JP2013527148A - Cetp発現の調節 - Google Patents
Cetp発現の調節 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2013527148A JP2013527148A JP2013503960A JP2013503960A JP2013527148A JP 2013527148 A JP2013527148 A JP 2013527148A JP 2013503960 A JP2013503960 A JP 2013503960A JP 2013503960 A JP2013503960 A JP 2013503960A JP 2013527148 A JP2013527148 A JP 2013527148A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- compound
- cetp
- modified
- animal
- nucleosides
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 0 C*OC1C2(COC)OC(*)C1OC2* Chemical compound C*OC1C2(COC)OC(*)C1OC2* 0.000 description 2
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N15/00—Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
- C12N15/09—Recombinant DNA-technology
- C12N15/11—DNA or RNA fragments; Modified forms thereof; Non-coding nucleic acids having a biological activity
- C12N15/113—Non-coding nucleic acids modulating the expression of genes, e.g. antisense oligonucleotides; Antisense DNA or RNA; Triplex- forming oligonucleotides; Catalytic nucleic acids, e.g. ribozymes; Nucleic acids used in co-suppression or gene silencing
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P1/00—Drugs for disorders of the alimentary tract or the digestive system
- A61P1/16—Drugs for disorders of the alimentary tract or the digestive system for liver or gallbladder disorders, e.g. hepatoprotective agents, cholagogues, litholytics
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P3/00—Drugs for disorders of the metabolism
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P3/00—Drugs for disorders of the metabolism
- A61P3/04—Anorexiants; Antiobesity agents
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P3/00—Drugs for disorders of the metabolism
- A61P3/06—Antihyperlipidemics
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P3/00—Drugs for disorders of the metabolism
- A61P3/08—Drugs for disorders of the metabolism for glucose homeostasis
- A61P3/10—Drugs for disorders of the metabolism for glucose homeostasis for hyperglycaemia, e.g. antidiabetics
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P9/00—Drugs for disorders of the cardiovascular system
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P9/00—Drugs for disorders of the cardiovascular system
- A61P9/06—Antiarrhythmics
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P9/00—Drugs for disorders of the cardiovascular system
- A61P9/10—Drugs for disorders of the cardiovascular system for treating ischaemic or atherosclerotic diseases, e.g. antianginal drugs, coronary vasodilators, drugs for myocardial infarction, retinopathy, cerebrovascula insufficiency, renal arteriosclerosis
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P9/00—Drugs for disorders of the cardiovascular system
- A61P9/12—Antihypertensives
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N2310/00—Structure or type of the nucleic acid
- C12N2310/10—Type of nucleic acid
- C12N2310/11—Antisense
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N2310/00—Structure or type of the nucleic acid
- C12N2310/30—Chemical structure
- C12N2310/31—Chemical structure of the backbone
- C12N2310/315—Phosphorothioates
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N2310/00—Structure or type of the nucleic acid
- C12N2310/30—Chemical structure
- C12N2310/32—Chemical structure of the sugar
- C12N2310/322—2'-R Modification
Abstract
動物においてCETPのmRNA及びタンパク質の発現を低下させる方法、化合物、及び組成物を提供する。更に、動物においてHDL濃度及び/又はHDL活性を上昇させるため並びに血漿脂質、血漿グルコース、及びアテローム性プラークを低減するための、方法、化合物、及び組成物を提供する。そのような方法、化合物、及び組成物は、心血管系疾患、代謝性疾患、又はその症状の任意の1又は複数の処置、防止、遅延、又は改善に有用である。
Description
動物においてCETPのmRNA及びタンパク質の発現を低下させるための方法、化合物、及び組成物が提供される。また、動物においてCETPに関連する疾患又は状態を軽減するためのCETP阻害剤を含む方法、化合物、及び組成物が提供される。そのような方法、化合物、及び組成物は、例えば、動物において心血管系疾患又は炎症性の症候群又はその症状の任意の1又は複数の処置、防止、遅延、又は改善に有用である。
高コレステロール血症及び心血管系疾患に関わる危険因子の制御は、学界及び産業界の多くの研究の焦点であった。高濃度の循環血漿低比重リポプロテイン(LDL)コレステロールが高コレステロール血症及び心血管系疾患の発達における独立した危険因子として同定されたため、このアテローム生成性のリポプロテイン中で運ばれるコレステロールの濃度を下げることに多くの戦略が向けられた。対照的に、高比重リポプロテイン(HDL)は、コレステロール逆転送として知られるプロセスにおいて過剰なコレステロールを末梢組織から肝臓へと運んで胆汁中に排出させることにより、アテローム性動脈硬化症からの血管の保護に重要な役割を果たす(非特許文献1)。末梢細胞からのコレステロールは、HDLにより取り込まれた後、コレステロイルエステルに変換される。このHDLコレステリルエステルは、肝臓へと逆に輸送されて肝臓に取り込まれるか、超低比重リポプロテイン(VLDL)、中間比重リポプロテイン(IDL)、及び低比重リポプロテイン(LDL)へと転送され得る(非特許文献1)。
HDLコレステリルエステルの再分布は、コレステリルエステル転送タンパク質(CETP及び脂質転送タンパク質IIとしても知られる)により仲介される。このプロセス中、CETPは、HDLからのコレステリエステルをVLDL、IDL、及びLDLからのトリグリセリドと交換する中性脂質転送を促進する(非特許文献1)。コレステリルエステル転送タンパク質はヒト及びウサギには存在するが、げっ歯類には存在しない(非特許文献2)。
コレステリルエステル転送タンパク質は、1987年にクローニングされ(非特許文献3)、その後、染色体16q21にマッピングされた(非特許文献4)。これは、肝臓、脾臓、小腸、脂肪組織、副腎、腎臓、心臓、及び骨格筋で発現され、単球由来マクロファージ、Bリンパ球、脂肪細胞、肝細胞等の種々の細胞タイプにより分泌される(非特許文献1)。
コレステリルエステル転送タンパク質mRNAには2つのアイソフォーム、すなわち全長型及びエクソン9が欠失したオルタナティブスプライス型が知られている(非特許文献5)。オルタナティブスプライス型は、脂質転送活性のないタンパク質を発現することが実証されており、その発現は、特定の組織内での脂質転送活性を調節するスイッチとなることが示唆されている(非特許文献5)。
ヒトコレステリルエステル転送タンパク質遺伝子を含むげっ歯類を初めとする複数のトランスジェニック動物が遺伝子操作により作製され、概説されている(非特許文献6)。コレステリルエステル転送タンパク質過剰発現とアテローム性動脈硬化症との関係は、リポプロテインの代謝がヒトと全く異なるモデルマウスにおいて非常に複雑であることが証明されている(非特許文献7)。肝臓を仲介したアテローム生成性リポプロテインの取込みが損なわれているモデルマウスでは、CETP活性はアテローム生成促進的であるが、高トリグリセリド血症及び機能障害性HDLの存在下では、CETP活性は有益であり得る(非特許文献7)。
スプライシング異常又はミスセンス変異により生じるコレステリルエステル転送タンパク質の欠損は、コレステリルエステル転送タンパク質の濃度、組成、及び機能に種々の異常を生じさせ、アジアの集団における高αリポプロテイン血症(HALP)の最も多い原因であると特定されている(非特許文献8)。
コレステロール逆輸送に対するコレステリルエステル転送タンパク質活性の影響が、真性糖尿病におけるコレステロール逆輸送の総説において調べられている(非特許文献9)。
LDL及びVLDLはアテローム生成性であることが知られているので、HDLからLDL及びVLDLへのコレステリルエステルの転送プロセスは有害であり得る(非特許文献10)。アテローム性動脈硬化症の発生頻度が非常に低いラットにおいてコレステリルエステル転送タンパク質が存在しないこと(非特許文献10)及びコレステリルエステル転送タンパク質が欠損した日本人対象でHDL濃度が高く且つ寿命が延びるという観察結果(非特許文献11)がこの仮説の裏付けとなり得る。一方、コレステリルエステル転送タンパク質レベルが低下した日本人男性の別の研究では、冠動脈心疾患のリスク増加が見出された(非特許文献12)。
コレステリルエステル転送タンパク質の小分子阻害剤は当該技術分野で良く報告されており、ステロール、多環式の天然産物、ヘテロ環を含む種々の構造的クラスが含まれる(非特許文献13)。コレステリルエステル転送タンパク質に対する抗体(非特許文献14;非特許文献15)及びブタ血漿由来ペプチド(非特許文献16)も、ヒトコレステリルエステル転送タンパク質の阻害剤として作用することが実証されている。
CETPの小分子阻害剤(SMI)は、広く臨床検査されてきており、それらの治験の結果から、薬理、有効性、及び耐用性に対する様々な影響が分かった(非特許文献17)。開発された初期のCETP SMIの1つはトルセトラピブであった。初期の臨床試験で、トルセトラピブはCETPの強力な阻害剤であることが見出され、LDL/HDL比の有益なシフトをもたらした(非特許文献18)。しかし、処置群における有害事象の増加により、トルセトラピブの開発は第III相で中止された。トルセトラピブの負の影響は、血圧及び循環アルドステロン濃度の上昇に起因するものであった(非特許文献19)。更に、トルセトラピブで処置された患者では、apoAIIの多いHDLが増加し、異化反応が大幅に遅れた(非特許文献20)。臨床開発中である別の2つのCETP SMI、アナセトラピブ及びダルセトラピブ(Dalcetrapib)(以前のJTT−705)は、血圧及びアルドステロンに対する負の影響を示さず、HDL及びLDLの有益なシフトをもたらした(非特許文献21及び非特許文献22)。しかし、HDLの代謝及び排除(clearance)に対するこれらの化合物の効果は、現時点では詳細に説明されていない。アナセトラピブ及びダルセトラピブの第III相試験の今後の結果から、CETPの小分子阻害が心血管系疾患に対する実用的な治療戦略であるかどうかが示されるであろう。
ヒトコレステリルエステル転送タンパク質のヌクレオチド329〜349を標的とするホスホロチオエートオリゴヌクレオチドを用いて、ヒトコレステリルエステル転送タンパク質でトランスフェクトしたチャイニーズハムスター卵巣(CHO)セルラインにおけるヒトコレステリルエステル転送タンパク質の発現を阻害した(非特許文献23)。この研究で、LDLレセプターリガンドとして作用するN,N−ジパルミチルグリシル−アポリポプロテインE(129〜169)ペプチドにオリゴヌクレオチドをコンジュゲートすることによる、アンチセンスホスホロチオエートオリゴヌクレオチドを肝臓に標的送達するシステムが開発された(非特許文献23)。
血漿リポプロテインコレステロール濃度に対するコレステリルエステル転送タンパク質の影響に関するインビボ実験(非特許文献24)及びウサギにおけるアテローム性動脈硬化症の発達に対するコレステリルエステル転送タンパク質の影響に関するインビボ実験(非特許文献25)において、コレステリルエステル転送タンパク質の発現を低下させるために、ウサギコレステリルエステル転送タンパク質配列の148〜168位を標的とした21マーのアンチセンスオリゴヌクレオチドをアシアロ糖タンパク質−ポリLリジンキャリア分子と結合させたものが用いられた。これらの調査は、アンチセンスオリゴヌクレオチド−アシアロ糖タンパク質コンジュゲートをウサギに投与することによりLDL及びVLDLの血漿濃度を下げることができること(非特許文献24)並びにウサギにおいてアテローム性動脈硬化症の発生を抑制することができること(非特許文献25)を結論づけている。
特許文献1は、コレステリルエステル転送タンパク質の発現を阻害することを目的とした、ヒトコレステリルエステル転送タンパク質に対するアンチセンスオリゴヌクレオチド(修飾DNA/RNAハイブリッドオリゴヌクレオチドを含む)を開示及び特許請求している(特許文献1)。同特許中に、制御配列を有する5’非翻訳領域を含むヒトコレステリルエステル転送タンパク質遺伝子の転写コンストラクトが更に開示及び特許請求されている(特許文献1)。
特許文献2、特許文献3、及び特許文献4は、CETPを標的としたアンチセンスオリゴヌクレオチド及びCETPを調節する方法を開示している。
現在、コレステリルエステル転送タンパク質の阻害剤には、複数のクラスの小分子、抗体、ペプチド、及び上記で引用したアンチセンス阻害剤の例が含まれる。これらの阻害剤全てのうち、CETPの小分子阻害剤は、クリニック及び研究室で最も広く試験されており、全体的血漿リポプロテイン分布に良い影響を与えることが示されている(非特許文献21及び非特許文献22)。しかし、小分子阻害剤で処置された患者で観察された血圧及びアルドステロンに対する潜在的な負の影響並びにHDL亜種の潜在的な負の変化のため、代替的な手段によりCETP活性を阻害する治療薬剤に対するニーズが依然として存在する(非特許文献19及び非特許文献20)。CETPのアンチセンス阻害は、タンパク質への化合物の競合的結合に頼らず、CETPの発現を低下させることにより直接活性を阻害する点で、従来の小分子阻害剤にない固有の利点がある。
アンチセンス化合物は、肝臓、脂肪組織等のCETPが発現される組織中に容易に蓄積し(非特許文献26)、このため、アンチセンス技術はCETPの発現及び機能へのターゲティングに比類なく適している。アンチセンス技術は特定の遺伝子産物の発現を低減するための効果的な手段として現れてきており、したがって、CETPを調節するための複数の治療的応用、診断的応用、及び研究的応用において比類なく有用であることが証明され得る。
Yamashita et al., Biochim. Biophys. Acta, 2000, 1529, 257−275
Hirano et al., Curr. Opin. Lipidol., 2000, 11, 589−596
Drayna et al., Nature, 1987, 327, 632−634
Lusis et al., Genomics, 1987, 1, 232−235
Inazu et al., Biochemistry, 1992, 31, 2352−2358
Barter et. al., ATVB, 2003, 23, 160−167
de Grooth et. al., Journal of Lipid Res, 2004, 45, 1967−1974
Yamashita et al., Atherosclerosis, 2000, 152, 271−285
Quintao et al., Diabetes Metab. Res. Rev., 2000, 16, 237−250
Chong and Bachenheimer, Drugs, 2000, 60, 55−93
Inazu et al., N. Engl. J. Med., 1990, 323, 1234−1238
Ishigami et al., J. Biochem. (Tokyo), 1994, 116, 257−262
Sikorski and Glenn, Annu. Rep. Med. Chem., 2000, 35, 251−260
Saito et al., J. Lipid Res., 1999, 40, 2013−2021
Sugano et al., J. Lipid Res., 2000, 41, 126−133
Cho et al., Biochim. Biophys. Acta, 1998, 1391, 133−144
Vergeer and Stroes, Am J Cardiol., 2009, 104, 32E−8E
van der Steeg WA et al., Curr Opin Lipidol., 2004, 15(6), 631−6
Joy and Hegele, Curr Opin Cardiol., 2009, 24(4), 364−71
Brousseau ME et al., J Lipid Res., 2009, 50(7), 1456−62
Masson D, Curr Opin Investig Drugs, 2009, 10(9), 980−7
Rennings and Stalenhoef, Expert Opin Investig Drugs, 2008, 17(10), 1589−97
Liu et al., Arterioscler. Thromb. Vasc. Biol., 1999, 19, 2207−2213
Sugano and Makino, J. Biol. Chem., 1996, 271, 19080−19083
Sugano et al., J. Biol. Chem., 1998, 273, 5033−5036
Antisense Drug Technology 2nd Edition, ST Crooke, Ed., CRC Press, Boca Raton, FL
現在、心血管系の障害及び代謝障害を処置するための許容可能な選択肢が不足している。そこで、本発明は、そのような疾患及び障害を処置するための化合物及び方法を提供することを目的とする。
本願中で引用される全ての文献又は文献の一部、例えば、限定されるものではないが、特許、特許出願、論文、書籍、及び条約の、本明細書で議論されている部分及び全体を、参照により明示的に本明細書に援用する。
本発明は、RNaseH、RNAi、dsRNA酵素等のアンチセンス作用機序及び標的分解又は標的占有に基づくその他のアンチセンス機序を介した遺伝子発現及び関連経路の調節に有用なアンチセンス化合物に関する。
本発明は、CETPの発現を阻害してCETPに関連する疾患、状態、又はその症状を処置、防止、遅延、又は改善するための方法、化合物、及び組成物に関する。特定の実施形態では、CETPに関連する疾患又は状態は心血管系疾患又は炎症性疾患である。
特定の実施形態では、本発明の化合物又は組成物は、CETPを標的とする(CETPへとターゲティングされた)10〜30個のヌクレオシドが連結された長さの修飾オリゴヌクレオチドを含む。CETP標的は、配列番号1〜4のいずれか1つから選択される配列を有し得る。CETPを標的とする修飾オリゴヌクレオチドは、配列番号1〜4の同じ長さの部分(portion)に相補的な少なくとも8個の連続核酸塩基を含む核酸塩基配列を有し得る。修飾オリゴヌクレオチドは、少なくとも8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、又は30個の連続核酸塩基を含む核酸塩基配列を有し得る。修飾オリゴヌクレオチドの連続核酸塩基部分は、配列番号1〜4のいずれか1つから選択されるCETP領域の同じ長さの部分に相補的であり得る。
特定の実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、a)連結されたデオキシヌクレオシドからなるギャップセグメント;b)連結されたヌクレオシドからなる5’ウィングセグメント;及びc)連結されたヌクレオシドからなる3’ウィングセグメントを含む。ギャップセグメントは、5’ウィングセグメントと3’ウィングセグメントの間に位置し、各ウィングセグメントの各ヌクレオシドは修飾された糖を含む。特定の実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは20個の連結されたヌクレオシドからなり、ギャップセグメントは10個の連結されたデオキシヌクレオシドからなり、5’ウィングセグメントは5個の連結されたヌクレオシドからなり、3’ウィングセグメントは5個の連結されたヌクレオシドからなり、各ウィングセグメントの各ヌクレオシドは2’−O−メトキシエチル糖を含み、各ヌクレオシド間結合はホスホロチオエート結合であり、各シトシンは5−メチルシトシンである。
特定の実施形態では、本明細書に記載のCETPを標的とする修飾オリゴヌクレオチドを含む化合物を動物に投与することを含む、動物においてCETPの発現又は活性を低下させる方法が提供される。
特定の実施形態では、本明細書に記載のCETPを標的とする修飾オリゴヌクレオチドを含む化合物を動物に投与することを含む、動物においてHDL濃度及び/又はHDL活性を上昇させる方法が提供される。
特定の実施形態では、本明細書に記載のCETPを標的とする修飾オリゴヌクレオチドを含む化合物を動物に投与することを含む、動物においてLDL、TG、又はグルコースの濃度を低下させる方法が提供される。
特定の実施形態では、本明細書に記載のCETPを標的とする修飾オリゴヌクレオチドを含む化合物を動物に投与することを含む、動物においてLDL/HDL比を低下させる方法が提供される。
特定の実施形態では、本明細書に記載のCETPを標的とする修飾オリゴヌクレオチドを含む化合物を動物に投与することを含む、動物において心血管系疾患又は代謝性疾患を改善する方法が提供される。
特定の実施形態では、1)心血管系疾患又は代謝性疾患を有する動物を同定すること、及び2)20個の連結されたヌクレオシドからなり且つ修飾オリゴヌクレオチド全体にわたる測定で配列番号1〜4に少なくとも90%相補的な核酸塩基配列を有する修飾オリゴヌクレオチドを含む治療有効量の化合物を動物に投与することにより、心血管系疾患又は代謝性疾患を有する動物を処置することを含む、心血管系疾患又は代謝性疾患を有する動物を処置する方法が提供される。特定の実施形態では、動物に投与される治療有効量の化合物は、動物において心血管系疾患又は代謝性疾患を軽減する。
上記の概括的な説明及び以下の詳細な説明はどちらも例示的及び説明的なものでしかなく、特許請求されている発明を制限するものではないと理解されるべきである。本明細書において、特に断りのない限り、単数形の使用は複数を含む。本明細書において、特に断りのない限り、「又は」、「若しくは」、「あるいは」は「及び/又は」を意味する。更に、「含む」という用語及び「含まれる」等の他の形態の使用は、限定するものではない。また、特に断りのない限り、「エレメント」又は「構成要素」等の用語は1ユニットを含むエレメント及び構成要素並びに2以上のサブユニットを含むエレメント及び構成要素の両方を包含する。
本明細書中で使用される項目見出しは構成のみを目的とし、記載されている主題を限定するものと解釈されるべきではない。本願中で引用される全ての文献、文献の一部、例えば、限定されるものではないが、特許、特許出願、論文、書籍、及び条約を、本明細書中で議論されている文献部分及び文献全体について明言的に参照により本明細書に援用する。
定義
特別に定義しない限り、本明細書に記載する分析化学、合成有機化学、並びに薬化学及び製薬化学に関連して用いた命名法、並びに手順及び技術は、当該技術分野で周知の一般に用いられているものである。化学合成及び化学的分析には標準技術を用いることができる。許される場合には、全ての特許、出願、公開出願、及びその他の刊行物、全米バイオテクノロジー情報センター(NCBI)等のデータベースを介して入手可能なGENBANK受託番号及び関連する配列情報、並びに本明細書の開示中で参照されるその他のデータを、本明細書中で議論されている文献部分及び文献全体に関して参照により本明細書に援用する。
特別に定義しない限り、本明細書に記載する分析化学、合成有機化学、並びに薬化学及び製薬化学に関連して用いた命名法、並びに手順及び技術は、当該技術分野で周知の一般に用いられているものである。化学合成及び化学的分析には標準技術を用いることができる。許される場合には、全ての特許、出願、公開出願、及びその他の刊行物、全米バイオテクノロジー情報センター(NCBI)等のデータベースを介して入手可能なGENBANK受託番号及び関連する配列情報、並びに本明細書の開示中で参照されるその他のデータを、本明細書中で議論されている文献部分及び文献全体に関して参照により本明細書に援用する。
特に断りのない限り、以下の用語は以下の意味である。
「2’−O−メトキシエチル」(2’−MOE及び2’−O(CH2)2−OCH3ともいう)とは、フロシル(furosyl)環の2’位のO−メトキシ−エチル修飾を意味する。2’−O−メトキシエチル修飾された糖は修飾糖である。
「2’−O−メトキシエチルヌクレオチド」とは、2’−O−メトキシエチル修飾糖部分(moiety)を含むヌクレオチドを意味する。
「3’標的部位」とは、特定のアンチセンス化合物の最も3’側のヌクレオチドに相補的な、標的核酸のヌクレオチドを意味する。
「5’標的部位」とは、特定のアンチセンス化合物の最も5’側のヌクレオチドに相補的な、標的核酸のヌクレオチドを意味する。
「5−メチルシトシン」とは、5’位に付加されたメチル基で修飾されたシトシンを意味する。5−メチルシトシンは修飾核酸塩基である。
「約」とは、値の±10%以内を意味する。例えば、「化合物がCETPを少なくとも約70%阻害した」と記載されている場合、これはCETP濃度が63〜77%の範囲内で阻害されることを意味する。
「活性薬剤(active pharmaceutical agent)」とは、個体に投与された時に治療効果を与える医薬組成物中の物質を意味する。例えば、特定の実施形態では、CETPを標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドが活性薬剤である。
「活性標的領域」又は「標的領域」とは、1又は複数の活性アンチセンス化合物の標的となる領域を意味する。「活性アンチセンス化合物」とは、標的の核酸レベル又はタンパク質レベルを低下させるアンチセンス化合物を意味する。
「脂肪生成」とは、前脂肪細胞からの脂肪細胞の発達を意味する。「脂質生成」とは、脂肪の生産又は形成、脂肪変性又は脂肪浸潤のいずれかを意味する。
「肥満症(Adiposity)又は「肥満(obesity)」とは、肥満である状態又は除脂肪体重と比べて体脂肪若しくは脂肪組織が過剰量であることを意味する。体脂肪の量には、体全体における脂肪の分布並びに脂肪組織沈着物のサイズ及び質量の両方に関する問題が含まれる。体脂肪分布は、皮下脂肪測定、ウエストとヒップの外周比、又は超音波、コンピュータ断層撮影法、若しくは磁気共鳴画像法等の技術により推定することができる。疾病管理予防センターによれば、肥満度指数(BMI)が30以上の個体が肥満と見なされる。本発明において、「肥満」という用語は、体内に脂肪組織が過剰に蓄積されることにより身体に必要な量を超えて体脂肪が増加している状態を含む。「肥満」という用語は、限定されるものではないが、以下の状態を含む:成人発症型肥満;食事性肥満;内因性又は炎症性の肥満;内分泌性肥満;家族性肥満;高インスリン肥満;過形成―肥大性肥満;性機能低下性肥満;甲状腺機能低下性肥満;生涯肥満;病的肥満;及び外因性肥満。
「同時に投与」とは、両方の薬理学的効果が同時に患者に現れるような任意の様式での2つの薬剤の共投与を意味する。同時投与は、単一の医薬組成物、同じ製剤、又は同じ投与経路で両方の薬剤が投与されることを必要としない。両方の薬剤の効果は同時に発現しなくてもよい。効果は、ある期間重複するだけでよく、同じ期間続く必要はない。
「投与する」とは、動物に薬剤を与えることを意味し、限定されるものではないが、医療従事者による投与及び自己投与を含む。
「薬剤(agent)」とは、動物に投与された時に治療上の利点を与え得る活性物質を意味する。「第1の薬剤」とは、本発明の治療化合物を意味する。例えば、第1の薬剤は、CETPを標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドであり得る。「第2の薬剤」とは、本発明の第2の治療化合物(例えば、CETPを標的とする第2のアンチセンスオリゴヌクレオチド)及び/又は非CETP治療化合物を意味する。
「改善(amelioration)」とは、関連する疾患、障害、又は状態の少なくとも1つの指標、兆候、又は症状の軽減を意味する。指標の重度は、当業者に公知の主観的又は客観的尺度により決定することができる。
「動物」とは、ヒト又は非ヒト動物、限定されるものではないが例えばマウス、ラット、ウサギ、イヌ、ネコ、ブタ、並びに非ヒト霊長類、限定されるものではないが例えばサル及びチンパンジーを意味する。
「アンチセンス活性」とは、標的核酸へのアンチセンス化合物のハイブリダイゼーションに起因する任意の検出可能な又は測定可能な活性を意味する。特定の実施形態では、アンチセンス活性は、標的核酸又はそのような標的核酸によりコードされるタンパク質の量又は発現の低下である。
「アンチセンス化合物」とは、水素結合を介して標的核酸にハイブリダイゼーションすることができるオリゴマー化合物を意味する。本発明において、「アンチセンス化合物」という用語は、本明細書に記載されている化合物の薬学的に許容される誘導体を包含する。
「アンチセンス阻害」とは、アンチセンス化合物非存在下における標的核酸レベル又は標的タンパク質レベルと比べた、標的核酸に相補的なアンチセンス化合物存在下における標的核酸レベル又は標的タンパク質レベルの低下を意味する。
「アンチセンスオリゴヌクレオチド」とは、標的核酸の対応する領域又はセグメントへのハイブリダイゼーションを可能にする核酸塩基配列を有する一本鎖オリゴヌクレオチドを意味する。本発明において、「アンチセンスオリゴヌクレオチド」という用語は、本明細書に記載されている化合物の薬学的に許容される誘導体を包含する。
「ApoB含有リポプロテイン」とは、そのタンパク質構成要素としてアポリポプロテインBを有する任意のリポプロテインを意味し、LDL、VLDL、IDL、及びリポプロテイン(a)を含むと理解され、一般的に、脂質を下げる薬剤又は療法の標的となり得る。「ApoB−100−含有LDL」とは、ApoB−100アイソフォームを含有するLDLを意味する。
「アテローム性動脈硬化症」とは、大及び中サイズの動脈に影響する動脈の硬化を意味し、脂肪沈着物の存在を特徴とする。脂肪沈着物は、「アテローム」又は「プラーク」と呼ばれ、これは主にコレステロール及びその他の脂肪、カルシウム、及び瘢痕組織からなり、動脈の内張り(lining)にダメージを与える。
