JP2013535461A - 皮膚色素沈着を調節するための焙煎コーヒー豆の使用 - Google Patents
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Abstract
本発明は一般に、美容を目的とする食品サプリメント及び/又は食品製品の分野に関する。より詳細には、本発明は、焙煎コーヒー豆を含有する、皮膚の色素沈着過剰、染み等の皮膚色不良、及び異常色素を特徴とする他の皮膚疾患を予防及び/又は治療するための原材料を提供することを目的とする。更に、本発明は、皮膚明色化剤又は白色化剤を提供することに加え、皮膚の色味を改善することを目的とする。
【選択図】 なし
【選択図】 なし
Description
本発明は一般に、美容を目的とする食品サプリメント及び/又は食品製品の分野に関する。より詳細には、本発明は、焙煎コーヒー豆を含有する、皮膚の色素沈着過剰、染み等の皮膚色不良、及び異常色素を特徴とする他の皮膚疾患を予防及び/又は治療するための原材料を提供することを目的とする。本発明は、皮膚明色化剤又は白色化剤を提供することに加え、皮膚の色味を改善することを更に目的とする。
皮膚色は主に、皮膚に存在する褐色の色素、メラニンの量と種類によって決定される。皮膚色は、メラニンの量が少ないほど明るくなり、多いほど暗くなる。また、皮膚色素沈着過剰は、皮膚でのメラニンの過剰発現又は集積によって引き起こされる。そのため、産生レベルを低下させるために、メラニン産生に関わる経路が多くの阻害物質の標的とされてきた。メラニン経路に関わる主要な酵素の1つがチロシナーゼである。
メラニンの合成は、メラニン細胞刺激ホルモン(MSH)と前駆体プロオピオメラノコルチンから産生される副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)ペプチドを含むホルモンが制御するプロセスである。このプロセスは、UVB照射によって引き起こされるDNA損傷によって刺激される。
そのため、長時間の日光への曝露は、皮膚における多くの生化学反応を誘発し、例えば日焼けや黒化をもたらす可能性がある。日光への曝露がもたらす他の影響は、時間と共に蓄積される。こうした変化は染みの発生の原因となり、皮膚の色味を不均一で斑状にする可能性がある。残念なことに、今日市場に出回っている市販製品の多くは、効果が薄いものであるか、不安定で最終処方物に組み入れると効力を失う活性薬剤を含有しているかのどちらかである。
皮膚における色素含有物の発現を改変し、皮膚の色味の均一化、又は皮膚の色味の明色化を促進する能力は、今日の社会において強く望まれている。純粋に美容上の理由から、多くの人が皮膚の色味の改変、染みの減少等を望んでいるのである。
そのため、有効な組成物を開発しようとする取り組みは、チロシナーゼの活性を阻害する薬剤に焦点を当ててきた。例えば、各種チロシナーゼ阻害物質、中でもヒドロキノン、ビタミンC、システイン、コウジ酸、アルブチン、グルタチオン等の局所用組成物への使用が提示されてきた。また、黒皮症、雀卵斑、白斑、まだら症、フェニールケトン尿症等で観察される色素異常の発生を改善するため、及び/又は美容上の目的から各種皮膚用組成物が提案されてきた。
更に、皮膚脱色組成物の使用も拡大している。しかし、こうした組成物はメラニンを破壊する、又はメラニンの生成を阻害するものである。こうした組成物の多くは過酸化物、酸若しくはホルムアルデヒド等の強烈な化学物質又はチオール化した物質を含有する。ここまで厳格ではない療法でも、別の欠点がある。
レーザー療法やケミカルピールが提案されたのと同様に、局所用レチノイド及び局所用コルチコステロイドが脱色素剤として提案されてきたが、必ずしも所望の反応が得られるわけではない。
天然材料からなる他の組成物の皮膚への使用も提案されている。その中には、皮膚や皮膚領域を脱色したり、色白の皮膚の外観を向上させたりするために、アジアやヨーロッパで何世紀にもわたって使用されてきたものもある。レモン、オレンジ、キュウリ、イチョウ、イナゴマメ、エイジツ、ゲンノショウコ、シナモン、マヨラナ、ローズマリー等の使用が例示される。
色素異常に伴う疾患と闘うため、あるいは皮膚の色味を明色化するために、局所的に皮膚に適用すると、チロシナーゼ活性を低下させ、結果としてメラニン産生を抑えることが可能な様々な化合物が提案されてきた。残念なことに、現在利用できる治療は、特に、治療に多く伴う副作用、例えば、ある種の局所薬の使用に伴う刺激性副作用に関しては必ずしも満足のいくものとはなっていない。
