JP2013531975A - ダイナミックな混合、エレクトロポレーションチャンバー及びシステム - Google Patents

ダイナミックな混合、エレクトロポレーションチャンバー及びシステム Download PDF

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Abstract

本発明は、細胞の生存能力及び外因性物質の完全性を保持する方法において、エレクトロポレーションを用いて、細胞への外因性物質の送達のための、細胞及び外因性物質を混合するための、装置に関する。外因性物質は、ポリヌクレオチド、ペプチド、タンパク質、又は他の医薬的分子であり得る。それは、混合後にチャンバーの内容物をエレクトロポレートするために用いられ得るチャンバーを更に提供する。本発明に従って、分解酵素が混入し得る細胞懸濁液は、外因性物質を含む水性液体と分かれて保存される。二つの水性液体(細胞懸濁液及び外因性物質)の接触は、チャンバー内で初めて生じる。本発明のチャンバーは、水性液体の分かれた流入を可能にする2又はそれ以上の入口孔を有する。二つの他の孔は、通気孔及び出口孔である。チャンバーの内部は、水性液体のフロー方向を変えるために、及び穏やかに混合するために、全ての水性液体がチャンバーの同じ側で曲線状の角を降りて流れることを可能にする。チャンバーはまた、チャンバー内容物のエレクトロポレーションのために、チャンバー液として電極を含む。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、DYNAMIC MIXING AND ELECTROPORATION CHAMBER AND SYSTEMについての、出願日2010年5月12日、出願番号第61/395,267号のKing、Walters、Deitz、Rodis、及びWaltersの係属中の米国仮特許出願に基づく優先権を主張する。
技術分野
本発明は、大規模のエレクトロポレーションのための装置の技術分野に属する。
背景技術
エクスビボ又はインビトロエレクトロポレーションを用いて、治療目的のために生細胞に巨大分子を送達することは、長年文献に記載されている。エレクトロポレーションは、生細胞又は生きていない小嚢の内及び外で分子の動きを増大させる。その実用的用途は多く、送達される物質の複雑性、送達の部位、及び送達の目的により変わる。送達される物質の複雑性は、そうでなければ細胞に入るのが困難である小さい薬物分子からポリヌクレオチドの複雑な混合物に亘る。
エレクトロポレーションを用いたポリヌクレオチドの細胞への送達は、細胞とポリヌクレオチドを混合することを通じて開始する。混合は、エレクトロポレーションを用いたポリヌクレオチドの細胞への送達の前に、ポリヌクレオチドへの全ての細胞の均一な曝露を可能にする。細胞は、少なくとも二つの電極を有するエレクトロポレーションチャンバー中に置かれる。混合後、パルス電圧は、チャンバーの電極に掛けられ、パルス電場は、チャンバー内の細胞に届けられる。
市販のエレクトロポレターに固有の最大電流における制限のために、細胞の大量のトランスフェクションは、少しずつ行なわれなければならない。差分は、連続的フロースルー様式で、又は静的に保たれた一定分量で扱われる。いずれにしても、一つの欠点は、プロセスの始めにおいて、細胞及びポリヌクレオチドが全て混合されている場合、時折細胞懸濁液に混入するヌクレアーゼが、ポリヌクレオチドを分解し、トランスフェクション効率を減少させ得ることである。この問題は、細胞密度が増加するにつれて細胞結合型ヌクレアーゼの濃度は増加するので、細胞密度が増加するにつれて悪くなる。
水性液体の混合は、よく知られているプロセスである。しかしながら、最も知られている混合プロセスは、バッフル、ローター、ジェット、又は迅速な混合をもたらす激しい剪断力を作る他の手段により作られる乱流を要求する。生細胞は激しい剪断力に傷つきやすい。過度な剪断力なく、細胞とポリヌクレオチドとを混合するための手段を有することは望ましい。
ポリヌクレオチドの細胞への送達のためのエレクトロポレーションの臨床的及び産業的応用は可能である。しばしば、臨床的及び産業的応用において、巨大分子を多数の細胞に挿入すること、及び全ての細胞が均等に処理されることを確実にすることは、望ましい。そのために、多数の細胞を処理することは望ましい。
PCT国際出願番号WO/2004/083379(PCT/US/2004/005237に基づく)は、いくつかの利点を有する効率的な大規模なトランスフェクション装置を記載する。その出願の内容は、参照により全体において援用される。それは、同一の電場を用いてチャンバー内の全ての細胞を均一に処理する大容量システムを記載する。明確に画定された幾何学的要素を有するチャンバーは、該プロセスに用いられる。それは、チャンバーの容量よりも大きい細胞の容量を処理するために、断続的な充填して空にするプロセスを記載する。該特許出願は、細胞の生存能力、及びポリヌクレオチドの完全性を保持する手法において、細胞とポリヌクレオチドを迅速に混合するために設計されるチャンバーを記載していない。
定義
細胞は、培養された、又は懸濁液中に置かれた細胞を意味する。本発明において使用のための好適な細胞種の例としては、これらに限定されないが、Vero、胎児ハムスター腎臓(BHK)、MDCK、K562、293、293T、ニワトリ胚線維芽(CEF)、及びチャイニーズハムスター卵巣(CHO)、大腸菌、及び他の細菌細胞、植物プロトプラストが挙げられる。
DNA:ディオキシリボ核酸。
エレクトロポレーション:細胞の生存能力を損なわない、パルス電場を用いた細胞膜の一時的な透過性の発生。
外因性物質は、生細胞の外部の任意の物質である。本発明の目的においては、それは、細胞に送達される物質である。物質の非排他的な列挙としては、ポリペプチド、ポリヌクレオチド、医薬、ポリマー、糖質、及び同一又は異なる分子におけるそれらの組み合わせである。
発現ベクター:本発明においては、発現ベクターは、細胞におけるその存在が所望のタンパク質又はポリペプチドの産生をもたらす、任意のポリヌクレオチドである。これは、プロモーター及びエンハンサーにより制御される発現配列を有するプラスミドを含む。それはまた、細胞におけるその存在が所望のタンパク質又はペプチドの産生をもたらす、ウイルスRNAベクター又はメッセンジャーRNAをコードするポリヌクレオチドを含む。
GFP:緑色蛍光タンパク質。
低伝導率媒体:8ミリジーメンス/cmより低い伝導率を有するバッファ。
ポリヌクレオチド:ヌクレオチドの任意のポリマー、例えばRNA又はDNA。それは、一本鎖又は二本鎖のいずれかでもよい。
孔:それを通って気体又は液体が通過し得る開口。フローの方向は、孔の使用に依存する。
敏捷なパルスプロトコール:1つ、2つ、又は3つの以下の特徴:(1)少なくとも3つの波形のうちの少なくとも2つが、互いの波形の振幅と異なる(2)少なくとも3つの波形のうちの少なくとも2つが、互いの波形の幅と異なる(3)少なくとも3つの波形のうちの2つの最初の一組の第一の波形間隔が、少なくとも3つの波形のうちの2つの二番目の一組の第二の波形間隔と異なる、を有する一連の少なくとも3つの波形。斯かる敏捷なパルスシーケンスの例は、米国特許番号第6,010,613号に記載され、それは参照によりその全体において本明細書に援用される。
RNA:リボ核酸。
Sterile Pack:少なくとも2つのリザーバー、本発明のエレクトロポレーションチャンバー、並びに前記リザーバーとチャンバーのための接続管類及びコネクターを含む、(例えばγ線照射により)滅菌され得る単位。
