JP2013529090A - 喫煙品用ラッパー - Google Patents

Abstract

喫煙品フィルター用のラッパー（１６）であって、このラッパーは、少なくとも１つの開口部（２０）とその周囲に追加の強化材（２２）とを含む。このようなラッパーを含む喫煙品用フィルター、当該ラッパーおよびフィルターの製造方法が提供される。

Description

本発明は喫煙品用ラッパーに関し、具体的には窓部が形成されたフィルターラッパー、このようなラッパーを含むフィルターおよびその製造方法に関する。

従来の喫煙品は、「タバコロッド」として知られている紙のスリーブに含まれた喫煙材の筒を含み、その一端にフィルターを有する。フィルターは、一般的にプラグラッパーで周囲が包まれたろ過材からなるプラグおよびこのプラグの周囲に巻かれた外方の紙からなるチッピングラッパーを含む。外方チッピングラッパーはプラグラッパーに巻かれたろ過材のプラグの端部を越えて延び、包まれたろ過材とタバコロッドとの接合部と重なり、チッピングラッパーが、包まれたろ過材プラグをタバコロッドに取り付け、喫煙品を形成する。

喫煙品用フィルターの別の形体が、特許文献１に開示されているように知られており、この文献は、互いに離れている一組のフィルターセグメントおよびチッピングラッパーを有する喫煙品用フィルターについて記載しており、このチッピングラッパーは、これらフィルターセグメントを囲み、フィルターをタバコロッドに固定して喫煙品を形成する。このチッピングラッパーは、透明な材料からなる個別のセクションのいずれかの面に貼り付けられた不透明な紙からなる個別のセクションから形成され、これらセクションは接着されチッピングラッパーを形成する。この従来のフィルター構造は、これによって透明な材料からなる窓が設けられ、フィルター材の一部がその窓を介して見えるようになっている。

しかしながら上記の従来のフィルターは、互いに接合される個別のセクションから形成されるチッピングラッパーの複雑な構造は、製造が複雑になり、よってコストもかかることを意味し、不都合である。

特許文献２に開示されている別の従来の喫煙品は、一端にフィルターが取り付けられたタバコロッドを含む。このフィルターは、透明なプラグラッパーに包まれたフィルター材からなる複数のプラグを含む。フィルターは、１つ以上の窓を含みフィルター材を見えるようにしているチッピングラッパーによってタバコロッドに取り付けられる。しかしながらこの従来の喫煙品は、紙からなる外方のチッピングラッパーの開口部によって形成された窓がチッピングラッパーの強度を損なうという不利益を受ける。このことはチッピングラッパーが複数のこのような開口部を含む、例えば多くの窓が最終品のフィルターの円周に位置するような場合、特に問題になる。これにより特にチッピングラッパーが、開口部が形成された後、喫煙材ロッドの周囲に巻かれ、切断される前に装置内をローラー上で連続したバンドとして搬送される場合に、チッピングラッパーが喫煙品の製造中に裂ける可能性がある。当然のことながらチッピングラッパーバンドが裂けたり、破れたりした場合、装置を停止しなければならず、チッピングラッパーバンドを再度装置に供給し、これは製造時間の損失につながり、また不便でもある。

上記のことに加えてチッピングラッパーに開口部を切り抜くまたは打ち抜く場合、打ち抜き工程中に削りくずが発生し、開口部の縁部の切り口が、チッピングラッパーの紙の繊維特有の性質により必ずしもきれいにならない場合がある。

本発明は、上述の従来のフィルターラッパーの問題点を実質的に軽減するまたは克服する喫煙品用フィルター用の別の構造のラッパー、このようなラッパーを含むフィルターおよびその製造方法を提供することを目的としている。

従って本発明は、喫煙品フィルターのラッパーを提供し、このラッパーは少なくとも１つの開口部とこの少なくとも１つの開口部の周囲に配された追加の強化材とを含む。

好ましくは少なくとも１つの開口部は、喫煙品フィルターに少なくとも１つの窓を形成し、これによりフィルターが完成した際にフィルターの１つ以上の部材をこの窓を介して見ることができる。

強化材は、ラッパーに接着剤によって接着されるのが好ましく、強化材は金属箔であってもよい。

ラッパーは、複数の開口部を含んでもよく、これら複数の開口部は、ラッパー上の強化材を介して形成してもよい。

強化材は、ラッパー材の開口部の縁部の周囲で開口部内に延びてもよい。

また本発明は喫煙品用フィルターを提供し、ろ過媒体からなる円筒状のプラグと、このろ過媒体プラグの周囲に巻かれ、少なくともある程度透明な材料からなるプラグラッパーと、プラグおよびプラグラッパーを囲む上述したような外方ラッパーとを含み、プラグおよびプラグラッパーが少なくとも１つの開口部によって形成された窓を介して見える。

フィルターは、複数の開口部を含んでもよく、これら複数の開口部は、フィルターの周囲に円周方向に形成されてもよい。

フィルターは軸方向に位置合わせされた複数の円筒状のろ過媒体プラグを含み、少なくともその内の２つのプラグは、軸方向に互いに離れて位置し、ろ過媒体プラグの間に空のキャビティーを形成する。これとは別に少なくとも２つのプラグは、軸方向に互いに離れて位置し、ろ過媒体プラグの間に吸着材で満たされる領域を形成する。

ろ過媒体の一部はその外面に証印またはグラフィックを含んで、少なくとも１つの窓を介して見えるようにしてもよく、および／またはプラグラッパーがその外面に証印またはグラフィックを含んで、少なくとも１つの窓から見えるようにしてもよい。

プラグラッパーは、半透明および／または薄い色のついた材料で形成してもよい。

ラッパーは、ろ過媒体プラグの吸い口端部分から離れた遠位端を越えて軸方向に延びるチッピングラッパーを含んで、フィルターを喫煙材のロッドに取り付けるようにしてもよい。

また本発明は、上述したようなフィルターを有する喫煙材ロッドを含む喫煙品を提供する。

また本発明は、喫煙品用フィルターの製造方法を提供し、この方法は少なくとも１つの窓を形成する少なくとも１つの開口部を有するラッパーでフィルターを囲むことを含み、このラッパーは、少なくとも１つの開口部の周囲に追加の強化材をさらに含む。

本発明の方法は、円筒状ろ過媒体プラグを少なくともある程度透明なプラグラッパーで包むことをさらに含んでもよく、ラッパーでフィルターを囲む工程は、包まれたろ過媒体プラグをラッパーで囲み、これによりプラグおよびプラグラッパーを窓から見えるようにしてもよい。

本発明の方法は、ラッパーが連続したバンド材形状である場合に、強化材をラッパーに接着する工程およびその後ラッパーを個々のセクションに切断する工程をさらに含んでもよい。

また本発明は、喫煙品用フィルターのラッパーの製造方法を提供し、この方法はラッパー材のバンドに強化材を接着することおよび強化材およびラッパー材を介して複数の開口部を形成することを含む。

強化材をラッパー材に接着する工程は、熱および／または圧力を利用して強化材上で接着剤層を活性化させることを含んでもよい。

本発明の方法は、強化材をラッパー材に接着した後、ラッパー材に少なくとも１つの開口部を形成することをさらに含んでもよい。

本発明の方法は、ラッパー材に少なくとも１つの開口部をカッターによって形成することをさらに含んでもよい。

本発明の方法は、レーザーによる切断によってラッパー材に少なくとも１つの開口部を形成することをさらに含んでもよい。

ラッパー材に少なくとも１つの開口部を形成する工程は、ラッパー材および強化材の両方を介して同時に少なくとも１つの開口部を形成することを含んでもよい。

強化材は、キャリアー層および強化材層を含むラミネートストリップを、強化材をラッパー材バンド上に押しつける一組のローラーの間をラッパー材のバンドと一緒に通過させることによって、ラッパー材の連続したバンドに塗布してもよい。

少なくとも一組のローラーの内の１つは、その外面にダイを含んでもよく、一組のローラーの間をラッパー材のバンドと一緒にラミネートストリップを通過させる工程はその少なくとも１つのダイが強化材層の一部をラッパー材のバンドと接触するようにプレスすることを含んでもよい。

少なくとも１つのダイがラミネートストリップの一部および強化材層をラッパー材のバンドと接触するようにプレスする工程は、強化材のその部分がキャリアー層から剥がれ、ラッパー材のバンドに接着することを含んでもよい。

少なくとも１つのローラーを加熱して、少なくとも１つの加熱されたローラーがラミネートストリップおよびラッパー材のバンドに熱を加えて、これらがローラーの間を通過する際に強化材層上に形成された接着剤を活性化させてもよい。

本発明の方法は、第２の組のローラーの間をラッパー材のバンドを通過させる工程をさらに含んでもよく、第２の組のローラーの少なくとも１つのローラーは、その外面に形成されたカッターを含み、ラッパー材の少なくとも１つの開口部が、ラッパー材のバンドが第２の組のローラーを通過する際にこのカッターによって形成される。

これとは別に強化材層をラッパー材のバンドにプレスする一組のローラーの間をラミネートストリップをラッパー材のバンドと一緒に通過させて強化材をラッパー材のバンドに貼り付ける工程は、ラッパー材のバンドが第１の組のローラーを通過する際に少なくとも１つの開口部を切り抜いて形成することを含んでもよい。

ローラーの少なくとも１つの外面上のダイは、カッターエレメントを含んでもよく、一組のローラーの間をラッパー材のバンドと一緒にラミネートストリップを通過させる工程は、少なくとも１つのダイが強化材層の一部をプレスしてラッパー材のバンドと接触させることを含んでもよく、これにより強化材の一部がラミネートストリップから剥がれ、ラッパー材のバンドに接着するようにしてもよく、ダイのカッターエレメントは、ラッパー材のバンドが第１の組のローラーを通過する際に、バンドを切り抜いて少なくとも１つの開口部を形成する。

