図1は、流体を気体状態から液体状態へ液化し、その液化流体を保存するように構成されたシステム10を図式的に例示したものである。一実施形態では、流体は酸素である。しかし、これは限定することを意図せず、ここで説明するシステム10(ここでは1つのシステム内で説明し、そのシステムは酸素以外の流体を液化及び/又は保存する)の1つ又は複数の特徴の結合は、この開示の範囲に含まれる。非限定的な例として、その流体は、窒素又は他の流体でもよい。以下で議論されるように、システム10は、システム10の、及び/又はそのシステムの個別の要素の、耐久性、耐用寿命及び効率性を向上させる特徴を含む。一実施形態では、システム10は、コントローラ12、液化アセンブリ14、保存アセンブリ16、流体方向アセンブリ18、及び/又は他の要素を有する。
コントローラ12は、システム10の中で、情報処理とコントロール機能を供給するよう構成される。または、コントローラ12は、1つ又は複数の、デジタルプロセッサ、アナログプロセッサ、情報を処理するように設計されたデジタル回路、情報を処理するように設計されたアナログ回路、ステートマシーン(state machine)、及び/又は電子的に情報を処理する他の機構を含んでもよい。コントローラ12は図1では単一の実体として示されるが、これは例示的な目的のためだけである。いくつかの実施では、コントローラ12は複数のプロセッサを含んでもよい。これらのプロセッサは、同じ装置内に物理的に配置されてもよく、又は、コントローラ12は、連動して操作される複数のデバイスの機能の処理を表してもよい。例えば、一実施形態では、コントローラ12で実現される機能は、熱交換アセンブリ14に動作可能に接続された第1プロセッサと、保存アセンブリ16に動作可能に接続された第2プロセッサと、及び/又は、流体方向付けアセンブリ18に動作可能に接続された第3プロセッサとの間で分配される。コントローラ12とシステム10の各要素との間の動作可能な接続は、有線通信回線、無線、通信回線、ネットワーク通信回線、及び/又は専用通信回線を介して、達成されてもよい。一実施形態では、1つまたは複数のコミュニケーションバスがシステム10に含まれ、そのコミュニケーションバスは、システム10の各要素とコントローラ12との間で、出力の経由を決め、通信し、そして入力をコントロールする。
一実施形態では、コントローラ12は、コントロールインターフェース13と関連付けられる。コントロールインターフェース13は、コントロール入力を受信するように構成され、そのコントロール入力は、コントローラ12による、システム10の1つ以上の要素のコントロールに関連する。例えば、コントロールインターフェース13は、ユーザインターフェース及び/又はシステムインターフェースを含んでもよい。コントロールインターフェース13のユーザインターフェースは、システム10とユーザとの間にインターフェースを提供するように構成され、そのインターフェースを通して、ユーザは、情報をシステム10に供給し、システム10から情報を受信してもよい。これにより、データ、結果、及び/又は指示、そして他の如何なる通信可能なアイテム(集合的に「情報」という)が、ユーザとシステム10との間で通信可能となる。コントロールインターフェース13のユーザインターフェースに包含されるのに適したインターフェースデバイスの例は、キーパッド、ボタン、スイッチ、キーボード、ノブ、レバー、ディスプレイスクリーン、タッチスクリーン、スピーカー、マイクロフォン、表示ライト、警報、そしてプリンタを含む。一実施形態では、コントロールインターフェース13のユーザインターフェースは、実際には複数の分離したインターフェースを含み、その機能については以下で説明される。
他の通信技術、有線であれ無線であれ、も本発明によって、コントロールインターフェース13のユーザフェースとして考慮されることは理解すべきである。例えば、本発明は、コントロールインターフェース13のユーザインターフェースが、電子記憶装置によって提供されるリムーバブル記憶装置インターフェースと共に一体化されてもよいことを考慮する。この例では、情報は、ユーザがシステム10の具体化をカスタマイズすることができるよう、リムーバブル記憶装置(例えば、スマートカード、フラッシュドライブ、リムーバブルディスク等)からシステム10へロードされてもよい。システム10の使用のため、コントロールインターフェース13のユーザインターフェースとして適用される、他の例示の入力デバイス及び技術は、RS232ポート、RFリンク、IRリンク、(電話、ケーブル又は他の)モデムを含むが、それに限定されない。要するに、システム10との情報通信のための如何なる技術も、本発明によって、コントロールインターフェース13のユーザインターフェースとして考慮される。
