JP2013540250A - ピット炉における温度均一性を高める方法 - Google Patents

ピット炉における温度均一性を高める方法 Download PDF

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Abstract

加熱される少なくとも2つのインゴット(201;301)がピット炉(200;300)の第1及び第2の向き合った内壁のそれぞれ1つに対してもたせかけられ、前記インゴット(201;301)が、第1及び第2の壁部に沿って見た場合にインゴットの間にV字形の断面を有する延在したスペース(203;303)を形成している、ピット炉(200;300)における温度均一性を高める方法である。この方法は、少なくとも85質量パーセントの酸素含有量を有する酸化剤用の少なくとも1つの別個のランス(211,212,221,222;311,312,321,322)と、燃料用の少なくとも1つの別個のランス(210,220;310,320)とは、前記ランスの開口が互いに間隔を置いて炉(200;300)内へ開口して配置されながら、前記酸化剤及び前記燃料がそれぞれ前記V字形のスペース(203;303)に供給可能でありかつ該スペースにおいて燃焼可能であるように、炉壁に配置されており、前記酸化剤用のランス(211,212,221,222;311,312,321,322)の開口は、前記燃料用のランス(210,220;310,320)の開口の上方に配置されており、かつ前記酸化剤が斜め下方に向かってかつ前記V字形のスペース(203;303)の長手方向に沿って流れるように方向づけられている。

Description

本発明は、ピット炉における温度均一性を高める方法に関する。
ピット炉におけるインゴットの加熱中、インゴットは、通常、ピット炉における互いに反対側の内壁にもたせかけながら、炉の床、しばしば前のランからの酸化物スケールの層に載置される。
このような炉において、良好な温度均一性を達成すること、言い換えれば、炉内の温度勾配を最小限に減じることが望ましい。しかしながら、インゴットが炉の内壁にもたせかけられて位置決めされる、一般的に使用される炉のジオメトリには問題がある。
慣用の技術において、このようなピット炉を加熱するためにエアバーナが使用される。このようなエアバーナは、空気と燃料とのかなり大きな体積を回転させ、高温の燃焼ガスの大きな体積が炉内で循環させられることにつながる。例えばエアバーナを炉の短い側のうちの一方に配置し、かつ排気ポートを同じ短い側に、ただしバーナの下方又は上方に配置することにより、炉全体に沿った長さ方向循環を達成することができ、この場合、エアバーナからのガス体積は、炉内の十分な温度均一性を生じることができる。
しかしながら、生成されるCO及びOxの量を減じ、かつエネルギ効率を高めるために、ますます頻繁に酸素燃焼(oxyfuel combustion)、つまり、燃料を燃焼させるために高い酸素含有率を有する酸化剤が使用される燃焼が使用される。このような酸化剤は、酸化剤として空気が使用される場合よりも、窒素の形態の著しくより少ないバラストを有するので、より小さな体積の燃焼ガス、多くの場合、対応するエアバーナと比較して5分の1以下の燃焼ガスが生じ、したがって、十分な温度均一性を達成することがより困難である。
インゴットの上側部分は、下側部分が低温になりすぎるのと同時に、過熱するリスクがあることは特に一般的である。
燃焼箇所の近くにおける局所的過熱のリスクにより、炉のより低温の部分に燃焼反応を方向づける可能性が制限されている。概して、酸素バーナ(oxyfuel burner)の出力を増大することにより燃焼ガスのより少ない量を補償することも不可能である。1つの同じ炉に多数の酸素バーナを配置することも可能であるが、極めてコストが高い。さらに、同じ炉における異なる時期に異なる数のインゴットを加熱することが望ましいので、結果は依然として十分ではない。
本発明は、上記問題を解決する。
したがって、本発明は、加熱される少なくとも2つのインゴットが、ピット炉の第1及び第2の互いに向き合った内壁のそれぞれ1つに対して、前記インゴットが、第1及び第2の壁部に沿って見た場合にインゴットの間にV字形断面を有する細長いスペースを形成するように、もたせかけられているピット炉において、温度均一性を高める方法であって、少なくとも85質量パーセントの酸素含有率を有する酸化剤用の少なくとも1つの別個のランスと、燃料用の少なくとも1つの別個のランスとが、これらのランスの開口が互いに所定の距離を置いて炉内へ開口しながらかつ酸化剤と燃料とがそれぞれ前記V字形のスペースへ供給可能でありかつこのスペースにおいて燃焼可能であるように、炉壁に配置されており、酸化剤用のランスの開口が、燃料ランスの開口の上方に配置されており、かつ酸化剤が斜め可能に向かってかつ前記V字形のスペースの長手方向に沿って流れるように方向づけられていることを特徴とする。
以下に、発明の例示的な実施の形態と、添付の図面とを引用しながら、発明を詳細に説明する。