カッターエレメントは、ダイの内部でスプリングによって付勢されてもよく、ダイが第１の組のローラーのもう一方のローラーに対してプレスする際にカッターをダイから押し出して少なくとも１つの開口部を切り抜いて形成してもよい。

カッターは強化材およびラッパー材を切り抜いて少なくとも１つの開口部を形成してもよく、カッターはラッパー材のバンドの強化材側から切り抜いてもよい。

少なくとも１つの開口部を切り抜きによって形成する工程は、ラッパー材の開口部の縁部の周囲に強化材を形成することを含んでもよい。

強化材は金属箔を含んでもよく、アルミニウム箔を含んでもよい。

本発明の好ましい実施態様を添付図面を参照し、あくまで例示を目的として以下に説明する。

本発明によるフィルターを含む喫煙品の斜視図である。 図１に示したフィルターを含む喫煙品の分解斜視図である。 図１および２のフィルターおよび喫煙品の製造に使用される本発明の連続したラッパー材のバンドの１つのセクションの平面図である。 図３に示したラッパー材を製造するための装置の略図である。 連続した強化材のストリップの一部の拡大図である。 図３のＸ−Ｘ線に沿った連続したラッパー材のバンドの断面図である。 本発明の別の実施態様のフィルターを含む喫煙品の分解斜視図である。 本発明の別の実施態様の連続したラッパー材のバンドのセクションの平面図である。 本発明の別の実施態様の連続したラッパー材のバンドのセクションの平面図である。 図３に示したラッパー材を製造するための別の装置の略図である。 図３に示したラッパー材に開口部を作製するための別の装置の略図である。 図１１の装置を使用して形成されたラッパー材のいくつかの部分に形成された開口部の拡大された略図である。 図１１の装置を使用して形成されたラッパー材のいくつかの部分に形成された開口部の拡大された略図である。

図１および２を参照すると本発明の第１の実施態様のフィルター１０を含む喫煙品１が示されており、フィルター１０は、ろ過媒体からなる円筒状プラグ１２を含み、これはプラグ１２の外周囲全体に延びたプラグラッパー１４に囲まれている。プラグラッパー１４は、透明な材料からなり、ろ過媒体がプラグラッパーを介して見えるようになっている。

紙の外方チッピングラッパー１６がプラグラッパーに包まれたろ過媒体プラグ１２を囲み、フィルター１０の吸い口端から離れたプラグ１２の遠位端を越えて延び、タバコロッド１８の遠位端上に延び、これに接着して、タバコロッド１８をフィルター１０に固定して喫煙品１を形成する。

チッピングラッパー１６は、フィルター１０の円周方向に配された複数の開口部２０を含む。各開口部２０は、チッピングラッパー１６に接着された強化材２２の一部によって囲まれている。強化材２２は、好ましくは金属箔からなる薄層であるが、プラスチック材などの他の材料を本発明の範囲内で使用できる。開口部２０がフィルター１０の窓を形成し、その下のプラグラッパー１４が、各開口部２０を介して見えるようになっている。さらにプラグラッパー１４は、透明な材料からなるので、ろ過媒体プラグ１２が各開口部２０およびプラグラッパー１４を介して見えるようになっている。

プラグラッパー１４の透明な材料は、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル（ＰＶＣ）、セルロースアセテートフィルム、ポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）、ポリエチレンオキシド（ＰＥＯＸ）、ポリエチレン、セロハン、Ｎａｔｕｒｅｆｌｅｘ（商品名）またはポリ乳酸（ＰＬＡ）の内の１つであってもよいが、これらに限定されるものではない。

フィルター１０のチッピングラッパー１６は、連続したバンドとして形成され、その後喫煙品１の製造の際に個別のセクションに切断される。チッピングラッパー１６の連続したバンドのセクションを図３に示し、この図からチッピングラッパー材のバンドが、バンドの長さに沿って位置合わせされた複数の開口部２０を含み、これらはそれぞれ強化材２２のセクションに囲まれていることが判る。

チッピングラッパー１６の連続したバンドの製造工程を図４に示す製造装置の略図を参照して説明する。チッピングラッパー材の連続したバンド２４が、例えば第１の組のローラー２６、２８の間のロール（図示せず）から供給される。強化材２２の連続したストリップ３０は、チッピングラッパー材のバンド２４と一緒に第１の組のローラー２６、２８の間に供給される。第１ローラーの１つ２６は、加熱され、そしてその外方円周面にダイ３２を含む。強化材２２のストリップ３０およびチッピングラッパー材のバンド２４は、第１の組のローラー２６、２８を介して供給され、強化材２２のストリップ３０は、ダイ３２を含む加熱されたローラー２６に近接する。ダイ３２が強化材２２のストリップ３０と接触すると、ダイが強化材２２のストリップ３０の一部をプレスし、これをチッピングラッパー材のバンド２４と接触させ、強化材２２のその部分をストリップ３０から切り抜く。さらにダイ３２を含むローラー２６は加熱されているので、ダイ３２はチッピングラッパーのバンド２４に隣接した強化材２２の切り抜かれたセクションの側の熱活性接着剤を活性化させ（図５参照）、切り抜かれた強化材２２のセクションを連続したチッピングラッパー材のバンド２４に接着する。

第１ローラー２６、２８が回転し、強化材２２のストリップ３０およびチッピングラッパー材のバンド２４がローラー間に供給される際、一連の強化材２２の個別のセクションが接着したチッピングラッパー材バンド２４’が形成されるように上記工程が繰り返される。

強化材２２のセクションを有するチッピングラッパー材バンド２４’が第１の組のローラー２６、２８から出た後、第２の組のローラー３４、３６を通過する。第２ローラーの１つであるローラー３４は、その外方円周面にカッター３８を含み、強化材２２が接着したチッピングラッパーのバンド２４’は、第２の組のローラー３４、３６の間を通過し、これにより強化材２２が接着した側がカッター３８を有するローラー３４に隣接する。さらに強化材２２が接着したチッピングラッパーのバンド２４’の速度および位置は、強化材２２の各個別のセクションの位置が第２ローラー３４のカッター３８がもう一方の第２ローラー３６に対してプレスする際に位置合わせされるように第２の組のローラー３４、３６の回転速度および直径に対して調整される。これによりカッター３８が、強化材２２の各個別のセクションが位置するポイントでチッピングラッパーのバンド２４’から開口部２０を切り抜き、チッピングラッパー材および強化材２２の両方を通る開口部２０を形成する。その結果、各開口部２０は強化材２２によってその周囲が強化され、強化された開口部２０を有するチッピングラッパーバンド２４”は、喫煙品１のその後の製造工程において破れなくなる。さらに開口部２０は強化材２２のセクションを切り抜いて形成されているので、開口部２０の縁部は、きれいな切り口になっており、チッピングラッパー材のほころびや切り抜いた際の削りくずなども発生しない。このことは、きれいな処理および形の整った最終チッピングラッパー１６になり、得られる喫煙品１の見栄えを向上させる。

強化された開口部２０を有する連続したチッピングラッパーのバンド２４"は、その後喫煙品製造装置(図示せず)に供給され、ろ過媒体プラグの周囲にプラグおよびタバコロッドの接合部に重なるように従来の方法で接着され、図１および２に示すような喫煙品１を形成する。

上述の工程で使用される強化材２２は、一面に熱活性接着剤が設けられた金属箔であることが好ましく、アルミニウム箔であることが好ましい。連続した強化材のストリップ３０の一部を拡大して図５に示し、この図からこれはプラスチックバッキングまたは「キャリアー」層３０ａ、キャリアーフィルム３０ａ上にある強化材からなる金属ラミネート層３０ｂおよび金属ラミネート層３０ｂ上にある熱および／または圧力で活性化される接着剤からなる層３０ｃを含む金属化されたプラスチックラミネートフィルムを含むことが判る。上述の工程において、ダイ３２がキャリアーフィルム３０ａをプレスし、もう一方のローラー２８上の金属化されたラミネートストリップ３０に熱および圧力を伝えると、その熱がダイ３２の領域の接着剤層３０ｃを溶かし、活性化させ、ダイ３２がストリップ３０に圧力を加えると、ダイ３２の下の接着剤層３０ｃの部分が金属ラミネート層３０ｂの対応する領域をチッピングラッパー材のバンド２４に接着させる。これによりその個別の強化材２２のセクションがプラスチックキャリアーフィルム３０ａから剥がれ、チッピングラッパーバンド２４’およびキャリアーフィルム３０ａが枝分かれすると、チッピングラッパーバンド２４’に接着したまま維持される。

得られたチッピングラッパー材のバンド２４”に形成された開口部２０は、各開口部２０を囲む強化材２２の個別のセクションによって強化される。これらについては、図６の断面図に詳しく示している。カッター３８は、最初に強化材層２２をそして次にチッピングラッパー材を切り抜くことによって開口部２０を形成する。これにより強化材２２が強制的に開口部２０を通り、チッピングラッパーに形成された開口部の内側縁部の周囲で湾曲する。強化材２２のこれらの湾曲した縁部２２ａによって、得られたチッピングラッパー１６の開口部２０の周囲をさらに強化し、そして開口部２０の縁部の切り口がきれいになり、開口部形成工程時に発生する削りくずを減らすことになる。