懸濁液:水性液体中の生細胞などの不溶性粒子。
水性液体:主な成分が水である液体。水に溶解された化学物質は水性液体である。水に溶解されたポリマー(ポリヌクレオチドを含む)は水性液体である。細胞懸濁液もまた、水性液体である。
発明の概要
本発明は、細胞の生存能力、及びポリヌクレオチドの完全性を保持する手段において、エレクトロポレーションの直前に、エレクトロポレーションチャンバー中で細胞と外因性物質を混合することにより特徴付けられる、エレクトロポレーションのための装置に関する。外因性物質は、ポリヌクレオチド、ペプチド、タンパク質、又は他の医薬的な分子でもよい。
本発明に従って、分解酵素が混入し得る細胞懸濁液は、外因性物質を含む水性液体から分かれて保存される。細胞懸濁液と外因性物質を分かれて含む二つの水性液体の接触は、エレクトロポレーションチャンバー内で初めて起こる。
好ましい様式では、外因性物質はポリヌクレオチドでもよい。本発明は、細胞をエレクトロポレートする直前に、エレクトロポレーションチャンバー内で、細胞とポリヌクレオチドを混合することによる、ポリヌクレオチド分解を防ぐための手段を更に提供する。懸濁液中の細胞、及び水性液体中の1又は2以上のポリヌクレオチドは、混合の直線まで分かれたチャンバーに保存される。細胞は、エレクトロポレーションチャンバー内で、ポリヌクレオチド混合物と迅速に混合される。十分な強度及び持続の電磁場は、混合物内のDNAse、RNAse、又はプロテアーゼによるポリヌクレオチドの著しい分解が起こる前に、細胞に掛けられる。
二つの水性液体又は懸濁液は、最小限の細胞の死滅とともに、迅速に混合されることが好ましい。そのため、細胞はバッフル、ローター、又はブレードを使用することなく混合される。本発明において、水性液体は、チャンバーの同じ側の孔を通してチャンバーに導入され、二つの水性液体が接触して混合は開始する。
それらがチャンバーの底の水性液体混合物に入る場合、二つの水性液体がチャンバーの側面を流れ落ちた後、混合は起こり続ける。混合は、水性液体がチャンバーに入るチャンバーの同じ側の底部における曲線部分により、最小限の乱流を用いて水性液体の方向を変えられることにより、強められる。混合は、二つの水性液体が更にチャンバーの底部における第二の曲線角により方向を変えられる場合、更に継続する。
細胞と外因性物質の混合後、パルス電圧は、チャンバーの二つの壁の少なくとも一部を含む電極に適用される。パルス電場は、このプロセスにより細胞及び外因性物質に掛けられる。これに続いて、水性液体はチャンバーから出口孔より除かれる。
図1は、チャンバー形状及びチャンバーの孔の一つの配置を示す。 図2は、チャンバー形状及びチャンバーの第二の配置の孔を示す。 図3は、チャンバーの構成要素の拡大図を示す。 図4は、拡大された構成要素を含む、部分的に組み立てられたチャンバーを示す。 図5は、チャンバーの孔と接続したバッグと、チャンバーの内及び外に水性液体を移動するためのポンプを含む、本発明のチャンバーを用いる完全なシステムのダイアグラムを示す。加えて、それは、チャンバーに取り付けられたパルス電圧発生器を示す。 図6は、RNAseコンタミネーションが存在する場合、RNAseがトランスフェクション効率を損なうのに十分にRNAを分解する前に、エレクトロポレーションが行なわれなければならないことを示すグラフである。 図7は、大規模なエレクトロポレーションチャンバーにおいて処理されるVERO細胞へのRNA送達の連続実施におけるGFP発現を示す。 図8は、0.5ml実験室用キュベット、並びに大規模なエレクトロポレーションチャンバーの5及び15ml容量におけるK562細胞へのmRNA送達の拡張性を示す。
発明の詳細な説明
上記を考慮して、臨床及び治療目的のために用いられ得る大容量のエレクトロポレーションチャンバーであって、全ての細胞がエクスビボ又はインビトロにおいて実質的に同一のプロセス条件に供されるエレクトロポレーションチャンバーを提供することは、本発明の目的である。
本発明のなお更なる目的は、エレクトロポレーションによるトランスフェクションの前に、外因性物質、例えばポリヌクレオチドの分解を防ぎ得る大容量のエレクトロポレーションチャンバーを提供することである。
本発明の更に別の目的は、最小限の泡立ちとともに繰り返して充填して空にし得るエレクトロポレーションチャンバーを提供することである。泡立ちは、チャンバーを充填し、空にすることを困難にする、通気管を詰まらせる可能性を有する。この目的において、泡立ちは、通気管における液体の存在により測定される。
本発明の更に別の目的は、バッフル又はローターを使用することなく、細胞とポリヌクレオチド又は他の分子を含む外因性物質を均一に混合するエレクトロポレーションチャンバーを提供することである。
本発明の更に別の目的は、細胞懸濁液と外因性物質がチャンバーに入るまで、双方の物質の分かれた保存を可能にする2以上の入口孔を有するエレクトロポレーションチャンバーを提供することである。
本発明の更に別の目的は、細胞の生存能力を同時に維持しながら細胞を混合する、エレクトロポレーションチャンバーを提供することである。
本発明の更に別の目的は、前記チャンバー中で混合する少なくとも2つの異なる水性液体の別の流入のための、前記チャンバーの上部の角に隣接した2又は3以上の入口孔、前記入口孔から下方向に広がる垂直の第一の直線状のチャンバー壁部分、水性液体フローの方向を変えるための、前記垂直の第一の直線状のチャンバー壁部分に接続される第一の曲線状のチャンバー壁部分、前記第一の曲線状の壁部分に接続される第二の水平の直線状の壁部分、水性液体フローの方向を更に変えるための、前記第二の直線状のチャンバー壁部分に接続される第二の曲線状のチャンバー壁部分、前記混合チャンバーと連通している少なくとも1つの気体通気孔、前記第二の曲線状のチャンバー壁部分と連通している少なくとも1つの水性液体出口孔、及び前記チャンバーの反対側上の電極(前記電極は前記チャンバーの壁として機能する)を含むエレクトロポレーションチャンバーである。第一の曲線状のチャンバー壁は、チャンバーの高さの5〜45%の大半径を有する楕円形又は円形の形状を有する。第二の曲線状のチャンバー壁は、チャンバーの幅の5〜45%の大半径を有する楕円形又は円形の形状を有する。第一、及び第二の前記曲線状の壁部分は、直線状壁部分を挟むことなく繋がれてもよい。
本発明の更に別の目的は、入口孔から下方向に広がる垂直の第一の直線状のチャンバー壁部分を有するスペーサーにより形成されるチャンバーの残りの壁とともにチャンバーの向かい側の壁を形成する2つの電極、前記垂直の第一の直線状のチャンバー壁部分に接続される第一の曲線状のチャンバー壁部分、前記第一の曲線状部分に接続される第二の直線状部分、水性液体フローの方向を更に変えるための前記第二の直線状のチャンバー壁部分に接続される第二の曲線状のチャンバー壁部分を有するエレクトロポレーションチャンバーを提供することである。第一の曲線状のチャンバー壁は、チャンバーの高さの5〜45%の大半径を有する楕円形又は円形の形状を有する。第二の曲線状のチャンバー壁は、チャンバーの幅の5〜45%の大半径を有する楕円形又は円形の形状を有する。
本発明の更に別の目的は、例えば米国特許第6,010,613号に開示される、可変方形パルス波形が用いられることを可能にする大容量のエレクトロポレーション法を提供することである。米国特許第6,010,613号は、参照により本明細書に援用される。
