JP2014002068A - 厚みモニタリング装置、エッチング深さモニタリング装置および厚みモニタリング方法 - Google Patents

厚みモニタリング装置、エッチング深さモニタリング装置および厚みモニタリング方法 Download PDF

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Abstract

【課題】比較的狭帯域の光源を用いた場合にも、測定対象物の厚み計測をリアルタイムで行うことが可能な厚みモニタリング装置を提供する。
【解決手段】このエッチングモニタリング装置100(厚みモニタリング装置)は、所定の波長幅を有する測定光を発生する光源1と、時間により厚みが変化するマスクから反射された測定光の干渉光を波長ごとに検出するアレイ検出器32と、アレイ検出器32により検出された干渉光のうち、複数の単一波長成分の時間変化に基づいて、マスクの厚みを算出するデータ処理部4とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、厚みモニタリング装置、エッチング深さモニタリング装置および厚みモニタリング方法に関し、特に、干渉光を用いる厚みモニタリング装置、エッチング深さモニタリング装置および厚みモニタリング方法に関する。
従来、干渉光を用いてエッチングマスク(測定対象物)の厚みを測定するマスク厚モニタリング装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、シリコンウエハ上にエッチングマスクが形成された試料に対して測定光を照射するタングステンランプと、エッチングマスクから反射された光の干渉光を検出して分光スペクトルを出力する分光器と、分光器から得られた干渉光強度−波長のスペクトル波形と、理論波形とのカーブフィッティングにより、マスクの厚みを算出するマスク厚算出部とを備えたマスク厚モニタリング装置が開示されている。なお、タングステンランプは、白色光を発生させる広帯域光源である。
特開2000−292129号公報
しかしながら、上記特許文献1では、広帯域のタングステンランプに対応させた広帯域の分光器を用いることが必要となるので、光学系の色収差による影響が大きく光学系の設計が困難となるという不都合がある。また、タングステンランプのような広帯域光源では、たとえばレーザーなどの単波長光源と比較して輝度が小さく、計測時のセンサの露光時間を長くする必要がある。このため、厚み計測に時間がかかりリアルタイムの厚みモニタリングを行うのは困難であるという不都合もある。
そこで、上記した不都合を解消するために、比較的狭帯域の計測によって測定対象物の厚みを計測することにより、広帯域光源の使用に起因する光学系の色収差の影響や、計測の長時間化の不都合を解消することが考えられる。
しかしながら、一般に、スペクトル干渉縞による解析の不確定性は光源の周波数帯域の逆数で決定されることが知られており、比較的狭帯域の光源から得られる干渉スペクトルには、エッチングマスクなどの数μm程度の厚みを識別可能な差異がほとんど現れない。このような干渉スペクトルから厚みの変化を識別するためには、理論波形に近似した理想的な干渉スペクトルを精度良く観測する必要がある。しかしながら、実際に取得される観測スペクトルには、光源自体の発光スペクトルや光学系に起因するバイアススペクトルや他の干渉光成分の影響によって歪みやノイズが含まれる。このため、観測された干渉スペクトルに対してカーブフィッティングを行っても、スペクトルの歪みによって厚みの測定値がばらつき、測定対象物の真の厚みを高精度に測定することは困難である。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、比較的狭帯域の光源を用いた場合にも、測定対象物の厚みの計測をリアルタイムで行うことが可能な厚みモニタリング装置、エッチング深さモニタリング装置および厚みモニタリング方法を提供することである。
上記目的を達成するために本願発明者が鋭意検討した結果、比較的狭帯域の光源を用いた場合にも、観測される干渉スペクトルに含まれる複数の単一波長成分の時間変化に着目すれば、観測スペクトルから測定対象物の厚みに起因するスペクトルのみを精度よく抽出することが可能であることを見出した。すなわち、この発明の第1の局面における厚みモニタリング装置は、所定の波長幅を有する測定光を発生する光源と、時間により厚みが変化する測定対象物から反射された測定光の干渉光を波長ごとに検出する検出手段と、検出手段により検出された干渉光のうち、複数の単一波長成分の時間変化に基づいて、測定対象物の厚みを算出する厚み算出手段とを備える。