上述の金属ラミネート３０ｂを紙の基材に貼り付ける工程は、接着剤層３０ｃの部分を活性化するのに熱を利用していることから「ホットホイル」法として知られており、同様に圧力を利用して強化材２２の個別のセクションをチッピングラッパー材のバンド２４に接着することができる。しかしながら、接着剤層が感圧接着剤のみを含み、単にダイ３２の圧力をラミネートストリップ３０に加えるだけで充分金属層の個別のセクションをチッピングラッパー材のバンドに熱を加えずに接着させる別の方法も本発明の範囲内で使用可能である。「コールドホイル」法として知られているこのような実施態様では、第１の組のローラーのどちらも加熱する必要がない。

本発明の範囲内である上述した方法の他の変形例は、ダイ３２を含むローラー以外のローラー２８を含み、これを加熱して、その熱を接着剤層３０ｃの接着剤を活性化させるために使用してもよい。さらにチッピングラッパー材のバンドに貼り付けられる強化材２２は、必ずしも金属でなくてもよく、例えば強化材２２は、プラスチック材であってもよい。さらに強化材３０のラミネートストリップは、キャリアーフィルムとその上に位置する強化材ラミネート層だけを含んでもよく、強化材をチッピングラッパー材のバンドに貼り付ける接着剤は、中間工程で強化材ラミネート層に、例えばスプレーすることによってまたは強化材のラミネートストリップを接着剤が塗布される移送ローラー上を通過させることによって塗布されてもよい。

上述し、図４に略式に示した装置は、１つのダイ３２と１つのカッター３８のみを第１および第２ローラー２６、３４それぞれに含むが、各対応するローラーに２つ以上のダイ／カッターを設けてもよく、カッターローラー３４の回転が、開口部２０が強化材２２の各個別のセクションを切り抜いて形成されるように、強化材２２のセクションが接着したチッピングラッパー材のバンド２４’の移動に合わせられる限り、例えばダイ３２を有するローラー２６は、その円周に複数のダイを含んでもよく、カッターを有するローラー３４の直径は、それより比例的に小さくてもよいが、ダイより少ないカッターを含んでもよい。

さらに上述し、図４に示した方法および製造装置は、強化材２２と同じチッピングラッパー材のバンド２４’の側になるようにローラー３４に配されたカッター３８を示しているが、これとは別にカッターを第２の組のローラーのもう一方のローラー３６に配して、チッピングラッパー材のバンド２４’のもう一方の側に位置させ、カッターが最初にチッピングラッパー材そしてその後に強化材を切り抜くようにしてもよい。この実施態様ではチッピングラッパー材のバンドに強化された開口部が形成されるが、チッピングラッパー材の開口部の縁部の周囲に強化材２２の湾曲した縁部２２ａが形成される方向に強化材が打ち抜きされないので、開口部の強化を最適に行うことにならない。

ここで図７を参照すると、本発明の別の実施態様のフィルター４０を含む喫煙品２が示されている。第１の実施態様のフィルターを参照して説明した特徴は、第２の実施態様の特徴と同一であり、同じ符号が付している。しかしながら、第１の実施態様のろ過媒体プラグ１２は、互いに離れて軸方向に位置合わせされてキャビティー４４を形成する複数の小さいろ過媒体プラグ４２に置き換えられている。本発明の範囲内でこのキャビティー４４は空（即ち空間）であってもよく、活性チャコール／炭素または他の従来の好適な材料などの吸着充填材で満たしてもよく、あるいはこれとは別にセルロースアセテートフィルター材、吸着炭素が分散したセルロースアセテートまたはあらゆる選択可能な吸着材などの第２のろ過材からなる追加のプラグを含んでもよいが、これらに限定されない。

本発明のこの実施態様であるフィルター４０を含む喫煙品２において、チッピングラッパー１６の複数の開口部２０は位置合わせされ、開口部２０によって形成された窓を介してキャビティー４４が見えるようにするのが好ましい。このように見えるキャビティー４４は、窓を介して見える着色されたまたは模様が付された面または消費者が認識できる特徴が設けられた材料を含んでいてもよく、あるいは色の変化がフィルター４０の窓を介して見えるように色活性特性を有する材料を含んでいてもよい。

上述の実施態様においてチッピングラッパー１６は、フィルター１０、４０の周囲に開口部２０で形成される１つの線を含む。しかしながら、これとは別にチッピングラッパー１６は、これに接着された個別の強化材２２のセクションを介して形成された開口部からなる２つ以上の線を含んでもよい。このような別のフィルターを形成するためのチッピングラッパー材の連続したバンド１２４を図８に示す。このようなチッピングラッパー材は、１つのダイ３２および１つのカッター３８を含むローラー２６、３４が、それぞれローラー２６、３４の外周に軸方向に間隔が開けられた２つのダイとカッターを含むということ以外、上述したように製造される。さらに本発明のチッピングラッパーは、これとは別に適当な変更が加えられたダイおよびカッターローラーによって３つ以上の開口部からなる線を含んでもよい。開口部からなるこのような複数の線を有するフィルターにおいて、開口部からなる線は、フィルター内の異なる個別のろ過媒体プラグまたは充填材で満たされているまたは空間としてのキャビティーと位置合わせしてもよい。

本発明のさらに別の実施態様の連続したチッピングラッパー材のバンド２２４を図９に示す。ここでは強化材２２の個別のセクションの代わりに、チッピングラッパー材の連続したバンド２２４が単独の連続した強化材ストリップ２２２を含み、複数の開口部２２０がストリップ２２２に沿って等間隔に形成されていることが判る。本発明のこの別の実施態様は、図４を参照して上述した方法を使用して切り抜いた際にチッピングラッパー材の開口部の周囲に強化材の湾曲した縁部を含み、これにより縁部の切り口がきれいになり、製造中に発生する削りくずの領域を減らすという強化された開口部２２０の同じ利点を供する。しかしながらこの実施態様は、強化材が連続したストリップ２２２であり、個別の間隔を置いて位置するセクションではないので、上述の実施態様のようにカッター３８の位置および第２の組のローラー３４、３６の回転をチッピングラッパー材の連続したバンド２２４の位置および搬送速度と整合させる必要がないという利点を供する、というのはカッター３８が位置合わせしなければならない強化材個別の間隔を置いて位置するセクションがないからである。その代わりカッター３８は、連続した強化材のストリップ２２２に等間隔で開口部を切り抜くだけである。当然のことながら連続した強化材ストリップ２２２を有するチッピングラッパー材のバンド２２４を形成するために第１の組のローラー２６、２８は、周囲に間隔を置いて位置する１つ以上の個別のダイではなく、その円周全体に連続したダイを通常含むことになる。このようにして第１の組のローラー２６、２８が回転する際に、ダイが連続的に金属化された強化材のラミネートストリップ３０をプレスし、これにより連続した強化材２２２ストリップをチッピングラッパー材のバンド２４上に形成する。

図４を参照して説明した製造方法および装置は、最初に連続したチッピングラッパー材のバンド２４に強化材２２を貼り付け、その直後に単独の連続した工程の一部として、開口部２０を形成することを含む本発明の方法が、これとは別に個別のそして別々の工程である２段階の方法を含むことも本発明の範囲内である。これについてこのような方法のための別の製造装置を略式に示した図１０を参照して説明する。連続したチッピングラッパー材のバンド２４は、例えば第１の組のローラー２６、２８の間でロール２５から供給される。連続した強化材２２のストリップ３０は、チッピングラッパー材のバンド２４と一緒に第１の組のローラー２６、２８に供給される。上述の本発明の方法のように１つローラーのダイ３２が強化材２２のストリップ３０と接触し、強化材２２のストリップ３０の一部をプレスし、これをチッピングラッパー材のバンド２４と接触させ、上述の方法と同じ方法で強化材２２のセクションを連続したチッピングラッパー材のバンド２４に接着する。

この別の方法は、強化材２２のセクションを有するチッピングラッパー材のバンド２４’が第１の組のローラー２６、２８から出た後、収集スプール２７に巻き取られるという点で異なる。収集スプール２７が強化材２２のセクションを有する所定の長さの連続したチッピングラッパー材のバンド２４’を巻き取ると、スプールは、チッピングラッパー材および強化材２２に開口部２０を形成するための別の装置に運ばれ、それに装填される。

この別の工程において、強化材２２のセクションを有するチッピングラッパー材のバンド２４’が収集スプール２７から供給され、第２の組のローラー３４、３６の間を通過する。図４を参照して上述した工程のように第２ローラー３４、３６の内の１つのローラーの外面にあるカッター３８が、各個別の 強化材２２のセクションが位置するポイントにおいてチッピングラッパーバンド２４’から開口部２０を切り抜いて、チッピングラッパー材および強化材２２の両方を通る開口部２０を形成し、完成したチッピングラッパーのバンド２４”に一連の強化された開口部２０が作製される。このようにして得られたチッピングラッパーのバンド２４”は、従来の喫煙品製造装置へと直接送られるか、あるいは第２の収集スプール(図示せず)に貯蔵のために巻き取って、別のその後の工程において従来の喫煙品製造装置で使用してもよい。本発明本発明のこの別の実施態様による方法は、第１および第２の対のローラーの間で、強化材２２のセクションを有するチッピングラッパー材のバンド２４’の張力を調整する必要がないという利点を有し、このことは装置および方法を簡単にする。またこれは製造装置が必ずしも強化材の貼り付けおよび開口部の切り抜きの両方の作業を行う１つの大型の機械である必要がなく、代わりに２つの小型の機械がそれぞれ１つの作業を行えることを意味する。またこのことは２つの機械を別々の位置に配置し、各工程を互いに独立して行えることを意味する。

