JP2013532514A - 座部支持システム - Google Patents

Abstract

【課題】円形支持部上で座部が回転することに起因する乱暴な扱い及び損傷を回避する。
【解決手段】テーブルと、テーブルの少なくとも１つの縁に沿って位置する座部を含む、テーブル・腰掛複合品である。座部は空洞部を画定し、空洞部の少なくとも一部は、非円形の断面を有する。フレームは、座部及びテーブルを支持し、座部支持部を含む。座部支持部は、不均一の断面を有し、下部が実質的に円形の断面になっており、上部が非円形の断面になっている。上部の非円形の断面は、座部の空洞部に挿入される。座部支持部の下部の底端部に、キャスタ又は滑り具が取り付けられる。
【選択図】図１

Description

本願は、米国を除くすべての指定国については、米国法人シコ インコーポレイテッドを出願人として、米国のみについては、米国市民ジェームス ダビッド ブラッドリーを出願人として、更に、２０１０年７月１９日に出願された米国特許仮出願第６１／３６５，７２３号を基礎とする優先権を主張して、２０１１年７月１８日付ＰＣＴ国際特許出願として、出願されたものである。

本発明は、不均一の断面を有する座部支持部を有するスツール型座部付のテーブル・腰掛装置に関する。

ダイニングルーム、ミーティングホール、ダンスエリア、トレーニングルーム、教室、などの様々な目的に使用される大型多目的ルームでは、持ち運び可能な多目的家具を使用することが望ましい場合が多い。このような家具は、テーブル、椅子、ベンチ及び／又はスツール、すなわち、テーブルと座部の組合せを含む。テーブルと座部の組合せは、スツール型座部を使用することが多い。スツール型座部は、テーブル・腰掛システムを使用する者にとって非常に使いやすくアクセスしやすい。移動しやすくするために、テーブル・座部構造の多くは、車輪又はキャスタ上に搭載される。収納しやすくするために、このユニットは、折り畳み可能であってもよい。

特に学校で使用されるこのようなシステムに求められるのは、特に１０代の子供によって使用される場合の乱暴な扱いに対する耐久性である。これらのシステム向けのスツール型座部は、典型的には、垂直管状支持柱に搭載された軽量成形プラスチックである。このような座部は、一般的に、軽量であり強度が高くユーザを支持するのに適しているが、ユーザに乱暴に扱われやすい。このような座部は、水平方向に伸びるボルトで、座部支持部に対して締め付けられるのが普通である。乱暴に扱われているうちに、ボルトは、緩んだり、ちぎれたり、座部のプラスチック下部を突き抜けたりしてしまう。このことが発生し、ボルトが座部を固定しなくなると、生徒又は他のユーザは、身をねじって座部をさらに乱暴に扱うかもしれない。管状支持柱の上縁が円形である場合、このような身をねじる動きは、穴あけ効果を生じさせ、座部の上面に穴が開き、座部が壊れかねない。

回転することがない座部を提供するために、正方形の座部支持部と、その正方形の座部に係合する正方形部分とを有する腰掛システムが開発されてきている。このようなシステムは、シコ インコーポレイテッドによって、３０年以上前に開発されていた。米国意匠特許Ｄ５９５，９６９及び米国特許７，７５８，１１３に、他の例が記載されている。

このようなシステムは、座部支持部の円形の上端が回転及び損傷を引き起こしプラスチック座部に穴を開けるのを防ぎはするが、形状はいくつかの欠点を有する。このような座部を使用するテーブル・腰掛システムは、キャスタ上に搭載されることが多い。従来型のキャスタは、上方へ伸びる円形ピンを使用して、円形管状フレーム部材の下部に取り付けられている。円形ピンでキャスタを正方形チャネルの底に取り付けるために、アダプタが使用されなければならないことが多い。代替的に、取り付け部材のアダプタが、正方形の管に対して溶接され又は他の方法で付着されて、キャスタの上方へ伸びる取り付けピンに取り付けられるようにしてもよい。しかしながら、キャスタがフレーム部材からずれている場合、特に折り畳み可能なシステムのようなシステムは、バランスが悪くなり、折り畳みにくくなったり、及び／又は、拡げにくくなったりする。

そこで、円形支持部上で座部が回転することに起因する乱暴な扱い及び損傷を回避する、頑強でありかつ信頼性が高い座部を提供する新たなシステムが必要になる。さらに、このようなシステムは、正方形管状部材をフレームとして使用してキャスタを取り付けることに関連する欠点を解消することになる。本発明は、テーブル・腰掛システム、その座部及び座部支持部に関する他の課題にも対応する。

