JP2014002778A - タッチパネルセンサおよびフレキシブルプリント配線板付タッチパネルセンサ - Google Patents

タッチパネルセンサおよびフレキシブルプリント配線板付タッチパネルセンサ Download PDF

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Abstract

【課題】フレキシブルプリント配線板との接続時にたわみの発生が少ないタッチパネルセンサを提供する。
【解決手段】表側電極に接続された表側外部接続端子と、透明フィルム基材の他方の表面上に形成された裏側電極と、透明フィルム基材の上記裏側電極が形成された表面上に上記表側接続端子と平面視上重ならないように形成され、上記裏側電極に接続された裏側外部接続端子と、を有し、上記透明フィルム基材が、少なくとも平面視上隣接する上記表側外部接続端子および上記裏側外部接続端子の間に切断部を有し、上記切断部の終端から上記透明フィルム基材の外周端までの距離が、上記切断部に隣接する上記表側外部接続端子または裏側外部接続端子である切断部隣接外部接続端子の内端から上記透明フィルム基材の外周端までの距離以上の距離である。
【選択図】図1

Description

本発明は、フレキシブルプリント配線板との接続時にたわみの発生が少ないタッチパネルセンサに関するものである。
今日、入力手段として、タッチパネルが広く用いられている。タッチパネルは、多くの場合、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ等の表示装置が組み込まれた種々の装置等(例えば、券売機、ATM装置、携帯電話、ゲーム機)に対する入力手段として、表示装置とともに用いられている。このような装置において、タッチパネルは表示装置の表示面上に配置され、これにより、タッチパネルは表示装置に対する極めて直接的な入力を可能にする。
このようなタッチパネルとしては、様々な方式のものが実用化されている。このなかで、静電容量方式と呼ばれるものは、第1透明電極/電極間絶縁層/第2透明電極の層構造を有するタッチパネルセンサと、透明電極への電力供給や検知信号の出力のためにタッチパネルセンサの外部接続端子に接続されるフレキシブルプリント配線板(以下、FPCと称する場合がある。)とを有するものが用いられる(例えば、特許文献1〜5)。そして、タッチパネルの表面のタッチパネル面に微弱な電流を流して電界を形成し、指等の導電体が軽く触れた場合の静電容量値の変化を電圧の低下等に変換して検知することにより得られた接触位置を信号として出力する。
静電容量方式に用いられるタッチパネルセンサとしては、一般的には、一対の対向する基板上に透明電極および外部接続端子が形成されたものが知られている(例えば、特許文献1〜4)。また、別の態様としては、透明電極および外部接続端子が一枚の透明基板の両面にそれぞれ形成されたもの(以下、両面タイプタッチパネルセンサ)が知られている(例えば、特許文献5)。
両面タイプタッチパネルセンサは、部材数が少なくタッチパネルの薄膜化や、ロールトゥロールプロセスによる製造が可能となることによる生産性向上等を図ることができる。また、2枚の基板を貼り合わせる必要がないため、2つの透明電極間の位置ずれ等の不具合を回避することができる。
しかしながら、両面タイプタッチパネルセンサをFPCと接続する方法としては、通常、一方の表面に形成された外部接続端子とFPCの接続端子とを異方導電性接着剤を介して熱圧着により接続した後、他方の表面に形成された外部接続端子とFPCの接続端子との接続を行う方法が用いられるが、一方の表面に形成された外部接続端子をFPCの接続端子と熱圧着により接続する際に隣接する他方の表面に形成された外部接続端子周辺の透明基板が熱により変形し、たわみが生じるといった問題があった。
そして、たわみが生じる結果、他方の表面に形成された外部接続端子とFPCの接続端子とを位置精度良く接続することが困難となるといった問題や、タッチパネルセンサにカバーや表示装置を接着する際に気泡や異物が混入し易くなるといった問題があった。
特開2009−64343号公報 特開平9−146680号公報 特許第2587975号 特開2011−124332号公報 特開2011−76514号公報
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、フレキシブルプリント配線板との接続時にたわみの発生が少ないタッチパネルセンサを提供することを主目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、透明フィルム基材と、上記透明フィルム基材の一方の表面上に形成された表側電極と、上記透明フィルム基材の上記表側電極が形成された表面上に形成され、上記表側電極に接続された表側外部接続端子と、上記透明フィルム基材の他方の表面上に形成された裏側電極と、上記透明フィルム基材の上記裏側電極が形成された表面上に上記表側接続端子と平面視上重ならないように形成され、上記裏側電極に接続された裏側外部接続端子と、を有し、上記透明フィルム基材が、少なくとも平面視上隣接する上記表側外部接続端子および上記裏側外部接続端子の間に切断部を有し、上記切断部の終端から上記透明フィルム基材の外周端までの距離が、上記切断部に隣接する上記表側外部接続端子または裏側外部接続端子である切断部隣接外部接続端子の内端から上記透明フィルム基材の外周端までの距離以上の距離であることを特徴とするタッチパネルセンサを提供する。
