JP2013544577A - 弁形成用バルーンカテーテル - Google Patents

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Abstract

弁形成用バルーン組立体は、好ましくはバルーン(50)の端部円錐(54、56)と一体の端肩部(64、66)が設けられているバルーン(50)を備える。端肩部(64、66)はバルーン(50)の円筒状の部分(52)のどちらの端部にも実質的に垂直な止め肩部(68)を提供する。拘束肩部(64、66)は、例えば、バルーン(50)を心臓(10)の弁(16)内に保持する役割をする。これにより、弁形成術中の望ましくないバルーン(50)の滑りが防止され、従って、このような滑りの結果として起こる可能性がある損傷が防止される。

Description

本発明は、バルーン組立体、特に弁形成用のバルーン組立体に関する。
弁狭窄症は、先天性で、胎児の時に発症し、出生時に認められる場合がある、または、例えば、他の何らかの障害の影響として経時的に発症する場合がある疾患である。例えば、成人の僧帽弁狭窄症が先天性であることは稀であり、リウマチ熱または弁のカルシウム沈着による閉鎖(calcium obstruction)の結果として起こる場合がある。
先天性弁狭窄症は、新生児1,000人につきおよそ1人に見られる。場合によっては、妊娠中の母親に影響を及ぼす健康問題がその疾患の一因となるものと考えられる。全心疾患の約5%が弁狭窄症に関連することが判明している。弁の異常は、男児と女児の両方に見られるが、成人の弁狭窄症の大部分は男性で起こることが判明している。僧帽弁狭窄症を有する成人はほとんど、子供のときにリウマチ熱に罹った女性である。
一部の患者では弁機能が低下することもあり、それは弁が十分に開放しないことによって起こる。
これらの症状を治療するために、利尿療法、抗凝固療法、および開放手術を含む様々な治療が試みられてきた。しかし、より最近では、小児と成人の両方でバルーン弁形成が行われてきた。この処置は強制的に弁を開放させるものであり、そうすることにより狭窄症を治癒し、正常な弁機能を促すことを目的としている。バルーン弁形成では、小さいバルーンが先端に付いたカテーテルを弁開口部内に配置した後、バルーンを膨張させ、弁小葉をこじ開けて引き離す。弁を損傷しないように、バルーンの膨張時の直径は、弁座の直径以下でなければならない。その後、バルーンを収縮させて除去する。
心臓に外傷または損傷を引き起こさないように、バルーン弁形成は迅速に行わなければならない。
バルーン弁形成により弁機能を確保できることが多く、このようにして開心術および弁置換術の必要性が回避される。従って、それは重要な治療法と見なされる。
しかし、バルーン弁形成中には、心臓/弁機能ならびに膨張するバルーンの動力学の結果として、バルーンカテーテルが所定の位置から飛び出してまたは滑り出て、心臓の外に出るまたは心臓の中に入るというリスクがある。このような滑りは、処置の失敗または心臓の損傷に繋がるおそれがある。
様々な治療に用いられるバルーンカテーテル組立体が、国際公開第03/039,628号パンフレット、米国特許第6,129,706号明細書、米国特許第7,008,438号明細書、欧州特許第0,204,218号明細書、米国特許出願公開第2005/0,075,662号明細書、米国特許出願公開第2006/0,167,407号明細書、米国特許出願公開第2009/0,005,732号明細書、米国特許第5,395,331号明細書、米国特許第5,720,726号明細書、米国特許第5,423,745号明細書、および米国特許第7,566,319号明細書に開示されてきた。
本発明は、弁形成術に用いる改善されたバルーンカテーテルを提供しようとするものである。