したがって、上記の先行技術のような欠点のない代替調製物を得ることが強く望まれている。特に、安定性が改善され、皮膚の色味の均一性を促進する、あるいは皮膚の色味を明色化する効果のある、経口経路を介して投与する栄養性美容用組成物の開発が強く望まれている。
また、皮膚色素異常症、特に、環境要因又は老化による皮膚色素異常症の治療及び/又は予防に有効な活性剤に対するニーズも依然として存在する。
本発明の目的は、こうしたニーズに応えることである。
本発明者は、焙煎コーヒー豆を含有する少なくとも1種の原材料を含む食品又は食品サプリメント組成物を提供することによってこの目的を達成することができる。
したがって、第一の主題によれば、本発明は、皮膚色素異常症の治療及び/又は予防のための活性剤としての、焙煎コーヒーの部分を含有する少なくとも1種の原材料の有効量の美容を目的とする使用に関する。こうした皮膚疾患は特に染み等の老化又は環境要因(例えばUV)に起因するものである。黒皮症、雀卵斑、白斑、まだら症、フェニールケトン尿症において観察される皮膚疾患であってもよい。
本発明者らは、焙煎コーヒー豆がメラニンの生成、すなわちメラニン形成を効果的に抑制し、しかもこの抽出物はチロシナーゼ活性をほとんど、あるいは全く阻害しないことを発見した。この結果はメラニン形成におけるチロシナーゼの重要な役割や当分野におけるこの酵素を阻害しようとする開発努力を考えれば驚くべきものであり、予期しないものであった。
本発明の目的のため、「皮膚」という用語は、顔又は身体の皮膚という意味での使用を意図している。
本発明の目的のため、「有効量」という用語は、期待した効果を得るのに十分な量という意味での使用を意図している。
本発明の目的のため、「予防する」という用語は、対象とする疾患の兆候の発生リスクを低下させることという意味での使用を意図している。
本発明は更に、上記の原材料の美容目的の使用であって、皮膚色素不良の治療及び/又は予防のための活性剤としての使用に関する。結果として、皮膚異常変色領域又は乾燥領域のない、より明るくより均一な顔色となる。
更に、本発明は、本発明による焙煎コーヒー豆を含有する少なくとも1種の原材料の有効量の美容を目的とする使用であって、皮膚の色味を白色化又は明色化するための活性剤としての使用に関する。
本発明者らはまた、本発明による原材料が水和及び/又は皮膚のバリア機能を更に改善することを発見した。
本発明による使用は、焙煎コーヒー豆を含有する少なくとも1種の原材料の、特に、以下に記載するように、皮膚の水和又は皮膚の老化を更に改善するための少なくとも1種の活性剤の有効量との併用を更に含んでもよい。
別の態様によると、本発明の主題は、特に、個体における色素沈着過剰に伴う皮膚の色味不良及び疾患、特に、損美性疾患(aesthetic disorders)を治療及び/又は予防するための美容を目的とする方法であって、本発明による焙煎コーヒー豆を含有する少なくとも1種の原材料を前記個体に投与する少なくとも1つのステップを含む方法である。
本発明による組成物は、経口投与可能なものである。これには、急速で比較的制限の少ない投与方法によって皮膚全体、すなわち深層(真皮、皮下組織)に広く作用させられるという利点がある。具体的には、代謝産物及び他の活性栄養物を、特に、血流によって皮膚基質内に分散させることができる。また、経口投与は、急速で比較的制限の少ない投与方法であるという利点を有する。
第一の目的によれば、本発明は、焙煎コーヒー豆の使用を提供する。
以下の記載において、「コーヒー豆」とは、コーヒー「チェリー」から出発して湿式法(発酵、洗浄)又は乾式法(乾燥後に機械式剥皮)によって得られ、そのように剥皮を行った後の豆を意味するものと理解しなければならない。
「抽出物」とは、粗製品、本件の場合は焙煎又は非焙煎のカフェインを抜いたコーヒー豆のアルコール又はアルコール水溶液抽出から出発して得られるあらゆる化合物を意味するものと理解しなければならない。組成物に使用されるコーヒー豆抽出物の調製のために選択されるコーヒーの木の種は、コーヒーノキ属の中から有利に選択される。
