JP2013532710A - 粘土基材上のスオウ木抽出物を含む化粧料材料 - Google Patents

粘土基材上のスオウ木抽出物を含む化粧料材料 Download PDF

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Abstract

本発明は、無機基材上の植物起源の有機染料を含む材料であって、前記有機染料は、スオウ木の抽出物であること、および前記無機基材は、連続シート結晶ケイ酸塩である粘土であることを特徴とする、材料に関する。本発明はまた、この材料を含有する化粧料組成物およびその使用に関する。

Description

本発明は、無機基材(substrate)上に固定された植物(vegetable)起源の有機染料(dye)を含む材料であって、前記有機染料は、スオウ木(sappan wood)抽出物であること、および前記無機基材は、連続シート結晶ケイ酸塩(continuous sheet crystallized silicate)である粘土であることを特徴とする、材料に関する。本発明はまた、この材料を含有する化粧料組成物およびその使用に関する。
コチニールカルミン(cochineal carmine)は、その使用がアステカ族まで遡り、16世紀にヨーロッパに導入されて以来、塗装および染色のためのその伝統的な使用のためだけではなく、その極めて特徴的な紫がかった鮮やかな深紅色のために食品または化粧品産業でも広く使用されてきた天然染料である。
カルミンはペルーで、ヒラウチワサボテンから回収した雌のコチニール虫から本来生成される。コチニール虫を、天日で乾燥させ、次いで煮沸して昆虫から放出されたカルミン酸を含有する懸濁液を生成する。次いでろ液を洗浄し、乾燥させてから基材、通常炭酸カルシウム上に固定して、産業において使用するためのレーキ顔料を形成する。
このレーキ顔料は、回避しようとしているいくつかの合成染料の代替として最近数十年間において新たに関心を集めている。合成赤色染料は、メーキャップなどいくつかの製品で実際には禁止されており、これらの染料の多くは、アメリカ合衆国などいくつかの国では他の製品でも禁止されている。それにもかかわらず、依然として、その動物起源のため、コチニールカルミンは供給問題を生じる可能性があるだけでなく、特に口紅に使用した場合、摂取によるアレルギーリスクのために健康レベルについて懸念をもたらす可能性がある。
したがって、コチニールカルミンに代わる植物起源の代替物を供給する必要がある。
本出願人は、連続シート結晶ケイ酸塩である粘土基材上のスオウ木の抽出物が、この要求を満たすことを発見した。
スオウ木(またはスオウ(Caesalpinia sappan))は、塗料、染料またはインクを生成するための染料として東南アジアおよびインドネシアで従来より使用されているとげの多い低木である。これは、抗菌性および抗凝固特性を有することも知られている。
出願WO 01/55263では、スオウ木の抽出物中に含有されるブラジリンを(多くの他の染料物質と一緒に)使用して、それ自体が鉄、クロムまたはマンガンを含有する化合物、特に酸化鉄で着色された粘土(シエナ粘土など)の中から選択され得る染色した無機顔料をコートするための植物レーキ顔料を形成することが提案された。この文献には、レーキ層によって、皮膚と皮膚の老化を促進するであろう酸化的ストレスを生じ得る無機コアとの間の直接的接触が回避できることが示されている。この材料をコチニールカルミンの代替物として使用することは予想されていない。
その上、発明者らは、特に白色顔料と混合するときにコチニールカルミンのものに近い染料特性を有する顔料を得るためには、スオウ木のための基材の選択が決定的であること、およびこのために粘土が適当な基材であることを示した。
したがって、本発明の主題は、無機基材上の植物起源の有機染料を含む材料であって、前記有機染料がスオウ木の抽出物であること、および前記無機基材が連続シート結晶ケイ酸塩である粘土であることを特徴とする、材料である。
好ましくは本発明に従う材料に使用される粘土は、実質的に着色されていない、すなわち乾燥後に5重量%未満の酸化鉄、マンガンおよびクロムを含有する。粘土鉱物のうち、連続シート結晶ケイ酸塩、繊維状粘土および非晶質鉱物(ガラスなど)が特に区別される。本発明の粘土は、連続シート結晶ケイ酸塩である。
より具体的には、本発明の粘土は、特に1:1複八面体型、好ましくはカオリナイト(kaolinite)、または2:1複八面体型、好ましくはスメクタイト(smectite)であってもよい。