本発明の更に別の目的は、第一の液体キャリア中の生体細胞のための第一の容器、第二の液体キャリア中の外因性物質のための第二の容器、前記第一、及び第二の容器に接続されるダイナミックストリーム混合(dynamic stream mixing)及びエレクトロポレーションチャンバー、前記生体細胞及び前記外因性物質の量を制御し、前記ダイナミックストリーム混合及びエレクトロポレーションチャンバーに移すための電気制御システム、前記ダイナミックストリーム混合及びエレクトロポレーションチャンバー中で前記外因性物質を用いて生体細胞をエレクトロポレートするためのエレクトロポレーションシステム、並びに前記ダイナミックストリーム混合及びエレクトロポレーションチャンバー中でエレクトロポレートされた生体細胞を受け取るための第三の容器を含む大規模エレクトロポレーションシステムであって、前記電気制御システムは、前記生体細胞の量を制御し、ダイナミックストリーム混合及びエレクトロポレーションシステムから前記第三の容器に移し、前記電気制御システム及び前記エレクトロポレーションシステムは、一つにされた、及び統合された電気制御及びエレクトロポレーションシステムである、システムを提供することである。
本発明の更に別の目的は、システムに液体が残っていない場合に、停止するエレクトロポレーションシステムのための方法を提供することである。エレクトロポレーションチャンバー中の溶液がない場合、処理は停止される。「エレクトロポレーションチャンバー中に溶液が残っていない」とは、サイクルnの前のサイクルである、サイクルmのオームでの負荷よりも2倍超大きいサイクルnのオームでの負荷[即ち、R(n)>R(n−m)*2(式中、Rはオームでの抵抗値であり、mは2、3、4又は5を含む群から選択される)]として定義される。最後に液体が満たされたチャンバーが、最大容量では無くてもよいので、この計算は、空のチャンバーが充填されたチャンバーと正確に比較されることを確実にする。
本発明の更に別の目的は、以下:前記チャンバー中で混合する少なくとも2つの異なる水性液体の別の流入のための、前記チャンバーの上部の角に隣接した2又は3以上の入口孔、前記入口孔から下方向に広がる垂直の第一の直線状のチャンバー壁部分、水性液体フローの方向を変えるための、前記垂直の第一の直線状のチャンバー壁部分に接続される第一の曲線状のチャンバー壁部分、前記第一の曲線状の壁部分に接続される第二の直線状の壁部分、水性液体フローの方向を更に変えるための、前記第二の直線状のチャンバー壁部分に接続される第二の曲線状のチャンバー壁部分、前記混合チャンバーと連通している少なくとも1つの気体通気孔、前記第二の曲線状のチャンバー壁部分と連通している少なくとも1つの水性液体出口孔、及び前記チャンバーの反対側上の電極(前記電極は前記チャンバーの壁として機能する)を含むエレクトロポレーションチャンバーを提供することである。第一の曲線状のチャンバー壁部分の形状及び寸法は、円形又は楕円形であり、大半径は、チャンバーの内寸の高さの5〜45%である。第二の曲線状のチャンバー壁部分の形状及び寸法は、円形又は楕円形であり、大半径は、チャンバーの内寸の幅の5〜45%である。
本発明の更に別の目的は、層流及び乱流条件による、フロースルー処理チャンバーにおける問題を避ける、大容量のエレクトロポレーションチャンバーを提供することである。
「大規模」及び「大容量」とは、医薬品の商業的製造、又は治療的処置の商業展開のために実現可能な量を意味する。本発明の装置は、後述の図8に示されるように、1〜10ミリリットル超に亘る範囲、例えば15ミリリットルに拡張し得る。
対象の回収された細胞のエクスビボ処理の場合、容量は、特定の処理により決定されるが、それは任意で3〜10ミリリットルである。典型的に、エレクトロポレーションチャンバーの容量は、1ミリリットルより大きい。好ましくは、チャンバーは、少なくとも2ミリリットルの最大容量を有する。エレクトロポレーションチャンバーは、任意で、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、又は15ミリリットルの容量、又は3〜20ミリリットル、又は5〜10ミリリットルの任意の容量を有し得る。
好ましくは、チャンバーは、密閉系のチャンバーである。チャンバー及びそれらの内容物は滅菌され得る。好ましくは、チャンバーは、懸濁液の流入又は除去のための入口及び出口孔を含む。
物質は、連続的バッチにおける本発明の装置において処理され得る。斯かる密閉系のチャンバーは、エレクトロポレーションチャンバーの容量の5〜500倍の容量を処理し得る。任意で密閉系のチャンバー構造は、エレクトロポレーションチャンバーの容量の5〜20、5〜50、5〜100、5〜200、5〜250倍の容量を処理し得る。
好ましくは、電極は、平行板電極である。
電場は、処理容量を通して実質的に均一である。電場は、100ボルト/cm超〜5,000ボルト/cm未満の平行板電極間の均一なパルス電場を作るための方形電圧パルス波形を含み得、処置容量を通して実質的に均一である。
チャンバー中の細胞の処理のための調製では、細胞は、洗浄され、所定の伝導率を有する培地中に置かれる。培地は生理的な培地であり、50〜8000マイクロS/cmの伝導率を有し得る。
培地中の細胞の密度は、任意の細胞密度であり得る。好ましくは、細胞密度は、1百万細胞/ミリリットル超〜200百万細胞/ミリリットル未満である。
ポリヌクレオチド又は他の分子は、好ましくは、細胞の懸濁液とポリヌクレオチド又は他の分子との接触において、パルス電圧を電極に掛ける直前まで、細胞懸濁液から物理的に分離される。ポリヌクレオチドと細胞懸濁液の物理的分離は、ポリヌクレオチドを減少させ得る細胞懸濁液の酵素的コンタミネーションの接触時間を減少させる。
任意のパルスプロトコールは、本発明のチャンバーとともに用いられ得る。一つの例は、敏捷パルスエレクトロポレーションプロトコールである。パルス電場は、物質に対する100V/cm以上の電界強度を有する一連の少なくとも3つの非正弦電気パルスである電気パルスからであり得る。一連の少なくとも3つの非正弦電気パルスは、1つ、2つ、又は3つの下記の特徴:(1)少なくとも3つのパルスのうちの少なくとも2つが、互いのパルスの振幅と異なる(2)少なくとも3つのパルスのうちの少なくとも2つが、互いのパルスの幅と異なる(3)少なくとも3つのパルスのうちの2つの最初の一組の第一のパルスの間隔が、少なくとも3つのパルスのうちの2つの二番目の一組の第二のパルスの間隔と異なる、を有する。
外因性物質は、治療用物質であり得る。治療結果又は処置は、外因性物質を用いて細胞の処置により得られる。外因性物質は、以下の群:ポリヌクレオチド;DNA;RNA;ポリペプチド;タンパク質;及び有機化合物から選択され得る。
本発明の一つの様式では、チャンバーは、チャンバー容量を有し、懸濁液は懸濁液容量を有し、懸濁液容量はチャンバー容量よりも大きい。この態様では、懸濁液容量の初期の部分は、チャンバーに移され、チャンバー中に保たれ、処理され、チャンバーから外に移される。その後、懸濁液容量の更なる部分は、チャンバーに移され、チャンバー中に保たれ、処理され、チャンバーから外に移される。懸濁液容量のなお更なる部分は、チャンバーに連続的に移され、チャンバー中に保たれ、処理され、チャンバーから外に移される。これらのステップは、懸濁液容量が枯渇するまで繰り返され得る。
