JP2013526869A - 乳癌と良性乳房疾患を識別するための方法及びキット - Google Patents

乳癌と良性乳房疾患を識別するための方法及びキット Download PDF

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Abstract

本発明は、配列番号1、2又は3、4及び5又は6に記載されている核酸配列から選択される核酸配列を含む少なくとも1つの標的遺伝子の発現レベルを決定して、患者の発現プロファイルを得、患者の発現プロファイルを、以前に乳癌として臨床的に分類された患者由来の標的遺伝子の発現プロファイル及び以前に良性乳房疾患として臨床的に分類された患者由来の標的遺伝子の発現プロファイルと比較することにより、乳癌と良性乳房疾患を識別するための方法及びキットに関する。

Description

本発明は、乳癌と良性乳房疾患の識別の分野に関する。特に、本発明は、乳癌と良性乳房疾患を識別するための方法及びキットに関する。
乳癌は、世界中の女性に最も一般的な癌である。乳癌の病理発生は十分に理解されていないため、早期診断が非常に重要であると考えられる。現在、マンモグラム検査は、乳癌検出のために最も頻繁に行われている方法である。この方法を用いると、40〜69歳の女性における乳癌罹患率を20〜40パーセント低下させることができ、これは複数の大規模な無作為試験によって立証された。現在、マンモグラフィは、早期乳癌検出について最も信頼できる基準であるが、報告された全体的な感度は、特定のサブセットの女性、特にX線撮影で濃く写る(radiographically dense)乳房を有し、乳癌リスクが増加した女性において有意に低下する。非常に密度の高い乳房を有する女性におけるフィルムマンモグラフィ感度の見積りは、48〜63%の範囲に収まる。マンモグラフィは、特に若年群において感度及び特異性が低く、プロセスが行われる際に圧迫痛(compression pain)があるという不利益がある。その上、多くの症例は、体積が小さく密度が高い乳房が原因で検診においてそのマンモグラフィの明解な結果を得ることができず、それらの多くは、そのマンモグラフィ診断においてBI−RADS 0(BI−RADS:乳房画像診断に関する報告およびデータシステム(Breast Imaging Reporting and Data System))として分類された。
BI-RADSは、マンモグラフィの報告を標準化し、情報交換を改善し、マンモグラフィ所見に関する混乱を低下させ、研究を支援し、成績のモニタリングを容易にするために、米国放射線医学会(American College of Radiology)(ACR)によって1993年に開発された。1997年のマンモグラフィ品質標準法(Mammography Quality Standards Act)(MQSA)[最終規則(Final Rule)62(208):55988]によると、米国内のあらゆるマンモグラムは、これらの評価カテゴリーのうち1つを用いて報告する必要がある。各マンモグラフィ研究は、最も関連する所見に基づく単一の評価を割り当てられるべきである。分類は、不完全な評価(カテゴリー0)と、完全な評価(カテゴリー1、2、3、4、5、6)へと分けられる。BI−RADSカテゴリー0は、追加的な画像診断が必要であることを意味する、不完全な評価として定義される。通常、超音波検査又は磁気共鳴画像法(MRI)、或いは更には生検に基づく、長期にわたり、費用がかかり、不安を生むプロセスを必要とする経過観察が推奨される。超音波検査は、マンモグラフィと組み合わせたとしても、不必要な侵襲的ステップへとつながる高偽陽性率の結果を伴う。長期のMRIの留保は、患者にとって有害である。MRIもまた、高コストであると共に高偽陽性率の結果をもたらす。このような様々な要因のため、特にマンモグラフィが同定できない場合に、乳癌検出を改善し、患者のリスクを示し得る実行の容易な新規の検査の必要が非常に重要である。
CEA、CA15−3等、血清バイオマーカーは、癌検査において優れた成績を示さない[1]。近年、末梢血細胞における遺伝子発現パターンを用いた乳癌早期診断の可能性について記載する数報の文献がある[2]。これら予備研究の結果は、癌が血液の生化学的環境において特徴的な変化をもたらし得ること、その結果、同定された数種の遺伝子の発現パターンを用いて、癌及び対照群を高い精度で識別できることを示す。しかし、血液バイオマーカーに基づく代替法で、BI−RADS0患者内における乳癌(BC)と良性乳房疾患(BBD)の識別に成功したものはない。
本発明は、患者由来の生物試料において乳癌と良性乳房疾患を識別するための方法であって、a)患者から生物材料を含む生物試料を得るステップと、b)生物試料由来の生物材料を、配列番号1〜44に記載されている核酸配列を含む少なくとも1つの標的遺伝子のための少なくとも1つの特異的試薬且つ28標的遺伝子のための28以下の特異的試薬と接触させるステップであって、少なくとも1つの試薬が、少なくとも配列番号1、2又は3、4及び5又は6に記載されている核酸配列から選択される核酸配列を含む標的遺伝子に特異的であるステップと、c)配列番号1、2又は3、4及び5又は6に記載されている核酸配列から選択される核酸配列を含む少なくとも1つの標的遺伝子の発現レベルを決定して、患者の発現プロファイルを得るステップと、d)以前に乳癌として臨床的に分類された患者由来の標的遺伝子の発現プロファイル及び以前に良性乳房疾患として臨床的に分類された患者由来の標的遺伝子の発現プロファイルを用いて、患者の発現プロファイルの解析を行うステップであって、患者の発現プロファイルが、以前に乳癌として臨床的に分類された患者由来の発現プロファイルとクラスター化される場合、患者は乳癌であると予見され、患者の発現プロファイルが、以前に良性乳房疾患として臨床的に分類された患者由来の発現プロファイルとクラスター化される場合、患者は良性乳房疾患であると予見されるステップとを含む方法を提供する。
一実施形態において、ステップb)において、生物材料を、少なくとも4且つ28以下の標的遺伝子の組み合わせに特異的な試薬と接触させ、試薬は、少なくともそれぞれ配列番号1、2又は3、4及び5又は6に記載されている核酸配列を含む標的遺伝子に特異的な試薬を包含し、少なくとも前記4遺伝子の発現レベルをステップc)において決定して、患者の発現プロファイルを得る。
別の一実施形態において、ステップb)において、生物材料を、28遺伝子の組み合わせに特異的な試薬と接触させ、試薬は、それぞれ配列番号1〜44に記載されている核酸配列を含む標的遺伝子に特異的な試薬を包含し、28遺伝子の発現レベルをステップc)において決定して、患者の発現プロファイルを得る。
具体的には、患者から採取された生物試料は、血液試料である。より具体的には、生物材料は、核酸を含む。
一実施形態において、ステップb)の少なくとも1つの特異的試薬は、少なくとも1つのハイブリダイゼーションプローブを含む。別の一実施形態において、ステップb)の特異的試薬は、少なくとも1つのハイブリダイゼーションプローブ及び少なくとも1つのプライマーを含む。更に別の一実施形態において、ステップb)の特異的試薬は、1つのハイブリダイゼーションプローブ及び2つのプライマーを含む。
本発明はまた、患者由来の生物試料において良性乳房疾患から乳癌を識別するためのキットであって、配列番号1〜44に記載されている核酸配列を含む少なくとも1つの標的遺伝子のための少なくとも1つの特異的試薬且つ28標的遺伝子のための28以下の特異的試薬を含み、少なくとも1つの試薬が、少なくとも配列番号1、2又は3、4及び5又は6に記載されている核酸配列から選択される核酸配列を含む標的遺伝子に特異的であるキットを提供する。