本発明によれば、上記切断部を有することにより、透明フィルム基材の一方の表面上に形成された外部接続端子をFPCの接続端子と接続した場合であっても、平面視上隣接する他方の表面上に形成された外部接続端子周辺の透明フィルム基材にたわみの発生の少ないものとすることができる
本発明においては、上記切断部と上記切断部隣接外部接続端子との間隔が、上記切断部隣接外部接続端子の端子幅、および、上記切断部隣接外部接続端子と上記切断部隣接外部接続端子に隣接する同一表面上に形成された外部接続端子との端子間幅のうち、いずれか狭いものより広いことが好ましい。FPCと接続安定性に優れたものとすることができるからである。
本発明は、上述のタッチパネルセンサと、絶縁性を有するフレキシブル基板および上記フレキシブル基板の表面上に形成された接続端子を有するフレキシブルプリント配線板と、を有し、上記表側外部接続端子および上記裏側外部接続端子と、熱圧着により接着性および厚み方向に導電性を示す異方導電性接着剤からなり、上記表側外部接続端子および上記裏側外部接続端子と上記接続端子とを、接続する異方導電接着剤層と、を有することを特徴とするフレキシブルプリント配線板付タッチパネルセンサを提供する。
本発明によれば、上述のタッチパネルセンサを用いるものであるから、たわみの少ないものとすることができる。
本発明は、フレキシブルプリント配線板との接続時にたわみの発生が少ないタッチパネルセンサを提供できるといった効果を奏する。
本発明のタッチパネルセンサの一例を示す概略平面図である。 図1のA−A線断面図である。 図1のBで示される外部接続端子付近の拡大図である。 図3のC−C線断面図である。 本発明における切断部を説明する説明図である。 本発明における切断部を説明する説明図である。 本発明における切断部を説明する説明図である。 本発明における切断部を説明する説明図である。 本発明における切断部を説明する説明図である。 本発明における切断部を説明する説明図である。 本発明における切断部を説明する説明図である。 本発明における切断部を説明する説明図である。 本発明における切断部を説明する説明図である。 本発明における切断部を説明する説明図である。 本発明における切断部を説明する説明図である。 本発明における切断部を説明する説明図である。 本発明のタッチパネルセンサの製造方法の一例を示す工程図である。 本発明のFPC付タッチパネルセンサの一例を示す概略平面図である。 図18におけるタッチパネルセンサおよびFPCの接続部分を示す側面図である。
本発明は、タッチパネルセンサおよびそれを用いたFPC付タッチパネルセンサに関するものである。
以下、本発明のタッチパネルセンサおよびFPC付タッチパネルセンサについて説明する。
A.タッチパネルセンサ
まず、タッチパネルセンサについて説明する。
本発明のタッチパネルセンサは、透明フィルム基材と、上記透明フィルム基材の一方の表面上に形成された表側電極と、上記透明フィルム基材の上記表側電極が形成された表面上に形成され、上記表側電極に接続された表側外部接続端子と、上記透明フィルム基材の他方の表面上に形成された裏側電極と、上記透明フィルム基材の上記裏側電極が形成された表面上に上記表側接続端子と平面視上重ならないように形成され、上記裏側電極に接続された裏側外部接続端子と、を有し、上記透明フィルム基材が、少なくとも平面視上隣接する上記表側外部接続端子および上記裏側外部接続端子の間に切断部を有し、上記切断部の終端から上記透明フィルム基材の外周端までの距離が、上記切断部に隣接する上記表側外部接続端子または裏側外部接続端子である切断部隣接外部接続端子の内端から上記透明フィルム基材の外周端までの距離以上の距離であることを特徴とするものである。
このような本発明のタッチパネルセンサについて図を参照して説明する。図1は、本発明のタッチパネルセンサの一例を示す概略平面図である。また、図2は、図1のA−A線断面図であり、図3は図1のBで示される外部接続端子付近の拡大図であり、図4は図3のC−C線断面図である。図1〜図4に例示するように、本発明のタッチパネルセンサ10は、透明フィルム基材1と、上記透明フィルム基材1の一方の表面上に形成された電極材料層2Xからなる表側電極2aと、上記透明フィルム基材1の上記表側電極2aが形成された表面上に形成され、上記表側電極2aに引き回し配線5により接続された表側外部接続端子3aと、上記透明フィルム基材1の他方の表面上に形成された電極材料層2Xからなる裏側電極2bと、上記透明フィルム基材1の上記裏側電極2bが形成された表面上に上記表側接続端子部3aと平面視上重ならないように形成され、上記裏側電極2bに引き回し配線5により接続された裏側外部接続端子3bと、を有し、上記透明フィルム基材1が、平面視上隣接する上記表側外部接続端子3aおよび裏側外部接続端子3bの間に切断部4を有し、上記切断部4の終端から上記透明フィルム基材1の外周端までの距離が、上記切断部4に隣接する上記表側外部接続端子3aまたは裏側外部接続端子3bである切断部隣接外部接続端子3cの内端から上記透明フィルム基材1の外周端までの距離以上の距離であるものである。