本発明の別の態様に従って、少なくとも2ミリリットルのチャンバー容量を有するチャンバーを含むエレクトロポレーション装置は、提供される。2又は3以上のエレクトロポレーション電極は、チャンバー内に含まれる。懸濁液中で細胞を運ぶエレクトロポレーション培地は、エレクトロポレーション電極間のチャンバーに含まれる。培地は、50〜800mS/cmの伝導率を有する。パルス電圧の供給源は、エレクトロポレーション電極に電気的に接続され、手段は、その中で、エレクトロポレーション処置のために、物質をチャンバーに添加するために提供される。また、手段は、処理された細胞をチャンバーから取り除くために提供される。
好ましくは、密閉手段は、密閉されたチャンバーを提供するために、チャンバーに接続される。密閉手段は、多数のエラストマー材料を含み得る。
本発明を特徴付ける新規性の様々な特徴とともに、本発明の更に他の目的と一緒に、これらは添付の特許請求の範囲の特殊性とともに指摘され、この開示の一部を形成する。本発明のよりよい理解、その操作上の利点、及びその使用により達成する特定の目的のために、添付図面、及び説明される本発明の好ましい実施形態である説明事項の参照は、されるべきである。
好ましくは、密閉されたチャンバーは、チャンバーの内側が滅菌されている。好ましくは、チャンバーは、水性液体がチャンバーに移動する場合、空気が通るための手段としての通気孔(例えば図1又は2の通気孔4)を含む。通気孔は、チャンバーの壁中のフィルター部材を含み得、又は通気孔4に付属する管類と連結される。
チャンバーは、チャンバー入口(例えば図1及び2の1及び2)及びチャンバー出口(例えば図1及び2の3)を含む。
本発明のシステムのための構成は、図5に表される。第一のリザーバー19は、チャンバー32への導入の前に、エレクトロポレーション培地を含む小嚢又は細胞を含むために、チャンバー32の入口1(図1及び2をまた参照のこと)と連通して水性液体に提供され得る。第二のリザーバー20は、第一のリザーバー中の物質と混合される外因性物質を含むために、チャンバー入口と連通して水性液体に提供され得る。第三のリザーバー21は、処理された、チャンバー32から流れ出た小嚢を含む培地を受け取るための、チャンバー出口3及び11(図3及び4を参照のこと)と連通して水性液体に提供され得る。
ポンプは、物質をチャンバー32へ送り出す、又はから吸い出す。蠕動ポンプは、好適なポンプの例である。ポンプ22は、水性液体を第一のリザーバー19から管類29を通してチャンバー32の孔1まで送り出す。ポンプ23は、水性液体を第二のリザーバー20から管類30を通してチャンバー32の入口孔2まで送り出す。ポンプ24は、水性液体をチャンバー32の出口孔3から第三のリザーバー21まで送り出す。
第一のリザーバー19、第二のリザーバー20、及び第三のリザーバー21は、柔軟性のあるバッグ又は容器からなり得る。入口バルブは、チャンバー入口1と第一のリザーバー19の間を接続し得;第二のリザーバー20及び出口バルブは、チャンバー出口3と第三のリザーバー21の間を接続し得る。
細胞の均一な懸濁を確実にするために、第一のリザーバー19は、処理の間、シェーカー又はロッカー33に置かれ得る。
本発明の目的は、エレクトロポレーションパルスが掛けられる短い間隔まで、細胞を含む水性溶液から離れて、ポリヌクレオチドを含む水性溶液を維持することにより、ポリヌクレオチドの完全性を保持することである。混合は、ポリヌクレオチドを分解する酵素が、しばしば細胞懸濁液に付随するので、好ましくは、エレクトロポレーションの10秒未満前に行なわれる。更により好ましくは、混合は、エレクトロポレーションの2秒未満前に行なわれる。ポリヌクレオチドと細胞が混合されるエレクトロポレーションの前の長い期間は、ポリヌクレオチドの一層の分解を可能にする。細胞への送達の前に、ポリヌクレオチドの分解を最小化するための、細胞を迅速に混合する手段を有することは、望ましい。
同一のチャンバーが、繰り返して充填され、空にされる場合、細胞とポリヌクレオチドとを迅速に混合することはまた、望ましい。迅速な充填及び混合は、合計処理時間を最小化する。更に望まれる特徴は、各サイクルで、チャンバーに入って、出ていく細胞の大部分が処理後も生存しているべきであることである。任意で、エレクトロポレーションチャンバーを出た後、50%、60%、70%、80%、90%、又は95%超の細胞が生存している。
本発明の好ましい実施形態は、図5に示される設計のチャンバーを用いたシステムである。好ましい実施形態のシステムの典型的な操作は、以下の通りである。
プロセスステップは以下である。
・細胞の懸濁液を調製する。
・ポリヌクレオチド溶液を調製する。
・滅菌環境中で、Sterile Packを開ける。
・第一のリザーバー19(容器A)を細胞懸濁液で満たす。
・第二のリザーバー20(容器B)をポリヌクレオチド溶液で満たす。
・リザーバー19、20、及び21(容器A、B、及びC)をホルダーからつるす(又は適用される場合、第一のリザーバー19(容器A)をシェーカー/ロッカー部分33に留める)。
・チャンバーホルダーにエレクトロポレーションチャンバーを挿入する。図5の34に概略的に示されるチャンバーホルダーは、図5の35に示される高電圧出力、と図3の14、及び図3及び4の15に示されるチャンバー電極間の電気的接続を提供する。
・管類29、30、及び31をポンプ22、23、及び24に装填する。
・システムは、図5の25に収容された電子制御を有する。ポンプへの出力は、図5の26、27、及び28として示される。システムはまた、図5の25にまた収容された高電圧発生器を有する。高電圧発生器の出力はまた、図5の25に収容される電子機器により制御される。
細胞及びポリヌクレオチド溶液は、標準的な細胞培養及び実験室の慣習に従って、調製される。
以下は、第一のリザーバー19(容器A)、第二のリザーバー20(容器B)、第三のリザーバー21(容器C)、管類、及びチャンバーを含むSterile Packを開封、及び充填する推奨手順である:全ての使い捨ての構成部品を含むSterile Packは、袋が二重にされている。外側の袋を切り、Sterile Packを含む内側の袋をバイオセーフティーフードの中に置く。フードの中で、内側の袋を切り、Sterile Packを取り出す。適切な接続のための管類コネクター及びチャンバー、又は輸送の間に生じ得る損傷を視覚的に点検する。
容器を充填する前に全ての管類のクランプを閉じる。メス型液体コネクターは、第一のリザーバー19(容器A)への細胞懸濁液の滅菌移送を容易にするために、リザーバー19(容器A)に取り付けられ得る。ルアーロックコネクター及び延長された管類の長さは、ポリヌクレオチド溶液(又は他の好適なトランスフェクタント)の第二のリザーバー20(容器B)への滅菌移送を容易にするために、第二のリザーバー20(容器B)に提供される。リザーバー19及び20(容器A及びB)は、添加される容量に応じて蠕動ポンプ又はシリンジの使用により充填され得る。混合及びエレクトロポレーション実施の開始前に、過剰空気を容器から取り除くことが推奨される。
第一のリザーバー19(容器A)上の液体コネクター及び第二のリザーバー20(容器B)上のインプット管類は、クランプを閉じ、それぞれのルアーロック接続におけるそれぞれの管類を取り除くことにより、図5に概略的に示された処理システムにSterile Packを移送する前に、取り除かれ得る。更なるクランプは、滅菌性がSterile Pack内で維持されることを確実にするために、用いられ得る。
システムフレーム及びシェーカーテーブル上のSterile Packの位置。以下の順序で実行される:
・第一のリザーバー19(容器A)を左のフックに掛け、又はシェーカー上に平らに置き、提供されるチップで固定する。
・第二のリザーバー20(容器B)を左のフックに掛ける。
・第三のリザーバー21(容器C)を右のフックに掛ける。
・チャンバー32をホルダーに挿入する。
・標準的な市販の滅菌空気フィルターをクリップ中の図3及び4の吸気口12に固定する。
・チューブ29をポンプ22に置く。
・チューブ30をポンプ23に置く。
・チューブ31をポンプ24に置く。
・各ポンプヘッドをしっかりと閉める。
・管類がしっかりとポンプ内に置かれた後、Sterile Packを通して物質のフローを可能にするために、管類29、30、及び31上のクランプを開く。
・クランプの開放とともに、バッグと第一のルアーロックコネクターの間の気泡を取り除くために、リザーバー19及び20(容器A及びB)からリーダー管類を絞る。これは、より正確なプライミング(priming)を確実にする。
・適用可能な場合、オービタルシェーカーを均一な細胞懸濁液を維持するために好適な速度まで作動させる。均一な細胞懸濁液を維持するために好適な速度の例は、60rpmである。細胞に損傷を与えることのない、均一な細胞懸濁液を維持する任意の選択された速度は、選択され得る。
波形発生器及びポンピングサブシステム
波形発生器及びポンピングサブシステムは、一連のユーザー向けの表示画面を備えたコンピュータープログラムにより制御される。入力又は決定は、スタイラス(stylus)で画面を触れることにより、又はUSBポートの一つを介してキーボードを取り付けることによりなされ得る。
プロセスフローは、以下である。
・ログイン(ユーザー)
・ユーザーデータ入力(ユーザー)
・ポンプをプライム(prime)する(ユーザー)
・初期化する(自動)
・エレクトロポレーションサイクル(自動)
・プロセスを終了する(ユーザー)
システム電源が入った後、ログイン画面は提示され、それはユーザーにユーザー名及びパスワードの組み合わせを入力することを要求する。ログインシステムは、権限のないユーザーがシステムにアクセスすることを防ぎ、権限のあるユーザーを許容可能な活動に限定するように設計される。
二つの種類のユーザー:システム管理者及び標準的なユーザー、が定義される。パルス波形プロトコールを追加/削除する、標準的なユーザーアカウントを追加/削除する、及び標準的なユーザーにパルス波形プロトコールアクセス権を与える能力を有する、一人のみのシステムのシステム管理者が存在する。管理者は、常に「admin」アカウントの下で操作する。
標準的なユーザーは、管理者により決定されるアクセスリストから所定のパルス波形プロトコールを実施する能力のみを有する、システムの日常のユーザーであることが意図される。管理者は、標準的なユーザーに、プロトコールを追加/削除する能力ではないが、既に確定されたプロトコールを修正する能力を許可し得る。
エレクトロポレーションプロセスが開始される前に、入力されるべきフィールドを含む成功したユーザーログインに続いて、初期画面は表示される。情報は、仮想キーボード又はキーボードにより各ボックスに入力される。パルスパラメータが修正されることが必要である場合、プライミングに進む前に、SETUPに触れる。データフィールドに入力された情報は、SETUPから戻る時に保持される。しかしながら、情報フィールドは、プライミング画面に進んだ後、消去される。プログラムは、アーカイブに保存され得る及び/又は印刷され得る実施の完全な履歴を提供するために、ユーザーが、現在の実施と関連する生産バッチの識別番号、及び実施のために用いられたSterile Packのシリアル番号を入力することを可能にする。
全てのフィールドが入力された場合、STARTボタンに触れ、ポンププライミング画面に進む。
開始前に、ラインをプライムする。プライミングの前に、管類29、30、及び31上のクランプを開ける。クランプの開放とともに、バッグと第一のルアーコネクターの間の気泡を取り除くために、リザーバー19及び20(容器A及びB)上の管類のリーダー部分を絞る。正確性を維持するために、プライミング容量は、ルアーコネクターからチャンバーまで測定される。クランプが閉じている場合、又はリーダー管類が過剰空気を含む場合、不適切な充填又はチャンバーオーバーフローが生じ得る。
トランスフェクション実施が開始される前に、第一のリザーバー19(容器A)及び第二のリザーバー20(容器B)からチャンバー32まで通じるラインは、それぞれ細胞懸濁液及び外因性物質溶液でプライムされるべきである。それぞれのポンプ、ポンプ22及ポンプ23は、個別にプライムされる。プライミングがオペレーターにより開始される場合、ポンプ24は、チャンバーが最初に空になることを確実にするために短く実施する。プライミングポンプは、その後、水性液体の事前設定された容量を、その容器からチャンバーに向かって、動かす。
プライミングが成功したかどうか決定するために、ラインを検査する。ライン上のクランプが閉じている場合、又は気泡が管類に引き込まれるような、容器がそれらのホルダーに不適切に位置している場合、プライミングは失敗し得る。プライミングが成功する場合でも、気泡をたたいてラインから出し、容器に戻すことは必要であり得る。
コンピューター制御されたシステムは、オペレーターにチャンバーホルダーにおいてエレクトロポレーションチャンバーをしっかりと固定するよう指示する。エレクトロポレーションパルスプロトコールを確認後、トランスフェクションプロセスは開始される。プログラムは、それが完了する前に実施を中断/再開又は終了するオペレーター制御された手順を含む。
システムは、処理する溶液が無くなるまでサイクルを続ける。これは、計算されたパルス負荷を連続的にモニタリングすることにより検出される。チャンバーに残る溶液がないことは、本明細書の上記の記載に従って定義される。一般的に、サイクルnのオームでの電気的負荷が、サイクルnの前のサイクルである、サイクルmのオームでの電気的負荷よりも2倍超大きい場合[即ち、R(n)>R(n−m)*2(式中、Rはオームでの抵抗値であり、mは2、3、4又は5を含む群から選択される)]、装置は処理を停止する。
プロセスが完了した場合、リザーバー21は、管類をクランプする、及びルアーロックコネクターを断線することにより、バイオセーフティーフードに移す前に、Sterile Packから分離され得る。あるいは、Sterile Pack全体が、バイオセーフティーフードに移される。オス型液体コネクターは、リザーバー21からの物質の無菌移送を容易にするために提供された。
この処理のために適切な細胞種の例は、VERO細胞である。VERO細胞は、標準的な細胞培養酵素を用いて、標準的な接着細胞培養から回収される。処理される細胞は、低伝導率培地(5ミリジーメンス/cm未満)、例えばCytoporation Medium T−4(Cyto Pulse Sciences,Inc.)中で洗浄され、100百万細胞/mlの細胞密度で同一の培地に再懸濁される。細胞は、第一のリザーバー19(容器A)(2リットル最大容量)に置かれる。第一のリザーバー19(容器A)は、管類により孔1に接続される。所望のタンパク質を発現し得るポリヌクレオチドは、リザーバー20(容器B)(250ml最大容量)中の溶液に置かれる。第二のリザーバー20(容器B)は、管類により孔2に接続される。このプロセスで使用のための好適なポリヌクレオチドの例は、RNAseフリー生理食塩水中に40マイクログラム/mlで溶解された緑色蛍光タンパク質(GFP)メッセンジャーRNA(例えばgene bank登録番号BD393882に記載されるDNA配列から転写されるRNA配列)である。リザーバー21(容器C)は、管類により孔3に接続され、エレクトロポレーション後、細胞を受け取る。孔4に接続された管類は、吸気孔である。この孔に取り付けられた管類は、滅菌空気フィルターを有してもよい。組み立てられたバッグ及びダイナミックストリーム及びエレクトロポレーションチャンバーは、エレクトロポレーション及びポンピングシステム中に置かれ、予めプログラムされた指示に従って実行される。