一実施形態において、本発明のキットは、少なくとも4且つ28以下の標的遺伝子の組み合わせに特異的な試薬を含み、試薬は、少なくともそれぞれ配列番号1、2又は3、4及び5又は6に記載されている核酸配列を含む標的遺伝子に特異的な試薬を包含する。
別の一実施形態において、本発明のキットは、28標的遺伝子の組み合わせに特異的な試薬を含み、試薬は、配列番号1〜44に記載されている核酸配列を含む標的遺伝子に特異的な試薬を包含する。
本発明はまた、患者由来の生物試料において良性乳房疾患から乳癌を識別するための組成物の製造における、配列番号1〜44に記載されている核酸配列を含む少なくとも1つの標的遺伝子のための少なくとも1つの特異的試薬且つ28標的遺伝子のための28以下の特異的試薬の使用であって、少なくとも1つの試薬が、少なくとも配列番号1、2又は3、4及び5又は6に記載されている核酸配列から選択される核酸配列を含む標的遺伝子に特異的である使用に関する。
一実施形態において、本発明は、患者由来の生物試料において良性乳房疾患から乳癌を識別するための組成物の製造における少なくとも4つ且つ28以下の標的遺伝子の組み合わせに特異的な試薬の使用であって、試薬が、少なくともそれぞれ配列番号1、2又は3、4及び5又は6に記載されている核酸配列を含む標的遺伝子に特異的な試薬を包含する使用に関する。
別の一実施形態において、本発明は、患者由来の生物試料において良性乳房疾患から乳癌を識別するための組成物の製造における28標的遺伝子の組み合わせの使用であって、試薬が、配列番号1〜44に記載されている核酸配列を含む標的遺伝子に特異的な試薬を包含する使用に関する。
本発明は、BI−RADS 0患者におけるBCとBBDを識別するための診断ツールを提供することにより、先行技術のあらゆる問題点を解決することを提案する。そのマンモグラフィがBI−RADS 0として分類される患者の大多数が乳房病変を有することを考慮し、本研究は、BCをBBDから識別することを目的とする。これは、乳癌患者及びこの疾患の徴候のない患者の発現パターンに焦点を合わせる初期の研究とは大きく異なる。これは、一部の炎症反応調節等、癌の検出に対する一部の非癌特異的因子を排除する。
驚くべきことに、本発明者らは、CHI3、CLEC4C、LILRA3及びTUBB2Aから選択される少なくとも1つの標的遺伝子の発現の解析が、BDD患者をBCから区別するのに十分な情報をもたらすことを証明した。当然ながら、上述の標的遺伝子の組み合わせの発現解析は、CHI3、CLEC4C、LILRA3及びTUBB2Aを包含する下の表1に記載されている遺伝子等、28標的遺伝子の発現プロファイルの解析と同様に、結果の感度及び特異性を改善する。
Figure 2013526869

例えば、表1において明らかな通り、同一標的遺伝子に対し数種の変異体が存在することもある。本発明において、全変異体が関係しており、差別せずに解析した。これら遺伝子の種々のアイソフォームが存在する場合、全アイソフォームが本発明に関係することが明瞭に理解される。
本発明者らは、特に関心がある決定的なマンモグラフィが得られない患者について、乳癌を良性乳房疾患から判別するのに有用な末梢血mRNAシグネチャーを同定した。
よって、本発明は、患者由来の生物試料において乳癌と良性乳房疾患を識別するための方法であって、
a)患者から生物材料を含む生物試料を得るステップと、
b)生物試料由来の生物材料を、配列番号1〜44に記載されている核酸配列を含む少なくとも1つの標的遺伝子のための少なくとも1つの特異的試薬及び28標的遺伝子のための28以下の特異的試薬と接触させるステップであって、少なくとも1つの試薬が、少なくとも配列番号1、2又は3、4及び5又は6に記載されている核酸配列から選択される核酸配列を含む標的遺伝子に特異的であるステップと、
c)配列番号1、2又は3、4及び5又は6に記載されている核酸配列から選択される核酸配列を含む少なくとも1つの標的遺伝子の発現レベルを決定して、患者の発現プロファイルを得るステップと、
d)以前に乳癌として臨床的に分類された患者由来の標的遺伝子の発現プロファイル及び以前に良性乳房疾患として臨床的に分類された患者由来の標的遺伝子の発現プロファイルを用いて、患者の発現プロファイルの解析を行うステップであって、
患者の発現プロファイルが、以前に乳癌として臨床的に分類された患者由来の発現プロファイルとクラスター化される場合、患者は乳癌であると予見され、
患者の発現プロファイルが、以前に良性乳房疾患として臨床的に分類された患者由来の発現プロファイルとクラスター化される場合、患者は良性乳房疾患であると予見されるステップと
を含む方法に関する。
1又は複数の実施形態において、ステップb)において、生物材料を、少なくとも2又は少なくとも3又は少なくとも4の標的遺伝子且つ28以下の標的遺伝子の組み合わせに特異的な試薬と接触させることが可能であり、試薬は、少なくともそれぞれ配列番号1、2又は3、4及び5又は6のうちいずれか一配列に記載されている核酸配列を含む標的遺伝子に特異的な試薬を包含し、少なくとも2、3又は4種の遺伝子の発現レベルは、ステップc)において決定される。
標的遺伝子の組み合わせの例を下に記す。
配列番号1及び配列番号2又は3
配列番号1及び配列番号4
配列番号1及び配列番号5又は6
配列番号2又は3及び配列番号4
配列番号2又は3及び配列番号5又は6
配列番号4及び配列番号5又は6
配列番号1、配列番号2又は3及び配列番号4
配列番号1、配列番号2又は3及び配列番号5又は6
配列番号1、配列番号4及び配列番号5又は6
配列番号2又は3、配列番号4及び配列番号5又は6
配列番号4、配列番号5又は6及び配列番号2又は3、並びに
配列番号1、配列番号2又は3、配列番号4及び配列番号5又は6。
次の標的遺伝子の組み合わせ、即ち、配列番号1、配列番号2、配列番号4及び配列番号5並びに配列番号1、配列番号3、配列番号4及び配列番号6が好ましい。
その結果、本発明の方法の一実施形態において、ステップb)において、生物材料を、少なくとも4つ且つ28以下の標的遺伝子の組み合わせに特異的な試薬と接触させ、試薬は、少なくともそれぞれ配列番号1、2又は3、4及び5又は6に記載されている核酸配列を含む標的遺伝子に特異的な試薬を包含し、少なくとも前記4遺伝子の発現レベルをステップc)において決定して、患者の発現プロファイルを得る。
本方法の別の一実施形態において、ステップb)において、生物材料を、28遺伝子の組み合わせに特異的な試薬と接触させ、試薬は、それぞれ配列番号1〜44に記載されている核酸配列を含む標的遺伝子に特異的な試薬を包含し、28遺伝子の発現レベルをステップc)において決定して、患者の発現プロファイルを得る。
患者から採取された生物試料は、下文に定義する生物材料を含有する傾向のあるいずれかの試料であり、特に、血液、血漿、血清、組織、循環細胞試料、血液試料が好ましい。この生物試料は、当業者にとって公知のいずれかの種類のサンプリングによって供給される。
本発明の方法の一実施形態において、生物材料は、当業者によく知られた核酸抽出及び精製プロトコールのいずれかにより、生物試料から抽出することができる。本発明の別の一実施形態において、標的生物材料は、生物試料から抽出されず、その解析は、試料から直接的に行われる。
用語「生物材料」は、標的遺伝子発現の検出を可能にする任意の材料を意味する。生物材料は、特に、タンパク質又は核酸、特にデオキシリボ核酸(DNA)若しくはリボ核酸(RNA)等を含み得る。核酸は、特にRNA(リボ核酸)となり得る。
本発明の好ましい一実施形態によると、生物材料はステップで抽出され、核酸、好ましくはRNA、更により好ましくは全RNAを含む。全RNAは、トランスファーRNA(tRNA)、標的遺伝子から転写されたメッセンジャーRNA(mRNA)と共にその他の遺伝子から転写されたmRNA等のmRNA及びリボソームRNAを含む。この生物材料は、特に、標的遺伝子から転写されたmRNA又は該mRNAに由来するタンパク質等、標的遺伝子に特異的な材料を含む。
