JP2013533766A - 皮膚組織の自己蛍光値を求めるための方法および装置 - Google Patents

皮膚組織の自己蛍光値を求めるための方法および装置 Download PDF

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Abstract

被験者の皮膚組織の自己蛍光値を求める方法であって、−少なくとも1つの波長の、および/または少なくとも1つの波長範囲内の、電磁励起放射線によって前記皮膚組織の物質を照射するステップと、−前記照射に応じて前記物質から放出された電磁蛍光放射線の量を測定するステップと、−前記測定された蛍光放射線の量に基づき、当該被験者の測定自己蛍光値を生成するステップと、を含む方法。求められる自己蛍光値は、この求められる自己蛍光値がさまざまな被験者が有しうるさまざまなUV皮膚組織反射率に依存する程度が最小化、または少なくとも低減、されるように、励起スペクトルの反射された部分、および/またはこのような照射に応じた前記物質からの発光スペクトル、の特性のために、および/または前記少なくとも1つの波長以外の、および/または前記少なくとも1つの波長範囲内以外の、複数の波長における反射率測定値の特性のために、測定自己蛍光値を修正することによって得られる。
【選択図】図8

Description

本発明は、被験者の皮膚組織の自己蛍光(AF:autofluorescence)値を求めることに関する。
皮膚AFの測定は、蓄積された組織糖化最終産物(AGEs:Advanced Glycation Endproducts)を求めるための非侵襲的方法である。皮膚生検から得られるペントシジン、Nε−カルボキシ−メチルリジン(CML)およびNε−カルボキシ−エチルリジン(CEL)のような皮膚AGEsのレベルと皮膚AFとの間には有意な相関関係が存在する。すなわち、皮膚生検の検証研究の複合解析においては、皮膚AFのばらつきの76%は、皮膚生検のペントシジンレベルのばらつきによって説明された[Meerwaldt 2004、2005、den Hollander 2007](詳細な説明の後に列挙されている参考文献の一覧を参照のこと)。皮膚AFは、年齢と共に増加することが証明されており、真性糖尿病、腎不全、および心血管系リスクの増加を伴う他の疾病における合併症の発展および進行を予測する独立の予測因子でもある[Meerwaldt 2005、Mulder 2008、Lutgers 2009、Matsumoto 2007、Ueno 2008、Monami 2008]。皮膚AFは、例えばAGE Reader(ダイアグノプティクス・テクノロジー社(DiagnOptics Technologies BV)、オランダ国フローニンゲン。その内容を引用により本願明細書に援用するものとする国際公開第01/22869号を参照のこと)などの光学式測定計器を用いて、ピーク波長が370nmであるUV−A(すなわち約315〜400nmの範囲内)励起時の420〜600nmの範囲内の平均発光から測定可能である。
より暗色の皮膚色(UV反射率が10%未満)を有する被験者における皮膚AF測定値は、明色の皮膚色を有する被験者の場合より一般に低くなることが証明されている[Mulder 2006]。これらの被験者が大幅に低いAGEs量を有するとは期待されない。したがって、より低いAF値は、皮膚化合物による励起光の異なる吸収または放出光および、特に表皮における散乱効果および正反射率によって引き起こされると期待される。観察される皮膚色に対する依存性は、より暗色の皮膚色を有する被験者における皮膚AGEsの確実な評価を妨げ、増加した皮膚AF値の認識を阻止する。
文献には、皮膚色に対する吸収体および散乱体の影響を記述するための方法がいくつか提供されている[Kollias 1987、Nishidate 2004、Zonios 2006、Sandby−Moller 2003]。
したがって、より暗色の皮膚色を有する被験者における皮膚AF測定の問題は、同じAGEレベルを有する明色の皮膚色の被験者より一般に低いAF値が測定されることである。これは、異なる皮膚色を有する人々について公知の方法で求められた皮膚AF値は、ヒトの皮膚AGEレベルを推定するための、ひいてはそのヒトに伴う健康上のリスクを予測するための、確実な根拠とはならないことを意味する。このため、公知の手法は、さまざまな皮膚色の被験者に全般的に適用することはできない。
皮膚色の違いを補償するために、皮膚AFは、コアマンズ(Coremans)らによって以前示唆されたように[Coremans 1997]、初期においては、励起範囲において組織から反射された光の平均光強度で割った発光範囲内の平均光強度として計算された。より多くのメラニンまたは他の皮膚化合物が放出光を吸収する場合は必ず、これらの化合物はより多くの励起光を吸収するので、これら2つの量を割ると、結果として吸収に対する依存度が下がる。この方法を用いると、フィッツパトリック(Fitzpatrick)のスキンフォトタイプI−IVを有する被験者において皮膚AFを確実に得ることができる。スタマタス(Stamatas)ら[Stamatas 2006]も皮膚の反射率をAF測定のための正規化係数として用いた。彼らは、この方法はより明色の皮膚タイプにのみ適しているとも報告している。AGE Readerでは、皮膚から反射されたUV−A光の平均強度を用いて簡易な皮膚色評価が行われる。UV−A光の10%超が反射される場合は皮膚AFを確実に評価できることが見出された[Mulder 2006、Koetsier 2010]。この方法は、暗色の皮膚色を有する被験者におけるようなメラニンの強い吸収を補償することはできなかった。
名称AGE Readerにおいては、励起光源は350〜410nmの範囲内で照射し、発光は420〜600nmの範囲内で測定される。これらの範囲内の皮膚AFは、皮膚AGEsによってのみ引き起こされるとは限らない。ケラチン、ビタミンD、リポフスチン、セロイド、NADH、およびピリドキシンなど他の蛍光色素分子も総蛍光信号を増大させうる[Bachmann 2006]。さらに、ポルフィリン類、エラスチン架橋類、FAD、フラビン類、およびリン脂質類など一部の蛍光色素分子は、上記蛍光色素分子の放出範囲内に励起最大値を有する。吸収および発光スペクトルの重複する性質のため、特に、AGE Readerにおいて用いられる広い励起ピークでは、総蛍光信号に対する特定の蛍光色素分子の影響を評価することは、不可能ではないまでも、困難である。ただし、上記の検証研究の統合分析においては、この幅広い励起ピークにも拘らず、複数の特定AGEsの真皮含有量が皮膚AF信号の変動の大部分(最大76%)を説明すること、さらには糖尿病における慢性合併症のリスクを評価できること、が証明されている[Koetsier 2009]。