コーヒーの木は、滑らかな葉縁を有する多年生で革質の光沢のある葉(10〜15×4〜6cm)を有する低木である。葉腋中の輪生体中に白い芳香性の花を多くつける。実は緑色の核果であって、熟すと赤くなり、通常は2つの半球形の種子が平らな面を向かい合わせにして入っている。コーヒー市場の需要をまかなっているのは2種(アラビカ種及びカネフォラ種)に過ぎないが、東アフリカの熱帯林にはコーヒーの野生種が数多く存在する。
コーヒーの「豆」は、コーヒー「チェリー」、すなわち、核果から出発して湿式法(発酵、洗浄)又は乾式法(乾燥後に機械式剥皮)によって得られる。赤い果皮と多肉質の中果皮をパルプ状にして除去すると、コーヒーの「殻」に達する。剥皮(木質化した内果皮の除去)を行うとコーヒーの「種子」(又は豆)が得られる。
焙煎コーヒーは、アラビカ種とロブスタ種とのブレンドであってもよいが、ほとんど又は全てがアラビカ種豆に由来するものであることが特に好ましい。これは、アラビカ種の方が、より上質なコーヒーに付きもののより豊かな味と香りをもたらすためである。
焙煎コーヒーの焙煎レベルは軽煎りから深煎りまで様々であってもよいが、CTN60〜100が好ましい。
焙煎コーヒー部分は、カフェインを少なくとも一部抜いたものであってもよい。これは、カフェインレベルを無カフェインから通常のカフェインレベルまで調節可能な製品を提供するためである。
特に、コーヒー豆抽出物は、コーヒー豆のアルコール水溶液抽出又はアルコール抽出、好ましくはメタノール、エタノール又はプロパノールを用いた抽出によって得ることが可能である。コーヒー豆抽出物は、無極性溶媒によって抽出可能なコーヒー豆の画分を含有しないことが好ましい。カフェインを抜いたコーヒー抽出物の調製方法は、当技術分野では周知である。
本発明による組成物は、選択された投与方法に通常使用可能な任意のガレン製薬の形態であってもよい。担体は、対象とする組成物の種類に応じて異なる性質を有していてもよい。したがって組成物は、経口適用する任意の食品製品若しくは医薬製品、又は美容を目的とする製品であってもよい。食品担体又は医薬担体の例は、栄養的に完全な配合物、牛乳、ヨーグルト、チーズ、発酵乳、牛乳ベースの発酵製品、アイスクリーム等の乳製品、穀類ベースの製品又は発酵穀類ベースの製品、牛乳ベースの粉末、幼児及び乳児用調合乳、冷蔵又は常温保存可能飲料、菓子、チョコレート又は穀類タイプの食品製品、動物、特に家畜用飼料である。特に、チコリ又はチコリ抽出物を任意の他の形態の食品サプリメント又は強化食品、例えば、棒状食品又は濃縮若しくは非濃縮粉末に組み入れてもよい。粉末は水、炭酸水、牛乳製品又は大豆誘導体で希釈してもよく、棒状食品に組み入れてもよい。
食品製品は、タンパク源、炭水化物源、脂質源、ミネラル源及び/又はビタミン源を更に含んでもよい。タンパク質、炭水化物、脂質、ミネラル及び/又はビタミンが存在することには、いくつかの利点がある。これらの化合物は一般に最終製品の味及び口当たりに寄与する。また、これらの化合物は、皮膚疾患を患った際に身体が緊急に必要とする栄養素を身体に提供する。更に、これらの化合物は、本発明の製品を、栄養物の追加を必要としない栄養的に完全な処方物として処方することを可能とする。
個々の原材料は、任意の種類の可食化合物を含んでもよい。食品組成物、特に、飲料物用の典型的な原材料は当技術分野で周知であり、例えば、牛乳、クリーム、コーヒーホワイトナー及びコーヒークリーマーである。あるいは、原材料は、例えばサラダドレッシング又はその一部とすることもできる。こうした化合物は、例えば、消費者が組成物の香味や外観、食感を改変するために使用される。原材料はまた、液体形態でも、乾燥形態、例えば飲料物に溶解及び/又は懸濁させる粉末でもよい。
本発明は、本明細書において定義するコーヒー製品を原材料として含むコーヒー飲料製品、例えば、(a)焙煎挽きコーヒー製品、(b)ソリュブルコーヒー製品、(c)一回分コーヒーパッド、タブレット若しくはカプセル、(d)レディトゥドリンクコーヒー製品又は(e)他の任意適切なコーヒー製品を更に提供する。
インスタントコーヒーとしても知られるソリュブルコーヒーは広く知られており、何十年もの間商用に生産されてきた。ソリュブルコーヒーは、焙煎挽きコーヒーから様々な方法で生産され、当業者にはその全てが周知である。
