JP2014000022A - 打錠食品及び同打錠食品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】溶解を必要とすることなく摂取可能な青汁成分を含有する打錠食品及び同打錠食品を提供する。
【解決手段】本発明に係る打錠食品では、緑色植物の摩砕汁乾燥粉末を含有させた原料粉末を打錠してなることとした。また、前記原料粉末は、さらに抗酸化成分を含有することにも特徴を有する。また、本発明に係る打錠食品の製造方法では、緑色植物の摩砕汁乾燥粉末を含有させた原料粉末を打錠して成形することとした。
【選択図】図1
【解決手段】本発明に係る打錠食品では、緑色植物の摩砕汁乾燥粉末を含有させた原料粉末を打錠してなることとした。また、前記原料粉末は、さらに抗酸化成分を含有することにも特徴を有する。また、本発明に係る打錠食品の製造方法では、緑色植物の摩砕汁乾燥粉末を含有させた原料粉末を打錠して成形することとした。
【選択図】図1
Description
本発明は、打錠食品及び同打錠食品の製造方法に関する。
従来、日々の食生活にて不足する食物繊維や栄養素、ミネラル等を補うために、ケールや大麦若葉などに代表される緑色植物の摩砕汁、いわゆる青汁が広く飲用されている。
ところが青汁は、冷蔵や冷凍を行わず液体の状態のまま保管すると、滅菌処理等が施されていない限り変敗する可能性が高いという問題がある。
また、毎日飲用に供することを勘案すると、相当量の青汁を冷蔵庫や冷凍庫内に保管しておく必要があり、継続的かつ手軽に青汁を摂取することへの阻害要因となっていた。
そこで、青汁の保存における利便性を向上すべく、青汁を乾燥させて顆粒状としたものが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
このような青汁顆粒は、湯水などに溶解させて飲用に供するものであり、常温で比較的長きに亘り保存が可能である。
しかしながら、上記従来の顆粒状の青汁は、摂取する際に湯水などに溶解する必要があり、利便性の観点から未だ改良の余地が残されていた。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、溶解を必要とすることなく摂取できる打錠食品及び同打錠食品の製造方法を提供する。
上記従来の課題を解決するために、本発明に係る打錠食品では、緑色植物の摩砕汁乾燥粉末を含有させた原料粉末を打錠してなることとした。
また、前記原料粉末は、さらに抗酸化成分を含有することにも特徴を有する。
また、本発明に係る打錠食品の製造方法では、緑色植物の摩砕汁乾燥粉末を含有させた原料粉末を打錠して成形することとした。
請求項1に記載の打錠食品では、緑色植物の摩砕汁乾燥粉末を含有させた原料粉末を打錠してなることとしたため、溶解を必要とすることなく摂取できる打錠食品を提供することができる。
また、請求項2に記載の打錠食品では、前記原料粉末は、さらに抗酸化成分を含有することとしたため、保存中の変敗を更に防止することができ、しかも、抗酸化成分を摂取させることができる。
また、請求項3に記載の打錠食品の製造方法では、緑色植物の摩砕汁乾燥粉末を含有させた原料粉末を打錠して成形することとしたため、溶解を必要とすることなく摂取できる打錠食品の製造方法を提供することができる。
本発明は、緑色植物の摩砕汁乾燥粉末を含有させた原料粉末を打錠してなる打錠食品を提供するものである。
ここで緑色植物の摩砕汁とは、いわゆる青汁のことである。青汁に使用する緑色植物は、青汁原料植物として広く用いられているもののほか、食用に供することが可能な植物であれば特に限定されるものではなく、例えば、ケール、大麦若葉、桑の葉、熊笹等を使用することができる。
摩砕は、緑色植物を剪断しつつジュース状とすることができれば良く、例えばジューサーや摩砕機などを使用することで実現することができる。
本実施形態に係る打錠食品では、上述した緑色植物の摩砕汁の乾燥粉末を使用する。乾燥に供する摩砕汁は、一部強靱な繊維分を除去したものであっても良く、また、十分な摩砕によって繊維分がしっかりと剪断されたものをそのまま使用しても良い。
摩砕汁の乾燥は、減圧乾燥、加熱乾燥、フリーズドライ、またこれらを組み合わせた乾燥など公知の乾燥方法によって行うことができるが、熱に弱い栄養成分の温存を留意するならば、フリーズドライが好適である。
このようにして得られた乾燥物は、必要に応じて粉砕することで、緑色植物の摩砕汁乾燥粉末とすることができる。
ところで、本実施形態に係る打錠食品は、得られた緑色植物の摩砕汁乾燥粉末を単に打錠するのではなく、副原料と混合して原料粉末を調製した上で打錠を行うこととしている。
従来、青汁は日々の食生活をサポートする上で極めて有用な食品であるものの、その独特の香味から大きく嗜好が分かれる傾向があり、青汁に適したマスキングが施された青汁含有食品が求められていた。
そこでこの副原料は、適時仕様に応じて種々の食品原料から選択することが可能であるが、少なくとも、乳の香味を有する粉末と、抹茶とを含むものとすることができる。
