JP2008506407A - 乳房細胞増殖性疾患を検出するためのエピジェネティックな方法および核酸 - Google Patents

乳房細胞増殖性疾患を検出するためのエピジェネティックな方法および核酸 Download PDF

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Abstract

本出願は、乳房細胞増殖性疾患を検出し区別するための方法および核酸を提供する。これは、遺伝子パネルまたはそのサブセットのメチル化を分析することによって実現される。本発明は、乳癌および良性乳房疾患ならびに他の癌および組織型を含む、様々な組織型の検出および/または区別に使用しうる。

Description

本発明は、正常状態に比較して疾患状態でCpGの修飾されたメチル化パターンを示すゲノムDNA配列に関する。特定の実施形態は、乳房細胞増殖性疾患を検出し、またはその疾患間で検出区別するのに有用な方法、核酸、核酸アレイ、およびキットを提供する。
病態の病因には、個々の遺伝子またはゲノムの変化したメチル化パターンが関与することが分かっている。CpGジヌクレオチド配列の構成において、5‐メチルシトシンは、真核細胞DNA中で最も多く共有結合により修飾される塩基であり、転写、遺伝子刷り込み、および腫瘍形成の調節における役割を担う。従って、特定の検体中で、または複数の検体間で5‐メチルシトシン部位を同定し数量化することは、研究だけでなく、特に、様々な疾患の分子診断に極めて重要である。
DNAの異常なメチル化と癌との相関。CpG「アイランド」内のDNAの異常なメチル化は、広範な遺伝子の抑止または過剰発現をもたらすCpGジヌクレオチド配列の高メチル化または低メチル化によって特徴付けられ、ヒト悪性腫瘍において見いだされ、相関している最も初期の、そして最も一般的な変化の一つである。加えて、異常なメチル化は、ある種の腫瘍では、遺伝子のイントロン部分およびコーディング部分のCpG高含有調節エレメントに生じることが示されている。大腸癌では、例えば、DNAの異常なメチル化は、最も顕著な変化の一つを構成し、p14ARF、p16INK4a、THBS1、MINT2、MINT31などの多くの腫瘍サプレッサ遺伝子、およびhMLH1などのDNAミスマッチ修復遺伝子を不活化する。
腫瘍サプレッサ遺伝子の特定の高メチル化とは対照的に、DNAの全体的低メチル化は、腫瘍細胞に認められる。全体的メチル化のこの低下は初期に、明らかな腫瘍形成の発生のかなり前に検出される。低メチル化と遺伝子の発現増加の相関は、多くの発癌遺伝子で判定されている。
乳癌。アメリカ人女性において、乳癌は最も頻繁に診断される癌である。女性8人のうち1人が、一生のうちに乳癌を生じる。乳癌は、癌死亡の二番目に主要な原因であり、40〜55歳の女性では乳癌は第一の死亡原因である。2004年には、米国内のみで215990件の乳癌の新規症例および40110件の死亡が見込まれ、さらにヨーロッパでも同程度の数字が見込まれる。
乳癌の分類
1.乳癌
乳房新生物のほとんどは、乳管癌を伴う、上皮を起源とするものであり、全腫瘍の80%を占める。さらに、あまり一般的ではない数種の乳癌サブタイプがある。延髄癌および小葉癌は共に、乳癌と診断された患者の約5%に見られる。他の頻度の低い腫瘍組織には、純粋な管状癌、粘液癌もしくはコロイド癌、乳頭癌、およびページェット病が含まれる。これらの癌の予後は、特に、リンパ節陰性期で見つかった場合非常に良い。癌腫および腺嚢胞腫瘍は孤発でしか生じない。
非浸潤性乳管癌(DCIS)は非浸潤性前癌状態である。DCISは、進行して浸潤性癌にもなりうるが、この可能性予測は様々に異なる。DCISを乳癌統計に含める人もいる。米国では、DCISの診断頻度はマンモグラフィースクリーニングの広範な使用以来顕著に増加してきた。1998年、米国では、DCISは、全ての新たに診断された浸潤性乳房腫瘍に非浸潤性乳房腫瘍を加えた和の約18%を占めた。DCISの触診可能な瘤としての稀有な事例は、マンモグラフィーのみによって80%が診断される。
2.良性乳房状態
最も一般的な良性乳房状態には、乳腺線維症状態、良性乳房腫瘍、および乳房炎が含まれる。線維嚢胞疾患は、最も頻発する良性乳房状態であり、女性2人に1人が生涯で少なくとも一度は罹患する。乳房の乳腺線維嚢胞症には、嚢胞(蓄積された液包)、線維症(瘢痕様結合組織の形成)、塊、肥厚領域、圧痛、または乳房疼痛が含まれる。乳腺線維嚢胞は、マンモグラフィーで乳癌を検出するのをさらに難しくする恐れもある。
線維腺腫は、細かすぎて触診できないことも多いありふれた良性乳房腫瘍であるが、時には直径数インチに成長することもある。線維腺腫は、腺および間質(結合)乳房組織からなり、通常20〜30歳の女性に発生する。米国癌学会によれば、アフリカ系アメリカ人女性は、他の人種または民族グループの女性よりも線維腺腫にかかり易い。葉状腫瘍も、腺および間質乳房組織の良性乳房腫瘍であるが、線維腺腫に比べて極めて珍しい。葉状腫瘍と線維腺腫の違いは、葉状腫瘍には線維結合組織の過剰増殖が見られる。葉状腫瘍は、通常良性であるが、大変稀有ではあるが悪性(癌)の場合もあり転移する恐れもある。顆粒細胞腫は、通常、口内または皮膚に見られるが、稀に乳房にも検出されることもある。しかし、顆粒細胞腫が乳癌に発展する危険性は高くない。乳腺炎は、一般に授乳期に生じる乳房組織の炎症である。
TNM病期
TNM分類は、国際対がん連合(UICC)が考案し、米国がん病期分類合同委員会により承認されている。TNMは、腫瘍(T)、局所リンパ節(N)の臨床特徴、および遠隔転移(M)の有無に基づく。腫瘍は、そのサイズによって特徴付けられ、したがってT1は2cm未満、T2は2〜5cm、およびT3は5cmを超える腫瘍である。非浸潤性(in-situ)乳癌は、Tisと表示され、非浸潤性乳管癌(DCIS)、非浸潤性小葉癌(LCIS)、およびページェット病に区別される。同様に、N0は、陰性または正常局所リンパ節、M0は遠隔転移の不在をそれぞれ表す。同側性腋下リンパ節を含めることが、原発性乳癌にとって最も確実で再現性ある予後の指標になる。一般に、陽性リンパ節患者の50〜70%が再発し、それに対して転移性疾患陰性リンパ節患者全てにおいては、局所領域的治療のみを施した後に20〜35%しか再発しない。
等級
腫瘍等級は、腫瘍の分化状態を反映する。乳癌の分化は、通常、それぞれ、高分化(等級1)、中分化(等級2)、または低分化(等級3)と記載される。低分化腫瘍はより攻撃的になり易い。高核等級の腫瘍患者の86%が8年生存し、他方で核等級が低度と判定された人では64%であった。
ホルモン受容体状態
ホルモン受容体レベルは、予後および治療計画ついて乳癌を分類するための重要なパラメータである。ER陽性腫瘍患者は、低悪性度コースへ進み、選択的に柔組織および骨に転移する傾向があり、それに反してER陰性腫瘍患者は早期に再発し、肝臓、肺、および中枢神経系への転移する可能性がより高い。ER陽性腫瘍は、より十分に分化していることが多く、他の好ましい予後の特性を伴う。ER陽性腫瘍患者は、ER陰性腫瘍患者よりも短期無疾患率および全体的生存率が高くなりやすいが、時間の経過と共に2群の差は減少し、または消失さえする傾向にある。PsRは、幾つかの研究でERよりも有益な予後の指標として登場した。さらに、高レベルのエストロゲン受容体の発現は、内分泌療法に対する好ましい応答の前兆である。
年齢および閉経状態
長期の追跡を伴う大規模な研究によって、年齢45〜49歳の女性が最も予後が良く、非常に若い患者(年齢35歳未満の患者)または高齢患者で乳癌生存率は最低であったことが示された。しかし、他の、より重要な腫瘍の特性を考慮すると、年齢および閉経状態は重要な予後の指標ではない。
診断および治療。
診断
乳癌は、患者が自己検査することによって、または内科医による臨床的乳房検査中に触診可能な瘤として診断されることが多い。乳癌スクリーニングにおけるマンモグラフィーの使用の増加によって、触診可能な瘤が検出されない段階で既に多くの癌が見つかるようになった。疑わしい瘤は、通常、さらに超音波やMRIなどの画像化によって追跡し、針生検によって最終的診断を確証する。
スクリーニング
現在、米国癌学会は、無症候の女性で乳癌を検出するために以下のガイドラインを推奨している。
・年齢20歳以上の女性は、毎月、乳房自己検査(BSE)を実施するのが望ましい。
・20〜39歳の女性は、少なくとも3年毎に内科医、内科医助手、看護士、臨床看護士など、医療専門家が実施する乳房の理学的検査(CBEまたは臨床的乳房検査)を受けるのが望ましい。CBEは、しばしば、子宮頸癌検査(Pap smear)と同じ予約で受けることができる。
・20〜39歳の女性も、月一回BSEを実施するのが望ましい。
・40歳以上の女性は、年一回、内科医、内科医助手、看護士、臨床看護士など、医療専門家が実施する乳房の理学的検査(CBEまたは臨床的乳房検査)を受けるのが望ましい。CBEは、しばしば、マンモグラムと同じ受診で実施できる。月一回のBSEも実施するのが望ましい。
・年齢40歳以上の女性は、年一回のCBEと月一回のBSEに加えて、年一回のスクリーニングマンモグラムを受けるのが望ましい。
3.乳房自己検査(BSE)および臨床的乳房検査(CBE)
2001年に、臨床的乳房検査および乳房自己検査について新たな分析が行なわれた。CBEが乳癌死亡率を減少させる直接的証拠はないが、幾つかの間接的証拠がある。患者の年齢および瘤の大きさ、さらに臨床検査での施術者の技術によって異なるが、CBEの全体的感受性は54%である。直接的証拠がない場合、CBEの推奨は一致した意見に基づくものであった。乳房自己検査に関しては、制御された6回の大規模試行のメタ分析から、BSEを実施した女性対BSEを実施しなかった女性では、死亡率の相対リスクで減少は見られなかった(0.94、95% C.I.0.83〜1.06)。近年、慣例となったBSEは乳癌死亡率を減少させるか、有害ですらないかとさらに疑問視された。この証拠にも関わらず、乳房自己検査(BSE)および臨床的乳房検査(CBE)は依然として、乳癌スクリーニングの現在のガイドラインの一部である。
4.マンモグラフィー
現在、マンモグラフィーは、米国食品医薬品局(FDA)によって認可されている、無症候の女性の乳癌をスクリーニングするための唯一の検査である。米国および欧州数ヵ国で実施された無作為制御の試行では、慣例となったマンモグラフィースクリーニングも毎年実施すれば、乳癌死亡率を20〜40%減少できることが実証されている。平均して、マンモグラフィーの感受性は85%までである。しかし、マンモグラフィーは、高濃度乳房または線維嚢胞変化や瘤などの良性乳房状態の患者では感受性が低い。スクリーニングマンモグラムの結果の5〜10%が、異常であり要精査である。偽陽性割合は、若い女性ほど、その乳房が高濃度なために高くなる。
米国では、マンモグラフィースクリーニングは一般市民に浸透している。マンモグラフィーは、被験者に低い線量と不快感を与えるが、承諾率はおよそ70%である。マンモグラフィースクリーニングの平均料金は$141であり、技術料$101、解析料$40である。マンモグラフィーの成功は明らかであるにも関わらず、マンモグラフィー診療所に訓練されたスタッフ、つまり医師および看護士を招くことはますます困難になり、過去4年にわたって施設は8%減少したと報告されている。これは、時間がかかる、払い戻し額が少ない、規制が厳しい、および訴訟を恐れるためであろうと推測された。
5.MRIスクリーニング
MRIイメージングは、主として、陽性マンモグラフィーの結果を追跡するために使用される。MRIは非常に感受性が高く、高濃度乳房および若い女性の解析に非常に適しているが、時間がかかり、高価であり、乳房生検試料をガイドするのが難しい。現在、乳癌感受性遺伝子変異保因者など、高危険集団でのスクリーニングに向けてMRIを評価するために試行が進められている。
乳癌治療
現在のスクリーニングプログラムおよび自己検査の利便性のおかげで、乳癌は比較的初期に診断される。つまり、新たに診断された全事例の約65%で、癌は乳房のみに限定され、まだリンパ節までには広がっていない。従って、器官内に限定された乳癌と診断された多くの患者で、提案される第一の治療的介入は手術であり、続いて放射線療法であることが多い。
ほとんどの初期乳癌患者で、手術により腫瘍を完全に除去することができる。しかし、それ以上の治療を受けないと、これらの約3分の1が追跡中に転移を生ずる。これは、手術の時点で既に存在した潜在的転移(または微小転移)のためであると思われる。この観察に基づき、全身的アジュバント治療がリンパ節陰性乳癌にも導入されている。全身的アジュバント治療は、腫瘍を外科的に除去した後に施し、再発の危険性を著しく減少させると思われてきた(初期乳癌被験者協同的グループ、1998)。数種のアジュバント治療、つまり(ホルモン受容体陽性腫瘍には)内分泌治療、異なる化学療法レジメン、およびハーセプチンなどの新規薬剤を利用することができる。個々の患者の治療レジメンは、腫瘍の病理学的分類(主としてTNM、等級、ER状態)に基づくSt. GallenやNIHなどのガイドラインによって選択する。
米国癌学会の図に基づき、乳癌の予後は癌の段階と明瞭に相関する。腫瘍の検出が早いほど、生存への予後は良い。従って、初期に癌を検出する乳癌スクリーニング検査によって乳癌死亡率は低下する。
メチル化と乳癌
DNAのメチル化など、エピジェネティックな調節は、発癌でよくある初期事象として確立されている。特に、DNAのメチル化が乳癌に寄与することは十分に実証されている。WidschwendterおよびJones(Oncogene. 2002 Aug 12;21(35):5462-82.)は、近年の概説で、乳房の発癌に関連する段階全ての状況において、DNAのメチル化の変化が報告されてきたと実証し、その段階には1)アポトーシスの回避、2)抗増殖シグナルに対して非感受性、3)増殖シグナルでの自給自足、4)無限の複製の可能性、5)組織浸潤および転移、ならびに6)持続する血管新生が含まれる。あまり実証されていないものには、DCISなどの初期前癌病変、および小葉癌などの低頻度癌病変におけるDNAのメチル化の役割がある。Facklerらは、DCIS病変(N=44)の95%が、RASSF1A、HIN‐1、RAR‐β、サイクリンD2、およびTwistを含む5個の遺伝子のうち少なくとも一個で高メチル化したことを指摘した。同著者らは、これらの遺伝子の高メチル化の頻度を乳管癌と小葉癌の間で比較し、小葉癌で過剰なメチル化が少ないことが分かったTWISTを除いて、同様のメチル化パターンを見出した。同様に、Lehmannらは、RASSF1Aおよびストラチフィン(stratifin)のメチル化で極初期変化を報告し、乳管癌と比較して小葉癌でDAPKがより頻繁に不活化することを見出した。DCISでRASSF1Aおよびストラチフィンが初期にメチル化変化することが他の群により確認された。
無症候集団をスクリーニングするためには、候補分子マーカーは、非浸潤性スクリーニングアッセイを可能にするために、離れた試料中で検出可能でなければならない。乳房腫瘍のDNAが、血清および血漿中で遊離核酸として検出できることは十分に証明されている。あるいは、乳頭吸引液(NAF)または乳管洗浄液など、乳房から直接得た液体も、分子検査を行うための体液源として提案されてきた。しかし、NAFおよび乳管洗浄液を得るための手順が、その信頼性を疑問視され、患者にも不快感を与えるため、スクリーニングアッセイには血液を基にした検査が明らかに好ましい。
血液を基にした分子癌スクリーニングアッセイは、他の組織から得た正常DNAバックグラウンド中で微量な腫瘍DNAを検出するという難題に直面している。DNAのメチル化に基づく腫瘍マーカーは、MSPやHeavyMethyl(商標)など、メチル化特異的方法でDNAを増幅するというアッセイを使用し検出することができる。これらのアッセイによって、過剰な正常DNAバックグラウンド中で、メチル化したDNAの極めて少ない複製物を高感度に検出できるようになる。
多因子的手法。癌診断は、従来、単一分子マーカーの検出(例えば、遺伝子変異、高PSAレベル)に頼ってきた。残念ながら典型的には、癌は、単一マーカーでは多くの疾患形態を検出しまたは区別できない疾患状態である。従って、本明細書でも手短に述べるように、単一マーカーのみを認識するアッセイでは、的中率に限界があることが示されている。メチル化をベースにした癌診断、ならびにそのような疾患のスクリーニング、診断、および治療モニタリングで探求され、現在成功している手法は、多数マーカーの選択の使用である。特に、癌は単純疾患ではないので、多重分析手法は癌診断に非常に適しており、この多因子「パネル」手法は、細胞学的にも臨床学的にも不均一な癌の性質に適合している。
メチル化をベースにした診断検査に対するパネル手法を首尾よく実行するための鍵は、疾患状態を特徴付け区別できる最適化したマーカーパネルを設計し開発することである。本特許出願は、パネルメンバーの一つまたは組合せをメチル化分析することで、極めて高い感度、特異性、および/または的中率で前立腺細胞増殖性疾患が検出できるようになる効率的で独創的な遺伝子パネルについて記載している。
医学的検査の開発。任意の医学的スクリーニングまたは診断検査の鍵となる2つの評価基準は、その感受性と特異性であり、それにより標的疾患を有しない個人を誤って包含することなく、全ての患者個人を例外なく正確に検出(的中率)するために、いかに首尾よく検査を実施されたかが測定される。歴史的には、感受性および特異性が低いために多くの診断検査が批判されてきた。
真陽性(TP)結果とは、検査が陽性であり、その状態が存在する場合である。偽陽性(FP)結果とは、検査は陽性であるが、その状態が存在しない場合である。真陰性(TN)結果とは、検査が陰性であり、その状態も存在しない場合である。偽陰性(FN)結果とは、検査が陰性であるが、その状態は存在する場合である。
感受性=TP/(TP+FN)
特異性=TN/(FP+TN)
的中率=TP/(TP+FP)
感受性は、検査を受ける個人において標的疾患を正確に検出する検査能力を測定することである。感受性が低い検査では、偽陰性、すなわち、疾患を有するのに、その特定の疾患を有しないと誤って同定されてしまう個人の割合が高くなる。偽陰性の潜在的危険性は、病気の個人が、しばらくの間診断未確定および未治療のままに放置され、その間に、治療法があったとしても余り有効でなくなる後期にまで、疾患が進行しかねないことである。感受性が低い検査の一例は、蛋白質をベースにしたHIV血液検査である。この疾患が十分に定着し、かなりの数のウイルスが血流中に侵入するまでは、ウイルスの存在を検出できないので、この種の検定は感受性が低い。それに反して、高感度検査の一例はポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を使用するウイルス量検出である。この種の検定は、非常に少量のウイルスでも検出できるので高感度が実現する。高感度は、誤診断の結果率が高い場合特に重要である。
その一方で、特異性は、疾患状態ではない患者を正確に同定する検査能力を測定することである。特異性が低い検査では、偽陽性、すなわち、疾患を有するとして誤って同定される個人の割合が高くなる。偽陽性の欠点は、不要な医療手順の治療を患者に無理やり受けさせることであり、それには付随する危険性、感情的および経済的ストレスが伴い、そして患者の健康状態に有害作用を及ぼす恐れもある。高特異性診断検査の開発を困難なものにする疾患の特徴は、疾患機序に、特に癌の機序に、しばしば複数の遺伝子および蛋白質が関与することである。加えて、ある種の蛋白質は疾患状態に無関係な理由で増加しうる。特異性が高い検査の一例は、p53変異を検出できる遺伝子ベースの検査である。それ以上の診断手順またはそれ以上の医療介入に伴うコストまたは危険性が非常に高くなる場合、特異性は重要である。
乳汁のメチル化分析。乳癌患者の体液のメチル化の検出法が確立されている。Silvaら(Br J Cancer. 1999 Jun;80(8):1262-4.)は、p16INK4aエクソン1の腫瘍メチル化を伴う乳癌の患者8人を検査し、うち5人の血漿にメチル化したp16INK4aエクソン1を検出したと記載した。それ以来、その分析の感受性は、遺伝子パネルを分析することによって改善されている。Krassensteinら(Clin Cancer Res. 2004 Jan 1;10(1 Pt 1):28-32.)は、マッチした腫瘍および乳頭吸引液(本明細書ではNAFともいう)中の6個の遺伝子(GSTP1、RARB2、p16INK4a、p14ARF、RASSF1A、およびDAPK)パネルの分析を記載した。小さな試料セット(22人の腫瘍患者、5人の健康な患者、および5人の良性乳房患者)を用いて、パネルの少なくとも一個の遺伝子が腫瘍でメチル化し、このメチル化が乳癌22人中18人のNAF中に検出できたことを確認した。
Krassensteinらによる研究によって、腫瘍組織で観察されるメチル化は、乳房由来液体中に検出されることが確認されたが、体液をベースにした検査を提供することに関連しては幾つかの技術的な問題があり、その問題の幾つかは知られていたが、満足のいくように解決されなかった。第一に、Krassensteinが使用したマーカーは、乳癌中では特異的にメチル化しなかったが、一般的な癌マーカーは癌の範囲内でメチル化した。従って、前記パネルを臨床設定の中で使用したならば、おそらく偽陽性数が増加し、その際、他の組織の癌からメチル化したDNA(またはそこからの自由浮遊DNA)が検出されたであろう。
Krassensteinらは、乳癌スクリーニング検査の提供を目的としたが、NAF(または例えば乳管洗浄液)などの手順に対して患者の承諾が得られる可能性は、最も危険にさらされた集団を除いて低い。患者の承諾率が高いスクリーニング検査の好ましい試料の種類は、より好ましくは血液をベースにしたものであろう。組織またはNAFで検査したパネルの性能は、血液試料のその性能に関しては指標にはならない。従って、マーカーが血液中でもメチル化されなかったことを証明するために、どのパネルも血液試料で確かめる必要があるはずである。
これら2つの問題には、Evronら(Lancet. 2001 Apr 28;357(9265):1335-6.)が直ちに取り組んだ。この研究では、サイクリンD2、RARB、およびTwistからなる遺伝子パネルを選択したが、白血球中のそれらのメチル化状況を含む要因を元にした。次いで、マッチした組織および乳管洗浄液でこれらの遺伝子のメチル化状況を分析した。この遺伝子パネルによって50個の試料のうち48個に浸潤性乳癌が検出された。
スクリーニング検査の主な目的は、DCISなどの低悪性度腫瘍の検出であり、より高い悪性度腫瘍は、例えば、自己検査やマンモグラフィーによって容易に検出され治療はより難しくなる。Krassensteinらは、これを可能にできなかった。使用した試料セットは、大部分が高悪性度(2および3)腫瘍からなった。1等級の腫瘍は一つしかなかった。従って、低悪性度腫瘍を検出するためのパネルの適合性は、特に、当該NAF試料が検査でメチル化陽性であったかどうかを確認できないので、完全には確立されていないと結論付けることができる。さらに、メチル化は進行性の腫瘍形成特徴であると一般的には考えられている。高悪性度腫瘍組織中のメチル化状況用に選択するマーカーパネルとは対照的に、高度に特異的に選択した遺伝子マーカーパネルが必要となるのは、腫瘍形成初期の検出においてであると結論付けられよう。Evronらが調査したパネルでは、14症例のDCISのうち8例しか検出されず、それによって乳癌検出に適当なパネルが、必ずしもDCIS検出に適当ではないことが確認された。
乳汁分析用のメチル化遺伝子パネル類が知られているが、前記パネル全てに関連して欠点があるという点で、当技術分野の水準を要約することができる。こうした技術的困難さのために、これらの遺伝子パネルのどれも、乳癌スクリーニング検査の要件を満たさず、すなわち、その検査は体液、最も好ましくは血液での使用に適当であり、そしてその検査によってDCISなどの初期細胞増殖性疾患を検出することができる。
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近年、浸潤性乳癌と正常乳房組織を区別するために、RASSF1A、TWIST、サイクリンD2、およびHIN1からなるメチル化マーカーパネルの使用が、Facklerらによって記載されている。高感度定量的多重メチル化特異的PCRアッセイを使用することによって、研究では(正常乳房組織とは対照的に)乳癌での遺伝子パネルのプロモータの高メチル化が存在することが、感受性84%、特異性94%で検出された。従って、この研究は、非癌細胞バックグラウンド中で乳癌細胞を高感度検出するためのメチル化マーカーの使用を確立する際に重要である。しかし、Facklerらが使用した試料は、(乳管洗浄液によって抽出されたものを含め)組織をベースにしており、従って体液をベースにした試料を使用して、そのような感受性および特異性が得られるかどうかは証明されていない。さらに、非浸潤性乳管癌を検出するのは不可能ということを同パネルは証明した。従って、この方法は、初期スクリーニング検査としての使用に不適当である。
本発明は、乳房細胞増殖性疾患を検出し、かつ/またはその疾患間で区別するための新規な方法を提供する。好ましい実施形態では、本発明は、乳癌を初期検出するために、危険に直面している集団をスクリーニングできるようにする。さらに乳癌と良性乳房細胞増殖性疾患を区別するための細胞学的スクリーニングの代替法として、本方法の別の実施形態を使用することもできる。
本発明は、表3に記載の遺伝子パネルおよび/またはゲノム配列を提供することによって、当技術分野でこの長年の必要性を解決するに至り、これらの遺伝子の発現は乳房細胞増殖性疾患の有無またはその特徴の指標となる。好ましい遺伝子選択および組合せを提供するが、それを分析することによって、様々なクラスの乳房細胞増殖性疾患の区別および検出が可能になる。すなわち、
・乳房細胞増殖性疾患の検出、
・良性乳房細胞増殖性疾患との区別を含む初期乳癌の検出、
・乳癌と他の癌の区別、
・血液または血液由来液体のバックグラウンド中の乳癌細胞の検出、
・DCISと(健康な乳房組織を含む)良性乳房細胞増殖性疾患の区別
である。
そのCpG位置のメチル化状況によって、前記遺伝子および/またはゲノム配列の発現状態を定量するのが特に好ましい。
この分析を可能にするために、本発明は、乳房細胞増殖性疾患の発生に付随するゲノムのメチル化について、生物試料を分析するための方法を提供する。前記方法は、配列番号1〜配列番号118からなる群の少なくとも一個の核酸またはそのフラグメントを、ゲノム配列または当該配列中のメチル化CpGジヌクレオチドと非メチル化CpGジヌクレオチドを区別することができる試薬または一連の試薬と接触させることを特徴とする。
本発明は、配列番号1〜配列番号118の遺伝子パラメータおよび/またはエピジェネティックパラメータを確認するための別の方法も提供し、さらにmRNA発現分析、蛋白質発現分析、およびメチル化分析を含むがそれだけには限らない。その方法は、乳房細胞増殖性疾患の診断、区別、および治療の改良に有用であり、より詳細には、改良された、前記疾患のサブクラスの検出およびサブクラス間の区別によって行う。本発明は、当技術分野の水準にわたっていくつかの改良を提供する。体液で乳癌を検出するメチル化アッセイが知られているが、現在、血液で確認する判定基準を満たし、市販用に適当な精度を有してDCISを検出することができるアッセイはない。
その供給源は、任意の適当な供給源、例えば、株化細胞、組織切片、生検試料、パラフィン包埋組織、体液、血漿、血清、全血、単離した血液細胞、血液から単離した細胞、およびそれらの可能な組合せ全てであってよい。前記DNA源は、乳頭吸引液、リンパ液、乳管洗浄液、極細針吸引物、血漿、血清、全血、単離した血液細胞、血液から単離した細胞からなる群から選択される体液であることが好ましい。
具体的には、本発明は、乳房細胞増殖性疾患を検出する方法であって、ゲノムの核酸を含む生物試料を得ること、その核酸またはそのフラグメントと、対象核酸の標的配列中のメチル化CpGジヌクレオチド配列と非メチル化CpGジヌクレオチド配列を区別するのに十分な一試薬または複数の試薬を接触させることであって、その標的配列が、配列番号1〜配列番号118の少なくとも16個の近接するヌクレオチドを有する配列を含み、またはストリンジェント条件下で前記配列とハイブリッド形成し、前記近接するヌクレオチドが少なくとも一個のCpGジヌクレオチド配列を含むこと、そして少なくとも部分的に該区別に基づいて、少なくとも一個の標的CpGジヌクレオチド配列のメチル化状態、あるいは複数の標的CpGジヌクレオチド配列の平均的メチル化状態を反映する平均または値を定量することを含む方法を提供する。好ましくは、標的配列内でのメチル化CpGジヌクレオチド配列と非メチル化CpGジヌクレオチド配列の区別は、少なくとも一個のそのようなCpGジヌクレオチド配列を、配列番号493〜配列番号964からなる群から選択される配列、およびその標的配列に対応するその近接領域内で、その対応する転換したあるいは非転換のジヌクレオチド配列に、メチル化状態依存的に転換しまたは転換しないことを含む。
その他の実施形態は、乳房細胞増殖性疾患を検出する方法であって、対象のゲノムDNAを含む生物試料を得ること、ゲノムDNAを抽出すること、ゲノムDNAまたはそのフラグメントを一個または複数の試薬で処理して、5位の非メチル化シトシン塩基をウラシルまたはハイブリッド形成特性の点でシトシンと検出可能に異なる別の塩基に転換すること、その処理したゲノムDNAまたは処理したそのフラグメントと、増幅酵素および少なくとも9ヌクレオチド長の隣接配列をいずれの場合にも含む少なくとも2個のプライマーを接触させることであって、この隣接配列は配列番号493〜配列番号964からなる群から選択される配列およびその相補鎖に相補的であり、または中程度にストリンジェントまたはストリンジェント条件下で前記配列とハイブリッド形成し、その際、その処理したDNAまたはそのフラグメントが増幅して増幅物を生成し、または増幅しないこと、ならびに前記増幅物が存在するか否か、または前記増幅物の特性に基づいて、配列番号1〜配列番号118からなる群から選択される少なくとも一個のCpGジヌクレオチド配列のメチル化状態、あるいはその複数のCpGジヌクレオチド配列の平均的メチル化状態を反映する平均または値を定量することを含む方法を提供する。好ましくは、少なくとも一個のそのようなハイブリッド形成する核酸分子またはペプチド核酸分子が固相に結合されている。好ましくは、定量は、以下からなる群から選択される少なくとも一つの方法の使用を含む。配列番号493〜配列番号964からなる群から選択される配列、およびその相補鎖に相補的であり、または中程度にストリンジェントまたはストリンジェント条件下で該配列とハイブリッド形成する少なくとも9ヌクレオチド長の隣接配列を含む少なくとも一個の核酸分子をハイブリッド形成すること、配列番号493〜配列番号964からなる群から選択される配列、およびその相補鎖に相補的であり、または中程度にストリンジェントまたはストリンジェント条件下で該配列とハイブリッド形成する少なくとも9ヌクレオチド長の隣接配列を含む、固相に結合した少なくとも一個の核酸分子をハイブリッド形成すること、配列番号493〜配列番号964からなる群から選択される配列、およびその相補鎖に相補的であり、または中程度にストリンジェントまたはストリンジェント条件下で該配列とハイブリッド形成する少なくとも9ヌクレオチド長の隣接配列を含む少なくとも一個の核酸分子をハイブリッド形成し、少なくとも一個のヌクレオチド塩基によって、少なくとも一個のそのようなハイブリッド形成した核酸分子を伸長すること、ならびに増幅物を配列決定すること。
別の実施形態は、乳房細胞増殖性疾患を分析するための方法を提供し、対象のゲノムDNAを含む生物試料を得ること、ゲノムDNAを抽出すること、配列番号1〜配列番号118からなる群から選択される一個または複数の配列、あるいはその配列とストリンジェント条件下でハイブリッド形成する配列を含むゲノムDNAまたはそのフラグメントと、一個または複数のメチル化感受性制限酵素を接触させることであって、前記ゲノムDNAがそれによって消化されて消化フラグメントを生成し、またはそれによって消化されないこと、ならびに少なくとも一個のそのようなフラグメントが存在するか否か、またはそのようなフラグメント特性に基づいて、配列番号1〜配列番号118からなる群から選択される一個または複数の配列の少なくとも一個のCpGジヌクレオチド配列のメチル化状態、あるいはその複数のCpGジヌクレオチド配列の平均的メチル化状態を反映する平均または値を定量することを含む。消化された、または消化されないゲノムDNAを増幅した後、前記定量を行うのが好ましい。