また、この例においては、切断部4が、表側外部接続端子3aが複数配置された表側外部接続端子部13aおよび裏側外部接続端子3bが複数配置された裏側外部接続端子部13bの両側に形成されるものである。また、表側電極2aおよび裏側電極2bは、タッチパネル使用者が視認可能なアクティブエリア12内に形成されており、引き回し配線および外部接続端子は、アクティブエリア12の外側の非アクティブエリア内に形成されている。さらに、表側外部接続端子3a、裏側外部接続端子3bおよび引き回し配線5は、表側電極2aおよび裏側電極2bを構成する電極材料層2Xと同一の電極材料層2X上に金属材料層3Xが積層してなるものである。
本発明によれば、上記切断部を有することにより、例えば、一方の表面上に形成された外部接続端子をFPCの接続端子と熱圧着により接続した際に、その外部接続端子周辺の透明フィルム基材が熱膨張または熱収縮により変形した場合であっても、その変形が隣接する他方の表面上に形成された外部接続端子周辺の透明フィルム基材に伝搬することを抑制し、他方の外部接続端子周辺の透明フィルム基材の変形を抑制することができる。
また、熱圧着により生じた外部接続端子周辺の熱が、隣接する他方の表面上に形成された外部接続端子周辺の透明フィルム基材に伝搬することを抑制でき、隣接する他方の表面上に形成された外部接続端子周辺の透明フィルム基材が熱変形することを抑制できる。
このように、上記切断部を有することにより、透明フィルム基材の一方の表面上に形成された外部接続端子をFPCの接続端子と接続した場合であっても、平面視上隣接する他方の表面上に形成された外部接続端子周辺の透明フィルム基材にたわみの発生の少ないものとすることができる。
また、その結果、他方の表面上に形成された外部接続端子とFPCの接続端子とを位置精度良く接続することを可能とし、また、タッチパネルセンサにカバーや表示装置を接着する際に気泡や異物の混入の少ないものとすることができる。
本発明のタッチパネルセンサは、透明フィルム基材、表側電極、表側外部接続端子、裏側電極、および裏側外部接続端子を少なくとも有するものである。
以下、本発明のタッチパネルセンサの各構成について詳細に説明する。
1.透明フィルム基材
本発明における透明フィルム基材は、上記切断部を含むものである。
(1)切断部
本発明における切断部は、上記透明フィルム基材の、少なくとも平面視上隣接する上記表側外部接続端子および裏側外部接続端子の間に形成されるものである。
また、その終端から上記透明フィルム基材の外周端までの距離が、隣接する上記表側外部接続端子または裏側外部接続端子である切断部隣接外部接続端子の内端から上記透明フィルム基材の外周端までの距離以上のものである。
ここで、切断部の終端および外部接続端子の内端とは、それぞれ切断部のうち透明フィルム基材の外周端からの距離が最も遠い箇所、および外部接続端子のうち上記透明フィルム基材の外周端からの距離が最も遠い箇所をいうものである。
また、切断部隣接外部接続端子の内端から透明フィルム基材の外周端までの距離は、具体的には、図5および図6においてa1またはa2で示される距離をいうものであり、切断部の終端から透明フィルム基材の外周端までの距離は、図5〜図6中のbで示される距離をいうものである。また、切断部接続外部接続端子の内端は切断部隣接外部接続端子の主要部分の終端をいうものであり、例えば、引き回し配線との接続部において幅が変化する形状の場合には、既に説明した図6に示すように、幅が一定の部位までを指すものである。また、外部接続端子の幅が引き回し配線と同一幅の場合には、露出の有無や接続されるFPCの接続端子の幅や長さから判断することができる。
なお、図5〜図6中の符合については、図3と同一の部材を示すものであるので、ここでの説明は省略する。
また、本発明において、平面視上隣接する上記表側外部接続端子および裏側外部接続端子とは、両外部接続端子の間に、平面視上、他の外部接続端子や引き回し配線等の他の構成が形成されていないことをいうものである。
このような切断部としては、上記透明フィルム基材に設けられた切断された部位であり、透明フィルム基材の一方の表面上に形成された外部接続端子をFPCと熱圧着により接続した際に、他方の表面上に形成された外部接続端子周辺でのたわみの発生を抑制できるものであれば特に限定されるものではなく、切り込み部であっても切欠き部であっても良い。
本発明においては、なかでも、切欠き部とすることが好ましい。上記切断部が切欠き部であることにより、より安定的に表側外部接続端子周辺の熱変形や熱の伝搬を効果的に抑制できるからである。
なお、上記切断部が切欠き部である場合の切欠き幅としては、透明フィルム基材の一方の表面上に形成された外部接続端子をFPCと熱圧着により接続した際に、他方の表面上に形成された外部接続端子周辺でのたわみの発生を抑制できるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、熱圧着により透明フィルム基材が熱膨張した場合であっても切断部の端部同士が接しない程度の幅とすることができる。タッチパネルセンサの外部接続端子およびFPCの接続端子を熱圧着により接続した際に、その部位の透明フィルム基材が膨張等したとしても、その変形が、他方の表面上に形成された外部接続端子周辺へ伝搬することを効果的に防ぐことができ、たわみの発生を抑制できるからである。
具体的な切欠き幅としては、0.2mm以上が好ましく、なかでも1.0mm以上であることが好ましい。切り欠き部先端の十分な曲率半径を確保し、打ち抜き加工により切欠き部を形成する際に生じる亀裂を減少できるからである。
なお、透明フィルム基材とFPCの熱膨張率の違いにより、熱圧着の接続の位置精度の低下を抑制するという観点から、5.0mm以下であることが好ましい。
