JP2014000892A - タイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】ウェット路面における排水性及び乗り心地の良さを両立させたタイヤを提供する。
【解決手段】タイヤ1は、トレッド面を周方向に延びる周方向主溝100と、周方向主溝100のトレッド幅方向両側に位置し、周方向に延びる第1及び第2の周方向副溝210,220と、周方向主溝100と第1及び第2の周方向副溝210,220との間に形成される第1及び第2の中央陸部310,320と、を備える。第1及び第2の中央陸部310,320は、それぞれ複数の幅方向サイプ311,321を有し、幅方向サイプ311,321の各々は、周方向主溝100まで延びて開口部312,322を形成する。車両装着時に内側に位置する第1の中央陸部310には、周方向主溝100に開口する複数の短サイプ140が形成され、短サイプ140は、幅方向サイプ311よりも長く、幅方向サイプ311よりも広い。
【選択図】図1

Description

本発明は、タイヤに関し、特に、ウェット路面における排水性及び乗り心地の良さを両立させたタイヤに関する。
従来、乗用自動車などに装着される空気入りタイヤ(以下、タイヤ)では、ウェット路面での排水性を確保するため、トレッド面に複数の周方向溝を形成する方法が広く用いられている。
例えば、特許文献1に記載されたタイヤは、トレッド面に複数の周方向溝と、周方向に対して傾斜し、タイヤ赤道からトレッド縁に向かって延びる複数の傾斜溝と、傾斜溝と逆方向に傾いて延び、両端が傾斜溝に交わる複数のサイプを備えることにより、排水性を確保する。
特開2001−206020号
しかしながら、ウェット路面での排水性確保を目的として幅方向に延びる複数のサイプを設ける場合、タイヤの転動時にトレッドゴムが圧縮されると、このようなサイプではゴムの移動が吸収されないため、圧縮剛性が増大する。その結果、乗り心地が低下する。
そこで、本発明は、ウェット路面における排水性及び乗り心地の良さを両立させたタイヤの提供を目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明は、次のような特徴を有する。まず、本発明の第1の特徴は、トレッド面を周方向に延びる周方向主溝(周方向主溝100)と、前記周方向主溝のトレッド幅方向両側に位置し、周方向に延びる一対の周方向副溝(第1の周方向副溝210,第2の周方向副溝220)と、前記周方向主溝と一対の前記周方向副溝との間に形成される一対のリブ状の中央陸部(第1の中央陸部310,第2の中央陸部320)と、を備えるタイヤ(タイヤ1)であって、前記中央陸部の各々は、複数の長サイプ(幅方向サイプ311,321)を有し、前記長サイプの各々は、前記周方向主溝まで延びて開口部(開口部312,322)を形成し、前記周方向主溝は、浅溝部(浅溝部110)と、前記浅溝部よりも前記トレッド面からの深さが大きい深溝部(深溝部120)と、を有し、車両装着時に内側に位置する前記中央陸部(第1の中央陸部310)には、前記周方向主溝に開口する複数の短サイプ(短サイプ140)が形成され、前記短サイプの長さ(長さls)は、前記長サイプの長さ(長さLs)よりも小さく、前記短サイプの幅(幅ws)は、前記長サイプの幅(幅Ws)よりも大きいことを要旨とする。
かかる特徴によれば、中央陸部の各々は、複数のサイプを有することにより、排水性を確保することができる。
また、周方向主溝は、浅溝部と、浅溝部よりも深い深溝部とを有する。つまり、周方向主溝は、いわゆる「溝内溝」を有することによって断面積を増加させることができるため、溝ネガティブ率の増加を抑えつつ、排水性を確保することができる。
また、短サイプは、長サイプよりも長さが小さく、幅が大きい。タイヤの転動時にトレッドゴムが圧縮されると、長サイプではゴムの移動が吸収されないため、圧縮剛性が増大する。そこで、短サイプを設けることにより、トレッドゴム圧縮時の圧縮剛性を抑制し、乗り心地の低下を防止することができる。