慣用のピット炉を示す、部分的に省略された斜視図である。 長い側から見た図1のピット炉を示す図である。 上方から見た図1のピット炉を示す図である。 本発明の第1の好適な実施の形態によるピット炉を示す、部分的に省略された斜視図である。 長い側から見た図4のピット炉を示す図である。 短い側から見た図4のピット炉を示す図である。 上方から見た図4のピット炉を示す図である。 図5に対応する図であるが、本発明の第2の好適な実施の形態によるピット炉を長い側から見た状態で示す図である。 短い側から見た図8のピット炉を示す図である。 上方から見た図8のピット炉を示す図である。
図1から図3は、共通の参照符号群を用いて、10個のインゴット101が、それぞれ5個のインゴットを含む2つの列において加熱される慣用のピット炉100を示している。インゴットは、前のランからの酸化物スケールのベッド102上に載置され、2つの列で、炉10のそれぞれの長い側の互いに向き合った内壁に対して、炉100の長手方向104に沿って、立てかけられている。
炉100は、炉100の長手方向104に沿って方向づけられた、慣用のエアバーナ103を用いて加熱される。エアバーナ103は、炉100の短い端部のうちの一方において壁部に配置されている。炉は、図1から図3までにおいては部分的に省略されて示されているので、前記短い端部は、炉100の天井及びその長い側のうちの一方とともに、図示されていない。空気バーナ103からの高温の燃焼ガスは、インゴット101の列に沿って方向104に流れ、炉の遠位の短い端部105において転回し、次いで、再び、エアバーナ103が配置されている短い端部へ戻るように流れ、そこで煙道ガス用の排気チャネル106を通じて排気される。エアバーナ103と排気チャネル105とは、炉100の同じ壁部に、ただし互いに異なる長さに配置されているので、自然の対流が生じ、炉のチャンバ全体に亘って十分な温度均一性を生じる。
図4から図7までは、共通の参照符号を用いて、温度均一性を高めるための本発明による方法が適用されたピット炉200を示している。炉200は、図1から図3までに示された炉100とほとんど同様である。炉200には、多数の、少なくとも2つのインゴット201が配置されている。インゴット201は、炉200の主長手方向250に沿って2列に配置されており、それぞれ、ピット炉200のそれぞれの第1及び第2の互いに向き合った内壁にもたれかかっており、これにより、インゴット201は、前記第1及び第2の内壁に沿ってインゴットの間及びインゴットの上方にV字形断面を有するスペース203を形成している(図6参照)。前記内壁は、好適には、炉200の長い側の内壁を形成している。部分的に省略された図4から図7までにおいて、前記壁部のうちの一方は示されていない。
インゴット201は、ベッド102と同様の、酸化物スケールのベッド202に載置される。択一的に、インゴット201は、炉の床に直接に載置されてもよい。
煙道ガス用の排気チャネル206が、炉200の短い側のうちの一方に配置されている。
酸化剤用の少なくとも1つの別個のランス211,212と、燃料用の少なくとも1つの別個のランス210とは、炉壁に配置されており、これらのランスの開口は、互いに間隔を置いて炉内に配置されておりかつ炉内へ開口しており、酸化剤及び燃料のそれぞれがインゴット201の間のV字形スペース203へ供給されてこのスペース203において反応することができる。
下側の燃料ランス210と、燃料ランス210の開口の上方に配置された2つの酸化剤ランス211,212とは、共同で、ランス集合体若しくはランス群を形成している。集合体は、少なくとも1つの酸化剤ランスの開口が少なくとも燃焼ランスの上方に配置される限り、燃料用及び酸化剤用のランスのその他の構成で設計されてもよい。
各々の酸化剤ランス及び燃料ランスの間の距離が少なくとも5cmであることが好ましい。
少なくとも1つ、しかし好適には全ての、酸化剤用のランスを介して供給される酸化剤は、本発明によれば、少なくとも85質量パーセント、好適には少なくとも95質量パーセントの酸素含有率を有する。燃料は、油又は天然ガスのような、あらゆる適切な、慣用の、気体、液体又は固体の燃料であってよい。燃料は気体又は液体の燃料であることが好ましい。
酸化剤用のランス211,212のうちの少なくとも1つ、好適には全ての酸化剤用ランス211,212は、これらのランスの開口が少なくとも1つの燃料ランス210の開口の上方に配置され、酸化剤が斜め下方に向かって、V字形スペース203の長手方向に沿って、実質的に前記第1及び第2の炉壁に対して平行に流れるように、方向づけられている。言い換えれば、酸化剤は、インゴット201の間のV字形スペース203に供給され、酸化剤の下方へ傾斜した流れは、炉200の長手方向250に延びている。さらに、各々の酸化剤ランス211,212からの酸化剤の流れは、スペース203における燃料ランス210を使用して燃料が供給される領域を通り抜けるように配置されることが好ましい。好適には、酸化剤の少なくとも1つの流れと、燃料の少なくとも1つの流れとは、スペース203においてぶつかる。
酸化剤はこのような高い酸素含有率を有するので、ランス210,211,212を通じて供給される燃料及び酸化剤から生じる高温の燃焼ガスの量は、実質的に、対応する加熱能力のためエアバーナ103から生じる燃焼ガスの対応する量よりも少ない。上述のように、このような酸化剤を用いた運転は、慣用的に、低下した温度均一性を生じる。特に、インゴット201の間のV字形スペース203の底部に向かって、つまり炉200の底部における酸化物スケールベッド202の近くにおいて、及び各インゴット201又はインゴットの列と、1つ又は複数のインゴット201がもたれかかっている炉壁との間の、インゴット201の下方に存在する三角形の断面を有するスペース205(図6)において、十分に高い温度を達することが困難であることが分かっている。