上記切断部が切欠き部である場合の平面視形状としては、透明フィルム基材の一方の表面上に形成された外部接続端子をFPCと熱圧着により接続した際に、他方の表面上に形成された外部接続端子周辺でのたわみの発生を抑制できるものであれば特に限定されるものではないが、既に説明した図3や、図7、図8および図9に例示するような棒状であっても良く、図10、図11、図12および図13に例示するように三角形状等を挙げることができる。
本発明においては、なかでも、切断部隣接外部接続端子の内端よりも深い箇所の幅が、切断部隣接外部接続端子に隣接する部位における幅よりも広い形状であることが好ましい。隣接する外部接続端子周辺に切断部を回り込んで熱が伝搬することを効果的に抑制できるからである。また、切断部の切断部隣接外部接続端子に隣接する部位での幅を狭くすることで、強度に優れたものとすることができるからである。
なお、図7〜13中の符合については、図3と同一の部材を示すものであるので、ここでの説明は省略する。また、切断部隣接外部接続端子の内端よりも深い箇所の幅が、切断部隣接接続端子に隣接する部位より幅が広い形状としては、具体的には、既に説明した図8、図9、図12および図13を挙げることができる。また、図中のeで示される幅が切断部の切断部隣接外部接続端子に隣接する部位における幅を示し、fで示される幅が切断部隣接外部接続端子の内端よりも深い箇所の幅を示すものである。
上記切断部の終端付近の平面視形状としては、透明フィルム基材の一方の表面上に形成された外部接続端子をFPCと熱圧着により接続した際に、他方の表面上に形成された外部接続端子周辺でのたわみの発生を抑制できるものであれば特に限定されるものではないが、鋭角部を含まない形状であることが好ましく、なかでも、楕円形状または円形状であることが好ましい。切断部の終端からクラック等の発生の少ないものとすることができるからである。
なお、鋭角部を含まない形状の具体例としては、既に説明した図3、図8、図11、図12および図13等を挙げることができ、楕円形状または円形状のものとしては、既に説明した図3、図8、図11および図13等を挙げることができる。
上記切断部の終端から上記透明フィルム基材の外周端までの距離(以下、切断部深さとする場合がある。)は、隣接する上記表側外部接続端子または裏側外部接続端子である切断部隣接外部接続端子の内端から上記透明フィルム基材の外周端までの距離(以下、外部接続端子深さとする場合がある。)以上の距離である。
本発明においては、なかでも外部接続端子深さより深いことが好ましい。
また、本発明においては、上記切断部が外部接続端子深さの異なる2つの切断部隣接外部接続端子に隣接する場合には、外部接続端子深さの浅いものの深さ以上の深さ、すなわち、2つの切断部隣接外部接続端子のうち内端から上記透明フィルム基材の外周端までの距離が短い接続部隣接外部接続端子の内端から上記透明フィルム基材の外周端までの距離以上の距離であれば良く、外部接続端子深さの浅いものの深さより深い深さであることが好ましく、なかでも、外部接続端子深さの深いものの深さ以上の深さ、すなわち、外部接続端子のうち内端から上記透明フィルム基材の外周端までの距離が長い接続部隣接外部接続端子の内端から上記透明フィルム基材の外周端までの距離以上の距離であることが好ましく、特に、外部接続端子深さの深いものの深さより深い深さであることが好ましい。変形や熱の伝搬を効果的に抑制することができ、たわみの少ないものとすることができるからである。
なお、外部接続端子深さの浅いものの深さ以上の深さとは、具体的には、既に説明した図5におけるbおよびa1が、b≧a1となることをいうものであり、外部接続端子深さの深いものの深さ以上の深さとは、図5中におけるbおよびa2がb≧a2となることをいうものである。
また、本発明における切断部深さとしては、なかでも、平面視上、他の部材と重ならない長さより短いであることが好ましい。より具体的には、上記外部接続端子、上記外部接続端子に接続された引きまわし配線等の配線、配線や表側電極または裏側電極を覆うように形成された保護層と重ならない長さより短いことが好ましい。配線により伝達される信号等に影響や、保護層の剥離や信頼性低下等の不具合の発生を抑制できるからである。
なお、引き回し配線と平面視上重ならない長さとは、具体的には、既に説明した図5におけるbおよびdがb<dとなることをいうものである。
本発明における切断部深さの長さとしては、具体的には、1.0mm以上が好ましい。外部接続端子の長さを十分に長いものとすることができ、本発明のタッチパネルセンサとFPCとの接続信頼性に優れたものとすることができるからである。中でも本発明においては、2.0mm以上であることが好ましい。さらに十分な接続信頼性を確保することができるからである。
一方、タッチパネルセンサを小型化の観点からは、10mm以下であることが好ましく、なかでも、5mm以下であることが好ましい。
上記切断部と上記切断部隣接外部接続端子との間隔としては、透明フィルム基材の一方の表面上に形成された外部接続端子をFPCと熱圧着により接続した際に、他方の表面上に形成された外部接続端子周辺でのたわみの発生を抑制できるものであれば特に限定されるものではないが、上記切断部隣接外部接続端子の端子幅、および、上記切断部隣接外部接続端子と上記切断部隣接外部接続端子に隣接する同一表面上に形成された外部接続端子との端子間幅のうち、いずれか狭いものより広いことが好ましい。FPCの接続端子と本発明のタッチパネルセンサの外部接続端子との間に位置ずれが生じた場合であっても、FPCの接続端子が切断部と重なることを防ぐことができる。このため、本発明のタッチパネルセンサをFPCと接続した際に、切断部と平面視上重なる部位からのFPCの剥離等を抑制でき、FPCとの接続安定性に優れたものとすることができるからである。