この発明の第1の局面による厚みモニタリング装置では、上記のように、所定の波長幅を有する測定光を発生する光源と、検出手段により検出された干渉光のうち、複数の単一波長成分の時間変化に基づいて、測定対象物の厚みを算出する厚み算出手段とを設けることによって、干渉光に含まれる単一波長成分の時間変化から、測定対象物の厚みに起因する干渉成分の時間変化を抽出することができる。そして、観測スペクトルに含まれる複数の単一波長成分の各々において、測定対象物の厚みに起因する干渉成分の時間変化を抽出することにより、測定対象物の厚みに起因する干渉スペクトルのみを観測スペクトルから精度よく取り出すことができる。これにより、比較的狭帯域の所定の波長幅を有する光源を用いた場合でも、観測スペクトルの歪みやノイズの影響を除去して、高精度な厚み測定を行うことができるとともに、輝度が大きく露光時間を長くする必要がない比較的狭帯域の光源を用いることにより、測定対象物の厚み計測をリアルタイムで行うことができる。
上記第1の局面による厚みモニタリング装置において、好ましくは、測定対象物は、エッチング時に厚みが変化するエッチングマスクであり、検出手段は、エッチングマスクの表面からの反射光と、エッチングマスクの反対側の境界面で反射した反射光との干渉光を波長ごとに検出するように構成されている。このように構成すれば、厚みが数μm程度のエッチングマスクに対して、比較的狭帯域の計測による高精度なマスク厚計測を実現することができる。
上記第1の局面による厚みモニタリング装置において、好ましくは、厚み算出手段は、複数の単一波長成分の時間変化に基づいて、所定の時刻における各波長成分の位相を検出するとともに、検出した所定の時刻における各波長成分の位相に基づいて、所定の時刻における測定対象物の厚みを算出するように構成されている。このように構成すれば、所定の時刻における各波長成分の位相を用いることにより、観測スペクトルに含まれる各波長成分の振幅(信号強度)を考慮する必要がないため、バイアススペクトルなどの影響による波長ごとの信号強度の相違(スペクトルの歪み)を除去することができる。この結果、測定対象物の厚みに起因する干渉スペクトルのみを精度良く抽出することができる。
この場合、好ましくは、厚み算出手段は、複数の単一波長成分の時間変化に対して、フィッティングによる波形解析を行うことにより、所定の時刻における各波長成分の位相を検出するように構成されている。このように構成すれば、ノイズや測定対象物以外の他の干渉光成分をフィッティングにより除去した上で、単一波長成分の時間変化から測定対象物の厚みに起因する干渉成分の位相を精度良く検出することができる。
上記所定の時刻における各波長成分の位相に基づいて測定対象物の厚みを算出する構成において、好ましくは、厚み算出手段は、検出した所定の時刻における各波長成分の位相を波長ごとにプロットした波形を解析することによって、所定の時刻における測定対象物の厚みを算出するように構成されている。このように構成すれば、所定の時刻における各波長成分の位相を波長ごとにプロットすることにより、測定対象物の厚みに起因する干渉スペクトルを、バイアススペクトルなどの影響を除去した位相分布として得ることができる。この結果、理論波形に近似する干渉スペクトルを得ることができるので、容易かつ高精度に、所定の時刻における測定対象物の厚みを算出することができる。
この場合、好ましくは、厚み算出手段は、検出した所定の時刻における各波長成分の位相を波長ごとにプロットした波形をフィッティングにより解析することによって、所定の時刻における測定対象物の厚みを算出するように構成されている。このように構成すれば、得られた干渉スペクトル(位相分布)が理論波形と精度良く一致するので、フィッティングにより、所定の時刻における測定対象物の厚みを高精度に算出することができる。また、FFTなどの周波数解析とは異なり、帯域幅が狭い場合でも精度良く解析することができる。
上記第1の局面による厚みモニタリング装置において、好ましくは、厚み算出手段は、所定の時刻における測定対象物の厚みの算出結果を起点として、エッチング中にリアルタイムで測定対象物の厚みを順次算出するように構成されている。このように構成すれば、一度所定の時刻における厚みを高精度に測定すれば、時間の経過に伴う厚みの変化を検出するだけで、リアルタイムでの測定対象物の厚みの管理を容易に行うことができる。
この場合、好ましくは、厚み算出手段は、干渉光に含まれる所定の単一波長成分の所定の時刻以降における極大値または極小値と、測定対象物の厚みとの関係に基づいて、測定対象物の厚みの変動範囲を推定し、推定結果に基づいて測定対象物の厚みを算出するように構成されている。ここで、測定対象物の表面での反射光と、表面を透過して反対側の境界面で反射した反射光とが干渉するとき、単一波長の時間変化において極大値または極小値が出現する度に、その波長の4分の1波長分に相当する厚み変化が生じる。この関係に基づくことにより、測定対象物の厚みの時間的な変化を4分の1波長分の変動範囲内で推定することができる。この結果、推定した変動範囲内のみに着目すればよいので、測定対象物の所定の時刻以降の厚みの変化を容易に検出することができる。
上記第1の局面による厚みモニタリング装置において、好ましくは、光源は、スーパールミネッセントダイオードである。このように光源にスーパールミネッセントダイオードを用いることにより、比較的狭帯域の波長幅を有し、かつ、高輝度な測定光を発生可能な光源を得ることができる。
