JP2013525721A - セラミックで内張りされている溝型誘導子 - Google Patents

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Abstract

溝型誘導電気炉の通路誘導子が開示されている。溝型誘導子は、溶融金属が溝型誘導子を通って流れる為の溝を規定している溝内張りを備えている。溝内張りは、入口及び溶融金属の為の出口、そして、溝内張りを溝型誘導子路の鍋の耐熱材料内張りに設置する為のフランジを備えている。溝内張りは溝中の溶融金属による化学的攻撃に対し抵抗するセラミック材料から形成されていて、これにより、溝型誘導電気炉の使用中における溶融金属と溝型誘導子との間の直接接触が(フランジを含んでいる)溝内張りとの接触にのみ限定され、そして、溶融金属は溝型誘導子の他の部位とは接触しない。
【選択図】 図1

Description

この発明は、溝型誘導電気炉(channel induction furnace)の溝型誘導子(channel inductor)に関係している。
詳細には、この発明は、溝型誘導子の溝内張り(channel liner)に関係している。
この発明はまた、溝型誘導電気炉に関係している。
溝型誘導電気炉は、金属(その用語は金属合金を含む)を溶融し、そして、金属を溶融した状態に維持する、為の工業において使用されている。例えば、溝型誘導電気炉は、アルミニウム/亜鉛−含有合金を含む、亜鉛−含有合金及びアルミニウム−含有合金を溶融し、そして、これらの合金を溶融状態に維持する、為に、鍍金(galvanising)及び鋳物(foundry)工業において使用されている。
知られている溝型誘導電気炉は、(a)鋼製外殻(steel shell),(b)外殻の内側の、アルミノシリケート(aluminosilicate)の如き耐熱材料の内張り,(c)耐熱材で内張りされている外殻により規定されている溶融金属の槽(bath)を含む為の鍋(pot),そして(d)外殻に連結されていて、耐熱材で内張りされている外殻を通って溝型誘導子中の入口まで延出している喉(throat)を介し鍋と流体連通している、金属を加熱する為の1つまたは1つ以上の溝型誘導子を備えている。
溝型誘導子は、(i)鋼製外殻(steel shell),(ii)アルミノシリケート(aluminosilicate)の如き耐熱材料の内張り(鋳造可能(castable)又は乾式−振動可能(dry-vibratable)耐火材の何れか),(iii)溝を通って鍋から流れ、そして鍋中に戻る溶融金属の為の通路を形成する、耐熱材で内張りされている外殻により規定されている溝(channel),そして(iv)電磁場を発生する電磁コイルを備えている。任意の所定時間に溝中の溶融金属は変圧器(transformer)の二次回路になり、電磁場により励起された電流により加熱され溶融を維持する。溝型誘導子は外殻上のボルト止め組立体である。内張りを形成している耐熱材料は、特定の機械的要求,耐熱要求,そしてアルミニウム及び/又は亜鉛による化学的攻撃に対する抵抗要求の或る範囲に適合するよう選択されている。これらの要求は、異なった材料性質を必要とする程度の要求と争い、そしてひいては耐熱材料の選択を妥協する傾向にある。
溝型誘導子は、亜鉛−含有及びアルミニウム−含有合金において制限された寿命を有しており、そして、典型的には以下の状態に陥る:
・加熱,乾燥,又は動作中の、特に溝型誘導子の中央平面に沿った、耐熱材料の割れ、そして、それに続く割れを拡大する割れ中への亜鉛及び/又はアルミニウム金属又は亜鉛蒸気の浸透、最終的には溝型誘導子からの金属の漏れという結果になる。
・さらには、アルミニウム−含有合金の場合には、アルミニウムによる耐熱材料中の二酸化珪素(SiO)の還元により、耐熱材料の容積における減少と耐熱材料の浸透及び/又はスポーリング(spalling)を伴う、アルミナ(Al)及び珪素(Si)の形成である。
典型的には、アルミニウム−含有合金における溝型誘導子の寿命は6〜24ケ月であり、金属被覆線遮断の為の主たる理由の1つである。
上の議論は、オーストラリア及び他の地域における共通の一般知識の供述になることが意図されていない。