「二環式糖(bicyclic sugar)」とは、2個の非ジェミナル環原子の架橋により修飾されたフロシル環を意味する。二環式糖は修飾糖である。
「二環式核酸(bicyclic nucleic acid)」又は「BNA」とは、ヌクレオシド又はヌクレオチドのフラノース部分がフラノース環上の2個の炭素原子を連結する架橋を含むことで二環式の環系を形成しているヌクレオシド又はヌクレオチドを意味する。
「キャップ構造」又は「末端キャップ部分」とは、アンチセンス化合物のいずれかの末端に導入された化学修飾を意味する。
「心血管系疾患」又は「心血管系障害」とは、心臓、血管、又は循環に関係する一群の状態を意味する。心血管系疾患の例としては、限定されるものではないが、動脈瘤、アンギナ、不整脈、アテローム性動脈硬化症、脳血管疾患(脳卒中)、冠動脈心疾患、高血圧、脂質異常症、高脂血症、及び高コレステロール血症が含まれる。
「コレステリルエステル転送タンパク質」又は「CETP」(脂質転送タンパク質IIとしても知られる)とは、任意のCETPの核酸又はタンパク質を意味する。
「CETP発現」とは、CETPをコードする遺伝子から転写されたmRNAのレベル又はmRNAから翻訳されたタンパク質のレベルを意味する。CETP発現は、ノーザンブロット法又はウェスタンブロット法等の当該技術分野で公知の方法により測定することができる。
「CETP核酸」とは、CETPをコードする任意の核酸を意味する。例えば、特定の実施形態では、CETP核酸は、CETPをコードするDNA配列、CETPをコードするDNA(イントロン及びエクソンを含むゲノムDNAを含む)から転写されたRNA配列、及びCETPをコードするmRNA配列を含む。「CETP mRNA」とは、CETPタンパク質をコードするmRNAを意味する。
「化学的に異なる領域(chemically distinct regeion)」とは、同じアンチセンス化合物の別の領域と何らかの点で化学的に異なるアンチセンス化合物の領域を意味する。例えば、2’−O−メトキシエチルヌクレオチドを有する領域は、2’−O−メトキシエチル修飾のないヌクレオチドを有する領域とは化学的に異なる。
「キメラアンチセンス化合物」とは、少なくとも2つの化学的に異なる領域を有するアンチセンス化合物を意味する。
「共投与(co−administration)」とは、個体への2以上の薬剤の投与を意味する。2以上の薬剤は、単一の医薬組成物であってもよく、別々の医薬組成物であってもよい。2以上の薬剤のそれぞれは、同じ投与経路で投与されてもよく、異なる投与経路で投与されてもよい。共投与は、並行投与又は逐次投与を包含する。
「拘束エチル」又は「cEt」とは、4’炭素原子と2’炭素原子の間にメチル(メチレンオキシ)(4’−CH(CH3)−O−2’)架橋を含むフラノシル糖を有する二環式ヌクレオシドを意味する。
「コレステロール」とは、全動物組織の細胞膜中に見られるステロール分子である。コレステロールは、動物の血漿中で、超低比重リポプロテイン(VLDL)、中間比重リポプロテイン(IDL)、低比重リポプロテイン(LDL)、及び高比重リポプロテイン(HDL)等のリポプロテインにより輸送される必要がある。「血漿コレステロール」とは、血漿又は血清中に存在する、全てのリポプロテイン(VDL、IDL、LDL、HDL)でエステル化された及び/又はエステル化されていないコレステロールの和を意味する。
「コレステロール吸収阻害剤」とは、食事から得られる外因性コレステロールの吸収を阻害する薬剤を意味する。
「相補性」とは、第1の核酸と第2の核酸の核酸塩基間における対形成能を意味する。特定の実施形態では、第1及び第2の核酸間の相補性は、2つのDNA鎖間、2つのRNA鎖間、又はDNA鎖とRNA鎖の間のものであり得る。特定の実施形態では、一方の鎖の核酸塩基の一部が、他方の鎖の相補的水素結合塩基にマッチする。特定の実施形態では、一方の鎖上の全核酸塩基が、他方の鎖の相補的水素結合塩基にマッチする。特定の実施形態では、第1の核酸はアンチセンス化合物であり、第2の核酸は標的核酸である。特定のそのような実施形態では、アンチセンスオリゴヌクレオチドが第1の核酸であり、標的核酸が第2の核酸である。
「連続核酸塩基」とは、互いにすぐ隣接している核酸塩基を意味する。
「交差反応性」とは、1つの核酸配列を標的とするオリゴマー化合物が異なる核酸配列にハイブリダイズできることを意味する。例えば、場合によっては、ヒトCETPを標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドはマウスCETPと交差反応することができる。オリゴマー化合物が、指定の標的以外の核酸配列と交差反応するかどうかは、化合物の非標的核酸配列に対する相補性の程度に依存する。
「治療」とは、健康を回復する方法又は病気に対して処方される処置を意味する。
「冠動脈心疾患(CHD)」とは、心臓に血液及び酸素を供給する小血管の狭窄を意味し、これは多くの場合アテローム性動脈硬化症により生じる。
「デオキシリボヌクレオチド」とは、ヌクレオチドの糖部分の2’位に水素を有するヌクレオチドを意味する。デオキシリボヌクレオチドは、種々の置換基のいずれかで修飾され得る。
「真性糖尿病」又は「糖尿病」とは、不十分なインスリン濃度又はインスリン感受性の低下による代謝異常及び異常に高い血糖(高血糖症)を特徴とする症候群である。特徴的な症状は、高血糖値による過剰な尿生成(多尿症)、排尿増加を補おうとする過剰な渇き及び水分摂取の増加(多飲症)、高血糖の目への影響による視朦、原因不明の体重減少、及び嗜眠である。
「糖尿病性脂質異常症」又は「脂質異常症を伴う2型糖尿病」とは、2型糖尿病、HDL−Cの減少、トリグリセリドの増加、及び小粒子LDL粒子の増加を特徴とする状態を意味する。
「希釈剤」とは、組成物中の、薬理学的活性を有さないが薬学的に必要であるか望ましい成分を意味する。例えば、注射される組成物中の希釈剤は液体、例えば食塩水であり得る。
「脂質異常症」とは、脂質及び/又はリポプロテイン代謝の障害、例えば脂質及び/又はリポプロテインの過剰生成又は欠乏を意味する。脂質異常症は、コレステロール及びトリグリセリド等の脂質並びに低比重リポプロテイン(LDL)コレステロール等のリポプロテインの増加により顕在化し得る。
「投薬単位(dosage unit)」とは、薬剤が提供される形態、例えばピル、錠剤、又は当該技術分野で公知のその他の投薬単位を意味する。特定の実施形態では、投薬単位は、凍結乾燥されたアンチセンスオリゴヌクレオチドを含むバイアルである。特定の実施形態では、投薬単位は、再構成されたアンチセンスオリゴヌクレオチドを含むバイアルである。
「用量(dose)」とは、1回の投与で与えられる又は特定の期間中に与えられる特定の量の薬剤を意味する。特定の実施形態では、用量は、1、2、又はそれ以上のボーラス、錠剤、又は注射で投与され得る。例えば、皮下投与が望ましい特定の実施形態では、所望の用量は、1回の注射に含めることが容易でない体積が必要となるため、所望の用量を達成するために2回以上の注射を用いてもよい。特定の実施形態では、薬剤は、長期間にわたる又は連続的な注入より投与される。用量は、時間、日、週、又は月当たりの薬剤の量として記載され得る。用量は、例えばmg/kgで表され得る。
「有効量」又は「治療有効量」とは、薬剤を必要とする個体において所望の生理学的結果を達成するのに十分な活性薬剤の量を意味する。有効量は、処置される個体の健康及び体調、処置される個体の分類学的群、組成物の処方、個体の医学的状態の評価、並びにその他の関連因子に応じて個体間で変わり得る。
「完全に相補的」又は「100%相補的」とは、第1の核酸の核酸塩基配列の各核酸塩基が第2の核酸の第2の核酸塩基配列中に相補的な核酸塩基を有することを意味する。特定の実施形態では、第1の核酸はアンチセンス化合物であり、第2の核酸は標的核酸である。
「ギャップマー」とは、RNase H切断を支援する複数のヌクレオシドを有する内部領域が、1又は複数のヌクレオシドを有する外部領域間に位置し、内部領域を含むヌクレオシドが、外部領域を含むヌクレオシドと化学的に異なる、キメラアンチセンス化合物を意味する。内部領域を「ギャップセグメント」、外部領域を「ウィングセグメント」と呼ぶこともある。
「ギャップ拡張(gap−widened)」とは、1〜6個のヌクレオシドを有する5’ウィングセグメントと3’ウィングセグメントの間でこれらにすぐ隣接して位置する12以上の連続する2’−デオキシリボヌクレオシドを有するギャップセグメントを有するキメラアンチセンス化合物を意味する。
「グルコース」とは、エネルギー源及び炎症性中間体として細胞に使用される単糖である。「血漿グルコース」とは、血漿中に存在するグルコースを意味する。
「高比重リポプロテイン−C(HDL−C)」とは、高比重リポプロテイン粒子に結合したコレステロールを意味する。血清(又は血漿)中のHDL−Cの濃度は通常、mg/dL又はnmol/Lで定量化される。「HDL−C」及び「血漿HDL−C」とは、それぞれ血清及び血漿中のHDL−Cを意味する。
「HMG−CoA還元酵素阻害剤」とは、酵素HMG−CoA還元酵素の阻害を介して作用する薬剤、例えばアトルバスタチン、ロスバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、プラバスタチン、及びシンバスタチンを意味する。
「ハイブリダイゼーション」とは、相補的核酸分子のアニーリングを意味する。特定の実施形態では、相補的核酸分子は、アンチセンス化合物及び標的核酸を含む。
「高コレステロール血症」とは、Expert Panel Report of the National Cholesterol Educational Program (NCEP) of Detection, Evaluation of Treatment of high cholesterol in adults (Arch. Int. Med. (1988) 148, 36−39参照)の指針通り、コレステロール又は循環(血漿)コレステロール、LDL−コレステロール、及びVLDL−コレステロールの上昇を特徴とする状態を意味する。
「高脂血症」又は「高脂質血症(hyperlipemia)」とは、血清脂質又は循環(血漿)脂質の上昇を特徴とする状態である。この状態は、異常に高濃度の脂質を呈する。循環血液中の脂質画分はコレステロール、低比重リポプロテイン、超低比重リポプロテイン、及びトリグリセリドである。
「高トリグリセリド血症」とは、高いトリグリセリド濃度を特徴とする状態を意味する。
「代謝性又は心血管系の疾患を有する動物を同定する」又は選択する」とは、代謝性疾患、心血管系疾患、又はメタボリックシンドロームを診断された対象を同定又は選択すること;あるいは、代謝性疾患、心血管系疾患、又はメタボリックシンドロームの何らかの症状、例えば、限定されるものではないが、高コレステロール血症、高血糖症、高脂血症、高トリグリセリド血症、高血圧、インスリン抵抗性の上昇、インスリン感受性の低下、通常より多い体重、及び/又は通常より高い体脂肪量、又はその任意の組合せを有する対象を同定又は選択することを意味する。そのような同定は、任意の方法、例えば、限定されるものではないが、標準的な臨床検査又は評価、例えば血清又は循環(血漿)コレステロールの測定、血清又は循環(血漿)血糖の測定、血清又は循環(血漿)トリグリセリドの測定、血圧の測定、体脂肪量の測定、体重の測定等により実現され得る。
「心血管系の転帰の向上」とは、心血管の有害事象の発生又はそのリスクの低減を意味する。心血管有害事象の例としては、限定されるものではないが、死亡、再梗塞、脳卒中、心原性ショック、肺水腫、心停止、及び心房律動異常が含まれる。
「すぐ隣接した(immediately adjacent)」とは、すぐ隣接したエレメント間、例えば領域間、セグメント間、ヌクレオチド間、及び/又はヌクレオシド間に介在するエレメントがないことを意味する。
「個体」又は「対象」又は「動物」とは、処置又は治療に選択されたヒト又は非ヒト動物を意味する。
「誘導する」、「阻害する」、「増強する」、「上昇する」、「増加する」、「低下する」等は、2つの状態間の量的差を示している。例えば、「CETPの活性又は発現を阻害するのに有効な量」とは、処置されたサンプルにおけるCETPの活性又は発現のレベルが、処置されていないサンプルにおけるCETPの活性又は発現のレベルと異なることを意味する。そのような用語は、例えば、発現レベル及び活性レベルに対して適用される。
「発現又は活性を阻害する」とは、RNA又はタンパク質の発現又は活性の低下又は遮断を意味し、必ずしも発現又は活性の完全な消失を示すものではない。
「インスリン抵抗性」とは、脂肪細胞、筋細胞、及び肝臓細胞から正常なインスリン反応を得るのに通常の量のインスリンでは不十分である状態として定義される。脂肪細胞におけるインスリン抵抗性は、貯蔵トリグリセリドの加水分解を引き起こし、血漿中の遊離脂肪酸を増加させる。筋肉中におけるインスリン抵抗性はグルコースの取込みを減らすが、肝臓におけるインスリン抵抗性はグルコースの貯蔵を減らし、どちらの影響も血糖を上昇させる。インスリン抵抗性による高血漿濃度のインスリン及びグルコースはメタボリックシンドローム及び2型糖尿病を招くことが多い。
「インスリン感受性」とは、個体がグルコースをどれだけ効果的に処理するかの尺度である。インスリン感受性の高い個体はグルコースを効果的に処理するが、インスリン感受性の低い個体はグルコースを効果的に処理しない。
「ヌクレオシド間結合」とは、ヌクレオシド間の化学結合を意味する。
「静脈内投与」とは、静脈中への投与を意味する。
「連結されたヌクレオシド」とは、結合された隣接ヌクレオシドを意味する。
「脂質低下」とは、対象における1種類以上の脂質の低下を意味する。脂質低下は、ある期間にわたり1又は複数の投薬によって起こり得る。
「脂質低下療法」又は「脂質低下剤」とは、対象において1種類以上の脂質を低減するために対象に与えられる治療レジメンを意味する。特定の実施形態では、脂質低下療法は、対象においてCETP、ApoB、総コレステロール、LDL−C、VLDL−C、IDL−C、非HDL−C、トリグリセリド、小粒子LDL粒子、及びLp(a)の1又は複数を低減するために与えられる。脂質低下療法の例としては、スタチン、フィブラート、MTP阻害剤が含まれる。
「リポプロテイン」、例えばVLDL、LDL、及びHDLとは、血清、血漿、及びリンパ中に見られる一群のタンパク質を意味し、脂質輸送に重要である。各リポプロテインの化学的組成は、HDLでは脂質に対するタンパク質の比率が高いがVLDLでは脂質に対するタンパク質の比率が低い点で異なる。
「低比重リポプロテイン−コレステロール(LDL−C)」とは、低比重リポプロテイン粒子中で運搬されているコレステロールを意味する。血清(血漿)中のLDL−C濃度は一般的にmg/dL又はnmol/Lで定量化される。「血清LDL−C」及び「血漿LDL−C」とは、それぞれ血清及び血漿中のLDL−Cを意味する。
「主要危険因子」とは、特定の疾患又は状態に対する高いリスクの一因となる因子を意味する。特定の実施形態では、冠動脈心疾患の主要危険因子として、限定されるものではないが、喫煙、高血圧、低HDL−C、冠動脈心疾患の家族歴、年齢、及び本明細書に開示されているその他の因子が含まれる。
「代謝障害」又は「代謝性疾患」とは、代謝機能の変化又は障害を特徴とする状態を意味する。「代謝性」及び「代謝」は当該技術分野で周知の用語であり、一般的に、生きた生物内で起こる全範囲の生化学的プロセスを含む。代謝障害には、限定されるものではないが、高血糖症、糖尿病前症、糖尿病(1型及び2型)、肥満、インスリン抵抗性、メタボリックシンドローム、及び2型糖尿病による脂質異常症が含まれる。
「メタボリックシンドローム」とは、代謝起源の脂質及び脂質でない心血管系危険因子のクラスタリングを特徴とする状態を意味する。特定の実施形態では、メタボリックシンドロームは、以下の因子のいずれか3つの存在により同定される:腹囲が男性で102cm超、女性で88cm超;血清トリグリセリドが少なくとも150mg/dL;HDL−Cが男性で40mg/dL未満、女性で50mg/dL未満;血圧が少なくとも130/85mmHg;及び空腹時血糖が少なくとも110mg/dL。これらの決定因子は診療により容易に測定可能である(JAMA, 2001, 285: 2486−2497)。
「ミスマッチ」又は「非相補的核酸塩基」とは、第1の核酸の核酸塩基が第2又は標的の核酸の対応する核酸塩基と対形成できない場合を意味する。
「混合型脂質異常症」とは、コレステロールの上昇及びトリグリセリドの上昇を特徴とする状態を意味する。
「修飾ヌクレオシド間結合」とは、天然のヌクレオシド間結合(すなわちホスホジエステルヌクレオシド間結合)からの置換又は任意の変化を意味する。
「修飾核酸塩基」とは、アデニン、シトシン、グアニン、チミジン、又はウラシル以外の任意の核酸塩基を意味する。「非修飾核酸塩基」とは、プリン塩基のアデニン(A)及びグアニン(G)、並びにピリミジン塩基のチミン(T)、シトシン(C)、及びウラシル(U)を意味する。
「修飾ヌクレオシド」とは、独立して、修飾糖部分又は修飾核酸塩基を有するヌクレオシドを意味する。
「修飾ヌクレオチド」とは、独立して、修飾糖部分、修飾ヌクレオシド間結合、又は修飾核酸塩基を有するヌクレオチドを意味する。「修飾ヌクレオシド」とは、独立して、修飾糖部分又は修飾核酸塩基を有するヌクレオシドを意味する。
「修飾オリゴヌクレオチド」とは、少なくとも1つの修飾ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドを意味する。
「修飾糖」とは、天然糖からの置換又は変化を意味する。
「モチーフ」とは、アンチセンス化合物中の化学的に異なる領域のパターンを意味する。
「MTP阻害剤」とは、酵素、ミクロソームトリグリセリド転送タンパク質を阻害する薬剤を意味する。
「天然ヌクレオシド間結合」とは、3’→5’ホスホジエステル結合を意味する。
「天然糖部分」とは、DNA(2’−H)又はRNA(2’−OH)中に見出される糖を意味する。
「非アルコール性脂肪性肝疾患」又は「NAFLD」とは、アルコールの過剰摂取(例えばアルコール消費量が20g/日を超える)によるものでない肝臓の脂肪炎症を特徴とする状態を意味する。特定の実施形態では、NAFLDは、インスリン抵抗性及びメタボリックシンドロームに関連する。NAFLDには、単純な肝細胞中へのトリグリセリド蓄積(脂肪肝)から炎症を伴う脂肪肝(脂肪性肝炎)、線維症、硬変症までにわたる疾患が含まれる。
「非アルコール性脂肪性肝炎」(NASH)は、NAFLDがトリグリセリドの沈着から更に進行して起こる。NASHの発症には、壊死、炎症、線維症を誘導できる「second hit」が必要である。second hitの候補は、酸化ストレスの増加を起こす因子及び炎症促進性サイトカインの発現を促進する因子の広いカテゴリーに分類することができる。
「核酸」とは、単量体ヌクレオチドで構成される分子を意味する。核酸には、リボ核酸(RNA)、デオキシリボ核酸(DNA)、一本鎖核酸、二本鎖核酸、低分子干渉リボ核酸(siRNA)、及びマイクロRNA(miRNA)が含まれる。核酸は1分子中にこれらのエレメントの組合せを含んでもよい。
「核酸塩基」とは、別の核酸の塩基と対形成できるヘテロ環部分を意味する。
「核酸塩基相補性」とは、別の核酸塩基と塩基対形成できる核酸塩基を意味する。例えば、DNAでは、アデニン(A)はチミン(T)に相補的である。例えば、RNAでは、アデニン(A)はウラシル(U)に相補的である。特定の実施形態では、相補的核酸塩基は、その標的核酸の核酸塩基と塩基対形成できるアンチセンス化合物の核酸塩基を意味する。例えば、アンチセンス化合物の特定の位置の核酸塩基が標的核酸の特定の位置の核酸塩基と水素結合を形成することができる場合、そのオリゴヌクレオチドと標的核酸はその核酸塩基対において相補的であると見なされる。
「核酸塩基配列」とは、如何なる糖、結合、又は核酸塩基修飾とも無関係の、連続核酸塩基の順番を意味する。
「ヌクレオシド」とは、糖に連結した核酸塩基を意味する。
「ヌクレオシド模倣物(nucleoside mimetic)」には、オリゴマー化合物の1又は複数の位置で糖又は糖及び塩基並びに必要に応じて結合を置換するために使用される構造が含まれ、例えば、モルホリノ、シクロヘキセニル、シクロヘキシル、テトラヒドロピラニル、ビシクロ、又はトリシクロ糖模倣物、例えば非フラノース糖単位、を有するヌクレオシド模倣物が含まれる。
「ヌクレオチド」とは、ヌクレオシドの糖部分に共有結合したリン酸基を有するヌクレオシドを意味する。
「ヌクレオチド模倣物」は、例えばペプチド核酸又はモルホリノ(−N(H)−C(=O)−O−又は他の非ホスホジエステル結合により連結されたモルホリノ)等の、オリゴマー化合物の1又は複数の位置でヌクレオシド及び結合を置換するために使用される構造を含む。
「オリゴマー化合物」又は「オリゴマー」とは、2種以上のサブ構造を含み且つ核酸分子の領域にハイブリダイズできる高分子構造を意味する。特定の実施形態では、オリゴマー化合物は、オリゴヌクレオシドである。特定の実施形態では、オリゴマー化合物はオリゴヌクレオチドである。特定の実施形態では、オリゴマー化合物はアンチセンス化合物である。特定の実施形態では、オリゴマー化合物はアンチセンスオリゴヌクレオチドである。特定の実施形態では、オリゴマー化合物はキメラオリゴヌクレオチドである。
「オリゴヌクレオチド」とは、連結されたヌクレオシドのポリマーを意味し、各ヌクレオシドは互いに独立して修飾されていてもよく、修飾されていなくてもよい。
「非経口投与」とは、注射又は注入による投与を意味する。非経口投与は、皮下投与、静脈内投与、筋肉内投与、動脈内投与、腹腔内投与、又は頭蓋内投与、例えば髄腔内投与、又は脳室内投与を含む。投与は、持続投与、慢性投与、短期間投与、又は間欠投与であり得る。
「ペプチド」とは、アミド結合により少なくとも2個のアミノ酸を連結することにより形成される分子を意味する。ペプチドとは、ポリペプチド及びタンパク質を意味する。
「薬剤(pharmaceutical agent)」とは、個体に投与された時に治療上の利点をもたらす物質を意味する。例えば、特定の実施形態では、CETPを標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドが薬剤である。
「医薬組成物」又は「組成物」とは、個体への投与に適した物質の混合物を意味する。例えば、医薬組成物は、1又は複数の活性薬剤及び無菌水溶液を含み得る。
「薬学的に許容されるキャリア」とは、オリゴヌクレオチドの構造に干渉しない媒体又は希釈剤を意味する。特定のそのようなキャリアは、例えば対象による経口摂取のための錠剤、ピル、糖衣錠、カプセル剤、液剤、ゲル剤、シロップ剤、スラリー、懸濁液、及びトローチ剤として医薬組成物を製剤化することを可能にする。特定のそのようなキャリアは、注射、注入、又は局所投与用に医薬組成物を製剤化することを可能にする。例えば、薬学的に許容されるキャリアは無菌水溶液であり得る。
「薬学的に許容される誘導体」は、溶媒和物、水和物、エステル、プロドラッグ、多形、異性体、同位体標識された変種、コンジュゲート、薬学的に許容される塩、及び当該技術分野で公知のその他の誘導体等の本明細書に記載の化合物の誘導体を包含する。
「薬学的に許容される塩」又は「塩」とは、アンチセンス化合物の生理学的及び薬学的に許容される塩、すなわち元のオリゴヌクレオチドの所望の生物学的活性を保持しており、望ましくない毒性の影響を与えない塩を意味する。「薬学的に許容される塩」又は「塩」という用語は、無機又は有機の酸及び塩基を初めとする薬学的に許容される非毒性の酸又は塩基から調製された塩を含む。本明細書に記載の化合物の「薬学的に許容される塩」は当該技術分野で周知の方法により調製され得る。薬学的に許容される塩の総説については、Stahl and Wermuth, Handbook of Pharmaceutical Salts: Properties, Selection and Use (Wiley−VCH, Weinheim, Germany, 2002)を参照されたい。アンチセンスオリゴヌクレオチドのナトリウム塩は有用であり、ヒトへの治療的投与によく受け入れられている。したがって、一実施形態では、本明細書に記載の化合物はナトリウム塩の形態である。
「ホスホロチオエート結合」とは、非架橋酸素原子の1つを硫黄原子で置換することによりホスホジエステル結合が修飾されているヌクレオシド間の結合を意味する。ホスホロチオエート結合は、修飾ヌクレオシド間結合である。
「部分」又は「一部」とは、核酸の所定の数の連続(すなわち連結された)核酸塩基を意味する。特定の実施形態では、部分又は一部は、標的核酸の所定の数の連続核酸塩基である。特定の実施形態では、部分又は一部は、アンチセンス化合物の所定の数の連続核酸塩基である。
「防止する」とは、数分から永久までの期間、疾患、障害、又は状態の発症又は発達を遅らせる又は未然に防ぐことを意味する。防止するとは、疾患、障害、又は状態を発達させるリスクを低減することも意味する。
「プロドラッグ」とは、体内又はその細胞中で内因性の酵素又はその他の化学物質若しくは条件の作用によって活性型(すなわち薬)に変換される不活性型で調製される治療薬剤を意味する。
「領域」又は「標的領域」は、少なくとも1つの同定可能な構造、機能、又は特徴を有する、標的核酸の部分として定義される。
「リボヌクレオチド」とは、ヌクレオチドの糖部分の2’位にヒドロキシを有するヌクレオチドを意味する。リボヌクレオチドは、種々の置換基のいずれかで修飾され得る。
「第2の薬剤」又は「第2の治療薬剤」とは、「第1の治療薬剤」と併用することができる薬剤を意味する。第2の治療薬剤は、代謝性及び/又は心血管系の疾患を改善、阻害、又は防止する任意の薬剤であり得る。第2の治療薬剤としては、限定されるものではないが、siRNA又はアンチセンスオリゴヌクレオチド、例えばCETP又は他の標的を標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドが含まれ得る。第2の薬剤としては更に、抗体(例えば、抗CETP抗体)、ペプチド阻害剤(例えば、CETPペプチド阻害剤)、コレステロール低下剤、脂質低下剤、血糖低下剤、及び抗炎症剤が含まれ得る。
「セグメント」は、核酸内の領域のより小さいサブ部分として定義される。例えば、「標的セグメント」は、1又は複数のアンチセンス化合物の標的となる標的核酸のヌクレオチドの配列を意味する。「5’標的部位」とは、標的セグメントの最も5’側のヌクレオチドを意味する。「3’標的部位」とは、標的セグメントの最も3’側のヌクレオチドを意味する。
本明細書に教示されている「短縮」又は「切断」型のアンチセンスオリゴヌクレオチド又は標的核酸は、1、2、又はそれ以上のヌクレオシドが欠失している。
「副作用」とは、所望の効果以外の、処置に起因する生理学的反応を意味する。特定の実施形態では、副作用は、注射部位反応、肝機能検査異常、腎機能異常、肝毒性、腎毒性、中枢神経系異常、ミオパチー、及び倦怠感を含む。例えば、血清中のアミノトランスフェラーゼ濃度の上昇は、肝毒性又は肝機能異常を示し得る。例えば、ビリルビンの上昇は、肝毒性又は肝機能異常を示し得る。
「一本鎖オリゴヌクレオチド」とは、相補鎖にハイブリダイズしていないオリゴヌクレオチドを意味する。
「特異的にハイブリダイズできる」とは、所望の効果を誘導するのに十分な程度の相補性をアンチセンスオリゴヌクレオチドと標的核酸との間に有しつつ、特異的結合が望まれる条件下、すなわちインビボアッセイ及び治療処置の場合の生理学的条件下で非標的核酸に対する影響が最低限であるか影響がないアンチセンス化合物を指す。
「スタチン」とは、HMG−CoA還元酵素の活性を阻害する薬剤を意味する。
「対象」とは、処置又は治療法に選択されるヒト又は非ヒト動物を意味する。
「皮下投与」とは、皮膚の直下での投与を意味する。
「標的とする」とは、標的核酸に特異的にハイブリダイズして所望の効果を誘導するアンチセンス化合物の設計及び選択プロセスを意味する。
「標的核酸」、「標的RNA」、及び「標的RNA転写産物」は全て、アンチセンス化合物の標的となり得る核酸を指す。
「標的セグメント」とは、アンチセンス化合物の標的となる、標的核酸のヌクレオチドの配列を意味する。「5’標的部位」とは、標的セグメントの最も5’側のヌクレオチドを指す。「3’標的部位」とは、標的セグメントの最も3’側のヌクレオチドを指す。
「治療的なライフスタイル変化」とは、脂肪/脂肪組織質量及び/又はコレステロールを下げることを意図した食事及びライフスタイルの変化を意味する。そのような変化は心疾患を発達させるリスクを低減することができ、食事から摂取する一日の総カロリー、総脂肪、飽和脂肪、多価不飽和脂肪、一価不飽和脂肪、炭水化物、タンパク質、コレステロール、不溶性繊維についての推奨及び身体活動についての推奨を含み得る。
「トリグリセリド」又は「TG」とは、3個の脂肪酸分子と結合したグリセロールからなる脂質又は中性脂肪を意味する。
「2型糖尿病」(「2型真性糖尿病」、「インスリン非依存性糖尿病(NIDDM)」、「肥満関連糖尿病」、又は「成人発症型糖尿病」としても知られる)とは、インスリン抵抗性、相対的インスリン欠乏、及び高血糖症を主な特徴とする代謝障害である。
「処置する」とは、疾患、障害、又は状態を変化又は好転させるために動物に医薬組成物を投与することを意味する。
「非修飾ヌクレオチド」とは、天然の核酸塩基、糖部分、及びヌクレオシド間結合から構成されるヌクレオチドを意味する。特定の実施形態では、非修飾ヌクレオチドはRNAヌクレオチド(すなわちβ−D−リボヌクレオシド)又はDNAヌクレオチド(すなわちβ−D−デオキシリボヌクレオシド)である。
特定の実施形態
特定の実施形態では、本発明の化合物又は組成物は、CETPを標的とする10〜30個のヌクレオシドが連結された長さの修飾オリゴヌクレオチドを含む。CETP標的は、配列番号1〜4のいずれか1つから選択される配列を有し得る。
特定の実施形態では、本発明の化合物又は組成物は、CETPを標的とする10〜30個のヌクレオシドが連結された長さの修飾オリゴヌクレオチドを含む。CETP標的は、配列番号1〜4のいずれか1つから選択される配列を有し得る。
特定の実施形態では、本発明の化合物又は組成物は、配列番号1〜4の同じ長さの部分に相補的な少なくとも8個の連続する核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する10〜30ヌクレオシドからなる修飾オリゴヌクレオチドを含む。
特定の実施形態では、本発明の化合物又は組成物は、10〜30個の連結されたヌクレオシドからなり且つ配列番号1〜4の同じ長さの部分に相補的な少なくとも8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、又は30個の連続核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する修飾オリゴヌクレオチドを含む。
特定の実施形態では、本発明の化合物又は組成物は、10〜30個の連結されたヌクレオシドからなり得且つ配列番号41〜114のいずれかの少なくとも8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、又は20個の連続核酸塩基を含む核酸塩基配列を有し得る。
特定の実施形態では、以下のアンチセンス化合物又はオリゴヌクレオチドは、CETP核酸の一領域を標的とし、CETP mRNAを少なくとも60%阻害する:配列番号49、53、56、57、58、59、60、62、66、70、71、76、77、78、80、83、86、89、92、93、94、96、97、99、102、105、106、107、108、109、110、111、113、114。
特定の実施形態では、以下のアンチセンス化合物又はオリゴヌクレオチドは、CETP核酸の一領域を標的とし、CETP mRNAを少なくとも65%阻害する:配列番号49、53、56、57、58、59、60、62、66、70、71、76、77、78、80、83、86、89、92、93、94、96、97、99、102、105、106、108、109、110、111、113、114。
特定の実施形態では、以下のアンチセンス化合物又はオリゴヌクレオチドは、CETP核酸の一領域を標的とし、CETP mRNAを少なくとも70%阻害する:配列番号49、56、57、58、59、60、62、66、70、71、77、80、83、86、93、94、96、99、102、105、106、109、110、111、114。
特定の実施形態で、以下のアンチセンス化合物又はオリゴヌクレオチドは、CETP核酸の一領域を標的とし、CETP mRNAを少なくとも75%阻害する:配列番号49、56、57、58、59、60、62、71、80、86、93、94、99、102、109、110、114。
特定の実施形態では、以下のアンチセンス化合物又はオリゴヌクレオチドは、CETP核酸の一領域を標的とし、CETP mRNAを少なくとも80%阻害する:配列番号57、58、62、80、86、94、99、102、109、110、114。
特定の実施形態では、以下のアンチセンス化合物又はオリゴヌクレオチドは、CETP核酸の一領域を標的とし、CETP mRNAを少なくとも85%阻害する:配列番号58、62、80、86、102、109、114。
特定の実施形態では、以下のアンチセンス化合物又はオリゴヌクレオチドは、CETP核酸の一領域を標的とし、CETP mRNAを少なくとも90%阻害する:配列番号58、102、109、114。
特定の実施形態では、アンチセンス化合物又はオリゴヌクレオチドはCETP核酸の一領域を標的とする。特定の実施形態では、CETP核酸を標的とするアンチセンス化合物又はオリゴヌクレオチドは、配列番号1の以下のヌクレオチド領域を標的とし得る:132〜151、239〜278、303〜435、511〜550、614〜654、703〜722、773〜812、845〜910、996〜1047、1093〜1112、1168〜1187、1208〜1297、1318〜1384、1406〜1425、1446〜1493、1539〜1727、1763〜1782。
