JP2013531259A - 赤血球の血液型判定および表現型判定における抗体/抗原複合体の実証のための磁気的免疫診断法およびキット - Google Patents
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Abstract
Description
a/ABO式血液型の抗原に指向する、いわゆる規則抗体(例えば、B型の個体における抗A抗体)。これらはIgM型の免疫グロブリンであり、インビトロで赤血球を凝集させることができる。この現象は、Beth-Vincent検査およびSimonin検査(それぞれ、おもて検査(forward grouping test)およびうら検査(reverse grouping test))を用いて、個体のABO血液型を判定するために用いられている。Beth-Vincent検査はどの抗原が赤血球によって保有されているか(抗原表現型)を判定することを可能にし、Simonin検査は補足的検査を行うこと、言い換えれば、個体の血清中にあって循環している抗A抗体および/または抗B抗体を検出することを可能にする。Beth-Vincent検査では、個体の赤血球を検査用血清または検査用抗体と接触させる。それらはそれぞれ、ABO式血液型の1つの抗原に指向する厳密な特異性を有する。それ故、これは検査用血清との赤血球凝集検査である。うら検査とも呼ばれるSimonin検査では、後者の流血中抗体を含む個体の血清または血漿を、検査用赤血球と接触させる。これらはそれぞれ、ABO式血液型の1つの特定の抗原グループに属する。それ故、これは検査用赤血球との血清凝集検査である。
‐ABO血液型(またはABO血液型)および標準的なrhesus(抗原Dの有無)の判定、
‐Kellおよびrhesus表現型(抗原C、E、c、eおよびKの有無)の判定、ならびに
‐拡張された(またはより大きい)表現型(Duffy式血液型(FyaおよびFyb)、Kidd式血液型(JkaおよびJkb)およびMNS式血液型(抗原Sおよびs)の抗原の有無)の判定、レシピエントの血清に認められるリスクおよび/または不規則抗体の種類によっては他の抗原を調査することもできる。
(a)抗体抗GPAを、磁性粒子の表面上に連結させる段階、および
(b)段階(a)で得られた抗GPAでコーティングされた磁性粒子を、赤血球と接触させる段階。
(a)赤血球を担持する磁性粒子懸濁液を、血液型または表現型由来の抗抗原抗体を含む可能性がある溶液と接触させる前に:
‐反応器を、反応器の傾斜壁の少なくとも一部を覆うように粘性溶液で満たす段階;
(b)前記抗体を含むかまたは含む可能性がある溶液を、前記抗原を保有するかまたは保有する可能性がある磁性粒子懸濁液と、反応器に含まれる粘性溶液の上の箇所で接触させる段階、
(c)赤血球を担持する磁性粒子と、溶液中に含まれる可能性がある血液型または表現型の抗抗原抗体との複合体形成のために、および、赤血球が含む血液型または表現型の前記抗原を特異的に認識するために必要な所定の時間にわたる反応器をインキュベーションする段階;
(d)磁性粒子が反応器の底面および/または傾斜壁の方へ引き寄せられるような、前記反応器に対する磁場の印加およびこの反応器の撹拌;ならびに
(e)前記抗免疫グロブリンでまたは抗体と結合しうる他の任意の化合物でコーティングされた反応器の底面および/または反応器の傾斜壁で得られた画像を、肉眼でおよび/または他の任意の適した読み取りシステムで読み取る段階であって、得られた画像が血液型または表現型の特異的な抗体/抗抗原複合体の有無を実証することを可能にし、前記赤血球を担持する磁性粒子が、抗グリコホリンA(抗GPA)抗体によって予めコーティングされた磁性粒子であることを特徴とし、さらに前記赤血球が抗体/抗原相互作用によって前記磁性粒子と結合していることも特徴とする、段階。
(a)赤血球を担持する磁性粒子の懸濁液を、血液型または表現型の抗抗原抗体を含む可能性のある溶液と接触させる前に:
(i)前記反応器の外で、赤血球を担持する磁性粒子の懸濁液を調製する段階、
(ii)反応器を、反応器の傾斜壁の少なくとも一部を覆うように粘性物質で満たし、続いて前記希釈液で満たす段階;
(b)段階(a)(i)の際に調製された赤血球を担持する磁性粒子の懸濁液を、前記抗体を含むかまたは含む可能性がある溶液と、希釈液の上で接触させる段階。
(a)赤血球を担持する磁性粒子の懸濁液を、血液型または表現型の抗抗原抗体を含む可能性のある溶液と接触させる前に:
‐反応器を、反応器の傾斜壁の少なくとも一部を覆うように粘性物質で満たし、続いて前記希釈液で、続いて、抗GPAでコーティングされた磁性粒子の懸濁液で、続いて赤血球懸濁液で満たす段階;
(b)反応器内で、前記抗体を含むかまたは含む可能性がある溶液を、形成されたかまたは形成中の赤血球を担持する磁性粒子の懸濁液と接触させる段階。
(a)赤血球を担持する磁性粒子の懸濁液を、血液型または表現型の抗抗原抗体を含む可能性のある溶液と接触させる前に:
(i)前記反応器の外で、抗GPAでコーティングされた磁性粒子の懸濁液を調製する段階であって、前記磁性粒子が前記希釈液中で懸濁状態である、段階、または、既に調製されたそのような懸濁液を入手する段階、
(ii)反応器を、反応器の傾斜壁の少なくとも一部を覆うように粘性物質で満たし、続いて、段階(a)(i)で調製された前記希釈液中の抗GPAでコーティングされた磁性粒子の懸濁液で、続いて赤血球の懸濁液で満たす段階;
(b)反応器内で、前記抗体を含むかまたは含む可能性がある溶液を、形成されたかまたは形成中の赤血球を担持する磁性粒子の懸濁液と接触させる段階。
‐(a)段階(a)(i)の最後に、前記希釈液中で懸濁状態である赤血球を担持する磁性粒子の懸濁液を形成させるために、反応器の外で、磁性粒子を前記希釈液中に懸濁状態で含む前記懸濁液を赤血球懸濁液と接触させること;および