その他の実施形態は、配列番号1〜配列番号118からなる群に由来する配列中、シトシンのメチル化パターンを分析するための新規なゲノムの、および化学的に修飾された核酸配列、ならびにオリゴヌクレオチドおよび/またはPNAオリゴマーを提供する。
別の実施形態では、本発明は、一般的な癌の存在に関連するDNAマーカーを提供する。
定義
「観察/推定率」(「O/E率」)という語は、特定のDNA配列内のCpGジヌクレオチドの頻度をさし、[CpG部位数/(C塩基数×G塩基数)]×各フラグメントのバンド長に対応する。
「CpGアイランド」という語は、(1)「観察/推定率」>0.6に対応するCpGジヌクレオチド頻度を有する、および(2)「GC含量」>0.5を有するという判定基準を満たすゲノムDNAの近接領域をさす。CpGアイランドは、必ずしもというわけではないが、典型的には約0.2〜約1kbまたは約2kb長である。
「メチル化状態(state)」または「メチル化状況(status)」という語は、DNA配列中の一つまたは複数のCpGジヌクレオチドに5‐メチルシトシン(「5‐mCyt」)が存在するかしないかをさす。DNA配列中の一個または複数の特定のCpGのメチル化部位でのメチル化状態(それぞれ、2個のCpG CpGジヌクレオチド配列を含む)には、「非メチル化」、「完全メチル化」および「半メチル化」が含まれる。
「半メチル化(hemi-methylation)」または「半メチル化(hemimethylation)」という語は、二本鎖核酸のメチル化状態をさし、その場合、その一本の鎖のCpG位置しかメチル化していない(例えば、5'‐CCMGG‐3'(最上鎖):3'‐GGCC‐5'(最下鎖))。
本明細書で使用する「AUC」という語は、曲線下面積の略号である。特に、それは、受信者動作特性(ROC)曲線下面積をさす。ROC曲線は、診断検査の異なる可能カット値について、偽陽性率に対する真陽性率のプロットである。それは、選択したカット値に応じた、感受性と特異性の間のトレードオフを示す(感受性におけるどんな上昇にも、特異性における低下が伴う)。ROC曲線下面積(AUC)は、診断検査を正確にするための測定である(面積が大きいほど良く、最適条件は1であり、ランダム試験ではROC曲線は対角線上に伸び面積は0.5になるであろう。参照:J.P. Egan. Signal Detection Theory and ROC Analysis, Academic Press, New York, 1975)。
「高メチル化」という語は、検査DNA試料のDNA配列中の一つまたは複数のCpGジヌクレオチドの5‐mCytの存在が、正常な対照DNA試料中の対応するCpGジヌクレオチドに見出される5‐mCytの量に比べて高いことに対応する平均的メチル化状態をさす。
「低メチル化」という語は、検査DNA試料のDNA配列中の一つまたは複数のCpGジヌクレオチドの5‐mCytの存在が、正常な対照DNA試料中の対応するCpGジヌクレオチドに見出される5‐mCytの量に比べて低いことに対応する平均的メチル化状態をさす。
「マイクロアレイ」という語は、当技術分野で認識されるように、広く「DNAマイクロアレイ」および「DNAチップ」をさし、当技術分野で認識されている固体支持体全てを包含し、そしてそこに核酸分子を固定し、またはその上で核酸を合成する方法全てを包含する。
「遺伝子パラメータ」は、それらを調節するためにさらに必要となる遺伝子および配列の変異および多型である。変異と呼ぶべきは、特に、挿入、欠失、点変異、逆位、および多型であり、SNP(単ヌクレオチド多型)が特に好ましい。
「エピジェネティックパラメータ」は、特に、シトシンのメチル化である。別のエピジェネティックパラメータには、例えば、ヒストンのアセチル化が含まれるが、このアセチル化は記載した方法を使用して直接分析することはできないが、それはDNAのメチル化と順次関連する。
「重亜硫酸塩試薬」という語は、重亜硫酸塩、二亜硫酸塩、亜硫酸水素塩またはそれらの組合せを含む試薬をさし、本明細書に開示した通りメチル化CpGジヌクレオチド配列と、非メチル化CpGジヌクレオチド配列を区別するのに有用である。
「メチル化アッセイ」という語は、DNA配列中の一個または複数のCpGジヌクレオチド配列のメチル化状態を定量する任意のアッセイをさす。
「MS.AP‐PCR」(メチル化感受性オービトラリープライムド(Arbitrarily-Primed)ポリメラーゼ連鎖反応)という語は、CpGジヌクレオチドを含む可能性が最も高い領域に焦点を当てるため、CG高含有プライマーを使用するゲノムの全体的なスキャンを可能にする、当技術分野で認識されている技術をさし、Gonzalgoら, Cancer Research 57:594-599, 1997により記載されている。
「MethyLight(商標)」という語は、Eadsら, Cancer Res. 59:2302-2306, 1999によって記載されている、当技術分野で認識されている蛍光をベースとしたリアルタイムPCR法をさす。
本明細書で実施されるその実施形態で「HeavyMethyl(商標)」アッセイという語は、核酸試料のメチル化特異的選択増幅を可能にする、増幅プライマー相互間のCpG位置、またはその増幅プライマーによって包含されるCpG位置を包含するメチル化特異的ブロッキングプローブ(本明細書ではブロッカーともいう)アッセイをさす。HeavyMethylアッセイは、既に、国際公開公報第02/072880号およびCottrellら Nucleic Acids Res. 2004 Jan 13;32(1):e10に記載されている。
本明細書で実施されるその実施形態で「HeavyMethyl(商標)MethyLight(商標)」アッセイという語は、HeavyMethyl(商標)MethyLight(商標)アッセイをさし、このアッセイはMethyLight(商標)アッセイの変形形態であり、その際、前記MethyLight(商標)アッセイは、増幅プライマー相互間のCpG位置を包含するメチル化特異的ブロッキングプローブと組み合わせられている。
「Ms‐SNuPE」(メチル化感受性単一ヌクレオチドプライマー伸長法)という語は、GonzalgoおよびJones, Nucleic Acids Res. 25:2529-2531, 1997によって記載されている、当技術分野で認識されているアッセイをさす。
「MSP」(メチル化特異的PCR)という語は、Hermanら Proc. Natl. Acad. Sci. USA 93:9821-9826, 1996、および米国特許第5,786,146号によって記載されている、当技術分野で認識されているメチル化アッセイをさす。
「COBRA」(組合せ重亜硫酸塩制限分析(Combined Bisulfite Restriction Analysis))という語は、XiongおよびLaird、Nucleic Acids Res. 25:2532-2534, 1997によって記載されている、当技術分野で認識されているメチル化アッセイをさす。
「MCA」(メチル化CpGアイランド増幅)という語は、Toyotaら, Cancer Res. 59:2307-12, 1999、および国際公開公報00/26401A1号によって記載されているメチル化アッセイをさす。
「ハイブリッド形成」という語は、試料DNA中のワトソンクリック塩基対のラインに沿う相補的配列に結合し、二重鎖構造を形成するオリゴヌクレオチドの結合と理解されたい。
本明細書で定義する「ストリンジェントなハイブリッド形成条件」は、68℃にて5×SSC/5×デンハート液/1.0%SDSでハイブリッド形成し、室温にて0.2×SSC/0.1%SDSで洗浄するステップを含み、あるいは当技術分野で認識されているそれと等価なもの(例えば、60℃にて2.5×SSC緩衝液中でハイブリッド形成を実施し、続いて37℃にて低濃度緩衝液中で数回洗浄し、そして安定させておく条件)を含む。本明細書で定義する中程度にストリンジェント条件は、42℃にて3×SSCで洗浄すること、または当技術分野で認識されているそれと等価なものを含む。塩濃度および温度パラメータは、プローブと標的核酸間の同一性の最適のレベルを実現するために変えることができる。このような条件に関する指針は、当技術分野で、例えば、Sambrookら, 1989, Molecular Cloning, A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Press, N.Y.;およびAusubelら (編), 1995, Current Protocols in Molecular Biology, (John WileyおよびSons, N.Y.) at Unit 2.10により得ることができる。
「アレイ配列番号」、「複合アレイ配列番号」、または「複合アレイ配列」という語は、仮説にせよそうでないにせよ、対象アレイの個々の隣接配列全てのヘッド‐トゥ‐テール(5'→3')直鎖複合体からなる配列(例えば、配列番号1〜配列番号118のその順のヘッド‐トゥ‐テール複合体)をさす。
「アレイ配列番号ノード」、「複合アレイ配列番号ノード」、または「複合アレイ配列ノード」という語は、「アレイ配列番号」、「複合アレイ配列番号」、または「複合アレイ配列」の任意の2個の個々の隣接配列間の連結部をさす。
複合アレイ配列に関して、「近接するヌクレオチド」という用語は、複合アレイの任意の個々の隣接する配列の隣接配列領域をさすが、本明細書に上記した「ノード」を含む複合アレイ配列の領域は含まない。
概要
本発明は、遺伝子発現分析に有用な新規性を備える分子遺伝学的マーカー、最も好ましくは乳房細胞増殖性疾患の発生に付随し、そのメチル化で発現されるマーカーを提供する。前記マーカーは、乳房細胞増殖性疾患を検出し、かつ/またはその疾患間で区別するために使用され、それによって前記疾患を検出し、分類し、処理するための改良された手段を提供することができる。
DNAの重亜硫酸塩修飾は、CpGのメチル化状況を評価するために使用される、当技術分野で認識されているツールである。5‐メチルシトシンは、真核細胞DNA中、最も頻発する共有結合性塩基修飾である。それは、例えば、転写の調節、遺伝子刷り込み、および腫瘍形成で役割を担う。従って、遺伝情報の成分として5‐メチルシトシンを同定することは非常に関心が高い。しかし、5‐メチルシトシンの位置は、配列決定によって同定することができない。というのは、5‐メチルシトシンは、シトシンと同じ塩基対挙動をとるからである。さらに、5‐メチルシトシンが有するエピジェネティック情報は、例えば、PCR増幅中に完全に消失する。
DNAの5‐メチルシトシンの存在を分析するために最も繁用される方法は、重亜硫酸塩とシトシンの特異的反応に基づき、それによって続いて生じるアルカリ加水分解と同時に、シトシンは、その塩基対挙動中のチミンに対応するウラシルに転換される。しかし、5‐メチルシトシンがこうした条件下で未修飾のまま残ることは重大である。従って、標準的な当技術分野で認識されている分子生物学的技術を使用し、例えば、増幅とハイブリッド形成、あるいは配列決定によって、本来ならそのハイブリッド形成挙動によってはシトシンと区別できないメチルシトシンを唯一残ったシトシンとして、今回検出することができるように、本来のDNAは転換される。これらの技術の全ては、差次的塩基対特性に基づき、今回これを完全に利用することができる。
本発明は、配列番号1〜配列番号118からなる群から得た配列中のCpGジヌクレオチド配列のメチル化状況を定量するために、一つまたは複数のメチル化アッセイを組み合せて、重亜硫酸塩法の使用を提供する。本発明により、配列番号1〜配列番号118からなる群から得た配列中のCpGジヌクレオチド配列のメチル化状況の定量には、診断的有用性および予後有用性がある。
メチル化アッセイ手順。様々なメチル化アッセイ手順が、当技術分野で公知であり、本発明と併せて使用することができる。これらのアッセイによって、DNA配列中の一つまたは複数のCpGジヌクレオチド(例えば、CpGアイランド)のメチル化状態を定量できるようになる。そのようなアッセイは、他の技術の中でも、重亜硫酸塩処理したDNAのDNA配列決定、(配列特異的増幅用)PCR、サザンブロット分析、およびメチル化感受性制限酵素の使用を含む。
例えば、ゲノムの配列決定は、DNAのメチル化パターンおよび5‐メチルシトシン分布を分析するために、重亜硫酸塩処理の使用によって簡略化されてきた(Frommerら, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 89:1827-1831, 1992)。さらに、重亜硫酸塩転換DNAから増幅したPCR生成物の制限酵素消化が使用される。例えば、SadriおよびHornsby(Nucl. Acids Res. 24:5058-5059, 1996)、あるいはCOBRA(組合せ重亜硫酸塩制限分析)(XiongおよびLaird, Nucleic Acids Res. 25:2532-2534, 1997)により記載される方法。
COBRA。COBRA分析は、少量のゲノムDNA中の特異的遺伝子座位でDNAのメチル化レベルを定量するのに有用な定量メチル化アッセイである(XiongおよびLaird, Nucleic Acids Res. 25:2532-2534, 1997)。手短に言えば、制限酵素消化を使用して、重亜硫酸ナトリウム処理したDNAのPCR生成物のメチル化依存的配列の差異を明らかにする。最初に、メチル化依存的配列の差異をFrommerら(Proc. Natl. Acad. Sci. USA 89:1827-1831, 1992)が記載した手順に従って、標準的重亜硫酸塩処理によりゲノムDNAに導入する。次いで、当該CpGアイランドに特異的なプライマーを使用し、重亜硫酸塩転換DNAをPCR増幅し、続いて制限エンドヌクレアーゼによる消化、ゲル電気泳動、および特異的な標識ハイブリッド形成プローブを使用する検出を行う。本来のDNA試料中のメチル化レベルは、消化および未消化PCR生成物の相対量により、広範囲なDNAメチル化レベルにわたって直線的な定量的方式で表される。さらに、この技術は、顕微鏡で切片化したパラフィン包埋組織試料から得たDNAに確実に適用することができる。(例えば、典型的なCOBRAベースのキット中に見られるであろう)典型的なCOBRA分析用試薬には、それだけには限らないが、特異的遺伝子用PCRプライマー(または重亜硫酸塩処理したDNA配列もしくはCpGアイランド)、制限酵素および適当な緩衝液、遺伝子ハイブリッド形成オリゴ、対照ハイブリッド形成オリゴ、オリゴプローブ用キナーゼ標識化キット、ならびに標識したヌクレオチドが含まれうる。加えて、重亜硫酸塩転換試薬には、DNA変性化緩衝液、スルホン化緩衝液、DNA回収試薬またはキット(例えば、沈殿、限外濾過、アフィニティカラム)、脱スルホン化緩衝液、ならびにDNA回収成分が含まれうる。
好ましい、「MethyLight(商標)」(蛍光ベースのリアルタイムPCR法)(Eadsら, Cancer Res. 59:2302-2306, 1999)、Ms‐SNuPE(メチル化感受性単一ヌクレオチドプライマー伸長法)反応(GonzalgoおよびJones, Nucleic Acids Res. 25:2529-2531, 1997)およびメチル化特異的PCR(「MSP」;Hermanら, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 93:9821-9826, 1996;米国特許第5,786,146号)などのアッセイは、単独でまたはこうした方法の他の方法と共に組み合わせて使用される。
MethyLight(商標)。MethyLight(商標)アッセイは、PCRステップ後にそれ以上の操作を必要としない、蛍光を基にしたリアルタイムPCR(TaqMan(商標))技術を利用するハイスループット定量メチル化アッセイである(Eadsら, Cancer Res. 59:2302-2306, 1999)。手短に言えば、MethyLight(商標)過程は、ゲノムDNAの試料を混合することから始まり、この混合試料は、標準手順に従って重亜硫酸ナトリウム反応中に、メチル化依存的な配列の違いを混合したプールに転化される(重亜硫酸塩過程によって、メチル化していないシトシン残基はウラシルに転換される)。次いで、蛍光ベースのPCRを(既知のCpGのメチル化部位と重複しないプライマーによる)「不偏的な」PCR反応、または(既知のCpGジヌクレオチドと重複するプライマーによる)「偏った」反応中で実施する。配列の判別は、その増幅過程のレベル、その蛍光検出過程のレベル、またはその両方のレベルで行うことができる。
MethyLight(商標)アッセイは、ゲノムDNA試料中のメチル化パターンについての定量試験として使用することができ、その際、配列の判別はプローブのハイブリッド形成のレベルで行う。この定量型では、PCR反応によって、特定の推定メチル化部位に重複する蛍光プローブの存在下で、不偏的な増幅が行われる。プライマーだけでなくプローブも、どのCpGジヌクレオチドにも重ならない反応によって、投じたDNA量について不偏的な制御がなされる。あるいは、既知のメチル化部位を「包含」しない対照オリゴヌクレオチド(「MSP」技術の蛍光ベース型)で、または潜在的メチル化部位を包含するオリゴヌクレオチドで、偏ったPCRプールをプロービングすることによってゲノムのメチル化に関して定性試験を行う。
MethyLight(商標)過程は、増幅過程で「TaqMan(登録商標)」プローブと共に使用することができる。例えば、二本鎖ゲノムDNAを重亜硫酸ナトリウムで処理し、TaqMan(登録商標)プローブを使用し、例えば、偏ったプライマーとTaqMan(登録商標)プローブと共に、あるいは不偏的なプライマーとTaqMan(登録商標)プローブと共に2セットのPCR反応の一つにかける。TaqMan(登録商標)プローブは、蛍光「レポーター」および「クエンチャー」分子で二重標識し、比較的高GC含量領域に特異的であるように設計されており、その結果、PCRサイクル中に前進または逆進プライマーよりも約10℃高い温度で融解する。これにより、PCRアニーリング/伸長ステップ中に、TaqMan(登録商標)プローブを完全にハイブリッド形成したまま残すことができる。Taqポリメラーゼは、PCR中に新規な鎖を酵素により合成するので、結果としてアニールしたTaqMan(登録商標)プローブがもたらされる。次いで、Taqポリメラーゼ5'→3'エンドヌクレアーゼ活性は、TaqMan(登録商標)プローブを消化することによってこのプローブを転置して蛍光レポーター分子を遊離し、リアルタイム蛍光検出システムを使用して、今回消光していないシグナルを定量検出する。
MethyLight(商標)分析用の(例えば、典型的なMethyLight(商標)ベースのキット中に見られるであろう)典型的な試薬には、それだけには限らないが、特異的遺伝子用PCRプライマー(または重亜硫酸塩処理したDNA配列もしくはCpGアイランド)、TaqMan(登録商標)プローブ、最適化したPCR緩衝液およびデオキシヌクレオチド、ならびにTaqポリメラーゼが含まれうる。
Ms‐SNuPE。Ms‐SNuPE技術は、DNAの重亜硫酸塩処理、続いて単一ヌクレオチドプライマー伸長法に基づく、特異的CpG部位でのメチル化の違いを評価するための定量法である(GonzalgoおよびJones, Nucleic Acids Res. 25:2529-2531, 1997)。手短に言えば、ゲノムDNAを重亜硫酸ナトリウムと反応させて、5‐メチルシトシンを変化させずに、メチル化していないシトシンをウラシルに転換する。次いで、重亜硫酸塩転換DNAに特異的なPCRプライマーを用いて、所望の標的配列を増幅し、得られた生成物を単離し、当該CpG部位でのメチル化を分析するための鋳型として使用する。少量のDNAは、分析することができ(例えば、顕微鏡で切り取った病理切片)、それによりCpG部位のメチル化状況を定量するための制限酵素を利用しない。
Ms‐SNuPE分析用の典型的な試薬(例えば、典型的なMs‐SNuPEベースのキットに見られるであろう)には、それだけには限らないが、特異的遺伝子用PCRプライマー(または重亜硫酸塩処理したDNA配列もしくはCpGアイランド)、最適化したPCR緩衝液およびデオキシヌクレオチド、ゲル抽出キット、正の対照プライマー、特異的遺伝子用Ms‐SNuPEプライマー、反応緩衝液(Ms‐SNuPE反応用)、ならびに標識したヌクレオチドが含まれうる。加えて、重亜硫酸塩転換試薬には、DNA変性化緩衝液、スルホン化緩衝液、DNA回収試薬またはキット(例えば、沈殿、限外濾過、アフィニティカラム)、脱スルホン化緩衝液、ならびにDNA回収成分が含まれうる。
MSP。MSP(メチル化特異的PCR)によって、メチル化感受性制限酵素の使用に依存せずに、CpGアイランド中のCpG部位の事実上どんな基のメチル化状況も評価できるようなる(Hermanら Proc. Natl. Acad. Sci. USA 93:9821-9826, 1996;米国特許第5,786,146号)。手短に言えば、DNAは、メチル化したシトシン以外の全ての非メチル化シトシンをウラシルに転換する重亜硫酸ナトリウムによって修飾され、続いてそのDNAは、非メチル化DNAに対してメチル化したDNAに特異的なプライマーによって増幅される。MSPは、少量のDNAしか必要とせず、所与のCpGアイランド座位の0.1%メチル化した対立遺伝子にも感受性であり、パラフィン包埋試料から抽出したDNAに対して実施することができる。(例えば、典型的なMSPベースのキットに見られるであろう)MSP分析用典型的な試薬には、それだけには限らないが、メチル化した、および非メチル化特異的遺伝子用PCRプライマー(または重亜硫酸塩処理したDNA配列もしくはCpGアイランド)、最適化したPCR緩衝液およびデオキシヌクレオチド、ならびに特異的プローブが含まれうる。
配列番号1〜配列番号118に記載のゲノム配列、および配列番号493〜配列番号964に記載の自然に存在しない処理したその変異体を乳房細胞増殖性疾患の検出、分類、および/または治療に使用するために定量した。
一実施形態では、本発明は、対象である乳房細胞増殖性疾患を検出し、かつ/またはその疾患間で検出区別する方法を提供する。前記方法は以下のステップを含む。
i)対象から得たゲノムDNAと、そのゲノムDNAの少なくとも一個の標的領域中のメチル化CpGジヌクレオチドと非メチル化CpGジヌクレオチドを区別する少なくとも一種の試薬または一連の試薬を接触させる、前記近接するヌクレオチドが少なくとも一個のCpGジヌクレオチド配列を含む、そして
ii)乳房細胞増殖性疾患を検出し、またはその疾患間で検出区別すること。
前記ゲノムDNAは、対象の体液から単離するのが特に好ましい。前記体液は、乳頭吸引液、リンパ液、乳管洗浄液、極細針吸引物、血漿、血清、全血、単離した血液細胞、血液から単離した細胞からなる群から選択されるのがさらに好ましい。
ゲノムDNAは、市販キットの使用を含め、当技術分野で標準的な任意の手段によって単離することができる。手短に言えば、当該DNAが細胞膜に包まれている場合、生物試料は酵素的、化学的、または機械的手段によって破壊され溶解するはずである。次いで、例えば、プロテイナーゼKで消化することによって、DNA溶液から蛋白質や他の夾雑物を除去することができる。次いで、その溶液からゲノムDNAを回収する。これは、塩析、有機抽出、または固相支持体へのDNAの結合を含む様々な方法によって実施することができる。方法の選択は、時間、費用、および必要なDNA量を含む幾つかの要因によって影響される。
次いで、5'位置で非メチル化シトシン塩基が、ウラシル、チミン、またはハイブリッド形成挙動の点でシトシンと異なる別の塩基に転換されるようにそのゲノムDNA試料を処理する。本明細書では、これは「処理」として理解されたい。
これは、重亜硫酸塩試薬で処理することによって実現するのが好ましい。「重亜硫酸塩試薬」という語は、重亜硫酸塩、二亜硫酸塩、亜硫酸水素塩またはそれらの組合せを含む試薬をさし、本明細書に開示した通りメチル化CpGジヌクレオチド配列と、非メチル化CpGジヌクレオチド配列を区別するのに有用である。前記処理法は当技術分野で公知である(例えば、PCT/EP2004/011715、その全体を参照により組み込む)。重亜硫酸塩処理は、それだけには限らないが、n‐アルキレングリコール、特に、ジエチレングリコールジメチルエーテル(DME)などの変性化溶媒の存在下で、あるいはジオキサンまたはジオキサン誘導体の存在下で実施するのが好ましい。好ましい実施形態では、変性化溶媒は1%〜35%(v/v)の濃度で使用する。重亜硫酸塩反応は、それだけには限らないが、クロマン誘導体、例えば、6‐ヒドロキシ‐2,5,7,8,‐テトラメチルクロマン2‐カルボン酸などのスカベンジャーの存在下で実施するのも好ましい(PCT/EP2004/011715を参照。その全体を参照により組み込む)。重亜硫酸塩転換は、30℃〜70℃の反応温度で実施し、それによって反応中短時間に温度を85℃以上に上昇させるのが好ましい(PCT/EP2004/011715を参照。その全体を参照により組み込む)。重亜硫酸塩処理したDNAは、精製した後、さらに分析するのが好ましい。これは、それだけには限らないが、限外濾過などの当技術分野で公知の任意の手段によって実施することができ、Microcon(商標)カラム(Millipore(商標)社製)によって実施するのが好ましい。精製は、手直しした製造業者のプロトコルに従って実施する(PCT/EP2004/011715を参照。その全体を参照により組み込む)。
次いで、乳癌の発生に付随する、一個または複数の(処理前)標的遺伝子配列のメチル化状態を定量するために処理したDNAを分析する。その標的領域は、表3に示す遺伝子およびゲノム配列からなる群から選択される、少なくとも一個の遺伝子またはゲノム配列の少なくとも16個の近接するヌクレオチドを含み、またはストリンジェント条件下で前記配列とハイブリッド形成するのが特に好ましい。添付の配列表に記載されている、表3の前記遺伝子配列を分析するのがさらに好ましい。分析方法は、本明細書に収載されているものを含め、当技術分野で公知のものから選択しうる。特に好ましいものは、MethyLight(商標)、MSP、および本明細書に記載するようなブロッキングオリゴヌクレオチドの使用である。そのような分析で使用される、(プライマー、ブロッキングオリゴヌクレオチドおよび検出プローブを含む)任意のオリゴヌクレオチドは、配列番号493〜配列番号964およびそれらに相補的な配列の一つまたは複数の塩基配列の少なくとも16塩基対長のセグメントと逆相補的であり、同一であり、またはストリンジェントまたは高度にストリンジェント条件下で前記配列とハイブリッド形成するのがさらに好ましい。
異常なメチル化、より好ましくは、表3に示すものから得た一個または複数の遺伝子またはゲノム配列の高メチル化は乳癌の存在に関連する。その配列の一つまたは複数を分析することによって、乳房細胞増殖性疾患を検出し、またはその疾患間で検出区別できるようになる。
一実施形態では、本方法は、乳癌検出用マーカーとして、APC, ARH1/NOEY2, BRCA2, CCND2, CDKN1A, CDKN2A, SEQ ID NO: 9, DAPK1, SEQ ID NO: 2, EYA4, FHIT, GSTP1, HIC1, IGFBP7, MLH1, PGR, SERPINB5, RARB, SFN, SOD2, TGFBR2, THRB, TIMP3, TP73, NME1, CDH13, THBS1, TMS1/ASC, ESR1, IL6, APAF1, CASP8, SYK, HOXA5, FABP3, RASSF1A, SEQ ID NO: 3, RARA, TWIST, ESR2, PLAU, STAT1, SEQ ID NO: 4, BRCA1, LOT1, PRSS8, SNCG, TPM1, GPC3, CLDN7, SLC19A1, GJB2, SLIT2, IGSF4, MCT1, HS3ST2, PRDM2, ALX4, SEQ ID NO: 5, SEQ ID NO: 6, SEQ ID NO: 7, SEQ ID NO: 8, SCGB3A1, SEQ ID NO: 1, PROSTAGLANDIN E2 RECEPTOR, EP4 SUBTYPE (PROSTANOID EP4 RECEPTOR) (PGE RECEPTOR, EP4 SUBTYPE), ORPHAN NUCLEAR RECEPTOR NR5A2 (ALPHA-1-FETOPROTEIN TRANSCRIPTION FACTOR) (HEPATOCYTIC TRANSCRIPTION FACTOR) (B1-BINDING FACTOR) (HB1F) (CYP7A PROMOTER BINDING FACTOR), LIM DOMAIN KINASE 1, SASH1, S100A7, BCL11B, SEQ ID NO: 51, MGC34831, SEQ ID NO: 54, PDLIM1, MSF, SEQ ID NO: 14, SEQ ID NO: 15, SEQ ID NO: 16, SEQ ID NO: 17, SEQ ID NO: 18, SEQ ID NO: 19, PRDM6, RAP2B, NR2E1, PCDH7, DKK3, RTTN, SNAP25, SEQ ID NO: 26, GIRK2, SEQ ID NO: 28, SEQ ID NO: 29, ARL7, SEQ ID NO: 31, THH, HOXB13, SEQ ID NO: 35, MGC10561, LMX1A, SENP3, GS1, TITF1, SEQ ID NO: 42, DDX51, SEQ ID NO: 117, SEQ ID NO: 45, SEQ ID NO: 46, O60279, SEQ ID NO: 48からなる群から選択される一個または複数の遺伝子またはゲノム配列の使用を開示している。
前記遺伝子および/または配列の使用は、任意の遺伝子発現分析、mRNA発現分析、または蛋白質発現分析によって可能となりうる。しかし、本発明の最も好ましい実施形態では、乳房細胞増殖性疾患の検出は、前記遺伝子またはゲノム配列、ならびにそのプロモータまたは調節エレメントのメチル化状況を分析することによって可能になる。遺伝子のメチル化を分析する方法は本明細書に記載されている。
PRDM2, PLAU, GSTP1, SLIT2, CCND2, HOXA5, RASSF1A, HS3ST2, ARH1/NOEY2, SCGB3A1, LIMK-1, SEQ ID NO: 6, SEQ ID NO: 3, SEQ ID NO: 18, SEQ ID NO: 7, SEQ ID NO: 41, SEQ ID NO: 22, SEQ ID NO: 46, SEQ ID NO: 13, SEQ ID NO: 31からなる群から得た唯一の遺伝子またはゲノム配列の発現レベルを分析するのも好ましい。これは、メチル化を分析することによって実施するのが特に好ましい。
一実施形態では、本方法は、乳癌と他の癌の区別するためのマーカーとして、ARH1/NOEY2, CCND2, CDKN1A, CDKN2A, DAPK1, SEQ ID NO: 2, EYA4, FHIT, GSTP1, HIC1, IGFBP7, SERPINB5, TERT, TGFBR2, THRB, TIMP3, TP73, NME1, CDH13, THBS1, TMS1/ASC, IL6, APAF1, SYK, HOXA5, FABP3, RASSF1A, SEQ ID NO: 3, TWIST, ESR2, PLAU, STAT1, SEQ ID NO: 4, LOT1, GPC3, CLDN7, GJB2, SLIT2, IGSF4, MCT1, PRDM2, ALX4, SEQ ID NO: 5, SEQ ID NO: 6, SEQ ID NO: 8, SCGB3A1, SEQ ID NO: 1, PROSTAGLANDIN E2 RECEPTOR, EP4 SUBTYPE (PROSTANOID EP4 RECEPTOR) (PGE RECEPTOR, EP4 SUBTYPE), LIM DOMAIN KINASE 1, MGC34831, SEQ ID NO: 54, MSF, SEQ ID NO: 16, SEQ ID NO: 17, SEQ ID NO: 18, SEQ ID NO: 19, PRDM6, NR2E1, PCDH7, RTTN, SNAP25, SEQ ID NO: 26, SEQ ID NO: 28, ARL7, SEQ ID NO: 31, THH, HOXB13, SEQ ID NO: 35, MGC10561, LMX1A, SENP3, TITF1, SEQ ID NO: 42, DDX51, SEQ ID NO: 45, O60279, SEQ ID NO: 48からなる群から選択される一個または複数の遺伝子またはゲノム配列の使用を開示している。前記のそれらの遺伝子および/または配列の使用は、任意の遺伝子発現分析、mRNA発現分析、または蛋白質発現分析によって可能となりうる。しかし、本発明の最も好ましい実施形態では、乳房細胞増殖性疾患の検出は、前記遺伝子またはゲノム配列、ならびにそのプロモータまたは調節エレメントのメチル化状況を分析することによって可能になる。遺伝子のメチル化を分析する方法は本明細書に記載されている。