特定の実施形態では、CETP核酸の一領域を標的とする化合物又はオリゴヌクレオチドは、その領域の同じ長さの核酸塩基部分に対して相補的な連続核酸塩基部分を有し得る。例えば、そのような部分は、配列番号1の領域132〜151、239〜278、303〜435、511〜550、614〜654、703〜722、773〜812、845〜910、996〜1047、1093〜1112、1168〜1187、1208〜1297、1318〜1384、1406〜1425、1446〜1493、1539〜1727、1763〜1782の同じ長さの部分に相補的な少なくとも8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、又は20個の連続する核酸塩基部分であり得る。
特定の実施形態では、配列番号1の以下のヌクレオチド領域は、アンチセンス化合物又はオリゴヌクレオチドの標的となった場合、少なくとも60%のCETP阻害を示す:132〜151、239〜258、303〜396、416〜435、511〜530、614〜654、773〜812、845〜864、891〜910、1028〜1047、1093〜1112、1168〜1187、1238〜1297、1343〜1384、1406〜1425、1474〜1493、1539〜1697、1708〜1727、1763〜1782。
特定の実施形態では、配列番号1の以下のヌクレオチド領域は、アンチセンス化合物又はオリゴヌクレオチドの標的となった場合、少なくとも65%のCETP阻害を示す:132〜151、239〜258、303〜396、416〜435、511〜530、614〜654、773〜812、845〜864、891〜910、1028〜1047、1093〜1112、1168〜1187、1238〜1297、1343〜1384、1406〜1425、1474〜1493、1539〜1590、1613〜1697、1708〜1727、1763〜1782。
特定の実施形態では、配列番号1の以下のヌクレオチド領域は、アンチセンス化合物又はオリゴヌクレオチドの標的となった場合、少なくとも70%のCETP阻害を示す:132〜151、303〜396、416〜435、511〜530、614〜654、793〜812、891〜910、1028〜1047、1093〜1112、1258〜1297、1343〜1362、1406〜1425、1474〜1493、1539〜1590、1636〜1697、1763〜1782。
特定の実施形態では、配列番号1の以下のヌクレオチド領域は、アンチセンス化合物又はオリゴヌクレオチドの標的となった場合、少なくとも75%のCETP阻害を示す:132〜151、303〜396、416〜435、635〜654、891〜910、1093〜1112、1258〜1297、1406〜1425、1474〜1493、1636〜1675、1763〜1782。
特定の実施形態では、配列番号1の以下のヌクレオチド領域は、アンチセンス化合物又はオリゴヌクレオチドの標的となった場合、少なくとも80%のCETP阻害を示す:313〜352、416〜435、891〜910、1093〜1112、1278〜1297、1406〜1425、1474〜1493、1636〜1675、1763〜1782。
特定の実施形態では、配列番号1の以下のヌクレオチド領域は、アンチセンス化合物又はオリゴヌクレオチドの標的となった場合、少なくとも85%のCETP阻害を示す:333〜352、416〜435、891〜910、1093〜1112、1474〜1493、1636〜1655、1763〜1782。
特定の実施形態では、配列番号1の以下のヌクレオチド領域は、アンチセンス化合物又はオリゴヌクレオチドの標的となった場合、少なくとも90%のCETP阻害を示す:333〜352、1474〜1493、1636〜1655、1763〜1782。
特定の実施形態では、本発明の化合物又は組成物は修飾オリゴヌクレオチドの塩を含む。
特定の実施形態では、本発明の化合物又は組成物は、薬学的に許容されるキャリア又は希釈剤を更に含む。
特定の実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドの核酸塩基配列は、修飾オリゴヌクレオチドの全体を基準にした測定で配列番号1〜4のいずれか1つに少なくとも70%、80%、90%、95%、又は100%相補的である。
特定の実施形態では、本発明の化合物は一本鎖修飾オリゴヌクレオチドからなる。
特定の実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、又は30個の連結されたヌクレオシドからなる。特定の実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは20個の連結されたヌクレオシドからなる。
特定の実施形態では、前記修飾オリゴヌクレオチドの少なくとも1つのヌクレオシド間結合は、修飾されたヌクレオシド間結合である。特定の実施形態では、各ヌクレオシド間結合はホスホロチオエートヌクレオシド間結合である。
特定の実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドの少なくとも1つのヌクレオシドは修飾糖を含む。特定の実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、テトラヒドロピラン環でフラノース環が置換された少なくとも1つのテトラヒドロピラン修飾ヌクレオシドを含む。特定の実施形態では、各テトラヒドロピラン修飾ヌクレオシドは
特定の実施形態では、前記修飾オリゴヌクレオチドの少なくとも1つのヌクレオシドは修飾核酸塩基を含む。特定の実施形態では、修飾核酸塩基は5−メチルシトシンである。
特定の実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、a)連結されたデオキシヌクレオシドからなるギャップセグメント;b)連結されたヌクレオシドからなる5’ウィングセグメント;及びc)連結されたヌクレオシドからなる3’ウィングセグメントを含む。ギャップセグメントは、5’ウィングセグメントと3’ウィングセグメントの間に位置し、各ウィングセグメントの各ヌクレオシドは修飾糖を含む。特定の実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは20個の連結されたヌクレオシドからなり、ギャップセグメントは10個の連結されたデオキシヌクレオシドからなり、5’ウィングセグメントは5個の連結されたヌクレオシドからなり、3’ウィングセグメントは5個の連結されたヌクレオシドからなり、各ウィングセグメントの各ヌクレオシドは2’−O−メトキシエチル糖を含み、各ヌクレオシド間結合はホスホロチオエート結合であり、各シトシンは5−メチルシトシンである。
特定の実施形態では、本発明の化合物又は組成物は、配列番号1〜4のいずれかの同じ長さの部分に相補的な少なくとも8個の連続核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する20個の連結されたヌクレオシドからなる修飾オリゴヌクレオチドを含み、修飾オリゴヌクレオチドは、a)10個の連結されたデオキシヌクレオシドからなるギャップセグメント;b)5個の連結されたヌクレオシドからなる5’ウィングセグメント;及びc)5個の連結されたヌクレオシドからなる3’ウィングセグメントを含む。ギャップセグメントは5’ウィングセグメントと3’ウィングセグメントの間に位置し、各ウィングセグメントの各ヌクレオシドは2’−O−メトキシエチル糖を含み、各ヌクレオシド間結合はホスホロチオエート結合であり、各シトシン残基は5−メチルシトシンである。
特定の実施形態は、CETPの発現を阻害するための方法、化合物、及び組成物を提供する。
特定の実施形態は、本明細書に記載の本発明の化合物を動物に投与することを含む、動物においてCETPの発現を低下させる方法を提供する。特定の実施形態では、化合物は、CETPを標的とする10〜30個のヌクレオシドが連結された長さの修飾オリゴヌクレオチドを含む。
特定の実施形態は、本明細書に記載の本発明の化合物を動物に投与することを含む、動物においてCETP活性を低下させる方法を提供する。特定の実施形態では、化合物は、CETPを標的とする10〜30個のヌクレオシドが連結された長さの修飾オリゴヌクレオチドを含む。
特定の実施形態は、本明細書に記載の本発明の化合物を動物に投与することを含む、動物においてHDL濃度を上昇させる及び/又はHDL活性を上昇させる方法を提供する。特定の実施形態では、化合物は、CETPを標的とする10〜30個のヌクレオシドが連結された長さの修飾オリゴヌクレオチドを含む。特定の実施形態では、HDL濃度及び/又はHDL活性が少なくとも5%、10%、20%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、又は100%上昇する。
特定の実施形態は、本明細書に記載の本発明の化合物を動物に投与することを含む、動物においてLDL、TG、又はグルコース濃度を低下させる方法を提供する。特定の実施形態では、化合物は、CETPを標的とする10〜30個のヌクレオシドが連結された長さの修飾オリゴヌクレオチドを含む。
特定の実施形態は、本明細書に記載の本発明の化合物を動物に投与することを含む、動物においてLDL/HDL比を下げる方法を提供する。特定の実施形態では、化合物は、CETPを標的とする10〜30個のヌクレオシドが連結された長さの修飾オリゴヌクレオチドを含む。
特定の実施形態は、本明細書に記載の本発明の化合物を動物に投与することを含む、動物において代謝性又は心血管系の疾患を防止又は改善する方法を提供する。特定の実施形態では、化合物は、CETPを標的とする10〜30個のヌクレオシドが連結された長さの修飾オリゴヌクレオチドを含む。特定の実施形態では、心血管系疾患はアテローム性動脈硬化症である。
特定の実施形態は、代謝性又は心血管系の疾患を有する動物を処置する方法であって、a)代謝性又は心血管系の疾患を有する前記動物を同定する工程、及びb)前記動物に修飾オリゴヌクレオチドを含む化合物を治療有効量投与する工程であって、前記修飾オリゴヌクレオチドが、20個の連結ヌクレオシドからなり且つ前記修飾オリゴヌクレオチドの全体を基準にした測定で配列番号1〜4のいずれかに対して少なくとも90%相補的な核酸塩基配列を有する、工程、を含む方法を提供する。
特定の実施形態では、動物に投与される治療有効量の化合物により、動物において代謝性疾患又は心血管系疾患が軽減される。特定の実施形態では、代謝性又は心血管系疾患は、肥満、糖尿病、アテローム性動脈硬化症、脂質異常症、冠動脈心疾患、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)、高脂肪酸血症、メタボリックシンドローム、又はその任意の組合せである。特定の実施形態では、心血管系疾患は、動脈瘤、アンギナ、不整脈、アテローム性動脈硬化症、脳血管疾患、冠動脈心疾患、高血圧、脂質異常症、高脂血症、又は高コレステロール血症である。脂質異常症は高脂血症、高コレステロール血症、又は高トリグリセリド血症であり得る。NAFLDは脂肪肝又は脂肪性肝炎であり得る。糖尿病は、2型糖尿病又は脂質異常症を伴う2型糖尿病であり得る。
特定の実施形態では、本発明の化合物の投与により、インスリン感受性、肝臓のインスリン感受性、若しくは心血管系の転帰が向上し得るか又はアテローム硬化性プラーク、動脈硬化病変、肥満、グルコース、脂質、グルコース抵抗性、インスリン抵抗性、若しくはこれらの任意の組合せが低減し得る。
特定の実施形態では、CETPは表1に示されるGenBank受託番号のいずれか(配列番号1〜6として本明細書に組み込まれている)で表される配列を有する。特定の実施形態では、CETPはGenBank受託番号NT_010498.15のヌクレオチド10609000〜10633000(配列番号4として本明細書に組み込まれている)で表されるヒト配列を有する。特定の実施形態では、CETPはGenBank受託番号NM_000078.1(配列番号2として本明細書に組み込まれている)で表されるヒトmRNA配列を有する。
特定の実施形態では、動物はヒトである。
特定の実施形態では、本発明の化合物又は組成物は第1の薬剤として指定される。特定の実施形態では、本発明の方法は、第1及び第2の薬剤を投与することを含む。特定の実施形態では、第1の薬剤及び第2の薬剤は共投与される。特定の実施形態では、第1の薬剤及び第2の薬剤は逐次又は間欠的に共投与される。
特定の実施形態では、第2の薬剤はグルコース低下剤である。グルコース低下剤には、限定されるものではないが、治療的なライフスタイル変化、PPARアゴニスト、ジペプチジルペプチダーゼ(IV)阻害剤、GLP−1アナログ、インスリン若しくはインスリンアナログ、インスリン分泌促進物質、SGLT2阻害剤、ヒトアミリンアナログ、ビグアニド、αグルコシダーゼ阻害剤、又はその組合せが含まれ得る。グルコース低下剤には、限定されるものではないが、メトホルミン、スルホニル尿素、ロシグリタゾン、メグリチニド、チアゾリジンジオン、αグルコシダーゼ阻害剤、又はその組合せが含まれ得る。スルホニル尿素は、アセトヘキサミド、クロルプロパミド、トルブタミド、トラザミド、グリメピリド、グリピジド、グリブリド、又はグリクラジドであり得る。メグリチニドはナテグリニド又はレパグリニドであり得る。チアゾリジンジオンはピオグリタゾン又はロシグリタゾンであり得る。αグルコシダーゼはアカルボース又はミグリトールであり得る。
特定の実施形態では、第2の薬剤は脂質低下療法である。特定の実施形態では、第2の薬剤はLDL低下療法である。特定の実施形態では、第2の薬剤はTG低下療法である。特定の実施形態では、第2の薬剤はコレステロール低下療法である。特定の実施形態では、脂質低下療法は、限定されるものではないが、治療的なライフスタイルの変化、スタチン、フィブラート、又はMTP阻害剤を含み得る。
特定の実施形態では、投与は非経口投与を含む。
特定の実施形態は、動物においてCETPを低下させるための本明細書に記載されている化合物の使用を提供する。特定の実施形態では、化合物は、配列番号1〜4のいずれかに示されるCETPを標的とする10〜30個のヌクレオシドが連結された長さの修飾オリゴヌクレオチドを含む。
特定の実施形態は、動物においてHDL及び/又はHDL活性を上昇させるための本明細書に記載されている化合物の使用を提供する。特定の実施形態では、化合物は、配列番号1〜4のいずれかに示されるCETPを標的とする10〜30個のヌクレオシドが連結された長さの修飾オリゴヌクレオチドを含む。
特定の実施形態は、動物においてLDL、TG、又はグルコース濃度を低下させるための本明細書に記載されている化合物の使用を提供する。特定の実施形態では、化合物は、配列番号1〜4のいずれかに示されるCETPを標的とする10〜30個のヌクレオシドが連結された長さの修飾オリゴヌクレオチドを含む。
特定の実施形態は、動物において代謝性疾患又は心血管系疾患又はその症状の1又は複数の処置、改善、遅延、又は防止のための本明細書に記載されている化合物の使用を提供する。特定の実施形態では、化合物は、配列番号1〜4のいずれかに示されるCETPを標的とする10〜30個のヌクレオシドが連結された長さの修飾オリゴヌクレオチドを含む。
特定の実施形態は、代謝性疾患、心血管系疾患、又はその症状の1又は複数の処置、改善、遅延、又は防止のための医薬の製造における本明細書に記載されている化合物の使用を提供する。特定の実施形態では、化合物は、配列番号1〜4のいずれかに示されるCETPを標的とする10〜30個のヌクレオシドが連結された長さの修飾オリゴヌクレオチドを含む。
特定の実施形態は、本明細書に記載されている代謝性疾患、心血管系疾患、又はその症状の1又は複数を処置、防止、又は改善するためのキットであって、a)本明細書に記載の化合物;及び必要に応じてb)本明細書に記載の追加的薬剤又は療法を含む、キットを提供する。キットは、キットを使用して代謝性疾患又は心血管系疾患の1又は複数を処置、防止、又は改善するための取扱説明書又はラベルを更に含み得る。
アンチセンス化合物
オリゴマー化合物には、限定されるものではないが、オリゴヌクレオチド、オリゴヌクレオシド、オリゴヌクレオチドアナログ、オリゴヌクレオチド模倣物、アンチセンス化合物、アンチセンスオリゴヌクレオチド、及びsiRNAが含まれる。オリゴマー化合物は、標的核酸に対して「アンチセンス」であり得、これは、水素結合により標的核酸にハイブリダイゼーションできることを意味する。
オリゴマー化合物には、限定されるものではないが、オリゴヌクレオチド、オリゴヌクレオシド、オリゴヌクレオチドアナログ、オリゴヌクレオチド模倣物、アンチセンス化合物、アンチセンスオリゴヌクレオチド、及びsiRNAが含まれる。オリゴマー化合物は、標的核酸に対して「アンチセンス」であり得、これは、水素結合により標的核酸にハイブリダイゼーションできることを意味する。
特定の実施形態では、アンチセンス化合物は、5’から3’への方向で書いた時に、それが標的とする標的核酸の標的セグメントの逆向き相補体を含む核酸塩基配列を有する。特定のそのような実施形態では、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、5’から3’への方向で書いた時に、それが標的とする標的核酸の標的セグメントの逆向き相補体を含む核酸塩基配列を有する。
特定の実施形態では、CETP核酸を標的とするアンチセンス化合物の長さは10〜30ヌクレオチドである。言い換えると、アンチセンス化合物は10〜30個の連結核酸塩基である。別の実施形態では、アンチセンス化合物は、8〜80、10〜80、12〜50、15〜30、18〜24、19〜22、又は20個の連結された核酸塩基からなる修飾オリゴヌクレオチドを含む。特定のそのような実施形態では、アンチセンス化合物は、長さが8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、若しくは80個、又は上記値の任意の2つにより定義される範囲の連結された核酸塩基からなる修飾オリゴヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、アンチセンス化合物はアンチセンスオリゴヌクレオチドである。
特定の実施形態では、アンチセンス化合物は短縮又は切断された修飾オリゴヌクレオチドを含む。短縮又は切断された修飾オリゴヌクレオチドは、1個のヌクレオシドが、5’末端から欠失していてもよく(5’切断)、中央部分から欠失していてもよく、3’末端から欠失していてもよい(3’切断)。短縮又は切断されたオリゴヌクレオチドは5’末端から2以上のヌクレオシドが欠失していてもよく、中央部分から2以上のヌクレオシドが欠失していてもよく、3’末端から2以上のヌクレオシドが欠失していてもよい。特定の実施形態では、例えば、5’末端から1又は複数のヌクレオシドが欠失しており且つ3’末端から1又は複数のヌクレオシドが欠失しているアンチセンス化合物中で、欠失ヌクレオシドは修飾オリゴヌクレオチド全体に分散していてもよい。
延長オリゴヌクレオチド中に1個の付加的ヌクレオシドが存在する場合、付加的ヌクレオシドは、オリゴヌクレオチドの5’末端、3’末端、又は中央部分に位置し得る。2以上の付加的ヌクレオシドが存在する場合、例えば2個のヌクレオシドがオリゴヌクレオチドの中央部分、5’末端(5’付加)、又は3’末端(3’付加)に付加されたオリゴヌクレオチドにおいて、付加されたヌクレオシドは互いに隣接してもよい。あるいは、付加されたヌクレオシドは、例えば1又は複数のヌクレオシドが5’末端に付加され、1又は複数のヌクレオシドが3’末端に付加され、且つ/又は1又は複数のヌクレオシドが中央部分に付加されたオリゴヌクレオチドにおいて、アンチセンス化合物の全体に分散し得る。
活性を消失させることなく、アンチセンスオリゴヌクレオチド等のアンチセンス化合物の長さを長くするか短くすること及び/又はミスマッチ塩基を導入することが可能である。例えば、Woolf et al. (Proc. Natl. Acad. Sci. USA 89:7305−7309, 1992)は、長さが13〜25核酸塩基の一連のアンチセンスオリゴヌクレオチドが卵母細胞注射モデルにおいて標的RNAに切断を導入する能力を調べている。アンチセンスオリゴヌクレオチドの末端近くに8又は11個のミスマッチ塩基を有する長さ25核酸塩基のアンチセンスオリゴヌクレオチドは、ミスマッチを含まないアンチセンスオリゴヌクレオチドより程度は低かったが、標的mRNAの特異的切断を方向付けることができた。同様に、1又は3個のミスマッチを有するものを含む13核酸塩基のアンチセンスオリゴヌクレオチドを用いても標的特異的切断が実現された。
Gautschi et al (J. Natl. Cancer Inst. 93:463−471, March 2001)は、bcl−2 mRNAに100%の相補性を有し且つbcl−xL mRNAに対して3個のミスマッチを有するオリゴヌクレオチドがインビトロ及びインビボでbcl−2及びbcl−xLの両方の発現を低下させる能力を実証した。更に、このオリゴヌクレオチドはインビボで強力な抗腫瘍活性を示した。
Maher and Dolnick (Nuc. Acid. Res. 16:3341−3358, 1988)では、一連のタンデム型14核酸塩基アンチセンスオリゴヌクレオチド並びに2又は3個のタンデム型アンチセンスオリゴヌクレオチドの配列で構成されるそれぞれ28及び42核酸塩基のアンチセンスオリゴヌクレオチドがヒトDHFRの翻訳を停止させる能力をウサギ網状赤血球アッセイで調べている。3種類の14核酸塩基アンチセンスオリゴヌクレオチドのそれぞれは単独で、28又は42核酸塩基のアンチセンスオリゴヌクレオチドほどではないが、翻訳を阻害することができた。
アンチセンス化合物モチーフ
特定の実施形態では、CETP核酸を標的とするアンチセンス化合物は、阻害活性の上昇、標的核酸への結合親和性の増大、又は生体内ヌクレアーゼによる分解に対する抵抗性等の特性をアンチセンス化合物に付与するパターン又はモチーフ状に配置された化学的に修飾されたサブユニットを有する。
特定の実施形態では、CETP核酸を標的とするアンチセンス化合物は、阻害活性の上昇、標的核酸への結合親和性の増大、又は生体内ヌクレアーゼによる分解に対する抵抗性等の特性をアンチセンス化合物に付与するパターン又はモチーフ状に配置された化学的に修飾されたサブユニットを有する。
キメラアンチセンス化合物は通常、ヌクレアーゼ分解に対する抵抗性の増大、細胞取込みの増加、標的核酸への結合親和性の増大、及び/又は阻害活性の上昇を付与するように修飾された少なくとも1つの領域を含む。キメラアンチセンス化合物の第2の領域が、RNA:DNA二本鎖のRNA鎖を切断する細胞内エンドヌクレアーゼRNase Hの基質となってもよい。
ギャップマーモチーフを有するアンチセンス化合物はキメラアンチセンス化合物と見なされる。ギャップマー中、RNasa H切断を支援する複数のヌクレオチドを有する内部領域が、内部領域のヌクレオシドとは化学的に異なるヌクレオチドを有する外部領域間に位置する。ギャップマーモチーフを有するアンチセンスオリゴヌクレオチドの場合、ギャップセグメントが通常エンドヌクレアーゼ切断の基質となり、ウィングセグメントは修飾ヌクレオシドを含む。特定の実施形態では、ギャップマーの領域は、各別個の領域を含む糖部分の種類によって区別される。ギャップマーの領域を区別するために使用される糖部分の種類は、いくつかの実施形態では、β−D−リボヌクレオシド、β−D−デオキシリボヌクレオシド、2’−修飾ヌクレオシド(そのような2’−修飾ヌクレオシドには、とりわけ2’−MOE及び2’−O−CH3が含まれ得る)、及び二環式糖修飾ヌクレオシド(そのような二環式糖修飾ヌクレオシドには4’−(CH2)n−O−2’架橋(式中n=1又はn=2)を有するものが含まれ得る)を含み得る。好ましくは、別個の領域のぞれぞれは同じ糖部分を含む。ウィング−ギャップ−ウィングモチーフはしばしば、「X−Y−Z」(式中、「X」は5’ウィング領域の長さを表し、「Y」はギャップ領域の長さを表し、「Z」は3’ウィング領域の長さを表す)で表される。本発明において、「X−Y−Z」で表されるギャップマーは、5’ウィングセグメント及び3’ウィングセグメントのそれぞれにギャップセグメントがすぐ隣接して位置するような配置である。したがって、5’ウィングセグメントとギャップセグメントの間又はギャップセグメントと3’ウィングセグメントの間には介在ヌクレオチドは存在しない。本明細書に記載されているアンチセンス化合物のいずれもギャップマーモチーフを有し得る。いくつかの実施形態では、X及びZが同じであり、別の実施形態では、これらは異なる。好ましい実施形態では、Yは8〜15ヌクレオチドである。X、Y、又はZは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、又はそれ以上のヌクレオチドのいずれであってもよい。したがって、ギャップマーには、限定されるものではないが、例えば5−10−5、4−8−4、4−12−3、4−12−4、3−14−3、2−13−5、2−16−2、1−18−1、3−10−3、2−10−2、1−10−1、2−8−2、6−8−6、5−8−5、1−8−1、2−6−2、2−13−2、1−8−2、2−8−3、3−10−2、1−18−2、又は2−18−2が含まれる。
特定の実施形態では、「ウィングマー」モチーフとしてのアンチセンス化合物は、ウィング−ギャップ又はギャップ−ウィング配置、すなわちギャップマー配置での上記のX−Y又はY−Z配置を有する。したがって、ウィングマー配置は、限定されるものではないが、例えば5−10、8−4、4−12、12−4、3−14、16−2、18−1、10−3、2−10、1−10、8−2、2−13、又は5−13を含む。
特定の実施形態では、CETP核酸を標的とするアンチセンス化合物は、5−10−5ギャップマーモチーフを有する。
特定の実施形態では、CETP核酸を標的とするアンチセンス化合物はギャップ拡張モチーフを有する。
標的核酸、標的領域、及びヌクレオチド配列
CETPをコードするヌクレオチド配列には、限定されるものではないが、以下のものが含まれる:GenBank受託番号M30185.1(本明細書に配列番号1として組み込まれている)、GenBank受託番号NM_000078.1(本明細書に配列番号2として組み込まれている)、GenBank受託番号M83573.1(本明細書に配列番号3として組み込まれている)、又はGenBank受託番号NT_010498.15のヌクレオチド10609000〜10633000(本明細書に配列番号4として組み込まれている)で示される配列。本明細書に含まれる実施例中の各配列番号に示される配列は、糖部分、ヌクレオシド間結合、又は核酸塩基の如何なる修飾についても独立していると理解される。したがって、配列番号により定義されるアンチセンス化合物は、独立して、糖部分、ヌクレオシド間結合、又は核酸塩基への1又は複数の修飾を含み得る。Isis番号(Isis No)により記載されるアンチセンス化合物は核酸塩基の配列及びモチーフの組合せを示す。
CETPをコードするヌクレオチド配列には、限定されるものではないが、以下のものが含まれる:GenBank受託番号M30185.1(本明細書に配列番号1として組み込まれている)、GenBank受託番号NM_000078.1(本明細書に配列番号2として組み込まれている)、GenBank受託番号M83573.1(本明細書に配列番号3として組み込まれている)、又はGenBank受託番号NT_010498.15のヌクレオチド10609000〜10633000(本明細書に配列番号4として組み込まれている)で示される配列。本明細書に含まれる実施例中の各配列番号に示される配列は、糖部分、ヌクレオシド間結合、又は核酸塩基の如何なる修飾についても独立していると理解される。したがって、配列番号により定義されるアンチセンス化合物は、独立して、糖部分、ヌクレオシド間結合、又は核酸塩基への1又は複数の修飾を含み得る。Isis番号(Isis No)により記載されるアンチセンス化合物は核酸塩基の配列及びモチーフの組合せを示す。
特定の実施形態では、標的領域は、標的核酸の構造的に定義される領域である。例えば、標的領域には、3’UTR、5’UTR、エクソン、イントロン、エクソン/イントロン接合部、コード領域、翻訳開始領域、翻訳終結領域、又はその他の定義された核酸領域が含まれ得る。CETPの構造的に定義された領域は、NCBI等の配列データベースの受託番号により得ることができ、そのような情報を参照により本明細書に援用する。特定の実施形態では、標的領域は、標的領域内の1つの標的セグメントの5’標的部位から標的領域内の別の標的セグメントの3’標的部位までの配列を含み得る。
特定の実施形態では、「標的セグメント」は、核酸内の標的領域のより小さなサブ部分である。例えば、標的セグメントは、1又は複数のアンチセンス化合物の標的となる標的核酸のヌクレオチドの配列であり得る。「5’標的部位」とは、標的セグメントの最も5’側のヌクレオチドを指す。「3’標的部位」とは、標的セグメントの最も3’側のヌクレオチドを指す。
ターゲティングは、所望の効果が生じるようにアンチセンス化合物がハイブリダイズする少なくとも1つの標的セグメントの決定を含む。特定の実施形態では、所望の効果は、mRNA標的核酸レベルの低下である。特定の実施形態では、所望の効果は、標的核酸によってコードされるタンパク質レベルの低下又は標的核酸に関連する表現型の変化である。
標的領域は1又は複数の標的セグメントを含み得る。標的領域内の複数の標的セグメントが重なっていてもよい。あるいは、それらは重なっていなくてもよい。特定の実施形態では、標的領域内の標的セグメントは約300以下のヌクレオチドで隔てられている。特定の実施形態では、標的領域内の標的セグメントは、標的核酸上で、250、200、150、100、90、80、70、60、50、40、30、20、若しくは10ヌクレオチド;約250、200、150、100、90、80、70、60、50、40、30、20、若しくは約10ヌクレオチド;250、200、150、100、90、80、70、60、50、40、30、20、若しくは10ヌクレオチド以下;又は約250、200、150、100、90、80、70、60、50、40、30、20、若しくは10ヌクレオチド以下、又は上記値の任意の2つにより定義される範囲の数のヌクレオチドで隔てられている。特定の実施形態では、標的領域内の標的セグメントは、標的核酸上で、5以下又は約5以下のヌクレオチドで隔てられている。特定の実施形態では、標的セグメントは連続している。本明細書に記載されている5’標的部位又は3’標的部位のいずれかが開始核酸である範囲により定義される標的領域が考えられる。
好適な標的セグメントは5’UTR、コード領域、3’UTR、イントロン、エクソン、又はエクソン/イントロン接合部内に見出すことができる。開始コドン又は終止コドンを含む標的セグメントも好適な標的セグメントである。ある好適な標的セグメントは、特に開始コドン又は終止コドン等の特定の構造的に定義される領域を含まないことができる。
好適な標的セグメントの決定は、標的核酸の配列とゲノム中の他の配列との比較を含み得る。例えば、BLASTアルゴリズムを用いて種々の核酸間の類似領域を同定することができる。この比較により、選択された標的核酸以外の配列(すなわち、非標的配列又は標的から離れた配列)に非特異的にハイブリダイズし得るアンチセンス化合物配列の選択を防ぐことができる。
活性標的領域内のアンチセンス化合物の活性(例えば標的核酸レベルの低下パーセントにより定義される)は様々であり得る。特定の実施形態では、CETP mRNAレベルの低下がCETPタンパク質発現の阻害を示す。CETPタンパク質レベルの低下も標的mRNA発現の阻害を示す。更に、表現型の変化、例えば炎症促進性サイトカイン又はグルコースの濃度低下も、CETPのmRNA及び/又はタンパク質発現の阻害を示し得る。
ハイブリダイゼーション
いくつかの実施形態では、本明細書に記載のアンチセンス化合物とCETP核酸の間でハイブリダイゼーションが起こる。最も一般的なハイブリダイゼーション機構には、核酸分子の相補的核酸塩基間での水素結合(例えば、ワトソン−クリック、フーグスティーン、又は逆フーグスティーン水素結合)が関与する。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載のアンチセンス化合物とCETP核酸の間でハイブリダイゼーションが起こる。最も一般的なハイブリダイゼーション機構には、核酸分子の相補的核酸塩基間での水素結合(例えば、ワトソン−クリック、フーグスティーン、又は逆フーグスティーン水素結合)が関与する。
ハイブリダイゼーションは種々の条件下で起こり得る。ストリンジェントな条件下は、配列により異なり、ハイブリダイズされる核酸分子の性質及び組成により決定される。
配列が標的核酸に特異的にハイブリダイズできるかどうか決定する方法は当該技術分野で周知である(Sambrooke and Russell, Molecular Cloning: A Laboratory Manual, 3rd Ed., 2001)。特定の実施形態では、本明細書に記載のアンチセンス化合物はCETP核酸と特異的にハイブリダイズすることができる。
相補性
アンチセンス化合物及び標的核酸は、アンチセンス化合物の十分な数の核酸塩基が標的核酸の対応する核酸塩基と水素結合して所望の効果(例えば、CETP核酸等の標的核酸のアンチセンス阻害)を生じさせることができる場合、互いに相補的である。
アンチセンス化合物及び標的核酸は、アンチセンス化合物の十分な数の核酸塩基が標的核酸の対応する核酸塩基と水素結合して所望の効果(例えば、CETP核酸等の標的核酸のアンチセンス阻害)を生じさせることができる場合、互いに相補的である。
アンチセンス化合物は、介在又は隣接するセグメントがハイブリダイゼーション事象に関与しないようにCETP核酸の1又は複数のセグメントにわたってハイブリダイズすることができる(例えば、ループ構造、ミスマッチ、又はヘアピン構造)。
特定の実施形態では、本明細書に記載のアンチセンス化合物又はその特定の部分は、CETP核酸、標的領域、標的セグメント、又はその特定の部分に70%、75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又は100%相補的であるか、少なくとも70%、75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又は100%相補的である。アンチセンス化合物の標的核酸との相補性パーセントは、ルーチンな方法を用いて決定することができる。