‐段階(a)(ii)で、反応器を、反応器の傾斜壁の少なくとも一部を覆うように粘性物質で満たし、続いて、前記希釈液中で懸濁状態である赤血球を担持する磁性粒子の前記懸濁液で満たすこと;
(b)反応器内で、前記抗体を含むかまたは含む可能性がある溶液を、赤血球を担持する磁性粒子の懸濁液と接触させること。
(a)赤血球を担持する磁性粒子の懸濁液を、血液型または表現型の抗抗原抗体を含むかまたは含む可能性がある溶液と接触させる前に:
(i)前記反応器の外で、抗GPAでコーティングされた磁性粒子の懸濁液を調製する段階であって、前記磁性粒子が前記希釈液中で懸濁状態である段階、または、既に調製されたそのような懸濁液を入手する段階、
(ii)反応器を、赤血球の懸濁液で満たし、続いて、段階(a)(i)で調製された前記希釈液中の抗GPAでコーティングされた磁性粒子の懸濁液で満たし、続いて、撹拌後に必要な場合、反応器の傾斜壁の少なくとも一部を覆うように、前記粘性物質で満たす段階であって、前記粘性物質が反応器の底面に注入される、段階;
(b)反応器内で、前記抗体を含むかまたは含む可能性がある溶液を、形成されたかまたは形成中の赤血球を担持する磁性粒子の懸濁液と接触させる段階。
(a)抗GPAでコーティングされた磁性粒子の懸濁液を調製する段階であって、前記磁性粒子が希釈液中で懸濁状態である、段階、または、既に調製されたそのような懸濁液を入手する段階、
(b)(i)抗GPAでコーティングされた前記磁性粒子の懸濁液を、血液型および/または表現型を判定することが望まれる赤血球の懸濁液と接触させる段階、
(ii)反応器内で、段階(b)において形成されたかまたは形成中の赤血球を担持する磁性粒子の懸濁液を、既知の特異性を有する抗体を含む血清検査薬と接触させる段階、
(iii)かき混ぜまたは撹拌する段階、
(c)赤血球を担持する磁性粒子と血清検査薬との複合体の形成のために必要な所定の時間にわたって反応器をインキュベーションする段階;
(d)磁性粒子が反応器の底面および/または傾斜壁の方へ引き寄せられるような、前記反応器に対する磁場を印加する段階および反応器を撹拌する段階;ならびに
(e)反応器の底面および/または反応器の傾斜壁で得られた画像を、肉眼でおよび/または他の任意の適切な読み取りシステムで読み取る段階であって、この得られた画像により、ヒト血液型または表現型の特異的な抗体/抗原複合体の形成の有無を実証することが可能になる、段階。
‐段階(d)において、磁性粒子が反応器の底面の方へ引き寄せられるように、撹拌段階とともに、前記反応器に対する磁場が印加され;かつ
‐段階(e)において、反応器の底面で得られたかまたはそうでない凝集反応を肉眼でおよび/または他の任意の適切な読み取りシステムで読み取り、この特異的凝集により、ヒト血液型または表現型の特異的な抗体/抗原複合体の形成の存在が実証される、
本発明による方法を含む。
1リットルにつき:
‐Na2HP04、2H20:0.213g
‐NaH2P04、2H20:0.240g
‐NaCl:1.788g
‐グリシン:18.05g
‐アジ化ナトリウム:0.9g
‐Ficoll 400:20g
浸透圧:310+/-20mOsm
pH:6.75+/-0.1
(a)好ましくは本発明による方法の1つに記載されたような、抗GPAでコーティングされた磁性粒子の懸濁液を含む試薬。
(b)‐開いた上部および密封された基部を有し、その直径が、少なくとも基部に近接した領域では、傾斜壁を形成するように小さくなっており、該傾斜壁が、抗免疫グロブリンで、または前記形成された複合体の抗体と結合しうる他の任意の化合物で、少なくとも部分的にコーティングされている、反応器または反応器セット、
‐粘性溶液を含む容器、または必要な場合、本発明による方法の1つに定義された前記粘性物質で部分的に満たされた各反応器;ならびに
(c)または、必要な場合、希釈液を含む容器であって、前記希釈液が、好ましくは多糖性である親水性ポリマー、好ましくはFicoll(商標)、とりわけFicoll(商標)400を、1%〜2.5%(w/v)、好ましくは2%±0.3%の濃度で含む溶液である、容器、
(d)または必要な場合、回転撹拌機と連結された反応器の外側下方に配置可能である、少なくとも1つの磁石または一群の磁石。
A)トシル活性化磁性ビーズに対する抗グリコホリンAの連結の例(図8参照)
ESTAPOR(商標)によるトシル活性化磁性粒子(参照記号:R01-24)に対する抗グリコホリンAの連結を、0,1Mホウ酸ナトリウム緩衝液 pH9.5またはwith 0,1Mリン酸緩衝液 pH 7.4のいずれかを用いて行うことができる。
‐25mgのトシル磁性粒子(すなわち10% w/vのビーズ250μl)を、0.1Mリン酸緩衝液 pH 7.4または0.1Mホウ酸ナトリウム緩衝液 pH 9.5中で、磁石を用いて2回洗浄する。
‐ビーズが磁石の方に移動して液体が清澄化したところで、上清をピペットで注意深く除去する。
‐チューブを磁石から取り外して、ビーズを10μgの抗グリコホリンAとともに再懸濁させる。
‐250μlの3M硫酸アンモニウムをビーズの懸濁液に添加して、最終濃度1.5Mの硫酸アンモニウムとする。
‐ビーズをボルテックス処理によって十分に再懸濁させる
‐緩徐な傾斜回転を行いながら室温で24h〜48hインキュベートする。
‐連結の終了時に、チューブを磁石の上に置き、ビーズが磁石の方に移動して液体が清澄化したところで、上清をピペットで注意深く除去する。
‐チューブを磁石から取り外して、0.3Mリン酸緩衝食塩水(PBS)を0.5% BSA(w/v)とともに含むブロッキング緩衝液中にビーズを再懸濁させる。
‐緩徐な傾斜回転を行いながら室温で24h〜48hインキュベートする。
‐ブロッキング段階の終了時に、チューブを磁石の上に置き、ビーズが磁石の方に移動して液体が清澄化したところで、上清をピペットで注意深く除去する。
