JP2014002209A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】トナーの帯電量にかかわらず安定した濃度の画像を形成するとともに、トナー濃度の目標値として機能する出力目標値Vtrefをより高濃度側に補正することに起因する濃度オーバー量を低減することができる。
【解決手段】Y,M,C,Kの各色についてそれぞれ、テストトナー像のトナー付着量を光学センサユニット103によって検知した結果に基づいてトナー濃度センサ(10Y,M,C,K)の出力目標値Vtrefの補正量を算出し、算出結果に基づいてVtrefを補正した後、トナー濃度センサの出力値Vtと補正後の出力目標値Vtれfとの差分に基づくトナー補給を実施するのに先立って、現像剤のトナー濃度を前記補正量に対応する分だけ変化させるための補給クラッチ(83Y,M,C,K)のON時間である補正対応駆動量を算出し、算出結果の分だけ補給クラッチをオンしてトナーを補給する補正対応補給処理を実施するようにした。
【選択図】図9

Description

本発明は、現像手段内の現像剤のトナー濃度をトナー濃度検知手段によって検知した結果と、目標値との差分、及び差分の累積に基づいて現像手段にトナーを補給する画像形成装置に関するものである。
従来、この種の画像形成装置としては、特許文献1に記載のものが知られている。この画像形成装置は、潜像担持体たる感光体と、感光体の表面に担持された静電潜像を現像する現像手段たる現像器と、現像器内にトナーを補給するトナー補給装置とを有している。現像器は、回転する現像スリーブの表面に担持した現像剤を現像スリーブの回転に伴って現像領域に搬送する。そして、現像スリーブと感光体とが対向している現像領域にて、トナーと磁性キャリアとを含有する現像剤中のトナーを感光体上の静電潜像に転移させることで静電潜像を現像する。
現像に寄与したことによってトナー濃度を低下させた現像剤は、現像ローラの回転に伴って現像器内の現像剤収容部に戻される。現像剤収容部内の現像剤のトナー濃度は、透磁率センサ等からなるトナー濃度検知手段によって検知される。現像に伴ってトナー濃度を低下させた現像剤が現像剤収容部に戻されるのに伴って、現像剤収容部内の現像剤のトナー濃度が目標値を下回ると、それが制御部に検知される。制御部は、所定のタイミングでトナー濃度検知手段によるトナー濃度の検知結果を取得し、その検知結果と所定の目標値の差分とに基づいた駆動量でトナー補給装置を駆動することで、現像剤収容部にトナーを補給して現像剤のトナー濃度を回復させる。
このようなトナー補給において、単純にトナー濃度の検知結果と目標値との差分に比例する駆動量を求める処理(以下、比例処理という)を実施し、その駆動量でトナー補給装置を駆動しても、トナー濃度を正確に目標値に調整することはできない。これは次に説明する理由による。即ち、比例処理は、トナー濃度の検知結果と目標値との差分を相殺するのに必要な必要補給量だけトナーを補給するためのトナー補給装置の駆動量を求めるものである。理論的には、その駆動量でトナー補給装置を駆動すれば、必要補給量のトナーが補給されることになる。しかしながら、トナー補給装置の駆動量と実際のトナー補給量との関係には、装置毎の固体誤差があったり、トナー流動性の変動に伴う経時変動があったりする。このため、比例処理によって求められた駆動量によるトナー補給量と、必要補給量とには、どうしても誤差が発生してしまう(以下、この誤差を補給誤差という)。このような補給誤差が発生することから、比例処理によって求めた駆動量でトナー補給装置を駆動するだけでは、トナー濃度を正確に目標値に調整することができないのである。
補給誤差によるトナー濃度の目標値からのずれを低減し得る画像形成装置としては、特許文献1に記載のものが知られている。この画像形成装置は、周知のPID制御を利用して、トナー補給装置の駆動量を決定するようになっている。後述する理由により、特許文献1に記載の画像形成装置は、PID制御を利用することで、トナー流動性の変化による経時変動があったりしても、トナー濃度をより正確に目標値に近づけることができる。
一方、同じトナー濃度の現像剤であっても、トナーの単位重量あたりの帯電量(Q/M)が変化すると、現像領域で現像剤の磁性キャリアから潜像に転移するトナー量が変化することから、現像濃度が変化してしまう。このため、トナー濃度を単純に一定の目標値に調整しているだけでは、長期に渡って現像濃度を安定化させることはできない。そこで、例えば特許文献2に記載の画像形成装置のように、テストトナー像を形成してそのトナー付着量(画像濃度)を検知した結果に基づいて、トナー濃度の目標値を補正する目標値補正処理を定期的に実施するのが一般的である。かかる構成では、トナーの帯電量の変動にかかわらず、安定した濃度の画像を形成することができる。
特許文献1に記載の画像形成装置において、トナー補給装置の駆動量を決定するために用いられているPID制御は、機械の駆動制御の分野で広く用いられているものである。PID制御では、例えば速度などといった制御対象の現在値と目標値との差分に基づいて、比例処理、積分処理、及び微分処理によってそれぞれ必要制御量を算出する。そして、それらの総和を制御量として制御対象を制御する。
PID制御における比例処理では、制御対象の現在値と目標値の差分に比例係数Pを乗ずることで、その差分に対応する必要制御量を算出する。トナー補給では、制御対象たるトナー濃度の現在値と目標値との差分に比例計数Pを乗ずることで、その差分に対応するトナー補給装置の必要駆動量を算出するのである。
また、PID制御における積分処理では、制御対象の現在値と目標値との差分を過去から現在に至るまで累積していき、その累積値に積分係数Pを乗ずることで、その累積に対応する制御量を算出する。この制御量は、装置の固体誤差などに起因して発生する制御対象の変化誤差(例えば補給誤差)をある程度まで相殺するためのものである。具体的には、制御対象の現在値と目標値との差分を相殺することが可能な変化量である必要変化量(例えば必要補給量)と、比例処理で求められた必要制御量による制御対象の変化量(例えばトナー補給量)との間に偏差のある状態が長時間続いたとする。すると、それに応じて、積分処理によって求められる制御量が変化して制御対象を目標値に近づけようとするのである。
また、PID制御における微分処理では、制御対象の現在値と目標値との差分を微分した結果に微分ゲインDを乗ずることで、微分値に対応する必要制御量を算出する。この必要制御量は、前述の差分の変化に比例した量で変化することから、制御対象を迅速に目標値に近づけようとする。
特許文献1に記載の画像形成装置は、このようなPID制御を利用してトナー濃度の検知結果を目標値に一致させるようにトナー補給量を調整する。これにより、トナー補給装置の駆動量とトナー補給量との関係に、装置毎の固体誤差があったり、トナー流動性の変化による経時変動があったりしても、トナー濃度をより正確に目標値に近づけることができるのである。
しかしながら、特許文献1に記載の画像形成装置など、少なくとも比例処理と積分処理とに基づいてトナー補給装置の駆動量を制御する構成において、安定した濃度の画像を形成する狙いで上述した目標値補正処理を採用したとする。すると、次のような問題を引き起こすことが本発明者らの実験によって判明した。即ち、目標値補正処理を実施した後、しばらく経過するまでの間に、トナー濃度を目標値よりも高くしてしまうことがある。
そこで、本発明者らは、その原因について調べたところ、次のようなことを見出した。即ち、通常、現像剤のトナー濃度と目標値との差分は、現像に伴って発生するトナー濃度の低下量(以下、現像による濃度低下量という)と、上述した補給誤差とが加算されたものである。このような差分であれば、比例処理と積分処理とに基づいて算出した駆動量でトナー補給装置を駆動することで、トナー濃度を正確に目標値に近づけることができる。しかしながら、トナー濃度の目標値を補正した直後においては、現像による濃度低下量や補給誤差の他に、目標値の補正量という人為的操作量がトナー濃度と目標値との差分の中に含まれてしまう。そして、積分処理を実施する構成では、その人為的操作量が、補給誤差の一部として積算されてしまう。このため、目標値を補正してからしばらくの間は、補給誤差に対応する量のトナーを補給するものとして積分処理によって求められる駆動量が、本来の駆動量(補給誤差だけに対応する駆動量)からずれてしまう。そして、トナー濃度をより高くするように目標値を補正した場合に、積分処理によって求められる駆動量が、本来の駆動量よりも多くなることから、トナー濃度が目標値よりも高くなってしまう(以下、濃度オーバーという)のである。
本発明は、以上の背景に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、次のような画像形成装置を提供することである。即ち、トナーの帯電量にかかわらず安定した濃度の画像を形成するとともに、トナー濃度の目標値をより高い値に補正することに起因する濃度オーバー量を低減することができる画像形成装置である。
上記目的を達成するために、本発明は、潜像を担持する潜像担持体と、トナー及びキャリアを含有する現像剤を用いて前記潜像担持体上の潜像を現像してトナー像を得る現像手段と、前記現像手段内の現像剤のトナー濃度を検知するトナー濃度検知手段と、前記現像手段にトナーを補給するトナー補給手段と、前記潜像担持体上のトナー像を転写体に転写する転写手段と、前記潜像担持体又は前記転写体上のトナー像における単位面積あたりのトナー付着量を検知する付着量検知手段と、トナー濃度検知手段によるトナー濃度の検知結果と目標値との差分、及び差分の累積に基づいて前記トナー補給手段の駆動量を算出し、算出結果に基づいて前記トナー補給手段を駆動して前記現像手段にトナーを補給す処理を実施する制御手段とを備える画像形成装置において、所定のタイミングで形成したテストトナー像に対するトナー付着量を前記付着量検知手段によって検知した結果に基づいて前記目標値の補正量を算出し、算出結果に基づいて前記目標値を補正する目標値補正処理を実施するとともに、前記目標値を補正した後、前記差分に基づくトナー補給を実施するのに先立って、現像剤のトナー濃度を前記補正量に対応する分だけ変化させるための前記トナー補給装置の駆動量である補正対応駆動量を算出し、算出結果に基づいて前記トナー補給手段を駆動して前記現像装置にトナーを補給する補正対応補給処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