つまり、酸化剤は、ランス211,212から流出し、インゴット201の間のV字形スペース203において、燃料ランス210から流出する燃料とぶつかる。酸化剤はこのように別個のランスを通じて供給されるので、酸化剤流の幾何学的形状及び速度は、酸化剤流が、この酸化剤流とともに、燃料と酸化剤との生じた混合物を、V字形スペース203の底部に向かって搬送するように、制御されてよい。これにより、例えばエアバーナがより底部の近くに位置決めされている場合又は別個の酸化剤ランスがインゴット201のすぐ近くで開口するよう位置決めされている場合にそうであった過熱の高まったリスクなしに、V字形スペースにおける温度を高めることができる。
燃料ランス210は、燃料流がV字形スペースの主長手方向に沿って実質的に真っ直ぐに方向づけられるように、水平に配置されていてよい。しかしながら、燃料ランスは、水平面に対して僅かに、最大でも5°の角度で下方へ傾斜させられていることが好ましい。ランス211,212からの各々の酸化剤流は、この場合、水平面に対して同じ又はより大きな傾斜角度で方向づけられている。この場合、下方へ傾斜された酸化剤流は、燃焼混合物を酸化剤流とともにV字形スペースの底部に向かって下方へ搬送することができる。
好適な実施の形態によれば、少なくとも1つの酸化剤ランス211,212は、燃料用の全ての供給位置、つまりこの実施例においては、考慮すべき酸化剤ランス211,212の開口が配置されているのと同じ炉壁に配置された燃料ランス210、の上方において開口している。これにより、考慮すべきランス210,211,212の集合体を介して供給されている全ての燃料が、考慮すべきランスからの酸化剤流を利用して、V字形スペース203において下方へ搬送される。
特に好適な実施の形態によれば、少なくとも1つの酸化剤ランス211,212、好適には、その開口がそれぞれの集合体における最も上の位置に配置されている酸化剤ランス212を通じて、酸化剤が高速で供給される。これは、炉チャンバにおける増大した対流を生じ、これは、ランス集合体210,211,212によって構成された酸素燃焼バーナの代わりに1つ又は複数のエアバーナが使用される場合と比較してより少ない量の燃焼ガスを補償する。
ランス速度は、多くの用途において炉チャンバに十分な対流を生じる少なくとも100m/sであることが好ましい。炉雰囲気ガスは燃焼混合物に吸入され、これは、燃焼温度を低下させ、これにより、より少ないNOxが形成されることにつながる。次いで、上述の、下方へ傾斜した酸化剤流と組み合わせて、V字形スペース203の底部を含む炉チャンバ全体が、局所的過熱のリスクなしに十分に高温となる。
特に好適な実施の形態によれば、酸化剤は、少なくとも1つの酸化剤ランス211,121を通じて、少なくとも音速である速度で噴射される。これは、炉チャンバ全体を通じて極めて高められた対流及び再循環を生じ、これは、対応する改良された温度均一性及び減じられたCO及びNOx量を伴う。このような方法はより大型の炉において特に好ましい。
最も好適であるのは、少なくとも1つの酸化剤ランス211,212を通じて少なくともマッハ1.5の速度で酸化剤を供給することである。このような高い噴射速度は、速度に関して非線形に増大する対流を生ぜしめることが分かった。約マッハ1.5よりも高いと、明らかに認識可能な火炎を生じることなく炉チャンバの大部分において燃焼が同時に生じることができる無炎タイプの燃焼を達成することができる。したがって、これは、炉チャンバの、アクセスすることが困難である部分においてさえも極めて良好な温度均一性を生じる。
少なくとも1つの酸化剤ランス211,212、より好適にはそれぞれの酸化剤ランスは、それぞれの酸化剤流が水平面に対して0°を超えるが20°を超えない、最も好適には3〜5°の角度で炉チャンバ内へ流出するように取り付けられている。つまり、少なくとも1つの酸化剤ランス211,212は、矢印251によって示された方向で水平の位置から傾斜させられている。これにより、通常サイズのピット炉200において、所望の温度均一性を達することができるように酸化剤と燃料との混合物がV字形スペース203の底部に向かって十分に遠くまで搬送される。
特に好適な実施の形態によれば、それぞれの開口が互いに上下になるように配置された2つ以上の酸化剤ランス211,212が、図4〜図7に示されたように使用される。この場合、生じる酸化剤流が方向づけられる、水平面に対して下方へ傾斜した角度は、より上方に配置されたそれぞれの開口を有する酸化剤ランス212の場合には、より下方に配置されたそれぞれの開口を有する酸化剤ランス211の場合と等しいか、又はそれよりも大きい。2つの酸化剤ランス211,212を備えるこの例の場合、より下方の酸化剤ランス211は0°を超えるが10°を超えない角度を有するのに対し、より上方の酸化剤ランス212は0°を超えるが20°を超えない角度を有するが、より上方の酸化剤ランス212と少なくとも同じ角度を有することが好ましい。複数の酸化剤ランスをこのように、互いに上下に配置することにより、燃料及び酸化剤の全流量は、スペース205において燃料及び酸化剤の良好な拡散を達成することができるように制御することができる。
