JP2013530888A - 容器用の蓋体 - Google Patents

Abstract

【課題】液漏れを防止する飲料容器用の蓋体を提供する。
【解決手段】容器の縁を固定する蓋体であって、容器の縁と嵌合する外縁を伴う円盤状部材を持つ容器蓋部を含む。外縁は、環状内側壁及び環状外側壁を含み、環状内側壁及び環状外側壁には少なくとも一つの環状リブが配置される。環状壁のリブは、蓋体を容器に固定する保持領域を形成して、液漏れ及び偶発的な液こぼれを防止する。頂壁は、内側壁と外側壁に接続し、蓋体が縁に取り付けられるときに容器の縁を視認するための目印を含む。蓋体は、さらに、蓋体からせり上がって、突出する楔形の飲み口を含む。容器蓋部は、蓋付き容器を別のものに積み重ねるための凹状円形溝を含み、飲み口によって付加的な安定性が与えられる。
【選択図】 図８

Description

この開示は、使い捨ての容器用の蓋体に関する。より詳細には、本発明は、液漏れのない優れた封止のための平行な二重の内側リブ、偶発的な液こぼれを付加的に防止するための外蓋の保持機能、突出した飲み口、及び蓋体の上面に設けられる凹状円形溝を対象としており、飲み口の湾曲した背面によって得られる付加的な安定性に基づいて、飲料容器を他の蓋付き飲料容器の上に積み重ねることを可能にする。

従来、当該技術分野において使い捨ての蓋体が知られている。一般的に、蓋体は、熱可塑性成形又は押し出しの部材で製造され、円盤状である。一般的に、蓋体は、円盤状部材の近位部分（proximal location）に、蓋体と連結する容器から液体を注ぎ出すための開口を含む。当該技術分野で知られている蓋体は、飲料容器の上縁に締結される環状リムを含む。しかしながら、従来の蓋体は、慌てて嵌めた場合、又は容器が曲がっている場合、環状リムの縁と飲料容器の上縁との間にわずかな隙間又は公差を含みやすいという点で、多くの場合不完全である。使用者が飲料容器を取り上げ、その容器から液体を飲もうと試みたとき、蓋体が容器から外れることがあり、液こぼれが発生する虞がある。また、蓋体がしっかりと飲料容器に固定されているかどうかについて、迅速かつ正確に評価することは大抵の場合困難である。さらに、使用者がうっかり容器を落としてしまったとき、上縁とリムとの間の隙間ないし公差によって、蓋体が容器から完全に外れてしまうことが起こりうるのであり、その結果、その場所に中身がこぼれることとなる。このように、当該技術分野において知られている蓋体は、飲料容器の上縁との十分な封止ないし固定の構造を達成できず、それゆえ、偶発的な液こぼれ、液漏れを生じさせる傾向がある。

また、通常、一つの蓋体を別の蓋体の上面に積み重ねる場合、積み重ねられた蓋体は、不安定になりやすく、地面に落ちることがある。このことは、落下によって蓋体が不衛生で汚れたものとなるので、問題となる。飲料の提供者は、通常、汚れた蓋体を廃棄しようとするので、不必要な廃棄物が生じる。

蓋体において、開口が、蓋体の環状壁に非常に近く設けられたり、蓋体の最近位部分（proximal most location）に設けられたりする場合、使用者の下唇は、開口から液体を注ぎ出すために、蓋体の凸凹した表面に触れるであろう。このような開口では、液体を注ぎ出すのに表面形状が適しておらず、さらに偶発的な液こぼれを引き起こす。

最後に、蓋付き飲料容器を、別の飲料容器の上面に幾重にも積み重ねられることが有利である。しかしながら、当該技術分野で知られている蓋体では、容器が倒れる高い危険性を排除できず、このような使い方ができない。

したがって、従来技術におけるこれらの危険性を取り除くとともに他の欠点を克服する改善された蓋体が必要である。

本明細書に記載するように、本発明の種々の例示的な実施形態は、当該技術分野で知られている上記の又は他の欠点の一つ又は複数を克服する。

本開示の一態様は、容器用の蓋体に関する。蓋体は、飲料容器の縁を固定するための容器蓋部を備える。容器蓋部の部分は、その容器蓋部の外縁に延設する円周リム（circumferential rim）を含んだ円盤状部材を備える。円盤状部材の外縁の円周リムは、そこでの封着のために、飲料容器の縁と嵌合する。

円周リムは、環状外側壁、環状内側壁及び環状頂壁を含み、環状頂壁は環状外側壁と環状内側壁に接続する。外側壁は、内側壁に対向して配置され、頂壁に連続する。環状外側壁及び環状内側壁は、各々、少なくとも一つの環状リブを含む。