本発明においては、目標値補正処理を所定のタイミングで定期的に実施することで、そのときのトナーの帯電量で目標の現像濃度を得ることができる値にトナー濃度の目標値を設定し直す。このような目標値の補正を定期的に行いながら、現像剤のトナー濃度を目標値に近づけるように現像手段にトナーを補給することで、トナーの帯電量にかかわらず、安定した濃度の画像を形成することができる。
また、本発明において、目標値補正処理の実施によってトナー濃度の目標値を補正した場合には、その後、トナー濃度検知手段による検知結果と目標値との差分に基づくトナー補給を実施するのに先立って、補正対応補給処理を実施する。この補正対応補給処理においては、目標値の補正量に対応する分だけ現像剤のトナー濃度を変化させるために必要なトナー補給装置の駆動量である補正対応駆動量を算出する。補正対応補給処理に先立って目標値をより高濃度側の値に補正している場合には、補正対応駆動量が正の値になることから、トナー補給装置の駆動によってトナー補給が行われて、目標値の補正量とほぼ同じ分だけトナー濃度が増加する。これにより、トナー濃度の検知結果と目標値との差分に基づくトナー補給を行う前に、現像剤のトナー濃度を、目標値の補正量に応じた分だけ増加させておく。すると、その後にトナー補給を行う際には、トナー濃度検知手段によるトナー濃度の検知結果と、補正後の目標値との差分に、目標値の補正量という人為的操作量が殆ど含まれなくなる。このように、補正後の目標値とトナー濃度の検知結果との差分の中に、目標値の補正量という余計な人為的操作量が含まれてしまうことを抑えることで、目標値をより高い値に補正することに起因する濃度オーバー量を低減することができる。
実施形態に係るプリンタを示す概略構成図。 同プリンタにおけるYトナー像を作像するためのプロセスユニットを拡大して示す拡大概略図。 同プロセスユニットの外観を示す斜視図。 同プロセスユニットの現像ユニットを示す分解平面図。 同プリンタにおけるY用のトナーボトルを示す斜視図。 ボトル部とホルダー部とに分解した状態の同トナーボトルを示す斜視図。 同プリンタのトナー補給装置を示す斜視図。 同トナー補給装置に装着された状態のトナーボトルと、その周囲構成とを示す概略構成図。 同プリンタにおける電気回路の一部を示すブロック図。 中間転写ベルト41上に中間転写されたY,M,C,Kテストトナー像と、光学センサユニットとを示す平面図。 テストトナー像のトナー付着量に基づく出力目標値Vtrefの補正量に基づいて、単純に出力目標値Vtrefを補正した場合における出力値Vtの経時変化を示すグラフ。 トナー補給動作を複数回に分けて行う構成において、同補正量に基づいて単純に単純に出力目標値Vtrefを補正した場合における出力値Vtの経時変化を示すグラフ。 補正前の出力目標値Vtrefと、補正後の出力目標値Vtrefと、目標値補正処理の開始時における出力値Vtとの関係の一例を示すグラフ。 分割番号と分割駆動時間との関係を示すグラフ。 実施例に係るプリンタにおける補給開始タイミングと、仮目標値との関係を示すグラフ。 目標値補正処理を実施している際の同プリンタにおける出力値Vtの経時変化を仮目標値の経時変化とともに示すグラフ。 同プリンタの制御部によって実施される目標値補正処理における各処理工程を示すフローチャート。 目標値補正処理の実施に伴って発生する理想的な出力値Vtの経時変化を示すグラフ。 複数の分割補正対応補給処理におけるそれぞれの補給開始タイミングと補給時間比との関係を示すデータテーブル。 具体例1に係るプリンタにおいて目標値補正処理の実施に伴って発生する理想的な出力値Vtの経時変化を示すグラフ。 同グラフを実現するためのトナー補給量の経時変化を示すグラフ。 図21のグラフの近似直線式f(t)をf(t)の面積∫f(t)dtで除算した結果を示すグラフ。 トナー補給直後における出力値Vtの経時変化の一例を示すグラフ。 具体例3に係るプリンタにおいて、出力目標値Vtrefの補正量が比較的大きい場合の目標値補正処理における出力値Vt及び仮目標値Vtproの経時変化を示すグラフ。 同プリンタにおいて、出力目標値Vtrefの補正量が比較的小さい場合の目標値補正処理における出力値Vt及び仮目標値Vtproの経時変化を示すグラフ。 実施例に係るプリンタにおいて、常温常湿の環境下で目標値補正処理を実施した場合における出力値Vt及び仮目標値Vtproの経時変化の一例を示すグラフ。 同プリンタにおいて、高温高湿の環境下で目標値補正処理を実施した場合における出力値Vt及び仮目標値Vtproの経時変化の一例を示すグラフ。 具体例4に係るプリンタにおいて、高温高湿の環境下で目標値補正処理を行った場合における出力値Vt及び仮目標値Vtproの経時変化の一例を示すグラフ。
以下、本発明を、画像形成装置としての電子写真方式のプリンタ(以下、単に「プリンタ」という。)に適用した一実施形態について説明する。
まず、実施形態に係るプリンタの基本的な構成について説明する。
図1は、実施形態に係るプリンタを示す概略構成図である。このプリンタは、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラック(以下、Y、C、M、Kと記す。)用の4つのプロセスユニット1Y,1C,1M,1Kを備えている。これらは、画像を形成する画像形成物質として、互いに異なる色のY、C、M、Kのトナーを用いるが、それ以外は同様の構成になっている。
図2は、Yトナー像を作像するためのプロセスユニット1Yの構成を示す概略図である。また、図3は、プロセスユニット1Yの外観を示す斜視図である。これらの図において、プロセスユニット1Yは、感光体ユニット2Yと現像ユニット7Yとを有している。感光体ユニット2Y及び現像ユニット7Yは、図3に示されるように、プロセスユニット1Yとして一体的にプリンタ本体に対して着脱可能に構成されている。ただし、プリンタ本体から取り外した状態では、現像ユニット7Yを図示しない感光体ユニットに対して着脱することができる。
感光体ユニット2Yは、潜像担持体としてのドラム状の感光体3Y、ドラムクリーニング装置4Y、図示しない除電装置、帯電装置5Yなどを有している。帯電手段としての帯電装置5Yは、図示しない駆動手段によって図1中の時計回り方向に回転駆動する感光体3Yの表面を帯電ローラ6Yにより一様帯電させる。具体的には、図2において、反時計回りに回転駆動する帯電ローラ6Yに対して図示しない電源から帯電バイアスを印加し、その帯電ローラ6Yを感光体3Yに近接又は接触させることで、感光体3Yを一様帯電させる。
なお、帯電ローラ6Yの代わりに、帯電ブラシ等の他の帯電部材を近接又は接触させるものを用いてもよい。また、スコロトロンチャージャのように、チャージャ方式によって感光体3Yを一様帯電させるものを用いてもよい。帯電装置5Yによって一様帯電した感光体3Yの表面は、後述する潜像形成手段としての光書込ユニット20から発せられるレーザー光によって露光走査されてY用の静電潜像を担持する。
図4は、現像ユニット7Y内を示す分解構成図である。現像手段としての現像ユニット7Yは、図2や図4に示されるように、現像剤搬送手段としての第1搬送スクリュウ8Yが配設された第1剤収容室9Yを有している。また、トナー濃度検出手段としての透磁率センサからなるトナー濃度センサ10Y、現像剤搬送手段としての第2搬送スクリュウ11Y、現像剤担持体としての現像ロール12Y、現像剤規制部材としてのドクターブレード13Yなどが配設された第2剤収容室14Yも有している。
循環経路を形成しているこれら2つの剤収容室内には、磁性キャリアとマイナス帯電性のYトナーとからなる二成分現像剤である図示しないY現像剤が内包されている。第1搬送スクリュウ8Yは、図示しない駆動手段によって回転駆動することで、第1剤収容室9Y内のY現像剤を図2中の手前側(図4中矢印Aの方向)へ搬送する。搬送途中のY現像剤は、第1搬送スクリュウ8Yの上方に固定されたトナー濃度センサ10Yによって、第1剤収容室9Yにおけるトナー補給口17Yに対向する箇所(以下「補給位置」という。)よりも現像剤循環方向下流側に位置する所定の検出箇所を通過するY現像剤のトナー濃度が検知される。そして、第1搬送スクリュウ8Yにより第1剤収容室9Yの端部まで搬送されたY現像剤は、連通口18Yを経て第2剤収容室14Y内に進入する。
第2剤収容室14Y内の第2搬送スクリュウ11Yは、図示しない駆動手段によって回転駆動することで、Y現像剤を図2中の奥側(図4の矢印Aの方向)へ搬送する。このようにしてY現像剤を搬送する第2搬送スクリュウ11Yの上方には、現像ロール12Yが第2搬送スクリュウ11Yと平行な姿勢で配設されている。この現像ロール12Yは、図2中で反時計回り方向に回転駆動する非磁性スリーブからなる現像スリーブ15Y内に固定配置されたマグネットローラ16Yを内包した構成となっている。
第2搬送スクリュウ11Yによって搬送されるY現像剤の一部は、マグネットローラ16Yの発する磁力によって現像スリーブ15Yの表面に汲み上げられる。そして、現像スリーブ15Yの表面と所定の間隙を保持するように配設されたドクターブレード13Yによってその層厚が規制された後、感光体3Yと対向する現像領域まで搬送され、感光体3Y上のY用の静電潜像にYトナーを付着させる。この付着により、感光体3Y上にYトナー像が形成される。現像によってYトナーを消費したY現像剤は、現像スリーブ15Yの回転に伴って第2搬送スクリュウ11Y上に戻される。そして、第2搬送スクリュウ11Yにより第2剤収容室14Yの端部まで搬送されたY現像剤は、連通口19Yを経て第1剤収容室9Y内に戻る。このようにして、Y現像剤は現像ユニット内を循環搬送される。
トナー濃度センサ10YによるY現像剤のトナー濃度の検出結果は、電気信号として図示しない制御部に送られる。この制御部は、演算手段たるCPU(Central Processing Unit)、データ記憶手段であるRAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)等から構成され、各種の演算処理や、制御プログラムの実行を行うことができる。