この発明は、溝型誘導電気炉の溝型誘導子であって、溝型誘導子を通って流れる溶融金属の為の溝を規定している溝内張りを備えており、溝内張りは、溶融金属の為の入口及び出口そして溝内張りを溝型誘導子炉の鍋の耐熱材料内張りに設置する為のフランジを備えており、そして、溝内張りは溝中の溶融金属による化学的攻撃に対し抵抗するセラミック材料から形成されていて、これにより、溝型誘導電気炉の使用中における溶融金属と溝型誘導子との間の直接接触が(フランジを含んでいる)溝内張りのみとの接触に制限され、そして溶融金属は溝型誘導子の他の部位には接触しない、溝型誘導子を提供する。
用語「化学的攻撃(chemical attack)」は、ここでは、耐熱物酸化物(refractory oxides)の熱力学還元(thermodynamic reduction)(この場合では、炉中における、アルミニウムの如き、溶融金属との接触による)又は(亜鉛(Zn)又はアルミニウム(Al)又は亜鉛−アルミニウム合金の如き)溶融金属又は(亜鉛の如き)蒸気による耐熱物の浸透を意味していると理解される。
溝内張りの上述した構造は、溝型誘電子のその部位の為に要求されている性質の見地から最適になるよう夫々が選択される異なった材料から溝型誘導子の異なった部位が作られることを可能にする。
詳細には:
・溝内張りは、鍋中のアルミニウム及び/又は亜鉛含有の如き)溶融金属による攻撃に対し化学的に抵抗する材料から形成されることが出来る。
結果として、亜鉛−含有及びアルミニウム−含有合金の形態の溶融金属の場合においては、溝内張りの為の支持体を形成している耐熱材料中への内張りを通過した、亜鉛蒸気又は亜鉛−含有又はアルミニウム含有溶融金属の浸透の危険性が減少される。
・溝型誘導子の溝内張り支持体を形成していて、鋳造可能又は乾燥−振動可能(dry-vibratable)材料であることが出来る、耐熱材料を、溝内張りの結合性(integrity)が溝型誘導電気炉の加熱,乾燥,又は運転の間に損なわれないような熱絶縁材料特性及び機械的強度特性の為に最適にさせることが出来る。
溝内張りは単一要素ユニットとして形成されることが出来る。
溝内張りは如何なる適切な形状であることが出来る。
溝内張りは如何なる適切な材料から形成されていることが出来る。
溝内張りは、単一Uの形状である溝を伴っている細長いユニット(「単一ループ誘導子(single loop inductor)」)であることが出来る。より詳細には、溝は、溝の基礎から延出している2つの腕を備えていて良く、溝の一方の腕の端には溶融金属入口を、そして溝の他方の腕の端には溶融金属出口を伴っていて、これにより溶融金属は、一方の腕を通って基礎へと、そして基礎を通って他方の腕へと、そして他方の腕に沿い流れることが出来る。
溝内張りは、二重Uの形状である溝を伴っている細長いユニットであることが出来る。より詳細には、溝は、溝の基礎から延出している3つの腕を備えていて良く、溝の基礎はこれ等の腕を相互連結していて、溝の中央腕の端には溶融金属入口を、溝の外側の腕の端には溶融金属出口を伴っていて、これにより溶融金属は内側腕を通って基礎へと、そして基礎を外側で通って外側腕へと、そして外側腕に沿い流れることが出来る。
溝内張りは入口及び出口が形成されている上壁を有しており、前記設置の為のフランジが上壁から外に向かい延出していることが出来る。
溝内張りは上壁の輪郭から延出した側壁を備えており、前記設置の為のフランジが側壁の上縁から外に向かい延出していることが出来る。この構成は、出入場(vestibule)又はフォアベイ(forebay)を規定する。
溝内張りは、溶融金属に対する化学的抵抗の見地から如何なる適切なセラミック材料から形成されることが出来る。
溝内張りの為の支持体を備えており、支持体は耐熱材料を備えていて良い。
溝内張り支持体の耐熱材料は、溝型誘導子の為の最適な熱絶縁材料特性及び機械的強度特性を有するよう選択されることが出来る。
溝内張り支持体はさらに外側鋼製外殻を備えて良い。
この発明はまた、溝型誘導子の為の溝内張りであって、溝型誘導子を通って流れる溶融金属の為の溝を規定しており、溝内張りは、溶融金属の為の入口及び出口そして溝内張りを溝型誘導子炉の鍋の耐熱材料内張りに設置する為のフランジを備えており、そして、溝内張りは溝中の溶融金属による化学的攻撃に対し抵抗するセラミック材料から形成されていて、これにより、溝型誘導電気炉の使用中における溶融金属と溝型誘導子との間の直接接触が(フランジを含んでいる)溝内張りのみとの接触に制限され、そして溶融金属は溝型誘導子の他の部位には接触しない、溝内張りを提供する。
溝内張りは単一要素ユニットとして形成されることが出来る。