本発明の一態様によれば、第1および第2の端部と、第1の端部から第2の端部まで延びる長手方向軸とを有する本体部分が設けられた膨張可能なバルーンであって、バルーン材料から形成されているバルーンと;前記第1および第2の端部の1つのまたはその近傍の円周方向に延びる少なくとも1つのリブ要素であって、バルーン材料から形成され、バルーンと共に膨張可能なリブ要素とを備えるバルーンカテーテル組立体が提供され、リブ要素は、膨張したとき、バルーンの本体部分の方を向く保持肩部と、本体部分と反対の方向を向く壁部分とを備え;長手方向軸に対する前記保持肩部の内角が、バルーンの長手方向軸に対する壁部分の内角より大きく;リブ要素はバルーンの円周で不連続であり、テザー要素(tether element)により互いに離間されて、円周方向に並んだ複数のリブ部分から形成されている。
側面図で見た場合、楔形の形状を有すると言えるリブは、膨張および使用中にバルーンを所定の位置に保持する役割をする。リブは膨張可能であるため、バルーンを巻いて占有面積を小さくすることが可能であり、また、例えば、中実のリブで可能なものと比較して、膨張時に、リブを大きくおよび/または本体部分の表面より高くすることができる。
リブ部分間にテザー要素を提供する、1つまたは複数のリブの不連続部により、バルーンの膨張中にこれらが平坦化しないことが確実になる。好ましい実施形態では、そのリブまたは各リブは、好ましくは互いに類似のサイズの少なくとも3つのセクションから形成されている。
また、このような不連続部により、リブ部分が配置されている翼状部を残して、バルーンがテザーまたは不連続部の中に折り畳まれるという点で、このような不連続部はバルーンの収縮も助けることが判明した。特に、不連続部またはテザーは、バルーンを真空引きすると、バルーンの中心の方に内側の方に引かれ、リブはバルーンの長さに沿って略折り畳まれる。このときバルーンは容易に巻くことができ、多くの場合、特殊な巻具を必要としない。
有利には、本体部材の表面に対する保持肩部の内角は、少なくとも70度、有利には少なくとも80度であり、好ましい実施形態では実質的に90度である。
保持肩部は、そのリブまたは各リブのバルーン本体部分の方を向く部分の全部または一部を含んでもよい。
好ましい実施形態では、バルーンの本体部分の第1および第2の端部にまたはその近傍に配置される第1および第2のリブが設けられており、前記第1および第2のリブのそれぞれが、バルーンの対向する端部の方を向く保持肩部と、リブが配置されているバルーンの端部のまたはその方を向く壁部分とを有する。このような2つのリブを設けることにより、バルーンを所定の位置に、例えば、心臓弁を横切る位置に「固定する」役割をすることができる。膨張すると、リブにより確実にバルーンが所定の位置からどちらの移動方向にも滑り出ることができなくなる。
本体部分の表面から測定した、そのリブまたは各リブの膨張時の高さは、好ましくは、少なくとも0.5ミリメートル、好ましくは0.5ミリメートル〜4.0ミリメートルである。心臓用途では、1つまたは複数のリブの膨張時の高さは、2.0〜4.0ミリメートルであってもよい。
1つまたは複数のリブは、好ましくはバルーンの本体部分と同じ材料から形成され、好ましい実施形態ではバルーン壁の連続であり、その壁厚はバルーンの壁厚と同じであるかまたは実質的に同じである。これによりリブに、バルーンの大部分のものと一致するコンプライアンス性が付与され、またバルーンの残りの部分と同じ方法で、通常は、原料の管類から、それを金型内でバルーンの所望の最終形状に膨張させることにより、リブを形成することも可能となる。この実施例では、金型は、リブの形状、サイズ、および位置を表す彫込み部(impressions)を有する。
実際的な実施形態では、バルーンは、本体部分の周囲に円周方向に、好ましい実施形態では第1の端部リブと第2の端部リブとの間に延びる、少なくとも1つの中間リブを備える。しかし、このような2つの中間リブが、互いに離間して、有利にはバルーンの本体部分に沿って均一な間隔で設けられていることが好ましい。
中間リブを2つまたは偶数設ける場合、バルーンの中心点にこのようなリブが存在しないようにそれらを配置することが可能になり得る。これにより、バルーンの中心点を、例えば、弁を横切るように配置することを助けることができる。
その中間リブまたは各中間リブの高さが1つまたは複数の端部リブの高さより低いことが好ましいが、必須ではない。