目安として、核酸抽出は、患者の細胞内に含有されている核酸を遊離させるための、生物試料中に存在する細胞の溶解からなるステップにより実行することができる。例として、次の特許出願に記載されている溶解方法を用いることができる。磁気及び機械的溶解の混合に関する国際公開第00/05338号パンフレット、電気的溶解に関する国際公開第99/53304号パンフレット、機械的溶解に関する国際公開第99/15321号パンフレット。当業者は、熱若しくは浸透圧ショック又はグアニジウム塩等のカオトロピック剤を用いた化学的溶解等、他のよく知られた溶解方法、溶解ステップにおいて遊離された他の細胞構成成分から核酸を分離するための精製ステップを用いてもよい(米国特許第5,234,809号明細書)。これは、一般に、核酸の濃縮を可能にし、DNA又はRNAの精製に適応させることができる。例として、必要に応じて吸着又は共有原子価によりオリゴヌクレオチドでコーティングした磁気粒子を用いることができ(この点において、米国特許第4,672,040号明細書及び米国特許第5,750,338号明細書を参照)、これにより、これら磁気粒子と結合した核酸を洗浄ステップによって精製することができる。この核酸精製ステップは、前記核酸をその後増幅することが望ましい場合特に有利である。これら磁気粒子の特に有利な一実施形態は、特許出願、国際公開第A−97/45202号パンフレット及び国際公開第A−99/35500号パンフレットに記載されている。
用語「特異的な試薬」は、上に定義されている生物材料と接触させると、前記標的遺伝子に特異的な材料と結合する試薬を意味する。目安として、特異的な試薬及び生物材料が、核酸起源(nucleic origin)のものである場合、特異的な試薬を生物材料と接触させると、特異的な試薬は、標的遺伝子に特異的な材料とハイブリダイズする。用語「ハイブリダイゼーション」は、適切な条件下で、2本のヌクレオチド断片が、安定的且つ特異的な水素結合により結合して、二本鎖複合体を形成するプロセスを意味するよう企図されている。これらの水素結合は、相補的なアデニン(A)とチミン(T)(又はウラシル(U))塩基の間(これをA−T結合と言う)、或いは相補的なグアニン(G)とシトシン(C)塩基の間(これをG−−C結合と言う)に形成される。2本のヌクレオチド断片のハイブリダイゼーションは、完全(相補的ヌクレオチド断片又は配列のことをいう)であってもよく、即ち、このハイブリダイゼーションにおいて得られる二本鎖複合体は、A−T結合及びC−G結合のみを含む。このハイブリダイゼーションは、部分的(十分に相補的なヌクレオチド断片又は配列のことをいう)であってもよく、即ち、得られる二本鎖複合体は、二本鎖複合体を形成できるA−T結合及びC−G結合のみならず、相補塩基と結合していない塩基を含む。2本のヌクレオチド断片間のハイブリダイゼーションは、用いられている作業条件、特にストリンジェンシーに依存する。ストリンジェンシーは、特に、2本のヌクレオチド断片の塩基組成に応じると共に、2本のヌクレオチド断片間のミスマッチ形成の程度により定義される。ストリンジェンシーは、ハイブリダイゼーション溶液中に存在するイオン種の濃度及び種類、変性剤の性質及び濃度、及び/又はハイブリダイゼーション温度等、反応パラメータにも依存し得る。これらデータの全てはよく知られており、当業者であれば、適切な条件を決定することができる。一般に、ハイブリダイズさせようとするヌクレオチド断片の長さに応じて、ハイブリダイゼーション温度は、およそ0.5〜1M濃度の生理食塩水溶液において、およそ20〜70℃、特に35〜65℃である。配列又はヌクレオチド断片又はオリゴヌクレオチド又はポリヌクレオチドは、ヌクレオチド断片とハイブリダイズできる天然の核酸の情報的配列によって特徴づけられる、リン酸エステル結合によって一体的に集合した一連のヌクレオチドモチーフであり、この一連のモチーフは、異なる構造を有するモノマーを含有し、天然の核酸分子から及び/又は遺伝的組換えにより及び/又は化学合成により得ることができる。モチーフは、その構成要素が糖、リン酸基及び窒素性塩基である核酸の天然のヌクレオチドとなり得るモノマーの誘導体である。DNAにおける糖はデオキシ−2−リボースであり、RNAにおける糖はリボースである。DNAが関与するかRNAが関与するかに応じて、窒素性塩基は、アデニン、グアニン、ウラシル、シトシン及びチミンから選択される。或いは、モノマーは、3種の構成要素のうち少なくとも1種が修飾されたヌクレオチドである。例として、修飾は、イノシン、メチル−5−デオキシシチジン、デオキシウリジン、ジメチルアミノ−5−デオキシウリジン、ジアミノ−2,6−プリン、ブロモ−5−デオキシウリジン等、修飾塩基又はハイブリダイゼーション可能なその他の修飾塩基を含む塩基のレベルか、糖のレベル、例えば少なくとも1個のデオキシリボースのポリアミドへの置換か(P.E.Nielsenら、Science、254、1497〜1500(1991)[3])、或いはリン酸基のレベル、例えば、そのエステル、特に、二リン酸エステル、アルキル及びアリールホスホネート並びにホスホロチオエートから選択されるエステルへの置換のいずれかで生じ得る。
本発明の特定の一実施形態によると、特異的試薬は、少なくとも1つのハイブリダイゼーションプローブ、或いは少なくとも1つのハイブリダイゼーションプローブ及び標的遺伝子に特異的な少なくとも1つのプライマー、或いは少なくとも1つのハイブリダイゼーションプローブ及び標的遺伝子に特異的な2つのプライマーを含む。
本発明の目的で、用語「増幅プライマー」は、酵素による重合、例えば酵素増幅反応を開始させる、5〜100ヌクレオチド、好ましくは15〜30ヌクレオチドを含むヌクレオチド断片を意味する。用語「酵素増幅反応」は、少なくとも1つの酵素の作用によりヌクレオチド断片の複数コピーを生成するプロセスを意味する。このような増幅反応は当業者によく知られており、特に次の技法について言及することができる。米国特許第4,683,195号明細書、米国特許第4,683,202号明細書及び米国特許第4,800,159号明細書に記載されているPCR(ポリメラーゼ連鎖反応)、例えば特許出願、欧州特許第0201184号明細書に開示されているLCR(リガーゼ連鎖反応)、特許出願、国際公開第90/01069号パンフレットに記載されているRCR(修復連鎖反応(repair chain reaction))、特許出願、国際公開第90/06995号パンフレットによる3SR(自家持続配列複製法)、特許出願、国際公開第91/02818号パンフレットによるNASBA(核酸配列ベース増幅)、米国特許第5,399,491号明細書によるTMA(転写増幅法)並びにRT−PCR。
酵素増幅がPCRである場合、特異的な試薬は、標的遺伝子に特異的な材料の増幅を可能にする、標的遺伝子に特異的な少なくとも2種の増幅プライマーを含む。そこで、標的遺伝子に特異的な材料は、好ましくは、標的遺伝子に由来するメッセンジャーRNAの逆転写によって得られる相補的DNA(標的遺伝子特異的cDNAのことをいう)、又は標的遺伝子に特異的なcDNAの転写によって得られる相補的RNA(標的遺伝子特異的cRNAのことをいう)を含む。酵素増幅が逆転写反応後に行われるPCRである場合、RT−PCRのことをいう。