本発明のチャンバーの内部形状、及びチャンバー孔の好ましい実施形態は、図1に示される。外因性物質のための入口孔は2であり、細胞懸濁液のための入口孔は1であり、通気孔は4であり、出口孔は3である。細胞及び外因性物質のための入口孔である1及び2のそれぞれは、チャンバーの同じ上部の角に位置する。孔1及び2から水性液体は、最初に第一の直線状の壁部分5を沿って流れる。水性液体フローは、その後、チャンバー32の第一の曲線状の壁部分6により側面に沿って方向が変えられる。第二の直線状の壁部分7は、図1に示されるような第一の直線状の壁部分5と垂直になり得、それは、図2に示されるようなチャンバーから水性液体を取り除くことを最後に助けるために、下方向に傾斜をつけ得る。水性液体は第二の曲線状の壁部分8により更に方向を変えられる。壁部分5、6、7、及び8近くに液体が流れる間、水性液体は、穏やかに且つ十分に混合される。
実施例1.チャンバー中での水性液体混合の実証。下記の表1を参照のこと。様々なチャンバー形状中での水性液体混合の効率性は、pH感受性染料を含む水性液体を用いて評価された。この実験では、同じ又は反対の側上の入口オリフィスの配置が評価された。水性液体Aは、以下のように調製された:氷酢酸(4.5ml)は、1.5Lの水と混合された。チモールブルー染料(150mg)は、15mlのDMSOに溶解された。染料及び酸性の水性液体は、その後混合された。Sephadex G25(20gm/250ml水性液体)は、細胞密度を模倣するために酸性染料水性液体中に混合された。水性液体Bは、以下のように調製された:水酸化ナトリウム(4gm)は、96mlの水に添加された。水性液体Aの元の色は、オレンジ色であった。水性液体Bの元の色は、透明であった。5mlの水性液体Aと0.75ml水性液体Bとの比において混合された二つの水性液体の色は青であった。
Watson−Marlow蠕動ポンプ520Di及び520Duは、(リザーバー19から)300ml/分で5mlの水性液体Aを、(リザーバー20から)45ml/分で0.75mlの水性液体Bを同時に送達するようにプログラムされた。これらのポンプ速度において、1秒に5mlの水性液体Aがポンプ22から送られ、1秒に0.75mlの水性液体がポンプ番号23から送られる。各ポンプからの出力は、異なる配置及び入口位置を有する透明なLexan実験用チャンバーに接続された。Olympus iSpeedカメラは、混合プロセスを撮影するために用いられた。撮影速度は、1秒あたり300フレームに設定された。
撮影フレームは、定性的な混合を測定するために可視的に試験された。少しでもオレンジ色が見られた場合、混合は不完全である。フレームはまた、混合のために半定量的に測定された。一つのフレームは、映像からビットマップ形式に出力された。画像は、Adobe(登録商標)のPhotoshop(登録商標)ソフトウェアに取り込んだ。チャンバー内で液体を含んだ画像の最も大きい領域を表した短形領域は、選択された。この領域は、「色」に関して設定されたPhotoshopのヒストグラム機能を用いて分析された。青色と黄色のヒストグラムのピーク光度は、0〜255のスケール上で測定された。青色と黄色との光度の比は、画像における合計光度における変動について相殺するために計算された。1.0超の青色/黄色比は、混合されていると考えられ、1.0未満の比は、混合されていないと考えられる。
混合実験の結果は、表1に要約される。
Figure 2013531975
水性液体がチャンバーの反対側に注入される場合、模倣された細胞は、外因性物質とよく混合されなかった(上記の表の試験2)。対照的に、水性液体は、それらがチャンバーの同一の側において注入される場合、よく混合された(試験1、3、及び4)。
実施例2.RNA分解の前にエレクトロポレーションパルスが送達されない限り、RNAseコンタミネーションは、エレクトロポレーションを用いて送達されるmRNAの発現を損なうことの実証。図6の、混合の60秒後についての丸い点を参照のこと。VERO細胞は、T150組織培養フラスコにコンフルエンスまで増殖された。細胞は、細胞培養グレードトリプシンを用いて回収された。細胞は完全増殖培地と混合され、Cytoporation Medium T−4(Cyto Pulse Sciences,Inc.)中で2回洗浄された。このエレクトロポレーション培地は、RNAseフリーである。細胞は、1百万細胞/mlの細胞密度においてCytoporation Medium T−4に再懸濁された。細胞は、2群に分けられた。一つの群では、RNAseのコンタミネーションは、50単位/ml RNAse Iを添加することにより模倣された。RNAseなしは、他の細胞懸濁液に添加された。緑色蛍光タンパク質(GFP)を発現することを可能するメッセンジャーRNAは、4mmギャップエレクトロポレーションキュベットにおいて、細胞をエレクトロポレートする前に、様々な時間に40μg/mlの濃度で添加された。用いられるエレクトロポレーションプロトコールは、群1:2パルス 530V、400マイクロ秒持続、群2:4パルス 270V、1ミリ秒持続、からなる2つのパルス群を用いた敏捷プロコトールであった。
細胞は、完全組織培養培地中で一晩インキュベートされ、その後、それらはトリプシンを用いて培養液から取り除かれ、488nMの励起、及び525nMの放射を用いてフローサイトメトリーにより分析された。GFPを発現する細胞の%は記録された。RNAがエレクトロポレーションの1分前に添加された場合、細胞についての%発現は、96.65%〜98.27%(7回のエレクトロポレーション、RNAseなし)であった。RNAがエレクトロポレーションの1分前に添加された場合、細胞についての%発現(+RNAse)は、93.53%〜96.85%(7つのエレクトロポレーション)であった。従って、RNAseの存在は、エレクトロポレーションがRNAを添加後迅速に行なわれた場合、最小限の有害な効果を有する。あるいは、RNAが細胞+RNAseと混合され、インキュベーション時間が5分又はそれ以上(1サンプルに各5分間、30分間)である場合、いずれの細胞集団においても、発現は見られなかった(0.14〜0.75%)。
実施例3.RNA分解の前にエレクトロポレーションパルスが送達されない限り、RNAseコンタミネーションが、エレクトロポレーションを用いて送達されたmRNAの発現を損なうことの実証−短期の間隔における評価。図6の、混合の60秒後についての丸い点を参照のこと。VERO細胞は、T150組織培養フラスコにコンフルエンスまで増殖された。細胞は、細胞培養グレードトリプシンを用いて回収された。細胞は完全増殖培地で混合され、Cytoporation Medium T−4(Cyto Pulse Sciences,Inc.)中で2回洗浄された。このエレクトロポレーション培地は、RNAseフリーである。細胞は、2百万細胞/mlの細胞密度においてCytoporation Medium T−4に再懸濁された。細胞は、2群に分けられた。一つの群では、RNAseのコンタミネーションは、50単位/ml RNAse Iを添加することにより模倣された。RNAseなしは、他の細胞懸濁液に添加された。図6の、四角形状の点を参照のこと。緑色蛍光タンパク質(GFP)を発現することを可能するメッセンジャーRNAは、4mmギャップエレクトロポレーションキュベットにおいて細胞をエレクトロポレートする前に、様々な時間に40μg/mlの濃度で添加された。用いられるエレクトロポレーションプロトコールは、群1:2パルス 530V、400マイクロ秒持続、群2:4パルス 270V、1ミリ秒持続、からなる2つのパルス群を用いた敏捷プロコトールである。
