JP2014002099A - 原子吸光分光光度計のオートサンプラ - Google Patents

原子吸光分光光度計のオートサンプラ Download PDF

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Abstract

【課題】有機溶媒試料の測定を行った場合でもサンプリングノズルでの目詰まりが生じにくく、作業効率の高いオートサンプラを提供する。
【解決手段】液体試料が入れられた容器類が載置されるテーブル13と、液体を吸引または吐出する移送処理を行うサンプリングノズル機構12と、洗浄液を貯留するとともに貯留された洗浄液を廃液タンクに送る排出流路が設けられた洗浄槽14とを備え、サンプリングノズル機構12は、サンプリング流路と、ポンプ機構と、洗浄液供給流路と、ノズル移動機構22とを有する原子吸光光度計11のオートサンプラ10であって、サンプリングノズル機構12の洗浄液供給流路は、洗浄液切替弁を介して複数の異なる種類の洗浄液タンクが選択可能に接続されるとともに、洗浄槽14の排出流路は廃液切替弁を介して複数の異なる種類の廃液タンクが選択可能に接続されるようにする。
【選択図】図1

Description

本発明は、純水や有機溶剤を使用して分析を行う原子吸光分光光度計のオートサンプラに関する。ここで、オートサンプラとは、分析対象の液体試料が入れられた試料容器から当該液体試料をサンプリングノズルで吸引し、原子吸光分光光度計の原子化部に滴下して測定する動作や、サンプリングノズルの洗浄動作を、予め設定した条件に基づいて自動的に行うことができるようにした試料自動供給装置をいう。
原子吸光分光光度計は、固体や有機系の試料中に含まれる金属元素等の分析に用いられている。ファーネス原子吸光光度計による分析では、酸分解により水溶液化した液体試料を測定することがなされている(特許文献1参照)。
また、昨今では、ファーネス原子吸光分光光度計で有機系試料の分析を行う場合に、直接有機溶媒で溶解した有機溶媒試料を用いて測定することもなされている。例えば、半導体製造工程でレジスト材として使用されるレジンのような有機系試料に含まれる微量元素(Na、Mg、Al、K、Ca、Cr、Fe、Mn、Ni、Zn等)を測定することがあるが、レジンをNMP(N−メチルピロリドン)のような有機溶媒を用いて直接溶解して測定することが行われている。
また、最近のファーネス原子吸光分光光度計では、測定者が試料を希釈したり、標準試料から濃度が異なる希釈系列を作成して検量線を作成したりするときの手間をできるだけ省くため、また、信頼性の高い測定を行うために、ファーネス原子吸光分光光度計に隣接してサンプリングノズルを用いたオートサンプラを設置し、これらの前処理を自動化するようにした装置構成で使用されている(特許文献2参照)。
特開2010−54423号公報 特開平6−241989号公報
一般に、原子吸光測定のために使用される検量線作成用の標準液には、調製のしやすさの観点から水溶液が用いられることが多い。水溶性の試料を分析する場合は、水溶液の標準試料を用いることで特に問題は生じないが、測定試料が有機系材料の場合は事情が異なる。すなわち、有機系材料に含まれる金属元素の測定では、有機溶媒に直接溶解させた試料(有機溶媒試料という)を測定することがある。有機溶媒試料には、レジンのように水と接触すると固化する場合が多い。
そのため、オートサンプラのサンプリングノズルで検量線作成用の標準液(水溶液)を扱った後に、続いてレジン等が含まれる有機溶媒試料を吸引すると、ノズル内に残留する水分と接触したときに詰まりの原因となる。そのため、有機溶媒試料を扱う装置では、洗浄の際に、オートサンプラに水分が残留しないように気を遣わなければならなかった。
