JP2013514156A5 - - Google Patents

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診断又は治療処置においてリアルタイム解剖学的指針を提供するシステム及び方法
本願は、2010年12月15日に、米国を除くすべての国への出願の場合は米国国有法人であるEmory University、米国指定の出願の場合は米国の居住者であるShuming Nie、Aaron Mohs、及びMichael Manciniの名においてPCT国際特許出願として出願されている。
連邦政府による資金提供を受けた研究開発の記載
本発明は、米国国立衛生研究所及び米国立癌研究所により交付された助成番号NIH/NCI U54CA011933を受けて、政府支援を伴ってなされた。合衆国政府は、この助成により本発明に対して一定の権利を有する。
関連特許出願の相互参照
本願は、米国特許法第119(e)条に基づき、Shuming Nie、Aaron Mohs、及びMichael Manciniにより2009年12月15日に出願された「SYSTEM AND METHODS FOR INTRAOPERATIVELY PROVIDING ANATOMICAL GUIDANCE IN A SURICAL PROCEDURE」という名称の米国仮特許出願第61/286,519号明細書及びShuming Nie、Aaron Mohs、及びMichael Manciniにより2010年9月23日に出願された「A HANDHELD SPECTROSCOPIC DEVICE FOR IN VIVO AND INTRA−OPERATIVE TUMOR DETECTION:CONTRAST ENHANCEMENT,DETECTION SENSITIVITY,AND TISSUE PENETRATION」という名称の米国仮特許出願第61/385,613号明細書の利益を主張し、これら両開示を参照により本明細書に援用する。
特許、特許出願、及び様々な公開物を含み得るいくつかの参照が、本発明の説明において引用され考察される。そのような参照の引用及び/又は考察は単に、本発明の説明を明確にするために提供され、いかなるそのような参照も本明細書に記載の本発明に対する「先行技術」であることの承認ではない。本明細書に引用され考察されるすべての参照は、各参照がまるで個々に参照により援用されているかのような程度まで、参照により本明細書に援用される。表記に関して、以下、「[n]」は、参照リストに引用されるn番目の参照を表す。例えば、[4]は、参照リストに引用される4番目の参照、すなわち、Karakiewicz,P.I.等,Urology 2005,66,1245−1250を表す。
本発明は、一般的には、診断又は治療処置において術中に指針を提供するシステム及び方法に関する。
多くの形態のヒトの癌は、外科的切除、化学療法、及び/又は放射線により治療される。手術は、広範囲の腫瘍型に対して大きな延命効果を提供し、固形腫瘍を有する全患者の約45%を治す[1]。手術による患者の治療を成功させるためには、外科医は、手術時に、原発腫瘍、腫瘍細胞を含み得る流入領域リンパ節、及び隣接する小さな衛星結節を含む腫瘍全体を摘出しなければならない。統計データは、完全な切除が、略すべての固形腫瘍で患者生存の唯一の最も重要な予測因子であることを示している[2]。肺癌、乳癌、前立腺癌、結腸癌、及び膵臓癌では、完全な切除は、部分切除と比較して生存率が3〜5倍に向上する[3〜8]。コンピュータ断層撮影(CT)、ポジトロン放出断層撮影(PET)、及びハイブリッド技法(CT/PET等)の最近の進歩により、腫瘍検出及び外科計画が大きく向上した[9,10]が、これらのモダリティはリアルタイム術中支援を提供しない。術中磁気共鳴撮像(MRI)は、腫瘍の外科的切除を支援することができるが、時間がかかり、手術の長さ、麻酔時間、及び費用を大幅に増大させる[11]。術中超音波検査も、乳癌を検出する潜在性を示したが、5mm未満の塊の検出では限られた感度を有する[12]。これらの問題に直面して、細胞撮像、固有蛍光、及びラマン散乱に基づく光学技術が、腫瘍の検出及び診断に注目を集めている[13〜17]。特に、コラーゲン、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NADH)、及びフラビンアデニンジヌクレオチド(FAD)からの自己蛍光のレベルが、頭部及び首の癌の悪性度に関連付けられた[17−19]。化学的変化及び生化学的変化が、乳癌のマージン評価[15,20]及び日常業務的な骨盤内診察中の子宮頸部形成異常の非侵襲的検出[21]でレーザラマン分光法により測定される。細胞生化学の小さな変化は、蛍光又はラマン散乱を用いて測定可能な分光差に繋がる。しかし、腫瘍は分子構成及び細胞構成がかなり不均一であり[22]、悪性組織及び良性組織の生化学的差は、患者の生理学及び病理学の自然な変動を受ける[23]。したがって、自己蛍光及び固有ラマン測定は多くの場合、良性組織の許容できない偽陽性率及び悪性組織の許容できない偽陰性率に繋がる[24,25]。
組織散乱及び血液吸収により、光学的方法は比較的限られた侵入深度を有する[26,27]。しかし、術中用途の場合、病変は外科的に露出され、撮像装置の近傍に配置することができるため、光学照明及び検出にアクセス可能になる。外因性造影剤の使用における問題は、特に単分子抗体等のマクロ分子又はナノ粒子が使用される場合、固形腫瘍の深くに侵入することができない場合があることである[28〜30]。他方では、手術中に腫瘍マージンを検出する場合、造影剤が腫瘍周縁で検出され、深い侵入は必要ない。同様に、小さい残留腫瘍を検出する場合も、小さな腫瘍は、撮像及び治療薬の腫瘍侵入を制限する2つの要素である高い腫瘍内圧又は壊死/低酸素コアを有さないため、深い侵入は必要ない[28〜30]。
病理学により切除組織を処理して、マージンに癌の成長の兆候が残っていないことを確認することを待つ必要なく、切除された腫瘍組織のマージンがクリアであることの確認等により腫瘍が完全に切除されたか否かを判断するために、診断又は治療処置中に解剖学的指針及び高速病変を提供する必要がある。
したがって、当分野では従来、上記欠点及び不適当な点に対処する未対応の必要性がなお存在している。
一態様では、本発明は、診断又は治療処置において解剖学的指針を術中に提供するシステムに関する。一実施形態では、システムは、可視光線を生体の対象部位に放射するように構成された第1の光源と、近赤外線光線を対象部位に放射するように構成された第2の光源とを含む。システムは、第2の光源に光学的に結合されたハンドヘルドプローブも含み、ハンドヘルドプローブは、対象部位を照明するように、放射された近赤外線光線を送るように構成された光ファイバを含む。光ファイバは、第2の光源による照明に応答して、対象部位の標的組織内に導入された造影剤から散乱又は放射される光を収集するようにも構成される。第1の撮像装置もシステムに含まれる。第1の撮像装置は、ハンドヘルドプローブに光学的に結合され、収集された光を検出し、収集光データを含む対応する信号を生成するように構成される。ハンドヘルドプローブは、光ファイバを通して収集光を第1の撮像装置に送るようにさらに構成される。システムは第2の撮像装置をさらに含み、第2の撮像装置は、第1の光源による照明に応答して、対象部位から放射される可視光を検出し、可視光データを含む対応する信号を生成するように構成される。第3の撮像装置もシステムに含まれ、第3の撮像装置は、第2の光源による照明に応答して、対象部位から放射される第1の所定の波長を有する近赤外線光を検出するように構成されるとともに、第1の組の近赤外線光データを含む対応する信号を生成するようにも構成される。加えて、システムは第4の撮像装置を含み、第4の撮像装置は、第2の光源による照明に応答して、第1の所定の波長と異なる第2の所定の波長を有し、対象部位から放射される近赤外線光を検出するように構成されるとともに、第2の組の近赤外線光データを含む対応する信号を生成するようにも構成される。データの少なくとも1つの視覚表現を表示するディスプレイもシステムにさらに含まれる。システムはコントローラも含み、コントローラは、第1の光源、第2の光源、第1の撮像装置、第2の撮像装置、第3の撮像装置、第4の撮像装置、及びディスプレイのそれぞれと通信する。コントローラは、特定の機能をコンピュータに実行させるように動作可能な1つ又は複数のプログラマブルプロセッサを含み得る。この実施形態では、コントローラは、収集光データ、可視光データ、第1の組の近赤外線光データ、及び第2の組の近赤外線光データのそれぞれから対象部位の少なくとも1つのリアルタイムに統合された視覚表現を生成し、診断又は治療処置中の指針として、リアルタイム視覚表現をディスプレイに表示するようにプログラムされる。
一実施形態では、それぞれ、造影剤はラマンプローブ及び/又は蛍光プローブを含み、収集光データはラマンデータ及び/又は蛍光データを含む。この実施形態では、統合された視覚表現は、可視光データから生成される対象部位の広視野像と、広視野像内に画定され、生成される第1の組の近赤外線光データ及び生成される第2の組の近赤外線光データのうちの少なくとも一方から生成される対象部位のうちの選択された部位のレーザ励起像と、ラマンデータから生成されるラマン像及び/又は蛍光データから生成される蛍光像とを含む。ラマン像及び/又は蛍光像は、広視野像及びレーザ励起像内にレーザ励起像上のオーバーレイ像として画定される。
一実施形態では、第1の撮像装置は分光計を含み、第2の撮像装置、第3の撮像装置、及び第4の撮像装置のそれぞれはCCDカメラを含む。