この発明の第2の局面におけるエッチング深さモニタリング装置は、所定の波長幅を有する測定光を発生する光源と、エッチングマスクから反射された測定光の干渉光を波長ごとに検出する検出手段と、検出手段により検出された干渉光のうち、複数の単一波長成分の時間変化に基づいて、エッチングマスクの膜厚を算出するマスク膜厚算出手段と、マスク膜厚算出手段によるエッチングマスクの膜厚の算出結果と、検出手段により検出された干渉光とに基づいて、測定対象物のエッチング深さを計測するエッチング深さ算出手段とを備える。
この発明の第2の局面によるエッチング深さモニタリング装置では、上記のように、所定の波長幅を有する測定光を発生する光源と、検出手段により検出された干渉光のうち、複数の単一波長成分の時間変化に基づいて、エッチングマスクの膜厚を算出するマスク膜厚算出手段とを設けることによって、干渉光に含まれる単一波長成分の時間変化から、マスク厚に起因する干渉成分の時間変化を抽出することができる。そして、観測スペクトルに含まれる複数の単一波長成分の各々において、マスク厚に起因する干渉成分の時間変化を抽出することにより、マスク厚に起因する干渉スペクトルのみを観測スペクトルから精度よく取り出すことができる。これにより、比較的狭帯域の所定の波長幅を有する光源を用いた場合でも、観測スペクトルの歪みやノイズの影響を除去して、高精度なマスク厚測定を行うことができるとともに、輝度が大きく露光時間を長くする必要がない比較的狭帯域の光源を用いることにより、マスク厚計測をリアルタイムで行うことができる。また、マスク厚の計測に広帯域光源を用いた場合には、長時間の計測が必要になるため、エッチング深さの計測には単波長レーザーなどの高輝度光源および専用の測定光学系を別途設けることが必要となる。これに対し、本発明では、広帯域光源を用いる必要がないため、マスク厚の計測とエッチング深さの計測との両方を共通の光源および計測光学系で行うことができる。これにより、装置構成の簡素化および装置の小型化を図ることができる。
この発明の第3の局面における厚みモニタリング方法は、所定の波長幅を有する測定光を発生するステップと、時間により厚みが変化する測定対象物から反射された測定光の干渉光を波長ごとに検出するステップと、検出手段により検出された干渉光のうち、複数の単一波長成分の時間変化に基づいて、測定対象物の厚みを算出するステップとを備える。
この発明の第3の局面による厚みモニタリング方法では、上記のように、所定の波長幅を有する測定光を発生するステップと、検出手段により検出された干渉光のうち、複数の単一波長成分の時間変化に基づいて、測定対象物の厚みを算出するステップとを設けることによって、干渉光に含まれる単一波長成分の時間変化から測定対象物の厚みに起因する干渉成分の時間変化を抽出することができる。そして、観測スペクトルに含まれる複数の単一波長成分の各々において、測定対象物の厚みに起因する干渉成分の時間変化を抽出することにより、測定対象物の厚みに起因する干渉スペクトルのみを観測スペクトルから精度よく取り出すことができる。これにより、比較的狭帯域の所定の波長幅を有する光源を用いた場合でも、観測スペクトルの歪みやノイズの影響を除去して、高精度な厚み測定を行うことができるとともに、輝度が大きく露光時間を長くする必要がない比較的狭帯域の光源を用いることにより、測定対象物の厚み計測をリアルタイムで行うことができる。
本発明によれば、上記のように、比較的狭帯域の光源を用いた場合にも、測定対象物の厚み計測をリアルタイムで行うことができる。
本発明の一実施形態によるエッチングモニタリング装置の全体構成を示した模式図である。 図1に示したエッチングモニタリング装置における測定光の照射部位を模式的に示した拡大断面図である。 A−B干渉成分の理論的なスペクトル波形を示した図である。 図3に示した干渉スペクトルに対するカーブフィッティング結果の例を示す図である。 図1に示したエッチングモニタリング装置における観測スペクトルの一例を模式的に示した図である。 図5に示した観測スペクトルに含まれる単一波長成分の時間変化を示した図である。 図6に示した単一波長成分(850nm)の時間変化波形に対するフィッティングの例を示した図である。 フィッティングされた各単一波長成分の時刻T0における振幅値の分布を規格化して示した図である。 フィッティングされた各単一波長成分の時刻T0における位相値の分布を示した図である。 本発明の一実施形態によるエッチングモニタリング装置のモニタリング処理を説明するためのフローチャートである。 図1に示したエッチングモニタリング装置における観測スペクトルの一例を模式的に示した図である。 図11に示した観測スペクトルに対する高速フーリエ変換によるエッチング深さの測定結果の一例を示した図である。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
まず、図1および図2を参照して、本発明の一実施形態によるエッチングモニタリング装置100の全体構成について説明する。本実施形態では、厚みモニタリング装置およびエッチング深さモニタリング装置の一例であるエッチングモニタリング装置100に本発明を適用した例について説明する。