また、一つの装置で有機系試料の分析だけを扱う場合は、洗浄に純水を用いずに有機溶媒だけを用いて洗浄するようにして測定することは可能だが、一般的には有機系試料も水系試料も扱われるのが普通であり、その場合は洗浄液の交換が必要になる。
そして、一連の測定終了後に装置を停止状態にするときには、原則として最終洗浄に純水を用いた洗浄が行われる。有機溶媒試料を測定するために有機溶媒を洗浄液として用いていた場合は、洗浄液交換や廃液の処理に手間がかかり、オートサンプラを用いて省力化しようとしているにもかかわらず、作業が増えることになるという煩わしさがあった。
そこで、本発明は有機系試料を直接有機溶媒で溶解した有機溶媒試料を扱うことも考慮し、たとえ有機溶媒試料の測定を行った場合でもサンプリングノズルでの目詰まりが生じにくいオートサンプラを提供することを目的とする。
また、洗浄液に純水系と有機溶媒系とを併用する原子吸光光度計において、作業効率の高いオートサンプラを提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明の原子吸光光度計のオートサンプラは、分析対象の液体試料が入れられた試料容器を含む容器類が載置されるテーブルと、液体を吸引または吐出する移送処理を行うサンプリングノズル機構と、洗浄液を貯留するとともに貯留された洗浄液を廃液タンクに送る排出流路が設けられた洗浄槽とを備え、前記サンプリングノズル機構は、液体を吸引または吐出するためのノズルが先端に設けられたサンプリング流路と、前記サンプリング流路に流路接続され、前記ノズルによる液体の吸引または吐出を行わせるポンプ機構と、前記サンプリング流路に流路接続され、洗浄液タンクから洗浄液が供給される洗浄液供給流路と、前記ノズルを前記テーブル上の作業位置、洗浄槽の位置、原子吸光光度計の原子化部の位置に移動するためのノズル移動機構とを有する原子吸光光度計のオートサンプラであって、サンプリングノズル機構の洗浄液供給流路は、洗浄液切替弁を介して複数の異なる種類の洗浄液タンクが選択可能に接続されるとともに、洗浄槽の排出流路は、廃液切替弁を介して複数の異なる種類の廃液タンクが選択可能に接続されるようにしてある。
本発明によれば、オートサンプラのサンプリングノズル機構に接続される洗浄液供給流路には洗浄液切替弁が設けられ、複数の異なる種類の洗浄液が洗浄液タンクから供給されるようにしてあり、また、洗浄槽の排出流路には廃液切替弁が設けられ、複数の異なる種類の廃液タンクに廃液を回収するようにしてある。したがって、洗浄液タンクに水系(純水)と有機溶媒系とを用意しておき、使用する洗浄液を水系から有機溶媒系に切り替えたり、有機溶媒系から水系に切り替えたりする場合に、洗浄液切替弁と廃液切替弁との弁の切替操作だけで使用する洗浄液体の種類を交換することができ、また、使用後の洗浄液を回収する廃液タンクを溶媒の種類ごとに分けたり、溶媒の極性(例えば極性溶媒、無極性溶媒)に分けて回収したりすることができる。
上記発明において、使用する洗浄液に関する設定情報の入力を受け付けて記憶する洗浄液設定情報記憶部と、原子吸光光度計が動作中に洗浄液を使用する際に、洗浄液に関する設定情報に基づいて、洗浄液切替弁と廃液切替弁との流路を切り替える切替弁制御部を備えるようにしてもよい。
これによれば、純水を洗浄液にするときは予め純水の廃液タンクに切り替え、各種有機溶媒を洗浄液にするときは、予めそれぞれの有機溶媒に対応する廃液タンクに切り替えるように洗浄液設定情報記憶部によって設定情報として記憶しておくことで、切替弁制御部は分析動作中に洗浄液切替弁を作動して使用する洗浄液の種類に選択し、廃液切替弁の流路を自動的に切り替えるようにし、廃液切替弁についても連動して自動的に切り替えることで、廃液タンク内で、水系と、水系とは混和しない無極性の有機溶媒とが混ざることを回避できる。
