JP2013538529A - 無線アクセスポイントの範囲および送信レートの調整 - Google Patents

無線アクセスポイントの範囲および送信レートの調整 Download PDF

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Abstract

【解決手段】 無線アクセスポイントの制御に関するシステム、方法およびその他の実施形態を開示する。一実施形態によると、無線アクセスポイントを制御するアクセスポイントコントローラが提供される。一実施形態によると、アクセスポイントコントローラは、無線アクセスポイントと無線通信を行っている無線局が、無線アクセスポイントに対して予め定めた距離内にあるか否かを判断する検出ロジックを備える。一実施形態によると、無線アクセスポイントは、第1の送信範囲において第1の送信レートで信号を送信する。アクセスポイントコントローラはさらに、無線局が無線アクセスポイントに対して予め定めた距離内にあることに応じて、無線アクセスポイントの第1の送信範囲を、無線アクセスポイントの第1の送信レートを第2の送信レートまで増加させることによって、第2の送信範囲に低減する調整ロジックを備える。
【選択図】 図4

Description

本明細書に記載する背景技術の説明は、本開示がどのような文脈で為されたかの概要を説明する目的で記載するものである。本願の発明者として名前を挙げているものの研究内容は、この背景技術のセクションに記載されている限りにおいて、出願時に先行技術と認められない部分と同様に、本開示に対する先行技術として明示的にも暗示的にも認めるものではない。
<関連出願>
本開示は、米国仮特許出願第61/382,415号(出願日:2010年9月13日)による恩恵を主張する。当該仮出願は、参照により本願に組み込まれる。
無線通信を行うデバイスは、増加の一途をたどっている。同じ空間に無線デバイスが多く集中すると、干渉、セキュリティ上のリスク等、望ましくない影響が出る可能性がある。従来の無線アクセスポイントの場合、カバー範囲を最大化するべく大きなフットプリント内で信号を送信するので干渉を増加させてしまい、このような問題が悪化してしまう。フットプリントが大きいと、隣接するアクセスポイントと重なり合うことが多く、既に限られている空間に増々多くの通信を詰め込んでしまう。また、カバー範囲を最大化するべく、従来の無線アクセスポイントは通常、長い送信範囲に対応してデータ送信レートを低く維持する。このように送信レートが低く、送信範囲が長い場合、干渉が増加し、通信速度が遅くなり、セキュリティ上のリスクが発生し、使用電力が増加することにより、無線ネットワークの動作に悪影響が出る。
一実施形態によると、無線アクセスポイントを制御するアクセスポイントコントローラが提供される。一実施形態によると、アクセスポイントコントローラは、無線アクセスポイントと無線通信を行う無線局が、無線アクセスポイントに対して所定距離内にあるか否かを判断する検出ロジックを備える。一実施形態によると、無線アクセスポイントは、第1の送信範囲において第1の送信レートで信号を送信する。アクセスポイントコントローラはさらに、無線局が無線アクセスポイントに対して所定距離内にあることに応じて、無線アクセスポイントの第1の送信範囲を、無線アクセスポイントの第1の送信レートを第2の送信レートまで増加させることによって、第2の送信範囲に低減する調整ロジックを備える。
別の実施形態によると、方法は、無線アクセスポイントと無線通信を行う無線局が、無線アクセスポイントに対して所定距離内にあるか否かを判断する段階を備える。無線アクセスポイントは、第1の送信範囲において第1の送信レートで信号を送信する。当該方法はさらに、無線局が無線アクセスポイントに対して所定距離内にあることに応じて、無線アクセスポイントの第1の送信範囲を、無線アクセスポイントの第1の送信レートを第2の送信レートまで増加させることによって、第2の送信範囲に低減する段階を備える。
別の実施形態によると、コンピュータで実行可能な命令を格納している非一時的なコンピュータ可読媒体を提供する。当該命令をプロセッサで実行すると、プロセッサは、無線アクセスポイントと無線通信を行う無線局が、無線アクセスポイントに対して所定距離内にあるか否かを判断する段階を備える方法を実行する。無線アクセスポイントは、第1の送信範囲において第1の送信レートで信号を送信する。当該方法はさらに、無線局が無線アクセスポイントに対して所定距離内にあることに応じて、無線アクセスポイントの第1の送信範囲を、無線アクセスポイントの第1の送信レートを第2の送信レートまで増加させることによって、第2の送信範囲に低減する段階を備える。