（発明の要約）
本発明は、テーブル・腰掛装置、及び、円形の断面部分及び非円形の断面部分を含む不均一な断面を有する座部支持部を有する座部に向けられている。

テーブル・腰掛システムは、テーブルを含む。テーブルには、テーブル天板の縁の周りに位置する又はテーブル天板の側に沿って位置するスツール型座部を支持するフレームが付されている。フレームワークは、ある実施形態においては、折り畳み機構を含み、拡げられた使用位置と収納位置との間で折り畳みされる。フレームワークは、キャスタ又は滑り具上に支持され、キャスタ又は滑り具は、床に接地し、円形管状フレーム要素の下部に取り付けられる。キャスタは、上方へ伸びる取り付けピンを有し、そのピンは、管状フレーム部材の底部開口に挿入される。

座部のそれぞれは、スツール型座部を含む。その座部は、一般的には、円形座部上面及び下方へ伸びる軸部を含む。座部要素は、一般的には成形プラスチック要素であり、座部の下側において軸部から放射上に伸びる支持リブを含んでもよい。軸部は、下向きに開放されている空洞部を画定する。空洞部の少なくとも一部は、非円形の断面を有し、その非円形の断面は、フレームから上向きに伸びる、対応する座部支持部を受け入れる。

座部支持部は、円形の断面を有する下部を含み、かつ、座部要素の下向きに伸びる空洞部の断面と相互補完的に組み合う非円形の外周部を有する上部を含む。座部支持部の非円形の断面と空洞部の非円形の断面とは、相互に位置が合致し組み合った状態になり、座部要素が座部支持部に対して回転するのを防ぐ。さらに、ボルト又は他の締め付け具が、座部及び座部支持部の両方に開いた取り付け穴を貫通して水平方向に伸びる。座部支持部は、円形の断面の下部を有し、滑り具要素の円筒状ピン又は取り付け部を受け入れる。非円形の断面を有する座部支持部の上部は、座部支持管の型成形部分であってもよい。ある実施形態においては、非円形の断面を有する上部及び円形の断面を有する下部は、垂直方向の位置が合致している。座部支持部の不均一の断面は、容易に製造され、座部支持部の底に開いた下部円形開口に挿入される円形取り付け部材を容易に受け入れる一方で、座部支持部に対して座部が回転することを防ぐという長所を提供する。このような形状は、ねじれに対する強度及び耐久性がより大きい。

本発明を特徴付ける、これら新規性ある特徴や多くの他の効果は、本明細書に別添され、かつ本明細書の一部である特許請求の範囲に記載されている。しかしながら、本発明、本発明の効果及び本発明を使用することによって得られる対象物をよりよく理解するために、本明細書の一部である図面や、そこに付された説明が参照されるものとする。これらには、本発明の好ましい実施形態が記載されている。

以下の図においては、同じ番号は、複数の図を通じて対応する構成を示している。

本発明の原理に係る、拡張された使用位置にあるテーブル・腰掛装置の斜視図である。 折り畳まれた収納位置にある図１のテーブル・腰掛装置の側面図である。 図１のテーブル・腰掛装置の底面図である。 図１のテーブル・腰掛装置向けの腰掛組立品の斜視図である。 図４の腰掛組立品の分解斜視図である。 図４の腰掛組立品の底面図である。 図４の腰掛組立品向けの座部要素の斜視図である。 図７の座部要素の側面図である。 図７の座部要素の底面図である。 図９の座部要素を断面１０−１０でカットした断面図である。 図９の座部要素を断面１１−１１でカットした断面図である。 図７の座部要素向けの軸部の詳細底面図である。 図１０の断面１３−１３でカットした断面図である。 図４の腰掛組立品向けの座部支持部の斜視図である。 図１４の座部支持部の側面図である。 図１４の座部支持部の平面図である。 図１のテーブル・腰掛装置向けのキャスタの斜視図である。

前記図のうち、特に図１〜図３を参照すると、テーブル・腰掛装置１０が示されている。テーブル・腰掛装置１０は、テーブル天板１２の対を含む。当該対は、フレームワーク１４に支持されている。フレームワーク１４は、複数の管状フレーム部材を有し、当該複数の管状フレーム部材は、概ね円形の断面を有し、溶接又は他の公知に方法によって互いに接合されている。ここで示される実施形態においては、テーブル・腰掛装置１０は、折り畳み型システムであって、折り畳みリンケージ１６は、図２に示される折り畳まれた収納位置と図１及び図３に示された拡張された使用位置との間を行き来するためのものである。リンケージ１６の構成部分は、明確化のために記載を省略した。本発明は、折り畳まれていないものも含む他のテーブル・腰掛複合品とともに使用され得るということがわかる。