本発明の一態様では、環状内側壁は、その外周面に沿って内部に配置された平行な二つの環状リブを含み、環状外側壁は、内側壁の各環状リブに平行に対向して配置された一つの環状リブを含む。

このように、蓋体が飲料容器に連結して使用される場合、内側壁及び外側壁の環状リブは、液漏れ及び偶発的な液こぼれを防止する封着のために蓋体を飲料容器の縁に固定する保持領域を形成する。

本発明の別の態様では、環状頂壁は、一定の間隔で置かれた複数の開口又は目印を含む。この開口又は目印は、蓋体が容器の縁に取り付けられる場合、蓋体の各四分円にかけて、飲料容器の縁の視認を可能にする。このように、蓋体が縁に固定された場合、容器に対する蓋体の目視検査が容易であり、容器に連結され、締結した蓋体の構造的一体性を評価することができる。

したがって、蓋体が容器の縁の周りに配置され、開口へのさらなる圧力によって蓋体が容器の縁に押し込められてそこで固定された場合、その蓋体が適切な位置にあって容器の縁に固定されているかどうかについて、視覚的に検査することができる。したがって、開口を押し込めることによって、容器への確実な嵌合が達成できる。

本発明のさらに別の態様では、蓋体は、その最近位部分から離れていて上方に突き出して容器蓋部に延設される飲み口を含み。飲み口は、その頂部に配置された開口を備える。飲み口は、さらに、円盤と一体に形成された基部を含む。飲み口の基部は、飲み口の頂部の幅よりおおむね広い幅を有する。

飲み口は、蓋体の上面からせり上がって長く伸びて、延設されており、さらに容器から液体を注ぎ出すために改善された飲み口を提供する。さらに具体的には、本飲み口は、湾曲を有する背面、すなわち、容器と同一の湾曲を持つ背面を含み、第２の飲料容器を蓋体の上に積み重ね、その背面によって支持することができる。

容器蓋部の上面に設けられる凹状円形溝は、補強部材として機能し、飲み口の湾曲した背面によって付与される付加的な安定性を伴って、蓋付き容器を別のものに積み重ねることを可能にする。

さらに別の態様によれば、第１の飲料容器の上縁に締結する蓋体を提供する。この蓋体は、第１の飲料容器の蓋体の上面に積み重ねて置かれる第２の飲料容器を受けるための少なくとも二つの支持面を備える。

本開示のこれらの及び他の態様及び利点は、添付の図面と併せて考慮される以下の本発明の好ましい実施形態の詳細な説明から明らかとなるであろう。詳細な説明では、かかる図面につき各構成が説明される。なお、図面は、単に例示として記載したものであって、本開示の範囲を制限するものではないことを理解すべきであり、本開示の範囲については添付の特許請求の範囲を参照すべきである。さらに、図面は、必ずしも縮尺どおりに描かれておらず、つまり、特に断らない限りは、本明細書中に記載された構造と手順をただ単に概念的に説明したものである。

本発明の例示的な実施形態に係る楔形の飲み口を含む蓋体の斜視図である。 図１の蓋体の正面図である。 図１の蓋体の上面図である。 図１の蓋体の側面図を示す。 図４の蓋体の背面図を示す。 第２の蓋体の上に積み重ねられた蓋体の側面図を示し、第１の飲み口が第２の飲み口の上に積み重ねられている。 図１の蓋体の底面図を示す。 図７Ａの蓋体の断面図であり、図７Ａの線７Ｂ−７Ｂから観たものを示す。 蓋体の底面の拡大図を示し、蓋体は、環状外側壁、環状頂壁及び環状内側壁を備え、溝部を形成する各壁を伴うものである。 本発明の蓋体の円周リムについて下方から観た図である。 環状外側壁、環状頂壁及び環状内側壁の断面図を示す。 容器の縁に接続して使用中の本発明の蓋体の環状外側壁、環状頂壁及び環状内側壁の断面斜視図を示す。 環状内側壁の外周面の断面拡大図を示す。 環状外側壁の内周面の断面拡大図を示す。 蓋体上に置かれた第２の飲料容器を支持する背面を含む飲み口を示し、その背面が第２の飲料容器の湾曲に適合する湾曲を有している。

以下に記載の内容は、当業者によって容易に理解されるように、使い捨ての飲料用カップだけでなく、コーヒー、茶、炭酸飲料用の、発泡スチロール、分解性プラスチック又はポリマー材料、熱可塑性、紙からなる容器、又は他の適当な材料からなる容器を含むあらゆる形態の容器に適用することができる。したがって、本開示は、本発明の例示的な実施形態において記載された特定の容器の器具又は構成に限定されるものではない。また、本発明は、使い捨てでない他の形態の容器及びカップ、例えば、真空密封された携帯用のコーヒーカップなどにも適用可能であると理解されたい。