添付図面は、本明細書に組み込まれその一部を成し、さまざまなシステム、方法、および、本開示のその他の実施形態を図示している。図示した構成要素の境界(例えば、ボックス、ボックス群、または、その他の形状)は、境界の一例を表しているものと考えられたい。いくつかの例を挙げると、一の構成要素は、複数の構成要素として設計されるとしてもよいし、複数の構成要素は一の構成要素として設計されるとしてもよい。他の実施形態によると、別の構成要素の内部コンポーネントとして図示されている構成要素は、外部コンポーネントとして実施するとしてもよく、その逆も可能である。さらに、構成要素は実寸に即したものではない。
デバイスにおいて無線通信を制御するアクセスポイントコントローラの一実施形態を示す図である。
図1のデバイスが、送信範囲が異なる複数の無線局と通信を行う一実施形態を示す図である。
無線通信を改善するアクセスポイントコントローラを備えるモバイルデバイスの一実施形態を示す図である。
無線アクセスポイントを動的に構成するアクセスポイントコントローラに対応付けられている方法の一実施形態を示す図である。
本明細書では、無線通信を改善する方法、デバイスおよびその他の実施形態の例を説明する。一部の実施形態によると、本開示は、無線通信を行い、他のデバイスに対して無線アクセスポイントとして機能する手持ちデバイスを参照しつつ説明する。このような手持ちデバイスは、マイクロアクセスポイント(μAP)と呼ばれる。マイクロアクセスポイントは、多くの無線デバイスと共にネットワークアクセスを無線で共有することができる。マイクロアクセスポイントは、手持ちデバイスで実現するとしても、専用無線アクセスポイントであるデバイスの特徴を持つ。例えば、マイクロアクセスポイントは、専用無線アクセスポイントと同様の範囲で無線通信を行う。
図1を参照すると、デバイス105で実現されており、無線通信を制御するアクセスポイントコントローラ100の一実施形態が図示されている。アクセスポイントコントローラ100は、より詳細に後述するが、検出ロジック110および調整ロジック120を備える。一実施形態によると、デバイス105は、無線通信を行うべく、無線ネットワークインターフェースカード(NIC)130と、コンプライアンスロジック150とを有する手持ちデバイスである。無線NIC130は、無線アンテナ140に接続されている。無線アンテナ140は、例えば、チップ上で実現される内部アンテナまたは外部アンテナである。一実施形態によると、アクセスポイントコントローラ100は、本明細書で説明する機能のうち1以上を実行する1以上の集積回路を含むチップ上で実現する。
一実施形態によると、デバイス105は、無線アクセスポイント(AP)として動作する。デバイス105が無線信号の通信が行なわれる送信範囲で動作すると仮定する。例えば、図2を参照すると、デバイス105は、無線アクセスポイントとして図示されており、送信範囲は、R1の点線によって表される半径を持つものとして図示されている。このように、デバイス105は、点線で示す円240が取り囲む領域によって表されるカバーエリアを持つ。送信範囲R1は、例えば、アクセスポイントの無線カバー範囲を最大化する最大送信範囲である。しかし、場合によっては、デバイス105等のマイクロアクセスポイントは、多くの場合、より小さいカバーエリア内の、デバイス105に対して物理的により近い位置にあるデバイス(例えば、最大範囲R1未満の距離にあるデバイス)に対するアクセスを供給することがある。例えば、図2には、範囲R1内に配置されている3つの無線局1、2および3が図示されている。このため、デバイス105は、十分な無線カバー範囲を実現するために最大送信範囲R1で常に送信する必要はないので、必要以上に電力を利用していると見なされる。
一実施形態によると、デバイス105は、送信範囲を、アクセスポイントと通信しているデバイスのみを含む距離まで小さくすることによって、無線通信を改善することができる。例えば、図2に図示しているように、デバイス105の送信範囲R1は、デバイス105から最も遠い無線局(無線局1)までの距離よりも大きい。デバイス105は、この状態を検出して、送信範囲を送信範囲R2まで調整/低減させる。このようにして、デバイス105は、デバイス105と通信を行っているデバイス/局(例えば、無線局1、無線局2および無線局3)のみを含む範囲R2で送信を行う。送信範囲R2まで低減することで、送信範囲R2の外部にある無関係のデバイスからの干渉を低減し易くなる。