制御部は、RAMの中にトナー濃度センサ10Yからの出力電圧の目標値であるY用の出力目標値Vtrefや、他の現像ユニット7C,7M,7Kに搭載された各トナー濃度センサ10C,10M,10Kからの出力電圧の目標値であるC,M,K用の出力目標値Vtrefのデータをそれぞれ格納している。透磁率センサからなるトナー濃度センサからの出力値は、トナー濃度と相関するため、Y,C,M,K用の出力目標値Vtrefはそれぞれ、Y,C,M,K用のトナー濃度の目標値として機能する。但し、現像剤のトナー濃度が高くなるにつれて現像剤の透磁率が低下してトナー濃度センサからの出力値が低下することから、トナー濃度の目標値が高くなるにつれて、その目標値に対応する出力目標値Vtrefは低くなる。
Y用の現像ユニット7Yについては、トナー濃度センサ10Yからの出力値とY用の出力目標値圧Vtrefとを比較し、比較結果に応じた量のYトナーをトナー補給口17Yから供給するように、トナー補給装置のY用の補給クラッチをその量に応じた時間分だけ繋ぐ。これにより、現像に伴うYトナーの消費によってYトナー濃度が低下したY現像剤に対し、第1剤収容室9Yで適量のYトナーが供給される。このため、第2剤収容室14Y内のY現像剤のトナー濃度はトナー濃度の目標値の付近に維持される。他色用の現像ユニット7C,7M,7K内における現像剤についても同様である。
図2において、感光体3Y上に形成されたYトナー像は、中間転写体である中間転写ベルト41に中間転写される。感光体ユニット2Yのドラムクリーニング装置4Yは、中間転写工程を経た後の感光体3Yの表面に残留したトナーを除去する。これによってクリーニング処理が施された感光体3Yの表面は、図示しない除電装置によって除電される。この除電により、感光体3Yの表面が初期化されて次の画像形成に備えられる。他色用のプロセスユニット1C,1M,1Kにおいても、同様にして感光体3C,3M,3K上にCトナー像、Mトナー像、Kトナー像が形成されて、中間転写ベルト41上に中間転写される。
図1において、プロセスユニット1Y,1C,1M,1Kの下方には、光書込ユニット20が配設されている。この光書込ユニット20は、画像情報に基づいて発したレーザー光Lを、各プロセスユニット1Y,1C,1M,1Kの感光体3Y,3C,3M,3Kに照射する。これにより、感光体3Y,3C,3M,3K上には、それぞれY用、C用、M用、K用の静電潜像が形成される。
なお、光書込ユニット20は、光源から発したレーザー光Lを、モータによって回転駆動されるポリゴンミラー21によって偏向せしめながら、複数の光学レンズやミラーを介して感光体3Y,3C,3M,3Kに照射するものである。かかる構成のものに代えて、LEDアレイを採用したものを用いてもよい。
光書込ユニット20の下方には、第1給紙カセット31、第2給紙カセット32が鉛直方向に重なるように配設されている。これらの給紙カセット内には、それぞれ、記録材である記録シートPが複数枚重ねられた記録シート束の状態で収容されており、一番上の記録シートPには、第1給紙ローラ31a及び第2給紙ローラ32aがそれぞれ当接している。第1給紙ローラ31aが図示しない駆動手段によって図1中で反時計回りに回転駆動すると、第1給紙カセット31内の一番上の記録シートPが、カセットの図1中右側方において鉛直方向に延在するように配設された給紙路33に向けて排出される。また、第2給紙ローラ32aが図示しない駆動手段によって図1中で反時計回りに回転駆動すると、第2給紙カセット32内の一番上の記録シートPが給紙路33に向けて排出される。
給紙路33内には、複数の搬送ローラ対34が配設されており、給紙路33に送り込まれた記録シートPは、これら搬送ローラ対34のローラ間に挟み込まれながら、給紙路33内を鉛直方向の下側から上側に向けて搬送される。
給紙路33の末端には、レジストローラ対35が配設されている。レジストローラ対35は、搬送ローラ対34から送られてくる記録シートPをローラ間に挟み込むとすぐに、両ローラの回転を一旦停止させる。そして、記録シートPを適切なタイミングで後述の2次転写ニップに向けて送り出す。
プロセスユニット1Y,1C,1M,1Kの上方には、中間転写ベルト41を張架しながら反時計回りに無端移動させる転写ユニット40が配設されている。転写ユニット40は、中間転写ベルト41のほか、ベルトクリーニングユニット42、第1ブラケット43、第2ブラケット44などを備えている。また、4つの1次転写ローラ45Y,45C,45M,45K、2次転写バックアップローラ46、駆動ローラ47、補助ローラ48、ニップ入口ローラ49なども備えている。中間転写ベルト41は、これらのローラに張架されながら、駆動ローラ47の回転駆動によって図1中反時計回りに無端移動する。
4つの1次転写ローラ45Y,45C,45M,45Kは、無端移動する中間転写ベルト41を感光体3Y,3C,3M,3Kとの間に挟み込んでそれぞれ1次転写ニップを形成している。そして、中間転写ベルト41の内周面にトナーとは逆極性(本実施形態ではプラス極性)の転写バイアスを印加する。中間転写ベルト41は、その無端移動に伴ってY用、C用、M用、K用の1次転写ニップを順次通過していく過程で、その外周面に感光体3Y,3C,3M,3K上の各色トナー像が重なり合うように1次転写される。これにより、中間転写ベルト41上に4色重ね合わせトナー像(以下「4色トナー像」という。)が形成される。
2次転写バックアップローラ46は、中間転写ベルト41のループ外側に配設された2次転写ローラ50との間に中間転写ベルト41を挟み込んで2次転写ニップを形成している。先に説明したレジストローラ対35は、ローラ間に挟み込んだ記録シートPを、中間転写ベルト41上の4色トナー像に同期させ得るタイミングで、2次転写ニップに向けて送り出す。中間転写ベルト41上の4色トナー像は、2次転写バイアスが印加される2次転写ローラ50と2次転写バックアップローラ46との間に形成される2次転写電界や、ニップ圧の影響により、2次転写ニップ内で記録シートPに一括2次転写される。そして、記録シートPの白色と相まって、フルカラートナー像となる。
2次転写ニップを通過した後の中間転写ベルト41には、記録シートPに転写されなかった転写残トナーが付着している。これは、ベルトクリーニングユニット42によってクリーニングされる。なお、ベルトクリーニングユニット42は、クリーニングブレード42aを中間転写ベルト41のおもて面に当接させており、これによってベルト上の転写残トナーを掻き取って除去するものである。
なお、転写ユニット40の第1ブラケット43は、図示しないソレノイドの駆動のオンオフに伴って、補助ローラ48の回転軸線を中心にして所定の回転角度で揺動するようになっている。
本プリンタは、モノクロ画像を形成する場合には、前述のソレノイドの駆動によって第1ブラケット43を図中反時計回りに少しだけ回転させる。この回転により、補助ローラ48の回転軸線を中心にしてY用、C用、M用の1次転写ローラ45Y,45C,45Mを図中反時計回りに公転させることで、中間転写ベルト41をY用、C用、M用の感光体3Y,3C,3Mから離間させる。そして、4つのプロセスユニット1Y,1C,1M,1Kのうち、K用のプロセスユニット1Kだけを駆動して、モノクロ画像を形成する。これにより、モノクロ画像形成時にY用、C用、M用のプロセスユニットを無駄に駆動させることによるそれらプロセスユニットの消耗を回避することができる。
2次転写ニップの図中上方には、定着手段としての定着ユニット60が配設されている。この定着ユニット60は、ハロゲンランプ等の発熱源を内包する加圧加熱ローラ61と、定着ベルトユニット62とを備えている。定着ベルトユニット62は、定着ベルト64、ハロゲンランプ等の発熱源を内包する加熱ローラ63、テンションローラ65、駆動ローラ66、図示しない温度センサ等を有している。そして、無端状の定着ベルト64を加熱ローラ63、テンションローラ65及び駆動ローラ66によって張架しながら、図2中反時計回り方向に無端移動せしめる。この無端移動の過程で、定着ベルト64は加熱ローラ63によって裏面側から加熱される。
定着ベルト64における加熱ローラ63に対する掛け回し箇所には、図1中時計回り方向に回転駆動される加圧加熱ローラ61がおもて面側から当接している。これにより、加圧加熱ローラ61と定着ベルト64とが当接する定着ニップが形成されている。
定着ベルト64のループ外側には、図示しない温度センサが定着ベルト64のおもて面と所定の間隙を介して対向するように配設されており、定着ニップに進入する直前の定着ベルト64の表面温度を検知する。この検知結果は、図示しない定着電源回路に送られる。定着電源回路は、温度センサによる検知結果に基づいて、加熱ローラ63に内包される発熱源や、加圧加熱ローラ61に内包される発熱源に対する電源の供給をオンオフ制御する。これにより、定着ベルト64の表面温度が約140℃に維持される。
2次転写ニップを通過した記録シートPは、中間転写ベルト41から分離した後、定着ユニット60内に送られる。そして、定着ユニット60内の定着ニップに挟まれながら図中下側から上側に向けて搬送される過程で、定着ベルト64によって加熱されたり、押圧されたりして、フルカラートナー像が記録シートPに定着する。
このようにして定着処理が施された記録シートPは、排紙ローラ対67のローラ間を経た後、機外へと排出される。プリンタ本体の筺体の上面には、スタック部68が形成されており、排紙ローラ対67によって機外に排出された記録シートPは、このスタック部68に順次スタックされる。
転写ユニット40の上方には、Yトナー、Cトナー、Mトナー、Kトナーをそれぞれ収容する4つのトナー収容器であるトナーボトル72Y,72C,72M,72Kが配設されている。トナーボトル72Y,72C,72M,72K内の各色トナーは、トナー補給装置により、それぞれ、プロセスユニット1Y,1C,1M,1Kの現像ユニット7Y,7C,7M,7Kに適宜供給される。トナーボトル72Y,72C,72M,72Kは、プロセスユニット1Y,1C,1M,1Kとは独立してプリンタ本体に脱着可能である。
図4において、トナー濃度センサ10Yは、第1剤収容室9Y内において、第2剤収容室14Yに進入する直前の現像剤のトナー濃度を検知する。また、トナー補給口17Yは、第2剤収容室14Yから第1剤収容室9Y内に進入した直後の現像剤に対してトナーを補給する位置に設けられている。つまり、第1剤収容室9Y内において、トナー濃度センサ10Yは、トナー補給口17Yよりも下流側の位置で現像剤のトナー濃度を検知する。