また、本発明における上記間隔の上限については、切断部との間隔が広い程、熱の伝達は小さくなり、たわみを少ないものとする観点からは好ましいが、本発明のタッチパネルセンサに接続されるFPCのサイズや、その後のタッチパネルの製造工程等に応じて適宜設定されるものである。
なお、上記切断部と上記切断部隣接外部接続端子との間隔、切断部隣接外部接続端子の端子幅、および、上記切断部隣接外部接続端子と上記切断部隣接外部接続端子に隣接する同一表面上に形成された外部接続端子との端子間幅は、具体的には、図14中のh、m、nで示されるものである。また、図14中の符合については、図3と同一の部材を示すものであるので、ここでの説明は省略する。
本発明における切断部と上記切断部隣接外部接続端子との間隔としては、切断部隣接外部接続端子の幅等に応じて異なるものであるが、具体的には、0.1mm〜20mmの範囲内であることが好ましい。上記間隔が上述の範囲内であること、より具体的には、上述の下限以上であることにより、打ち抜き加工での切断部の加工位置のずれによる影響を低減でき、加工を容易なものとすることができるからである。また、上記上限以下であることにより、外部接続端子とFPCとを位置精度良く接続することが容易だからである。
本発明における切断部の形成個所は、少なくとも平面視上隣接する上記表側外部接続端子および裏側外部接続端子の間に形成されているものであるが、必要に応じて、他の箇所に形成されるものであっても良く、例えば、全ての表側外部接続端子および裏側外部接続端子に隣接して形成されるものであっても良い。
本発明においては、なかでも、透明フィルム基材の同一表面上に配置された複数の外部接続端子からなる外部接続端子部が形成されている場合には、外部接続端子部の単位で形成されることが好ましく、上記平面視上隣接する上記表側外部接続端子および裏側外部接続端子を含む全ての外部接続端子部の両側に形成されることが好ましく、特に、全ての外部接続端子部の両側に形成されることが好ましい。FPCとの接続は、通常、外部接続端子部の単位で行われる。このため、外部接続端子部の単位で切断部が形成されることにより、外部接続端子部周辺の透明フィルム基材へのたわみの発生を効果的に抑制することができるからである。また、外部接続端子部の両側に形成されることにより、外部接続端子部に隣接する透明フィルム基材へのたわみの発生を抑制でき、カバーや表示装置等に貼り合わせる際に位置ずれの発生を抑制できるからである。
なお、図15は外部接続端子部の単位で切断部が形成されている例を示すものであり、図15(a)は上記平面視上隣接する上記表側外部接続端子および裏側外部接続端子を含む全ての外部接続端子部(13aおよび13b)の両側に形成される例を示すものであり、図15(b)は、全ての外部接続端子部(13aおよび13b)の両側に形成される例を示すものである。また、図15中の符合については、図1および図3と同一の部材を示すものであるので、ここでの説明は省略する。また、図15においては、説明の容易のため、引き回し配線や電極等についての記載を省略するものである。
本発明における切断部の外部接続端子に隣接して形成される数としては、1以上であれば特に限定されるものではなく、図16に例示するように、2以上であっても良い。
また、図16中の符合については、図3と同一の部材を示すものであるので、ここでの説明は省略する。
本発明における切断部の形成方法としては、所望の形状の切断部を位置精度良く形成できる方法であれば特に限定されるものではないが、例えば、上記電極、外部接続端子等を形成した後に、打ち抜き等により形成する方法や、上記電極、外部接続端子等を形成する前後に、フォトリソグラフィー法を用いてパターニングする方法を挙げることができる。
本発明においては、なかでも、打ち抜きにより形成する方法であることが好ましい。形成が容易だからである。
(2)透明フィルム基材
本発明における透明フィルム基材は、上記切断部を有するものである。
このような透明フィルム基材を構成する材料としては、透明性を有する樹脂からなるものであれば特に限定されるものではないが、具体的には、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエチレン系樹脂、ポリエーテルサルフォン等のポリエステル系樹脂等を挙げることができる。
また、本発明に用いられる透明フィルム基材の厚みとしては、上記電極や外部接続端子等を安定的に支持することができるものであれば特に限定されるものではないが、通常、50μm〜300μmの範囲内とすることができる。
本発明における透明フィルム基材は、単層からなるものであっても良く、複数層からなるものであっても良い。
なお、複数層からなる場合に積層される層としては、上記透明性を有する樹脂からなる層以外に、低屈折率層や高屈折率層等を挙げることができる。
2.外部接続端子
本発明における外部接続端子は、表側外部接続端子および裏側外部接続端子を少なくとも含むものである。
ここで、表側外部接続端子は上記透明フィルム基材の上記表側電極が形成された表面上に形成され、上記表側電極に接続されるものであり、裏側外部接続端子は上記透明フィルム基材の上記裏側電極が形成された表面上に上記表側接続端子と平面視上重ならないように形成され、上記裏側電極に接続されるものである。