乳は、独特の香味を有する食品のマスキングを行うのに適した食品の一つとして知られており、特に本実施形態に係る打錠食品では、乳の香味を有する粉末を使用している。
このような乳の香味を有する粉末としては、例えば、全粉乳、脱脂粉乳、又は粉末香料を挙げることができる。
しかしながら、緑色植物の摩砕汁乾燥粉末は、確かに乳の香味を有する粉末によって一定のマスキング効果が得られるものの、その独特の香味が美味しく感じる程度にまで生かされているとは言い難い。
特に、湯水などの飲料に溶解することなく直接食することのできる本実施形態に係る打錠食品は、湯水に溶解する従来の青汁食品に比して高濃度の緑色植物の摩砕汁乾燥粉末が口腔内に分散することとなる。
したがって、緑色植物由来の香味が舌の上で強く感じられることとなるため、摂取者の嗜好に拘わらず喫食させるためには、更なる違和感の緩和が必要となる。
そこで、本実施形態に係る打錠食品では、さらに副原料として抹茶を加えることとしている。
したがって、一定のマスキング効果を発揮しながらも別個にそれぞれ主張していた緑色植物の摩砕汁乾燥粉末の香味と、乳の香味とを一体とすることができ、全体的にまとまった味わいとすることができる。
しかも、緑色植物の摩砕汁乾燥粉末の香味を、乳の香味単独でマスキングした場合に比して、さらに緑色植物由来の青臭に対する違和感を低減させることができ、香気についてもまとまりのある状態とすることができる。
また、打錠に供する原料粉末には、副原料として抗酸化成分を含有させるようにしても良い。
このような抗酸化成分としては、食品として可能な粉体であれば特に限定されるものではなく、例えばポリフェノールやカロテノイドとすることができる。なお、ポリフェノールは抹茶由来のものであっても良い。これら抗酸化成分は、乳の香味を有する粉末などのマスキング寄与成分の酸化を防止して香味の変化を可及的防止するとともに、摂取した際に、摂取者の体内に存在する活性酸素等を消去する抗酸化機能を発揮させることができる。
また、打錠に供する原料粉末には、副原料として桜の花エキスの乾燥粉末を含有させるようにしても良い。
特に桜の花エキスの乾燥粉末は、緑色植物由来の青臭を乳の香味と抹茶の香味とでマスキングした場合、これら乳と抹茶の香味の間を取り持つ役割を果たす。すなわち、桜の花のエキスの香味によって、乳の香味と抹茶の香味とギャップを更に緩和することができ、本実施形態に係る打錠食品を更に食しやすいものとすることができる。また、香気についてもさらにまとまりのある状態とすることができる。なお、この桜の花エキスの乾燥粉末もまた前述したマスキング寄与成分のひとつであり、抹茶などに由来する抗酸化成分によって香味の変化が防止される。したがって、比較的長期にわたって安定した香味を有する打錠食品を楽しむことができる。
これらのような抗酸化成分を原料粉末に添加することで、打錠食品の酸化による変敗を防止することができるのは勿論のこと、喫食した際に摂取者に対して活性酸素消去などの体内環境改善効果を生起させることができる。
また、打錠に供する原料粉末には、副原料として保形剤を含有させても良い。このような保形成分を含有させることにより、打錠食品の保形性を向上させることができる。
また、保形剤は打錠の際の圧力や温度によって可逆的に溶融し、結着力を発揮するものを使用しても良い。このような保形剤を使用することにより、さらに保形性の高い打錠食品とすることができる。
以下、本実施形態に係る打錠食品及び同打錠食品の製造方法について図面を参照しながら説明する。なお、以下では、まず打錠食品の外観について説明し、その後フローを参照しながら打錠食品の製造方法について説明する。
図1は本実施形態に係る打錠食品Aの外観を示した説明図である。図1に示すように打錠食品Aは、互いに平行な2つの平面部10を備えた円柱状の外観を有したチュアブルタブレットとしている。
具体的には、平面部10の直径dが1.5cm、高さhが5mmである円柱状に成形しており、側面部11に接する各平面部10の縁部12(図中網掛けで示す)は、側面部11との成す角が約90度となるようにしている。
このような形状とすることにより、喫食した際に口腔内にて喫食者に対し存在感を抱かせることができ、咀嚼を促して打錠食品Aの香味を味わわせることができる。なお、本実施形態では両平面部10は平面視円形状としているがこれに限定されるものではなく、例えば楕円形状や多角形状に成形しても良い。また、図1に示したように、各平面部10の縁部12のみならず、平面部10全体を平面とすることで、口腔内における存在感をさらに強くすることができ、咀嚼をより促すことができる。
また、直径dを0.8〜1.7cmとした上で、直径dと高さhとの比を2.8〜3.2:1としている。したがって、日常の食生活にて不足した栄養成分等を補うのに十分な量の緑色植物の摩砕汁乾燥粉末を含有させることができ、しかも、口腔内に含みやすい形状とすることができる。
次に、図2に示すフローを参照しながら、打錠食品Aの製造方法について説明する。
本実施形態に係る打錠食品の製造方法では、まず、打錠食品Aの製造に必要な量を量る計量工程を行う(ステップS11)。この計量工程では、予め調製された緑色植物の摩砕汁乾燥粉末と、乳の香味を有する粉末と、抹茶との計量を少なくとも行う。