‐チューブを磁石から取り外して、0,3M PBSを0.1%(w/v)BSAおよび0.5%(w/v)のsynperonic(商標)PE/F68とともに含む保存溶液中にビーズを再懸濁させる。抗グリコホリンAを連結させたビーズの最終濃度を、保存緩衝液中に1%(w/v)とする。ビーズを使用時まで4℃で貯蔵する。
ESTAPOR(商標)によるカルボン酸磁性ビーズ(参照記号:M1-030/40.)に対する抗GPAの好ましい連結方法は物理的吸着である。
‐25mgのカルボン酸磁性粒子(すなわち、10% w/vのビーズ250μl)を、1mlの10mMリン酸緩衝液 pH6中で磁石を用いて2回洗浄する。
‐洗浄段階の終了時に、チューブを磁石の上に置き、ビーズが磁石の方に移動して液体が清澄化したところで、上清をピペットで注意深く除去する。
‐チューブを磁石から取り外して、1.5mlの20mMリン酸緩衝液 pH7.5を用いてビーズを再懸濁させる。
‐直ちに抗GPAをビーズ1mg当たり10μgの濃度で添加する。
‐ボルテックス処理によって十分に混合する。
‐緩徐な傾斜かき混ぜを行いながら室温で2時間インキュベートする。
‐チューブを磁石の上に置き、ビーズが磁石の方に移動して液体が清澄化したところで、上清をピペットで注意深く除去する。
‐チューブを磁石の上に置いてビーズを20mMリン酸緩衝液 pH7.5で3回洗浄する。
‐洗浄段階の終了時に、0.3Mリン酸緩衝食塩水(PBS)を0.5% BSA(w/v)とともに含むブロッキング緩衝液中にビーズを再懸濁させる。
‐緩徐な傾斜かき混ぜを行いながら室温で2時間インキュベートする。
‐ブロッキング段階の終了時に、チューブを磁石の上に置き、ビーズが磁石の方に移動して液体が清澄化したところで、上清をピペットで注意深く除去する。
‐チューブを磁石から取り外して、0,3M PBSを0.1%(w/v)BSAおよび0.5%(w/v)のsynperonic(商標)PE/F68とともに含む保存溶液中にビーズを再懸濁させる。抗グリコホリンAを連結させたビーズの最終濃度を、保存緩衝液中に1%(w/v)とする。ビーズを使用時まで4℃で貯蔵する。
JSR Microによるカルボン酸磁性ビーズ(参照記号:Magnosphere MB 100)に対する抗GPAの連結の好ましい方法は物理的吸着である。
‐5mgのカルボン酸磁性粒子(すなわち、すなわち、10% w/vのビーズ50μl)を、200μlの 50mM MES緩衝液(2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸)、pH6.2中で磁石を用いて2回洗浄する。
‐洗浄段階の終了時に、チューブを磁石の上に置き、ビーズが磁石の方に移動して液体が清澄化したところで、上清をピペットで注意深く除去する。
‐直ちに抗GPAをビーズ1mg当たり20μgの濃度で添加する。
‐ボルテックス処理によって十分に混合する。
‐緩徐な傾斜かき混ぜを行いながら室温で2時間インキュベートする。
‐チューブを磁石の上に置き、ビーズが磁石の方に移動して液体が清澄化したところで、上清をピペットで注意深く除去する。
‐チューブを磁石の上に置いてビーズを50mM MES緩衝液pH6.2で3回洗浄する。
‐洗浄段階の終了時に、0.3Mリン酸緩衝食塩水(PBS)を0.5% BSA(w/v)とともに含むブロッキング緩衝液中にビーズを再懸濁させる。
‐緩徐な傾斜かき混ぜを行いながら室温で2時間インキュベートする。
‐ブロッキング段階の終了時に、チューブを磁石の上に置き、ビーズが磁石の方に移動して液体が清澄化したところで、上清をピペットで注意深く除去する。
‐チューブを磁石から取り外して、0,3M PBSを0.1%(w/v)BSAおよび0.5%(w/v)のsynperonic(商標)PE/F68とともに含む保存溶液中にビーズを再懸濁させる。抗グリコホリンAを連結させたビーズの最終濃度を、保存緩衝液中に1%(w/v)とする。ビーズを使用時まで4℃で貯蔵する。
ビーズを抗GPAと連結させたところで、これらのものを希釈液LissおよびFicoll(商標)2%(w/v)中に直接希釈し、続いてそれを粘性溶液またはゲルの上に分配する。希釈液中のビーズの濃度は0,005%〜0.02%でさまざまであってよく、0.004%が好ましい。
穴のために用いられるプラスチックの化学的および物理化学的性質により、任意の特異的複合体の抗体がヒト起源である場合に、前記複合体の抗体と特異的に結合しうるヒト抗免疫グロブリン(モノクローナルまたはポリクローナルHAGタイプ)の層で、後者を覆うことが可能である。
第1の方法:別個のウェルにおける抗GPA(抗グリコホリンA)を連結させた磁性ビーズによる赤血球の磁化
(磁化の一般原理については図9、方法1については図10を参照)
不規則抗体の検出は、パネルと呼ばれる、既知の表現型を有する赤血球を用いることからなる。1つのパネルは、細胞の3種の補完的表現型からなる。丸底の96ウェルのマイクロタイタープレートの3つのウェルの中に、抗GPAと連結させた5μlのビーズを積み重ね、続いて、貯蔵用緩衝液中で1%に希釈した各赤血球パネル45μlを添加する。2つの構成要素を混合した後に、赤血球を直ちに磁化して、以下の段階に用いうるようにする。
第2の方法:血清または血漿による感作時の、抗GPAを連結させた磁性ビーズによる赤血球の磁化
各要素の連続的積み重ね
(図11参照)
特異的抗ヒトグロブリン(抗IgG)または抗ヒトグロブリンの混合物(抗IgGおよび抗IgM)でコーティングされた丸底の96ウェルのマイクロタイタープレートの3つのウェルの中に、密度が1よりも高い粘性溶液またはゲルを積み重ねて、細胞および血清検査薬を含む反応媒質と抗グロブリンとの間に障壁を作ることができる。
第3の方法:血清または血漿による感作時の、抗GPAを連結させた磁性ビーズによる赤血球の磁化.希釈液中でのGPAを連結させた磁性ビーズの希釈(図12参照).