本発明の上述の製造方法および装置において、チッピングラッパー１６の開口部２０はローラーに設けられたカッターによって形成される。しかしながら、その他の手段を使用してチッピングラッパー１６に開口部２０を形成することも本発明の範囲内である。例えば、カッター３８を有する第２の組のローラー３４、３６をレーザーカッターに置き換えてもよい。このような別の実施態様を図１１に略式に示し、これは第１の組のローラー２６、２８からレーザーカッター２３６を含む切断ステーション２３４を通る強化材２２のセクションを有するチッピングラッパー材のバンド２４’を示している。レーザーカッター２３６は、チッピングラッパー材のバンド２４’を焼き取って開口部２０を形成するように位置し、構成されている。これは図１２ａに示すようにチッピングラッパー材のバンド２４’に単独の開口部を焼き取る幅に構成されたレーザービームによって行われるか、あるいはこれとは別に図１２ｂに示すようにレーザービームが意図する開口部の周囲に一連のピンポイント開口部２３８を急速で切り抜き、意図した開口部の中央のラッパー材を例えば重力で落下させるまたはエアージェットによって強制的に取り除いてもよい。

プラグラッパー１４は透明なものとして説明したが、プラグラッパーは、少なくともある程度透明、例えば淡い色のついたまたは模様が付された半透明にしてフィルター１０、４０に異なる美的効果を与えつつ、それでもフィルター１０、４０の内部のろ過媒体プラグ１２またはキャビティー４４が開口部２０およびプラグラッパー１４を介して見えるようにしてもよい。これとは別に本発明を完全に透明なまたは少なくともある程度透明なプラグラッパーを含まないフィルター構造に適用可能である。例えば、本発明はチッピング紙の少なくとも１つの窓からフィルター材自体または他のフィルター成分が見えるようになっていない、または少なくとも１つのチッピング材の窓を介して見える不透明なプラグラッパーを有するプラグラッパーを含まない構成に適用可能である。

本発明の範囲内であると想定されるさらに別の実施態様では、本発明のフィルターは、３つ以上のろ過媒体プラグを含み、これらは互いに離れて位置してフィルター内に２つ以上のスペースを形成するか、あるいは互いに当接して連続したろ過媒体プラグを形成してもよく、チッピングラッパー材の複数の開口部は位置合わせされて、フィルター内の１つ以上の空間が開口部による窓を介して見えるようにしてもよい。

上述し、図に示した本発明の範囲内にあるフィルター１０、４０の種々の実施態様は、種々の喫煙品のサイズフォーマット、例えば一般に「スリム」、「スーパースリム」、「キングサイズ」と言われているものおよび通常のサイズの喫煙品に合わせて使用できるように適当な寸法に製造することが可能である。

上述し、図４および１０に略式に例示した製造工程では、ダイ３２を有する第１の組のローラー２６、２８が個別の強化材２２のセクションを連続したチッピングラッパー材のバンド２４に接着し、その後カッター３８を有する第２の組のローラー３４、３６が強化材が接着したチッピングラッパー材のバンド２４’から開口部２０を切り取っているが、本発明はこのような実施態様に限定されるものではない。例えば、１組のローラーの１つのローラーの外周面にダイとカッターを組み合わせて設けることも本発明の範囲内であると想定される。これによりローラーが連続したストリップ３０からの強化材２２のセクションの打ち抜きおよびチッピングラッパー材のバンド２４への接着および強化材２２およびチッピングラッパー材を通る開口部２０の切り抜きを同時に行うことができる。このような実施態様において、開口部切り抜き部分をダイに形成することも可能であり、ダイの凹部内にスプリングで付勢させて、これによりダイ／カッターが他のローラーに対して付勢される際、ダイが強化材２２パンチを打ち抜いて、これをチッピングラッパー材のバンド２４に接着したら、開口部切り抜き部分がダイから押し出されて、開口部を切り抜くようにしてもよい。

第１ローラー２６、２８の１つに設けられたダイ３２は、対応するローラーに固定された別のエレメントであってもよく、またはそのローラーは、ローラーの外面が均一でなく、ダイの部分がローラーの外面の残りの部分より高く隆起したボスとして設けられたデボス（ｄｅｂｏｓｓｅｄ）ローラーであってもよい。

上述のフィルター１０、４０の実施態様において個別の強化材２２のセクションは、方形に示され、説明されており、開口部２０は円形に示され、説明されている。しかしながら、本発明は、これらの特定の構成に限定されず、別の形状、例えば丸、楕円、三角形、方形、矩形、星形であってもよく、あるいはその他別の形状であってもよい。

図に示し、上述した実施態様において、フィルターはその外側に強化材セクションを含むが、本発明はこの構成に限定されるものではなく、強化材はフィルターの内側にあって、即ちプラグラッパーに隣接し、接触してもよい。しかし当然のことながら強化材がフィルターの外側にあると、フィルターに追加の固有の美的外観を与えることになり、消費者が製品を識別しやすくなる。

本発明の方法およびこれに使用される上述し、図４および１０に示した装置は、強化材をチッピングラッパー材に貼り付けるために使用されるローラー２６、２８およびチッピングラッパー材に開口部を形成するために使用される別のローラー３４、３６を含む。しかしながら、ローラー以外を使用してこれらの操作を行う別の装置も本発明の範囲内である。例えば、強化材および／または開口部をプレス機によって平坦な台の上で、連続したチッピングラッパー材のバンドが平坦な台の上を通って搬送される際に、チッピングラッパー材に形成してもよい。

本明細書を通して「喫煙材」と言った場合、タバコ材またはタバコ代替え品などの喫煙品に使用できるあらゆる材料を意味する。本発明の種々の実施態様を説明し、図に示してきたが、当然のことながらこれらの実施態様は、あくまで例示的な実施態様に過ぎず、本発明は非相互的な限定的な特徴のあらゆる組み合わせをも包含し、これらの例示的な実施態様への変更は、特許請求の範囲に記載されている本発明の範囲内で行うことが可能である。

国際出願公開第２００４／０６８９７５号公報 米国特許出願公開第２００２／０１５３０１７号明細書

本発明は喫煙品用ラッパーに関し、具体的には窓部が形成されたフィルターラッパー、このようなラッパーを含むフィルターおよびその製造方法に関する。

従来の喫煙品は、「タバコロッド」として知られている紙のスリーブに含まれた喫煙材の筒を含み、その一端にフィルターを有する。フィルターは、一般的にプラグラッパーで周囲が包まれたろ過材からなるプラグおよびこのプラグの周囲に巻かれた外方の紙からなるチッピングラッパーを含む。外方チッピングラッパーはプラグラッパーに巻かれたろ過材のプラグの端部を越えて延び、包まれたろ過材とタバコロッドとの接合部と重なり、チッピングラッパーが、包まれたろ過材プラグをタバコロッドに取り付け、喫煙品を形成する。

喫煙品用フィルターの別の形体が、特許文献１に開示されているように知られており、この文献は、互いに離れている一組のフィルターセグメントおよびチッピングラッパーを有する喫煙品用フィルターについて記載しており、このチッピングラッパーは、これらフィルターセグメントを囲み、フィルターをタバコロッドに固定して喫煙品を形成する。このチッピングラッパーは、透明な材料からなる個別のセクションのいずれかの面に貼り付けられた不透明な紙からなる個別のセクションから形成され、これらセクションは接着されチッピングラッパーを形成する。この従来のフィルター構造は、これによって透明な材料からなる窓が設けられ、フィルター材の一部がその窓を介して見えるようになっている。

しかしながら上記の従来のフィルターは、互いに接合される個別のセクションから形成されるチッピングラッパーの複雑な構造は、製造が複雑になり、よってコストもかかることを意味し、不都合である。

また別の喫煙品が下記特許文献２に開示されており、これは一端にラッパーで取り付けられたフィルターを有するタバコロッドを含む。このラッパーは、強化材に囲まれた開口部を含む。また別の喫煙品ラッパーが特許文献３に開示されており、これは透明フィルムで覆われた１つ以上の開口部を有する。

特許文献４に開示されている別の従来の喫煙品は、一端にフィルターが取り付けられたタバコロッドを含む。このフィルターは、透明なプラグラッパーに包まれたフィルター材からなる複数のプラグを含む。フィルターは、１つ以上の窓を含みフィルター材を見えるようにしているチッピングラッパーによってタバコロッドに取り付けられる。しかしながらこの従来の喫煙品は、紙からなる外方のチッピングラッパーの開口部によって形成された窓がチッピングラッパーの強度を損なうという不利益を受ける。このことはチッピングラッパーが複数のこのような開口部を含む、例えば多くの窓が最終品のフィルターの円周に位置するような場合、特に問題になる。これにより特にチッピングラッパーが、開口部が形成された後、喫煙材ロッドの周囲に巻かれ、切断される前に装置内をローラー上で連続したバンドとして搬送される場合に、チッピングラッパーが喫煙品の製造中に裂ける可能性がある。当然のことながらチッピングラッパーバンドが裂けたり、破れたりした場合、装置を停止しなければならず、チッピングラッパーバンドを再度装置に供給し、これは製造時間の損失につながり、また不便でもある。

上記のことに加えてチッピングラッパーに開口部を切り抜くまたは打ち抜く場合、打ち抜き工程中に削りくずが発生し、開口部の縁部の切り口が、チッピングラッパーの紙の繊維特有の性質により必ずしもきれいにならない場合がある。

本発明は、上述の従来のフィルターラッパーの問題点を実質的に軽減するまたは克服する喫煙品用フィルター用の別の構造のラッパー、このようなラッパーを含むフィルターおよびその製造方法を提供することを目的としている。

従って本発明は、喫煙品フィルターのラッパーを提供し、このラッパーは少なくとも１つの開口部とこの少なくとも１つの開口部の周囲に配された追加の強化材とを含み、強化材はラッパーに接着された固体材料であり、各開口部の縁部の周囲で各開口部内に延びて、ラッパーに窓を形成することを特徴とする。