特に本実施形態に係る打錠食品の製造方法では、緑色植物の摩砕汁乾燥粉末と、乳の香味を有する粉末と、抹茶とを混合している。このような構成とすることにより、緑色植物由来の独特の香味を十分にマスキングしつつも、一体感のある味わいとすることができる。
また、本実施形態に係る打錠食品の製造方法では、打錠食品2粒(2400mg)あたり緑色植物の摩砕汁乾燥粉末を200〜1000mg、より好ましくは300〜500mg、抹茶由来のカテキンを40〜100mg、より好ましくは55〜85mg、桜の花エキスの乾燥粉末を10〜50mg、より好ましくは20〜40mg配合させている。このような配合割合とすることにより、緑色植物の青臭を乳の香味でマスキングするに際し、抹茶と桜の花エキスの乾燥粉末とで極めて違和感が少ない食味とすることができる。
次に、計量工程にて計量した各原料を篩過する篩過工程を行う(ステップS12)。この篩過工程は打錠食品Aの口当たりを良くするための工程である。また、この篩過工程では磁力を利用して、磁石に引き寄せられる夾雑物の除去を行う。
次に、篩過工程を経た各原料を混合する混合工程を行う(ステップS13)。この混合工程では、例えば既知の粉体混合機等を用いて、各原料の混合を行うことができる。この混合工程を経ることにより、打錠に供する原料粉末が調製される。
次に、得られた原料粉末を用いて打錠する打錠工程を行う(ステップS14)。この打錠工程では、図1を参照しつつ説明した構成を備えるように打錠食品Aの成形を行う。
このようにして得られた打錠食品Aは、金属探知器を用いて金属系の異物の有無をチェックする異物検査工程(ステップS15)、打錠食品Aの成形状態の確認を行う錠剤検品工程(ステップS16)、ロット毎の抜き取り検査により規格通りの打錠食品Aであるか否かを判別するロット検査工程(ステップS17)を行う。
ロット検査工程では、打錠食品Aの外観、味、香り、異物、重量、水分、硬度、摩損度、崩壊性の確認を行うと共に、一般生菌や大腸菌群などの微生物検査についても行う。
次に、これらの検査工程を通過した打錠食品Aを所定の容器に充填する充填工程を行う(ステップS18)。
この充填工程にて打錠食品Aを充填する容器は特に限定されるものではなく、例えば、プラスチック又はガラス製の瓶、アルミパウチ等とすることができる。なお、容器は褐色又は遮光可能なものであるのが望ましい。
打錠食品Aが収容された容器入り打錠食品は、賞味期限等が印字されたラベルを貼付するラベル貼付工程(ステップS19)を経て、樹脂フィルムにて包装するシュリンク包装工程を行う(ステップS20)。なお、このシュリンク包装工程は、容器が瓶の場合などに適用される工程であり、必要に応じて実施することができる。本実施形態では、容器をプラスチック製の瓶としているため、このシュリンク包装工程を行っている。
そして、シュリンク包装された容器入り打錠食品は、所定数量収納可能な箱材に収容して梱包し(ステップS21:梱包工程)、出荷が行われることとなる。
上述してきたように、本実施形態に係る打錠食品では、緑色植物の摩砕汁乾燥粉末を含有させた原料粉末を打錠してなる打錠食品としたため、溶解を必要とすることなく摂取可能な青汁成分を含有する打錠食品を提供することができる。
また、本実施形態に係る打錠食品の製造方法では、緑色植物の摩砕汁乾燥粉末を含有させた原料粉末を打錠して成形することとしたため、溶解を必要とすることなく摂取可能な青汁成分を含有する打錠食品の製造方法を提供することができる。
最後に、上述した各実施の形態の説明は本発明の一例であり、本発明は上述の実施の形態に限定されることはない。このため、上述した各実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
10 平面部
11 側面部
12 縁部
A 打錠食品
d 直径
h 高さ
11 側面部
12 縁部
A 打錠食品
d 直径
h 高さ
Claims (3)
- 緑色植物の摩砕汁乾燥粉末を含有させた原料粉末を打錠してなる打錠食品。
- 前記原料粉末は、さらに抗酸化成分を含有することを特徴とする請求項1に記載の打錠食品。
- 緑色植物の摩砕汁乾燥粉末を含有させた原料粉末を打錠して成形する打錠食品の製造方法。
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JP2012136419A JP2014000022A (ja) | 2012-06-15 | 2012-06-15 | 打錠食品及び同打錠食品の製造方法 |
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---|---|---|---|---|
JP2022020786A (ja) * | 2018-10-19 | 2022-02-01 | 株式会社東洋新薬 | 組成物 |
-
2012
- 2012-06-15 JP JP2012136419A patent/JP2014000022A/ja active Pending
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