他の蛍光色素分子は別として、皮膚内の非蛍光性発色団は、励起および/または放出光を選択的に吸収することによって皮膚AFに対して影響を有しうる。UV−Aおよび可視領域において最も寄与する発色団は、表皮中のメラニンと真皮中のヘモグロビンである[Anderson 1981、Sinichkin 2002、Kollias 2002]。表皮および真皮のどちらにも、ビリルビンと、これより程度は下がるが、ベータカロチンとが存在し、これらの吸収ピークはそれぞれ470nmおよび450nmである[Anderson 1981、Bachmann 2006]。しかしながら、メラニンとヘモグロビンが主な吸収体として広く受け入れられている。
メラニンの吸収スペクトルは、生体外で広く研究されている[Zonios 2008a]。ただし、メラニンは、皮膚内の細胞小器官、メラニン胞、に存在し、皮膚色への影響、さらにはAF測定値への影響は、民族が異なる個人間で大きく変動しうる皮膚内のこれらメラノソームのサイズ、数、分布、および凝集によって影響される[Alaluf 2002、Barsh 2003]。通常、メラニンは、スペクトルのUV、可視、および近赤外範囲から光を吸収し、より低い波長側の吸収が指数関数的に増加する。[Zonios 2008a、Zonios 2008b]。
ヘモグロビンは、スペクトルの可視部分を超える幅広い吸収スペクトルを有し、いくつかの吸収ピークを有するため、皮膚色における重要な要素である[Anderson 1981、Feather 1989、Bachmann 2006]。ヘモグロビンの濃度または分布は、さまざまなスキンフォトタイプごとに大きく異なるとは期待されないが、皮膚内での光伝搬中に起きる他の発色団(例えば、メラニン)との相互作用のために、ヘモグロビンの見掛けの光学特性および皮膚AFに対するその影響は変動しうる。さらに、ヘモグロビンは、血管中の赤血球に凝縮されている。血管における光の侵入深さは限られており、かつ波長に依存するため、皮膚AFに対するヘモグロビンの影響の評価は困難である。しかしながら、ナ(Na)らは、彼らの測定における皮膚AFのばらつきを、ヘモグロビン濃度または酸素飽和度に依存する皮膚の発赤の関数として観察した[Na 2001]。
皮膚色に対する吸収体および散乱体の影響を説明するためのアプローチがいくつか存在する。一部の方法は、同種のアプローチを用いており[Kollias 1987、Sinichkin 2002、Nishidate 2004、Zonios 2006、Sandby−Meller 2003]、他の方法は、皮膚内の多くの層を、被験者間で変動しうる、各層における独立した複数の光学特性によって定義している[Magnain 2007、Nielsen 2008、Katika 2006、Chen 2007]。これらのアプローチの一部は、特定の発色団の濃度を求めること、または特定の蛍光団を特定すること、を目的としている。
本発明の目的は、皮膚特性からより独立して皮膚の蛍光を評価すること、および皮膚色の影響のために測定された皮膚AFを適合化させるための解決策を提供することである。この目的のために、本発明は、請求項1に記載の方法を提供する。さらに、本発明は、請求項1に記載の方法を実施するために特に適合化された、請求項20に記載の装置において具現化可能である。
本発明によると、求められるAF値は、この求められるAF値がさまざまな被験者が有しうるさまざまなUV皮膚組織反射率に依存する程度が最小化、または少なくとも低減、されるように、励起スペクトルの反射部分、および/またはこのような照射に応じた前記物質からの発光スペクトルの特性のために、および/または前記少なくとも1つの波長以外の、および/または前記少なくとも1つの波長範囲内以外の、複数の波長における反射率測定の特性のために、測定されたAF値を修正することによって得られる。前記依存度をこのように最小化または少なくとも低減することにより、本発明による手法は、さまざまな皮膚特性の被験者に適用可能になる。
本発明の複数の具体的な実施形態が従属項に記載されている。
本発明のさらなる考察、詳細、諸相、および実施形態を以下の詳細な説明において非限定例として説明する。
被験者の皮膚を照明するために使用されるUVブラックライト管および白色LEDの強度スペクトルのグラフである。 UV反射率の値がそれぞれ4.4%、8.0%、および11.4%である3被験者の一般的な反射スペクトルのグラフである。 UV反射率の値がそれぞれ4.4%、8.0%、および11.4%である3被験者の一般的な発光スペクトルのグラフである。 明色および暗色の皮膚色を有する健康な被験者からAGE Readerで測定された、正規化後の反射スペクトルの一部を示す。 皮膚AFを計算するための旧方法(a)と好適な新アルゴリズム(b)とを比較した、UV反射率の関数としての調整後の皮膚AFのグラフである。 新アルゴリズムによって計算された(b)、および皮膚色のための修正がされていない(a)、被験者年齢の関数としてのAF値のグラフである。 本発明による装置の第1の例の概略図である。 本発明による装置の第2の例の概略図である。
序論
皮膚色が暗色であることに起因する測定AFの低下と相関関係がある、ひいてはこの測定AFの低下を予測する、パラメータを得る目的で、スペクトルからのさまざまなパラメータを策定した。これらのパラメータを用いて線形重回帰分析を実施した。この目的は、策定されたパラメータが、皮膚色用の修正後のAF値からの測定AFの偏差とどのように関連しているかを判定するためである。このモデルに基づき、修正後の皮膚AFを計算するための好適なアルゴリズムと複数の代替案とを作成し、その後、さまざまな皮膚色の健康な被験者における測定値を用いて検証した。
本発明による方法および装置の複数の例を以下に説明するとともに、AF測定値の修正に関して一部の実施形態の性能を説明する。
材料および方法
測定装置
図7に示されているように、AGE Readerを用いて皮膚AFを測定した。図7に示されている測定システム1は、ピーク波長が370nmのUV−Aブラックライト管2(F4T5BLB、フィリップス(Philips)社、オランダ国アイントホーフェン(Eindhoven))の形態の蛍光ランプを光源として有する測定ユニット13を備えている。ランプ2は、遮光ケーシング6の形態の支持構造の内部に配置されている。ケーシング6は、前腕の掌側の皮膚の表面23を〜4cm照明するために、被験者の前腕7の掌側に接して配置される接触面14を有する。光源2のスペクトルが図1に示されている。自己蛍光波長範囲(すなわち、励起放射線の波長範囲外)における皮膚の反射特性を求めるために、白色LEDの形態の第2光源19が設けられている。この光源19のスペクトルも図1に示されている。照射窓8の縁端部に隣接して、〜0.4cmの皮膚表面から反射された励起光と自己蛍光発光とを45°の角度αで受光するための非接触型光ファイバ3(直径200μm)の一端18が配置されている。皮膚7から受光された、検出対象の放射線がこの光ファイバを通って、検出器アレイ22を有する分光計15(AvaSpec_2048、アバンテス(Avantes)社、オランダ国エールベーク(Eerbeek))に送られる。分析対象の強度スペクトルを分析し、皮膚7内のAGE含有量をディスプレイ17に表示する信号を生成するためにコンピュータソフトウェアを用いてコンピュータ16がプログラミングされる。コンピュータに読み込まれたソフトウェアは、皮膚7に当てられた放射線の波長範囲外の波長範囲の測定電磁放射線量に従って、測定されたAFをディスプレイ17に表示する信号を生成する。この例によると、このソフトウェアは、下記の方法により皮膚組織の光学特性用に修正するために、測定窓18を介して測定された、皮膚7に当てられた放射線の波長範囲内の波長範囲の電磁放射線量を処理するようにさらに設計される。