本発明の第2の特徴は、本発明の第1の特徴に係り、車両装着時に内側に位置する前記中央陸部の前記長サイプは、車両装着時に外側に位置する前記中央陸部の前記長サイプよりも、トレッド幅方向に対する傾斜角度が大きいことを要旨とする。
本発明の第3の特徴は、本発明の第1又は第2の特徴に係り、前記中央陸部の少なくとも前記周方向主溝と隣接する周方向縁部には、面取り部が形成されていることを要旨とする。
本発明の第4の特徴は、本発明の第1〜第3の特徴のいずれか1つに係り、前記浅溝部の前記トレッド面からの深さ(深さD1)は、前記周方向副溝の前記トレッド面からの深さ(深さD3)よりも小さいことを要旨とする。
本発明の第5の特徴は、本発明の第1〜第4の特徴のいずれか1つに係り、前記深溝部は、周方向に延びる周方向深溝(周方向深溝121)と、周方向に対して傾斜して延びる傾斜深溝(傾斜深溝122A,122B)と、を有し、前記傾斜深溝は、前記周方向深溝の周方向端部から、前記中央陸部の前記長サイプの前記開口部に向かって延びることを要旨とする。
本発明の第6の特徴は、本発明の第1〜第5の特徴のいずれか1つに係り、前記深溝部は、前記周方向深溝の一方の周方向端部から一方の前記中央陸部の前記長サイプの前記開口部に向かって延びる前記傾斜深溝と、前記周方向深溝の他方の周方向端部から他方の前記中央陸部の前記長サイプの前記開口部に向かって延びる前記傾斜深溝とが、周方向において交互に配置されることを要旨とする。
本発明の第7の特徴は、本発明の第1〜第6の特徴のいずれか1つに係り、前記周方向副溝のトレッド幅方向外側に、一対のショルダー陸部(第1のショルダー陸部410,第2のショルダー陸部420)をさらに備え、前記ショルダー陸部の各々は、前記周方向副溝と連絡する複数のラグ溝(第1のラグ溝411,第2のラグ溝421)を有し、前記ラグ溝から前記周方向副溝に向かって延びる延長線上において、前記中央陸部の前記長サイプは前記周方向副溝と連絡し、前記中央陸部の前記長サイプが前記周方向副溝と連絡する位置において、切り欠き部が形成されることを要旨とする。
本発明の第8の特徴は、本発明の第1〜第7の特徴のいずれか1つに係り、前記周方向副溝の前記トレッド面からの深さ(深さD3)は、前記深溝部の前記トレッド面からの深さ(深さD2)よりも小さいことを要旨とする。
本発明によれば、ウェット路面における排水性及び乗り心地の良さを両立させたタイヤを提供することができる。
図1は、本発明の実施形態に係るタイヤ1のトレッド面の正面図である。 図2は、本発明の実施形態に係るタイヤ1のトレッド面の断面図である。 図3は、幅方向サイプ311,321、短サイプ140の詳細図である。
次に、本発明に係るタイヤの実施の形態について、図面を参照しながら説明する。具体的には、(1)全体構成、(2)周方向主溝の構成、(3)サイプの構成、(4)中央陸部の構成、(5)ショルダー陸部の構成、(6)比較評価、(7)作用・効果、(8)その他の実施形態について説明する。
なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意されたい。従って、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきものであり、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率の異なる部分が含まれることは勿論である。
(1)全体構成
図1は、本発明の実施形態に係るタイヤ1のトレッド面の正面図である。図2は、本発明の実施形態に係るタイヤ1のトレッド面の断面図である。タイヤ1は、空気が充填された空気入りタイヤであるが、空気の代わりに窒素ガスなどの不活性ガスを充填することもできる。
図1に示すように、タイヤ1のトレッド面10は、周方向に延びる周方向主溝100と、周方向主溝100のトレッド幅方向両側に位置し、周方向に延びる第1の周方向副溝210及び第2の周方向副溝220とを備える。図1において、周方向主溝100は、タイヤ赤道CL上を直線状に延びるように形成される。