一実施形態によると、デバイス105は、送信範囲を低減するべく、無線送信レートを上昇させる。実質的な効果としては、信号ノイズ比SNRが変化するので、他の近傍のデバイスに対する通信が無効になる(例えば、送信レートが高くなると、SNRも高くする必要がある)。このため、近傍のデバイスは、高くなったレートで送信されたパケットを検出せず、パケットに関連する処理を実行しないことになる。このようにレートを変更することは、一部のデバイスによって信号が認識されなくなるので、実質的に送信範囲を変更することになる。図2に示すように送信範囲を低減させることによって、デバイス105は、電池残量を節約し、通信レートを改善し、他のデバイスとの干渉が発生しないようにし、および/または、送信を傍受可能なデバイスの数が減るのでセキュリティが改善されるとしてよい。別の実施形態によると、デバイス105はさらに、送信範囲を低減させるべく、送信レートを上昇させることに加えて送信電力を低減する。
一実施形態によると、デバイス105は、スマートフォン、モバイルデバイス、カメラ、手持ちデバイス等で実現する。他の実施形態によると、デバイス105は、スタンドアロン/専用無線アクセスポイントである。一実施形態によると、無線アクセスポイントは、セルラー方式電話接続、イーサネット(登録商標)接続、または、その他のネットワークプロトコルを利用して、インターネット等のネットワークにアクセスする。無線局1、2および3は、例えば、一のデバイスで実現される複数の無線NICである。無線局を含むデバイスは、手持ちデバイス、コンピュータ、ラップトップ、MP3プレーヤ、カメラ、スマートフォン、ゲーム機、PDA等であってよい。
図1を再度参照すると、上述した機能を実現するべく、アクセスポイントコントローラ100は、少なくとも部分的に、デバイス105と通信している局の距離に基づいて、デバイス105の送信設定を制御および調整する。一実施形態によると、アクセスポイントコントローラ100は、デバイス105を調整して、複数の予め定めた/設定した範囲から選択した範囲で信号を送信する。例えば、予め定めた範囲は、100メートル(例えば、範囲R1)、70メートル(例えば、範囲R2)、10メートル(例えば、範囲R3)および/または他の予め設定した範囲を含むとしてよい。各送信範囲を実現するために用いられるさまざまな送信レートおよび/または電力設定は、メモリに格納され、デバイス105を調整するために用いられるとしてよい。特定の範囲に対応付けられている送信レートおよび電力設定は、例えば、実験および試験を行って決定することができる。このため、デバイス105と通信している局の距離に基づき、狭いが十分な送信範囲を選択して、これらの局が選択された範囲内に収まるようにする。
例えば、アクセスポイントコントローラ100の検出ロジック110は、無線局の距離を決定する(例えば、図2に示す無線局1、2および3)。最も遠い距離を特定すると(例えば、図2では無線局1)、検出ロジック110は、最も遠い無線局が、予め設定した範囲の予め定めた距離のうちいずれかの距離に収まるか否かを判断する。この例では、最も遠い局は、最大範囲R1よりも狭い予め設定した送信範囲R2に収まる。このため、デバイス105は、送信範囲R2で動作するとしてよく、依然として無線局群に十分なカバー範囲を提供する。検出ロジック110はこの後、無線NIC130を調整して予め定めた範囲R2で動作するよう、調整ロジック120に通知する。
図2に図示しているようにデバイス105が複数の無線局と通信を行っている場合、デバイス105は、複数の局に対する距離を決定して、これらの距離と、予め定めた距離とを比較して、予め定めた/設定した範囲のうち全ての無線局をカバーするものを判断する。このように、送信範囲が範囲R1から範囲R2または他の範囲に低減されても、無線局とデバイス105との通信が停止することはない。
別の実施形態によると、検出ロジック110は、予め設定した範囲を利用することなく、最も遠い無線局に基づいて送信範囲を動的に調整する。例えば、デバイス105と通信している最も遠い無線局を決定した後、その距離を調整ロジック120に供給する。調整ロジック120はこの後、デバイス105を調整して、少なくとも最も遠い無線局を含む低減した範囲(例えば、範囲R1から、最も遠い局よりも距離が大きい範囲R2に低減する)で送信するようにする。このように、デバイス105は、送信範囲を低減しても、任意の無線局との通信との通信が中断されることはない。
一実施形態によると、検出ロジック110は、デバイス105から無線局の距離を決定するべく、当該無線局から受信したパケットの信号強度を利用する。検出ロジック110は、パケットの信号強度を求めることによって、無線局までの距離を推定することができる。一例を挙げると、検出ロジック110は、対応付けられている無線局からのパケットに対して、受信信号強度指標(RSSI)プロトコルに対応付けられているパラメータを用いて距離を推定する。一般的に、信号強度が高いほど、無線局は近くに位置している。