また、本発明における外部接続端子は、上記透明フィルム基材の表面上に直接形成されたものであっても良く、他の層を介して形成されるものであっても良い。具体的には、既に説明した図4に示すように、上記電極を構成する電極材料からなる層上に形成されるものであっても良い。
本発明における外部接続端子は、平面視上重ならないように形成された表側外部接続端子および裏側外部接続端子を有するものである。
また、本発明においては、通常、表側外部接続端子からなる表側外部接続端子部および裏側外部接続端子からなる裏側外部接続端子部が平面視上重ならないように形成されるものである。タッチパネルセンサとFPCとの接続を、外部接続端子部の単位で容易かつ効率的に行うことできるからである。
なお、このような外部接続端子部に含まれる外部接続端子の数等については、FPCとの接続に用いられるヒートツール等に応じて適宜設定されるものである。また、外部接続端子部は、通常、透明フィルム基材の同一表面上に外周端に対して並列状に配置された複数の外部接続端子からなるものである。また、隣接する外部接続端子部間の外部接続端子の間隔は、一般的には、外部接続端子部内の外部接続端子間の間隔より広いものである。
本発明における隣接する上記表側外部接続端子および裏側外部接続端子の間隔としては、上記切断部を形成可能なものであれば特に限定されるものではなく、タッチパネルセンサに一般的なものとすることができる。
本発明における外部接続端子を構成する材料としては、所望の導電性を得られるものであれば特に限定されるものではないが、例えば、アルミニウム、銀、銅またはそれらの合金等を用いることができる。
上記外部接続端子の端子幅、厚みおよび平面視形状や、外部接続端子部内における外部接続端子間の間隔については、一般的なタッチパネルセンサと同様とすることができる。
具体的には、特開2011−210176号公報に記載されるものと同様とすることができる。
3.電極
本発明における電極は、表側電極および裏側電極を少なくとも含むものである。
ここで、表側電極は、上記透明フィルム基材の一方の表面上に形成されるものであり、裏側電極は、上記透明フィルム基材の他方の表面上に形成されるものである。また、電極は、通常、透明フィルム基材のアクティブエリア内に形成されるものである。
このような電極を構成する材料としては、所望の導電性を有するものであれば特に限定されるものではなく、透明性を有する透明性材料であっても、透明性を有しない非透明性材料であっても良いが、透明性材料であることが好ましい。
本発明における透明性材料としては、タッチパネルに一般的に用いられるものを使用することができ、例えば、インジウム錫酸化物(ITO)、酸化亜鉛、酸化インジウム、アンチモン添加酸化錫、フッ素添加酸化錫、アルミニウム添加酸化亜鉛、カリウム添加酸化亜鉛、シリコン添加酸化亜鉛や、酸化亜鉛−酸化錫系、酸化インジウム−酸化錫系、酸化亜鉛−酸化インジウム−酸化マグネシウム系などの金属酸化物や、これらの金属酸化物が2種以上複合された材料が挙げられる。
また、非透明性材料としては、例えば、特開2010−238052号公報等に記載のものを用いることができる。具体的には、アルミニウム、モリブデン、銀、クロム、銅等の金属およびその合金等を用いることができる。
上記電極の形成パターンや厚み等については、一般的なタッチパネルセンサと同様とすることができる。具体的には、特開2011−210176号公報や2010−238052号公報に記載のパターン等とすることができる。
4.タッチパネルセンサ
本発明のタッチパネルセンサは、透明フィルム基材、表側電極および裏側電極、ならびに、表側外部接続端子および裏側外部接続端子を含むものであるが、必要に応じて他の構成を有するものであっても良い。
このような他の構成としては、例えば、電極および外部接続端子を接続する引き回し配線や、電極や引き回し配線を覆うように形成される保護層を挙げることができる。
上記引き回し配線としては、一般的なタッチパネルセンサに用いられるものと同様とすることができる。具体的には、上記外部接続端子と同材料からなるものを用いることができる。また、このような引き回し配線の線幅として、0.03mm〜0.2mm程度とすることができる。
上記保護層としては、絶縁性を有するものであれば特に限定されるものではないが、上記電極を覆うように形成されるものである場合には、透明性を有するものであることが好ましい。
このような絶縁性および透明性を有する保護層としては、例えば、アクリル樹脂やSiO等の無機材料等からなるものを挙げることができる。
本発明のタッチパネルセンサの製造方法としては、上記各構成を精度よく形成できる方法であれば特に限定されるものではない。
具体的には、図17(a)に例示するように、透明フィルム基材1を準備し、上記透明フィルム基材1の両面にスパッタリングによりITO等からなる電極材料層2Xおよびモリブデン等からなる金属材料層3Xが積層された積層体20を準備し、両面の金属材料層3X上にパターン状にレジスト21を形成した後、燐硝酢酸等でエッチングすることにより金属材料層3Xをパターニングし、次いで、レジスト21をマスクとして塩化鉄等を用いて電極材料2Xをエッチングする(図17(b))。