図１は、本発明の実施形態に係る蓋体１０の外観図を示す。蓋体１０は、ＰＥＴ、ＰＥＴＲ、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレン、又は他の適当な材料などのリサイクル可能な材料で構成してもよい。蓋体１０は、容器蓋部１２を含む。容器蓋部１２は、成形可能な又は押し出しの材料から製造される円盤状部材であることが好ましく、容器蓋部１２の外縁１４に延設される円周リムを含むことが好ましい。円盤の外縁１４の円周リムは、そこでの封着のために、（図１２に示される）飲料容器５の縁７と嵌合する。

好ましい実施形態では、外縁１４は、飲料容器５の縁７と嵌合するために、各環状壁１６、１８、２０を含む。

図１、３、５、７Ａ及び１０を参照すると、隆起した環状内側壁１６及び隆起した環状外側壁１８が、蓋体１０の外縁１４に延設される。さらに、環状外側壁１８は、環状内側壁１６の周りに延設する。環状外側壁１８は、環状内側壁１６に対して略平行に対向する。各環状壁１８、１６は、それらに略垂直な環状頂壁２０によって相互に接続される。

環状内側壁１６には、一つ又は複数の環状リブ２４が配置される。リブ２４は、蓋体１０の外縁１４の内側壁の外周面９（図７Ａ及び８）に沿って延設する。環状外側壁１８には、一つ又は複数の環状リブ２２が配置され、それは、蓋体１０の内周面６３（図８に示される）に沿って延設する。好ましくは、リブ２４はリブ２２に対して平行である。

図７Ａは、蓋体１０の底面図である。外側壁１８、頂壁２０及び内側壁１６は、蓋体１０の外縁１４に沿って延設され、そこに溝６２を形成する。溝６２は、従来の飲料容器５（図１２に示される）の縁７に適合する大きさに形成されることが好ましい。好ましい実施態様では、溝６２は、飲料容器５の縁７を保持するために環状外側壁１８及び環状内側壁１６に配置される一つ又は複数の平行なリブ２２及び２４の配列を含む。

好ましい実施形態では、環状内側壁１６は、その内側壁の外周面９に沿って内部に配置される二つの平行なリブ２４を含み、環状外側壁１８は、内側壁１６の環状リブ２４に対して略平行に対向して配置される一つの環状リブ２２を含む。内側壁１６及び外側壁１８のリブ２４及び２２は、蓋体１０と容器５との封着構造のために、蓋体１０を飲料容器５の縁７に固定する保持領域を形成する。

図８は、蓋体１０の底面５６の拡大図を示し、蓋体は、環状外側壁１８、環状頂壁２０及び環状内側壁１６を備え、各壁１８、１６及び２０が溝６２を構成している。

環状外側壁１８は、環状内側壁１６から相対的距離をもって配置され、環状リブ２２ｂが環状外側壁１８の内周面６３上に示されている。環状リブ２２ｂは、外側壁１８の周りに延設される。図示のとおり、環状リブ２２ｂは、リブ片２２ｃの上側から溝部２２ａの下側までで形づくられる輪郭を含む。環状リブ片２２ｃは、環状外側壁１８の周りに延設され、溝部２２ａに対して平行であり、溝部２２ａから離間している。環状溝部２２ａ及びリブ片２２ｃは、リブ２２ｂを中間に介して形成される。好ましくは、リブ２２ｂとリブ片２２ｃは、飲料容器５の縁７に対して補助的な封止面を提供する。それによって、飲料容器の縁は、飲料容器５の縁７の外側の部分と封着されるように、環状頂壁２０とリブ２２ｂの上側の部分との間で溝部２２ａに沿って固定される。

図９は、溝６２の断面図を示す。環状外側壁１８から離れた環状内側壁１６の断面図が示されており、飲料容器５の縁７を固定するための溝６２がそこに形成されている。環状内側壁１６は、環状リブ片２４ａ、２４ｃを備え、それらの間には溝部２４ｂが形成される。溝部２４ｂは、外側壁１８に形成された溝部２２ｂに対して平行である。そのため、飲料容器５の縁７は、溝部２４ｂ、２２ｂに導入され、縁の両側から固定されて、そこでの封着を確保する。

蓋体１０の環状頂壁２０は、一定の間隔で置かれる複数の目印１１を含む。目印１１は、蓋体１０が容器５の縁７に取付けられる場合、飲料容器５の縁７を視認することを可能にする。蓋体１０が確実に容器５に固定される場合、容器５の縁７に対する蓋体１０の位置が容易に確認できるように、容器５の縁７の位置は目印１１を介して視認できる。