なお、分光計の使用は、この電磁放射線量をAGEsの存在の指標としてどの程度まで考慮するかを狭い波長域ごとに正確に求めることができるという利点をもたらすことに注目されたい。ただし、患者の身体のさまざまな位置に接触させて保持するためにより適した、より小型でより携帯が容易な装置の提供も可能である。図8に示されている例による大幅に小型化された測定ユニット113においては、励起放射線源としてLED102が設けられている。この例によると、LED102は、波長約370nmの、または少なくとも300〜420nmの範囲内の、好ましくは狭帯域(最大強度の半分の幅、例えば、10nm)のみの、放射線を放射する。
波長が620nmまたは625nmより高い、かつ好ましくは900または880nm以下の、範囲内である光のみを皮膚7に放出するために第2のLED125が配置されている。波長が450nm乃至525nmの範囲内、好ましくは約500nm、の光のみを皮膚7に放出するために第3のLED126が配置されている。
LEDは、パルス式または変調方式で容易に制御可能である。これらの方式は、例えば、検出器122または周辺光に起因する暗電流を修正するために好都合である。測定ユニット113は、周辺光を遮るための遮蔽106と、皮膚7に接して配置される限界縁119を有する照射窓108とを有する。
皮膚7からの放射線を検出するために、2つの検出器120、122が用いられている。検出器120、122は、皮膚7からの放射線を同時に検出可能であり、分析用にコンピュータに結合されるように構成されている。検出器122と皮膚7との間にはロングパスフィルタ121が配置されている。フィルタ121は、例えば400nmより大きい波長の放射線のみを通過させるので、検出器122は蛍光誘発波長範囲内の放射線のみを皮膚7から受光する。検出器120は、皮膚7から到達する、LED102、125、126の累積波長範囲における総光量を検出するために、構成されることが好ましい。
LED102、125、126および検出器120、122は、ディスプレイ117付きコンピュータ116に結合された制御ユニット124に接続されている。制御ユニット124は、LEDを起動または停止させるために、およびコンピュータ116の制御下で検出器120、122から受信された検出放射線値を出力するために、構成される。
これらのLEDを順次起動して複数の異なる波長または波長範囲で光を連続的に発生させ、複数の異なる波長または波長範囲で反射率ならびにAFを、分光計を用いずに、測定することができる。これらのLEDの動作を、本発明による複数の方法の記載例の文脈において、以下に説明する。
2つの検出器の代わりに、例えば、単一の検出器と、すべての波長の放射線と特定の波長より高い放射線のみとを交互に通過させるチョッパーとを設けることも可能である。これは、2つの検出器間の差による計測誤差が防止されるという利点をもたらすが、測定ユニットの寸法および機械的複雑さが増すことになる。
複数の異なる波長または波長範囲における反射率を測定するために複数の異なる光源を設ける代わりに、複数の異なる波長または波長範囲における反射率を測定するために複数の異なる検出器を設けることも可能である。さらに、同じ波長範囲の光を検出するための検出器を複数使用し、例えば皮膚および(この皮膚に平行な)放射線源からの複数の異なる距離に配置することも可能である。
上に示した各例においては、複数の検出器と光捕捉用の光ファイバとは、皮膚から離して配置される。ただし、ピックアップユニットを皮膚に接触させて配置する場合は、これらの検出器および/または光ファイバ(単数または複数)を皮膚に接触させて配置することも可能である。
皮膚AFの測定値は、総発光強度(420〜600nm)と総励起強度(300〜420nm)と間の比として計算され、100が乗じられ、任意単位(AU:arbitrary unit)で表される。皮膚AFの測定に加え、範囲300〜420nm内の皮膚からの反射光の強度の合計としてUV反射率が計算され、白色参照基準からの同じ範囲内の強度の合計で割られる。この白色参照基準は、AGE Readerに埋め込まれており、外部反射率標準に対して現場で校正されている。さらに、白色LEDを可視範囲内の照明源として用いて、完全な拡散反射スペクトルを得る。このLEDは、検出用ファイバの直下に配置される。このLEDのスペクトルも図1に示されている。全てのスペクトルが暗電流用に修正され、今後の解析のためにファイルに保存された。
被験者
この研究では、健康な被験者から成る3つの同齢集団を用いた。第1群は、オランダ在住の黒色の皮膚色を有するアフリカ系カリブ人の血統の61人の被験者で構成された。第2群は、中国在住の中間的な皮膚色を有する120人の南部中国人被験者から成る群であった。第3群は、アジアおよびアフリカの血統の、全てオランダ在住の60人の被験者で構成された。健康状態は、臨床的評価によって(第1および第2同齢集団)、または自己記入質問書を用いて(第3同齢集団)得られた。これら同齢集団の全てに関して、UV反射率が12%未満であり、被験者年齢が20才と70才の間の被験者のみが含まれていた。全てのスペクトルが正しく得られなかった被験者は除外された。
年齢修正後の皮膚AFと、UV−Aおよび可視範囲内の反射スペクトルから導出されたさまざまなパラメータとの間の相関関係を評価するために、99被験者(各同齢集団から33被験者)から成る部分集合が全群から選択された。この選択は、年齢(20〜70才)およびUV反射率値(〜3%〜12%)の範囲全体にわたって被験者群を得ることに重点を置いており、その他の点では無作為であった。検証のために、他の全ての被験者を使用した(N=142)。
モデルの概要
本発明による新しい修正方法と好適な新アルゴリズムとを用いて得られた修正AF値を、期待値からの測定AF値の偏差を記述する既存モデルと比較した。個体の期待AFは、AF=0.024×年齢+0.83によって、被験者の年単位の年齢の関数として記述可能である。この関係は、UV反射率値が10%超の健康な白色人種の一大集合に基づく。[Koetsier 2010]。これにより、特定の個体の皮膚AFの偏差は、次のように計算される。
ΔAF=AF−AF(年齢)=AF−0.024×年齢−0.83 (1)
式中、AFは、測定された皮膚AFである。ΔAFは、適合モデルにおける従属変数として用いられた。
信号およびデータ処理