他の2つのものよりも好ましいこの方法では、フィルター上に積み重ねる希釈液中にビーズを直接希釈する。このため、積み重ねの回数は限られ、抗グリコホリンAを連結させたビーズを含む希釈液は試薬とみなされる。
抗GPAを連結させたビーズを、希釈液(Liss Ficollとも呼ばれる)中に直接希釈し、Liss中の10%アルブミン溶液中にある3%のsuperfine Sephadex(商標)G-100型の粘性障壁またはゲル(Nanolys(商標)とも呼ばれる)の上にそれ自体を積み重ねる。細胞はO型患者の一次チューブから低イオン強度緩衝液中に1%に希釈したものか、またはO型のパネル赤血球から貯蔵用緩衝液中に1%に希釈したものとする。
ヒト抗グロブリン(抗IgG)がコーティングされた丸底の96ウェルのマイクロタイタープレート(ScreenLys(商標)とも呼ばれる)のウェル中に、50μlのNanolys(商標)を積み重ね、続いて抗GPAを連結させた磁性ビーズを含む50μlのLiss Ficollを添加する。1%に希釈した15μlの赤血球を添加し、検査しようとする15μlの血清または血漿を最後に添加する。マイクロプレートをインキュベーター内に入れて37℃で20分間おき、続いてマイクロプレートを、マイクロプレートの各ウェルの下に丁度合う磁石のプレートを備えた撹拌機の上に乗せる。磁場の下での最終的な撹拌は2つのシーケンスで構成される:500rpmで3分間、その後に600rpmで1分間。
保存用緩衝液中に1%に希釈したO型赤血球パネルを用いて検査する抗血清としての、CNRGSによる抗D標準物質の希釈系列の使用。
Screenlys(商標)(ヒト抗グロブリン(抗IgG)でコーティングされたプレート)のウェル中に、50μlのNanolys(商標)を積み重ね、続いて抗GPAを連結させた磁性ビーズを含む50μlのLiss FicollをNanolys(商標)に添加する。1%に希釈した15μlの赤血球を添加し、検査しようとする抗Dの15μlの各希釈物を最後に添加する。プレートを続いて37℃で20分間インキュベートし、続いてマイクロプレートの各ウェルの下に丁度合う磁石のプレートを備えた撹拌機の上に乗せる。磁場の下での最終的な撹拌は2つのシーケンスで構成される:500rpmで3分間、その後に600rpmで1分間。
EDTAチューブ上に収集したドナーからのO型赤血球を、不規則性の抗赤血球抗体を含むかまたは含まない可能性がある患者からの血漿または血清に対して検査する。
一次チューブドナーから、10μlの濃厚赤血球を1mlの低イオン強度緩衝液中に希釈して、1%赤血球懸濁液を作る。
A)凝集法
検査を実施する前に、抗GPAを連結させた磁性ビーズを、0,1%のBSA(w/v)および0.5%の synperonic(商標)PE/F68を含むリン酸緩衝液0,3M中に希釈することによって、磁化用溶液を実現させる。抗GPAを連結させた磁性ビーズの濃度は0.001%〜0.004%までさまざまであってよく、好ましくは0.003%である。直接検査またはBeth-Vincent検査の場合には、ABO式血液型由来(抗A、抗Bおよび抗AB)、Rhesus式血液型由来(D、C、c、E、e)およびKell抗原由来の抗原に対して特異的なモノクローナル抗体を、96ウェルマイクロプレートの丸底ウェル中で乾燥させる。
A)試薬:
‐乾燥させた血液型抗体を含むDuoLysマイクロプレート
‐抗GPAを連結させてリン酸緩衝液0.3M+0.1% BSA(w/v)+0.5% synperonic(商標)(w/v)PE/F68中に0.004%に希釈した磁性ビーズを含む磁化用溶液のボトル
‐貯蔵用緩衝液中に1%に希釈したA1型の検査用赤血球の懸濁液
‐貯蔵用緩衝液中に1%に希釈したB型の検査用赤血球の懸濁液
‐EDTAの抗凝固剤上に収集した、患者からの8件の血液試料
‐各ウェル1〜12中に磁化用溶液10μlを積み重ねる
‐ウェル1〜10中に:Liss中に生成させた1%血球懸濁液30μlを積み重ねる
‐カラム11中に:A1群の検査用赤血球懸濁液5μlを積み重ねる
‐カラム12中に:B群の検査用赤血球懸濁液5μlを積み重ねる
‐ウェル11および12中に:各患者からの血漿25μlを積み重ねる
‐700rpmで1分30秒間にわたるマイクロプレートのかき混ぜ
‐室温での10分間のマイクロプレートのインキュベーション
‐磁石プレート上での5分間にわたるマイクロプレートの磁化
‐かき混ぜ:900rpmで1分45秒間+450rpmで45秒間
‐裸眼による、およびカメラによる読み取り
赤血球に対して特異的な抗体を連結させた磁性ビーズを用いるこの磁化方法で得られた結果は、乾燥抗血清の場合に、うら検査(Simonin検査)を含む、血液型およびRh-K表現型を判定しうることを明らかに実証することができる。
本発明はまた、液体形態でのIgGおよび/またはIgM検査による赤血球血液型判定/表現型判定を実施することも可能にする。抗血清がIgG型のものである場合には、検索する抗原の特異的抗IgG濃縮溶液で前もって飽和させた抗IgG抗免疫グロブリンから、《凝集性》試薬を調製する。
‐抗GPAを連結させてPBS 0.3M+0.1% BSA(w/v)+0.5%(w/v)synperonic PE/F68中に0.005%に希釈した磁性ビーズを含む磁化用溶液のボトル
‐抗Jkb抗体のポリクローナル溶液(クローンP.143、IgM型)のボトル
‐抗S《凝集性》試薬のボトル:1mlのAGH(濃度=1,8mg/ml)+20mlの抗S(クローンP3S13JS123、IgG型)の濃縮溶液
‐抗s《凝集性》試薬のボトル:1mlのAGH(濃度=1,8mg/ml)+20mlの抗s抗体(クローンP3YAN3、IgG型)の濃縮溶液
‐EDTAの抗凝固剤上に収集した、患者からの5件の血液試料
‐丸底の96ウェルのマイクロプレートの3つのウェル中に、磁化用溶液10μlを積み重ねる
‐3つの前記ウェル中への、Liss中に生成させた1%血球懸濁液15μlの添加
‐3つのウェルのそれぞれの中への、25μlの抗Jkb試薬、抗Sおよび抗sの添加
‐1200rpmで10秒間のマイクロプレートの撹拌
‐37℃での20分間にわたるマイクロプレートのインキュベーション
‐磁石プレート上での10分間にわたるマイクロプレートの磁化
‐撹拌:700rpmで1分30秒間+450rpmで45秒間
‐裸眼による、およびカメラによる読み取り。