細胞は、完全組織培養培地中で一晩インキュベートされ、その後それらはトリプシンを用いて培養液から取り除かれ、488nMの励起、及び525nMの放射を用いてフローサイトメトリーにより分析された。GFPを発現する細胞の%は記録された。
結果は図6のグラフに示される。この実験では、トランスフェクションは、60秒を過ぎた全ての点における、汚染するRNAseの存在(丸い点)において完全に損なわれた。60秒前において、トランスフェクション効率は、RNAseの不存在下(四角形状の点)において見られるものと同等であった。従って、RNAseの存在は、エレクトロポレーションがRNAを添加後迅速に行なわれた場合、最小限の有害な効果を有した。
実施例4.大容量チャンバーである本発明のエレクトロポレーションチャンバーの実証。図8を参照のこと。エレクトロポレーションの最適化は、大きいチャンバーの使用の前に、標準的な実験室用エレクトロポレーションキュベットにおいて経済的に行なわれる。標準的な実験室用エレクトロポレーションキュベットを用いて開発されたエレクトロポレーションプロトコールが大規模エレクトロポレーションチャンバーに直接用いられ得るかどうかを決定するために、比較が行なわれた。緑色蛍光タンパク質(GFP)を発現するメッセンジャーRNAは、市販のRNAインビトロ翻訳キットを用いて調製された。培養されたK562細胞は、回収され、低伝導率バッファ(Cyto Pulse Sciences,Inc.Cytofusion Medium C,85マイクロジーメンス/cm)で洗浄された。細胞は、20百万細胞/mlに再懸濁された。エレクトロポレーションのために、GFP mRNAは、1mlの細胞懸濁液あたり38マイクログラムmRNAの最終濃度で、細胞懸濁液に添加された。エレクトロポレーションパルスプロトコールは、1900V/cmの1パルス、100マイクロ秒持続であった。この実験は、1週間に、5つの異なる時間で行なわれた。1つの群について、0.5mlのK562細胞は、4mmギャップキュベットにおいてエレクトロポレートされた。加えて、5及び15mlの細胞は、同じギャップを有する原型大規模チャンバーにおいてエレクトロポレートされた。
下記の表2は、同一実施において、変動は実施間に見られる一方で、%トランスフェクションが全ての三つの容量群において等しいことを示す。これはまた、図8にグラフで示される。
Figure 2013531975
実施例5.実施間の小さな変動の実証。連続的なエレクトロポレーションは、実施間のバッチにおけるトランスフェクション効率における変動を評価するために、大規模エレクトロポレーションチャンバーを用いて行なわれた。各実施は、5mlの細胞懸濁液、及び0.75mlのメッセンジャーRNA溶液を用いた。結果は図7に示される。
手順:
試験を実施する前:5〜10分間、チャンバー及び管類の間を通して4%NaOHを送ることにより、チャンバー及び管類を滅菌する。滅菌されたdH2O(約1L合計リンス容量)で管類及びチャンバーを完全にリンスした。
1. ポンプ及びエレクトロポレーションチャンバーを組み立てる:
1.1 滅菌されたひとつの長さの管類をチャンバーの入口孔2(図1、3及び4のチャンバーダイアグラムを参照のこと)に取り付ける。
1.2 滅菌された管類の他の末端を蠕動ポンプの分配末端に取り付ける。
1.3 滅菌された別の長さの管類を、ポンプを通してチャンバーの出口孔3に取り付ける。
1.3.1 セットアップの間、清潔を維持するために、滅菌されたコニカルチューブに出口管類の末端を置く。
1.4 滅菌された短い長さの管類を孔1に取り付け、クランプを閉じる。
1.4.1 孔1は、この実験に用いられない。
1.5 修正されたキュベットホルダーにチャンバーを置き、キュベットホルダーをCyto LVT大規模トランスフェクションシステムに取り付ける。
2. GFP RNA(例えばgene bank登録番号BD393882に記載されるDNA配列から転写されたmRNA配列)を溶解する。
2.1 冷却されたCytoporation Medium CP−T.4(Cyto Pulse Sciences,Inc.)中に230μg/mlに希釈する。
2.2 使用の直前まで氷上で保存する。
3. 培地を用いたチューブの調製:
3.1 6mlの増殖培地を20個の標識された15mlコニカルチューブに添加する。
3.2 それぞれの風袋を測定するために、各チューブの重量を量る。
3.3 ポンプ装置の近くのラックにチューブを置く。
4. 3mlの増殖培地を4つの6ウェルプレートのウェルに添加し、脇に置いておく(合計20個のウェルが必要)。
5. 約1x1010Vero細胞をペレットになるまで、700xgで8分遠心分離する。
6. 細胞をCytoporation Medium CP−Tで2回洗浄する。
6.1. 1回の洗浄あたり、500mlのCP−Tを使用する。
6.2. 各洗浄では、700xgで8分遠心分離する。
7. 100mlのCytoporation Medium CP−T.4に1mlあたり1x108細胞まで再懸濁する。
7.1. 10μlのトランスフェクトされていない細胞を丸底96ウェルプレートのウェルに移す。
7.2. しばらく脇に置いておく(エレクトロポレートされた細胞を用いて生存率を読み取る)。
8. 分配ポンプの吸引末端を100mlの細胞懸濁液に置く。
9. 均一な懸濁を確実にするために細胞混合物を回転させ、その後細胞混合物で管類をプライムする(プライミングの間、チャンバー入口から管類を取り除き、細胞容器はそのままで残す)。
10. プライムされた細胞を含む管類をチャンバー入口孔2に再び取り付ける。
750μlのGFP RNAをチャンバーに分配する。
11.1 5mlの細胞懸濁液をチャンバーに分配する。
11.2 RNAがチャンバーの底部に分配されることを確実にするために、ニードルをチャンバーの奥まで挿入する。
12. 5mlの細胞を4ml/秒に設定したポンプでチャンバーに分配する。
13. アルコール滅菌された熱電対を挿入することにより、温度を測定する。
14. 以下のパルスプロトコール設定:
1パルス@810V(1350V/cm)、0.4ms持続、100ms間隔
加えて1パルス@810V(1350V/cm)、0.4ms持続、300ms間隔
加えて4パルス@405V(675V/cm)、1.0ms持続、100ms間隔
において、チャンバー中の細胞をエレクトロポレートする。
15. 送達された実電圧及び電流を記録する。
16. アルコール滅菌された熱電対を再び挿入することにより、温度を測定する。
17. 細胞をチャンバーから6mlの増殖培地を含む適切に標識された15mlのサンプルチューブに汲み上げる。
18. 20回の実施が完了した場合:
18.1 回収された細胞の重量を測定するために、チューブの重量を量り、初期の重量を引く。