コントロールインターフェース13のシステムインターフェースは、システム10の要素(例えば、液化アセンブリ14、保存アセンブリ16、及び/又は流体方向付けアセンブリ18の個々の要素)の操作において、変更のコールを受けとるよう構成され、そのコールはシステム10内から生じる。そうしたコールは、コントローラ12それ自身によって生成されてもよい。非限定的具体例では、保存アセンブリ16、又はコントローラ12は、保存アセンブリ16と関連するコントロール機能を実行するときには、保存のために保存アセンブリ16へ供給される液化流体のフローの減少又は増加のコールを発してもよい。コントロールインターフェース13のシステムインターフェースは、システム10の要素の動作の変更コールを受けとるように構成され、その変更コールは、システム10と連携して動作する他のシステムによって発せられる。
液化アセンブリ14は、流体のフローを気体状態から液体状態へ液化するように構成される。その液化アセンブリ14は、その流体の相が転移するまで、その流体から熱を除去することにより、流体のフローを液化する。液化アセンブリ14は、相転移を充分に下回るまで、流体を冷却する。例えば、流体が酸素である一実施形態では、液化アセンブリ14は、酸素を1バールで約−183℃まで冷却する。及び/又は、他の温度まで冷却する。液化アセンブリ14は、導管20、熱交換アセンブリ22、バルブ24、及び/又は、他の要素を含んでもよい。
導管20は、入口26と出口28とを有し、その導管20は、流体を入口26から出口28へ方向付ける流路を形成する。入口26は、システム10に配置され、流体ガスフロー生成器30によりシステム10に供給された気体状態の流体のフローを受けとる。その流体ガスフロー生成器30は、システム10の中に、システム10の一体部分として含まれてよく、又は、流体ガスフロー生成器30は、システム10の外部にあって、システム10と連結し、流体のフローをシステム10に供給してもよい。非限定的な例では、流体ガスフロー生成器30は、1つ以上の圧力旋回吸着システム、及び/又は他のガスフロー生成器を含んでよい。一実施形態では、導管20は、例えば銅などの金属物質、及び/又は他の物質で形成された或る長さの管を有する。一実施形態では、導管20で形成される流路は、コイル形状を有するか、又は、所定範囲内で流路の路長を拡張する他の形状を有する。
熱交換アセンブリ22は、導管20と熱的に連通しシステム10内に配置される。熱交換アセンブリは、導管20内の流体から熱を除去するように構成される。例えば、一実施形態では、熱交換アセンブリ22は、圧縮機冷却システムを有し、その圧縮気冷却システムは、導管20との熱の伝達で(例えば、直接接触して)、本体又は導管20自体を冷却する。
コントローラ12は、熱交換アセンブリ22と動作可能に通信し、熱交換アセンブリの操作をコントロールする。これは、少なくとも第1状態と第2状態とで動作するように、熱交換アセンブリ22をコントロールすることを含む。第1状態では、熱交換アセンブリ22は、導管内の流体から熱を除去し、その流体を気体状態から液体状態へ変換する。第2状態では、熱交換アセンブリ22は、導管内の流体から実質的により少ない熱を除去する。例えば、熱交換アセンブリ22が前述の圧縮機冷却システムを含む実施形態では、第2状態では、熱交換アセンブリ22内に含まれる圧縮機の動作は、低減されるか又は停止されてもよい。
コントローラ12は、熱交換アセンブリ22をコントロールして、導管を流れる流体を液化する間、熱交換アセンブリ22は、第1状態で動作する。様々な理由のため、コントローラ12は、熱交換アセンブリ22の操作を第1状態から第2状態へスイッチしてもよい。例えば、もしシステム10の電源が切られるか、又はユーザにより一時停止される(例えば、コントローラ12への入力により)なら、コントローラ12は、熱交換アセンブリ22をコントロールして、第2状態で動作する。他の例として、もし保存アセンブリ16の保存容量に達したならば、コントローラ12は、熱交換アセンブリ22をコントロールし、第2状態で動作し、保存用の液体流体を生成するのを停止する。さらに他の例として、もし流体ガスフロー生成器30が、気相状態の流体フローを現在生成していないのなら、コントローラ12は、熱交換アセンブリ22をコントロールし、第2状態で動作する。
熱交換アセンブリ22を第1状態で動作する間、導管20を流れる流体は液化されるが、流体内の水分(例えば、水蒸気及び/又は液体)は、その流体から凍りだし、導管20の内部に霜を形成する。流体の液化の間、この霜は、それ自身、又は導管20の部分で導管20の壁に張り付く傾向はなく、その部分では、流体は、気体状態である(たとえば、導管20の部分は相対的に入口26に近い)。しかしながら、導管20の後段の部分(導管20の部分は、相対的に出口28に近い)では、流体は液体状態に変換され、導管20を通る流体の流速は、実質的に遅い。この流速の低下は、導管20の後段の部分において、導管20内で霜を生じさせることがあり、目詰まりを生じさせることもある。