溝内張りは如何なる適切な形状であることが出来る。
溝内張りは如何なる適切な材料から形成されていることが出来る。
溝内張りは、単一Uの形状である溝を伴っている細長いユニットであることが出来、溝は、溝の基礎から延出している2つの腕を備えていて、溝の一方の腕の端には溶融金属入口を、そして溝の他方の腕の端には溶融金属出口を伴っていて、これにより溶融金属は、一方の腕を通って基礎へと、そして基礎を通って他方の腕へと、そして他方の腕に沿い流れることが出来る。
溝内張りは、二重Uの形状である溝を伴っている細長いユニットであることが出来、溝は、溝の基礎から延出している3つの腕を備えていて、溝の基礎はこれ等の腕を相互連結していて、そして、溝の中央腕の端には溶融金属入口を、溝の外側の腕の端には溶融金属出口を伴っていて、これにより溶融金属は内側腕を通って基礎へと、そして基礎を外側で通って外側腕へと、そして外側腕に沿い流れることが出来る。
溝内張りは入口及び出口が形成されている上壁を有しており、前記設置の為のフランジが上壁から外に向かい延出していることが出来る。
溝内張りは上壁の輪郭から延出した側壁を備えており、前記設置の為のフランジが側壁の上縁から外に向かい延出していることが出来る。この構成は、出入場(vestibule)又はフォアベイ(forebay)を規定する。
溝内張りは、溶融金属に対する化学的抵抗の見地から如何なる適切なセラミック材料から形成されることが出来る。
この発明はまた、
(a)鋼製外殻と、
(b)外殻の内側の耐熱材料の内張りと、
(c)耐熱材で内張りされている外殻により規定されている溶融金属の溜り(pool)を含む為の鍋と、そして
(d)外殻に連結されていて、外殻及び耐熱材の内張りを通って溝型誘導子中の入口まで延出している喉(throat)を介し鍋と流体連通している、上に記載されている、金属を加熱する為の溝型誘導子の1つまたは1つ以上と、
を備えている溝型誘導子炉を提供する。
この発明は添付の図面を参照した例により更に記載される。
図1は、この発明に従った溝型誘導子の一実施形態を含む、この発明に従った溝型誘導子炉の一実施形態の縦断面図である。 図2は、この発明に従った溝型誘導子の一実施形態の縦断面図である。
図1は、鋼ストリップ(steel strip)の為の金属被覆線(metal coating line)中における使用の為のアルミニウム/亜鉛合金を予溶融する為の溝型誘導子炉3の主要な構成要素の断面図である。
この発明は、この最終用途に限定されず、如何なる適切な溝型誘導電気炉の部位として、及び如何なる適切な最終用途適用の為に、使用されて良い。
図1中に示されている溝型誘導子炉3は、外側鋼製外殻27及びアルミノシリケート(aluminosilicate)の如き耐熱材料の内張り(inner lining)29を備えている。使用中に、鍋は、アルミニウム/亜鉛合金の槽(bath)を含む。炉3はまた、鋼製外殻27の正反対の側壁に連結されているとともに個々の喉(throat)33を介し槽と流体連通している2つの溝型誘導子31を含む。使用中に、溶融アルミニウム/亜鉛合金は、槽から溝型誘導子31中にそして溝型誘導子31を通って流れ、溝型誘導子31により加熱されている。
図2中の溝型誘導子33の図は、この発明に特に関係している誘導子の構成要素を示す為の縦断面図である。さらには、これ等の構成要素を出来る限り明確にする為に、誘導子33の電磁誘導コイルは、図中の開口1中には含まれていない。
溝型誘導子33は:
(a)溝内張り、数字5により全体的に指摘されている、そして
(b)溝内張りの為の支持体、
を備えている。
溝内張り5は、溶融アルミニウム/亜鉛合金及び亜鉛蒸気に関し化学的に抵抗する材料である材料から成型されている。溝内張り5は、上に記載された開口1及び溝型誘導子を通って流れる溶融アルミニウム/亜鉛合金の為の二重「U」形状の溝を規定している単一要素の細長いユニットである。溝は、基礎と、基礎から延出している3つの平行な腕9と、を備える。溝の中央腕の上端は溶融アルミニウム/亜鉛合金の為の入口15であり、そして、溝の両外側の上端は溶融アルミニウム/亜鉛合金の為の出口17である。溝の基礎は溝内張り5の基礎区域7により規定されていて、溝の複数の腕は溝内張り5の立ち上がり区域9により規定されている。これらの区域7,9は、薄い壁の中空区域である。溝内張り5は上壁11を有しており、そして溶融アルミニウム/亜鉛合金流れの為の入口15及び出口17が上壁11中に形成されている。溝内張り5はまた、上壁11の周縁の周りを延出した側壁21及び側壁21から外方に延出したフランジ19を備えている。上壁11及び側壁21は、出入場(vestibule)又はフォアベイ(forebay)を規定する。フランジ19は、溝内張り5を溝誘導子炉の鍋(pot)(示されていない)の鍋のど(pot throat)(示されていない)を規定している耐熱材料内張り(示されていない)に対し設置する為に設けられており、これにより溶融アルミニウム/亜鉛合金と溝型誘導子との間の直接接触が溝内張り5のみとの接触に限定されている。
