロスを少なくするために、大電流から小電流となる位置や、各バスバ3,4,5が単純な形状となる位置で分割している。また、バスバ3の配索部32にはバスバ4,5の配索部42,52よりも大電流が流れるため、配索部32の幅は配索部42,52の幅よりも大きく形成されているが、幅を大きくするかわりに厚みを大きくしても良い。
続いて、上記バスバ配線構造1Bの詳細な構成について説明する。バスバ6は、帯状に形成され所定箇所において折り曲げられた配索部62と、配索部62に連なった電源入力部61と、配索部62に連なった部品接続部63と、配索部62に連なりプリント基板2にはんだ付けされた複数の基板接続部64,65と、を有している。電源入力部61は、コネクタ等を介して入力電源線が接続される部分であり、長方形板状に形成されている。部品接続部63は、リレーの端子が差し込まれる部分であり、音叉形状に形成されている。バスバ7は、帯状に形成され所定箇所において折り曲げられた配索部72と、配索部72に連なった複数の部品接続部73と、配索部72に連なりプリント基板2にはんだ付けされた基板接続部71と、を有している。部品接続部73は、ヒューズまたはヒュージブルリンクが接続される部分であり、長方形板状に形成されている。
また、バスバ6の基板接続部64とバスバ7の基板接続部71とは、プリント基板2の配線パターンを介して互いに電気接続されている。この配線パターンは、基板接続部64と基板接続部71とを電気接続するためだけの配線パターンであり、この配線パターンに他部品は電気接続されていない。なお、バスバ6の基板接続部65が電気接続された配線パターンは、バスバ6,7同士を電気接続するためのものではなく、この配線パターンには基板リレーや抵抗などが電気接続されている。
このようなバスバ配線構造1Bは、電源入力部61から入力された電源を、部品接続部63,73や基板接続部65から、複数の電子部品やプリント基板2に分配する。
また、上述した音叉形状の部品接続部63は、一対の板状片間にリレーの端子を挟む構造であり、他の部品接続部73よりも弾性すなわちバネ性が必要となる部位である。このため、部品接続部63を有するバスバ6は、部品接続部73を有し部品接続部63を有さないバスバ7よりも弾性の高い材料(銅合金等)で構成されている。また、長方形板状の部品接続部73は、前記部品接続部63のような弾性を必要としないことから、この部品接続部73を有するバスバ7は、バスバ6よりも銅の含有率が高く、導電率の高い材料で構成されている。
このように、バスバ配線構造1Bにおいては、バスバを2つのバスバ6,7に分割しているので、これらバスバ6,7を一体成形する場合と比較して、材料歩留まりを向上させることができる。また、バスバ配線構造1Bにおいても、バスバ配線構造1Aと同様に、各バスバ6,7が単純な形状となる位置でこれらを2つに分割している。また、上述したようにバスバを、高い弾性が必要な部品接続部63を含むバスバ6と、弾性をそれほど必要としない部品接続部73を含むバスバ7と、に分割しているので、各部品接続部63,73を最適な材料で構成することができる。
また、本実施形態では、上記全てのバスバ3〜7には、耐食性向上や接続信頼性向上などを目的として、めっきが施されている。このめっきは、例えば、金めっき、銀めっき、錫めっき、ニッケルめっき等である。また、めっき処理は、プレス加工が施される前の、すなわち各バスバ3〜7が打ち抜かれる前の、金属板に施されている。このため、バスバ3〜7は、その全域にめっきが施されているが、プレス加工によって切断された切断面にはめっきが施されていない。例えば、音叉形状の部品接続部63におけるリレー端子との接点にはめっきが施されていない。
めっきが施される場合、通常は切断面を除き、バスバ全域にめっき処理がされるのであり、バスバ全域がめっきされているか、全くめっきされていないかの何れかであるが、耐食性が要求される部位のみを部分的にめっきすることもあるから、めっき状態としては、全域めっき、部分めっき及びめっき無しの3つの状態がある。
このように、本実施形態では、全てのバスバ3〜7にめっきが施されているが、以下の場合は、めっきが施されていなくても良い。すなわち、バスバ3〜7で言えば、特にめっきが必要な部位は、電源入力部31,61や部品接続部43,53,73であり、配索部32,42,52,62,72や基板接続部33,34,35,41,51,64,71は、それほどめっきを必要としない部位である。また、音叉形状の部品接続部63におけるリレー端子との接点は、プレス加工によって切断された切断面であるため、めっきが施されておらず、音叉形状の部品接続部63にめっきを施す技術的意義が乏しい。よって、配索部、基板接続部、音叉形状の部品接続部などが設けられ、電源入力部や長方形板状の部品接続部が設けられていないバスバは、必ずしもめっきが施されていなくても良い。また、配策部等めっきを要しない部位にはめっきを施さず、めっきを要する部位が部分的にめっきされていても良い。
また、上述した実施形態では、バスバ配線構造1A,1Bが自動車用電気接続箱に適用される例を説明したが、本発明の「バスバ配線構造」は、電気接続箱に限らず、種々の電子機器に適用することができる。
なお、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
1A,1B バスバ配線構造
2 プリント基板
3〜7 バスバ
2 プリント基板
3〜7 バスバ
Claims (2)
- 金属板で構成された複数のバスバが、プリント基板の配線パターンを介して互いに電気接続されたバスバ配線構造であって、
前記バスバ同士を電気接続した配線パターンには、当該バスバ以外は電気接続されていない
ことを特徴とするバスバ配線構造。 - 前記複数のバスバのうちの一のバスバと、他の一のバスバとは、導電率、厚み、弾性、めっき状態、のうち少なくとも1つが異なっている
ことを特徴とする請求項1に記載のバスバ配線構造。
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JP2012138640A JP2014003212A (ja) | 2012-06-20 | 2012-06-20 | バスバ配線構造 |
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