一実施形態では、導管20の内径は、入口26から出口28へ向かって減少する。導管20の内径における漸進的な減少は、流体内部に霜を増大させ、導管20を目詰まりさせることがある。さらに、従来の液化システムでは、もし熱交換アセンブリ22が第2状態で動作するなら、導管20内の温度は上昇する。このことは、導管20内の霜を軟化させる(しかし、多くの実施では、その温度は完全に融解するほど高温にはならないだろう)。熱交換アセンブリ22が第1状態に戻るとすぐに、その霜は、更に軟化され、その後、導管20を通る最初の流体フローにより、導管20の下方へ出口28に向かって移動される。この軟化した霜は、導管20の壁、及び/又は、それ自体に、より付着しやすく、目詰まりを形成する。導管20内部の目詰まりは、ネガティブな発生と考えられる。なぜなら、目詰まりは、ダウンタイムをもたらし、メンテナンス(例えば、導管20の洗浄又は交換)が必要となり、システム10、及び/又は流体ガスフロー生成器30の他の要素への付随的なダメージを生じ、及び/又は、他のネガティブな影響を有するからである。
バルブ24は、流体を、導管20の出口28から保存アセンブリ16に方向付けるか、又は、出口28でシステム10から流体を排出するように構成されている。一実施形態では、バルブ24は第1モード及び第2モードで動作可能である。第1モードでは、バルブ24は、流体を、導管20の出口28からシステム10の外へ排出する。このことは、流体を、大気へ、及び/又は或る廃棄物容器へ排出することを含んでもよい。第2モードでは、バルブ24は、流体を、導管20の出口28から、保存アセンブリ16へ方向付ける。
バルブ24は、コントローラ12により、第1モードと第2モードの間でコントロールされる。コントローラ12は、バルブ24をコントロールし、導管20内の目詰まりを低減する。これは、熱交換アセンブリ22を第2状態と第1状態との間でスイッチするとき、バルブ24を操作し、導管20の水分を除去することを含む。例えば、一実施形態では、コントロールインターフェース13は、コントロール信号を受信し、そのコントロール信号は、液化アセンブリ14内の流体の液化を開始するため(又は再開始)、コントローラ12が熱交換アセンブリ22を第2状態から第1状態へスイッチすべきことを示すものである。そうしたコントロール信号に応じて、コントローラ12は、バルブ24をコントロールし、流体ガスフロー生成器30(又は他の気体源)からの気体状態の流体が導管20を流れる間は、第1モードで動作する。これは、熱交換アセンブリ22が、動作を第2状態から第1状態へ実際にスイッチする前に発生してもよい。導管20を通る気体状態の流体フローは、液化アセンブリ14内の流体の液化を開始する前に、導管20から、前の操作からの導管20内の残りの霜を除去する。
一実施形態では、コントローラ12は、所定の時間、第1モードでバルブ24を操作する。その所定の時間は、ユーザの入力に応じて決定されてもよい。一実施形態では、システム10は、バルブ24の排出口に又はその近くに1つ以上のセンサを更に有し、そのセンサは、バルブ24で排出される流体に含まれる水分含有量を検出する。コントローラ12は、バルブ24で排出される流体に含まれる水分含有量が所定の閾値未満になるまで、バルブ24を第1モードで操作する。その所定の閾値は、ユーザの入力に応じて決定される。導管20内の水分が、気体状態の流体フローにより除去されると、コントローラ12はバルブ24を第2モードで操作するようにコントロールし、導管20内の流体の液化を開始するように液化アセンブリ14をコントロールする。これは、熱交換アセンブリ22を、第2状態から第1状態の動作へスイッチすることを含んでもよい。
保存アセンブリ16は、液化アセンブリ14と流体連通しており、液化アセンブリ14で液化された流体を保存するように構成されている。一実施形態では、保存アセンブリ16は保存容器32と1つ以上のセンサ34を有する。保存アセンブリ16の幾つか又はすべては、デュワーコンテナー(Dewar container)の中で形成されてもよい。
保存容器32は、保存アセンブリ16が液化アセンブリ14から受け取る液化流体を保持するように構成される。その液化流体は、第2モードでバルブ24を操作し流体を液化アセンブリ14から入口36へ方向付けるように、入口36を介して、バルブ24と流体で連通して保存アセンブリ16の中へ受け取られる。気体状態の流体は、流体方向付けアセンブリ18と流体で連通している出口38を通じて、保存容器32から放出される。流体は、保存容器32から、液体状態で流体液体出口39を通じて放出される。
センサ34は、保存容器32内の圧力に関する情報を伝達する出力信号を生成するよう、構成される。一実施形態では、センサ34は、出口38に又はその近くに配置される。センサ34は、センサ34によって生成される出力信号がコントローラ12に通信されるよう、コントローラ12と動作可能に通信している。