例えば、アンチセンス化合物の20核酸塩基のうちの18個が標的領域に相補的であってそのため特異的にハイブリダイズするアンチセンス化合物は、90パーセントの相補性となる。この例では、残りの非相補的核酸塩基は、クラスターを形成してもよく、相補的核酸塩基により散在させられていてもよく、互いに又は相補的核酸塩基と連続していなくてもよい。したがって、長さが18核酸塩基で、標的核酸に対して完全に相補的な2つの領域に隣接される4個の非相補的核酸塩基を有するアンチセンス化合物は、標的核酸との全体的相補性が77.8%になるので、本発明の範囲に含まれる。アンチセンス化合物の、標的核酸の一領域との相補性パーセントは、当該技術分野で公知のBLASTプログラム(basic local alignment search tools)及びPowerBLASTプログラムを用いてルーチンに決定することができる(Altschul et al., J. Mol. Biol., 1990, 215, 403 410; Zhang and Madden, Genome Res., 1997, 7, 649 656)。パーセント相同性、配列同一性、又は相補性は、例えば、Smith and Waterman (Adv. Appl. Math., 1981, 2, 482 489)のアルゴリズムを用いるGapプログラム(Wisconsin Sequence Analysis Package, Version 8 for Unix;Genetics Computer Group、ウィスコンシン州マディソン、ユニバーシティー・リサーチ・パーク)をデフォルトの設定で用いて決定することができる。
特定の実施形態では、本明細書に記載のアンチセンス化合物又はその特定の部分は、標的核酸又はその特定の部分に完全に相補的(すなわち100%相補的)である。例えば、アンチセンス化合物は、CETP核酸、又は標的領域、又は標的セグメント、又はその標的配列に完全に相補的であり得る。本発明において、「完全に相補的」とは、アンチセンス化合物の各核酸塩基が標的核酸の対応する核酸塩基と正確に塩基対形成できることを意味する。例えば、20核酸塩基のアンチセンス化合物は、長さが400核酸塩基の標的配列に対して、アンチセンス化合物に対して完全に相補的な標的核酸の対応する20核酸塩基部分がありさえすれば、完全に(100%)相補的である。完全に相補的とは、第1及び/又は第2の核酸の特定の部分に言及しても使用され得る。例えば、30核酸塩基のアンチセンス化合物の20核酸塩基部分は、長さが400核酸塩基の標的配列に「完全に相補的」であり得る。30核酸塩基オリゴヌクレオチドの20核酸塩基部分は、アンチセンス化合物の20核酸塩基部分に各核酸塩基が相補的である対応する20核酸塩基部分を標的配列が有していれば、標的配列に「完全に相補的」である。同時に、アンチセンス化合物の残りの10核酸塩基も標的配列に相補的であるかどうかに応じて、30核酸塩基アンチセンス化合物全体が標的配列に完全に相補的であり得る。
非相補的核酸塩基の位置は、アンチセンス化合物の5’末端又は3’末端であり得る。あるいは、非相補的核酸塩基はアンチセンス化合物の内部の位置にあり得る。2以上の非相補的核酸塩基が存在する場合、これらは、連続(すなわち連結されている)であってもよく、非連続であってもよい。一実施形態では、非相補的核酸塩基はギャップマーアンチセンスオリゴヌクレオチドのウィングセグメント中に位置する。
特定の実施形態では、長さが10、12、13、14、15、16、17、18、19、又は20核酸塩基であるか10、12、13、14、15、16、17、18、19、又は20核酸塩基までであるアンチセンス化合物は、CETP核酸又はその特定の部分等の標的核酸に対して4個以下、3個以下、2個以下、又は1個以下の非相補的核酸塩基を含む。
特定の実施形態では、長さが10、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、又は30核酸塩基であるか10、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、又は30核酸塩基までであるアンチセンス化合物は、CETP核酸又はその特定の部分等の標的核酸に対して6個以下、5個以下、4個以下、3個以下、2個以下、又は1個以下の非相補的核酸塩基を含む。
本明細書に記載のアンチセンス化合物には、標的核酸の一部に相補的なものも含まれる。本発明において、「一部」又は「部分」とは、標的核酸の領域又はセグメント内の所定の数の連続(すなわち連結された)核酸塩基を指す。「一部」又は「部分」はまた、アンチセンス化合物の所定の数の連続核酸塩基を指すこともある。特定の実施形態では、アンチセンス化合物は標的セグメントの少なくとも8核酸塩基部分に相補的である。特定の実施形態では、アンチセンス化合物は標的セグメントの少なくとも10核酸塩基部分に相補的である。特定の実施形態では、アンチセンス化合物は標的セグメントの少なくとも15核酸塩基部分に相補的である。標的セグメントの少なくとも8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、若しくはそれ以上の核酸塩基部分又はこれらの値の任意の2つにより定義される範囲に相補的なアンチセンス化合物も想定内である。
同一性
本明細書に記載のアンチセンス化合物は、特定のヌクレオチド配列、配列番号、又は特定のIsis番号で表される化合物の配列、又はその一部に対して所定の同一性パーセントを有してもよい。本発明において、アンチセンス化合物は、同じ核酸塩基対形成能力を有すれば、本明細書に開示されている配列と同一である。例えば、ウラシル及びチミジンはどちらもアデニンと対形成するため、開示されているDNAのチミジンの代わりにウラシルを含むRNAは、DNA配列と同一と見なされる。本明細書に記載のアンチセンス化合物の短縮又は延長された形態及び本明細書に記載のアンチセンス化合物と同一でない塩基を有する化合物も想定内である。同一でない塩基は互いに隣接してもよく、アンチセンス化合物全体に分散していてもよい。アンチセンス化合物の同一性パーセントは、比較対象の配列に対して同一の塩基対形成を有する塩基の数を基準に計算される。
本明細書に記載のアンチセンス化合物は、特定のヌクレオチド配列、配列番号、又は特定のIsis番号で表される化合物の配列、又はその一部に対して所定の同一性パーセントを有してもよい。本発明において、アンチセンス化合物は、同じ核酸塩基対形成能力を有すれば、本明細書に開示されている配列と同一である。例えば、ウラシル及びチミジンはどちらもアデニンと対形成するため、開示されているDNAのチミジンの代わりにウラシルを含むRNAは、DNA配列と同一と見なされる。本明細書に記載のアンチセンス化合物の短縮又は延長された形態及び本明細書に記載のアンチセンス化合物と同一でない塩基を有する化合物も想定内である。同一でない塩基は互いに隣接してもよく、アンチセンス化合物全体に分散していてもよい。アンチセンス化合物の同一性パーセントは、比較対象の配列に対して同一の塩基対形成を有する塩基の数を基準に計算される。
特定の実施形態では、アンチセンス化合物又はその一部は、本明細書に開示されているアンチセンス化合物又は配列番号又はその一部の1又は複数と、少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、又は100%同一である。
修飾
ヌクレオシドとは塩基と糖が結合したものである。ヌクレオシドの核酸塩基(塩基としても知られる)部分は通常、ヘテロ環塩基部分である。ヌクレオチドとはヌクレオシドの糖部分に共有結合したリン酸基を更に含むヌクレオシドである。ペントフラノシル糖を含むヌクレオシドでは、リン酸基は糖の2’、3’、又は5’ヒドロキシル部分に結合し得る。オリゴヌクレオチドの形成は、隣接するヌクレオシドが互いに共有結合して線状高分子オリゴヌクレオチドが形成されることによる。オリゴヌクレオチド構造内で、リン酸基は通常、オリゴヌクレオチドのヌクレオシド間結合を形成していると言われる。
ヌクレオシドとは塩基と糖が結合したものである。ヌクレオシドの核酸塩基(塩基としても知られる)部分は通常、ヘテロ環塩基部分である。ヌクレオチドとはヌクレオシドの糖部分に共有結合したリン酸基を更に含むヌクレオシドである。ペントフラノシル糖を含むヌクレオシドでは、リン酸基は糖の2’、3’、又は5’ヒドロキシル部分に結合し得る。オリゴヌクレオチドの形成は、隣接するヌクレオシドが互いに共有結合して線状高分子オリゴヌクレオチドが形成されることによる。オリゴヌクレオチド構造内で、リン酸基は通常、オリゴヌクレオチドのヌクレオシド間結合を形成していると言われる。
アンチセンス化合物への修飾は、ヌクレオシド間結合、糖部分、又は核酸塩基への置換又は変化を含む。修飾アンチセンス化合物は、例えば細胞取込みの増加、核酸標的への親和性の増大、ヌクレアーゼの存在下における安定性の増大、又は阻害活性の上昇等の所望の特性により、天然型よりも好ましいことが多い。
化学修飾ヌクレオシドを用いて、その標的核酸への短縮又は切断されたアンチセンスオリゴヌクレオチドの結合親和性を増大させることができる。その結果、多くの場合、そのような化学修飾ヌクレオシドを有する、より短いアンチセンス化合物を用いて、同等な結果を得ることができる。
修飾ヌクレオシド間結合
RNA及びDNAの天然のヌクレオシド間結合は3’→5’ホスホジエステル結合である。例えば細胞取込みの増加、標的核酸への親和性の増大、及びヌクレアーゼ存在下での安定性増大等の所望の特性のため、天然のヌクレオシド間結合を有するアンチセンス化合物よりも1又は複数の修飾された(すなわち非天然)ヌクレオシド間結合を有するアンチセンス化合物が選択されることが多い。
RNA及びDNAの天然のヌクレオシド間結合は3’→5’ホスホジエステル結合である。例えば細胞取込みの増加、標的核酸への親和性の増大、及びヌクレアーゼ存在下での安定性増大等の所望の特性のため、天然のヌクレオシド間結合を有するアンチセンス化合物よりも1又は複数の修飾された(すなわち非天然)ヌクレオシド間結合を有するアンチセンス化合物が選択されることが多い。
修飾ヌクレオシド間結合を有するオリゴヌクレオチドには、リン原子を保持しているヌクレオシド間結合及びリン原子を有さないヌクレオシド間結合が含まれる。代表的なリン含有ヌクレオシド間結合としては、限定されるものではないが、ホスホジエステル、ホスホトリエステル、メチルホスホネート、ホスホロアミダート(phosphoramidate)、及びホスホロチオエートが含まれる。リン含有結合及びリン非含有結合の調製方法は周知である。
特定の実施形態では、CETP核酸を標的とするアンチセンス化合物は1又は複数の修飾ヌクレオシド間結合を含む。特定の実施形態では、修飾ヌクレオシド間結合はホスホロチオエート結合である。特定の実施形態では、アンチセンス化合物の各ヌクレオシド間結合はホスホロチオエートヌクレオシド間結合である。
修飾糖部分
本発明のアンチセンス化合物は、糖基が修飾された1又は複数のヌクレオシドを含んでもよい。そのような糖修飾ヌクレオシドは、ヌクレアーゼ安定性の増大、結合親和性の増大、又は何らかのその他の有益な生物学的性質をアンチセンス化合物に付与し得る。特定の実施形態では、ヌクレオシドは、化学修飾されたリボフラノース環部分を含む。化学修飾リボフラノース環の例としては、限定されるものではないが、置換基の付加(5’及び2’置換基;二環式核酸(BNA)を形成するための非ジェミナル環原子の架橋を含む)S、N(R)、又はC(R1)(R)2(R=H、C1−C12アルキル又は保護基)によるリボシル環酸素原子の置換;及びその組合せが含まれる。化学修飾糖の例としては、2’−F−5’−メチル置換ヌクレオシド(他の5’,2’−ビス置換ヌクレオシドについては2008年8月21日に公開された国際出願公開第2008/101157号参照)、2’部位における更なる置換を伴うリボシル環酸素原子のSによる置換(2005年6月16日に公開された米国特許出願第2005/0130923号参照)、又はBNAの5’置換(LNAが例えば5’メチル又は5’−ビニル基で置換されている2007年11月22日に公開された国際出願公開第2007/134181号参照)が含まれる。
本発明のアンチセンス化合物は、糖基が修飾された1又は複数のヌクレオシドを含んでもよい。そのような糖修飾ヌクレオシドは、ヌクレアーゼ安定性の増大、結合親和性の増大、又は何らかのその他の有益な生物学的性質をアンチセンス化合物に付与し得る。特定の実施形態では、ヌクレオシドは、化学修飾されたリボフラノース環部分を含む。化学修飾リボフラノース環の例としては、限定されるものではないが、置換基の付加(5’及び2’置換基;二環式核酸(BNA)を形成するための非ジェミナル環原子の架橋を含む)S、N(R)、又はC(R1)(R)2(R=H、C1−C12アルキル又は保護基)によるリボシル環酸素原子の置換;及びその組合せが含まれる。化学修飾糖の例としては、2’−F−5’−メチル置換ヌクレオシド(他の5’,2’−ビス置換ヌクレオシドについては2008年8月21日に公開された国際出願公開第2008/101157号参照)、2’部位における更なる置換を伴うリボシル環酸素原子のSによる置換(2005年6月16日に公開された米国特許出願第2005/0130923号参照)、又はBNAの5’置換(LNAが例えば5’メチル又は5’−ビニル基で置換されている2007年11月22日に公開された国際出願公開第2007/134181号参照)が含まれる。
修飾糖部分を有するヌクレオシドの例としては、限定されるものではないが、5’−ビニル、5’−メチル(R又はS)、4’−S、2’−F、2’−OCH3、2’−OCH2CH3、2’−OCH2CH2F、及び2’−O(CH2)2OCH3置換基を含むヌクレオシドが含まれる。2’位の置換基は、アリル、アミノ、アジド、チオ、O−アリル、O−C1−C10アルキル、OCF3、O(CH2)2SCH3、O(CH2)2−O−N(Rm)(Rn)、及びO−CH2−C(=O)−N(Rm)(Rn)(式中、各Rm及びRnは、独立して、H又は置換若しくは未置換C1−C10アルキルである)から選択することもできる。
本発明において、「二環式(bicyclic)ヌクレオシド」とは、二環式糖部分を含む修飾ヌクレオシドを指す。二環式ヌクレオシドの例としては、限定されるものではないが、4’と2’リボシル環原子の間に架橋を含むヌクレオシドが含まれる。特定の実施形態では、本明細書に記載のアンチセンス化合物は、架橋が4’→2’の二環式ヌクレオシドを含む1又は複数の二環式ヌクレオシドを含む。そのような4’→2’二環式ヌクレオシドの例としては、限定されるものではないが、以下の式のいずれかが含まれる:4’−(CH2)−O−2’(LNA);4’−(CH2)−S−2’;4’−(CH2)2−O−2’(ENA);4’−CH(CH3)−O−2’、及び4’−CH(CH2OCH3)−O−2’、及びそのアナログ(2008年7月15日に発行された米国特許第7,399,845号参照);4’−C(CH3)(CH3)−O−2’及びそのアナログ、(2009年1月8日に公開された国際出願公開第2009/006478号参照);4’−CH2−N(OCH3)−2’及びそのアナログ(2008年12月11日に公開された国際出願公開第2008/150729号参照);4’−CH2−O−N(CH3)−2’(2004年9月2日に公開された米国特許出願公開第2004/0171570号参照);4’−CH2−N(R)−O−2’(式中、RはH、C1−C12アルキル、又は保護基である)(2008年9月23日に発行された米国特許第7,427,672号参照);4’−CH2−C(H)(CH3)−2’(Chattopadhyaya, et al., J. Org. Chem.,2009, 74, 118−134参照);並びに4’−CH2−C(=CH2)−2’及びそのアナログ(2008年12月8日に公開された国際出願公開第2008/154401号参照)が含まれる。また、例えば、Singh et al., Chem. Commun., 1998, 4, 455−456;Koshkin et al., Tetrahedron, 1998, 54, 3607−3630;Wahlestedt et al., Proc. Natl. Acad. Sci. U. S. A., 2000, 97, 5633−5638;Kumar et al., Bioorg. Med. Chem. Lett., 1998, 8, 2219−2222;Singh et al., J. Org. Chem., 1998, 63, 10035−10039;Srivastava et al., J. Am. Chem. Soc., 129(26) 8362−8379 (Jul. 4, 2007);Elayadi et al., Curr. Opinion Invens. Drugs, 2001, 2, 558−561;Braasch et al., Chem. Biol., 2001, 8, 1−7;Orum et al., Curr. Opinion Mol. Ther., 2001, 3, 239−243;米国特許第7,053,207号、同第6,268,490号、同第6,770,748号、同第6,794,499号、同第7,034,133号、同第6,525,191号、同第6,670,461号、及び同第7,399,845号;国際公開第2004/106356号、同第1994/14226号、同第2005/021570号、及び同第2007/134181号;米国特許出願公開第2004/0171570号(米国特許第7,696,345号)、同第2007/0287831号(米国特許7,547,684号)、及び同第2008/0039618号;米国特許出願第12/129,154号、同第60/989,574号、同第61/026,995号、同第61/026,998号、同第61/056,564号、同第61/086,231号、同第61/097,787号、及び同第61/099,844号;並びに国際出願PCT/US2008/064591(国際公開第2008/150729号)、同PCT/US2008/066154号(国際公開第2008/154401号)、及び同PCT/US2008/068922号(国際公開第2009/006478号)も参照されたい。上記の二環式ヌクレオシドのそれぞれは、1又は複数の立体化学的糖配置、例えばα−Lリボフラノース及びβ−D−リボフラノースを有するように製造することができる(1999年3月25日に国際公開第99/14226号として公開されたPCT国際出願第PCT/DK98/00393号参照)。
特定の実施形態では、BNAヌクレオシドの二環式糖部分は、限定されるものではないが、ペントフラノシル糖部分の4’位と2’位との間に少なくとも1つの架橋を有する化合物を含み、そのような架橋は、以下から独立に選択される1又は2〜4個の連結基を独立に含む:−[C(Ra)(Rb)]n−、C(Ra)=C(Rb)−、C(Ra)=N−、C(=NRa)−、−C(=O)−、−C(=S)−、−O−、−Si(Ra)2−、−S(=O)x−、及びN(Ra)−;
式中、
xは0、1、又は2であり;
nは1、2、3、又は4であり;
各Ra及びRbは、独立して、H、保護基、ヒドロキシル、C1−C12アルキル、置換C1−C12アルキル、C2−C12アルケニル、置換C2−C12アルケニル、C2−C12アルキニル、置換C2−C12アルキニル、C5−C20アリール、置換C5−C20アリール、ヘテロ環ラジカル、置換ヘテロ環ラジカル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、C5−C7脂環式ラジカル、置換C5−C7脂環式ラジカル、ハロゲン、OJ1、NJ1J2、SJ1、N3、COOJ1、アシル(C(=O)−H)、置換アシル、CN、スルホニル(S(=O)2−J1)、又はスルホキシル(S(=O)−J1)であり;
各J1及びJ2は、独立して、H、C1−C12アルキル、置換C1−C12アルキル、C2−C12アルケニル、置換C2−C12アルケニル、C2−C12アルキニル、置換C2−C12アルキニル、C5−C20アリール、置換C5−C20アリール、アシル(C(=O)−H)、置換アシル、ヘテロ環ラジカル、置換ヘテロ環ラジカル、C1−C12アミノアルキル、置換C1−C12アミノアルキル、又は保護基である。
式中、
xは0、1、又は2であり;
nは1、2、3、又は4であり;
各Ra及びRbは、独立して、H、保護基、ヒドロキシル、C1−C12アルキル、置換C1−C12アルキル、C2−C12アルケニル、置換C2−C12アルケニル、C2−C12アルキニル、置換C2−C12アルキニル、C5−C20アリール、置換C5−C20アリール、ヘテロ環ラジカル、置換ヘテロ環ラジカル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、C5−C7脂環式ラジカル、置換C5−C7脂環式ラジカル、ハロゲン、OJ1、NJ1J2、SJ1、N3、COOJ1、アシル(C(=O)−H)、置換アシル、CN、スルホニル(S(=O)2−J1)、又はスルホキシル(S(=O)−J1)であり;
各J1及びJ2は、独立して、H、C1−C12アルキル、置換C1−C12アルキル、C2−C12アルケニル、置換C2−C12アルケニル、C2−C12アルキニル、置換C2−C12アルキニル、C5−C20アリール、置換C5−C20アリール、アシル(C(=O)−H)、置換アシル、ヘテロ環ラジカル、置換ヘテロ環ラジカル、C1−C12アミノアルキル、置換C1−C12アミノアルキル、又は保護基である。
特定の実施形態では、二環式糖部分の架橋は、−[C(Ra)(Rb)]n−、−[C(Ra)(Rb)]n−O−、−C(RaRb)−N(R)−O−、又は−C(RaRb)−O−N(R)−である。特定の実施形態では、架橋は4’−CH2−2’、4’−(CH2)2−2’、4’−(CH2)3−2’、4’−CH2−O−2’、4’−(CH2)2−O−2’、4’−CH2−O−N(R)−2’、及び4’−CH2−N(R)−O−2’−(式中、各Rは、独立して、H、保護基、又はC1−C12アルキルである)である。
特定の実施形態では、二環式ヌクレオシドは異性体配置により更に定義される。例えば、4’−2’メチレン−オキシ架橋を含むヌクレオシドは、α−L配置又はβ−D配置であり得る。以前に、アンチセンス活性を示すアンチセンスオリゴヌクレオチド中にα−L−メチレンオキシ(4’−CH2−O−2’)BNAが導入されている(Frieden et al., Nucleic Acids Research, 2003, 21, 6365−6372)。
特定の実施形態では、二環式ヌクレオシドは、限定されるものではないが、以下に示す(A)α−L−メチレンオキシ(4’−CH2−O−2’)BNA、(B)β−D−メチレンオキシ(4’−CH2−O−2’)BNA、(C)エチレンオキシ(4’−(CH2)2−O−2’)BNA、(D)アミノオキシ(4’−CH2−O−N(R)−2’)BNA、(E)オキシアミノ(4’−CH2−N(R)−O−2’)BNA、(F)メチル(メチレンオキシ)(4’−CH(CH3)−O−2’)BNA、(G)メチレン−チオ(4’−CH2−S−2’)BNA、(H)メチレン−アミノ(4’−CH2−N(R)−2’)BNA、(I)メチル炭素環式(4’−CH2−CH(CH3)−2’)BNA、及び(J)プロピレン炭素環式(4’−(CH2)3−2’)BNAを含む。
特定の実施形態では、二環式ヌクレオシドは式Iで表される:
Bxはヘテロ環塩基部分であり;
−Qa−Qb−Qc−は、−CH2−N(Rc)−CH2−、−C(=O)−N(Rc)−CH2−、−CH2−O−N(Rc)−、−CH2−N(Rc)−O−、又は−N(Rc)−O−CH2であり;
RcはC1−C12アルキル又はアミノ保護基であり;
Ta及びTbはそれぞれ、独立して、H、ヒドロキシル保護基、コンジュゲート基、反応性リン基、リン部分、又は支持媒体への共有結合である。
特定の実施形態では、二環式ヌクレオシドは式IIで表される:
Bxはヘテロ環塩基部分であり;
Ta及びTbはそれぞれ、独立して、H、ヒドロキシル保護基、コンジュゲート基、反応性リン基、リン部分、又は支持媒体への共有結合であり;
Zaは、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、置換C1−C6アルキル、置換C2−C6アルケニル、置換C2−C6アルキニル、アシル、置換アシル、置換アミド、チオール、又は置換チオである。
一実施形態では、各置換基は、独立して、ハロゲン、オキソ、ヒドロキシル、OJc、NJcJd、SJc、N3、OC(=X)Jc、及びNJeC(=X)NJcJd(式中、各Jc、Jd、及びJeは、独立して、H、C1−C6アルキル、又は置換C1−C6アルキルであり、XはO又はNJcである)から独立して選択される置換基により一価置換又は多価置換されている。
特定の実施形態では、二環式ヌクレオシドは式IIIで表される:
Bxはヘテロ環塩基部分であり;
Ta及びTbはそれぞれ、独立して、H、ヒドロキシル保護基、コンジュゲート基、反応性リン基、リン部分、又は支持媒体への共有結合であり;
ZbはC1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、置換C1−C6アルキル、置換C2−C6アルケニル、置換C2−C6アルキニル、又は置換アシル(C(=O)−)である。
特定の実施形態では、二環式ヌクレオシドは式IVで表される:
Bxはヘテロ環塩基部分であり;
Ta及びTbはそれぞれ、独立して、H、ヒドロキシル保護基、コンジュゲート基、反応性リン基、リン部分、又は支持媒体への共有結合であり;
Rdは、C1−C6アルキル、置換C1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、置換C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、又は置換C2−C6アルキニルであり;
各qa、qb、qc、及びqdは、独立して、H、ハロゲン、C1−C6アルキル、置換C1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、置換C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、又は置換C2−C6アルキニル、C1−C6アルコキシル、置換C1−C6アルコキシル、アシル、置換アシル、C1−C6アミノアルキル、又は置換C1−C6アミノアルキルである。
特定の実施形態では、二環式ヌクレオシドは式Vで表される:
Bxはヘテロ環塩基部分であり;
Ta及びTbはそれぞれ、独立して、H、ヒドロキシル保護基、コンジュゲート基、反応性リン基、リン部分、又は支持媒体への共有結合であり;
qa、qb、qe、及びqfはそれぞれ、独立して、水素、ハロゲン、C1−C12アルキル、置換C1−C12アルキル、C2−C12アルケニル、置換C2−C12アルケニル、C2−C12アルキニル、置換C2−C12アルキニル、C1−C12アルコキシ、置換C1−C12アルコキシ、OJj、SJj、SOJj、SO2Jj、NJjJk、N3、CN、C(=O)OJj、C(=O)NJjJk、C(=O)Jj、O−C(=O)−NJjJk、N(H)C(=NH)NJjJk、N(H)C(=O)−NJjJk、又はN(H)C(=S)NJjJkであるか;
あるいは、qe及びqfが一緒に=C(qg)(qh)であり;
qg及びqhはそれぞれ独立してH、ハロゲン、C1−C12アルキル、又は置換C1−C12アルキルである。
メチレンオキシ(4’−CH2−O−2’)BNAモノマー、アデニン、シトシン、グアニン、5−メチル−シトシン、チミン、及びウラシルの合成及び製造は、そのオリゴマー化及び核酸認識能と共に記載されている(例えば、Koshkin et al., Tetrahedron, 1998, 54, 3607−3630参照)。BNA及びその製造も国際公開第98/39352号及び同第99/14226号に記載されている。
メチレンオキシ(4’−CH2−O−2’)BNA、及び2’−チオ−BNA、のアナログも製造されている(例えば、Kumar et al., Bioorg. Med. Chem. Lett., 1998, 8, 2219−2222参照)。核酸ポリメラーゼの基質としてオリゴデオキシリボヌクレオチド二本鎖を含むロックドヌクレオシドアナログの製造も記載されている(例えば、Wengel et al.の国際公開第99/14226号参照)。更に、コンホメーションが制限された新規な高親和性オリゴヌクレオチドアナログである2’−アミノ−BNAの合成も当該技術分野で報告されている(例えば、Singh et al., J. Org. Chem., 1998, 63, 10035−10039参照)。更に、2’−アミノ−及び2’−メチルアミノ−BNAが製造されており、相補的RNA及びDNAとのその二本鎖の熱安定性が以前に報告されている。
特定の実施形態では、二環式ヌクレオシドは式VIで表される:
Bxはヘテロ環塩基部分であり;
Ta及びTbはそれぞれ、独立して、H、ヒドロキシル保護基、コンジュゲート基、反応性リン基、リン部分、又は支持媒体への共有結合であり;
各qi、qj、qk、及びqlは、独立して、H、ハロゲン、C1−C12アルキル、置換C1−C12アルキル、C2−C12アルケニル、置換C2−C12アルケニル、C2−C12アルキニル、置換C2−C12アルキニル、C1−C12アルコキシル、置換C1−C12アルコキシル、OJj、SJj、SOJj、SO2Jj、NJjJk、N3、CN、C(=O)OJj、C(=O)NJjJk、C(=O)Jj、O−C(=O)NJjJk、N(H)C(=NH)NJjJk、N(H)C(=O)NJjJk、又はN(H)C(=S)NJjJkであり;
qi及びqj又はql及びqkは一緒に、=C(qg)(qh)(式中、qg及びqhはそれぞれ独立して、H、ハロゲン、C1−C12アルキル、又は置換C1−C12アルキルである)である。
4’−(CH2)3−2’架橋を有する1つの炭素環式二環式ヌクレオシド及びアルケニルアナログ、架橋4’−CH=CH−CH2−2’が報告されている(例えば、Freier et al., Nucleic Acids Research, 1997, 25(22), 4429−4443及びAlbaek et al., J. Org. Chem., 2006, 71, 7731−7740参照)。炭素環式二環式ヌクレオシドの合成及び製造並びにそのオリゴマー化及び生化学的研究も報告されている(例えば、Srivastava et al., J. Am. Chem. Soc. 2007, 129(26), 8362−8379参照)。
本発明において、「4’−2’二環式ヌクレオシド」又は「4’→2’二環式ヌクレオシド」とはフラノース環の4’位と2’位の間に架橋を含むフラノース環を含む二環式ヌクレオシドを指す。
本発明において、「単環式ヌクレオシド」とは、二環式糖部分でない修飾糖部分を含むヌクレオシドを指す。特定の実施形態では、ヌクレオシドの糖部分、又は糖部分アナログは、任意の位置で修飾又は置換され得る。
本発明において、「2’修飾糖」とは2’位で修飾されているフラノシル糖を意味する。特定の実施形態では、そのような修飾として以下から選択される置換基が含まれる:ハライド、例えば、限定されるものではないが、置換及び未置換アルコキシ、置換及び未置換チオアルキル、置換及び未置換アミノアルキル、置換及び未置換アルキル、置換及び未置換アリル、並びに置換及び未置換アルキニル。特定の実施形態では、2’修飾は、限定されるものではないが以下を初めとする置換基から選択される:O[(CH2)nO]mCH3、O(CH2)nNH2、O(CH2)nCH3、O(CH2)nONH2、OCH2C(=O)N(H)CH3、及びO(CH2)nON[(CH2)nCH3]2(式中、n及びmは1〜約10である)。その他の2’置換基を以下から選択することもできる:C1−C12アルキル;置換アルキル;アルケニル;アルキニル;アルカリール;アラルキル;O−アルカリール又はO−アラルキル;SH;SCH3;OCN;Cl;Br;CN;CF3;OCF3;SOCH3;SO2CH3;ONO2;NO2;N3;NH2;ヘテロシクロアルキル;ヘテロシクロアルカリール;アミノアルキルアミノ;ポリアルキルアミノ;置換シリル;RNA切断基;レポーター基;インターカレーター(intercalator);並びに薬物動態特性を向上させるための基、アンチセンス化合物の薬力学的特性を向上させるための基、及び同様な特性を有するその他の置換基。特定の実施形態では、修飾ヌクレオシドは2’−MOE側鎖を含む(例えば、Baker et al., J. Biol. Chem., 1997, 272, 11944−12000参照)。そのような2’−MOE置換体は非修飾ヌクレオシド並びに2’−O−メチル、O−プロピル、及びO−アミノプロピル等のその他の修飾ヌクレオシドと比べて結合親和性が向上していることが報告されている。2’−MOE置換基を有するオリゴヌクレオチドがインビボでの使用に有望な特徴を有する遺伝子発現のアンチセンス阻害剤であることも示されている(例えば、Martin, P., Helv. Chim. Acta, 1995, 78, 486−504;Altmann et al., Chimia, 1996, 50, 168−176;Altmann et al., Biochem. Soc. Trans., 1996, 24, 630−637;及びAltmann et al., Nucleosides Nucleotides, 1997, 16, 917−926参照)。
本発明において、「修飾テトラヒドロピランヌクレオシド」又は「修飾THPヌクレオシド」とは、通常のヌクレオシド中のペントフラノシル残基の代わりに6員テトラヒドロピラン「糖」(糖代替物(sugar surrogate))が置換挿入されているヌクレオシドを意味する。修飾THPヌクレオシドには、限定されるものではないが、当該技術分野でヘキシトール核酸(HNA)、アニトール(anitol)核酸(ANA)、マンニトール(manitol)核酸(MNA)(Leumann, CJ. Bioorg. & Med. Chem. (2002) 10:841−854参照)、フルオロHNA(F−HNA)と呼ばれるもの、又は式Xで表される化合物が含まれる:
式X:
式X:
Bxはヘテロ環塩基部分であり;
T3及びT4は、それぞれ独立して、テトラヒドロピランヌクレオシドアナログをアンチセンス化合物に連結するヌクレオシド間連結基であるか、T3及びT4の一方が、テトラヒドロピランヌクレオシドアナログをアンチセンス化合物に連結するヌクレオシド間連結基であり、T3及びT4のもう一方が、H、ヒドロキシル保護基、連結されたコンジュゲート基、又は5’若しくは3’末端基であり;
q1、q2、q3、q4、q5、q6、及びq7は、それぞれ独立して、H、C1−C6アルキル、置換C1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、置換C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、又は置換C2−C6アルキニルであり;
R1及びR2の一方は水素であり、他方は、ハロゲン、置換又は未置換アルコキシ、NJ1J2、SJ1、N3、OC(=X)J1、OC(=X)NJ1J2、NJ3C(=X)NJ1J2、及びCN(式中、XはO、S、又はNJ1であり、各J1、J2、及びJ3は、独立して、H又はC1−C6アルキルである)から選択される。
特定の実施形態では、q1、q2、q3、q4、q5、q6、及びq7がそれぞれHである式Xの修飾THPヌクレオシドが提供される。特定の実施形態では、q1、q2、q3、q4、q5、q6、及びq7の少なくとも1つがH以外である。特定の実施形態では、q1、q2、q3、q4、q5、q6、及びq7の少なくとも1つがメチルである。特定の実施形態では、R1及びR2の一方がFである式Xで表されるTHPヌクレオシドが提供される。特定の実施形態では、R1がフルオロであり且つR2がHであるか、R1がメトキシであり且つR2がHであるか、あるいはR1がメトキシエトキシであり且つR2がHである。
本発明において、「2’修飾」又は「2’置換」とは、2’位にH又はOH以外の置換基を含む糖を含むヌクレオシドを指す。2’修飾ヌクレオシドには、限定されるものではないが、糖環の2個の炭素原子を連結する架橋が2’炭素と糖環の別の炭素とを連結している二環式ヌクレオシド及びアリル、アミノ、アジド、チオ、O−アリル、O−C1−C10アルキル、−OCF3、O−(CH2)2−O−CH3、2’−O(CH2)2SCH3、O−(CH2)2−O−N(Rm)(Rn)、又はO−CH2−C(=O)−N(Rm)(Rn)(式中、各Rm及びRnは、独立して、H又は置換若しくは未置換C1−C10アルキルである)等の非架橋型2’置換基を有するヌクレオシドが含まれる。2’修飾ヌクレオシドは、他の修飾を、例えば糖の別の位置及び/又は核酸塩基に、更に含んでもよい。
本発明において、「2’−F」とは、2’位にフルオロ基を含む糖を含むヌクレオシドを指す。
本発明において、「2’−OMe」又は「2’−OCH3」、又は「2’−O−メチル」はそれぞれ、糖環の2’位に−OCH3基を含む糖を含むヌクレオシドを指す。
本発明において、「MOE」又は「2’−MOE」、又は「2’−OCH2CH2OCH3」、又は「2’−O−メトキシエチル」はそれぞれ、糖環の2’位に−OCH2CH2OCH3基を含む糖を含むヌクレオシドを指す。
本発明において、「オリゴヌクレオチド」とは、複数の連結されたヌクレオシドを含む化合物を指す。特定の実施形態では、複数のヌクレオシドの1又は複数が修飾されている。特定の実施形態では、オリゴヌクレオチドは、1又は複数のリボヌクレオシド(RNA)及び/又はデオキシリボヌクレオシド(DNA)を含む。
アンチセンス化合物に導入するためにヌクレオシドの修飾に用いることができる多くの他の二環式及び三環式の糖代替物(sugar surrogate)環系も当該技術分野で周知である(例えば、総説:Leumann, J. C, Bioorganic & Medicinal Chemistry, 2002, 10, 841−854参照)。そのような環系は、活性を上昇させるために種々の更なる置換を受け得る。
修飾糖の製造方法は当業者に周知である。
修飾糖部分を有するヌクレオチド中、核酸塩基部分(天然、修飾、又はその組合せ)は適切な核酸標的とのハイブリダイゼーションのために保持される。
特定の実施形態では、アンチセンス化合物は、修飾糖部分を有する1又は複数のヌクレオチドを含む。特定の実施形態では、修飾糖部分は2’−MOEである。特定の実施形態では、2’−MOE修飾ヌクレオチドはギャップマーモチーフ状に配置される。特定の実施形態では、修飾糖部分は二環式ヌクレオシドである。特定の実施形態では、二環式ヌクレオシドは(4’−CH(CH3)−O−2’)架橋を含む。特定の実施形態では、(4’−CH(CH3)−O−2’)二環式ヌクレオチドはギャップマーモチーフのウィング全体に配置される。特定の実施形態では、二環式ヌクレオチドはcEtである。特定の実施形態では、cEt二環式ヌクレオチドはギャップマーモチーフのウィング全体に配置される。
修飾核酸塩基
核酸塩基(又は塩基)の修飾又は置換は、天然又は合成の非修飾核酸塩基とは構造的に識別可能であるが、機能的には同等である。天然核酸塩基及び修飾核酸塩基はどちらも水素結合に関わることができる。そのような核酸塩基修飾は、ヌクレアーゼ安定性、結合親和性、又はその他の有益な生物学的性質をアンチセンス化合物に付与することができる。修飾核酸塩基は、合成及び天然の核酸塩基、例えば5−メチルシトシン(5−me−C)を含む。5−メチルシトシン置換等の特定の核酸塩基置換は、標的核酸へのアンチセンス化合物の結合親和性を増大させるのに特に有用である。例えば、5−メチルシトシン置換は、核酸二本鎖の安定性を0.6〜1.2℃上昇させることが示されている(Sanghvi, Y.S., Crooke, S.T. and Lebleu, B., eds., Antisense Research and Applications, CRC Press, Boca Raton, 1993, pp. 276−278)。
核酸塩基(又は塩基)の修飾又は置換は、天然又は合成の非修飾核酸塩基とは構造的に識別可能であるが、機能的には同等である。天然核酸塩基及び修飾核酸塩基はどちらも水素結合に関わることができる。そのような核酸塩基修飾は、ヌクレアーゼ安定性、結合親和性、又はその他の有益な生物学的性質をアンチセンス化合物に付与することができる。修飾核酸塩基は、合成及び天然の核酸塩基、例えば5−メチルシトシン(5−me−C)を含む。5−メチルシトシン置換等の特定の核酸塩基置換は、標的核酸へのアンチセンス化合物の結合親和性を増大させるのに特に有用である。例えば、5−メチルシトシン置換は、核酸二本鎖の安定性を0.6〜1.2℃上昇させることが示されている(Sanghvi, Y.S., Crooke, S.T. and Lebleu, B., eds., Antisense Research and Applications, CRC Press, Boca Raton, 1993, pp. 276−278)。
更なる非修飾核酸塩基としては、5−ヒドロキシメチルシトシン、キサンチン、ヒポキサンチン、2−アミノアデニン、6−メチル、並びにアデニン及びグアニンのその他のアルキル誘導体、2−プロピル並びにアデニン及びグアニンのその他のアルキル誘導体、2−チオウラシル、2−チオチミン、及び2−チオシトシン、5−ハロウラシル及びシトシン、5−プロピニル(−C≡C−CH3)ウラシル及びシトシン、並びにピリミジン塩基のその他のアルキニル誘導体、6−アゾウラシル、6−アゾシトシン、及び6−アゾチミン、5−ウラシル(シュードウラシル)、4−チオウラシル、8−ハロ、8−アミノ、8−チオール、8−チオアルキル、8−ヒドロキシル、並びに他の8―置換アデニン及びグアニン、5−ハロ、特に5−ブロモ、5−トリフルオロメチル、並びにその他の5置換ウラシル及びシトシン、7−メチルグアニン及び7−メチルアデニン、2−F−アデニン、2−アミノ−アデニン、8−アザグアニン及び8−アザアデニン、7−デアザグアニン及び7−デアザアデニン、並びに3−デアザグアニン及び3−デアザアデニンが含まれる。
ヘテロ環式塩基部分には、プリン又はピリミジン塩基が他のヘテロ環で置換されたもの、例えば7−デアザ−アデニン、7−デアザグアノシン、2−アミノピリジン、及び2−ピリドンも含まれ得る。アンチセンス化合物の結合親和性を増大させるのに特に有用な核酸塩基としては、5−置換ピリミジン、6−アザピリミジン、並びにN−2、N−6、及びO−6置換プリン、例えば2アミノプロピルアデニン、5−プロピニルウラシル、及び5−プロピニルシトシンが含まれる。
特定の実施形態では、CETP核酸を標的とするアンチセンス化合物は1又は複数の修飾核酸塩基を含む。特定の実施形態では、CETP核酸を標的とするギャップ拡張アンチセンスオリゴヌクレオチドは1又は複数の修飾核酸塩基を含む。特定の実施形態では、修飾核酸塩基は5−メチルシトシンである。特定の実施形態では、各シトシンは5−メチルシトシンである。
医薬組成物を製剤化するための組成物及び方法
アンチセンスオリゴヌクレオチドは、医薬組成物又は医薬製剤を製造するために薬学的に許容される活性又は不活性な物質と混合され得る。医薬組成物を製剤化するための組成物及び方法は、いくつかの基準、例えば、限定されるものではないが、投与経路、疾患の程度、又は投与される用量によって異なる。
アンチセンスオリゴヌクレオチドは、医薬組成物又は医薬製剤を製造するために薬学的に許容される活性又は不活性な物質と混合され得る。医薬組成物を製剤化するための組成物及び方法は、いくつかの基準、例えば、限定されるものではないが、投与経路、疾患の程度、又は投与される用量によって異なる。
CETP核酸を標的とするアンチセンス化合物は、アンチセンス化合物を好適な薬学的に許容される希釈剤又はキャリアと組み合わせることにより医薬組成物中で使用することができる。
特定の実施形態では、「医薬キャリア」又は「賦形剤(excipient)」は、1又は複数の核酸を動物に送達するための薬学的に許容される溶媒、懸濁剤、又は任意のその他の薬理学的に不活性なビヒクルである。賦形剤は液体であっても固体であってもよく、想定する投与形態と共に、核酸及び所定の医薬組成物のその他の構成要素とを組み合わせた時に所望の嵩、粘稠性等が得られるように選択することができる。典型的な医薬キャリアとしては、限定されるものではないが、結合剤(例えば、アルファ化トウモロコシデンプン、ポリビニルピロリドン、又はヒドロキシプロピルメチルセルロース等);充填剤(例えば、ラクトース及びその他の糖、微結晶性セルロース、ペクチン、ゼラチン、硫酸カルシウム、エチルセルロース、ポリアクリレート、又はリン酸水素カルシウム等);滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、タルク、シリカ、コロイド二酸化ケイ素、ステアリン酸、金属ステアリン酸塩、水素化植物油、コーンスターチ、ポリエチレングリコール、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム等);崩壊剤(例えば、デンプン、デンプングリコール酸ナトリウム等);及び湿潤剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム等)が含まれる。
本発明の組成物を製剤化するために、非経口又は経口投与に適した、核酸と有害な反応をしない薬学的に許容される有機又は無機賦形剤を用いてもよい。好適な薬学的に許容されるキャリアには、限定されるものではないが、水、塩溶液、アルコール、ポリエチレングリコール、ゼラチン、ラクトース、アミロース、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ケイ酸、粘性パラフィン、ヒドロキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン等が含まれる。
薬学的に許容される希釈剤には、リン酸緩衝食塩水(PBS)が含まれる。PBSは、非経口的に送達すべき組成物中での使用に適した希釈剤である。したがって、一実施形態では、CETP核酸を標的とするアンチセンス化合物及び薬学的に許容される希釈剤を含む医薬組成物が本明細書に記載の方法で使用される。特定の実施形態では、薬学的に許容される希釈剤はPBSである。特定の実施形態では、アンチセンス化合物はアンチセンスオリゴヌクレオチドである。
アンチセンス化合物を含む医薬組成物は、ヒトを初めとする動物に投与された時に生物学的に活性な代謝物質又はその残分を(直接又は間接的に)形成することができる薬学的に許容される塩、エステル、又はそのようなエステルの塩、又はオリゴヌクレオチドを包含する。したがって、例えば、本開示は、アンチセンス化合物の薬学的に許容される塩、プロドラッグ、そのようなプロドラッグの薬学的に許容される塩、及びその他の生物学的等価物にも関する。好適な薬学的に許容される塩には、限定されるものではないが、ナトリウム塩及びカリウム塩が含まれる。
プロドラッグは、アンチセンス化合物の一端又は両端において付加的ヌクレオシドの導入を含み得、これが体内で内因性ヌクレアーゼにより切断されて活性アンチセンス化合物を形成する。
コンジュゲートされたアンチセンス化合物
アンチセンス化合物は、得られるアンチセンスオリゴヌクレオチドの活性、細胞分布、又は細胞取込みを向上させる1又は複数の部分又はコンジュゲートに共有結合していてよい。典型的なコンジュゲート基としては、コレステロール部分及び脂質部分が含まれる。更なるコンジュゲート基として、炭水化物、リン脂質、ビオチン、フェナジン、葉酸、フェナントリジン、アントラキノン、アクリジン、フルオレセイン、ローダミン、クマリン、及び色素が含まれる。
アンチセンス化合物は、得られるアンチセンスオリゴヌクレオチドの活性、細胞分布、又は細胞取込みを向上させる1又は複数の部分又はコンジュゲートに共有結合していてよい。典型的なコンジュゲート基としては、コレステロール部分及び脂質部分が含まれる。更なるコンジュゲート基として、炭水化物、リン脂質、ビオチン、フェナジン、葉酸、フェナントリジン、アントラキノン、アクリジン、フルオレセイン、ローダミン、クマリン、及び色素が含まれる。
アンチセンス化合物は、例えばヌクレアーゼ安定性等の特性を向上させるために、一般的にアンチセンス化合物の一端又は両端に付加される1又は複数の安定基を有するように修飾されてもよい。安定基には、キャップ構造が含まれる。これらの末端修飾は、末端核酸を有するアンチセンス化合物をエキソヌクレアーゼ分解から保護し、細胞内における送達及び/又は局在化を支援することができる。キャップは、5’末端(5’キャップ)又は3’末端(3’キャップ)に存在し得、又は両端に存在し得る。キャップ構造は、当該技術分野で周知であり、例えば逆方向デオキシ脱塩基キャップ(inverted deoxy abasic cap)を含む。ヌクレアーゼ安定性を付与するようにアンチセンス化合物の一端又は両端をキャップするために使用することができる更なる3’及び5’−安定基としては、2003年1月16日に公開された国際公開第03/004602号に開示されているものが含まれる。
細胞培養及びアンチセンス化合物処置
CETP核酸のレベル、活性、又は発現に対するアンチセンス化合物の効果は、種々の細胞タイプでインビトロで試験することができる。このような分析に使用される細胞タイプは、市販されており(例えば、American Type Culture Collection、バージニア州マナッサス;Zen−Bio社(Zen−Bio Inc.)、ノースカロライナ州リサーチ・トライアングル・パーク;クロンティックス社(Clonetics Corporation)、メリーランド州ウォーカーズビル)、細胞は市販の試薬(例えば、インビトロジェン・ライフテクノロジーズ社(Invitrogen Life Technologies)、カリフォルニア州カールズバッド)を用いてメーカーの使用説明書に従って培養される。例示的な細胞タイプとしては、HepG2細胞、Hep3B細胞、Huh7(肝細胞癌)細胞、初代培養肝細胞、A549細胞、GM04281線維芽細胞、及びLLC−MK2細胞が含まれるが、これらに限定されるものではない。
CETP核酸のレベル、活性、又は発現に対するアンチセンス化合物の効果は、種々の細胞タイプでインビトロで試験することができる。このような分析に使用される細胞タイプは、市販されており(例えば、American Type Culture Collection、バージニア州マナッサス;Zen−Bio社(Zen−Bio Inc.)、ノースカロライナ州リサーチ・トライアングル・パーク;クロンティックス社(Clonetics Corporation)、メリーランド州ウォーカーズビル)、細胞は市販の試薬(例えば、インビトロジェン・ライフテクノロジーズ社(Invitrogen Life Technologies)、カリフォルニア州カールズバッド)を用いてメーカーの使用説明書に従って培養される。例示的な細胞タイプとしては、HepG2細胞、Hep3B細胞、Huh7(肝細胞癌)細胞、初代培養肝細胞、A549細胞、GM04281線維芽細胞、及びLLC−MK2細胞が含まれるが、これらに限定されるものではない。
アンチセンスオリゴヌクレオチドのインビトロ試験
アンチセンスオリゴヌクレオチドを用いて細胞を処置する方法を本明細書に記載する。これは他のアンチセンス化合物を用いた処置用に適切に改変することができる。
アンチセンスオリゴヌクレオチドを用いて細胞を処置する方法を本明細書に記載する。これは他のアンチセンス化合物を用いた処置用に適切に改変することができる。
一般に、細胞が培養液中で約60〜80%のコンフルエンシーに達した時点で、細胞をアンチセンスオリゴヌクレオチドで処置する。
培養細胞中にアンチセンスオリゴヌクレオチドを導入するために一般的に使用される試薬の1つとして、カチオン性脂質トランスフェクション試薬リポフェクチン(登録商標)(インビトロジェン社、カリフォルニア州カールズバッド)が含まれる。アンチセンスオリゴヌクレオチドを、OPTI−MEM(登録商標) 1(インビトロジェン社、カリフォルニア州カールズバッド)中でリポフェクチン(登録商標)と混合して、所望の終濃度のアンチセンスオリゴヌクレオチド及びリポフェクチン(登録商標)濃度(典型的には、100nMのアンチセンスオリゴヌクレオチド当たり2〜12μg/mL)を得る。
培養細胞中にアンチセンスオリゴヌクレオチドを導入するために使用される別の試薬には、LIPOFECTAMINE 2000(登録商標)(インビトロジェン社、カリフォルニア州カールズバッド)が含まれる。アンチセンスオリゴヌクレオチドを、OPTI−MEM(登録商標) 1 reduced serum medium(インビトロジェン社、カリフォルニア州カールズバッド)中でLIPOFECTAMINE 2000(登録商標)と混合して、所望の濃度のアンチセンスオリゴヌクレオチド及びLIPOFECTAMINE(登録商標)濃度(典型的には、100nMのアンチセンスオリゴヌクレオチド当たり2〜12μg/mL)を得る。
培養細胞中にアンチセンスオリゴヌクレオチドを導入するために使用される別の試薬には、Cytofectin(登録商標)(インビトロジェン社、カリフォルニア州カールズバッド)が含まれる。アンチセンスオリゴヌクレオチドを、OPTI−MEM(登録商標) 1 reduced serum medium(インビトロジェン社、カリフォルニア州カールズバッド)中でCytofectin(登録商標)と混合して、所望の濃度のアンチセンスオリゴヌクレオチド及びCytofectin(登録商標)濃度(典型的には、100nMのアンチセンスオリゴヌクレオチド当たり2〜12μg/mL)を得る。
培養細胞中にアンチセンスオリゴヌクレオチドを導入するために使用される別の試薬には、Oligofectamine(商標)(インビトロジェンライフテクノロジーズ社、カリフォルニア州カールズバッド)が含まれる。アンチセンスオリゴヌクレオチドをOpti−MEM(商標)−1 reduced serum medium(インビトロジェンライフテクノロジーズ社、カリフォルニア州カールズバッド)中でOligofectamine(商標)と混合して、オリゴヌクレオチドに対するOligofectamine(商標)の割合が100nM当たり約0.2〜0.8μLである所望の濃度のオリゴヌクレオチドを得る。
培養細胞中にアンチセンスオリゴヌクレオチドを導入するために使用される別の試薬には、FuGENE 6(ロシュ・ダイアグノスティックス社、インディアナ州インディアナポリス)が含まれる。アンチセンスオリゴマー化合物を1mLの無血清RPMI中でFuGENE 6と混合して、オリゴマー化合物に対するFuGENE 6の割合が100nM当たり1〜4μLである所望の濃度のオリゴヌクレオチドを得た。
培養細胞中にアンチセンスオリゴヌクレオチドを導入するために使用される別の技術には、エレクトロポレーション(Sambrooke and Russell, Molecular Cloning: A Laboratory Manual, 3rd Ed., 2001)が含まれる。
細胞は、ルーチンな方法によって、アンチセンスオリゴヌクレオチドで処置される。細胞は通常、アンチセンスオリゴヌクレオチド処置の16〜24時間後に回収され、その時点での標的核酸のRNA又はタンパク質レベルを、当該技術分野で周知の方法及び本明細書に記載の方法により測定する(Sambrooke and Russell in Molecular Cloning. A Laboratory Manual. Third Edition. Cold Spring Harbor laboratory Press, Cold Spring Harbor, New York. 2001)。一般的に、処置を複数の複製物(replicate)で行う場合、データは複製物の処置の平均で表される。
使用されるアンチセンスオリゴヌクレオチドの濃度はセルラインによって異なる。特定のセルラインに最適なアンチセンスオリゴヌクレオチド濃度の決定方法は当該技術分野で周知である(Sambrooke and Russell in Molecular Cloning. A Laboratory Manual. Third Edition. Cold Spring Harbor laboratory Press, Cold Spring Harbor, New York. 2001)。 アンチセンスオリゴヌクレオチドは通常、LIPOFECTAMINE2000(登録商標)(インビトロジェン社、カリフォルニア州カールズバッド)、リポフェクチン(登録商標)(インビトロジェン社、カリフォルニア州カールズバッド)、又はCytofectin(商標)(ジェンランティス社(Genlantis)、カリフォルニア州サンディエゴ)を用いてトランスフェクトされる場合、1〜300nMの濃度で使用される。アンチセンスオリゴヌクレオチドは、エレクトロポレーションを用いてトランスフェクトされる場合、より高濃度の625〜20,000nMで使用される。
RNA単離
RNA分析は、全細胞RNA又はポリ(A)+mRNAに対して行われ得る。RNA単離方法は当該技術分野で周知である。RNAは、当該技術分野で周知の方法を用いて、例えばTRIZOL(登録商標)試薬(インビトロジェン社、カリフォルニア州カールズバッド)をメーカーが推奨するプロトコールに従って用いて、調製される。
RNA分析は、全細胞RNA又はポリ(A)+mRNAに対して行われ得る。RNA単離方法は当該技術分野で周知である。RNAは、当該技術分野で周知の方法を用いて、例えばTRIZOL(登録商標)試薬(インビトロジェン社、カリフォルニア州カールズバッド)をメーカーが推奨するプロトコールに従って用いて、調製される。
標的レベル又は発現の阻害の分析
CETP核酸のレベル又は発現の阻害は、当該技術分野で公知の種々の方法で調べることができる(Sambrooke and Russell in Molecular Cloning. A Laboratory Manual. Third Edition. Cold Spring Harbor laboratory Press, Cold Spring Harbor, New York. 2001)。例えば、標的核酸レベルは、例えばノーザンブロット解析、競合的ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、又は定量的リアルタイムPCRにより定量化することができる。RNA分析は、全細胞RNA又はポリ(A)+mRNAに対して行うことができる。RNAの単離方法は当該技術分野で周知である。ノーザンブロット解析も当該技術分野でルーチンである。カリフォルニア州フォスターシティーのPE−アプライドバイオシステムズ社から市販されているABI PRISM(登録商標) 7600、7700、又は7900 Sequence Detection Systemをメーカーの取扱説明書に従って用いて、定量的リアルタイムPCRを便利に行うことができる。
CETP核酸のレベル又は発現の阻害は、当該技術分野で公知の種々の方法で調べることができる(Sambrooke and Russell in Molecular Cloning. A Laboratory Manual. Third Edition. Cold Spring Harbor laboratory Press, Cold Spring Harbor, New York. 2001)。例えば、標的核酸レベルは、例えばノーザンブロット解析、競合的ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、又は定量的リアルタイムPCRにより定量化することができる。RNA分析は、全細胞RNA又はポリ(A)+mRNAに対して行うことができる。RNAの単離方法は当該技術分野で周知である。ノーザンブロット解析も当該技術分野でルーチンである。カリフォルニア州フォスターシティーのPE−アプライドバイオシステムズ社から市販されているABI PRISM(登録商標) 7600、7700、又は7900 Sequence Detection Systemをメーカーの取扱説明書に従って用いて、定量的リアルタイムPCRを便利に行うことができる。
標的RNAレベルの定量的リアルタイムPCR分析
ABI PRISM(登録商標) 7600、7700、又は7900 Sequence Detection System(PE−アプライドバイオシステムズ社、カリフォルニア州フォスターシティー)をメーカーの取扱説明書に従って用いる定量的リアルタイムPCRにより、標的RNAレベルを定量化することができる。定量的リアルタイムPCRの方法は当該技術分野で周知である。
ABI PRISM(登録商標) 7600、7700、又は7900 Sequence Detection System(PE−アプライドバイオシステムズ社、カリフォルニア州フォスターシティー)をメーカーの取扱説明書に従って用いる定量的リアルタイムPCRにより、標的RNAレベルを定量化することができる。定量的リアルタイムPCRの方法は当該技術分野で周知である。
リアルタイムPCRの前に、単離されたRNAを逆転写酵素(RT)反応に供し、これにより、その後リアルタイムPCR増幅の基質として使用される相補的DNA(cDNA)が生成される。RT及びリアルタイムPCR反応は同じサンプルウェル中で続けて行われる。RT及びリアルタイムPCR試薬はインビトロジェン社(カリフォルニア州カールズバッド)から入手する。RT及びリアルタイムPCR反応は当業者に周知の方法により行われる。
リアルタイムPCRにより得られる遺伝子(又はRNA)標的の量は、シクロフィリンA等の発現が一定の遺伝子の発現レベルを用いることにより、あるいはRIBOGREEN(登録商標)(インビトロジェン社、カリフォルニア州カールズバッド)を用いて全RNAを定量化することにより、標準化(normalize)することができる。シクロフィリンA発現は、標的と同時、多重、又は別個に行われるリアルタイムPCRにより定量化される。全RNAは、RIBOGREEN(登録商標) RNA定量試薬(インビトロジェン社、カリフォルニア州カールズバッド)を用いて定量化される。RIBOGREEN(登録商標)によるRNA定量方法はJones, L.J., et al(Analytical Biochemistry, 1998, 265, 368−374)に教示されている。RIBOGREEN(登録商標)の蛍光を測定にはCYTOFLUOR(登録商標) 4000機器(PEアプライドバイオシステムズ社製)を用いる。
プローブ及びプライマーはCETP核酸にハイブリダイズするように設計される。リアルタイムPCR用のプローブ及びプライマーの設計方法は、当該技術分野で周知であり、PRIMER EXPRESS(登録商標) Software(アプライドバイオシステムズ社、カリフォルニア州フォスターシティー)等のソフトウェアの使用を含み得る。
RT、リアルタイムPCRにより得られる遺伝子標的の量は、発現が一定であるGAPDH又はシクロフィリンA遺伝子の発現レベルを用いることにより、あるいはRiboGreen(商標)(モレキュラー・プローブ社、オレゴン州ユージーン)を用いて全RNAを定量化することにより標準化した。GAPDH又はシクロフィリンAの発現は、標的と同時、多重、又は別個に行われるRT、リアルタイムPCRにより定量化することができる。全RNAは、RiboGreen(商標) RNA定量試薬(モレキュラー・プローブ社、オレゴン州ユージーン)を用いて定量化した。
本明細書に記載の細胞タイプ中におけるGAPDH又はシクロフィリンAの発現を測定するために使用するプライマー及びプローブを表2に示す。PCRプローブは、5’末端に共有結合したJOE若しくはFAM又は3’末端に共有結合したTAMRA若しくはMGBを有する。ここで、JOE又はFAMは蛍光レポーター色素であり、TAMRA又はMGBは消光色素である。いくつかの細胞タイプでは、異なる種の配列に対して設計されたプライマー及びプローブを用いて発現を測定する。例えば、ヒトGAPDHのプライマー及びプローブセットは、サル由来の細胞及びセルラインにおけるGAPDHの発現測定に使用することができる。
リアルタイムPCRで使用するためのプローブ及びプライマーは、標的特異的配列にハイブリダイズするように設計される。標的特異的PCRプローブは、5’末端に共有結合したFAM及び3’末端に共有結合したTAMRA又はMGBを有し得る。ここで、FAMは蛍光色素であり、TAMRA又はMGBは消光色素である。
タンパク質レベルの分析
CETP核酸のアンチセンス阻害は、CETPタンパク質レベルを測定することにより調べることができる。CETPのタンパク質レベルは、当該技術分野で周知の種々の方法で評価又は定量化することができ、そのような方法としては、例えば免疫沈降、ウェスタンブロット解析(イムノブロッティング)、酵素結合免疫吸着検定法(ELISA)、定量的タンパク質アッセイ、タンパク質活性アッセイ(例えば、カスパーゼ活性アッセイ)、免疫組織化学、免疫細胞化学、又は蛍光標示式細胞分取(FACS)が挙げられる。標的に対する抗体は、MSRS抗体カタログ(エアリー社(Aerie Corporation)、ミシガン州バーミンガム)等の種々の供給元から特定及び入手することができ、あるいは、当該技術分野で周知の従来のモノクローナル又はポリクローナル抗体作製方法により作製することもできる。
CETP核酸のアンチセンス阻害は、CETPタンパク質レベルを測定することにより調べることができる。CETPのタンパク質レベルは、当該技術分野で周知の種々の方法で評価又は定量化することができ、そのような方法としては、例えば免疫沈降、ウェスタンブロット解析(イムノブロッティング)、酵素結合免疫吸着検定法(ELISA)、定量的タンパク質アッセイ、タンパク質活性アッセイ(例えば、カスパーゼ活性アッセイ)、免疫組織化学、免疫細胞化学、又は蛍光標示式細胞分取(FACS)が挙げられる。標的に対する抗体は、MSRS抗体カタログ(エアリー社(Aerie Corporation)、ミシガン州バーミンガム)等の種々の供給元から特定及び入手することができ、あるいは、当該技術分野で周知の従来のモノクローナル又はポリクローナル抗体作製方法により作製することもできる。
アンチセンス化合物のインビボ試験
アンチセンス化合物、例えばアンチセンスオリゴヌクレオチドを動物中で試験し、CETPの発現を阻害して表現型を変化させる能力を評価する。試験は、通常の動物又は実験用の疾患モデル中で行うことができる。動物への投与では、アンチセンスオリゴヌクレオチドはリン酸緩衝食塩水等の薬学的に許容される希釈剤中に処方される。投与は、非経口投与経路を含む。アンチセンスオリゴヌクレオチドの投薬量及び投与頻度の計算は、投与経路、動物の体重等の因子により変わる。アンチセンスオリゴヌクレオチドを用いた処置期間の後、組織からRNAを単離し、CETP核酸発現の変化を測定する。CETPタンパク質レベルの変化も測定する。
アンチセンス化合物、例えばアンチセンスオリゴヌクレオチドを動物中で試験し、CETPの発現を阻害して表現型を変化させる能力を評価する。試験は、通常の動物又は実験用の疾患モデル中で行うことができる。動物への投与では、アンチセンスオリゴヌクレオチドはリン酸緩衝食塩水等の薬学的に許容される希釈剤中に処方される。投与は、非経口投与経路を含む。アンチセンスオリゴヌクレオチドの投薬量及び投与頻度の計算は、投与経路、動物の体重等の因子により変わる。アンチセンスオリゴヌクレオチドを用いた処置期間の後、組織からRNAを単離し、CETP核酸発現の変化を測定する。CETPタンパク質レベルの変化も測定する。
特定の適応
特定の実施形態では、本発明は、本明細書に記載の1又は複数の医薬組成物の投与を含む個体の処置方法に関する。特定の実施形態では、個体は、炎症性、代謝性、又は心血管系の疾患を有する。
特定の実施形態では、本発明は、本明細書に記載の1又は複数の医薬組成物の投与を含む個体の処置方法に関する。特定の実施形態では、個体は、炎症性、代謝性、又は心血管系の疾患を有する。
したがって、本発明は、それを必要とする対象において炎症性、代謝性、又は心血管系の疾患に関連する症状を改善する方法に関する。特定の実施形態では、炎症性、代謝性、又は心血管系の疾患に関連する症状の発症率を低減する方法が提供される。特定の実施形態では、炎症性、代謝性、又は心血管系の疾患に関連する症状の重症度を低減する方法が提供される。そのような実施形態では、方法は、それを必要とする個体に、CETP核酸を標的とする治療有効量の化合物を投与することを含む。