本実施形態によるエッチングモニタリング装置100は、たとえばプラズマエッチング装置によりエッチング加工処理される試料9に形成されるトレンチ深さなど、時々刻々と変化する距離(深さ、厚み)をリアルタイムで測定する装置である。図2に示すように、試料9は、たとえばシリコンからなる基板91と、基板91の表面に所定パターンで形成されたエッチングマスク(以下、「マスク」とする)92とを含む。図1に示すように、エッチングモニタリング装置100は、光源1と、計測光学系2と、分光部3と、データ処理部4とを備えている。光源1と計測光学系2とは光ファイバ21を介して接続されている。同様に、計測光学系2と分光部3とは光ファイバ23を介して接続されている。なお、データ処理部4は、本発明の「厚み算出手段」、「マスク膜厚算出手段」および「エッチング深さ算出手段」の一例である。マスク92は、本発明の「測定対象物」の一例である。
光源1は、所定の波長幅を有する。波長幅としては、数十nm程度である。具体的な光源1としては、たとえば中心波長が850nm、半値全幅が30nmの波長幅を有するスーパールミネセントダイオード(SLD)を用いることが好ましい。また、光源1は、これと同程度の波長幅を有するその他の光源を用いてもよい。
計測光学系2は、光ファイバ21、22、23、ファイバカプラ24およびコリメートレンズ25などから主として構成される。光源1で発生した測定光は、光源1側の光ファイバ21に取り込まれ、ファイバカプラ24を介して進み、試料9側の光ファイバ22の先端から空間に射出される。光ファイバ22の先端から出射された測定光は、コリメートレンズ25を介してエッチングチャンバ8内の試料9の上面に対して垂直に照射される。
図2に示すように、エッチング中には、試料9に照射された測定光は、マスク92の表面93と、マスク92と基板91との境界面94と、被エッチング部であるトレンチ孔の底面95とで反射される。この結果、測定光は、主として表面93からの反射光Aと、マスク92を透過した測定光の境界面94からの反射光Bと、底面95からの反射光Cとになって互いに干渉し合う。図1に示すように、これらの反射光A〜Cは、コリメートレンズ25を測定光の照射時とは逆に辿って光ファイバ22に入射する。
光ファイバ22に入射した反射光A〜Cは、ファイバカプラ24を介して分光部3側の光ファイバ23を進み、分光部3に到達する。光ファイバ22および23を通って分光部3に達するまでに、各反射光A〜Cは十分に干渉した干渉光となる。
分光部3は、回折格子31などの分光手段、および、CCDラインセンサなどのアレイ検出器32を主として含む。分光部3において干渉光は、回折格子31により波長ごとに分散され、アレイ検出器32によって複数波長の光が同時に検出される。アレイ検出器32は、分光された干渉光の各波長に対応した検出信号をデータ処理部4に入力する。これにより、データ処理部4で干渉光の分光スペクトル波形(観測スペクトル)が取得される。なお、アレイ検出器32は、本発明の「検出手段」の一例である。
データ処理部4は、たとえばパーソナルコンピュータからなる。パーソナルコンピュータは、予めインストールされたデータ処理用ソフトウェアを実行することによって、データ処理部4として機能する。データ処理部4は、アレイ検出器32から入力される観測スペクトルを順次取得し、取得した観測スペクトル波形に基づいて試料9のマスク厚t(図2参照)を算出する。また、データ処理部4は、取得した観測スペクトル波形と、算出したマスク厚tとを用いてトレンチ孔のエッチング深さd(図2参照)を算出する。マスク厚tの算出と、エッチング深さdの算出とは、継続的な観測スペクトルの取得に伴って順次実施される。これにより、エッチングモニタリング装置100は、エッチングプロセスの進行に伴って変化するマスク厚tおよびエッチング深さdのリアルタイムモニタリングを行う。
次に、図2〜図9を参照して、本実施形態によるマスク厚tの測定方法について説明する。
図2に示した通り、エッチング時に検出される干渉光の観測スペクトルには、A−B干渉(反射光AとBとの干渉)、B−C干渉(反射光BとCとの干渉)、および、A−C干渉(反射光AとCとの干渉)の3つの干渉縞が混在する。このとき得られるスペクトルは、下式(1)で表される。
Figure 2014002068
ここで、A、BおよびCは、それぞれ反射光A、反射光B、反射光Cの振幅である。nはマスクの屈折率、tはマスク厚であり、dはエッチング深さ、kは波数、xは空間位置、ωは周波数、Tは時間である。ここで、マスク厚tに起因するA−B干渉成分は、式(1)の最右辺の[cos((2nt/λ)×2π)]の項で表され、A−B干渉成分のスペクトルは、理論的にはコサイン波となる。
ここで、A−B干渉成分のスペクトルの一例として、屈折率n=1.5のマスク厚t=2.72μmおよびt=3.00μmにおける理論的な干渉スペクトルを図3に示す。図3に示したマスク厚t=3.00μmの干渉スペクトルに対してカーブフィッティングを行った際の評価関数(二乗誤差)の波長分布を図4に示す。図4に示すように、t=3.00μmの理論的な干渉スペクトルにフィッティングを行えば、当然、t=3μmで二乗誤差が最小値Pとなる。図3のようにスペクトル帯域が狭い場合に2つの干渉スペクトルを区別するためには、二乗誤差に明確な差が生じるように理論波形に近似した理想的な干渉スペクトルを観測する必要がある。