図４〜図１１に最も明らかに示されているように、座部２２は、成形された円形の複数の座部要素である。複数の座部２２のそれぞれは、座部上面３０を有する概ね円形の要素である。座部上面３０は、わずかなくぼみを有していてもよい。放射状に伸びるリブ３２及び環状リブ３８は、軽量の座部要素２２を支持し補強している。軸部３４は、座部２２の中心の下側から下に向かって伸びている。軸部３４は、図９〜図１３に示されている空洞部３６を画定する。軸部３４は、取り付け穴８４を含む。取り付け穴８４は、対となるナット８２と螺合する横断ボルト８０のような固定部材を受け入れる。ボルトを通し易くするために、取り付け穴８４の上の位置の、放射状に伸びる支持リブ３２は、他の位置の支持リブ３２ほどには軸部に沿って垂直方向に伸びていない。図７と、図１２及び図１３とを対比するとこのことがよくわかる。空洞部３６は、非円形の断面を有する部分を少なくとも１つ有する。当該部分は、以降で説明するように、フレームワークのうち当該部分に対応する部分を中に入れる。図１２及び図１３に最も明らかに示されるように、空洞部３６は、座部支持部を受け入れる概ね正方形の内側断面を画定している。空洞部３６のうち座部面３０付近の最深部においては、放射状支持リブ３２の最深部３３が、空洞部に突出している。

図４〜図１６を参照すると、座部支持部２４は、円形の断面を有する下部４０及び非円形の断面を有する上部４２を含む。座部支持部２４は、遷移部４４も有する。取り付け穴８６は、固定ボルト８０を受け入れ、図５に示す軸部３４の穴８４と位置が合致している。そして、取り付け穴８６は、一旦部材が取り付けられると、座部２２が座部支持部２４から外れて浮き上がるのを防ぐ。座部支持部２４は、フレーム１４を形成する垂直に伸びる概ね管状の部材である。示されている実施形態においては、非円形の上部４２は、正方形の断面を有する。ある実施形態においては、非円形の上部４２は、フレームワーク１４の管状部材の型成形部分である。上部の型成形部分４２は、最外部が非円形の断面となって、空洞部３６の実質的に正方形の断面と係合する。後記で説明するようなパイプ材からなる構造とすることによって、従来型の接地部材の取り付け方を改良し、取り付け方法及び取り付け構造が複雑である正方形部材ではなく、管状要素だけを使用して製造することが可能になる。

図示されている実施形態において、座部支持部２４の上部の型成形部分４２は、概ね正方形の空洞部３６の外側隅部に係合する外側角部を有する。支持リブ３２の最深部３２は、空洞部３６内に突出しており、座部支持部２４の上部４２の型成形構造と係合しその型成形構造を固定する。座部２０の軸部３４の空洞部３６の非円形の断面によって、座部支持部２４の上部４２と係合すると、座部２２が座部支持部２４上で回転しないようになる。

図１７に示されているように、従来型のキャスタ５０は、車輪５４、フレームワーク５６、及び、車輪５４の軸となるピン５８を含む。さらにそれぞれのキャスタ５０は、回し継ぎ手６０を含んでもよい。キャスタ５０は、上方へ伸びて座部支持部２４の下部４０の円形の断面の底端部内に挿入される円筒状の取り付けピン５２を含む。円筒状のピン５２は、座部支持部２４の管状円形下部４０内に形成される円形の空洞部内に挿入される。

図１〜図３を再度参照する。テーブル・腰掛装置１０は、滑り具７０を含んでもよい。滑り具７０は、キャスタ５０の替わりに使用されてもよいし、キャスタ５０と組み合わせて使用されてもよい。滑り具７０は、テーブル・腰掛装置１０の形状及び使用条件に応じて使用されてもよい。滑り具７０は、接地底面及びキャスタの上部と同じ上部ピンを含む。上部ピン部分は、キャスタ５０の取り付けピン５２と同じ方法で、座部支持部２４の円形の下部４０の底端部内に挿入される円筒状取り付け要素である。キャスタ５０が使用される場合に比して、滑り具７０が使用される場合の方が、座部支持部はより低い位置まで伸びるが、滑り具及びキャスタは、互換可能に管状フレーム部材の下端部に取り付けられることがわかる。

本発明は、強度が改良された座部要素２２、及び、製造が容易である腰掛組立品２０を提供することがわかる。さらに、腰掛取り付けシステムは、信頼性の高い取り付け方法を提供する。当該取り付け方法は、座部の乱暴な扱い、座部のねじれ、及び、プラスチック座部要素の上部への突き抜けに起因する問題を解消する。本発明は、アダプタ又は追加取り付け部材なしで管状フレーム部にキャスタ及び床面滑り具を取り付ける従来型の方法も引続き含む。