周方向主溝100と第1の周方向副溝210との間には、リブ状の第1の中央陸部310が形成され、周方向主溝100と第2の前記周方向副溝220との間には、リブ状の第2の中央陸部320が形成される。第1の周方向副溝210のトレッド幅方向外側には、第1のショルダー陸部410が形成され、第2の周方向副溝220のトレッド幅方向外側には、第1のショルダー陸部420が形成される。
第1の中央陸部310には、複数の幅方向サイプ311が形成され、第2の中央陸部320には、複数の幅方向サイプ321が形成される。幅方向サイプ311,321の各々は、周方向主溝100に開口して、それぞれ開口部312,322を形成する。また、第1の中央陸部310には、複数の短サイプ140が形成される。これらのサイプの詳細な構成については、後述する。
第1のショルダー陸部410には、複数の第1のラグ溝411が形成される。第1のラグ溝411は、第1の周方向副溝210に開口する開口部412を有し、第1のショルダー陸部410の第1の周方向副溝210側の外縁から、トレッド幅方向外側へ向かって延びる。第2のショルダー陸部420には、複数の第2のラグ溝421が形成される。第2のラグ溝411は、第2の周方向副溝220に開口する開口部422を有し、第2のショルダー陸部420の第2の周方向副溝220側の外縁から、トレッド幅方向外側へ向かって延びる。
好ましくは、第1の中央陸部310、第1の周方向溝210、第1のショルダー陸部410は、タイヤ1の車両装着時に、車両内側に位置し、第2の中央陸部320、第2の周方向溝220、第2のショルダー陸部420は、車両外側に位置するように装着される。以下、序数「第1の」を付した部位が車両内側、序数「第2の」を付した部位が車両外側に位置するものとして説明する。
(2)周方向主溝の構成
図1に示すように、周方向主溝100は、浅溝部110と、浅溝部110よりもトレッド面からの深さが大きい深溝部120とを有する。深溝部120は、周方向に延びる周方向深溝121と、周方向に対して傾斜して延びる傾斜深溝122A,122Bとを有する。図1において、深溝部120は、タイヤ赤道CL上を直線状に延びるように形成される。
図1において、傾斜深溝122Aは、周方向深溝121の周方向における一端から、トレッド幅方向に対して角度α1をなすように、周方向主溝100の第1の中央陸部310側の側壁まで延びる。反対に、傾斜深溝122Bは、周方向深溝121の周方向における他端から、トレッド幅方向に対して角度α2をなすように、周方向主溝100の第2の中央陸部320側の側壁まで延びる。なお、角度α1は、周方向主溝100の第1の中央陸部310側の側壁において、傾斜深溝122Aの幅方向中心線とトレッド幅方向とがなす角度を言い、角度α2は、周方向主溝100の第2の中央陸部320側の側壁において、傾斜深溝122B幅方向中心線とトレッド幅方向とがなす角度を言う。角度α1,α2は、0°〜20°であり、好ましくは、α1≧α2である。
周方向主溝100が上述の構成を有することにより、図1に示すように、深溝部120の各々は、浅溝部110に対してS字形又は逆S字形の凹部を形成する。また、浅溝部110は、深溝部120に対してS字形又は逆S字形の凸部を形成する。すなわち、浅溝部110及び深溝部120は、周方向において交互に整列するように配置される。
また、傾斜深溝122Aは、幅方向サイプ311の開口部312の周方向における位置と、同じ位置で終端する。傾斜深溝122Bは、幅方向サイプ321の開口部322の周方向における位置と、同じ位置で終端する。つまり、図1に示すように、トレッド面正面視において、傾斜深溝122Aの各々は、幅方向サイプ311と連続し、傾斜深溝122Bの各々は、幅方向サイプ321と連続する。
図2に示すように、浅溝部110の深さD1は、第1及び第2の周方向副溝のトレッド面からの深さD3よりも小さい(浅い)。好ましくは、浅溝部110のトレッド面からの深さD1は、幅方向サイプ311,321の深さDsよりも大きい(深い)。好ましくは、深溝部120のトレッド面からの深さD2は、第1及び第2の周方向副溝のトレッド面からの深さD3よりも大きい(深い)。なお、各溝の「深さ」とは、トレッド面から各溝の底面までの距離を言う。