用語「ハイブリダイゼーションプローブ」は、所定の条件下におけるハイブリダイゼーション特異性を有し、標的遺伝子に特異的な材料とハイブリダイゼーション複合体を形成する、5〜100ヌクレオチド、特に、15〜35ヌクレオチド及び60〜70ヌクレオチド等の10〜75ヌクレオチド等、少なくとも5ヌクレオチドを含むヌクレオチド断片を意味する。本発明において、標的遺伝子に特異的な材料は、標的遺伝子に由来するメッセンジャーRNAに包含されるヌクレオチド配列(標的遺伝子特異的mRNAのことをいう)、前記メッセンジャーRNAの逆転写によって得られる相補的DNAに包含されるヌクレオチド配列(標的遺伝子特異的cDNAのことをいう)、或いは、上述の前記cDNAの転写によって得られる相補的RNAに包含されるヌクレオチド配列(標的遺伝子特異的cRNAのことをいう)となることができる。ハイブリダイゼーションプローブは、その検出のための標識を包含し得る。用語「検出」は、計数方法等、直接検出か、標識を用いた検出方法による間接検出のいずれかを意味するよう企図されている。核酸を検出するための多くの検出方法が存在する(例えば、Krickaら、Clinical Chemistry、1999年、45(4)巻、453〜458頁[4]又はKeller G.H.ら、DNA Probes、第2版、Stockton Press、1993年、第5及び6節、173〜249頁[5]を参照)。用語「標識」は、検出可能なシグナルを発生させることのできるトレーサーを意味するよう企図されている。これらトレーサーの非限定的な一覧として、西洋わさびペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、ベータ−ガラクトシダーゼ、グルコース−6−リン酸脱水素酵素等、例えば比色分析、蛍光又は発光によって検出できるシグナルを生じる酵素;蛍光、発光又は色素化合物等、発色団;電子顕微鏡によって、伝導率等、その電気的特性のため、電流測定若しくはボルタメトリー(voltametry)の方法によって又はインピーダンス測定によって検出可能な電子密度の高い化学基;回折、表面プラズモン共鳴法若しくは接触角変動等、光学的方法又は原子間力分光測定、トンネル効果その他等、物理的方法によって検出できる化学基;32P、35S又は125I等、放射性分子が挙げられる。
本発明の目的で、ハイブリダイゼーションプローブは、「検出」プローブとなることができる。この場合、「検出」プローブは、標識によって標識される。検出プローブは、特にTyagi&Kramer(Nature biotech、1996、14:303〜308[6])によって記載されている「分子ビーコン」検出プローブとなることができる。これら「分子ビーコン」は、ハイブリダイゼーションの際に蛍光となる。これらは、ステムループ型の構造を有し、フルオロフォア及び「クエンチャー」基を含有する。特異的ループ配列とその相補的標的核酸配列との結合により、ステムがほどけ、適切な波長の励起により蛍光シグナルが放出される。検出プローブは、特に、NanoStringTMの技術に従った「色分けバーコード(color-coded barcode)」を含む「レポータープローブ」となることができる。
ハイブリダイゼーション反応の検出のため、直接的に(特に、標識を標的配列中へと取り込むことにより)、或いは間接的に(特に、上に定義されている検出プローブを用いて)標識された標的配列を用いることができる。特に、ハイブリダイゼーションステップの前に、例えば、酵素増幅反応の際に標識デオキシリボヌクレオチド三リン酸を用いた標的配列の標識及び/又は開裂に存するステップを行うことができる。開裂は、特に、イミダゾール又は塩化マンガンの作用によって行うことができる。標的配列は、例えば、文書、国際公開第91/19812号パンフレットに記載されているサンドイッチハイブリダイゼーション技法に従った検出プローブのハイブリダイズによって、増幅ステップの後に標識してもよい。別の特定の好ましい核酸標識方法は、出願、仏国特許出願公開第2780059号明細書に記載されている。
本発明の好ましい一実施形態によると、検出プローブは、フルオロフォア及び消光剤を含む。本発明の更により好ましい一実施形態によると、ハイブリダイゼーションプローブは、FAM(6−カルボキシ−フルオレセイン)又はROX(6−カルボキシ−X−ローダミン)フルオロフォアをその5’末端に、消光剤(ダブシル)をその3’末端に含む。
ハイブリダイゼーションプローブは、「捕捉(capture)」プローブであってもよい。この場合、「捕捉」プローブは、任意の適切な手段、即ち、直接的又は間接的に、例えば共有原子価又は吸着により、固体基板(solid substrate)上に固定化される、或いは固定化することができる。固体基板として、必要に応じて化学修飾された合成材料又は天然材料、特に、セルロースベースの材料、例えば紙、酢酸セルロース及びニトロセルロース等のセルロース誘導体又はデキストラン等、多糖類、特にスチレン型モノマーに基づくポリマー、コポリマー、綿等、天然繊維並びにナイロン等、合成繊維;シリカ、石英、ガラス又はセラミクス等、無機材料;ラテックス;磁気粒子;金属誘導体、ゲル等を用いることができる。固体基板は、マイクロタイタープレート(microtitration plate)、出願、国際公開第A−94/12670号パンフレットに記載されているメンブレン又は粒子の形態となることができる。それぞれ、標的遺伝子に特異的な数種の異なる捕捉プローブを基板上に固定化することも可能である。特に、多数のプローブを固定化できるバイオチップを基板として用いることができる。用語「バイオチップ」は、小サイズの、数多くの捕捉プローブをその所定の位置に付着させる固体基板を意味するよう企図されている。バイオチップ又はDNAチップの概念は、1990年代初頭を端緒とする。これは、マイクロエレクトロニクス、核酸化学、画像解析及び情報技術を統合した集学的技術に基づく。その動作原理は、分子生物学的基盤、ハイブリダイゼーション現象、即ち、2種のDNA及び/又はRNA配列の塩基の相補性による対形成に基づく。バイオチップ方法は、固体基板に付着した捕捉プローブの使用に基づき、プローブにおいて、蛍光色素で直接的又は間接的に標識された標的ヌクレオチド断片の試料が作用する。捕捉プローブは、基板又はチップ上に特異的に配置され、各ハイブリダイゼーションは、標的ヌクレオチド断片に関し特異的な情報を提供する。得られた情報は累積的であり、例えば、1又は複数の標的遺伝子の発現レベルの定量化を可能にする。標的遺伝子の発現を解析するため、次に、mRNAへと転写される標的遺伝子の全部又は一部に対応する数多くのプローブを含む基板を調製することができる。本発明の目的で、用語「低密度基板」は、50未満のプローブを含む基板を意味するよう企図されている。本発明の目的で、用語「中密度基板」は、50のプローブから10000のプローブを含む基板を意味するよう企図されている。本発明の目的で、用語「高密度の基板」は、10000を超えるプローブを含む基板を意味するよう企図されている。
次に、解析が望まれる標的遺伝子に特異的なcDNA又はcRNAは、例えば、特異的捕捉プローブとハイブリダイズされる。ハイブリダイゼーション後、基板又はチップは洗浄され、標識cDNA又はcRNA/捕捉プローブ複合体は、例えば、蛍光色素型標識との高親和性リガンド結合によって明らかになる。蛍光は、例えばスキャナにより読み取られ、蛍光の解析は、情報技術により処理される。目安として、分子診断のためAffymetrix社(「高密度のDNAアレイによる遺伝情報アクセス(Accessing Genetic Information with High-Density DNA arrays)」、M.Cheeら、Science、1996、274、610〜614[7]、「迅速なDNA配列解析のための発光オリゴヌクレオチドアレイ(Light-generated oligonucleotide arrays for rapid DNA sequence analysis)」、A.Caviani Peaseら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、1994、91、5022〜5026[8])によって開発されたDNAチップについて言及することができる。