好ましい一実施形態によれば、本発明の粘土は、カオリナイトである。
式AlSi(OH)のカオリナイトは、Fe3+(x=0)を除いて陽イオン交換が少ないことを特徴とする、1:1型(カオリナイトのシートが2層:四面体層SiO/八面体層Al(OH−)Oで形成されていることを意味する)の粘土鉱物である。カオリナイトのグループには、同じ層の異なる積み重なり(stacking)を特徴とする、カオリナイトの特定の事例であるジッカイト(dickite)およびナクライト(nacrite)が含まれる。
本発明では、1:1複八面体型の粘土の使用が優先される。
より好ましくは、基材として使用される粘土はカオリンであり、これは、80〜95%のカオリナイトを含有する長石の分解によって形成された粘土であり、INCI名で「カオリン」(kaolin)と認定されている。カオリンは、ジッカイト、ナクライトおよびハロイサイト(シート間に水を層状に重ねた後にカオリナイトの分解によって形成される)など他の粘土も含有していてもよい。
スメクタイトは、層間水の存在および低陽イオン電荷(x=0.2〜0.6)を特徴とする粘土である。それらは異なる交換可能な陽イオンを含んでいてもよい。モンモリロナイト、バイデライトおよびノントロナイトを含む複八面体スメクタイトと、サポナイト、ヘクトライト、ステベンサイト、ソーコナイトおよびタルクを含む三八面体(trioctahedral)スメクタイトとが区別される。本発明では、ステベンサイト、ヘクトライトまたはサポナイトなどケイ素およびマグネシウムに加えてナトリウムを含有する三八面体スメクタイトの使用が優先される。さらに好ましくは、基材として使用される粘土は、ガスールまたは「ラソール」(rhassoul)であり、これは、少なくとも90%ステベンサイトを含有する、モロッコで発見された天然サポニンを含む粘土であり、INCI名で「モロッコ溶岩クレイ」(MOROCCAN LAVA CLAY)と認定されている。
前述の粘土に加えて、本発明の材料は、スオウ木の抽出物を含有し、それは水−アルコール抽出物であることが好ましい。前記抽出物は、スオウ木を破砕し、続いて、水のアルコールに対する重量比が20%〜80%の範囲(端点を含む)で、水とエタノールまたはイソプロパノールなどのモノアルコールとの混合物で形成される水−アルコール溶媒で抽出することによって得ることができる。スオウ木の溶媒に対する重量比はまた、1:10〜1:25(端点を含む)であってもよい。抽出は、40〜80℃の範囲の温度で2h〜10hの時間実施することができる。これによって植物残留物および染料抽出物が得られ、次いでこれをろ過して、そこに含有されている微細な植物残留物を除去する。この抽出物は、本発明の材料を生成するのにそのまま使用してもよく、あるいは本発明に従う材料の生成の延長を望む場合、溶媒の蒸発および乾燥−特に乾燥器またはスプレードライイング(spray dying)−によって乾燥抽出物に変えてもよい。この場合、この材料を生成するために、水−アルコール溶媒中でさらなる時間溶解させる必要がある。
変形形態として、本発明に従って使用されるスオウ木の抽出物は、商業的に得ることができる。
本発明の材料は特に、以下のステップ:
a)粘土を水相に分散させるステップ、
b)酸性pHで前記水相にミョウバンを加えて、水性媒体中に分散させた活性化基材を形成するステップ、
c)前記水性媒体に、水−アルコール溶媒に予め可溶化したスオウ木の抽出物を加えるステップ、
d)5〜9の値にpHを調節して、基材上への材料の分散物を得るステップ、
e)前記分散物をろ過するステップ、
f)基材上に固定された材料を乾燥するステップ
を含む方法を用いて得ることができる。
このレーキ生成法は従来どおりであり、それは、所望の色を有する材料が得られるように、当業者がそのパラメーター、特に試薬の濃度およびpH値を容易に調節できるであろうことを表し、この色はおそらくピンクから赤を経て紫まで及ぶ。例えば、コチニールカルミンに近い色を有する材料を得るためには、ステップb)における水相のpHが3〜4の間の値(端点を含む)に調節することが好ましく、ステップ(d)では端点を含む5〜9の間、好ましくは6〜8の間の値(端点を含む)に戻される。pHの調節は、水酸化ナトリウムなどの塩基または任意選択でクエン酸などの酸を用いて行なうことができる。その上、この形の実施形態では、ミョウバンの粘土に対する重量比が、20:1〜2:1の間(端点を含む)、好ましくは5:1〜12:1の間であることが好ましい。スオウ木抽出物(乾物)の粘土に対する重量比が1:10〜1:1の間(端点を含む)であることも好ましい。スオウ抽出物(乾物)の粘土およびミョウバンの全重量に対する重量比も、1:5〜1:30の間、好ましくは1:10〜1:24の間(端点を含む)であってもよい。
