JP2005065125A - 処理引継システム、処理引継装置、処理引継方法及び処理引継プログラム - Google Patents

処理引継システム、処理引継装置、処理引継方法及び処理引継プログラム Download PDF

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崇司 笹井
Masashi Kimoto
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Abstract

【課題】
使い勝手を格段と向上させ得る処理引継システム、処理引継装置、処理引継方法及び処理引継プログラムを実現する。
【解決手段】
パーソナルコンピュータ3は、例えば音楽「赤トンボ」を再生しているカメラ付PDA2が接近していることを認識すると、オーディオ機器5に対して当該「赤トンボ」の続きを再生開始させるようにする一方、カメラ付PDA2に対して当該「赤トンボ」の再生を停止させる。またオーディオ機器5が音楽「赤トンボ」を再生している際に、カメラ付PDA2が離開していくことを認識すると、カメラ付PDA2に対して当該「赤トンボ」の続きを再生開始させるようにする一方、オーディオ機器5に対して当該「赤トンボ」の再生を停止させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は処理引継システム、処理引継装置、処理引継方法及び処理引継プログラムに関し、例えば、PDA(Personal Digital Assistance)が再生していた音楽の続きをオーディオ機器に再生させる場合に適用して好適なものである。
PDAを始めとする近年の携帯端末には多様な機能が備えられている。例えば近年のPDAは、スケジュール管理機能に加えて音楽再生機能等も有しているので、ユーザは外出先において気軽に音楽を聴くことができる(例えば特許文献1)。
特開2002−358287公報
ところで一般的に、このようなPDAと比べると自宅に設置されるようなオーディオ機器の方が音質は良い。従ってユーザによっては、自宅に帰宅するまでPDAを介して所望の音楽を聴くようにし、自宅に帰宅したときは当該自宅に設置されているオーディオ機器を介してかかる音楽の続きを聴くようなことが行われる。
このときかかるオーディオ機器において、PDAでこれまで再生されていた音楽の続きを自動的に再生開始することができれば、ユーザに対して何ら操作を行わせなくて良く、かくして使い勝手を向上させることができると考えられる。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、使い勝手を格段と向上させ得る処理引継システム、処理引継装置、処理引継方法及び処理引継プログラムを提案しようとするものである。
かかる課題を解決するために本発明においては、携帯端末及び当該携帯端末と無線通信する処理引継装置からなる処理引継システムにおいて、処理引継装置は、携帯端末の接近及び離開を認識する接近・離開認識手段と、接近・離開認識手段によって携帯端末の接近を認識すると、携帯端末の処理を処理引継装置側に引き継ぎ、接近・離開認識手段によって携帯端末の離開を認識すると、処理引継装置側の処理を携帯端末に引き継がせる処理引継手段とを設けるようにした。
この結果この処理引継システムによれば、携帯端末が処理引継装置に接近したとき、ユーザに何ら操作を行わせることなく、携帯端末の処理の続きを処理引継装置側で実行することができ、また逆に携帯端末が処理引継装置から離れていくときも、ユーザに何ら操作を行わせることなく、処理引継装置側の処理の続きを携帯端末で実行することができる。
また本発明においては、携帯端末と無線通信する処理引継装置において、携帯端末の接近及び離開を認識する接近・離開認識手段と、接近・離開認識手段によって携帯端末の接近を認識すると、携帯端末の処理を処理引継装置側に引き継ぎ、接近・離開認識手段によって携帯端末の離開を認識すると、処理引継装置側の処理を携帯端末に引き継がせる処理引継手段とを設けるようにした。
この結果この処理引継装置によれば、携帯端末が処理引継装置に接近したとき、ユーザに何ら操作を行わせることなく、携帯端末の処理の続きを処理引継装置側で実行することができ、また逆に携帯端末が処理引継装置から離れていくときも、ユーザに何ら操作を行わせることなく、処理引継装置側の処理の続きを携帯端末に実行させることができる。
さらに本発明においては、携帯端末と無線通信する処理引継装置の処理引継方法において、携帯端末の接近及び離開を認識する接近・離開認識ステップと、接近・離開認識ステップによって携帯端末の接近を認識すると、携帯端末の処理を処理引継装置側に引き継ぎ、接近・離開認識手段によって携帯端末の離開を認識すると、処理引継装置側の処理を携帯端末に引き継がせる処理引継ステップとを設けるようにした。
この結果この処理引継方法によれば、携帯端末が処理引継装置に接近したとき、ユーザに何ら操作を行わせることなく、携帯端末の処理の続きを処理引継装置側で実行することができ、また逆に携帯端末が処理引継装置から離れていくときも、ユーザに何ら操作を行わせることなく、処理引継装置側の処理の続きを携帯端末に実行させることができる。
さらに本発明においては、携帯端末と無線通信する処理引継装置に対して実行させる処理引継プログラムにおいて、携帯端末の接近及び離開を認識する接近・離開認識ステップと、接近・離開認識ステップによって携帯端末の接近を認識すると、携帯端末の処理を処理引継装置側に引き継ぎ、接近・離開認識手段によって携帯端末の離開を認識すると、処理引継装置側の処理を携帯端末に引き継がせる処理引継ステップとを設けるようにした。
この結果この処理引継プログラムによれば、携帯端末が処理引継装置に接近したとき、ユーザに何ら操作を行わせることなく、携帯端末の処理の続きを処理引継装置側で実行することができ、また逆に携帯端末が処理引継装置から離れていくときも、ユーザに何ら操作を行わせることなく、処理引継装置側の処理の続きを携帯端末に実行させることができる。
本発明によれば、携帯端末及び当該携帯端末と無線通信する処理引継装置からなる処理引継システムにおいて、処理引継装置は、携帯端末の接近及び離開を認識する接近・離開認識手段と、接近・離開認識手段によって携帯端末の接近を認識すると、携帯端末の処理を処理引継装置側に引き継ぎ、接近・離開認識手段によって携帯端末の離開を認識すると、処理引継装置側の処理を携帯端末に引き継がせる処理引継手段とを設けるようにしたことにより、携帯端末が処理引継装置に接近したとき、ユーザに何ら操作を行わせることなく、携帯端末の処理の続きを処理引継装置側で実行することができ、また逆に携帯端末が処理引継装置から離れていくときも、ユーザに何ら操作を行わせることなく、処理引継装置側の処理の続きを携帯端末で実行することができ、この結果、使い勝手を格段と向上させ得る処理引継システムを実現することができる。