本技術において、捕捉プローブは、一般にサイズが小さく、ほぼ25ヌクレオチドである。バイオチップの他の例は、G.Ramsay、Nature Biotechnology、1998、16巻、40〜44頁[9];F.Ginot、Human Mutation、1997、10巻、1〜10頁[10];J.Chengら、Molecular diagnosis、1996、1(3)巻、183〜200頁[11];T.Livacheら、Nucleic Acids Research、1994、22(15)巻、2915〜2921頁[12];J.Chengら、Nature Biotechnology、1998、16巻、541〜546頁[13]による刊行物又は米国特許第4,981,783号明細書、米国特許第5,700,637号明細書、米国特許第5,445,934号明細書、米国特許第5,744,305号明細書及び米国特許第5,807,522号明細書に記されている。固体基板の主な特徴は、標的ヌクレオチド断片における捕捉プローブのハイブリダイゼーション特徴を保存するが、同時に、検出方法に対し最小バックグラウンドノイズを生じることであるべきである。プローブを基板上に固定化するための製作法(fabrication)の主要な型を3通りに区別することができる。
まず第一に、予め合成(pre-synthesized)されたプローブを置くことに存する第一の技法が存在する。プローブの付着は、マイクロピペット若しくはマイクロドットによって又はインクジェット装置によって直接移植することによって行われる。この技法は、数塩基(5〜10)から最大で比較的大サイズの60塩基(プリント)から数百塩基(マイクロデポジション(microdeposition))の範囲のサイズを有するプローブを付着させる。
プリントは、インクジェットプリンターにより用いられる方法の適応である。これは、4000滴/秒に到達し得る速度の液体の微小球体(容量<1nl)の推進力に基づく。プリントは、液体を放出するシステムと、それが置かれる表面とのいかなる接触にも関与しない。
マイクロデポジションは、数十〜数百塩基の長いプローブをスライドグラス表面に付着させることに存する。これらのプローブは、一般に、データベースから抽出され、増幅及び精製された産物の形態である。本技法は、4cm弱の表面積におけるDNAの認識ゾーン(recognition zone)と称する、およそ一万スポットを有するマイクロアレイと称するチップの作製を可能にする。尚、直径0.5〜1mm、最大密度25スポット/cmの、一般にPCRにより増幅された産物を有する「マクロアレイ(macroarray)」と呼ばれるナイロンメンブレンの使用も忘れてはいけない。この非常に柔軟な技法は、多くの研究室で用いられている。本発明において、後者の技法は、バイオチップに包含されると考慮される。しかし、特許出願、国際公開第A−00/71750号パンフレット及び仏国特許出願公開第00/14896号明細書の場合のように、マイクロタイタープレートの各ウェルの底に一定容量の試料を置いても、或いは、別の特許出願、仏国特許出願公開第00/14691号明細書に従って、同じペトリ皿の底に明確に形成された滴を一定数置いてもよい。
プローブを基板又はチップに付着させるための第二の技法は、in situ合成と称する。本技法は、直接チップ表面における短いプローブの作製を可能にする。これは、in situオリゴヌクレオチド合成(特に、特許出願、国際公開第89/10977号パンフレット及び国際公開第90/03382号パンフレットを参照)に基づき、また、オリゴヌクレオチド合成機プロセスに基づく。この技法は、オリゴヌクレオチド伸長反応が行われている反応チャンバーをガラス表面に沿って動かすことに存する。
最後に、第三の技法は、Affymetrixによって開発されたバイオチップに関与するプロセスであるフォトリソグラフィーと称する。この技法もin situ合成である。フォトリソグラフィーは、マイクロプロセッサ技法に由来する。チップの表面は、光活性化され得る感光性化学基の付着によって修飾される。照射されると、この化学基は、オリゴヌクレオチドの3’末端と反応することができる。この表面を定義された形状のマスクによって保護することにより、選択的な照射と、従って、4種のヌクレオチドのいずれか1種の付着が望ましいチップの領域の活性化が可能になる。異なるマスクの逐次的な使用により、保護/反応の交互のサイクルと、従って、およそ数十平方マイクロメートル(μm2)のスポット上におけるオリゴヌクレオチドプローブの作製が可能になる。この解像度は、数平方センチメートル(cm2)の表面積に最大数十万個のスポットの作製を可能にする。フォトリソグラフィーは、次の利点を有する。大量に(in bulk)並行して、N塩基長(mer)のチップの作製をほんの4×Nサイクルで可能にする。これら技法は全て、本発明により用いることができる。本発明の好ましい一実施形態によると、上に定義されているステップb)の少なくとも1種の特異的試薬は、好ましくは、基板上に固定化された少なくとも1種のハイブリダイゼーションプローブを含む。この基板は、好ましくは、上に定義されている低、高又は中密度の基板である。
数多くのプローブを含む基板におけるこれらハイブリダイゼーションステップに先行して、標的遺伝材料の量を増加させるための、上に定義されている酵素増幅反応ステップが行われ得る。ステップc)において、標的遺伝子の発現レベルの決定は、当業者にとって公知のプロトコールのいずれかにより行うことができる。一般に、標的遺伝子の発現は、所定の期間で標的遺伝子から転写されるmRNA(メッセンジャーRNA)を検出することにより、或いは、これらmRNAに由来するタンパク質を検出することにより解析することができる。
本発明は、好ましくは、当業者によく知られたプロトコールのいずれかに従った、標的遺伝子の発現レベルの、該標的遺伝子に由来するmRNAの検出による決定に関する。本発明の特定の一実施形態によると、各mRNAが標的遺伝子に由来する数種の異なるmRNAの検出により、数種の標的遺伝子の発現レベルが同時に決定される。
特異的な試薬が、少なくとも1種の増幅プライマーを含む場合、次の仕方による標的遺伝子の発現レベルの決定が可能となる。1)生物材料として、上に提示されている通り生物試料から全RNA(転移RNA(tRNA)、リボソームRNA(rRNA)及びメッセンジャーRNA(mRNA)を含む)を抽出した後、前記mRNAの相補的DNA(又はcDNA)を得るために逆転写ステップを行う。目安として、この逆転写反応は、RNA断片から相補的DNA断片の獲得を可能にする逆転写酵素を用いて行うことができる。AMV(トリ骨髄芽球症ウイルス(Avian Myoblastosis Virus))又はMMLV(モロニーマウス白血病ウイルス)由来の逆転写酵素を特に用いることができる。より具体的には、mRNAのcDNAのみを得ることが望ましい場合、この逆転写ステップは、相補性によりmRNAのポリA配列とハイブリダイズして、逆転写酵素の行う逆転写反応の開始点として機能するポリT−ポリA複合体を形成するチミン塩基(ポリT)のみを含むヌクレオチド断片の存在下で行うことができる。続いて、標的遺伝子に由来するmRNAに相補的なcDNA(標的遺伝子特異的cDNA)及び標的遺伝子以外の遺伝子に由来するmRNAに相補的なcDNA(標的遺伝子特異的ではないcDNA)が得られる。2)標的遺伝子に特異的な増幅プライマー(複数可)を、標的遺伝子特異的cDNA及び標的遺伝子特異的ではないcDNAと接触させる。標的遺伝子に特異的な増幅プライマー(複数可)は、標的遺伝子特異的cDNAとハイブリダイズし、標的遺伝子に由来するmRNAから生じるcDNAの公知の長さの所定の領域が特異的に増幅される。標的遺伝子特異的ではないcDNAは増幅されず、その一方で、大量の標的遺伝子特異的cDNAが得られる。