好ましい実施形態は、心臓弁の弁形成治療を行うのに使用される。本体部分の膨張時の直径は、好ましくは約18〜25ミリメートルである。
バルーンは、好ましくは、Pebax、ナイロン12、ポリエチレン、PETおよびポリウレタンなどの実質的にノンコンプライアントの材料から製造される。
バルーンは、例えば、バルーン強度、および巻き易さ(wrappability)などを最適化するのに有用な一層または多層からなってもよい。
バルーンは、通常、カテーテル要素に装着され、後者にはバルーンを膨張させるための少なくとも1つのルーメンが設けられている。カテーテル要素は他のルーメン、例えば、ガイドワイヤ用のルーメン、および造影剤を投与するためのルーメンなども備えてもよい。
本発明の実施形態を、単に例として、添付の図面を参照して下記に説明する。
弁形成用バルーンが左心室に通じる僧帽弁を横切るように配置されている、ヒトの心臓の一例を示す図である。 弁形成用バルーンの一実施形態の側面図である。 図2aのバルーンの端面図である。 弁形成用バルーンの別の実施形態の側面図である。 図3aのバルーンの端面図である。 図3に示すバルーンの製造に使用される金型の一例の一部の側面断面図である。 弁形成用バルーンの別の実施形態の側面図である。 弁形成用バルーンの別の実施形態の側面図である。
図1を参照すると、ヒトの心臓10の一例が概略的な形態で示されている。肺静脈12は左心房14に流れ込み、そこから僧帽弁16を通って左心室18に流れ込む。左心室18は、酸素化された血液を身体に送る大動脈20に流れ込む。上および下大静脈22、24は右心房26に流れ込み、そこから三尖弁28を通って右心室30に流れ込む。右心室30は、それぞれ左および右肺動脈32、34に流れ込む。肺動脈32および大動脈は、心臓10が拍動する時、血流の方向を制御する半月弁36を有する。
前述のように、例えば、狭窄症、弁機能の低下、および他の要因の結果として、心臓10の弁18、28および36の1つ以上に異常が生じることがある。僧帽弁16は、特に機能低下や狭窄症が起こり易い。
図1は、肺静脈の管腔内を通して送入され、僧帽弁16を横切るように配置された弁形成用バルーン40を示す。この図では、バルーン40は、収縮した状態になっており、配置の準備が整っている。容認された弁形成術に従って、弁座の直径に近い弁の最大開放までまたはそれに近い状態まで弁16の弁小葉をこじ開けるように、バルーン40を迅速に膨張させる。このように弁16を強制的に開放することにより狭窄症または他の弁機能低下の原因を治癒することができる。
弁形成術は、通常、迅速に行われる、即ち、バルーン40を迅速に膨張・収縮させ、患者から除去することができるようにする。バルーン40を膨張させる時、バルーン40の膨張段階、ならびに心臓10の状態の変化により、バルーン40が弁16から飛び出るまたは滑り出る可能性がある。バルーン40が前方に飛び出る場合、バルーンカテーテル組立体の先端が、この実施例では、左心室18の壁に刺入するおそれがある。これにより心臓の損傷が起こる可能性がある。万一バルーン40が他の方向に滑った場合、バルーン40がもはや弁部位に存在しなくなり、従って、それを膨張させて所望のように弁を開放させることができなくなるというリスクがある。
ここで、図2aおよび2bを参照すると、このような弁形成術に特に適したバルーンの一実施形態が示されている。バルーン50は、それぞれが各首部58、60の方に先細りになっている第1および第2の円錐状の部分54、56が結合した実質的に円筒状の本体部分52を備える。首部分58、60は、キャリアカテーテル62(図1に示す)にしっかりと且つ液密に装着されるようなサイズに形成されている。当該技術分野で公知のように、キャリアカテーテル62は、膨張および収縮用流体をバルーン50に流入・流出させるバルーン50の開口部を有する少なくとも1つのルーメンを備える。キャリアカテーテル62は、ガイドワイヤ(図示せず)用のものなどの、他のルーメンも備えてもよい。