しかしながら、図5に示すように、実際に検出される観測スペクトルには、干渉に寄与しないバイアススペクトル(光源1および計測光学系2などに起因するスペクトル)に3つの干渉縞が重畳されている。このため、実際の観測スペクトルに対するフィッティングでは図4に示すような結果は得られず、通常、スペクトルの歪みやノイズによって評価関数には複数点で略等しいピーク(最小値)が現れる。たとえば、真のマスク厚を示すピークPに隣接するピークPaおよびPbが、ピークPと略等しくなるかまたはPよりも小さくなる。このように、数十nm程度の波長幅の光源を用いた実際の計測では、通常、複数の最小値が現れるため、真のマスク厚tを決定することは困難である。
そこで、本実施形態では、検出される観測スペクトルの時間変化を用いることによって、所定時刻におけるマスク厚tを推定する。
まず、所定時間にわたって干渉光の検出を行い、継続的な観測スペクトル(図5参照)を所定時間分取得する。
次に、図6に示すように、得られた所定時間分の観測スペクトルから、複数の単一波長の時間変化を抽出する。図6では、波長830nm、850nmおよび870nmの3波長成分の例のみを示している。各波長成分の時間変化波形には、上記のA−B干渉、B−C干渉、A−C干渉の各干渉成分が重畳している。マスク92とシリコンの基板91とのエッチング速度比(選択比)は一般的に20以上であるため、長周期で振幅の大きいコサイン波状の波形がマスク厚tに起因するA−B干渉成分である。一方、B−C干渉およびA−C干渉の加算成分が短周期で振幅の小さい波形として現れる。
ここで、図6から分かるように、各波長成分におけるバイアススペクトルの強度は、時間の経過に伴って変化せず、時間的に略一定である。このため、バイアススペクトルを含む観測スペクトルであっても、抽出した単一波長の時間変化波形は、振幅が略一定となる。そこで、図7に示すように、抽出した単一波長における時間変化波形それぞれに対して、コサイン波によるフィッティングを行う。図7では、波長850nmの成分に対するフィッティング例を示している。この結果、単一波長におけるA−B干渉成分の時間変化のみが、コサイン波として取り出される。単一波長の時間変化波形に対するコサイン波フィッティングは、一定波長間隔(たとえば、2nm間隔)で複数の単一波長成分を抽出して、観測スペクトルの帯域幅全体に対して実施する。これにより、各波長におけるA−B干渉成分に対応するコサイン波(時間変化波形)が得られる。
そして、図8に示すように、得られた各波長のコサイン波(時間変化波形)の振幅を規格化し、時刻T0における各波長成分の値を強度(振幅)−波長軸にプロットする。コサイン波フィッティングによって、A−B干渉成分の干渉スペクトルを、上式(1)の[cos((2nt/λ)×2π)]の項で表される理論波形に近似した略完全なコサイン波として得ることができる。
図8に示したグラフの振幅値をアークコサイン関数を用いて位相値に変換し、位相−波長軸にプロットすることにより、図9の位相分布が得られる。得られた時刻T0における位相分布に、マスク厚tを変化させた場合のA−B干渉成分[cos((2nt/λ)×2π)](式(1)参照)の位相値(2nt/λ)×2πの分布をフィッティングさせ、評価関数が最小となるマスク厚t0を取得する。この際、フィッティングの対象となるスペクトル波形が略完全なコサイン波となっているため、得られたスペクトルとA−B干渉成分の理論波形との一致度が極めて高くなり、図4と同じように、評価関数(二乗誤差)が単一の明確なピーク(最小値)を示す。これにより、時刻T0におけるマスク厚t0を高精度に測定することが可能となる。
以降のマスク厚tは、時刻T0におけるマスク厚t0を基点とすることで、容易に高精度な測定を実施することができる。具体的には、観測スペクトルのうち、任意の単一波長λ(たとえば、図7の850nm)の時間変化に着目する。マスク厚tの変化によって光路長2nt(図2参照)が半波長(λ/2)分だけ変化したときに、反射光AとBとの位相が一致または半波長分ずれるため、その波長λの時間変化は極大値または極小値をとる。つまり、波長λにおける時間変化波形が極大または極小のピークを示す毎(図7の時刻Ta〜Td)に、マスク厚tが光路長でλ/4分だけ変化する。したがって、時刻T0(マスク厚t0)以降の単一波長λの時間変化をモニタリングすることで、現在のマスク厚tの変化を±λ/4の変動範囲で推定することができる。
このため、スペクトルの歪みなどによって評価関数に略等しい複数の最小値(たとえば、図4のピークP、PaおよびPb)が現れたとしても、現在のマスク厚tの変化をλ/4の変動範囲に絞り込むことができる。このように、λ/4の変動範囲にマスク厚tを限定することで、時刻T0以降のマスク厚tは、カーブフィッティングや、周波数解析(FFTや最大エントロピー法など)等の従来の方法でも高精度に測定することができる。