好ましくは窓はラッパーおよび強化材を通る開口した窓である。

強化材は、好ましくは金属箔を含む。

ラッパーは、複数の開口部を含んでもよく、これら複数の開口部は、ラッパー上の強化材を介して形成してもよい。

また本発明は喫煙品用フィルターを提供し、ろ過媒体からなる円筒状のプラグと、このろ過媒体プラグの周囲に巻かれ、少なくともある程度透明な材料からなるプラグラッパーと、プラグおよびプラグラッパーを囲む上述したような外方ラッパーとを含み、プラグおよびプラグラッパーが少なくとも１つの開口部によって形成された窓を介して見える。

フィルターは、複数の開口部を含んでもよく、これら複数の開口部は、フィルターの周囲に円周方向に形成されてもよい。

フィルターは軸方向に位置合わせされた複数の円筒状のろ過媒体プラグを含み、少なくともその内の２つのプラグは、軸方向に互いに離れて位置し、ろ過媒体プラグの間に空のキャビティーまたは吸着材が充填される領域を形成する。

ろ過媒体の一部はその外面に証印またはグラフィックを含んで、少なくとも１つの窓を介して見えるようにしてもよい。

プラグラッパーは、半透明および／または薄い色のついた材料で形成してもよい。

ラッパーは、ろ過媒体プラグの吸い口端部分から離れた遠位端を越えて軸方向に延びるチッピングラッパーを含んで、フィルターを喫煙材のロッドに取り付けるようにしてもよい。

また本発明は、上述したようなフィルターを有する喫煙材ロッドを含む喫煙品を提供する。

また本発明は、喫煙品用フィルターのラッパーの製造方法を提供し、この方法はラッパー材のバンドに強化材を接着することおよび強化材およびラッパー材を介して複数の開口部を形成することを含み、これにより強化材が開口部内に延び開口部の縁部の周囲に形成され、ラッパーに窓を形成することを特徴とする。

強化材をラッパー材に接着する工程は、熱および／または圧力を利用して強化材上で接着剤層を活性化させることを含んでもよい。

本発明の方法は、強化材をラッパー材に接着した後、ラッパー材に少なくとも１つの開口部を形成することをさらに含んでもよい。

本発明の方法は、ラッパー材に少なくとも１つの開口部をカッターによって形成することをさらに含んでもよい。

本発明の方法は、レーザーによる切断によってラッパー材に少なくとも１つの開口部を形成することをさらに含んでもよい。

ラッパー材に少なくとも１つの開口部を形成する工程は、ラッパー材および強化材の両方を介して同時に少なくとも１つの開口部を形成することを含んでもよい。

強化材は、キャリアー層および強化材層を含むラミネートストリップを、強化材をラッパー材バンド上に押しつける一組のローラーの間をラッパー材のバンドと一緒に通過させることによって、ラッパー材の連続したバンドに塗布してもよい。

少なくとも一組のローラーの内の１つは、その外面にダイを含んでもよく、一組のローラーの間をラッパー材のバンドと一緒にラミネートストリップを通過させる工程はその少なくとも１つのダイが強化材層の一部をラッパー材のバンドと接触するようにプレスすることを含んでもよい。

少なくとも１つのダイがラミネートストリップの一部および強化材層をラッパー材のバンドと接触するようにプレスする工程は、強化材のその部分がキャリアー層から剥がれ、ラッパー材のバンドに接着することを含んでもよい。

少なくとも１つのローラーを加熱して、少なくとも１つの加熱されたローラーがラミネートストリップおよびラッパー材のバンドに熱を加えて、これらがローラーの間を通過する際に強化材層上に形成された接着剤を活性化させてもよい。

本発明の方法は、第２の組のローラーの間をラッパー材のバンドを通過させる工程をさらに含んでもよく、第２の組のローラーの少なくとも１つのローラーは、その外面に形成されたカッターを含み、ラッパー材の少なくとも１つの開口部が、ラッパー材のバンドが第２の組のローラーを通過する際にこのカッターによって形成される。

これとは別に強化材層をラッパー材のバンドにプレスする一組のローラーの間をラミネートストリップをラッパー材のバンドと一緒に通過させて強化材をラッパー材のバンドに貼り付ける工程は、ラッパー材のバンドが第１の組のローラーを通過する際に少なくとも１つの開口部を切り抜いて形成することを含んでもよい。

ローラーの少なくとも１つの外面上のダイは、カッターエレメントを含んでもよく、一組のローラーの間をラッパー材のバンドと一緒にラミネートストリップを通過させる工程は、少なくとも１つのダイが強化材層の一部をプレスしてラッパー材のバンドと接触させることを含んでもよく、これにより強化材の一部がラミネートストリップから剥がれ、ラッパー材のバンドに接着するようにしてもよく、ダイのカッターエレメントは、ラッパー材のバンドが第１の組のローラーを通過する際に、バンドを切り抜いて少なくとも１つの開口部を形成する。

カッターエレメントは、ダイの内部でスプリングによって付勢されてもよく、ダイが第１の組のローラーのもう一方のローラーに対してプレスする際にカッターをダイから押し出して少なくとも１つの開口部を切り抜いて形成してもよい。

カッターは強化材およびラッパー材を切り抜いて少なくとも１つの開口部を形成してもよく、カッターはラッパー材のバンドの強化材側から切り抜いてもよい。

少なくとも１つの開口部を切り抜きによって形成する工程は、ラッパー材の開口部の縁部の周囲に強化材を形成することを含んでもよい。

強化材は金属箔を含んでもよく、アルミニウム箔を含んでもよい。

また本発明は、喫煙品用フィルターの製造方法を提供し、この方法は、上述したようにラッパーを製造する工程と、ろ過材プラグが窓を介して見えるようにこのラッパーでろ過材からなる少なくとも１つの円筒状プラグを囲む工程とを含む。

本発明の好ましい実施態様を添付図面を参照し、あくまで例示を目的として以下に説明する。

本発明によるフィルターを含む喫煙品の斜視図である。 図１に示したフィルターを含む喫煙品の分解斜視図である。 図１および２のフィルターおよび喫煙品の製造に使用される本発明の連続したラッパー材のバンドの１つのセクションの平面図である。 図３に示したラッパー材を製造するための装置の略図である。 連続した強化材のストリップの一部の拡大図である。 図３のＸ−Ｘ線に沿った連続したラッパー材のバンドの断面図である。 本発明の別の実施態様のフィルターを含む喫煙品の分解斜視図である。 本発明の別の実施態様の連続したラッパー材のバンドのセクションの平面図である。 本発明の別の実施態様の連続したラッパー材のバンドのセクションの平面図である。 図３に示したラッパー材を製造するための別の装置の略図である。 図３に示したラッパー材に開口部を作製するための別の装置の略図である。 図１１の装置を使用して形成されたラッパー材のいくつかの部分に形成された開口部の拡大された略図である。 図１１の装置を使用して形成されたラッパー材のいくつかの部分に形成された開口部の拡大された略図である。

図１および２を参照すると本発明の第１の実施態様のフィルター１０を含む喫煙品１が示されており、フィルター１０は、ろ過媒体からなる円筒状プラグ１２を含み、これはプラグ１２の外周囲全体に延びたプラグラッパー１４に囲まれている。プラグラッパー１４は、透明な材料からなり、ろ過媒体がプラグラッパーを介して見えるようになっている。

紙の外方チッピングラッパー１６がプラグラッパーに包まれたろ過媒体プラグ１２を囲み、フィルター１０の吸い口端から離れたプラグ１２の遠位端を越えて延び、タバコロッド１８の遠位端上に延び、これに接着して、タバコロッド１８をフィルター１０に固定して喫煙品１を形成する。

チッピングラッパー１６は、フィルター１０の円周方向に配された複数の開口部２０を含む。各開口部２０は、チッピングラッパー１６に接着された強化材２２の一部によって囲まれている。強化材２２は、好ましくは金属箔からなる薄層であるが、プラスチック材などの他の材料を本発明の範囲内で使用できる。開口部２０がフィルター１０の窓を形成し、その下のプラグラッパー１４が、各開口部２０を介して見えるようになっている。さらにプラグラッパー１４は、透明な材料からなるので、ろ過媒体プラグ１２が各開口部２０およびプラグラッパー１４を介して見えるようになっている。

プラグラッパー１４の透明な材料は、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル（ＰＶＣ）、セルロースアセテートフィルム、ポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）、ポリエチレンオキシド（ＰＥＯＸ）、ポリエチレン、セロハン、Ｎａｔｕｒｅｆｌｅｘ（商品名）またはポリ乳酸（ＰＬＡ）の内の１つであってもよいが、これらに限定されるものではない。

フィルター１０のチッピングラッパー１６は、連続したバンドとして形成され、その後喫煙品１の製造の際に個別のセクションに切断される。チッピングラッパー１６の連続したバンドのセクションを図３に示し、この図からチッピングラッパー材のバンドが、バンドの長さに沿って位置合わせされた複数の開口部２０を含み、これらはそれぞれ強化材２２のセクションに囲まれていることが判る。