図4〜図7に示された例示的な実施の形態において、炉200の短い側のうちの一方に配置された燃料ランス210及び2つの酸化剤ランス211,212を含むランスの第1のグループ若しくは集合体と、炉200の他方の反対の短い側に配置された燃料ランス220及び2つの酸化剤ランス221,222を含む第2のランス集合体とが設けられている。これにより、両ランス集合体は、それぞれの燃料ランス210,220を有し、その開口の上方に、2つのそれぞれの酸化剤ランス211,212,221,222の開口が配置されている。85質量パーセントを超える酸素を含む酸化剤用の少なくとも1つの下方へ傾斜した酸化剤ランスが、それぞれの集合体における少なくとも1つの燃料ランスのためのレベルの上方に配置された開口を有する限り、このようなそれぞれの集合体は、燃料及び酸化剤用のランスのその他の構成を有するよう設計されてよい。
図5及び図6から明らかなように、2つのランス集合体は炉200において異なる高さに配置されている。このような配置により、炉チャンバに生じる循環効果によって温度均一性をさらに高めることができる。この場合、ランス210,211,212の第1の集合体において最も低い高さに配置された開口を有する燃料ランス210は、ランス220,221,222の第2の集合体において最も低い高さに開口が配置されているランス220の開口が配置されている炉の床の上方のレベルよりも、0.7〜1.2mである炉の床の上方の高さに開口を備えて配置されていることが好ましい。さらに、それぞれのランスがV字形スペース203内へ開口するようにその開口が配置された燃料ランス及び酸化剤ランス210,211,212,220,221,222の全てのこのような集合体は、ランス開口が、このようなランスを通じて供給される燃料又は酸化剤の結果として局所的に供給される熱エネルギの直接的な結果としてのインゴット201の過熱が生じるリスクがあるような高さで、炉の床からの鉛直レベルに配置されないように、配置されている。この鉛直レベルが何であるかは、炉200の設計及びインゴット201の位置決め及び形状に依存するが、このようなランスは、床の上方1.5mよりも低いレベルに配置された開口を有することが好ましい。
図5〜図7に対応する図8〜図10は、択一的な実施の形態を示しており、この択一的な実施の形態において、ピット炉300は、図4〜図7に関して上述したのと同様の形式で、酸化物スケールベッド302によって支持されかつ、酸化剤用のランス311,312,321,322と組み合わされた燃料用のランス310,320の2つの向き合った集合体によって加熱されるインゴット301を有する。矢印350は炉300の長手方向を示している。306は煙道ガス用の排気チャネルである。
図9及び図10に最も明確に見て取ることができるように、しかしながら、酸化剤用のランス311,312は、図4〜図7におけるランス211,212と同様に、矢印351によって示された回転方向で水平面に関して傾斜させられているのみならず、ランス311,312は、水平面においても、長手方向に配置された鉛直面に関して、矢印352によって示された回転方向で傾斜させられている。その結果、インゴット301の間のV字形スペース303(図9参照)における酸化剤及び燃料の生じた混合物を、上記に従ってランス311,312を水平面に関して所定の角度で配置することのみによって可能であるものよりも、より均一に拡散させることができる。
V字形スペース303における生じる温度分布ができるだけ均一になるよう、実際の用途に応じて酸化剤用のそれぞれのランスのためのランス角度を調節することが好ましい。それぞれの酸化剤が水平面及び/又は鉛直面において異なる角度で炉チャンバ内へ流出することができるように、酸化剤用の少なくとも2つのランス311,312は、開口が炉チャンバにおいて互いに上下に配置されながら取り付けられることが特に好ましい。これは、供給される酸化剤による局所的な過熱の低いリスクを保つ可能性を依然として維持しながら、燃料/酸化剤混合物の均一な拡散を生じる。それぞれの酸化剤ランスからの酸化剤流とV字形スペース303の主長手方向との間の、回転方向352での、水平面における角度は、あらゆる方向で10°以下であることが好ましい。
酸化剤用の少なくとも1つのランス311,312,321,322、好適には全てのこのようなランスは、水平面及び/又は鉛直面において酸化剤のそれぞれの流れを再方向付けすることができるように、再方向付け可能である。これは、炉300を、例えば異なる数の及び/又は異なる寸法の加熱されるインゴット301によって変化する操作必要条件に応じて調節可能にする。
好適な実施の形態によれば、酸化剤用の2つ以上のランスが、炉において、好適には1つの同じ燃料用のランスと組み合わせて使用され、この場合、炉における加熱能力は、1つ又は複数のランスがスイッチオン又はスイッチオフされることにより作動中に制御されるのに対し、供給される燃料の量は、常に又は少なくとも所定の時間にわたって、酸化剤を介して供給される全酸素に対応するよう、化学量論的に制御される。炉における全加熱能力をより高い能力レベルからより低い能力レベルへ低下させるために、酸化剤ランスはパルス式に作動させられてよく、この場合、スイッチオン時間とスイッチオフ時間とは、平均放出能力が所望になるように制御される。さらに又は択一的に、1つ又は複数の酸化剤ランスは完全にスイッチオフされてよい。