この実施形態では、円錐状の端部分54、56に隆起した円周方向の肩部またはリブ64、66が設けられており、その半径方向の寸法または高さは本体部分52の半径より大きい。そのため、肩部64、66は保持壁68を提供し、好ましい実施形態では、内角(即ち、バルーンの大部分を通るバルーン壁を画定する線の、長手方向軸に対する回転を特徴付ける角度)が本体部分の線に対して少なくとも70度、より好ましくは少なくとも80度、最も好ましくは約90度である。肩部68は、好ましくは丸みが付いている面取り部分70で終わる。従って、肩部64、66の一部だけがこれらの角度を有し得ることを理解されたい。
図2aで分かるように、部分54、56の円錐状の壁の内角は、この実施形態では約25度であり、それに対し保持肩部68の内角は90度に近い。
膨張時、肩部64、66の高さは、好ましくは少なくとも0.5ミリメートルであり、好ましくは0.5〜4.0ミリメートルである。このような高さは、肩部64、66がバルーン50を、弁を横切るように保持するのに有効である。
リブ64、66に後壁または対向する壁、この場合、角度が比較的浅い端部の円錐状の壁54、56を設けることにより、万一必要な場合、弁がこれらの壁の浅い角度を摺り上がり、バルーン50の円筒状の部分52を横切る位置にくるように、バルーン50を弁部位に押し込むまたは引き込むことが可能になる。この位置にくると、肩部64、66によりバルーンが所定の位置から滑り出ることが防止される。
バルーン50は、この実施形態では、肩部64、66を含めて、実質的に一貫した単一の材料層から製造される。必要に応じて、この層を複数のサブレイヤーのサンドイッチとして形成できることを理解されたい。そのため肩部64、66は、図2aおよび図2bに示す形状に膨張可能であり、従ってバルーン50を収縮させるとき、折り畳み可能である。
肩部64、66は、バルーン50の全周で連続的ではなく、代わりに、好ましくは、特に図2bに見ることができるように、複数の部分円セグメント72に分割されている。隣接するセグメント72間に、テザーと記載することができるゾーン74が設けられている。この実施形態では、これらのゾーン74は、本体部分52の寸法に類似する寸法を有し、本体部分52の延長部と記載することができ、テザー74が本体部分52と同じ直径を有するように円錐状の端部まで延びている。テザーは、バルーン50、特に、本体部分52と円錐状の端部54、56との境界面が膨張できる量を制限する。従って、バルーン50の膨張により肩部64、66を、これらが平坦化する程度まで伸張させることはできない。このようなテザー74が存在しない場合、バルーン50は、肩部64、66が実質的に平坦化し、従ってその特徴を失うまで、拡張し続けることになる。
セグメント72の数は、好みおよび選択の問題となり得る。好ましい実施形態では、各肩部64、66は4つのセグメント74から形成される。
他の実施形態では、肩部64、66の一体性を維持するために、バルーン50に内部テザーを設けることができる。しかし、これらの実施形態は好ましくない。
図2aに示す実施形態では、バルーン50の長さは約97mmであり、その円筒状の部分52の全幅は約22mmである。円筒状の部分52は、その領域の長さが30mmであり、図1に示す弁16などの僧帽弁の治療用に特別設計されている。キャリアカテーテル62に良好なシールを提供するために、首部分の典型的な長さは約10mmである。また、首部分58、60はその領域の直径が約4mmであり、これはキャリアカテーテル62の直径とほぼ同じである。この実施例では、円錐状の端部分54、56は、バルーン50の長手方向軸に対する内角が25°となるように先細りになっていることが分かる。これらは、それらが意図されている特定の医療用途、即ち、成人の弁処置の治療に好ましい寸法である。しかし、バルーン50の寸法は、 特定の医療用途に応じて、全体的縮尺と長さおよび直径の両方に関して変わり得ることが明らかであろう。上記説明のように、例えば、バルーン50の膨張は、治療される特定の弁の弁座の直径以下とすべきであることが重要である。しかし、同様に、バルーンの長さは、大部分、弁の寸法、およびバルーンに使用可能な空間にも依存する。