溝内張り支持体は、外側鋼製外殻23及び耐熱材料の内張り25を備える。耐熱材料は、外殻23と溝内張り5との間の空間を満たす。溶融アルミニウム/亜鉛合金と溝型誘導子との間の接触は溝内張り5と接触することに限定されているので、耐熱材料は、化学的抵抗性質を考慮に入れることなく、溝誘導子の為の熱絶縁及び機械的強度の為に最適である耐熱材料から選択されることが出来る。
上に記載された溝型誘導子は、溝型誘導子の為の故障形態としての化学的攻撃及び割れを最小にする。
この発明の精神及び権利範囲から離れることなく上に記載されたこの発明の実施形態に対し多くの変形例を作成することが出来る。
一例として、この発明は図中に示されている溝型誘導子3の特定の形状に限定されることはない。
さらなる例として、この発明は、二重の「U」形状の溝内張り5に限定されることがなく、そしてまた一例として単一の「U」形状の溝内張り5に拡張することが出来る。
さらなる例として、この発明は、単一要素ユニットとして形成されている溝内張り5に限定されない。

Claims (8)

  1. 溝型誘導電気炉の溝型誘導子であって、溝型誘導子を通って流れる溶融金属の為の溝を規定している溝内張りを備えており、溝内張りは、溶融金属の為の入口及び出口そして溝内張りを溝型誘導子炉の鍋の耐熱材料内張りに設置する為のフランジを備えており、そして、溝内張りは溝中の溶融金属による化学的攻撃に対し抵抗するセラミック材料から形成されていて、これにより、溝型誘導電気炉の使用中における溶融金属と溝型誘導子との間の直接接触が(フランジを含んでいる)溝内張りのみとの接触に制限され、そして溶融金属は溝型誘導子の他の部位には接触しない、溝型誘導子。
  2. 溝内張りは、単一Uの形状である溝を伴っている細長いユニットである、請求項1中に規定されている溝型誘導子。
  3. 溝内張りは、二重Uの形状である溝を伴っている細長いユニットである、請求項1中に規定されている溝型誘導子。
  4. 溝内張りは入口及び出口が形成されている上壁を備えており、前記設置の為のフランジが上壁から外に向かい延出している、請求項1乃至3の何れか1項に規定されている溝型誘導子。
  5. 溝内張りは上壁の輪郭から延出した側壁を備えており、前記設置の為のフランジが側壁の上縁から外に向かい延出していて、それにより出入場又はフォアベイを規定している、請求項1中に規定されている溝型誘導子。
  6. 溝内張りの為の支持体を備えており、支持体は耐熱材料を備えている、請求項1乃至5の何れか1項中に規定されている溝型誘導子。
  7. 溝型誘導子の為の溝内張りであって、溝型誘導子を通って流れる溶融金属の為の溝を規定しており、溝内張りは、溶融金属の為の入口及び出口そして溝内張りを溝型誘導子炉の鍋の耐熱材料内張りに設置する為のフランジを備えており、そして、溝内張りは溝中の溶融金属による化学的攻撃に対し抵抗するセラミック材料から形成されていて、これにより、溝型誘導電気炉の使用中における溶融金属と溝型誘導子との間の直接接触が(フランジを含んでいる)溝内張りのみとの接触に制限され、そして溶融金属は溝型誘導子の他の部位には接触しない、溝内張り。
  8. (a)鋼製外殻と、
    (b)外殻の内側の耐熱材料の内張りと、
    (c)耐熱材で内張りされている外殻により規定されている溶融金属の溜りを含む為の鍋と、そして
    (d)外殻に連結されていて、外殻及び耐熱材の内張りを通って溝型誘導子中の入口まで延出している喉を介し鍋と流体連通している、請求項1乃至6の何れか1項に規定されている、金属を加熱する為の溝型誘導子の1つまたは1つ以上と、
    を備えている溝型誘導子炉。
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