上記発明において、洗浄液タンクには少なくとも純水のタンク、無極性溶媒のタンク、親水基と疎水基とを有する溶媒からなる「つなぎ溶媒」のタンクとが含まれ、原子吸光光度計の動作中に、洗浄液を純水から無極性溶媒、または、無極性溶媒から純水に切り替えるためにサンプリングノズル機構のノズルを洗浄する際に、純水、つなぎ溶媒、無極性溶媒の順、または無極性溶媒、つなぎ溶媒、純水の順に供給される洗浄液を順次切り替えて供給するように制御するノズル洗浄制御部を備えてもよい。
これによれば、純水と混和しない無極性溶媒の洗浄液を使用した後で洗浄液を純水に交換して使用する際や、その逆順に洗浄液を交換する際において、サンプリングノズル機構のノズルを洗浄し、つなぎ溶媒による洗浄を途中に介在することで純水と無極性溶媒とが混和しないように洗浄することができ、サンプリングノズル機構の詰まりを回避することができる。
本発明の一実施形態である原子吸光光度計用オートサンプラの概略的な平面配置を示す図。 図1に示すオートサンプラの概略構成図(ターンテーブル13を除く)。 洗浄液の設定画面の一例を示す図。 洗浄液の設定画面の他の一例を示す図。 本発明のオートサンプラによる動作手順を示すフローチャート。
(実施形態)
図1は、本発明の一実施形態である原子吸光光度計用オートサンプラ10の概略的な平面配置を示す図であり、図2はその概略構成図(ターンテーブル13を除く)である。
オートサンプラ10は原子吸光光度計11の装置本体近傍に設置され、主にサンプリングノズル機構12とターンテーブル13と洗浄槽14とから構成される。
原子吸光光度計11は光源ランプ11a、ファーネス(原子化部)11b、検出器11cからなる計測部を有しており、ファーネス11bには分析対象の液体試料がサンプリングノズル機構12によって滴下される小孔11dが形成してある。なお説明の便宜上、計測部のみを簡略に図示し、保護、安全のための装置筐体やカバー、電気系等については図示を省略した。
サンプリングノズル機構12は、先端部分に液体を吸引・吐出するためのノズル12aが設けられたサンプリング流路12bを有している。サンプリング流路12bはフレキシブルチューブで形成されている。サンプリング流路12bのノズル12aと反対側には、ポンプ作用を引き起こすためのシリンジポンプ12cが流路接続され、ノズル12aにおいて液体の吸引または吐出を行うことができるようにしてある。なお、少量の送液と大量の送液とが行えるように複数のシリンジポンプを接続するようにしてもよい。また、シリンジポンプに代えて、少量の送液や連続送液を簡単に行えるしごきポンプを流路に配置してもよい。
また、サンプリング流路12bには分岐部12dが形成され、洗浄液(希釈液としても利用される)を供給するための洗浄液流路16が接続されている。
洗浄液流路16は洗浄液切替弁17を介して、純水タンク15aが流路接続され、さらに有機溶媒の洗浄液タンクとして用意されたN−メチルピロリドン(NMP)タンク15b、イソプロピルアルコールタンク15c、ヘキサンタンク15dの洗浄液タンクが流路接続される。そして洗浄液切替弁17によって使用する洗浄液の流路が選択された上で、シリンジポンプ12cを作動させることで所望の洗浄液をノズル12aから吐出することができるようにしてある。純水は極性溶媒であり、ヘキサンは無極性有機溶媒である。また、NMP、イソプロピルアルコールは親水基と疎水基とを有し、純水とヘキサンとの双方と混和できる有機溶媒である。したがって、NMPやイソプロピルアルコールは、洗浄液を極性溶媒である純水、無極性溶媒であるヘキサンとの間で交換するときに、間に流す洗浄液である「つなぎ溶媒」として利用することが可能である。