AGE Readerによって測定可能な、皮膚色を記述するパラメータは、利用可能な2種類のスペクトルとの関連付けが可能である。第1は、UV光源による照明中に皮膚から直接測定されるスペクトルである。このスペクトルは、皮膚から反射されるUV光の大きいピークと、各AGEのAFに起因する、場合によってはさらに、NADHおよびリポフスチンなど、同じ波長領域の蛍光発光を有する他の皮膚化合物のAFに起因する、小さい放出ピークとを含む。第2に、白色参照基準と比較された相対的な皮膚反射率を表す反射スペクトルが得られる。このスペクトルは、2つの部分で構成される。すなわち、〜350〜410nmのUV光源で測定された部分と、〜415〜675nmの白色光源で測定された部分である。これらのパラメータは、文献研究と自身の観察とに基づいた。
これらスペクトルから計算されたパラメータが被験者年齢に依存しているかどうかは知られていない。したがって、あり得る相互作用を補償するために、被験者年齢もモデルに含めた。
SPSS(バージョン16、イリノイ州シカゴのエス・ピー・エス・エス社(SPSS Inc.))を用いて、これらのパラメータを正規性および共線性について評価した。コルモゴルフ‐スミルノフの検定によりp値が0.05より大きい場合は、パラメータが正規分布していると見なした。許容レベルが0.01を超えた場合は、パラメータが独立していると見なした。後退型多変量解析のために、閾値p値0.01および0.05を考えた。
アルゴリズムの原理
策定されたこれらパラメータにより、後退型線形重回帰分析を用いて、ΔAFのための予測モデルを得た。健康な被験者群は何れも平均期待ΔAFがゼロと想定されるので、予測ΔAF、ΔAFpred、を次のようにAFのための修正として用いた。
AFcorr=AF−ΔAFpred (2)
検証
低い皮膚AF値はUV反射率が10%未満の被験者において最初に観察されたので、皮膚AFをUV反射率の関数として記述することによって、皮膚AFの計算用に導出されたアルゴリズムを検証できる。このために、年齢修正後の皮膚AF(年齢)、ΔAFcorr=AFcorr−AF(年齢)、が使用される。要件は、ΔAFcorrがUV反射率に依存しないこと、および平均ΔAFcorrがゼロに近いことである。さらに、被験者年齢に伴う皮膚AF値の増加は、先に見出された基準値に一致する必要がある[Koetsier 2010]。
結果
被験者
表1は、3つの同齢集団の群サイズ、皮膚色、および年齢特性を群別および合計として、モデル開発群と検証群とについて、それぞれ別にまとめたものである。皮膚色の目安としてUV反射率を用いた。第1群(アフリカ系カリブ人の血統の被験者群)では、一方のスペクトルにおける作為のために、1人の被験者を除外した。
表1。使用したデータセットの群特性。
UV反射率(%) 年齢(年数)
群 サイズ 平均±sd 範囲 平均±sd 範囲
モデル開発に使用した測定値
群1(AC) 33 4.59±1.36 2.55〜7.99 41.5±11.5 20〜69
群2(SC) 33 9.16±1.54 6.69〜11.79 40.4±15.8 21〜70
群3(VO) 33 8.49±2.21 4.13〜11.53 40.9±12.8 20〜69
合計 99 7.41±2.66 2.55〜11.79 40.9±13.3 20〜70
検証に使用した測定値
群1(AC) 27 5.32±1.68 3.20〜10.40 41.6±13.5 20〜70
群2(SC) 87 8.61±1.84 4.30〜11.55 46.8±11.3 24〜69
群3(VO) 27 9.03±2.23 4.20〜11.68 33.7±10.4 20〜58
合計 141 8.06±2.31 3.20〜11.68 43.3±12.6 20〜70
各群は、アフリカ系カリブ人(AC)と南中国人(SC)の被験者、およびさまざまな血統(VO)の被験者でそれぞれ構成された。
ΔAF予測のためのパラメータ
期待値からのAFの偏差、ΔAF、を予測しうる提案パラメータを以下に説明する。メラニン、ヘモグロビン、またはビリルビンは皮膚内で最も強力な吸収体であるので、大半のパラメータはこれらに関連付けられる。相関関係を求めるために、99被験者のデータセットを用いてこれらパラメータを解析した。表2は、解析したパラメータの予測特性をまとめたものである。
図2および図3は、UV反射率値がそれぞれ4.4%、8.0%、および11.4%である3被験者のそれぞれの発光スペクトルと一般的な反射率とを示す。これらの反射スペクトルは、メラニン、ヘモグロビン、および他の発色団の吸収によって引き起こされると考えられるいくつかの顕著な特徴を示す。これら特徴の強度は被験者間で変動し、この情報は下記のさまざまなパラメータの策定に用いられる。期待されるように、暗色の皮膚色を有する被験者の平均反射率はより低い。図3は、測定された発光強度も皮膚色が暗色である被験者ほど低いことを示している。
UV範囲における反射率
AGE Readerの開発当初から、UV反射率は皮膚色の指標として用いられてきた。この値によって、皮膚AFは、より暗色の皮膚色を有する被験者においては、期待されたより低いことが見出されたが、ΔAFとの線形関係は見出されなかった[Mulder 2006]。UV反射率の逆数値(InvRefl)が提案され、ΔAFに対して直線性を有することが見出された。本モデルにおいては、UV反射率自体ではなく、InvReflがパラメータとして用いられた。
メラニン関連のパラメータ
メラニン量は、指数として表されうる。シニチキン(Sinichkin)ら[Sinichkin 2002]は、2つの波長における反射率間の比(または対数スペクトルにおける傾き)を用いてこの指数を求めることができる3つの波長範囲を提供した。
第1は、メラニンの吸収はUVにおいて高いため、UV−A波長である。この示唆された波長範囲は、365〜395nmである。AGE Readerでは、UV光源がこの範囲内で照射する。
ただし、我々の測定では、5nm低い波長を用いると、ΔAFとのより良好な相関関係がもたらされることが見出された。この波長範囲は、使用された光源のピーク波長を中心としていた。第1のメラニン指数(MI)パラメータは、次のように定義された。
MI=R390/R360 (3)
式中、Rは反射率であり、下付き文字は波長をnm単位で示す。
MIは、ヘモグロビン吸収が相対的に少ない近赤外領域からも導出されうる。コリアス(Kollias)およびバーケル(Baqer)は、720nmまでの波長を使用した[Kollias 1985]。ただし、AGE Reader内の白色光源は、この範囲を見込んでいない。それ故、675nmまでの波長を用いた。2つの参考文献[Kollias 1985、Dawson 1980]は異なる開始波長を使用しているので、我々の研究には620〜675nmおよび650〜675nmの両ペアを用いた。
MI=100×(OD650−OD675) (4)
MI=100×(OD620−OD675) (5)
式中、ODλは、−logRλとして定義される波長λにおける見掛けの光学濃度である。