前記実施形態では、PRDM2, GSTP1, ALX4, HOXA5, PLAU, RASSF1A, IGSF4, SLIT2, DAPK1, CDKN1A, SEQ ID NO: 38, SEQ ID NO: 35, LIMK-1, SEQ ID NO: 39, SEQ ID NO: 10, SEQ ID NO: 26, SEQ ID NO: 8, SEQ ID NO: 22, SEQ ID NO: 18, SEQ ID NO: 47からなる群から得た唯一の遺伝子またはゲノム配列の発現レベルを分析するのがさらに好ましい。これは、メチル化を分析することによって実施するのが特に好ましい。
一実施形態では、本方法は、乳癌細胞と末梢血リンパ球を区別することによる、血液または血液由来液体中の乳癌細胞検出用マーカーとして、APC, ARH1/NOEY2, CCND2, CDH1, CDKN1A, CDKN2A, SEQ ID NO: 9, DAPK1, SEQ ID NO: 2, EYA4, FHIT, GSTP1, HIC1, IGFBP7, PGR, SERPINB5, RARB, SFN, SOD2, TERT, TGFBR2, THRB, TIMP3, NME1, CDH13, THBS1, TMS1/ASC, ESR1, IL6, APAF1, CASP8, SYK, HOXA5, FABP3, RASSF1A, SEQ ID NO: 3, TWIST, ESR2, PLAU, STAT1, SEQ ID NO: 4, BRCA1, LOT1, PRSS8, SNCG, GPC3, CLDN7, SLC19A1, GJB2, SLIT2, IGSF4, MCT1, HS3ST2, PRDM2, ALX4, SEQ ID NO: 5, SEQ ID NO: 6, SEQ ID NO: 7, SEQ ID NO: 8, SCGB3A1, SEQ ID NO: 1, PROSTAGLANDIN E2 RECEPTOR, EP4 SUBTYPE (PROSTANOID EP4 RECEPTOR) (PGE RECEPTOR, EP4 SUBTYPE), ORPHAN NUCLEAR RECEPTOR NR5A2 (ALPHA-1-FETOPROTEIN TRANSCRIPTION FACTOR) (HEPATOCYTIC TRANSCRIPTION FACTOR) (B1-BINDING FACTOR) (HB1F) (CYP7A PROMOTER BINDING FACTOR), LIM DOMAIN KINASE 1, SASH1, S100A7, BCL11B, SEQ ID NO: 51, MGC34831, SEQ ID NO: 54, PDLIM1, MSF, SEQ ID NO: 14, SEQ ID NO: 15, SEQ ID NO: 16, SEQ ID NO: 17, SEQ ID NO: 18, SEQ ID NO: 19, PRDM6, RAP2B, NR2E1, PCDH7, DKK3, RTTN, SNAP25, SEQ ID NO: 26, GIRK2, SEQ ID NO: 28, SEQ ID NO: 29, ARL7, SEQ ID NO: 31, THH, HOXB13, SEQ ID NO: 35, SEQ ID NO: 36, MGC10561, LMX1A, SENP3, GS1, TITF1, SEQ ID NO: 42, DDX51, SEQ ID NO: 117, SEQ ID NO: 46, O60279, SEQ ID NO: 48からなる群から選択される一個または複数の遺伝子またはゲノム配列の使用を開示している。前記のそれらの遺伝子および/または配列の使用は、任意の遺伝子発現分析、mRNA発現分析、または蛋白質発現分析によって可能となりうる。しかし、本発明の最も好ましい実施形態では、乳房細胞増殖性疾患の検出は、前記遺伝子またはゲノム配列、ならびにそのプロモータまたは調節エレメントのメチル化状況を分析することによって可能になる。遺伝子のメチル化を分析する方法は本明細書に記載されている。
前記実施形態では、 乳癌細胞と末梢血リンパ球を区別することによって、血液または血液由来液体中で乳癌細胞を検出するために、FABP3, RASSF1A, MSF, PRDM6, LMX1A, SEQ ID NO: 4 , SCGB3A1, SLIT2, NR2E1, EYA4, PRDM2, SERPINB5, TWIST, STAT1, ALX4, IGFBP7, DAPK1, THBS1, PLAU, SEQ ID NO: 20, SEQ ID NO: 38, SEQ ID NO: 8, SEQ ID NO: 37, SEQ ID NO: 10, SEQ ID NO: 35, SEQ ID NO: 47, SEQ ID NO: 6, LIMK-1, SEQ ID NO: 46からなる群から得た唯一の遺伝子またはゲノム配列の発現レベルを分析するのがさらに好ましい。前記のそれらの遺伝子および/または配列の使用は、任意の遺伝子発現分析、mRNA発現分析、または蛋白質発現分析によって可能となりうる。しかし、本発明の最も好ましい実施形態では、乳房細胞増殖性疾患の検出は、前記遺伝子またはゲノム配列、ならびにそのプロモータまたは調節エレメントのメチル化状況を分析することによって可能になる。遺伝子のメチル化を分析する方法は本明細書に記載されている。
一実施形態では、本方法は、DCISと良性乳房疾患を区別するためのマーカーとして、APC, ARH1/NOEY2, CCND2, CDKN1A, CDKN2A, SEQ ID NO: 9, SEQ ID NO: 2, EYA4, FHIT, GSTP1, HIC1, IGFBP7, MLH1, PGR, SERPINB5, RARB, SOD2, TERT, TGFBR2, THRB, TIMP3, TP73, CDH13, THBS1, TMS1/ASC, ESR1, APAF1, CASP8, SYK, HOXA5, FABP3, RASSF1A, SEQ ID NO: 3, RARA, TWIST, ESR2, PLAU, SEQ ID NO: 4, SNCG, SLC19A1, GJB2, SLIT2, IGSF4, MCT1, HS3ST2, PRDM2, SEQ ID NO: 6, SEQ ID NO: 7, SEQ ID NO: 8, SCGB3A1, PROSTAGLANDIN E2 RECEPTOR, EP4 SUBTYPE (PROSTANOID EP4 RECEPTOR) (PGE RECEPTOR, EP4 SUBTYPE), ORPHAN NUCLEAR RECEPTOR NR5A2 (ALPHA-1-FETOPROTEIN TRANSCRIPTION FACTOR) (HEPATOCYTIC TRANSCRIPTION FACTOR) (B1-BINDING FACTOR) (HB1F) (CYP7A PROMOTER BINDING FACTOR), LIM DOMAIN KINASE 1, SASH1, S100A7, BCL11B, SEQ ID NO: 51, MGC34831, SEQ ID NO: 54, PDLIM1, MSF, SEQ ID NO: 14, SEQ ID NO: 16, SEQ ID NO: 17, SEQ ID NO: 18, SEQ ID NO: 19, NR2E1, PCDH7, DKK3, RTTN, SNAP25, GIRK2, SEQ ID NO: 28, SEQ ID NO: 29, ARL7, SEQ ID NO: 31, THH, HOXB13, SEQ ID NO: 36, LMX1A, SENP3, TITF1, SEQ ID NO: 42, DDX51, SEQ ID NO: 117 , SEQ ID NO: 46, O60279, SEQ ID NO: 48からなる群から選択される一個または複数の遺伝子またはゲノム配列の使用を開示している。本明細書で使用する「良性乳房疾患」という語は、健康な乳房組織、線維腺腫、線維嚢胞疾患、および異型乳管過形成を含むと理解されたい。前記のそれらの遺伝子および/または配列の使用は、任意の遺伝子発現分析、mRNA発現分析、または蛋白質発現分析によって可能となりうる。しかし、本発明の最も好ましい実施形態では、乳房細胞増殖性疾患の検出は、前記遺伝子またはゲノム配列、ならびにそのプロモータまたは調節エレメントのメチル化状況を分析することによって可能になる。遺伝子のメチル化を分析する方法は本明細書に記載されている。
HS3ST2, SLIT2, RASSF1A, GSTP1, GJB2, IGFBP7, CDH13, ARH1/NOEY2, SCGB3A1, FHIT, SEQ ID NO: 27, LIMK-1, SEQ ID NO: 46, SEQ ID NO: 3, SEQ ID NO: 117, SEQ ID NO: 48, SEQ ID NO: 41, SEQ ID NO: 4, SEQ ID NO: 6, SEQ ID NO: 24からなる群から得た唯一の遺伝子またはゲノム配列の発現レベルを分析するのも好ましい。これは、メチル化を分析することによって実施するのが特に好ましい。
一実施形態では、本方法は、乳癌と良性乳房疾患の区別するためのマーカーとして、ARH1/NOEY2, CCND2, CDKN1A, CDKN2A, SEQ ID NO: 9, DAPK1, SEQ ID NO: 2, EYA4, FHIT, GSTP1, HIC1, IGFBP7, SERPINB5, TERT, TGFBR2, THRB, TIMP3, TP73, NME1, CDH13, THBS1, TMS1/ASC, IL6, APAF1, SYK, HOXA5, FABP3, RASSF1A, SEQ ID NO: 3, TWIST, ESR2, PLAU, STAT1, SEQ ID NO: 4, LOT1, GPC3, CLDN7, GJB2, SLIT2, IGSF4, MCT1, PRDM2, ALX4, SEQ ID NO: 5, SEQ ID NO: 6, SEQ ID NO: 7, SEQ ID NO: 8, SCGB3A1, SEQ ID NO: 1, PROSTAGLANDIN E2 RECEPTOR, EP4 SUBTYPE (PROSTANOID EP4 RECEPTOR) (PGE RECEPTOR, EP4 SUBTYPE), ORPHAN NUCLEAR RECEPTOR NR5A2 (ALPHA-1-FETOPROTEIN TRANSCRIPTION FACTOR) (HEPATOCYTIC TRANSCRIPTION FACTOR) (B1-BINDING FACTOR) (HB1F) (CYP7A PROMOTER BINDING FACTOR), LIM DOMAIN KINASE 1, BCL11B, SEQ ID NO: 51, MGC34831, SEQ ID NO: 54, PDLIM1, MSF, SEQ ID NO: 14, SEQ ID NO: 16, SEQ ID NO: 17, SEQ ID NO: 18, SEQ ID NO: 19, PRDM6, NR2E1, PCDH7, DKK3, RTTN, SNAP25, SEQ ID NO: 26, GIRK2, SEQ ID NO: 28, SEQ ID NO: 29, ARL7, SEQ ID NO: 31, THH, HOXB13, SEQ ID NO: 35, SEQ ID NO: 36, MGC10561, LMX1A, SENP3, GS1, TITF1, SEQ ID NO: 42, DDX51, SEQ ID NO: 117 , SEQ ID NO: 45, SEQ ID NO: 46, O60279, SEQ ID NO: 48からなる群から選択される一個または複数の遺伝子またはゲノム配列の使用を開示している。本明細書で使用する良性乳房疾患という語は、健康な乳房組織、線維腺腫、線維嚢胞疾患、および異型乳管過形成を含むと理解されたい。前記のそれらの遺伝子および/または配列の使用は、任意の遺伝子発現分析、mRNA発現分析、または蛋白質発現分析によって可能となりうる。しかし、本発明の最も好ましい実施形態では、乳房細胞増殖性疾患の検出は、前記遺伝子またはゲノム配列、ならびにそのプロモータまたは調節エレメントのメチル化状況を分析することによって可能になる。遺伝子のメチル化を分析する方法は本明細書に記載されている。
SLIT2, HS3ST2, HOXA5, ARH1/NOEY2, IGFBP7, PLAU, CDH13, TIMP3, CCND2, GSTP1, SEQ ID NO: 117, LIMK-1, SEQ ID NO: 46, SEQ ID NO: 6, SEQ ID NO: 7, SEQ ID NO: 3, SEQ ID NO: 41,SEQ ID NO: 27,SEQ ID NO: 31, SEQ ID NO: 4からなる群から得た唯一の遺伝子またはゲノム配列の発現レベルを分析するのも好ましい。これは、メチル化を分析することによって実施するのが特に好ましい。
それらの遺伝子、表3に記載のゲノム配列により調節されるゲノム配列または遺伝子の異常なmRNAの発現レベルは、乳房細胞増殖性疾患に関連付けられる。従って、PRDM2およびS100A7を除く、前記遺伝子または配列の全ての発現レベルの低下は、乳癌および他の乳房細胞増殖性疾患の発生に関連付けられる。PRDM2およびS100A7の発現レベルの上昇は、乳癌および他の乳房細胞増殖性疾患の発生に関連付けられる。
乳癌検出系中の遺伝子またはゲノム配列をコードするmRNAの存在を検出するためには試料を患者から得る。試料は、組織生検試料または血液試料、血漿、血清などであってよい。試料は、その中に含まれる核酸を抽出するために処理してよい。試料から得た核酸は、ゲル電気泳動または他の分離技術にかける。検出には、その試料の核酸、特にmRNAと、プローブとして役立つDNA配列を接触させて、ハイブリッド二重鎖を形成することが含まれる。ハイブリッド形成のストリンジェンシーは、温度、イオン強度、時間、およびホルムアミド濃度を含む、ハイブリッド形成中および洗浄手順中のいくつかの要因によって決定する。これらの要因は、例えば、Sambrookら(Molecular Cloning: A Laboratory Manual,第2版, 1989)に概略されている。得られた二重鎖の検出は、通常、標識したプローブの使用によって行う。あるいは、プローブは未標識でもよいが、直接的または間接的に標識したリガンドとの特異的結合によって検出可能である。プローブおよびリガンドを標識するのに適当な標識および方法は、当技術分野で公知であり、例えば、公知の方法(例えば、ニックトランスレーションまたはキナーゼ処理)によって組み込みうる放射性標識、ビオチン、蛍光基、化学発光基(例えば、ジオキセタン、特に誘発したジオキセタン)、酵素、抗体などが含まれる。
それらの遺伝子またはゲノム配列から転写されたmRNA試料中で検出感受性を高めるために、逆転写/重合連鎖反応技術をmRNAから転写したcDNAを増幅するために使用することができる。逆転写/PCRの方法は、当技術分野で周知である(例えば、上記WatsonおよびFlemingを参照)。
逆転写/PCR法は、以下のように実施することができる。全細胞RNAを、例えば、標準的イソチオシアン酸グアニジウム法によって単離し、全RNAを逆転写する。逆転写法には、逆転写酵素および3'末端プライマーを使用するRNA鋳型でのDNAの合成が関与する。典型的には、そのプライマーはオリゴ(dT)配列を含む。次いで、そのようにして生成されたcDNAをPCR法および特異的プライマーを使用し増幅する。(Belyavskyら, Nucl Acid Res 17:2919-2932, 1989;KrugおよびBerger, Methods in Enzymology, Academic Press,N.Y., Vol.152, pp. 316-325, 1987これらを参照により組み込む)
本発明は、生物試料を検査することにより乳房細胞増殖性疾患状態を検出する際に使用されるキットとしてある実施形態に記載することができる。代表的なキットは、mRNAと選択的にハイブリッド形成する一個または複数の核酸セグメント、ならびに一個または複数の核酸セグメントのそれぞれを入れるための容器を含みうる。ある実施形態では、それらの核酸セグメントは一本の試験管中に混合されている。別の実施形態では、それらの核酸セグメントには、その標的mRNAを増幅するための1対のプライマーを含みうる。そのようなキットには、任意の緩衝液、溶液、溶媒、酵素、ヌクレオチド、またはハイブリッド形成、増幅または検出反応させるための他の成分を含めることができる。好ましいキット成分は、逆転写PCR、in‐situハイブリッド形成、ノーザン分析および/またはRPAのための試薬を含む。
本発明は、患者から得た試料中で前記遺伝子または遺伝子配列によってコードされるポリペプチドの存在を検出する方法をさらに提供する。
遺伝子、表3に示すゲノムの領域の遺伝子およびゲノム配列全てからなる群のゲノム配列によって調節されるゲノム配列または遺伝子によってコードされるポリペプチドのポリペプチド発現の異常なレベルは乳癌に関連する。従って、PRDM2およびS100A7遺伝子によってコードされるポリペプチドを除いて、前記ポリペプチドの過剰発現は、乳癌および他の乳房細胞増殖性疾患の発生に関連する。PRDM2およびS100A7の過剰発現は、乳癌および他の乳房細胞増殖性疾患の発生に関連付けられる。
蛋白質を検出するための当技術分野で公知の任意の方法を使用することができる。そのような方法には、それだけには限らないが免疫拡散法、免疫電気泳動法、免疫化学的方法、バインダー‐リガンドアッセイ、免疫組織化学的技術、凝集反応、および補体アッセイが含まれる。(例えば、Basic and Clinical Immunology, SitesおよびTerr, 編, Appleton and Lange, Norwalk, Conn. pp 217-262, 1991を参照。これを参照により組み込む)。好ましいものは、抗体を一個のエピトープまたは複数のエピトープと反応させることおよび標識蛋白質またはその誘導体を競合的に転置することを含むバインダー‐リガンドイムノアッセイ法である。
本発明のある実施形態は、下表3に示すゲノムの領域の遺伝子およびゲノム配列全てからなる群の遺伝子またはゲノム配列によってコードされるポリペプチドに特異的な抗体の使用を含む。
そのような抗体は、患者の乳房疾患マーカー発現レベルと、健常な個人での同じマーカーの発現を比較することにより、疾患状態の検出において、診断および予後の適用に使用することができる。ある実施形態では、モノクローナルまたはポリクローナル抗体の生成は、そのコードされたポリペプチドを抗原として使用することによって誘発することができる。発現した蛋白質を検出するために、そのような抗体をヒトの疾患状態用のマーカーとして順次使用してよい。患者の末梢血または組織試料中に存在する、そのような蛋白質のレベルは慣用法によって数量化しうる。抗体‐蛋白質結合は、蛍光性または放射性リガンドによる標識など、当技術分野で公知の様々な手段によって、検出し数量化することができる。本発明は、さらに、上記の手順を実施するためのキット含み、その場合、そのようなキットには検査したポリペプチドに特異的な抗体が含まれる。
多数の競合的および非競合的な蛋白質結合イムノアッセイは当技術分野で周知である。そのようなアッセイで使用する抗体は、例えば、凝集反応試験で使用するものなど、未標識でもよく、または広範なアッセイ法で使用するために標識してよい。使用できる標識には、ラジオイムノアッセイ(RIA)、酵素イムノアッセイ例えば酵素結合免疫吸着剤アッセイ(ELISA)、蛍光イムノアッセイなどで使用するための放射性核種、酵素、蛍光剤、化学冷光剤、酵素基質または補助因子、酵素阻害剤、粒子、色素などが含まれる。ポリクローナルもしくはモノクローナル抗体またはそのエピトープは、イムノアッセイで使用するために、当技術分野で公知のいくつかの方法のどれかによって作製することができる。蛋白質に対する抗体を調製するための一手法は、蛋白質の全てまたは一部のアミノ酸配列を選択し調製し、その配列を化学的に合成し、適当な動物、通常ウサギまたはマウスにそれを注入することである(MilsteinおよびKohler Nature 256:495-497, 1975;GulfreおよびMilstein, Methods in Enzymology: Immunochemical Techniques 73:1-46, LangoneおよびBanatis 編, Academic Press, 1981これらを参照により組み込む)。ポリペプチドまたはそのエピトープの調製方法には、それだけには限らないが化学合成、組換えDNA技術、または生物試料からの単離が含まれる。
別の実施形態では、本発明は、表3に示すゲノムの領域の遺伝子およびゲノム配列全ておよび/またはその調節配列からなる群から得た2個以上の遺伝子またはゲノム配列内のメチル化レベルの分析に基づく。前記遺伝子配列またはゲノム配列は配列番号1〜配列番号118に記載のものであることがさらに好ましい。
本発明の特定の実施形態は、乳房細胞増殖性疾患の正確な検出および/または特徴付けを可能にする、前記配列中のメチル化状況、メチル化レベル、および/またはメチル化パターンの分析の新規な適用を提供する。乳房細胞増殖性疾患の初期検出は、疾患の予後に直接関連し、従って開示した方法によって内科医および患者が早くより納得のいく治療決定を行えるようになる。
さらなる改良
本発明は、配列番号1〜配列番号118からなる群から選択されるゲノム配列の新規な使用を提供する。別の実施形態は、配列番号1〜配列番号118の修飾された変異体、特に化学的に修飾された変異体、ならびに配列番号1〜配列番号118からなる群内の、シトシンのメチル化パターンを分析するためのオリゴヌクレオチドおよび/またはPNAオリゴマーを提供する。
本発明の目的は、配列番号1〜配列番号118からなる群から選択されるゲノム配列およびそれらに相補的な配列の少なくとも一個中の一個または複数のCpGジヌクレオチドのメチル化状態の分析を含む。
開示した発明は、ゲノムの配列番号1〜配列番号118に由来する処理した核酸であって、その処理が、そのゲノムDNA配列の少なくとも一個の非メチル化シトシン塩基を、ウラシルまたはハイブリッド形成の点でシトシンと検出可能に異なる別の塩基に転換するのに適している核酸を提供する。当該ゲノム配列は、一つ以上の連続的なまたはランダムにメチル化したCpG位置を含みうる。前記処理は、重亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、二亜硫酸塩、およびそれらの組合せからなる群から選択される試薬の使用を含むのが好ましい。好ましい実施形態では、本発明は、配列番号493〜配列番号964からなる群から選択される配列の少なくとも16個の近接するヌクレオチド塩基長の配列を含む自然に存在しない修飾核酸であって、その際、前記配列は少なくとも一個のCpG、TpAまたはCpAジヌクレオチドならびにそれらに相補的な配列を含む核酸を提供する。配列番号493〜配列番号964の配列は、配列番号1〜配列番号118に記載の核酸の自然に存在しない修飾型を提供し、その際、各ゲノム配列を修飾することによって、特有かつ以下の前記ゲノム配列とは異なる配列の核酸が合成される。特に好ましいものは、一個または複数のメチル化したCpG位置を有するヒトゲノムDNAを含む、ヒトゲノムDNAの一部と同一ではない配列を有する核酸である。
各センス鎖ゲノムDNA、例えば、配列番号1には、4つの転換されたバージョンが開示されている。「C」が「T」に転換されているが、「CpG」は依然として「CpG」のままである第一のバージョン(すなわち、ゲノム配列では、CpGジヌクレオチド配列の全ての「C」残基がメチル化し、従って転換していないという事例に対応する)、第2バージョンは、開示したゲノムDNA配列の相補鎖(すなわちアンチセンス鎖)を開示し、その場合、「C」は「T」に転換しているが、「CpG」は依然として「CpG」のままである(すなわち、CpGジヌクレオチド配列の全ての「C」残基がメチル化し、従って転換していないという事例に対応する)。配列番号1〜配列番号118の「高メチル化」転換した配列が配列番号493〜配列番号728に対応する。第3の各ゲノム配列の化学的に転換したバージョンを提供するが、その場合「CpG」ジヌクレオチド配列のものも含め、全「C」残基について「C」は「T」に転換されている(すなわち、ゲノム配列について、CpGジヌクレオチド配列の「C」残基が全て、メチル化していないという事例に対応する)、最後の各配列の化学的に転換したバージョンは、開示したゲノムDNA配列の相補鎖(すなわちアンチセンス鎖)を開示しており、その場合、全ての「C」残基について「C」は「T」に転換され、「CpG」ジヌクレオチド配列のものが含まれる(すなわち、各ゲノム配列の相補鎖(アンチセンス鎖)について、CpGジヌクレオチド配列の「C」残基は全て、メチル化していないという事例に対応する)。配列番号1〜配列番号118の「低メチル化」転換した配列が配列番号729〜配列番号964に対応する。
代替的な好ましい実施形態では、本発明による方法は、配列番号1〜配列番号964に記載のゲノムDNAまたは処理した(化学的に修飾された)DNA中のシトシンのメチル化状態を検出するためのオリゴヌクレオチドまたはオリゴマーの使用を含む。前記オリゴヌクレオチドまたはオリゴマーは、配列番号493〜配列番号964に記載の処理した核酸配列および/またはそれらに相補的な配列、あるいは配列番号1〜配列番号118に記載のゲノム配列および/またはそれらに相補的な配列と、(本明細書に上記した)中程度にストリンジェントまたはストリンジェント条件下で、ハイブリッド形成する少なくとも9ヌクレオチド長の核酸配列を含む。
従って、本発明は、中程度にストリンジェントおよび/またはストリンジェントなハイブリッド形成条件下で、配列番号1〜配列番号964の配列またはその相補鎖の、すべてまたは一部とハイブリッド形成する、少なくとも9ヌクレオチド長の核酸分子(例えば、オリゴヌクレオチドおよびペプチド核酸(PNA)分子(PNAオリゴマー)を提供する。
特に好ましいものは、中程度にストリンジェントおよび/またはストリンジェントなハイブリッド形成条件下で、配列番号493〜配列番号964の配列またはその相補鎖のすべてまたは一部とハイブリッド形成するオリゴヌクレオチドおよびペプチド核酸(PNA)分子であり、その際、前記配列は少なくとも一個のCpG、TpAまたはCpAジヌクレオチドを含み、さらに前記配列は、一個または複数のメチル化したCpG位置を有するヒトゲノムDNAを含むヒトゲノムDNAの一部と同一ではない。
ハイブリッド形成核酸のハイブリッド形成部分は、典型的には、少なくとも9、15、20、25、30または35ヌクレオチド長である。しかし、分子が長いほど、発明的有用性があり、すなわち本発明の範囲に含まれる。
本発明のハイブリッド形成核酸のハイブリッド形成部分は、配列番号1〜配列番号964またはその相補鎖の配列またはその一部と少なくとも95%、少なくとも98%、または100%同一であるのが好ましい。
本明細書に記載した種類のハイブリッド形成核酸は、例えば、プライマー(例えば、PCRプライマー)として、または診断および/または予後用のプローブまたはプライマーとして使用することができる。オリゴヌクレオチドプローブと核酸試料のハイブリッド形成は、ストリンジェント条件下で実施し、プローブは標的配列と100%同一であることが好ましい。核酸二重鎖またはハイブリッドの安定性は、融解温度すなわちTmとして表され、この温度はプローブが標的DNAから解離する温度である。この融解温度を使用して必要なストリンジェンシー条件を限定する。
配列番号1〜配列番号964(対立形質変異体やSNPなど)の対応する配列に関連し、同一というよりは実質的に同一である標的配列には、まず、特定の塩濃度(例えばSSCやSSPE)で相同のハイブリッド形成しか生じない最低温度を定めるのが有用である。次いで、1%のミスマッチングがTmを1℃低下させると仮定して、ハイブリッド形成反応の最終洗浄温度をそれに応じて低下させる(例えば、プローブと>95%同一である配列を探し求める場合、最終洗浄温度を5℃低下させる)。実際には、ミスマッチ1%につきTmの変化は0.5℃〜1.5℃であろう。
例えば、配列番号1に関するポリヌクレオチド位置によって示されるように、長さX(ヌクレオチド中)の本発明のオリゴヌクレオチドの例には、長さXの連続重複するオリゴヌクレオチドセット(センスおよびアンチセンスセット)に対応するものが含まれ、その場合、(所与のX値に対応する)各連続重複するセット内のオリゴヌクレオチドは、ヌクレオチド位置からZオリゴヌクレオチドの有限セットとして定義される。
n〜(n+(X‐1))、
その場合、n=1、2、3、…(Y‐(X‐1))、
その場合、Yは配列番号1(6435)の長さ(ヌクレオチドまたは塩基対)に等しく、
その場合、Xはセット中の各オリゴヌクレオチドに共通する長さ(ヌクレオチド中)に等しく(例えば、連続重複する20‐merのセットではX=20)、かつ
その場合、長さYの所与の配列番号では、長さXの連続重複するオリゴマーの数(Z)はY‐(X‐1)に等しい。
例えば、配列番号1(X=20)のセンスまたはアンチセンスセットでは、Z=6435‐19=6416。
本発明の20‐merオリゴヌクレオチドの例には、配列番号1:1〜20、2〜21、3〜22、4〜23、5〜24など...6416〜6435に関して、ポリヌクレオチド位置によって示される、以下の6416オリゴマーセット(およびその相補的なアンチセンスセット)が含まれる。
同様に、本発明の25‐merオリゴヌクレオチドの例には、配列番号1:1〜25、2〜26、3〜27、4〜28、5〜29など...6408〜6433、6409〜6434および6410〜6435に関してポリヌクレオチド位置によって示される、以下の6410オリゴマーセット(およびそれに相補的アンチセンスセット)が含まれる。
セットは、少なくとも一個のCpG、TpG、またはCpAジヌクレオチドを含むようなオリゴマーに限定するのが好ましい。
本発明は、配列番号1〜配列番号964のそれぞれ(センスおよびアンチセンス)に向けて、長さX(例えば、X=9、10、17、20、22、23、25、27、30、または35ヌクレオチド)のオリゴヌクレオチドまたは修飾されたオリゴヌクレオチドの多数の連続した重複セットを包含する。
本発明によるオリゴヌクレオチドまたはオリゴマーは、配列番号1〜配列番号118に対応するゲノム配列の遺伝子的およびエピジェネティックパラメータを確認するのに有用な効率的ツールを構成する。そのような長さXのオリゴヌクレオチドまたは修飾されたオリゴヌクレオチドの好ましいセットは、配列番号1〜配列番号964(およびその相補鎖)に対応するオリゴマーのそのような連続重複セットである。前記オリゴマーは、少なくとも一個のCpG、TpG、またはCpAジヌクレオチドを含むのが好ましい。
特に好ましくは、本発明によるオリゴヌクレオチドまたはオリゴマーは、CpGジヌクレオチド(またはその対応する転換されたTpGもしくはCpAジヌクレオチド)配列のシトシンが、そのオリゴヌクレオチドの中1/3内にあり、すなわち、オリゴヌクレオチドが、例えば、13塩基長であり、CpG、TpG、またはCpAジヌクレオチドが5'端から5〜9番目のヌクレオチド内に位置するようなものである。
本発明のオリゴヌクレオチドは、オリゴヌクレオチドと一個または複数の部分(moiety)またはコンジュゲートを化学的に結合することによって修飾し、そのオリゴヌクレオチドの活性、安定性、または検出率を高めることもできる。そのような部分またはコンジュゲートには、発色団、フルオロフォア、コレステロールなどの脂質、コール酸、チオエーテル、脂肪鎖、リン脂質、ポリアミン、ポリエチレングリコール(PEG)、パルミチル部分他が含まれ、例えば、米国特許第5,514,758号、同第5,565,552号、同第5,567,810号、同第5,574,142号、同第5,585,481号、同第5,587,371号、同第5,597,696号、および同第5,958,773号に開示されている。プローブは、特に好ましいペアリング特性を有するPNA(ペプチド核酸)の形態で存在してもよい。従って、オリゴヌクレオチドは、ペプチドなど、他の付属基を含んでよく、ハイブリッド形成誘発切断剤(Krolら, BioTechniques 6:958-976, 1988)または挿入剤(Zon, Pharm. Res. 5:539-549, 1988)を含んでもよい。そのために、オリゴヌクレオチドは、別の分子、例えば、発色団、フルオロフォア、ペプチド、ハイブリッド形成誘発架橋剤、輸送剤、ハイブリッド形成誘発切断剤などにコンジュゲートしうる。