本発明は、ソリュブルコーヒー製品、又はソリュブルコーヒー製品をベースとする任意の製品若しくはソリュブルコーヒー製品に由来する任意の製品としての使用に特に適している。例えば、コーヒー製品は、いわゆるレディトゥドリンク飲料にも使用してもよい。本発明の製品が適するレディトゥドリンク飲料の例としては、天然又は人工甘味料成分と共にコーヒー成分を含む二成分型飲料が挙げられる。これらの成分は水や牛乳等の液体で任意選択で予め希釈されていてもよい。この場合、コーヒー成分は、本発明のコーヒー製品を含むことができる。
コーヒー、甘味料及びホワイトナー、例えば牛乳、液体クリーマー又は固体(例えば粉末)クリーマーを含む三成分型飲料が本発明のコーヒー製品を含んでもよい。
更に、ソリュブルコーヒーを原材料として含む任意の飲料が、本発明のコーヒー製品を含んでもよい。
組成物は、食品組成物への使用に適した追加の原材料を更に含んでもよい。一般的な原材料は、例えば、糖類、人工甘味料、乳化剤、安定剤、増粘剤、流化剤、色素、香味料、香料等である。適切な人工甘味料としては、サッカリン、チクロ、アセトスルファムや、アスパルテーム等のL−アスパルチルベースの甘味料、及びこれらの混合物である。適切な乳化剤としては、モノグリセリド類、ジグリセリド類、レシチン、モノジグリセリドのジアセチル酒石酸エステル類、乳化用デンプン、及びこれらの混合物が挙げられる。適切な安定剤としては、リン酸二カリウム及びクエン酸ナトリウムが挙げられる。適切な流化剤は、アルミノ珪酸ナトリウムである。一実施形態において、組成物は、牛乳タンパク質及び/又は植物性タンパク質を含む。更なる実施形態において、組成物は、乳脂肪及び/又は植物性脂肪を含む。
加えて、本発明は、大量使用又は家庭での一回分の飲料調製に供する通常抽出のコーヒー、エスプレッソ、コーヒーベースの飲料調製物の原材料として使用することができる。
製品が経口投与用栄養サプリメントである場合、製品をカプセル、ゼラチンカプセル、ソフトカプセル、タブレット、糖衣タブレット、錠剤、ペースト又はトローチ、ガム、又は飲用溶液若しくはエマルション、シロップ又はゲルに入れてもよい。こうしたサプリメントは、甘味料、安定剤、抗酸化物質、添加物、香味剤及び/又は着色剤を更に含んでもよい。これらの処方は、糖衣タブレット、ゲルカプセル、ゲル、放出制御用ヒドロゲル、エマルション、タブレット又はカプセルを製造する通常の方法によって実施される。
この点に関し、経口用組成物、特に、栄養補助サプリメント用の補助薬が専門家には周知である。中でも、純粋に例示目的で挙げると、食品に通常使用されるステアリン酸マグネシウム等の潤滑剤、瞬時に可溶化させるための製品、ゲル化剤、増粘剤、保湿剤、脂肪性及び/又は水性化合物、保存料、食感改良剤や香味剤及び/又はコーティング剤、抗酸化物質並びに着色物質が挙げられる。
本発明による組成物は、脂質類、ポリフェノール類、タウリン、プロバイオティクス微生物、ビタミン類及び/又はオリゴ元素を更に含有してもよい。プロバイオティクスを使用する場合、プロバイオティクスは、生菌の形態で含まれてもよく、半活性化形態又は非活性化形態、例えば凍結乾燥粉末の形態で含まれてもよい。
微生物培養上清も組成物に含まれてもよい。微生物は、乳酸菌、特に、ラクトバチルス(Lactobacilli)及び/又はビフィドバクテリウム(Bifidobacteria)からなる群から選択してもよく、より好ましくは、ラクトバチルス・ジョンソニイ(Lactobacillus johnsonii)、ラクトバチルス・ロイテリ(Lactobacillus reuteri)、ラクトバチルス・ラムノサス(Lactobacillus rhamnosus)、ラクトバチルス・パラカゼイ(Lactobacillus paracasei)、ラクトバチルス・カゼイ(Lactobacillus casei)、ビフィドバクテリウム・ビフィダム(Bifidobacterium bifidum)、ビフィドバクテリウム・ブレーベ(Bifidobacterium breve)、ビフィドバクテリウム・アニマリス(Bifidobacterium animais)、ビフィドバクテリウム・インファンチス(Bifidobacterium infantis)、ビフィドバクテリウム・アドレスセンティス(Bifidobacterium dolescentis)及びビフィドバクテリウム・シュードカテヌラツム(Bifidobacterium pseudocatenulatum)からなる群から選択される。