本実施例では以上の4種類の洗浄液(溶媒)を用いているが、これ以外に無極性溶媒として、メチルイソブチルケトン(MIBK)や酢酸ブチルといった溶媒抽出に広く用いられる有機溶媒を用いることができ、また、つなぎ溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノールなど、水溶性のアルコールを用いることができる。
サンプリングノズル機構12のノズル12aは、ノズル移動機構22のアーム22aによって支持される。アーム22aはモータ(図示せず)により回転軸22bの周りを回動するとともに回転軸22bに沿って昇降するようにしてある。アーム22aの移動により、ノズル12aがターンテーブル13上の作業位置P、洗浄槽14の洗浄位置Q、原子吸光光度計11のファーネス11bの小孔11dの直上位置Rの3つの位置間を移動することができるようにしてある。
ターンテーブル13は、円形のテーブル上に、分析対象の液体試料が入れられた試料容器を含む容器類(空容器、検量線作成用の標準液、希釈系列が入れられた容器などの場合もある)13a、13b、13c、・・・が載置され、モータ(図示せず)によりテーブルを回転することにより、選択された容器が作業位置Pに移動できるようにしてある。したがって作業位置Pに移動させた容器に対し、ノズル12aによって液体の吸引、吐出を行うことができる。なお、アーム22aは、必要に応じて標準試料や試薬等が入れられたターンテーブル13上の別容器の位置(中央付近の大きな容器)にもノズル12aを移動して吸引できるようにしてあるが、ここでは説明を省略する。
洗浄槽14は、外側容器14bの内側に円筒の内側容器14aが形成された二重構造になっており、このうち内側容器14aがノズル12aの洗浄容器となる。内側容器14aおよび外側容器14bは、底部で排出流路18に接続されている。内側容器14aの底は小孔を通じて排出流路18に接続されており、内側容器14a内に液体を入れると貯留できるとともに少しずつ小孔から排出されるようにしてある。外側容器14bは内側容器14aから溢れた洗浄液を回収して排出流路18に送るようにしてある。
排出流路18には流路を切り替えるための廃液切替弁19が設けられ、廃液切替弁19を介して水系用の廃液ボトル20(極性溶媒用)、有機溶媒系用の廃液ボトル21(無極性溶媒)が流路接続される。なお、有機溶媒用の廃液ボトル21を複数設けて、有機溶媒の種類ごとに分離して回収するようにしてもよい。NMP15bやイソプロピルアルコール15cのようなつなぎ溶媒についても専用のボトルを設けてもよいが、ここでは有機溶媒用の廃液ボトル21に回収するようにしている。
次に制御系について説明する。オートサンプラ10の制御系は原子吸光光度計11の制御系に通信ケーブルで接続され、これらは一つの制御用コンピュータ30により制御される。制御用コンピュータ30は、ハードウェアとしてCPU31、メモリ32、表示パネル(出力装置)33、キーボード(入力装置)34を備えており、オートサンプラ10の制御と原子吸光光度計11の制御とを統括して制御するファームウェアにより制御動作が実行される。
本発明に関係する動作、機能を機能ブロックごとに説明すると、分析制御部41、洗浄液設定情報記憶部42、切替弁制御部43、ノズル洗浄制御部44とを備えている。
分析制御部41は設定された分析動作の制御を行う。すなわち、元素選択、分光器パラメータ、未知試料および検量線用試料の測定順、サンプルパラメータ等の測定条件の入力設定を行うことによりメモリ32に記憶され、例えば、検量線作成用の希釈系列試料や未知試料について検量線作成用の分析、未知試料分析の分析等を設定された測定順で順次行う制御を行う。