本発明の方法も一般に、20℃〜80℃の間、好ましくは40〜60℃の間(端点を含む)の温度で実行され、乾燥ステップは、おそらく30℃〜60℃の間(端点を含む)の温度で実施される。
明らかに、この方法は、それらが所望の色を有する材料を得るのに不利益にならないという条件で、上記のステップに対して他の予備的な中間体または後続のステップをさらに含んでもよい。
その特定の色を考慮すると、本発明の材料は、唇および/または皮膚を着色するための顔料として使用することができる。その上、スオウ木抽出物の既知の抗エラスターゼ、抗酸化および抗コラゲナーゼ特性が、唇(特に唇の肉厚感(fleshiness)を保持するため)および/または皮膚の老化の兆候を予防または軽減するための、この材料の使用を想定させる。
したがって、本発明の他の主題は、これらの使用に関する。
これらの適用のために、上記の材料は、一般に化粧料組成物に含まれる。
したがって、本発明の他の主題は、この材料を、例えば組成物の全重量に対して0.1〜60重量%の割合で含有する化粧料組成物である。
この組成物は通常、化粧品として許容される、すなわち使用者にとって容認できない不快感(堅い、むらになる、ひりひりする)を生じさせずに皮膚または唇に適用できる媒体を含有する。
本発明の組成物は、口紅またはリップグロスの形態であってよい。変形形態として、これは、アイシャドーおよび/または頬紅の形態であってよい。他の変形形態として、これは、スキンケア製品またはファンデーションの形態であってよい。
本発明の組成物はまた、これらの生成物が通常、特に無水組成物(すなわち水を重量で5%未満、さらに1重量%未満含有する)の形態または油中水もしくは水中油エマルジョンの形態で存在する任意の他の生薬(galenic)形態であってもよい。この組成物は、粉末、ペースト、クリーム、ゲルまたは液体の形態をとってもよい。
前述の材料に加えて、この組成物は、特にCTFA Dictionary、第11版、2006年に記載されている種々の従来の化粧添加物を含有していてもよい。
例えば、これは、特に少なくとも1種の油を含有していてもよい。
本発明の意味において、《油》(oil)とは、周囲温度(25℃)における混合液(compound liquid)を表し、これは、25℃で少なくとも1重量%の割合で水に加えた場合、少しも水に可溶ではなく、あるいは水に加えた油の重量に最大で10重量%未満まで可溶である。
本発明の組成物で使用できる油は:炭化水素油;合成ポリエステルおよびポリエーテル、特にC〜C20酸およびC〜C20アルコールのポリエステル、有利には分枝状、例えばイソノナン酸イソノニル;植物油;分枝状および/または不飽和脂肪酸;分枝状および/または不飽和脂肪アルコール、例えばオクチルドデカノール;シリコーン油、例えば直鎖ポリジメチルシロキサン、任意選択でフェニル化、または環状:フルオロシリコーン油;フッ化油;およびその混合物の中から選択することができる。
これらの油のうち、口紅またはリップグロスの場合、少なくとも1種の光沢のある油、すなわち屈折率が1.45より高い、好ましくは1.47より高い油を使用することが好ましい。
光沢のある油の例には、特に炭化水素油、例えばポリブテン、水素化ポリイソブテンまたは水素化ポリデセン、ならびにフェニル化シリコーン油、例えばその一例がRHODIA製のMIRASIL(登録商標)PTMの商品名で入手可能なシリコーンであるINCI名で《フェニルトリメチコン》(phenyl trimethicone)と認定されているもの、その一例がGENERAL ELECTRIC製のSILSHINE(登録商標)151の商品名で入手可能なシリコーンであるINCI名で《フェニルプロピルジメチルシロキシケイ酸》(phenylpropyldimethylsiloxysilicate)と認定されているもの、およびその一例がDOW CORNING製のDC PH(登録商標)1555 HRIの商品名で入手可能なシリコーンであるINCI名で《トリメチルペンタフェニルトリシロキサン》(trimethyl pentaphenyl trisiloxane)と認定されているものがある。
光沢のある油として、フッ化シリコーンも言及することができ、その一例がPHOENIX製のPECOSIL(登録商標)FS(FSU、FSL...)の商品名で入手可能なシリコーンであり、別の例は、BIOSIL TECHNOLOGIES製のBiosil Basics(登録商標)(Fluorosil LF、14...)の商品名で入手可能なシリコーンである、INCIで《ペルフルオロノニルジメチコン》(perfluorononyl dimethicone)と名付けられている。