シニチキン(Sinichkin)らは、これらの波長ペアをODスペクトルにおける比として提案したが、コリアス(Kollias)およびバーケル(Baqer)は、代わりに、このスペクトルを通る回帰を用いた。この方法は、反射スペクトルにおける2つの値のみに頼らないため、作為を受けにくい。それ故、我々は、630〜675nmの範囲内のスペクトルLn(R)を通る回帰線の傾きに100を乗じた値を表す別のパラメータ、RedLnSlope、を導入した。
メラニンが多いほど、メラニン吸収により、特に、メラニンが最も重要な吸収体であるUV範囲において、総反射スペクトルのより強い低下が引き起こされる。図4は、明色および暗色の皮膚色を有する健康な被験者からAGE Readerによって測定された正規化後の反射率スペクトルの一部を示す。両方の線は、6被験者からの平均反射率を表す。これらの被験者は、同様のUV反射率値(明色の皮膚色では約18%、暗色の皮膚色では約6%)を有するために選択された。明色の皮膚色を有する被験者のスペクトルの形状は凸状で現れ、暗色の皮膚色を有する被験者のスペクトルの形状は凹状で現れた。この形状の定量化を可能にするために、360nmにおける反射率から390nmにおける反射率までの1本の線をこのスペクトル内に想定し、次にこの線からの375nmにおける反射率の偏差を観察する。直線からのこの形状の偏差UVshapeは、次のように定義された。
UVshape=(R360+R390)/(2×R375) (6)
より暗色の皮膚色を有する被験者については、UVshapeとΔAFとの間の相関関係は一切見出されなかった(R=0.077)。ただし、UVshapeとR390、390nmにおける反射率、との間には線形相関が見出された。これは、UVshapeが確かに皮膚色に依存することを証明している。この相関関係(R=0.35)を用いて、偏差がUVshapeおよびR390の関数として測定ごとに計算された。
dUVshape=UVshape+0.407×R390−1.036 (7)
この偏差値dUVshapeは、ΔAFとの線形相関があることが見出されたので、パラメータとして使用された。
さらに、絶対反射率値をΔAFに相関させうる。ヘモグロビンとの相互作用を回避するために、ヘモグロビン吸収が相対的に低い波長を使用する必要があった。健康な被験者においては酸素飽和度の大きな差は期待されていなかったが、酸素化ヘモグロビンと脱酸素化ヘモグロビンとが等しい吸収を有する等濃度点を用いることによって、酸素飽和度の影響を容易に回避可能である。
ヘモグロビン吸収が最小である500nm近辺の等吸収点の反射率を最初に評価した。対数変換後に、ΔAFとの線形相関が見出された。変換後のパラメータをLnR500と称する。
最後に、RedReflを620〜675nmの範囲における平均反射率として導入した。
ヘモグロビン関連のパラメータ
紅斑は、皮膚内のヘモグロビンの見掛けの影響が増加している状態である。シニチキン(Sinichkin)ら[Sinichkin 2002]は、反射スペクトルを用いて、使用頻度の高い、紅斑を指数(EI)として評価するパラメータをまとめている。これらの指数は、皮膚AF値に対するヘモグロビンの影響を記述するために使用可能である。紅斑を記述するために2つの異なる方法が使用されている。第1の方法は、次のように計算された、510〜610nmの範囲内の見掛けの光学濃度(OD)のスペクトル曲線下の領域に基づいていた。
EI=100×(OD560+1.5×[OD545+OD575]−2.0×[OD510+OD610]) (8)
ここで、この波長範囲は、特定のヘモグロビン吸収ピークを含めるために選択された。
第2の方法は、ヘモグロビン吸収率が高い波長(560nm)における反射率とヘモグロビン吸収率が低い波長(650nm)における反射率との比較に基づいた簡略版である[Zijlstra 2000]。したがって、紅斑指数は次のように定義された。
EI=100×(OD560−OD650) (9)
両パラメータはΔAFと線形相関があり、モデルに使用された。
紅斑が皮膚色に応じて異なるとは期待されていなかったが、この2つの示唆された方法によって計算された紅斑指数の組み合わせがメラニン影響の良好な推定をもたらすだろうと期待された。その理由は、簡略版EI法はメラニン吸収の寄与を無視するが、第1の方法(EI)はメラニン吸収から独立しているはずであるからである。
さらに、フェザー(Feather)ら[Feather 1989]は、等吸収点における測定値に基づき、ヘモグロビン濃度と酸素化とを指数として記述する式を開発した。これらの指数はパラメータとしてモデルに含められた。
HI=100x([OD544−OD527.5]/16.5−[OD573−OD544]/29) (10)
および
OI=(5100/HI)×([OD573−OD558.5]/14.5−[OD558.5−OD544]/14.5)+42 (11)
ビリルビン関連のパラメータ
ビリルビンは、皮膚AF測定の発光範囲内である470nm近辺に吸収ピークを有し、500nmでは吸収がほぼ皆無である[Anderson 1981]。さらに考えられるビリルビン吸収の影響を評価するために、470および500nmにおける反射率の比をビリルビン指数としてモデルに含めた。
BI=R470/R500 (12)
発光関連のパラメータ
反射スペクトルに加え、発光スペクトルもΔAFと相関関係がありうる情報を含んでいると期待された。絶対強度は蛍光色素分子の含有量と関連しているので、相対強度のみを使用できる。470および500nm(Em)、470および570nm(Em)ならびに600および650nm(Em)の各波長ペアにおける発光強度比をパラメータとして含めた。470〜500nmおよび600〜650nmの範囲における平均発光間の比をパラメータEmとして含めた。
単変量解析
99被験者のデータセットにおいて、年齢修正後のAF、ΔAF、との線形相関を求めるために、上記のパラメータを評価した。表2は、ΔAFとさまざまなパラメータとの間の相関関係に関して見出された単変量線形相関係数(ピアソン(Pearson)のR)をまとめたものである。あらゆるパラメータがこのように設計または変換されたため、線形相関関係のみが存在した。各パラメータについてコルモゴルフ‐スミルノフの検定を用いて正規性を評価した。正規性(p)の有意値も表2に示されている。なお、あらゆるパラメータが正規分布を有するわけではないことに留意されたい。
Figure 2013533766
最適アルゴリズムの決定