チッピングラッパー１６の連続したバンドの製造工程を図４に示す製造装置の略図を参照して説明する。チッピングラッパー材の連続したバンド２４が、例えば第１の組のローラー２６、２８の間のロール（図示せず）から供給される。強化材２２の連続したストリップ３０は、チッピングラッパー材のバンド２４と一緒に第１の組のローラー２６、２８の間に供給される。第１ローラーの１つ２６は、加熱され、そしてその外方円周面にダイ３２を含む。強化材２２のストリップ３０およびチッピングラッパー材のバンド２４は、第１の組のローラー２６、２８を介して供給され、強化材２２のストリップ３０は、ダイ３２を含む加熱されたローラー２６に近接する。ダイ３２が強化材２２のストリップ３０と接触すると、ダイが強化材２２のストリップ３０の一部をプレスし、これをチッピングラッパー材のバンド２４と接触させ、強化材２２のその部分をストリップ３０から切り抜く。さらにダイ３２を含むローラー２６は加熱されているので、ダイ３２はチッピングラッパーのバンド２４に隣接した強化材２２の切り抜かれたセクションの側の熱活性接着剤を活性化させ（図５参照）、切り抜かれた強化材２２のセクションを連続したチッピングラッパー材のバンド２４に接着する。

第１ローラー２６、２８が回転し、強化材２２のストリップ３０およびチッピングラッパー材のバンド２４がローラー間に供給される際、一連の強化材２２の個別のセクションが接着したチッピングラッパー材バンド２４’が形成されるように上記工程が繰り返される。

強化材２２のセクションを有するチッピングラッパー材バンド２４’が第１の組のローラー２６、２８から出た後、第２の組のローラー３４、３６を通過する。第２ローラーの１つであるローラー３４は、その外方円周面にカッター３８を含み、強化材２２が接着したチッピングラッパーのバンド２４’は、第２の組のローラー３４、３６の間を通過し、これにより強化材２２が接着した側がカッター３８を有するローラー３４に隣接する。さらに強化材２２が接着したチッピングラッパーのバンド２４’の速度および位置は、強化材２２の各個別のセクションの位置が第２ローラー３４のカッター３８がもう一方の第２ローラー３６に対してプレスする際に位置合わせされるように第２の組のローラー３４、３６の回転速度および直径に対して調整される。これによりカッター３８が、強化材２２の各個別のセクションが位置するポイントでチッピングラッパーのバンド２４’から開口部２０を切り抜き、チッピングラッパー材および強化材２２の両方を通る開口部２０を形成する。その結果、各開口部２０は強化材２２によってその周囲が強化され、強化された開口部２０を有するチッピングラッパーバンド２４”は、喫煙品１のその後の製造工程において破れなくなる。さらに開口部２０は強化材２２のセクションを切り抜いて形成されているので、開口部２０の縁部は、きれいな切り口になっており、チッピングラッパー材のほころびや切り抜いた際の削りくずなども発生しない。このことは、きれいな処理および形の整った最終チッピングラッパー１６になり、得られる喫煙品１の見栄えを向上させる。

強化された開口部２０を有する連続したチッピングラッパーのバンド２４"は、その後喫煙品製造装置(図示せず)に供給され、ろ過媒体プラグの周囲にプラグおよびタバコロッドの接合部に重なるように従来の方法で接着され、図１および２に示すような喫煙品１を形成する。

上述の工程で使用される強化材２２は、一面に熱活性接着剤が設けられた金属箔であることが好ましく、アルミニウム箔であることが好ましい。連続した強化材のストリップ３０の一部を拡大して図５に示し、この図からこれはプラスチックバッキングまたは「キャリアー」層３０ａ、キャリアーフィルム３０ａ上にある強化材からなる金属ラミネート層３０ｂおよび金属ラミネート層３０ｂ上にある熱および／または圧力で活性化される接着剤からなる層３０ｃを含む金属化されたプラスチックラミネートフィルムを含むことが判る。上述の工程において、ダイ３２がキャリアーフィルム３０ａをプレスし、もう一方のローラー２８上の金属化されたラミネートストリップ３０に熱および圧力を伝えると、その熱がダイ３２の領域の接着剤層３０ｃを溶かし、活性化させ、ダイ３２がストリップ３０に圧力を加えると、ダイ３２の下の接着剤層３０ｃの部分が金属ラミネート層３０ｂの対応する領域をチッピングラッパー材のバンド２４に接着させる。これによりその個別の強化材２２のセクションがプラスチックキャリアーフィルム３０ａから剥がれ、チッピングラッパーバンド２４’およびキャリアーフィルム３０ａが枝分かれすると、チッピングラッパーバンド２４’に接着したまま維持される。

得られたチッピングラッパー材のバンド２４”に形成された開口部２０は、各開口部２０を囲む強化材２２の個別のセクションによって強化される。これらについては、図６の断面図に詳しく示している。カッター３８は、最初に強化材層２２をそして次にチッピングラッパー材を切り抜くことによって開口部２０を形成する。これにより強化材２２が強制的に開口部２０を通り、チッピングラッパーに形成された開口部の内側縁部の周囲で湾曲する。強化材２２のこれらの湾曲した縁部２２ａによって、得られたチッピングラッパー１６の開口部２０の周囲をさらに強化し、そして開口部２０の縁部の切り口がきれいになり、開口部形成工程時に発生する削りくずを減らすことになる。

上述の金属ラミネート３０ｂを紙の基材に貼り付ける工程は、接着剤層３０ｃの部分を活性化するのに熱を利用していることから「ホットホイル」法として知られており、同様に圧力を利用して強化材２２の個別のセクションをチッピングラッパー材のバンド２４に接着することができる。しかしながら、接着剤層が感圧接着剤のみを含み、単にダイ３２の圧力をラミネートストリップ３０に加えるだけで充分金属層の個別のセクションをチッピングラッパー材のバンドに熱を加えずに接着させる別の方法も本発明の範囲内で使用可能である。「コールドホイル」法として知られているこのような実施態様では、第１の組のローラーのどちらも加熱する必要がない。

本発明の範囲内である上述した方法の他の変形例は、ダイ３２を含むローラー以外のローラー２８を含み、これを加熱して、その熱を接着剤層３０ｃの接着剤を活性化させるために使用してもよい。さらにチッピングラッパー材のバンドに貼り付けられる強化材２２は、必ずしも金属でなくてもよく、例えば強化材２２は、プラスチック材であってもよい。さらに強化材３０のラミネートストリップは、キャリアーフィルムとその上に位置する強化材ラミネート層だけを含んでもよく、強化材をチッピングラッパー材のバンドに貼り付ける接着剤は、中間工程で強化材ラミネート層に、例えばスプレーすることによってまたは強化材のラミネートストリップを接着剤が塗布される移送ローラー上を通過させることによって塗布されてもよい。

上述し、図４に略式に示した装置は、１つのダイ３２と１つのカッター３８のみを第１および第２ローラー２６、３４それぞれに含むが、各対応するローラーに２つ以上のダイ／カッターを設けてもよく、カッターローラー３４の回転が、開口部２０が強化材２２の各個別のセクションを切り抜いて形成されるように、強化材２２のセクションが接着したチッピングラッパー材のバンド２４’の移動に合わせられる限り、例えばダイ３２を有するローラー２６は、その円周に複数のダイを含んでもよく、カッターを有するローラー３４の直径は、それより比例的に小さくてもよいが、ダイより少ないカッターを含んでもよい。

さらに上述し、図４に示した方法および製造装置は、強化材２２と同じチッピングラッパー材のバンド２４’の側になるようにローラー３４に配されたカッター３８を示しているが、これとは別にカッターを第２の組のローラーのもう一方のローラー３６に配して、チッピングラッパー材のバンド２４’のもう一方の側に位置させ、カッターが最初にチッピングラッパー材そしてその後に強化材を切り抜くようにしてもよい。この実施態様ではチッピングラッパー材のバンドに強化された開口部が形成されるが、チッピングラッパー材の開口部の縁部の周囲に強化材２２の湾曲した縁部２２ａが形成される方向に強化材が打ち抜きされないので、開口部の強化を最適に行うことにならない。

ここで図７を参照すると、本発明の別の実施態様のフィルター４０を含む喫煙品２が示されている。第１の実施態様のフィルターを参照して説明した特徴は、第２の実施態様の特徴と同一であり、同じ符号が付している。しかしながら、第１の実施態様のろ過媒体プラグ１２は、互いに離れて軸方向に位置合わせされてキャビティー４４を形成する複数の小さいろ過媒体プラグ４２に置き換えられている。本発明の範囲内でこのキャビティー４４は空（即ち空間）であってもよく、活性チャコール／炭素または他の従来の好適な材料などの吸着充填材で満たしてもよく、あるいはこれとは別にセルロースアセテートフィルター材、吸着炭素が分散したセルロースアセテートまたはあらゆる選択可能な吸着材などの第２のろ過材からなる追加のプラグを含んでもよいが、これらに限定されない。

本発明のこの実施態様であるフィルター４０を含む喫煙品２において、チッピングラッパー１６の複数の開口部２０は位置合わせされ、開口部２０によって形成された窓を介してキャビティー４４が見えるようにするのが好ましい。このように見えるキャビティー４４は、窓を介して見える着色されたまたは模様が付された面または消費者が認識できる特徴が設けられた材料を含んでいてもよく、あるいは色の変化がフィルター４０の窓を介して見えるように色活性特性を有する材料を含んでいてもよい。

上述の実施態様においてチッピングラッパー１６は、フィルター１０、４０の周囲に開口部２０で形成される１つの線を含む。しかしながら、これとは別にチッピングラッパー１６は、これに接着された個別の強化材２２のセクションを介して形成された開口部からなる２つ以上の線を含んでもよい。このような別のフィルターを形成するためのチッピングラッパー材の連続したバンド１２４を図８に示す。このようなチッピングラッパー材は、１つのダイ３２および１つのカッター３８を含むローラー２６、３４が、それぞれローラー２６、３４の外周に軸方向に間隔が開けられた２つのダイとカッターを含むということ以外、上述したように製造される。さらに本発明のチッピングラッパーは、これとは別に適当な変更が加えられたダイおよびカッターローラーによって３つ以上の開口部からなる線を含んでもよい。開口部からなるこのような複数の線を有するフィルターにおいて、開口部からなる線は、フィルター内の異なる個別のろ過媒体プラグまたは充填材で満たされているまたは空間としてのキャビティーと位置合わせしてもよい。