次に、図10〜図12を参照して、本実施形態のエッチングモニタリング装置100によるエッチングプロセスにおけるマスク厚tおよびエッチング深さdのモニタリング処理動作を説明する。以下の各処理は、アレイ検出器32からの観測スペクトルデータを取得したデータ処理部4によって実行される。
エッチングプロセスが開始されると、まず、ステップS1およびS2において、アレイ検出器32による観測スペクトルを取得して、一定時間分保存する。
ステップS3において、保存された一定時間分の観測スペクトルから、複数(たとえば、波長2nm間隔)の単一波長成分を抽出して時間変化をプロット(図6参照)する。ステップS4において、それぞれの単一波長成分の時間変化に対して、コサイン波によるカーブフィッティング(図7参照)を行う。次に、ステップS5において、エッチング開始時、または、開始後の所定の時刻T0における、規格化された振幅値(図8参照)を波長ごとに算出する。そして、ステップS6において、アークコサイン関数により時刻T0における各波長成分の位相値を算出する。この結果、A−B干渉成分の時刻T0における位相−波長の分布波形(図9参照)が得られる。ステップS7において、得られた分布波形に対して、A−B干渉の理論波形における位相値の変化((2nt/λ)×2π)によるカーブフィッティングを行う(図4参照)。これにより、時刻T0におけるマスク厚t0として算出する。
マスク厚t0が算出されると、以降の処理では、時刻T0におけるマスク厚t0に基づきマスク厚t(ステップS9〜S11)およびエッチング深さd(ステップS12〜S15)のリアルタイムモニタリングを並行して行う。まず、ステップS8において、図11に示すように、アレイ検出器32からの最新の観測スペクトルを取得する。
ステップS9では、単一波長λの振幅の時間変化が極値(極大値または極小値)であるかを判定する。極値である場合には、ステップS10において、マスク厚tの変動範囲にλ/4分を加算する。この結果、時刻T0以降の極値(時刻Ta〜Td)の数(図7参照)に応じて、現在のマスク厚tの変動範囲が決定される。ステップS11において、このマスク厚tの推移の推定結果と、順次得られる観測スペクトルに対するカーブフィッティング結果とに基づき、現在のマスク厚tが測定される。
一方、ステップS12では、光源1の既知の発光スペクトルを用いて観測スペクトルを正規化する。ステップS13において、正規化されたスペクトルを波長軸(横軸)から波数軸にプロットし直し、得られたスペクトルに対して高速フーリエ変換(FFT)による周波数解析を行う。この結果、図12に示すように、高速フーリエ変換で得られるピーク位置が、エッチング深さとスペクトルの波数との関係式に基づき、直接エッチング深さdと対応付けられる。これにより、ステップS14において、A−C干渉が示すピーク位置に対応する深さαを得る。このA−C干渉に起因する深さαは、エッチング深さd+マスク厚tとなるため、ステップS15において、現在のマスク厚t分を補正することで、現在のエッチング深さdが得られる。以上のステップS8〜S15を観測スペクトルの取得に伴って順次実行することにより、マスク厚tおよびエッチング深さdのリアルタイムモニタリングが行われる。
本実施形態では、上記のように、所定の波長幅を有する測定光を発生する光源1と、アレイ検出器32により検出された観測スペクトルのうち、複数の単一波長成分の時間変化に基づいて、マスク厚tを算出するデータ処理部4とを設けることによって、観測スペクトルに含まれる単一波長成分の時間変化からマスク厚に起因するA−B干渉成分の時間変化(図7参照)を抽出することができる。そして、観測スペクトルに含まれる複数の単一波長成分の各々において、A−B干渉成分の時間変化を抽出することにより、マスク厚に起因するA−B干渉スペクトルのみ(図8および図9参照)を観測スペクトルから精度よく取り出すことができる。これにより、所定の波長幅を有する光源1を用いた場合でも、観測スペクトルの歪みやノイズの影響を除去して、高精度なマスク厚測定を行うことができるとともに、輝度が大きく露光時間を長くする必要がない比較的狭帯域の光源1を用いることにより、マスク厚tの計測をリアルタイムで行うことができる。
また、本実施形態では、上記のように、広帯域光源を用いる必要がないため、マスク厚tの計測とエッチング深さdの計測との両方を共通の光源1および計測光学系2で行うことができる。これにより、エッチングモニタリング装置100の装置構成の簡素化および小型化を図ることができる。
また、本実施形態では、上記のように、データ処理部4は、所定の時刻T0における各波長成分の位相に基づいて、時刻T0におけるマスク厚t0を算出するように構成されている。これにより、時刻T0における各波長成分の位相(図9参照)を用いることにより、観測スペクトルからバイアススペクトルなどの影響による波長ごとの信号強度の相違(スペクトルの歪み)を除去することができる、A−B干渉スペクトルのみを精度良く抽出することができる。