このオリゴヌクレオチドは、少なくとも一個の当技術分野で認識されている修飾糖および/または塩基部分を含んでもよく、あるいは、修飾された主鎖または非天然ヌクレオチド間の結合を含みうる。
本発明の特定の実施形態によるオリゴヌクレオチドまたはオリゴマーは、典型的には「セット」で使用され、このセットには配列番号1〜配列番号118ゲノム配列およびそれらに相補的な配列のCpGジヌクレオチド、あるいは配列番号493〜配列番号964に記載の処理した核酸配列およびそれらに相補的な配列中のその対応するCpG、TpG、またはCpAジヌクレオチドに相補的な配列のそれぞれを分析するための少なくとも一個のオリゴマーが含まれる。しかし、経済的または他の要因で、前記配列中のCpGジヌクレオチドの限られた選択物を分析するのが好ましく、それに応じてオリゴヌクレオチドセットの内容が変化すると推測される。
従って、特定の実施形態では、本発明は、処理したゲノムDNA(配列番号493〜配列番号964)、またはゲノムDNA(配列番号1〜配列番号118およびそれらに相補的な配列)中、シトシンのメチル化状態の検出に有用な少なくとも2セット(オリゴヌクレオチドおよび/またはPNAオリゴマー)を提供する。これらのプローブによって、乳房細胞増殖性疾患の診断ならびに/あるいは遺伝子的およびエピジェネティックパラメータ分類が可能になる。処理したゲノムDNA(配列番号493〜配列番号964)、またはゲノムDNA(配列番号1〜配列番号118およびそれらに相補的な配列)中の単ヌクレオチド多型(SNP)を検出するためにオリゴマーのセットを使用することもできる。
好ましい実施形態では、オリゴヌクレオチドセットの少なくとも一個、より好ましくは全てのメンバーを固相に結合する。
別の実施形態では、本発明は、配列番号1〜配列番号118および配列番号493〜配列番号964、ならびにそれらに相補的な配列またはそれらのセグメントの一つのDNA配列を増幅するための「プライマー」オリゴヌクレオチドとして使用される、少なくとも2つのオリゴヌクレオチドのセットを提供する。
このオリゴヌクレオチドは、「アレイ」または「DNAチップ」(すなわち、固相に結合した異なるオリゴヌクレオチドおよび/またはPNAオリゴマーの配列)の全てまたは一部を構成しうると期待される。そのような異なるオリゴヌクレオチド‐および/またはPNA‐オリゴマー配列のアレイは、例えば、固相上に長方形または六角形の格子形で整列しているという点で特徴付けることができる。固相表面は、シリコン、ガラス、ポリスチレン、アルミニウム、鋼、鉄、銅、ニッケル、銀、または金から構成されていてよい。ニトロセルロース、ならびにペレット、またはさらに樹脂マトリックスの形態で存在させることができるナイロンなどのプラスチックを使用することもできる。オリゴマーアレイ製造における従来技術の概要は、Nature Geneticsの特別編から集めることができる(Nature Genetics Supplement, Volume 21, January 1999、およびその中で引用される文献から)。蛍光標識したプローブを、固定したDNAアレイのスキャニングに使用することも多い。Cy3色素およびCy5色素を特異的プローブの5'‐OHに単純に取付けることは蛍光標識に特に適している。ハイブリッド形成したプローブの蛍光の検出は、例えば、共焦点顕微鏡によって実施しうる。他の多くのものに加えて、Cy3およびCy5色素も市販されている。
このオリゴヌクレオチドまたはその特定の配列は、「バーチャルアレイ」の全てまたは一部を構成することができ、このアレイでは、分析物の複素混合物を分析するために、前記オリゴヌクレオチドまたはその特定の配列は、例えば、特有の標識したプローブの多様な集団の一部である「指定物」として、またはその集団を組み合せて使用されることもまた予期する。そのような方法は、例えば、US2003/0013091(米国出願番号第09/898,743号、2003年1月16日公開)に記載されている。そのような方法では、十分な標識が発生するので、複素混合物中の各核酸(すなわち各分析物)は、唯一の標識によって唯一結合し、従って検出することができる(各標識は直接カウントされ、混合物中の各分子種はデジタル式で読取られる)。
本発明によるオリゴマーは、乳房細胞増殖性疾患の検出、該疾患間で検出区別もしくはそのサブクラス間で検出区別、診断、予後、治療、モニタリング、ならびに治療およびモニタリングの少なくとも一つに使用するのが特に好ましい。これは、表14に記載の組織型を区別しかつ/または検出するための前記セットを使用することによって可能になる。特に好ましいものは、以下のオリゴヌクレオチドセットの一つから選択した少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを含むようなオリゴマーセットである。
本方法の一実施形態では、乳癌組織が検出される。これは、APC, ARH1/NOEY2, BRCA2, CCND2, CDKN1A, CDKN2A, SEQ ID NO: 9, DAPK1, SEQ ID NO: 2, EYA4, FHIT, GSTP1, HIC1, IGFBP7, MLH1, PGR, SERPINB5, RARB, SFN, SOD2, TGFBR2, THRB, TIMP3, TP73, NME1, CDH13, THBS1, TMS1/ASC, ESR1, IL6, APAF1, CASP8, SYK, HOXA5, FABP3, RASSF1A, SEQ ID NO: 3, RARA, TWIST, ESR2, PLAU, STAT1, SEQ ID NO: 4, BRCA1, LOT1, PRSS8, SNCG, TPM1, GPC3, CLDN7, SLC19A1, GJB2, SLIT2, IGSF4, MCT1, HS3ST2, PRDM2, ALX4, SEQ ID NO: 5, SEQ ID NO: 6, SEQ ID NO: 7, SEQ ID NO: 8, SCGB3A1, SEQ ID NO: 1, PROSTAGLANDIN E2 RECEPTOR, EP4 SUBTYPE (PROSTANOID EP4 RECEPTOR) (PGE RECEPTOR, EP4 SUBTYPE), ORPHAN NUCLEAR RECEPTOR NR5A2 (ALPHA-1-FETOPROTEIN TRANSCRIPTION FACTOR) (HEPATOCYTIC TRANSCRIPTION FACTOR) (B1-BINDING FACTOR) (HB1F) (CYP7A PROMOTER BINDING FACTOR), LIM DOMAIN KINASE 1, SASH1, S100A7, BCL11B, SEQ ID NO: 51, MGC34831, SEQ ID NO: 54, PDLIM1, MSF, SEQ ID NO: 14, SEQ ID NO: 15, SEQ ID NO: 16, SEQ ID NO: 17, SEQ ID NO: 18, SEQ ID NO: 19, PRDM6, RAP2B, NR2E1, PCDH7, DKK3, RTTN, SNAP25, SEQ ID NO: 26, GIRK2, SEQ ID NO: 28, SEQ ID NO: 29, ARL7, SEQ ID NO: 31, THH, HOXB13, SEQ ID NO: 35, MGC10561, LMX1A, SENP3, GS1, TITF1, SEQ ID NO: 42, DDX51, SEQ ID NO: 117 , SEQ ID NO: 45, SEQ ID NO: 46, O60279, SEQ ID NO: 48からなる群から選択される遺伝子または配列ならびにその相補鎖の少なくとも16個の近接するヌクレオチドを含み、またはストリンジェント条件下で前記配列とハイブリッド形成する少なくとも一個の標的配列のCpGのメチル化状況を分析することによって実現される。
別の実施形態では、少なくとも一個の標的配列のCpGのメチル化状況は、PRDM2, PLAU, GSTP1, SLIT2, CCND2, HOXA5, RASSF1A, HS3ST2, ARH1/NOEY2, SCGB3A1, LIMK-1, SEQ ID NO: 6, SEQ ID NO: 3, SEQ ID NO: 18, SEQ ID NO: 7, SEQ ID NO: 41, SEQ ID NO: 22, SEQ ID NO: 46, SEQ ID NO: 13, SEQ ID NO: 31からなる群から選択される遺伝子または配列ならびにその相補鎖の少なくとも16個の近接するヌクレオチドを含み、またはストリンジェント条件下で前記配列とハイブリッド形成する。
両事例では、これは、1475 - 1477, 1477, 1478, 1478, 1479, 1479, 1480, 1480 - 1497, 1497, 1498, 1498, 1499, 1499, 1500, 1500, 1501, 1501, 1502, 1502 - 1511, 1511, 1512, 1512 - 1527, 1527, 1528, 1528 - 1557, 1557, 1558, 1558 - 1567, 1567, 1568, 1568, 1569, 1569, 1570, 1570 - 1573, 1573, 1574, 1574 - 1607, 1607, 1608, 1608 - 1619, 1619, 1620, 1620 - 1623, 1623, 1624, 1624 - 1639, 1639, 1640, 1640 - 1655, 1655, 1656, 1656 - 1693, 1693, 1694, 1694, 1695, 1695, 1696, 1696, 1697, 1697 - 1702, 1702, 1703, 1703 - 1706, 1706, 1706, 1706, 1707 - 1720, 1720, 1721, 1721 - 1724, 1724, 1725, 1725 - 1728, 1728, 1729, 1729 - 1734, 1734, 1735, 1735 - 1738, 1738, 1739, 1739 - 1752, 1752, 1753, 1753 - 1758, 1758, 1759, 1759 - 1762, 1762, 1763, 1763 - 1770, 1770, 1771, 1771 - 1778, 1778, 1779, 1779, 1780, 1780, 1781, 1781 - 1790, 1790, 1791, 1791 - 1798, 1798, 1799, 1799 - 1838, 1838, 1839, 1839, 1840, 1840, 1841, 1841 - 1852, 1852, 1853, 1853, 1854, 1854, 1855, 1855 - 1870, 1870, 1871, 1871 - 1874, 1874, 1875, 1875 - 1878, 1878, 1879, 1879, 1880, 1880, 1881, 1881, 1882, 1882, 1883, 1883 - 1886, 1886, 1887, 1887 - 1890, 1890, 1891, 1891 - 1906, 1906, 1907, 1907 - 1940, 1940, 1941, 1941, 1942, 1942, 1943, 1943 - 1946, 1946, 1947, 1947 - 1952, 1952, 1953, 1953 - 1966, 1966, 1967, 1967, 1968, 1968, 1969, 1969, 1970, 1970, 1971, 1971 - 1978, 1978, 1979, 1979 - 1982, 1982, 1983, 1983 - 1992, 1992, 1993, 1993 - 1998, 1998, 1999, 1999 - 2006, 2006, 2007, 2007 - 2016, 2016, 2017, 2017 - 2022, 2022, 2023, 2023 - 2030, 2030, 2031, 2031 - 2036, 2036, 2037, 2037 - 2050, 2050, 2051, 2051 - 2060, 2060, 2061, 2061 - 2070, 2070, 2071, 2071 - 2076, 2076, 2077, 2077 - 2104, 2104, 2105, 2105, 2106, 2106, 2107, 2107 - 2114, 2114, 2115, 2115 - 2128, 2128, 2129, 2129, 2130, 2130, 2131, 2131 - 2134, 2134, 2135, 2135, 2136, 2136, 2137, 2137, 2138, 2138, 2139, 2139からなる群の一つから選択される少なくとも一個のオリゴヌクレオチド、より好ましくは少なくとも2個のオリゴヌクレオチドからなるセットの使用によって実現されることが好ましい。
本方法の一実施形態では、乳癌組織を他の癌と区別する。これは、APC, ARH1/NOEY2, BRCA2, CCND2, CDKN1A, CDKN2A, SEQ ID NO: 9, DAPK1, SEQ ID NO: 2, EYA4, FHIT, GSTP1, HIC1, IGFBP7, MLH1, PGR, SERPINB5, RARB, SFN, SOD2, TGFBR2, THRB, TIMP3, TP73, NME1, CDH13, THBS1, TMS1/ASC, ESR1, IL6, APAF1, CASP8, SYK, HOXA5, FABP3, RASSF1A, SEQ ID NO: 3, RARA, TWIST, ESR2, PLAU, STAT1, SEQ ID NO: 4, BRCA1, LOT1, PRSS8, SNCG, TPM1, GPC3, CLDN7, SLC19A1, GJB2, SLIT2, IGSF4, MCT1, HS3ST2, PRDM2, ALX4, SEQ ID NO: 5, SEQ ID NO: 6, SEQ ID NO: 7, SEQ ID NO: 8, SCGB3A1, SEQ ID NO: 1, PROSTAGLANDIN E2 RECEPTOR, EP4 SUBTYPE (PROSTANOID EP4 RECEPTOR) (PGE RECEPTOR, EP4 SUBTYPE), ORPHAN NUCLEAR RECEPTOR NR5A2 (ALPHA-1-FETOPROTEIN TRANSCRIPTION FACTOR) (HEPATOCYTIC TRANSCRIPTION FACTOR) (B1-BINDING FACTOR) (HB1F) (CYP7A PROMOTER BINDING FACTOR), LIM DOMAIN KINASE 1, SASH1, S100A7, BCL11B, SEQ ID NO: 51, MGC34831, SEQ ID NO: 54, PDLIM1, MSF, SEQ ID NO: 14, SEQ ID NO: 15, SEQ ID NO: 16, SEQ ID NO: 17, SEQ ID NO: 18, SEQ ID NO: 19, PRDM6, RAP2B, NR2E1, PCDH7, DKK3, RTTN, SNAP25, SEQ ID NO: 26, GIRK2, SEQ ID NO: 28, SEQ ID NO: 29, ARL7, SEQ ID NO: 31, THH, HOXB13, SEQ ID NO: 35, MGC10561, LMX1A, SENP3, GS1, TITF1, SEQ ID NO: 42, DDX51, SEQ ID NO: 117 , SEQ ID NO: 45, SEQ ID NO: 46, O60279, SEQ ID NO: 48からなる群から選択される遺伝子または配列ならびにその相補鎖の少なくとも16個の近接するヌクレオチドを含み、またはストリンジェント条件下で前記配列とハイブリッド形成する少なくとも一個の標的配列のCpGのメチル化状況を分析することによって実現される。別の実施形態では、少なくとも一個の標的配列のCpGのメチル化状況は、下記からなる群から選択される遺伝子または配列ならびにその相補鎖の少なくとも16個の近接するヌクレオチドを含み、またはストリンジェント条件下で前記配列とハイブリッド形成する:PRDM2, GSTP1, ALX4, HOXA5, PLAU, RASSF1A, IGSF4, SLIT2, DAPK1, CDKN1A, SEQ ID NO: 38, SEQ ID NO: 35, LIMK-1, SEQ ID NO: 39, SEQ ID NO: 10, SEQ ID NO: 26, SEQ ID NO: 8, SEQ ID NO: 22, SEQ ID NO: 18, SEQ ID NO: 47。
両事例では、これは、1475, 1476, 1485 - 1497, 1497, 1498, 1498, 1499, 1499, 1500, 1500, 1501, 1501, 1502, 1502 - 1504, 1509 - 1511, 1511, 1512, 1512 - 1522, 1525 - 1527, 1527, 1528, 1528 - 1540, 1551 - 1554, 1569, 1569, 1570, 1570 - 1573, 1573, 1574, 1574 - 1580, 1585, 1586, 1591 - 1600, 1603, 1604, 1609 - 1619, 1619, 1620, 1620 - 1623, 1623, 1624, 1624 - 1626, 1629, 1630, 1633 - 1639, 1639, 1640, 1640 - 1642, 1649, 1650, 1667, 1668, 1675 - 1680, 1683 - 1688, 1710 - 1717, 1724, 1724, 1725, 1725 - 1728, 1728, 1729, 1729 - 1731, 1736 - 1738, 1738, 1739, 1739, 1748, 1749, 1752, 1752, 1753, 1753, 1760, 1761, 1764, 1765, 1774 - 1778, 1778, 1779, 1779, 1780, 1780, 1781, 1781 - 1783, 1788, 1789, 1792 - 1798, 1798, 1799, 1799 - 1801, 1804 - 1819, 1830, 1831, 1858 - 1865, 1870, 1870, 1871, 1871, 1874, 1874, 1875, 1875 - 1878, 1878, 1879, 1879, 1880, 1880, 1881, 1881, 1882, 1882, 1883, 1883, 1900, 1901, 1904 - 1906, 1906, 1907, 1907 - 1909, 1916, 1917, 1924 - 1931, 1942, 1942, 1943, 1943, 1948, 1949, 1952, 1952, 1953, 1953 - 1957, 1966, 1966, 1967, 1967, 1968, 1968, 1969, 1969, 1970, 1970, 1971, 1971, 1980 - 1982, 1982, 1983, 1983 - 1985, 1994 - 1998, 1998, 1999, 1999, 2004, 2005, 2010 - 2015, 2020, 2021, 2028 - 2030, 2030, 2031, 2031 - 2033, 2036, 2036, 2037, 2037 - 2049, 2054 - 2059, 2066 - 2070, 2070, 2071, 2071 - 2073, 2076, 2076, 2077, 2077, 2080 - 2089, 2092 - 2099, 2104, 2104, 2105, 2105, 2108, 2109, 2116 - 2119, 2130, 2130, 2131, 2131 - 2134, 2134, 2135, 2135, 2136, 2136, 2137, 2137, 2138, 2138, 2139, 2139, 2140, 2140, 2141, 2141 - 2144, 2144, 2145, 2145, 2146, 2146 - 2149, 2149, 2150, 2150 - 2154, 2163, 2164, 2169, 2170, 2177 - 2180からなる群の一つから選択される少なくとも一個のオリゴヌクレオチド、より好ましくは少なくとも2個のオリゴヌクレオチドからなるセットの使用によって実現されることが好ましい。
本方法の別の一実施形態では、乳癌細胞と末梢血リンパ球を区別することによって、乳癌細胞が血液または血液由来液体のバックグラウンドに対して検出される。これは、APC, ARH1/NOEY2, CCND2, CDH1, CDKN1A, CDKN2A, SEQ ID NO: 9, DAPK1, SEQ ID NO: 2, EYA4, FHIT, GSTP1, HIC1, IGFBP7, PGR, SERPINB5, RARB, SFN, SOD2, TERT, TGFBR2, THRB, TIMP3, NME1, CDH13, THBS1, TMS1/ASC, ESR1, IL6, APAF1, CASP8, SYK, HOXA5, FABP3, RASSF1A, SEQ ID NO: 3, TWIST, ESR2, PLAU, STAT1, SEQ ID NO: 4, BRCA1, LOT1, PRSS8, SNCG, GPC3, CLDN7, SLC19A1, GJB2, SLIT2, IGSF4, MCT1, HS3ST2, PRDM2, ALX4, SEQ ID NO: 5, SEQ ID NO: 6, SEQ ID NO: 7, SEQ ID NO: 8, SCGB3A1, SEQ ID NO: 1, PROSTAGLANDIN E2 RECEPTOR, EP4 SUBTYPE (PROSTANOID EP4 RECEPTOR) (PGE RECEPTOR, EP4 SUBTYPE), ORPHAN NUCLEAR RECEPTOR NR5A2 (ALPHA-1-FETOPROTEIN TRANSCRIPTION FACTOR) (HEPATOCYTIC TRANSCRIPTION FACTOR) (B1-BINDING FACTOR) (HB1F) (CYP7A PROMOTER BINDING FACTOR), LIM DOMAIN KINASE 1, SASH1, S100A7, BCL11B, SEQ ID NO: 51, MGC34831, SEQ ID NO: 54, PDLIM1, MSF, SEQ ID NO: 14, SEQ ID NO: 15, SEQ ID NO: 16, SEQ ID NO: 17, SEQ ID NO: 18, SEQ ID NO: 19, PRDM6, RAP2B, NR2E1, PCDH7, DKK3, RTTN, SNAP25, SEQ ID NO: 26, GIRK2, SEQ ID NO: 28, SEQ ID NO: 29, ARL7, SEQ ID NO: 31, THH, HOXB13, SEQ ID NO: 35, SEQ ID NO: 36, MGC10561, LMX1A, SENP3, GS1, TITF1, SEQ ID NO: 42, DDX51, SEQ ID NO: 117 , SEQ ID NO: 46, O60279, SEQ ID NO: 48からなる群から選択される遺伝子または配列ならびにその相補鎖の少なくとも16個の近接するヌクレオチドを含み、またはストリンジェント条件下で前記配列とハイブリッド形成する少なくとも一個の標的配列のCpGのメチル化状況を分析することによって実現される。
別の実施形態では、少なくとも一個の標的配列のCpGのメチル化状況は、FABP3, RASSF1A, MSF, PRDM6, LMX1A, SEQ ID NO: 4 , SCGB3A1, SLIT2, NR2E1, EYA4, PRDM2, SERPINB5, TWIST, STAT1, ALX4, IGFBP7, DAPK1, THBS1, PLAU, SEQ ID NO: 20, SEQ ID NO: 38, SEQ ID NO: 8, SEQ ID NO: 37, SEQ ID NO: 10, SEQ ID NO: 35, SEQ ID NO: 47, SEQ ID NO: 6, LIMK-1, SEQ ID NO: 46からなる群から選択される遺伝子または配列ならびにその相補鎖の少なくとも16個の近接するヌクレオチドを含み、またはストリンジェント条件下で前記配列とハイブリッド形成する。
両事例では、これは、1475 - 1477, 1477, 1478, 1478, 1479, 1479, 1480, 1480, 1485 - 1497, 1497, 1498, 1498, 1501, 1501, 1502, 1502 - 1511, 1511, 1512, 1512 - 1522, 1525 - 1527, 1527, 1528, 1528 - 1540, 1543 - 1546, 1549 - 1557, 1557, 1558, 1558 - 1567, 1567, 1568, 1568, 1569, 1569, 1570, 1570 - 1572, 1583 - 1596, 1599, 1600, 1603, 1604, 1607, 1607, 1608, 1608 - 1619, 1619, 1620, 1620 - 1623, 1623, 1624, 1624 - 1626, 1631 - 1639, 1639, 1640, 1640, 1645, 1646, 1649 - 1655, 1655, 1656, 1656 - 1660, 1663 - 1668, 1671 - 1693, 1693, 1694, 1694, 1695, 1695, 1696, 1696, 1697, 1697 - 1699, 1704 - 1706, 1706, 1707, 1707 - 1720, 1720, 1721, 1721, 1724, 1724, 1725, 1725 - 1728, 1728, 1729, 1729 - 1733, 1738, 1738, 1739, 1739, 1742, 1743, 1746, 1747, 1750, 1751, 1758, 1758, 1759, 1759 - 1762, 1762, 1763, 1763 - 1770, 1770, 1771, 1771 - 1778, 1778, 1779, 1779, 1782 - 1789, 1792 - 1798, 1798, 1799, 1799 - 1838, 1838, 1839, 1839, 1840, 1840, 1841, 1841 - 1845, 1848 - 1852, 1852, 1853, 1853, 1854, 1854, 1855, 1855 - 1869, 1872, 1873, 1878, 1878, 1879, 1879, 1880, 1880, 1881, 1881, 1882, 1882, 1883, 1883 - 1885, 1888 - 1890, 1890, 1891, 1891 - 1906, 1906, 1907, 1907 - 1935, 1938 - 1940, 1940, 1941, 1941, 1942, 1942, 1943, 1943 - 1946, 1946, 1947, 1947 - 1952, 1952, 1953, 1953 - 1966, 1966, 1967, 1967, 1968, 1968, 1969, 1969, 1970, 1970, 1971, 1971 - 1973, 1976 - 1978, 1978, 1979, 1979 - 1982, 1982, 1983, 1983 - 1987, 1990 - 1992, 1992, 1993, 1993 - 1998, 1998, 1999, 1999 - 2006, 2006, 2007, 2007 - 2016, 2016, 2017, 2017 - 2022, 2022, 2023, 2023 - 2025, 2028 - 2030, 2030, 2031, 2031 - 2036, 2036, 2037, 2037 - 2049, 2052 - 2060, 2060, 2061, 2061 - 2070, 2070, 2071, 2071 - 2076, 2076, 2077, 2077 - 2104, 2104, 2105, 2105, 2106, 2106, 2107, 2107 - 2114, 2114, 2115, 2115 - 2117, 2120 - 2128, 2128, 2129, 2129, 2130, 2130, 2131, 2131 - 2134, 2134, 2135, 2135, 2136, 2136, 2137, 2137, 2138, 2138, 2139, 2139, 2140, 2140, 2141, 2141 - 2143, 2147 - 2149, 2149, 2150, 2150 - 2156, 2161, 2162, 2171, 2172, 2181, 2181, 2182, 2182 - 2187, 2187, 2188, 2188 - 2199, 2199, 2200, 2200 - 2218からなる群の一つから選択される少なくとも一個のオリゴヌクレオチド、より好ましくは少なくとも2個のオリゴヌクレオチドからなるセットの使用によって実現されることが好ましい。
本方法の一実施形態では、DCISと良性乳房細胞増殖性疾患を区別する。これは、APC, ARH1/NOEY2, CCND2, CDKN1A, CDKN2A, SEQ ID NO: 9, SEQ ID NO: 2, EYA4, FHIT, GSTP1, HIC1, IGFBP7, MLH1, PGR, SERPINB5, RARB, SOD2, TERT, TGFBR2, THRB, TIMP3, TP73, CDH13, THBS1, TMS1/ASC, ESR1, APAF1, CASP8, SYK, HOXA5, FABP3, RASSF1A, SEQ ID NO: 3, RARA, TWIST, ESR2, PLAU, SEQ ID NO: 4, SNCG, SLC19A1, GJB2, SLIT2, IGSF4, MCT1, HS3ST2, PRDM2, SEQ ID NO: 6, SEQ ID NO: 7, SEQ ID NO: 8, SCGB3A1, PROSTAGLANDIN E2 RECEPTOR, EP4 SUBTYPE (PROSTANOID EP4 RECEPTOR) (PGE RECEPTOR, EP4 SUBTYPE), ORPHAN NUCLEAR RECEPTOR NR5A2 (ALPHA-1-FETOPROTEIN TRANSCRIPTION FACTOR) (HEPATOCYTIC TRANSCRIPTION FACTOR) (B1-BINDING FACTOR) (HB1F) (CYP7A PROMOTER BINDING FACTOR), LIM DOMAIN KINASE 1, SASH1, S100A7, BCL11B, SEQ ID NO: 51, MGC34831, SEQ ID NO: 54, PDLIM1, MSF, SEQ ID NO: 14, SEQ ID NO: 16, SEQ ID NO: 17, SEQ ID NO: 18, SEQ ID NO: 19, NR2E1, PCDH7, DKK3, RTTN, SNAP25, GIRK2, SEQ ID NO: 28, SEQ ID NO: 29, ARL7, SEQ ID NO: 31, THH, HOXB13, SEQ ID NO: 36, LMX1A, SENP3, TITF1, SEQ ID NO: 42, DDX51, SEQ ID NO: 117, SEQ ID NO: 46, O60279, SEQ ID NO: 48からなる群から選択される遺伝子または配列ならびにその相補鎖の少なくとも16個の近接するヌクレオチドを含み、またはストリンジェント条件下で前記配列とハイブリッド形成する少なくとも一個の標的配列のCpGのメチル化状況を分析することによって実現される。