最も好ましい実施形態によると、使用される菌株は、ブダペスト条約に従いパストゥール研究所に1992年6月30日に寄託され、寄託番号CNCM 1−1225を付与されたラクトバチルス・ジョンソニイ(La1)、又はブダペスト条約に従いパストゥール研究所に1999年1月12日に寄託され、寄託番号CNCM I−2116を付与されたラクトバチルス・パラカゼイ(ST11)である。例えば、以下の化合物を単独で、又は組み合わせて使用してもよい。亜鉛並びに硫酸亜鉛及びグルコン酸亜鉛等の亜鉛塩、ビタミンB5、B6、B8、C、E又はPP、p−カロテン及びカロテノイド類、ニンニク抽出物、特に、硫化アリル又はニンニク油の形態、セレン、クルクミン、クルクミノイド類、ナイアシン、リトスペルミン酸並びにアデノシン。当然ながら、専門家は、こうした活性化合物を、関心の対象である所望の活性が阻害又は減衰されることを予防することにより本発明の目的である組成物に期待される効果を改善するように選択し、可能な場合には、組み合わせるものである。
使用
本発明の製品は、例えば、メラニンの産生を減少させることによって、皮膚色素異常症を治療若しくは予防するために、又は美容を目的として皮膚の色味を明色化するために効率的に使用することができる。焙煎コーヒー豆抽出物がin vitroでメラニンの合成を減少させることが実際に示されている(実施例1、図1)。チロシナーゼの産生も限定的ではあるが減少させており(図2)、メラニンの減少はチロシナーゼ阻害によるものではなく、この酵素の上流又は下流で作用する機序によるものであることを示唆している。
本発明の製品は、例えば、メラニンの産生を減少させることによって、皮膚色素異常症を治療若しくは予防するために、又は美容を目的として皮膚の色味を明色化するために効率的に使用することができる。焙煎コーヒー豆抽出物がin vitroでメラニンの合成を減少させることが実際に示されている(実施例1、図1)。チロシナーゼの産生も限定的ではあるが減少させており(図2)、メラニンの減少はチロシナーゼ阻害によるものではなく、この酵素の上流又は下流で作用する機序によるものであることを示唆している。
本発明による原材料は、皮膚バリアを強化し、皮膚の水和を維持することにも更にプラスの効果を発揮する。
結果として、色素不良が減少し、皮膚異常変色領域又は乾燥領域のない、より明るくより均一な顔色となる。
したがって、一主題によると、本発明は、焙煎コーヒー豆を、特に、老化又はUV等の環境要因に起因する皮膚色素異常症の治療及び/又は予防のための活性剤として含有する少なくとも1種の原材料の有効量の美容を目的とした使用に関する。
また、本発明は、アジア人にとって特に望ましいことである、皮膚の色味を白色化又は明色化するための活性剤として焙煎コーヒー豆を含有する少なくとも1種の原材料の有効量の美容を目的とした使用に関する。
本発明による使用は、焙煎コーヒー豆を含有する少なくとも1種の原材料の、特に、以下に記載するように、皮膚の水和又は皮膚の老化を改善するための少なくとも1種の活性剤の有効量との併用を更に含んでもよい。
別の態様によると、本発明の主題は、特に、個体における色素沈着過剰に伴う皮膚の色味不良及び/又は疾患、特に、損美性疾患を治療及び/又は予防するための美容を目的とする方法であって、本発明による焙煎コーヒー豆を含有する少なくとも1種の原材料を前記個体に投与する少なくとも1つのステップを含む方法である。
本発明の美容を目的とした治療方法は、特に、本発明による焙煎コーヒー豆を含有する少なくとも1種の原材料の少なくとも有効量を経口投与することによって実施することができる。経口投与は、上記のような経口組成物を一回又は複数回摂取することを含む。
経口投与には、単回適用が含まれてもよい。他の実施形態によると、適用は例えば、1日2〜3回を1日又は複数日、一般的には少なくとも4週間といった一定期間、場合によっては1〜15週間繰り返される。
更に、本発明で規定されるような原材料の活性を補足又は補強するために、必要に応じて治療と経口又は局所用剤形との組み合わせを想定してもよい。
したがって、他の活性原材料、特に、プロバイオティクス微生物、又は死菌、生菌若しくは半活性化形態の他のプロバイオティクス、又は水和剤若しくは老化予防剤を必要に応じて含有する経口又は局所用組成物と組み合わせた本発明による焙煎コーヒー豆を含有する組成物を用いた局所又は経口治療は、キットとして想定することが可能である。原材料は、当業者によって容易に決定される順序と条件に従って処方前に混合される。