好ましい実施形態において、本発明の蓋体１０は、４つの目印１１を含む。図１を参照すると、蓋体１０の各四分円にわたって、縁７を視認するための４つの目印１１が直径方向に互いに対向する各々のペアとして示されている。好ましい実施形態では、目印１１は開口である。なお、蓋体１０における容器５の縁７について目視検査が容易であり、蓋体の構造的信頼性が維持される限り、目印１１については、いずれの数量、大きさ及び構成を含んでもよい。したがって、このように、蓋体１０が縁７に取り付けられる場合、容器５に対する蓋体１０の目視検査が容易となり、容器５と結合して固定された蓋体１０の構造的信頼性が評価できるのである。

次に、図２に移ると、飲み口２６を含む蓋体１０の図が示されている。飲み口２６は、少なくとも４つの側面、３２、３６、４８、５２（図３及び５に示される）と、使用者の口を飲み口２６に当てる頂面２８とを含む。頂面２８は、おおむね楕円形で平坦であり、飲料容器５から使用者へと液体を運ぶ開口３４を含む。この形状は、使用者が容器５から液体を注ぎ出すに際して好ましい構成である。

好ましくは、飲み口２６は、上方に突出し、蓋体１０の最底部３０から高さｈに延設される頂面２８を含む。好ましい実施形態において、ｈは、おおむね約１と７／８インチ（約４．７６ｃｍ）である。本開示の非限定的な実施形態では、飲み口２６の高さは、蓋体１０の直径の約２５％よりわずかに小さい。種々の構成が可能であり、本開示の範囲内のものである。
当業者によれば、蓋体１０及び飲料容器の形態に応じて、蓋体１０は各種の直径、及び高さｈを含むことができると理解される。

頂面２８は、蓋体１０の飲み口２６の底面２５（図３）より長さがおおむね短く、このため、飲み口２６は、添付の図に示されるように、おおむね楔形の部材を含む。しかしながら、本開示の別の実施形態においては、飲み口２６は、正方形、三角形、矩形状などの他の形状、又は当該技術分野で知られたいずれの多角形を含んでもよい。

好ましくは図２に示すように、飲み口２６は正面３２を含み、これは環状外側壁１８とは別に設けられており、蓋体１０の各壁１６、１８から距離をあけて配置される。このように、飲み口２６は、環状外側壁１８における、蓋体１０の最近位部分（proximal most portion）から離れている。この距離によって、飲み口２６に対する使用者の口の当たりが改善するように、利用者の下唇が環状外側壁１８に接することなく側面３２に当接可能となることが好ましい。非限定的な一実施形態では、この距離は、蓋体１０の最近位の端部から半インチ（１．２７ｃｍ）以上とすることができる。

図１、図３、図４及び図５を参照すると、飲み口２６は背面３６を含む。背面３６は正面３２に対向する。飲み口２６は、さらに、図示のとおり、飲み口２６を構成するように、正面３２及び背面３６と一体となったおおむね楔形の第１の基部３８及び第２の基部４０を含む。第１の基部３８は、容器蓋部１２の基礎と一体に形成され、通常、容器蓋部１２の中央区域（center most section）に配置される。同様に、第２の基部４０は、第１の基部３８とは対称的に、容器蓋部１２の基礎と一体に形成される。飲み口２６の第１の基部３８及び第２の基部４０は、環状外側壁１８に対して空間的に離間した頂面２８を含んだ飲み口２６に安定性を付与するのに有効であるので好ましい。したがって、このように、液体を飲む際に使用者によって飲み口２６に付与された力は、蓋体１０の中央部分（centermost portion）に分散し、環状外側壁１８、頂壁２０又は環状内側壁１６には伝わらない。この位置は、環状外側壁１８、内側壁１６及び頂壁２０と、飲料容器５の上縁７との間の嵌合を阻害することがない。

次に図３に移ると、蓋体１０の上面図が示されており、飲み口２６は上方に突き出して容器蓋部１２に延設される。図３から理解できるように、飲み口２６の頂面２８は、ほぼ平坦で楕円形の表面を含む。また、頂面２８は、飲料容器から液体が流れ出て使用者の口に運ぶための開口３４を有する。開口３４は、おおむね楕円形の孔３４として示されている。しかしながら、当業者であれば、開口３４が、他の形状、例えば、円形、長方形などに形成してもよいことが理解できる。