別の実施形態では、少なくとも一個の標的配列のCpGのメチル化状況は、HS3ST2, SLIT2, RASSF1A, GSTP1, GJB2, IGFBP7, CDH13, ARH1/NOEY2, SCGB3A1, FHIT, SEQ ID NO: 27, LIMK-1, SEQ ID NO: 46, SEQ ID NO: 3, SEQ ID NO: 117, SEQ ID NO: 48, SEQ ID NO: 41, SEQ ID NO: 4, SEQ ID NO: 6, SEQ ID NO: 24からなる群から選択される遺伝子または配列ならびにその相補鎖の少なくとも16個の近接するヌクレオチドを含み、またはストリンジェント条件下で前記配列とハイブリッド形成する。
両事例では、これは、1475 - 1477, 1477, 1478, 1478, 1479, 1479, 1480, 1480 - 1482, 1485 - 1497, 1497, 1498, 1498, 1501, 1501, 1502, 1502 - 1508, 1513, 1514, 1517, 1518, 1521 - 1527, 1527, 1528, 1528 - 1534, 1541 - 1544, 1547 - 1550, 1555 - 1557, 1557, 1558, 1558 - 1560, 1567, 1567, 1568, 1568, 1569, 1569, 1570, 1570 - 1573, 1573, 1574, 1574 - 1578, 1581 - 1592, 1595 - 1600, 1605 - 1607, 1607, 1608, 1608 - 1618, 1623, 1623, 1624, 1624 - 1626, 1631 - 1636, 1639, 1639, 1640, 1640, 1663 - 1668, 1671 - 1676, 1689, 1690, 1695, 1695, 1696, 1696, 1697, 1697 - 1701, 1706, 1706, 1707, 1707 - 1713, 1720, 1720, 1721, 1721, 1726 - 1728, 1728, 1729, 1729, 1732 - 1734, 1734, 1735, 1735, 1740, 1741, 1746 - 1752, 1752, 1753, 1753, 1756 - 1758, 1758, 1759, 1759, 1772 - 1778, 1778, 1779, 1779, 1780, 1780, 1781, 1781, 1784 - 1790, 1790, 1791, 1791 - 1798, 1798, 1799, 1799 - 1805, 1812 - 1835, 1842 - 1845, 1848, 1849, 1852, 1852, 1853, 1853, 1854, 1854, 1855, 1855 - 1869, 1872, 1873, 1876 - 1878, 1878, 1879, 1879, 1882, 1882, 1883, 1883 - 1886, 1886, 1887, 1887 - 1890, 1890, 1891, 1891 - 1895, 1902 - 1906, 1906, 1907, 1907, 1910, 1911, 1914 - 1923, 1932 - 1935, 1938 - 1940, 1940, 1941, 1941, 1952, 1952, 1953, 1953, 1958 - 1963, 1966, 1966, 1967, 1967, 1968, 1968, 1969, 1969, 1970, 1970, 1971, 1971, 1974 - 1977, 1980 - 1982, 1982, 1983, 1983 - 1987, 1992, 1992, 1993, 1993, 1996 - 1998, 1998, 1999, 1999 - 2005, 2010 - 2013, 2028 - 2030, 2030, 2031, 2031 - 2036, 2036, 2037, 2037 - 2039, 2042 - 2050, 2050, 2051, 2051, 2060, 2060, 2061, 2061 - 2070, 2070, 2071, 2071 - 2076, 2076, 2077, 2077, 2092, 2093, 2104, 2104, 2105, 2105, 2106, 2106, 2107, 2107, 2110, 2111, 2116, 2117, 2120 - 2127, 2130, 2130, 2131, 2131 - 2134, 2134, 2135, 2135, 2136, 2136, 2137, 2137, 2138, 2138, 2139, 2139, 2155, 2156, 2161, 2162, 2183, 2184, 2187, 2187, 2188, 2188, 2199, 2199, 2200, 2200 - 2202, 2219 - 2222からなる群の一つから選択される少なくとも一個のオリゴヌクレオチド、より好ましくは少なくとも2個のオリゴヌクレオチドからなるセットの使用によって実現されることが好ましい。
本方法の一実施形態では、乳癌と良性乳房細胞増殖性疾患を区別する。これは、ARH1/NOEY2, CCND2, CDKN1A, CDKN2A, SEQ ID NO: 9, DAPK1, SEQ ID NO: 2, EYA4, FHIT, GSTP1, HIC1, IGFBP7, SERPINB5, TERT, TGFBR2, THRB, TIMP3, TP73, NME1, CDH13, THBS1, TMS1/ASC, IL6, APAF1, SYK, HOXA5, FABP3, RASSF1A, SEQ ID NO: 3, TWIST, ESR2, PLAU, STAT1, SEQ ID NO: 4, LOT1, GPC3, CLDN7, GJB2, SLIT2, IGSF4, MCT1, PRDM2, ALX4, SEQ ID NO: 5, SEQ ID NO: 6, SEQ ID NO: 7, SEQ ID NO: 8, SCGB3A1, SEQ ID NO: 1, PROSTAGLANDIN E2 RECEPTOR, EP4 SUBTYPE (PROSTANOID EP4 RECEPTOR) (PGE RECEPTOR, EP4 SUBTYPE), ORPHAN NUCLEAR RECEPTOR NR5A2 (ALPHA-1-FETOPROTEIN TRANSCRIPTION FACTOR) (HEPATOCYTIC TRANSCRIPTION FACTOR) (B1-BINDING FACTOR) (HB1F) (CYP7A PROMOTER BINDING FACTOR), LIM DOMAIN KINASE 1, BCL11B, SEQ ID NO: 51, MGC34831, SEQ ID NO: 54, PDLIM1, MSF, SEQ ID NO: 14, SEQ ID NO: 16, SEQ ID NO: 17, SEQ ID NO: 18, SEQ ID NO: 19, PRDM6, NR2E1, PCDH7, DKK3, RTTN, SNAP25, SEQ ID NO: 26, GIRK2, SEQ ID NO: 28, SEQ ID NO: 29, ARL7, SEQ ID NO: 31, THH, HOXB13, SEQ ID NO: 35, SEQ ID NO: 36, MGC10561, LMX1A, SENP3, GS1, TITF1, SEQ ID NO: 42, DDX51, SEQ ID NO: 117 , SEQ ID NO: 45, SEQ ID NO: 46, O60279, SEQ ID NO: 48からなる群から選択される遺伝子または配列ならびにその相補鎖の少なくとも16個の近接するヌクレオチドを含み、またはストリンジェント条件下で前記配列とハイブリッド形成する少なくとも一個の標的配列のCpGのメチル化状況を分析することによって実現される。
別の実施形態では、少なくとも一個の標的配列のCpGのメチル化状況は、SLIT2, HS3ST2, HOXA5, ARH1/NOEY2, IGFBP7, PLAU, CDH13, TIMP3, CCND2, GSTP1, SEQ ID NO: 117, LIMK-1, SEQ ID NO: 46, SEQ ID NO: 6, SEQ ID NO: 7, SEQ ID NO: 3, SEQ ID NO: 41,SEQ ID NO: 27,SEQ ID NO: 31, SEQ ID NO: 4からなる群から選択される遺伝子または配列ならびにその相補鎖の少なくとも16個の近接するヌクレオチドを含み、またはストリンジェント条件下で前記配列とハイブリッド形成する。
両事例では、これは、1475, 1476, 1485 - 1497, 1497, 1498, 1498, 1499, 1499, 1500, 1500, 1501, 1501, 1502, 1502 - 1504, 1509 - 1511, 1511, 1512, 1512 - 1522, 1525 - 1527, 1527, 1528, 1528 - 1540, 1551 - 1554, 1569, 1569, 1570, 1570 - 1573, 1573, 1574, 1574 - 1580, 1585, 1586, 1591 - 1600, 1603, 1604, 1609 - 1619, 1619, 1620, 1620 - 1623, 1623, 1624, 1624 - 1626, 1629, 1630, 1633 - 1639, 1639, 1640, 1640 - 1642, 1649, 1650, 1667, 1668, 1675 - 1680, 1683 - 1688, 1710 - 1717, 1724, 1724, 1725, 1725 - 1728, 1728, 1729, 1729 - 1731, 1736 - 1738, 1738, 1739, 1739, 1748, 1749, 1752, 1752, 1753, 1753, 1760, 1761, 1764, 1765, 1774 - 1778, 1778, 1779, 1779, 1780, 1780, 1781, 1781 - 1783, 1788, 1789, 1792 - 1798, 1798, 1799, 1799 - 1835, 1842 - 1852, 1852, 1853, 1853, 1854, 1854, 1855, 1855 - 1870, 1870, 1871, 1871 - 1873, 1876 - 1878, 1878, 1879, 1879, 1880, 1880, 1881, 1881, 1882, 1882, 1883, 1883 - 1886, 1886, 1887, 1887 - 1890, 1890, 1891, 1891 - 1895, 1898, 1899, 1902 - 1906, 1906, 1907, 1907 - 1925, 1932 - 1940, 1940, 1941, 1941, 1942, 1942, 1943, 1943, 1958 - 1966, 1966, 1967, 1967, 1968, 1968, 1969, 1969, 1970, 1970, 1971, 1971 - 1977, 1980 - 1982, 1982, 1983, 1983 - 1987, 1992, 1992, 1993, 1993, 1998, 1998, 1999, 1999 - 2006, 2006, 2007, 2007, 2010 - 2015, 2020 - 2022, 2022, 2023, 2023, 2028 - 2030, 2030, 2031, 2031 - 2036, 2036, 2037, 2037 - 2045, 2048 - 2050, 2050, 2051, 2051 - 2057, 2060, 2060, 2061, 2061 - 2070, 2070, 2071, 2071 - 2076, 2076, 2077, 2077 - 2079, 2082, 2083, 2086, 2087, 2092 - 2101, 2104, 2104, 2105, 2105, 2106, 2106, 2107, 2107 - 2111, 2116, 2117, 2120 - 2128, 2128, 2129, 2129, 2130, 2130, 2131, 2131 - 2134, 2134, 2135, 2135, 2136, 2136, 2137, 2137, 2138, 2138, 2139, 2139, 2140, 2140, 2141, 2141 - 2144, 2144, 2145, 2145, 2146, 2146 - 2149, 2149, 2150, 2150 - 2167, 2167, 2168, 2168 - 2175, 2175, 2176, 2176からなる群の一つから選択される少なくとも一個のオリゴヌクレオチド、より好ましくは少なくとも2個のオリゴヌクレオチドからなるセットの使用によって実現されることが好ましい。
本発明は、シトシンのメチル化および単ヌクレオチド多型を分析することによって、対象中の配列番号1〜配列番号118に記載のゲノム配列の遺伝子的および/またはエピジェネティックパラメータを確認する方法をさらに提供する。前記方法は、対象から得た生物試料中の配列番号1〜配列番号118の一つまたは複数を含む核酸と、少なくとも一種の試薬または一連の試薬を接触させることを含み、その際、前記試薬または一連の試薬が、その標的核酸中のメチル化CpGジヌクレオチドと非メチル化CpGジヌクレオチドを区別する。
前記方法は、以下のステップを含むのが好ましい。第1のステップでは、分析する組織の試料を得る。その供給源は、任意の適当な供給源であってよく、例えば、株化細胞、組織切片、生検試料、パラフィン包埋組織、体液、血漿、血清、全血、単離した血液細胞、血液から単離した細胞、およびそれらの可能な組合せ全てであってよい。前記DNA源は、乳頭吸引液、リンパ液、乳管洗浄液、極細針吸引物、血漿、血清、全血、単離した血液細胞、血液から単離した細胞からなる群から選択される体液であることが好ましい。
次いで、ゲノムDNAを試料から単離する。ゲノムDNAは、市販キットの使用を含め、当技術分野で標準的な任意の手段によって単離することができる。手短に言えば、当該DNAが細胞膜に包まれている場合、生物試料は酵素的、化学的、または機械的手段によって破壊され溶解するはずである。次いで、例えば、プロテイナーゼKで消化することによって、DNA溶液から蛋白質や他の夾雑物を除去することができる。次いで、その溶液からゲノムDNAを回収する。これは、塩析、有機抽出、または固相支持体へのDNAの結合を含む様々な方法によって実施することができる。方法の選択は、時間、費用、および必要なDNA量を含む幾つかの要因によって影響される。核酸を抽出した後は、分析にはゲノム二本鎖DNAを使用する。
方法の第2のステップでは、5’位置で非メチル化シトシン塩基が、ウラシル、チミン、またはハイブリッド形成挙動の点でシトシンと異なる別の塩基に転換されるようにそのゲノムDNA試料を処理する。本明細書では、これは、「前処理」または「処理」として理解されたい。
これは、重亜硫酸塩試薬で処理することによって実現するのが好ましい。「重亜硫酸塩試薬」という語は、重亜硫酸塩、二亜硫酸塩、亜硫酸水素塩またはそれらの組合せを含む試薬をさし、本明細書に開示した通りメチル化CpGジヌクレオチド配列と、非メチル化CpGジヌクレオチド配列を区別するのに有用である。前記処理法は当技術分野で公知である(例えば、PCT/EP2004/011715、その全体を参照により組み込む)。重亜硫酸塩処理は、それだけには限らないが、n‐アルキレングリコール、特に、ジエチレングリコールジメチルエーテル(DME)などの変性化溶媒の存在下で、あるいはジオキサンまたはジオキサン誘導体の存在下で実施するのが好ましい。好ましい実施形態では、変性化溶媒は1%〜35%(v/v)の濃度で使用する。重亜硫酸塩反応は、それだけには限らないが、クロマン誘導体、例えば、6‐ヒドロキシ(hydroxy)‐2,5,7,8,‐テトラメチルクロマン(tetramethylchromane)2‐カルボン酸(carboxylic acid)などのスカベンジャーの存在下で実施するのも好ましい(PCT/EP2004/011715を参照。その全体を参照により組み込む)。重亜硫酸塩転換は、30℃〜70℃の反応温度で実施し、それによって反応中短時間に温度を85℃以上に上昇させるのが好ましい(PCT/EP2004/011715を参照。その全体を参照により組み込む)。重亜硫酸塩処理したDNAは、精製した後、さらに分析するのが好ましい。これは、それだけには限らないが、限外濾過などの当技術分野で公知の任意の手段によって実施することができ、Microcon(商標)カラム(Millipore(商標)社製)によって実施するのが好ましい。精製は、手直しした製造業者のプロトコルに従って実施する(PCT/EP2004/011715を参照。その全体を参照により組み込む)。
本方法の第3のステップでは、少なくとも一個の本発明によるプライマーオリゴヌクレオチド対および増幅酵素を使用し、処理したDNAの少なくとも一個の標的配列を増幅する。一つの同じ反応槽で同時に数個のDNAセグメントの増幅を行うことができる。典型的には、増幅は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を使用し実施する。プライマーオリゴヌクレオチドセットには、その配列が、配列番号493〜配列番号964およびそれらに相補的な配列からなる群から選択される塩基配列の少なくとも16塩基対長のセグメントと逆相補的であるか、同一であるか、または前記配列とストリンジェントまたは高度にストリンジェント条件下でハイブリッド形成する少なくとも2つのオリゴヌクレオチドが含まれる。本方法の別の実施形態では、増幅は、メチル化特異的プライマーによって、かつ/または本明細書に記載するブロッカーオリゴヌクレオチドの存在下で実施しうる。
本方法の第一の代替実施形態では、メチル化特異的プライマーオリゴヌクレオチドを使用することによって、配列番号1〜配列番号118の一つまたは複数を含む核酸配列中の予め選択したCpG位置のメチル化状況を定量することができる。この技術(MSP)は、Hermanに賦与された米国特許第6,265,171号に記載されている。重亜硫酸塩処理したDNAを増幅するために、メチル化状況特異的プライマーを使用することによって、メチル化した核酸とメチル化していない核酸が区別できるようになる。MSPプライマー対は、重亜硫酸塩処理したCpGジヌクレオチドとハイブリッド形成する少なくとも一個のプライマーを含む。従って、前記プライマーの配列は、少なくとも一個のCpGジヌクレオチドを含む。メチル化していないDNAに特異的なMSPプライマーは、CpGのC位置の位置に「T」を含む。従って、好ましくは、前記プライマーの塩基配列は、配列番号493〜配列番号964の一つに記載の処理した核酸配列およびそれらに相補的な配列とハイブリッド形成する少なくとも9ヌクレオチド長の配列を含む必要があり、その際、前記オリゴマーの前記塩基配列は少なくとも一個のCpGジヌクレオチドを含む。
本方法のさらに好ましい実施形態は、ブロッカーオリゴヌクレオチドの使用を含む。そのようなブロッカーオリゴヌクレオチドの使用は、Yuら, BioTechniques 23:714-720, 1997によって記載されている。ブロッキングプローブオリゴヌクレオチドは、PCRプライマーと同時に重亜硫酸塩処理した核酸にハイブリッド形成する。その核酸のPCR増幅は、核酸の増幅が抑制されるように、ブロッキングプローブの5'位置で停止するが、そこにはブロッキングプローブに相補的な配列が存在する。プローブは、メチル化状況に特異的な方式で重亜硫酸塩処理した核酸とハイブリッド形成するように設計することができる。例えば、メチル化した核酸をメチル化していない核酸の集団中で検出するには、メチル化した核酸の増幅を抑制したい場合の「CpG」とは対照的に、当該位置に「CpA」または「TpA」を含むブロッキングプローブを使用することによって、当該位置でメチル化していない核酸の増幅を抑制する。
ブロッカーオリゴヌクレオチドを使用するPCR法では、ポリメラーゼ介在増幅の効率的破壊には、ポリメラーゼによって伸長されないブロッカーオリゴヌクレオチドが必要となる。これは、3'‐デオキシオリゴヌクレオチドであるブロッカー、または3'位置で「遊離」ヒドロキシル基以外により誘導体化されたオリゴヌクレオチドを用いて実現するのが好ましい。例えば、3'‐O‐アセチルオリゴヌクレオチドは好ましいブロッカー分子クラスの代表である。
さらに、ブロッカーオリゴヌクレオチドのポリメラーゼ介在分解を防止しなければならない。好ましくは、そのような防止には、5'‐3'エクソヌクレアーゼ活性を欠損しているポリメラーゼの使用、または例えばブロッカー分子をヌクレアーゼ耐性にするチオ酸塩ブリッジをその5'端に有する修飾ブロッカーオリゴヌクレオチドの使用が含まれる。特定の適用では、ブロッカーにそのような5'修飾を施す必要はないであろう。例えば、ブロッカー結合部位とプライマー結合部位が重なる場合、それによってプライマーの結合が(例えば過剰なブロッカーによる)防止され、ブロッカーオリゴヌクレオチドの分解は実質的に妨害される。これは、ポリメラーゼがプライマー方向におよび、通常ハイブリッド形成したブロッカーオリゴヌクレオチドを分解する工程となる(5'‐3'方向において)ブロッカーを通過して伸長しないためである。
本発明を目的とし、かつ本明細書で実施する、特に好ましいブロッカー/PCR実施形態は、ブロッキングオリゴヌクレオチドとしてペプチド核酸(PNA)オリゴマーの使用を含む。そのようなPNAブロッカーオリゴマーが理想的には好適である。そのようなオリゴマーはポリメラーゼによって分解も伸長もされないからである。
従って、好ましくは、前記ブロッキングオリゴヌクレオチドの塩基配列は、配列番号493〜配列番号964の一つに記載の処理した核酸配列およびそれらに相補的な配列とハイブリッド形成する少なくとも9ヌクレオチド長の配列を含む必要があり、その際、前記オリゴヌクレオチドの塩基配列は、少なくとも一個のCpG、TpG、またはCpAジヌクレオチドを含む。
増幅によって得られたフラグメントは、直接的または間接的に検出可能な標識を担持することができる。好ましいものは、蛍光標識、放射性核種、または質量分析計で検出できる定型的な質量を有する着脱自在な分子フラグメントの形態をした標識である。前記標識が質量標識(mass label)である場合、標識した増幅物は単一の正または負の正味電荷を担い、質量分析計での検出率を高めるのが好ましい。検出は、例えば、マトリックス支援レーザー脱離/イオン化質量分析(MALDI)によって、または電子スプレー質量分析(ESI)を使用し実施および視覚化しうる。
マトリックス支援レーザー脱離/イオン化質量分析(MALDI‐TOF)は、生体分子分析用の非常に効率的な成果である(Karas and Hillenkamp, Anal Chem., 60:2299-301, 1988)。分析物を光吸収マトリックスに包埋する。そのマトリックスを短レーザーパルスによって蒸発させ、それによって分析物分子を崩壊させないように気相に輸送する。分析物をマトリックス分子を衝突させることによってイオン化する。電圧をかけると、イオンは無電界フライトチューブ中へ加速する。その異なる質量のために、イオンは異なる速度で加速される。イオンが小さいほど、大型のイオンよりも検出器に早く到達する。MALDI‐TOF分光測定は、ペプチドおよび蛋白質の分析に非常に適している。核酸の分析は、それよりもやや難しい(GutおよびBeck, Current Innovations and Future Trends, 1:147-57, 1995)。核酸分析に関する感受性は、ペプチドの約100分の1未満であり、フラグメントのサイズが大きくなるにつれ不均衡に低下する。さらに、何倍もの負荷電主鎖を有する核酸では、マトリックスによるイオン化過程は非常に効率性が低い。MALDI‐TOF分光測定では、マトリックスの選択が非常に重要な役割を果たす。ペプチドの脱離では、非常に微細な結晶を生成する非常に効率的マトリックスが数個見つかっている。現在、DNA用に幾つかの応答マトリックスがあるが、ペプチドと核酸間の感受性の差は減少していない。この感受性の差は、減少させることができるが、よりペプチドに類似するようにDNAを化学的に修飾することによる。例えば、単純アルキル化化学を利用し、主鎖の通常のリン酸がチオリン酸塩で置換されているホスホロチオ酸核酸を電荷中性DNAに転換させることができる(GutおよびBeck, Nucleic Acids Res. 23: 1367-73, 1995)。電荷タグとこの修飾したDNAをカップリングさせると、MALDI‐TOFの感受性が、ペプチドで見られたものと同程度まで上昇した。電荷タギングの別の利点は、未修飾基質の検出を非常に困難なものにする不純物に対する分析の安定性を向上させることである。
本方法の第4のステップでは、処理前にCpGジヌクレオチドのメチル化状況を定量するために、本方法の第3のステップでは中に得られた増幅物を分析する。
増幅物をMSP増幅によって得た実施形態では、増幅物の有無それ自体が、前記プライマーの塩基配列に従い、プライマーによって被覆されたCpG位置のメチル化状態を示す。
同様に、ブロッカーオリゴヌクレオチドの存在下で、増幅物を増幅によって得た実施形態では、増幅物の有無それ自体が、前記ブロッカーの塩基配列に従い、ブロッカーによって被覆されたCpG位置のメチル化状態を示す。
ブロッカーオリゴヌクレオチドの存在下で増幅物をMSP増幅によって得た実施形態では、増幅物の有無それ自体が、前記プライマーおよびブロッカーオリゴヌクレオチドの塩基配列に従って、プライマーおよびブロッカーオリゴヌクレオチドによって被覆されたCpG位置のメチル化状態を示す。
標準的およびメチル化特異的PCRによって得られた増幅物は、それだけには限らないが、アレイ技術およびプローブを基にした技術などのハイブリッド形成をベースとした方法、ならびに配列決定や鋳型指示伸長反応などの技術によってさらに分析しうる。
本方法の一実施形態では、ステップ3で合成した増幅物を続いて、アレイまたはオリゴヌクレオチドおよび/またはPNAプローブセットとハイブリッド形成する。この意味において、ハイブリッド形成は以下の方式で行われる。ハイブリッド形成中に使用したプローブセットは、好ましくは少なくとも2オリゴヌクレオチドまたはPNAオリゴマーから構成される;この過程では、増幅物は、予め固相に結合させたオリゴヌクレオチドとハイブリッド形成するプローブとして機能し;続いてハイブリッド形成しなかったフラグメントを除去し;前記オリゴヌクレオチドは、本発明の配列表に特記した塩基配列のセグメントに逆相補的または同一である、少なくとも9ヌクレオチド長の、少なくとも一個の塩基配列を含み;かつそのセグメントは、少なくとも一個のCpG、TpGまたはCpAジヌクレオチドを含む。
好ましい実施形態では、前記ジヌクレオチドはオリゴマーの中1/3に存在する。例えば、前記オリゴマーが一個のCpGジヌクレオチドを含む場合、前記ジヌクレオチドは、13‐merの5'端から5〜9番目のヌクレオチドであることが好ましい。配列番号1〜配列番号118に記載の群から選択される配列、および配列番号493〜配列番号964中の同等の位置中の各CpGジヌクレオチドを分析するために、一個のオリゴヌクレオチドが存在する。前記オリゴヌクレオチドは、ペプチド核酸の形態で含まれてもよい。次いで、ハイブリッド形成しなかった増幅物を除去する。次いで、ハイブリッド形成した増幅物を検出する。この意味において、増幅物に取り付けた標識は、オリゴヌクレオチド配列が位置する固相の各位置で同定可能であることが好ましい。
さらに本方法の別の実施形態では、CpG位置のゲノムのメチル化状況は、PCR増幅プライマーと同時に、重亜硫酸塩処理したDNAとハイブリッド形成する、オリゴヌクレオチドプローブによって確認しうる(前記プライマーはメチル化特異的または標準であってよい)。
本方法の特に好ましい実施形態は、蛍光ベースのリアルタイム定量PCR(Heidら, Genome Res. 6:986-994, 1996、同様に米国特許第6,331,393号参照)を使用し、二重標識蛍光オリゴヌクレオチドプローブ(TaqMan(商標)PCR、ABI Prism 7700 Sequence Detection System使用、Perkin Elmer Applied Biosystems, Foster City, California)を利用する。TaqMan(商標)PCR反応は、TaqMan(商標)プローブと称する伸長不可能な調査用オリゴヌクレオチドを使用し、好ましい実施形態では、このプローブは、前進と逆進増幅プライマーの間に位置するGpCリッチ配列とハイブリッド形成するように設計されている。TaqMan(商標)プローブは、TaqMan(商標)オリゴヌクレオチドのヌクレオチドに取り付けられたリンカー部分(例えば、ホスホラミダイト(phosphoramidite))に共有結合している蛍光「レポーター部分」および「クエンチャー部分」をさらに含む。重亜硫酸塩処理に続く核酸中のメチル化の分析では、MethylLight(商標)アッセイとして知られている米国特許第6,331,393号(これによりその全体を参照により組み込む)に記載されているように、プローブはメチル化特異的でなければならない。記載した発明での使用にも適しているTaqMan(商標)検出法の変形には、二重プローブ技術(Lightcycler(商標))または蛍光増幅プライマー(Sunrise(商標)技術)の使用も含まれる。これらの両技術は、重亜硫酸塩処理したDNAでの使用に、さらにCpGジヌクレオチド中のメチル化分析にも適当となるように適合させうる。
重亜硫酸塩処理した核酸分析による、メチル化を評価するためのプローブオリゴヌクレオチドの使用にさらに適当な方法。本方法のさらに好ましい実施形態では、本方法の第5のステップには、GonzalgoおよびJones, Nucleic Acids Res. 25:2529-2531, 1997に記載されるMS‐SNuPEなど、鋳型指示オリゴヌクレオチド伸長の使用が含まれる。
さらに本方法の別の実施形態では、本方法の第5のステップには、本方法の第3のステップで生成された増幅物の配列決定、続いて配列分析が含まれる(Sanger F.,ら, Proc Natl Acad Sci USA 74:5463-5467, 1977)。
本方法の最も好ましい実施形態では、前述の方法中の初めの3つのステップに従ってゲノム核酸を単離し、処理する。すなわち
a)対象から対象のゲノムDNAを含む生物試料を得ること
b)ゲノムDNAを抽出する、もしくはそれ以外では単離すること
c)b)のゲノムDNAまたはそのフラグメントを一種または複数の試薬で処理して、その5位で非メチル化シトシン塩基を、ウラシルに、またはハイブリッド形成特性の点でシトシンと検出可能に異なる別の塩基に転換すること、その場合
d)c)の処理に続く増幅をメチル化特異的方法、すなわちメチル化特異的プライマーおよび/またはブロッキングオリゴヌクレオチドの使用によって実施し、さらにその場合
e)増幅物の検出は、上記のようにリアルタイム検出プローブによって実施する。
上記のように、メチル化特異的プライマーによって続くd)の増幅を行う場合、前記メチル化特異的プライマーは、配列番号493〜配列番号964の一つに記載の処理した核酸配列およびそれらに相補的な配列とハイブリッド形成する少なくとも9ヌクレオチド長の配列を含み、その際、前記オリゴマーの前記塩基配列は少なくとも一個のCpGジヌクレオチドを含むのが好ましい。
代替法であり、本方法の最も好ましい実施形態では、続くd)の増幅は、上記のようにブロッキングオリゴヌクレオチドの存在下で実施する。前記ブロッキングオリゴヌクレオチドは、配列番号493〜配列番号964の一つに記載の処理した核酸配列およびそれらに相補的な配列とハイブリッド形成する少なくとも9ヌクレオチド長の配列を含み、その際、前記オリゴマーの前記塩基配列は、少なくとも一個のCpG、TpG、またはCpAジヌクレオチドを含む。本方法のe)、すなわち、配列番号1〜配列番号118に記載の一個または複数のCpG位置のメチル化状況を示す特異的増幅物の検出は、上記のようにリアルタイム検出法によって実施する。
本発明の追加の実施形態は、前処理を必要とせずに、本発明によるゲノムDNA(配列番号1〜配列番号118、およびその相補鎖)のメチル化状況を分析する方法を提供する。