本発明のさらに別の実施態様の連続したチッピングラッパー材のバンド２２４を図９に示す。ここでは強化材２２の個別のセクションの代わりに、チッピングラッパー材の連続したバンド２２４が単独の連続した強化材ストリップ２２２を含み、複数の開口部２２０がストリップ２２２に沿って等間隔に形成されていることが判る。本発明のこの別の実施態様は、図４を参照して上述した方法を使用して切り抜いた際にチッピングラッパー材の開口部の周囲に強化材の湾曲した縁部を含み、これにより縁部の切り口がきれいになり、製造中に発生する削りくずの領域を減らすという強化された開口部２２０の同じ利点を供する。しかしながらこの実施態様は、強化材が連続したストリップ２２２であり、個別の間隔を置いて位置するセクションではないので、上述の実施態様のようにカッター３８の位置および第２の組のローラー３４、３６の回転をチッピングラッパー材の連続したバンド２２４の位置および搬送速度と整合させる必要がないという利点を供する、というのはカッター３８が位置合わせしなければならない強化材個別の間隔を置いて位置するセクションがないからである。その代わりカッター３８は、連続した強化材のストリップ２２２に等間隔で開口部を切り抜くだけである。当然のことながら連続した強化材ストリップ２２２を有するチッピングラッパー材のバンド２２４を形成するために第１の組のローラー２６、２８は、周囲に間隔を置いて位置する１つ以上の個別のダイではなく、その円周全体に連続したダイを通常含むことになる。このようにして第１の組のローラー２６、２８が回転する際に、ダイが連続的に金属化された強化材のラミネートストリップ３０をプレスし、これにより連続した強化材２２２ストリップをチッピングラッパー材のバンド２４上に形成する。

図４を参照して説明した製造方法および装置は、最初に連続したチッピングラッパー材のバンド２４に強化材２２を貼り付け、その直後に単独の連続した工程の一部として、開口部２０を形成することを含む本発明の方法が、これとは別に個別のそして別々の工程である２段階の方法を含むことも本発明の範囲内である。これについてこのような方法のための別の製造装置を略式に示した図１０を参照して説明する。連続したチッピングラッパー材のバンド２４は、例えば第１の組のローラー２６、２８の間でロール２５から供給される。連続した強化材２２のストリップ３０は、チッピングラッパー材のバンド２４と一緒に第１の組のローラー２６、２８に供給される。上述の本発明の方法のように１つローラーのダイ３２が強化材２２のストリップ３０と接触し、強化材２２のストリップ３０の一部をプレスし、これをチッピングラッパー材のバンド２４と接触させ、上述の方法と同じ方法で強化材２２のセクションを連続したチッピングラッパー材のバンド２４に接着する。

この別の方法は、強化材２２のセクションを有するチッピングラッパー材のバンド２４’が第１の組のローラー２６、２８から出た後、収集スプール２７に巻き取られるという点で異なる。収集スプール２７が強化材２２のセクションを有する所定の長さの連続したチッピングラッパー材のバンド２４’を巻き取ると、スプールは、チッピングラッパー材および強化材２２に開口部２０を形成するための別の装置に運ばれ、それに装填される。

この別の工程において、強化材２２のセクションを有するチッピングラッパー材のバンド２４’が収集スプール２７から供給され、第２の組のローラー３４、３６の間を通過する。図４を参照して上述した工程のように第２ローラー３４、３６の内の１つのローラーの外面にあるカッター３８が、各個別の 強化材２２のセクションが位置するポイントにおいてチッピングラッパーバンド２４’から開口部２０を切り抜いて、チッピングラッパー材および強化材２２の両方を通る開口部２０を形成し、完成したチッピングラッパーのバンド２４”に一連の強化された開口部２０が作製される。このようにして得られたチッピングラッパーのバンド２４”は、従来の喫煙品製造装置へと直接送られるか、あるいは第２の収集スプール(図示せず)に貯蔵のために巻き取って、別のその後の工程において従来の喫煙品製造装置で使用してもよい。本発明本発明のこの別の実施態様による方法は、第１および第２の対のローラーの間で、強化材２２のセクションを有するチッピングラッパー材のバンド２４’の張力を調整する必要がないという利点を有し、このことは装置および方法を簡単にする。またこれは製造装置が必ずしも強化材の貼り付けおよび開口部の切り抜きの両方の作業を行う１つの大型の機械である必要がなく、代わりに２つの小型の機械がそれぞれ１つの作業を行えることを意味する。またこのことは２つの機械を別々の位置に配置し、各工程を互いに独立して行えることを意味する。

本発明の上述の製造方法および装置において、チッピングラッパー１６の開口部２０はローラーに設けられたカッターによって形成される。しかしながら、その他の手段を使用してチッピングラッパー１６に開口部２０を形成することも本発明の範囲内である。例えば、カッター３８を有する第２の組のローラー３４、３６をレーザーカッターに置き換えてもよい。このような別の実施態様を図１１に略式に示し、これは第１の組のローラー２６、２８からレーザーカッター２３６を含む切断ステーション２３４を通る強化材２２のセクションを有するチッピングラッパー材のバンド２４’を示している。レーザーカッター２３６は、チッピングラッパー材のバンド２４’を焼き取って開口部２０を形成するように位置し、構成されている。これは図１２ａに示すようにチッピングラッパー材のバンド２４’に単独の開口部を焼き取る幅に構成されたレーザービームによって行われるか、あるいはこれとは別に図１２ｂに示すようにレーザービームが意図する開口部の周囲に一連のピンポイント開口部２３８を急速で切り抜き、意図した開口部の中央のラッパー材を例えば重力で落下させるまたはエアージェットによって強制的に取り除いてもよい。

プラグラッパー１４は透明なものとして説明したが、プラグラッパーは、少なくともある程度透明、例えば淡い色のついたまたは模様が付された半透明にしてフィルター１０、４０に異なる美的効果を与えつつ、それでもフィルター１０、４０の内部のろ過媒体プラグ１２またはキャビティー４４が開口部２０およびプラグラッパー１４を介して見えるようにしてもよい。これとは別に本発明を完全に透明なまたは少なくともある程度透明なプラグラッパーを含まないフィルター構造に適用可能である。例えば、本発明はチッピング紙の少なくとも１つの窓からフィルター材自体または他のフィルター成分が見えるようになっていない、または少なくとも１つのチッピング材の窓を介して見える不透明なプラグラッパーを有するプラグラッパーを含まない構成に適用可能である。

本発明の範囲内であると想定されるさらに別の実施態様では、本発明のフィルターは、３つ以上のろ過媒体プラグを含み、これらは互いに離れて位置してフィルター内に２つ以上のスペースを形成するか、あるいは互いに当接して連続したろ過媒体プラグを形成してもよく、チッピングラッパー材の複数の開口部は位置合わせされて、フィルター内の１つ以上の空間が開口部による窓を介して見えるようにしてもよい。

上述し、図に示した本発明の範囲内にあるフィルター１０、４０の種々の実施態様は、種々の喫煙品のサイズフォーマット、例えば一般に「スリム」、「スーパースリム」、「キングサイズ」と言われているものおよび通常のサイズの喫煙品に合わせて使用できるように適当な寸法に製造することが可能である。

上述し、図４および１０に略式に例示した製造工程では、ダイ３２を有する第１の組のローラー２６、２８が個別の強化材２２のセクションを連続したチッピングラッパー材のバンド２４に接着し、その後カッター３８を有する第２の組のローラー３４、３６が強化材が接着したチッピングラッパー材のバンド２４’から開口部２０を切り取っているが、本発明はこのような実施態様に限定されるものではない。例えば、１組のローラーの１つのローラーの外周面にダイとカッターを組み合わせて設けることも本発明の範囲内であると想定される。これによりローラーが連続したストリップ３０からの強化材２２のセクションの打ち抜きおよびチッピングラッパー材のバンド２４への接着および強化材２２およびチッピングラッパー材を通る開口部２０の切り抜きを同時に行うことができる。このような実施態様において、開口部切り抜き部分をダイに形成することも可能であり、ダイの凹部内にスプリングで付勢させて、これによりダイ／カッターが他のローラーに対して付勢される際、ダイが強化材２２パンチを打ち抜いて、これをチッピングラッパー材のバンド２４に接着したら、開口部切り抜き部分がダイから押し出されて、開口部を切り抜くようにしてもよい。

第１ローラー２６、２８の１つに設けられたダイ３２は、対応するローラーに固定された別のエレメントであってもよく、またはそのローラーは、ローラーの外面が均一でなく、ダイの部分がローラーの外面の残りの部分より高く隆起したボスとして設けられたデボス（ｄｅｂｏｓｓｅｄ）ローラーであってもよい。

上述のフィルター１０、４０の実施態様において個別の強化材２２のセクションは、方形に示され、説明されており、開口部２０は円形に示され、説明されている。しかしながら、本発明は、これらの特定の構成に限定されず、別の形状、例えば丸、楕円、三角形、方形、矩形、星形であってもよく、あるいはその他別の形状であってもよい。

図に示し、上述した実施態様において、フィルターはその外側に強化材セクションを含むが、本発明はこの構成に限定されるものではなく、強化材はフィルターの内側にあって、即ちプラグラッパーに隣接し、接触してもよい。しかし当然のことながら強化材がフィルターの外側にあると、フィルターに追加の固有の美的外観を与えることになり、消費者が製品を識別しやすくなる。