次に、図１、５、１０を参照すると、背面３６、第１の基部３８及び第２の基部４０は、おおむね弓形の「Ｃ」形状の部材を形成する。背面３６と基部３８、４０は、第２の飲料容器５′における環状の壁の湾曲面４２′に対して相補的な大きさとなるよう設けられる。このように、背面３６、第１の基部３８及び第２の基部４０は、第２の飲料容器５′を置くための縦方向の支持面を形成することが好ましい。背面３６、第１の基部３８及び第２の基部４０は、容器蓋部１２とともに、第２の飲料容器５′を横方向と縦方向に支持することが好ましい。したがって、使用者は、第１の飲料容器５の上に、第２の飲料容器５′を積み重ねることができる。

さらに、蓋体１０は、蓋体１０中に凹んだ円形溝４２を備える。好ましくは、円形溝４２は、容器蓋部１２への型押し又は成形の作業によって形成される。容器蓋部１２は、凹状円形溝４２の少なくとも一部の領域を取り囲む。円形溝４２は、容器蓋部１２の重さを増加させず、容器蓋部１２が適度な応力を受けた場合でも歪んだり曲がったりしないように補強部材として作用することが好ましい。好ましい円形溝４２は、矩形状の断面と数ｍｍの深さを有する。また、円形溝４２は、蓋体１０のために安定した丈夫な支持構造を提供し、液体を飲む際に、飲み口２６と蓋体１０が、それらにかかる外力及び応力に耐えられるようにする。円形溝４２は、蓋体１０の上面に溜まった流体をそこに集め、開口部６を介して排出できることが好ましい。

図１２に示すように、円形溝４２は、第２の飲料容器５′の底面４４′とほぼ同じ大きさであり、それに一致することが好ましい。底面４４′は、円形溝４２に係合して、蓋体１０の上に置かれる第２の飲料容器５′をさらに支持する。

さらに、円形溝４２は、以下で説明するように、蓋体１０と第２の蓋体１０′との積み重ねを補助する。円形溝４２は、実質的に同一の形状を有する第２の蓋体１０′を円形溝４２に係合させ、容器蓋部１２を同じ向きに合わせて、他の蓋体１０′への容器蓋部１２の積み重ねを補助するように、付加的な案内部材を提供する。円形溝４２は、丸みを帯びた断面を含んでもよいし、積み重ねの際に第２の飲料容器５′の底面４４′に一致しないそのほかの形状を含んでもよい。

次に図４に移ると、上方に突出し、容器蓋部１２に延設される飲み口２６の側面図が示されている。図示のとおり、飲み口２６は突出しており、第１の基部３８と連続した側面４８を含む。図４に示される飲み口２６は、蓋体１０の近位部分（proximal portion）５０から距離ｄだけ離れて配置され、容器蓋部１２から高さｈをもって延設される。この位置であれば、使用者は、近位部分５０に配置される開口３４に自己の口を合わせようと試みる必要がないので、有利である。

次に図５に移ると、本開示による飲み口２６の背面図が示されており、第１の基部３８及び第２の基部４０が頂面２８の両側に配置される。頂面２８は、図示のように、基礎の容器部分１２の上面２９に対しておおむね平坦で平行な部材である。頂面２８は、それに連続する第１の側壁４８及び第２の側壁５２によって、各基部３８、４０に一体的に接続される。好ましくは、第１の側面４８及び第２の側面５２は、飲み口２６の楔形の外観を形成するように角度をなす。本開示の非限定的な一実施形態では、その角度は軸５４に対していずれの位置でも３０°から５０°の範囲に設定することができる。軸５４は容器蓋部１２の上面２９に垂直に設けられたものである。

次に図４及び図６に移る。蓋体１０の上に積み重ねられた、第２の飲み口２６′を有する第２の蓋体１０′が示されている（図６）。この態様では、飲み口２６は、第２の飲み口２６′を有する第２の蓋体１０′を飲み口２６上に載置することを可能にする。例えば、積み重ね時の蓋体１０′は重力による力を受け、弱い支持面に起因して問題が生じることがある。いくつかの蓋体１０′が互いに積み重ねられた後の傾きが非常に大きくなると、少なくとも一つの蓋体１０′の支持面が非常に乱雑に配置されることになり、蓋体１０′は、滑り落ちようとし、飲み口２６′の下面による横方向の支持の喪失と、蓋体１０′の下面による弱い支持面に起因して崩れ落ちる可能性がある。

本蓋体１０は、好適には高さｈを有する飲み口２６を含み、飲み口２６は、第２の飲み口２６′の下面で第２の飲み口２６′と係合する。高さｈによって整列させるため、飲み口２６は、蓋体の総重量の応力により蓋体１０が崩れ落ちる危険性を低減させつつ、所定の数量の蓋体１０の積み重ねを可能にする。高さｈは、積み重ねられた各蓋体１０、１１が組み合わされて係止した集合体を提供し、その集合体中の飲み口２６は、横方向の支持を与え、これにより、蓋体１０′が横方向において固定されるので、第２の蓋体１０′が乱雑に置かれ、崩れ落ちることがない。これに関連して、飲み口２６は、第２の蓋体１０′に縦方向と横方方向の支持を与える。