ΔAFを記述するためのモデルを見出すために、上記のように策定されたパラメータを後退型線形重回帰分析に使用した。p=0.05閾値を用いた場合、4つのパラメータが寄与した(dUVshapeと表3に列挙した3つのパラメータ)。相対的寄与が最も低いパラメータ、dUVshape、は、MIおよびRedLnSlopeパラメータのβ値の半分より小さいβ値を有した。本願明細書において、標準化された相関係数βは、他の寄与を基準とした特定のパラメータの相対的寄与を表す。調整後のRは0.814であり、表3に示されているp<0.01閾値レベルを有する3パラメータモデルによる調整後のRレベル0.804と実質的に異なっていなかった。他のパラメータの省略という合理的な予測をもたらすことも可能である。例えば被験者年齢パラメータを含めなかった場合、調整後のRは0.731であった。したがって、表3のパラメータの好適な線形結合からΔAFをかなりの程度まで予測可能であり、皮膚AFを計算するための好適な新アルゴリズムは、これらのパラメータに基づいている。なお、利用可能な測定計器によっては、これら策定されたパラメータのうちの他のパラメータを使用することが実際に好ましい場合もありうる。例えば、RedLnSlopeの代わりに、例えば630nmおよび675nm(または、例えば、これらの値に5、10、または20nm隣接する範囲またはこれらの値の近辺の範囲)における反射率比を使用する、またはMIの代わりに360〜390nmにおける反射率においてlnを通る線の傾きを使用することも考えられる。
共線性も評価した。一部のパラメータ間に共線性が見出されたものの、モデル内の有意なパラメータは独立している(許容値0.01超)。
Figure 2013533766
表2から分かるように、実質的な予測寄与は、500nmにおける反射率の対数から得ることもできる。同様の予測寄与が450乃至525nmの範囲内の波長または波長範囲における反射率からも期待される。その理由は、この範囲では、明色の皮膚の反射率と暗色の皮膚の反射率との間の相対差(図2を参照)が他の波長範囲より高いからである。450〜525nmの範囲内の第1の波長または波長範囲における反射率と620または625nmより高い範囲内の第2の波長または波長範囲における反射率と間の比を、皮膚色のための測定AFの修正におけるパラメータとして用いることによって、450〜525nm波長範囲における明色の皮膚の反射率と暗色の皮膚の反射率との間の相対的に大きな差を用いることも可能である。
450〜525nmおよび620nm超の波長範囲において測定された反射率に応じて修正することの特別の利点は、正反射の差に起因する外乱が、拡散反射レベルが相対的に低い350〜400nm波長範囲におけるより小さいことである。
図8に示されている例による装置では、LED102、125、および126を順次オンに切り替え、すなわち、前のLEDがオフに切り替えられた後にその次のLEDをオンに切り替え、UV−A LED102の作動時に検出された光強度を両検出器120、122から読み出すことによって、および450〜525nmおよび620nm超のLEDの作動時に検出器120または122のどちらか一方あるいは両方から読み出すことによって、励起波長(単数または複数)、450〜525nm、および620nm超の波長範囲におけるAFおよび反射率の連続的判定を単純な方法で実現可能である。
安全性の観点から、放射線源から皮膚照射用の開口部を介したUV−A放射線による被験者または装置操作者の目への不測の照射が回避されることが好ましい。UV−A放射線によるこのような照射は、少なくとも不愉快であり、特に頻繁に起きる場合は健康上のリスクを目にもたらす。目が励起放射線源2、102からのUV−A放射線に不用意に暴露されることを回避するために、開口部8、108が分析対象の皮膚表面によって覆われていない場合は、励起放射線源2、102のオンへの切り替えを防止するように装置が構成されることが好ましい。これは、装置がオンに切り替えられるときに最初に反射率を測定し、他の何れも光源も作動していないときに、光が全く検出されないか、または検出される光が極めて少ない場合にのみ、UV−A光源2、102をオンに切り替えるための隙間を与えることによって実現される。後者の状況は、開口部8、108が適切に覆われていることを示している。
周辺光がない状況で装置が「オン」に放置された場合に、または人が装置の開口部8、108を目にあてがった場合に、残存リスクが残る。このような残存リスクも回避するために、UV光源2、102の作動のための隙間が与えられる前に、その他の光源(単数または複数)19、125、126を作動させてもよい。この隙間は、反射率特性が照射対象の皮膚表面を表す範囲内である場合に、限られた期間内、例えば1、2、または10秒未満、のみ与えられる。これらの安全策は、皮膚色の差のための測定皮膚AFの修正用に構成されていない装置にも好都合であるが、皮膚色の差のための修正用に反射率特性を解析する手段との組み合わせにおいて特に好都合であることが観察されている。
検証
上記のように得られた好適なアルゴリズムを用いて、皮膚AFの修正値、AFcorr、を次式によって計算した。
AFcorr=AF+αMI+αRedLnSlope+αAge (13)
式中、AFは、未修正の測定皮膚AFであり、α乃至αは、重回帰分析を用いて導出された増倍率である。検証群内の各個体について、皮膚AF(AFcorr)と年齢調整された皮膚AF(ΔAFcorr)とを計算した。ΔAFcorrは、AFの代わりにAFcorrを用いて、式(1)で計算された。この群は、アフリカ系カリブ人の同齢集団からの27被験者と、南部中国人の同齢集団からの87被験者と、さまざまな血統の被験者から成る同齢集団からの27被験者とで構成された。年齢調整後の皮膚AFがUV反射率値の関数として図5に示されている。この図では、さらに皮膚AFを計算するための旧方法(a)と新アルゴリズム(b)とを比較している。この新アルゴリズムを用いると、対皮膚AF比(%)で表されたΔAFcorrの平均標準偏差は14.8%である。
図6は、新アルゴリズムによって計算された(b)、ならびに皮膚色のための修正がされていない(a)、被験者の年齢の関数としてのAF値のグラフを示す。値は、白色人種被験者から得られた標準基準線と比較されている[Koetsier 2010]。
考察
本発明は、さまざまな皮膚色を有する被験者における皮膚AFの増加の確実な判定を可能にする、皮膚AF用の新しい計算アルゴリズムを提供する。このアルゴリズムのために、複数のパラメータが策定され、皮膚で測定された反射スペクトルに適用された。策定されたパラメータから選択された少数のパラメータから成るパラメータセットは、暗色の皮膚色を有する被験者に本来観察される皮膚AF値の低下と極めてよく相関する。
本発明は、UV−Aおよび可視範囲(例えば350〜675nm)において個々に測定されるスペクトルを用いて、したがって、これらの値の間の比を得るために反射率および蛍光測定用と同じセンサを用いて、ならびに蛍光の波長範囲の反射率を測定するための発光および励起放射線の生成用と同じ放射線源を用いて、皮膚色の差のための測定AF値の修正を可能にする。この修正を定式化するために、初期状態においては、暗色の皮膚色を有する被験者における低い皮膚AF値を予測しうる重要なスペクトル特性の定式化のための基礎として、最も強力に寄与する吸収体であるメラニン、ヘモグロビン、およびビリルビンのみの主要な特性を用いた。
被験者年齢と反射スペクトルからの2つのパラメータとを用いたこの好適モデルは、この好適モデルが適用された被験者集合における皮膚AF値の相対変化の80%を説明した。このモデルに基づく新計算アルゴリズムは、皮膚内の発色団、蛍光色素分子、および散乱粒子の正確な組成を知らなくとも、皮膚色に殆ど依存しない皮膚AF値をもたらした。
