JP2013543899A - 6−o−(4−ジメチルアミノエトキシ)シンナモイルフマギロールの非連日投与を用いた肥満の治療 - Google Patents

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Abstract

本発明は、概して、太り過ぎまたは肥満の被験者を治療する方法に関し、かつ、例えばMetAP−2阻害剤の非連日投与により太り過ぎまたは肥満に関連する病状を治療する方法に関する。

Description

関連出願への相互参照
本出願は、2010年11月29日に出願した米国仮特許出願、出願番号61/417,692および2011年6月24日に出願した米国仮特許出願、出願番号61/500,662の利益及び優先権を主張し、それぞれの全体が参照により本出願に組み込まれる。
肥満は、脂肪組織量の過剰な蓄積をもたらす食欲調節および代謝の複合的な疾患である。肥満は、肥満度指数(BMI)が30kg/m以上と一般的に定義され、循環器疾患、糖尿病、特定のがん、呼吸器合併症、変形性関節症、胆嚢疾患、平均寿命の減少および就労不能と関連する世界的な公衆衛生上の問題である。肥満治療の第一のゴールは過剰な体重を減らすこと、肥満関連の有病率および死亡率を改善または予防すること、ならびに長期的な体重減少を維持することである。
治療法は一般的に食事療法および運動プログラム、ライフスタイルの管理、薬物療法ならびに外科手術を含む。治療は肥満の重症度、関連する病状の深刻さ、患者の状態の危険度patient risk statusおよび患者の期待に基づき決定される。体重の5〜10%減少で、循環器系リスクおよび糖尿病の発現率における目立った改善がみられており、それが基準値から10%の体重減少を目標閾値として推奨する、肥満治療に関する臨床治療指針の裏付けとなっている。これらの改善は太り過ぎの可能性があり(BMIが27kg/m)、また高血圧、2型糖尿病、脂質異常症または中心性肥満などの重量に関連した合併症も患う患者に対してなお一層重要である。
しかしながら、規定の抗肥満薬は、自身の重量が原因で医療上のリスクが増加した選択された患者およびライフスタイルの改善(食事制限、運動および行動療法)だけでは永続的な減量ができなかった患者向けと一般的に見なされている一方で、承認薬は重度の肥満被験者に満足な有効性を持たず、一年の治療の後にわずか〜3〜5%しか体重が減少しなかった。
肥満手術は、BMIが40kg/mまたはそれ以上の患者への減量介入と見なすことができる。BMIが35kg/m以上および関連する深刻な病状を患う患者もまたこの治療選択肢の候補である。近年米国食品医薬品局(US−FDA)は、BMIが35kg/mを超えている患者およびBMIが30kg/m以上で糖尿病など少なくとも一つの肥満関連の病状を持つ患者へのラップバンド治療を承認した。しかし残念ながら、肥満手術治療による出血、塞栓症、血栓症、創傷合併症、深部感染症、肺合併症および消化管閉塞を含む術後の合併症はよく起きていて、これらの合併症に対処するために術後期間中の再手術が時々必要になる。術後期間後の再手術または変更手術の確率は肥満治療のタイプにより、ある研究では17%〜31%である。微量栄養素欠乏症およびタンパク質・カロリー欠乏等の腸管吸収の異常もまたバイパス治療に一般的に見られ、生涯にわたる栄養素供給が必要となる。肥満手術に伴う重要で深刻な副作用の発現は一般的であり、治療を受けたおよそ4パーセントにみられる(腹腔鏡バンディングまたはバイパス手術を受けた全患者のそれぞれ0.3〜2パーセントの死亡を含む)。
MetAP2は、グリセルアルデヒド−3−リン酸脱水素酵素等のある新しい翻訳タンパク質由来のアミノ末端メチオニン残基を酵素的に除去することによって少なくとも一部で機能するタンパク質をコードしている(Warder et al. (2008) J Proteome Res 7:4807)。そのMetAP2遺伝子を多く眼にするようになったことは、歴史的に、がんにいろいろな形で関与していることがわかってきたからである。MetAP2の酵素的活性を阻害する分子が識別され、そしていろいろな腫瘍型(Wang et al., (2003) Cancer Res 63:7861)および微胞子虫症、リーシュマニア症、そしてマラリア等の感染症(Zhang et al., (2002) J Biomed Sci.9:34)への治療でのそれらの分子の利用法が探索され続けてきた。しかしながら、このようなMetAP2阻害剤は、過度の脂肪過多症を患う患者、そして2型糖尿病、肝臓脂肪症そして心臓血管疾患を含む脂肪過多症に関連ある状態にある患者にとってまた有効かもしれない(たとえば、インスリン耐性の改善、肝臓脂質容量の減量そして心臓負荷の軽減を介して)。たとえば食事療法単独より効果的な肥満患者の治療方法が明らかに必要である。
本開示は通常、太り過ぎもしくは肥満の被験者または患者を治療する方法に関し、前記方法は、その必要がある患者、たとえばヒトまたはネコもしくはイヌなどのペット動物に、薬学的に効果のある量の6−O−(4−ジメチルアミノエトキシ)シンナモイルフマギロールまたはその薬学的に許容される塩などのMetAP2阻害剤を非連日投与することを含む。たとえば、肥満を治療する、または体重を減少させる必要がある患者について肥満を治療する、または体重を減少させる方法が提供され、毎日より少ない頻度で、前記患者へ治療上効果のある量の化合物6−O−(4−ジメチルアミノエトキシ)シンナモイルフマギロールまたはその薬学的に許容される塩を含む処方の投薬量を投与することを含む。初期単回投与により、または2回の投与の後、このような方法により前記患者は初期患者重量より約0.3kg〜約2kg以上体重が減少することができる。このような開示された方法は、1週間あたり初期患者重量の約1〜約1.5%と耐容性良好な体重減少率を提供することができる。
意図される方法は、およそ1日おき、週に2回、およそ週に1回、およそ1週おきに1回および/またはおよそ月に1回もしくは2回、前記患者へ、開示される処方を単回投与することを含むことができる。
本明細書では、肥満を治療する、または体重を減少させる必要がある患者について肥満を治療する、または体重を減少させる方法が提供され、この方法は、第一の期間に前記患者へ治療上効果のある量の化合物6−O−(4−ジメチルアミノエトキシ)シンナモイルフマギロールまたはその薬学的に許容される塩を含む処方の投薬量を投与し、第二の期間は投与を控え、第三の期間に再び投与し、前記治療上効果のある量により、第一の期間の後、前記患者は初期患者重量よりたとえば1週あたり約1%〜約2%以上体重が減少する(および/または約0.5kg〜約2kg以上体重が減少する)ことを含む。前記第一の期間は、毎日、1日おき、3、4もしくは5日ごと、週2回、または月1回からなる群から選択されることができる。前記第二の期間は、1、2、3、4、5もしくは6日間、1、2、3、4もしくは5週間、または1か月間からなる群から選択されることができる。前記第三の期間は、毎日、1日おき、3、4もしくは5日ごと、週2回、月1回、または1月おきから選択されることができる。
意図される投薬量は、前記開示された化合物の治療上効果のある量、たとえば約0.5mg/m〜約3mg/m(患者の実際のまたは計算された表面積による)、たとえば約0.9mg/m〜約1.5mg/m、たとえば約1.25、1.5、2または3mg/mを含むことができる。別の実施形態では、開示された化合物の治療上効果のある量は、前記患者の過剰体重1kgあたり少なくとも約20〜約80μgまたは少なくとも約20〜約40μgでありうる。例として、たとえばたとえば3または4日ごとに投与される開示された化合物の治療上効果のある量は、たとえば約1.8mg、2.5mg、2mg、3mg、4mg、5mgまたは6mgの開示された化合物を含む投薬量でありうる。このような方法の単回投与により、さらなる投与を行わなくてもたとえば少なくとも3もしくは4日間または最大7日間は前記患者の重量を減少できる。
開示される方法は、投与の少なくとも12時間〜24時間以上後、しかしたとえば投与の約36時間後以内、の患者の血漿中の前記化合物を0〜0.3ng/mLに維持することを含むことができる。開示される方法は、前記患者に有効な投薬量を、望ましい重量を達成するまで毎日より少ない頻度で繰り返し投与することを含むことができることになっている。