次に図７Ａを参照すると、蓋体１０の底面５６が示されている。図示のとおり、蓋体１０は、おおむね平坦な底面５６、及び飲み口２６の下面に形成される底溝部５８を含む。底溝部５８は、三日月形状であり、そこで、液体は、底溝部の内壁６０に沿って参照の矢印Ａ及びＢの方向に飲み口２６の開口３４へと導かれる。底溝部５８は、蓋体１０が逆さにされて使用された場合、液体を開口３４へと導くようなノズル形状の表面を含むことが好ましい。

次に図７Ｂに移ると、図７Ａの線７Ｂ−７Ｂに沿った図７Ａの飲み口２６の断面図が示されている。底溝部５８は、それと係合する第２の飲み口２６′と実質的に同一の大きさ及び形状に合わせられる（図６）。飲み口２６と底溝部の内壁６０とは、複数の蓋体１０、１０′を相互に積み重ねるための支持を与える。

図１０を参照すると、容器５の縁７に使用した本発明の蓋体１０の環状外側壁１８、環状頂壁２０、及び環状内側壁１６の斜視断面図が示されている。好ましくは、環状内側壁１６、環状外側壁１８及び溝６２は、蓋体１０に有効に作用する主封止面と補助的な副封止面とを提供する。この態様では、蓋体１０は、蓋体１０の頂壁２０から離れた少なくとも二つの位置で縁７と嵌合し、縁７を封止する。図示のとおり、環状内側壁の環状リブ２４ａ、２４ｃ並びに環状リブ２２ｂ、環状リブ片２２ｃ及び環状溝部２２ａは、そこでの確実な係止封着のために、縁７を固定する主封止面及び副封止面を形成する。

好ましくは、蓋体１０は、概略図９及び図１０に示された主封止面と副封止面とを含む。一般的に、縁７は、まず、主封止面に係合する。その後、縁７は、縁７で蓋体１０と容器５との間の補助的な封止を与える副封止面に係合してもよい。蓋体１０、飲み口２６及び各リブ２２、２４は、特定の飲料容器５の縁７の形状に対して、ぴったりと固定するように構成することができると理解されたい。

このように、内側壁１６のリブ２４は片側で縁７に係合する一方で、リブ２２は外側壁１８に沿って縁７に係合する。リブ２２、２４は、空間的に相互に関連するように配置される。好ましくは、環状外側壁１９の外周面のリブ片２２ｃは、縁７が溝６２に係合するのを容易にする張り出し部を含む。リブ片２２ｃの張り出し部は、図示のとおり、環状であり、頂壁２０に対して幅が末広がりになっている。このように、好ましくは、リブ片２２ｃは案内部材として機能する。

別の実施形態では、蓋体１０は、少なくとも二つの主封止面を含むことができる。別の実施形態では、蓋体１０は、少なくとも二つの副封止面を含むことができる。種々の構成が可能であり、いずれも本開示の範囲内のものである。

図１１Ａを参照すると、環状内側壁１６の外周面９の断面拡大図が示されており、内側壁１６に沿って環状リブ２４ａ、２４ｃの部分図が説明されている。環状リブの溝部２４ｂは、リブ２４ａの下側、リブ２４ｃの上側に形成され、リブ２４ａとリブ２４ｃに対して中間に設けられる。本発明の好ましい実施形態では、各環状リブ２４ａ、２４ｃは、互いに平行であり、環状内側壁１６の外周面９に沿って、それらの間のリブ溝部２４ｂとともに、連続した輪になって延設する。

図１１Ｂは、環状外側壁１８の内周面６３の断面拡大図を示しており、環状リブ２２ｂ、環状リブ片２２ｃ及び環状リブの溝部２２ａの部分図が説明されている。本発明の好ましい実施形態では、環状リブ２２ｂは、各リブ２４ａ、２４ｃに平行であり、環状外側壁１８の内周面６３に沿って、リブ２２ｂの両側に配置されるリブ溝部２２ａ及びリブ片２２ｃとともに、連続した輪になって延設する。