赤血球に対して特異的な抗体を連結させた磁性ビーズを用いるこの磁化方法で得られた結果は、複数の異なる血液型系において、ドナーまたは患者の拡張された表現型を判定しうることを明らかに実証することができる。
A)試薬:
‐抗GPAを連結させたビーズが希釈された、糖をベースとするポリマーおよび低イオン強度緩衝液で作られた希釈液。ビーズを含むこの希釈液の濃度は0,004%である。
‐抗Fyaヒトモノクローナル抗体(クローンDGFYA02、IgG型)
‐抗Fybヒトポリクローナル抗体
‐抗Jkaヒトモノクローナル抗体(クローンP3HT7、IgM型)
‐抗Jkbヒトモノクローナル抗体(クローンP.143、IgM型)
‐抗Sヒトモノクローナル抗体(クローンP3S13JS123、IgG型)
‐抗sヒトモノクローナル抗体(クローンP3YAN3、IgG型)
‐陰性対照
‐Nanolys
‐EDTA型の抗凝固剤上に収集されたドナー8人の血液試料
検査の前に、抗GPAを連結させたビーズを希釈液(Liss Ficollとも呼ばれる)中に直接希釈する。
赤血球に対して特異的な抗体を連結させた磁性ビーズを用いるこの磁化方法で得られた結果は、種々の血液型系において、患者またはドナーの拡張された表現型を判定しうることを明らかに実証することができる。
A)試薬
‐抗GPAを連結させたビーズが希釈された、糖をベースとするポリマーおよび低イオン強度緩衝液で作られた希釈液。ビーズを含むこの希釈液の濃度は0.004%である。
‐抗Dの混合物(クローンESD1およびクローンP3X35)
‐Nanolys
‐EDTA型の抗凝固剤上に収集されたドナー48人の血液試料
weak D検査のために、拡張された表現型判定に関するプロトコールを実施することができる。
赤血球に対して特異的な抗体を連結させた磁性ビーズを用いるこの磁化方法で得られた結果は、ドナーのweak D表現型を判定しうることを明らかに実証することができる。
a)JSR Microによるカルボン酸磁性ビーズに対する抗グリコホリンAの連結
JSR Microによるカルボン酸磁性ビーズ(参照記号:Magnosphere MB100)に対する抗GPAの好ましい連結方法は物理的吸着である。
‐5mgのカルボン酸磁性粒子(すなわち、10% w/vのビーズ50μl)を、200μlの 50mM MES緩衝液(2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸)、pH6.2中で磁石を用いて2回洗浄する。
‐洗浄段階の終了時に、チューブを磁石の上に置き、ビーズが磁石の方に移動して液体が清澄化したところで、上清をピペットで注意深く除去する。
‐直ちに抗GPAをビーズ1mg当たり2.5μgの濃度で添加する。
‐ボルテックス処理によって十分に混合する。
‐緩徐な傾斜かき混ぜを行いながら室温で2時間、または4℃で24時間インキュベートする。
‐チューブを磁石の上に置き、ビーズが磁石の方に移動して液体が清澄化したところで、上清をピペットで注意深く除去する。
‐チューブを磁石の上に置いてビーズを50mM MES緩衝液 pH6.2で3回洗浄する。
‐洗浄段階の終了時に、0.3Mリン酸緩衝食塩水(PBS)を0.5% BSA(w/v)とともに含むブロッキング緩衝液中にビーズを再懸濁させる。
‐緩徐な傾斜かき混ぜを行いながら室温で2時間インキュベートする。
‐ブロッキング段階の終了時に、チューブを磁石の上に置き、ビーズが磁石の方に移動して液体が清澄化したところで、上清をピペットで注意深く除去する。
‐チューブを磁石から取り外して、0.3M PBSを0.1%(w/v)BSAおよび5%(w/v)のsynperonic(商標)PE/F68とともに含む保存溶液中にビーズを再懸濁させる。抗GPAを連結させたビーズの安定性を高めるためには、本発明者らは、高濃度のsynperonic(商標)PE/F68界面活性剤、例えば:5%(w/v)などを用いる貯蔵を好んだ。
ビーズを抗GPAと連結させたところで、これらのものを希釈液LissおよびFicoll(商標)2%(w/v)中に直接希釈し、続いてそれを粘性溶液またはゲルの上に分配する。希釈液中のビーズの濃度は0.005%〜0.02%でさまざまであってよく、0.007%±0.001%(w/v)が好ましい。
サグマンニトール(sagmannitol)血液バッグに保存したドナーからのO型赤血球を、不規則性の抗赤血球抗体を含むかもしくは含まない可能性がある患者からの血漿もしくは血清に対して、または既知の特異性を有する抗血清の複数の異なる希釈物に対して検査する。
一次チューブドナーから、10μlの濃厚赤血球を1mlの低イオン強度緩衝液中に希釈して、1%赤血球懸濁液を作る。
O型赤血球ドナーに対する交差適合検査にて行った試験(図18参照)
サグマンニトール(sagmannitol)血液バッグに保存したドナーからのO型赤血球を、不規則性の抗赤血球抗体を含むかもしくは含まない可能性がある患者からの血漿もしくは血清に対して、または既知の特異性を有する抗血清の複数の異なる希釈物に対して検査する。
一次チューブドナーから、10μlの濃厚赤血球を1mlの低イオン強度緩衝液中に希釈して、1%赤血球懸濁液を作る。
Claims (55)
- 以下のいくつかの段階で構成される、溶液中に存在する血液型または表現型の抗抗原抗体(anti-antigen antibody)を、赤血球によって保有される血液型または表現型の抗原と反応させることによって形成される特異的複合体の実証のための方法であって、該赤血球が磁性粒子と結合しており、反応が、開いた上部および密封された基部を有する反応器内で起こり、反応器の直径が、少なくとも基部に近接した領域では傾斜壁を形成するように小さくなっており、傾斜壁が、抗免疫グロブリンで、または該形成された複合体の抗体と結合しうる他の任意の化合物で、少なくとも部分的にコーティングされている、方法:
(a)赤血球を担持する磁性粒子懸濁液を、血液型または表現型由来の抗抗原抗体を含む可能性がある溶液と接触させる前に:
‐反応器を、反応器の傾斜壁の少なくとも一部を覆うように粘性溶液で満たす段階;
(b)反応器に含まれる粘性溶液の上で、該抗体を含むかまたは含む可能性がある溶液を、赤血球を担持する磁性粒子の懸濁液と接触させる段階;
(c)赤血球を担持する磁性粒子と、溶液中に含まれる可能性がある血液型または表現型の抗抗原抗体との複合体の形成のために、および、赤血球が含む血液型または表現型の該抗原を特異的に認識するために必要な所定の時間にわたって反応器をインキュベーションする段階;