別の態様では、本発明は、統合された明視野撮像と、近赤外線撮像と、ラマン撮像及び/又は蛍光撮像とを使用して、生体の対象部位内の標的組織を術中に評価する撮像システムに関する。一実施形態では、システムは、対象部位に可視光線を送る第1の光源と、対象部位に近赤外線光線を送る第2の光源とを含む。システムはラマン及び/又は蛍光撮像手段も含み、この手段は、第2の光源に光学的に結合され、対象部位の標的組織を照明するように近赤外線光を送り、標的組織に導入され、第2の光源により照明されるラマンプローブ及び/又は蛍光プローブからの散乱光及び/又は放射光を収集するハンドヘルドプローブを含む。システムは第1の撮像装置をさらに含み、第1の撮像装置は、ハンドヘルドプローブと通信し、収集光からラマンデータ及び/又は蛍光データを得る。この実施形態では、第1の撮像装置は分光計を含む。この実施形態によれば、明視野撮像手段もシステムに含まれる。明視野撮像手段は、光学ポートと、UV−NIRコンパクトレンズ及び第1の色収差補正レンズを含むシステムレンズと、銀鏡と、第1のダイクロイックミラー及び第2のダイクロイックミラーと、第1のショートパスフィルタ及び第2のショートパスフィルタと、減光フィルタと、バンドパスフィルタと、ロングパスフィルタと、第2の色収差補正レンズ、第3の色収差補正レンズ、及び第4の色収差補正レンズと、第1の光源による照明に応答して、対象部位から放射される可視光から可視光データを得る第2の撮像装置と、第2の光源による照明に応答して、対象部位から放射される第1の所定の波長を有する第1の組の近赤外線データを得る第3の撮像装置と、第2の光源による照明に応答して、第1の所定の波長と異なる第2の所定の波長を有し、対象部位から放射される第2の組の近赤外線データを得る第4の撮像装置とを含む。第2の撮像装置、第3の撮像装置、及び第4の撮像装置のそれぞれはCCDカメラを含む。
一実施形態では、光学ポート及び第1の撮像装置は間に、銀鏡と、第1のダイクロイックミラーと、第2のダイクロイックミラーと、第2の色収差補正レンズとを有する第1の光路を画定し、光学ポート及び第2の撮像装置が間に、銀鏡と、第1のダイクロイックミラーと、第2のダイクロイックミラーと、減光フィルタと、第3の色収差補正レンズとを含む第2の光路を画定する。光学ポート及び第3の撮像装置は間に、銀鏡と、第1のダイクロイックミラーと、ロングパスフィルタと、バンドパスフィルタと、第4の色収差補正レンズとを有する第3の光路を画定する。この実施形態によるシステムは、データの少なくとも1つの視覚表現を表示するディスプレイと、第1の光源、第2の光源、第1の撮像装置、第2の撮像装置、第3の撮像装置、第4の撮像装置、及びディスプレイのそれぞれと通信するコントローラとも含む。コントローラは、特定の機能をコンピュータに実行させるように動作可能な1つ又は複数のプログラマブルプロセッサを含み得る。この実施形態では、コントローラは、収集光データ、第1の組の近赤外線光データ、及び第2の組の近赤外線光データから対象部位の統合された視覚表現をリアルタイムで生成し、診断又は治療処置を実行するための指針を提供するようにプログラムされる。
一実施形態では、対象部位のリアルタイムに統合された視覚表現は、可視光データから生成される対象部位の広視野像と、第1の組の近赤外線光データ及び/又は第2の組の近赤外線光データから生成される広視野像内に画定される所定の部位のレーザ励起像と、レーザ励起像内に画定され、対応するラマンデータ及び/又は蛍光データから生成されるラマン像及び/又は蛍光像とを含む。ラマン像及び/又は蛍光像は、レーザ励起像上のオーバーレイ像である。
一実施形態では、対象部位の統合された視覚表現は、可視光データから生成される対象部位の広視野像と、第1の組の近赤外線光データ及び第2の組の近赤外線光データのうちの少なくとも一方から生成される広視野像内に画定される所定の部位のレーザ励起像と、ラマンデータ及び蛍光データのうちの対応する少なくとも一方から生成されるラマン像及び蛍光像のうちの少なくとも一方とを含む。レーザ励起像は、広視野像上のオーバーレイ像であり、対象部位内の近赤外線光線が送られる位置を表す。ラマンデータ及び/又は蛍光データは、事前定義される閾値レベルを超える場合、標的組織内の疾病を示す信号により表される。
さらに、ラマン像及び/又は蛍光像は、レーザ励起像上のカラーオーバーレイ像であり、事前定義される閾値レベルを超える信号のレベルを表す不透明度を有し、カラーオーバーレイ像の不透明度は、時間の経過に伴って低下し、レーザ励起像に相対して徐々に透明になる。
さらに別の態様では、本発明は、診断又は治療処置において解剖学的指針を術中に提供する方法に関する。一実施形態では、方法は、少なくとも1つの造影剤を、生体の対象部位にある標的組織に導入するステップと、第1の光源を使用して可視光線を対象部位に放射するステップとを含む。方法は、第2の光源を使用して近赤外線光線を対象部位に放射するステップと、第2の光源に光学的に結合されたハンドヘルドプローブの光ファイバを使用して、対象部位を照明するように放射された近赤外線光線を送るステップとも含む。加えて、方法は、ハンドヘルドプローブの光ファイバを使用して、第2の光源による照明に応答して、造影剤からの散乱光及び/又は放射光を収集するステップを含む。造影剤はラマンプローブ及び/又は蛍光プローブを含む。さらに、方法は、光ファイバに光学的に結合された第1の撮像装置を使用して、収集光を検出し、収集光データを含む対応する信号を生成するステップを含む。光ファイバは、第1の撮像装置に収集光を送るようにさらに構成される。方法は、第2の撮像装置を使用して、第1の光源による照明に応答して対象部位から放射される可視光を検出し、可視光データを含む対応する信号を生成するステップと、第3の撮像装置を使用して、第2の光源による照明に応答して対象部位から放射される、第1の所定の波長を有する近赤外線光を検出し、第1の組の近赤外線光データを含む対応する信号を生成するステップとも含む。さらに、方法は、第4の撮像装置を使用して、第1の所定の波長と異なる第2の所定の波長を有し、第2の光源による照明に応答して、対象部位から放射される近赤外線光を検出し、第2の組の近赤外線光データを含む対応する信号を生成するステップと、第1の撮像装置、第2の撮像装置、第3の撮像装置、及び第4の撮像装置のそれぞれと通信するコントローラを使用して、収集光データ、可視光データ、第1の組の近赤外線データ、及び第2の組の近赤外線データから対象部位の少なくとも1つのリアルタイムに統合された視覚表現を生成するステップとを含む。コントローラは、方法に従って動作ステップをコンピュータに実行させるように動作可能な1つ又は複数のプログラマブルプロセッサを含み得る。この実施形態では、方法は、コントローラと通信するディスプレイを使用して、外科処置中の指針としてコントローラにより生成されるリアルタイムに統合された視覚表現を表示するステップも含む。
一実施形態では、対象部位のリアルタイムに統合された視覚表現を生成するステップは、可視光データから生成される対象部位の広視野像を生成するステップと、第1の組の近赤外線光データ及び/又は第2の組の近赤外線光データから、広視野像内に画定される対象部位のうちの選択された部位のレーザ励起像を生成するステップと、広視野像及びレーザ励起像内に画定される収集光データからラマン像及び/又は蛍光像を生成するステップとを含む。ラマン像及び/又は蛍光像は、レーザ励起像上のオーバーレイ像である。
一実施形態では、第1の撮像装置は分光計を含み、第2の撮像装置、第3の撮像装置、及び第4の撮像装置のそれぞれはCCDカメラを含む。
さらに別の態様では、本発明は、コントローラにより実行されると、特定の機能をコンピュータに実行させるコンピュータ実行可能命令を記憶したコンピュータ可読媒体に関する。一実施形態では、コントローラは、コンピュータに、診断又は治療処置において解剖学的指針を術中に提供する機能を実行させるようにプログラムされる。コントローラは、1つ又は複数のプログラマブルプロセッサを含み得る。一実施形態では、機能は、コントローラと通信する第1の光源に、生体の対象部位に可視光線を放射させること、光ファイバに光学的に結合され、コントローラと通信する第2の光源に、光ファイバを通して対象部位に近赤外線光線を放射させること、及びハンドヘルドプローブの光ファイバに、第2の光源による照明に応答して、ラマンプローブから散乱する光及び/又は蛍光プローブから放射される光を収集させることを含む。ラマンプローブ及び/又は蛍光プローブは、対象部位の標的組織内に導入される。機能は、コントローラ及び光ファイバと通信する第1の撮像装置に収集光を検出させること、及び第1の撮像装置に、ラマンデータ及び/又は蛍光データを含む収集光から信号を生成させることも含む。
さらに、機能は、コントローラと通信する第2の撮像装置に、第1の光源による照明に応答して対象部位から放射される可視光を検出させること、第2の撮像装置に、可視光データを含む対応する信号を生成させること、コントローラと通信する第3の撮像装置に、第2の光源による照明に応答して対象部位から放射される、第1の所定の波長を有する近赤外線光を検出させること、及び第3の撮像装置に、第1の組の近赤外線光データを含む対応する信号を生成させることを含む。
加えて、機能は、コントローラと通信する第4の撮像装置に、第1の所定の波長と異なる第2の所定の波長を有し、第2の光源による照明に応答して対象部位から放射される近赤外線光を検出させること、及び第4の撮像装置に、第2の組の近赤外線光データを含む対応する信号を生成させることを含む。さらに、機能は、可視光データと、第1の組の近赤外線データと、第2の組の近赤外線データと、ラマンデータ及び/又は蛍光データとから、対象部位の少なくとも1つのリアルタイムに統合された視覚表現を生成すること、並びにコントローラと通信するディスプレイに、外科処置中の指針のために、生成されたリアルタイムに統合された視覚表現を表示させることを含む。