このように、本開示の新規の基本的な特徴が各種の具体的な実施形態に適用できるものとして示され、記載され、指摘されたが、例示された形態及び装置において、及びそれらの操作において、各種の省略、置換、変更が、本開示の要旨から逸脱することなく当業者によってなしうる。例えば、実質的に同様の機能、実質的に同様の方法を実行して同様の成果を実現する各構成及び／又は方法の手順のいずれの組合せについても本発明の範囲内のものとして明確に意図している。さらに、本発明の開示された態様又は実施形態のいずれかに関連して示された及び／又は記載された構造及び／又は構成及び／又は方法の手順についても、開示された又は記載された又は示唆された他の態様又は実施形態のいずれかにおいて、一般的な設定上の選択として組み込むことが可能であると理解すべきである。したがって、添付の特許請求の範囲に示される限りにおいて制限されることを意図するものである。

５ 飲料容器
７ 縁
１０ 蓋体
１２ 容器蓋部
１４ 外縁
１６ 環状内側壁
１８ 環状外側壁
２０ 環状頂壁
２２、２４ 環状リブ

Claims (25)

1. 飲料容器用の蓋体であって、容器蓋部を備え、
   前記容器蓋部は、さらに、外縁に延設される円周リムを含んだ円盤状部材を備え、
   前記外縁の円周リムは、前記飲料容器の縁と嵌合し、
   前記円盤状部材の外縁は、隆起した環状内側壁及び隆起した環状外側壁を備え、
   前記外側壁は、前記内側壁に略平行に対向して前記内側壁の周りに延設され、
   前記外側壁及び内側壁は、環状頂壁によって接続され、
   前記環状頂壁は、前記外側壁及び内側壁に対して略垂直であり、
   前記外側壁及び内側壁は、各々、前記外縁に沿って配置される少なくとも一つの環状リブを有し、
   前記環状内側壁の少なくとも一つの環状リブは、前記環状外側壁の少なくとも一つのリブに略平行に対向し、
   前記内側壁及び外側壁のリブによって、前記蓋体を前記飲料容器の縁に固定させる保持領域を形成して封着構造とすることを特徴とする飲料容器用の蓋体。
2. 前記環状内側壁が、前記外縁の内周に沿って内部に配置される平行な二つの環状リブを含み、
   前記環状外側壁が、前記内側壁の二つのリブに略平行に対向して配置される一つの環状リブを含むことを特徴とする請求項１に記載の蓋体。
3. 前記環状頂壁は、前記蓋体が前記縁に取り付けられる場合、前記縁に対する前記蓋体の位置を容易に確認できるように、前記飲料容器の縁を視認するための一定の間隔で置かれた複数の目印を含むことを請求項１に記載の蓋体。
4. 前記目印が開口であることを特徴とする請求項３に記載の蓋体。
5. 前記環状頂壁は、４つの開口を含み、前記開口は、前記縁を視認するために、前記蓋体の各四分円において相互に径方向に対向して配置されることを特徴とする請求項３に記載の蓋体。
6. 飲料容器用の蓋体であって、容器蓋部と、前記蓋部から上方に向かって延設される突出部材とを備え、
   前記容器蓋部は、さらに、外縁に延設される円周リムを含んだ円盤状部材を備え、
   前記外縁の円周リムが前記飲料容器の縁と嵌合し、
   前記突出部材は、その頂部に設けられた開口を備え、
   前記突出部材は、さらに、前記円盤状部材と一体に形成される基部を備え、
   前記突出部材の頂部及び基部は幅を持ち、
   前記基部の幅が前記突出部材の頂部の幅より大きく、
   前記突出部材は、前記蓋体の最近位部分から所定の距離をもって離間していることを特徴とする飲料容器用の蓋体。
7. 前記突出部材は、使用者がその開口を介して前記飲料容器から液体を注ぎ出す飲み口を備え、
   前記突出部材は、前記蓋体の上に置かれる第２の飲料容器を支持する支持面を含むことを特徴する請求項６に記載の蓋体。
8. さらに、第２の飲料容器を受け、その底面を係合するように、前記容器蓋部の上面に凹状円形溝を備えることを特徴とする請求項６に記載の蓋体。
9. 前記蓋体の底面の部分は、おおむね平坦な形状であり、三日月形をした底溝部を含み、
   前記底溝部は、さらに、前記飲料容器から内表面に沿って前記開口へと液体を案内するノズルを形成する少なくとも一つの壁を含むことを特徴とする請求項６に記載の蓋体。
10. 前記突出部材の基部は、おおむねＣ形状の輪郭を有することを特徴とする請求項６に記載の蓋体。
11. 前記突出部材は、前記蓋体の底面から前記突出部材の頂部までの高さが規定され、
    前記高さは、前記蓋体の直径のおおむね２５％であることを特徴とする請求項６に記載の蓋体。