(d)磁性粒子が反応器の底面および/または傾斜壁の方へ引き寄せられるように、該反応器に対して磁場を印加し、かつ反応器を撹拌する段階;ならびに
(e)該抗免疫グロブリンでまたは抗体と結合しうる他の任意の化合物でコーティングされた反応器の底面および/または反応器の傾斜壁で得られた画像を、肉眼でおよび/または他の任意の適した読み取りシステムで読み取る段階であって、この得られた画像によって、ヒト血液型または表現型の特異的な抗体/抗原複合体の形成の有無を実証することが可能になり、該赤血球を担持する磁性粒子が、抗グリコホリンA(抗GPA)抗体で予めコーティングされた磁性粒子であること、および該赤血球が抗体/抗原型の相互作用によって該磁性粒子と結合していることを特徴とする、段階。 - 赤血球を担持する磁性粒子の懸濁液を、血液型または表現型の抗抗原抗体を含む可能性がある溶液と接触させる前に、赤血球を担持する磁性粒子の該懸濁液が、1を上回りかつ前記粘性溶液の密度を下回る密度を有する希釈液中で懸濁状態であることを特徴とする、請求項1記載の方法。
- 段階(a)および(b)が以下であることを特徴とする、請求項2記載の方法:
(a)赤血球を担持する磁性粒子の懸濁液を、ヒト血液型または表現型の抗抗原抗体を含む可能性がある溶液と接触させる前に:
(i)反応器の外で、赤血球を担持する磁性粒子の懸濁液を調製する段階、
(ii)反応器を、反応器の傾斜壁の少なくとも一部を覆うように粘性溶液で満たし、続いて該希釈液で満たす段階;
(b)段階(a)(i)で調製された赤血球を担持する磁性粒子の懸濁液を、該抗体を含むかまたは含む可能性がある溶液と、希釈液の上で接触させる段階。 - 段階(a)および(b)が以下であることを特徴とする、請求項2記載の方法:
(a)赤血球を担持する磁性粒子の懸濁液を、ヒト血液型または表現型の抗抗原抗体を含む可能性がある溶液と接触させる前に:
‐反応器を、反応器の傾斜壁の少なくとも一部を覆うように粘性溶液で満たし、続いて該希釈液で、続いて、抗GPAでコーティングされた磁性粒子の懸濁液で、続いて赤血球懸濁液で満たす段階;
(b)反応器内で、該抗体を含むかまたは含む可能性がある溶液を、形成されたかまたは形成中の赤血球を担持する磁性粒子の懸濁液と接触させる段階。 - 段階(a)および(b)が以下であることを特徴とする、請求項2記載の方法:
(a)赤血球を担持する磁性粒子の懸濁液を、ヒト血液型または表現型の抗抗原抗体を含む可能性がある溶液と接触させる前に:
(i)前記反応器の外で、抗GPAでコーティングされた磁性粒子の懸濁液を調製する段階であって、該磁性粒子が該希釈液中で懸濁状態である、段階、または、既に調製されたそのような懸濁液を入手する段階、
(ii)反応器を、反応器の傾斜壁の少なくとも一部を覆うように粘性溶液で満たし、続いて、段階(a)(i)で調製された該希釈液中の抗GPAでコーティングされた磁性粒子の懸濁液で、続いて赤血球懸濁液で満たす段階;
(b)反応器内で、該抗体を含むかまたは含む可能性がある溶液を、形成されたかまたは形成中の赤血球を担持する磁性粒子の懸濁液と接触させる段階。 - 以下を特徴とする、請求項5記載の方法:
‐段階(a)(i)の最後に、希釈液中で懸濁状態である赤血球を担持する磁性粒子の懸濁液を形成させるために、反応器の外で、該磁性粒子を該希釈液中に懸濁状態で含む前記懸濁液を赤血球懸濁液と接触させること;および
‐段階(a)(ii)で、反応器を、反応器の傾斜壁の少なくとも一部を覆うように粘性溶液で満たし、続いて、該希釈液中で懸濁状態である赤血球を担持する磁性粒子の該懸濁液で満たすこと;
(b)反応器内で、該抗体を含むかまたは含む可能性がある溶液を、赤血球を担持する磁性粒子の懸濁液と接触させること。 - ラボラトリーオートメーションによる分配の自動化の一部としての好ましい自動化された態様において、段階(a)および(b)が以下であることを特徴とする、請求項5記載の方法:
(a)赤血球を担持する磁性粒子の懸濁液を、ヒト血液型または表現型の抗抗原抗体を含む可能性がある溶液と接触させる前に:
(i)前記反応器の外で、抗GPAでコーティングされた磁性粒子の懸濁液を調製する段階であって、該磁性粒子が前記希釈液中で懸濁状態である段階、または、既に調製されたそのような懸濁液を入手する段階、
(ii)反応器を、赤血球の懸濁液で満たし、続いて、段階(a)(i)で調製された該希釈液中の抗GPAでコーティングされた磁性粒子の懸濁液で満たし、続いて、撹拌後に必要な場合、反応器の傾斜壁の少なくとも一部を覆うように、前記粘性物質で満たす段階であって、該粘性物質が反応器の底面に注入される、段階;
(b)反応器内で、該抗体を含むかまたは含む可能性がある溶液を、形成されたかまたは形成中の赤血球を担持する磁性粒子の懸濁液と接触させる段階。 - 段階(d)で、前記反応器に対する磁場の印加および反応器の撹拌を同時に実施することを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項記載の方法。
- 段階(d)で、磁場の印加および撹拌を2.5分間〜10分間の期間、好ましくは5分間〜6分間の期間にわたって同時に実施することを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項記載の方法。
- 段階(d)において、磁場の印加が、反応器の外側下方に配置された磁石によって、磁性粒子が反応器の底面の方へ引き寄せられるように実施されることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項記載の方法。
- 段階(d)において、前記磁石が、10,000ガウス〜14,000ガウスの範囲の規模の永久磁石であることを特徴とする、請求項10記載の方法。
- 段階(d)において、撹拌が回転撹拌機によって実施されることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項記載の方法。
- 段階(d)において、撹拌が250rpm〜750rpmの範囲の速度で、好ましくは600rpmで実施されることを特徴とする、請求項12記載の方法。
- 段階(c)において、20℃〜40℃の温度、好ましくは37℃±1℃の温度で、インキュベーションの持続時間が、10分間〜30分間の範囲であることを特徴とする、請求項1〜13のいずれか一項記載の方法。