特定の実施形態では、CETP核酸を標的とする治療有効量のアンチセンス化合物の投与と共に、CETP濃度あるいは炎症性、代謝性、若しくは心血管系、又はCETPの発現に関連するその他の疾患のプロセスのマーカーをモニタリングしてアンチセンス化合物の投与に対する個体の反応を決定する。アンチセンス化合物の投与に対する個体の反応は、医師が治療的介入の量及び期間を決定するのに利用される。
特定の実施形態では、CETP核酸を標的とするアンチセンス化合物の投与により、CETPの発現が、少なくとも約15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95若しくは99%、又はこれらの値の任意の2つにより定義される範囲分、低下する。
特定の実施形態では、CETPを標的とするアンチセンス化合物を含む医薬組成物は、炎症性、代謝性、又は心血管系の疾患に罹患している又はこれらに罹りやすい患者を処置するための医薬の製造に使用される。
特定の実施形態では、本明細書に記載の方法は、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20個の連続する核酸塩基部分を有する修飾オリゴヌクレオチドを含む化合物の投与を含む。
投与
本発明の化合物又は医薬組成物は、局所的処置が望ましいか、全身処置が望ましいかに応じて、及び処置範囲に応じて、複数の様式で投与することができる。投与は、局所(点眼、並びに膣及び直腸送達等の粘膜を含む)、皮内(皮膚の線維症又は瘢痕の局所的処置のため)、肺(例えば散剤又は噴霧剤の、例えばネブライザーによる、局所的な吸入又は吹送(insufflation);気管内、鼻腔内、表皮、及び経皮)、経口、又は非経口であり得る。
本発明の化合物又は医薬組成物は、局所的処置が望ましいか、全身処置が望ましいかに応じて、及び処置範囲に応じて、複数の様式で投与することができる。投与は、局所(点眼、並びに膣及び直腸送達等の粘膜を含む)、皮内(皮膚の線維症又は瘢痕の局所的処置のため)、肺(例えば散剤又は噴霧剤の、例えばネブライザーによる、局所的な吸入又は吹送(insufflation);気管内、鼻腔内、表皮、及び経皮)、経口、又は非経口であり得る。
特定の実施形態では、本明細書に記載の化合物及び組成物は非経口投与される。非経口投与には、静脈内、動脈内、皮下、腹腔内、又は筋肉内の注射又は注入;又は頭蓋内(例えば髄腔内又は脳室内)投与が含まれる。
特定の実施形態では、非経口投与は注入によるものである。注入は、慢性的であってもよく、持続的であってもよく、短期間であってもよく、間欠的であってもよい。特定の実施形態では、注入される薬剤はポンプで送達される。
特定の実施形態では、非経口投与は注射によるものである。注射は、注射器又はポンプを用いて送達され得る。特定の実施形態では、注射はボーラス注射である。特定の実施形態では、注射は組織又は臓器に直接投与される。
特定の実施形態では、非経口、髄腔内、又は脳室内投与用の製剤は、緩衝剤、希釈剤、及びその他の好適な添加剤、例えば、限定されるものではないが、浸透促進剤、キャリア化合物、及びその他の薬学的に許容されるキャリア又は賦形剤を更に含み得る無菌水溶液を含み得る。
特定の実施形態では、本発明の化合物又は組成物の局所投与用製剤は、限定されるものではないが、製薬用のキャリア、賦形剤、無菌及び無菌でない水溶液、アルコール等の一般的な溶媒の形態の非水性溶液、又は化合物若しくは組成物を含む液体若しくは固体の油性基材の溶液を含み得る。溶液は、緩衝剤、希釈剤、及びその他の好適な添加剤も含んでよい。局所投与用の製剤には、経皮パッチ、軟膏、ローション剤、クリーム剤、ゲル剤、ドロップ、坐剤、噴霧剤、液剤、及び散剤が含まれ得る。
特定の実施形態では、本発明の化合物又は組成物の経口投与用製剤には、限定されるものではないが、製薬用のキャリア、賦形剤、散剤又は顆粒剤、マイクロ微粒子、ナノ微粒子、懸濁液、又は水若しくは非水性溶媒の溶液、カプセル剤、ゲルカプセル、サシェ、錠剤、又はミニ錠剤が含まれ得る。増粘剤、香味剤、希釈剤、乳化剤、分散補助剤、又は結合剤が望ましいこともある。特定の実施形態では、経口製剤は、1又は複数の浸透促進剤、界面活性剤、及びキレート剤と共に本発明の化合物が投与されるものである。
投薬
特定の実施形態では、医薬組成物は、投与計画(例えば用量、投与頻度、及び期間)に従って投与され、投与計画は所望の効果が得られるように選択され得る。所望の効果は、例えばCETPの低減又はCETPに関連する疾患若しくは状態の進行の防止、軽減、改善、又は鈍化であり得る。
特定の実施形態では、医薬組成物は、投与計画(例えば用量、投与頻度、及び期間)に従って投与され、投与計画は所望の効果が得られるように選択され得る。所望の効果は、例えばCETPの低減又はCETPに関連する疾患若しくは状態の進行の防止、軽減、改善、又は鈍化であり得る。
特定の実施形態では、投与計画の変数は、対象中で所望の濃度の医薬組成物が得られるように調整される。投与計画に関して使用される「医薬組成物の濃度」とは、医薬組成物の化合物、オリゴヌクレオチド、又は活性成分に関するものであり得る。例えば、特定の実施形態では、用量及び投与頻度は、医薬組成物の組織濃度又は血漿濃度が所望の効果を得るのに十分な量となるように調整される。
投薬は処置される疾患状態の重症度及び応答性によって異なり、処置期間は数日から数ヶ月、又は治癒されるまで、又は疾患状態が軽減されるまで、続けられる。投薬は、薬の効力及び代謝によっても異なる。特定の実施形態では、投薬量は、体重1kg当たり0.01μg〜100mg又は0.001〜600mg内の用量であり、毎日、毎週、毎月、毎年に1回又はそれ以上、あるいは2〜20年毎に1回投与され得る。処置成功後、疾患状態の再発を防止するために患者が維持療法を受けることが望ましいことがあり、維持療法では、オリゴヌクレオチドは、体重1kg当たり0.01μg〜100mgの、維持のための用量で、1日に1回又はそれ以上から20年に1回、あるいは0.001〜600mgの用量で、投与される。
特定の併用療法
特定の実施形態では、本発明の修飾オリゴヌクレオチドを含む第1の薬剤が、1又は複数の第2の薬剤と共投与される。特定の実施形態では、そのような第2の薬剤は、本明細書に記載の第1の薬剤と同じ炎症性、代謝性、又は心血管系の疾患を処置するように設計される。特定の実施形態では、そのような第2の薬剤は、本明細書に記載の第1の薬剤とは異なる疾患、障害、又は状態を処置するように設計される。特定の実施形態では、そのような第2の薬剤は、本明細書に記載の1又は複数の医薬組成物の望ましくない副作用を処置するように設計される。特定の実施形態では、そのような第1の薬剤は、第2の薬剤の望ましくない副作用を処置するように設計される。特定の実施形態では、第2の薬剤は、第1の薬剤の望ましくない影響を処置するように第1の薬剤と共投与される。特定の実施形態では、第2の薬剤は、併用効果が生まれるように第1の薬剤と共投与される。特定の実施形態では、第2の薬剤は、相乗効果が生まれるように第1の薬剤と共投与される。特定の実施形態では、第1及び第2の薬剤の共投与により、独立した治療法として薬剤を投与した時に治療効果又は予防効果を得るのに必要な量よりも少ない投薬量での使用が可能になる。
特定の実施形態では、本発明の修飾オリゴヌクレオチドを含む第1の薬剤が、1又は複数の第2の薬剤と共投与される。特定の実施形態では、そのような第2の薬剤は、本明細書に記載の第1の薬剤と同じ炎症性、代謝性、又は心血管系の疾患を処置するように設計される。特定の実施形態では、そのような第2の薬剤は、本明細書に記載の第1の薬剤とは異なる疾患、障害、又は状態を処置するように設計される。特定の実施形態では、そのような第2の薬剤は、本明細書に記載の1又は複数の医薬組成物の望ましくない副作用を処置するように設計される。特定の実施形態では、そのような第1の薬剤は、第2の薬剤の望ましくない副作用を処置するように設計される。特定の実施形態では、第2の薬剤は、第1の薬剤の望ましくない影響を処置するように第1の薬剤と共投与される。特定の実施形態では、第2の薬剤は、併用効果が生まれるように第1の薬剤と共投与される。特定の実施形態では、第2の薬剤は、相乗効果が生まれるように第1の薬剤と共投与される。特定の実施形態では、第1及び第2の薬剤の共投与により、独立した治療法として薬剤を投与した時に治療効果又は予防効果を得るのに必要な量よりも少ない投薬量での使用が可能になる。
特定の実施形態では、第1の薬剤及び1又は複数の第2の薬剤は同時に投与される。特定の実施形態では、第1の薬剤及び1又は複数の第2の薬剤は異なる時点で投与される。特定の実施形態では、第1の薬剤及び1又は複数の第2の薬剤は単一の医薬製剤中に一緒に調製される。特定の実施形態では、第1の薬剤及び1又は複数の第2の薬剤は別個に調製される。
特定の実施形態では、第2の薬剤には、限定されるものではないが、グルコース低下剤、コレステロール若しくは脂質低下療法、又は抗炎症剤若しくは炎症軽減剤が含まれる。グルコース低下剤としては、限定されるものではないが、治療的なライフスタイルの変化、PPARアゴニスト、ジペプチジルペプチダーゼ(IV)阻害剤、GLP−1アナログ、インスリン又はインスリンアナログ、インスリン分泌促進物質、SGLT2阻害剤、ヒトアミリンアナログ、ビグアニド、αグルコシダーゼ阻害剤、又はその組合せが含まれ得る。グルコース低下剤としては、限定されるものではないが、メトホルミン、スルホニル尿素、ロシグリタゾン、メグリチニド、チアゾリジンジオン、αグルコシダーゼ阻害剤、又はその組合せが含まれ得る。スルホニル尿素は、アセトヘキサミド、クロルプロパミド、トルブタミド、トラザミド、グリメピリド、グリピジド、グリブリド、又はグリクラジドであり得る。メグリチニドはナテグリニド又はレパグリニドであり得る。チアゾリジンジオンはピオグリタゾン又はロシグリタゾンであり得る。αグルコシダーゼはアカルボース又はミグリトールであり得る。コレステロール又は脂質低下療法としては、限定されるものではないが、治療的なライフスタイルの変化、スタチン、胆汁酸封鎖剤、ニコチン酸、及びフィブラートが含まれ得る。スタチンは、アトルバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチン、シンバスタチン等であり得る。胆汁酸封鎖剤は、コレセベラム、コレスチラミン、コレスチポール等であり得る。フィブラートは、ゲムフィブロジル、フェノフィブラート、クロフィブラート等であり得る。炎症軽減剤としては、限定されるものではないが、治療的なライフスタイルの変化、ステロイド、又はNSAIDが含まれ得る。ステロイドはコルチコステロイドであり得る。NSAIDはアスピリン、アセトアミノフェン、イブプロフェン、ナプロキセン、COX阻害剤、インドメタシン等であり得る。
非限定的な開示及び参照による組込み
本発明の特定の化合物、組成物、及び方法を特定の実施形態に従って具体的に説明したが、以下の実施例は本発明の化合物を説明するためだけのものであり、本発明の化合物を限定することは意図されない。本願で引用されている文献それぞれの全体を参照により本明細書に援用する。
本発明の特定の化合物、組成物、及び方法を特定の実施形態に従って具体的に説明したが、以下の実施例は本発明の化合物を説明するためだけのものであり、本発明の化合物を限定することは意図されない。本願で引用されている文献それぞれの全体を参照により本明細書に援用する。
SW872脂肪肉腫細胞におけるヒトCETP mRNAのアンチセンス阻害
CETP核酸を標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドを、CETP mRNA転写産物に対する影響についてインビトロで調べた。24ウェルプレート中で50,000細胞/ウェルの密度で培養したSW872脂肪肉腫細胞を、リポフェクチン試薬を用いて150nMのアンチセンスオリゴヌクレオチドでトランスフェクトした。約24時間後、細胞からRNAを単離し、CETP mRNAレベルを定量的リアルタイムPCRで測定した。ヒトプライマープローブセット(本明細書中で配列番号38として表されるフォワード配列GGCATCCCTGAGGTCATGTC;本明細書中で配列番号39として表されるリバース配列GGCTCACGCCTTTGCTGTT;本明細書中で配列番号40として表されるプローブ配列CGGCTCGAGGTAGTGTTTACAGCCCTC)を用いてCETP mRNAを定量化した。ハウスキーピング遺伝子GAPDHのmRNAレベルにより測定される全RNA含量に基づいてCETP mRNA転写産物濃度を調整した。GAPDHは、配列番号10、11、13で表される配列のプライマープローブセットを用いて測定した。結果を、未処置対照細胞と比較したCETPの阻害パーセントで表す。
CETP核酸を標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドを、CETP mRNA転写産物に対する影響についてインビトロで調べた。24ウェルプレート中で50,000細胞/ウェルの密度で培養したSW872脂肪肉腫細胞を、リポフェクチン試薬を用いて150nMのアンチセンスオリゴヌクレオチドでトランスフェクトした。約24時間後、細胞からRNAを単離し、CETP mRNAレベルを定量的リアルタイムPCRで測定した。ヒトプライマープローブセット(本明細書中で配列番号38として表されるフォワード配列GGCATCCCTGAGGTCATGTC;本明細書中で配列番号39として表されるリバース配列GGCTCACGCCTTTGCTGTT;本明細書中で配列番号40として表されるプローブ配列CGGCTCGAGGTAGTGTTTACAGCCCTC)を用いてCETP mRNAを定量化した。ハウスキーピング遺伝子GAPDHのmRNAレベルにより測定される全RNA含量に基づいてCETP mRNA転写産物濃度を調整した。GAPDHは、配列番号10、11、13で表される配列のプライマープローブセットを用いて測定した。結果を、未処置対照細胞と比較したCETPの阻害パーセントで表す。
表3中のアンチセンスオリゴヌクレオチドは、5−10−5ギャップマーであって、ギャップセグメントは10個の2’−デオキシヌクレオシドを含み、各ウィングセグメントは5個の2’−MOEヌクレオシドを含む。5’ウィングセグメント中の各ヌクレオチド及び3’ウィングセグメント中の各ヌクレオチドは2’−MOE修飾を有する。各ギャップマー全体のヌクレオシド間結合はホスホロチオエート(P=S)結合である。各ギャップマー全体のシトシン残基は全て5−メチルシトシンである。「標的開始部位」は、アンチセンスオリゴヌクレオチドの標的となる最も5’側のヌクレオチドを示す。「標的停止部位」は、アンチセンスオリゴヌクレオチドの標的となる最も3’側のヌクレオチドを示す。表3に示される全てのアンチセンスオリゴヌクレオチドは、本明細書で配列番号1(GENBANK受託番号M30185.1)として表されるヒトCETP mRNAを標的とする。
SW872脂肪肉腫細胞におけるヒトCETPの用量依存的アンチセンス阻害
SW872脂肪肉腫細胞においてCETPのインビトロ阻害を示した複数のアンチセンスオリゴヌクレオチド(実施例1参照)を種々の用量で試験した。細胞を、24ウェルプレートに50,000細胞/ウェルの密度でプレーティングし、リポフェクチン試薬を用いて濃度50nM、150nM、及び300nMの各アンチセンスオリゴヌクレオチドでトランスフェクトした。約16時間後、細胞からRNAを単離し、CETP mRNAレベルを定量的リアルタイムPCRで測定した。ハウスキーピング遺伝子GAPDHのmRNAレベルにより測定された全RNA含量に対してCETP mRNAレベルを標準化した。結果を、未処置対照細胞と比較したCETP阻害パーセントとして表4に示す。
SW872脂肪肉腫細胞においてCETPのインビトロ阻害を示した複数のアンチセンスオリゴヌクレオチド(実施例1参照)を種々の用量で試験した。細胞を、24ウェルプレートに50,000細胞/ウェルの密度でプレーティングし、リポフェクチン試薬を用いて濃度50nM、150nM、及び300nMの各アンチセンスオリゴヌクレオチドでトランスフェクトした。約16時間後、細胞からRNAを単離し、CETP mRNAレベルを定量的リアルタイムPCRで測定した。ハウスキーピング遺伝子GAPDHのmRNAレベルにより測定された全RNA含量に対してCETP mRNAレベルを標準化した。結果を、未処置対照細胞と比較したCETP阻害パーセントとして表4に示す。
SW872脂肪肉腫細胞におけるヒトCETPの用量依存的アンチセンス阻害
SW872脂肪肉腫細胞においてCETPの有意な用量依存的阻害を示したISIS 349513及びISIS 349517(実施例2参照)を種々の用量で更に試験した。米国特許出願第11/031,827号(参照により本明細書に援用する)で最初に開示されたISIS 17291(GACAAGTGGCTGATCTGGAT、6−8−6 MOE(配列番号115))、ISIS 17302(GCTTGCCTTCTGCTACAAGC、6−8−6 MOE(配列番号116))、及びISIS 17305(CCAGTGGGCCTTTAGGATAG、6−8−6 MOE(配列番号117)も同じ条件下で試験した。細胞を24ウェルプレートに50,000細胞/ウェルの密度でプレーティングし、リポフェクチン試薬を用いて濃度50nM、150nM、及び300nMの各アンチセンスオリゴヌクレオチドでトランスフェクトした。約16時間後、細胞からRNAを単離し、CETP mRNAレベルを定量的リアルタイムPCRで測定した。ハウスキーピング遺伝子GAPDHのmRNAレベルにより測定した全RNA含量に対してCETP mRNAレベルを標準化した。結果を、未処置対照細胞と比較したCETPの阻害パーセントとして表5に示す。
SW872脂肪肉腫細胞においてCETPの有意な用量依存的阻害を示したISIS 349513及びISIS 349517(実施例2参照)を種々の用量で更に試験した。米国特許出願第11/031,827号(参照により本明細書に援用する)で最初に開示されたISIS 17291(GACAAGTGGCTGATCTGGAT、6−8−6 MOE(配列番号115))、ISIS 17302(GCTTGCCTTCTGCTACAAGC、6−8−6 MOE(配列番号116))、及びISIS 17305(CCAGTGGGCCTTTAGGATAG、6−8−6 MOE(配列番号117)も同じ条件下で試験した。細胞を24ウェルプレートに50,000細胞/ウェルの密度でプレーティングし、リポフェクチン試薬を用いて濃度50nM、150nM、及び300nMの各アンチセンスオリゴヌクレオチドでトランスフェクトした。約16時間後、細胞からRNAを単離し、CETP mRNAレベルを定量的リアルタイムPCRで測定した。ハウスキーピング遺伝子GAPDHのmRNAレベルにより測定した全RNA含量に対してCETP mRNAレベルを標準化した。結果を、未処置対照細胞と比較したCETPの阻害パーセントとして表5に示す。
ヒトCETPトランスジェニックマウスの初代培養肝細胞におけるヒトコレステリルエステル転送タンパク質(CETP)mRNAのアンチセンス阻害
天然フランキング領域により制御されるヒトCETPを発現するトランスジェニックマウスは、高コレステロール血症に応答してこの遺伝子の発現が増加する(Jiang, X.C. et al., J. Clin. Invest. 1992. 90: 1290−1295)。これらのマウスを以下の実験に用いた。
天然フランキング領域により制御されるヒトCETPを発現するトランスジェニックマウスは、高コレステロール血症に応答してこの遺伝子の発現が増加する(Jiang, X.C. et al., J. Clin. Invest. 1992. 90: 1290−1295)。これらのマウスを以下の実験に用いた。
CETP核酸を標的とする及び実施例1に記載のアンチセンスオリゴヌクレオチドを、CETP mRNA転写産物に対する影響についてインビトロで調べた。huCETPトランスジェニックマウスの96ウェルプレートで17,500細胞/ウェルの密度で培養した初代培養肝細胞を、cytofectin試薬を用いて100nM又は200nMのアンチセンスオリゴヌクレオチドでトランスフェクトした。約24時間後、細胞からRNAを単離し、CETP mRNAレベルを定量的リアルタイムPCRで測定した。ハウスキーピング遺伝子GAPDHのmRNA濃度により測定される全RNA含量に基づいてCETP mRNA転写産物レベルを調整した。結果を、未処置対照細胞と比較したCETPの阻害パーセントとして表6に示す。
通常固形飼料食を与えたhuCETPトランスジェニックマウスにおけるヒトCETPのアンチセンス阻害
インビトロで統計的に有意な用量依存的阻害を示したISIS 349511(配列番号108)、ISIS 349512(配列番号109)、ISIS 349515(配列番号112)、及びISIS 349517(配列番号114)を、インビボでヒトCETP mRNA転写産物を低減する能力について評価した。
インビトロで統計的に有意な用量依存的阻害を示したISIS 349511(配列番号108)、ISIS 349512(配列番号109)、ISIS 349515(配列番号112)、及びISIS 349517(配列番号114)を、インビボでヒトCETP mRNA転写産物を低減する能力について評価した。
処置
雄のhuCETPトランスジェニックマウスを12時間の明暗サイクルに維持し、通常のマウス固形飼料ピュリーナを自由に摂取させた。実験を開始する前に、研究施設中で動物を少なくとも7日間馴化した。アンチセンスオリゴヌクレオチド(ASO)を緩衝食塩水(PBS)中に調製し、0.2ミクロンのフィルターで濾過滅菌した。オリゴヌクレオチドを注射用の0.9%PBSに溶解させた。
雄のhuCETPトランスジェニックマウスを12時間の明暗サイクルに維持し、通常のマウス固形飼料ピュリーナを自由に摂取させた。実験を開始する前に、研究施設中で動物を少なくとも7日間馴化した。アンチセンスオリゴヌクレオチド(ASO)を緩衝食塩水(PBS)中に調製し、0.2ミクロンのフィルターで濾過滅菌した。オリゴヌクレオチドを注射用の0.9%PBSに溶解させた。
マウスを5つの処置群に分けた。最初の4群には、50mg/kgの用量で週2回、6週間、ISIS 349511、ISIS 349512、ISIS 349515、又はISIS 349517を腹腔内注射した。第5群には食塩水を週2回、6週間、腹腔内注射した。食塩水を注射された群を対照群とし、オリゴヌクレオチド処置群との比較に用いた。
CETP mRNAの阻害
最後の投薬の24時間後、動物を屠殺し、肝臓組織を単離した。肝臓RNAを単離してCETPのリアルタイムPCR解析を行った。2つのプライマープローブセット、hCETP(本明細書で配列番号118として表されるフォワード配列CAGCTGACCTGTGACTCTGGTAGA;本明細書で配列番号119として表されるリバース配列CAGCTTATGGAAAGACAGGTAGCA;本明細書で配列番号120として表されるプローブ配列TGCGGACCGATGCCCCTGAX)、及びhCETP2_LTS00182(本明細書で配列番号38として表されるフォワード配列GGCATCCCTGAGGTCATGTC;本明細書で配列番号39として表されるリバース配列GGCTCACGCCTTTGCTGTT:本明細書で配列番号40として表されるプローブ配列CGGCTCGAGGTAGTGTTTACAGCCCTCX)を用いた。これらのプライマープローブセットはCETP mRNA転写産物の異なる領域を標的とする。表7に示すように、アンチセンスオリゴヌクレオチドを用いた処置はCETP mRNAの発現を低下させた。プライマープローブセットを、個々に及びまとめて使用してCETP mRNA発現を測定したところ、3つの全ての場合で同様な結果が得られた。構成的に発現されるハウスキーピング遺伝子であるマウスシクロフィリンに対してRNA発現レベルを標準化した。シクロフィリン濃度は表2に記載のプライマープローブセットを用いて測定した。結果を、PBS対照と比較したCETP mRNAの阻害パーセントとして表す。
最後の投薬の24時間後、動物を屠殺し、肝臓組織を単離した。肝臓RNAを単離してCETPのリアルタイムPCR解析を行った。2つのプライマープローブセット、hCETP(本明細書で配列番号118として表されるフォワード配列CAGCTGACCTGTGACTCTGGTAGA;本明細書で配列番号119として表されるリバース配列CAGCTTATGGAAAGACAGGTAGCA;本明細書で配列番号120として表されるプローブ配列TGCGGACCGATGCCCCTGAX)、及びhCETP2_LTS00182(本明細書で配列番号38として表されるフォワード配列GGCATCCCTGAGGTCATGTC;本明細書で配列番号39として表されるリバース配列GGCTCACGCCTTTGCTGTT:本明細書で配列番号40として表されるプローブ配列CGGCTCGAGGTAGTGTTTACAGCCCTCX)を用いた。これらのプライマープローブセットはCETP mRNA転写産物の異なる領域を標的とする。表7に示すように、アンチセンスオリゴヌクレオチドを用いた処置はCETP mRNAの発現を低下させた。プライマープローブセットを、個々に及びまとめて使用してCETP mRNA発現を測定したところ、3つの全ての場合で同様な結果が得られた。構成的に発現されるハウスキーピング遺伝子であるマウスシクロフィリンに対してRNA発現レベルを標準化した。シクロフィリン濃度は表2に記載のプライマープローブセットを用いて測定した。結果を、PBS対照と比較したCETP mRNAの阻害パーセントとして表す。
CETPタンパク質の阻害
CETPタンパク質の血漿濃度をELISAで測定した(アルプコ社(Alpco)、ニューハンプシャー州)。結果は、表8に示され、全てのISISアンチセンスオリゴヌクレオチドでCETPタンパク質レベルの有意な阻害を示している。結果を、PBS対照と比較した阻害パーセントで表す。
CETPタンパク質の血漿濃度をELISAで測定した(アルプコ社(Alpco)、ニューハンプシャー州)。結果は、表8に示され、全てのISISアンチセンスオリゴヌクレオチドでCETPタンパク質レベルの有意な阻害を示している。結果を、PBS対照と比較した阻害パーセントで表す。
肝機能
肝機能へのISISオリゴヌクレオチドの影響を評価するために、自動臨床化学分析装置(Hitachi Olympus AU400e、ニューヨーク州メルビル)を用いてトランスアミナーゼの血漿濃度を測定した(Nyblom, H. et al., Alcohol & Alcoholism 39: 336−339, 2004; Tietz NW (Ed): Clinical Guide to Laboratory Tests, 3rd ed. W. B. Saunders, Philadelphia, PA, 1995)。第3週及び第6週のALT(アラニントランスアミナーゼ)の血漿濃度を測定した。IU/Lで表した結果を表9に示す。ほとんどのISISオリゴヌクレオチドは、肝臓のトランスアミナーゼプロファイルにより示されるように、マウスで耐容されると見なされた。
肝機能へのISISオリゴヌクレオチドの影響を評価するために、自動臨床化学分析装置(Hitachi Olympus AU400e、ニューヨーク州メルビル)を用いてトランスアミナーゼの血漿濃度を測定した(Nyblom, H. et al., Alcohol & Alcoholism 39: 336−339, 2004; Tietz NW (Ed): Clinical Guide to Laboratory Tests, 3rd ed. W. B. Saunders, Philadelphia, PA, 1995)。第3週及び第6週のALT(アラニントランスアミナーゼ)の血漿濃度を測定した。IU/Lで表した結果を表9に示す。ほとんどのISISオリゴヌクレオチドは、肝臓のトランスアミナーゼプロファイルにより示されるように、マウスで耐容されると見なされた。
体及び臓器の重量
投薬前及び処置期間中定期的に、マウスの体重を測定した。グラムで表した体重を表10に示す。実験の終わりに測定した肝臓、脾臓、及び腎臓の重量を表11に示す。
投薬前及び処置期間中定期的に、マウスの体重を測定した。グラムで表した体重を表10に示す。実験の終わりに測定した肝臓、脾臓、及び腎臓の重量を表11に示す。
グルコース濃度
Beckman Glucose Analyzer II(ベックマン・コールター社製)を用いてグルコースオキシダーゼ法(Lott, J.A. et al., Clin. Chem. 21: 1754−1760, 1975)により血漿グルコース値を測定した。結果を表12にmg/dLで示す。
Beckman Glucose Analyzer II(ベックマン・コールター社製)を用いてグルコースオキシダーゼ法(Lott, J.A. et al., Clin. Chem. 21: 1754−1760, 1975)により血漿グルコース値を測定した。結果を表12にmg/dLで示す。
コレステロール及びトリグリセリド濃度
Bligh and Dyerの方法(Bligh,E.G. and Dyer,W.J. Can.J.Biochem.Physiol. 37: 911−917, 1959)により第3週及び第6週に血漿コレステロールを抽出し、オリンパス社製臨床分析装置(Hitachi Olympus AU400e、ニューヨーク州メルビル)で測定した。HDL、LDL、及びVLDLコレステロールをHPLCにより個々に測定した。市販のトリグリセリドキット(DCLトリグリセリド試薬;ダイアグノスティックス・ケミカルズ社(Diagnostic Chemicals Ltd.)製)を用いてトリグリセリド濃度を測定した。結果を表13及び14にmg/dLで示す。ISISオリゴヌクレオチドで処置されたマウスにおいてHDL濃度が有意に上昇していた。総コレステロール濃度に対するHDL濃度の割合を表15に示す。
Bligh and Dyerの方法(Bligh,E.G. and Dyer,W.J. Can.J.Biochem.Physiol. 37: 911−917, 1959)により第3週及び第6週に血漿コレステロールを抽出し、オリンパス社製臨床分析装置(Hitachi Olympus AU400e、ニューヨーク州メルビル)で測定した。HDL、LDL、及びVLDLコレステロールをHPLCにより個々に測定した。市販のトリグリセリドキット(DCLトリグリセリド試薬;ダイアグノスティックス・ケミカルズ社(Diagnostic Chemicals Ltd.)製)を用いてトリグリセリド濃度を測定した。結果を表13及び14にmg/dLで示す。ISISオリゴヌクレオチドで処置されたマウスにおいてHDL濃度が有意に上昇していた。総コレステロール濃度に対するHDL濃度の割合を表15に示す。
通常固形飼料食又は高コレステロール食を与えたhuCETPトランスジェニックマウスにおけるヒトCETPのアンチセンス阻害
ISIS 349511(配列番号108)及びISIS 349517(配列番号114)を、インビボでヒトCETP mRNA転写産物を低減させる能力について更に評価した。
ISIS 349511(配列番号108)及びISIS 349517(配列番号114)を、インビボでヒトCETP mRNA転写産物を低減させる能力について更に評価した。
処置
雄のhuCETPトランスジェニックマウスを12時間の明暗サイクルに維持した。マウスの群の1つは通常のマウス固形飼料ピュリーナを自由摂取させ、第2群には0.5%高コレステロール固形飼料(ハーラン・テクラッド(Harlan Teklad) TD.97234;ハーランラボラトリーズ社、インディアナ州インディアナポリス)を摂取させた。動物は実験開始前に研究施設内で少なくとも7日間順化させた。アンチセンスオリゴヌクレオチド(ASO)を緩衝食塩水(PBS)中に調製し、0.2ミクロンのフィルターを用いて濾過滅菌した。オリゴヌクレオチドを注射用0.9%PBSに溶解させた。
雄のhuCETPトランスジェニックマウスを12時間の明暗サイクルに維持した。マウスの群の1つは通常のマウス固形飼料ピュリーナを自由摂取させ、第2群には0.5%高コレステロール固形飼料(ハーラン・テクラッド(Harlan Teklad) TD.97234;ハーランラボラトリーズ社、インディアナ州インディアナポリス)を摂取させた。動物は実験開始前に研究施設内で少なくとも7日間順化させた。アンチセンスオリゴヌクレオチド(ASO)を緩衝食塩水(PBS)中に調製し、0.2ミクロンのフィルターを用いて濾過滅菌した。オリゴヌクレオチドを注射用0.9%PBSに溶解させた。
通常固形飼料摂取マウスを3つの処置群に分けた。高コレステロール固形飼料摂取マウスを3つの処置群に分けた。2つの固形飼料摂取群に、ISIS 349511又はISIS 349517を、50mg/kg、週2回、6週間、皮下注射した。同様に、高コレステロール群に、ISIS 349511又はISIS 349517を、50mg/kg、週2回、6週間、皮下注射した。固形飼料摂取群の1つ及び高コレステロール固形飼料摂取群の1つに、食塩水を、週2回、6週間皮下注射した。食塩水を注射された群を対照とし、対応するオリゴヌクレオチド処置群をこれに対して比較した。
CETP mRNAの阻害
最後の投薬の24時間後、動物を屠殺し、肝臓組織を単離した。肝臓RNAを単離し、CETPのリアルタイムPCR解析を行った。プライマープローブセットhCETPを用いてCETP濃度を測定した。表16に示すように、アンチセンスオリゴヌクレオチドを用いた処置は、CETP mRNAの発現を低下させた。RNA発現レベルはマウスシクロフィリンに対して標準化した。結果を、PBS対照と比較したCETP mRNAの阻害パーセントとして表す。通常固形飼料を摂取したマウスと高コレステロール固形飼料を摂取したマウスにおいてCETP mRNAレベルの阻害に差はなかった。
最後の投薬の24時間後、動物を屠殺し、肝臓組織を単離した。肝臓RNAを単離し、CETPのリアルタイムPCR解析を行った。プライマープローブセットhCETPを用いてCETP濃度を測定した。表16に示すように、アンチセンスオリゴヌクレオチドを用いた処置は、CETP mRNAの発現を低下させた。RNA発現レベルはマウスシクロフィリンに対して標準化した。結果を、PBS対照と比較したCETP mRNAの阻害パーセントとして表す。通常固形飼料を摂取したマウスと高コレステロール固形飼料を摂取したマウスにおいてCETP mRNAレベルの阻害に差はなかった。