保存容器32で液化流体を保存する間、流体の温度は、上昇し始めるかもしれない(例えば、液化流体と周囲温度と間の極端に大きな温度差のため)。温度が上昇するにつれ、流体の幾らかは、流体状態からボイルオフ(boil off)し始め、気体状態になる。流体の気体状態は液体状態よりも大きな量を要するので、流体のボイルオフは、保存容器32内の圧力を上昇させる。もしこの圧力上昇が軽減されないのなら、或る時点で、保存容器32は漏れるか、及び/又は破裂するだろう。
従来のシステムでは、バルブは、ボイルオフによって発生する保存容器32内の圧力を軽減するための出口38に又はその近くに置かれている。例えば、バルブは、所定の閾値レベルでボイルオフガス(boiled off gas)に放出するように開かれるように構成されており、それにより、保存容器32内の圧力を閾値レベル未満に戻す。例えば、高圧出口41は、もし圧力が或る所定の閾値を越えたときは、機械的に開かれ、又は「破裂」するように構成されてもよい。しかし、この保存容器32内の圧力を規制するメカニズムは、非効率である。保存容器32内で保存する流体を液化する際に利用されるリソースは、基本的には、浪費されてしまっており、その流体は最終的にはボイルオフし排出される。さらに、ボイルオフした流体の幾らかを排出することは、残りの液化流体の温度クリープ(temperature creep)の問題になんら対処していない。
システム10は、保存容器32内の圧力を、従来のシステムよりも効率的に調整するよう構成されている。保存容器32内の流体の幾らかを単に排出するよりむしろ、システム10は、保存容器32内の温度を低下し、それによりボイルオフした流体の幾らかを液体状態に凝縮し戻し、保存容器32内の圧力を低減する。
一実施形態では、コントローラ12は、センサ34で生成される出力信号を受け取り、保存容器32内の圧力が高すぎるかどうか(例えば、或る閾値を超える)を決定する。もし、圧力が高すぎるのなら、出力信号が生成され、コントローラ12に、液化アセンブリ14をコントロールし、保存容器32内へ導入されるべき追加の流体の液化を開始するようコントロールさせる。液化アセンブリ14から保存容器32へ受け取られる液化流体の温度は、ボイルオフの温度よりもはるかに低く、そのボイルオフの温度で、保存容器32内の流体は、液体から気体に転換する。そのようにして、液化アセンブリ14から保存容器32へ追加の液化流体を導入することは、保存容器32内の全体的な温度を低下させる。一般的には、最近にボイルオフされたばかりの流体の温度は、そのボイルオフの温度よりあまり高くない。従って、追加の流体を導入することによる保存容器32内の全体的な温度の低下は、ボイルオフガスの少なくとも幾らかの凝縮をもたらし、その凝縮は、入れ替わりに、保存容器32内の圧力を低下する。
もし液化アセンブリ14が現在流体を液化していないのなら、液化アセンブリ14による、追加の流体の液化の開始は、流体を液化し始めることを含む。もし液化アセンブリ14が現在流体を液化しているのなら、液化アセンブリ14による追加の流体の液化の開始は、液化される流体の量を増加することを含む。例えば、もし液化アセンブリ14が所定速度で流体を液化するのなら、液化の速度は、追加の流体を液化するのを開始するように増加してもよい。
充分理解されるように、保存容器32内での上昇した温度に応答して、システム10の操作をすることは、一見、従来のシステムの応答とは正反対である。保存容器32から流体を放出するよりむしろ、システム10は、より多くの流体を加え、追加の流体の相対的に低い温度に依存し、そして、ボイルオフした流体の凝縮を発生することにより、保存容器32内の圧力を低減する。保存容器32内で圧力を調整するこの解決手法は、従来の解決法よりも効率的である。なぜなら、保存容器32内で保存のために乾燥され液化された流体は、単純には大気へ放出されないからである。
流体方向付けアセンブリ18は、流体ガスフロー生成器30とシステム10との間で、保存アセンブリ16と大気との間で、及び/又はシステム10と1つ以上のほかの目標との間で、流体を方向付けるよう構成される。一実施形態では、流体方向付けアセンブリ18は流体入力40、導管20、流体ドライヤー44、第1バルブ46及び第2バルブ48を有する。
流体入力40は、流体ガスフロー生成器30により生成される液体のフローを受け入れるように構成される。一実施形態では、流体入力40は、流体ガスフロー生成器30を着脱可能にシステム10と接続し、その結果、流体ガスフロー生成器30で生成される気体状態の流体フローは、処理及び/又は保存のため、システム10の中へ受け入れることが可能になる。
導管42は、流体入力40で受け入れた気体状態の流体フローを、液化のため、液化アセンブリ14へ運ぶよう構成される。導管42は、流体入力40と液化アセンブリ14との間に、気体状態の流体フローのための流路を形成する。一実施形態では、導管42は、1つ以上の或る長さの管を有し、その管は、例えば銅などの金属物質、例えばPVCやTygonなどの非金属物質、及び/又は、他の物質で形成される。一実施形態では、導管42は、1つ以上の流体ドライヤー44、第1バルブ46、及び/又は第2バルブ48を格納する集合体を有する。