一実施形態では、対象部位のリアルタイムに統合された視覚表現を生成する機能は、可視光データから対象部位の広視野像を生成するステップと、第1の組の近赤外線光データ及び/又は第2の組の近赤外線光データから、広視野像内に画定される対象部位の選択された部位のレーザ励起像を生成するステップと、広視野像及びレーザ励起像内に画定されるラマンデータからラマン像及び/又は蛍光データからの蛍光像を生成するステップとを含む。
一実施形態では、ラマン像及び/又は蛍光像はレーザ励起像上のオーバーレイ像である。第1の撮像装置は分光計を含み、第2の撮像装置、第3の撮像装置、及び第4の撮像装置のそれぞれはCCDカメラを含む。
さらに別の態様では、本発明は、診断又は治療処置において切除すべき、生体の対象部位の標的組織内の疾病を術中に識別する方法に関する。一実施形態では、方法は、ラマンプローブ及び/又は蛍光プローブを、プローブが標的組織内に蓄積されるまで、対象部位内に導入するステップと、外科処置に向けて生体及び対象部位を準備するステップと、統合された明視野撮像、近赤外線撮像、及びラマン撮像及び/又は蛍光撮像に向けて撮像システムを初期化するステップとを含む。方法は、対象部位での診断又は治療処置を開始するステップと、撮像システムにより生成される対象部位及び標的組織の第1のリアルタイムに統合された視覚表現を使用して、疾病を有する標的組織の境界を識別するステップと、境界内の識別された疾病を有する標的組織の外科的切除を実行するステップとも含む。さらに、方法は、外科的切除の後、撮像システムにより生成される対象部位及び標的組織の表示される第2のリアルタイムに統合された視覚表現を使用して、境界内のあらゆる残留疾病標的組織を識別するステップと、任意の残留疾病標的組織が識別される場合、対象部位から疾病標的組織がなくなるまで、一連のさらなる外科的切除を、撮像システムにより生成されるリアルタイムに統合された視覚表現の各シリーズに対応する識別された残留疾病標的組織に対して実行するステップとを含む。
一実施形態では、撮像システムは、可視光線を生体の対象部位に放射するように構成された第1の光源と、近赤外線光線を対象部位に放射するように構成された第2の光源とを含む。システムは、第2の光源に光学的に結合されたハンドヘルドプローブも含み、ハンドヘルドプローブは、対象部位を照明するように、放射された近赤外線光線を送るように構成されるとともに、第2の光源による照明に応答して、対象部位の標的組織内に導入された造影剤から散乱又は放射される光を収集するように構成された光ファイバを備える。第1の撮像装置もシステムに含まれる。第1の撮像装置は、ハンドヘルドプローブに光学的に結合され、収集された光を検出し、収集光データを含む対応する信号を生成するように構成される。ハンドヘルドプローブは、光ファイバを通して収集光を第1の撮像装置に送るようにさらに構成される。システムは第2の撮像装置をさらに含み、第2の撮像装置は、第1の光源による照明に応答して、対象部位から放射される可視光を検出し、可視光データを含む対応する信号を生成するように構成される。第3の撮像装置もシステムに含まれ、第3の撮像装置は、第2の光源による照明に応答して、対象部位から放射される第1の所定の波長を有する近赤外線光を検出し、第1の組の近赤外線光データを含む対応する信号を生成するように構成される。加えて、システムは第4の撮像装置を含み、第4の撮像装置は、第2の光源による照明に応答して、第1の所定の波長と異なる第2の所定の波長を有し、対象部位から放射される近赤外線光を検出するように構成される。第4の撮像装置は、第2の組の近赤外線光データを含む対応する信号を生成するようにも構成される。データの少なくとも1つの視覚表現を表示するディスプレイもシステムにさらに含まれる。システムはコントローラも含み、コントローラは、第1の光源、第2の光源、第1の撮像装置、第2の撮像装置、第3の撮像装置、第4の撮像装置、及びディスプレイのそれぞれと通信する。コントローラは、特定の機能をコンピュータに実行させるようにプログラムされた1つ又は複数のプロセッサを含み得る。コントローラは、収集光データ、可視光データ、第1の組の近赤外線光データ、及び第2の組の近赤外線光データのそれぞれから対象部位の少なくとも1つのリアルタイムに統合された視覚表現を生成し、診断又は治療処置中の指針として、少なくとも1つのリアルタイム視覚表現をディスプレイに表示するようにプログラムされる。
方法の一実施形態では、表示された視覚表現から疾病を有する標的組織を識別する各ステップは、放射されたレーザ励起光の視覚表現と、視覚表現の選択された部位に表示された収集光データの視覚表現とを識別することを含む。
一実施形態では、疾病を有する標的組織の境界を識別するステップ及び境界内のあらゆる残留疾病標的組織を識別するステップは、統合された視覚表現の選択された部位に表示される、第1の組の近赤外線光データ、第2の組の近赤外線光データ、及び収集光データの視覚表現を識別することを含む。第1の組の近赤外線データ及び第2の組の近赤外線データの視覚表現は、対象部位内に送られる近赤外線光線の位置を表し、広視野像上のカラーオーバーレイ像として表示されるレーザ励起像である。
第1の撮像装置により生成される収集光を表す信号は、所定の閾値レベルを超える場合、標的組織内の疾病を示す。収集光データの視覚表現は、事前定義される閾値レベルを超える信号のレベルを表す不透明度を有する、レーザ励起像上のカラーオーバーレイ像である。収集光データを表すカラーオーバーレイ像の不透明度は、時間の経過に伴って低下し、レーザ励起像に相対して徐々に透明になる。
本発明のこれら及び他の態様は、以下の図面と併せて解釈される好ましい実施形態の以下の説明から明白になるが、本開示の新規概念の趣旨及び範囲から逸脱せずに、様々な変形及び変更を行い得る。
出願される本特許又は出願は、カラーで作成される少なくとも1つの図面を含む。カラー図面を有する本特許又は本特許出願公報のコピーは、要求を受け、必要な料金を支払った上で本庁により提供される。
添付図面は、本発明の1つ又は複数の実施形態を示し、書面での説明と共に、本発明の原理を説明する役割を果たす。可能な場合は常に、同じ参照番号が図面全体を通して実施形態の同じ又は同様の要素を指すために使用される。
図1Aは、本発明の一実施形態による、診断又は治療処置において解剖学的指針を術中に提供するシステムを概略的に示す。 図1Bは、図1Aに示される実施形態によるシステムの別の図を概略的に示す。 図2は、本発明の一実施形態による、図1A及び図1Bに示される実施形態によるシステムを使用する、診断又は治療処置において解剖学的指針を術中に提供する方法の動作ステップを示すフローチャートである。 図3は、本発明の一実施形態による、動作中のハンドヘルド分光ペン装置の光線路を概略的に示す。 図4は、本発明の一実施形態による波長分解蛍光及びラマン測定システムを概略的に示す。 図5は、本発明の一実施形態による標準試料(ポリスチレン)で得られるラマンスペクトルを示す。 図6Aは、本発明の一実施形態による様々な濃度の造影剤で得られる蛍光スペクトルを示す。 図6Bは、本発明の一実施形態による様々な濃度の造影剤で得られるラマンスペクトルを示す。 図7Aは、本発明の一実施形態による背景信号減算前(上のパネル)及び背景信号減算後(下のパネル)で得られる蛍光スペクトルを示す。 図7Bは、本発明の一実施形態による背景信号減算前(上のパネル)及び背景信号減算後(下のパネル)で得られるラマンスペクトルを示す。 図8は、本発明の一実施形態による近赤外線蛍光及びSERS造影剤の組織侵入深度研究を実行するシステムを概略的に示す。 図9Aは、本発明の一実施形態による新鮮な脂肪組織、肝臓組織、及び肺組織内の造影剤の配置深度の関数としてICG信号を示す。 図9Bは、本発明の一実施形態による新鮮な脂肪組織、肝臓組織、及び肺組織内の造影剤の配置深度の関数としてSERS信号を示す。 図10Aは、本発明の一実施形態による原発腫瘍と2つの衛星結節(破線の円)の解剖学的位置を識別する明視野像を示す。 図10Bは、本発明の一実施形態による原発腫瘍及び衛星結節(赤信号)を識別するマウスの生物発光像を示す。 図11は、図10A及び図10Bにおいて識別される様々な位置で検出されるICG信号強度を示す。 図12Aは、本発明の一実施形態による、陽性及び陰性腫瘍マージンの検出により得られる切除された腫瘍(黄色の破線)及び手術腔(シアンの破線)を識別する明視野像を示し、信号強度により検出される腔のマージンに沿って残留腫瘍を有する領域がある。 図12Bは、本発明の一実施形態による、切除された腫瘍(黄色の破線)及び手術腔(シアンの破線)を識別する明視野像を示し、励起腫瘍内で得られるスペクトルは赤で示され、手術腔内で得られるスペクトルはシアンで示され、手術腔のマージン上で得られるスペクトルは白色矢印で示される。 図13は、本発明の一実施形態による腫瘍からの平均スペクトルと、陽性マージン及び陰性マージンとを示す。
定義
本明細書で使用される用語は一般に、当分野、本発明の文脈中、及び各用語が使用される特定の文脈中で通常通りの意味を有する。