光沢のある油の他の例は、天然油、特にヒマシ油;その脂肪鎖が6〜20個の炭素原子を含有する脂肪酸および/または脂肪アルコールのモノ−およびポリエステル、特に:リンゴ酸塩ジイソステアリルなどのヒドロキシ酸および脂肪アルコールのモノ−およびポリエステル、C12〜C15アルキルの安息香酸塩などの安息香酸および脂肪アルコールのエステル、ポリオール、特にテトライソステアリン酸ペンタエリトリチル、ペンタイソノナン酸ジペンタエリトリチルおよびジペンタエリトリチルのC〜Cエステルなどの(ジ)ペンタエリトリチル、またはSOFTISAN(登録商標)645の商品名でSASOLから市販されているINCI名《ビスジグリセリルポリアシルアジペート−1》(bis-diglyceryl polyacyladipate-1)で知られているものなどのポリグリセロール、または特にKAK(登録商標)TTOの商品名でKOKYU ALCOHOL KOGYOから市販されているトリエチルヘキサン酸トリメチロールプロパンなどのトリメチロールプロパン、または特にLEXFEEL SHINE(登録商標)の商品名でINOLEXから市販されている二安息香酸ジプロピレングリコールなどのプロピレングリコールのポリエステル、ならびにイソセチルステアロイルステアレート;ならびにRISOCAST(登録商標)DA−HおよびRISOCAST(登録商標)DA−Lの商品名でKOKYU ALCOHOL KOGYOから市販されているエステルなどの硬化ヒマシ油のポリエステルである。
明らかに、本発明の組成物は、前述の油の混合物を含んでいてもよい。
この組成物の脂肪相はまた、少なくとも1種のロウを含んでいてもよい。《ロウ》(wax)とは、融点が30℃より高く、一般に100℃より低い脂肪を表し、これは組成物を調製するための条件下では液体であり、固体状態では、異方性結晶組織を有する。ロウの例は、特に動物、植物、鉱物または合成ロウであり、後者は、有利にはかつおそらく炭化水素またはシリコーン化ロウである。例えば、シナロウ、カルナウバロウ、カンデリラロウ、コメロウ、ミツロウ(Cera alba)、任意選択で官能化されているポリエチレンロウ、およびパラフィンロウならびにオゾケライト、微晶ロウ、直鎖C14〜C22脂肪アルコールおよびC〜C20酸およびトリベヘン酸グリセリンなどのグリセリンのトリエステル、およびその混合物に言及してもよく、このリストは限定するものではない。CETACENE(登録商標)の商品名でVEVYから市販されているアセチル化ステアリン酸グリコールにさらに言及してもよい。
この組成物の脂肪相は、有利には少なくとも1種の親油性ゲル化剤も含有していてもよい。
親油性ゲル化剤の例は、特にシリコーンポリマーおよびより具体的にはオルガノポリシロキサンのエラストマーである。これらのうち、鎖の中心の端、好ましくはシリカ原子上に位置したビニルまたはアリル基などの不飽和基をもつオルガノポリシロキサンと、オルガノヒドロゲノ−ポリシロキサンなど別の反応性シリコーン化化合物との反応によって少なくとも部分架橋したポリマーに言及してもよい。これらのポリマーは通常、揮発性もしくは不揮発性シリコーン化溶媒または炭化水素化溶媒中のゲル形態で入手可能である。前記エラストマーの例は特に、KSG−6、KSG−16、KSG−31、KSG−32、KSG−41、KSG−42、KSG−43およびKSG−44の商品名でSHINETSUから、ならびにDC 9040およびDC 9041の商品名でDOW CORNINGから市販されているものである。別の油性ゲル化剤は、エポキシ基によって官能化され、触媒の存在下でヒドロシリル化されたオルガノポリシロキサンの自己重合によって得られたシリコーンポリマーの形態であり、VELVESIL 125の商品名でGENERAL ELECTRICから市販されている。別の親油性ゲル化剤は、JEESILC PS(PS−VH、PS−VHLV、PS−CM、PS−CMLVおよびPS−DMを含む)の商品名でJEENから市販されているものなど、ジメチコン/環状ビニルジメチコンコポリマーの形態である。別のタイプの親油性ゲル化剤は、エチレン、プロピレンおよび/またはブチレンなどのスチレンおよびオレフィンのコポリマーの形態であり、任意選択で特に出願WO 98/38981および特許US−6,309,629に記載のものなどのシリコーン化または炭化水素化溶媒を伴う。