CETPタンパク質の阻害
CETPタンパク質の血漿濃度をELISAで測定した(アルプコ社、ニューハンプシャー州)。結果を表17に示す。結果は、全てのISISアンチセンスオリゴヌクレオチドでCETPタンパク質レベルの有意な阻害を示している。結果をPBS対照と比較した阻害パーセントで表す。
CETPタンパク質の血漿濃度をELISAで測定した(アルプコ社、ニューハンプシャー州)。結果を表17に示す。結果は、全てのISISアンチセンスオリゴヌクレオチドでCETPタンパク質レベルの有意な阻害を示している。結果をPBS対照と比較した阻害パーセントで表す。
肝機能
肝機能へのISISオリゴヌクレオチドの影響を評価するために、自動臨床化学分析装置(Hitachi Olympus AU400e、ニューヨーク州メルビル)を用いてトランスアミナーゼの血漿濃度を測定した(Nyblom, H. et al., Alcohol & Alcoholism 39: 336−339, 2004; Tietz NW (Ed): Clinical Guide to Laboratory Tests, 3rd ed. W. B. Saunders, Philadelphia, PA, 1995)。第0週、第3週、及び第6週のALT(アラニントランスアミナーゼ)及びAST(アスパラギン酸トランスアミナーゼ)の血漿濃度を測定した。結果を表18及び19にIU/Lで表す。
肝機能へのISISオリゴヌクレオチドの影響を評価するために、自動臨床化学分析装置(Hitachi Olympus AU400e、ニューヨーク州メルビル)を用いてトランスアミナーゼの血漿濃度を測定した(Nyblom, H. et al., Alcohol & Alcoholism 39: 336−339, 2004; Tietz NW (Ed): Clinical Guide to Laboratory Tests, 3rd ed. W. B. Saunders, Philadelphia, PA, 1995)。第0週、第3週、及び第6週のALT(アラニントランスアミナーゼ)及びAST(アスパラギン酸トランスアミナーゼ)の血漿濃度を測定した。結果を表18及び19にIU/Lで表す。
臓器重量
実験の終わりに肝臓、脾臓、及び腎臓の重量を測定した。結果を表20に示す。
実験の終わりに肝臓、脾臓、及び腎臓の重量を測定した。結果を表20に示す。
グルコース濃度
Beckman Glucose Analyzer II(ベックマン・コールター社製)を用いてグルコースオキシダーゼ法(Lott Lott, J.A. et al., Clin. Chem. 21: 1754−1760, 1975)により血漿グルコース値を測定した。結果を表21にmg/dLで示す。
Beckman Glucose Analyzer II(ベックマン・コールター社製)を用いてグルコースオキシダーゼ法(Lott Lott, J.A. et al., Clin. Chem. 21: 1754−1760, 1975)により血漿グルコース値を測定した。結果を表21にmg/dLで示す。
コレステロール濃度及びトリグリセリド濃度
Bligh and Dyerの方法(Bligh,E.G. and Dyer,W.J. Can.J.Biochem.Physiol. 37: 911−917, 1959)により第3週及び第6週に血漿コレステロールを抽出し、第0週、第3週、及び第6週にオリンパス社製臨床分析装置(Hitachi Olympus AU400e、ニューヨーク州メルビル)で測定した。HDL、LDL、及びVLDLコレステロールをHPLCで個々に測定した。市販のトリグリセリドキット(DCLトリグリセリド試薬;ダイアグノスティックス・ケミカルズ社)を用いて、第0週、第3週、及び第6週にトリグリセリド濃度を測定した。VLDL濃度を第6週に測定した。結果を表22〜26にmg/dLで示す。
Bligh and Dyerの方法(Bligh,E.G. and Dyer,W.J. Can.J.Biochem.Physiol. 37: 911−917, 1959)により第3週及び第6週に血漿コレステロールを抽出し、第0週、第3週、及び第6週にオリンパス社製臨床分析装置(Hitachi Olympus AU400e、ニューヨーク州メルビル)で測定した。HDL、LDL、及びVLDLコレステロールをHPLCで個々に測定した。市販のトリグリセリドキット(DCLトリグリセリド試薬;ダイアグノスティックス・ケミカルズ社)を用いて、第0週、第3週、及び第6週にトリグリセリド濃度を測定した。VLDL濃度を第6週に測定した。結果を表22〜26にmg/dLで示す。
心血管系疾患モデルマウスにおけるCETPのアンチセンス阻害の効果及びニコチン酸を用いた処置とのHDLコレステロール濃度上昇の比較
心血管系疾患のトランスジェニックモデルマウスがアイシス・ファーマシューティカルズ社(ISIS Pharmaceuticals)で開発され、国際出願PCT/US10/20435号(参照により本明細書に援用する)中に更に詳細に説明されている。このモデルマウスは、半接合コピーのヒトコレステリルエステル転送タンパク質(huCETP+/−)、半接合コピーのヒトアポリポプロテインB(huApoB+/−)を有し、マウス低比重リポプロテインレセプター(mLDLr+/−)の部分的欠損を有する。このモデルマウスは、高コレステロール血症及び/又は心血管系疾患、例えばアテローム性動脈硬化症及び心疾患の予防及び/又は治療薬剤のスクリーニングに有用である。本実験では、対照としてhuApoB+/−huCETP−/−mLDLr+/−マウスも用いた。
心血管系疾患のトランスジェニックモデルマウスがアイシス・ファーマシューティカルズ社(ISIS Pharmaceuticals)で開発され、国際出願PCT/US10/20435号(参照により本明細書に援用する)中に更に詳細に説明されている。このモデルマウスは、半接合コピーのヒトコレステリルエステル転送タンパク質(huCETP+/−)、半接合コピーのヒトアポリポプロテインB(huApoB+/−)を有し、マウス低比重リポプロテインレセプター(mLDLr+/−)の部分的欠損を有する。このモデルマウスは、高コレステロール血症及び/又は心血管系疾患、例えばアテローム性動脈硬化症及び心疾患の予防及び/又は治療薬剤のスクリーニングに有用である。本実験では、対照としてhuApoB+/−huCETP−/−mLDLr+/−マウスも用いた。
ISIS 349511、ISIS 349517、及び1%ニコチン酸がHDLコレステロール濃度を上昇させる有効性を本モデルで評価した。
処置
雄のトランスジェニックマウスを12時間の明暗サイクルに維持し、通常マウス固形飼料ピュリーナを自由に摂取させた。動物を実験開始前に研究施設内で少なくとも7日間順化させた。アンチセンスオリゴヌクレオチド(ASO)を緩衝食塩水(PBS)中に調製し、0.2ミクロンのフィルターを用いて濾過滅菌した。オリゴヌクレオチドは注射用0.9%PBSに溶解させた。
雄のトランスジェニックマウスを12時間の明暗サイクルに維持し、通常マウス固形飼料ピュリーナを自由に摂取させた。動物を実験開始前に研究施設内で少なくとも7日間順化させた。アンチセンスオリゴヌクレオチド(ASO)を緩衝食塩水(PBS)中に調製し、0.2ミクロンのフィルターを用いて濾過滅菌した。オリゴヌクレオチドは注射用0.9%PBSに溶解させた。
huApoB+/−huCETP+/−mLDLr+/−マウスをそれぞれ5〜7頭の5つの群に分けた。そのような群の2つに、ISIS 349511又はISIS 349517を、25mg/kg、週2回、6週間、皮下注射した。マウスの群の1つには、1日1kg当たり2gのニコチン酸を6週間皮下注射し、1%ニコチン酸を含む食餌を摂取させた。マウスの群の1つには、マウスに標的を有することが知られていない対照オリゴヌクレオチドとしてISIS 141923(CCTTCCCTGAAGGTTCCTCC、5−10−5 MOEギャップマー、配列番号121)を皮下注射した。マウスの群の1つには、ISIS 349511PBSを週2回、6週間皮下注射した。食塩水を注射された群を対照群として、オリゴヌクレオチド処置群をこれと比較した。5頭のhuApoB+/−huCETP−/−mLDLr+/−マウスの群に、ISIS 349517を25mg/kgで週2回、6週間、皮下注射した。この群を、CETPに対するアンチセンスオリゴヌクレオチドの効果の陰性対照とした。表27に群を更に説明し、文字A〜Fで表し、以下、群をこれらの文字で表す。
CETP mRNAの阻害
最後の投薬の24時間後、動物を屠殺し、肝臓組織を単離した。肝臓RNAを単離してCETPのリアルタイムPCR解析を行った。プライマープローブセットhCETPを用いてCETP濃度を測定した。表28に示すように、アンチセンスオリゴヌクレオチドを用いた処置(C群及びD群)はCETP mRNA発現を低下させた。RNA発現レベルはマウスシクロフィリンに対して標準化した。結果を、PBS対照(A群)と比較したCETP mRNAの阻害パーセントで表す。ニコチン酸で処置されたトランスジェニックマウス(E群)は、予想通り、阻害データを示さなかった。対照オリゴヌクレオチドISIS 141923も、予想通り、CETP mRNAの阻害可能性を示さなかった(B群)。陰性対照(F群)はCETPの低下について試験しなかった。
最後の投薬の24時間後、動物を屠殺し、肝臓組織を単離した。肝臓RNAを単離してCETPのリアルタイムPCR解析を行った。プライマープローブセットhCETPを用いてCETP濃度を測定した。表28に示すように、アンチセンスオリゴヌクレオチドを用いた処置(C群及びD群)はCETP mRNA発現を低下させた。RNA発現レベルはマウスシクロフィリンに対して標準化した。結果を、PBS対照(A群)と比較したCETP mRNAの阻害パーセントで表す。ニコチン酸で処置されたトランスジェニックマウス(E群)は、予想通り、阻害データを示さなかった。対照オリゴヌクレオチドISIS 141923も、予想通り、CETP mRNAの阻害可能性を示さなかった(B群)。陰性対照(F群)はCETPの低下について試験しなかった。
コレステロール及びトリグリセリド濃度
Bligh and Dyerの方法(Bligh,E.G. and Dyer,W.J. Can.J.Biochem.Physiol. 37: 911−917, 1959)により第0週、第3週、及び第6週に血漿コレステロールを抽出し、オリンパス社製臨床分析装置(Hitachi Olympus AU400e、ニューヨーク州メルビル)で測定した。HDL及びLDLコレステロールをHPLCで個々に測定した。市販のトリグリセリドキット(DCLトリグリセリド試薬;ダイアグノスティックス・ケミカルズ社)を用いて、トリグリセリド濃度を第0週、第3週、及び第6週に測定した。結果を表29〜33にmg/dLで示す。
Bligh and Dyerの方法(Bligh,E.G. and Dyer,W.J. Can.J.Biochem.Physiol. 37: 911−917, 1959)により第0週、第3週、及び第6週に血漿コレステロールを抽出し、オリンパス社製臨床分析装置(Hitachi Olympus AU400e、ニューヨーク州メルビル)で測定した。HDL及びLDLコレステロールをHPLCで個々に測定した。市販のトリグリセリドキット(DCLトリグリセリド試薬;ダイアグノスティックス・ケミカルズ社)を用いて、トリグリセリド濃度を第0週、第3週、及び第6週に測定した。結果を表29〜33にmg/dLで示す。
肝機能
肝機能へのISISオリゴヌクレオチドの影響を評価するために、自動臨床化学分析装置(Hitachi Olympus AU400e、ニューヨーク州メルビル)を用いてトランスアミナーゼの血漿濃度を測定した(Nyblom, H. et al., Alcohol & Alcoholism 39: 336−339, 2004; Tietz NW (Ed): Clinical Guide to Laboratory Tests, 3rd ed. W. B. Saunders, Philadelphia, PA, 1995)。第0週、第3週、及び第6週のALT(アラニントランスアミナーゼ)及びAST(アスパラギン酸トランスアミナーゼ)の血漿濃度を測定した。結果を表34及び35にIU/Lで示す。オリゴヌクレオチドの延長投与後にトランスアミナーゼ濃度が変化していなかったことから、ISISオリゴヌクレオチド又はニコチン酸を用いた処置は肝機能に悪影響を与えていなかった。
肝機能へのISISオリゴヌクレオチドの影響を評価するために、自動臨床化学分析装置(Hitachi Olympus AU400e、ニューヨーク州メルビル)を用いてトランスアミナーゼの血漿濃度を測定した(Nyblom, H. et al., Alcohol & Alcoholism 39: 336−339, 2004; Tietz NW (Ed): Clinical Guide to Laboratory Tests, 3rd ed. W. B. Saunders, Philadelphia, PA, 1995)。第0週、第3週、及び第6週のALT(アラニントランスアミナーゼ)及びAST(アスパラギン酸トランスアミナーゼ)の血漿濃度を測定した。結果を表34及び35にIU/Lで示す。オリゴヌクレオチドの延長投与後にトランスアミナーゼ濃度が変化していなかったことから、ISISオリゴヌクレオチド又はニコチン酸を用いた処置は肝機能に悪影響を与えていなかった。
体及び臓器の重量
週に1回測定したマウスの体重を表36に示す。実験の終わりに肝臓、脾臓、及び腎臓の重量を測定した結果を表37に示す。
週に1回測定したマウスの体重を表36に示す。実験の終わりに肝臓、脾臓、及び腎臓の重量を測定した結果を表37に示す。
huCETPトランスジェニックモデルマウスにおけるISIS 349517によるCETPのアンチセンス阻害の効果
化合物ISIS 349517の有効性及び耐容性を評価した。
化合物ISIS 349517の有効性及び耐容性を評価した。
処置
雄のトランスジェニックマウスを12時間の明暗サイクルに維持し、ウェスタン型の食餌(TD88137;カロリーの42%が脂肪由来、0.2%コレステロール;ハーランラボラトリーズ社、インディアナ州インディアナポリス)を自由に摂取させた。動物は実験開始前に研究施設内で少なくとも7日間馴化させ、実験期間全体を通してこの食餌を維持した。アンチセンスオリゴヌクレオチド(ASO)をリン酸緩衝食塩水(PBS)中に調製し、0.2ミクロンのフィルターで濾過滅菌した。オリゴヌクレオチドは注射用0.9%PBSに溶解させた。
雄のトランスジェニックマウスを12時間の明暗サイクルに維持し、ウェスタン型の食餌(TD88137;カロリーの42%が脂肪由来、0.2%コレステロール;ハーランラボラトリーズ社、インディアナ州インディアナポリス)を自由に摂取させた。動物は実験開始前に研究施設内で少なくとも7日間馴化させ、実験期間全体を通してこの食餌を維持した。アンチセンスオリゴヌクレオチド(ASO)をリン酸緩衝食塩水(PBS)中に調製し、0.2ミクロンのフィルターで濾過滅菌した。オリゴヌクレオチドは注射用0.9%PBSに溶解させた。
それぞれ4〜6頭の2つの群にマウスを分けた。群の1つには、ISIS 349517を、25mg/kg、週2回、2週間、皮下注射した。食塩水を注射された群を対照群とし、オリゴヌクレオチド処置群をこれと比較した。
CETP mRNAの阻害
最後の投薬の24時間後、動物を屠殺し、肝臓組織を単離した。肝臓RNAを単離してCETPのリアルタイムPCR解析を行った。プライマープローブセットhCETPを用いてCETP濃度を測定した。表38に示されるように、ISIS 349517を用いた処置はCETP mRNA発現を有意に低下させた。RNA発現レベルはマウスシクロフィリンに対して標準化した。結果を、PBS対照との比較によるCETP mRNAの阻害パーセントで表す。
最後の投薬の24時間後、動物を屠殺し、肝臓組織を単離した。肝臓RNAを単離してCETPのリアルタイムPCR解析を行った。プライマープローブセットhCETPを用いてCETP濃度を測定した。表38に示されるように、ISIS 349517を用いた処置はCETP mRNA発現を有意に低下させた。RNA発現レベルはマウスシクロフィリンに対して標準化した。結果を、PBS対照との比較によるCETP mRNAの阻害パーセントで表す。
CETPタンパク質の阻害
血漿CETPタンパク質レベルをELISAで測定した(アルプコ社)。表39に示されるように、ISIS 349517を用いた処置はCETPタンパク質レベルを有意に低下させた。結果を、PBS対照との比較によるCETPタンパク質の阻害パーセントで表す。
血漿CETPタンパク質レベルをELISAで測定した(アルプコ社)。表39に示されるように、ISIS 349517を用いた処置はCETPタンパク質レベルを有意に低下させた。結果を、PBS対照との比較によるCETPタンパク質の阻害パーセントで表す。
CETP活性の阻害
CETP活性アッセイキット(ロアー・バイオメディカル社(Roar Biomedical Inc.)、ニューヨーク州ニューヨーク)を用いてCETP活性レベルを測定した。表40に示されるように、ISIS 349517を用いた処置はCETP活性を有意に低下させた。結果を、PBS対照との比較によるCETP活性の阻害パーセントで表す。
CETP活性アッセイキット(ロアー・バイオメディカル社(Roar Biomedical Inc.)、ニューヨーク州ニューヨーク)を用いてCETP活性レベルを測定した。表40に示されるように、ISIS 349517を用いた処置はCETP活性を有意に低下させた。結果を、PBS対照との比較によるCETP活性の阻害パーセントで表す。
コレステロール及びトリグリセリド濃度
Bligh and Dyerの方法(Bligh,E.G. and Dyer,W.J. Can.J.Biochem.Physiol. 37: 911−917, 1959)により第6週に血漿コレステロールを抽出し、オリンパス社製臨床分析装置(Hitachi Olympus AU400e、ニューヨーク州メルビル)で測定した。HDL及びLDLコレステロールをHPLCで個々に測定した。市販のトリグリセリドキット(DCLトリグリセリド試薬;ダイアグノスティックス・ケミカルズ社、カナダ、シャーロットタウン)を用いて、トリグリセリド濃度を測定した。結果を表41にmg/dLで示す。ISIS 349517を用いた処置では、PBS対照と比べて3週目にHDL濃度が30%上昇していた。
Bligh and Dyerの方法(Bligh,E.G. and Dyer,W.J. Can.J.Biochem.Physiol. 37: 911−917, 1959)により第6週に血漿コレステロールを抽出し、オリンパス社製臨床分析装置(Hitachi Olympus AU400e、ニューヨーク州メルビル)で測定した。HDL及びLDLコレステロールをHPLCで個々に測定した。市販のトリグリセリドキット(DCLトリグリセリド試薬;ダイアグノスティックス・ケミカルズ社、カナダ、シャーロットタウン)を用いて、トリグリセリド濃度を測定した。結果を表41にmg/dLで示す。ISIS 349517を用いた処置では、PBS対照と比べて3週目にHDL濃度が30%上昇していた。
肝機能
肝機能へのISIS 349517の影響を評価するために、自動臨床化学分析装置(Hitachi Olympus AU400e、ニューヨーク州メルビル)を用いてトランスアミナーゼの血漿濃度を測定した(Nyblom, H. et al., Alcohol & Alcoholism 39: 336−339, 2004; Tietz NW (Ed): Clinical Guide to Laboratory Tests, 3rd ed. W. B. Saunders, Philadelphia, PA, 1995)。ALT(アラニントランスアミナーゼ)及びAST(アスパラギン酸トランスアミナーゼ)の血漿濃度を測定した。結果を表42にIU/Lで示す。CETPオリゴヌクレオチドの延長投与後にトランスアミナーゼ濃度が変化していなかったことから、ISISオリゴヌクレオチドを用いた処置は肝機能に悪影響を与えていなかった。
肝機能へのISIS 349517の影響を評価するために、自動臨床化学分析装置(Hitachi Olympus AU400e、ニューヨーク州メルビル)を用いてトランスアミナーゼの血漿濃度を測定した(Nyblom, H. et al., Alcohol & Alcoholism 39: 336−339, 2004; Tietz NW (Ed): Clinical Guide to Laboratory Tests, 3rd ed. W. B. Saunders, Philadelphia, PA, 1995)。ALT(アラニントランスアミナーゼ)及びAST(アスパラギン酸トランスアミナーゼ)の血漿濃度を測定した。結果を表42にIU/Lで示す。CETPオリゴヌクレオチドの延長投与後にトランスアミナーゼ濃度が変化していなかったことから、ISISオリゴヌクレオチドを用いた処置は肝機能に悪影響を与えていなかった。
huCETPトランスジェニックモデルマウスにおけるISIS 349517によるCETPのアンチセンス阻害の用量反応効果
種々の用量でISISオリゴヌクレオチドの有効性及び耐容性を評価した。
種々の用量でISISオリゴヌクレオチドの有効性及び耐容性を評価した。
処置
雄のトランスジェニックマウスを12時間の明暗サイクルに維持し、ウェスタン型の食餌(TD88137;カロリーの42%が脂肪由来、0.2%コレステロール;ハーランラボラトリーズ社、インディアナ州インディアナポリス)を自由に摂取させた。動物は実験開始前に研究施設内で少なくとも7日間馴化させ、実験期間全体を通してこの食餌を維持した。アンチセンスオリゴヌクレオチド(ASO)をリン酸緩衝食塩水(PBS)中に調製し、0.2ミクロンのフィルターで濾過滅菌した。オリゴヌクレオチドを注射用0.9%PBSに溶解させた。
雄のトランスジェニックマウスを12時間の明暗サイクルに維持し、ウェスタン型の食餌(TD88137;カロリーの42%が脂肪由来、0.2%コレステロール;ハーランラボラトリーズ社、インディアナ州インディアナポリス)を自由に摂取させた。動物は実験開始前に研究施設内で少なくとも7日間馴化させ、実験期間全体を通してこの食餌を維持した。アンチセンスオリゴヌクレオチド(ASO)をリン酸緩衝食塩水(PBS)中に調製し、0.2ミクロンのフィルターで濾過滅菌した。オリゴヌクレオチドを注射用0.9%PBSに溶解させた。
3つの群に、ISIS 349517を、1.5mg/kg/週、5mg/kg/週、又は15mg/kg/週で、6週間皮下注射した。別の群には、対照オリゴヌクレオチドISIS 141923を50mg/kg/週で6週間皮下注射した。マウスの群の1つにはPBSを6週間皮下注射した。PBSを注射された群を対照群とし、処置群をこれと比較した。
CETP mRNAの阻害
最後の投薬の24時間後、動物を屠殺し、肝臓組織を単離した。肝臓RNAを単離してCETPのリアルタイムPCR解析を行った。プライマープローブセットhCETP及びhCETP2_LTS00182を個々に用いてCETP濃度を測定した。表43に示されるように、ISIS 349517を用いた処置は、CETP mRNA発現を用量依存的に低下させた。両方のプライマープローブセットで同様な結果が得られた。RNA発現レベルはマウスシクロフィリンに対して標準化した。結果を、PBS対照との比較によるCETP mRNAの阻害パーセントで表す。
最後の投薬の24時間後、動物を屠殺し、肝臓組織を単離した。肝臓RNAを単離してCETPのリアルタイムPCR解析を行った。プライマープローブセットhCETP及びhCETP2_LTS00182を個々に用いてCETP濃度を測定した。表43に示されるように、ISIS 349517を用いた処置は、CETP mRNA発現を用量依存的に低下させた。両方のプライマープローブセットで同様な結果が得られた。RNA発現レベルはマウスシクロフィリンに対して標準化した。結果を、PBS対照との比較によるCETP mRNAの阻害パーセントで表す。
心血管系障害に関係する遺伝子のmRNA発現の阻害
肝臓RNAを単離し、ABCA1、ApoAI、及びSR−B1のリアルタイムPCR解析を行った。ATP結合カセットトランスポーターABCA1(ヒトトランスポーターサブファミリーABCAのメンバー1)は、コレステロール流出制御タンパク質(CERP)としても知られ、ヒトでABCA1遺伝子にコードされるタンパク質である(Luciani, M.F. et al., Genomics. 1994. 21: 150−9)。このトランスポーターは、細胞のコレステロール及びリン脂質恒常性の主要な制御因子である。アポリポプロテインA−Iは、ヒトでAPOA1遺伝子によりコードされるタンパク質である(Breslow, J.L. et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 1982. 79: 6861−5)。アポリポプロテインA−Iは、血漿中のHDLの主要なタンパク質構成要素である。このタンパク質は、排出のための組織から肝臓へのコレステロール流出を促進する。スカベンジャーレセプタークラスB、タイプI(SR−BI)は、肝臓及び副腎を含む多くの細胞タイプ/組織で見られる膜内在性タンパク質である(Acton, S.L. et al., J. Biol. Chem. 1994. 269: 21003−21009)。その役割として、肝臓での高比重リポプロテインからのコレステリルエステルの取込みを促進することが最も良く知られている。したがって、3つの遺伝子は全てHDL制御において役割を有する。
肝臓RNAを単離し、ABCA1、ApoAI、及びSR−B1のリアルタイムPCR解析を行った。ATP結合カセットトランスポーターABCA1(ヒトトランスポーターサブファミリーABCAのメンバー1)は、コレステロール流出制御タンパク質(CERP)としても知られ、ヒトでABCA1遺伝子にコードされるタンパク質である(Luciani, M.F. et al., Genomics. 1994. 21: 150−9)。このトランスポーターは、細胞のコレステロール及びリン脂質恒常性の主要な制御因子である。アポリポプロテインA−Iは、ヒトでAPOA1遺伝子によりコードされるタンパク質である(Breslow, J.L. et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 1982. 79: 6861−5)。アポリポプロテインA−Iは、血漿中のHDLの主要なタンパク質構成要素である。このタンパク質は、排出のための組織から肝臓へのコレステロール流出を促進する。スカベンジャーレセプタークラスB、タイプI(SR−BI)は、肝臓及び副腎を含む多くの細胞タイプ/組織で見られる膜内在性タンパク質である(Acton, S.L. et al., J. Biol. Chem. 1994. 269: 21003−21009)。その役割として、肝臓での高比重リポプロテインからのコレステリルエステルの取込みを促進することが最も良く知られている。したがって、3つの遺伝子は全てHDL制御において役割を有する。
プライマープローブセットRTS1204(本明細書で配列番号122として表されるフォワード配列GGACTTGGTAGGACGGAACCT、本明細書で配列番号123として表されるリバース配列ATCCTCATCCTCGTCATTCAAAG、本明細書で配列番号124として表されるプローブ配列AGGCCCAGACCTGTAAAGGCGAAGX、ここでXはフルオロフォアである)を用いてabca1レベルを測定した。プライマープローブセットRTS14737(本明細書で配列番号125として表されるフォワード配列ACTCTGGGTTCAACCGTTAGTCA、本明細書で配列番号126として表されるリバース配列TATCCCAGAAGTCCCGAGTCAA、本明細書で配列番号127として表されるプローブ配列CTGCAGGAACGGCTGGGCCCX、ここでXはフルオロフォアである)を用いてapoA1レベルを測定した。プライマープローブセットmSRB−1(本明細書で配列番号128として表されるフォワード配列TGACAACGACACCGTGTCCT、本明細書で配列番号129として表されるリバース配列ATGCGACTTGTCAGGCTGG、本明細書で配列番号130として表されるプローブ配列CGTGGAGAACCGCAGCCTCCATTX、ここでXはフルオロフォアである)を用いてsr−b1レベルを測定した。結果を、PBS対照と比較した各発現レベルの上昇又は低下のパーセンテージとして表44に示す。両方のプライマープローブセットで同様な結果が得られた。RNA発現レベルはマウスシクロフィリンに対して標準化した。ISIS 349517を用いた処置はApoA1及びSR−B1レベルを上昇させた。
CETPタンパク質の阻害
血漿CETPタンパク質レベルをELISAで測定した(アルプコ社)。結果を、PBS対照との比較によるCETPタンパク質の阻害パーセントとして表す。表45に示されるように、ISIS 349517を用いた処置はCETPタンパク質レベルを有意に低下させた。
血漿CETPタンパク質レベルをELISAで測定した(アルプコ社)。結果を、PBS対照との比較によるCETPタンパク質の阻害パーセントとして表す。表45に示されるように、ISIS 349517を用いた処置はCETPタンパク質レベルを有意に低下させた。
CETP活性の阻害
CETP活性アッセイキット(ロアー・バイオメディカル社製)を用いてCETP活性レベルを測定した。表46に示されるように、ISIS 349517を用いた処置は、50mg/kg/週の最大用量でCETP活性を有意に77%低下させた。
CETP活性アッセイキット(ロアー・バイオメディカル社製)を用いてCETP活性レベルを測定した。表46に示されるように、ISIS 349517を用いた処置は、50mg/kg/週の最大用量でCETP活性を有意に77%低下させた。
コレステロール及びトリグリセリド濃度
Bligh and Dyerの方法(Bligh,E.G. and Dyer,W.J. Can.J.Biochem.Physiol. 37: 911−917, 1959)により第6週に血漿コレステロールを抽出し、オリンパス社製臨床分析装置(Hitachi Olympus AU400e、ニューヨーク州メルビル)で測定した。HDL及びLDLコレステロールを個々にHPLCで測定した。市販のトリグリセリドキット(DCLトリグリセリド試薬;ダイアグノスティックス・ケミカルズ社製)を用いてトリグリセリド濃度を測定した。結果を表47〜51にmg/dLで示す。
Bligh and Dyerの方法(Bligh,E.G. and Dyer,W.J. Can.J.Biochem.Physiol. 37: 911−917, 1959)により第6週に血漿コレステロールを抽出し、オリンパス社製臨床分析装置(Hitachi Olympus AU400e、ニューヨーク州メルビル)で測定した。HDL及びLDLコレステロールを個々にHPLCで測定した。市販のトリグリセリドキット(DCLトリグリセリド試薬;ダイアグノスティックス・ケミカルズ社製)を用いてトリグリセリド濃度を測定した。結果を表47〜51にmg/dLで示す。
肝機能
肝機能へのISIS 349517の影響を評価するために、自動臨床化学分析装置(Hitachi Olympus AU400e、ニューヨーク州メルビル)を用いてトランスアミナーゼの血漿濃度を測定した(Nyblom, H. et al., Alcohol & Alcoholism 39: 336−339, 2004; Tietz NW (Ed): Clinical Guide to Laboratory Tests, 3rd ed. W. B. Saunders, Philadelphia, PA, 1995)。ALT(アラニントランスアミナーゼ)及びAST(アスパラギン酸トランスアミナーゼ)の血漿濃度を測定した。結果を表52〜53にIU/Lで示す。CETPオリゴヌクレオチドの延長投与後にトランスアミナーゼ濃度が変化していなかったことから、ISISオリゴヌクレオチドを用いた処置は肝機能に悪影響を与えていなかった。
肝機能へのISIS 349517の影響を評価するために、自動臨床化学分析装置(Hitachi Olympus AU400e、ニューヨーク州メルビル)を用いてトランスアミナーゼの血漿濃度を測定した(Nyblom, H. et al., Alcohol & Alcoholism 39: 336−339, 2004; Tietz NW (Ed): Clinical Guide to Laboratory Tests, 3rd ed. W. B. Saunders, Philadelphia, PA, 1995)。ALT(アラニントランスアミナーゼ)及びAST(アスパラギン酸トランスアミナーゼ)の血漿濃度を測定した。結果を表52〜53にIU/Lで示す。CETPオリゴヌクレオチドの延長投与後にトランスアミナーゼ濃度が変化していなかったことから、ISISオリゴヌクレオチドを用いた処置は肝機能に悪影響を与えていなかった。
グルコース濃度
Beckman Glucose Analyzer II(ベックマン・コールター社製)を用いてグルコースオキシダーゼ法(Lott, J.A. et al., Clin. Chem. 21: 1754−1760, 1975)により血漿グルコース値を測定した。結果を表54にmg/dLで示す。
Beckman Glucose Analyzer II(ベックマン・コールター社製)を用いてグルコースオキシダーゼ法(Lott, J.A. et al., Clin. Chem. 21: 1754−1760, 1975)により血漿グルコース値を測定した。結果を表54にmg/dLで示す。
huCETPトランスジェニックLDLレセプターノックアウトモデルマウスにおけるCETPのアンチセンス阻害の影響