本発明の説明に使用される特定の用語は、以下又は本明細書の他のどこかで考察されて、本発明の装置及び方法並びに本発明の装置をいかに製造し使用するかの説明において、実施者への追加の指針を提供する。便宜上、特定の用語は、例えば、斜体及び/又は引用符を使用して強調表示し得る。強調表示の使用は、用語の範囲及び意味に影響せず、用語の範囲及び意味は、強調表示されるか否かにかかわらず同じ文脈の中で同じである。同じことを2つ以上の様式で言うことができることが理解されよう。したがって、代替の言葉及び同義語を本明細書において考察される用語のうちの1つ又は複数に使用することができ、用語が本明細書において詳述又は考察されるか否かに対していかなる特別な重要性も付さない。特定の用語の同義語が提供される。1つ又は複数の同義語の引用は、他の同義語の使用を除外しない。本明細書において考察される任意の用語の例を含め、本明細書の任意の箇所での例の使用は、単なる例示であり、本発明又は任意の例示される用語の範囲及び意味を決して制限しない。同様に、本発明は本明細書に付与される様々な実施形態に限定されない。さらに、副題を使用して、本明細書の読み手による本明細書の通読を助け得るが、副題の使用は本発明の範囲に影響しない。
発明の概説
多くの変更及び変形が当業者には明白になるため、単なる例示を意図される以下の例において本発明をより詳細に説明する。本発明の様々な実施形態をこれより詳細に説明する。図面を参照すると、同様の番号は図全体を通して同様の構成要素を示す。本明細書での説明及び以下の特許請求の範囲全体を通して使用される場合、「a」、「an」、及び「the」の意味は、文脈により別段のことが明らかに示される場合を除き、複数の参照を含む。本発明の一実施形態による、「内(in)」の意味も、文脈により別段のことが明らかに示される場合を除き、「内(in)」及び「上(on)」を含む。
図1〜図13の添付図面と併せて、本発明の実施形態について説明する。
これより図1A及び図1Bを参照すると、一態様では、本発明は、外科処置において解剖学的指針を術中に提供するシステムに関する。一実施形態では、システムは、可視光線を生体の対象部位134に放射するように構成された第1の光源100と、近赤外線光線を対象部位134に放射するように構成された第2の光源102aとを含む。システムは、第2の光源102aに光学的に結合されたハンドヘルドプローブ104も含み、ハンドヘルドプローブ104は、対象部位134を照明するように、放射された近赤外線光線を送るように構成された光ファイバ106を含む。光ファイバ106及びは、第2の光源102aによる照明に応答して、対象部位134の標的組織内に導入された造影剤132a/132bからの散乱光140a及び/又は放射光140bを収集するようにも構成される。第1の撮像装置102bもシステムに含まれる。第1の撮像装置102bは、ハンドヘルドプローブ104に光学的に結合され、収集光140a/140bを検出し、収集光データを含む対応する信号を生成するように構成される。ハンドヘルドプローブ104は、光ファイバ106を通して収集光140a/140bを第1の撮像装置102bに送るようにさらに構成される。システムは第2の撮像装置126をさらに含み、第2の撮像装置126は、第1の光源100による照明に応答して、対象部位134から放射される可視光138を検出し、可視光データを含む対応する信号を生成するように構成される。第3の撮像装置122aもシステムに含まれ、第3の撮像装置122aは、第2の光源102aによる照明に応答して、対象部位134から放射される第1の所定の波長を有する近赤外線光142aを検出するように構成されるとともに、第1の組の近赤外線光データを含む対応する信号を生成するようにも構成される。加えて、システムは第4の撮像装置122bを含み、第4の撮像装置122bは、第2の光源102aによる照明に応答して、第1の所定の波長と異なる第2の所定の波長を有し、対象部位134から放射される近赤外線光142bを検出するように構成される。第4の撮像装置122bは、第2の組の近赤外線光データを含む対応する信号を生成するようにも構成される。データの少なくとも1つの視覚表現を表示するディスプレイ144もシステムにさらに含まれる。システムはコントローラ130も含み、コントローラ130は、第1の光源100、第2の光源102a、第1の撮像装置102b、第2の撮像装置126、第3の撮像装置122a、第4の撮像装置122b、及びディスプレイ144のそれぞれと通信する。コントローラ130は、特定の機能をコンピュータに実行させるように動作可能な1つ又は複数のプログラマブルプロセッサを含み得る。コントローラ130は、収集光データ、可視光データ、第1の組の近赤外線光データ、及び第2の組の近赤外線光データのそれぞれから対象部位134の少なくとも1つのリアルタイムに統合された視覚表現146を生成し、外科処置中の指針として、視覚表現をディスプレイ144に表示するようにプログラムされる。
一実施形態では、それぞれ、造影剤132a/132bはラマンプローブ132a及び/又は蛍光プローブ132bを含み、収集光データはラマンデータ及び/又は蛍光データを含む。この実施形態では、統合された視覚表現146は、可視光データから生成される対象部位134の広視野像146dと、広視野像146d内に画定される対象部位134のうちの選択された部位のレーザ励起像146aとを含む。レーザ励起像146a及びそれは、生成された第1の組の近赤外線光データ及び生成された第2の組の近赤外線光データのうちの少なくとも一方から、ラマンデータから生成されるラマン像146bから、及び/又は蛍光データから生成される蛍光像146cから生成される。ラマン像146b及び/又は蛍光像146cは、広視野像146d及びレーザ励起像146a内に、レーザ励起像146a上のオーバーレイ像として画定される。
一実施形態では、第1の撮像装置102bは分光計を含み、第2の撮像装置126、第3の撮像装置122a、及び第4の撮像装置122bのそれぞれはCCDカメラを含む。
別の態様では、本発明は、統合された明視野撮像と、近赤外線撮像と、ラマン撮像及び/又は蛍光撮像とを使用して、生体の対象部位134内の標的組織を術中に評価する撮像システムに関する。一実施形態では、システムは、対象部位134に可視光線を送る第1の光源100と、対象部位134に近赤外線光線を送る第2の光源102aとを含む。システムはラマン及び/又は蛍光撮像手段も含み、この手段は、第2の光源102aに光学的に結合され、対象部位134の標的組織を照明するように近赤外線光を送り、標的組織に導入され、第2の光源102aにより照明されるラマンプローブ132a及び/又は蛍光プローブ132bからの散乱光140a及び/又は放射光140bを収集するハンドヘルドプローブ104を含む。システムは第1の撮像装置102bをさらに含み、第1の撮像装置102bは、ハンドヘルドプローブ104と通信し、収集光140a/140bからラマンデータ及び/又は蛍光データを得る。この実施形態では、第1の撮像装置102bは分光計を含む。
この実施形態によれば、明視野撮像手段もシステムに含まれる。明視野撮像手段は、光学ポート150と、UV−NIRコンパクトレンズ108及び第1の色収差補正レンズ110aを含むシステムレンズ108/110aと、銀鏡112と、第1のダイクロイックミラー114a及び第2のダイクロイックミラー116aと、第1のショートパスフィルタ114b及び第2のショートパスフィルタ116bと、減光フィルタ124と、バンドパスフィルタ120と、ロングパスフィルタ118と、第2の色収差補正レンズ110b、第3の色収差補正レンズ110c、及び第4の色収差補正レンズ110dと、第1の光源100による照明に応答して、対象部位134から放射される可視光138から可視光データを得る第2の撮像装置126と、第2の光源102aによる照明に応答して、対象部位134から放射される第1の所定の波長を有する光142aから第1の組の近赤外線データを得る第3の撮像装置122aと、第2の光源102aによる照明に応答して、第1の所定の波長と異なる第2の所定の波長を有し、対象部位134から放射される光142bから第2の組の近赤外線データを得る第4の撮像装置122bとを含む。第2の撮像装置126、第3の撮像装置122a、及び第4の撮像装置122bのそれぞれはCCDカメラを含む。
一実施形態では、光学ポート150及び第1の撮像装置102bは間に、銀鏡112と、第1のダイクロイックミラー114aと、第2のダイクロイックミラー116aと、第2の色収差補正レンズ110bとを有する第1の光路を画定する。光学ポート150及び第2の撮像装置126が間に、銀鏡112と、第1のダイクロイックミラー114aと、第2のダイクロイックミラー116aと、減光フィルタ124と、第3の色収差補正レンズ110cとを含む第2の光路を画定する。光学ポート150及び第3の撮像装置122aは間に、銀鏡112と、第1のダイクロイックミラー114aと、ロングパスフィルタ118と、バンドパスフィルタ120と、第4の色収差補正レンズ110dとを有する第3の光路を画定する。この実施形態のシステムは、データの少なくとも1つの視覚表現146を表示するディスプレイ144と、第1の光源100、第2の光源102a、第1の撮像装置102b、第2の撮像装置126、第3の撮像装置122a、第4の撮像装置122b、及びディスプレイ144のそれぞれと通信するコントローラ130とも含む。コントローラは、特定の機能をコンピュータに実行させるように動作可能な1つ又は複数のプロセッサを含み得る。コントローラ130は、収集光データ、可視光データ、第1の組の近赤外線光データ、及び第2の組の近赤外線光データから対象部位134の統合された視覚表現146をリアルタイムで生成するようにプログラムされる。コントローラ130は、統合された視覚表現146をディスプレイ144に表示して、外科処置を実行するための指針を提供するようにもプログラムされる。