また本発明によれば、携帯端末と無線通信する処理引継装置において、携帯端末の接近及び離開を認識する接近・離開認識手段と、接近・離開認識手段によって携帯端末の接近を認識すると、携帯端末の処理を処理引継装置側に引き継ぎ、接近・離開認識手段によって携帯端末の離開を認識すると、処理引継装置側の処理を携帯端末に引き継がせる処理引継手段とを設けるようにしたことにより、携帯端末が処理引継装置に接近したとき、ユーザに何ら操作を行わせることなく、携帯端末の処理の続きを処理引継装置側で実行することができ、また逆に携帯端末が処理引継装置から離れていくときも、ユーザに何ら操作を行わせることなく、処理引継装置側の処理の続きを携帯端末に実行させることができ、この結果、使い勝手を格段と向上させ得る処理引継装置を実現することができる。
さらに本発明によれば、携帯端末と無線通信する処理引継装置の処理引継方法において、携帯端末の接近及び離開を認識する接近・離開認識ステップと、接近・離開認識ステップによって携帯端末の接近を認識すると、携帯端末の処理を処理引継装置側に引き継ぎ、接近・離開認識手段によって携帯端末の離開を認識すると、処理引継装置側の処理を携帯端末に引き継がせる処理引継ステップとを設けるようにしたことにより、携帯端末が処理引継装置に接近したとき、ユーザに何ら操作を行わせることなく、携帯端末の処理の続きを処理引継装置側で実行することができ、また逆に携帯端末が処理引継装置から離れていくときも、ユーザに何ら操作を行わせることなく、処理引継装置側の処理の続きを携帯端末に実行させることができ、この結果、使い勝手を格段と向上させ得る処理引継方法を実現することができる。
さらに本発明によれば、携帯端末と無線通信する処理引継装置に対して実行させる処理引継プログラムにおいて、携帯端末の接近及び離開を認識する接近・離開認識ステップと、接近・離開認識ステップによって携帯端末の接近を認識すると、携帯端末の処理を処理引継装置側に引き継ぎ、接近・離開認識手段によって携帯端末の離開を認識すると、処理引継装置側の処理を携帯端末に引き継がせる処理引継ステップとを設けるようにしたことにより、携帯端末が処理引継装置に接近したとき、ユーザに何ら操作を行わせることなく、携帯端末の処理の続きを処理引継装置側で実行することができ、また逆に携帯端末が処理引継装置から離れていくときも、ユーザに何ら操作を行わせることなく、処理引継装置側の処理の続きを携帯端末に実行させることができ、この結果、使い勝手を格段と向上させ得る処理引継プログラムを実現することができる。
以下図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
(1)無線通信システムの全体構成
図1において、1は全体として無線通信システムを示し、例えば、ユーザによって携帯されるカメラ付PDA(Personal Digital Assistance)2と、当該ユーザの自宅内に敷設されているホームネットワークHNに属するパーソナルコンピュータ3とを有している。
パーソナルコンピュータ3は、ホームネットワークHN内のルータ4と、所定の無線接続方式(例えばIEEE802.11b)に従って無線通信し、これにより当該ルータ4を介してオーディオ機器5とデータ通信し得るようになされている。因みにこのホームネットワークHN内においては、IP(Internet Protocol)に基づく通信が行われるようになされている。
ルータ4は、ホームネットワークHNとインターネット6とを接続するゲートウェイとして機能する。例えばこのルータ4は、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber
Line)網を介してインターネット6と常時接続するようになされている。
一方、カメラ付PDA2は、ホームネットワークHN内のパーソナルコンピュータ3と、ブルートゥース(Bluetooth(R))通信に準拠した無線接続方式に従って、近距離無線通信し得るようになされている。
なお本実施の形態の場合、カメラ付PDA2とパーソナルコンピュータ3との間における近距離無線通信においては、ブルートゥース(R)通信におけるPAN(Personal Area Network)プロファイルが適用されている。このPANプロファイルとは、イーサネット(R)をエミュレーションするためのプロファイルであり、アドホックなIPネットワークを想定して規定されたものである。これによりカメラ付PDA2は、パーソナルコンピュータ3との間でIPに従った通信を行うことができ、またこの結果、パーソナルコンピュータ3を介してホームネットワークHN中のルータ4及びオーディオ機器5とも、IPに基づいて相互に通信することができる。
また本実施の形態の場合、オーディオ機器5、パーソナルコンピュータ3及びカメラ付PDA2との間では、UPnP(R)に準拠した方式により、各種サービスや各種データを相互に提供し得るようになされている。
(2)ルータの回路構成
次にルータ4の回路構成について図2を用いて説明する。このルータ4は、当該ルータ4を統括的に制御するCPU(Central
Processing Unit)20にバス21を介して、ROM(Read Only Memory)22、RAM(Random Access Memory)23、入出力インターフェース部24が接続されて構成されている。またこの入出力インターフェース部24に対しては、ADSL通信部25、イーサネット(R)に準拠した方式によりホームネットワークHNと接続するための有線LAN通信部26、無線LAN通信部27及び記憶部28が接続されて構成されている。
例えばROM22には、基本プログラムや通信制御プログラム等の各種プログラムが予め格納されている。CPU20は、これら各種プログラムをROM22から適宜読み出して、これをRAM23に展開して実行することにより、ルータ4の各回路部を制御して各種処理を実行するようになされている。
ADSL通信部25は、例えばADSL網を介してインターネット6と接続し、有線LAN通信部26は、10BASE−Tケーブル等を介してホームネットワークHNと接続し、無線LAN通信部27は、アンテナ29を介してパーソナルコンピュータ3と所定の無線接続方式(例えばIEEE802.11b)に従って無線通信する。
CPU20は、上述の通信制御プログラムに従って、これらADSL通信部25、有線LAN通信部26及び無線LAN通信部27を制御することにより、ルータ4を通過するパケットデータを適切にルーティングし得るようになされている。
(3)パーソナルコンピュータの回路構成
次にパーソナルコンピュータ3の回路構成について図3を用いて説明する。パーソナルコンピュータ3は、当該パーソナルコンピュータ3を統括的に制御するCPU30にバス31を介して、ROM32、RAM33、入出力インターフェース部34が接続されて構成されている。またこの入出力インターフェース部34に対しては、液晶ディスプレイ等からなる表示部35、キーボード等からなる操作部36、近距離無線通信部37、無線LAN通信部38、記憶部39、ドライブ部40、及びスピーカ等からなるオーディオ出力部41が接続されて構成されている。
例えばROM32には、基本プログラム、通信制御プログラム、スケジューラプログラム、静止画像データを編集処理するための編集プログラム、記憶部39等に記憶されている音楽データを再生するための音楽再生プログラム、引継処理(後述する)を実行するための引継処理プログラム等の各種プログラムが予め格納されている。CPU30は、これら各種プログラムをROM32から適宜読み出して、これをRAM33に展開して実行することにより、パーソナルコンピュータ3の各回路部を制御して各種処理を実行するようになされている。