(3)サイプの構成
図3は、幅方向サイプ311,321、短サイプ140の詳細図である。好ましくは、幅方向サイプ311は、第1の中央陸部310の周方向主溝100側の外縁から第1の周方向副溝210側の外縁まで延びる、いわゆるオープンタイプのサイプとして形成される。好ましくは、幅方向サイプ321は、第2の中央陸部320の周方向主溝100側の外縁から第2の周方向副溝220側の外縁まで延びる、いわゆるオープンタイプのサイプとして形成される。
好ましくは、幅方向サイプ311は、トレッド幅方向に対して角度θ1の傾斜をなす直線状に形成され、幅方向サイプ321は、トレッド幅方向に対して角度θ2の傾斜をなす円弧状に形成される。なお、角度θ1は、幅方向サイプ311の幅方向中心線とトレッド幅方向とがなす角度を言い、角度θ2は、幅方向サイプ321が形成する円弧の接線とトレッド幅方向とがなす角度を言う。角度θ1,θ2は、0°〜20°であり、好ましくは、θ1>θ2である。
幅方向サイプ321が第2の周方向副溝220へと開口する位置には、切り欠き部313が形成される。また、幅方向サイプ311が第1の周方向副溝210へと開口する位置にも、切り欠き部313を形成することができる。
短サイプ140の各々は、第1の中央陸部310の周方向主溝100側の外縁から延びて、第1の中央陸部310内で終端する、いわゆるクローズドタイプのサイプとして形成される。短サイプ140の長さlsは、幅方向サイプ311の長さLsよりも小さく(短く)、短サイプ140の幅wsは、幅方向サイプ311の幅Wsよりも大きい(広い)。なお、各サイプの「幅」とは、各サイプが延びる方向と直交する方向における距離を言い、「長さ」とは、各サイプの幅方向中心線の延長距離を言う。
短サイプ140は、トレッド幅方向に対して角度θsの傾斜をなす直線状に形成される。なお、角度θsは、短サイプ140の幅方向中心線とトレッド幅方向とがなす角度を言う。θsは、0°〜20°であり、好ましくは、θs=θ1である。
(4)中央陸部の構成
図1に示すように、第1及び第2の中央陸部310,320は、周方向主溝100,周方向副溝210,220,及びサイプ311,321によって形成された複数の小ブロックb1,b2が、それぞれ周方向に連続した構成となる。また、第1の中央陸部310の1つの小ブロックb1と、第2の中央陸部320の1つの小ブロックb2とが、S字形又は逆S字形の浅溝部110を介して接続され、大ブロックBが形成される。従って、第1及び第2の中央陸部310,320は、大ブロックBが、深溝部120を挟んで、周方向に連続した構成となる。幅方向サイプ311,321がトレッド幅方向となす角度θ1,θ2が、θ1>θ2である場合、大ブロックBは、周方向に長く延びる形状のブロックとなる。
第1の中央陸部310は、周方向主溝100側の外縁に沿って面取り部314が形成され、第1の周方向副溝210側の外縁に沿って面取り部315が形成される。第2の中央陸部320は、周方向主溝100側の外縁に沿って面取り部324が形成され、第2の周方向副溝220側の外縁に沿って面取り部325が形成される。切り欠き部313,323は、面取り部315,325の領域内に形成される。
(5)ショルダー陸部の構成
好ましくは、第1のショルダー陸部410は、第1の周方向副溝210側の外縁に沿って面取り部413が形成され、第2のショルダー陸部420は、第2の周方向副溝220側の外縁に沿って面取り部423が形成される。好ましくは、切り欠き部412,422は、面取り部413,423の領域内に形成される。
好ましくは、第1及び第2のラグ溝411,421のトレッド幅方向外側における深さD4は、幅方向サイプ311,321の深さDsよりも大きく(深い)、第1及び第2の周方向副溝210,220の深さD3よりも小さい(浅い)。好ましくは、第1のラグ溝411の底面は、開口部412近傍で底上げされ、深さはD4より小さく、第2のラグ溝421の底面は、開口部422近傍で底上げされ、深さはD4より小さい。
(6)比較評価