0.05閾値が用いられた場合は、追加のdUVshapeパラメータが含められることになろう。このパラメータは、他の2つのパラメータ、MIおよびRedLnSlope、のβ値の半分未満のβ値を有する。調整後のRは、2つのスペクトルパラメータのみを有する好適モデルの場合より良くなかった。したがって、この研究においては、このモデルから複数のパラメータを排除するために、低い閾値0.01を選択した。
現在の研究においては、皮膚AFに対する皮膚色の影響を記述するために、表1の年齢とMIおよびRedLnSlopeパラメータのみが必要であった。他の全てのパラメータを、発光スペクトルからのパラメータを含め、本モデルから廃棄できた。我々は、初期においては、小さな変化も測定皮膚AFに影響しうると想定したので、ビリルビン関連のパラメータも有望に見えたが、殆ど影響しないことが見出された。しかしながら、皮膚AFに対するこのパラメータの有意な影響は、黄疸などの状態において存在しうる。同様に、現在の結果は、強い紅斑も皮膚AFに影響しうることを排除できない。
被験者年齢は、皮膚AF値の重要な予測因子である。それ故、白色人種被験者における皮膚AFの基準値に基づく年齢修正値[Koetsier 2010]が本モデルに用いられた。ただし、皮膚AFの年齢依存性は、人種または文化の違い、例えば食事の変化または喫煙習慣、に応じて異なりうる。修正後の皮膚AFと年齢の同じ関係を全ての被験者に適用することによって、等しい基準値が使用可能になり、皮膚色に依存しない皮膚AFの増加の検出が可能になる。我々の結果は、さまざまな血統からの被験者から成る群全体について、修正後のAFが、被験者年齢に伴い、同じ増加をすることを証明した。
図5は、修正後(ΔAF値が1超)であっても、同年齢のその他の被験者より高い皮膚AF値を有する一部の被験者を示す。我々は、これらの被験者は、緊急の臨床症状はないが心血管系リスクの増大が生じている可能性があると想定した。なお、本モデルの開発に用いた同齢集団においては、皮膚AF値の増加は観察されなかった(図示せず)ことに留意されたい。
本モデルは年齢に依存しない値を反映するΔAFを予測するように設計されたので、被験者年齢を本モデルに含めることは、最初は不要に見えるかもしれない。ただし、年齢は他のパラメータに影響しうると想定された。年齢はこれらのパラメータの何れとも相関関係がなかったが、本モデルにおける重要な予測因子であることが判明した。年齢を本モデルから除外すると、調整後のRは0.731に減少する。
我々は我々の観察を物理的に説明することを未だ試みていないが、現在の研究は、皮膚AGEsを評価するために、AF測定値に対する皮膚色の影響は、年齢とMIおよびRedLnSlopeパラメータ、すなわち、360〜390nm範囲における2つの反射率値の比および620〜675nm範囲における反射率の傾き、あるいは励起波長範囲の両端の波長または波長範囲における反射率間の関係と、620nm超または625nm超の、例えば675nmまでの、あるいは反射率曲線の傾きが明色および暗色の皮膚間で有意に異なる上限レベルである880または900nmまでの、範囲内の複数の異なる波長または波長範囲における反射率間の関係とを記述する、対応するパラメータ、を用いることによって十分に記述されうることを示唆している。現在好適なモデルにおいて、これはAF値の平均標準偏差14.8%をもたらした。この値は、以前の研究[Koetsier 2010]からの白色人種群で観察された20%より低い。したがって、本発明は、以前は明色の皮膚色の被験者についてのみ達成可能であった信頼性と少なくとも同様の信頼性を有する、皮膚色に依存しない皮膚AF値の増加を認識するための手法を提供する。なお、複数の測定AF値と複数の修正AF値との複数の組み合わせも適用可能であることに注目されたい。例えば、次の形態のAF値を使用可能である。
AF=xAF+(1−x)AFcorr
式中、AFは、測定された、すなわち未修正の、AF値であり、AFcorrは修正後のAF値であり、xは値がゼロと1の間であり、例えば、被験者のUV反射率が(例えば)10%を超える場合は、例えばx=1であり、被験者のUV反射率が(例えば)3%未満の場合は、例えばx=0であるように、被験者のUV反射率の関数である。そこで、x=1の場合は、AF=AFであり、x=0の場合は、AF=AFcorrである。この場合、高UV反射率を有する被験者については修正は行われず、極めて低いUV反射率を有する被験者についてはフル修正が適用される一方で、前記例において中間のUV反射率を有する被験者については修正が比例的に適用される。
なお、測定AFの修正用に提案された解決策は、追加のハードウェアを全く必要としないか、極めて少数で済むため、簡易な方法での実装に特に適していることにさらに注目されたい。計器が分光計を備えている場合、提案されたパラメータを得るための反射スペクトルの解析を可能にするには、十分に広い発光スペクトルを有する白色または他の光源で十分である。あるいは、図8に示されている例による装置のように、特定の波長または波長範囲の光のみを選択的に放出および/または検出するように装置を構成するだけでよい。
これは、皮膚AGEsの増加レベルの非侵襲的評価のための皮膚AFの測定をより全般的に適用可能にする。
上記説明は、M.クーツィール(Koetsier)らによる出版物「皮膚自己蛍光を用いた皮膚色に依存しない老化の評価(Skin color independent assessment of aging using skin autofluorescence」、オプティックス・エクスプレス(Optics Express)社刊((著作権)2010年、オプティカル・ソサエティー・オブ・アメリカ社(Optical Society of America,Inc.))に基づく。
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Claims (24)

  1. 被験者の皮膚組織の自己蛍光値を求める方法であって、
    −少なくとも1つの波長の、および/または少なくとも1つの波長範囲内の、電磁励起放射線によって前記皮膚組織の物質を照射するステップと、
    −前記照射に応じて前記物質から放出された電磁蛍光放射線量を測定するステップと、
    −前記測定された蛍光放射線量に基づき、当該被験者の測定自己蛍光値を生成するステップと、
    を含み、
    前記求められる自己蛍光値は、前記求められる自己蛍光値がさまざまな被験者が有しうるさまざまなUV皮膚組織反射率に依存する程度が最小化、または少なくとも低減、されるように、励起スペクトルの反射部分、および/またはこのような照射に応じた前記物質からの発光スペクトル、の特性のために、および/または前記少なくとも1つの波長以外の、および/または前記少なくとも1つの波長範囲以外の、複数の波長における反射率測定の特性のために、前記測定自己蛍光値を修正することによって、得られる、
    方法。