その後、レジスト21を剥離し(図17(c))、パターニングされた積層体にレジスト21をコーティングし露光および現像によりアクティブエリア内のレジストを除去し、燐硝酢酸等でアクティブエリア内の金属材料層3Xをエッチングすることにより、パターン状の透明電極(2aおよび2b)を形成し(図17(d))、次いで、残存するレジスト21を剥離することにより、電極材料層2Xおよび金属材料層3Xが積層してなる引き回し配線5および外部接続端子(3aおよび3b)を形成する(図17(e))。
その後、図17(f)に例示するように、表側外部接続端子3aおよび裏側外部接続端子3b間に打ち抜きにより切断部4を形成し、タッチパネルセンサを得る方法を用いることができる。
本発明のタッチパネルセンサの用途としては、例えば、タッチパネル付表示装置、具体的には、タッチパネル付液晶表示装置やタッチパネル付有機エレクトロルミネッセント表示装置等を挙げることができ、なかでも、タッチパネルセンサとFPCとが安定的に接続されていることや、カバーや表示装置等を位置精度良く接着されていることが要求されるタッチパネル付表示装置に用いられることが好ましい。
B.FPC付タッチパネルセンサ
次に、本発明のFPC付タッチパネルセンサについて説明する。
本発明のFPC付タッチパネルセンサは、上述のタッチパネルセンサと、絶縁性を有するフレキシブル基板および上記フレキシブル基板の表面上に形成された接続端子を有するフレキシブルプリント配線板と、熱圧着により接着性および厚み方向に導電性を示す異方導電性接着剤からなり、上記表側外部接続端子および上記裏側外部接続端子と上記接続端子とを接続する異方導電接着剤層と、を有することを特徴とするものである。
このようなFPC付タッチパネルセンサを図を参照して説明する。図18は、本発明のFPC付タッチパネルセンサの概略平面図であり、図19は、図18におけるタッチパネルセンサおよびFPCの接続部分を示す側面図である。図18〜図19に例示するように、本発明のFPC付タッチパネルセンサ40は、上述のタッチパネルセンサ10と、絶縁性を有するフレキシブル基板31、上記フレキシブル基板31の一方の表面上に形成された表側接続端子32aおよび上記フレキシブル基板31の他方の表面上に形成された裏側接続端子32b、を有するフレキシブルプリント配線板30と、を有し、上記表側外部接続端子3aおよび上記裏側接続端子32b、ならびに、上記裏側外部接続端子3bおよび上記表側接続端子32aが、異方導電接着剤層33を用いて接続されているものである。
また、この例においては、表側接続端子32aは、フレキシブル基板31の表側接続部31aに形成され、裏側接続端子31bは、フレキシブル基板31の裏側接続部31bに形成されている。
本発明によれば、上述のタッチパネルセンサを用いるものであるから、たわみの少ないものとすることができる。
本発明のFPC付タッチパネルセンサは、上述のタッチパネルセンサ、FPCおよび異方導電性接着剤層を少なくとも有するものである。
以下、本発明のFPC付タッチパネルセンサの各構成について詳細に説明する。
なお、上述のタッチパネルセンサについては、上記「A.タッチパネルセンサ」の項に記載した内容と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
1.FPC
本発明に用いられるFPCは、絶縁性を有するフレキシブル基板および上記フレキシブル基板の表面上に形成された接続端子を有するものである。
このようなFPCとしては、両面に電極および外部接続端子が形成されたタッチパネルセンサとの接続に一般的に用いられるものを使用することができ、例えば、特開2011−210176号公報に記載されたものとすることができる。
具体的には、接続端子として、上記フレキシブル基板の一方の表面上に形成された表側接続端子および他方の表面上に形成された裏側接続端子を有するものを挙げることができる。
本発明におけるフレキシブル基板としては、所望の絶縁性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば、厚さ25μm程度の可撓性のポリイミドフィルム等を挙げることができる。
また、上記接続端子としては、所望の導電性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば、上記タッチパネルセンサにおける外部接続端子と同様とすることができる。
本発明におけるFPCとしては、上記フレキシブル基板および接続端子を有するものであるが、必要に応じてその他の構成を有するものであっても良い。
このようなその他の構成としては、例えば、上記接続端子に接続された配線や、上記配線を覆うように形成された保護層等を挙げることができる。
上記配線としては、上記引き回し配線と同様とすることができる。また、保護層としては、絶縁性を有するものであれば特に限定されるものではなく、例えば、ポリイミド樹脂からなるものを挙げることができる。
2.異方導電性接着剤層
本発明における異方導電性接着剤層は、熱圧着により接着性および厚み方向に導電性を示す異方導電性接着剤からなり、上記表側外部接続端子および上記裏側外部接続端子と上記接続端子とを接続するものである。
このような異方導電性接着剤層を形成する異方導電性接着剤としては、タッチパネルに一般的に用いられるものを使用することができ、例えば、導電性粒子を接着性の絶縁性樹脂中に分散したものを挙げることができ、ペースト状のものや、フィルム状のものを用いることができる。