たとえば、本明細書では、肥満を治療する、または体重を減少させる必要がある患者について肥満を治療する、または体重を減少させる方法であって、前記患者へ、約0.9mg/m以上(たとえば約0.75mg/m〜3mg/m)の化合物6−O−(4−ジメチルアミノエトキシ)シンナモイルフマギロールまたはその薬学的に許容される塩を含む投薬量を投与し、たとえば前記投薬量の単回投与により、少なくとも3日間または少なくとも4日間は前記患者の重量が減少する方法、が提供される。
開示される方法は、前記患者の過剰体重1kgあたり少なくとも約20μg〜約80μgの前記化合物を投与することを含むことができる。たとえば、 肥満を治療する、または体重を減少させる方法が提供され、この方法は、その必要がある患者へ、前記患者の過剰脂肪組織1kgあたり少なくとも約30μgまたは40μg(たとえば少なくとも約40μg〜約60μg)の6−O−(4−ジメチルアミノエトキシ)シンナモイルフマギロールまたはその薬学的に許容される塩を投与することを含む。ある実施形態では、体重を減少させる必要がある患者の体重を少なくとも4日間減少させる方法が提供され、この方法は、前記患者の過剰脂肪組織1kgあたり少なくとも約20μgの6−O−(4−ジメチルアミノエトキシ)シンナモイルフマギロールまたはその薬学的に許容される塩を単回投与することを含む。このような方法は、前記患者の過剰体重1kgあたり少なくとも40μgの6−O−(4−ジメチルアミノエトキシ)シンナモイルフマギロールまたはその薬学的に許容される塩の2回目の投与(たとえば2、3または4日以上の間隔で)を単回投与から少なくとも2日以上後に投与することをさらに含むことができる。開示される方法は、約4日〜1月の間の間隔で引き続きの投与することをさらに含むことができ、および/または投与の24時間後、たとえば投与の訳24〜36時間後の患者の血漿中の前記化合物を0〜0.3ng/mLに維持すること含むことができる。
肥満を治療する、または体重を減少させる必要がある患者について肥満を治療する、または体重を減少させる方法も提供され、この方法は、毎日より少ない頻度で、前記患者へ治療上効果のある量の化合物6−O−(4−ジメチルアミノエトキシ)シンナモイルフマギロールまたはその薬学的に許容される塩を含む処方の投薬量を投与し、前記方法により、前記投薬量を毎日投与されている患者と比較して試験関連の毒性を減少させることを含む。
いくつかの実施形態では、開示される方法は、投与により投与前の前記患者のアディポネクチンレベルより少なくとも50%増加した前記患者のアディポネクチンレベルを提供することができる。意図されるヒト患者は、初期肥満度指数が少なくとも約27kg/m、少なくとも約30kg/m、少なくとも約35kg/mまたは少なくとも約40kg/mでありうる。本明細書で意図される投与は皮下投与または静脈内投与を含むことができる。
たとえば、本明細書では、初期肥満度指数が少なくとも約30kg/mである患者の肥満を治療する方法であって、毎日より少ない頻度(たとえば週に2回または3日もしくは4日ごと)で、前記患者(たとえばヒト)へ治療上効果のある量の化合物6−O−(4−ジメチルアミノエトキシ)シンナモイルフマギロールまたはその薬学的に許容される塩を含む処方の投薬量を投与することを含む方法、および、初期肥満度指数が少なくとも約27kg/mであり、重量に関連した合併症(たとえば高血圧、2型糖尿病、脂質異常症および/または中心性肥満)を患う患者の体重を減少させる方法であって、毎日より少ない頻度、たとえば週に2回、週に1回、または3日もしくは4日ごとで、前記患者へ治療上効果のある量の化合物6−O−(4−ジメチルアミノエトキシ)シンナモイルフマギロールまたはその薬学的に許容される塩を含む処方の投薬量を投与することを含む方法が提供される。前記投薬量は約0.5mg/m〜約1.5mg/mの前記化合物、前記患者の過剰体重1kgあたり少なくとも約30μg〜約90μgの前記化合物、前記患者の理想体重約1キログラムあたり約20μg〜60μg、または1.5〜約6.0mgの前記化合物の遊離塩基を投与することを含む。
また本明細書では、6−O−(4−ジメチルアミノエトキシ)シンナモイルフマギロールまたはその薬学的に許容される塩を含む薬学的に許容される処方であって、前記処方のヒト患者への単回非経口投与により、最高血漿中濃度(Cmax)が約0.5〜約14ng/mまたは最高血漿中濃度(Cmax)が約0.5〜約6ng/mLとなる処方が提供される。いくつかの実施形態では、前記投与から24時間後の最低血漿中濃度(Cmin)は約0〜約0.3ng/mLである。いくつかの実施形態では、前記投与から36時間後の最低血漿中濃度(Cmin)は 微量(de minimus)または不検出、たとえば約0ng/mL、である。
薬学的に許容される処方は、化合物6−O−(4−ジメチルアミノエトキシ)シンナモイルフマギロールまたはその薬学的に許容される塩を含む薬学的に許容される塩であって、前記処方のヒト患者への単回非経口(たとえば静脈内または皮下)投与により、前記投与から24時間後の最低血漿中濃度(Cmin)が約0〜約0.3ng/mLであることを含む処方を意図する。このようなヒトへの単回投与により、前記化合物の濃度曲線下平均面積(AUC(0−24時間))が約6〜約30ng hr/mLまたは約8.6〜約13.9ng hr/mLとなりうる。
図1は、ヒト患者へ週に2回、0.1mg/m、0.3mg/mおよび0.9mg/m(約1.8〜2.1mg)の6−O−(4−ジメチルアミノエトキシ)シンナモイルフマギロールを投薬した場合の体重変化(パーセント)を示す。値は平均±標準誤差(SEM、1投薬レベルあたりn=6)、p値は、ボンフェローニ試験後比較(Bonferroni post-test comparisons)を用いた二元配置分散分析(2-way ANOVA)から導出(*,p<0.05;**,p<0.01;***,p<0.001 対プラシーボ)である。
図2は、ヒト患者へ週に2回、0.1mg/m、0.3mg/mおよび0.9mg/m(約1.8〜2.1mg)の6−O−(4−ジメチルアミノエトキシ)シンナモイルフマギロールを投薬した場合の体重変化(パーセント)における約50%の空腹感減少の空腹感減少の視覚的アナログ尺度を示す。値は、各訪問日対母集団として1日目の絶食視覚的アナログ尺度値の変化の平均(1投薬レベルあたりn=6)であり、p値は、ボンフェローニ試験後比較を用いた二元配置分散分析(2-way ANOVA)から導出(*,p<0.05;**,p<0.01 vs. プラシーボ)である。
図3は、投薬暴露安定性を示す。Y軸は、0.9mg/mを与えられている試験参加者の血漿中化合物濃度をng/mLで示したものである。
図4は、0.1、0.3および0.9mg/mを与えられている試験参加者の26日目の薬品の投薬量(ng/mL)における平均薬物動態pharmacokinetic(PK)プロファイルを示す。
図5は、体重変化と24時間での薬品暴露量との相関関係を示す。
図6は、過剰重量1kgあたりの6−O−(4−ジメチルアミノエトキシ)シンナモイルフマギロールの投薬量(μg)の関数として、肥満ヒト患者の体重変化(kg)を示す。X軸は化合物の投薬量(過剰重量1kgあたりのμg)である。
図7は、様々な投薬量での、週に2回の6−O−(4−ジメチルアミノエトキシ)シンナモイルフマギロール投与を受けた患者の重量変化を示す。重量減少は、週2回の投与で0.9mg/m(〜1.8mgの投与)で平坦になり、最大有効性が〜20μg/kgの2週間に1回の投与で得られた。
図8は、アディポネクチン変化と前記開示されるMetAP−2阻害剤のヒト肥満患者への投与後の過剰重量減少との相関関係を示す。
図9は、前記開示されるMetAP−2阻害剤の、投与後のヒト肥満患者のレプチン/アディポネクチン比血清レベルへの効果を示す。
図10は、連日投与安全性を下回っている毎日または3日ごとの投与後のラットの精嚢重量および睾丸重量を示す。
概要
本開示は、毎日より少ない頻度での投薬を用いた、たとえば肥満の治療に一部分において関し、その薬品の効果が、半減期が一日より短いにもかかわらず最初の投薬量の投与後数日間持続するという予期せぬ発見、また薬の投与および/または有効性が、太り過ぎの患者の総体重よりも過剰体重の量によって決まるという追加の予期せぬ発見に一部分において起因する。
肥満または太り過ぎとは、脂肪のない体に比べての脂肪過多をいう。過剰な
脂肪蓄積は、脂肪組織細胞の数の増加(過形成)はもちろんサイズの増大(肥大)にも関連する。肥満とは、絶対体重、体重:身長比、過剰脂肪の程度、皮下脂肪の配分そして社会的基準や美的基準の観点からいろいろ判断される。体脂肪の一般的基準は、肥満度指数(BMI)である。BMIは、身長(mで表示)の二乗に対する体重(kgで表示)の比で示される。肥満度指数は以下の式を使って正しく計算できる。国際基準:BMI=体重(kg)÷身長の二乗(m)または米国基準:BMI=(体重(ポンド)×703)÷身長の二乗(in)。