これらは特に、VERSAGELの商品名でPENRECOから入手可能な連鎖ターポリマーを含有するゲル化剤を含む。別のタイプの親油性ゲル化剤は、ポリアミド、例えばINCI名でポリアミド−3と認定されているもの、特にARIZONA CHEMICALから入手可能なポリマーSYLVACLEAR AF 1900VおよびPA 1200V、ならびにINCAに《エチレンジアミン/水素化二量体ジリノレアートコポリマー ビス−ジ−C14−18アルキルアミド》(Ethylenediamine/Hydrogenated Dimer Dilinoleate Copolymer Bis-Di-C14-18 Alkyl Amide)として認定されており、例えばARIZONA CHEMICALからSYLVACLEAR A200VまたはSYLVACLEAR A2614Vの商品名で入手可能なものから構成される。親油性ゲル化剤は、変形形態として、ベントンであってもよい。
本発明に従う組成物はまた、少なくとも1種の皮膜(film)形成ポリマー、特にメーキャップのための組成物によって与えられる耐摩耗性および/または非移動特性をもたらし得るものを含有していてもよい。
この皮膜形成ポリマーは、親油性であってもよい。これは、特にシリコーン化ポリマー、任意選択で修飾もしくはフッ化されたウレタンまたはKP−545、KP−561およびKP−562の商品名でSHIN−ETSUから市販されているメタクリレートなどのアクリレート、またはDC FA 4002 IDおよびDC FA 4001 CMの商品名でDOW CORNINGから市販されているポリマーであってもよい。皮膜形成ポリマーの他の例は、シリコーン樹脂、特にトリメチルシロキシケイ酸などのMQ樹脂ならびにMT樹脂、例えばシルセスキオキサンの誘導体、特にSHIN−ETSUから特に市販されているポリメチルシルセスキオキサン、およびDC 670の商品名でDOW CORNINGから市販されているポリプロピルシルセスキオキサン、またはBELSIL SPR45VPの商品名でWACKERから市販されているフェニルプロピルポリシルセスキオキサンである。別の例は、XS66−B8226の商品名でGENERAL ELECTRICから市販されているものなどのINCI名でトリフルオロプロピルジメチルシロキシトリエチルシロキシケイ酸と認定されているフルオロ−シリコーンポリマーの形態をしている。特にDC 7−4405 low tackおよびDC 7−4505 high tackの商品名でDOW CORNINGから市販されている、例えば、ヘプタンなどの溶媒中でのジメチコノールとMQシリケート樹脂の重縮合によって得られた生体付着性ポリマーを皮膜形成ポリマーに使用することも可能である。皮膜形成ポリマーの他の例は、特にKOBOGUARD 5400の商品名でKOBOから市販されているポリシクロペンタジエン、またはポリジシクロペンタジエンなどの環状ポリオレフィンである。皮膜形成剤の他の例は、ビニルピロリドン(VP)および/または直鎖オレフィンのコポリマー、例えばISPによるANTARON V216およびANTARON V220を含むコポリマーVP/ヘキサデセンおよびVP/エイコセンまたはBAERLOCHERによるAC 400などのエチレン/酢酸ビニルコポリマーの形態である。本発明で使用できる他の皮膜形成ポリマーは、特にCREASIL 7 IDの商品名でCREATIONS COULEURSから市販されているポリ(エチルアクリレート)などのポリアクリレートである。
変形形態として、またはさらに、本発明の組成物は、少なくとも1種の親水性皮膜形成ポリマーおよび/または1種または複数の親水性ゲル化剤を含有していてもよい。
この組成物はまた、任意選択でポリエトキシル化されたソルビタンのエステル、脂肪酸およびグリセリンのエステル、脂肪酸およびスクロースのエステル、脂肪酸およびポリエチレングリコール、ポリエーテル修飾ポリシロキサンのエステル、脂肪アルコールおよびポリエチレングリコールのエーテル、アルキルポリグリコシドおよび水素化レシチンなど、好ましくは非イオン性界面活性剤の中から選択される、1種または複数の界面活性剤を含有していてもよく、このリストは限定するものではない。本発明の組成物が、どの陰イオン性、陽イオン性または両性界面活性剤も含有していないことが好ましい。《界面活性剤》(surfactant)とは、McCUTCHEON Dictionaryでそのように認定されている化合物を表す。