これに関して、全ての酸化剤ランスがスイッチオンされ、合計加熱能力が最大である状態で加熱方法を開始することが好ましい。炉が所定の作動温度に達すると、1つ又は複数の酸化剤ランスがパルス式に作動させられるか又は択一的にスイッチオフされてよい。合計加熱能力のこの減少は、スイッチオンされた酸化剤ランスの数を変更することによって及び/又は1つ又は複数の酸化剤ランスがパルス式に作動させられる時間を変更することによって、1つ又は複数のステップにおいて行われてよい。
その後、炉に作動温度が維持されると同時に、インゴットが所望の最終温度に達するまで、合計加熱能力を同じ形式で順次に減じることができる。次いで、一定のインゴット温度を保つ保持時間の間、温度平衡が生じるように、合計加熱温度を、さらに上述と同じ形式で、さらに減じることができる。
この全体の手順の間、少なくとも1つの酸化剤ランスは常に全出力で作動させられることが好ましい。さらに、少なくとも1つの燃料ランスと少なくとも1つの酸化剤ランスとを含む集合体におけるランスのうち、炉における最も上方に配置された開口を有する酸化剤ランスである、少なくとも1つの酸化剤ランスは、全出力で作動させられることが好ましい。この少なくとも1つの酸化剤ランスは、上記の高い噴射速度で作動させられることが特に好ましい。これにより、広い出力インターバルにわたって全加熱出力を制御することができ、インゴットの間のV字形スペースを含む炉チャンバ全体において、十分な対流及びそれに伴う温度均一性を常に保証することができる。
1つの酸化剤ランスのみが全出力で作動させられた場合に達成されるよりも低い全加熱出力が望まれる場合には、1つの酸化剤ランスのみがパルス形式で作動させられることが好ましい。この1つの酸化剤ランスは、この場合、好適には、少なくとも1つの燃料ランス及び少なくとも1つの酸化剤ランスを含む集合体における最も低い高さにその開口が配置されている酸化剤ランスである酸化剤ランスであり、その1つのランスは、燃料が通じて供給される少なくとも1つの燃料ランスの上方に配置された開口を有する。
本発明による方法を実施する間、熱均一性をさらに高めるために、酸化剤用の異なるランスを通じて、又は酸化剤用のランスの異なる配列を通じて、交互に供給されることがさらに好ましい。つまり、1つの同じ全加熱出力を、酸化剤ランスを交互に使用することによって維持することができる。これは、所定の時間にわたる温度均一性につながり、いわゆる"ホットスポット"における局所的な過熱のリスクを減じる。
上記にしたがって作動される1つ又は複数の燃料ランス及び1つ又は複数の酸化剤ランスを取り付けることにより、慣用のエアバーナによって作動させられる既存のピット炉を、代わりに酸素燃焼を用いて作動させられるように変換することが特に好ましい。このような変換の後にこのような作動を行うことにより、既存のピット炉は、結果として炉における不十分な熱均一性を伴う問題を引き起こすことなく、より環境にやさしい酸素燃焼作動に費用効率よく変換することができる。
再び図4〜図7に示されたピット炉200を参照すると、ランスの開口が炉200の内側に配置されるように、かつ三角形の断面を有するスペース205(図6参照)に酸化剤を直接に供給することができるように、少なくとも85質量パーセントの酸素含有率を有する酸化剤用の少なくとも1つのランス230を炉壁に配置することによって、炉200内の熱均一性を高めることがさらに好ましい。前記スペース205は、インゴット201と壁部との間に、少なくとも1つのインゴット210の下方に存在し、このインゴット自体は、ピット炉200の内壁に対してもたれかかっている。酸化剤をスペース205へ直接に供給することができるということは、ランス230から生じた酸化剤の流れが、その途中でいかなる障害物に対しても衝突することなくスペース205に流入すると解される。好適には、ランス230は、スペース205自体へ開口しているが、幾分外側に開口していて、酸化剤流をスペース205内へ噴射してもよい。
同じ炉壁に沿って炉200に複数のインゴット21が配置されている場合、三角形の断面のこのスペース205は、概して、三角形の断面を有しかつ炉200の加熱される部分から部分的に分離された、延長した、実質的に円筒形のボディを形成する。炉200を加熱するために酸素燃料が使用される場合、スペース205においても十分に高まった温度を達成することは困難である。これは、同じ内壁に対して1つまたは複数のインゴット201が一列に沿ってもたれかかっている場合、及び図4〜図7に示したように、互いに向き合った長い側に対してインゴットがもたれかかっている場合の両方において、問題につながる。
酸化物スケールのベッド202の高さは、作動中に変化し、複数の作動サイクルの間の時間に亘っても変化する。その開口がスペース205内へ直接に開口するよう配置された酸化剤ランス230,240は、十分な量の酸化物スケールが炉の床に存在する場合に、ベッド202のレベルの下方になるリスクがあるので、インゴット201の下方のスペース205内へ開口した全てのランスを、酸化物スケールのレベルを監視し、かつそのレベルが、取り付けられたランスの開口のレベルに達する前に炉の床から酸化物スケールを除去することができるような高さに配置することが好ましい。