図5は、Y用のトナーボトル72Yを示す斜視図である。同図において、Y用のトナーボトル72Yは、粉体としての図示しないYトナーを収容する粉体収容部たるボトル状のボトル部73Yと、粉体排出部たる円筒状のホルダー部74Yとを備えている。
ホルダー部74Yは、図6に示されるように、ボトル状のボトル部73Yの頭部に係合して、ボトル部73Yを回転自在に保持する。ボトル部73Yの内周面には、容器の外側から内側に向けて突出するスクリュウ状の螺旋突起がボトル軸線方向に延在するように形成されている。
図7は、本プリンタにおけるトナー補給装置70を示す斜視図である。同図において、トナー補給手段としてのトナー補給装置70は、4つのトナーボトル72K,Y,C,Mを載置するボトル載置台95、それぞれのボトル部を個別に回転駆動するボトル駆動部96などを備えている。ボトル載置台95上にセットされたトナーボトル72K,Y,C,Mは、それぞれホルダー部をボトル駆動部96に係合させている。
図中矢印X1で示されるように、ボトル駆動部96に係合しているトナーボトル72Mをボトル載置台95上でボトル駆動部96から遠ざける方向にスライド移動させると、トナーボトル72Mのホルダー部74Mがボトル駆動部96から外れる。このようにして、トナー補給装置70からトナーボトル72Mを取り外すことができる。
一方、トナーボトル72Mが装着されていない状態のトナー補給装置70において、図中矢印X2で示されるように、ボトル載置台95上でトナーボトル72Mをボトル駆動部96に近づける方向にスライド移動させると、トナーボトル72Mのホルダー部74Mがボトル駆動部96に係合する。このようにして、トナー補給装置70にトナーボトル72Mを装着することができる。他色用のトナーボトル72K,Y,Cについても、同様の操作を行うことでトナー補給装置70に脱着することができる。
トナーボトル72Y,C,M,Kのボトル部73K,Y,C,Mの頭部外周面には、それぞれ図示しないギヤ部が形成されているが、このギヤ部はホルダー部74K,Y,C,Mに覆い隠されている。但し、ホルダー部74K,Y,C,Mの周面の一部には、ギヤ部を部分的に露出させるための図示しない切り欠きが形成されおり、ギヤ部はこの切り欠きから自らの一部を露出させている。
トナーボトル72K,Y,C,Mのホルダー部74K,Y,C,Mがボトル駆動部96に係合すると、ボトル駆動部96に設けられた図示しないK,Y,C,M用のボトル原動ギヤが、前述の切り欠きを介してボトル部73K,Y,C,Mのギヤ部に噛み合う。そして、ボトル駆動部96のK,Y,C,M用のボトル原動ギヤが図示しない駆動系によって回転駆動することで、ボトル部73K,Y,C,Mがホルダー部74K,Y,C,M上で回転駆動される。
図5において、ボトル部73Yがこのようにしてホルダー部74Y上で回転せしめられると、ボトル部73Y内のYトナーが上述のスクリュウ状の螺旋突起に沿ってボトル底側からボトル頭部側に向けて移動する。そして、粉体を収容する収容体たるボトル部73Yの先端に設けられた図示しないボトル開口を通って、円筒状のホルダー部74Y内に流入する。
図8は、トナー補給装置に装着された状態のトナーボトルと、その周囲構成とを示す概略構成図である。同図において、トナーボトルは、ホルダー部74Yの箇所で破断した横断面が示されている。上述したように、このホルダー部74Yには、ホルダー部74Yよりも図中奥側に存在している図示しないボトル部が回転駆動することで、ボトル部内のYトナーが送り込まれてくる。
トナーボトルのホルダー部74Yは、トナー補給装置のホッパ部76Yに係合している。このホッパ部76Yは、図紙面に直交する方向に扁平な形状に構成され、同図においては、中間転写ベルト41の手前側に位置している。ホルダー部74Yの底に形成されているトナー排出口75Yと、トナー補給装置のホッパ部76Yに形成されているトナー受入口とは、互いに連通している。
トナーボトルのボトル部からホルダー部74Yに送り込まれたYトナーは、自重によってホッパ部76Y内に落とし込まれる。ホッパ部内では、回転可能な回転軸部材77Yに固定された可撓性に富んだ押圧フィルム78Yが回転軸部材77Yとともに回転する。ホッパ部76Yの内壁には、ホッパ部76Y内におけるYトナーの有無を検知する圧電素子からなるトナー検知センサ82Yが固定されている。
押圧フィルム78Yは、その回転に伴ってYトナーをトナー検知センサ82Yの検知面に向けて押圧する。これにより、トナー検知センサ82Yがホッパ部76Y内のトナーを良好に検知することが可能になる。トナーボトルのボトル部の回転駆動制御は、このトナー検知センサ82YがYトナーを良好に検知するようになるように行われる。よって、ボトル部内にYトナーが十分に存在している限り、ボトル部からホルダー部74Yを介してホッパ部76Y内に十分量のYトナーが落とし込まれて、ホッパ部76Y内は十分量のトナーで満たされる。
一方、ボトル部を頻繁に回転させているにもかかわらず、トナー検知センサ82YによってYトナーが検知され難くなる状態に変化すると、図示しない制御部は、ボトル部内のYトナーが残り僅かであるとみなして、「トナーニアエンド」の警報をユーザーに報知する。
ホッパ部76Yの下部には、横搬送管79Yが接続されており、ホッパ部76Y内のYトナーは、自重によってテーパーを滑り落ちでこの横搬送管79Y内に落とし込まれる。横搬送管79Y内には、トナー補給スクリュウ80Yが配設されており、その回転駆動に伴って、Yトナーを横搬送管79Yの長手方向に沿って横搬送する。
横搬送管79Yの長手方向の一端部には、落下案内管81Yが鉛直方向に延在する姿勢で接続されている。この落下案内管81Yの下端は、現像ユニット7Yの第1剤収容室9Yのトナー補給口17Yに接続されている。横搬送管79Y内のトナー補給スクリュウ80Yが回転すると、横搬送管79Yの長手方向の一端部まで搬送されたYトナーが、落下案内管81Yとトナー補給口17Yとを通じて現像ユニット7Yの第1剤収容室9Y内に落下する。これにより、第1剤収容室9Y内にYトナーが補給される。他色(C,M,K)においても、同様にしてトナーが補給される。
図1において、2次転写ニップの入口付近には、光学センサユニット103が配設されている。この光学センサユニット103は、中間転写ベルト41の周方向における全域のうち、2次転写ニップの入口の付近に配設されたニップ入口ローラ49に対する掛け回し箇所に対し、ベルトおもて面側から所定の間隙を介して対向している。なお、光学センサユニット103の役割については後述する。
図9は、実施形態に係るプリンタにおける電気回路の一部を示すブロック図である。同図において、制御部100は、演算手段たるCPU(Central Processing Unit)100a、RAM(Random Access Memory)100b、ROM(Read Only Memory)100c、フラッシュメモリ100dなどを具備している。そして、ROM100cに記憶している制御プログラムに基づいて、各色のプロセスユニットや光書込ユニット7などの各種機器の駆動を制御する。
制御部100には、各種の機器が接続されているが、同図においては、それら機器のうち、主要なものだけを示している。制御部100に接続されたトナー濃度センサ10Y,C,M,Kは、Y,C,M,K用の現像器のY,C,M,K現像剤のY,C,M,Kトナー濃度を検知するものであり、それぞれ透磁率センサからなる。
制御部100に接続されたトナー補給装置70は、Y,C,M,K用の補給クラッチ83Y,C,M,Kや、補給モータ84などを有している。補給クラッチ83Y,C,M,Kは、補給モータ84の回転駆動力をY,C,M,K用のトナー補給機構に繋いだり、繋ぐのを中止したりするものである。ここで言うトナー補給機構は、トナーボトルを回転駆動させるためのボトル原動ギヤ、ホッパ部(例えば図8の76Y)の回転軸部材(例えば図8の77Y)、トナー補給スクリュウ(例えば図8の80Y)などからなるものである。Y,C,M,K用の補給クラッチ83Y,C,M,Kを、それぞれ所定の時間だけ繋ぐことで、Y,C,M,K用のトナー補給機構をそれぞれ所定時間だけ駆動して、Y,C,M,Kトナーをそれぞれ所定時間だけ補給することができる。
制御部100には、温度センサ101や湿度センサ102も接続されている。制御部100は、環境検知手段たる温度センサ101からの出力信号に基づいて、複写機内の温度を把握することができる。また、環境検知手段たる湿度センサ102からの出力信号に基づいて、複写機内の湿度を把握することができる。
制御部100には、光学センサユニット103も接続されている。そして、この光学センサユニット103は、K用光学センサ104と、カラー用光学センサ105とを有している。
K用光学センサ104は、周知の正反射型フォトセンサからなっており、発光素子と、正反射型受光素子とを具備している。そして、発光素子から中間転写ベルト(41)のおもて面に向けて発した光を、ベルトおもて面上で反射させた後、その正反射光を正反射型受光素子で受光する。正反射型受光素子は、正反射光の受光量に応じた電圧を制御部100に出力する。
カラー用光学センサ105は、周知のマルチ反射型フォトセンサからなっており、発光素子と正反射受光素子と拡散反射型受光素子とを具備している。そして、発光素子から中間転写ベルト(41)のおもて面に向けて発した光を、ベルトおもて面上で反射させる。ベルトおもて面上で正反射した正反射光は正反射受光素子によって受光され、その受光量に応じた電圧が正反射受光素子から出力される。また、ベルトおもて面上で拡散反射した拡散反射光は拡散反射受光素子によって受光され、その受光量に応じた電圧が拡散反射受光素子から出力される。
制御部100は、1枚の記録シートに対して画像がプリントされる毎に、Y,C,M,Kの各色についてそれぞれトナー補給処理を実施する。そして、このトナー補給処理では、予測補給処理と、実測補給処理とを実施する。
予測補給処理は、画像の現像のために使用したトナー消費量の予測値を消費予測値として求め、その現像を終えた後に、その消費予測値と同じ分のトナーを補給する処理である。消費予測値に応じた駆動時間だけトナー補給装置の補給クラッチを繋ぐことで、消費予測値と同じ分のトナーを現像器に補給する。画像面積とトナー消費量とは相関し、且つ画像面積は画像を構成するドットの総ドット数(以下、画像の総ドット数という)に相関する。そこで、制御部100は、画像の総ドット数に基づいて消費予測値を算出するようになっている。