米国疾病対策センター(CDC)によると、太り過ぎ成人は25kg/m〜29.9kg/mのBMI値であり、そして肥満成人は30kg/m以上のBMI値である。40kg/m以上のBMI値は病的肥満または極度の肥満と示している。子どもの場合、太り過ぎと肥満の定義は、適切な体脂肪量がどれだけかに関連する年齢、身長と男女の影響を考慮し、BMI計算に厳密に決まるわけではない。
過剰な脂肪は、選択的に体のあちこちに溜まり、そして脂肪組織の進行は体のいろいろな部分で健康に危険さをもたらす可能性があるという事実にまでは、BMI値は言及していない。たとえば「リンゴ型」体型と一般的に関連する「中心性肥満」は、特に腹部に、脂肪、腹腔内または内臓脂肪過剰を含む過度の脂肪過多をもたらし、そして「末端肥満」に比べて併存疾患においてより高い危険性をはらんでいる。なお、「末端肥満」とは、臀部に特に過度の脂肪過剰をもたらす「西洋ナシ型」体型と一般的に関連したものである。ウエストヒップ比(WHR)の測定は、中心性肥満の指標として使うことができる。中心性肥満を示す最少WHR値は、いろいろに決められており、成人の中心性肥満の場合、WHR値は女性が約0.85以上、男性は約0.9以上が一般的である。対象者が太り過ぎか肥満化かを決定するという方法は、脂肪のない体と過度の脂肪過多組織の比率を説明することであり、対象者の身体組成を得ることが含まれる。身体組成は、たとえば腹部、肩甲下部、腕、臀部そして大腿部などの、体の複数の場所で皮下脂肪の厚さを測ることによって得られる。さらにそれらの測定値は、約4%の誤差の範囲で体脂肪を見積もるのに使用できる。別の方法では、生体電気インピーダンス分析法(BIA)があり、同方法は体の中を流れる電流の抵抗を使って体脂肪を見積もるのである。さらに別の方法では、大きな水タンクを使って体の浮力を測る方法である。体脂肪が増加すればより大きな浮力をもたらし、一方、筋肉量がより増えれば沈む傾向を示す。さらに別の方法はファンビーム二重エネルギーX線吸収法(DEXA)である。DEXAにより身体組成、特に総体脂肪および/または局所的脂肪量、が非侵襲的に決定できる。
過剰体重は、たとえば治療の必要のある患者の重量と、同じ患者が望ましい、たとえば肥満でない、BMI(たとえば約25以下の望ましいBMI)を達成した場合の重量を比較することによって評価することができる。たとえば、1.6mで89.6kg(BMIは35)の患者の過剰体重は、BMIが25になるための重量(つまり約64kg)を計算することによってわかり、このような患者の初期過剰体重は約89.6−64=25.6kgである。理想体重は、たとえば25×(患者の身長)を計算する、もしくは、たとえばメトロポリタンまたはその他生命保険の表を調べることによって評価することができる。
方法
本明細書では、肥満を治療する、または体重を減少させる必要がある患者について肥満を治療する、または体重を減少させる方法が提供され、前記方法は、毎日より少ない頻度で、前記患者へ治療上効果のある量の化合物6−O−(4−ジメチルアミノエトキシ)シンナモイルフマギロールまたはその薬学的に許容される塩を含む処方の投薬量を投与することを含む。このような方法は、 およそ1日おき(たとえば2日ごと)、週に2回(たとえば3日ごと、4日ごと、5日ごと、6日ごと、または約2〜約3日投与の間隔をあける)、週に1回、1週おきに1回、月に2回、月に1回、もしくはそれ以下で、前記患者へ、前記処方を単回投与することを含むことができる。いくつかの実施形態では、意図される方法は、週に2回より少ない頻度で、たとえば1週おきに1回より少なく、または3日ごとに、前記患者へ、開示される処方を単回投与することを含む。より少ない頻度での単回投与を含む方法は、いくつかの実施形態では、本明細書に開示される他の方法を用いた治療の後に、より適正な体重などの所定の重量を保つことを対象にした方法でありうることは高く評価されうる。開示される方法は、望ましい重量を達成するまで毎日より少ない頻度で、開示される化合物の投薬量を投与することを含むことができる。
本明細書中、別の実施形態では、肥満を治療する、または体重を減少させる必要がある患者について肥満を治療する、または体重を減少させる方法であって、第一の期間に前記患者へ治療上効果のある量の化合物6−O−(4−ジメチルアミノエトキシ)シンナモイルフマギロールまたはその薬学的に許容される塩を含む処方の投薬量を投与し、第二の期間は投与を控え、第三の期間、たとえば代替レジメン、に再び選択的に投与することを含む方法が提供される。たとえば、前記第一の期間、患者は開示される処方を、毎日、1日おき、3、4もしくは5日ごと、週2回、週1回、月2回、月1回または年1回、投与されることができ、前記第二の期間(たとえば、1日、1週間、2週間、1か月)には何も投薬せず、第三の期間には、前記患者は、前記第一の期間と同様のまたは異なったレジメンで、たとえば1日おき、3、4もしくは5日ごと、週2回、月1回または年1回、投与されることができる。各投与または期間において、投与の手段は他の期間と異なってもよいし同じでもよい。
肥満を治療する、または体重を減少させる必要がある患者について肥満を治療する、または体重を減少させる方法も提供され、この方法は、毎日より少ない頻度で、前記患者へ治療上効果のある量の化合物6−O−(4−ジメチルアミノエトキシ)シンナモイルフマギロールまたはその薬学的に許容される塩を含む処方の投薬量を投与し、前記方法により、前記投薬量を毎日投与されている患者と比較して試験関連の毒性を減少させることを含む。たとえば、 毎日より少ない頻度で開示される化合物を単回投与する方法は、精巣組織(たとえば精嚢または睾丸)重量への影響を持たない(または最小限しか持たない)可能性があり、一方で(たとえば同じ単回投与の)連日投与は、精巣損傷および/または臓器重量へ影響する可能性がある。
たとえば、本明細書中、ある実施形態では、初期肥満度指数が少なくとも約30kg/mである患者の肥満を治療する方法であって、毎日より少ない頻度(たとえば3日もしくは4日ごとまたは週に2回)で、前記患者へ前記開示される化合物の投薬量を投与することを含む方法が提供される。別の実施形態では、初期肥満度指数が少なくとも約27kg/mであり、合併症を持つ患者の体重を減少させる方法であって、毎日より少ない頻度(たとえば3日もしくは4日ごとまたは週に2回)で、前記患者へ前記開示される化合物の投薬量を投与することを含む方法が提供される。このような方法は、1週あたり約1kg〜1.5kg前記患者の重量を減少させることができる。意図される毎日より少ない頻度での投薬量は、固定用量、たとえば約1mg、2mg、1.5mg、1.8mg、2.5mg、3.0mg、4mg、5mgまたは6mgさえも、とすることができる。
上記のように開示された方法における前記治療上効果のある量により、たとえば最初の投与後、2回投与後または第一の期間の投与後でさえ、患者に初期患者重量の約0.3%〜約2%、約0.4%〜約2%または約0.5%〜約2%以上、もしくは0.5kg〜2kg以上の体重減少がもたらされ、このような方法は、投与(たとえば非経口(たとえば静脈内)単回投与)後3または4日間もしくはそれ以上重量減少を招くことができる。たとえば、最初の投与を受けた後および/または引き続きの投与を受けた後の患者は、開示される化合物のさらなる投与を行わなくても3もしくは4日間またはそれ以上重量を減らすことができる。いくつかの実施形態では、初期最初の投与または最初および二回目の投与(たとえばどちらも同じ週に投与される)により、約0.5kg〜約2kgまたはそれ以上重量を減らすことができる。目標患者体重を達成するまで、引き続きの投与によりさらなる重量減少が可能となる。
前記治療上効果のある量は、たとえば体表面積(BSA)に基づいて計算することができ、BSAはMosteller (Mosteller RD, N Engl J Med 1987 Oct 22;317(17):1098)に記載されるような式を用いて決定することができ、国際基準ではBSA(m)=([身長(cm)×重量(kg)]÷3600)1/2 (BSA=((cm×kg)÷3600))の平方根)、または米国基準ではBSA(m)=([身長(インチ)×重量(ポンド)]÷/3131)1/2と計算される。いくつかの実施形態では、開示される方法を用いて投与される前記治療上効果のある量は、約0.5mg/m〜約1.5mg/mの開示される化合物または約0.9mg/m(もしくは総体重1kgあたり約10〜20μg)以上の開示される化合物である。別の実施形態では、前記治療上効果のある量は、過剰体重(または過剰脂肪組織)に基づいて、たとえば、患者の過剰脂肪組織(もしくは過剰体重)1kgあたり少なくとも約30μgの開示される化合物または患者の過剰脂肪組織(もしくは過剰体重)1kgあたり少なくとも約40μg以上の開示される化合物、と計算され、たとえば、過剰脂肪組織(もしくは過剰体重)1kgあたり少なくとも約30μg〜1kgあたり60μg、1kgあたり約40μg〜1kgあたり60μgもしくは1kgあたり約35μg〜1kgあたり45μg、または過剰脂肪組織(もしくは過剰体重)1kgあたり約35μg〜1kgあたり50μgである。