例えばCPU30は、ユーザにより操作部36を介して、スケジュールを変更するための操作が行われたことを認識すると、スケジューラプログラムに従ってスケジューリング処理を実行することにより、記憶部39に記憶されているスケジュールデータを書き換える。またCPU30は、ユーザにより操作部36を介してスケジュールを表示するための操作が行われたことを認識すると、スケジューラプログラムに従ってスケジュール表示処理を実行することにより、記憶部39に記憶されているスケジュールデータを読み出し、これに基づいて当該ユーザのスケジュールを表示部35に表示する。
近距離無線通信部37は、アンテナ42を介してカメラ付PDA2とブルートゥース(R)に準拠した無線通信を行い、無線LAN通信部38は、アンテナ43を介してルータ4と所定の無線接続方式(例えばIEEE802.11b)に従って無線通信する。
CPU30は、上述の通信制御プログラムに従って、これら近距離無線通信部37、無線LAN通信部38を制御することにより、カメラ付PDA2やルータ4等とデータ通信し得るようになされている。
ドライブ部40は、CPU30からの命令に応じて、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、半導体メモリ等の各種メディアに対するデータの書き込み、及び当該各種メディアからのデータの読み出しを行う。
またオーディオ出力部41は、CPU30からの命令に応じて、例えば記憶部39に記憶されている音楽データを読み出し、これに基づく音楽を出力する。
(4)カメラ付PDAの回路構成
次にカメラ付PDA2の回路構成について図4を用いて説明する。カメラ付PDA2は、当該カメラ付PDA2を統括的に制御するためのCPU50にバス51を介して、ROM52、RAM53、入出力インターフェース部54が接続されて構成されている。またこの入出力インターフェース部54に対しては、液晶ディスプレイ等からなる表示部55、テンキー等の各種キーからなる操作部56、近距離無線通信部57、記憶部58、ドライブ部59、カメラ等からなる撮像部60、及びイヤホン等からなるオーディオ出力部61が接続されて構成されている。
例えばROM52には、基本プログラム、通信制御プログラム、スケジューラプログラム、撮像部60を制御して静止画像を撮像する撮像プログラム、記憶部58等に記憶されている音楽データを再生する音楽再生プログラム等の各種プログラムが予め格納されている。CPU50は、これら各種プログラムをROM52から適宜読み出して、これをRAM53に展開して実行することにより、カメラ付PDA2の各回路部を制御して各種処理を実行するようになされている。
例えばCPU50は、ユーザにより操作部56を介して、スケジュールを変更するための操作が行われたことを認識すると、スケジューラプログラムに従ってスケジューリング処理を実行することにより、記憶部58に記憶されているスケジュールデータを書き換える。またCPU50は、ユーザにより操作部56を介してスケジュールを表示するための操作が行われたことを認識すると、スケジューラプログラムに従ってスケジュール表示処理を実行することにより、記憶部58に記憶されているスケジュールデータを読み出し、これに基づいて当該ユーザのスケジュールを表示部55に表示する。
近距離無線通信部57は、アンテナ62を介してパーソナルコンピュータ3とブルートゥース(R)に準拠した無線通信を行う。
CPU50は、上述の通信制御プログラムに従って、近距離無線通信部57を制御することにより、パーソナルコンピュータ3とデータ通信し得、また当該パーソナルコンピュータ3を介してホームネットワークHN中のルータ4や、その先のオーディオ機器5ともデータ通信し得るようになされている。
ドライブ部59は、CPU50からの命令に応じて、半導体メモリ等の各種メディアに対するデータの書き込み、及び当該各種メディアからのデータの読み出しを行う。
撮像部60は、CPU50からの命令に応じて、ユーザ任意の被写体を撮像する撮像処理を実行し、この結果得られた静止画像データを記憶部58に記憶する。
オーディオ出力部61は、CPU50からの命令に応じて、例えば記憶部58に予め記憶されている音楽データを読み出し、これに基づく音楽を出力する。
(5)オーディオ機器の回路構成
次にオーディオ機器5の回路構成について図5を用いて説明する。オーディオ機器5は、当該オーディオ機器5を統括的に制御するCPU70にバス71を介して、ROM72、RAM73、入出力インターフェース部74が接続されて構成されている。またこの入出力インターフェース部74に対しては、液晶ディスプレイ等からなる表示部75、音楽再生ボタンや音楽停止ボタン等からなる操作部76、有線LAN通信部77、記憶部78、ドライブ部79、及びスピーカ等からなるオーディオ出力部80が接続されて構成されている。
例えばROM72には、基本プログラム、通信制御プログラム、音楽再生プログラム等の各種プログラムが予め格納されている。CPU70は、これら各種プログラムをROM72から適宜読み出して、これをRAM73に展開して実行することにより、オーディオ機器5の各回路部を制御して各種処理を実行するようになされている。
有線LAN通信部77は、10BASE−Tケーブル等を介してホームネットワークHNと接続する。
ドライブ部79は、CPU70からの命令に応じて、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、半導体メモリ等の各種メディアに対するデータの書き込み、及び当該各種メディアからのデータの読み出しを行う。
オーディオ出力部80は、CPU70からの命令に応じてドライブ部79を制御し、これにより、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、半導体メモリ等の各種メディアから音楽データを読み出し、これに基づく音楽を出力する。
またオーディオ出力部80は、例えば有線LAN通信部77を介してパーソナルコンピュータ3にアクセスして、パーソナルコンピュータ3の記憶部39に記憶されている音楽データを参照し、当該音楽データに基づく音楽をストリーミング再生し得るようにもなされている。
(6)引継処理手順
本実施の形態においては、ユーザによって携帯されて使用されるカメラ付PDA2、ホームネットワークHNに属するパーソナルコンピュータ3及びオーディオ機器5が連携して引継処理を実行するようになされている。以下ではこの引継処理について説明する。
(6−1)カメラ付PDA接近時の引継処理手順
まず最初に、図6及び図7に示すシーケンスチャートを用いて説明する。ここでは、カメラ付PDA2を携帯しているユーザが、ホームネットワークHN中のパーソナルコンピュータ3に接近している場合を想定する。
ステップSP1においてカメラ付PDA2のCPU50は、通信制御プログラムに従って所定の待受け処理を実行することにより、ブルートゥース(R)通信による接続が可能な待受け状態に移行し、ステップSP2へ移る。