次に、本発明の効果を更に明確にするために、実施例及び比較例に係るタイヤを用いて行った比較評価について、表1を参照しながら説明する。実施例及び比較例に係るタイヤの構成は、表1に示すように、周方向主溝の構成、又は短サイプの有無のみが相違し、他の構成は同一とした。
Figure 2014000892
排水性は、比較例1に係るタイヤを装着した車両で、水深2mmのテストコースにおいて速度を低速から段階的に加速して走行し、ハイドロプレーニング現象が発生した速度を‘100’とし、実施例1,2及び比較例2に係るタイヤを装着した車両のハイドロプレーニング現象発生速度を、指数表示した。指数が大きいほど、排水性が高いことを意味する。
操縦安定性は、比較例1に係るタイヤを装着した車両で、水深2mmのテストコースを走行し、プロドライバーによるグリップ感及びステアリングの応答性についての官能評価を‘100’とし、実施例1,2及び比較例2に係るタイヤを装着した車両についての評価を、指数表示した。指数が大きいほど、操縦安定性が高いことを意味する。
乗り心地は、比較例1に係るタイヤを装着した車両で、水深2mmのテストコースを走行し、プロドライバーによる乗り心地の官能評価を‘100’とし、実施例1,2及び比較例2に係るタイヤを装着した車両についての評価を、指数表示した。指数が大きいほど、乗り心地が良好であることを意味する。
この結果、実施例1,2に係るタイヤは、比較例1,2に係るタイヤと比べて良好な結果を記録した。排水性については、周方向主溝の深さが大きい比較例2が実施例1,2を上回ったが、操縦安定性については、比較例2は最も評価が低かった。プロドライバーの官能評価によると、実施例1,2は、比較例1,2と比べてグリップ感が良好であり、ステアリングを切った時の応答性も良好であった。また、実施例2に係るタイヤは、乗り心地について最も良好な評価を得た。
すなわち、実施例1,2に係るタイヤは、比較例1,2と比べて操縦安定性が高く、排水性の点でも遜色が見られなかった。従って、実施例に係るタイヤは、ウェット路面において、排水性及び乗り心地の良さを両立させることが確認された。
(7)作用・効果
以上説明した実施形態では、第1及び第2の中央陸部310,320の各々は、複数の幅方向サイプ311,321を有することにより、排水性を確保することができる。また、幅方向サイプ311,321により、タイヤ転動時の第1及び第2の中央陸部310,320の動きを抑え、転がり抵抗の悪化を抑制することができる。
また、周方向主溝100は、いわゆる「溝内溝」を有することによって断面積を増加させることができるため、溝ネガティブ率の増加を抑えつつ、排水性を確保することができる。
また、第1及び第2の中央陸部310,320は、周方向主溝100によって見かけ上は分断されるものの、第1及び第2の周方向副溝210,220よりも浅い浅溝部110を介して連続する。その結果、タイヤ転動時における第1及び第2の中央陸部310,320の動きが抑制され、操縦安定性を確保することができる。
また、トレッド面正面視において、傾斜深溝122Aの各々は幅方向サイプ311と連続し、傾斜深溝122Bの各々は幅方向サイプ321と連続する。すなわち、第1の中央陸部310の小ブロックb1と、第2の中央陸部320の小ブロックb2とが、S字形又は逆S字形の浅溝部110を介して接続されて大ブロックBが形成され、大ブロックBが、深溝部120を挟んで周方向に連続する。その結果、第1及び第2の中央陸部310,320の動きがさらに抑制され、操縦安定性を確保することができる。
また、周方向深溝120の一方の周方向端部から第1の中央陸部310の幅方向サイプ311の開口部312に向かって延びる傾斜深溝122Aと、周方向深溝120の他方の周方向端部から第2の中央陸部320の幅方向サイプ321の開口部322に向かって延びる傾斜深溝122Bとが、周方向において交互に配置される。これにより、排水が、第1及び第2の中央陸部310,320の両方から周方向深溝120に流入するため、トレッド幅方向の両側から均等に排水することができる。