本発明の目的では、「標的遺伝子特異的cDNA」又は「標的遺伝子に由来するmRNAから生じるcDNA」と区別なくいう。このステップは、特にPCR型増幅反応により、或いは上に定義されているその他の増幅技法により行うことができる。PCRにより、それぞれ標的遺伝子に特異的な数組の異なる増幅プライマーを用いることにより、それぞれ異なる標的遺伝子に特異的な数種の異なるcDNAを同時に増幅することも可能となる:マルチプレックス増幅のことをいう。3)標的遺伝子の発現は、上述のステップ2)において得られた標的遺伝子特異的cDNAを検出及び定量化することにより決定される。この検出は、標的遺伝子特異的cDNAをそのサイズに応じて泳動する電気泳動の後に行うことができる。所定の泳動時間の後に、UV(紫外)光のライトテーブル上にゲルを置いたときに、光シグナルの放出によって標的遺伝子特異的cDNAの直接検出できるよう、泳動用のゲル及び培地は、エチジウムブロマイドを包含し得る。標的遺伝子特異的cDNAの量が多い程、この光シグナルは明るくなる。このような電気泳動技法は、当業者によく知られている。標的遺伝子特異的cDNAは、飽和するまで行われた増幅反応によって得られた定量化範囲を用いて検出及び定量化してもよい。種々のステップ(逆転写、PCR等)において観察され得る酵素効率の可変性を考慮に入れるため、種々の患者群の標的遺伝子の発現は、その発現が種々の患者群において類似する「ハウスキーピング」遺伝子の発現を同時に決定することにより正規化することができる。ハウスキーピング遺伝子の発現に対する標的遺伝子の発現の比率を理解することにより、即ち、ハウスキーピング遺伝子特異的cDNAの量に対する標的遺伝子特異的cDNAの量の比率を理解することにより、種々の実験間のいかなる可変性も補正される。当業者は、特に、次の刊行物を参照することができる。Bustin S A、J Mol Endocrinol、2002、29:23〜39;Giulietti A Methods、2001、25:386〜401。
特異的試薬が、少なくとも1つのハイブリダイゼーションプローブを含む場合、標的遺伝子の発現は、次の仕方で決定することができる。1)生物材料として、上に提示されている生物試料から全RNAを抽出した後、標的遺伝子に由来するmRNAに相補的なcDNA(標的遺伝子特異的cDNA)及び標的遺伝子以外の遺伝子に由来するmRNAに相補的なcDNA(標的遺伝子特異的でないcDNA)を得るため、上述の通り逆転写ステップを行う。2)標的遺伝子特異的cDNAと捕捉プローブのハイブリダイゼーション反応を行うため、その発現の解析が望まれる標的遺伝子に特異的な捕捉プローブが固定化された基板と全cDNAを接触させ、ここで標的遺伝子特異的でないcDNAは捕捉プローブとハイブリダイズしない。ハイブリダイゼーション反応は、上に示されているあらゆる材料を包含する固体基板上で行うことができる。好ましい一実施形態によると、ハイブリダイゼーションプローブは、基板上に固定化される。好ましくは、基板は、上に定義されている低、高又は中密度の基板である。ハイブリダイゼーション反応に先行して、上述の標的遺伝子特異的cDNAの酵素増幅からなるステップを行って、大量の標的遺伝子特異的cDNAを得て、標的遺伝子特異的cDNAが標的遺伝子に特異的な捕捉プローブとハイブリダイズする確率を増加させることができる。ハイブリダイゼーション反応に先行して、例えば、増幅反応のために標識デオキシリボヌクレオチド三リン酸を用いた、上述の標的遺伝子特異的cDNAの標識及び/又は開裂に存するステップを行うこともできる。開裂は、特に、イミダゾール及び塩化マンガンの作用によって行うことができる。標的遺伝子特異的cDNAは、例えば、文書、国際公開第A−91/19812号パンフレットに記載されているサンドイッチハイブリダイゼーション技法に従って標識プローブをハイブリダイズさせることにより、増幅ステップの後に標識してもよい。核酸を標識及び/又は開裂させるための他の好ましい特定の方法は、出願、国際公開第99/65926号パンフレット、国際公開第01/44507号パンフレット、国際公開第01/44506号パンフレット、国際公開第02/090584号パンフレット、国際公開第02/090319号パンフレットに記載されている。3)その後、ハイブリダイゼーション反応の検出からなるステップが行われる。検出は、標的遺伝子に特異的な捕捉プローブが標的遺伝子特異的cDNAとハイブリダイズする基板を、標識で標識された「検出」プローブと接触させ、標識により放射されたシグナルを検出することにより行うことができる。標的遺伝子特異的cDNAが、標識で前もって標識された場合、標識によって放射されたシグナルは直接的に検出される。
ステップb)において接触させる少なくとも1つの特異的試薬が、少なくとも1つのハイブリダイゼーションプローブを含む場合、標的遺伝子の発現は、次の仕方で決定することもできる。1)生物材料として、上に提示されている生物試料から全RNAを抽出した後、生物材料のmRNAのcDNAを得るため、逆転写ステップが上述の通りに行われる。その後、プロモーターの制御下において機能し、DNAテンプレートから相補的RNAを得ることを可能にするT7ポリメラーゼ酵素を用いて、cDNAの相補的RNAの重合が行われる。次に、標的遺伝子に特異的なmRNAのcDNAのcRNA(標的遺伝子特異的cRNAのことをいう)及び標的遺伝子に特異的でないmRNAのcDNAのcRNAが得られる。2)標的遺伝子特異的cRNAと捕捉プローブのハイブリダイゼーション反応を行うため、その発現の解析が望ましい標的遺伝子に特異的な捕捉プローブが固定化された基板と全cRNAを接触させ、ここで標的遺伝子特異的でないcRNAは、捕捉プローブとハイブリダイズしない。数種の標的遺伝子の発現を同時に解析することが望ましい場合、それぞれ標的遺伝子に特異的な数種の異なる捕捉プローブを基板上に固定化することができる。ハイブリダイゼーション反応に先行して、上述の標的遺伝子特異的cRNAの標識及び/又は開裂に存するステップを行うことができる。3)その後、ハイブリダイゼーション反応の検出からなるステップが行われる。検出は、標的遺伝子に特異的な捕捉プローブが、標的遺伝子特異的cRNAとハイブリダイズする基板を、標識で標識された「検出」プローブと接触させ、標識により放射されたシグナルを検出することにより行うことができる。標的遺伝子特異的cRNAが標識で前もって標識される場合、標識により放射されたシグナルは、直接的に検出される。多数のプローブがハイブリダイズされるバイオチップ型の基板が用いられる場合、cRNAの使用は特に有利である。
本発明はまた、配列番号1〜44のうちいずれか1配列を有する核酸配列を備える標的遺伝子に特異的なプローブから選択される少なくとも4種のハイブリダイゼーションプローブ、特に、配列番号1、2又は3、4及び5又は6のうちいずれか1配列を有する核酸配列を備える標的遺伝子に特異的な4種のハイブリダイゼーションプローブを含む基板に関する。
本発明は、更に、BCをBBDから識別するための、上に定義されている基板の使用に関する。
本発明はまた、患者由来の生物試料において良性乳房疾患から乳癌を識別するためのキットであって、配列番号1〜44に記載されている核酸配列を含む少なくとも1つの標的遺伝子のための少なくとも1つの特異的試薬且つ28標的遺伝子のための28以下の特異的試薬を含み、少なくとも1つの試薬が、少なくとも配列番号1、2又は3、4及び5又は6に記載されている核酸配列から選択される核酸配列を含む標的遺伝子に特異的であるキットに関係する。
特異的試薬は、より詳細には上述の少なくとも2、3又は4の遺伝子であるが28以下の遺伝子の組み合わせを標的とすることができ、一実施形態において、キットは、少なくとも4且つ28以下の標的遺伝子の組み合わせに特異的な試薬を含み、該試薬は、少なくともそれぞれ配列番号1、2又は3、4及び5又は6に記載されている核酸配列を含む標的遺伝子に特異的な試薬を包含する。別の一実施形態において、キットは、28標的遺伝子の組み合わせに特異的な試薬であって、配列番号1〜28に記載されている核酸配列を含む標的遺伝子に特異的な試薬を包含する試薬を含む。