なお、本発明との関係では、分析制御部41は各試料を測定する直前にノズル洗浄制御部44によってサンプリングノズル機構12を洗浄する洗浄工程が自動的に実行される制御が行われるようにしてある。すなわち、分析制御部41は測定動作を実行する設定がなされているときに、試料の測定が開始される前に、ノズル洗浄制御部44によってサンプリングノズル機構12を洗浄する洗浄工程が自動的に実行される制御が行われるようにしてある。
また、分析者が特定の試料測定後に洗浄工程を追加設定したいときは、連続分析の途中で洗浄動作を追加設定することもできるようにしてある。例えば高濃度試料を測定した後に行われる測定や、前回測定とは極性が大きく異なる溶媒試料について測定が続けられる場合のように、追加洗浄を行った方が望ましい状況であると考えられる場合には、設定により洗浄を追加することができるようにしてある。
洗浄液設定情報記憶部42は、予め、分析者が表示パネル33に表示された設定画面上でキーボード34(あるいはマウス)による入力を行うことにより、測定条件が記憶されるのと同様に、分析を行う試料ごとに使用する洗浄液が設定情報としてメモリ32に記憶される。図3は洗浄液の設定画面の一例を示す図である。洗浄液は測定順に並べられた試料のすべてについて、一括して同じ洗浄液を用いる設定をすることができると共に、一つ一つの試料番号(標準試料STD番号も含まれる)に対し、分析直前に使用する洗浄液をそれぞれ設定することもできるようにしてある。
例えば、水系の液体試料ばかりを扱う場合、具体的には検量線測定用の水系標準液と、水溶液の未知試料との組み合わせで測定する場合は、図3に示すように、一括して純水を洗浄液に設定して記憶させればよい。
一方、検量線測定用に水系標準液を使用し、有機溶媒試料に疎水性有機溶媒、具体例としてヘキサンを用いるときは、図4に示すように、純水、ヘキサンを設定するとともに、つなぎ溶媒での洗浄が必要な場合にイソプロピルアルコール(IPA)も洗浄液として設定し記憶させる。すなわち、検量線測定用試料では純水を洗浄液(希釈液)として設定し、検量線作成後に初めてヘキサン(無極性溶媒)が含まれる有機溶媒試料を分析する直前の洗浄の際に、IPAをつなぎ溶媒として用いた中間洗浄を行い、続いてヘキサンを洗浄液として使用して本洗浄を行うようにする。そのため該当する有機溶媒試料の洗浄液にはIPAとヘキサンとを設定する(図4のサンプルNo.2)。
逆にヘキサンが含まれる有機溶媒試料の分析後に初めて水系標準液を使用する場合には、IPAと純水とを設定する(図4のSTD1)。
また、純水と、親水基を有する有機溶媒とが洗浄液として使用される場合であっても、詰まりが生じるおそれがない未知試料の場合は、つなぎ溶媒は不要なので、純水とNMPとの2種類を洗浄液として設定する。例えば、検量線測定用の水系標準液と、NMPを用いた有機溶媒試料との組み合わせで連続測定する場合に、検量線測定用の試料は純水を洗浄液(希釈液)として設定し、有機溶媒試料の測定ではNMPを洗浄液(希釈液)として設定して記憶させる。
しかしながら、純水とNMPとを用いるときでも、未知試料である有機溶媒試料中にレジン等が溶解しており、水と接触して詰まりが生じるおそれのある未知試料の場合には、該当する未知試料の測定の直前の洗浄の際に、つなぎ溶媒の設定を加えるようにする。
切替弁制御部43は、洗浄液設定情報記憶部42に記憶された設定情報に基づいて、分析動作中に洗浄液切替弁17と廃液切替弁19との流路を切り替える制御を行う。
具体的には、次に洗浄液として純水を使用するときは、洗浄液切替弁17は純水タンク15aと接続され、廃液切替弁19は水系用の廃液ボトル20に接続される。次に洗浄液としてNMP、イソプロピルアルコール、ヘキサンを使用するときは、洗浄液切替弁17はNMPタンク15b、イソプロピルアルコールタンク15c、ヘキサンタンク15dのいずれかに接続され、廃液切替弁19は有機溶媒用の廃液ボトル21に接続される。