一実施形態では、対象部位134のリアルタイムに統合された視覚表現146は、可視光データから生成される対象部位134の広視野像146dと、第1の組の近赤外線光データ及び/又は第2の組の近赤外線光データから生成される広視野像146内に画定される所定の部位のレーザ励起像146aと、レーザ励起像146a内に画定され、対応するラマンデータ及び/又は蛍光データから生成されるラマン像146b及び/又は蛍光像146cとを含む。ラマン像146b及び/又は蛍光像146cは、レーザ励起像146a上のオーバーレイ像である。
さらに別の態様では、本発明は、外科処置において解剖学的指針を術中に提供する方法に関する。一実施形態では、方法は、少なくとも1つの造影剤132a/132bを、生体の対象部位134にある標的組織に導入するステップと、第1の光源100を使用して可視光線を対象部位134に放射するステップとを含む。方法は、第2の光源102aを使用して近赤外線光線を対象部位134に放射するステップと、第2の光源102aに光学的に結合されたハンドヘルドプローブ104の光ファイバ106を使用して、対象部位134を照明するように放射された近赤外線光線を送るステップとも含む。加えて、方法は、ハンドヘルドプローブ104の光ファイバ106を使用して、第2の光源102aによる照明に応答して、造影剤132a/132bからの散乱光140a及び/又は放射光140bを収集するステップを含む。造影剤132a/132bはラマンプローブ132a及び/又は蛍光プローブ132bを含む。さらに、方法は、光ファイバ106に光学的に結合された第1の撮像装置102bを使用して、収集光140a/140bを検出し、収集光データを含む対応する信号を生成するステップを含む。光ファイバ106は、第1の撮像装置102bに収集光140a/140bを送るようにさらに構成される。
方法は、第2の撮像装置126を使用して、第1の光源100による照明に応答して対象部位134から放射される可視光138を検出し、可視光データを含む対応する信号を生成するステップも含む。さらに、方法は、第3の撮像装置122aを使用して、第2の光源102aによる照明に応答して対象部位134から放射される、第1の所定の波長を有する近赤外線光142aを検出し、第1の組の近赤外線光データを含む対応する信号を生成するステップを含む。さらに、方法は、第4の撮像装置122bを使用して、第1の所定の波長と異なる第2の所定の波長を有し、第2の光源による照明に応答して、対象部位134から放射される近赤外線光142bを検出し、第2の組の近赤外線光データを含む対応する信号を生成するステップを含む。加えて、方法は、第1の撮像装置102b、第2の撮像装置126、第3の撮像装置122a、及び第4の撮像装置122bのそれぞれと通信するコントローラ130を使用して、収集光データ、可視光データ、第1の組の近赤外線データ、及び第2の組の近赤外線データから対象部位134の少なくとも1つのリアルタイムに統合された視覚表現146を生成するステップを含む。方法は、コントローラ130と通信するディスプレイ144を使用して、外科処置中の指針として、コントローラ130により生成されるリアルタイムに統合された視覚表現146を表示するステップをさらに含む。コントローラ130は、特定の機能をコンピュータに実行させるように動作可能な1つ又は複数のプロセッサを含み得る。
一実施形態では、対象部位134のリアルタイムに統合された視覚表現146を生成するステップは、可視光データから生成される対象部位134の広視野像146dを生成するステップと、第1の組の近赤外線光データ及び/又は第2の組の近赤外線光データから、広視野像146d内に画定される対象部位134のうちの選択された部位のレーザ励起像146aを生成するステップと、広視野像146d及びレーザ励起像146a内に画定される収集光データからラマン像140a及び/又は蛍光像140bを生成するステップとを含む。ラマン像140a及び/又は蛍光像140bは、レーザ励起像146a上のオーバーレイ像である。
一実施形態では、第1の撮像装置102bは分光計を含み、第2の撮像装置126、第3の撮像装置122a、及び第4の撮像装置122bのそれぞれはCCDカメラを含む。
さらに別の態様では、本発明は、コントローラ130により実行されると、外科処置において解剖学的指針を術中に提供する機能をコンピュータに実行させるコンピュータ実行可能命令を記憶したコンピュータ可読媒体に関する。コントローラは1つ又は複数のプログラマブルプロセッサを含み得る。一実施形態では、機能は、コントローラ130と通信する第1の光源100に、生体の対象部位134に可視光線を放射させること、光ファイバ106に光学的に結合され、コントローラ130と通信する第2の光源102aに、光ファイバ106を通して対象部位134に近赤外線光線を放射させること、及びハンドヘルドプローブ104の光ファイバ106に、第2の光源102aによる照明に応答して、ラマンプローブから散乱する光140a及び/又は蛍光プローブから放射される光140bを収集させることを含む。ラマンプローブ132a及び/又は蛍光プローブ132bは、対象部位134の標的組織内に導入される。機能は、コントローラ130及び光ファイバ106と通信する第1の撮像装置102bに収集光140a/140bを検出させること、及び第1の撮像装置102bに、ラマンデータ及び/又は蛍光データを含む収集光140a/140bから信号を生成させることも含む。さらに、機能は、コントローラ130と通信する第2の撮像装置126に、第1の光源100による照明に応答して対象部位134から放射される可視光138を検出させること、第2の撮像装置126に、可視光データを含む対応する信号を生成させること、コントローラ130と通信する第3の撮像装置122aに、第2の光源102aによる照明に応答して対象部位134から放射される、第1の所定の波長を有する近赤外線光142aを検出させること、及び第3の撮像装置122aに、第1の組の近赤外線光データを含む対応する信号を生成させることを含む。
加えて、機能は、コントローラ130と通信する第4の撮像装置122bに、第1の所定の波長と異なる第2の所定の波長を有し、第2の光源102aによる照明に応答して対象部位134から放射される近赤外線光142bを検出させること、及び第4の撮像装置122bに、第2の組の近赤外線光データを含む対応する信号を生成させることを含む。機能は、可視光データと、第1の組の近赤外線データと、第2の組の近赤外線データと、ラマンデータ及び/又は蛍光データとから、対象部位134の少なくとも1つのリアルタイムに統合された視覚表現146を生成すること、並びにコントローラ130と通信するディスプレイ144に、外科処置中の指針のために、生成されたリアルタイムに統合された視覚表現146を表示させることも含む。
一実施形態では、対象部位134のリアルタイムに統合された視覚表現146を生成する機能は、可視光データから対象部位134の広視野像146dを生成するステップと、第1の組の近赤外線光データ及び/又は第2の組の近赤外線光データから、広視野像146d内に画定される対象部位134の選択された部位のレーザ励起像146aを生成するステップと、広視野像146d及びレーザ励起像146a内に画定されるラマンデータからラマン像146b及び/又は蛍光データからの蛍光像146cを生成するステップとを含む。
一実施形態では、ラマン像146d及び/又は蛍光像146cはレーザ励起像146a上のオーバーレイ像である。第1の撮像装置102bは分光計を含み、第2の撮像装置126、第3の撮像装置122a、及び第4の撮像装置122dのそれぞれはCCDカメラを含む。
これより図2も参照すると、さらに別の態様では、本発明は、外科処置において切除すべき、生体の対象部位134の標的組織内の疾病を術中に識別する方法に関する。一実施形態では、方法は、ラマンプローブ及び/又は蛍光プローブを、プローブが標的組織内に蓄積されるまで、対象部位134内に導入するステップ201及び203と、外科処置に向けて生体及び対象部位134を準備するステップ205と、統合された明視野撮像、近赤外線撮像、及びラマン撮像及び/又は蛍光撮像に向けて撮像システムを初期化するステップ207とを含む。方法は、対象部位134での外科処置を開始するステップ209と、撮像システムにより生成される対象部位134及び標的組織の第1のリアルタイムに統合された視覚表現を使用して、疾病を有する標的組織の境界を識別するステップ211と、境界内の識別された疾病を有する標的組織の外科的切除を実行するステップ213とも含む。さらに、方法は、外科的切除の後、撮像システムにより生成される対象部位134及び標的組織の表示される第2のリアルタイムに統合された視覚表現を使用して、境界内のあらゆる残留疾病標的組織を識別するステップ215と、任意の残留疾病標的組織が識別される場合、対象部位134から疾病標的組織がなくなるまで、一連のさらなる外科的切除を、撮像システムにより生成されるリアルタイムに統合された視覚表現の各シリーズに対応する識別された残留疾病標的組織に対して実行するステップ219とを含む。