12. 前記突出部材は、前記基部から前記頂部まで区画される楔形の飲み口を備え、
    前記楔形の飲み口は、第１の側面及び第２の側面を有し、
    前記第１の側面及び第２の側面によって、使用者が前記開口から液体を注ぎ出すことができることを特徴とする請求項６に記載の蓋体。
13. 前記凹状円形溝は、前記容器蓋部を補強し、前記蓋体の上に置かれる第２の飲料容器を積み重ねることを特徴とする請求項８に記載の蓋体。
14. 前記開口は、楕円形であり、前記楔形の飲み口の頂面に配置されることを特徴とする請求項１２に記載の蓋体。
15. 飲料容器用の蓋体であって、飲料容器の縁を固定する蓋部と、前記蓋部から上方に向かって延設される突出部材とを備え、
    前記蓋部は、外縁を有する円盤状部材を備え、
    前記円盤状部材の外縁は、前記飲料容器の縁と嵌合し、
    前記円盤状部材は、隆起した環状内側壁、隆起した環状外側壁を備え、
    前記外側壁は、前記内側壁に略平行に対向して前記内側壁の周りに延設され、
    前記外側壁及び前記内側壁は、環状頂壁によって接続され、
    前記環状頂壁は、前記外側壁及び内側壁に対して略垂直であり、
    前記外側壁及び内側壁は、各々、前記外縁に沿って配置される少なくとも一つの環状リブを有し、
    前記環状内側壁の少なくとも一つの環状リブは、前記環状外側壁の少なくとも一つの環状リブに略平行に対向し、
    前記内側壁及び外側壁の各リブによって、前記蓋体を前記飲料容器の縁に固定させる保持領域を形成して封着構造とし、
    前記突出部材は、その頂部に設けられた開口を備え、
    前記突出部材は、さらに、前記円盤状部材と一体に形成される基部を備え、
    前記突出部材の頂部及び基部は幅を持ち、
    前記基部の幅が前記突出部材の頂部の幅より大きく、
    前記突出部材は、使用者がその開口を介して前記飲料容器から液体を注ぎ出す飲み口を備え、
    前記突出部材は、飲み口を形成し、
    前記飲み口は、頂面、正面、背面、第１の側面及び第２の側面を含み、
    前記頂面は、平坦であって、開口を備え、
    前記正面は、前記背面に対向し、
    前記第１の側面及び第２の側面は、飲み口に楔形の外観を与えるように角度をなし、
    前記飲み口は、さらに、前記飲料容器の底面部分の直径の約２５％の高さを有し、
    前記飲み口は、前記蓋体の最近位部分から所定の距離をもって離間していることを特徴とする飲料容器用の蓋体。
16. 前記環状内側壁が、前記外縁の内周に沿って内部に配置される平行な二つの環状リブを含み、
    前記環状外側壁が、前記内側壁の二つのリブに略平行に対向して配置される一つの環状リブを含むことを特徴とする請求項１５に記載の蓋体。
17. 前記環状頂壁は、前記蓋体が前記縁に取り付けられる場合、前記縁に対する前記蓋体の位置を容易に確認できるように、前記容器の前記縁を視認するための一定の間隔で置かれた複数の目印を含むことを特徴とする請求項１５に記載の蓋体。
18. 前記目印が開口であることを特徴とする請求項１７に記載の蓋体。
19. 前記目印は、前記縁を視認するために、前記蓋体の各四分円において相互に径方向に対向して配置されることを特徴とする請求項１７に記載の蓋体。
20. さらに、前記容器蓋部の上面に凹状円形溝を備え、
    前記容器蓋部が凹状円形溝の少なくとも一部の区画を取り囲むことを特徴とする請求項１５に記載の蓋体。
21. 前記飲み口は、前記蓋体の上に置かれる第２の飲料容器を支持する表面を提供することを特徴とする請求項１５に記載の蓋体。
22. 前記飲み口は、さらに、第１の基部及び第２の基部を備え、
    前記第１の基部及び第２の基部は、第１の飲料容器の上に第２の飲料容器を積み重ねるために、前記容器蓋部に置かれた前記第２の飲料容器を横方向及び縦方向に支持する、おおむねＣ形状の円弧を形成することを特徴とする請求項１５に記載の蓋体。
23. 前記開口は、楕円形であり、前記楔形の飲み口の頂面に配置され、
    前記頂面が楕円形で平坦な面を形成することを特徴とする請求項１５に記載の蓋体。
24. 前記蓋体の底面の部分は、おおむね平坦な形状であり、三日月形をした底溝部を含み、
    前記底溝部は、さらに、前記飲料容器から内表面に沿って前記開口へと液体を案内するノズルを形成する少なくとも一つの壁を含むことを特徴とする請求項１５に記載の蓋体。
25. 前記凹状円形溝は、前記第２の飲料容器の底面を受け、それと係合することを特徴とする請求項２０に記載の蓋体。