また、実測補給処理は、現像剤のトナー濃度を検知するトナー濃度センサ(10Y,C,M,K)からの出力電圧Vt(トナー濃度の検知結果)と、トナー濃度センサの出力目標値Vtrefとの差に基づいて、トナーを補給する制御である。上述した予測補給処理を実施することで、現像に伴ってトナーを消費した現像剤のトナー濃度をある程度まで回復させることが可能であるため、予測補給処理の実施後、しばらくすると、トナー濃度が目標値の付近まで上昇する。しかし、予測補給処理はあくまでもトナー消費量の予測値に基づいてトナーを補給する処理であることから、トナー濃度を正確に目標値に一致させることはできない。そこで、Y,C,M,Kの各色についてそれぞれ、予測補給処理の実施後、所定時間が経過した時点で実測補給処理を実施する。そして、トナー濃度センサからの出力電圧Vtと出力目標値Vtrefとの差分に基づいて、その差分をなくすトナー補給量となる補給クラッチ(83Y,C,M,K)の繋ぎ時間(以下、クラッチON時間という)を算出した後、そのクラッチON時間だけ補給クラッチを繋ぐことでトナー補給を行う。
実測補給処理においては、周知のPI制御又はPID制御により、少なくとも、出力電圧Vtと出力目標値Vtrefの差分に比例する比例ゲイン(比例処理)と、差分の累積に比例する積分ゲイン(積分処理)とを用いた関数に基づいて、クラッチON時間を算出する。具体的には、PI制御を採用した場合には、比例ゲインと積分ゲインとを用いた関数に基づいてクラッチON時間を算出する。また、PID制御を採用した場合には、比例ゲインと積分ゲインと微分ゲインとを用いた関数に基づいてクラッチON時間を算出する。微分ゲインは、トナー濃度をより迅速に目標値まで上昇させるために用いられるものである。PID制御を採用したトナー補給手段の駆動量(例えばクラッチON時間)の算出法は、特許文献2に開示されているので、その詳細な説明については省略する。
また、制御部100は、所定枚数のプリントを行う毎などの定期的なタイミングで、Y,C,M,Kの各色についてそれぞれ、トナー濃度の目標値としての出力目標値Vtrefを補正するための目標値補正処理を実施する。この目標値補正処理では、まず、Y,C,M,K用の感光体にY,C,M,Kテストトナー像を形成して中間転写ベルト41上に中間転写する。
図10は、中間転写ベルト41上に中間転写されたY,M,C,Kテストトナー像TpY,TpC,TpM,TpKと、光学センサユニット103とを示す平面図である。なお、同図においては、鉛直方向下方から上方に向けて見上げた場合の中間転写ベルト41等の平面図を示している。
光学センサユニット103のK用光学センサ104とカラー用光学センサ105とは、互いにベルト幅方向にずれた位置に配設されている。そして、Kテストトナー像TpKは、中間転写ベルト41のベルト幅方向における全域のうち、ベルトの移動に伴ってK用光学センサ104との対向位置を通過する領域に形成される。制御部100は、Kテストトナー像TpKがK用光学センサ104の対向位置を通過するタイミングにおけるK用光学センサ104の正反射受光素子からの出力に基づいて、Kテストトナー像TpKに対する単位面積あたりのKトナー付着量(画像濃度)を算出する。そして、算出結果と、Kトナーの目標付着量(目標画像濃度)との差に基づいて、K用の出力目標値Vtrefの補正量を算出した後、その補正量の分だけ出力目標値Vtrefをシフトさせることで出力目標値Vtrefを補正する。
一方、Y,C,Mテストトナー像TpY,TpC,TpKは、中間転写ベルト41のベルト幅方向における全域のうち、ベルトの移動に伴ってカラー光学センサ105との対向位置を通過する領域に、Y,C,Mという順でベルト移動方向に沿って並んで形成される。制御部100は、Yテストトナー像TpYがカラー用光学センサ105の対向位置を通過するタイミングにおけるカラー用光学センサ105の正反射受光素子からの出力と、拡散反射受光素子からの出力とを取得する。そして、それらの出力に基づいて、Yテストトナー像TpYに対する単位面積あたりのYトナー付着量を算出する。また、同様にして、C,Mテストトナー像TpC,TpMに対する単位面積あたりのC,Mトナー付着量を算出する。そして、Y,C,Mについてそれぞれ、算出結果と、トナーの目標付着量との差に基づいて、出力目標値Vtrefの補正量を算出した後、その補正量の分だけ出力目標値Vtrefをシフトさせることで出力目標値Vtrefを補正する。
なお、受光素子からの出力電圧に基づいてトナー付着量を求める方法については、例えば特開2006−139180号公報等に開示されているように、周知の技術になっているので、本明細書においてはその詳細な説明を省略する。
また、複数の記録シートPに対して画像を連続的に出力する連続プリントモードの実施中においては、各色のテストパター像が、中間転写ベルト41の周方向における全領域のうち、先行する記録シートPと後続の記録シートPとの間のシート間対応領域に形成される。これにより、連続プリントモードを中断することなく、出力目標値Vtrefを補正することができる。
図11は、テストトナー像のトナー付着量に基づいて算出した出力目標値Vtrefの補正量に基づいて、単純に出力目標値Vtrefを補正した場合におけるトナー濃度センサからの出力値Vt(トナー濃度の検知結果)の経時変化を示すグラフである。同図では、出力目標値Vtrefをより小さな値に補正した場合(トナー濃度の目標値をより高い値に補正した場合)の例を示している。この場合、図示のように、トナー濃度センサからの出力値Vtが急激に低下して補正後の出力目標値Vtrefに近づくが、低下量が過剰になって出力値Vtが補正後の出力目標値Vtrefよりも大きく下回ってしまう。これは、トナー濃度が補正後の目標値よりもかなり高くなってしまうこと、即ち、濃度オーバーが発生していることを意味している。
かかる濃度オーバーが発生するのは、次に説明する理由からである。即ち、通常、現像剤のトナー濃度と目標値との差分は、現像による濃度低下量と補給誤差とが加算されたものである。しかしながら、トナー濃度の目標値を補正した直後においては、現像による濃度低下量や補給誤差の他に、目標値の補正量という人為的操作量がトナー濃度と目標値との差分の中に含まれてしまう。そして、その人為的操作量が、補給誤差の一部として積算されてしまう。このため、目標値を補正してからしばらくの間は、補給誤差に対応する量のトナーを補給するものとして積分処理によって求められる駆動量が、本来の駆動量からずれてしまう。トナー濃度の目標値をより高濃度側の値に補正した場合には、積分処理によって求められる駆動量が、本来の駆動量よりも多くなることから、濃度オーバーが発生してしまうのである。
なお、トナー濃度の目標値である出力目標値Vtrefの補正量が比較的大きい場合に、その補正量に相当するトナーを一気に補給したとする。すると、現像器内において、現像剤搬送方向の一部の領域に位置する現像剤に対して多量のトナーが補給されるのに対し、他の領域に位置する現像剤に対してはトナー補給が殆どなされないことから、現像剤搬送方向においてトナー濃度が大きくばらついてしまう。そこで、特開2001−13746号公報には、トナー補給動作を複数回に分けて行って、トナーを少しずつ補給することで、現像剤搬送方向におけるトナー濃度のバラツキの発生を抑えるようにした画像形成装置が提案されている。
このようにトナー補給動作を複数回に分けて行う構成においても、例えば図12に示されるように、複数回のトナー補給動作を完了した後、しばらくの間は、出力値Vtが出力目標値Vtrefよりも低くなってしまう。即ち、濃度オーバーが発生してしまう。出力目標値Vtrefの補正に起因して発生する出力値Vtと出力目標値Vtrefとの差分が、差分の累積に反映されることから、補正に起因する差分の影響が累積に対して十分に小さくなるまで、トナーが過剰に補給されてしまうからである。
次に、本プリンタの特徴的な構成について説明する。
制御部100は、上述した目標値補正処理の中で、補正対応補給処理を実施する。なお、目標値補正処理の実施中にも、上述したトナー補給処理の実施タイミングが到来したときには、目標値補正処理と並行してトナー補給処理が行われる。
補正対応補給処理では、出力目標値Vtrefを補正した後、出力値Vtと出力目標値Vtrefとの差分に基づくトナー補給を実施するのに先立って、次のような処理を行う。即ち、まず、現状の出力値Vt(トナー濃度)を出力目標値Vtrefの補正量に対応する分だけ変化させるのに必要な補給クラッチのクラッチON時間(駆動量)としての補給対応駆動時間(補正対応駆動量)を算出する。
図13は、補正前の出力目標値Vtrefと、補正後の出力目標値Vtrefと、目標値補正処理の開始時における出力値Vtとの関係の一例を示すグラフである。同図において、時点t1は、目標値補正処理の開始時点を示している。この一例において、時点t1における出力値Vtは、補正前の出力目標値Vtrefよりも低い値になっている。つまり、時点t1におけるトナー濃度は目標値よりも高くなっている。
目標値補正処理の開始により、出力目標値Vtrefの補正量が算出されて、補正後の出力目標値Vtrefが求められると、補給対応駆動時間が次のようにして算出される。即ち、現像器内に収容されている磁性キャリアは、現像によって消費されないことから、現像器内には常に一定量の磁性キャリアが収容されている。この磁性キャリアの収容量であるキャリア収容量Mc[g]と、現像器内におけるトナーの収容量であるトナー収容量Mt[g]とを利用することで、出力目標値Vtrefの補正量に対応するトナー補給量を求めることが可能である。詳しくは、トナー濃度は、トナー収容量Mtをトナー収容量Mtとキャリア収容量Mcとの合計で除算した値である。そこで、出力値Vtに基づいてトナー濃度を算出し、算出結果に基づいてトナー収容量Mtを求める。また、補正後の出力目標値Vtrefに対応するトナー濃度を補正後トナー濃度として求めた後、同様にして、補正後トナー濃度にした場合におけるトナーの収容量である補正後トナー収容量Mt’を求める。そして、補正後トナー収容量Mt’からトナー収容量Mtを減じることで必要トナー補給量Msを求めた後、この必要トナー補給量Msのトナー補給を可能にする補給クラッチのクラッチON時間を所定のアルゴリズムに基づいて算出して、その結果を補給対応駆動時間とする。