たとえば、本明細書では、肥満を治療する、または体重を減少させる必要がある患者について肥満を治療する、または体重を減少させる方法であって、前記患者へ、約0.9mg/m以上(たとえば約0.75mg/m〜3mg/mもしくは約0.9mg/m〜1.5mg/m)(たとえば静脈内投与)の化合物6−O−(4−ジメチルアミノエトキシ)シンナモイルフマギロールまたはその薬学的に許容される塩を含む投薬量を投与し、たとえば前記投薬量の単回投与により、少なくとも4日間は前記患者の重量が減少する方法、が提供される。
別の実施形態では、肥満を治療する、または体重を減少させる必要がある患者について肥満を治療する、または体重を減少させる方法が提供され、この方法は、有効量のMetAP−2阻害剤の投与を含み、前記有効量は該患者の過剰体重に比例する。たとえば、いくつかの実施形態では、このような有効量は総体重には比例しない可能性がある。肥満を治療する必要がある患者について肥満を治療する方法もまた提供され、この方法は該患者の過剰体重または過剰脂肪組織を決定すること、該患者の前記過剰体重または過剰脂肪組織に基づいてMetAP−2阻害剤の有効量を決定すること、および該患者に前記有効量を投与することを含む。
たとえば、肥満を治療する、または体重を減少させる方法であって、その必要がある患者に、前記患者の過剰脂肪組織(もしくは過剰体重)1kgあたり少なくとも約20μg、30μgもしくは少なくとも40μg以上(たとえば約20μg〜約80μgもしくは約40μg〜約60μg)、またはその他の実施形態では約0.9mg/m(たとえば計算された体表面積の)以上(たとえばやく0.75mg/m〜3mg/m)、の6−O−(4−ジメチルアミノエトキシ)シンナモイルフマギロールまたはその薬学的に許容される塩を投与することを含む方法が提供される。
別の実施形態では、肥満を治療する、または体重を減少させる方法が提供され、この方法は、週1回より少ない頻度で、6−O−(4−ジメチルアミノエトキシ)シンナモイルフマギロールまたはその薬学的に許容される塩の投薬量を投与することを含み、前記投薬量は、患者の理想体重1kgあたり少なくとも約35μg〜約75μg、約20〜約60μgまたは約20μg〜約40μgの前記化合物を含み、理想体重は25×(患者の身長)である。
開示された方法により、投与後少なくとも3もしくは少なくとも4日間、投与後少なくとも7日間、投与後少なくとも14日間または投与後少なくとも1か月間さえも、その間前記化合物のさらなる投与なしに患者の体重を減らすことができる。投与によりたとえば少なくとも3または4日間重量を減少することができたとしても、開示される化合物はより高い頻度、たとえば1日おき、で投与することができることになっている。
たとえば、本明細書では、体重を減少させる必要がある患者について少なくとも4日間体重を減少させる方法であって、前記患者に、前記患者の過剰脂肪組織1kgあたり少なくとも40μgの6−O−(4−ジメチルアミノエトキシ)シンナモイルフマギロールまたはその薬学的に許容される塩を単回投与すること(たとえば非経口投与)を含む方法が提供される。いくつかの実施形態では、このような方法は、単回投与の少なくとも4日後に、前記患者の過剰脂肪組織1kgあたり少なくとも60μgの6−O−(4−ジメチルアミノエトキシ)シンナモイルフマギロールもしくはその薬学的に許容される塩の2回目の投与をさらに含むことができる(または、その他の実施形態では、約0.9mg/m以上(もしくは約0.75mg/m〜約3mg/m))。2回目の投与は、たとえば、3もしくは4日またはそれ以上の間隔で投与することができる。別の実施形態では、開示された方法はMetAP2阻害剤(たとえば6−O−(4−ジメチルアミノエトキシ)シンナモイルフマギロール)を約4日〜1か月の間の間隔で引き続き投与することをさらに含むことができる。このような開示された方法は、投与により前記患者のアディポネクチンレベルを投与前の前記患者のアディポネクチンレベル(たとえば、治療前の前記患者のベースラインアディポネクチン)より少なくとも50%、または少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%もしくはそれ以上、たとえば、少なくとも約20%〜約60%、増加させることができる。
別の局面において、肥満を治療する必要がある患者について肥満を治療するが提供され、この方法は前記患者に有効量のMetAP2阻害剤を投与すること含み、前記有効量により、前記患者のアディポネクチンレベルを前記阻害剤投与前の前記患者のアディポネクチンレベルより少なくとも50%、少なくとも約60%、または少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%もしくはそれ以上、たとえば、少なくとも約20%〜約60%増加させることができる。このようなMetAP2阻害剤の有効量は、投与後の前記患者のレプチン/アディポネクチン比血漿レベルを減らすことができる。さらに、本明細書で意図される治療上効果のある投薬量は、一般的にいかなる重大な抗血管形成を引き起こさない。
また本明細書では、重量減少治療を受けている患者の重量減少を最適化する方法であって、a)該患者へある量のMetAP2阻害剤を投与すること、b)該患者のアディポネクチンの増加を測定すること、c)該患者のアディポネクチンの変化が約60%以上(または50%以上)、たとえばMetAP2阻害剤投与前の前記患者のアディポネクチンレベルと比較して30%〜60%の増加より小さい場合、該患者に投与するMetAP2阻害剤の量を増加することを含む方法が提供される。
別の実施形態では、重量減少治療を受けている患者の重量減少を最適化する方法であって、a)該患者へある量のMetAP2阻害剤を投与すること、b)該患者のアディポネクチンの増加を測定すること、c)該患者の血漿中レプチン/アディポネクチン比の減少が50%以下、または40%以下、たとえばレプチン/アディポネクチン比の減少が約10%、20%、30%または40%、の場合、該患者に投与するMetAP2阻害剤の量を増加することを含む方法が提供される。
意図される患者は、ヒトまたはペット動物(たとえばイヌもしくはネコ)を含む。いくつかの実施形態では、患者は女性(たとえばある実施形態では、妊娠の可能性のない女性)でも男性(たとえばある実施形態では、外科的または生物学的に不妊の男性)でもよい。
太り過ぎまたは肥満であることに加え、患者は、その他の太り過ぎまたは肥満関連の合併症、つまり太り過ぎまたは肥満であることと関連した、またはその副作用による、またはそれによって誘発される疾病または他の不健康状態を患っているかもしれない。なぜなら太り過ぎまたは肥満であることは、その他の不健康状態または合併症、たとえば糖尿病、と関連しており、開示されるMetAP2阻害剤の投与は、これら太り過ぎまたは肥満関連の病状や合併症の改善、進行の停止、またはいくつかのケースでは、除去という利益をもたらすことができる。たとえば、本明細書で開示される、意図される体重を減少させる方法は たとえばBMIが27kg/mより大きい、高血圧、2型糖尿病、脂質異常症および/または中心性肥満などの重量関連の合併症をおよび一つ以上持つこれらの患者の治療を含む。
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される方法は、開示されるMetAP2阻害剤に加えて、少なくとも一つの他の医薬品、たとえばこれらの太り過ぎまたは肥満関連の病状の治療を目的とした医薬品、を投与することをさらに含むことができる。
意図される他の医薬品は、スルホニル尿素(たとえば、クロルプロパミド、グリピジド(Glipizide)、グリブリド、グリメピリド(Glimep