しかしながら、本発明の多くの特徴や効果が、構造や機能の詳細とともに、前記した発明の詳細な説明に記載されているとはいえ、開示は例示的なものである。本発明の主旨を逸脱せず、別添される特許請求の範囲の語の一般的な意味が示す最大限の範囲まで、特に部品の形状、サイズ及び配置についての、細部の設計変更を行うことが可能である。

１０ テーブル・腰掛装置
１２ テーブル天板
１４ フレームワーク
１６ 折り畳みリンケージ
２２ 座部
２４ 座部支持部
３０ 座部上面
３４ 軸部
３６ 空洞部
４０ 下部
４２ 上部
５０ キャスタ

Claims (16)

1. テーブル、座部、フレーム及び接地要素を有するテーブル・腰掛装置であって、
   前記座部は、
   空洞部を画定し、
   前記空洞部の少なくとも一部は、
   非円形の断面を有し、
   前記フレームは、
   前記テーブル及び前記座部を支持し、
   座部支持部を含み、
   前記座部支持部は、
   不均一の断面を有し、
   前記座部支持部の下部は、
   実質的に円形の断面を有し
   前記座部支持部の上部は、
   前記空洞部に挿入される非円形の断面と、型成形部とを有し、
   前記接地要素は、
   前記座部支持部の前記下部の底端部に取り付けられること、
   を特徴とするテーブル・腰掛装置。
2. 前記座部支持部の前記上部及び前記下部は、
   軸の位置が合致していること、
   を特徴とする請求項１に記載のテーブル・腰掛装置。
3. 前記座部支持部の前記上部及び前記下部は、
   垂直方向の位置が合致していること、
   を特徴とする請求項２に記載のテーブル・腰掛装置。
4. 前記空洞部は、
   実質的に正方形の断面を有すること、
   を特徴とする請求項１に記載のテーブル・腰掛装置。
5. 前記座部は、
   軸部を含み、
   前記軸部は、
   前記座部支持部の前記上部を実質的に覆い、
   実質的に正方形の断面を有すること、
   を特徴とする請求項１に記載のテーブル・腰掛装置。
6. 前記フレームは、
   前記座部支持部に取り付けられた横部材を有し、
   前記横部材は、
   実質的に円形の断面を有すること、
   を特徴とする請求項１に記載のテーブル・腰掛装置。
7. 前記接地要素は、
   滑り具を含むこと、
   を特徴とする請求項１に記載のテーブル・腰掛装置。
8. 前記接地要素は、
   キャスタを含むこと、
   を特徴とする請求項１に記載のテーブル・腰掛装置。
9. 前記キャスタは、
   前記座部支持部の前記下部に挿入されるピンを有すること、
   を特徴とする請求項８に記載のテーブル・腰掛装置。
10. 前記座部は、
    成形された座部を含むこと、
    を特徴とする請求項１に記載のテーブル・腰掛装置。
11. 前記テーブル・腰掛装置は、
    複数の座部及び対応する複数の座部支持部を有すること、
    を特徴とする請求項１に記載のテーブル・腰掛装置。
12. 前記テーブル・腰掛装置は、
    前記座部を前記座部支持部に取り付ける固定具を有すること、
    を特徴とする請求項１に記載のテーブル・腰掛装置。
13. テーブル・腰掛装置向けの腰掛組立品であって、
    前記腰掛組立品は、
    座部、フレーム及び接地要素を有し、
    前記座部は、
    空洞部を画定し、
    前記空洞部は、
    非円形の断面を有し、
    前記フレームは、
    前記座部を支持し、
    座部支持部を含み、
    前記座部支持部の下部は、
    実質的に円形の断面を有し
    前記座部支持部の上部は、
    前記空洞部に挿入される非円形の断面と、型成形部とを有し、
    前記接地要素は、
    前記座部支持部の前記下部の底端部に取り付けられること、
    を特徴とする腰掛組立品。
14. テーブル、フレーム、座部支持部及び座部を有するテーブル・腰掛装置向けの腰掛組立品を製造する方法であって、
    前記方法は、
    腰掛面と、非円形の断面を有する空洞部を画定する軸部とを有する座部を提供し、
    実質的に円形の断面を有する座部支持部を提供し、
    前記座部支持部の上部を非円形の断面に形成し、
    前記座部支持部の前記上部を前記座部の前記空洞部に挿入し、
    前記座部を前記座部支持部に取り付け、
    実質的に円形の断面を有する円筒状のピンを有するキャスタを提供し、
    前記ピンを前記座部支持部の下端部に挿入すること、
    を含むことを特徴とする方法。
15. 前記軸部及び前記座部支持部の側を貫通して固定具を挿入すること、
    を含むことを特徴とする請求項１４に記載の方法。
16. 前記座部支持部の上部を非円形の断面に形成するステップは、
    前記上部を型成形すること、
    を含むことを特徴とする請求項１４に記載の方法。

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