出力目標値Vtrefをより小さな値に補正する場合、即ち、トナー濃度の目標値をより高濃度側に補正する場合には、補給対応駆動時間が正の値になる。これに対し、出力目標値Vtrefをより大きな値に補正する場合、即ち、トナー濃度の目標値をより低濃度側に補正する場合には、補給対応駆動時間が負の値になる。この場合、補給対応駆動時間に対応する補給クラッチのオン動作は行われない。つまり、トナーは補給されない。
補給対応駆動時間を算出したら、次に、制御部100は、上述した予測補給処理と同様に、消費予測値を算出する。具体的には、消費予測値を直近に算出したときから現時点までにおける現像済みの画像の総ドット数に基づいて、その画像の現象に寄与したトナーの消費予測値を算出する。そして、その消費予測値と同量のトナーを補給するために必要な補給クラッチのクラッチON時間(駆動量)を、現像対応駆動時間として求める。
さらに、制御部100は、補正対応駆動時間と現像対応駆動時間との加算値と同じ時間分だけ補給クラッチを繋いで、出力目標値Vtrefの補正量に対応するトナー量と、消費予測値とを合計した量のトナーを補給する。このように、出力目標値Vtrefを補正した後には、出力値Vtと出力目標値Vtrefとの差分に基づくトナー補給を実施するのに先立って、出力目標値Vtrefの補正量に対応するトナー量と、消費予測値とを合計した量のトナーを補給する。これにより、現像剤のトナー濃度を、少なくとも目標値の補正量に応じた分だけ増加させておく。すると、その後に出力値Vtと出力目標値Vtrefとの差分に基づくトナー補給を実施する際には、その差分に、出力目標値Vtrefの補正量という人為的操作量が殆ど含まれなくなる。このように、補正後の出力目標値Vtrefと出力値Vtとの差分の中に、補正量という余計な人為的操作量が含まれてしまうことを抑えることで、出力目標値Vtrefをより高濃度側に補正することに起因する濃度オーバー量を低減することができる。
なお、現像対応駆動時間は必ず正の値になるのに対し、補正対応駆動時間は正の値になることもあれば、負の値になることもある。負の値の補正対応駆動時間と、現像対応駆動時間との加算値が負の値になった場合、トナー補給は行われない。
制御部100は、目標値補正処理において、このようにして補正対応補給処理を終えたら。出力目標値Vterfを予め求めておいた補正量の分だけシフトさせて補正する。その後、出力目標値Vterfを補正して目標値補正処理を終了する。
次に、実施形態に係るプリンタに、より特徴的な構成を付加した実施例のプリンタについて説明する。なお、以下に特筆しない限り、実施例に係るプリンタの構成は、実施形態と同様である。
実施例に係るプリンタの制御部100は、目標値補正処理にて、補正対応駆動時間を複数に分割した複数の分割駆動時間(分割駆動量)を算出した後、それら分割駆動時間についてそれぞれ補正対応補給処理を個別に実施する。以下、分割駆動時間に対応する補正対応補給処理を分割補正対応補給処理という。
図14は、分割番号と分割駆動時間との関係を示すグラフである。同図においては、補正対応駆動時間を5つに分割する例を示しているが、5つ未満又は5つを超える分割数で補正対応駆動時間を分割してもよい。図示のように補正対応駆動時間を5つに分割して5つの分割駆動時間を得た場合には、それぞれの分割駆動時間に対応させて分割補正対応補給処理を5回実施する。1,2,3,4,5回目の分割補正対応処理では、分割番号1,2,3,4,5に対応する分割駆動時間に基づいて、トナーの補給が行われる。
それぞれの分割補正対応補給処理では、まず、次のようにして出力値Vtについての仮目標値Vtproを算出する。即ち、仮目標値Vtproについては、分割補正対応補給処理の実施後における出力値Vtを予測し、その結果と同じ値にする。より詳しくは、分割補正対応補給処理では、分割駆動時間だけトナー補給を実施する際のトナー補給量と、予測補給処理を実施する場合のトナー補給量との合計と同じ分だけ現像器にトナーを補給するようになっている。
そこで、前者のトナー補給量を把握するために、分割駆動時間と同じ分だけ補給クラッチを繋いだ場合におけるトナー補給量を分割駆動時間と所定のアルゴリズムとに基づいて算出する。また、消費予測値を直近に算出したときから現時点までにおける現像済みの画像の総ドット数に基づいて消費予測値を算出し、算出結果を後者のトナー補給量とする。そして、前者のトナー補給量と、後者のトナー補給量との合計値、現在の出力値Vtに対応するトナー収容量Mt、キャリア収容量Mcなどに基づいて、分割補正対応補給処理を実施したと仮定した場合における現像器内の現像剤のトナー濃度を算出する。この算出結果に対応する出力値Vtと同じ値を仮目標値Vtproとする。
制御部100は、このようにして仮目標値Vtproを算出したら、次に、分割駆動時間と、前述の消費予測値に対応する補給クラッチのクラッチON時間(駆動量)である現像対応駆動時間との加算値の分だけ補給クラッチを繋ぐ。これにより、現状の出力値Vtを仮目標値Vtproの付近まで近づけることができる量のトナーを現像器内に補給する。
このようなトナー補給により、出力値Vtは、例えば図15に示されるように変化する。同図において、時点taは、分割駆動時間と現像対応駆動時間との加算値に応じたトナー補給が開始される時点を示している。時点taからしばらくすると、前述の加算値に応じた量のトナーが現像器に補給されることから、出力値Vtが仮目標値Vtproの付近まで低下する。つまり、トナー濃度がトナー濃度の仮目標値の付近まで上昇する。しかしながら、トナー濃度を仮目標値と厳密に一致させることは困難である。
そこで、制御部100は、分割補正対応補給処理において、分割駆動時間と現像対応駆動時間との加算値に応じたトナー補給を終えた後、所定時間が経過すると、トナー補給処理における実測補給処理を行う。具体的には、周知のPI制御又はPID制御により、現状の出力値Vtと、仮目標値Vtproとの差分、及び差分の累積に基づいて、差分に相当するトナーを補給するのに必要な補給クラッチのクラッチON時間を実測対応駆動時間として算出する。そして、算出結果と同じ時間だけ、補給クラッチを追加駆動して(繋いで)、その時間に相当する分のトナーを追加で補給する。なお、実測対応駆動時間が負の値になった場合には、追加駆動に代えて、その負の値を次回の分割補正対応補給処理に持ち越す。但し、最後(本例では5回目)の分割補正対応補給処理においては、前述の負の値を次のトナー補給処理に持ち越す。
図16は、本プリンタにおいて、目標値補正処理を実施している際の出力値Vtの経時変化を仮目標値の経時変化とともに示すグラフである。本プリンタにおける目標値補正処理では、5回の分割補正対応補給処理により、トナーを段階的に補給することで、図示のように、出力値Vtを徐々に補正後の出力目標値Vtrefに近づけていく。
かかる構成では、出力目標値Vtrefの補正量に対応する量のトナーを一気に補給してしまうことに起因して発生する次のような事態を回避する。即ち、現像器内において現像剤搬送方向における一部の領域だけに多量のトナーを補給することで、現像剤搬送方向におけるトナー濃度の大きな偏差を発生させてしまうという事態である。そして、トナー補給に伴って発生するトナー濃度の現像剤搬送方向の偏差を低減して、現像剤搬送方向においてトナー濃度を安定させることができる。
また、複数の分割補正対応補給処理において、それぞれ実測補給処理によって補給クラッチを追加駆動を実施する際、出力目標値Vtrefの代わりに、仮目標値Vtproを用いる。これにより、分割補正対応補給処理でのトナー補給に伴う出力値Vtの低下分に応じた値を出力値Vtの仮の目標値に設定して、その仮の目標値と現状の出力値Vtとの差分に応じた量のトナーを適切に追加補給する。そして、この追加補給によって出力値Vtをより確実に予め想定していた出力値変化パターンの曲線に沿って変化させることができる。
図17は、実施例に係るプリンタにおける目標値補正処理の各処理工程を示すフローチャートである。制御部100は、目標値補正処理を開始すると、まず、Y,C,M,Kの各色についてそれぞれテストトナー像を形成する(ステップ1:以下、ステップをSと記す)。そして、各色についてそれぞれ、テストトナー像のトナー付着量を検知した結果に基づいて出力目標値Vtrefの補正量を算出した後(S2)、算出結果に基づいて補正対応駆動時間を算出する(S3)。
次に、制御部100は、補正対応駆動時間を複数に分割して複数の分割駆動時間を求めた後(S4)、運用分割番号Nbを1に設定してから(S5)、複数の分割補正対応補給処理を実施する(S6〜S10)。
具体的には、まず、運用分割番号Nbと同じ分割番号の分割駆動時間などに基づいて、その分割駆動時間に対応する仮目標値Vtproを算出した後(S6)、その分割駆動時間に対応する補給開始タイミングが到来するまで待機する(S7でN)。そして、補給開始タイミングが到来すると(S7でY)、分割駆動時間と現像対応駆動時間との加算値の分だけ補給クラッチを繋いでトナーを補給する(S8)。このトナー補給が終了すると、終了時点から所定時間経過した後に(S9でY)、実測対応駆動時間に応じたトナーの追加補給を行う(S10)。そして、運用分割番号Nbを1の加算によって更新した後、更新後の運用分割番号Nbが分割数を超えていなければ(S12でN)、処理フローを上記S6にループさせて、次の分割番号に対応する分割補正対応補給処理を実施する。これに対し、更新後の運用分割番号Nbが分割数を超えている場合には(S12でY)、目標値補正処理を終了する。
図18は、目標値補正処理の実施に伴って発生する理想的な出力値Vtの経時変化を示すグラフである。このグラフの曲線に沿って出力値Vtを変化させる態様が、出力値Vtを最も迅速に補正後の出力目標値Vtの付近まで変化させることができ、その曲線は予めの実験によって解析されたものである。グラフにおける複数のプロット点は、それぞれ前述の実験のときにおける出力値Vtの測定結果を示している。
図19は、複数の分割補正対応補給処理におけるそれぞれの補給開始タイミングと補給時間比との関係を示すデータテーブルである。補給開始タイミングは、目標値補正処理の開始時点からの経過時間で表されている。複数の分割番号において、図18のグラフの曲線を実現するのに適した補給時間比がそれぞれ予め設定されている。制御部100は、それぞれの分割補正対応補給処理についてそれぞれ、その分割番号に対応する係数としての補給時間比を補正対応駆動時間に乗ずることで、分割駆動時間を算出する。