別の実施形態によると、検出ロジック110は、送信範囲を変えてプローブ要求を送信することによって、無線局までの距離を決定するとしてよい。検出ロジック110は、プローブ要求を利用する場合、プローブ要求毎に送信範囲を変えて、特定のプローブ要求について、無線NIC130で無線局から受信した応答と、送信範囲とを相互に関連付けることで、無線局の距離を求めることができる。例えば、検出ロジック110は、最初に、10メートルである送信範囲で、プローブ要求を送信する。10メートルのプローブ要求に応じて、10メートルの範囲内にあるデバイスのみが当該プローブを受信して返答を送る。検出ロジックはこの後、15メートルの送信範囲でプローブ要求を送り、最大範囲に到達するまで同様に続けるとしてよい。このように、プローブ要求の送信範囲を徐々に大きくしていくことで、さまざまな無線局の距離を決定することができる。
他の実施形態によると、無線局の距離は、無線局からデバイス105への通信で提供される指標を利用することで決定するとしてよい。この指標は、例えば、無線局のユーザによる、無線局が、デバイス105の予め定めた送信範囲内に収まっているという確認である。
一実施形態によると、検出ロジック110はさらに、デバイス105から無線局までの距離を動的に決定する。検出ロジック110は、デバイス105から無線局までの距離を、常にまたは断続的に、確認して、この距離を現在の送信範囲と比較するとしてよい。無線局は、移動可能なデバイスであって、複数の箇所に移動するとしてよい。移動によって無線局がデバイス105に物理的に近くなると、送信範囲をさらに低減するとしてよい。しかし、1以上の局が現在の送信範囲に向って移動すると、範囲を大きくして通信が中断されないようにするとしてよい。このように、検出ロジック110は、無線局の距離を監視して、調整ロジック120が、デバイス105の送信範囲を適切な範囲まで調整することができる。距離を動的に決定することで、調整ロジック120は、送信範囲および送信レートを調整するタイミングを決定し易くなる。
図2に示すように無線通信を改善するためには、調整ロジック120は、例えば、デバイス105の属性を調整して、デバイス105の無線通信方法を変更する。一例を挙げると、調整ロジック120は、
i)デバイス105の送信範囲(例えば、R1)を第2の送信範囲(例えば、R2)に低減して、
ii)デバイス105の送信レートを高くする。調整ロジック120は、無線局はデバイス105から予め定めた距離(例えば、範囲R2)に収まっていると検出ロジック110が判断する場合、送信範囲を小さくして、送信レートを高くする。図2を参照しつつ説明するが、無線局1が、図2でR2および領域250と図示した予め定められた距離内で移動している場合、調整ロジック120は、送信範囲R1をR2の半径に低減する。また、無線局が物理的に近くなっているので、調整ロジック120は、送信レートを高くして、無線局に対するサービスを改善する。
送信範囲の調整に応じてデバイス105がどのように通信を行うかについての相違点に関して、一例をさらに説明するべく、R1が100メートルでR2が10メートルである例を考える。この例では、送信範囲を90メートル低減することで無線通信の品質が改善される。これは、
i)干渉を発生させる多くのデバイスは、範囲内にはもはや存在しておらず、
ii)送信に利用する電力が低減され、
iii)送信レートを大きくすることができる。このため、送信範囲を低減することで、電池寿命の改善および機能の高効率化等、デバイス105の性能が改善する。
一実施形態によると、送信範囲を低減するべく、調整ロジック120は、信号の送信レートを高くすることによって、デバイス105の現在の送信範囲を低減する。別の実施形態によると、調整ロジック120は、デバイス105の送信電力を小さくすると同時に送信レートを高くする。一例を挙げると、調整ロジック120は、無線NIC130内にある送信機への電力を低減する。また、調整ロジック120は、送信電力を低減する前または後に、デバイス105の送信レートを高くする。
一実施形態によると、調整ロジック120は、デバイス105と通信している無線局がサポートしている802.11プロトコルのバージョンに基づき、送信レートを高くする。例えば、無線局がIEEE802.11gプロトコルをサポートしている場合、調整ロジック120は、当該プロトコルがサポートしている第1のレート、例えば、36Mビット/秒から、当該プロトコルがサポートしている第2のレート、例えば、54Mビット/秒に送信レートを大きくするとしてよい。このようにして、デバイス105の無線NIC130は、より大きい送信範囲を維持しつつ、より高いレートで送信することができる。