I)材料と方法
1.患者及び試料の特徴
本研究において、84名の乳癌患者及び94名の乳房良性疾患患者から血液試料を収集した。全患者は、2007年7月から2008年12月にかけて復旦大学癌病院乳房手術部門(Breast Surgery Department of Cancer Hospital, Fudan University)(中国、上海)の乳癌の疑いのある患者を参照した。病院において各患者のマンモグラフィ検査を行い、一方、3名の専門的な放射線科医によって患者の全BI−RADSカテゴリーを決定した。RNA安定化溶液を含有するPaxgene(商標)血液RNAチューブ(PreAnalytix)に、84名のBC女性及び94名のBBD女性それぞれから約2.5mlの末梢血を収集した。疑いのある乳房病変における細針吸引術又は細胞学的検査により示されるいずれかの侵襲段階の前に、全血液試料を収集した。乳癌の診断は、針生検における癌細胞の同定に基づき、或いは良性疾患の外科的検体診断は、切開生検における癌細胞の欠如に基づいた。プロトコルは、臨床研究のための地方倫理委員会(local Ethical Committee for Clinical Research)により承認され、試験に採用した全患者から書面によるインフォームド・コンセントを得た。TNMステージ分類体系及びノッティンガム(Nottingham)システムを用いたグレード分類により、最終的な病理学的腫瘍ステージを決定した。その上、各腫瘍における腫瘍型及び腫瘍グレード、エストロゲン受容体(ER)、プロゲステロン受容体(PR)及びヒト上皮増殖因子受容体2(HER2)状態並びにリンパ節状態を評価した。
2.RNA抽出及びマイクロアレイ解析
PAXGene血液RNA(登録商標)キット(PreAnalytix)によりメーカーの説明書に従って全RNAを抽出した。光学密度(OD)260nmの分光光度計により全RNAの量を測定し、2100 Bioanalyzer(Agilent Technologies)においてRNA6000Nano LabChipを用いて品質を評価した。RNA品質数値(RNA Integrity Number)(RIN)が7〜10である試料のみ解析した。次に、50ngの全RNAを逆転写し、Ribo−SPIA Ovation技術を用いてWT−Ovation RNA増幅システム(NuGen Technologies)により、メーカーの標準プロトコールに従って一本鎖cDNAへと直線的に増幅させ、QIAquick PCR精製キット(Qiagen GmbH)により産物を精製した。その後、2μgの増幅・精製されたcDNAをRQ1 RNase不含DNase(Promega社)により断片化し、末端転移酵素(Roche Diagnostics GmbH)及びDNA標識試薬(Affymetrix)によりビオチン化デオキシヌクレオシド三リン酸で標識した。ハイブリダイゼーションオーブン640(Affymetrix)内で、60rpm、50℃で18時間、HG U133 plus2.0アレイ(Affymetrix)において標識cDNAをハイブリダイズさせた。HG U133 plus2.0アレイは、およそ39,000の最もよく特徴づけられたヒト遺伝子を代表する54,675プローブセットを含有する。ハイブリダイゼーション後、AffymetrixプロトコルEukGE−WS2v4に従い、Affymetrix流体ステーション(fluidic station)FS450を用いてアレイを洗浄、染色した。Affymetrixスキャナ3000によりアレイをスキャンした。
3.マイクロアレイデータ解析
品質管理及び前処理。標準Affymetrix品質管理パラメータの推奨に従って品質管理解析を行った。評価判断基準に基づくと、あらゆる血液試料測定値は、最小品質要求事項を満たした。バックグラウンド補正、分位正規化及び中央値分散分析要約(median polish summarization)を用いたRMA(ロバストマルチチップアベレージ(Robust Multi-chip Average))[10]により、Affymetrix発現アレイを前処理した。極端なシグナル強度(50より低い、或いは214より高い)を有するプローブセットを除去した。次に、Entrez Geneデータベース情報に従い、配列情報に基づくフィルタリングを行った。Entrez Gene IDアノテーションなしのプローブセットを除去した。同一Entrez Gene IDに対する複数のプローブセットマッピングのために、最大値の四分位範囲のプローブセットのみを保持し、それ以外は除去した。結論として、バッチの尤度を低下させるため、正規化アルゴリズム、ComBat[11]を適用した。ComBat方法(http://statistics.byu.edu/johnson/ComBat/)は、所定のデータセットにおけるバッチ効果を調整するために、パラメトリック又はノンパラメトリックいずれかの経験的ベイズフレームワークを適用する。
4.分子シグネチャー同定
発現データにおける重複性プローブセット及びバッチ変動を低下させるための適切な前処理の後、前処理した発現データに基づき分子シグネチャー同定を行った。マンモグラフィの結果及び確認された病理学的情報による84のBC及び94のBBD試料を2群、即ちBI−RADS1〜5である79のBC+73のBBDと、BI−RADS 0である5のBC+21のBBDに分別した。BI−RADS1〜5である79のBC+73のBBDを訓練セット(train set)として用いて、再帰的特色排除(Recursive Feature Elimination)(RFE)手順により関心のある遺伝子を同定し、サポートベクターマシン(SVM)[12〜13]により分類モデルを構築した。訓練セット内において、5倍の交差検定プロセスを行って、最適な遺伝子セットを決定した。第5の訓練セットのうち4つに基づくRFEにより上位100遺伝子のリストを同定した。上位100遺伝子に基づき分類モデルを作成し、第5の訓練セットのうち別の1種を用いてモデルを検査した。本プロセスを1000回反復して実施し、これにより、千個の上位100遺伝子セットを作製した。最終的に、千個の上位100遺伝子リスト全体に現れる遺伝子を最も強い遺伝子として同定して、全訓練セットを用いて最終モデルを作製した。その後、完全に不可視の(unseen)試料、BI−RADS 0である5のBC+21のBBDへとモデルを適用した。
Bioconductorライブラリー[14〜18]によるR環境を用いて、前処理及び統計的ステップを実行した。
II)結果
1.患者の特徴
マンモグラフィの結果及び確認された病理学的情報による84名のBC及び94名のBBD患者由来の178試料において本研究を行い、次に、これを2群、即ちBI−RADS1〜5である79のBC+73のBBDと、BI−RADS 0である5のBC+21のBBDに分別した。表2は、これらBC及びBBD患者集団の臨床的特徴の概要を述べる。即ち、92%の癌患者はT0〜T2腫瘍を表し、70%及び32%の腫瘍は、それぞれホルモン受容体陽性及びHer2陽性であった。良性所見は、それぞれ51.1%の乳房疾患、27.7%の乳腺線維腺腫及び21.2%の毛細胆管内乳頭腫を包含した。
Figure 2013526869
Figure 2013526869

2.モデルの構築及び実行
再帰的特色排除(RFE)手順及びサポートベクターマシン(SVM)分類を用いることにより、BI−RADS1〜5であるBC及びBBD患者を識別するための28遺伝子パネルのセット(表1)を開発した。次に、BI−RADS0群においてこの28遺伝子パネルを検査した。