次に、実施例に係るプリンタに、より特徴的な構成を付加した各具体例のプリンタについて説明する。なお、以下に特筆しない限り、各具体例に係るプリンタの構成は、実施例と同様である。
[具体例1]
図20は、具体例1に係るプリンタにおいて補正対応補給処理の実施に伴って発生する理想的な出力値Vtの経時変化を示すグラフである。図21は、図20に示されるグラフの曲線を実現することが可能なトナー補給量の経時変化を示すグラフである。また、図22は、図21のグラフの近似直線式f(t)をf(t)の面積∫f(t)dtで除算した結果を示すグラフである。具体例1に係るプリンタの制御部10は、この「f(t)/∫f(t)dt」という関数を予め記憶している。そして、複数の分割番号にそれぞれ対応する複数の分割駆動時間を、それぞれその関数に基づいて算出する。
かかる構成では、図19に示されるようなデータテーブルに比べてデータ容量の小さな前述の関数を記憶すればよいので、実施例に係るプリンタに比べて、制御部100のデータ記憶容量を低減することができる。
[具体例2]
図23は、プロセス線速と、トナー補給直後における出力値Vtの経時変化の一例との関係を示すグラフである。プロセス線速は、感光体や中間転写ベルトの線速である。具体例2に係るプリンタは、ユーザーからの命令に応じて、通常プリントモードと、高速プリントモードとを繰り替えてプリントジョブを行うようになっている。高速プリントモードでは、通常プリントモードよりも高速で画像を出力するために、プロセス線速をより速くする。
図23に示されるグラフの原点は、トナー補給が開始された時点を表している。に示されるように、高速プリントモードでは、通常プリントモードに比べて、トナーの補給が開始されてから(原点)、出力値Vtが安定するまで(トナー濃度が安定するまで)に要する時間が短くなる(時点ta<時点tb)。
一方、複数の分割補正対応補給処理において、トナーの追加補給を行うに当たっては、上述したように、それに先立って実測対応駆動時間を算出する必要があるが、そのために出力値Vtを取得するタイミングは、次のようなタイミングであることが望ましい。即ち、トナーの追加補給に先立って、分割駆動時間と現像対応駆動時間との加算値に基づくトナー補給が行われた後、出力値Vtが安定したタイミングである。このタイミングは、図23に示されるように、通常プリントモードの方が遅い。このため、プリントモードにかかわらず、通常プリントモードでのタイミングで出力値Vtを取得すれば、プリントモードにかかわらず安定した状態の出力値Vtを取得することが可能である。
しかしながら、このような構成では、高速プリントモードにおいては、出力値Vtの安定化の後、ある程度の無駄なタイムラグを経て出力値Vtを取得することになるため、分割補正対応補給処理の実施時間を無駄に長くしてしまう。
そこで、本プリンタの制御部100は、複数の分割補正対応補給処理においてそれぞれ、実測対応駆動時間の算出のために出力値Vtを取得する際の取得タイミングをプロセス線速に応じて決定する。より詳しくは、高速プリントモードでは、通常プリントモードに比べて前述の取得タイミングを早くする。かかる構成では、分割補正対応補給処理の実施時間を無駄に長くすることなく、実測対応駆動時間の算出のために取得する出力値Vtとして安定した状態のものを取得して、トナーの追加補給の際におけるトナー濃度の検知誤差によるトナー濃度の不適切化を軽減することができる。
[具体例3]
図24は、具体例3に係るプリンタにおいて、出力目標値Vtrefの補正量が比較的大きい場合の目標値補正処理における出力値Vt及び仮目標値Vtproの経時変化を示すグラフである。また、図25は、出力目標値Vtrefの補正量が比較的小さい場合の目標値補正処理における出力値Vt及び仮目標値Vtproの経時変化を示すグラフである。
出力目標値Vtrefの補正量に基づいて算出される必要トナー補給量Msは、補正量の大きさに応じて変化する。そして、出力目標値Vtrefの補正量に対応する補正対応駆動時間の分割数を一定にしていると、必要トナー補給量Msが比較的小さい場合に、次のような不具合を引き起こすおそれがでてくる。即ち、複数の分割補正対応補給処理におけるトナー補給量がトナー補給装置70の補給分解能を超えるほど少なくなって、トナーを正確に補給することができなくなるという不具合である。
そこで、具体例3に係るプリンタの制御部100は、図24や図25に示されるように、目標値補正処理にて、補正対応駆動時間を複数に分割して複数の分割駆動量を求める際における分割数を、出力目標値Vtrefの補正量に応じて決定するようになっている。具体的には、補正量が大きくなるほど、分割数を増やすようになっている。
かかる構成では、図25に示されるように、補正量が比較的小さい場合であっても、複数の分割補正対応補給処理におけるトナー補給量がトナー補給装置70の補給分解能を超えるほど少なくなってしまうという事態の発生を回避することができる。
[具体例4]
図26は、実施例に係るプリンタにおいて、常温常湿の環境下で目標値補正処理を実施した場合における出力値Vt及び仮目標値Vtproの経時変化の一例を示すグラフである。また、図27は、実施例に係るプリンタにおいて、高温高湿の環境下で目標値補正処理を実施した場合における出力値Vt及び仮目標値Vtproの経時変化の一例を示すグラフである。
高温高湿の環境下では、常温常湿の環境下に比べてトナーが吸湿することで、トナーの流動性が悪くなる。これにより、同じ時間だけ補給クラッチを繋いでいても、高温高湿の環境下では、常温常湿の環境下に比べて単位時間あたりのトナー補給量が少なくなってしまう。このため、環境にかかわらず、同じ法則で複数の分割番号に対応する分割駆動時間を求めると、環境によっては、トナー補給量が適正値からずれて、トナー濃度を目標値の付近に調整することができなくなってしまう。
例えば、図26、図27の例では、常温常湿の環境下では(図26)、トナーが適切な流動性を発揮することで、適切な量のトナーが補給されていることから、理想的な曲線に近いかたちで、出力値Vtが補正後の出力目標値Vtrefに徐々に近づいている。これに対し、高温高湿の環境下では(図27)、トナーの流動性が悪化することで、トナーの補給量が適切な値よりも不足してしまうことから、理想的な曲線から大きくずれて変化パターンで、出力値Vtが下降している。これにより、出力値Vtが理想的な値からずれている。
そこで、具体例4に係るプリンタの制御部100は、次のような処理を行うようになっている。即ち、環境検知手段たる温度センサ101による温度検知結果と、環境検知手段たる湿度センサによる湿度検知結果とに基づいて、環境の状態を把握する。そして、目標値補正処理において、補正対応駆動時間に基づいて複数の分割駆動時間を算出した後、必要に応じてそれらの算出結果を補正する。具体的には、高温高湿の環境下においては、複数の分割駆動時間に対してそれぞれ1.1を乗じて、10%増しの値にする補正を行う。
かかる構成では、環境変動に伴ってトナーの流動性が変化することに起因するトナー補給量の不適切化の発生を回避して、トナー濃度を正確に調整することができる。例えば、図28に示されるように、トナーの流動性が悪くなる高温高湿の環境下においても、複数の分割補正対応補給処理の実施により、出力値Vtを理想的な変化パターンに近い態様で補正後の出力目標値Vterfに近づけていくことができる。なお、実施形態に係るプリンタにおいては、環境に基づいて、補正対応駆動時間を補正すれば、同様の効果を得ることが可能である。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
[態様A]
態様Aは、潜像を担持する潜像担持体(例えば感光体3Y,C,M,K)と、トナー及びキャリアを含有する現像剤を用いて前記潜像担持体上の潜像を現像してトナー像を得る現像手段(例えば現像器7Y)と、前記現像手段内の現像剤のトナー濃度を検知するトナー濃度検知手段(例えばトナー濃度センサ10Y,C,M,K)と、前記現像手段にトナーを補給するトナー補給手段(例えばトナー補給装置70)と、前記潜像担持体上のトナー像を転写体に転写する転写手段(例えばTes名hユニット40)と、前記潜像担持体又は前記転写体上のトナー像における単位面積あたりのトナー付着量を検知する付着量検知手段(例えば光学センサユニット103)と、トナー濃度検知手段によるトナー濃度の検知結果と目標値との差分、及び差分の累積に基づいて前記トナー補給手段の駆動量を算出し、算出結果に基づいて前記トナー補給手段を駆動して前記現像手段にトナーを補給する処理を実施する制御手段(例えば制御部100)とを備える画像形成装置において、所定のタイミングで形成したテストトナー像に対するトナー付着量を前記付着量検知手段によって検知した結果に基づいて前記目標値の補正量を算出し、算出結果に基づいて前記目標値を補正する目標値補正処理を実施するとともに、前記目標値を補正した後、前記差分に基づくトナー補給を実施するのに先立って、現像剤のトナー濃度を前記補正量に対応する分だけ変化させるための前記トナー補給装置の駆動量である補正対応駆動量を算出し、算出結果に基づいて前記トナー補給手段を駆動して前記現像装置にトナーを補給する補正対応補給処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。
[態様B]
態様Bは、態様Aにおいて、前記目標値の補正の有無にかかわらず、前記差分に基づくトナー補給を実施する場合には、それに先立って、現像に伴うトナー消費量の予測値である消費予測値を現像済みの画像の画像面積に基づいて算出し、算出結果に基づいた駆動量で前記トナー補給手段を駆動して前記現像手段にトナーを補給する予測補給処理を実施し、その後のトナー濃度検知手段による検知結果と前記木曜値との差分及び前記累積に基づいた駆動量で前記トナー補給手段を駆動して前記現像手段にトナーを補給する実測補給処理を、前記差分に基づくトナー補給処理として実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。かかる構成では、トナー補給処理において、予測補給処理を実施することで、現像に伴うトナー消費によるトナー濃度の低下がトナー濃度検知手段による検知位置で大きく現れる前に、その低下を相殺し得る量のトナーを現像手段に補給することで、トナー濃度を迅速に回復させることができる。更には、目標値補正処理中でも、トナー補給処理における予測補給処理と同様の処理を行うことで、目標値補正処理中の現像動作によるトナー濃度の変動を抑えることができる。