iride))、メグリチニド(meglitinide)(たとえばレパグリニド(Repaglinide)、そしてナテグリニド(Nateglinide))、ビグアニド(たとえば、メトホルミン(Metformin))、チアゾリジンジオン(ロシグリタゾン(Rosiglitazone)、トログリタゾン(Troglitazone)、そしてピオグリタゾン(Pioglitazone))、グルカゴン様ペプチド模倣剤(たとえば、エクセナチド(Exenatide)およびリラグルチド(Liraglutide))、ナトリウム−グルコース共輸送体を阻害する薬剤(たとえばダパグリフロジン(dapagliflozin))、レニン阻害薬、アルファ−グルコシダーゼ阻害剤(たとえば、アカルボース(Acarbose)およびミグリトール(Miglitol))等の2型糖尿病を治療するために投与される医薬品および/または、
クロルタリドン、ヒドロクロロチアジド、インダパミド、メトラゾン、ループ利尿薬(たとえばブメタニド、エタクリン酸、フロセミド、ラシックス(Lasix)、そしてトルセミド(Torsemide))、カリウム保持性利尿薬(たとえば塩酸アミロリド、スピロノラクトンそしてトリアムテレン)、末梢医薬(たとえばレセルピン)、中心アルファ作動薬(たとえば塩酸クロニジン、酢酸グアナベンズ、塩酸グアンファシン、そしてメチルドーパ)、アルファ遮断薬(たとえばメシル酸ドキサゾシン、塩酸プラゾシン、そして塩酸テラゾシン)、ベータ遮断薬(たとえばアセブトロール、アテノロール、ベタキソロール、フマル酸ビソプロロール、塩酸カルテオロール、酒石酸メトプロロール、コハク酸メトプロロール、ナドロール(Nadolol)、硫酸ペンブトロール、ピンドロール、塩酸プロプラノロール、そしてマレイン酸チモロール)、混合アルファ−ベータ遮断薬(たとえばカルベジロールそして塩酸ラベタロール)、直接血管拡張薬(たとえば塩酸ヒドララジンそしてミノキシジル)、カルシウム拮抗薬(たとえば塩酸ジルチアゼムそして塩酸ベラパミル)、ジヒドロピリジン系(たとえばベシル酸アムロジピン、フェロジピン、イスラジピン、ニカルジピン、ニフェジピンそしてニソルジピン)、アンジオテンシン変換酵素阻害剤(たとえば塩酸ベナゼプリル、カプトプリル、マレイン酸エナラプリル、ホシノプリル(fosinopril)ナトリウム、リシノプリル、モエキシプリル(Moexipril)、塩酸キナプリル、ラミプリル(Ramipril)、そしてトランドラプリル(Trandolapril))、アンジオテンシンII受容体遮断薬(たとえばロサルタンカリウム、バルサルタン(Valsartan)そしてイルベサルタン(Irbesartan))、そしてそれらの混合物、加えて、一般的に脂質異常症の治療のためのメバスタチン(mevastatin)、ロバスタチン、プラバスタチン、シンバスタチン、ベロスタチン(velostatin)、ジヒドロコンパクチン(dihydrocompactin)、フルバスタチン(fluvastatin)、アトルバスタチン(atorvastatin)、ダルバスタチン(dalvastatin)、カルバスタチン(carvastatin)、クリルバスタチン(crilvastatin)、ベバスタチン(bevastatin)、セフバスタチン(cefvastatin)、ロスバスタチン(rosuvastatin)、ピタバスタチン(pitavastatin)そしてグレンバスタチン(glenvastatin)等のスタチン、等の太り過ぎまたは肥満と関連している心臓異常とその状態、たとえば高血圧症、異常脂質血症、虚血性心疾患、心筋症、心筋梗塞、心臓発作、静脈血栓塞栓症そして肺高血圧症を治療するために投与される医薬品、が挙げられる。
その他共に投与されうる(たとえば続けてまたは同時に)医薬品は、スタチン、硝酸エステル(たとえば硝酸イソソルビドそして一硝酸イソソルビド)、ベータ遮断薬、そしてカルシウム・チャンネル拮抗薬を含む虚血性心疾患を治療するために投与する医薬品、変力薬(たとえばジゴキシン)、利尿薬(たとえばフロセミド)、アンジオテンシン変換酵素阻害剤、カルシウム拮抗薬、抗不整脈薬(たとえばソトロール(Sotolol)、アミオダロンそしてジソピラミド)、そしてベータ遮断薬を含む心筋症を治療するために投与する医薬品、アンジオテンシン変換酵素阻害剤、アンジオテンシンII受容体遮断薬、直接血管拡張薬、ベータ遮断薬、抗不整脈薬そして血栓溶解薬(たとえばアルテプラーゼ、レタプラーゼ(Retaplase)、テネクテプラーゼ(Tenecteplase)、アニストレプラーゼ(Anistreplase)、そしてウロキナーゼ(Urokinase))を含む心筋梗塞を治療するために投与する医薬品、抗血小板薬(たとえばアスピリン、クロピドグレル、ジピリダモール、そしてチクロピジン)、抗血液凝固剤(たとえばヘパリン)、そして血栓溶解薬を含む心臓発作を治療するために投与する医薬品、抗血小板薬、抗血液凝固剤、そして血栓溶解薬を含む静脈血栓塞栓症を治療するために投与する医薬品、変力薬、抗血液凝固剤、利尿薬、カリウム(たとえばK−dur)、血管拡張薬(たとえばニフェジピンそしてジルチアゼム)、ボセンタン(Bosentan)、エポプロステノール(Epoprostenol)、シルディナフィルを含む肺高血圧症を治療するために投与する医薬品、気管支拡張薬、抗炎症薬、ロイコトリエン阻害薬、そして抗Ige剤(anti−Ige agent)を含むぜんそくを治療するために投与する医薬品、(特にぜんそく薬は、以下のものを含む:ザフィルルカスト(Zafirlukast)、フルニソリド(Flunisolide)、トリアムシノロン、ベクロメタゾン、テルブタリン、フルチカゾン、フォルモテロール、ベクロメタゾン、サルメテロール、テオフィリン、そしてゾペネックス(Xopenex))、モダフィニルそしてアンフェタミンを含む閉塞性睡眠時無呼吸を治療するために投与する医薬品、酸化防止薬(たとえばビタミンEそしてビタミンC)、インスリン抵抗性改善薬(たとえばメトホルミン、ピオグリタゾン(Pioglitazone)、ロシグリタゾン(Rosiglitazone)そしてベタイン)、肝臓保護薬、そして高脂血症治療薬を含む非アルコール性脂肪肝疾患を治療するために投与する医薬品、アセトアミノフェン、非ステロイド抗炎症薬(たとえばイブプロフェン、エトドラク、オキサプロジン(Oxaprozin)、ナプロキセン、ジクロフェナク、そしてナブメトン(Nabumetone))、COX−2阻害剤(たとえばセレコクシブ)、ステロイド、追加(たとえばグルコサミンとコンドロイチン硫酸)、そして人工関節液を含む体重を支える関節の骨関節症を治療するために投与する医薬品、ヒト成長ホルモン(HGH)、ソマトロピン、そして減量治療薬(たとえばオルリスタット(Orlistat)、シブトラミン、メタンフェタミン、イオナミン(Ionamin)、フェンテルミン、ブプロピオン、ジエチルプロピオン、フェンジメトラジン、ベンズフェテルミン(benzphetermine)、そしてトパマックス(Topamax))を含むプラダーウィリ症候群を治療するために投与する医薬品、インスリン抵抗性改善薬、合成エストロゲンとプロゲステロンの混合、スピロノラクトン、エフロルニチン、そしてクロミフェンを含む多嚢胞性卵巣症候群を治療するために投与する医薬品、ホスホジエステラーゼ阻害薬(たとえばタダラフィル(Tadalafil)、クエン酸シルディナフィル、そしてバルデナフィル)、プロスタグランジンE類似体(たとえばアルプロスタジル)、アルカロイド(たとえばヨヒンビン)、そしてテストステロンを含む勃起障害を治療するために投与する医薬品、クロミフェン、クエン酸クロミフェン、ブロモクリプチン、性腺刺激ホルモン−放出ホルモン(GnRH)、GnRH作動薬、GnRH拮抗薬、タモキシフェン/ノルバデックス(nolvadex)、ゴナドトロピン、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(HCG)、ヒト閉経(Menopausal)ゴナドトロピン(HmG)、プロゲステロン、組み換え卵胞刺激ホルモン(FSH)、尿性卵胞性刺激ホルモン、ヘパリン、ホリトロピンアルファ、そしてホリトロピンベータを含む不妊症を治療するために投与する医薬品、塩酸ブピバカイン、ジノプロストン(Dinoprostone) PGE2、メペリジンHCl、Ferro−folic−500/iberet−folic−500、メペリジン、メチルエルゴノビン(Methylergonovine)マレイン酸エステル、ロピバカイン(Ropivacaine)HCl、ナルブフィンHCl、オキシモルホンHCl、オキシトシン、ジノプロストン(Dinoprostone)、リトドリン、臭化水素酸スコポラミン、クエン酸スフェンタニル(Sufentanil