ノズル洗浄制御部44は、各試料について、分析制御部41による測定の直前に、ノズルを洗浄する制御を行う。すなわち、前回の試料についての測定が終わった後、次回の試料について測定を開始するときに、次回の試料をノズル12aにより吸引する直前に、ノズル12aを洗浄する制御を行う。ノズル洗浄制御部44は、洗浄液設定情報記憶部42の設定情報に基づいてサンプリング流路12b内に、洗浄液切替弁17で選択された洗浄液タンクから洗浄液を吸引するとともに、ノズル12aを洗浄槽14の内側容器14aに挿入した状態で洗浄液を吐出することでノズルの内側、外側を洗浄する制御を行う。
また、極性溶媒である純水が含まれる試料を測定した後、続いてヘキサンのように無極性溶媒が含まれる試料の測定を行う場合は、洗浄液設定記憶部42に、既述のように、つなぎ溶媒としてIPAを用いることが設定情報として記憶してある。したがってノズル洗浄制御部44は、設定情報に基づいて、つなぎ溶媒による洗浄工程を途中に挟むように洗浄液を切り替える制御を行う。具体的には、例えば純水を用いた標準液による検量線測定に続いて、ヘキサンを溶媒に用いた有機溶媒試料の分析を行う場合、IPAがつなぎ溶媒として設定されているときは、検量線測定終了後に、有機溶媒試料の測定に切り替わる直前にIPA、ヘキサンの順に洗浄液を切り替えて洗浄する制御を行う。また、ヘキサンによる分析が終了した後は、IPA、純水の順に洗浄液を切り替えて測定終了前の最終洗浄をする制御を行う。
また、ノズル洗浄制御部44は、純水と混和可能な有機溶媒(親水基と疎水基とを含む溶媒)を用いて分析を行う場合にも、洗浄液を切り替えて洗浄する制御を行う。例えば純水を用いた標準液による検量線測定に続いて、親水性を有するNMPを溶媒に用いた有機溶媒試料の分析を行う場合に、検量線測定終了後に、有機溶媒試料の測定に切り替わる直前に、洗浄液を純水からNMPに切り替えるようにして洗浄する制御を行う。そして分析が終了した後は、洗浄液を純水に戻して洗浄を行う制御を行う。
次に、上記装置において分析時に行われる洗浄動作について、フローチャートを用いて説明する。なお、分析前に予め使用する洗浄液の設定情報が入力してあるものとする。
図5はオートサンプラにより連続分析が行われるときの、試料ごとの測定動作手順を示す。
初回の測定が行われる試料容器(例えば試料容器13a)に対して設定された設定情報を読み込む(S101)。この試料容器は検量線測定用試料でも未知試料でもよい。
続いて、読み込んだ設定情報に基づいて、洗浄液切替弁17および廃液切替弁19の調整が行われる(S102)。すなわち、純水が洗浄液(希釈液)として設定してあるときは、洗浄液切替弁17は純水用タンク15a、廃液切替弁19は純水用の廃液タンク20に接続される。また、NMP、イソプロピルアルコール、ヘキサンが洗浄液(希釈液)として設定してあるときには、洗浄液切替弁17はNMPタンク15b、イソプロピルアルコールタンク15c、ヘキサンタンク15dのいずれかに接続され、廃液切替弁19は有機溶媒用の廃液ボトル21に接続される。
続いて、サンプリングノズル機構の洗浄が行われる(S103)。すなわちノズル12aを洗浄槽14(すなわち洗浄位置Q)の内側容器14aに挿入した状態でシリンジポンプ12cを作動させることで、流路接続された洗浄液を、サンプリング流路12bを経てノズル12aから吐出するようにしてノズル12aを洗浄する。
続いて、洗浄後に、ノズル12aを作業位置Pに移動して初回測定用の試料容器(例えば試料容器13a)から試料液体を吸引し、ノズル12aをファーネス11bの小孔11dの直上位置Rに移動して滴下する。これにより原子吸光の分析が行われる(S104)。