そのような追加の実施形態の第1のステップでは、ゲノムDNA試料を組織または細胞源から単離する。好ましくは、そのような供給源には、株化細胞、組織切片、体液、またはパラフィンに包埋した組織が含まれる。第2のステップでは、ゲノムDNAを抽出する。抽出は、それだけには限らないが、洗浄ライセートの使用、超音波処理、およびガラスビーズでのボルテックス処理を含む当業者には標準的な手段によって行いうる。核酸を抽出した後は、ゲノムの二本鎖DNAを分析に使用する。
好ましい実施形態では、DNAは処理する前に切断してよく、これは当技術分野の水準で標準的な任意の手段、特に、メチル化感受性制限エンドヌクレアーゼによって行いうる。
第2のステップでは、次いで、DNAを一個または複数のメチル化感受性制限酵素で消化する。消化は、制限部位でのDNAの加水分解が、特異的CpGジヌクレオチドのメチル化状況の参考になるように実施する。
好ましい実施形態であるが任意選択である第3のステップでは、制限フラグメントを増幅する。これは、ポリメラーゼ連鎖反応を使用し、実施することが好ましく、前記増幅物は、先に述べたように適当な検出可能な標識、すなわち、フルオロフォア標識、放射性核種、および質量標識を担持しうる。
第4のステップでは、増幅物を検出する。検出は、当技術分野で標準的な任意の手段、例えば、それだけには限らないが、ゲル電気泳動分析、ハイブリッド形成分析、PCR生成物中への検出可能なタグの組込み、DNAアレイ分析、MALDI、またはESI分析によって行いうる。
ゲノム核酸のメチル化状態を定量した後、配列番号1〜配列番号118の少なくとも一個のCpGジヌクレオチド配列のメチル化状態、あるいは配列番号1〜配列番号118の複数のCpGジヌクレオチド配列の平均的メチル化状態を反映する値に基づいて、乳房細胞増殖性疾患が存在するか否か、またはサブクラスであるかを導き出す。PRDM2およびS100A7を除き、表3の遺伝子のいずれかの中のCpG位置のメチル化は、乳房細胞増殖性疾患の存在を示すものである。遺伝子PRDM2およびS100A7中のCpG位置のメチル化は、乳房細胞増殖性疾患の存在を示さない。
本方法の別の実施形態(例えば、リアルタイム分析)では、分析したCpG位置でメチル化レベルを数量化(またはその平均、もしくはその平均を反映する値)することができ、そのような実施形態では、予め定めたカットオフ値は、測定したメチル化レベルがそれより高い場合を「メチル化した」と決定し、測定したメチル化レベルがそれより低い場合を「メチル化していない」と決定することとして、定めることが好ましい。特に好ましいものは、カットオフが0%〜10%のメチル化または同等値、同様に好ましいのはカットオフ値が3%〜7%のメチル化または同等値、さらに好ましいものは、カットオフ値が4%〜6%のメチル化または同等値である。
さらに、本発明の追加の態様はキットであり、例えば、重亜硫酸塩含有試薬;その配列が、配列番号1〜配列番号964(最も好ましくは配列番号493〜配列番号964)の配列の16塩基長のセグメントにいずれの場合にも対応し、相補的、またはストリンジェントまたは高度にストリンジェント条件下で前記セグメントとハイブリッド形成する少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを含むプライマーオリゴヌクレオチドセット;オリゴヌクレオチドおよび/またはPNAオリゴマー;および記載した方法を実施し評価するための使用説明書を含む。さらに好ましい実施形態では、前記キットには、さらに、CpG位置特異的メチル化分析を実施するための標準試薬を含めてよく、その場合、前記分析は以下の技術の一つまたは複数を含む:MS‐SNuPE、MSP、MethyLight(商標)、HeavyMethyl(商標)、COBRA、および核酸の配列決定。しかし、本発明の道筋に沿うキットは、前述の成分の一部しか含まなくてもよい。
別の実施形態では、本発明は、表26に記載のAPC, BCL11B, CASP8, CDKN2A, DAPK1, DDX51, DKK3, ESR1, ESR2, FABP3, SEQ ID NO: 4, SEQ ID NO: 7, SEQ ID NO: 9, SEQ ID NO: 14, SEQ ID NO: 16, SEQ ID NO: 17, SEQ ID NO: 19, SEQ ID NO: 28, SEQ ID NO: 29, SEQ ID NO: 36, SEQ ID NO: 46, SEQ ID NO: 48, SEQ ID NO: 51, SEQ ID NO: 117, GIRK2, GJB2, GS1, HS3ST2, MCT1, MGC34831, MLH1, NME1, ORPHAN NUCLEAR RECEPTOR NR5A2 , PGR, PRDM6, RARA, RARB, S100A7, SASH1, SEQ ID NO:42, SERPINB5, SLC19A1, SNCG, SOD2, TERT, TGFBR2, TP73からなる群から選択される分子遺伝学的マーカーであって、癌、特に肺癌、乳癌、および大腸癌の発生に付随するメチル化パターンを分析するための新規な有用性を備えるマーカーを提供する。前記マーカーは、癌、特に、肺癌、乳癌、および大腸癌を検出し、それによって前記疾患を検出し初期治療するための改良された手段を提供するために使用しうる。本明細書で使用する癌という語は、無制御な細胞増殖によって特徴付けられ、隣接組織(浸潤)中に直接増殖し、かつ/または離れた部位へ細胞遊走(転移)することによって他の組織へ浸潤することができる悪性新生物の全クラスをさす総称として理解されよう。
前記遺伝子および/または配列の使用は、任意の遺伝子発現分析、mRNA発現分析、または蛋白質発現分析によって可能となりうる。しかし、本発明の最も好ましい実施形態では、乳房細胞増殖性疾患の検出は、前記遺伝子またはゲノム配列、ならびにそのプロモータまたは調節エレメントのメチル化状況を分析することによって可能になる。遺伝子のメチル化を分析する方法は本明細書に記載されている。
さらに、SEQ ID NO: 65, 50, 71, 57, 98, 43, 24, 75, 91, 77, 4, 7, 9, 14, 16, 17, 19, 28, 29, 36, 46, 48, 51, 117, 27, 111, 40, 113, 101, 52, 89, 107, 11, 83, 20, 108, 88, 96, 102, 42, 68, 116, 73, 105, 92, 93, 86に記載の表26の前記遺伝子配列および添付の配列表に記載されている86を分析するのが好ましい。
好ましい実施形態では、本発明は対象での癌の検出方法を提供する。前記方法は、以下のステップを含む。
i)対象から得たゲノムDNAと、そのゲノムDNAの少なくとも一個の標的領域中のメチル化CpGジヌクレオチドと非メチル化CpGジヌクレオチドを区別する少なくとも一種の試薬または一連の試薬を接触させるものであり、その際、前記近接するヌクレオチドが少なくとも一個のCpGジヌクレオチド配列を含む、そして
ii)乳房細胞増殖性疾患を検出し、またはその疾患間で検出区別すること。
前記ゲノムDNAは、対象の体液から単離して得るのが特に好ましい。
ゲノムDNAは、市販キットの使用を含め、当技術分野で標準的な任意の手段によって単離することができる。手短に言えば、当該DNAが細胞膜に包まれている場合、生物試料は酵素的、化学的、または機械的手段によって破壊され溶解するはずである。次いで、例えば、プロテイナーゼKで消化することによって、DNA溶液から蛋白質や他の夾雑物を除去することができる。次いで、その溶液からゲノムDNAを回収する。これは、塩析、有機抽出、または固相支持体へのDNAの結合を含む様々な方法によって実施することができる。方法の選択は、時間、費用、および必要なDNA量を含む幾つかの要因によって影響される。体液が好ましいDNA源であり、特に好ましいものは、血漿、血清、全血、単離した血液細胞および血液から単離した細胞である。
次いで、5'位置で非メチル化シトシン塩基が、ウラシル、チミン、またはハイブリッド形成挙動の点でシトシンと異なる別の塩基に転換されるようにそのゲノムDNA試料を処理する。本明細書では、これは「処理」として理解されたい。
これは、重亜硫酸塩試薬で処理することによって実現するのが好ましい。「重亜硫酸塩試薬」という語は、重亜硫酸塩、二亜硫酸塩、亜硫酸水素塩またはそれらの組合せを含む試薬をさし、本明細書に開示した通りメチル化CpGジヌクレオチド配列と、非メチル化CpGジヌクレオチド配列を区別するのに有用である。前記処理法は当技術分野で公知である(例えば、PCT/EP2004/011715、その全体を参照により組み込む)。重亜硫酸塩処理は、それだけには限らないが、n‐アルキレングリコール、特に、ジエチレングリコールジメチルエーテル(DME)などの変性化溶媒の存在下で、あるいはジオキサンまたはジオキサン誘導体の存在下で実施するのが好ましい。好ましい実施形態では、変性化溶媒は1%〜35%(v/v)の濃度で使用する。重亜硫酸塩反応は、それだけには限らないが、クロマン誘導体、例えば、6‐ヒドロキシ‐2,5,7,8,‐テトラメチルクロマン2‐カルボン酸などのスカベンジャーの存在下で実施するのも好ましい(PCT/EP2004/011715を参照。その全体を参照により組み込む)。重亜硫酸塩転換は、30℃〜70℃の反応温度で実施し、それによって反応中短時間に温度を85℃以上に上昇させるのが好ましい(PCT/EP2004/011715を参照。その全体を参照により組み込む)。重亜硫酸塩処理したDNAは、精製した後、さらに分析するのが好ましい。これは、それだけには限らないが、限外濾過などの当技術分野で公知の任意の手段によって実施することができ、Microcon(商標)カラム(Millipore(商標)社製)によって実施するのが好ましい。精製は、手直しした製造業者のプロトコルに従って実施する(PCT/EP2004/011715を参照。その全体を参照により組み込む)。
次いで、癌の発生に付随する、一個または複数の(処理前)標的遺伝子配列のメチル化状態を定量するために処理したDNAを分析する。その標的領域は、表26に示す遺伝子およびゲノム配列からなる群から選択される少なくとも一個の遺伝子またはゲノム配列の少なくとも16個の近接するヌクレオチドを含み、またはストリンジェント条件下で前記配列とハイブリッド形成するのが特に好ましい。さらに、添付の配列表に記載されているSEQ ID NO: 65, 621, 622, 857, 858, 50, 591, 592, 827, 828, 71, 633, 634, 869, 870, 57, 605, 606, 841, 842, 98, 687, 688, 923, 924, 43, 577, 578, 813, 814, 24, 539, 540, 775, 776, 75, 641, 642, 877, 878, 91, 673, 674, 909, 910, 77, 645, 646, 881, 882, 4, 499, 500, 735, 736, 7, 505, 506, 741, 742, 9, 509, 510, 745, 746, 14, 519, 520, 755, 756, 16, 523, 524, 759, 760, 17, 525, 526, 761, 762, 19, 529, 530, 765, 766, 28, 547, 548, 783, 784, 29, 549, 550, 785, 786, 36, 563, 564, 799, 800, 46, 583, 584, 819, 820, 48, 587, 588, 823, 824, 51, 593, 594, 829, 830, 117, 725, 726, 961, 962, 27, 545, 546, 781, 782, 111, 713, 714, 949, 950, 40, 571, 572, 807, 808, 113, 717, 718, 953, 954, 101, 693, 694, 929, 930, 52, 595, 596, 831, 832, 89, 669, 670, 905, 906, 107, 705, 706, 941, 942, 11, 513, 514, 749, 750, 83, 657, 658, 893, 894, 20, 531, 532, 767, 768, 108, 707, 708, 943, 944, 88, 667, 668, 903, 904, 96, 683, 684, 919, 920, 102, 695, 696, 931, 932, 42, 575, 576, 811, 812, 68, 627, 628, 863, 864, 116, 723, 724, 959, 960, 73, 637, 638, 873, 874, 105, 701, 702, 937, 938, 92, 675, 676, 911, 912, 93, 677, 678, 913, 914, 86, 663, 664, 899, 900に記載の表26の前記遺伝子配列を分析するのが好ましい。分析方法は、本明細書に収載されているものを含め、当技術分野で公知のものから選択しうる。特に好ましいものは、本明細書で先に述べた通り、MethyLight(商標)、MSPおよびブロッキングオリゴヌクレオチドの使用である。そのような分析で使用する(プライマー、ブロッキングオリゴヌクレオチド、および検出プローブを含む)任意のオリゴヌクレオチドは、表26に記載の65, 621, 622, 857, 858, 50, 591, 592, 827, 828, 71, 633, 634, 869, 870, 57, 605, 606, 841, 842, 98, 687, 688, 923, 924, 43, 577, 578, 813, 814, 24, 539, 540, 775, 776, 75, 641, 642, 877, 878, 91, 673, 674, 909, 910, 77, 645, 646, 881, 882, 4, 499, 500, 735, 736, 7, 505, 506, 741, 742, 9, 509, 510, 745, 746, 14, 519, 520, 755, 756, 16, 523, 524, 759, 760, 17, 525, 526, 761, 762, 19, 529, 530, 765, 766, 28, 547, 548, 783, 784, 29, 549, 550, 785, 786, 36, 563, 564, 799, 800, 46, 583, 584, 819, 820, 48, 587, 588, 823, 824, 51, 593, 594, 829, 830, 117, 725, 726, 961, 962, 27, 545, 546, 781, 782, 111, 713, 714, 949, 950, 40, 571, 572, 807, 808, 113, 717, 718, 953, 954, 101, 693, 694, 929, 930, 52, 595, 596, 831, 832, 89, 669, 670, 905, 906, 107, 705, 706, 941, 942, 11, 513, 514, 749, 750, 83, 657, 658, 893, 894, 20, 531, 532, 767, 768, 108, 707, 708, 943, 944, 88, 667, 668, 903, 904, 96, 683, 684, 919, 920, 102, 695, 696, 931, 932, 42, 575, 576, 811, 812, 68, 627, 628, 863, 864, 116, 723, 724, 959, 960, 73, 637, 638, 873, 874, 105, 701, 702, 937, 938, 92, 675, 676, 911, 912, 93, 677, 678, 913, 914, 86, 663, 664, 899, 900、およびそれらに相補的な配列からなる群から選択される転換した配列の一つまたは複数の塩基配列の少なくとも16塩基対長のセグメントに逆相補的であり、または同一であり、またはストリンジェントまたは高度にストリンジェント条件下で前記配列とハイブリッド形成するのがさらに好ましい。
表26に記載の遺伝子のCpGのメチル化分析は、遺伝子パネルの形で実施するのが特に好ましく、その際、前記遺伝子パネルは、表26から選択される一個または複数のマーカー、ならびに一個または複数の組織特異性メチル化マーカーからなる。組織特異性メチル化マーカーという語は、少なくとも一個のCpG位置を含むDNA配列を意味し、そのメチル化状況は特異的組織型に特有かつ特徴的であり、それによって前記組織起源の生物学的物質が同定できるようになると理解されたい。前記遺伝子パネルは、表26から選択される一個または複数のマーカー、ならびに乳房、大腸、および肺の個々の組織特異的マーカーからなる群から選択される一個または複数の組織特異性メチル化マーカーからなるのがさらに好ましい。別の実施形態では、前記遺伝子パネルは、表26から選択される一個または複数のマーカー、ならびに膀胱、乳房、大腸、肺、直腸、膵臓、子宮内膜、前立腺、腎臓、および皮膚の組織の個々の組織特異的マーカーからなる群から選択される一個または複数の組織特異性メチル化マーカーからなる。
検出および/または特徴付け用に、本明細書に記載した核酸、オリゴヌクレオチドおよびキットが、全ての癌、より好ましくは乳癌、肺癌および大腸癌を検出するための追加の有用性を有することは当業者よって理解されよう。
より詳細には、本発明の好ましい実施形態は、表26に記載のゲノムDNAまたは処理した(化学的に修飾された)DNA中のシトシンのメチル化状態を検出するためのオリゴヌクレオチドまたはオリゴマーの使用を含む。前記オリゴヌクレオチドまたはオリゴマーは、表26に記載の処理した核酸配列および/またはそれらに相補的な配列、あるいは表26に記載のゲノム配列および/またはそれらに相補的な配列と、(本明細書に上記した)中程度にストリンジェントまたはストリンジェント条件下でハイブリッド形成する少なくとも9ヌクレオチド長の核酸配列を含む。
さらに、本発明は、例えば、重亜硫酸塩含有試薬;その配列がいずれの場合にも、表26に記載の配列(最も好ましくは表26に示す転換した配列)の16塩基長のセグメントに対応し、相補的であり、またはストリンジェントまたは高度にストリンジェント条件下で前記セグメントとハイブリッド形成する、少なくとも2つのオリゴヌクレオチドを含むプライマーオリゴヌクレオチドのセット;オリゴヌクレオチドおよび/またはPNAオリゴマー;および記載した方法を実施し評価するための使用説明書を含む癌検出キットも提供する。さらに好ましい実施形態では、前記キットには、さらに、CpG位置特異的メチル化分析を実施するための標準試薬を含めてよく、その場合、前記分析は、以下の技術の一つまたは複数を含む:MS‐SNuPE、MSP、MethyLight、HeavyMethyl、COBRA、および核酸の配列決定。しかし、本発明の道筋に沿うキットは、前述の成分の一部しか含まなくともよい。
本発明は、いくつかのその好ましい実施形態に従って特異性を記載してきたが、以下の実施例は、本発明を例示するためにのみ役立ち、その最も広い解釈および同等の形態の原理および範囲内に本発明を制限しないものとする。
マイクロアレイ分析
マーカー候補を評価するために、本出願人独自のメチル化感受性マイクロアレイ技術を使用し、非常に多くの患者および対照試料を分析した。マイクロアレイ研究では、475個の試料収集物について2つの遺伝子パネルを分析した。
患者試料
マイクロアレイ研究用に収集した患者試料の概要を表25に提供する。
患者試料:乳癌
初期乳癌試料をオランダ国ロッテルダムのErasmus Medical Centreから得た。腫瘍細胞率を30%〜90%の範囲、平均して60%と推定した。浸潤性乳管癌(IDC)が最大の組織サブタイプであった。IDC患者試料の中には、エストロゲン受容体(ER)陽性および陰性、閉経前および閉経後、ならびに攻撃的(リンパ節転移陽性)および低攻撃的(リンパ節転移陰性)腫瘍が含まれた。さらに、浸潤性小葉癌(ILC)および非浸潤性乳管癌(DCIS)を分析した。全てのDCIS試料で、診断は病理学的再調査によって確認し、腫瘍細胞の含有量を見積もった。最後に、確認されたBRCA1変異を伴う腫瘍を分析して、全乳癌発生率の約5〜10%を占める遺伝子的乳癌試料が、異なるDNAのメチル化パターンを示したかどうかを評価した。
試料:良性乳房状態
正常乳房試料は、主として乳房縮小術、または最初DCISと診断されたが、病理学的再調査中に正常と分類された患者試料から得た。乳癌のほぼ排他的な起源である乳房上皮細胞のDNAのメチル化パターンを分析するために、上皮細胞表面マーカーを使用し上皮細胞を選別した。さらに、線維腺腫、線維嚢胞疾患および異型乳管過形成と診断された試料を良性乳房状態群に加えた。
試料:他の癌
他の癌試料でマーカーの性能を評価するために、数種の他の癌型から得た腫瘍DNAを分析した。女性に最も頻繁に発生した癌クラス(肺、大腸)および女性生殖系(子宮内膜、卵巣)の腫瘍に重点を置いた。
リンパ球
同年齢の女性のリンパ球試料を使用して、血液細胞中の候補マーカーのメチル化レベルを評価した。
対照試料
対照目的として、追加の試料を両マイクロアレイ研究に加えた。検出オリゴの質と機能性を制御するために、人工的に高メチル化および低メチル化させたDNA(Promega)を使用した。8人の男性リンパ球試料を含めて、男性と女性のリンパ球試料間の差次的メチル化の比較によって、全体的マイクロアレイ過程の正の対照を準備した。
遺伝子選択
63個の候補遺伝子または配列の初期選択を同定した。さらに、男性起源と女性起源のDNAを区別することが知られている一遺伝子フラグメントELK1を正の対照として含めた。第2のマイクロアレイ研究用の遺伝子パネルは、当初AP‐PCR、MCAまたはDMHを使用して同定し、配列決定および正の対照としてELK1遺伝子によって確認した59個の配列からなった。第2のパネルの配列が全て、既知の遺伝子へ現在マップされているわけではないことに留意しなければならない。両チップからの候補マーカーを全て表3に示す。
DNA抽出
外部協力者または商業的提供者から、凍結組織、細胞核ペレット、または抽出したゲノムDNAとして試料を入手した。QiaAmp Miniキット(Qiagen, Hilden, Germany; No: 51306)を使用し、組織試料および細胞核ペレットからDNAを単離した。
届けられた試料および抽出試料の全てのDNA質を最初に測光法による測定によって評価した。260nmおよび280nmで吸光度を測定し、A260/280率を定量し、得られたDNA濃度を算出した。
測光法による測定後、各ゲノムDNA試料をゲル電気泳動によって分析してDNAの統合性を評価した。分解の軽微な徴候しか観察されず、抽出したDNAの全体的な質が良好であることが示された。
PCRの確立および多重PCR最適化
全ての遺伝子フラグメントを増幅するために、PCRアッセイを設計して、重亜硫酸塩処理したDNAに適合させ、それぞれのフラグメントのメチル化状況から独立した増幅を可能にした。重亜硫酸塩処理したDNA用に本出願人によって最適化した標準化プライマー設計ワークフローを使用した。重亜硫酸塩処理したリンパ球DNAで好首尾な増幅が三つ組で複製され、ゲノムDNAのバックグラウンド増幅が検出されず、重亜硫酸塩DNA特異的増幅が確実になったとき、個々のPCRアッセイが確立したとみなされた。プライマーを表1に示す。
効率的増幅を可能にするために、個々のPCRアッセイを多重PCR(mPCR)アッセイに組み合わせて、通常、8個までのプライマー対を一つのmPCRアッセイに組み入れた。個々のPCR増幅物のプライマー配列に基づいて、数個の多重PCRセットを算出し、リンパ球DNAで検査した。ALF express分析に基づいて、最良の性能の多重PCRセットの組合せを選択した。
重亜硫酸塩処理および多重PCR
全ての試料および対照の全ゲノムDNAを重亜硫酸塩処理し、メチル化していないシトシンをウラシルに転換した。メチル化したシトシンを保存する。本出願人が最適化し独自の重亜硫酸塩処理手順に従って重亜硫酸塩処理を実施した。潜在的な過程の偏りを回避するために、試料を加工バッチにランダムに割り付けた。主要な診断クラスに従って、最初に患者試料をグループ分けした。
・ILC
・IDC、N0、ER=neg
・IDC、N0、ER=pos
・IDC、N1またはN2、ER=neg
・IDC、N1またはN2、ER=pos
・他の腫瘍:
・良性疾患/DCIS
・リンパ球:
・正常乳房および上皮細胞
・BRCA1
50個の試料のバッチを作成した。各バッチには、主要な診断クラスからの試料を同じ比率で含めた。2個の独立した重亜硫酸塩反応を各DNA試料について実施した。10ngの重亜硫酸塩処理したDNAを各多重PCR(mPCR)反応に使用した。mPCR結果をモニターするために、2つの方法、つまりALF分析およびゲル電気泳動を使用した。
ハイブリッド形成
次いで、分析下各CpG位置用に、個々の試料それぞれから全てのPCR生成物を、1対の固定したオリゴヌクレオチドを担持するガラススライドにハイブリッド形成した。ハイブリッド形成には、プロセスの潜在的偏りを回避するために試料を加工バッチにグループ分けした。試料は、重亜硫酸塩バッチにランダムに割り付けた80個の試料のバッチ中で加工した。元々メチル化していない(TG)またはメチル化した(CG)一CpG部位周辺で、重亜硫酸塩転換した配列とハイブリッド形成させるために、各検出オリゴヌクレオチドを設計した。使用した全てのハイブリッド形成オリゴヌクレオチド(情報的に有用および無用)のさらに詳しい説明は表2を参照されたい。ハイブリッド形成条件を選択して、TG変異体とCG変異体間の単一ヌクレオチドの差異を検出できるようにした。
genepixスキャナおよびソフトウェアを使用し、各ハイブリッド形成したオリゴヌクレオチドから蛍光シグナルを検出した。蛍光シグナルの強度の比較に基づき、2個のシグナルの比率を(各CpG位置を分析するために使用したCGオリゴヌクレオチドおよびTGオリゴヌクレオチドから)算出した。
性別、診断、組織についてランダム化した80個の試料のバッチおよび重亜硫酸塩バッチで試料を加工した。各重亜硫酸塩処理したDNA試料について、2回のハイブリッド形成を実施した。これは、試料ごとに、総数4チップを加工したことを意味する。
データ分析
チップデータの分析では、Epigenomics独自のソフトウェア(「Episcape」)を使用した。EpiScapeは、それぞれ、試料に対してクエリを支持するデータ保管庫、ゲノム、および研究室管理データベースを備える。それは、メチル化アレイデータを分析し視覚化するための様々な統計ツールを備える。以下の章では、本発明者らは、データを分析するために利用した最も重要なデータ分析技術を要約する。
未加工ハイブリッド形成強度からメチル化率
各CpG位置の対数メチル化率(log(CG/TG))は、以下のステップを含む標準化した予備プロセシングパイプラインによって定量した。
・各スポットでは、中央値フォアグラウンドピクセル強度から中央値バックグラウンドピクセル強度を減算する。これにより、バックグラウンド修正したハイブリッド形成強度の良好な評価が得られる。
・各CpG位置のCGおよびTG検出オリゴヌクレオチドでは、4重複性スポット強度のバックグラウンド修正した中央値を得る。
・各チップおよび各CG/TGオリゴ対では、log(CG/TG)比を算出する。
・試料ごとに、重複性チップ反復に対するlog(CG/TG)強度の中央値を得る。
この対数比は、ハイブリッド形成ノイズが、可能なメチル化率の全範囲にわたって、およそ一定の分散性を有するという特性を保有する(例えば、Huber W, Von Heydebreck A, Sultmann H, Poustka A, Vingron M. 2002.を参照。Variance stabilization applied to Microarray data calibration and to the quantification of differential expression, Bioinformatics. 18 Suppl 1: S96-S104)
主成分分析
主成分分析(PCA)は、新規な座標系上に測定ベクトルを投影する(例えば、数個のCpG部位上のチップデータ、メチル化プロフィールなど)。新規な座標軸を主成分と称する。第1の主成分は、データの最大分散方向にスパンする。次の成分は、減少する分散によって順序付けられ、互いに直交する。異なるCpG位置が、異なるウェイトで、異なる成分に沿うデータクラウド伸展に寄与する。PCAは無管理技術であり、すなわち、データ点のどんな基または標識情報も考慮されない(さらに詳しい説明については、例えば、Ripley, B. D. 1996. Pattern Recognition and Neural Networks, Cambridge, UK, Cambridge University Press.を参照)。
典型的には、PCAは、データから高分散性を備えた特徴を視覚化しまたは抽出するために、高次元データ(本発明者らの事例ではメチル化アレイデータ)を低次元部分空間に投影する目的で使用される。本報告では、本発明者らは、データの統計品質を管理するために2次元投影を使用した。本発明者らは、処理パラメータの変化が測定値で大きな変化を招くことを排除するために、チップデータに及ぼす異なる処理パラメータの作用を調査した。
PCAの確固たるバージョンを使用して単一異常チップを検出し、それ以上の分析からそれらを除外する(Model F, Koenig T, Piepenbrock C, Adorjan P. 2002. Statistical process control for large scale Microarray experiments. Bioinformatics. 18 Suppl 1:S155-163.)。
コントロールチャート
チップ生成プロセスの全体的な安定性を制御するために、本発明者らは、多変量統計プロセスコントロール(MVSPC)の分野の方法を利用する。本発明者らの主要なツールは、Tコントロールチャートであり、これは通常作業条件からチッププロセスの有意な偏差を検出するために使用される(Model F, Koenig T, Piepenbrock C, Adorjan P. 2002. Statistical process control for large scale Microarray experiments. Bioinformatics. 18 Suppl 1:S155-163.)。
・プロセスパラメータに関してチップデータをオーダーする(例えば、ハイブリッド形成データまたはスポッティングロボット)。
・歴史的データセットを定義する。これは通常作業条件下でチッププロセスについて記載している(例えば、第1の75個のハイブリッド形成チップ)。チャートでは、特殊なプロット記号によって歴史的データセットのデータが示される。
・歴史的データセットに対してあらゆる新規なチップの距離を計算する。数個の連続的なチップの距離が、所与のコントロールリミットを超える場合、プロセスを制御不能とみなす必要がある。
チップ生成プロセスをモニターするためにT2チャートを使用することによって、本発明者らはほとんどのシステムエラー源を効率よく検出し除去することができるようになる。
群の比較:一変量方法
ウィルコクソンの順位和検定を使用して単一CpG部位の測定値の点で群を比較する(例えば、男性対女性のリンパ球)。有意(p<0.05)な検査結果は、それぞれのメチル化対数比すなわちlog(CG/TG)の分布間での移行を示す。
Promega DNAとハイブリッド形成させた高メチル化対低メチル化チップの比較では、フィッシャーの得点を使用して、その判別力にしたがって単一CpG部位を順位付ける。各メチル化率では、y=CG/TG、フィッシャースコアを次のように算出する。
群の比較:多変量方法
本明細書に示す通り、マーカー(単に遺伝子または単位複製配列と称する場合もある)は、当該ゲノムの領域をさす(本明細書では略記ROIの使用もさす)。通常、ROIは数個のCpG位置を含む。マーカーが何一つ予測力を持たないとする帰無仮説を試験するために、本発明者らはロジスティック回帰モデル用に尤度テストを使用した(Venables, W. N.およびRipley, B. D. Modern Applied Statistics with S-PLUS, 第3版 edition. New York: Springer, 2002.参照)。単一マーカー用ロジスティック回帰モデルは、それぞれのROIで、全てのCpG位置からのメチル化測定の一次結合である。適合させたロジスティック回帰モデルを、メチル化に独立して、帰無仮説を表す一定確率モデルと比較する。マーカーのP値を尤度試験によって計算する。