citrate)、そして分娩促進薬を含む産科合併症を治療するために投与する医薬品、セロトニンの再取り込み阻害薬(たとえばフルオキセチン、エスシタロプラム(Escitalopram)、シタロプラム、パロキセチン、セルトラリン、そしてベンラファクシン)、三環系抗うつ薬(たとえばアミトリプチリン、アモキサピン、クロミプラミン、デシプラミン、塩酸ドスレピン、ドクサピン、イミプラミン、イプリンドール(Iprindole)、ロフェプラミン、ノルトリプチリン、オピプラモール、プロトリプチリン、そしてトリミプラミン)、モノアミン酸化酵素阻害薬(たとえばイソカルボキサジド、モクロベミド(Moclobemide)、フェネルジン、トラニルシプロミン、セレギリン、ラサギリン(Rasagiline)、ニアラミド、イプロニアジド、イプロクロジド(Iproclozide)、トロキサトン(Toloxatone)、リネゾリド(Linezolid)、Dienolide kavapyrone desmethoxyyangonin、そしてデキストロアンフェタミン)、精神刺激薬(たとえばアンフェタミン、メタンフェタミン、メチルフェニデート、そしてアレコリン)、抗精神病薬(たとえばブチロフェノン、フェノチアジン、チオキサンテン、クロザピン、オランザピン(Olanzapine)、リスペリドン、クエチアピン(Quetiapine)、ジプラシドン(Ziprasidone)、アミスルプリド(Amisulpride)、パリペリドン(Paliperidone)、シンビアックス(Symbyax)、テトラベナジン、そしてカンナビジオール)、そして気分安定剤(たとえば炭酸リチウム、バルプロ酸、ジバルプロエクスナトリウム(Divalproex sodium)、バルプロ酸ナトリウム、ラモトリジン、カルバマゼピン、ガバペンチン、オキスカルバゼピン(Oxcarbazepine)、そしてトピラマート(Topiramate))を含むうつ病を治療するために投与する医薬品、セロトニンの再取り込み阻害薬、気分安定剤、ベンゾジアゼピン(たとえばアルプラゾラム、クロナゼパム、ジアゼパム、そしてロラゼパム)、三環系抗うつ薬、モノアミン酸化酵素阻害薬、そしてベータ遮断薬を含む不安神経症を治療するために投与する医薬品、セロトニンそしてノルアドレナリンの再摂取阻害剤、ノルアドレナリンの再摂取阻害剤、選択的セロトニン再摂取阻害剤、そして腸リパーゼ阻害剤を含むその他の減量薬、を含む。特別な減量薬には、オルリスタット(orlistat)、シブトラミン、メタンフェタミン、イオナミン(ionamin)、フェンテルミン、ブプロピオン、ジエチルプロピオン、フェンジメトラジン、ベンズフェテルミン(benzphetermine)、そしてトパマックス(Topamax)を含む。
いくつかの実施形態では、意図される方法は、進行中の重量減少の一つ以上の指標、たとえば患者のケトン体産生レベルを評価すること、投与量を選択的に調節すること、それによりMetAP2阻害剤の治療効果を最適化することをさらに含むことができる。
処方
開示される方法における、意図されるMetAP2阻害剤の投与は、皮下または静脈内投与を含む。たとえば、注射用製剤が本明細書では意図され、たとえば、滅菌注射用水溶液または油性懸濁液が適切な分散または湿潤剤および懸濁化剤を用いた公知の技術によって処方されうる。
開示されるまたは意図される治療レジメンは、修正期(その間、過剰脂肪症の減少がもたらされるのに十分な投与量のMetAP2阻害剤が投与される)、そしてその後維持期(その間、過剰脂肪症の再進行を防ぐのに十分な投与量より低量または同量のMetAP2阻害剤が投与されうる)を含むことができる。
ある実施形態では、薬学的に許容される処方が提供され、その処方は、化合物6−O−(4−ジメチルアミノエトキシ)シンナモイルフマギロールまたはその薬学的に許容される塩を含み、前記処方のヒト患者への単回投与により、最高血漿中濃度(Cmax)が約0.5〜約14ng/mL、約0.5〜約6ng/mL、たとえば最高血漿中濃度が約2.1ng/mLである。さらに、薬学的に許容される処方が提供され、その処方は、化合物6−O−(4−ジメチルアミノエトキシ)シンナモイルフマギロールまたはその薬学的に許容される塩を含み、前記処方のヒト患者への単回投与により、投与から約24時間後の最低血漿中濃度(Cmin)は約0〜約0.3ng/mL、約0.0〜約0.15ng/mLまたは約0.03〜約0.11ng/mL、たとえば約36時間以内で約0.07ng/mLである。たとえば投薬から36時間後、患者の血漿中濃度は約0または当業者に認知されている標準的な検出プロトコルで不検出である。
たとえば、本明細書では、化合物6−O−(4−ジメチルアミノエトキシ)シンナモイルフマギロールまたはその薬学的に許容される塩であり、前記処方のヒトへの単回投与(たとえば皮下または静脈内)により、前記化合物の濃度曲線下平均面積(AUC(0−24時間))が約6ng hr/mL〜約12ng hr/mL、約7.5ng hr/mL〜約13.5ng hr/mLまたは約6ng hr/mL〜約15ng hr/mL、たとえば約10.5hr ng/mLとなる、薬学的に許容される処方が提供される。ある実施形態では、前記患者への投与後の前記化合物の濃度曲線下平均面積(AUC(0−∞))は約6ng hr/mL〜約15ng hr/mL、約7.6ng hr/mL〜約4.4ng hr/mL、または約9.3ng hr/mL〜約12.7ng hr/mL、たとえば約11ng hr/mLである。
以下の本実施例は、本発明の範囲を限定することを意図したものではなく、開示される方法の局面を例示するために提供される。その他多くの本発明の実施形態が当業者によって明らかになるだろう。定めのない限り、化合物の量または重量はその遊離塩基を参照する。
実施例1 週1回より少ない頻度での、肥満のヒトへのMetAP2阻害剤の投与
肥満患者は、3コホートにおいて、化合物6−O−(4−ジメチルアミノエトキシ)シンナモイルフマギロールオキサレートの処方の静脈内投与により治療された。前記化合物は、コホート(プラシーボコホートは除く)の各患者に、週に2回26日間、静脈内投与された。3つの非プラシーボコホートの各患者は、0.1mg/m(コホート1)、0.3mg/m(コホート2)または0.9mg/m(コホート3)のいずれかの投薬量を、投与の際受けた。この試験は適切な政府の及び医学的管理下で行われた。
前記薬品の半減期がたった5.4時間(コホート3において、T1/2(H)lz(末端)=5.41±2.82)であるにもかかわらず、0.9mg/mの投与の後4日間、重量減少が起き、連日投与は必要ないことが示された。表1は、0.9mg/mコホートの9患者の、最初の投与日および3または4日後の2回目の投与の前における体重測定結果をまとめたものである。
Figure 2013543899
0.9mg/m投与レベルの9患者のうち7患者に、暴露から26日にわたって3〜4パーセントより大きい体重減少がみられた。図1は、0.9mg/mコホートでの週に2回の投与前の体重変化(減少)をパーセントで示したものである。図2は、0.9mg/mコホートでの週に2回の継続的な投与に続く約50%の空腹感減少の空腹感減少の視覚的アナログ尺度報告を示す。図1及び2に示されるように、36日目での経過観察チェックが行われ、患者はこの36日目の印で再び増量し、16日間の週2回レジメンでの重量減少は実質的に持続した。
コホート3での平均Cmaxは2.1ng/mL(標準偏差0.51ng/mL)、平均Cminは0.07ng/mL(標準偏差(SD)0.04ng/mL、測定範囲0.014〜0.51ng/mL(プアレスポンダー(poor responder)を含む)および0.045〜0.15(プアレスポンダーを含む))、平均AUC(0−24時間)は10.5hr ng/mL(標準偏差1.5hr ng/mL、測定範囲8.57〜13.6hr ng/mL)および平均AUC(0−∞)は11hr ng/mL(標準偏差1.7hr ng/mL)であった。図3は、26日間の週に2回の投与のうち数日における、投与後5分および60分で測定した、投薬量の関数としての薬品暴露量を示し、3または4回目の投与により薬品暴露量が安定したことを示す。
図4に示されるように、投与から24時間後の定量分析のレベル以上で、患者の重量減少と0.02ng/mLの薬品暴露量を維持することに重大な相関関係がみられた(丸印のデータは、定量分析のレベル以下のプアレスポンダーの暴露量)。26日目におけるPKプロファイルは安定状態であることを示している(図5を参照されたい)。0.1および0.3mg/mでの有効性の欠如という結果は、投与後24時間での0.02ng/mLの薬品暴露量を維持するが、ただし投与後36時間での薬品暴露量はないこと、を支持している。