他の例を挙げると、調整ロジック120は、より大きい増加幅で、例えば、11Mビット/秒から54Mビット/秒へと、送信レートを高くするとしてよい。送信レートの増加幅は、デバイス105と通信している無線局がサポートしている送信レートに応じて決まる。デバイス105が利用している送信レートを無線局がサポートしていない場合、無線局は、無線局が送信可能なタイミングを制御している送信のレートが相対的に高くて解読できないので、デバイス105との間で干渉を発生させる可能性がある。
別の実施形態によると、調整ロジック120はさらに、送信範囲を小さくして、少なくとも部分的に、無線プロフィールに基づいて送信レートを高くする。無線プロフィールは、例えば、全ての無線局が1以上の予め定めた距離内に収まる場合に送信範囲を小さくするべく、これらの予め定めた距離を示すポリシーである。無線プロフィールはさらに、具体的に範囲を予め定めず、最も外側の無線局の距離に基づいて、送信範囲を動的に調整するよう指定しているとしてもよい。別の実施形態によると、無線プロフィールは、無線局に準拠しているデータ送信レートを示す。
図1をさらに参照して説明すると、一実施形態において、デバイス105は、コンプライアンスロジック150を含む。コンプライアンスロジック150は、例えば、現在の送信範囲(例えば、R2)内で無関係の局を監視する。無関係の局とは、無線アクセスポイント範囲内にはあるが、ネットワークにアクセスするためにこの無線アクセスポイントを利用しているデバイスの1つではない無線デバイスである。無関係の局が現在の送信範囲内で検出されると、コンプライアンスロジック150は、少なくとも部分的に、無関係の局の送信レートに基づいて、デバイス105の送信レートを調整する。デバイス105が、無関係の局が解釈可能な送信レートよりも高い送信レートで送信している場合、無関係の局は、知らずにデバイス105と同じタイミングで信号を送信しようと試みているとしてよい。したがって、無関係の局からの送信は、デバイス105からの送信との間で干渉を発生させる可能性がある。このため、一実施形態によると、コンプライアンスロジック150は、送信レートを、無関係の局が解釈可能な送信レートに調整する。このため、デバイス105は、無関係の局を監視して、デバイス105からの送信を無関係の局が解釈できるように送信レートを調整することで、無関係の局との間で干渉が発生しないようにすることができる。このような調整を行うことによって、送信が互いに衝突することで発生する干渉を抑制することができるとしてよい。
続いて図3を参照すると、図3は、モバイルデバイス300に混載されている図1のアクセスポイントコントローラ100の一実施形態を示す図である。本実施形態によると、アクセスポイントコントローラ100は、例えば、命令を格納している非一時的なコンピュータ可読媒体で実現される。命令をプロセッサで実行すると、モバイルデバイス300を制御して上述した機能を実行させる。モバイルデバイス300は、図1の無線NIC130、プロセッサ310、システムバス320、メモリ330、ディスプレイ340、および、セルラー方式ロジック350等のコンポーネントを備えるとしてよい。モバイルデバイス300は、例えば、携帯情報端末(PDA)、ラップトップ、スマートフォン、プリンタ等である。一実施形態によると、モバイルデバイス300は、一連の無線局にネットワークアクセスを提供する。このように、モバイルデバイス300は、上述した無線アクセスポイントとして機能する。
図4を参照すると、例えば、図1および図2のデバイス105、または、図3のモバイルデバイス300が実行し得る方法400の一実施形態が図示されている。本例によると、方法400は、一連の近接した無線局に無線ネットワークアクセスを提供するモバイルデバイス300に基づいて説明する。モバイルデバイス300は、セルラー方式ロジック350または他のネットワークプロトコルを利用してインターネットまたは他のネットワークにアクセスを提供する。このため、上述したように、モバイルデバイス300は、アクセスポイントとして機能し、無線局の距離に基づいて送信範囲および送信レートを調整する。
410において、方法400は、モバイルデバイス300と通信している一連の無線局のうち最も外側にある無線局を判断する。最も外側の無線局は、モバイルデバイス300から物理的に最も離れている無線局である。方法400は、例えば、無線局のうち信号強度が最も弱い無線局を決定することで、最も外側の無線局を決定するとしてよい。