作動中に炉に現れる酸化物スケールベッドの最大レベルよりも高い、炉の床の上方の高さに、開口が配置されるよう、酸化剤ランス230,240が配置されることが特に好ましい。特に、酸化剤ランスは、炉の床から0.5〜1.0m上方の高さに配置されることが好ましい。
さらに、ランス211,212から供給される酸化剤と同様に、ランス230から供給される酸化剤は、より高い速度、好適には少なくとも100m/s、より好適には少なくとも音速、最も好適には少なくともマッハ1.5で供給されることが好ましい。このような高い噴射速度では、温度均一性及び低い火炎温度に関する上記利点が達成され、ひいては、低いCO及びNOx量を生じる。これは、インゴット201の下方の比較的狭いスペース205における局所的な過熱を回避するために特に重要であり、さらに加えて、その結果として低い酸化物スケールベッド202深さにおけるインゴット201の局所的過熱を生じるリスクなしに、炉200の内壁に沿って開口がより高い位置に配置されながらランス230を位置決めすることができることにつながる。
さらに、噴射された高速の酸化剤流は、炉200の周囲部分から高温の炉ガスをスペース205へ吸い込み、これは、さらに、熱エネルギをスペース205へ分配することによって炉200における熱均一性を高める。
本発明は、驚くべきことに、作動中の酸化物スケールの形成が大量の酸素を消費する傾向があることを発見した。このことは場合によっては燃焼反応における酸素の欠乏につながる恐れがあり、炉雰囲気中のCOの濃度が、極めて急速に、急激に増大させられる恐れがあることに注目した。好適な実施の形態によれば、この現象を利用し、スペース205によって形成された炉200のこれらの部分を含む主炉チャンバにおける主燃焼が、その開口がスペース205の上方に配置された酸化剤ランス211,212を通じて供給される酸化剤の合計量を下げるように調節することによって前記主燃焼が化学量論的値より低くなるように、連続的に制御される。これにより、これは、炉雰囲気におけるCOのより高いレベルにつながる。このCOは、次いで、酸化剤ランス230を通じてスペース205に供給される、少なくとも85質量パーセントを有する付加的に供給される酸化剤によって、スペース205において酸化させられる。この付加的な酸化剤の結果、炉200において、全体的な化学量論的平衡が達成される。
この場合、つまりスペース205には付加的な燃料は供給されない。その代わり、ランス230を通じて供給される酸化剤は、インゴットの下方のスペースによって形成されていない炉の部分に供給される酸化剤を使用して、炉200における燃料の不完全燃焼中に形成されるCOと主に反応させられる。これにより、燃料の燃焼は、炉200において2段階で、つまりその間にCOが形成される第1段階と、その間にCO2への完全燃焼が生じる後続の段階と、において生じる。
択一的な実施の形態が図8〜図10に示されており、ランス310,320を通じてV字形スペース203及び炉チャンバの他の部分に供給される燃料の他に、燃料用の別個のランス331が、付加的な燃料を、スペース305(図9参照)へ供給し、この燃料と、ランス330を通じて供給された酸化剤が反応させられる。この場合、化学量論的値未満の燃焼を得るために、炉チャンバの他の部分に供給される酸化剤の量を減じる調節は必要ない。
好適な実施の形態によれば、酸化剤用の2つ以上のランスがスペース205,305に配置されている。つまり、図4〜図7において、ランス230に加えて、対応するランス230が炉200の反対側の短い端部にも配置されており、このランス230は、炉の互いに向き合った長い側に対してもたれかかったインゴット201の下方のスペース205内へ開口している。この場合、加熱される少なくとも2つのインゴット201が、ピット炉200のそれぞれの第1及び第2の互いに向き合った内壁のそれぞれ1つに対してもたせかけられていて、これにより、三角形の断面を有するそれぞれのスペース205がそれぞれのインゴットの下方に形成されているならば、少なくとも85質量パーセントの酸素含有率を有する酸化剤用の少なくとも1つのそれぞれのランス230,240が、1つのそれぞれの炉壁において、その開口が炉200内へ開口するようにかつ酸化剤をそれぞれのスペース205へ供給することができるように配置され、また、ランス230,240がさらに、その開口がそれぞれ1つの向き合った炉壁において開口するよう配置されていてかつ酸化剤の流れが一緒に炉200において循環流運動を生じるように向けられていることが概して好ましい。したがって、図7において、循環流運動は、ランス240から始って、反対側の短い端部に向かう方向250で、ランス230の開口から垂直に離れ、その後、第1の短い側へ戻り、最後に、ランス240の開口へ垂直に戻るように生じる。このような配列は、炉200に配置された全てのインゴットの下方のスペース250の全体に亘って優れた温度均一性を生じる。
図8〜図10には、酸化剤ランス330及び340をそれぞれ有する対応する配列が示されている。この場合、それぞれの酸化剤ランス330,340と組み合わせて使用されるそれぞれ1つの燃料ランス331,341を備えた好適な、しかし必須ではない設計も示されている。