18.2 12μl(約5×105細胞)を3mlの培地を含む6ウェルプレートのウェルに移す。
18.2.1 37℃/5%CO2において一晩インキュベートする。
18.3 12μlの各サンプルを丸底96ウェルプレートのウェルに移す。
18.3.1 PBS中200μlの0.5μg/ml PIを添加する。
18.3.2 フローサイトメトリーにより生存率を分析する。
19. トランスフェクションの24時間後において、
19.1 細胞を6ウェルプレートから回収する。
19.2 ペレットを500μlPBSに再懸濁する。
19.3 250μlを丸底96ウェルプレートに移す。
19.4 フローサイトメトリーにより、GFP発現を分析する(1実施あたり100μl使用)。
19.5 1.25μl/mlにおいて、100μlのヨウ化プロピジウムを各ウェルに添加する(0.5μg/ml最終濃度)。
19.6 生存率及びGFP発現をフローサイトメトリーにより分析する。
上述の通り、結果は図7に示される。連続バッチの%トランスフェクションは、一連のバッチを通して一貫していた。
本発明の先の記載は、当業者に、現在それらの最良の形態であると考えられているものを作り、使用することを可能にする一方で、当業者はバリエーション、組み合わせ、本明細書の特定の実形態、方法、及び実施例の同等物の存在を理解し、認める。本発明は、それ故、上述の実施形態、方法、及び実施例により限定されるべきではないが、本発明の範囲及び精神内の全ての実施形態及び方法による。

Claims (16)

  1. 内部チャンバー壁部分、及び内部チャンバー壁を含む混合チャンバー、
    液体フロー混合物を提供する前記チャンバーにおいて混合する二つの異なる液体フローストリームの分かれた流入のための、前記チャンバーの上部の角に隣接した、互いに非平行に位置する、二つの入口孔、
    前記入口孔から下方向に広がる垂直の第一の直線状のチャンバー壁部分、
    前記液体フロー混合物の方向を変えるための、前記垂直の第一の直線状のチャンバー壁部分に接続される第一の曲線状のチャンバー壁部分、
    前記液体フロー混合物の方向を更に変えるための、前記第一の曲線状のチャンバー壁部分に接続される第二の曲線状のチャンバー壁部分、
    前記第二の曲線状のチャンバー壁部分と連通している液体出口孔、及び
    前記チャンバーの反対側上の電極、ここで前記電極は前記チャンバーの電極壁として機能する、
    を含む、エレクトロポレーション装置。
  2. 前記2つの入口孔が互いに垂直に位置する、請求項1に記載のエレクトロポレーション装置。
  3. 前記混合チャンバー中で混合する前記2つの異なる液体フローストリームが、2つの水性液体フローストリームを含む、請求項1に記載のエレクトロポレーション装置。
  4. 第一の前記水性液体フローストリームが、第一の液体キャリア中に生体細胞を含み、
    第二の前記水性液体フローストリームが、第二の液体キャリア中に外因性物質を含み、
    前記生体細胞、及び前記外因性物質が、前記生体細胞、前記外因性物質、前記第一の液体キャリア、及び前記第二の液体キャリアを含む混合物中で混合される、
    請求項3に記載のエレクトロポレーション装置。
  5. 前記混合チャンバー中で混合する前記2つの異なる液体フローストリームが、2つの水性液体フローストリームを含み、
    前記2つの水性液体フローストリームの一つ目が、第一の液体キャリア中に生体細胞を含み、
    前記2つの水性液体フローストリームの二つ目が、第二の液体キャリア中に外因性物質を含み、
    前記生体細胞、及び前記外因性物質が、前記生体細胞、前記外因性物質、前記第一の液体キャリア、及び前記第二の液体キャリアを含む液体フロー混合物中で混合され、
    前記出口孔が、前記生体細胞、前記外因性物質、前記第一の液体キャリア、及び前記第二の液体キャリアを含む前記液体フロー混合物を受け取る、
    請求項1に記載のエレクトロポレーション装置。
  6. 前記混合チャンバーと連通する少なくとも一つの気体通気孔を更に含む、請求項1に記載のエレクトロポレーション装置。
  7. 前記第一の曲線状チャンバー壁部分が、円形又は楕円形である形状を有し、
    前記第一の曲線状チャンバー壁部分の大半径が、前記チャンバーの内寸の高さの5%〜45%である、
    請求項1に記載のエレクトロポレーション装置。
  8. 前記第二の曲線状チャンバー壁部分が、円形又は楕円形である形状を有し、
    前記第二の曲線状チャンバー壁部分の大半径が、前記チャンバーの内寸の幅の5%〜45%である、
    請求項1、6、又は7に記載のエレクトロポレーション装置。
  9. 前記第一の曲線状壁部分と前記第二の曲線状壁部分の間に位置する、前記第二の直線状壁部分を更に含む、請求項1に記載のエレクトロポレーション装置。
  10. 前記第二の直線状壁部分が、前記垂直な第一の直線状壁部分と垂直に位置する、請求項9に記載のエレクトロポレーション装置。
  11. 前記第二の直線状壁部分が、前記垂直な第一の直線状壁部分に対して下方向に傾斜して位置する、請求項9に記載のエレクトロポレーション装置。
  12. 前記電極が、パルス電圧発生器からの異極性の出力と接続される、請求項1に記載のエレクトロポレーション装置。
  13. 物質のそれぞれのフローストリームの混合を引き起こす前記内部混合チャンバー壁部分とのダイナミックな接触により、前記混合チャンバー内のそれぞれの液体キャリア中の物質のそれぞれのフローストリームを混合するために、前記内部チャンバー壁部分が、前記チャンバー電極壁の間に位置する、請求項1又は12に記載のエレクトロポレーション装置。
  14. 前記2つの入口孔の一つ目と連通する、第一の液体キャリア中の生体細胞のための第一の容器、
    前記2つの入口孔の二つ目と連通する、第二の液体キャリア中の外因性物質のための第二の容器、
    前記生体細胞及び前記外因性物質の量を制御し、前記第一、及び第二の容器から、前記入口孔を通って、前記混合チャンバーに輸送するための、電気制御システム、
    前記混合チャンバー中で、前記外因性物質を用いて生体細胞をエレクトロポレートするための、エレクトロポレーションシステム、及び
    前記混合チャンバーから前記フロー混合物を受け取るための、前記液体出口孔と連通する、第三の容器、ここで前記液体フロー混合物は前記第一及び第二の液体キャリアと一緒にエレクトロポレートされた生体細胞を含む、
    ここで、前記電気的制御システムが前記液体フロー混合物の量を制御し、前記液体出口孔を通って、前記第三の容器に輸送する、
    を更に含む、請求項1に記載のエレクトロポレーション装置。
  15. 前記電気制御システム及び前記エレクトロポレーションシステムが、単一化された、及び統合された前記電気制御システム及び前記エレクトロポレーションシステムである、請求項14に記載のエレクトロポレーション装置。
  16. 各エレクトロポレーションサイクルについてオームでの電気的負荷が測定され、
    R(n)>R(n−m)*2(式中、Rはオームでの抵抗値であり、mは2、3、4又は5を含む群から選択される)であるような、サイクルnのオームでの電気的負荷が、サイクルnの前のサイクルである、サイクルmのオームでの電気的負荷よりも2倍超大きい場合、装置が処理を停止する、
    請求項14に記載のエレクトロポレーション装置。
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