420において、方法400は、モバイルデバイス300から最も外側にある局までの距離を決定する。一例を挙げると、最も外側にある局までの距離は、ユーザ入力によって決定される。ユーザ入力は、例えば、最も外側にある局が無線アクセスプロフィールにおいて定められている距離内にあることを確認する、モバイルデバイス300へのメッセージである。他の例を挙げると、最も外側の局の距離は、当該局から受信する信号強度に基づいて推定される。
430において、最も外側の局までの距離を決定し、この距離がモバイルデバイス300の現在の送信範囲未満であると判断することに応じて、モバイルデバイス300の送信電力を低減する。送信電力を低減することで、送信範囲を低減する。このようにして、モバイルデバイス300は、最も外側の局よりも外部で通信を行っているほかの無線デバイスとの間で発生する干渉を低減または除去する。一実施形態によると、方法400は、最も外側にある局までの距離が短くなるにつれて、動的に送信電力を低減することを含む。別の実施形態によると、方法400は、最も外側の局が予め定めた範囲内にある場合に送信電力を低減する。
440において、方法400は、送信レートに関して局に対してポーリングを行う。これは、各局に対してサポートしている最大送信レートを特定するように要求するプローブ要求を送ることを含むとしてよい。方法400はこの後、全ての局が対応可能な最も高い送信レートを選択することによって(例えば、全ての局が共有している最も高い送信レート)、プローブ応答から最適送信レートを決定する。このようにして、方法400は、選択された送信レートを全局がサポートするようにする。一例を挙げると、プローブ応答は、IEEE802.11a、802.11b、802.11g、802.11n等の、局がサポートしているプロトコルを含む。
450において、方法400は、例えば、決定された距離および最適な送信レートに基づいて、モバイルデバイス300の送信レートを上昇させる。他の実施形態によると、方法400は、最適な送信レートのみに基づいて、送信レートを上昇させるとしてもよい。
別の実施形態によると、方法400は、430において送信電力を低減することなく通信に利用される送信レートを上昇させることによって、送信範囲を低減する。例えば、第1のレートからより高い/早い第2のレートへと送信レートを上昇させることによって、送信範囲が小さくなる。このため、送信範囲は、送信レートを上昇させることによって、および/または、送信電力を低減することによって、低減されるとしてよい。
本発明に係るシステムおよび方法によると、アクセスポイントコントローラ100は適宜、送信電力を低減して、および/または、送信レートを上昇させる。無線通信においてこのような調整を行うことによって、無関係の無線局との間で干渉が発生しないようになり、無線アクセスポイントの電池寿命が長寿命化し、応答時間が改善されるとしてよい。アクセスポイントコントローラはさらに、送信電力を低減することに組み合わせて、送信レートを上昇させることによって、電池寿命を長寿命化するとしてよい。送信レートを上昇させることによって無線アクセスポイントが送信している時間が短くなるので、省電力にもつながるとしてよい。
<定義>
以下では、本明細書で用いている用語のうち選択されたものの定義を説明する。定義には、ある用語の範囲に含まれ、実施するために利用されるコンポーネントのさまざまな例および/または形態を含む。挙げる例は、限定を目的としたものではない。用語は、単数形および複数形のいずれも、定義に含められるものであってよい。
「一実施形態」、「ある実施形態」、「一例」、「例」等に言及する場合、説明している実施形態または例が、特定の特徴、構造、特性、特質、要素、または、限定を含むが、全ての実施形態または例が必ずしもこの特定の特徴、構造、特性、特質、要素、または、限定を含むものではないことを意味する。さらに、「一実施形態において」という表現を繰り返し用いているが、その可能性はあるが、必ずしも同じ実施形態を意味するものではない。