- 磁性粒子が100nm〜3,0μm、好ましくは200nm〜1,5μmの直径を有することを特徴とする、請求項1〜14のいずれか一項記載の方法。
- 前記磁性粒子が、強磁性化合物を重量比で少なくとも40%含むことを特徴とする、請求項1〜15のいずれか一項記載の方法。
- 前記粘性物質が1を上回る密度を有することを特徴とする、請求項1〜16のいずれか一項記載の方法。
- 前記粘性物質がゲルから選択される、好ましくは、30%±10%のPVP(ポリビニルピロリドン)、PVP-40もしくはPVP-60の中から、またはさらにアルブミン溶液中またはさらにはゼラチン中の、20nm〜300nmのさまざまなビーズ直径を有しうるデキストランSephadex(商標)またはSepharose(商標)、好ましくはsuperfine G-100(商標)またはSepharose(商標)4Bもしくは6Bに由来するゲルから選択されることを特徴とする、請求項1〜17のいずれか一項記載の方法。
- 段階(b)において、赤血球懸濁液が粘性溶液の後および前記希釈液の後に積み重ねられる場合、前記抗体を含むかまたは含む可能性がある溶液を、該赤血球懸濁液より前に積み重ねることができることを特徴とする、請求項1〜18のいずれか一項記載の方法。
- 前記希釈液が、前記粘性溶液の密度を上回りかつ前記抗体を含むかまたは含む可能性がある溶液の密度を上回る密度を有することを特徴とする、請求項1〜19のいずれか一項記載の方法。
- 反応器が丸底またはV字底のマイクロプレート穴であることを特徴とする、請求項1〜20のいずれか一項記載の方法。
- 抗体溶液が、血液型または表現型の抗原に対して特異的に指向する抗体の存在を実証しようとするヒト血漿試料またはヒト血清試料であり、かつ抗免疫グロブリンがヒト抗免疫グロブリン(HAG)であることを特徴とする、請求項1〜21のいずれか一項記載の方法。
- 磁性ビーズによって保有される赤血球がO型の赤血球である段階を含むことを特徴とする、ヒト血漿または血清における不規則抗体検査(IAT)のための、請求項1〜22のいずれか一項記載の方法。
- 以下の段階を含む、血液型判定および/または表現型判定のための方法:
(a)抗GPAでコーティングされた磁性粒子の懸濁液を調製する段階であって、該磁性粒子が希釈液中で懸濁状態である、段階、または、既に調製されたそのような懸濁液を入手する段階、
(b)(i)抗GPAでコーティングされた該磁性粒子の懸濁液を、血液型および/または表現型を判定することが望まれる赤血球の懸濁液と接触させる段階、
(ii)反応器内で、段階(b)において形成されたかまたは形成中の赤血球を担持する磁性粒子の懸濁液を、既知の特異性を有する抗体を含む血清検査薬と接触させる段階、
(iii)かき混ぜまたは撹拌する段階、
(c)赤血球を担持する磁性粒子と血清検査薬との複合体の形成のために必要な所定の期間にわたって反応器をインキュベーションする段階;
(d)磁性粒子が反応器の底面および/または傾斜壁の方へ引き寄せられるように、該反応器に対する磁場を印加する段階および反応器を撹拌する段階;ならびに
(e)反応器の底面および/または反応器の傾斜壁で得られた画像を、肉眼でおよび/または他の任意の適切な読み取りシステムで読み取る段階であって、この得られた画像によって、ヒト血液型または表現型の特異的な抗体/抗原複合体の形成の有無を実証することが可能になる、段階。 - ‐段階(d)において、磁性粒子が反応器の底面の方へ引き寄せられるように、撹拌段階とともに、反応器に対する磁場が印加され;かつ
‐段階(e)において、反応器の底面で得られたかまたはそうでない凝集反応を肉眼でおよび/または他の任意の適切な読み取りシステムで読み取り、この特異的凝集により、ヒト血液型または表現型の特異的な抗体/抗原複合体の形成の存在が実証される、
請求項24記載の血液型判定および/または表現型判定のための方法。 - 段階(b)(ii)において、前記血清検査薬が溶液状態であるかまたは乾燥形態であることを特徴とする、請求項24〜25のいずれか一項記載の血液型判定および/または表現型判定のための方法。
- 磁性粒子が100nm〜3,0μm、好ましくは200nm〜1,5μmの直径を有することを特徴とする、請求項24〜26のいずれか一項記載の方法。
- 磁性粒子が強磁性化合物を重量比で少なくとも40%含むことを特徴とする、請求項24〜27のいずれか一項記載の方法。
- 段階(d)において、磁場の印加が、反応器の外側下方に配置された磁石によって、磁性粒子が反応器の底面の方へ引き寄せられるように実施されることを特徴とする、請求項24〜28のいずれか一項記載の方法。
- 段階(d)において、磁石が、10,000ガウス〜14,000ガウスの範囲の規模の永久磁石であることを特徴とする、請求項24〜29のいずれか一項記載の方法。
- 段階(b)(iii)および/または(d)において、撹拌が回転撹拌機によって実施されることを特徴とする、請求項24〜30のいずれか一項記載の方法。
- 段階(d)において、前記反応器に対する磁場の印加および反応器の撹拌が同時に実施されることを特徴とする、請求項24〜31のいずれか一項記載の方法。
- 段階(b)(iii)において、かき混ぜ(または撹拌)の適用が、5秒間〜3分間の期間、好ましくは1分間〜2分間の期間にわたって実施されることを特徴とする、請求項24〜32のいずれか一項記載の方法。
- 段階(b)(iii)において、撹拌が、10秒間の間に1000rpm〜1200rpmの範囲の速度、好ましくは1200rpmで実施されることを特徴とする、請求項24〜33のいずれか一項記載の方法。
- 段階(d)において、撹拌が、500rpm〜800rpm、好ましくは650rpm〜750rpmの範囲の速度、好ましくは700rpmで実施されることを特徴とする、請求項24または25記載の方法。
- 段階(c)において、より好ましくは温度20℃〜40℃、好ましくは室温または37℃で、インキュベーションの持続時間が、2分間〜30分間、好ましくは8〜20分間の範囲にわたることを特徴とする、請求項24〜35のいずれか一項記載の方法。
- 段階(d)において、より好ましくは20℃〜40℃の温度、好ましくは室温で、磁化の持続時間が、2分30秒間〜7分間の範囲、好ましくは5分間であることを特徴とする、請求項24〜36のいずれか一項記載の方法。