流体ドライヤー44は、流体入力40で受けとる気体流体のフローが、液化アセンブリ14への途中で、流体ドライヤー44を通って導かれるように、導管42で形成される流路内に配置される。流体ドライヤー44は、気体状態の流体のフローから水分を、その流体のフローが液化アセンブリ14に達する前に除去するように構成される。上記で議論したように、流体フロー内の水分は、液化アセンブリ14内で、関連する不利な点と共に、その原因になり得る。さらに、流体のフローの水分は、液化流体内に不純物を生じることもあり、その液化流体は最終的には保存アセンブリ16へ保存される。従って、流体ドライヤー44の機能は、システム10の効率性、効果、信頼性、及び/又は耐久性には重要となる。
一実施形態では、流体ドライヤー44は、乾燥剤を有するカートリッジ又は容器を含む。気体状態の流体フローがカートリッジを通るので、乾燥剤は、流体のフローから水分を除去する。一実施形態では、別の種類の水分除去媒体が、乾燥剤に替わって使用される。
第1バルブ46は、導管42によって形成される流路の、流体ドライヤー44と流体入力40との間に配置される。第1バルブ46は、第1モード及び第2モードで選択的に動作可能である。コントローラ12は、第1バルブ46と動作可能に通信し、コントローラ12は、第1モードと第2モードとの間で、第1バルブ46の動作をコントロールする。第1モードでは、第1バルブ46は、液体入力40で受け取った気体状態の流体フローを、導管42に沿って液化アセンブリ14の方へ方向付ける。第2モードでは、第1バルブは、液体入力40で受け取った気体状態の流体フローをシステム10から排出する。これは、流体フローを大気、及び/又は、廃棄容器へ放出することを含んでもよい。
一実施形態では、コントローラ12は第1バルブ46をコントロールし、システム10へ導入される水分を低減させる。これは、流体ドライヤー44(又はその要素)の寿命を延ばし、液化アセンブリ14、及び/又は、保存アセンブリ16に到達する水分を低減する。幾つかの具体例では、流体ガスフロー生成器30により生成される流体フローの水分含有量は、流体ガスフロー生成器30が流体フローの生成を開始するとき、初期レベル(フロー生成の開始時点)から、より低い平衡レベルに落ちるかもしれない。例えば、流体ガスフロー生成器30は、吸収技術を使用してもよく、その吸収技術は、開始されると、続行する操作の間、現在の一般的なレベルの水分に対して上昇した水分レベルを含む流体フローを生成する。
一実施形態では、システム10に導入される水分を低減するため、コントローラ12は、第1バルブを第2モードで動作し、流体フローの水分含有量が低減するまで、流体入力40で受け取った流体フローを、システム10から排出するようコントロールする。一旦流体入力40で受け取った流体フローの水分レベルが低下すると、コントローラ12は、第1バルブをコントロールし、流体入力40で受けた流体のフローが導管42を通して液化アセンブリ14に供給されるように、第1モードで動作する。流体フローの水分レベルが減少するのを確実にするため、コントローラ12は、第1バルブ46をコントロールし、流体ガスフロー生成器30による生成開始から所定期間、第2モードで動作してもよい。その所定期間は、ユーザの入力に基づいてもよい。その所定期間は、約30分、約60分、約90分又は、他の期間であってもよい。コントローラ12は、流体ガスフロー生成器30との通信に基づいて(例えば、コントロールインターフェース13を介して)、流体ガスフロー生成器30が、流体フローの生成を開始したことを決定する。
非限定的な代替例として、コントローラ12は、流体フローの水分量の直接の測定に基づいて、第1バルブ46をコントロールしてもよい。流体フローの水分量の直接の測定は、システム10内で流体入力40と第1バルブ46との間に含まれるセンサから、コントローラ12によって、取得されてもよいし、及び/又は、(流体ガスフロー生成器30が水分センサを含むなら)流体ガスフロー生成器30それ自体から取得されてもよい。コントローラ12は、センサ、及び/又は流体ガスフロー生成器30による水分測定と、所定の閾値とを比較してもよい。所定の閾値は、ユーザの入力に基づいて決定されてもよい。その所定の閾値は、約−60℃露点、及び/又は他の水分レベルでもよい。
第2バルブ48は、導管42で形成される流路の中に、流体ドライヤー44の第1バルブ46からみて反対側に位置する。第2バルブは、第1モードと第2モードで動作可能である。第1モードでは、第2バルブ48は、導管42により形成される流路内の流体フローを、液化のため液化アセンブリ14の導管20へ連絡する。第2モードでは、第2バルブ48は、導管42の流路を保存アセンブリ16の出口38と連絡する。コントローラ12は、第2バルブ48の動作をコントロールし、流体ドライヤー44を乾燥する。これは、流体ドライヤー44の寿命を延ばし、第1バルブ46の効果を拡張し、及び/又は他の利点を提供する。