本実施の形態の場合、この待受け状態にあるカメラ付PDA2は、いわゆる問い合わせスキャン(Inquiry
Scan)と呼ばれる状態にあり、これにより他の機器から問い合わせ(Inquiry)信号を受信すると、ブルートゥース(R)接続するために必要な情報(以下、これを接続情報と呼ぶ)を、当該他の機器へ送信するようになされている。また、この待受け状態にあるカメラ付PDA2は、いわゆる呼び出しスキャン(Page Scan)と呼ばれる状態にもあり、これにより他の機器から呼び出し(Page)信号を受信したときも、これに対して適切に応答し得るようになされている。
ステップSP2においてパーソナルコンピュータ3のCPU30は、通信制御プログラムに従って、問い合わせ信号を周辺に送信するための問い合わせ処理を実行し、ステップSP3へ移る。
ステップSP3において、パーソナルコンピュータ3に接近しつつあるカメラ付PDA2のCPU50は、パーソナルコンピュータ3から問い合わせ信号を受信すると、受信した問い合わせ信号に基づいてRSSI(受信信号強度表示:Received Signal Strength
Indicator)を算出し、当該算出結果を記したRSSI算出結果情報を生成する。そしてカメラ付PDA2のCPU50は、パーソナルコンピュータ3からの問い合わせ信号に対する応答として、カメラ付PDA2の接続情報をRSSI算出結果情報と共にパーソナルコンピュータ3に対して送信し、ステップSP4へ移る。
因みにこのカメラ付PDA2の接続情報には、例えば、カメラ付PDA2を識別するためのデバイスアドレス「01:02:03:04:05:06」も記されている。
ステップSP4においてパーソナルコンピュータ3のCPU30は、カメラ付PDA2からRSSI算出結果情報及び接続情報を受信すると、受信した接続情報に基づいて当該カメラ付PDA2のデバイスアドレス「01:02:03:04:05:06」を認識し、このデバイスアドレス「01:02:03:04:05:06」が、記憶部39に記憶されている動作内容定義テーブルTBL1(図8)の機器識別子欄CLM1に存在するか否かを判定する。
因みに本実施の形態の場合、パーソナルコンピュータ3とブルートゥース(R)通信に準拠して近距離無線接続する機器(以下、これを近距離無線接続機器と呼ぶ)が既に決定されている。そして、これら近距離無線接続機器のデバイスアドレスは、動作内容定義テーブルTBL1の機器識別子欄CLM1に対して予め記されている。
この場合、カメラ付PDA2のデバイスアドレス「01:02:03:04:05:06」が、動作内容定義テーブルTBL1の機器識別子欄CLM1に存在するので、パーソナルコンピュータ3のCPU30は、カメラ付PDA2を引継処理すべき近距離無線接続機器と判定し、ステップSP4で肯定結果を得てステップSP5へ移る。因みにこのステップSP4において否定結果が得られた場合、パーソナルコンピュータ3のCPU30は、上述のステップSP2へ戻る。
ステップSP5においてパーソナルコンピュータ3のCPU30は、カメラ付PDA2が接近しているのか又は離れていくのか(以下適宜、「離れる」ことを「離開する」とも呼ぶ)を認識するための接近・離開認識処理を実行し、カメラ付PDA2が接近していることを認識すると、ステップSP6で肯定結果が得られるので、次のステップSP7A及び7Bへ移る。
実際上この接近・離開認識処理では、カメラ付PDA2から受信したRSSI算出結果情報に基づき、このカメラ付PDA2がパーソナルコンピュータ3を中心とする所定範囲内(例えば、10[m]範囲内)に進入したか否かを判定する。例えば、このRSSI算出結果情報に示されている受信信号強度の値が所定値よりも大きいとき、カメラ付PDA2が所定範囲内に進入していると判定し、これに対して当該受信信号強度の値が所定値以下であるとき、カメラ付PDA2が所定範囲外に存在すると判定する。そしてパーソナルコンピュータ3のCPU30は、カメラ付PDA2が所定範囲外に存在すると判定した場合、カメラ付PDA2が離開していく状態にあると判断し、また逆にカメラ付PDA2が所定範囲内に進入していると判定した場合、カメラ付PDA2が接近している状態にあると判断する。
因みにこの接近・離開認識処理において、カメラ付PDA2が接近も離開もしていない状態、すなわちカメラ付PDA2がパーソナルコンピュータ3周辺に留まっている状態にあることを認識すると、このときパーソナルコンピュータ3のCPU30は、ステップSP6で否定結果を得て、上述のステップSP2へ戻るようになされている。
ステップSP7A及びステップSP7Bにおいて、パーソナルコンピュータ3のCPU30及びカメラ付PDA2のCPU50は、所定の接続処理を行うことにより、パーソナルコンピュータ3及びカメラ付PDA2の間で、ブルートゥース(R)通信による近距離無線接続を確立する。
続くステップSP8においてパーソナルコンピュータ3のCPU30は、カメラ付PDA2の状態(本実施の形態の場合、カメラ付PDA2における音楽再生処理の状態、バッテリー残量の状態、及びカメラ付PDA2の記憶部58に記憶されている静止画像データの状態)を通知するように要求するための状態通知要求信号を、このカメラ付PDA2に対して送信し、ステップSP9へ移る。
ステップSP9においてカメラ付PDA2のCPU50は、パーソナルコンピュータ3から状態通知要求信号を受信すると、これに応じて、例えば音楽再生処理を現在実行している旨と、当該再生している音楽の曲名「赤トンボ」及び現在の再生位置「1:30」と、自身のバッテリー残量が「少ない」旨と、記憶部39に新規の静止画像データが記憶されている旨とを記したカメラ付PDA状態情報を生成した後、これをパーソナルコンピュータ3に対して送信する。
そして、このカメラ付PDA状態情報を受信したパーソナルコンピュータ3のCPU30は、サブルーチンSRT1(図7)へ移って動作内容決定処理を実行開始する。ここでは、この動作内容決定処理の手順について、図9を用いて説明する。
ステップSP21においてパーソナルコンピュータ3のCPU30は、所定の処理を実行することにより、ホームネットワークHNに属するオーディオ機器5及びパーソナルコンピュータ3自身の状態を認識する。ここで例えば、オーディオ機器5の状態が、音楽再生処理を実行していない状態にあることを認識すると、当該認識結果を記したホームネットワーク機器状態情報を生成する。
そしてパーソナルコンピュータ3のCPU30はステップSP22へ移り、動作内容定義テーブルTBL1(図8)における複数のルールRL1、RL2、RL3、……の中から、これまでに得られた情報に対応するルールを検索する検索処理を実行開始する。
すなわちこのステップSP22においてパーソナルコンピュータ3のCPU30は、適合判断処理を実行する。この適合判断処理では、まず最初にルールRL1の機器識別子欄CLM1における記載内容と、カメラ付PDA2のデバイスアドレス「01:02:03:04:05:06」とが適合するか判断する。またルールRL1のホームネットワーク機器状態欄CLM2における記載内容と、ホームネットワーク機器状態情報とが適合するか判断する。さらにルールRL1の近距離無線接続機器状態欄CLM3における記載内容と、カメラ付PDA状態情報及びステップSP5における接近・離開認識処理の結果とが適合するか判断する。