  2. 第1の波長または波長範囲における第1の測定強度または反射率と、前記第1の波長または波長範囲とは異なる第2の波長または波長範囲において測定された第2の測定強度または反射率との間の関係に応じて、前記測定自己蛍光値を修正することによって、前記求められる自己蛍光値が得られる、請求項1に記載の方法。
  3. 前記第1および前記第2の波長または波長範囲は、前記皮膚組織が励起のために照射される波長範囲内である、請求項2に記載の方法。
  4. 前記第1の波長または波長範囲は、360〜365nmの範囲内であり、前記第2の波長または波長範囲は390〜395nmの範囲内である、請求項2または3に記載の方法。
  5. 前記第1の波長または波長範囲および前記第2の波長または波長範囲は、放出された蛍光放射線が測定される波長範囲内である、請求項2〜4の何れかに記載の方法。
  6. 前記第1の波長または波長範囲は620〜650nmの範囲内であり、前記第2の波長または波長範囲は675nmより高い範囲内である、請求項2〜5の何れかに記載の方法。
  7. 前記第1の波長または波長範囲は450〜525nmの範囲内であり、前記第2の波長または波長範囲は620または625nmより高い範囲内である、請求項2〜6の何れかに記載の方法。
  8. 前記第2の波長または波長範囲は900nm未満である、請求項6または7に記載の方法。
  9. 前記修正は、前記第1の波長または波長範囲における反射率と前記第2の波長または波長範囲における反射率との間の比のためである、請求項2〜8の何れかに記載の方法。
  10. 前記第1の波長または波長範囲における前記第1の測定強度または反射率と前記第2の波長または波長範囲における前記第2の測定強度または反射率との間の前記関係は、前記第2の波長または波長範囲における前記第2の測定強度または反射率に対する前記第1の波長または波長範囲における前記第1の測定強度または反射率の対数を表すグラフの傾きを求めることによって得られる、請求項2〜9の何れかに記載の方法。
  11. 傾きが求められる前記グラフは、620nm超の波長において前記被験者から得られた反射スペクトルの対数を表す、請求項10に記載の方法。
  12. 前記測定された自己蛍光は、反射特性と測定された自己蛍光との間の前記関係に対する被験者の年齢の前記影響を表す係数に応じてさらに修正され、前記修正された自己蛍光値は、その後、その年齢のヒトの基準自己蛍光値と比較される、請求項2〜11の何れかに記載の方法。
  13. 前記求められる自己蛍光値は次式によって得られ、
    AFcorr=AF+αMI+αRedLnSlope+αAge
    式中、
    −AFcorrは、前記求められる、すなわち修正された、自己蛍光値であり、
    −AFは、前記測定された、すなわち未修正の、自己蛍光値であり、
    −MIは、前記励起放射線の範囲300nm〜420nm内の2つの異なる波長における前記皮膚組織に対する反射率値の比、あるいは前記範囲300nm〜420nmにおける反射スペクトルの対数における傾きなどの関連値であり、
    −RedLnSlopeは、620nm超の波長における反射スペクトルの対数における傾き、または620nm超の波長における反射率値の間の比などの関連値であり、
    −Ageは、当該被験者の年齢であり、
    −α、α、およびαは、例えば複数の被験者のデータセットに対する回帰分析によって求められた、係数である、
    先行請求項の何れかに記載の方法。
  14. 前記求められる自己蛍光値は、ある波長または波長範囲における反射率または前記反射率の対数に応じて前記測定された自己蛍光を修正することによって得られる、先行請求項の何れかに記載の方法。
  15. 前記求められる自己蛍光値は、前記測定された自己蛍光を前記反射率の前記対数に応じて修正することによって得られ、前記波長または波長範囲は450〜525の範囲である、請求項11に記載の方法。
  16. 前記求められる自己蛍光値は、前記UV波長範囲(300〜420nm)にわたる反射率の、直線からの、偏差に応じて、前記測定された自己蛍光を修正することによって得られる、先行請求項の何れかに記載の方法。
  17. 前記求められる自己蛍光値に基づき、当該被験者の前記(皮膚)組織に蓄積された糖化最終産物(AGE)含有量が推定される、先行請求項の何れかに記載の方法。
  18. 測定された自己蛍光値と修正された自己蛍光値との組み合わせに基づき、糖化最終産物(AGE)含有量または被験者の健康上のリスクが推定される、請求項17に記載の方法。
  19. 前記組み合わせは、次式の形態であり、
    AF=xAF+(1−x)AFcorr
    式中、AFは、測定された自己蛍光値であり、AFcorrは、修正された自己蛍光値であり、xは、ゼロと1の間の値を有し、例えば、被験者の前記UV反射率が5%と20%の間のパーセント値を超えた場合はx=1であり、被験者の前記UV反射率が1%と5%の間のパーセント値未満の場合はx=0であるように、例えば、被験者の前記UV反射率の関数である、請求項18に記載の方法。
  20. 被験者の皮膚組織の自己蛍光値を求めるための装置であって、
    特定の照射窓の背後から電磁励起放射線によって無傷の皮膚組織を生体内で非侵襲的に照射するための、放射線源を備えたピックアップユニットと、
    前記皮膚組織からの電磁蛍光放射線を測定するための検出器と、
    前記測定された前記組織からの蛍光放射線量に従って前記組織の自己蛍光値を生成する手段と、
    を備え、
    前記手段は、励起スペクトルの反射部分、および/またはこのような照射に応じた前記物質からの発光スペクトル、の特性のために、および/または前記少なくとも1つの波長以外の、および/または前記少なくとも1つの波長範囲以外の、複数の波長における複数の反射率測定値の特性のために、前記測定された自己蛍光値を修正するように構成される、
    装置。
  21. 前記放射手段は、420nmより高い範囲内の少なくとも2つの互いに異なる波長または波長範囲において放射線を選択的に放射するように構成される、請求項20に記載の装置。
  22. 前記検出手段は、420nmより高い範囲内の少なくとも2つの互いに異なる波長または波長範囲において放射線を選択的に検出するように構成される、請求項20に記載の装置。
  23. 前記検出器によって検出される放射線が実質的に皆無でない場合は、前記放射線源の作動を防止するように構成される、請求項20〜22の何れかに記載の装置。
  24. 実質的に、420nmより高い少なくとも1つの波長範囲においてのみ、前記照射窓の背後から電磁放射線によって皮膚組織を照射するための放射線源をさらに備え、
    前記装置は、実質的に、420nmより高い少なくとも1つの波長範囲においてのみ、前記電磁放射線によって前記皮膚が照射されるとき、照射対象の皮膚のための基準特性に合った反射率が前記検出器によって検出されない場合は、前記放射線源の作動を防止するように構成される、請求項23に記載の装置。
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