一実施形態では、撮像システムは、可視光線を生体の対象部位134に放射するように構成された第1の光源100と、近赤外線光線を対象部位134に放射するように構成された第2の光源102aとを含む。システムは、第2の光源102aに光学的に結合されたハンドヘルドプローブ104も含み、ハンドプローブ104は、対象部位134を照明するように、放射された近赤外線光線を送るように構成された光ファイバ106を含む。光ファイバ106は、第2の光源102aによる照明に応答して、対象部位134の標的組織内に導入された造影剤132a/132bからの散乱光140a及び/又は放射光140bを収集するようにも構成される。第1の撮像装置102bもシステムに含まれる。第1の撮像装置102bは、ハンドヘルドプローブ104に光学的に結合され、収集光140a/140bを検出し、収集光データを含む対応する信号を生成するように構成される。ハンドヘルドプローブ104は、光ファイバ106を通して収集光140a/140bを第1の撮像装置102bに送るようにさらに構成される。システムは第2の撮像装置126をさらに含み、第2の撮像装置126は、第1の光源100による照明に応答して、対象部位134から放射される可視光138を検出し、可視光データを含む対応する信号を生成するように構成される。第3の撮像装置122aもシステムに含まれ、第3の撮像装置122aは、第2の光源102aによる照明に応答して、対象部位134から放射される第1の所定の波長を有する近赤外線光142aを検出するように構成されるとともに、第1の組の近赤外線光データを含む対応する信号を生成するようにも構成される。加えて、システムは第4の撮像装置122bを含み、第4の撮像装置122bは、第2の光源102aによる照明に応答して、第1の所定の波長と異なる第2の所定の波長を有し、対象部位134から放射される近赤外線光142bを検出するように構成される。第4の撮像装置122bは、第2の組の近赤外線光データを含む対応する信号を生成するようにも構成される。
データの少なくとも1つの視覚表現146を表示するディスプレイ144もシステムにさらに含まれる。システムはコントローラ130も含み、コントローラ130は、第1の光源100、第2の光源102a、第1の撮像装置102b、第2の撮像装置126、第3の撮像装置122a、第4の撮像装置122b、及びディスプレイ144のそれぞれと通信する。コントローラは、特定の機能をコンピュータに実行させるように動作可能な1つ又は複数のプロセッサを含み得る。コントローラ130は、収集光データ、可視光データ、第1の組の近赤外線光データ、及び第2の組の近赤外線光データのそれぞれから対象部位134の少なくとも1つのリアルタイムに統合された視覚表現146を生成し、外科療処置中の指針として、視覚表現146をディスプレイ144に表示するようにプログラムされる。
一実施形態では、疾病を有する標的組織を表示されたリアルタイムに統合された視覚表現146から識別する各ステップは、放射レーザ励起光142a/142bの視覚表現146aと、統合された視覚表現146の選択された部位に表示された収集光データの視覚表現146b/146cとを識別することを含む。
発明の実施態様及び実施例
本発明の範囲を限定する意図なく、本発明の実施形態による例示的なシステム及び方法並びに関連する結果を以下に付与する。題名又は副題を読み手の都合のために実施例で使用し得、題名又は副題が本発明の範囲を決して限定すべきではないことに留意する。さらに、特定の理論がここで提案され開示されるが、正邪にかかわりなく、本発明が任意特定の理論又は動作方式に関係なく本発明により実施される限り、特定の理論は本発明の範囲を決して限定すべきではない。
実施例1
この実施例は、生体内の術中癌検出に外因性造影剤を利用するハンドヘルド分光ペン装置に関する。ハンドヘルド分光ペン装置及び近赤外線造影剤は、蛍光信号及び表面増強ラマン散乱(SERS)信号の波長分解測定に基づいて悪性腫瘍の術中検出に使用される。ハンドヘルド分光ペン装置は、光を励起させ収集する小型ヘッドユニットに結合された近赤外線ダイオードレーザ(785nmで放射する)を利用する。このペン型装置は、シリカラマンピークを光ファイバから除去し、反射励起光を減衰させて、蛍光信号及びラマン信号の両方の高感度解析を可能にする。その全体性能を、蛍光造影剤(インドシアニングリーン又はICG)並びにSERS造影剤(PEG化コロイド金)を使用することによって評価した。生体内状況下で、検出限界は、インドシアニン色素の場合は約2〜5×10−11Mであり、SERS造影剤の場合は約0.5〜1×10−13Mである。生体外組織侵入データは、造影剤が新鮮な動物組織内の5〜10mmの深さに埋められた場合、減衰したが、分解可能な蛍光及びラマンを示す。生物発光4T1乳癌を担ったマウスを使用した生体内研究により、腫瘍境界を術前及び術中に精密に検出することができ、造影信号が腫瘍生物発光と強い相関を有することが示される。術後、ハンドヘルド分光ペン装置により、手術腔の周囲の陽性及び陰性腫瘍マージンの両方をさらに評価することができ、腫瘍のリアルタイム検出及び像支援外科に新しい潜在性を生じさせる。
蛍光及びラマン測定に光ファイバ装置を使用する先行研究[31〜33]では、外科処置中の外因性造影剤の測定に対する適切性が調べられなかった。この実施例による本開示では、積分光ファイバ分光システムが安定して位置合わせされ較正されるため、ロバストな外科使用に適する。この設計の一態様は、外科医が剛性ペンサイズ光ファイバユニットをハンドヘルド装置として使用して、小さな腫瘍及び他の病変を手術中にリアルタイムで検出できることである。腫瘍不均一性の問題に対処するために、この分光システムを、術中癌検出及び腫瘍マージン描写のために注入される造影剤と組み合わせることができることが示される。その結果、固有蛍光又は通常のラマン散乱に頼る先行研究よりもはるかに高い検出感度及びより一貫した腫瘍信号が達成される。
試薬
超純水(18.2MΩ)をこの実施例による研究全体を通して使用した。インドシアニングリーン(ICG)、3,3’−ジエチルチアトリカルボシアニンヨウ化物(DTTC)、2,2,2トリブロムエタノール、第3級アミルアルコール、及びウシ血清アルブミン(BSA、98%)をSigma−Aldrich(St.Louis,MO)から購入した。2.6×1010粒子/mL濃度のクエン酸安定化金コロイド(60nm直径)をTed Pella,Inc.(Redding,CA)から取得した。ダルベッコ変法イーグル培地(DMEM)(4.5g/Lグルコース、4.00mM L−グルタミン)、ウシ胎仔血清(FBS)、抗生/抗真菌液、及びリン酸緩衝生理食塩水(PBS)をThermo Scientific HyClone(Logan,UT)から購入した。XenoLight RediJect D−ルシフェリンサブトレートをCaliper Life Sciences(Hopkinton,MA)から購入した。すべての試薬は、さらなる精製なしで購入した状態で使用した。
ハンドヘルド分光ペン装置
ラマンプローブサンプリングヘッド及び接続用光ファイバをInPhotonics(Norwood,MA)から購入した。円柱形ステンレス鋼サンプリングヘッド(直径1.3mm、長さ10cm)を、一方はレーザ励起用、他方は光収集用の5mの2ファイバケーブルに統合した。サンプリングヘッド及びファイバケーブルは、FCコネクタを介してDelta Nu(Laramie,WY)により設計された分光計に結合した。結合されたサンプリングヘッド及び分光計システムは、蛍光測定では0.6nmスペクトル分解能で800〜930nmの波長範囲を有し、ラマン測定では8cm−1分解能で200〜2000cm−1のラマンシフト範囲を有する。レーザ励起は、785nmで放射する連続波200mWダイオードレーザにより提供した。
ハンドヘルド分光ペン装置を標準ラマン分光計(Inspector、785nm励起、120mWレーザ電力、0.6nm分解能)(DeltaNu,Laramine,WY)と比較して、スペクトル範囲全体にわたる波数精度についてチェックした。ポリスチレンからのラマン散乱スペクトルを、ハンドヘルド分光ペン装置及び商業ラマン分光計の両方から5秒間にわたって取得し、ハンドヘルド装置のスペクトル精度を特定した。ICG及びSERS造影剤を検出するハンドヘルド分光ペン装置の感度も特定した。25nM〜50pMの範囲の濃度までICGをBSA溶液内に希釈した。0.2〜37.6pMの濃度までSERSナノ粒子をMilli−Q水内に希釈した。異なる濃度のナノ粒子溶液(200μL)を96ウェル半量黒色マイクロプレートに移した。ハンドヘルド分光ペン装置をマイクロプレートの各ウェルの上方10mmに、各ウェルにセンタリングして固定した。各濃度の信号収集時間の範囲は0.1〜10秒であった。積分信号強度と造影剤濃度との関係を、計算95%信頼区間を含む線形回帰モデルを使用して静的に解析した。Origin6.1ソフトウェアを使用して統計学的解析を実行した。
ナノ粒子造影剤
Stock ICG溶液をまずDMSOに溶かし、次に、アルブミンタンパク質(40mg/mL、血中タンパク質濃度と同様)を含む水溶液に希釈した。この条件下で、ICG分子はアルブミン分子に素早く結合し、水力学的サイズ4〜6nm(直径)を有するICG−アルブミン錯体になる。アルブミンの使用は、ICGの凝集及び蛍光の消滅も回避した[34]。特にコードされPEG安定化されたSERSナノ粒子をQian、Nie、及び共働者に従って準備した[26]。手短に言えば、水性ジエチルチアトリカルボシアニン(DTTC)溶液(4μM)を金ナノ粒子溶液中に滴下した。2×10DTTC分子が各60nm金粒子に適宜結合した場合、最適なSERS信号を検出した。チオール−PEG溶液(10μM)を添加し、次に遠心分離により精製することにより、粒子を安定化させた。
組織侵入深度測定