実施例2 効果的な投薬量と過剰体重との相関関係
実施例1に記載された試験のすべての被験者は、各投与において1.8〜2.2mgの範囲の投薬量を受けた(週に2回の場合)。しかしながら、重量変化は送達される投薬量とは厳密には関連しなかった。そのかわり、単位体重あたりの送達される投薬量と関連した重量変化と比較すると、応答は単位過剰体重あたりの投薬量と強く関連した。図6は、0.1および0.3mg/mコホートを合わせた患者の体重変化と、患者の過剰重量1kgあたりの化合物のμgで表した投薬量を示し、薬品が過剰体重1kgあたり約40μgを超えることが、肥満患者において効果を得るには重要であるかもしれないことを示す。
この相関関係は、脂肪組織への薬品暴露により薬品の効果が得られることに少なくとも部分的によっているかもしれない。これにより、薬品暴露量(薬品量)は実質的に被験者間で異なり、血管系と肝臓に同量投与しても重量減少がことなったことを考えれば、MetAP2阻害剤を適切に投与するためには、驚くべきことに、患者の過剰重量(総重量ではなく)を考慮する必要があることが示される。
図7は、重量減少効果は約20μg/kg以上の投与量、週に2回の投与で得られることを示す。
実施例3 アディポネクチンレベル
試験実施中の患者の血清中のアディポネクチンレベルもまた測定された。治療により、アディポネクチン濃度は著しく増加し(60%以上、図8を参照されたい)、アディポネクチンは脂肪細胞で産生されるため薬品の標的として脂肪の重要性もまた示された。図8もアディポネクチン変化と過剰重量に強い相関関係があることを示す。
図9は、試験の26日後の0.3および0.9mg/mコホートの被験者の二つの脂肪細胞ファクター(レプチンおよびアディポネクチン)比の変化を示す。レプチン/アディポネクチン比における治療の効果は、特に強い予知因子であると思われる。合わせて、これらの観察により、脂肪組織が重量減少に関する重大な標的であること、また脂肪組織をMetAP2阻害剤の標的にすることまたは最適な脂肪組織暴露量を達成するように投与することが重要であると思われる。
実施例4 毒性研究
ラットへの連日皮下投与または1日おき(3日ごと)の皮下投与によって、睾丸毒性研究が行われた。1mg/kgの6−O−(4−ジメチルアミノエトキシ)シンナモイルフマギロールオキサレート(化合物)が連日投与され、同じ投薬量での3日ごとの場合と比較した。加えて、3mg/kgの投薬量で総暴露量を等しくしたものを3日ごとに投与する場合も同様に比較した。
64匹のオスのSDラットで投与開始時に平均体重が±20%のものを研究に用いた。次の通り5mL/kgの容量でグループ1〜4は毒性研究、グループ5〜8はトキシコキネティクス研究用に、ビヒクルコントロールおよび化合物は毎日1回、または3日ごとに1回、4週間投与された。
Figure 2013543899
本研究の完了に際し、完全な解剖検査が実施され、解剖の最後に精嚢、睾丸および他の臓器の重量が測定された。最終体重は、臓器重量変化の評価のための解剖の直前に測定される。
臓器重量変化を表2および図10に示す。
Figure 2013543899
*有意(p<0.05)
**有意(p<0.01)
図10に示されるように、より少ない頻度で投与された動物において組織重量効果(睾丸及び精嚢重量)は見られず、精巣毒性は最小限、またはないことが示された。
表3は、1mg/kg/日投与と、3日ごとに1mg/kgおよび3mg/kgの投与を比較した研究により得られた驚くべき知見を示す。1mg/kg/日投与が悪影響(たとえば血液疾患および/または不可逆睾丸損傷)がみられたのに対し、3日ごとに1mg/kgの投与では、動物の重量は著しく減少するがいかなる悪影響も見られず、連日投与した前者より治療濃度域が増加した。注射部位耐性は6mgまで許容されると思われる。
Figure 2013543899
参照による組み入れ
特許、特許明細書、特許公報、雑誌、書籍、論文、ウェブコンテンツなどの他の書類への参照および引用は本開示を通して行われている。これらすべての書類は、その全体が組み入れられたかのように、本明細書に参照として組み入れられる。
均等物
本明細書に示され記載されたものに加え、本明細書で引用される科学的および特許文献への参照を含む本書類の内容から、本発明のさまざまな変形、多くのさらなる実施形態が当業者によって明らかになるであろう。本明細書の内容は、本発明の実施に適応されうる重要な情報、例示およびガイドラインをそのさまざまな実施形態およびその等価物に含む。

Claims (63)

  1. 肥満を治療する、または体重を減少させる必要がある患者について肥満を治療する、または体重を減少させる方法であって、毎日より少ない頻度で、前記患者へ治療上効果のある量の化合物6−O−(4−ジメチルアミノエトキシ)シンナモイルフマギロールまたはその薬学的に許容される塩を含む処方の投薬量を投与することを含む方法。
  2. 毎日より少ない頻度での少なくとも5回の投与の後、減量率が約1〜約1.5kg/週である、請求項1に記載の方法。
  3. 肥満を治療する、または体重を減少させる必要がある患者について肥満を治療する、または体重を減少させる方法であって、毎日より少ない頻度で、前記患者へ治療上効果のある量の化合物6−O−(4−ジメチルアミノエトキシ)シンナモイルフマギロールまたはその薬学的に許容される塩を含む処方の投薬量を投与することを含み、2回の投与の後、前記患者は初期患者重量より約0.3kg〜約2kg以上体重が減少する方法。
  4. 1回または2回の投与の後、前記患者は初期患者重量より約0.3%〜約2%以上体重が減少する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記患者へ、およそ1日おきに前記処方を単回投与することを含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記患者へ、週に2回前記処方を単回投与することを含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記患者へ、およそ週に1回前記処方を単回投与することを含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記患者へ、およそ1週おきに1回前記処方を単回投与することを含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記患者へ、およそ月に1回または2回前記処方を単回投与することを含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  10. 肥満を治療する、または体重を減少させる必要がある患者について肥満を治療する、または体重を減少させる方法であって、第一の期間に前記患者へ治療上効果のある量の化合物6−O−(4−ジメチルアミノエトキシ)シンナモイルフマギロールまたはその薬学的に許容される塩を含む処方の投薬量を投与し、第二の期間は投与を控え、第三の期間に再び投与することを含み、前記治療上効果のある量により、第一の期間の後、前記患者は初期患者重量より約0.3%〜約2%以上体重が減少する方法。
  11. 前記第一の期間は、毎日、1日おき、3、4もしくは5日ごと、週2回、または月1回からなる群から選択される、請求項10に記載の方法。
  12. 前記第二の期間は、1、2、3、4、5もしくは6日間、1、2、3、4もしくは5週間、または1か月間からなる群から選択される、請求項10または11に記載の方法。
  13. 前記第三の期間は、毎日、1日おき、3、4もしくは5日ごと、週2回、月1回、または1月おきから選択される、請求項10〜12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 前記治療上効果のある量は、約0.5mg/m〜約3mg/mである、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 前記治療上効果のある量は、約0.9mg/mである、請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 前記治療上効果のある量は、約1.25mg/mである、請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法。
  17. 前記治療上効果のある量は、約2mg/mである、請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法。