温度均一性を高めるために複数の異なる酸化剤ランスによる交互の作動に関して上述したことは、ランス230,240,330,340の作動にも当てはまる。したがって、まず一方のランス230が作動させられ、次いで他方のランス240が作動させられ、その後、再び第1のランス230が作動させられ、それぞれの時点で作動させられないランスは代わりにスイッチオフされるように、例えばランス230,240を交互形式で作動させることができる。スペース205,305へ開口した酸化剤ランス230,240,330,340及びスペース203,303へ開口した酸化剤ランス211,212,221,222,311,312,321,322の両方を含むこのような交互の作動を行うことも可能でありかつ好ましい。このような作動モードにおいて、現在の作動条件に容易に適合させることができる形式で、温度均一性を所定の時間に亘って最大限に高めることができ、局所的な過熱を回避することができる。
好適な実施の形態によれば、炉内の温度は、局所的な過熱を懸念することができる様々な位置において、それ自体慣用である温度センサ(図示せず)を使用して測定され、交互の作動は、測定された温度が過熱のリスクがあるほどに高い場所、すなわち、加熱される材料に応じた所定の値よりも高い場所において加熱能力が減じられるように、制御される。
酸化物スペース形成プロセスの酸素消費に関する上記のことにより、炉におけるCO濃度を制御するために、例えば1つ又は複数の慣用のラムダセンサを用いて作動中に炉における酸素レベルを測定し、かつこの測定値又はこれらの測定値に基づき、炉における酸素濃度が実質的に一定に保たれるように酸化剤ランス230,240,330,340,205,305,211,212,221,222,311,312,321を通じて供給される酸素量を制御することも、好ましい。制御は、例えば、スイッチオン時間とスイッチオフ時間との適切な関係により、1つ又は複数の酸化剤ランスを通じた酸化剤供給の連続的な制御と、1つ又は複数の酸化剤ランスをパルス形式で作動させることとにより、行うことができる。これは、一方では煙道ガスにおけるCOの量を所望の低いレベルに制御することができ、他方ではスペース205,305におけるあらゆる後燃焼を最適化させることができるという結果を生じる。
上記では好適な実施の形態が説明されている。しかしながら、発明の概念から逸脱することなく、上記実施の形態に対して多くの変更を加えることができることは、当業者に自明である。
例えば、本発明による酸素燃焼は、ピット炉のための最大能力を高めるため、又は能力を維持するが否定的な環境的影響をより少なくしながらエアバーナの出力を減じるために、ピット炉における1つ又は複数の既存のエアバーナに対する補足物として用いることができる。
さらに、図4〜図10に示されかつ上記で説明された酸化剤用及び燃料用のランスは、他の構成で配置することができる。実際の作動条件に応じて、特に到達するのが困難なスペースを加熱するために及び/又は炉内に付加的な乱流を生ぜしめるために、例えばより多くの酸化剤ランスを配置することができる。V字形スペースへ開口したランスは、前記スペースの中央に配置する必要はなく、例えば、それぞれの開口が水平面において僅かにずらされるよう配置することができる。この場合、生じた下方へ傾斜した酸化剤流は、V字形スペースにおいて燃料が供給される領域を通り抜けるのが好ましい。また、酸化剤の1つ又は複数の高速の流れによって通り抜けられる位置に燃料が供給されるように、択一的に炉における他の場所において、それぞれの集合体若しくはグループにおいてより多くの燃料ランスが使用されてよい。
最後に、炉の両方の長い側に沿ってインゴットの下方のスペースに両方向から酸化剤が供給されるように、炉における角隅のそれぞれ1つにおいて低い高さに1つの酸化剤ランスを配置することもできる。
したがって、本発明は、説明した実施の形態に限定されず、添付された請求項の範囲で変化させられてよい。

Claims (14)

  1. 加熱される少なくとも2つのインゴット(201;301)がピット炉(200;300)の第1及び第2の向き合った内壁のそれぞれ1つに対してもたせかけられ、これにより、前記インゴット(201;301)が、第1及び第2の壁部に沿って見た場合に前記インゴットの間にV字形の断面を有する延在したスペース(203;303)を形成している、ピット炉(200;300)における温度均一性を高める方法であって、
    少なくとも85質量パーセントの酸素含有量を有する酸化剤用の少なくとも1つの別個のランス(211,212,221,222;311,312,321,322)と、燃料用の少なくとも1つの別個のランス(210,220;310,320)とは、前記ランスの開口が互いに間隔を置いて炉(200;300)内へ開口して配置されながら、前記酸化剤及び前記燃料がそれぞれ前記V字形のスペース(203;303)に供給可能でありかつ該スペースにおいて燃焼可能であるように、炉壁に配置されており、
    前記酸化剤用のランス(211,212,221,222;311,312,321,322)の開口は、前記燃料用のランス(210,220;310,320)の開口の上方に配置されており、かつ前記酸化剤が斜め下方に向かってかつ前記V字形のスペース(203;303)の長手方向に沿って流れるように方向づけられていることを特徴とする、ピット炉(200;300)における温度均一性を高める方法。