一般的には、動作の間、コントローラ12は、液化のため、導管42内の流体フローを液化アセンブリ14に方向付けるよう、第2バルブ48を第1モードでコントロールする。しかしながら、定期的に、コントローラ12は、短期間の間、第2モードで動作するよう、第2バルブ48をコントロールする。この第2バルブのスイッチングと連動して、コントローラ12はまた、第2モードで動作するよう、第1バルブ46をコントロールする。これにより、保存アセンブリ16で保存され、気体状態にボイルオフされた流体の幾らかが、導管42の中へ導かれ、そして、導管42を通って進み、第1バルブ46を通ってシステム10から排出される。前述したことから理解されるように、保存アセンブリ16に保存された流体は、液化アセンブリ14による液化の後、相対的に乾燥している。それは、流体ドライヤー44を通って流れるので、第2バルブ48を通って導管42へ導かれた乾燥流体は、少なくとも、流体ドライヤー44に蓄積していた水分の少なくとも幾らかを取り除き、第1バルブ46によってシステム10から水分を排出するだろう。
コントローラ12は、流体ドライヤー44を上述の方法で乾燥するように、第1バルブ46と第2バルブ48を、1つ以上のトリガーイベントでコントロールしてトリガーされてもよい。一実施形態では、トリガーイベントは、圧力、及び/又は、保存容器32内の圧力及び/又は流体の量で、保存容器32内の流体の幾らかが大気へ排出されるべきレベルまで上昇することである。一実施形態では、トリガーイベントは、流体ドライヤー44が乾燥した前回の時間からの時間の経過である。一実施形態では、トリガーイベントは、流体の幾らかの量が、液化アセンブリ14により液化されたことの決定(例えば、コントローラ12内での)である。一実施形態では、トリガーイベントは、ユーザ命令の受信(例えば、コントロールインターフェース13を介して)である。
保存アセンブリ16から排出される流体のバースト(burst)によって、流体ドライヤー44から水分を除去することは、流体ドライヤー44の温度を上昇させることで増進されてもよい。一実施形態では、これを利用して、流体方向付けアセンブリ18は、加熱器50を有し、その加熱器は、保存アセンブリ16から流体ドライヤー44を通じて流体を排出する間、流体ドライヤー44の温度を上昇させる。その加熱器50は、流体ドライヤー44の温度を約75℃より高く、及び/又は、周囲の温度より高い他の温度まで上昇させてもよい。一実施形態では、加熱器50は、廃熱を生成する液化アセンブリ14の一要素を含むか、又は、液化アセンブリ14の1つ以上の要素により生成される廃熱で加熱される一素子を含む。非限定的な例では、加熱器50は、熱交換アセンブリ22と連結する冷却圧縮機により生じる廃熱を利用することも可能であり、一実施形態では、熱交換アセンブリ22は冷却圧縮機を含む。
流体方向付けアセンブリ18の構成は、上述のシステム10に導かれる水分を低減するために説明したメカニズムに関して、限定することを意図していないことは理解されるだろう。バルブ、及び/又は導管の他の構成は、無限の数の置換が可能であり、上述のメカニズムの実現のため組み立てられることが可能であり、そうした他の構成は、本明細書の開示の範囲内である。
図2は、気体状態の流体フローを液体状態へ液化を開始するための、液化アセンブリを調整する方法52を示す。以下で提示される方法52の操作は、例示目的である。幾つかの実施形態では、方法52は、説明されない1つ以上の追加的な操作と共に実現してもよく、及び/又は、議論される1つ以上の追加的な操作を有しないで実現してもよい。さらに、図2と以下で説明される、方法52の操作の順序は、限定的であることを意図しない。一実施形態では、方法52は、或るシステムにより実施され、そのシステムは、図1で示し且つ上述した、システム10の少なくとも幾つかの要素を含む。しかし、他の実施形態では、方法52は、他の文脈において実現することができ、本明細書の開示の範囲から逸脱するものではない。
操作54では、流体ガスフロー生成器から連絡を受ける。その連絡は、その流体ガスフロー生成器が、液化のため、気体状態の流体フローの生成を開始したことを示す。一実施形態では、操作54は、(図1で示し且つ上述した)コントローラ12と同一又は類似のコントローラにより実行される。
操作56では、流体ガスフロー生成器により生成された気体状態の流体フローが受け取られる。流体フローは、流体フローを液化するように構成されたシステムの流体入力で受け取られてもよい。一実施形態では、操作56は、流体方向付けアセンブリの流体入力により実行され、その流体入力は、(図1で示し且つ上述した)流体方向付けアセンブリ18の流体入力40と同一又は類似である。