生体外研究に使用したブタ組織をUniversity of Georgia(Athens,GA)のAnimal and Dairy Science Departmentから得た。ブタの脂肪、肝臓、及び肺の蛍光スペクトル及びラマンスペクトルを5〜10秒にわたって収集した。これらの組織は、疾病プロセス及び光学特性の両方に対する妥当性により選択された。ハンドヘルド分光ペン装置が様々な臓器の蛍光色素又はSERSナノ粒子を検出することができる深度を特定するために、組織の8mm部分に650nM ICG又は300pM SERSナノ粒子溶液のいずれかを20μL導入した。次に、対応する組織の薄くスライスした一片を造影剤が導入された標本の上に配置した。各組織片を適用した後、ハンドヘルド分光ペン装置を使用して蛍光スペクトル又はラマンスペクトルを0.1〜10秒にわたって収集した。外科使用中のハンドヘルド分光ペン装置の位置をシュミレートするために、ハンドヘルド分光ペン装置の先端と組織上層との間に1cmの距離を維持した。プラスチックラップの層を、造影剤が導入された組織と続く組織層との間に配置して、標識されない組織スライス内への造影剤への拡散を防いだ。スペクトルを必要に応じてスケーリングして、異なる積分時間を補正し、それから積分して報告される信号強度を得た。
生体内術中測定
すべての生体内マウスの研究は、Emory University IACUCにより承認された手順下で実行された。ホタルルシフェラーゼ遺伝子を安定して発現するマウス乳癌細胞株4T1をEmory University(Atlanta,GA)のDr.Lily Yangから得た。10%FBSと、1X抗生/抗真菌剤とを含むDMEMで4T1細胞を培養した。マウスに注入する前に、細胞をPBSで2回洗浄し、最終濃度2×10細胞/mLまで希釈した。2×104T1細胞をマウスの脇腹に皮下投与することにより、乳癌を裸マウスに植菌した。腫瘍が直径約4mmになると、ICGを357μg/kgの投与量で尾静脈を介して静脈注入(i.v.)により投与した。24時間後、トリブロムエタノールの2.5%溶液の腹腔内(i.p.)注入により(350mg/kg)、マウスに麻酔をかけた。生物発光撮像を受ける担癌マウスの腹腔内に、ルシフェリン溶液100uL(30mg/mL)を投与した。Carestream Molecular Imaging(Rochester,NY)からのKodak In−Vivo FX Imaging Systemで生物発光像を取得した。生物発光信号の解剖学的反射の対応する明視野像を取得した。ハンドヘルド分光ペン装置を使用して、担癌マウスの一連のスペクトルを取得した。まず、ハンドヘルド分光ペン装置の位置を、マウスの取得部位位置の上方約1〜2cmに固定した。腫瘍の中心の真上及び腫瘍周辺領域を含むいくつかの位置からスペクトルを1秒間収集し、取得した。スペクトルを取得した後、積分信号強度を計算した。信号強度を明視野解剖学的位置及び生物発光信号の両方と比較した。
ハンドヘルド分光ペン装置の設計及び性能
ハンドヘルド分光ペン装置は、光ファイバケーブルを介してハンドヘルドサンプリングヘッドを、蛍光信号及びラマン信号を記録することができる分光計に接続する。背景組織からNIR蛍光及びラマン信号を分解する能力は、図3及び図4に示されるように、装置のハンドヘルド部分で行われる光学フィルタリングから生じる。図3はハンドヘルド分光ペン装置の光線路を概略的に示し、励起光は785nmレーザダイオード(200mW出力)から提供され、光線路は、励起ファイバ(「Ex」)、収集ファイバ(「Coll」)、バンドパスフィルタ(「BP」)、ロングパスフィルタ(「LP」)、ダイクロイックフィルタ(「D」)、及び反射鏡(「M」)を有する。示されるように、レーザ光は励起ファイバを通してペン内に送られる。第1のレンズが励起光をコリメートする。波長選択性がバンドパスフィルタにより提供される。次に、励起光は対象とする試料に合焦する。背景光が同じレンズを通して収集される。ダイクロイックミラー及びロングパスフィルタは、収集ファイバ内で10分の1にレイリー散乱を減衰させる。したがって、ストークスシフト光のみが分光計に送られる。光ファイバから生じるシリカラマンバンドは、励起光路及び放射光路の両方で物理的フィルタリングにより減衰する。ハンドヘルド分光ペン装置と標準ラマン分光計とを使用して得られたポリスチレンラマンスペクトルを比較することにより、装置の全体性能を評価した(図5参照)。結果は、2つの分光計でラマン信号が一致し、ポリスチレンの文献スペクトル[35]とも一致することを示す。ピーク位置(波数)の差は200〜2000cm−1の範囲全体にわたって0.5%未満である。
検出感度及びダイナミックレンジ
図4に示されるように、ハンドヘルド分光ペン装置では、蛍光造影剤及びSERS造影剤の両方の高感度検出が可能である。線形関係が、記録された信号強度と造影剤濃度との間に見られた。図6A及び図6Bは、積分強度と濃度との関係の曲線に適合する線形回帰モデルを示す。線形回帰モデルは、破線の赤線として示される95%信頼区間で青線として示される。Rは、線形回帰モデルの近似係数であり、完全に近似する場合、1の値を有する。P値は、線形回帰の傾きが有意にゼロと異なることを示す。さらなる例は、回帰近似がICG及びSERSの両造影剤で「真の」近似に非常に近いことを示す狭い95%CI帯(赤い破線)を示す。最小スペクトル分解可能濃度(すなわち、検出限界)は、ICGでは2〜5×10−11Mであり、SERS剤では0.5〜1×10−13Mである。ここで使用したラマンレポーター色素(ジエチルチアトリカルボシアニン)は、785nmの励起波長と共振するため、この現象は表面増強共振ラマン散乱(SERRS)と呼ばれるべきである。SERRSナノ粒子も、主にICGの不良な光学特性(2%未満の量子収量及び凝集により誘発される蛍光消滅)により、上述した実験条件下のICGよりも40〜50倍高感度である。検出可能な最大濃度は、検出器信号飽和、アナログ/デジタル変換器(16ビット、216=65,536)、及びデータ積分時間によって決まる。すなわち、低造影信号では、積分時間を増大させて、信号対雑音比を向上させるべきであり、その一方で、高造影信号では、積分時間を低減して、検出器の飽和を回避すべきである(腫瘍コントラスト信号の高速取得を可能にする)。次に、コントラスト信号強度が濃度に伴って線形である下限及び上限により、ダイナミックレンジが定義される。蛍光測定及びラマン測定の両方で、ハンドヘルド分光ペン装置は、50〜60倍のダイナミックレンジを提供する。したがって、中央腫瘍信号よりも50分の1〜60分の1の弱い腫瘍マージン信号を、さらに後述するように、データ取得パラメータを調整せずに同時に測定することができる。
スペクトル区別及び組織侵入深度
ハンドヘルド分光ペン装置を術中に使用する目的は、腫瘍の塊のマージンでの腫瘍病巣の検出であり、それにより、陽性マージンのリスクを最小にすることである。実際には、この実施例に開示される例示的な実施形態の態様によるリアルタイム検出システムでは、外科医は、検出されなかった可能性がある腫瘍組織を摘出することができ、手術の繰り返しから患者を救い、潜在的に生存率を向上させる。高感度の腫瘍検出は、造影剤としてのアルブミン結合ICG又はSERSナノ粒子の使用に基づく。より詳細に後述するように、主なメカニズムは、ナノ粒子が主に増大した浸透性及び滞留(EPR)効果を通して腫瘍間質空間内に蓄積され保持される「受け身的な腫瘍標的」であると信じられる[36,37]。
主な組織/臓器タイプ(すなわち、脂肪、肝臓、及び肺)の造影剤信号を自己蛍光及びラマン散乱から区別するハンドヘルド分光ペン装置の能力をまず調べた。図4Aは、純粋なICGと、動物脂肪と、ICG及び動物脂肪の混合物(脂肪内のICG)との代表的なスペクトルを示す。785nm励起で、ICGは816nmに蛍光ピークを有し、その一方で、脂肪は805nmに背景蛍光ピーク805を有するとともに、862cm−1、1070cm−1、1297cm−1、1439cm−1、及び1652cm−1に分解可能なラマン信号を有する(それぞれ、842nm、857nm、874nm、885nm、及び902nmの波長に対応する)。脂肪に埋め込まれたICGは、ICG及び脂肪の両方の識別可能な寄与を有する(例えば、816nmでのICG蛍光並びに874nm及び885nmでの脂肪ラマンピーク)。
図7Aは、背景減算前(上のパネル)及び背景減算後(下のパネル)の純粋なICGと、動物脂肪と、ICG及び動物脂肪との混合物との蛍光スペクトルを示す。図7Bは、背景減算前(上のパネル)及び背景減算後(下のパネル)の純粋なSERSナノ粒子と、動物脂肪と、SERSナノ粒子及び動物脂肪の混合物のラマンスペクトルを示す。すべてのスペクトルは、組織の上層から上方1cmに位置決めされたハンドヘルド分光ペン装置を使用して測定した。スペクトルを0.1〜10秒にわたって取得した。対照組織から得られた4つの異なるスペクトルを平均することにより、背景を取得し、コントラスト増強スペクトル又は単一背景測定から減算した。純粋なICG又はSERS試料の信号強度に対する信号強度を倍率で示す。ラマンリポーター色素はジエチルチアトリカルボシアニン(DTTC)であった。
図7A(下のパネル)に示されるように、脂肪の背景信号を正確に減算することができ、略純粋なICGコントラスト信号が可能である。同様に、図7B中のデータ(上下のパネル)は、背景ラマンスペクトルを減算して、SERSコントラスト信号の大部分を明らかにすることができることを示す。上述したように、原発腫瘍に隣接するより深い衛星残留腫瘍を検出する能力は、腫瘍切除の完了及び患者結果の向上に重要である。この外科シナリオをシミュレートするために、脂肪組織、肝臓組織、及び肺組織の表面下の光学造影剤を検出するハンドヘルド分光ペン装置の能力を、標識されない組織(図8)の1〜2mm下の部分に造影剤を導入した組織標本を配置することにより調べた。図8は、近赤外線蛍光造影剤及びSERS造影剤の組織侵入深度研究を実行するシステムを概略的に示す。