本発明に従って使用される組成物はまた、少なくとも1種の充填剤を含有していてもよい。この用語は、任意の形状(特に球状または層状)、鉱物または有機物、組成物中で不溶の任意の粒子を表す。充填剤の例は、タルク、雲母、シリカ、カオリン、窒化ホウ素、デンプン、オクテニルコハク酸無水物で修飾したデンプン、ポリアミド、シリコーン樹脂、シリコーンエラストマー粉末およびアクリルポリマー粉末、特にポリ(メチルメタクリレート)である。充填剤は特に、異なる化学的タイプおよび/または物理的形状のいくつかの層で形成されていてもよく、特に球状充填剤でコーティングしたフレークの形態であってもよい。これらはまた、異なる表面処理を用いて修飾してもよい。表面処理を施した充填剤の一例は、特にDSPCS 20N−I2、DSPCS/3H−I2およびDSPCS−I2の商品名でKOBOから市販されている、エチレン/メタクリレートコポリマーで修飾したシリカの形態である。
組成物はまた、本発明の材料に加えて、水溶性または脂溶性染料の中から選択される、少なくとも1種の他の染料材料を含有してもよく、着色顔料、真珠顔料、レーキ顔料およびその混合物などの充填剤の効果は、組成物および/または皮膚を着色および/または不透明にすることである。これらの着色材料は任意選択で、シラン、シリコーン、脂肪酸の石鹸、C9〜15フルオロアルコールリン酸、アクリレート/ジメチコンコポリマー、混合C9〜15フルオロアルコールリン酸/シリコーンコポリマー、レシチン、カルナウバロウ、ポリエチレン、キトサンおよび任意選択でアシル化したアミノ酸 、例えばラウロイルリジン、ステアロイルグルタミン酸二ナトリウムおよびアシルグルタミン酸アルミニウムなどの疎水性剤で表面を処理してもよい。顔料は、鉱物または有機物、天然または合成であってもよい。顔料の例は、特に酸化鉄、チタン、クロムまたは亜鉛、ウルトラマリン、プルシアンブルー、カーボンブラック、ならびに複合顔料およびゴニオクロマチック、真珠箔、干渉性、フォトクロミックまたはサーモクロミック顔料であり、このリストは限定するものではない。真珠顔料は、雲母−二酸化チタンなどメーキャップ製品に従来より存在するものの中から選択することができる。
本発明の組成物はまた、アスコルビン酸のアルキル化またはリン酸化したエステル、またはトコフェロールおよびそのエステルなどの抗酸化剤;EDTA塩などの金属イオン封鎖剤;pH調整剤;防腐剤;香料を含有していてもよい。
この組成物は、有機および無機フィルターならびにその混合物の中から選択される少なくとも1種のUVフィルターをさらに含有していてもよい。有機フィルターとして、特に、ジベンゾイルメタンの誘導体(ブチルメトキシジベンゾイルメタンを含む)、桂皮酸の誘導体(メトキシ桂皮酸エチルヘキシルを含む)、サリチル酸、パラアミノ安息香酸、β,β’−ジフェニルアクリレート、ベンゾフェノン、ベンジリデンカンファーの誘導体、フェニルベンズイミダゾール、トリアジン、フェニルベンゾトリアゾールおよびアントラニル酸誘導体に言及してもよい。無機フィルターとして、特に、コーティングしたまたはコーティングしていない、特に二酸化チタンまたは酸化亜鉛を含有する、顔料またはナノ顔料の形態で鉱物酸化物を含有するフィルターに言及してもよい。
本発明は、例示するためだけに示した非限定的な以下の実施例を考慮するとよりよく理解されよう。
[実施例1]本発明に従う材料の調製
a)植物抽出
破砕後、スオウ木を、1:18の植物/溶媒比で、50:50水/エチルアルコール混合物中に浸して軟らかくした。抽出は、60℃の温度で4hの時間実施した。
抽出物の水−アルコール溶液からの植物の分離は、遠心分離によって行った。このように回収した抽出溶液を真空中で濃縮した。次いで濃縮物を乾燥させた。
次いで乾燥抽出物を粉砕によって粉末にした。
b)基材上の植物抽出物の調製
選択した粘土基材、ラソールを、アルミニウム塩(2倍のアルミニウムとカリウムの硫酸塩)の存在下の溶液中に1:8の重量比で置いた。
スオウ抽出物とラソール+アルミニウム塩の混合物の重量比が1:18となるように、予め調製したスオウ抽出物を、ラソール+アルミニウムとカリウムの塩の上記溶液に加えた。
スオウをその基材上に50℃の温度で固定し、次いでpHを水酸化ナトリウムまたはクエン酸の溶液を用いてpH6.0に調節した。
基材上のスオウ抽出物をろ過によって捕集し、乾燥器で乾燥させてから粉砕した。
[実施例2]比色分析
実施例1で得られた材料を、流動的な均質ペーストが得られるまで、リンゴ酸ジイソステアリル中20重量%の割合に粉砕した。ラソール基材をアルミナ、雲母、シリカまたはカオリンの基材に置き換えたこと以外は実施例1に従って調製した材料について同様の粉砕を行なった。
これらの各材料を、二酸化チタンおよびリンゴ酸ジイソステアリルの存在下で、リップグロスの白色ペーストに加えて、以下の組成:
・グロスの白色ペースト:89%
・リンゴ酸ジイソステアリル:8.7%
・基材上のスオウの抽出物:2%
・二酸化チタン:0.3%
を有する製剤を得て、次いで分光比色法を実施して、グロスをお互いに、かつコチニールカルミンを含有する同一のグロスと比較した。
以下のパラメーターは、Spectramagic NXソフトウェア)をつないだMINOLTA製分光比色計CM−3600 Dシリーズ(イルミナントD65/10°;Lab色空間、SCI)で正確に測定した:
・明度 L(黒0〜白100の範囲)
・赤色 a/緑色 −a(より多く存在するほど絶対値が高い)
・黄色 b/青色 −b(より多く存在するほど絶対値が高い)
・および色差 ΔE
これらの測定結果を下記表1にまとめた。
この表から、グロスに使用したラソール系およびアルミナ系材料は、それらの間で著しい色の差ΔEを示すことがわかる。より正確には、比較粉末は、より赤くないように見えるが、本発明の材料で得たグロスは、コチニールカルミンにより近い色、すなわちより鮮やかな赤色を有している。
他の試験材料は、はるかに赤く見える。しかし、得られた色は、使用目的には薄すぎる。
[実施例3]リップグロスへの材料の混和
別のバッチを使用したカオリン基材上に固定したスオウ木を除いて、実施例1および2の材料を用いて実施例2に従って試験を実施した。化合物単独で得たLa値を、実施例2と同様にして、二酸化チタンおよびリンゴ酸ジイソステアリルの存在下でリップグロスの白色ペーストに加えたときの化合物の値と比較した。
これらの試験から、カオリン基材上に固定したスオウ木を含有する材料はΔbがほぼゼロのばらつきを示すが、例えばシリカ基材上に固定したスオウ木では1.52であることがわかる。したがって、カオリン基材上に固定したスオウ木では、TiOを伴う場合でもその赤色が十分保持されることが示される。
[実施例4]リップグロスへの材料の混和
実施例1で得られた材料を、三本ロール粉砕機でリンゴ酸ジイソステアリル中20重量%の割合に粉砕した。得られた粉砕物を70〜75℃に予熱した白色ペーストに混和し、次いで混合物を35℃まで冷却した。得られたグロスは、以下の組成を有していた。
異なる温度(5℃、20℃、40℃および45℃)で15日、1か月および2か月間乾燥器内に置くことによってこの生成物の物理化学的安定性を評価し、皮膚または唇におけるUV耐性およびメーキャップ特徴の評価も行なった。
UV耐性を、ATLASによるSuntest(登録商標)CPS+装置を用いた人工光への曝露および人工光中での促進光老化試験によって評価した。この方法は、Suntest(登録商標)下に置いた生成物と暗所に保管した対照試料の比較試験に基づいている。太陽の放射線は、アークキセノン光源でシミュレートし、その光は2種類のフィルターに通され、試料の温度と最短UV波長のカットオフの両方を減少させる。このアークキセノンランプは高熱を発し、熱老化が光化学的老化よりも強くならないようにするために、冷却システムを使用して、試料の曝露時間中Suntest(登録商標)チャンバーの空気を冷却する。生成物を観察し、異なる期間:8h、24h、48h後に非曝露対照と比較した。観察された変色は、許容できるか許容できないかを評価した。
試験の全期間にわたって対照と比較して変色は観察されなかった。
その上、この生成物は、優れた唇カバー力を示し、においがなかった。
最後に、促進老化後、それは、非老化対照のものと等しい触感および流動学特性を示し、その優れた安定性と解釈された。
[実施例5]アイシャドーへの材料の混和
実施例1で得られた材料を、三本ロール粉砕機でリンゴ酸ジイソステアリル中20重量%の割合に粉砕した。得られた粉砕物を、以下の組成を有するアイシャドーに混和した。
このために、粉末材料(顔料および充填剤)をミキサー中に入れ、そこでそれらを12分間2回粉砕した。次いで脂肪結合剤をこの粉末混合物上に噴霧した。次いで全体を再度10分間3回粉砕し、篩にかけてからカップ中で圧縮した。
この生成物の物理化学的安定性を、実施例4で記載されているように評価した。
わずかな変色が24h以後観察されたが、生成物はその本来の色合いを保持した。
眼瞼に使用した後も、この生成物は、どんな粒子も形成することなく優れたカバー力および耐性をもつ、均質なメーキャップをもたらした。
最後に、それは、適合脆性(conforming brittleness)値および硬度値(すなわち非老化対照と等しい)を示し、それによってその優れた安定性と解釈された。
[実施例6]熱注入粉末への実施例2の材料の混和