マーカーの有意なP値とは、このROIのメチル化がサンプルクラスによって得られた当該問題となんらかの系統だった相関を有するということを意味する。一般に、有意なP値は、必ずしも良好な分類性能を意味しない。しかし、ロジスティック回帰により、本発明者らは検査の基本として線形予測子を使用しているので、統計的に小さいP値は良好な臨床性能を示すであろう。
複数検定修正
5%レベルで多数の検査を実施することは、多数の偽陽性検査結果につながるであろう。群相互間に差がないならば、約200回の検査を実施した場合、等式の少なくとも一つの仮説を拒絶する確率は約1である。従って、多重度の修正は、検査結果が本当に有意であると確実に結論付けるために必要である。保存的であるが単純方法は、実施した検査数と全てのP値を掛けるボンフェローニ補正であり、その際、修正値>1は1.0に切り捨てる。
ボンフェローニ補正を全分析に使用する。補正は、偽の結果を回避するのに役立つが、これは非常に保守的な方法であり偽陰性結果(「外れマーカー」)が頻繁な結果である。従って、保守性の少ない過誤発見率(FDR)法によって補正された結果も得られる。
管理学習によるクラス予測
どれくらい首尾よく、選択されたマーカーのCpGの組が、異なる組織クラス間を区別することができるかを確実に推定するために、本発明者らは分類によってその予測精度を定量することができる。その目的において、本発明者らは、特異的クラス標識を有するある組織試料セットを使用し、メチル化プロフィールをベースとした予測関数を計算する。このステップは、トレーニングと呼ばれ、データ標識によって表される先行の知識を利用する。次いで、その関数の予測精度を独立した試料セットで試験する。選択方法として、本発明者らは、サポートベクターマシン(SVM)アルゴリズム(例えば、Cristiannini, N.およびShawe-Taylor, J. An introduction to support vector machines. Cambridge, UK: Cambridge University Press, 2000.;Duda, R. O., Hart, P. E., およびStork, D. G. Pattern Classification. New York: John Wiley & Sons, 2001.参照)を使用して予測関数を学習した。この報告では、感受性と特異性は等しく重点が置かれる。これは、偽陽性および偽陰性分類に付随するリスクをそれぞれのクラスサイズに反比例して設定することによって実現される。従って、得られた分類指標の感受性と特異性は、ほぼ同等であると推定することができる。この調整は、臨床要件に従って適合させることができることに留意されたい。
組織クラス予測性能の見積:交差検証法
限られた標本サイズでの交差検証法によって、判別関数の予測精度のための有効で確実な見積が得られ、従ってマーカーの有意性に加えて、本発明者らは、交差検証法の精度、感受性および特異性見積も提供する。各分類タスクには、試料をおよそ同じサイズ5群に分類した。次いで、これら5個の試料群のうち4個で学習アルゴリズムを訓練した。次いで、この方法によって得られた予測因子を独立した検査試料の残余の群で試験した。正確な陽性および陰性分類の数は、独立した検査群の全ての可能な選択のための学習アルゴリズム用に、先行のランから得たどんな知識も使用することなしに、10ランを超えてカウントした。試料セットの10回のランダム置換順列でこの手順を繰り返すと、単純に試料を一つのトレーニング試料セットと一つの独立した検査セットに分けることによってこれを実施した場合に比べて、良好な予測性能の見積が得られる。
結果
乳癌試料と良性乳房状態を比較する場合、アレイデータの分析の第1のステップは、判別マーカーを同定することである。この試験の好ましい目的は初期病変を検出することであるので、DCISと良性乳房状態を区別することは主要な焦点であった。血液を基にしたスクリーニング検査の要件を満たすために、乳癌とリンパ球および癌と他の起源それぞれを区別するマーカー候補遺伝子の機能を分析した。
最後に、全ての乳癌試料を他の全対照試料に対して比較し、多数のマーカーが特記した統計判定基準を満たすことを確認した。
あらゆる比較について、2データ分析法を使用した。多変量ロジスティック回帰分析を実施し、ボンフェローニ法による複数検定用に得られたP値を補正した。2‐6検出オリゴ対によって測定したメチル化率を含む別個のモデルを各増幅物に合致させる。複数検定用のボンフェローニ補正を観察した後、P値が0.05未満ならば、マーカーは好ましかった。さらに、直線サポートベクターマシン(SVM)アルゴリズムを訓練し、それぞれのクラスを区別するために精度、感受性および特異性を交差検証法に基づいて推定した。
さらに、CpG部位の共メチル化を、個々の検出オリゴを一変量分析によって分析して見積った。同じ遺伝子フラグメントの少なくとも2個の検出オリゴが、統計的有意性を有してそれぞれのクラスを区別した場合、共メチル化が推定された(p<0.05、複数検定用のボンフェローニ補正後)。
乳癌対良性乳房状態
マイクロアレイ1:結果は表12を参照。
この比較では、陽性は、それぞれ、197個のIDC、24個のILC、22個のDCISおよび20個のBRCA1試料からなる263個の乳癌試料であった。陰性クラスは、線維腺腫、線維嚢胞疾患および異型乳管過形成を含む良性乳房状態を有する28個の正常乳房試料および46個の乳房試料からなった。多変量ロジスティック回帰分析に基づき、49個のマーカーは、統計的有意性を有して乳癌と良性乳房状態を区別する。これらのうち28個のマーカーは、一変量分析に基づく少なくとも2個の検出オリゴで共メチル化判定基準を満たした。
マイクロアレイ2:結果は表13を参照。
この比較では、陽性クラスは、それぞれ、191個のIDC、22個のILC、21個のDCISおよび22個のBRCA1試料からなる256個の乳癌試料であった。陰性は、線維腺腫、線維嚢胞疾患および異型乳管過形成を含む、良性乳房状態を有する26個の正常乳房試料および42個の乳房試料からなった。多変量ロジスティック回帰に基づき、48個のマーカーは、統計的有意性を有して乳癌と良性乳房状態を区別する。これらのうち、32個のマーカーは、一変量分析に基づく少なくとも2個の検出オリゴで共メチル化判定基準を満たした。
結果も図19〜30に図形にして提供する。前記の図のそれぞれは、各重要なオリゴマーのメチル化レベルのマトリックスを表し、各遺伝子またはゲノム配列に属しているオリゴマーは一つの分離したブロックに分類する。各オリゴマーの配列番号はマトリックスの左側に示し、マトリックスの右側には、各個人の遺伝子またはゲノム配列に属しているオリゴマーのFDR修正多変量P値を示す。メチル化レベルは、マトリックスの右側のスケールに示すように、全メチル化(+2)を表す黒色から全非メチル化(‐2)を表す白色まで各マトリックスの四角のカラーによって示される。マトリックスの各垂直線は一試料を表し、試料の種類はマトリックス上部に示す。
DCIS対良性乳房状態
マイクロアレイ1:結果は表10を参照。
この比較では、陽性クラスは、それぞれ、197個のIDC、24個のILC、22個のDCISおよび20個のBRCA1試料からなる263個の乳癌試料であった。陰性クラスは、線維腺腫、線維嚢胞疾患および異型乳管過形成を含む良性乳房状態を有する28個の正常乳房試料および46個の乳房試料から構成される。多変量ロジスティック回帰分析に基づき、31個のマーカーは、統計的有意性を有して乳癌と良性乳房状態を区別する。これらのうち13個のマーカーは、一変量分析に基づく統計上有意な少なくとも2個の検出オリゴで共メチル化判定基準を満たした。
マイクロアレイ2:結果は表11を参照。
この比較では、陽性クラスは、それぞれ、191個のIDC、22個のILC、21個のDCISおよび22個のBRCA1試料からなる256個の乳癌試料であった。陰性クラスは、線維腺腫、線維嚢胞疾患および異型乳管過形成を含む良性乳房状態を有する26個の正常乳房試料および42個の乳房試料からなる。多変量ロジスティック回帰に基づき、35個のマーカーは、統計的有意性を有して乳癌と良性乳房状態を区別する。これらのうち17個のマーカーは、一変量分析に基づく統計上有意な少なくとも2個の検出オリゴで共メチル化判定基準を満たした。
結果も図31〜42に図形にして提供する。前記の図のそれぞれは、各重要なオリゴマーのメチル化レベルのマトリックスを表し、各遺伝子またはゲノム配列に属しているオリゴマーは一つの分離したブロックに分類する。各オリゴマーの配列番号はマトリックスの左側に示し、マトリックスの右側には、各個人の遺伝子またはゲノム配列に属しているオリゴマーのFDR修正多変量P値を示す。メチル化レベルは、マトリックスの右側のスケールに示すように、全メチル化(+2)を表す黒色から全非メチル化(‐2)を表す白色まで各マトリックスの四角のカラーによって示される。マトリックスの各垂直線は一試料を表し、試料の種類はマトリックス上部に示す。
乳癌対リンパ球
マイクロアレイ1:結果は表8を参照。
この比較では、陽性クラスは、それぞれ、197個のIDC、24個のILC、22個のDCISおよび20個のBRCA1試料からなる263個の乳癌試料であった。陰性クラスは28個のリンパ球試料からなった。多変量ロジスティック回帰分析に基づき、49個のマーカーは、統計的有意性を有して乳癌と良性乳房状態を区別する。これらのうち30個のマーカーは、一変量分析に基づく統計上有意な少なくとも2個の検出オリゴで共メチル化判定基準を満たした。
マイクロアレイ2:結果は表9を参照。
この比較では、陽性クラスは、それぞれ、191個のIDC、22個のILC、21個のDCISおよび22個のBRCA1試料からなる256個の乳癌試料であった。陰性クラスは34個のリンパ球試料からなった。多変量ロジスティック回帰に基づき、47個のマーカーは、統計的有意性を有して乳癌と良性乳房状態を区別する。これらのうち、37個のマーカーは、一変量分析に基づく統計上有意な少なくとも2個の検出オリゴで共メチル化判定基準を満たした。
結果も図43〜54に図形にして提供する。前記の図のそれぞれは、各重要なオリゴマーのメチル化レベルのマトリックスを表し、各遺伝子またはゲノム配列に属しているオリゴマーは一つの分離したブロックに分類する。各オリゴマーの配列番号はマトリックスの左側に示し、マトリックスの右側には、各個人の遺伝子またはゲノム配列に属しているオリゴマーのFDR修正多変量P値を示す。メチル化レベルは、マトリックスの右側のスケールに示すように、全メチル化(+2)を表す黒色から全非メチル化(‐2)を表す白色まで各マトリックスの四角のカラーによって示される。マトリックスの各垂直線は一試料を表し、試料の種類はマトリックス上部に示す。
乳癌対他の癌
マイクロアレイ1:結果は表6を参照。
この比較では、陽性クラスは、それぞれ、197個のIDC、24個のILC、22個のDCISおよび20個のBRCA1試料からなる263個の乳癌試料であった。陰性クラスは、12個の大腸試料、19個の肺試料、16個の卵巣試料、および小さい組織群のさらに28個の試料から構成される71個の他の癌試料からなった。多変量ロジスティック回帰分析に基づき、28個のマーカーは、統計的有意性を有して乳癌と良性乳房状態を区別する。これらのうち、16個のマーカーは、一変量分析に基づく統計上有意な少なくとも2個の検出オリゴで共メチル化判定基準を満たした。
マイクロアレイ2:結果は表7を参照。
この比較では、陽性クラスは、それぞれ、191個のIDC、22個のILC、21個のDCISおよび22個のBRCA1試料からなる256個の乳癌試料であった。陰性クラスは、18個の大腸試料、18個の肺試料、16個の卵巣試料、および小さな組織群のさらに21個の試料からなる他の73個の癌試料からなった。多変量ロジスティック回帰に基づき、25個のマーカーは、統計的有意性を有して乳癌と良性乳房状態を区別する。これらのうち、を有する15個のマーカーは、一変量分析に基づく統計上有意な少なくとも2個の検出オリゴで共メチル化判定基準を満たした。
結果も図55〜66に図形にして提供する。前記の図のそれぞれは、各重要なオリゴマーのメチル化レベルのマトリックスを表し、各遺伝子またはゲノム配列に属しているオリゴマーは一つの分離したブロックに分類する。各オリゴマーの配列番号はマトリックスの左側に示し、マトリックスの右側には、各個人の遺伝子またはゲノム配列に属しているオリゴマーのFDR修正多変量P値を示す。メチル化レベルは、マトリックスの右側のスケールに示すように、全メチル化(+2)を表す黒色から全非メチル化(‐2)を表す白色まで各マトリックスの四角のカラーによって示される。マトリックスの各垂直線は一試料を表し、試料の種類はマトリックス上部に示す。
乳癌対他の全対照
マイクロアレイ1:結果は表4を参照。
この比較では、陽性クラスは、それぞれ、197個のIDC、24個のILC、22個のDCISおよび20個のBRCA1試料からなる263個の乳癌試料であった。陰性クラスは、74個の乳房試料(正常および良性疾患)、他の71個の癌試料および28個のリンパ球試料からなった。多変量ロジスティック回帰分析に基づき、50個のマーカーは、統計的有意性を有して乳癌と良性乳房状態を区別する。これらのうち29個のマーカーは、一変量分析に基づく統計上有意な少なくとも2個の検出オリゴで共メチル化判定基準を満たした。
マイクロアレイ2:結果は表5を参照。
この比較では、陽性クラスは、それぞれ、191個のIDC、22個のILC、21個のDCISおよび22個のBRCA1試料からなる256個の乳癌試料であった。陰性クラスは、68個の乳房試料(正常および良性疾患)、他の73個の癌試料、および34個のリンパ球試料からなった。多変量ロジスティック回帰に基づき、48個のマーカーは、統計的有意性を有して乳癌と良性乳房状態を区別する。これらのうち32個のマーカーは、一変量分析に基づく統計上有意な少なくとも2個の検出オリゴで共メチル化判定基準を満たした。
結果も図67〜78に図形にして提供する。前記の図のそれぞれは、各重要なオリゴマーのメチル化レベルのマトリックスを表し、各遺伝子またはゲノム配列に属しているオリゴマーは一つの分離したブロックに分類する。各オリゴマーの配列番号はマトリックスの左側に示し、マトリックスの右側には、各個人の遺伝子またはゲノム配列に属しているオリゴマーのFDR修正多変量P値を示す。メチル化レベルは、マトリックスの右側のスケールに示すように、全メチル化(+2)を表す黒色から全非メチル化(‐2)を表す白色まで各マトリックスの四角のカラーによって示される。マトリックスの各垂直線は一試料を表し、試料の種類はマトリックス上部に示す。
一般的な癌マーカーの選択
表27に示す、乳癌と良性乳房状態を区別するのに有意であるが、乳癌と他の癌の区別には有意ではなかった両マイクロアレイのマーカーは、一般的な癌マーカーとして有用であると判断された。
乳癌マーカーのリアルタイムアッセイ分析
以下の実施例では、様々なリアルタイムアッセイが、以下のメチル化分析用に開発された:
SEQ ID NO: 104 (CCND2)
SEQ ID NO: 77 (FABP3)
SEQ ID NO: 90 (RASSF1A)
SEQ ID NO: 13 (MSF)
SEQ ID NO: 15
SEQ ID NO: 20 (PRDM6)
SEQ ID NO: 38 (LMX1A)
SEQ ID NO: 3
SEQ ID NO: 4
SEQ ID NO: 29
SEQ ID NO: 22 (NR2E1)
SEQ ID NO: 115 (SCGB3A1)
SEQ ID NO: 112 (SLIT2)
SEQ ID NO: 6
SEQ ID NO: 98 (DAPK1)。
LightCyclerプラットフォーム(Roche Diagnostics)で作動させるために本アッセイを設計したが、当技術分野で通常使用されている他のそのような機器も適当である。本アッセイは、重亜硫酸塩処理したDNAを分析するためのMSPおよびHeavyMethylアッセイであった。
MSPアッセイは、重亜硫酸塩転換した標的配列の増幅に適当な一対のメチル化特異的プライマーを含み、各プライマーは少なくとも一個のCpG位置を含む。従って、(重亜硫酸塩処理する前に)関連するCpG位置でメチル化した標的DNAしか増幅しない。次いで、Taqman型蛍光標識検出プローブによって増幅物を検出する。
HeavyMethylアッセイでは、重亜硫酸塩転換した標的配列の増幅に特異的な1対のプライマーによって、その標的DNAを増幅し、その場合、重亜硫酸塩処理する前に、前記プライマーはCpGジヌクレオチドを含む位置とハイブリッド形成しない。少なくとも一個のApCジヌクレオチドを含み、2個のプライマー間に位置する、重亜硫酸塩転換したがメチル化していないCpG位置とハイブリッド形成するブロッカーオリゴヌクレオチドの存在下で増幅を実施する。ブロッカーオリゴヌクレオチドは、そのプライマーによって標的配列の増幅を抑制するために適切に修飾されている。従って、(重亜硫酸塩処理する前に)関連するCpG位置でメチル化した標的DNAしか増幅しない。Lightcycler型蛍光標識二重検出プローブによって増幅物を検出する。
プライマー、プローブおよび表22に記載する関連のブロッカーオリゴヌクレオチドを使用した。以下の試薬および反応温度を使用した。
配列番号104(CCND2)(アッセイ4)
Lightcycler熱サイクリングプログラム:
初期変性 95℃で10分間
55サイクル:
変性 95℃で 15秒間
アニーリング 62℃で 45秒間
試薬:
試薬 濃度
1a+1b混合試薬 1.00×
Taqmanプローブ 0.30μM
混合プライマー 0.60pmol/μl(各)
MgCl2 3.50mM
配列番号77(FABP3)(アッセイ1‐5)
Lightcycler熱サイクリングプログラム:
初期変性 95℃で10分間
55サイクル:
変性 95℃で 15秒間
アニーリング 62℃で 45秒間
試薬:
試薬 濃度
1a+1b混合試薬 1.00×
Taqmanプローブ 0.30μM
混合プライマー 0.60pmol/μl(各)
MgCl2 3.50mM
配列番号90(RASSF1A)(アッセイ1)
Lightcycler熱サイクリングプログラム:
初期変性 95℃で10分間
55サイクル:
初期変性 95℃で15秒間
アニーリング 62℃で45秒間
試薬:
試薬 濃度
1a+1b混合試薬 1.00×
Taqmanプローブ 0.30μM
混合プライマー 0.60pmol/μl(各)
MgCl2 3.50mM
配列番号13(MSF)(アッセイ2)
Lightcycler熱サイクリングプログラム:
初期変性 95℃で10分間
55サイクル:
初期変性 95℃で 15秒間
アニーリング 62℃で 45秒間
試薬:
試薬 濃度
1a+1b混合試薬 1.00×
Taqmanプローブ 0.30μM
混合プライマー 0.60pmol/μl(各)
MgCl2 3.50mM
配列番号15(アッセイ5)
Lightcycler熱サイクリングプログラム:
活性化: 95℃ 10分
55サイクル: 95℃ 10秒
56℃ 30秒
72℃ 10秒
融解曲線: 95℃ 10秒
40℃ 10秒
70℃ 0秒
冷却: 40℃ 5秒
試薬:
試薬 濃度
MgCl2 3.50mM
混合プライマー 0.30μM(各)
ブロッカー 4.00μM
検出プローブ 0.15μM(各)
1a+1b試薬FastStart混合物 1.00
配列番号20(PRDM6)(アッセイ100)
Lightcycler熱サイクリングプログラム:
初期変性 95℃で10分間
55サイクル:
初期変性 95℃で 15秒間
アニーリング 62℃で 45秒間
試薬:
試薬 濃度
1a+1b混合試薬 1.00×
Taqmanプローブ 0.30μM
混合プライマー 0.60pmol/μl(各)
MgCl2 3.50mM
配列番号38(LMX1A)(アッセイ3)
Lightcycler熱サイクリングプログラム:
初期変性 95℃で10分間
55サイクル:
初期変性 95℃で 15秒間
アニーリング 62℃で 45秒間
試薬:
試薬 濃度
1a+1b混合試薬 1.00×
Taqmanプローブ 0.30μM
混合プライマー 0.60pmol/μl(各)
MgCl2 3.50mM
配列番号3(アッセイ8)
Lightcycler熱サイクリングプログラム:
初期変性 95℃で10分間
55サイクル:
変性 95℃で 15秒間
アニーリング 62℃で 45秒間
試薬:
試薬 濃度
1a+1b混合試薬 1.00×
Taqmanプローブ 0.30μM
混合プライマー 0.60pmol/μl(各)
MgCl2 3.50mM
配列番号29(アッセイ2)
Lightcycler熱サイクリングプログラム:
初期変性 95℃で10分間
55サイクル:
変性 95℃で 15秒間
アニーリング 62℃で 45秒間
試薬:
試薬 濃度
1a+1b混合試薬 1.00×
Taqmanプローブ 0.30μM
混合プライマー 0.60pmol/μl(各)
MgCl2 3.50mM
配列番号22(NR2E1)(アッセイo)
Lightcycler熱サイクリングプログラム:
初期変性 95℃で10分間
55サイクル:
変性 95℃で 15秒間
アニーリング 62℃で 45秒間
試薬:
試薬 濃度
1a+1b混合試薬 1.00×
Taqmanプローブ 0.30μM
混合プライマー 0.60pmol/μl(各)
MgCl2 3.50mM
配列番号115(SCGB3A1)(アッセイ1)
Lightcycler熱サイクリングプログラム:
初期変性 95℃で10分間
55サイクル:
変性 95℃で 15秒間
アニーリング 62℃で 45秒間
試薬:
試薬 濃度
1a+1b混合試薬 1.00×
Taqmanプローブ 0.30μM
混合プライマー 0.60pmol/μl(各)
MgCl2 3.50mM
配列番号112(SLIT2)(アッセイ2‐2)
Lightcycler熱サイクリングプログラム:
初期変性 95℃で10分間
55サイクル:
変性 95℃で 15秒間
アニーリング 62℃で 45秒間
試薬:
試薬 濃度
1a+1b混合試薬 1.00×
Taqmanプローブ 0.30μM
混合プライマー 0.60pmol/μl(各)
MgCl2 3.50mM
配列番号6(アッセイ5)
Lightcycler熱サイクリングプログラム:
活性化: 95℃ 10分
55サイクル: 95℃ 10秒
56℃ 30秒
72℃ 10秒
融解曲線: 95℃ 10秒
40℃ 10秒
70℃ 0秒
冷却: 40℃ 5秒
試薬:
試薬 濃度
MgCl2 3.50mM
混合プライマー 0.30μM(各)
ブロッカー 4.00μM
検出プローブ 0.15μM(各)
1a+1b試薬FastStart混合物 1.00
配列番号98(DAPK1)(アッセイ2)
Lightcycler熱サイクリングプログラム:
初期変性95℃で10分間
55サイクル:
変性 95℃で 15秒間
アニーリング 62℃で 45秒間
試薬:
試薬 濃度
1a+1b混合試薬 1.00×
Taqmanプローブ 0.30μM
混合プライマー 0.60pmol/μl(各)
MgCl2 3.50mM
配列番号22(NR2E1)(アッセイ2)
Lightcycler熱サイクリングプログラム:
活性化: 95℃ 10分
55サイクル: 95℃ 10秒
56℃ 30秒
72℃ 10秒
融解曲線: 95℃ 10秒
40℃ 10秒
70℃ 0秒
冷却: 40℃ 5秒
試薬:
試薬 濃度
MgCl2 3.50mM
混合プライマー 0.30μM(各)
ブロッカー 4.00μM
検出プローブ 0.15μM(各)
1a+1b試薬FastStart混合物 1.00
試料
本アッセイを異なる2つの設定で試験した。第1の設定では、血液を基にしたスクリーニング検査での使用に適当な診断マーカーとしてのその有用性を判定するために、上記マイクロアレイ実験に従って確認された以下の乳癌マーカーを血液および乳癌試料で分析した。
SEQ ID NO: 104 (CCND2)
SEQ ID NO: 77 (FABP3)
SEQ ID NO: 90 (RASSF1A)
SEQ ID NO: 13 (MSF)
SEQ ID NO: 15
SEQ ID NO: 20 (PRDM6)
SEQ ID NO: 38 (LMX1A)
SEQ ID NO: 3
SEQ ID NO: 4
SEQ ID NO: 29
SEQ ID NO: 22 (NR2E1)
SEQ ID NO: 115 (SCGB3A1)
SEQ ID NO: 112 (SLIT2)
SEQ ID NO: 6
SEQ ID NO: 98 (DAPK1)
10個の全血試料および14個の乳癌試料を分析した。
第2の設定では、これらのマーカーが一般的な癌マーカーであるか(すなわち、血液を基にしたスクリーニング検査において、より癌型特異的マーカーと併用する必要があるか)、またはこれらのマーカーは(他の癌とは対照的に)乳癌のみで特異的にメチル化したかを判断するために、上記マイクロアレイ実験に従って確認された以下の乳癌マーカーを分析した。
SEQ ID NO: 104 (CCND2)
SEQ ID NO: 77 (FABP3)
SEQ ID NO: 90 (RASSF1A)
SEQ ID NO: 13 (MSF)
SEQ ID NO: 20 (PRDM6)
SEQ ID NO: 38 (LMX1A)
24個の乳癌試料、ならびに12個の肺癌および12個の大腸癌試料からなる「他の癌」試料群で、17378を除く全試料を分析した。その際、データは、12個の肺癌試料からなる「他の癌」群についてのみ表している。
結果
各アッセイによって測定した、メチル化したDNAの量の数量化は、検査試料の増幅曲線と検量線を比較することによって算出した。検量線は、参照として使用した希釈系列に従って導き出した。
図1〜12は、血液と乳癌試料の比率(Y軸)の二値分布プロット(図の左側)を示し、測定したメチル化レベルは特記したカットオフ値(X軸)より高い。各図の右側は、特異性に対する感受性のROCプロットである。ROC曲線は、診断検査の異なる可能カット値について、偽陽性率に対する真陽性率のプロットである。それは、選択したカット値に応じた、感受性と特異性の間のトレードオフを示す(感受性におけるどんな上昇にも、特異性における低下が伴う)。ROC曲線下面積(AUC)は、診断検査を正確にするための測定である(面積が大きいほど良く、最適条件は1であり、ランダム試験ではROC曲線は対角線上に伸び面積は0.5になるであろう。参照:J.P. Egan. Signal Detection Theory and ROC Analysis, Academic Press, New York, 1975)。検出された各血液試料は、偽陽性とみなし、検出されなかった各乳癌は偽陰性とみなした。
図13〜18は、血液対他の癌試料の比率(Y軸)の二値分布プロット(図の左上側)を示し、測定したメチル化レベルは、特記したカットオフ値(X軸)より高い。下左側プロットは、各癌型試料の比率(Y軸)を示す二値分布プロット(図の左上手側)を示し、測定したメチル化レベルは特記したカットオフ値(X軸)より高い。
各図の右側は、特異性に対する感受性のROCプロットである。ROC曲線は、診断検査の異なる可能カット値についての、偽陽性率に対する真陽性率のプロットである。それは、選択したカット値に応じた、感受性と特異性の間のトレードオフを示す(感受性におけるどんな上昇にも、特異性における低下が伴う)。ROC曲線下面積(AUC)は、診断検査を正確にするための測定である(面積が大きいほど良く、最適条件は1であり、ランダム試験ではROC曲線は対角線上に伸び面積は0.5になるであろう。参照:J.P. Egan. Signal Detection Theory and ROC Analysis, Academic Press, New York, 1975)。
検出した他の癌試料それぞれは、偽陽性とみなし、検出されなかった各乳癌は偽陰性とみなした。
どの図がどのアッセイに対応するか判断するためには表23および24を参照。
表23は、血液対乳癌の比較にしたがって、アッセイした遺伝子それぞれのAUC、特に好ましい感受性、および特異性を示す。
表24は、他の癌対乳癌の比較に従ってアッセイした遺伝子それぞれのAUC、特に好ましい感受性、および特異性を示す。