本発明の方法およびこれに使用される上述し、図４および１０に示した装置は、強化材をチッピングラッパー材に貼り付けるために使用されるローラー２６、２８およびチッピングラッパー材に開口部を形成するために使用される別のローラー３４、３６を含む。しかしながら、ローラー以外を使用してこれらの操作を行う別の装置も本発明の範囲内である。例えば、強化材および／または開口部をプレス機によって平坦な台の上で、連続したチッピングラッパー材のバンドが平坦な台の上を通って搬送される際に、チッピングラッパー材に形成してもよい。

本明細書を通して「喫煙材」と言った場合、タバコ材またはタバコ代替え品などの喫煙品に使用できるあらゆる材料を意味する。

国際出願公開第２００４／０６８９７５号公報 米国特許第３２９１１３６号明細書 スイス国特許第３９４９１２号明細書 米国特許出願公開第２００２／０１５３０１７号明細書

Claims (42)

1. 喫煙品フィルター用ラッパーであり、このラッパーは、
   少なくとも１つの開口部と、
   少なくとも１つの開口部の周囲に設けられた追加の強化材とを含む。
2. 前記少なくとも１つの開口部は、喫煙品フィルターに少なくとも１つの窓を形成し、これによりフィルターが完成した際にフィルターの１つ以上の部材をこの窓を介して見ることができることを特徴とする請求項１記載のラッパー。
3. 強化材は、ラッパーに接着剤によって接着されることを特徴とする請求項１または２記載のラッパー。
4. 前記強化材が、金属箔であることを特徴とする請求項１乃至３いずれか１項記載のラッパー。
5. 複数の開口部を含むことを特徴とする請求項１乃至４いずれか１項記載のラッパー。
6. 複数の開口部が、ラッパー上の強化材を介して形成されることを特徴とする請求項１乃至５いずれか１項記載のラッパー。
7. 前記強化材が、ラッパー材の開口部の縁部の周囲で開口部内に延びていることを特徴とする請求項１乃至６いずれか１項記載のラッパー。
8. 喫煙品用フィルターであって、このフィルターは、ろ過媒体からなる円筒状のプラグと、このろ過媒体プラグの周囲に巻かれ、少なくともある程度透明な材料からなるプラグラッパーと、プラグおよびプラグラッパーを囲む請求項１乃至７いずれか１項記載の外方ラッパーとを含み、プラグおよびプラグラッパーが少なくとも１つの開口部によって形成された窓を介して見えるフィルター。
9. 複数の開口部を含むことを特徴とする請求項８記載のフィルター。
10. 前記複数の開口部がフィルターの周囲に円周方向に形成されていることを特徴とする請求項９記載のフィルター。
11. 軸方向に位置合わせされたろ過媒体からなる複数のプラグを含むことを特徴とする請求項８乃至１０いずれか１項記載のフィルター。
12. 前記プラグの内少なくとも２つが互いに軸方向に間隔を置いて位置し、ろ過媒体のプラグの間に空のキャビティーを形成することを特徴とする請求項１１記載のフィルター。
13. 前記プラグの内少なくとも２つが互いに軸方向に間隔を置いて位置し、ろ過媒体のプラグの間に吸着材で満たされる領域を形成することを特徴とする請求項１１記載のフィルター。
14. ろ過媒体の一部がその外面に証印またはグラフィックスを含み、前記少なくとも１つの窓を介して見えるようになっていることを特徴とする請求項８乃至１３いずれか１項記載のフィルター。
15. 前記プラグラッパーが証印またはグラフィックスを含み、前記少なくとも１つの窓を介して見えるようになっていることを特徴とする請求項８乃至１４いずれか１項記載のフィルター。
16. 前記プラグラッパーが半透明および／または薄い色のついた材料で形成されていることを特徴とする請求項８乃至１５いずれか１項記載のフィルター。
17. ラッパーが、ろ過媒体プラグの吸い口端部分から離れた遠位端を越えて軸方向に延びるチッピングラッパーを含み、フィルターを喫煙材のロッドに取り付けることを特徴とする請求項８乃至１６いずれか１項記載のフィルター。
18. 一端に請求項８乃至１７いずれか１項記載のフィルターを有する喫煙材ロッドを含む喫煙品。
19. 添付図面を参照し本明細書中で説明された喫煙品用ラッパー。
20. 添付図面を参照し本明細書中で説明されたフィルター。
21. 添付図面を参照し本明細書中で説明された喫煙品。
22. 喫煙品用フィルターの製造方法であって、この方法は少なくとも１つの窓を形成する少なくとも１つの開口部を有するラッパーでフィルターを囲むことを含み、このラッパーは、少なくとも１つの開口部の周囲に追加の強化材をさらに含む方法。
23. 円筒状ろ過媒体プラグを少なくともある程度透明なプラグラッパーで包むことをさらに含み、ラッパーでフィルターを囲む工程は、包まれたろ過媒体プラグをラッパーで囲み、これによりプラグおよびプラグラッパーを窓から見えるようにすることを特徴とする請求項２２記載の方法。
24. ラッパーが連続したバンド材形状である場合に、強化材をラッパーに接着する工程およびその後ラッパーを個々のセクションに切断する工程をさらに含むことを特徴とする請求項２２または２３記載の方法。
25. 喫煙品用フィルターのラッパーの製造方法であって、この方法はラッパー材のバンドに強化材を接着することおよび強化材およびラッパー材を介して複数の開口部を形成することを含む方法。
26. 強化材をラッパー材に接着する工程が、熱および／または圧力を利用して強化材上で接着剤層を活性化させることを含むことを特徴とする請求項２４または２５記載の方法。
27. 強化材をラッパー材に接着した後、ラッパー材に少なくとも１つの開口部を形成することをさらに含むことを特徴とする請求項２４乃至２６いずれか１項記載の方法。
28. ラッパー材に少なくとも１つの開口部をカッターによって形成することをさらに含むことを特徴とする請求項２７記載の方法。
29. レーザーによる切断によってラッパー材に少なくとも１つの開口部を形成することをさらに含むことを特徴とする請求項２７記載の方法。
30. ラッパー材に少なくとも１つの開口部を形成する工程が、ラッパー材および強化材の両方を介して同時に少なくとも１つの開口部を形成することを含むことを特徴とする請求項２４乃至２９いずれか１項記載の方法。
31. 強化材がキャリアー層および強化材層を含むラミネートストリップを、強化材をラッパー材バンド上にプレスする一組のローラーの間をラッパー材のバンドと一緒に通過させることによって、ラッパー材の連続したバンドに塗布することを特徴とする請求項２４乃至３０いずれか１項記載の方法。
32. 少なくとも一組のローラーの内の１つが、その外面にダイを含んでもよく、一組のローラーの間をラッパー材のバンドと一緒にラミネートストリップを通過させる工程はその少なくとも１つのダイが強化材層の一部をラッパー材のバンドと接触するようにプレスすることを含むことを特徴とする請求項３１記載の方法。
33. 少なくとも１つのダイがラミネートストリップの一部および強化材層をラッパー材のバンドと接触するようにプレスする工程が、強化材のその部分がキャリアー層から剥がれ、ラッパー材のバンドに接着することを含むことを特徴とする請求項３２記載の方法。
34. 少なくとも１つのローラーを加熱して、少なくとも１つの加熱されたローラーがラミネートストリップおよびラッパー材のバンドに熱を加えて、これらがローラーの間を通過する際に強化材層上に形成された接着剤を活性化させることを特徴とする請求項３１乃至３３いずれか１項記載の方法。
35. 第２の組のローラーの間をラッパー材のバンドを通過させる工程をさらに含み、第２の組のローラーの少なくとも１つのローラーは、その外面に形成されたカッターを含み、ラッパー材の少なくとも１つの開口部が、ラッパー材のバンドが第２の組のローラーを通過する際にこのカッターによって形成されることを特徴とする請求項３１乃至３４いずれか１項記載の方法。
36. 強化材層をラッパー材のバンドにプレスする一組のローラーの間をラミネートストリップをラッパー材のバンドと一緒に通過させて強化材をラッパー材のバンドに貼り付ける工程が、ラッパー材のバンドが第１の組のローラーを通過する際に少なくとも１つの開口部を切り抜いて形成することを含むことを特徴とする請求項３１乃至３４いずれか１項記載の方法。
37. ローラーの少なくとも１つの外面上のダイが、カッターエレメントを含み、一組のローラーの間をラッパー材のバンドと一緒にラミネートストリップを通過させる工程が、少なくとも１つのダイが強化材層の一部をプレスしてラッパー材のバンドと接触させることを含み、これにより強化材の一部がラミネートストリップから剥がれ、ラッパー材のバンドに接着するようにしてもよく、ダイのカッターエレメントは、ラッパー材のバンドが第１の組のローラーを通過する際に、バンドを切り抜いて少なくとも１つの開口部を形成することを特徴とする請求項３２乃至３４いずれか１項記載の方法。
38. 前記カッターエレメントが、ダイの内部でスプリングによって付勢され、ダイが第１の組のローラーのもう一方のローラーに対してプレスする際にカッターをダイから押し出して少なくとも１つの開口部を切り抜いて形成することを特徴とする請求項３７記載の方法。
39. 前記カッターが強化材およびラッパー材を切り抜いて少なくとも１つの開口部を形成することを特徴とする請求項３５乃至３８いずれか１項記載の方法。
40. 前記カッターがラッパー材のバンドの強化材側から切り抜くことを特徴とする請求項３９記載の方法。
41. 少なくとも１つの開口部を切り抜きによって形成する工程が、ラッパー材の開口部の縁部の周囲に強化材を形成することを含むことを特徴とする請求項４０記載の方法。
42. 前記強化材が金属箔を含むことを特徴とする請求項２２乃至４１いずれか１項記載の方法。

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