操作58では、流体入力で受けた流体フローが排出される(例えば、大気へ)。一実施形態では、操作58は、流体入力と流体連通しているバルブによって実行される。例えば、そのバルブは、(図1で示し且つ上述した)第1バルブ46と同一又はであってもよい。
操作60では、流体フローが流体ガスフロー生成器から排出することを続行すべきかどうかについて決定される。一実施形態では、この決定は、流体ガスフロー生成器が流体フローの生成を開始してから、所定の時間が経過し、流体フローの水分含有量が減少したことを決定することを含む。一実施形態では、操作60での決定は、流体ガスフロー生成器から受けとられる流体フローの水分含有量を検出することを含み、その水分含有量検知に基づいて決定を行うことを含む(例えば、水分含有量を或る閾値と比較する)。操作60は、流体ガスフロー生成器、及び/又は流体フローを大気へ排出するバルブ、の一方又は両方と動作可能に通信しているコントローラによって実行される。例えば、そのコントローラは、(図1で示し且つ上述した)コントローラ12と同一又は類似のものであってよい。
操作60で、流体フローの排出が続行されるべきとの決定がなされると、方法52は、操作58に戻る。操作60で、流体フローの排出が続行されるべきでないとの決定がなされると、方法52は操作62へ進む。操作62では、流体フローの排出を停止し、流体フローは、液化のため、液化モジュールに供給される。一実施形態では、大気への流体フローの排出は、バルブにより停止され、流体フローは、流体方向付けアセンブリによって、液化モジュールへ供給される。その液体方向付けアセンブリは、(図1で示し且つ上述した)流体方向付けアセンブリ18と同一又は類似のものであってよい。
図3は、気体状態の流体フローを液体状態へ液化を開始するための、液化アセンブリを調整する方法66を示す。以下で提示される方法66の操作は、例示を目的とするものである。幾つかの実施形態では、方法66は、説明されない1つ以上の追加的な操作と共に実施されるか、及び/又は議論される1つ以上の操作を有さずに実施されてもよい。更に、図3と以下で説明される、方法66の操作の順序は、限定的であることを意図しない。一実施形態では、方法66は、システムにより実行され、そのシステムは、(図1で示し且つ上述した)システム10の少なくとも幾つかの要素を含む。しかし、他の実施形態では、方法66は、本明細書の開示の範囲から逸脱することなく、他の文脈において実現することができる。
操作68では、気体状態の流体フローは、液化アセンブリと連絡する導管の入口で受け取られ、その液化アセンブリは、流体を気体状態から液体状態へ液化するよう構成される。一実施形態では、操作68は、導管の入口により実行され、その導管の入口は、(図1で示し且つ上述した)導管20の入口26と同一又は類似のものである。
操作70では、コントロール信号が受信される。そのコントロール信号は、液化アセンブリと連絡する熱交換アセンブリが第1状態から第2状態へスイッチされるべきことを示す。第1状態では、熱交換アセンブリは、導管内の流体から、熱を除去し、流体を気体状態から液体状態へ転換する。第2状態では、熱交換アセンブリは、導管内の流体から、第1状態で除去されるよりも実質的に少ない熱を除去する。一実施形態では、操作70は、(図1で示し且つ上述した)コントローラ12と同一又は類似のコントローラにより実行される。
操作72では、操作70でのコントロール信号の受信に応答して、導管の入口で受け取った流体は、その入口から出口へ導管を通った後、排出される(例えば、大気へ)。一実施形態では、操作72は、コントローラにより実行され、そのコントローラは、導管の出口から下流に位置するバルブをコントロールする。コントローラ及び/又はバルブは、(図1で示し且つ上述した)コントローラ12及び/又はバルブ24と同一又は類似のものであってもよい。
操作74では、流体フローの排出を続行すべきかについて、又は保存のため保存アセンブリへ方向づけるかについて、決定を行う。一実施形態では、操作74での決定には、導管から残りの水分を除去する一定の期間、液体フローが排出されたかを決定することを含む。その期間は、所定の期間であってもよい。操作74は、(図1で示し且つ上述した)コントローラ12と同一又は類似のコントローラにより実行されてもよい。
もし操作74で、流体フローは排出を続行すべきとの決定がなされるなら、方法66は操作72に戻る。操作74で、流体フローはこれ以上排出を続行すべきでないとの決定がなされるなら、方法66は操作76へ進む。操作76では、熱交換器が第2状態から第1状態の動作へスイッチし、導管を通る流体フローの液化を開始する。一実施形態では、操作76は、(図1で示し且つ上述した)コントローラ12と同一又は類似のコントローラにより実行される。