原材料は、当業者によって容易に決定される順序と条件に従って処方前に混合される。
組成物におけるコーヒー豆抽出物の割合は、当然ながら所望の効果及び組成物の投与方式に応じて決定される。
経口経路で投与される焙煎コーヒー豆抽出物の1日用量は、カフェイン含有量に応じて0.01〜5000mg/日とすることが好ましい。焙煎コーヒー豆抽出物は、投与量が0.5〜1000mg/日となるような量で本発明による組成物に存在することが選択される。本発明者らは、本発明による焙煎コーヒー豆抽出物の有効性は、一般に用量に依存し、用量反応曲線に従うことを発見した。一般的に軽度の皮膚疾患又は損傷を予防するために製品を頻繁に使用する場合、ごく少量で十分に所望の効果が得られる。重度の皮膚色素異常を治療する場合は、少量でも効果を発揮するが、大量使用がより適している。
好ましくは、経口投与を意図した組成物は、製品形態に応じてコーヒー豆抽出物を組成物の1%〜100重量%、好ましくは組成物の10%〜80重量%の範囲で含有する。
本発明の更なる利点及び特徴は、以下の実施例及び図面から明らかになる。したがって、以下の実施例は、本発明の分野の非制限例とする目的で示されるものである。これらの実施形態において、他用に記載されない限り、パーセンテージは重量パーセントであり、「...〜...」という形式で示す値の範囲は、記載された上限及び下限を含む。
実施例1:皮膚色素沈着に対する効果
皮膚の脱色素又は色素沈着促進に対する原材料の潜在的有益効果を評価するため、マウスメラニン細胞(B16)の二次元培養を使用して1−メラニン産生評価試験及び2−チロシナーゼ産生評価試験という2つの試験を実施した。
皮膚の脱色素又は色素沈着促進に対する原材料の潜在的有益効果を評価するため、マウスメラニン細胞(B16)の二次元培養を使用して1−メラニン産生評価試験及び2−チロシナーゼ産生評価試験という2つの試験を実施した。
1.細胞培養条件
CO2を5%含有する37℃の加湿室において、DMEM1g/Lグルコース中でフェノールレッドを使用せずに10%ウシ胎仔血清を補充してB16細胞を培養した。
CO2を5%含有する37℃の加湿室において、DMEM1g/Lグルコース中でフェノールレッドを使用せずに10%ウシ胎仔血清を補充してB16細胞を培養した。
2.B16マウスメラニン細胞株によるメラニンの産生
選択した原材料又は試験参照物(コウジ酸400μg/mL)と共に、MSHの類似体であるNDP−MSHの存在下又は非存在下で細胞を72時間インキュベートした。NDP−MSHの存在下又は非存在下でメラニン標準物質を基準に各試料の405nmでの光学密度を測定することによってメラニンの総量(細胞外及び細胞内)を評価した。
選択した原材料又は試験参照物(コウジ酸400μg/mL)と共に、MSHの類似体であるNDP−MSHの存在下又は非存在下で細胞を72時間インキュベートした。NDP−MSHの存在下又は非存在下でメラニン標準物質を基準に各試料の405nmでの光学密度を測定することによってメラニンの総量(細胞外及び細胞内)を評価した。
3.B16マウスメラニン細胞株によるチロシナーゼの産生
選択した原材料又は試験参照物(400μg/mLのコウジ酸)と共に、細胞を48時間インキュベートした。免疫標識によってチロシナーゼ産生を評価した。
選択した原材料又は試験参照物(400μg/mLのコウジ酸)と共に、細胞を48時間インキュベートした。免疫標識によってチロシナーゼ産生を評価した。
原材料:
ロブスタ種及びアラビカ種の非焙煎コーヒー抽出物、並びに焙煎コーヒー抽出液(異なる3つの焙煎レベル:軽煎(CTN100)、中煎(CTN80)及び深煎(CTN60))について試験を実施した。
ロブスタ種及びアラビカ種の非焙煎コーヒー抽出物、並びに焙煎コーヒー抽出液(異なる3つの焙煎レベル:軽煎(CTN100)、中煎(CTN80)及び深煎(CTN60))について試験を実施した。
各コーヒー抽出物の試験を行った濃度を表1に示す。
異なる抽出物間での条件をできるだけ正規化して抽出物の比較が更にできるように、最大非細胞毒性濃度について調査した。そのため、各コーヒー抽出物の試験を濃度40μg/mLで行った。
結果
結果は、対照に対するパーセンテージで表している。試験参照物(コウジ酸)は、予想通りメラニン含有量の低下を誘発した。図1は、選択した原材料で72時間処理したB16メラニン細胞によるメラニン産生を示す。