また、第1及び第2のラグ溝411,421から第1及び第2の周方向副溝210,220に向かって延びる延長線上において、幅方向サイプ311,321は第1及び第2の周方向副溝210,220と連絡し、その位置に切り欠き部312,323が形成される。これにより、排水が、第1及び第2のショルダー陸部410,420の両方から第1及び第2の周方向副溝210,220に流入するため、トレッド幅方向の両側から第1及び第2の周方向副溝210,220に流入した排水を、さらに周方向主溝100へと誘導し、排水性を高めることができる。
また、第1及び第2の中央陸部310,320の少なくとも周方向主溝100と隣接する周方向縁部には、面取り部が形成されている。これにより、第1及び第2の中央陸部310,320の排水を、サイプ311,321から周方向主溝100へと誘導しやすくなり、排水性を高めることができる。
また、第1及び第2の周方向副溝210,220の深さD3は、深溝部120の深さD2よりも小さい。これにより、剛性を確保し、操縦安定性を確保することができる。
また、幅方向サイプ311,321は、トレッド幅方向に対して0°〜20°で傾斜し、概ねトレッド幅方向に沿って延びる。これにより、エッジ圧が増加し、ワイパー効果によって排水性を高めることができる。
また、幅方向サイプ311,321がトレッド幅方向となす角度θ1,θ2が、θ1>θ2である場合、大ブロックBは、周方向に長く延びる形状のブロックとなる。キャンバーがついた場合、タイヤ内側のブロックロスが大きくなるが、大ブロックBが周方向に長く延びる形状とすることにより、動きを抑制することができる。
また、短サイプ140は、幅方向サイプ311よりも長さlsが小さく、幅wsが大きい。タイヤ1の転動時にトレッドゴムが圧縮されると、幅方向サイプ311ではゴムの移動が吸収されないため、圧縮剛性が増大する。そこで、短サイプ140を設けることにより、トレッドゴム圧縮時の圧縮剛性を抑制し、乗り心地の低下を防止することができる。
また、第1及び第2のラグ溝411,421の底面は、開口部412,422近傍で底上げされる。これにより、第1及び第2のラグ溝411,421を第1及び第2の周方向副溝210,220と連絡させて舵角(ハンドル)を切った状態でのハイプレ発生速度を抑制しつつ、剛性を高め、操縦安定性を確保することができる。
また、上述したように、タイヤ内側と外側とを異なるトレッドパターンに形成することにより、ユーザの誤装着を防止することができる。
(7)その他の実施形態
上述したように、本発明の実施形態を通して本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には、様々な代替の実施形態、実施例、運用技術が明らかとなろう。
例えば、本発明の実施形態は、次のように変更することができる。具体的には、本発明に係るタイヤは、空気又は窒素などの不活性ガスが充填される空気入りタイヤとして説明したが、これに限定されるものではなく、空気又は窒素ガス等が充填されないソリッドタイヤであってもよい。
また、周方向主溝100は、タイヤ赤道CL上を直線状に延びるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、タイヤ赤道CLからオフセットした位置に形成することができ、また、曲線状に形成することもできる。
また、深溝部120は、タイヤ赤道CL上を直線状に延びるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、タイヤ赤道CLからオフセットした位置に形成することができ、また、曲線状に形成することもできる。
また、幅方向サイプ311は、周方向主溝100から第1の周方向副溝210まで延びる、いわゆるオープンタイプのサイプとして説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、第1の周方向副溝210まで延びることなく第1の中央陸部310内部で終端する、いわゆるクローズドタイプのサイプとして形成することもできる。幅方向サイプ321についても同様である。