また、本実施形態では、上記のように、データ処理部4は、複数の単一波長成分の時間変化に対して、コサイン波フィッティングを行うことにより、各波長成分の位相を検出するように構成されている。これにより、ノイズや他の干渉光成分(B−C干渉、A−C干渉)をコサイン波フィッティングにより除去した上で、単一波長成分の時間変化波形(図7参照)からA−B干渉成分の位相値を精度良く検出することができる。
また、本実施形態では、上記のように、データ処理部4は、時刻T0における各波長成分の位相を位相−波長軸にプロットした位相分布波形(図9参照)を解析することによって、時刻T0におけるマスク厚t0を算出するように構成されている。これにより、A−B干渉スペクトルを、バイアススペクトルなどの影響を除去した位相分布として得ることができる。この結果、理論波形に近似するA−B干渉スペクトルを得ることができるので、容易かつ高精度に、時刻t0におけるマスク厚t0を算出することができる。
また、本実施形態では、上記のように、データ処理部4は、時刻T0における位相分布波形(図9参照)をフィッティングにより解析することによって、時刻T0におけるマスク厚t0を算出するように構成されている。得られた干渉スペクトル(位相分布)が理論波形と精度良く一致するので、フィッティングにより、時刻T0におけるマスク厚t0を高精度に算出することができる。また、FFTなどの周波数解析とは異なり、帯域幅が狭い場合でも精度良く解析することができる。
また、本実施形態では、上記のように、データ処理部4は、時刻T0におけるマスク厚t0の算出結果を起点として、エッチング中にリアルタイムでマスク厚tを順次算出するように構成されている。これにより、一度時刻T0におけるマスク厚t0を高精度に測定すれば、時間の経過に伴うマスク厚tの変化を検出するだけで、リアルタイムでのマスク厚tの管理を容易に行うことができる。
また、本実施形態では、上記のように、データ処理部4は、単一波長λの時間変化において極小値または極大値が出現する度に、λ/4分のマスク厚変化が生じるという関係に基づいてマスク厚tの変動範囲を推定し、推定結果に基づいてマスク厚tを算出するように構成されている。これにより、マスク厚tの時間的な変化をλ/4分の変動範囲内で推定することができる。この結果、推定した変動範囲(±λ/4)内にのみに着目すればよいので、時刻T0以降のマスク厚tの変化を容易に検出することができる。
また、本実施形態では、上記のように、光源1は、スーパールミネッセントダイオードである。このように光源1にスーパールミネッセントダイオードを用いることにより、比較的狭帯域の波長幅を有し、かつ、高輝度な測定光を発生可能な光源を得ることができる。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、エッチングマスクのマスク厚モニタリングを行うエッチングモニタリング装置に本発明を適用した例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、エッチングマスク以外の薄膜や、シリコン基板の厚みモニタリングに本発明を適用してもよい。この場合、各種薄膜の成膜工程における膜厚のモニタリングや、シリコン基板の薄化工程における基板厚みのモニタリングなどに本発明を適用することができる。
また、上記実施形態では、マスク厚のモニタリングに加えて、エッチング深さのモニタリングを行う構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、マスク厚のモニタリングのみを行うように構成してもよい。
また、上記実施形態では、時刻T0におけるマスク厚t0の計測を、フィッティングにより行う例について説明したが、本発明はこれに限られない。本発明では、時刻T0におけるマスク厚t0を、フィッティング以外のFFTや、最大エントロピー法などを用いて算出してもよい。
また、上記実施形態では、時刻T0以降のマスク厚tの変化の計測を、フィッティングにより行う例について説明したが、本発明はこれに限られない。本発明では、時刻T0以降のマスク厚計測は、フィッティング以外のFFTや、最大エントロピー法などを用いてもよい。この場合でも、マスク厚tの変化を、観測スペクトルに含まれる任意の波長λの4分の1の変動範囲に絞り込めるため、高精度な計測が可能である。
また、上記実施形態では、エッチング深さのモニタリングをFFTにより行う例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、エッチング深さのモニタリングをFFT以外の最大エントロピー法による周波数解析や、フィッティングなどの他の手法によって実施してもよい。この場合でも、高精度に計測されたマスク厚の計測結果を用いてエッチング深さの測定結果を補正することで、高精度な深さ測定を行うことが可能である。
また、上記実施形態では、時刻T0におけるマスク厚t0の測定において、観測スペクトルから2nmごとに単一波長成分を抽出する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、単一波長成分を1nmごとに抽出してもよいし、3nm以上の間隔で抽出してもよい。フィッティングにおける評価関数が複数の最小値を含まない程度に、位相分布波形がA−B干渉の理論波形(コサイン波)と近似していればよい。つまり、単一波長成分の抽出波長間隔は、マスク厚を一意に特定しうる範囲で任意の波長間隔とすることができる。このため、観測スペクトルの全体に渡って単一波長成分を抽出する必要もなく、必要十分な波長範囲で単一波長成分を抽出すればよい。