本発明における導電性粒子としては、所望の導電性を有するものであれば特に限定されるものではないが、金、銀、ニッケル等の金属粒子や、セラミックス、プラスチックまたは金属の粒子を核としてその表面にニッケルや金等の金属皮膜を形成した金属被覆粒子等を挙げることができる。
また、上記絶縁性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂等を挙げることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
[実施例1]
透明フィルム基材として、ポリエチレンテレフタラート(PET)フィルムを用いた。PETフィルムの両面にITO(透明導電膜層)とモリブデン(金属導電膜層)を成膜し、ポジ型感光樹脂を塗布し、フォトリソグラフィー法によってパターニングした後に、まず金属導電膜層を燐酸、硝酸、酢酸、水を5:5:5:1の割合で配合してなる燐硝酢酸水溶液をエッチング液として使用しパターニングした。その後、透明導電膜層を塩化第二鉄をエッチング液としてパターニングし、ポジ型感光樹脂を水酸化カリウム水溶液で剥離し、再度ポジ型感光樹脂を塗布し、次いで、アクティブエリア内のポジ型感光樹脂を水酸化カリウム水溶液で剥離し、アクティブエリア内の金属導電膜層を上記燐硝酢酸水によりエッチングした後に、ポジ型感光樹脂を水酸化カリウム水溶液で剥離することで、PETフィルムの両面にパターニングされた電極が形成されたタッチパネルセンサを得た。外部接続端子は表裏面にそれぞれ1か所ずつ形成し、接続端子の内端から透明フィルム基材の外周端までの距離は2000μmとした。
その後、表裏面の外部接続端子間に終端から透明フィルム基材の外周端までの距離(切断部深さ)が外部接続端子の内端からの距離と同じ2000μmの切断部(切り込み部)を形成し、切断部を有するタッチパネルセンサを得た。
[実施例2]
切断部深さを2500μm、すなわち、外部接続端子の内端から500μm内側に終端を有する切り込み部を形成した以外は、実施例1と同様にしてタッチパネルセンサを形成した。
[比較例1]
切断部を形成しないこと以外は、実施例1と同様にしてタッチパネルセンサを得た。
[比較例2]
切断部深さを1500μm、すなわち、外部接続端子の内端から500μm外側に終端を有する切り込み部を形成した以外は、実施例1と同様にしてタッチパネルセンサを得た。
[評価]
実施例および比較例で作製したタッチパネルセンサの表面の外部接続端子に、ACF(フィルム状の異方導電性接着剤である異方導電性フィルム)を介して温度130℃でFPCを熱圧着し、その後に、裏面の外部接続端子にACFを介して温度130℃でFPCを熱圧着することにより接続を行い、タッチパネルセンサの外部接続端子およびFPCの接続端子間の位置ずれの有無、およびタッチパネルセンサの裏面の接続端子周辺での透明フィルム基材のたわみの有無を確認した。
その結果、実施例のタッチパネルセンサでは、位置ずれもたわみもないことが確認できた。一方、比較例のタッチパネルセンサでは、裏面の外部接続端子付近の表面側外部接続端子に近い場所でフィルムにたわみが生じ、裏面の外部接続端子とFPCの接続端子との間で一部ズレが生じた。
1 … 透明フィルム基材
2 … 電極
3 … 外部接続端子
3c … 切断部隣接外部接続端子
4 … 切断部
5 … 引き回し配線
10 … タッチパネルセンサ
12 … アクティブエリア
13 … 外部接続端子部
20 … 積層体
21 … レジスト
30 … FPC
31 … フレキシブル基板
32 … 接続端子
40 … FPC付タッチパネルセンサ

Claims (3)

  1. 透明フィルム基材と、
    前記透明フィルム基材の一方の表面上に形成された表側電極と、
    前記透明フィルム基材の前記表側電極が形成された表面上に形成され、前記表側電極に接続された表側外部接続端子と、
    前記透明フィルム基材の他方の表面上に形成された裏側電極と、
    前記透明フィルム基材の前記裏側電極が形成された表面上に前記表側接続端子と平面視上重ならないように形成され、前記裏側電極に接続された裏側外部接続端子と、
    を有し、
    前記透明フィルム基材が、少なくとも平面視上隣接する前記表側外部接続端子および裏側外部接続端子の間に切断部を有し、
    前記切断部の終端から前記透明フィルム基材の外周端までの距離が、前記切断部に隣接する前記表側外部接続端子または前記裏側外部接続端子である切断部隣接外部接続端子の内端から前記透明フィルム基材の外周端までの距離以上の距離であることを特徴とするタッチパネルセンサ。
  2. 前記切断部と前記切断部隣接外部接続端子との間隔が、前記切断部隣接外部接続端子の端子幅、および、前記切断部隣接外部接続端子と前記切断部隣接外部接続端子に隣接する同一表面上に形成された外部接続端子との端子間幅のうち、いずれか狭いものより広いことを特徴とする請求項1に記載のタッチパネルセンサ。
  3. 請求項1または請求項2に記載のタッチパネルセンサと、
    絶縁性を有するフレキシブル基板および前記フレキシブル基板の表面上に形成された接続端子を有するフレキシブルプリント配線板と、
    熱圧着により接着性および厚み方向に導電性を示す異方導電性接着剤からなり、前記表側外部接続端子および前記裏側外部接続端子と前記接続端子とを接続する異方導電接着剤層と、
    を有することを特徴とするフレキシブルプリント配線板付タッチパネルセンサ。
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