また、短サイプ140は、図1においては、第1の中央陸部310の小ブロックbの各々に設けられているが、これに限定されるものではなく、例えば、短サイプ140を有する小ブロックbと、短サイプ140を有さない小ブロックbとを、交互に配置することもできる。
また、第1及び第2の中央陸部310,320、第1及び第2のショルダー陸部410,420は、いずれも外縁に面取り部が形成されるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、周方向主溝100側の外縁のみに面取り部を形成することもできる。
以上のように、本発明は、ウェット路面における排水性及び乗り心地の良さを両立させたタイヤに利用することができる。
1 タイヤ
10 トレッド面
100 周方向主溝
110 浅溝部
120 深溝部
140 短サイプ
210 第1の周方向副溝
220 第2の周方向副溝
310 第1の中央陸部
311 第1の幅方向サイプ
320 第2の中央陸部
321 第2の幅方向サイプ
410 第1のショルダー陸部
411 第1のラグ溝
420 第2のショルダー陸部
421 第2のラグ溝

Claims (8)

  1. トレッド面を周方向に延びる周方向主溝と、前記周方向主溝のトレッド幅方向両側に位置し、周方向に延びる一対の周方向副溝と、前記周方向主溝と一対の前記周方向副溝との間に形成される一対のリブ状の中央陸部と、を備えるタイヤであって、
    前記中央陸部の各々は、複数の長サイプを有し、前記長サイプの各々は、前記周方向主溝まで延びて開口部を形成し、
    前記周方向主溝は、浅溝部と、前記浅溝部よりも前記トレッド面からの深さが大きい深溝部と、を有し、
    車両装着時に内側に位置する前記中央陸部には、前記周方向主溝に開口する複数の短サイプが形成され、
    前記短サイプの長さは、前記長サイプの長さよりも小さく、前記短サイプの幅は、前記長サイプの幅よりも大きい、タイヤ。
  2. 車両装着時に内側に位置する前記中央陸部の前記長サイプは、車両装着時に外側に位置する前記中央陸部の前記長サイプよりも、トレッド幅方向に対する傾斜角度が大きい、請求項1に記載のタイヤ。
  3. 前記中央陸部の少なくとも前記周方向主溝と隣接する周方向縁部には、面取り部が形成されている、請求項1又は2に記載のタイヤ。
  4. 前記浅溝部の前記トレッド面からの深さは、前記周方向副溝の前記トレッド面からの深さよりも小さい、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のタイヤ。
  5. 前記深溝部は、周方向に延びる周方向深溝と、周方向に対して傾斜して延びる傾斜深溝と、を有し、
    前記傾斜深溝は、前記周方向深溝の周方向端部から、前記中央陸部の前記長サイプの前記開口部に向かって延びる、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のタイヤ。
  6. 前記深溝部は、前記周方向深溝の一方の周方向端部から一方の前記中央陸部の前記長サイプの前記開口部に向かって延びる前記傾斜深溝と、前記周方向深溝の他方の周方向端部から他方の前記中央陸部の前記長サイプの前記開口部に向かって延びる前記傾斜深溝とが、周方向において交互に配置される、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のタイヤ。
  7. 前記周方向副溝のトレッド幅方向外側に、一対のショルダー陸部をさらに備え、前記ショルダー陸部の各々は、前記周方向副溝と連絡する複数のラグ溝を有し、
    前記ラグ溝から前記周方向副溝に向かって延びる延長線上において、前記中央陸部の前記長サイプは前記周方向副溝と連絡し、
    前記中央陸部の前記長サイプが前記周方向副溝と連絡する位置において、切り欠き部が形成される、請求項1乃至6のいずれか1項に記載のタイヤ。
  8. 前記周方向副溝の前記トレッド面からの深さは、前記深溝部の前記トレッド面からの深さよりも小さい、請求項1乃至7のいずれか1項に記載のタイヤ。
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