2個のプロット図である。左側は、実施例2に従い表22に示す定量アッセイによる、配列番号4048の分析(アッセイ1)を示す二値分布曲線であり、結果を表23に示す。Y軸は、メチル化レベルがX軸に示した測定値より大きい分析試料の割合を示す。右側は、実施例2に従って算出した前記アッセイのROCプロットである。 2個のプロット図である。左側は、実施例2に従い表22に示す定量アッセイによる、配列番号22(NR2E1)の分析(アッセイo)を示す二値分布曲線であり、結果を表23に示す。Y軸は、メチル化レベルがX軸に示した測定値より大きい分析試料の割合を示す。右側は、実施例2に従って算出した前記アッセイのROCプロットである。 2個のプロット図である。左側は、実施例2に従い表22に示す定量アッセイによる、配列番号29の分析(アッセイ2)を示す二値分布曲線であり、結果を表23に示す。Y軸は、メチル化レベルがX軸に示した測定値より大きい分析試料の割合を示す。右側は、実施例2に従って算出した前記アッセイのROCプロットである。 2個のプロット図である。左側は、実施例2に従い表22に示す定量アッセイによる、配列番号90(RASSF1A)の分析(アッセイ1)を示す二値分布曲線であり、結果を表23に示す。Y軸は、メチル化レベルがX軸に示した測定値より大きい分析試料の割合を示す。右側は、実施例2に従って算出した前記アッセイのROCプロットである。 2個のプロット図である。左側は、実施例2に従い表22に示す定量アッセイによる、配列番号77(FABP3)の分析(アッセイ1‐5)を示す二値分布曲線であり、結果を表23に示す。Y軸は、メチル化レベルがX軸に示した測定値より大きい分析試料の割合を示す。右側は、実施例2に従って算出した前記アッセイのROCプロットである。 2個のプロット図である。左側は、実施例2に従い表22に示す定量アッセイによる、配列番号104(CCND2)の分析(アッセイ4)を示す二値分布曲線であり、結果を表23に示す。Y軸は、メチル化レベルがX軸に示した測定値より大きい分析試料の割合を示す。右側は、実施例2に従って算出した前記アッセイのROCプロットである。 2個のプロット図である。左側は、実施例2に従い表22に示す定量アッセイによる、配列番号38(LMX1A)の分析(アッセイ3)を示す二値分布曲線であり、結果を表23に示す。Y軸は、メチル化レベルがX軸に示した測定値より大きい分析試料の割合を示す。右側は、実施例2に従って算出した前記アッセイのROCプロットである。 2個のプロット図である。左側は、実施例2に従い表22に示す定量アッセイによる、配列番号20(PRDM6)の分析(アッセイo)を示す二値分布曲線であり、結果を表23に示す。Y軸は、メチル化レベルがX軸に示した測定値より大きい分析試料の割合を示す。右側は、実施例2に従って算出した前記アッセイのROCプロットである。 2個のプロット図である。左側は、実施例2に従い表22に示す定量アッセイによる、配列番号13(MSF)の分析(アッセイ2)を示す二値分布曲線であり、結果を表23に示す。Y軸は、メチル化レベルがX軸に示した測定値より大きい分析試料の割合を示す。右側は、実施例2に従って算出した前記アッセイのROCプロットである。 2個のプロット図である。左側は、実施例2に従い表22に示す定量アッセイによる、配列番号112(SLIT2)の分析(アッセイ2‐2‐5)を示す二値分布曲線であり、結果を表23に示す。Y軸は、メチル化レベルがX軸に示した測定値より大きい分析試料の割合を示す。右側は、実施例2に従って算出した前記アッセイのROCプロットである。 2個のプロット図である。左側は、実施例2に従い表22に示す定量アッセイによる、配列番号98(DAPK1)の分析(アッセイ2)を示す二値分布曲線であり、結果を表23に示す。Y軸は、メチル化レベルがX軸に示した測定値より大きい分析試料の割合を示す。右側は、実施例2に従って算出した前記アッセイのROCプロットである。 2個のプロット図である。左側は、実施例2に従い表22に示す定量アッセイによる、配列番号115(SCGB3A1)の分析(アッセイ1)を示す二値分布曲線であり、結果を表23に示す。Y軸は、メチル化レベルがX軸に示した測定値より大きい分析試料の割合を示す。右側は、実施例2に従って算出した前記アッセイのROCプロットである。 3個のプロット図である。左側は、実施例2に従い表22に示す定量アッセイによる、配列番号90(RASSF1A)の分析(アッセイ1)を示す2本の二値分布曲線であり、結果を表24に示す。Y軸は、メチル化レベルがX軸に示した測定値より大きい分析試料の割合を示す。右側は、実施例2に従って算出した前記アッセイのROCプロットである。 3個のプロット図である。左側は、実施例2に従い表22に示す定量アッセイによる、配列番号38(LMX1A)の分析(アッセイ3)を示す2本の二値分布曲線であり、結果を表24に示す。Y軸は、メチル化レベルがX軸に示した測定値より大きい分析試料の割合を示す。右側は、実施例2に従って算出した前記アッセイのROCプロットである。 2個のプロット図である。左側は、実施例2に従い表22に示す定量アッセイによる、配列番号13(MSF)の分析(アッセイ2)を示す二値分布曲線であり、結果を表24に示す。Y軸は、メチル化レベルがX軸に示した測定値より大きい分析試料の割合を示す。右側は、実施例2に従って算出した前記アッセイのROCプロットである。 3個のプロット図である。左側は、実施例2に従い表22に示す定量アッセイによる、配列番号104(CCND2)の分析(アッセイ4)を示す2本の二値分布曲線であり、結果を表24に示す。Y軸は、メチル化レベルがX軸に示した測定値より大きい分析試料の割合を示す。右側は、実施例2に従って算出した前記アッセイのROCプロットである。 3個のプロット図である。左側は、実施例2に従い表22に示す定量アッセイによる、配列番号77(FABP3)の分析(アッセイ1‐5)を示す2本の二値分布曲線であり、結果を表24に示す。Y軸は、メチル化レベルがX軸に示した測定値より大きい分析試料の割合を示す。右側は、実施例2に従って算出した前記アッセイのROCプロットである。 3個のプロット図である。左側は、実施例2に従い表22に示す定量アッセイによる、配列番号20(PRDM6)の分析(アッセイo)を示す2本の二値分布曲線であり、結果を表24に示す。Y軸は、メチル化レベルがX軸に示した測定値より大きい分析試料の割合を示す。右側は、実施例2に従って算出した前記アッセイのROCプロットである。 実施例1によるマイクロアレイ分析の結果のグラフである。前記の図のそれぞれは、重要なオリゴマーのメチル化レベルのマトリックスを表し、各遺伝子またはゲノム配列に属しているオリゴマーは一つの分離したブロックに分類する。各オリゴマーの配列番号はマトリックスの左手側に示し、マトリックスの右手側には、各個人の遺伝子またはゲノム配列に属しているオリゴマーのFDR修正多変量P値を示す。メチル化レベルは、マトリックスの右手側のスケールに示すように、全メチル化(+2)を表す黒色から全非メチル化(‐2)を表す白色まで各マトリックスの四角のカラーによって示される。マトリックスの各垂直線は一試料を表し、試料の種類はマトリックス上部に示す。 図19と同じ 図19と同じ 図19と同じ 図19と同じ 図19と同じ 図19と同じ 図19と同じ 図19と同じ 図19と同じ 図19と同じ 図19と同じ 図19と同じ 図19と同じ 図19と同じ 図19と同じ 図19と同じ 図19と同じ 図19と同じ 図19と同じ 図19と同じ 図19と同じ 図19と同じ 図19と同じ 図19と同じ 図19と同じ 図19と同じ 図19と同じ 図19と同じ 図19と同じ 図19と同じ 図19と同じ 図19と同じ 図19と同じ 図19と同じ 図19と同じ 図19と同じ 図19と同じ 図19と同じ 図19と同じ 図19と同じ 図19と同じ 図19と同じ 図19と同じ 図19と同じ 図19と同じ 図19と同じ 図19と同じ 図19と同じ 図19と同じ 図19と同じ 図19と同じ 図19と同じ 図19と同じ 図19と同じ 図19と同じ 図19と同じ 図19と同じ 図19と同じ 図19と同じ















































































































































































































































































































































































































Claims (35)

  1. 対象中の乳房細胞増殖性疾患の検出方法、またはその疾患間で検出区別する方法であって、SEQ ID NO: 1, SEQ ID NO: 2, SEQ ID NO: 3, SEQ ID NO: 4, SEQ ID NO: 5, SEQ ID NO: 6, SEQ ID NO: 7, SEQ ID NO: 8, SEQ ID NO: 9, PROSTAGLANDIN E2 RECEPTOR, EP4 SUBTYPE (PROSTANOID EP4 RECEPTOR) (PGE RECEPTOR, EP4 SUBTYPE), ORPHAN NUCLEAR RECEPTOR NR5A2 (ALPHA-1-FETOPROTEIN TRANSCRIPTION FACTOR) (HEPATOCYTIC TRANSCRIPTION FACTOR) (B1-BINDING FACTOR) (HB1F) (CYP7A PROMOTER BINDING FACTOR), LIM DOMAIN KINASE 1, MSF, SEQ ID NO: 14, SEQ ID NO: 15, SEQ ID NO: 16, SEQ ID NO: 17, SEQ ID NO: 18, SEQ ID NO: 19, PRDM6, RAP2B, NR2E1, PCDH7, DKK3, RTTN, SEQ ID NO: 26, GIRK2, SEQ ID NO: 28, SEQ ID NO: 29, ARL7, SEQ ID NO: 31, THH, SNAP25, HOXB13, SEQ ID NO: 35, SEQ ID NO: 36, MGC10561, LMX1A, SENP3, GS1, TITF1, SEQ ID NO: 42, DDX51, Q8NAN2, SEQ ID NO: 45, SEQ ID NO: 46, O60279, SEQ ID NO: 48, KOX7, BCL11B, SEQ ID NO: 51, MGC34831, COL5A1, SEQ ID NO: 54, PDLIM1, BRCA2, CDKN2A, EYA4, GSTP1, SYK, AR, PLAU, LEF1, ALX4, APC, BRCA1, CDKN1A, SERPINB5, SFN, CDH13, CASP8, PRSS8, SNCG, IGSF4, ESR1, FHIT, FABP3, HOXA5, CDH1, TP53, THBS1, APAF1, PGR, TMS1/ASC, HIC1, TP73, CLDN7, RARB, MLH1, RASSF1A, ESR2, TERT, TGFBR2, IGFBP7, LOT1, S100A7, ARH1/NOEY2, DAPK1, IL6, TWIST, MCT1, SASH1, TIMP3, CCND2, SOD2, THRB, NME1, RARA, STAT1, TPM1, GJB2, SLIT2, HS3ST2, PRDM2, SCGB3A1, SLC19A1, SEQ ID NO: 117, GPC3からなる群から選択される少なくとも一個の遺伝子または配列の発現を定量すること、および乳房細胞増殖性疾患の有無、またはサブクラスからの判定を含む方法。
  2. 乳癌の有無を判定する方法であって、遺伝子または配列が、APC, ARH1/NOEY2, BRCA2, CCND2, CDKN1A, CDKN2A, SEQ ID NO: 9, DAPK1, SEQ ID NO: 2, EYA4, FHIT, GSTP1, HIC1, IGFBP7, MLH1, PGR, SERPINB5, RARB, SFN, SOD2, TGFBR2, THRB, TIMP3, TP73, NME1, CDH13, THBS1, TMS1/ASC, ESR1, IL6, APAF1, CASP8, SYK, HOXA5, FABP3, RASSF1A, SEQ ID NO: 3, RARA, TWIST, ESR2, PLAU, STAT1, SEQ ID NO: 4, BRCA1, LOT1, PRSS8, SNCG, TPM1, GPC3, CLDN7, SLC19A1, GJB2, SLIT2, IGSF4, MCT1, HS3ST2, PRDM2, ALX4, SEQ ID NO: 5, SEQ ID NO: 6, SEQ ID NO: 7, SEQ ID NO: 8, SCGB3A1, SEQ ID NO: 1, PROSTAGLANDIN E2 RECEPTOR, EP4 SUBTYPE (PROSTANOID EP4 RECEPTOR) (PGE RECEPTOR, EP4 SUBTYPE), ORPHAN NUCLEAR RECEPTOR NR5A2 (ALPHA-1-FETOPROTEIN TRANSCRIPTION FACTOR) (HEPATOCYTIC TRANSCRIPTION FACTOR) (B1-BINDING FACTOR) (HB1F) (CYP7A PROMOTER BINDING FACTOR), LIM DOMAIN KINASE 1, SASH1, S100A7, BCL11B, SEQ ID NO: 51, MGC34831, SEQ ID NO: 54, PDLIM1, MSF, SEQ ID NO: 14, SEQ ID NO: 15, SEQ ID NO: 16, SEQ ID NO: 17, SEQ ID NO: 18, SEQ ID NO: 19, PRDM6, RAP2B, NR2E1, PCDH7, DKK3, RTTN, SNAP25, SEQ ID NO: 26, GIRK2, SEQ ID NO: 28, SEQ ID NO: 29, ARL7, SEQ ID NO: 31, THH, HOXB13, SEQ ID NO: 35, MGC10561, LMX1A, SENP3, GS1, TITF1, SEQ ID NO: 42, DDX51, SEQ ID NO: 117 , SEQ ID NO: 45, SEQ ID NO: 46, O60279, SEQ ID NO: 48からなる群から選択される少なくとも一個の遺伝子または配列の少なくとも16個の近接するヌクレオチドの配列を含むか、またはストリンジェント条件下で該配列とハイブリッド形成する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記遺伝子または配列が、PRDM2, PLAU, GSTP1, SLIT2, CCND2, HOXA5, RASSF1A, HS3ST2, ARH1/NOEY2, SCGB3A1, LIMK-1, SEQ ID NO: 6, SEQ ID NO: 3, SEQ ID NO: 18, SEQ ID NO: 7, SEQ ID NO: 41, SEQ ID NO: 22, SEQ ID NO: 46, SEQ ID NO: 13, SEQ ID NO: 31からなる群から選択される少なくとも一個の遺伝子または配列の少なくとも16個の近接するヌクレオチドの配列を含むか、またはストリンジェント条件下で該配列とハイブリッド形成する、請求項2に記載の方法。
  4. 前記乳房細胞増殖性疾患が他の癌と区別される乳癌であり、かつ前記遺伝子または配列が、ARH1/NOEY2, CCND2, CDKN1A, CDKN2A, DAPK1, SEQ ID NO: 2, EYA4, FHIT, GSTP1, HIC1, IGFBP7, SERPINB5, TERT, TGFBR2, THRB, TIMP3, TP73, NME1, CDH13, THBS1, TMS1/ASC, IL6, APAF1, SYK, HOXA5, FABP3, RASSF1A, SEQ ID NO: 3, TWIST, ESR2, PLAU, STAT1, SEQ ID NO: 4, LOT1, GPC3, CLDN7, GJB2, SLIT2, IGSF4, MCT1, PRDM2, ALX4, SEQ ID NO: 5, SEQ ID NO: 6, SEQ ID NO: 8, SCGB3A1, SEQ ID NO: 1, PROSTAGLANDIN E2 RECEPTOR, EP4 SUBTYPE (PROSTANOID EP4 RECEPTOR) (PGE RECEPTOR, EP4 SUBTYPE), LIM DOMAIN KINASE 1, MGC34831, SEQ ID NO: 54, MSF, SEQ ID NO: 16, SEQ ID NO: 17, SEQ ID NO: 18, SEQ ID NO: 19, PRDM6, NR2E1, PCDH7, RTTN, SNAP25, SEQ ID NO: 26, SEQ ID NO: 28, ARL7, SEQ ID NO: 31, THH, HOXB13, SEQ ID NO: 35, MGC10561, LMX1A, SENP3, TITF1, SEQ ID NO: 42, DDX51, SEQ ID NO: 45, O60279, SEQ ID NO: 48からなる群から選択される少なくとも一個の遺伝子または配列の少なくとも16個の近接するヌクレオチドの配列を含むか、またはストリンジェント条件下で該配列とハイブリッド形成する、請求項1に記載の方法。
  5. 前記遺伝子または配列が、PRDM2, GSTP1, ALX4, HOXA5, PLAU, RASSF1A, IGSF4, SLIT2, DAPK1, CDKN1A, SEQ ID NO: 38, SEQ ID NO: 35, LIMK-1, SEQ ID NO: 39, SEQ ID NO: 10, SEQ ID NO: 26, SEQ ID NO: 8, SEQ ID NO: 22, SEQ ID NO: 18, SEQ ID NO: 47からなる群から選択される少なくとも一個の遺伝子または配列の少なくとも16個の近接するヌクレオチドの配列を含むか、またはストリンジェント条件下で該配列とハイブリッド形成する、請求項4に記載の方法。
  6. 乳癌の有無を血液または血液成分のバックグラウンドで判定する方法であって、前記遺伝子または配列が、APC, ARH1/NOEY2, CCND2, CDH1, CDKN1A, CDKN2A, SEQ ID NO: 9, DAPK1, SEQ ID NO: 2, EYA4, FHIT, GSTP1, HIC1, IGFBP7, PGR, SERPINB5, RARB, SFN, SOD2, TERT, TGFBR2, THRB, TIMP3, NME1, CDH13, THBS1, TMS1/ASC, ESR1, IL6, APAF1, CASP8, SYK, HOXA5, FABP3, RASSF1A, SEQ ID NO: 3, TWIST, ESR2, PLAU, STAT1, SEQ ID NO: 4, BRCA1, LOT1, PRSS8, SNCG, GPC3, CLDN7, SLC19A1, GJB2, SLIT2, IGSF4, MCT1, HS3ST2, PRDM2, ALX4, SEQ ID NO: 5, SEQ ID NO: 6, SEQ ID NO: 7, SEQ ID NO: 8, SCGB3A1, SEQ ID NO: 1, PROSTAGLANDIN E2 RECEPTOR, EP4 SUBTYPE (PROSTANOID EP4 RECEPTOR) (PGE RECEPTOR, EP4 SUBTYPE), ORPHAN NUCLEAR RECEPTOR NR5A2 (ALPHA-1-FETOPROTEIN TRANSCRIPTION FACTOR) (HEPATOCYTIC TRANSCRIPTION FACTOR) (B1-BINDING FACTOR) (HB1F) (CYP7A PROMOTER BINDING FACTOR), LIM DOMAIN KINASE 1, SASH1, S100A7, BCL11B, SEQ ID NO: 51, MGC34831, SEQ ID NO: 54, PDLIM1, MSF, SEQ ID NO: 14, SEQ ID NO: 15, SEQ ID NO: 16, SEQ ID NO: 17, SEQ ID NO: 18, SEQ ID NO: 19, PRDM6, RAP2B, NR2E1, PCDH7, DKK3, RTTN, SNAP25, SEQ ID NO: 26, GIRK2, SEQ ID NO: 28, SEQ ID NO: 29, ARL7, SEQ ID NO: 31, THH, HOXB13, SEQ ID NO: 35, SEQ ID NO: 36, MGC10561, LMX1A, SENP3, GS1, TITF1, SEQ ID NO: 42, DDX51, SEQ ID NO: 117 , SEQ ID NO: 46, O60279, SEQ ID NO: 48からなる群から選択される少なくとも一個の遺伝子または配列の少なくとも16個の近接するヌクレオチドの配列を含むか、またはストリンジェント条件下で該配列とハイブリッド形成する、請求項1に記載の方法。
  7. 前記遺伝子または配列が、FABP3, RASSF1A, MSF, PRDM6, LMX1A, SEQ ID NO: 4 , SCGB3A1, SLIT2, NR2E1, EYA4, PRDM2, SERPINB5, TWIST, STAT1, ALX4, IGFBP7, DAPK1, THBS1, PLAU, SEQ ID NO: 20, SEQ ID NO: 38, SEQ ID NO: 8, SEQ ID NO: 37, SEQ ID NO: 10, SEQ ID NO: 35, SEQ ID NO: 47, SEQ ID NO: 6, LIMK-1, SEQ ID NO: 46からなる群から選択される少なくとも一個の遺伝子または配列の少なくとも16個の近接するヌクレオチドの配列を含むか、またはストリンジェント条件下で該配列とハイブリッド形成する、請求項6に記載の方法。
  8. 非浸潤性乳管癌が健康な乳房組織または良性乳房細胞増殖性疾患と区別され、かつ前記遺伝子または配列が、APC, ARH1/NOEY2, CCND2, CDKN1A, CDKN2A, SEQ ID NO: 9, SEQ ID NO: 2, EYA4, FHIT, GSTP1, HIC1, IGFBP7, MLH1, PGR, SERPINB5, RARB, SOD2, TERT, TGFBR2, THRB, TIMP3, TP73, CDH13, THBS1, TMS1/ASC, ESR1, APAF1, CASP8, SYK, HOXA5, FABP3, RASSF1A, SEQ ID NO: 3, RARA, TWIST, ESR2, PLAU, SEQ ID NO: 4, SNCG, SLC19A1, GJB2, SLIT2, IGSF4, MCT1, HS3ST2, PRDM2, SEQ ID NO: 6, SEQ ID NO: 7, SEQ ID NO: 8, SCGB3A1, PROSTAGLANDIN E2 RECEPTOR, EP4 SUBTYPE (PROSTANOID EP4 RECEPTOR) (PGE RECEPTOR, EP4 SUBTYPE), ORPHAN NUCLEAR RECEPTOR NR5A2 (ALPHA-1-FETOPROTEIN TRANSCRIPTION FACTOR) (HEPATOCYTIC TRANSCRIPTION FACTOR) (B1-BINDING FACTOR) (HB1F) (CYP7A PROMOTER BINDING FACTOR), LIM DOMAIN KINASE 1, SASH1, S100A7, BCL11B, SEQ ID NO: 51, MGC34831, SEQ ID NO: 54, PDLIM1, MSF, SEQ ID NO: 14, SEQ ID NO: 16, SEQ ID NO: 17, SEQ ID NO: 18, SEQ ID NO: 19, NR2E1, PCDH7, DKK3, RTTN, SNAP25, GIRK2, SEQ ID NO: 28, SEQ ID NO: 29, ARL7, SEQ ID NO: 31, THH, HOXB13, SEQ ID NO: 36, LMX1A, SENP3, TITF1, SEQ ID NO: 42, DDX51, SEQ ID NO: 117 , SEQ ID NO: 46, O60279, SEQ ID NO: 48からなる群から選択される少なくとも一個の遺伝子または配列の少なくとも16個の近接するヌクレオチドの配列を含むか、またはストリンジェント条件下で該配列とハイブリッド形成する、請求項1に記載の方法。
  9. 前記遺伝子または配列が、HS3ST2, SLIT2, RASSF1A, GSTP1, GJB2, IGFBP7, CDH13, ARH1/NOEY2, SCGB3A1, FHIT, SEQ ID NO: 27, LIMK-1, SEQ ID NO: 46, SEQ ID NO: 3, SEQ ID NO: 117, SEQ ID NO: 48, SEQ ID NO: 41, SEQ ID NO: 4, SEQ ID NO: 6, SEQ ID NO: 24からなる群から選択される少なくとも一個の遺伝子または配列の少なくとも16個の近接するヌクレオチドの配列を含むか、またはストリンジェント条件下で該配列とハイブリッド形成する、請求項8に記載の方法。
  10. 乳癌が健康な乳房組織または良性乳房細胞増殖性疾患と区別され、かつ前記遺伝子または配列が、ARH1/NOEY2, CCND2, CDKN1A, CDKN2A, SEQ ID NO: 9, DAPK1, SEQ ID NO: 2, EYA4, FHIT, GSTP1, HIC1, IGFBP7, SERPINB5, TERT, TGFBR2, THRB, TIMP3, TP73, NME1, CDH13, THBS1, TMS1/ASC, IL6, APAF1, SYK, HOXA5, FABP3, RASSF1A, SEQ ID NO: 3, TWIST, ESR2, PLAU, STAT1, SEQ ID NO: 4, LOT1, GPC3, CLDN7, GJB2, SLIT2, IGSF4, MCT1, PRDM2, ALX4, SEQ ID NO: 5, SEQ ID NO: 6, SEQ ID NO: 7, SEQ ID NO: 8, SCGB3A1, SEQ ID NO: 1, PROSTAGLANDIN E2 RECEPTOR, EP4 SUBTYPE (PROSTANOID EP4 RECEPTOR) (PGE RECEPTOR, EP4 SUBTYPE), ORPHAN NUCLEAR RECEPTOR NR5A2 (ALPHA-1-FETOPROTEIN TRANSCRIPTION FACTOR) (HEPATOCYTIC TRANSCRIPTION FACTOR) (B1-BINDING FACTOR) (HB1F) (CYP7A PROMOTER BINDING FACTOR), LIM DOMAIN KINASE 1, BCL11B, SEQ ID NO: 51, MGC34831, SEQ ID NO: 54, PDLIM1, MSF, SEQ ID NO: 14, SEQ ID NO: 16, SEQ ID NO: 17, SEQ ID NO: 18, SEQ ID NO: 19, PRDM6, NR2E1, PCDH7, DKK3, RTTN, SNAP25, SEQ ID NO: 26, GIRK2, SEQ ID NO: 28, SEQ ID NO: 29, ARL7, SEQ ID NO: 31, THH, HOXB13, SEQ ID NO: 35, SEQ ID NO: 36, MGC10561, LMX1A, SENP3, GS1, TITF1, SEQ ID NO: 42, DDX51, SEQ ID NO: 117 , SEQ ID NO: 45, SEQ ID NO: 46, O60279, SEQ ID NO: 48からなる群から選択される少なくとも一個の遺伝子または配列の少なくとも16個の近接するヌクレオチドの配列を含むか、またはストリンジェント条件下で該配列とハイブリッド形成する、請求項1に記載の方法。
  11. 前記遺伝子または配列が、SLIT2, HS3ST2, HOXA5, ARH1/NOEY2, IGFBP7, PLAU, CDH13, TIMP3, CCND2, GSTP1, SEQ ID NO: 117, LIMK-1, SEQ ID NO: 46, SEQ ID NO: 6, SEQ ID NO: 7, SEQ ID NO: 3, SEQ ID NO: 41,SEQ ID NO: 27,SEQ ID NO: 31, SEQ ID NO: 4からなる群から選択される少なくとも一個の遺伝子または配列の少なくとも16個の近接するヌクレオチドの配列を含むか、またはストリンジェント条件下で該配列とハイブリッド形成する、請求項10に記載の方法。
  12. 前記発現が、CpGのメチル化を分析することによって定量される、請求項1〜11のいずれかに記載の方法。
  13. 対象から得た生物試料から単離したゲノムDNAと、該標的核酸の一つまたは複数の中のメチル化CpGジヌクレオチドと非メチル化CpGジヌクレオチドを区別する少なくとも一種の試薬または一連の試薬を接触させることを含む、請求項12に記載の方法。
  14. i)対象から対象のゲノムDNAを有する生物試料を得ること
    ii)該ゲノムDNAまたはそのフラグメントと、メチル化CpGジヌクレオチド配列と非メチル化CpGジヌクレオチド配列を区別するための一試薬または複数の試薬とを接触させること
    iii)その配列が、配列番号493〜配列番号964およびそれらに相補的な配列からなる群から選択される塩基配列の少なくとも16塩基対長のセグメントと逆相補的であるか、同一であるか、または該配列とストリンジェントまたは高度にストリンジェント条件下でハイブリッド形成する少なくとも一個のプライマー対によって、該DNAの少なくとも一個の標的配列を増幅すること
    iv)少なくとも部分的に前記区別に基づいて、少なくとも一個の標的CpGジヌクレオチド配列のメチル化状態、あるいは複数の標的CpGジヌクレオチド配列の平均的メチル化状態を反映する平均または値を定量し、乳房細胞増殖性疾患を検出し、またはその疾患間で検出区別することによって少なくとも部分的に与えられる、請求項13に記載の方法。
  15. ii)において、重亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、二亜硫酸塩、およびそれらの組合せからなる群から選択される試薬の使用を含む、請求項14の方法。
  16. 前記生物試料が、乳頭吸引液、リンパ液、乳管洗浄液、極細針吸引物、血漿、血清、全血、単離した血液細胞、血液から単離した細胞からなる群から選択される、請求項14または15のいずれかの方法。
  17. 配列番号493〜配列番号964からなる群から選択される配列に相補的であり、または中程度にストリンジェントまたはストリンジェント条件下で該配列とハイブリッド形成する少なくとも9ヌクレオチド長の隣接配列をいずれの場合にも含む、少なくとも一個の核酸分子またはペプチド核酸(PNA)分子の使用を含む、請求項14〜16のいずれかの方法。
  18. 前記隣接配列が、少なくとも一個のCpG、TpG、またはCpAジヌクレオチド配列を含む、請求項17の方法。
  19. 少なくとも2個のそのような核酸分子またはペプチド核酸(PNA)分子の使用が含まれる、請求項18の方法。
  20. iii)において、その増幅酵素として耐熱性DNAポリメラーゼの使用、5'‐3'エクソヌクレアーゼ活性を欠損しているポリメラーゼの使用、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)の使用、検出可能な標識を有する増幅核酸分子の生成、およびそれらの組合せからなる群から選択される少なくとも一つの方法の使用を含む、請求項14〜19のいずれかに記載の方法。
  21. 前記プライマーが、メチル化特異的プライマーである、請求項14〜19のいずれかに記載の方法。
  22. iii)において、配列番号493〜配列番号964からなる群から選択される配列およびその相補鎖に相補的であり、または中程度にストリンジェントまたはストリンジェント条件下で該配列とハイブリッド形成する少なくとも9ヌクレオチド長の隣接配列をいずれの場合にも含む、少なくとも一個の核酸分子またはペプチド核酸分子の使用がさらに含まれる方法であって、該核酸分子またはペプチド核酸分子が、それとハイブリッド形成する核酸の増幅を抑制する、請求項14〜19のいずれかに記載の方法。
  23. iv)において、配列番号493〜配列番号964からなる群から選択される配列およびその相補鎖に相補的であり、または中程度にストリンジェントまたはストリンジェント条件下で該配列とハイブリッド形成する少なくとも9ヌクレオチド長の隣接配列をいずれの場合にも含む少なくとも一個の核酸分子またはペプチド核酸分子のハイブリッド形成を含む、請求項14〜22のいずれかに記載の方法。
  24. 少なくとも一個のそのようなハイブリッド形成する核酸分子またはペプチド核酸分子が固相に結合されている、請求項23の方法。
  25. 少なくとも一個のヌクレオチド塩基によって、少なくとも一個のそのようなハイブリッド形成した核酸分子を伸長することをさらに含む、請求項24の方法。
  26. iv)の定量において、増幅物の配列決定を含む、請求項14の方法。
  27. 配列番号1〜配列番号118に由来する処理した核酸であって、該処理が、そのゲノムDNA配列の少なくとも一個の非メチル化シトシン塩基を、ウラシルまたはハイブリッド形成の点でシトシンと検出可能に異なる別の塩基に転換するのに適している核酸。
  28. 配列番号493〜配列番号964およびそれらに相補的な配列からなる群から選択される処理したゲノムDNA配列の少なくとも16個の近接するヌクレオチドを含む核酸であって、該処理が、そのゲノムDNA配列の少なくとも一個の非メチル化シトシン塩基を、ウラシルまたはハイブリッド形成の点でシトシンと検出可能に異なる別の塩基に転換するのに適している核酸。
  29. 前記近接する塩基配列が、少なくとも一個のCpG、TpG、またはCpAジヌクレオチド配列を含む、請求項27および28の核酸。
  30. その処理が、重亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、二亜硫酸塩、およびそれらの組合せからなる群から選択される試薬の使用を含む、請求項27〜29のいずれかの核酸。
  31. 配列番号493〜配列番号964からなる群から選択される処理したゲノムDNA配列に相補的であり、または中程度にストリンジェントまたはストリンジェント条件下で該配列とハイブリッド形成する少なくとも9個の近接するヌクレオチド配列を含むオリゴマー。
  32. 少なくとも一個のCpG、CpA、またはTpGジヌクレオチドを含む、請求項31のオリゴマー。
  33. いずれの場合にも、請求項31または32のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチドを少なくとも2つ含むオリゴマーのセット。
  34. 対象の乳房細胞増殖性疾患を検出し、またはその疾患間で検出区別するのに有用なキットであって、
    ‐ 重亜硫酸塩試薬またはメチル化感受性制限酵素の少なくとも一種、および
    ‐ 配列番号493〜配列番号964からなる群から選択される配列およびその相補鎖に相補的であり、または中程度にストリンジェントまたはストリンジェント条件下で該配列とハイブリッド形成する少なくとも9個のヌクレオチドの隣接配列をいずれの場合にも含む少なくとも一個の核酸分子またはペプチド核酸分子
    を含むキット。
  35. MS‐SNuPE法、MSP、MethyLight法、HeavyMethyl法、核酸の配列決定、およびそれらの組合せからなる群から選択されるメチル化アッセイを実施するための標準試薬をさらに含む、請求項34のキット。
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