続いて、他に未測定試料が残っているかを判定し(S105)、残っている場合はS101に戻り、次の試料容器(例えば試料容器13b)について同様の動作を繰り返す。
このとき本来の洗浄液とつなぎ溶媒とが設定してある試料の場合には、つなぎ溶媒による中間洗浄を実行してから本来の洗浄液による本洗浄を行う。
S105において未測定試料が残っていない場合は、最終洗浄を行う(S106)。
最終洗浄の手順は最後の分析のときに使用した洗浄液によって手順が異なるが、最終的には純水で洗浄して洗浄工程を終了する。
すなわち、最後の分析で使用した洗浄液が純水のときは、純水洗浄だけを行う。最後の分析で使用した洗浄液がNMP、IPAのときも純水による洗浄を行う。一方、最後の分析で使用した洗浄液がヘキサンのときは、つなぎ溶媒であるIPA、純水の順で洗浄を行う。このようにして、最後に純水洗浄を行うようにしてから測定処理を終了するようにして、常に同じ洗浄状態で装置を停止させる。
本発明は、ファーネス原子吸光光度計のオートサンプラに適用することができる。
10 オートサンプラ
11 原子吸光光度計
12 サンプリングノズル機構
13 ターンテーブル
14 洗浄槽
15a 純水用タンク
15b NMPタンク
15c イソプロピルアルコールタンク
15d ヘキサンタンク
16 洗浄液供給流路
17 洗浄液切替弁
18 排出流路
19 廃液切替弁
20 水系廃液タンク
21 有機溶媒系廃液タンク
30 制御系
41 分析制御部
42 洗浄液設定情報記憶部
43 切替弁制御部
44 ノズル洗浄制御部
P 作業位置
Q 洗浄位置
R 小孔11dの直上位置

Claims (3)

  1. 分析対象の液体試料が入れられた試料容器を含む容器類が載置されるテーブルと、液体を吸引または吐出する移送処理を行うサンプリングノズル機構と、洗浄液を貯留するとともに貯留された洗浄液を廃液タンクに送る排出流路が設けられた洗浄槽とを備え、前記サンプリングノズル機構は、液体を吸引または吐出するためのノズルが先端に設けられたサンプリング流路と、前記サンプリング流路に流路接続され、前記ノズルによる液体の吸引または吐出を行わせるポンプ機構と、前記サンプリング流路に流路接続され、洗浄液タンクから洗浄液が供給される洗浄液供給流路と、前記ノズルを前記テーブル上の作業位置、洗浄槽の位置、原子吸光光度計の原子化部の位置に移動するためのノズル移動機構とを有する原子吸光光度計のオートサンプラであって、
    前記サンプリングノズル機構の前記洗浄液供給流路は、洗浄液切替弁を介して複数の異なる種類の洗浄液タンクが選択可能に接続されるとともに、前記洗浄槽の前記排出流路は、廃液切替弁を介して複数の異なる種類の廃液タンクが選択可能に接続されることを特徴とする原子吸光光度計のオートサンプラ。
  2. 使用する洗浄液に関する設定情報の入力を受け付けて記憶する洗浄液設定情報記憶部と、原子吸光光度計が動作中に洗浄液を使用する際に、前記洗浄液に関する設定情報に基づいて、前記洗浄液切替弁と前記廃液切替弁との流路を切り替える切替弁制御部を備えた請求項1に記載の原子吸光光度計のオートサンプラ。
  3. 前記洗浄液タンクには少なくとも純水のタンク、無極性溶媒のタンク、親水基と疎水基とを有する溶媒からなるつなぎ溶媒のタンクとが含まれ、
    原子吸光光度計の動作中に、洗浄液を純水から無極性溶媒、または、無極性溶媒から純水に切り替えるために前記サンプリングノズル機構のノズルを洗浄する際に、純水、つなぎ溶媒、無極性溶媒の順、または無極性溶媒、つなぎ溶媒、純水の順に供給される洗浄液を順次切り替えて供給するように制御するノズル洗浄制御部を備えた請求項1または請求項2に記載の原子吸光光度計のオートサンプラ。
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