- 段階(d)の後および(e)の前に、凝集していない赤血球を懸濁させるために一連のかき混ぜをより高速で実行し(800〜1000rpmで1分間〜2分30秒間)、その後任意で、存在する場合、分散した小さな凝集物を集合させるための新たな撹拌段階(「再収集段階」)をより低い速度(350〜550rpm、1分間〜2分間)で実行することを特徴とする、請求項24〜37のいずれか一項記載の方法。
- 血清検査薬がIgG型である場合に、抗IgG-免疫グロブリン溶液をIgG抗体血清検査薬の濃縮溶液と混合することによって、凝集した試薬を予備的に完成させることを特徴とする、請求項24〜38のいずれか一項記載の方法。
- ヒト血液型または表現型の抗抗原抗体を含む可能性がある溶液が、既知の血液型/表現型特異性を有する抗体を含む血清検査薬である、血液型判定および/または表現型判定のための、請求項1〜21のいずれか一項記載の方法。
- 反応器が丸底またはV字底のマイクロプレート穴であることを特徴とする、請求項24〜40のいずれか一項記載の方法。
- 赤血球を保有する磁性粒子の懸濁液における赤血球濃度が0.2%〜2.5%、好ましくは0.5%〜1.5%、好ましくは1%±0,3%であることを特徴とする、請求項24〜41のいずれか一項記載の方法。
- 磁性粒子の濃度が0.001〜0.007%であることを特徴とする、請求項24〜42のいずれか一項記載の方法。
- 磁性粒子の濃度が0.007%±0.001%であることを特徴とする、請求項24〜42のいずれか一項記載の方法。
- 抗GPA抗体が好ましくはマウスまたはヒト起源である哺乳動物抗体であり、赤血球によって保有されるヒトグリコホリンAを特異的に認識することができ、好ましくはシアロ糖タンパク質グリコホリンAに、好ましくはその膜外ドメインに指向することを特徴とする、請求項24〜44のいずれか一項記載の方法。
- 抗GPA抗体が、シアロ糖タンパク質グリコホリンAの細胞外部分由来のエピトープに指向するモノクローナル抗体であり、該エピトープがM抗原またはN抗原を部分的に担持するかまたは全く担持せず、とりわけ該エピトープがグリコホリンA(成熟鎖)のN末端の1〜5アミノ酸の断片を含まないことを特徴とする、請求項45記載の方法。
- 抗GPA抗体を、5μg/mg〜25μg/mg磁性粒子、好ましくは20μg/mg±3μg/mg磁性粒子の濃度で磁性粒子に連結させることを特徴とする、請求項24〜46のいずれか一項記載の方法。
- 抗GPA抗体を、1μg/mg〜5μg/mg磁性粒子、好ましくは2.5μg/mg磁性粒子の濃度で磁性粒子に連結させることを特徴とする、請求項24〜46のいずれか一項記載の方法。
- 磁性粒子の懸濁液が、非イオン性界面活性剤、好ましくはsynperonic(商標)PE/F68、Tween(商標)(20、40または80)を、0.1%〜1%(w/v)、好ましくは0.25%〜0.75%(m/v)または0.5%±0.15%の濃度で含む懸濁液であることを特徴とする、請求項24〜48のいずれか一項記載の方法。
- 磁性粒子の懸濁液が、非イオン性界面活性剤、好ましくはsynperonic(商標)PE/F68、Tween(商標)(20、40または80)を、0.5%〜10%、好ましくは5%±0.15%(w/v)の濃度で含む懸濁液であることを特徴とする、請求項24〜48のいずれか一項記載の方法。
- 溶液中に存在する血液型もしくは表現型の抗抗原抗体と、赤血球によって保有される血液型もしくは表現型の抗原との反応によって形成される特異的複合体を実証するための、とりわけIATのための、または交差適合検査もしくは直接Coombs検査を実施するための、または血液型判定および/もしくは表現型判定のためのキットであって、以下を含むことを特徴とする、キット:
‐抗GPAでコーティングされた磁性粒子の懸濁液を含む試薬。 - 抗GPAでコーティングされた磁性粒子の懸濁液が、請求項1〜50のいずれか一項記載の方法に定義された通りであって、特に請求項1〜50のいずれか一項記載の方法に定義された通りの希釈液中にある、特に、好ましくは多糖性である親水性ポリマーを、好ましくはFicoll(商標)、とりわけFicoll(商標)400を、1%〜2.5%(w/v)、好ましくは2%±0.3%の濃度で含む溶液である希釈液中にある、請求項48記載のキット。
- 溶液中に存在する血液型もしくは表現型の抗抗原抗体と、赤血球によって保有される血液型もしくは表現型の抗原との反応によって形成される特異的複合体を実証するための、とりわけIATもしくは交差適合検査を実施するための、または血液型判定もしくは表現型判定のためのキットであって、以下を含むことを特徴とする、キット:
(a)請求項1〜50のいずれか一項記載の方法に定義された通りの希釈液中の、特に、好ましくは多糖性である親水性ポリマー、好ましくはFicoll(商標)、とりわけFicoll(商標)400を、1%〜2.5%(w/v)、好ましくは2%±0.3%の濃度で含む溶液である希釈液中の、抗GPAでコーティングされた磁性粒子の懸濁液を含む、試薬、
(b)必要な場合、開いた上部および密封された基部を有し、その直径が、少なくとも基部に近接した領域では、基部へと下方に伸びる傾斜壁を形成するように小さくなっており、該傾斜壁が、抗免疫グロブリンで、または該形成された複合体の抗体と結合しうる他の任意の化合物で、少なくとも部分的にコーティングされている、反応器または反応器セット、
(c)必要な場合、粘性溶液を含む容器、または必要な場合、請求項1〜47のいずれか一項記載の方法に定義された粘性物質で部分的に満たされた各反応器;ならびに
(d)必要な場合、回転撹拌機と連結された1つまたは複数の反応器の外側下方に配置可能である、少なくとも1つの磁石または磁石セット。 - 既知の表現型を有する検査用赤血球の懸濁液を含み、該赤血球に対して懸濁液の前記磁性粒子が連結し得、好ましくは赤血球懸濁液がO型に由来し、かつ0,2%〜2,5%、好ましくは0,5%〜1,5%、好ましくは1%±0,3%の濃度を有することを特徴とする、IATのための、請求項51〜53のいずれか一項記載のキット。
- 既知の特異性を有する血清検査薬を、溶液状態でまたは乾燥形態でさらに含むことを特徴とする、血液型判定または表現型判定のための、請求項48〜50のいずれか一項記載のキット。
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