ここで図3aおよび図3bを参照すると、図2および図2aの、および前述の実施形態と同じ特性および特徴を有するバルーン組立体100の別の実施形態が示されているが、バルーン100の円筒状の部分52に配置された中間リブ102が追加されている。この実施形態では、2つの追加のリブ要素102が設けられており、それらはバルーン100の円筒状の部分52に沿って等間隔に配置されている。この実施例では、リブ102は、円筒状の部分52の中心に中間リブが存在しないように設けられている。しかし、中間リブ102の数および位置は図3aに示すものと異なってもよい。例えば、中間リブ102は1つだけ、または3つ以上設けられてもよく、これらはバルーン100の円筒状の部分52に沿って非対称的な間隔で配置されてもよい。この実施形態では、膨張時、中間リブ102は幅約2mm、高さ約0.5〜約1.0mmである。中間リブ102は、端肩部64、66の非対称配置とは対照的に、好ましくは対称的な側壁、即ちバルーン100の長手方向軸に対する内角は等しいが対向する壁を有する。中間リブ102は、使用中、バルーン100をさらに固定し、特に、弁内に配置されたとき、バルーン100の摺動を防止することができる。
肩部64、66に関して、中間リブ102は従来のバルーン壁材料から膨張する、即ち、それらが中実の要素ではないことが好ましいが、後者は、中間リブ102をバルーン壁に固定されている別々の要素として提供する可能な代替である。好ましい実施形態では、中間リブ102はまた不非連続であり、4つの別々のセクションにあり、端肩部64、66に続くセクション72と一致し、それと位置合わせされていてもよい。肩部64、66と同様に、中間リブ102はテザー104により互いに分離されており、テザー104はバルーン100の円筒状のセクション52の変更されていない部分と記載することができる。これらのテザー104は、バルーン100が膨張するとき、バルーン100、特に円筒状の部分52の膨張を制限し、中間リブ102が平坦化しないことを確実にする。
図3aおよび図3bに示す実施形態は、端肩部64および66と同数のセクションを有する中間リブ102と、隣接するリブ102に対して互いに位置合わせされ、端部セクション64、66のテザー74と位置合わせされているテザー104とを有するが、必ずしもこのようになっているわけではない。端肩部64、66および中間リブ102を形成する様々なセクションは円周方向に並んでいなくてもよく、これは図2aおよび図2bの実施形態の端肩部64、66に関しても当てはまる。
ここで図4を参照すると、図3aおよび3bの実施形態のバルーン100を形成するための金型120の一部の図が概略的な形態で示されている。通常、互いに接続されている複数のセクションから形成される金型120は、十分に膨張しているときのバルーン100の輪郭に等しい輪郭を有する内面122を提供する。換言すれば、輪郭122は、バルーン100の様々な特徴52〜104に対応するように成形されている溝および凹部を有する。このようにして、バルーン100を形成するための原料の管類を金型120のキャビティに挿入して膨張させると、原料の管類は壁122に当接するように膨張し、バルーン100の様々な特徴の形状を維持するまたは形成する。本明細書で考えられるバルーンは既知の方法で形成することができるため、それらの製造方法を詳細に説明する必要はない。
肩部またはリブ64および66は、図2および図3の実施形態では、バルーン50の円錐状のセグメント52、54と一体であるように示されているが、これは必要ではない。他の実施形態では、リブ64、66は、端部54、56に隣接するがその一部ではない、バルーン50の円筒状の部分52に配置することができる。この実施形態では、リブは、依然として、バルーン50の長手方向中心点の方を向く実質的に「垂直な」保持壁と、比較的浅い角度を有するその反対側の壁とを提供するという特徴を有する。
バルーン50は、好ましくは、Pebax、ナイロン12、ポリエチレン、PETおよびポリウレタンなどの実質的にノンコンプライアントの材料から製造される。実質的にノンコンプライアントとは、バルーンが、所予の膨張圧力で信頼性のある、実質的に一定の直径に膨張することを意味する。