ここで本実施の形態の場合、動作内容定義テーブルTBL1中に記載されている「−」は、特に条件が指定されていないことを意味しているので、例えばルールRL1のホームネットワーク機器状態欄CLM2における記載内容と、ホームネットワーク機器状態情報とは適合すると判断される。
そしてこの結果、これら全てについて適合するとの結果を得ると、ステップSP23で肯定結果を得てステップSP24へ移り、ルールRL1の動作内容欄CLM4における記載内容「近距離無線接続機器での音楽再生を停止させる/近距離無線接続機器で再生されていた音楽の続きをオーディオ機器に再生させる」と、優先度欄CLM5の記載内容「高」とを、記憶部39に予め記憶されている動作内容テーブルTBL2(図10(A))の一行目LN1に書き込んで、ステップSP25へ移る。
ここで、この動作内容テーブルTBL2に対しては、パーソナルコンピュータ3が従うべき、今後の動作内容が順次記されるようになされている。
ステップSP25においてパーソナルコンピュータ3のCPU30は、動作内容定義テーブルTBL1(図8)中の全てのルールRL1、RL2、RL3、……について、ステップSP22の適合判断処理を実行したか否かを判定し、ここで否定結果が得られると、ステップSP22へ戻って上述の処理を繰り返す。そしてこの後、ルールRL1、RL2、RL3、……の全てについて適合判断処理を実行し終えて、その結果、例えば図10(B)に示すような動作内容テーブルTBL2を最終的に得ると、ステップSP25で肯定結果を得て、ステップSP26へ移る。
ステップSP26においてパーソナルコンピュータ3のCPU30は、図10(B)に示す動作内容テーブルTBL2の優先度欄CLM12を参照して、優先度の「高」のものから「低」ものへ降順に整列する処理を実行することにより、図10(C)に示すような動作内容テーブルTBL2を生成した後、終了ステップSP27へ移って動作内容決定処理を終了し、図7のステップSP10Aへ復帰する。
ステップSP10Aにおいてパーソナルコンピュータ3のCPU30は、図10(C)に示す動作内容テーブルTBL2の一行目LN1〜三行目LN3のうち、まず最初に一行目LN1の動作内容欄CLM11に記載されている動作内容に従い、カメラ付PDA2に対して、現在再生中の音楽「赤トンボ」を再生停止するように命令する。この命令を受けたカメラ付PDA2のCPU50は、ステップSP10Bにおいて、現在再生中の音楽「赤トンボ」を再生停止する。
またかかるステップSP10Aにおいて、パーソナルコンピュータ3のCPU30は、オーディオ機器5に対しても、音楽「赤トンボ」の続き(すなわち再生位置「1:30」以降)を再生開始するように命令しており、この命令を受けたオーディオ機器5のCPU70は、ステップSP10Cにおいて、例えば記憶部78に予め記憶されている「赤トンボ」の音楽データに基づいて、当該「赤トンボ」の続きを再生し始める。また、記憶部78に「赤トンボ」の音楽データが記憶されていなければ、パーソナルコンピュータ3はホームネットワークHNにおいて音楽データを検索するようにしてもよいし、カメラ付PDA2から取得するようにしてもよい。
かくしてこの無線通信システム1においては、例えば、カメラ付PDA2を介して「赤トンボ」を聴いているユーザが自宅にそのまま帰宅して、当該自宅に据え置かれたパーソナルコンピュータ3に近づくと、このカメラ付PDA2で実行されていた音楽再生処理が、自動的にオーディオ機器5に引き継がれる。これによりユーザは、自宅に帰宅したとき何ら操作を行うことなく、カメラ付PDA2を介してこれまで聴いていた音楽「赤トンボ」の続きを、自宅のオーディオ機器5を介して引き続き聴くことができる。
次のステップSP11Aにおいてパーソナルコンピュータ3のCPU30は、二行目LN2(図10(C))の動作内容欄CLM11に記載されている動作内容に従い、カメラ付PDA2の記憶部58に記憶されている新規の静止画像データを全て送信するように、カメラ付PDA2に対して命令する。この命令を受けたカメラ付PDA2のCPU50は、ステップSP11Bにおいて、記憶部58に記憶されている新規の静止画像データを全てパーソナルコンピュータ3に対して送信(アップロード)する。
かくしてこの無線通信システム1においては、例えば、カメラ付PDA2を用いて風景写真を撮り終えたユーザが自宅に帰宅して、当該自宅に据え置かれたパーソナルコンピュータ3に近づくと、カメラ付PDA2の記憶部58に記憶されている新規の静止画像データ(この場合、風景写真に相当する)が、自動的にパーソナルコンピュータ3へアップロードされる。この結果ユーザは、当該アップロードするための操作を行うことなく、パーソナルコンピュータ3を介して当該風景写真の編集作業にすぐさま取り掛かることができる。
続くステップSP12Aにおいてパーソナルコンピュータ3のCPU30は、三行目LN3(図10(C))の動作内容欄CLM11に記載されている動作内容に従い、カメラ付PDA2の記憶部58に記憶されているスケジュールデータを同期するように、カメラ付PDA2に対して命令する。この命令を受けたカメラ付PDA2のCPU50は、記憶部58に記憶されている全てのスケジュールデータを、パーソナルコンピュータ3に対して同期させる。
この結果パーソナルコンピュータ3においては、カメラ付PDA2から受信したスケジュールデータによって、記憶部39にこれまで記憶されていたスケジュールデータが上書きされるので、カメラ付PDA2におけるスケジュールデータとの同期がとられる。
かくしてこの無線通信システム1においては、例えば、外出先でカメラ付PDA2を操作することによりスケジュールデータの書き換えを行ったユーザが自宅に帰宅して、当該自宅に据え置かれたパーソナルコンピュータ3に近づくと、カメラ付PDA2に記憶保持されている最新のスケジュールデータが、パーソナルコンピュータ3へ自動的にアップロードされ、スケジュールデータの同期がとられる。この結果ユーザは、当該アップロードするための操作をいちいち行うことなく、パーソナルコンピュータ3を介して最新のスケジュールを確認することができる。
続くステップSP13A及びSP13Bにおいて、パーソナルコンピュータ3のCPU30及びカメラ付PDA2のCPU50は、パーソナルコンピュータ3及びカメラ付PDA2の間で確立されている近距離無線接続を切断するための切断処理を実行し、終了ステップSP14へ移って引継処理を終了する。
(6−2)カメラ付PDA離開時の引継処理手順
次に、図11及び図12(図6及び図7との対応部分に同一符号を付す)のシーケンスチャートを用いて説明する。ここでは、カメラ付PDA2を携帯しているユーザが、ホームネットワークHN中のパーソナルコンピュータ3から離れていく場合を想定する。また図6及び図7についての説明と重複する部分の説明については、適宜省略する。
この場合、ステップSP5においてパーソナルコンピュータ3のCPU30は、接近・離開認識処理を実行し、これによりカメラ付PDA2が離開していくことを検出する。そしてパーソナルコンピュータ3のCPU30は、ステップSP6で肯定結果を得てステップSP7Aへ移り、カメラ付PDA2との間で所定の接続処理を実行することにより、ブルートゥース(R)による近距離無線接続を確立する。