本明細書で用いられる場合、「ロジック」は、これに限定されるものではないが、ハードウェア、ファームウェア、非一時的な媒体に格納されている命令、または、マシンで実行されている命令、および/または、機能または動作を実行するべくこれらを組み合わせたもの、および/または、別のロジック、方法および/またはシステムで機能または動作を実行させるべくこれらを組み合わせたものを含む。ロジックは、マイクロプロセッサ、分離したロジック(例えば、ASIC)、アナログ回路、デジタル回路、プログラムされたロジックデバイス、命令を含むメモリデバイス等を含むとしてよい。ロジックは、1以上のゲート、複数のゲートの組み合わせ、または、他の回路素子を含むとしてよい。複数のロジックについて説明している場合、複数のロジックを1の物理的なロジックに組み込むことが可能であるとしてよい。同様に、一のロジックを説明している場合、この一のロジックを複数の物理的なロジックで分散させることが可能であるとしてよい。本明細書で説明するコンポーネントおよび機能のうち1以上は、ロジック素子のうち1以上を用いて実現されるとしてよい。
説明を簡潔にするべく、図示した方法は、一連のブロックとして図示および説明されている。方法は、一部のブロックを、図示および説明している順序とは別の順序で実行することができ、および/または、他のブロックと同時に実行することができるので、図示および説明しているブロックの順序に限定されない。さらに、図示したブロックの全てを、例示した方法を実施する際に利用しなくてもよい。ブロックは、組み合わせるとしてもよいし、複数に分割するとしてもよい。さらに、さらなる方法および/または別の方法は、図示されたブロック以外のさらなるブロックを利用することができる。
詳細な説明または請求項で「含む(include)」という用語を用いている場合、「備える(comprise)」という用語が請求項において移行用語として利用されている場合の解釈と同様の包含関係を持つものとする。
一例となるシステム、方法等を例を挙げながら説明してきた。そして、例は非常に詳細に説明してきた。しかし、添付請求項の範囲をこのような詳細な内容に限定または減縮することは出願人の意図するところではない。言うまでもなく、本明細書で説明したシステム、方法等を説明することを目的として、コンポーネントまたは方法について考えられる全ての組み合わせを説明することは不可能である。このため、本開示は、具体的且つ詳細な内容、代表的な装置、および、図示および説明した例に限定されることはない。このように、本願は、添付した特許請求の範囲に含まれる代替例、変形例および変更例を含むものとする。

Claims (20)

  1. 無線アクセスポイントを制御するアクセスポイントコントローラであって、
    前記無線アクセスポイントと無線通信を行っている無線局が、前記無線アクセスポイントに対して予め定めた距離内にあるか否かを判断する検出ロジックと、
    前記無線局が前記無線アクセスポイントに対して前記予め定めた距離内にあることに応じて、前記無線アクセスポイントの第1の送信範囲を、前記無線アクセスポイントの第1の送信レートを第2の送信レートまで増加させることによって、第2の送信範囲に低減する調整ロジックと
    を備え、
    前記無線アクセスポイントは、前記第1の送信範囲において前記第1の送信レートで信号を送信するアクセスポイントコントローラ。
  2. 前記調整ロジックはさらに、前記無線アクセスポイントの送信電力を低減することによって前記第1の送信範囲を低減する請求項1に記載のアクセスポイントコントローラ。
  3. 前記検出ロジックは、前記無線局から受信したパケットに基づいて前記無線局の信号強度を決定することによって、前記無線局が前記予め定めた距離内にあるか否かを判断する請求項1または2に記載のアクセスポイントコントローラ。
  4. 前記第2の送信範囲において無関係の局を監視して、前記第2の送信範囲において前記無関係の局が検出されると、前記無関係の局の送信レートに少なくとも部分的に基づいて、前記無線アクセスポイントの前記第2の送信レートを調整するコンプライアンスロジックをさらに備え、
    前記無関係の局は、前記無線アクセスポイントを介してネットワークに対するアクセスを持つ一連の無線局に含まれていない無線局である請求項1から3のいずれか一項に記載のアクセスポイントコントローラ。
  5. 前記検出ロジックはさらに、前記無線アクセスポイントから前記無線局までの距離が変化すると、前記無線アクセスポイントから前記無線局までの距離を動的に判断する請求項1から4のいずれか一項に記載のアクセスポイントコントローラ。
  6. 前記調整ロジックはさらに、無線プロフィールに少なくとも部分的に基づいて、前記第1の送信範囲を低減し、前記第1の送信レートを増加させる請求項1から5のいずれか一項に記載のアクセスポイントコントローラ。
  7. 前記アクセスポイントコントローラは、前記無線アクセスポイントにおいて実現され、前記無線アクセスポイントは、スマートフォン、モバイルデバイス、無線ネットワークアクセスポイント、カメラ、または、手持ちデバイスで実現される請求項1から6のいずれか一項に記載のアクセスポイントコントローラ。