操作78では、流体フローの排出は、導管を通過した後に停止し、その結果、流体フローは、保存のため、保存アセンブリへ方向付けられることになる。一実施形態では、操作78は、流体フローを排出していたバルブをコントロールするコントローラにより実行される。そのコントローラは、(図1で示し且つ上述した)コントローラ12と同一又は類似のものであってもよい。
図4は、液化流体を保存する方法80を示す。以下で提示される方法80の操作は、例示を目的とするものである。幾つかの実施形態では、方法80は、説明されない1つ以上の追加的な操作と共に実施されるか、及び/又は議論される1つ以上の操作を有さずに実施されてもよい。更に、図4と以下で説明される、方法80の操作の順序は、限定的であることを意図しない。一実施形態では、方法80は、システムにより実行され、そのシステムは、図1で示し且つ上述した、システム10の少なくとも幾つかの要素を含む。しかし、他の実施形態では、方法80は、本明細書の開示の範囲から逸脱することなく、他の文脈において実現することができる。
操作82では、液化アセンブリにより液化された流体が保存される。一実施形態では、液化アセンブリは、(図1で示し且つ上述した)液化アセンブリ14と同一又は類似のものであり、操作82は、(図1で示し且つ上述した)保存アセンブリ16と同一又は類似の保存アセンブリにより実行される。
操作84では、保存アセンブリに保存される流体であって、気体状態へボイルオフした流体が、流体ドライヤーを通して排出される。その流体ドライヤーは、液化のために液化モジュールへ導入された気体状態の流体から、水分を除去するよう構成される。操作84の開始は、1つ以上のトリガーイベントの発生に基づいて行われてもよい。一実施形態では、流体ドライヤーは、(図1で示し且つ上述した)流体ドライヤー44と同一又は類似のものであり、操作84は、流体方向付けアセンブリによって、コントローラのコントロールの下で実行される。その流体方向付けアセンブリ及びそのコントローラは、(図1で示し且つ上述した)流体方向付けアセンブリ18及びコントローラ12と同一又は類似のものである。
一実施形態では、操作86で、流体ドライヤーは、その流体ドライヤーの温度が操作84の間上昇するように加熱される。操作86は、(図1で示し且つ上述した)加熱器50と同一又は類似の加熱器により実行されてもよい。
図5は、流体を、気体状態から液体状態へ液化する方法88を示している。以下で提示される方法88の操作は、例示を目的とするものである。幾つかの実施形態では、方法88は、説明されない1つ以上の追加的な操作と共に実施されるか、及び/又は議論される1つ以上の操作を有さずに実施されてもよい。更に、図5と以下で説明される、方法88の操作の順序は、限定的であることを意図しない。一実施形態では、方法88は、システムにより実行され、そのシステムは、図1で示し且つ上述した、システム10の少なくとも幾つかの要素を含む。しかし、他の実施形態では、方法88は、本明細書の開示の範囲から逸脱することなく、他の文脈において実現することができる。
操作90では、流体フローは気体状態から液体状態へ液化される。一実施形態では、操作90は液化アセンブリにより実行され、その液化アセンブリは(図1で示し且つ上述した)液化アセンブリ14と同一又は類似のものである。
操作92では、液化された流体が保存される。一実施形態では、操作92は保存容器により実行され、その保存容器は、(図1で示し且つ上述した)保存容器32と同一又は類似のものである。
操作94では、保存容器内の圧力が検出される。一実施形態では、操作94は、センサ及びコントローラにより実行され、そのセンサ及びそのコントローラは、(図1で示し且つ上述した)センサ34及びコントローラ12と同一又は類似のものである。
操作96では、検出圧力に応じて、保存用の流体の液化は調整される。例えば、もし保存容器内の流体がボイルオフし、保存容器内の圧力が上昇したなら(例えば、所定の閾値を超えて)、操作96は、その保存容器内の圧力を低下させるため、追加の流体の液化を開始することを含む。他の具体例として、保存容器内の圧力が充分に低いときは、保存のために液化される流体の量は、減少してもよい。一実施形態では、操作96は、コントローラのコントロールの下で、液化アセンブリによって実行され、その液化アセンブリは、(図1で示し且つ上述した)液化アセンブリ14と同一又は類似のものであり、そのコントローラは、(図1で示し且つ上述した)コントローラ12と同一又は類似のものである。
本発明は、例示の目的で、最も実用的で好ましいと現在考えられる実施形態に基づき、詳細に説明してきたが、そうした詳細は、例示の目的のみであり、本発明は開示した実施形態に限定されるものでなく、しかし、逆に、付属の特許請求の範囲の精神と範囲内での変形や均等な装置を含むことを意図することは理解されるべきである。例えば、本発明は、可能な範囲で、実施形態の1つ又は複数の特徴を、他の実施形態の1つ又は複数の特徴と組み合わせることが可能であることを意図するものであることは、理解されるべきである。