  18. 前記治療上効果のある量は、約3mg/mである、請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法。
  19. 前記治療上効果のある量は、約1.8mg、2.0mg、2.5mg、3mgまたは4mgである、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
  20. 前記治療上効果のある量は、前記患者の過剰体重1kgあたり少なくとも約20μgである、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
  21. 単回投与により、さらなる投与を行わなくても少なくとも3、または4日間は前記患者の重量が減少する、請求項1〜20のいずれか1項に記載の方法。
  22. 前記患者へ、望ましい重量を達成するまで毎日より少ない頻度で投与が繰り返される、請求項1〜21のいずれか1項に記載の方法。
  23. 肥満を治療する、または体重を減少させる必要がある患者について肥満を治療する、または体重を減少させる方法であって、前記患者へ、約0.9mg/m以上の化合物6−O−(4−ジメチルアミノエトキシ)シンナモイルフマギロールまたはその薬学的に許容される塩を含む投薬量を投与し、前記投薬量の単回投与により、少なくとも3日間は前記患者の重量が減少する方法。
  24. 前記投薬量は約0.75mg/m〜3mg/mを含む、請求項23に記載の方法。
  25. 前記患者の過剰体重あたり少なくとも約20μgの前記化合物が投与される、請求項1〜23のいずれか1項に記載の方法。
  26. 肥満を治療する、または体重を減少させる方法であって、その必要がある患者へ、前記患者の過剰脂肪組織1kgあたり少なくとも約20μgの6−O−(4−ジメチルアミノエトキシ)シンナモイルフマギロールまたはその薬学的に許容される塩を週2回投与することを含む方法。
  27. 前記患者の過剰体重1kgあたり少なくとも約40μgの6−O−(4−ジメチルアミノエトキシ)シンナモイルフマギロールまたはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、請求項26に記載の方法。
  28. 前記患者の過剰体重1kgあたり少なくとも約30μg〜約90μgの6−O−(4−ジメチルアミノエトキシ)シンナモイルフマギロールまたはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、請求項25または26に記載の方法。
  29. 前記患者の過剰体重1kgあたり少なくとも約40μg〜約80μgの6−O−(4−ジメチルアミノエトキシ)シンナモイルフマギロールまたはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、請求項25または26に記載の方法。
  30. 投与後、少なくとも4日間は前記患者の重量が減少する、請求項26〜29のいずれか1項に記載の方法。
  31. 投与により、前記患者のアディポネクチンレベルが投与前の前記患者のアディポネクチンレベルより少なくとも50%増加する、請求項1〜30のいずれか1項に記載の方法。
  32. 前記患者はヒトである、請求項1〜31のいずれか1項に記載の方法。
  33. 前記患者は初期BMIが27kg/m以上である、請求項32に記載の方法。
  34. 前記患者は初期BMIが30kg/m以上である、請求項32に記載の方法。
  35. 前記患者は初期BMIが27kg/m以上であり、高血圧、2型糖尿病、脂質異常症または中心性肥満からなる群からそれぞれ選ばれる1つ以上の合併症を患っている、請求項32に記載の方法。
  36. 前記患者はペット動物である、請求項1〜31のいずれか1項に記載の方法。
  37. 前記患者は初期肥満度指数が少なくとも約35kg/mである、請求項32に記載の方法。
  38. 前記患者は肥満度指数が少なくとも約40kg/mである、請求項32に記載の方法。
  39. 投与は皮下投与を含む、請求項1〜37のいずれか1項に記載の方法。
  40. 投与は静脈内投与を含む、請求項1〜37のいずれか1項に記載の方法。
  41. 前記投薬量は、前記患者の理想体重1キログラムあたり少なくとも35μg〜約75μgを含み、前記理想体重は25×(患者の身長(m))である、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
  42. 前記投薬量は、前記患者の理想体重1kgあたり約20〜約60μg/kgを含み、前記理想体重は25×(患者の身長(m))である、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
  43. 薬学的に許容される処方であって、化合物6−O−(4−ジメチルアミノエトキシ)シンナモイルフマギロールまたはその薬学的に許容される塩を含み、前記処方のヒト患者への単回非経口投与により、最高血漿中濃度(Cmax)が約0.6〜約14ng/mLとなる処方。
  44. 前記最高血漿中濃度は約1.5〜約3.0ng/mLである、請求項43に記載の薬学的に許容される処方。
  45. 前記投与から24時間後の最低血漿中濃度(Cmin)は約0〜約0.3ng/mLである、請求項43または44に記載の薬学的に許容される処方。
  46. 前記投与から36時間後の最低血漿中濃度(Cmin)は約0ng/mLである、請求項43〜45に記載の薬学的に許容される処方。
  47. ヒトへの前記単回投与により、前記化合物の濃度曲線下平均面積(AUC(0−24時間))が約6〜約30ng hr/mLとなる、請求項43〜46のいずれか1項に記載の薬学的に許容される処方。
  48. 前記単回非経口投与は、単回静脈内投与または単回皮下投与である、請求項43〜46のいずれか1項に記載の薬学的に許容される処方。
  49. その必要がある患者について肥満を治療する、または体重を減少させる方法であって、毎日より少ない頻度で、前記患者へ治療上効果のある量の化合物6−O−(4−ジメチルアミノエトキシ)シンナモイルフマギロールまたはその薬学的に許容される塩を含む処方の投薬量を投与することを含み、前記方法により、前記投薬量を毎日投与されている患者と比較して試験関連の毒性を減少させる方法。
  50. 初期肥満度指数が少なくとも約30kg/mである患者について肥満を治療する方法であって、毎日より少ない頻度で、前記患者へ治療上効果のある量の化合物6−O−(4−ジメチルアミノエトキシ)シンナモイルフマギロールまたはその薬学的に許容される塩を含む処方の投薬量を投与することを含む方法。
  51. 初期肥満度指数が少なくとも約27kg/mであり、重量に関連した合併症を患っている患者の重量を減少させる方法であって、毎日より少ない頻度で、前記患者へ治療上効果のある量の化合物6−O−(4−ジメチルアミノエトキシ)シンナモイルフマギロールまたはその薬学的に許容される塩を含む処方の投薬量を投与することを含む方法。
  52. 前記患者へ、週に2回前記処方を単回投与することを含む、請求項50または51に記載の方法。
  53. 前記患者へ、週に1回単回投与することを含む、請求項50または51に記載の方法。
  54. 前記患者へ、3または4日ごとに単回投与することを含む、請求項50または51に記載の方法。
  55. 前記患者はヒトである、請求項50または51に記載の方法。
  56. 前記投薬量は約0.5mg/m〜約1.5mg/mを含む、請求項55に記載の方法。
  57. 前記投薬量は約0.9mg/mの前記化合物含む、請求項6に記載の方法。
  58. 前記投薬量は前記患者の過剰体重1キログラムあたり約30μg〜約90μgの前記化合物を含む、請求項50または51に記載の方法。
  59. 前記投薬量は前記患者の理想体重約1キログラムあたり約20μg〜60μgを含む、請求項50または51に記載の方法。
  60. 前記投薬量は1.5〜約6.0mgの前記化合物の遊離塩基を含む、請求項50または51に記載の方法。
  61. 前記投薬量は静脈内または皮下に投与される、請求項50または51に記載の方法。
  62. 前記患者はペット動物である、請求項50または51に記載の方法。
  63. 重量に関連した合併症は、高血圧、2型糖尿病、脂質異常症および/または中心性肥満のうちの1つ以上である、51に記載の方法。
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