表3に概要が述べられている通り、28予測遺伝子の中で、そのうち15の発現は、BBDと比較してBCにおいて下方に発現され、13は、BC対BBDにおいて上方に発現される。
Figure 2013526869

4遺伝子シグネチャー
第一の訓練セットにおいて、4遺伝子パネルCHI3L1、CLEC4C、LILRA3及びTUBB2Aは、推定精度71%(76%の感度及び66%の特異性)で悪性及び良性に分類した。
79の乳癌試料のうち、60を正確に分類し、一方、73の良性試料のうち48を正確なクラスに割り当てた(表4a)。
Figure 2013526869

独立的BI−RADS0検査セットにおけるモデルの性能測定基準を表4bに報告した。それぞれ感度60%、特異性38%で5種の癌試料のうち3つを正確に分類し、一方、21名の良性患者のうち8名を的確に分類した。BI−RADS0の検査セットにおけるモデルの精度は42%である。
Figure 2013526869

28遺伝子シグネチャー
訓練セットにおいて、28遺伝子パネルは、推定精度88%(94%の感度及び84%の特異性)で悪性及び良性に分類した。
79の乳癌試料のうち74を正確に分類し、一方、73の良性試料のうち61を正確なクラスに割り当てた(表5a)。
Figure 2013526869

独立的BI−RADS0検査セットにおけるモデルの性能測定基準を表5bに報告する。それぞれ感度80%、特異性71%で5種の癌試料のうち4つを正確に分類し、一方、21名の良性患者のうち15名を的確に分類した。BI−RADS 0の検査セットにおけるモデルの精度は73%である。
Figure 2013526869

本発明者らはまた、不正確に予見された対象において、臨床的特徴のうちいずれが有意に大きな比率を占めるかについて解析した。本発明者らは、検査セットにおける唯一の偽陰性症例が、パジェット病及びDCISの46歳女性であったことを見出した。
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Claims (19)

  1. 患者由来の生物試料において乳癌と良性乳房疾患を識別するための方法であって、
    a)患者から生物材料を含む生物試料を得るステップと、
    b)生物試料由来の生物材料を、配列番号1〜44に記載されている核酸配列を含む少なくとも1つの標的遺伝子のための少なくとも1つの特異的試薬且つ28の標的遺伝子のための28以下の特異的試薬と接触させるステップであって、少なくとも1つの試薬が、少なくとも配列番号1、2又は3、4及び5又は6に記載されている核酸配列から選択される核酸配列を含む標的遺伝子に特異的であるステップと、
    c)配列番号1、2又は3、4及び5又は6に記載されている核酸配列から選択される核酸配列を含む少なくとも1つの標的遺伝子の発現レベルを決定して、患者の発現プロファイルを得るステップと、
    d)以前に乳癌として臨床的に分類された患者由来の標的遺伝子の発現プロファイル及び以前に良性乳房疾患として臨床的に分類された患者由来の標的遺伝子の発現プロファイルを用いて、患者の発現プロファイルの解析を行うステップであって、
    患者の発現プロファイルが、以前に乳癌として臨床的に分類された患者由来の発現プロファイルとクラスター化される場合、患者は乳癌であると予見され、
    患者の発現プロファイルが、以前に良性乳房疾患として臨床的に分類された患者由来の発現プロファイルとクラスター化される場合、患者は良性乳房疾患であると予見されるステップと
    を含む方法。
  2. ステップb)において、生物材料を、少なくとも4つ且つ28以下の標的遺伝子の組み合わせに特異的な試薬と接触させ、試薬が、少なくともそれぞれ配列番号1、2又は3、4及び5又は6に記載されている核酸配列を含む標的遺伝子に特異的な試薬を包含し、少なくとも前記4遺伝子の発現レベルをステップc)において決定して、患者の発現プロファイルを得る、請求項1に記載の方法。
  3. ステップb)において、生物材料を、28遺伝子の組み合わせに特異的な試薬と接触させ、試薬が、それぞれ配列番号1〜44に記載されている核酸配列を含む標的遺伝子に特異的な試薬を包含し、28遺伝子の発現レベルをステップc)において決定して、患者の発現プロファイルを得る、請求項1に記載の方法。
  4. 患者から採取された生物試料が血液試料である、請求項1に記載の方法。
  5. 生物材料が核酸を含む、請求項1に記載の方法。
  6. ステップb)の少なくとも1つの特異的試薬が、少なくとも1つのハイブリダイゼーションプローブを含む、請求項1に記載の方法。
  7. ステップb)の特異的試薬が、少なくとも1つのハイブリダイゼーションプローブ及び少なくとも1つのプライマーを含む、請求項6に記載の方法。
  8. ステップb)の特異的試薬が、1つのハイブリダイゼーションプローブ及び2つのプライマーを含む、請求項7に記載の方法。
  9. 患者由来の生物試料において良性乳房疾患から乳癌を識別するためのキットであって、配列番号1〜44に記載されている核酸配列を含む少なくとも1つの標的遺伝子のための少なくとも1つの特異的試薬且つ28標的遺伝子のための28以下の特異的試薬を含み、少なくとも1つの試薬が、少なくとも配列番号1、2又は3、4及び5又は6に記載されている核酸配列から選択される核酸配列を含む標的遺伝子に特異的であるキット。
  10. 少なくとも4且つ28以下の標的遺伝子の組み合わせに特異的な試薬を含み、試薬が、少なくともそれぞれ配列番号1、2又は3、4及び5又は6に記載されている核酸配列を含む標的遺伝子に特異的な試薬を包含する、請求項9に記載のキット。
  11. 28標的遺伝子の組み合わせに特異的な試薬を含む請求項10に記載のキットであって、試薬が、配列番号1〜44に記載されている核酸配列を含む標的遺伝子に特異的な試薬を包含する、請求項10に記載のキット。
  12. 患者由来の生物試料において良性乳房疾患から乳癌を識別するための組成物の製造における、配列番号1〜44に記載されている核酸配列を含む少なくとも1つの標的遺伝子のための少なくとも1つの特異的試薬且つ28標的遺伝子のための28以下の特異的試薬の使用であって、少なくとも1つの試薬が、少なくとも配列番号1、2又は3、4及び5又は6に記載されている核酸配列から選択される核酸配列を含む標的遺伝子に特異的である使用。
  13. 患者由来の生物試料において良性乳房疾患から乳癌を識別するための組成物の製造における少なくとも4且つ28以下の標的遺伝子の組み合わせに特異的な試薬の使用であって、試薬が、少なくともそれぞれ配列番号1、2又は3、4及び5又は6に記載されている核酸配列を含む標的遺伝子に特異的な試薬を包含する使用。
  14. 患者由来の生物試料において良性乳房疾患から乳癌を識別するための組成物の製造における28標的遺伝子の組み合わせの使用であって、試薬が、配列番号1〜44に記載されている核酸配列を含む標的遺伝子に特異的な試薬を包含する使用。
  15. 患者から採取された生物試料が血液試料である、請求項12から14のいずれか一項に記載の使用。
  16. 生物材料が核酸を含む、請求項12から14のいずれか一項に記載の使用。
  17. ステップb)の少なくとも1つの特異的試薬が、少なくとも1つのハイブリダイゼーションプローブを含む、請求項12から14のいずれか一項に記載の使用。
  18. ステップb)の特異的試薬が、少なくとも1つのハイブリダイゼーションプローブ及び少なくとも1つのプライマーを含む、請求項17に記載の使用。
  19. ステップb)の特異的試薬が、1つのハイブリダイゼーションプローブ及び2つのプライマーを含む、請求項18に記載の使用。
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