  8. 無線アクセスポイントを動作させる方法であって、
    前記無線アクセスポイントは、第1の送信範囲において第1の送信レートで信号を送信し、
    前記方法は、
    前記無線アクセスポイントと無線通信を行っている無線局が、前記無線アクセスポイントに対して予め定めた距離内にあるか否かを判断する段階と、
    前記無線局が前記無線アクセスポイントに対して前記予め定めた距離内にあることに応じて、前記無線アクセスポイントの前記第1の送信範囲を、前記無線アクセスポイントの前記第1の送信レートを第2の送信レートまで増加させることによって、第2の送信範囲に低減する段階と
    を備える方法。
  9. 前記無線局が前記予め定めた距離内にあるか否かを判断する段階は、前記無線局の信号強度を決定して、前記無線局の前記信号強度が、前記無線アクセスポイントと通信している一連の無線局から最も弱い信号強度であるか否かを特定する段階を有する請求項8に記載の方法。
  10. 前記無線アクセスポイントと通信している一連の無線局に対して送信レートに関してポーリングを行うことによって前記無線局について最適な送信レートを判断して、前記一連の無線局の前記送信レートのうち最も高い共通送信レートを、前記最適な送信レートとして、選択する段階をさらに備える請求項8または9に記載の方法。
  11. 前記無線アクセスポイントの前記第1の送信レートを前記第2の送信レートに増加させることは、少なくとも部分的に、前記予め定めた距離および前記最適な送信レートに基づいて行われる請求項10に記載の方法。
  12. 前記第1の送信範囲を低減することは、前記無線局についての距離が小さくなると、前記無線アクセスポイントの送信電力を動的に低減することを含む請求項8から11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記送信電力を低減することによって、前記第1の送信範囲を低減させる請求項12に記載の方法。
  14. 前記無線アクセスポイントと通信している一連の局に含まれていない無関係の局を監視して、前記無関係の局を検出することに応じて前記第2の送信レートを調整する段階をさらに備える請求項8から13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 第1の送信範囲において第1の送信レートで信号を送信する無線アクセスポイントに、
    前記無線アクセスポイントと無線通信を行っている無線局が、前記無線アクセスポイントに対して予め定めた距離内にあるか否かを判断する手順と、
    前記無線局が前記無線アクセスポイントに対して前記予め定めた距離内にあることに応じて、前記無線アクセスポイントの前記第1の送信範囲を、前記無線アクセスポイントの前記第1の送信レートを第2の送信レートまで増加させることによって、第2の送信範囲に低減する手順と
    を実行させるためのプログラム。
  16. 前記第1の送信範囲を低減する手順は、一連の予め定めた送信範囲から低減後の送信範囲を選択して、前記無線アクセスポイントの前記第1の送信範囲を前記低減後の送信範囲に調整する手順を有する請求項15に記載のプログラム。
  17. 前記第1の送信レートを増加させることは、前記無線局の最適な送信レートを決定すると前記第1の送信レートを増加させることを含む請求項15または16に記載のプログラム。
  18. 前記第1の送信範囲を低減する手順は、前記無線アクセスポイントと通信している一連の局において最も遠い無線局が近接しており前記予め定めた距離内にあると判断すると、前記無線アクセスポイントの送信電力を低減することで、前記送信電力を調整して、低減後の送信範囲で前記無線アクセスポイントに信号を送信させて、無関係の無線局との間で干渉が発生しないようにする手順を有する請求項15から17のいずれか一項に記載のプログラム。
  19. 前記最も遠い無線局が近接していると判断することは、前記無線アクセスポイントに対する1以上の無線局が近接しているか否かを、前記1以上の無線局からの無線信号の信号強度を決定することによって決定することを含む請求項18に記載のプログラム。
  20. 前記プログラムは、デバイス内で実行され、前記デバイスは、スマートフォン、モバイルデバイス、無線ネットワークアクセスポイント、カメラ、または、手持ちデバイスである請求項15から19のいずれか一項に記載のプログラム。
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