次のステップSP8においてパーソナルコンピュータ3のCPU30は、カメラ付PDA2の状態を通知するように要求するための状態通知要求信号を、このカメラ付PDA2に対して送信し、これに応じてカメラ付PDA2のCPU50は、ステップSP9において、例えば音楽再生処理を現在実行していない旨と、自身のバッテリー残量が「多い」旨とを記したカメラ付PDA状態情報を生成し、これをパーソナルコンピュータ3に対して送信する。
そして、カメラ付PDA2からカメラ付PDA状態情報を受信したパーソナルコンピュータ3のCPU30は、サブルーチンSRT1(図12)へ移って動作内容決定処理を実行開始する。
このサブルーチンSRT1のステップSP21(図9)において、パーソナルコンピュータ3のCPU30は、所定の処理を実行することにより、例えばホームネットワークHN中のオーディオ機器5の状態が、音楽「赤トンボ」を再生位置「2:30」まで再生処理している状態であることを認識すると、当該認識結果を記したホームネットワーク機器状態情報を生成する。
次にパーソナルコンピュータ3のCPU30は、ステップSP22へ進んで検索処理を実行開始する。そしてパーソナルコンピュータ3のCPU30は、検索処理(ステップSP22〜ステップSP25)を繰り返し実行することにより、図13に示すような動作内容テーブルTBL3を最終的に得ると、ステップSP26及び終了ステップSP27を順次介して図12のステップSP30Aへ復帰する。
このステップSP30Aにおいてパーソナルコンピュータ3のCPU30は、図13に示す動作内容テーブルTBL3の一行目LN11及び二行目LN12のうち、まず最初に一行目LN11の動作内容欄CLM21に記載されている動作内容に従い、オーディオ機器5に対して、現在再生中の音楽「赤トンボ」を再生停止するように命令する。この命令を受信したオーディオ機器5のCPU70は、ステップSP30Bにおいて、現在再生中の音楽「赤トンボ」を再生停止する。
またかかるステップSP30Aにおいて、パーソナルコンピュータ3のCPU30は、カメラ付PDA2に対しても、音楽「赤トンボ」の続き(すなわち再生位置「2:30」以降)を再生開始するように命令しており、この命令を受けたカメラ付PDA2のCPU50は、ステップSP30Cにおいて、当該「赤トンボ」の続きを再生開始する。なお、カメラ付PDA2に「赤トンボ」の音楽データが記憶されていなければ、パーソナルコンピュータ3からカメラ付PDA2へ送信(アップロード)するようにしてもよい。
かくしてこの無線通信システム1においては、例えば、自宅のオーディオ機器5を介して音楽「赤トンボ」を聴いているユーザが、カメラ付PDA2を持ち出して外出する際、オーディオ機器5で実行されていた音楽再生処理が、自動的にカメラ付PDA2に引き継がれる。これによりユーザは、自宅から外出する際に何ら操作を行うことなく、オーディオ機器5を介してこれまで聴いていた音楽「赤トンボ」の続きを、カメラ付PDA2を介して引き続き聴くことができる。
続くステップSP31においてパーソナルコンピュータ3のCPU30は、二行目LN12(図13)の動作内容欄CLM21に記載されている動作内容に従い、パーソナルコンピュータ3の記憶部39に記憶されているスケジュールデータを、カメラ付PDA2に対して送信(ダウンロード)する。
この結果カメラ付PDA2においては、パーソナルコンピュータ3からのスケジュールデータによって、記憶部58にこれまで記憶されていたスケジュールデータが上書きされることになり、かくしてパーソナルコンピュータ3に記憶されているスケジュールデータとの同期がとられる。
かくしてこの無線通信システム1においては、例えばユーザが、自宅でパーソナルコンピュータ3を操作することによりスケジュールデータを書き換えた後、カメラ付PDA2を持ち出して外出する際、パーソナルコンピュータ3に記憶保持されている最新のスケジュールデータが、カメラ付PDA2へ自動的にダウンロードされる。この結果ユーザは、当該ダウンロードするための操作をいちいち行うことなく、パーソナルコンピュータ3を介して変更した最新のスケジュールを外出先で確認することができる。
(7)動作及び効果
以上の構成においてパーソナルコンピュータ3は、例えば音楽「赤トンボ」を再生しているカメラ付PDA2が接近していることを認識すると、オーディオ機器5に対して当該「赤トンボ」の続きを再生開始させるようにする一方、カメラ付PDA2に対して当該「赤トンボ」の再生を停止させる。
このようにしてこの無線通信システム1においては、パーソナルコンピュータ3にカメラ付PDA2が接近したとき、ユーザに何ら操作させることなく、カメラ付PDA2の音楽再生処理をオーディオ機器5に引き継がせることができる。
またパーソナルコンピュータ3は、オーディオ機器5が音楽「赤トンボ」を再生している際に、カメラ付PDA2が離開していくことを認識すると、カメラ付PDA2に対して当該「赤トンボ」の続きを再生開始させるようにする一方、オーディオ機器5に対して当該「赤トンボ」の再生を停止させる。
このようにしてこの無線通信システム1においては、パーソナルコンピュータ3からカメラ付PDA2が離開していくとき、ユーザに何ら操作させることなく、当該オーディオ機器5の音楽再生処理をカメラ付PDA2に引き継がせることができる。
以上の構成によれば、例えば、カメラ付PDA2を携帯したユーザがホームネットワークHN中のパーソナルコンピュータ3に近づいたとき、ユーザに何ら操作を行わせることなく、カメラ付PDA2における音楽再生処理の続きをオーディオ機器5に実行させることができ、また逆にカメラ付PDA2を携帯したユーザがホームネットワークHN中のパーソナルコンピュータ3から離れたときも、ユーザに何ら操作を行わせることなく、オーディオ機器5における音楽再生処理の続きをカメラ付PDA2に実行させることができる。この結果、格段と使い勝手を向上させ得る無線通信システム1を実現することができる。
また本実施の形態の無線通信システム1において、パーソナルコンピュータ3は、例えば新規の静止画像データを記憶保持しているカメラ付PDA2の接近を認識すると、このカメラ付PDA2から当該新規の静止画像データを自動的に取得する。これによりこの無線通信システム1においては、ユーザに対して、当該新規の静止画像をパーソナルコンピュータへアップロードする操作を行わせなくて良く、かくして使い勝手を一段と向上させることができる。
(8)他の実施の形態
なお上述の実施の形態においては、図6に示すように、接続処理(ステップSP7A及びステップSP7B)を行う前に、接近・離開認識処理(ステップSP5)を実行する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、接続処理(ステップSP7A及びステップSP7B)を行ってカメラ付PDA2との間で無線接続を確立した後に、接近・離開認識処理を実行するようにしても良い。この場合パーソナルコンピュータ3は、接近・離開認識処理の実行時、カメラ付PDA2との間で無線接続が確立されているので、RSSIを主体的に算出することができ、その結果、当該算出結果に基づいてカメラ付PDA2の接近又は離開を判断することができる。