ヒトCETPトランスジェニックマウスでは、血漿中のコレステロールの大部分がHDLに結合しており、このモデルでは、CETPによりHDLからVLDL/LDLに転送されたコレステリルエステル(CE)がLDLレセプター(LDLr)により急速に排除(clear)される(Zhou, H. et al., Biochim Biophys. Acta. 1761: 14821488, 2006)。本実施例で使用するヒトCETPトランスジェニックLDLrノックアウトモデルマウスは心血管系疾患のモデル動物である。このモデルでは、LDLrが存在せず、マウスがLDL経路を介してCEを排除することができなくなっているので、LDLの排除が遅くなっている(Plump, A.S. et al., Arterioscler. Thromb. Vasc. Biol. 19: 1105−1110, 1999)。このヒトCETPトランスジェニックLDLrノックアウトマウスは、VLDL及びLDL中にほとんどのコレステロールが見られるというアテローム生成促進的リポプロテインプロファイルを有するので、CETPのアンチセンス阻害がHDL組成に与える影響を評価するのに有用である。
ヒトCETPトランスジェニックマウスでは、血漿中のコレステロールの大部分がHDLに結合しており、このモデルでは、CETPによりHDLからVLDL/LDLに転送されたコレステリルエステル(CE)がLDLレセプター(LDLr)により急速に排除(clear)される(Zhou, H. et al., Biochim Biophys. Acta. 1761: 14821488, 2006)。本実施例で使用するヒトCETPトランスジェニックLDLrノックアウトモデルマウスは心血管系疾患のモデル動物である。このモデルでは、LDLrが存在せず、マウスがLDL経路を介してCEを排除することができなくなっているので、LDLの排除が遅くなっている(Plump, A.S. et al., Arterioscler. Thromb. Vasc. Biol. 19: 1105−1110, 1999)。このヒトCETPトランスジェニックLDLrノックアウトマウスは、VLDL及びLDL中にほとんどのコレステロールが見られるというアテローム生成促進的リポプロテインプロファイルを有するので、CETPのアンチセンス阻害がHDL組成に与える影響を評価するのに有用である。
処置
雄のトランスジェニックマウスを12時間の明暗サイクルに維持し、ウェスタン型の食餌(TD88137;カロリーの42%が脂肪由来、0.2%コレステロール;ハーランラボラトリーズ社、インディアナ州インディアナポリス)を自由に摂取させた。動物は実験開始前に研究施設内で少なくとも7日間馴化させ、実験期間全体を通してこの食餌を維持した。アンチセンスオリゴヌクレオチド(ASO)をリン酸緩衝食塩水(PBS)中に調製し、0.2ミクロンのフィルターで濾過滅菌した。オリゴヌクレオチドを注射用0.9%PBSに溶解させた。
雄のトランスジェニックマウスを12時間の明暗サイクルに維持し、ウェスタン型の食餌(TD88137;カロリーの42%が脂肪由来、0.2%コレステロール;ハーランラボラトリーズ社、インディアナ州インディアナポリス)を自由に摂取させた。動物は実験開始前に研究施設内で少なくとも7日間馴化させ、実験期間全体を通してこの食餌を維持した。アンチセンスオリゴヌクレオチド(ASO)をリン酸緩衝食塩水(PBS)中に調製し、0.2ミクロンのフィルターで濾過滅菌した。オリゴヌクレオチドを注射用0.9%PBSに溶解させた。
マウスの群の1つには、ISIS 349517を15mg/kg/週で6週間皮下注射した。別の群には、対照オリゴヌクレオチドISIS 141923を15mg/kg/週で6週間皮下注射した。マウスの群の1つにはPBSを6週間皮下注射した。PBSを注射された群を対照群とし、処置群をこれと比較した。
処置期間の終わりに、血漿サンプルを取り、更に解析した。
HDL組成への影響
VLDL+IDL、LDL、及びHDLリポプロテインのサブ画分を相対密度に基づいて超遠心で分離した。全群からプールした血漿サンプルそれぞれ500μLを、2mLのベックマン社製Quick−Seal遠心管に添加し、臭化カリウム(KBr)で密度を1.019g/mLに調整した。次いで、サンプルをBeckman TL−100超遠心機を用いて100,000rpm、4℃で4時間スピンした。VLDL+IDLサブ画分を含む管の上部を回収した。
VLDL+IDL、LDL、及びHDLリポプロテインのサブ画分を相対密度に基づいて超遠心で分離した。全群からプールした血漿サンプルそれぞれ500μLを、2mLのベックマン社製Quick−Seal遠心管に添加し、臭化カリウム(KBr)で密度を1.019g/mLに調整した。次いで、サンプルをBeckman TL−100超遠心機を用いて100,000rpm、4℃で4時間スピンした。VLDL+IDLサブ画分を含む管の上部を回収した。
底画分を新しい管に回収し、KBrで密度を再度1.063g/mlに調整し、100,000rpm、4℃で5時間再度スピンしてLDLサブ画分を濃縮した。LDLサブ画分を含む管の上部を回収した。HDLサブ画分を濃縮するために、もう一度、底画分を新しい管に入れ、KBrで密度を今度は1.21g/mlに調整した。管を100,000rpm、4℃で6時間スピンした。最後にHDLサブ画分を回収した。全てのリポプロテインサブ画分をPBSに一晩透析して余分なKBrを除いた。
次いで、ロシュ社(スイス、バーゼル)の酵素アッセイを用いて、サブ画分の総コレステロール及びトリグリセリド(TG)を調べた。米国和光純薬(Wako Chemicals USA;バージニア州リッチモンド)の酵素アッセイを用いて、リン脂質(PL)及び遊離コレステロール(FC)を測定した。フィッシャーサイエンティフィック社(ペンシルベニア州ピッツバーグ)のBCAアッセイを用いてタンパク質(Pro)濃度を測定した。コレステリルエステル(CE)を、(総コレステロール−遊離コレステロール)×1.67(CEは、コレステロール+脂肪酸であり、1.67の調整は脂肪酸による質量の増加を考慮している(Rudel LL et al, JCI 100 (1); 74−83))として計算した。S/C比は、表面構成要素(Pro、FC、及びPL)とコア構成要素(CE及びTG)の比である。
HDL画分中の各構成要素の濃度(%)を表55に示す。このデータは、このモデルマウスにおいてCETPのアンチセンスオリゴヌクレオチド阻害により、HDL粒子への及びHDL粒子からのCETPを介した脂質転送が減少することを示している。HDLに転送されるTGが減少したことにより、HDLのTG構成要素が46%から13%に低下し、HDL粒子がより小型且つより高密度になった。HDLから転送されるCEが減少したことにより、HDLのCE構成要素が17.4%から38%に上昇した。更に、S/C比が上昇しており、このことは、CETPのアンチセンスオリゴヌクレオチド阻害後の、より小型のHDL粒子へのシフトを示している。したがって、このモデルでは、CETPを介したHDLへのTGの転送及びHDLからのCEの転送を阻害すると、より小型且つより高密度でCEの多いHDLが形成される。
CETP阻害後にマウスで形成された、より小型且つより高密度でCEの多いHDLの全体組成は、対照マウスで形成される大きくてTGの多いHDLよりも、通常の健康なヒトで見られる活性HDL粒子に近い(Childs, Kinzler, and Vogelstein, The Metabolic and Molecular Bases of Inherited Disease 8th edition, Vol 2, pg 2707)。対照群で見られるより大きくてTGの多いHDLは、高トリグリセリド血症及びメタボリックシンドロームに罹患している患者で見られるものに近い(Deckelbaum RJ ATVB 4:3 225−231)。これらの疾患に罹患している患者のHDLは、コレステロールを逆転送する能力の低下及び抗炎症・抗酸化能の低下を示す(Brites et al. Archives of Medical Research 35 (2004) 235−240, Kontush, Nature Clinical Practice 3:3 144−153)。
したがって、より小型でより高密度のHDL、CEの多いHDL粒子の形成は、活性HDL粒子を示すと考えられる。HDL活性が上昇すると、コレステロールの運搬及びコレステロールの除去が促進される(Skeggs, J.W. and Morton, R.E. J. Lipid Res. 43: 1264−1274, 2002)。
配列表
本願は、電子フォーマットの配列表と共に提出されている。配列表は、2011年4月7日に作成されたサイズが64KBの20110407_BIOL0131WOSEQ.txtという名称のファイルとして提供されている。電子フォーマットの配列表に含まれる情報の全体を参照により本明細書に援用する。
本願は、電子フォーマットの配列表と共に提出されている。配列表は、2011年4月7日に作成されたサイズが64KBの20110407_BIOL0131WOSEQ.txtという名称のファイルとして提供されている。電子フォーマットの配列表に含まれる情報の全体を参照により本明細書に援用する。
Claims (56)
- CETPを標的とする10〜30個のヌクレオシドが連結された長さの修飾オリゴヌクレオチドを含む化合物を動物に投与することを含み、前記動物においてCETPの発現が低下する、動物においてCETPの発現を低下させる方法。
- CETPを標的とする10〜30個のヌクレオシドが連結された長さの修飾オリゴヌクレオチドを含む化合物を動物に投与することを含み、前記動物においてCETP活性が低下する、動物においてCETP活性を低下させる方法。
- CETPを標的とする10〜30個のヌクレオシドが連結された長さの修飾オリゴヌクレオチドを含む化合物を動物に投与することを含み、前記動物においてHDL濃度又はHDL活性が上昇する、動物においてHDL濃度又はHDL活性を上昇させる方法。
- CETPを標的とする10〜30個のヌクレオシドが連結された長さの修飾オリゴヌクレオチドを含む化合物を動物に投与することを含み、前記動物においてLDL、TG、又はグルコースの濃度が低下する、動物においてLDL、TG、又はグルコースの濃度を低下させる方法。
- CETPを標的とする10〜30個のヌクレオシドが連結された長さの修飾オリゴヌクレオチドを含む化合物を動物に投与することを含み、前記動物においてLDL/HDL比が低下する、動物においてLDL/HDL比を低下させる方法。
- CETPを標的とする10〜30個のヌクレオシドが連結された長さの修飾オリゴヌクレオチドを含む化合物を動物に投与することを含み、前記動物において代謝性又は心血管系の疾患が改善される、動物において代謝性又は心血管系の疾患を改善する方法。
- 前記心血管系疾患が、動脈瘤、アンギナ、不整脈、アテローム性動脈硬化症、脳血管疾患、冠動脈心疾患、高血圧、脂質異常症、高脂血症、又は高コレステロール血症である、請求項6に記載の方法。
- 前記化合物が、一本鎖修飾オリゴヌクレオチドからなる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
- 前記動物がヒトである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
- 前記化合物が第1の薬剤であり、第2の薬剤を投与することを更に含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
- 前記第1の薬剤及び前記第2の薬剤が共投与される、請求項10に記載の方法。
- 前記第2の薬剤がグルコース低下剤である、請求項10のいずれか一項に記載の方法。
- 前記第2の薬剤が、LDL、TG、又はコレステロールを低下させる療法である、請求項10に記載の方法。
- 前記投与が、非経口投与を含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
- 前記修飾オリゴヌクレオチドが、前記修飾オリゴヌクレオチドの全体に対する測定で配列番号1〜4のいずれかに少なくとも90%相補的な核酸塩基配列を有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
- 前記修飾オリゴヌクレオチドが、前記修飾オリゴヌクレオチドの全体に対する測定で配列番号1〜4のいずれかに少なくとも95%相補的な核酸塩基配列を有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
- 前記修飾オリゴヌクレオチドが、前記修飾オリゴヌクレオチドの全体に対する測定で配列番号1〜4のいずれかに少なくとも100%相補的な核酸塩基配列を有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
- 前記修飾オリゴヌクレオチドの少なくとも1つのヌクレオシド間結合が修飾ヌクレオシド間結合である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
- 前記ヌクレオシド間結合のそれぞれがホスホロチオエートヌクレオシド間結合である、請求項18に記載の方法。
- 前記修飾オリゴヌクレオチドの少なくとも1つのヌクレオシドが修飾糖を含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
- テトラヒドロピラン環でフラノース環が置換された少なくとも1つのテトラヒドロピラン修飾ヌクレオシドを含む、請求項20に記載の方法。
- 少なくとも1つの前記修飾糖が二環式糖である、請求項20に記載の方法。
- 前記少なくとも1つの修飾糖が、2’−O−メトキシエチル又は4’−(CH2)n−O−2’架橋(式中、nは1又は2である)を含む、請求項20に記載の方法。
- 前記修飾オリゴヌクレオチドの少なくとも1つのヌクレオシドが修飾核酸塩基を含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
- 前記修飾核酸塩基が5−メチルシトシンである、請求項25に記載の方法。
- 前記修飾オリゴヌクレオチドが、20個の連結されたヌクレオシドからなる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
- 前記修飾オリゴヌクレオチドが、
連結されたデオキシヌクレオシドからなるギャップセグメント;
連結されたヌクレオシドからなる5’ウィングセグメント;
連結されたヌクレオシドからなる3’ウィングセグメント;
を含み、前記ギャップセグメントが前記5’ウィングセグメントと前記3’ウィングセグメントとの間に位置し、各前記ウィングセグメントの各ヌクレオシドが修飾糖を含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。 - 前記修飾オリゴヌクレオチドが、
20個の連結されたヌクレオシドからなり、
配列番号1〜4のいずれかの同じ長さの部分に相補的な少なくとも8個の連続する核酸塩基を含む核酸塩基配列を有し、
10個の連結されたデオキシヌクレオシドからなるギャップセグメント;
5個の連結されたヌクレオシドからなる5’ウィングセグメント;
5個の連結されたヌクレオシドからなる3’ウィングセグメント;
を含み、前記ギャップセグメントが前記5’ウィングセグメントと前記3’ウィングセグメントとの間に位置し、各前記ウィングセグメントの各ヌクレオシドが2’−O−メトキシエチル糖を含み、各ヌクレオシド間結合がホスホロチオエート結合であり、各シトシンが5−メチルシトシンである、
請求項1〜6に記載の方法。 - 代謝性又は心血管系の疾患を有する動物を処置する方法であって、
a.前記代謝性又は心血管系の疾患を有する動物を同定すること;
b.20個の連結されたヌクレオシドからなり且つ修飾オリゴヌクレオチド全体に対する測定で配列番号1〜4のいずれかに少なくとも90%相補的な核酸塩基配列を有する修飾オリゴヌクレオチドを含む化合物を前記動物に治療有効量投与すること
を含み、前記代謝性又は心血管系の疾患を有する動物が処置される、方法。 - 前記動物への前記化合物の投与により、前記動物において代謝性又は心血管系の疾患が軽減される、請求項1、2、3、4、5、6、又は40に記載の方法。
- 前記代謝性又は心血管系の疾患が、肥満、糖尿病、アテローム性動脈硬化症、脂質異常症、冠動脈心疾患、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)、高脂肪酸血症、メタボリックシンドローム、又はその組合せである、請求項31に記載の方法。
- 前記HDL濃度及び/又はHDL活性が、少なくとも5%、10%、20%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、又は100%上昇する、請求項3に記載の方法。
- 動物においてCETPの濃度又は活性を低下させるための化合物の使用であって、前記化合物が、配列番号1〜4のいずれかに示されるCETPを標的とする10〜30個のヌクレオシドが連結された長さの修飾オリゴヌクレオチドを含む、使用。
- 動物においてHDL濃度及び/又はHDL活性を上昇させるための化合物の使用であって、前記化合物が、配列番号1〜4のいずれかに示されるCETPを標的とする10〜30個のヌクレオシドが連結された長さの修飾オリゴヌクレオチドを含む、使用。
- 動物においてLDL、TG、又はグルコースの濃度を低下させるための化合物の使用であって、前記化合物が、配列番号1〜4のいずれかに示されるCETPを標的とする10〜30個のヌクレオシドが連結された長さの修飾オリゴヌクレオチドを含む、使用。
- 動物において代謝性又は心血管系の疾患を処置するための化合物の使用であって、前記化合物が、配列番号1〜4のいずれかに示されるCETPを標的とする10〜30個のヌクレオシドが連結された長さの修飾オリゴヌクレオチドを含む、使用。
- 10〜30個の連結されたヌクレオシドからなり且つ配列番号41〜114のいずれかの少なくとも8個の連続核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する修飾オリゴヌクレオチドを含む化合物。
- 前記修飾オリゴヌクレオチドの前記核酸塩基配列が、配列番号1〜4のいずれかに少なくとも95%相補的である、請求項38に記載の化合物。
- 前記修飾オリゴヌクレオチドの前記核酸塩基配列が、配列番号1〜4のいずれかに少なくとも100%相補的である、請求項38に記載の化合物。
- 前記修飾オリゴヌクレオチドが一本鎖である、請求項38に記載の化合物。
- 少なくとも1つのヌクレオシド間結合が、修飾ヌクレオシド間結合である、請求項38に記載の化合物。
- 前記各ヌクレオシド間結合が、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合である、請求項42に記載の化合物。
- 前記少なくとも1つのヌクレオシドが修飾糖を含む、請求項38に記載の化合物。
- テトラヒドロピラン環でフラノース環が置換された少なくとも1つのテトラヒドロピラン修飾ヌクレオシドを含む、請求項44に記載の方法。
- 少なくとも1つの前記修飾糖が二環式糖である、請求項44に記載の化合物。
- 少なくとも1つの前記修飾糖が、2’−O−メトキシエチル又は4’−(CH2)n−O−2’架橋(式中、nは1又は2である)を含む、請求項44に記載の化合物。
- .
少なくとも1つの前記ヌクレオシドが修飾核酸塩基を含む、請求項38に記載の化合物。 - 前記修飾核酸塩基が5−メチルシトシンである、請求項49に記載の化合物。
- 前記修飾オリゴヌクレオチドが、
連結されたデオキシヌクレオシドからなるギャップセグメント;
連結されたヌクレオシドからなる5’ウィングセグメント;
連結されたヌクレオシドからなる3’ウィングセグメント;
を含み、前記ギャップセグメントが前記5’ウィングセグメントと前記3’ウィングセグメントとの間に位置し、各前記ウィングセグメントの各ヌクレオシドが修飾糖を含む、請求項38に記載の化合物。 - 前記修飾オリゴヌクレオチドが、
20個の連結されたヌクレオシドからなり、
10個の連結されたデオキシヌクレオシドからなるギャップセグメントと、
5個の連結されたヌクレオシドからなる5’ウィングセグメントと、
5個の連結されたヌクレオシドからなる3’ウィングセグメントと
を含み、前記ギャップセグメントが前記5’ウィングセグメントと前記3’ウィングセグメントとの間に位置し、各前記ウィングセグメントの各ヌクレオシドが2’−O−メトキシエチル糖を含み、各ヌクレオシド間結合がホスホロチオエート結合であり、各シトシン残基が5−メチルシトシンである、請求項38に記載の化合物。 - 前記修飾オリゴヌクレオチドが、20個の連結されたヌクレオシドからなる、請求項38に記載の化合物。
- 修飾オリゴヌクレオチドを含む化合物であって、前記修飾オリゴヌクレオチドが、
20個の連結されたヌクレオシドからなり、
配列番号1〜4のいずれかの同じ長さの部分に相補的な少なくとも8個の連続する核酸塩基を含む核酸残基配列を有し、
10個の連結されたデオキシヌクレオシドからなるギャップセグメントと、
5個の連結されたヌクレオシドからなる5’ウィングセグメントと、
5個の連結されたヌクレオシドからなる3’ウィングセグメントと
を含み、前記ギャップセグメントが前記5’ウィングセグメントと前記3’ウィングセグメントとの間に位置し、各前記ウィングセグメントの各ヌクレオシドが2’−O−メトキシエチル糖を含み、各ヌクレオシド間結合がホスホロチオエート結合であり、各シトシン残基が5−メチルシトシンである、化合物。 - 動物においてHDL濃度及び/又はHDL活性を上昇させるための、請求項38又は54のいずれか一項に記載の化合物の使用。
- 動物において代謝性又は心血管系の疾患を処置するための、請求項38又は54のいずれか一項に記載の化合物の使用。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US32178310P | 2010-04-07 | 2010-04-07 | |
US61/321,783 | 2010-04-07 | ||
PCT/US2011/031611 WO2011127307A1 (en) | 2010-04-07 | 2011-04-07 | Modulation of cetp expression |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013527148A true JP2013527148A (ja) | 2013-06-27 |
Family
ID=44763291
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013503960A Pending JP2013527148A (ja) | 2010-04-07 | 2011-04-07 | Cetp発現の調節 |
Country Status (7)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20130053430A1 (ja) |
EP (1) | EP2556159A1 (ja) |
JP (1) | JP2013527148A (ja) |
CN (1) | CN102844434A (ja) |
AU (1) | AU2011237426A1 (ja) |
CA (1) | CA2795750A1 (ja) |
WO (1) | WO2011127307A1 (ja) |
Families Citing this family (15)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
BRPI0923225A2 (pt) | 2008-12-02 | 2016-10-04 | Chiralgen Ltd | metodo para sintese de acidos nucleicos modificados no atomo de fosforo |
MX342945B (es) | 2009-07-06 | 2016-10-18 | Ontorii Inc * | Profármacos de ácido nucleico novedosos y métodos de uso de los mismos. |
JP5868324B2 (ja) | 2010-09-24 | 2016-02-24 | 株式会社Wave Life Sciences Japan | 不斉補助基 |
WO2013012758A1 (en) | 2011-07-19 | 2013-01-24 | Ontorii, Inc. | Methods for the synthesis of functionalized nucleic acids |
US9162098B2 (en) | 2012-01-13 | 2015-10-20 | Icl Performance Products Lp | Liquid gel concentrate compositions and methods of use |
CN104684893B (zh) | 2012-07-13 | 2016-10-26 | 日本波涛生命科学公司 | 不对称辅助基团 |
RU2677639C2 (ru) | 2012-07-13 | 2019-01-18 | Шин Ниппон Биомедикал Лэбораториз, Лтд. | Хиральный адъювант нуклеиновой кислоты |
KR102450907B1 (ko) | 2012-07-13 | 2022-10-04 | 웨이브 라이프 사이언시스 리미티드 | 키랄 제어 |
US10322173B2 (en) | 2014-01-15 | 2019-06-18 | Shin Nippon Biomedical Laboratories, Ltd. | Chiral nucleic acid adjuvant having anti-allergic activity, and anti-allergic agent |
JPWO2015108047A1 (ja) | 2014-01-15 | 2017-03-23 | 株式会社新日本科学 | 免疫誘導活性を有するキラル核酸アジュバンド及び免疫誘導活性剤 |
US10149905B2 (en) | 2014-01-15 | 2018-12-11 | Shin Nippon Biomedical Laboratories, Ltd. | Chiral nucleic acid adjuvant having antitumor effect and antitumor agent |
KR20230152178A (ko) | 2014-01-16 | 2023-11-02 | 웨이브 라이프 사이언시스 리미티드 | 키랄 디자인 |
SG11201608109TA (en) * | 2014-04-01 | 2016-10-28 | Ionis Pharmaceuticals Inc | Compositions for modulating sod-1 expression |
KR102456013B1 (ko) * | 2014-07-30 | 2022-10-18 | 에프. 호프만-라 로슈 아게 | 고밀도 지질단백질(hdl)-상승 제제 또는 hdl-모방 제제에 의한 치료법에 대한 반응성을 예측하기 위한 유전 표지 |
US10517889B2 (en) * | 2017-09-08 | 2019-12-31 | Ionis Pharmaceuticals, Inc. | Modulators of SMAD7 expression |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003014306A2 (en) * | 2001-08-08 | 2003-02-20 | Isis Pharmaceuticals, Inc. | Antisense modulation of cholesteryl ester transfer protein expression |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4999255B2 (ja) * | 2001-07-10 | 2012-08-15 | レイクウッド−アメディックス,インコーポレーテッド | オリゴヌクレオチド含有薬理学的組成物およびその使用 |
US7314750B2 (en) * | 2002-11-20 | 2008-01-01 | Affymetrix, Inc. | Addressable oligonucleotide array of the rat genome |
US20060089325A1 (en) * | 2004-10-13 | 2006-04-27 | Sanjay Bhanot | Antisense modulation of PTP1B expression |
WO2006098394A1 (ja) * | 2005-03-14 | 2006-09-21 | Japan Tobacco Inc. | 脂質吸収抑制方法および脂質吸収抑制剤 |
EP1965764B1 (en) * | 2005-12-05 | 2011-07-13 | Merck Sharp & Dohme Corp. | Self-emulsifying formulations of cetp inhibitors |
US8088904B2 (en) * | 2007-08-15 | 2012-01-03 | Isis Pharmaceuticals, Inc. | Tetrahydropyran nucleic acid analogs |
-
2011
- 2011-04-07 AU AU2011237426A patent/AU2011237426A1/en not_active Abandoned
- 2011-04-07 WO PCT/US2011/031611 patent/WO2011127307A1/en active Application Filing
- 2011-04-07 CN CN2011800179976A patent/CN102844434A/zh active Pending
- 2011-04-07 CA CA2795750A patent/CA2795750A1/en not_active Abandoned
- 2011-04-07 EP EP11766750A patent/EP2556159A1/en not_active Withdrawn
- 2011-04-07 US US13/639,837 patent/US20130053430A1/en not_active Abandoned
- 2011-04-07 JP JP2013503960A patent/JP2013527148A/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003014306A2 (en) * | 2001-08-08 | 2003-02-20 | Isis Pharmaceuticals, Inc. | Antisense modulation of cholesteryl ester transfer protein expression |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
CN102844434A (zh) | 2012-12-26 |
EP2556159A1 (en) | 2013-02-13 |
AU2011237426A1 (en) | 2012-11-22 |
US20130053430A1 (en) | 2013-02-28 |
CA2795750A1 (en) | 2011-10-13 |
WO2011127307A1 (en) | 2011-10-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6440592B2 (ja) | アンジオポエチン様3発現の調節 | |
US11634711B2 (en) | Methods and compositions for modulating apolipoprotein (a) expression | |
RU2603076C9 (ru) | Модулирование экспрессии аполипопротеина сiii (аросiii) | |
US10472629B2 (en) | Methods and compositions for modlating apolipoprotein (A) expression | |
JP6538736B2 (ja) | Gcgr発現のアンチセンス調整 | |
JP2013527148A (ja) | Cetp発現の調節 | |
JP6313789B2 (ja) | リポタンパク質リパーゼ欠損(lpld)集団におけるアポリポタンパク質c−iii(apociii)発現の調節 | |
JP2015501155A (ja) | Gccr発現のアンチセンス調整 | |
US10478448B2 (en) | Methods and compositions for modulating apolipoprotein (a) expression | |
RU2737719C2 (ru) | Модулирование экспрессии аполипопротеина с-iii (аросiii) у пациентов с липодистрофией | |
AU2017201078B2 (en) | Modulation of angiopoietin-like 3 expression |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130422 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20130422 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140529 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20141022 |