結果は、対照に対するパーセンテージで表している。試験参照物(コウジ酸)は、予想通りメラニン含有量の低下を誘発した。図1は、選択した原材料で72時間処理したB16メラニン細胞によるメラニン産生を示す。
全体として、コーヒー抽出物は、対照条件(図1及び2)と比較してin vitroでメラニン及びチロシナーゼの産生を減少させることが可能であったことから、皮膚の脱色素をもたらす可能性があることが観察された。焙煎コーヒー抽出液であっても、非焙煎コーヒー抽出物よりも高い潜在力を有すると見られた。軽焙煎コーヒー抽出液は、チロシナーゼ産生に影響を与えることなくメラニン含有量を低下させ(図2)、チロシナーゼの上流又は下流に作用する機序が示唆される。
実施例2:皮膚バリア機能及び水和に対する効果
実施例1の抽出物の皮膚バリア機能及び皮膚水和に対する潜在的有益効果を、ヒト初代表皮角化細胞の二次元培養を用いて評価した。ヒト初代表皮角化細胞による、1−フィラグリンの合成の評価、2−ヒアルロン酸の分泌の評価、及び3−CD44(ヒアルロン酸受容体)の産生の評価という3つの試験を実施した。
実施例1の抽出物の皮膚バリア機能及び皮膚水和に対する潜在的有益効果を、ヒト初代表皮角化細胞の二次元培養を用いて評価した。ヒト初代表皮角化細胞による、1−フィラグリンの合成の評価、2−ヒアルロン酸の分泌の評価、及び3−CD44(ヒアルロン酸受容体)の産生の評価という3つの試験を実施した。
細胞培養条件
CO2を5%含有する37℃の加湿室において、ケラチン生成細胞無血清培中でヒト表皮角化細胞を培養した。
CO2を5%含有する37℃の加湿室において、ケラチン生成細胞無血清培中でヒト表皮角化細胞を培養した。
ヒト表皮角化細胞によるフィラグリンの合成
選択した原材料又は試験参照物(1.5mMのCaCl2)と共に、細胞を144時間インキュベートした。免疫標識によってフィラグリン産生を評価した。
選択した原材料又は試験参照物(1.5mMのCaCl2)と共に、細胞を144時間インキュベートした。免疫標識によってフィラグリン産生を評価した。
ヒト表皮角化細胞によるヒアルロン酸の分泌
選択した原材料又は試験参照物(レチノイン酸10−7M)と共に、細胞を72時間インキュベートした。上清中のヒト表皮角化細胞によるヒアルロン酸の放出量をELISAアッセイによって定量した。
選択した原材料又は試験参照物(レチノイン酸10−7M)と共に、細胞を72時間インキュベートした。上清中のヒト表皮角化細胞によるヒアルロン酸の放出量をELISAアッセイによって定量した。
ヒト表皮角化細胞によるCD44の産生
選択した原材料又は試験参照物(レチノイン酸10−7M)と共に、細胞を72時間インキュベートした。ヒト表皮角化細胞によるCD44の産生を免疫標識によって評価した。
選択した原材料又は試験参照物(レチノイン酸10−7M)と共に、細胞を72時間インキュベートした。ヒト表皮角化細胞によるCD44の産生を免疫標識によって評価した。
結果
結果を図3、4及び5に示す。軽焙煎、中焙煎、又は深焙煎コーヒー抽出液抽出物による細胞の前処理によって200%近くフィラグリンが増加し、これらの抽出物が皮膚バリアを強化することが可能であることを示唆している(図3)。軽焙煎コーヒー抽出液抽出物は、ヒアルロン酸(対照の133%)(図4)、in vivoで皮膚細胞が分泌する、細胞外空間に水分を引き寄せて捕捉することによって適切な水和を維持するのに役立つグリコサミノグリカンの分泌を増加させた。一方、中焙煎及び深焙煎コーヒー抽出液は、ヒアルロン酸受容体CD44の産生を中程度増加させた(それぞれ対照の125%、107%)(図5)。皮膚バリアが強いほど、環境及び病原体の攻撃から確実に身体を保護することができる。また、皮膚バリアによって表皮を通じた水分の喪失が制限され、適切な皮膚の水和が確保される。
結果を図3、4及び5に示す。軽焙煎、中焙煎、又は深焙煎コーヒー抽出液抽出物による細胞の前処理によって200%近くフィラグリンが増加し、これらの抽出物が皮膚バリアを強化することが可能であることを示唆している(図3)。軽焙煎コーヒー抽出液抽出物は、ヒアルロン酸(対照の133%)(図4)、in vivoで皮膚細胞が分泌する、細胞外空間に水分を引き寄せて捕捉することによって適切な水和を維持するのに役立つグリコサミノグリカンの分泌を増加させた。一方、中焙煎及び深焙煎コーヒー抽出液は、ヒアルロン酸受容体CD44の産生を中程度増加させた(それぞれ対照の125%、107%)(図5)。皮膚バリアが強いほど、環境及び病原体の攻撃から確実に身体を保護することができる。また、皮膚バリアによって表皮を通じた水分の喪失が制限され、適切な皮膚の水和が確保される。