さらに上述の実施の形態においては、接近・離開認識処理として、RSSIに基づいて、カメラ付PDA2がパーソナルコンピュータ3を中心とする所定範囲内に進入したか否かを判定し、当該判定結果に基づいてカメラ付PDA2の接近及び離開を判断する場合について述べた。しかしながら本発明はこれに限らず、例えばRSSIを一定周期で測定し続けて受信信号強度の変動を認識し、当該受信信号強度が時間の経過に伴って強くなる場合には、カメラ付PDA2が接近していると判断し、当該受信信号強度が時間の経過に伴って弱くなる場合には、カメラ付PDA2が離れていくと判断するようにしても良い。
ところで上述の実施の形態における接近・離開認識処理では、RSSIを利用して、カメラ付PDA2の接近及び離開を認識する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば以下に示すような、第1又は第2の手法による接近・離開認識処理を適用するようにしても良い。
ここで第1の手法による接近・離開認識処理を説明する。まずステップSP2(図6)においてパーソナルコンピュータ3は、問い合わせ信号を送出する際の送出電力を少しずつ強めることにより、当該問い合わせ信号の到達距離を徐々に変化させる。やがてパーソナルコンピュータ3は、カメラ付PDA2から問い合わせ信号に対する応答信号を受信すると、当該応答信号に対応する問い合わせ信号を送出したときの到達距離を、カメラ付PDA2までの距離として認識する。そして、認識したカメラ付PDA2までの距離が、パーソナルコンピュータ3を中心とする所定範囲内であるとき、カメラ付PDA2が接近している状態にあると判断し、また逆に認識したカメラ付PDA2までの距離が、当該所定範囲を超えていたとき、カメラ付PDA2が離れていく状態にあると判断するようにしても良い。またパーソナルコンピュータ3は、カメラ付PDA2までの距離を周期的に複数回認識し、この結果得られた複数回分の認識結果を平均して、これを最終的にカメラ付PDA2までの距離として認識するようにしても良く、このようにすれば、カメラ付PDA2までの距離を一段と正確に認識することができる。さらにパーソナルコンピュータ3は、カメラ付PDA2までの距離を周期的に認識するようにし、当該周期的に認識している距離の変動に基づいて、カメラ付PDA2が接近しているのか又は離れていくのかを判断するようにしても良い。
次に第2の手法による接近・離開認識処理を説明する。この場合の前提として、カメラ付PDA2とパーソナルコンピュータ3との間では、UWB(Ultra Wide Band)に代表される非常に短いパルスを放射する無線通信方式によって、無線通信が行われるものとする。この第2の手法においてパーソナルコンピュータ3は、カメラ付PDA2への送信信号を送出してから、当該送信信号に対する応答信号をカメラ付PDA2から受信するまでの時間(いわゆる応答時間)を計測する。そして、計測した応答時間から所定時間を減算し、この結果得られた時間を更に2で除算し、当該除算結果に対して光速を乗算し、当該乗算結果をカメラ付PDA2までの距離として認識する(因みにかかる所定時間は、カメラ付PDA2が送信信号を受信してから応答信号を送出するまでに要した処理時間である)。そして、認識したカメラ付PDA2までの距離が、パーソナルコンピュータ3を中心とする所定範囲内であるとき、カメラ付PDA2が接近している状態にあると判断し、また逆に認識したカメラ付PDA2までの距離が、当該所定範囲を超えていたとき、カメラ付PDA2が離れていく状態にあると判断するようにしても良い。またパーソナルコンピュータ3は、カメラ付PDA2までの距離を周期的に複数回認識し、この結果得られた複数回分の認識結果を平均して、これを最終的にカメラ付PDA2までの距離として認識するようにしても良く、このようにすれば、カメラ付PDA2までの距離を一段と正確に認識することができる。さらにパーソナルコンピュータ3は、カメラ付PDA2までの距離を周期的に認識するようにし、当該周期的に認識している距離の変動に基づいて、カメラ付PDA2が接近しているのか又は離れていくのかを判断するようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、カメラ付PDA2とパーソナルコンピュータ3との間におけるブルートゥース(R)接続において、PANプロファイルを適用する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、この他の種々のプロファイルを用いるようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、カメラ付PDA2、パーソナルコンピュータ3及びオーディオ機器5のそれぞれが、各種サービスや各種データを相互に提供し得るようにするために、UPnP(R)に準拠した方式を適用する場合について述べたが、本発明はこれに限らずこの他種々の方式を適用するようにしても良い。
さらに上述の実施の形態では、処理引継システムとしての無線通信システム1において、カメラ付PDA2とパーソナルコンピュータ3とが、ブルートゥース(R)に準拠して、近距離無線通信する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、Zigbee、赤外線通信、UWB、無線LAN方式(IEEE802.11a/b/g等)、無線PAN(Personal Area Network)方式(IEEE802.15系)等を適用するようにしても良い。
さらに上述の実施の形態では、携帯端末としてカメラ付PDA2を適用する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、パーソナルコンピュータ3と無線通信することができれば、携帯電話機や、CD(Compact Disk)やMD(Mini Disk)を再生し得るようになされた携帯型音楽再生機、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ等を適用するようにしても良い。
さらに上述の実施の形態では、処理引継装置としてパーソナルコンピュータ3を適用する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、カメラ付PDA2と無線通信することができれば、例えば、オーディオ機器5に適用するようにしても良いし、パーソナルビデオレコーダ(PVR:Personal Video Recorder)やテレビジョン等のこの他種々の情報処理装置や電子機器を適用するようにしても良い。
さらに上述の実施の形態では、携帯端末の接近及び離開を認識する接近・離開認識手段として、パーソナルコンピュータ3のCPU30を適用する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えばMPU(Micro Processing Unit)等を適用するようにしても良い。