また、上記実施形態では、マスク厚t0の測定において、時刻T0における位相分布(図9参照)に、マスク厚tを変化させた場合のA−B干渉成分の位相値の分布をフィッティングさせた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、時刻T0における各波長成分の振幅−波長分布(図8参照)に対して、A−B干渉成分の振幅分布[cos((2nt/λ)×2π)]をフィッティングさせてもよい。この場合でも、観測スペクトルに含まれるA−B干渉成分を略完全なコサイン波として抽出できているので、同様の測定結果を得ることができる。
1 光源
4 データ処理部(厚み算出手段、マスク膜厚算出手段、エッチング深さ算出手段)
32 アレイ検出器(検出手段)
92 マスク(測定対象物、エッチングマスク)
100 エッチングモニタリング装置(厚みモニタリング装置、エッチング深さモニタリング装置)

Claims (11)

  1. 所定の波長幅を有する測定光を発生する光源と、
    時間により厚みが変化する測定対象物から反射された前記測定光の干渉光を波長ごとに検出する検出手段と、
    前記検出手段により検出された干渉光のうち、複数の単一波長成分の時間変化に基づいて、前記測定対象物の厚みを算出する厚み算出手段とを備える、厚みモニタリング装置。
  2. 前記測定対象物は、エッチング時に厚みが変化するエッチングマスクであり、
    前記検出手段は、前記エッチングマスクの表面からの反射光と、前記エッチングマスクの反対側の境界面で反射した反射光との干渉光を波長ごとに検出するように構成されている、請求項1に記載の厚みモニタリング装置。
  3. 前記厚み算出手段は、前記複数の単一波長成分の時間変化に基づいて、所定の時刻における各波長成分の位相を検出するとともに、検出した前記所定の時刻における各波長成分の位相に基づいて、前記所定の時刻における前記測定対象物の厚みを算出するように構成されている、請求項1または2に記載の厚みモニタリング装置。
  4. 前記厚み算出手段は、前記複数の単一波長成分の時間変化に対して、フィッティングによる波形解析を行うことにより、前記所定の時刻における各波長成分の位相を検出するように構成されている、請求項3に記載の厚みモニタリング装置。
  5. 前記厚み算出手段は、検出した前記所定の時刻における各波長成分の位相を波長ごとにプロットした波形を解析することによって、前記所定の時刻における前記測定対象物の厚みを算出するように構成されている、請求項3または4に記載の厚みモニタリング装置。
  6. 前記厚み算出手段は、検出した前記所定の時刻における各波長成分の位相を波長ごとにプロットした波形をフィッティングにより解析することによって、所定の時刻における前記測定対象物の厚みを算出するように構成されている、請求項5に記載の厚みモニタリング装置。
  7. 前記厚み算出手段は、所定の時刻における前記測定対象物の厚みの算出結果を起点として、エッチング中にリアルタイムで前記測定対象物の厚みを順次算出するように構成されている、請求項1〜6のいずれか1項に記載の厚みモニタリング装置。
  8. 前記厚み算出手段は、干渉光に含まれる所定の単一波長成分の前記所定の時刻以降における極大値または極小値と、前記測定対象物の厚みとの関係に基づいて、前記測定対象物の厚みの変動範囲を推定し、推定結果に基づいて前記測定対象物の厚みを算出するように構成されている、請求項7に記載の厚みモニタリング装置。
  9. 前記光源は、スーパールミネッセントダイオードである、請求項1〜8のいずれか1項に記載の厚みモニタリング装置。
  10. 所定の波長幅を有する測定光を発生する光源と、
    エッチングマスクから反射された前記測定光の干渉光を波長ごとに検出する検出手段と、
    前記検出手段により検出された干渉光のうち、複数の単一波長成分の時間変化に基づいて、前記エッチングマスクの膜厚を算出するマスク膜厚算出手段と、
    前記マスク膜厚算出手段による前記エッチングマスクの膜厚の算出結果と、前記検出手段により検出された干渉光とに基づいて、前記測定対象物のエッチング深さを計測するエッチング深さ算出手段とを備える、エッチング深さモニタリング装置。
  11. 所定の波長幅を有する測定光を発生するステップと、
    時間により厚みが変化する測定対象物から反射された前記測定光の干渉光を波長ごとに検出するステップと、
    前記検出手段により検出された干渉光のうち、複数の単一波長成分の時間変化に基づいて、前記測定対象物の厚みを算出するステップとを備える、厚みモニタリング方法。
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