実施例3
ロブスタ種焙煎コーヒー豆0.5kgの焙煎抽出物の調製物を、タラックス(Turrax)の装置を使用し、24000rev/min、4℃(氷浴)で1分間粉砕することによって粉末化する。
ロブスタ種焙煎コーヒー豆0.5kgの焙煎抽出物の調製物を、タラックス(Turrax)の装置を使用し、24000rev/min、4℃(氷浴)で1分間粉砕することによって粉末化する。
得られた粉末をpH8.5の0.05Mリン酸緩衝液5リットルと混合する。全混合物を4℃で30分間撹拌した後10000G、4℃で遠心分離し、上清を0.22μmフィルターでろ過する(滅菌ろ過)。
次いで、抽出物から酸化現象を除去するために抽出物をザルトリウス(Sartorius)タイプの薄膜を通す限外ろ過によって分画する。次に、抽出物を凍結乾燥する。こうして「凍結乾燥抽出物」と呼ばれる活性抽出物29.5グラムを得る。
超臨界クロマトグラフィー(担体ガスとしてCO2を使用)によってカフェインを除去する。こうして「カフェイン抜き凍結乾燥抽出物」と呼ばれる活性抽出物25.5グラムを得る。
Claims (14)
- 皮膚色素異常及び/又は皮膚不良を治療及び/又は予防するための経口組成物を調製するための活性剤としての、少なくとも焙煎コーヒー豆又はその抽出物の有効量の美容を目的とした使用。
- 前記皮膚疾患が黒皮症、雀卵斑、白斑、まだら症、フェニールケトン尿症等において観察されるもの、及び/又は染みであること特徴とする、請求項1に記載の使用。
- 皮膚の色味及び/又は皮膚の艶を改善するための、請求項1又は2に記載の使用。
- 皮膚の色味を明色化及び/又は白色化するための、請求項1〜3のいずれか一項に記載の使用。
- 前記組成物が皮膚の水和を更に改善する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の使用。
- 前記組成物が皮膚のバリア機能を更に改善する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の使用。
- 前記抽出物が、アラビカ種コーヒー、ロブスタ種コーヒー、カネフォラ種コーヒー又はイベリカ種コーヒーから選択されるコーヒー豆に由来するものである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の使用。
- 前記コーヒー豆がカフェインを抜いたものである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の使用。
- 前記コーヒー豆抽出物が前記組成物の全重量の1%〜100%を占める、請求項1〜8のいずれか一項に記載の使用。
- 経口経路によって投与されるコーヒー豆が、0.01〜5000mg/日、好ましくは0.5〜1000mg/日である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の使用。
- 前記組成物が、食品製品、飲料物、食品サプリメント、栄養補給食品又は医薬品である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の使用。
- 前記組成物が、少なくとも1種の食品グレードの微生物、特に、死菌、生菌又は半活性形態のプロバイオティクスを更に含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載の使用。
- 少なくとも焙煎コーヒー豆又はその抽出物の有効量を個体に投与する少なくとも1つのステップを含む、皮膚色素異常及び/又は皮膚不良を治療及び/又は予防するために有用な、美容を目的とした治療方法。
- 死菌、生菌若しくは半活性形態のプロバイオティクス微生物又は水和剤若しくは老化防止剤を含有してもよい経口又は局所用組成物と組み合わせて、少なくとも焙煎コーヒー豆又はその抽出物を含有する組成物を含む経口治療剤を含む、皮膚色素異常及び/又は皮膚不良を治療及び/又は予防するためのキット。
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