さらに上述の実施の形態では、接近・離開認識手段によって携帯端末の接近を認識すると、携帯端末の処理を処理引継装置側に引き継ぎ、接近・離開認識手段によって携帯端末の離開を認識すると、処理引継装置側の処理を携帯端末に引き継がせる処理引継手段として、また接近・離開認識手段によって携帯端末の接近を認識したとき、当該携帯端末に記憶保持されているデータを取得するデータ取得手段として、パーソナルコンピュータ3のCPU30を適用する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えばMPU等を適用するようにしても良い。
さらに上述の実施の形態では、携帯端末までの距離を周期的に認識する距離認識手段として、また携帯端末へ送信する送信信号の到達距離を順次変化させる到達距離可変手段として、さらに携帯端末への送信信号を送信したときから当該送信信号に対する携帯端末からの応答信号を受信するまでの応答時間を計測する計測手段として、さらに携帯端末から受信した受信信号に基づいて受信信号強度を認識する信号強度認識手段として、パーソナルコンピュータ3のCPU30を適用する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えばMPU等を適用するようにしても良い。
さらに上述の実施の形態では、送信信号に対する携帯端末からの応答信号を受信する受信手段として、パーソナルコンピュータ3のアンテナ42及び近距離無線通信部37を適用する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、この他種々の構成を適用するようにしても良い。
さらに上述の実施の形態では、携帯端末と無線通信する処理引継装置に対して実行させる処理引継プログラムとしての引継処理プログラムが予めパーソナルコンピュータ3のROM32に格納されている場合について述べたが、本発明はこれに限らず、引継処理プログラムの格納された例えばCD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD−ROM(Digital Video Disc Read Only Memory)等のパッケージメディアでなるプログラム格納媒体を再生することにより引継処理プログラムをインストールしても良い。
本発明は、PDA等の携帯端末と無線通信が可能なパーソナルコンピュータやパーソナルビデオレコーダ、オーディオ機器等に適用することができる。
本実施の形態における無線通信システムの全体構成を示す略線図である。 ルータの回路構成を示す略線図である。 パーソナルコンピュータの回路構成を示す略線図である。 カメラ付PDAの回路構成を示す略線図である。 オーディオ機器の回路構成を示す略線図である。 引継処理手順(1)を示すシーケンスチャートである。 引継処理手順(2)を示すシーケンスチャートである。 動作内容定義テーブルの様子を示す略線図である。 動作内容決定処理手順を示すフローチャートである。 動作内容テーブルの様子(1)を示す略線図である。 引継処理手順(3)を示す略線図である。 引継処理手順(4)を示す略線図である。 動作内容テーブルの様子(2)を示す略線図である。
符号の説明
1……無線LANシステム、2……カメラ付PDA、3……パーソナルコンピュータ、30、50……CPU、37、57……近距離無線通信部。

Claims (9)

  1. 携帯端末及び当該携帯端末と無線通信する処理引継装置からなる処理引継システムにおいて、
    上記処理引継装置は、
    上記携帯端末の接近及び離開を認識する接近・離開認識手段と、
    上記接近・離開認識手段によって上記携帯端末の接近を認識すると、上記携帯端末の処理を上記処理引継装置側に引き継ぎ、上記接近・離開認識手段によって上記携帯端末の離開を認識すると、上記処理引継装置側の処理を上記携帯端末に引き継がせる処理引継手段と
    を具えることを特徴とする処理引継システム。
  2. 携帯端末と無線通信する処理引継装置において、
    上記携帯端末の接近及び離開を認識する接近・離開認識手段と、
    上記接近・離開認識手段によって上記携帯端末の接近を認識すると、上記携帯端末の処理を上記処理引継装置側に引き継ぎ、上記接近・離開認識手段によって上記携帯端末の離開を認識すると、上記処理引継装置側の処理を上記携帯端末に引き継がせる処理引継手段と
    を具えることを特徴とする処理引継装置。
  3. 上記接近・離開認識手段によって上記携帯端末の接近を認識したとき、当該携帯端末に記憶保持されているデータを取得するデータ取得手段
    を具えることを特徴とする請求項2に記載の処理引継装置。
  4. 上記接近・離開認識手段は、
    上記携帯端末までの距離を周期的に認識する距離認識手段
    を有し、
    上記距離認識手段の認識結果に基づいて上記携帯端末の接近及び離開を認識する
    ことを特徴とする請求項2に記載の処理引継装置。
  5. 上記距離認識手段は、
    上記携帯端末へ送信する送信信号の到達距離を順次変化させる到達距離可変手段と、
    上記送信信号に対する上記携帯端末からの応答信号を受信する受信手段と
    を有し、
    上記受信手段によって受信した上記応答信号に対応する上記送信信号の上記到達距離に基づいて、上記携帯端末までの距離を認識する
    ことを特徴とする請求項4に記載の処理引継装置。
  6. 上記距離認識手段は、
    上記携帯端末への送信信号を送信したときから、当該送信信号に対する上記携帯端末からの応答信号を受信するまでの応答時間を計測する計測手段
    を有し、
    上記計測手段によって計測した上記応答時間に基づいて、上記携帯端末までの距離を認識する
    ことを特徴とする請求項4に記載の処理引継装置。
  7. 上記距離認識手段は、
    上記携帯端末から受信した受信信号に基づいて受信信号強度を認識する信号強度認識手段
    を有し、
    上記信号強度認識手段によって認識した上記受信信号強度に基づいて、上記携帯端末までの距離を認識する
    ことを特徴とする請求項4に記載の処理引継装置。
  8. 携帯端末と無線通信する処理引継装置の処理引継方法において、
    上記携帯端末の接近及び離開を認識する接近・離開認識ステップと、
    上記接近・離開認識ステップによって上記携帯端末の接近を認識すると、上記携帯端末の処理を上記処理引継装置側に引き継ぎ、上記接近・離開認識手段によって上記携帯端末の離開を認識すると、上記処理引継装置側の処理を上記携帯端末に引き継がせる処理引継ステップと
    を具えることを特徴とする処理引継装置の処理引継方法。
  9. 携帯端末と無線通信する処理引継装置に対し、
    上記携帯端末の接近及び離開を認識する接近・離開認識ステップと、
    上記接近・離開認識ステップによって上記携帯端末の接近を認識すると、上記携帯端末の処理を上記処理引継装置側に引き継ぎ、上記接近・離開認識手段によって上記携帯端末の離開を認識すると、上記処理引継装置側の処理を上記携帯端末に引き継がせる処理引継ステップと
    を実行させるための処理引継プログラム。
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