[態様C]
態様Cは、態様Bにおいて、前記目標値補正処理にて、前記補正対応駆動量を複数に分割した複数の分割駆動量を算出した後、それら分割駆動量についてそれぞれ前記補正対応補給処理を個別に実施し、且つ、それら補正対応補給処理にてそれぞれ、前記分割駆動量と前記消費予測値と前記トナー濃度検知手段による検知結果とに基づいてトナー濃度の仮目標値を算出し、前記分割駆動量と、前記消費予測値に応じた前記トナー補給手段の駆動量である現像対応駆動量との加算値の分だけ前記トナー補給手段を駆動した後に、前記トナー濃度検知手段による検知結果と前記仮目標値との差分、及び差分の累積に基づいて、前記差分に相当するトナーを補給するのに必要な前記トナー補給手段の駆動量を実測対応駆動量として算出し、算出結果に基づいて前記トナー補給手段を追加駆動する処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。かかる構成では、目標値補正処理にて、目標値の補正量に対応する分の必要トナー補給量を、複数に分割して徐々に補給していくことで、現像器内において、現像剤搬送方向における一部の領域だけに対してトナーが一気に補給されるという現象を解消して、現像剤搬送方向におけるトナー濃度の大きな偏差の発生を回避することができる。更に、複数の補正対応補給処理にてそれぞれ、トナー補給処理における実測補給処理と同様のトナー補給を行うことで、トナー濃度をより正確に仮目標値に近づけることができる。
[態様D]
態様Dは、態様Cにおいて、複数の前記分割駆動量を、それぞれに対応させて個別に記憶している係数(例えば図19における補給時間比に基づいてそれぞれ個別に算出する処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。かかる構成では、既に説明したように、トナー濃度を目標値に迅速に近づけるのに適した補給量変化パターンでトナーを補給して、トナー濃度を迅速に目標値に近づけることができる。
[態様E]
態様Eは、態様Cにおいて、複数の前記分割駆動量を、分割番号と分割駆動量との関係を示す関数に基づいて算出する処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。かかる構成では、既に説明したように、態様Eに比べて、制御部のデータ記憶容量を低減することができる。
[態様F]
態様Fは、態様C〜Eの何れかにおいて、複数の前記分割駆動量にそれぞれ対応する複数の前記補正対応補給処理についてそれぞれ、前記実測対応駆動量の算出のために前記トナー補給手段による検知結果を取得する際の取得タイミングを前記潜像担持体の線速に応じて決定する処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。かかる構成では、既に説明したように、分割補正対応補給処理の実施時間を無駄に長くすることなく、トナー補給手段の検知結果として安定した状態のものを取得してトナー濃度の検知誤差によるトナー濃度の不適切化を軽減することができる。
[態様G]
態様Gは、態様C〜Fの何れかにおいて、前記目標値補正処理にて、複数の前記分割駆動量を求める際における分割数を、前記補正量に応じて決定する処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。かかる構成では、既に説明したように、トナー濃度の目標値の補正量が比較的小さい場合に、複数の補正対応補給処理におけるトナー補給量がトナー補給手段の補給分解能を超えるほど少なくなってしまうという事態の発生を回避することができる。
[態様H]
態様Hは、態様A〜Gの何れかにおいて、環境を検知する環境検知手段(例えば温度センサ101、湿度センサ102)を設けるとともに、前記テストトナー像に対するトナー付着量を前記付着量検知手段によって検知した結果と、前記環境検知手段による検知結果とに基づいて前記補正対応駆動量又は複数の前記分割駆動量を補正する処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とするものである。かかる構成では、既に説明したように、環境変動に伴ってトナーの流動性が変化することに起因するトナー補給量の不適切化の発生を回避して、トナー濃度を正確に調整することができる。
3Y,C,M,K:感光体(潜像担持体)
7Y:現像器(現像手段)
10Y,C,M,K:トナー濃度センサ(トナー濃度検知手段)
40:転写ユニット(転写手段)
70:トナー補給装置(トナー補給手段)
100:制御部(制御手段)
101:温度センサ(環境検知手段)
102:湿度センサ(環境検知手段)
103:光学センサユニット(付着量検知手段)
特開2010−72156号公報 特開2009−186847号公報

Claims (8)

  1. 潜像を担持する潜像担持体と、トナー及びキャリアを含有する現像剤を用いて前記潜像担持体上の潜像を現像してトナー像を得る現像手段と、前記現像手段内の現像剤のトナー濃度を検知するトナー濃度検知手段と、前記現像手段にトナーを補給するトナー補給手段と、前記潜像担持体上のトナー像を転写体に転写する転写手段と、前記潜像担持体又は前記転写体上のトナー像における単位面積あたりのトナー付着量を検知する付着量検知手段と、トナー濃度検知手段によるトナー濃度の検知結果と目標値との差分、及び差分の累積に基づいて前記トナー補給手段の駆動量を算出し、算出結果に基づいて前記トナー補給手段を駆動して前記現像手段にトナーを補給する処理を実施する制御手段とを備える画像形成装置において、
    所定のタイミングで形成したテストトナー像に対するトナー付着量を前記付着量検知手段によって検知した結果に基づいて前記目標値の補正量を算出し、算出結果に基づいて前記目標値を補正する目標値補正処理を実施するとともに、前記目標値を補正した後、前記差分に基づくトナー補給を実施するのに先立って、現像剤のトナー濃度を前記補正量に対応する分だけ変化させるための前記トナー補給装置の駆動量である補正対応駆動量を算出し、算出結果に基づいて前記トナー補給手段を駆動して前記現像装置にトナーを補給する補正対応補給処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置において、
    前記目標値の補正の有無にかかわらず、前記差分に基づくトナー補給を実施する場合には、それに先立って、現像に伴うトナー消費量の予測値である消費予測値を現像済みの画像の画像面積に基づいて算出し、算出結果に基づいた駆動量で前記トナー補給手段を駆動して前記現像手段にトナーを補給する予測補給処理を実施し、その後のトナー濃度検知手段による検知結果と前記木曜値との差分及び前記累積に基づいた駆動量で前記トナー補給手段を駆動して前記現像手段にトナーを補給する実測補給処理を、前記差分に基づくトナー補給処理として実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項2の画像形成装置において、
    前記目標値補正処理にて、前記補正対応駆動量を複数に分割した複数の分割駆動量を算出した後、それら分割駆動量についてそれぞれ前記補正対応補給処理を個別に実施し、且つ、それら補正対応補給処理にてそれぞれ、前記分割駆動量と前記消費予測値と前記トナー濃度検知手段による検知結果とに基づいてトナー濃度の仮目標値を算出し、前記分割駆動量と、前記消費予測値に応じた前記トナー補給手段の駆動量である現像対応駆動量との加算値の分だけ前記トナー補給手段を駆動した後に、前記トナー濃度検知手段による検知結果と前記仮目標値との差分、及び差分の累積に基づいて、前記差分に相当するトナーを補給するのに必要な前記トナー補給手段の駆動量を実測対応駆動量として算出し、算出結果に基づいて前記トナー補給手段を追加駆動する処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項3の画像形成装置において、
    複数の前記分割駆動量を、それぞれに対応させて個別に記憶している係数に基づいてそれぞれ個別に算出する処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項3の画像形成装置において、
    複数の前記分割駆動量を、分割番号と分割駆動量との関係を示す関数に基づいて算出する処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項3乃至5の何れかの画像形成装置において、
    複数の前記分割駆動量にそれぞれ対応する複数の前記補正対応補給処理についてそれぞれ、前記実測対応駆動量の算出のために前記トナー補給手段による検知結果を取得する際の取得タイミングを前記潜像担持体の線速に応じて決定する処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項3乃至6の何れかの画像形成装置において、
    前記目標値補正処理にて、複数の前記分割駆動量を求める際における分割数を、前記補正量に応じて決定する処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1乃至7の何れかの画像形成装置において、
    環境を検知する環境検知手段を設けるとともに、
    前記テストトナー像に対するトナー付着量を前記付着量検知手段によって検知した結果と、前記環境検知手段による検知結果とに基づいて前記補正対応駆動量、又は複数の前記分割駆動量を補正する処理を実施するように、前記制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2021018264A (ja) * 2019-07-17 2021-02-15 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 画像形成装置

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