図5および図6は、バルーン100’および100”の他の実施形態を示す。これらの実施形態のバルーンは、前述の実施形態と実質的に同じであり、本体部分153、252の形状だけが異なる。従って、それらは前述の実施形態の特徴と要素を全て有し、任意選択により中間リブも有する。
図5の実施形態では、バルーンの本体部分152は中央部が狭くなった形状を有する、即ち、バルーン100’の長手方向中心点の方に向かって狭くなっている。
図6の実施形態も、バルーンの長手方向中心の方に向かって狭くなる本体部分252を有するが、この場合、本体部分は、実質的に円筒状の中心部分254を備える。
図5および図6の実施形態は、バルーン100’、100”の中央部がそれ自体で弁を横切るように位置することを確実にすることができるため、弁用途に特に有利であると考えられる。

Claims (19)

  1. 第1および第2の端部と、前記第1の端部から前記第2の端部まで延びる長手方向軸とを有する本体部分が設けられた膨張可能なバルーンであって、バルーン材料から形成されているバルーンと;前記第1および第2の端部の1つのまたはその近傍の円周方向に延びる少なくとも1つのリブ要素であって、バルーン材料から形成され、前記バルーンと共に膨張可能なリブ要素とを備えるバルーンカテーテル組立体であって、前記リブ要素は、膨張したとき、前記バルーンの本体部分の方を向く保持肩部と、前記本体部分と反対の方向を向く壁部分とを備え;前記長手方向軸に対する前記保持肩部の内角が、前記バルーンの長手方向軸に対する壁部分の内角より大きく;前記リブ要素がバルーンの円周で不連続であり、テザー要素により互いに離間して、円周方向に並んだ複数のリブ部分から形成されている、バルーンカテーテル組立体。
  2. 側面図で見た場合、前記リブが楔形の形状を有する、請求項1に記載の組立体。
  3. 前記保持肩部の前記本体部材の表面に対する内角が少なくとも70度である、請求項1に記載の組立体。
  4. 前記保持肩部の前記本体部材の表面に対する内角が少なくとも80度である、請求項1に記載の組立体。
  5. 前記保持肩部の前記本体部材の表面に対する内角が実質的に90度である、請求項1に記載の組立体。
  6. 前記バルーンの本体部分第1および第2の端部に、またはその近傍に配置される第1および第2のリブが設けられており、前記第1および第2のリブのそれぞれが前記バルーンの対向する端部の方を向く保持肩部と、前記リブが配置されている前記バルーンの端部のまたはその方を向く壁部分とを有する、請求項1に記載の組立体。
  7. 前記リブまたは各リブの膨張時の高さが少なくとも0.5ミリメートルである、請求項1に記載の組立体。
  8. 前記リブまたは各リブの膨張時の高さが0.5mm〜4.0mmである、請求項1に記載の組立体。
  9. 前記1つまたは複数のリブが前記バルーンの本体部分と同じ材料で形成されている、請求項1に記載の組立体。
  10. 前記1つまたは複数のリブが前記バルーン壁の連続である、請求項1に記載の組立体。
  11. 前記テザー要素または各テザー要素が前記バルーンの円筒状の本体部分の延長である、請求項1に記載の組立体。
  12. 前記本体部分の周囲で円周方向に延びる少なくとも1つの中間リブを備える、請求項1に記載の組立体。
  13. 互いに離間した2つ以上のこのような中間リブを備える、請求項12に記載の組立体。
  14. 前記中間リブが前記バルーンの本体部分に沿って均一な間隔で配置されている、請求項13に記載の組立体。
  15. 前記中間リブまたは各中間リブの膨張時の高さが、1つまたは複数の端部リブの前記膨張時の高さより低い、請求項12に記載の組立体。
  16. 前記中間リブまたは各中間リブの膨張時の高さが少なくとも0.5ミリメートルである、請求項12に記載の組立体。
  17. 前記組立体が心臓弁の弁形成治療用に設計されている、請求項1に記載の組立体。
  18. 前記本体部分の膨張時の直径が約18mm〜25mmである、請求項17に記載の組立体。
  19. 前記バルーンが実質的にノンコンプライアントの材料から形成されている、請求項1に記載の組立体。
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