  2. 前記酸化剤用のランス(211,212,221,222;311,312,321,322)の開口は、該酸化剤用のランス(211,212,221,222;311,312,321,322)の開口が配置されているのと同じ炉壁に配置された燃料用の全ての供給位置(210,220;310,320)の上方に配置されている、請求項1記載の方法。
  3. 前記酸化剤を、少なくとも100m/sの速度で供給する、請求項1又は2記載の方法。
  4. 前記酸化剤を、音速以上で供給する、請求項3記載の方法。
  5. 前記酸化剤用のランス(211,212,221,222;311,312,321,322)、及び前記燃料用のランス(210,220;310,320)は、それぞれ、それぞれの流れが前記V字形のスペース(203;303)においてぶつかるよう方向付けられている、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
  6. 前記酸化剤用のランス(211,212,221,222;311,312,321,322)は、酸化剤が、水平面に対して0〜20°の角度で炉チャンバ内へ流出するよう取り付けられている、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
  7. 前記酸化剤用のランス(211,212,221,222;311,312,321,322)は、酸化剤が、水平面に対して3〜5°の角度で炉チャンバ内に流出するよう取り付けられている、請求項6記載の方法。
  8. 前記酸化剤用のランス(211,212,221,222;311,312,321,322)は、作動条件に応じて水平面及び鉛直面の両方において酸化剤流のための角度を制御することができるように再方向付け可能になっている、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
  9. 前記酸化剤用の少なくとも2つのランス(211,212,221,222;311,312,321,322)は、前記ランスの開口が炉チャンバにおいて互いに上下に配置され、かつ前記ランス(211,212,221,222;311,312,321,322)のそれぞれの酸化剤が水平面及び/又は鉛直面において様々な角度で炉チャンバ内へ流出することができるように、取り付けられている、請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
  10. 前記開口が比較的より高い位置に配置されている前記酸化剤用のランス(212,222;312,322)は、これらのランスからのそれぞれの酸化剤が、前記開口が比較的より低い高さに配置されているランス(211,221;311,321)からの酸化剤流と等しいか又はそれよりも比較的大きな、水平面に対する角度で、炉チャンバ内へ流出することができるように、配置されている、請求項9記載の方法。
  11. 作動中の炉(200;300)における加熱能力は、第1に、前記酸化剤用の1つ又は複数のランス(211,212,221,222;311,312,321,322)がスイッチオン又はスイッチオフされることによって、第2に、供給される燃料の量が、酸化剤の供給によって全体で供給される酸素に化学量論的に対応するよう制御されることによって、制御される、請求項9又は10記載の方法。
  12. 炉(200;300)における温度均一性は、酸化剤用の様々なランス(211,212,221,222;311,312,321,322)又は酸化剤用のランスの配列を通じて酸化剤を交互に供給することによって、作動中に付加的に高められる、請求項9から11までのいずれか1項記載の方法。
  13. 例えば1つ又は複数のラムダセンサを用いて、炉(200;300)における酸素レベルを測定し、作動中に酸化剤用のランス(211,212,221,222;311,312,321,322)を通じて供給される酸素を、炉(200;300)における酸素濃度が実質的に一定に保たれるように、制御する、請求項1から12までのいずれか1項記載の方法。
  14. 少なくとも85質量パーセントの酸素含有率を有する酸化剤用の少なくとも1つのランスによって構成されたランス(210,211,212;310,311,312)の第1のグループと、少なくとも1つの燃料用のランスとを、炉(200;300)の短い側に前記ランスの開口を備えるよう配置し、
    少なくとも85質量パーセントの酸素含有率を有する酸化剤用の少なくとも1つのランスによって構成されたランス(220,221,222;320,321,322)の付加的なグループと、少なくとも1つの燃料用のランスとを、炉(200;300)における反対側の短い側に前記ランスの開口が配置されるよう配置し、
    第1のグループにおける全てのランスを、第2のグループのランスの開口のうちの最も低い高さに配置されたランスの開口の炉の床からの高さよりも、0.9〜1.5mだけ高い、炉の床の上方の高さに、第1のグループにおける全てのランスの開口が配置されるように配置する、請求項1から13までのいずれか1項記載の方法。
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