実施例3で得られたカオリン基材上に固定したスオウ木で構成された材料を、三本ロール粉砕機でイソノナン酸イソノニル中10重量%の割合に粉砕した。得られた粉砕物を、以下の組成を有する熱流動粉末に混和した。
このために、顔料およびイソノナン酸イソノニルをボールミル中に入れ、そこでそれらを30分間粉砕した。
ロウとエステル/油の混合物を、別のミルに導入し、ロウが完全に溶解して混合物が均質になるまで、撹拌下で90℃に加熱した。
次いでエラストマーおよび無水ゲルを、完全に溶解するまで撹拌下80℃でミルに加える。
最後に、予め粉砕した顔料とイソノナン酸イソノニルの混合物ならびに実施例3で得られたカオリン基材上に固定したスオウ木をさらにミルに導入する。混合生成物を80℃で15分間保持し、次いでカップに注ぎ込む。
次いでこれらの熱注入粉末の調製プロセスの加熱ステップ中の組成物の温度に対する色安定性を評価した。
このために、予め粉砕した顔料とイソノナン酸イソノニルの混合物ならびに実施例3で得られたカオリン基材上に固定したスオウ木を加えた直後に、カップ中に混合物を注ぐことによって分光比色測定を次に実施し、調製プロセスの終わりに最終生成物をカップに注ぎ込んだ後、別の分光比色測定を実施した。
熱注入粉末の調製プロセスの加熱ステップ中の生成物の変色は観察されなかった。
[実施例7]老化防止効果の評価
実施例1のその基材上のスオウ木抽出物を、0.00008%〜1.25重量%で様々である濃度でin vitro細胞培養について試験し、EDTAで処理した未処理の陽性対照と比較した。
実施例1の材料が、少なくともいくつかの試験濃度でMMP−1、MMP−2およびMMP−9型のメタロプロテイナーゼの活性を著しく阻害したことが判明した。
[実施例8]抗酸化および老化防止効果の評価
カオリン基材上のスオウ木抽出物(実施例3で使用したバッチ)を、0.00008%〜1.25重量%で様々である濃度でin vitro細胞培養について試験し、未処理の対照およびEDTAで処理した陽性対照と比較した。
カオリンを含有する実施例3の材料が、4種の試験ラジカル(水酸化物ラジカルOH、超酸化物陰イオンO2−、過酸化亜硝酸ONOOおよびハロゲン化オキシダント)の活性を著しく阻害したことがまず判明し、これは、カオリンを含有する実施例3の材料の抗酸化活性を示す。
カオリンを含有する実施例3の材料が、少なくともいくつかの試験濃度でMMP−2およびMMP−9型メタロプロテイナーゼの活性を著しく阻害したことも判明した。

Claims (10)

  1. 無機基材上に固定された植物起源の有機染料を含む材料であって、前記有機染料は、スオウ木の抽出物であること、および前記無機基材は、連続シート結晶ケイ酸塩である粘土であることを特徴とする、材料。
  2. 前記粘土がカオリナイトであり、好ましくはカオリンであることを特徴とする、請求項1に記載の材料。
  3. 前記スオウ木の抽出物が、水−アルコール抽出物であることを特徴とする、請求項1または2のいずれかに記載の材料。
  4. 以下のステップ:
    a)前記粘土を水相に分散させるステップ、
    b)酸性pHで前記水相にミョウバンを加えて、水性媒体中に分散させた活性化基材を形成するステップ、
    c)前記水性媒体に、水−アルコール溶媒に予め可溶化した前記スオウ木抽出物を加えるステップ、
    d)5〜9の範囲の値にpHを調節して、基材上への材料の分散物を得るステップ、
    e)前記分散物をろ過するステップ、
    f)基材上に固定された材料を乾燥するステップ
    を含む方法を用いて得ることができることを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載の材料。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の材料を含有する化粧料組成物。
  6. 口紅またはリップグロスの形態であることを特徴とする、請求項5に記載の組成物。
  7. アイシャドーおよび/または頬紅の形態であることを特徴とする、請求項5に記載の組成物。
  8. スキンケア製品またはファンデーションの形態であることを特徴とする、請求項5に記載の組成物。
  9. 唇および/または皮膚の老化の兆候を予防または軽減するための、請求項1から4のいずれかに記載の材料の化粧品としての使用。
  10. 唇および/または皮膚を着色するための顔料としての、請求項1から4のいずれかに記載の材料の化粧品としての使用。
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