図9A及び図9Bは、生体外組織の深くに配置されたICG又はSERS剤の信号強度と深度との関係を示す。光の散乱から予期されるように、コントラスト信号強度は、組織の厚さに伴って略指数的に低減した。ICGは、脂肪は肺及び肝臓ほど強くは励起光を散乱しないため、他の組織よりも脂肪でより深く検出することができる。この発見は、乳房及び他のいくつかの軟組織等の脂肪(脂肪が多い)組織において潜在的に重要な用途を有する。加えて、肺及び肝臓は、NIR励起でより強い自己蛍光を有し(ポルフィリン及びこれらの血管に富んだ組織での発色団による可能性が高い)、これはICG放射を固有自己蛍光から区別する能力を損なう。比較して、SERSナノ粒子は、幅の広い背景とは別個の先鋭なスペクトルピークを生じさせ、高い減衰及び散乱状況下で弱SERS信号を正確に抽出することができる。したがって、ICG蛍光と比較して、より弱いSERS信号をより深い組織で検出し分解することができる。侵入深度は、光ファイバの先端を組織表面のより近く(略接触して)位置決めすることによりさらに向上させることができる。
生体内術中腫瘍検出
生体内調査を行い、静脈注入後のICGの腫瘍内への蓄積を検出するハンドヘルド分光ペン装置の能力をテストした。この造影剤は、米食品医薬品局(FDA)により承認されており、心拍出量、肝機能、肝血流量の特定及び眼血管造影等でヒトへの様々な用途に使用される[38]。ICGを使用した腫瘍コントラスト増強の程度を評価するために、4T1腫瘍細胞(2×10数)が撮像の18日前に皮下注入されたマウスを使用した。腫瘍細胞は、ホタルルシフェラーゼ遺伝子を発現するように遺伝操作され、腫瘍成長後のルシフェリンの静脈注入により、これらの細胞に生物発光を放射させ、生物発光撮像を使用して腫瘍の正確な位置を特定することができる。したがって、ICGコントラスト増強を同時生物発光撮像と相関付けて、ICGコントラスト増強(もしあれば)が腫瘍部位からのものであるか否かを判断することができる。腫瘍細胞植菌から17日目に、ヒト用途で使用される投与量と同等の357μg/kgの投与量でICGをマウスに静脈注入し、それから、24時間後にハンドヘルド分光ペン装置を使用してマウスを撮像した。生物発光撮像を使用して、腫瘍細胞の植菌に使用したニードルの跡に沿って主要な腫瘍部位を2つの衛星腫瘍部位と共に識別した(図10A及び図10B)。ハンドヘルド分光ペン装置を使用して、1組14のスペクトルをマウスから得た。
特に、図10Aは、原発4T1乳癌及び2つの衛星結節の解剖学的位置(破線の円)を識別する明視野像を示す。ハンドヘルド分光ペン装置を使用しての測定の特定の位置は、原発腫瘍では1〜12の番号で示され、衛星結節の場合は13、14の番号で示される。図10Bは、原発腫瘍及び衛星腫瘍(赤信号)を識別するマウスの生物発光像を示す。
図11は、周囲組織と比較した腫瘍内のICGコントラスト増強の程度を強調表示する。位置5〜9、13、及び14での強いICG信号は実際に、生物発光により特定される腫瘍の存在に相関する。腫瘍領域からの積分信号強度は、正常領域から得られる信号よりも略10倍強い。隣接する縁部(腫瘍から2mm未満)から収集されるスペクトルでもなお、さらに離れた領域よりも5〜6倍強く、腫瘍の優れた描写を提供する。腫瘍の外科的摘出後、生物発光撮像は、励起した腫瘍が明るく、手術腔が暗いことを示す(図12A及び図12B参照)。
特に、図12A及び図12Bは、切除された腫瘍(黄色い破線)と、手術腔(シアンの破線)とを含む、ハンドヘルド分光ペン装置を使用して検出される陽性及び陰性腫瘍マージンを識別する明視野像(図12A)及び生物発光像を示す。励起した腫瘍内で得られるスペクトルは赤で示され、手術腔内で得られるスペクトルはシアンで示され、手術腔のマージン上で得られるスペクトルは白色矢印で示される。生物発光像で見られるように、腔のマージンに沿って残留腫瘍を有する領域があった。
図13を参照すると、ハンドヘルド分光ペン装置により記録されたスペクトルは、腔と比較して励起腫瘍で10倍強い信号を示し、これは、生きている動物内に見られる健康な組織に対する腫瘍のコントラスト比に一致する(図11参照)。
視認だけでは見られない可能性がある、陽性手術マージンに対応する生物発光の非常に小さな領域が、腔のマージンに残った。ハンドヘルド分光ペン装置を使用したこの領域の再検査により、隣接組織よりも5倍強いICG信号が明らかになり、これはここでも非侵襲性撮像から記録されるコントラスト比に一致する。腫瘍から強いICG信号を取得し、ハンドヘルド分光ペン装置に誘導されて腫瘍を摘出し、励起組織及び残留腫瘍腔の両方のマージン状態についてのリアルタイムの病状を得る能力はすべて、画像誘導手術の重要な特徴である。
結果は、腫瘍標的試薬がこの作業で使用されないにもかかわらず、腫瘍と正常組織とで観察されるICGコントラストが非常に明確で強いことを示す。ICGを利用した従来の腫瘍学の研究は主に、歩哨リンパ節検出に向けられている[39〜42]。これらの研究は、本実施例による研究で使用される静脈注入による投与ルートではなくむしろ、ICGの腫瘍内又は腫瘍周辺への注入に頼る。静脈注入投与後、ICGは、血清タンパク質、特にアルブミン及びリポタンパク質の疎水ポケットに結合することが分かっている[38]。したがって、タンパク質結合を通して、ICGはナノメートル規模の寸法をとり、水力学的サイズは直径6〜8nmである。強力な腫瘍増強が、増強した浸透性及び保持(EPR)効果から生じ[43]、この中では、マクロ分子又はナノ粒子が、腫瘍の大きなフェネストレーションを有する異常な血管新生及び不良なリンパ排液特徴により腫瘍に優先的に蓄積する。ICGのより進んだナノ粒子形成は、診断及び光熱用途でICGをより長く循環させ、腫瘍蓄積を増大させるのに役立つことが報告されている[44〜47]。標的造影剤も、腫瘍細胞の表面上の抗原又は受容体の分子認識のために、SERS及び他のナノ粒子をペプチド、単分子抗体、及び小分子リガンドに共役させることにより作ることができる[48]。
まとめると、本実施例によれば、ハンドヘルド分光装置を構築し、生体内術中腫瘍検出への2つの近赤外線造影剤の使用を示した。生体内状況下で、ハンドヘルド装置は、ICGでは検出限界2〜5×10−11Mを提供し、SERSでは検出限界0.5〜1×10−13Mを提供する。組織侵入深度は、組織の光学特性及び弱コントラスト信号を分解する能力に応じて約5〜10mmである。加えて、生物発光4T1乳癌を担ったマウスモデルを使用して、生体内研究を実行した。結果は、腫瘍境界を術前及び術中に正確に検出することができ、手術腔周囲の陽性及び陰性腫瘍マージンのリアルタイム検出に繋がることを示す。2つのタイプの近赤外線造影剤を比較すると、SERSナノ粒子(60〜80nm)は豊富な分光情報(先鋭なスペクトル特徴)を提供するが、ICG−アルブミン錯体(4〜6nm)よりもはるかに大きい。したがって、SERS剤は血管及び腫瘍境界/周縁(腫瘍マージンの区切りに重要)のマッピングによく適し得る一方で、ICG−アルブミンは腫瘍侵入及び高速クリアランスによく適し得る。
実施例2
この実施例は、画像誘導手術の統合された撮像及び分光システムに関する。一実施形態によれば、システムは、患者に導入され、対照とする疾病部位(例えば、腫瘍)に局所化された蛍光又はラマン活性プローブから信号を検出するように構成される。このシステムを使用する外科医は、疾病部位を完全に摘出し、疾病部位の摘出に成功し、疾病部位が完全に摘出されたことを確認し得る。
本実施例の一実施形態によれば、マルチモーダル撮像システムは、可視光範囲及び近赤外線光範囲(400〜1000nm)を撮像するように構成された広域撮像システムと、狭ビーム結合光ファイバレーザ光励起源(633nm又は785nm)と、分光検出器とを備える。広域撮像システムは1つのレンズと、可視光(400〜610nm、ユーザが裸眼で見る光)を検出し記録する1つのカラーカメラ、レーザ励起源からの光(633nm又は785nm)を検出する1つの白黒カメラ、及びプローブから放射される光(例えば、850nm)を検出する1つの白黒カメラ、合計で3つのカメラとを有する。物理的な光学フィルタ(放射選択用のバンドパス、「レーザカメラ」以外へのレーザ励起光を遮断するレーザ線/切り込み、及び3つのカメラに所望の光を分割するダイクロイックミラー)を使用して、単一のレンズから収集された光を3つの個々のカメラに分割し、各カメラに到達する所望の波長の光に特殊性を提供する。システムは、疾病組織に対応する部位への受動的又は能動的な標的により被験者に注入され、蓄積した蛍光(例えば、インドシアニングリーン色素、量子ドット)又は表面増強ラマン散乱(SERS)プローブと共に使用される。使用に際して、カメラからの情報がコンピュータにより処理され、ユーザが視野を見られるように表示される場合、視野像上へのオーバーレイが、プローブ(存在する場合)のレーザ照明及び光照明の位置を示す。コンピュータは、像処理を使用して、視野像を増強し、プローブの位置を周囲組織に関連して区別し易くする。同時に、光ファイバレーザ照明及び分光検出器は、レーザ光により照明される部位から放射される光のスペクトルを表示する。分光システムは、固有組織及び導入プローブの両方の蛍光放射及びラマン光散乱を検出するように動作可能である。
実施例3
この実施例は、「ラマンペン」分光計により記録された分光器情報を、「仮想リン光(Virtual phosphorescence)」とも呼ばれる広視野ビデオディスプレイ(上の実施例2によるシステムも参照)上に要約する方法に関する。一実施形態によれば、仮想リン光表示モードは、ラマンペン分光計から連続して記録された情報を広視野像上にオーバーレイする方法である。分光計から記録されるデータはスペクトル(所与の波長での光の強度)である。蛍光プローブの場合、データは、単純な曲線下面積(AUC)法(最小/背景に対する積分蛍光の比率)で解析され、ラマン散乱プローブ(及び任意選択的に蛍光プローブ)の場合、計算的により複雑なデコンボリューション法が使用される(最適化を介する記録スペクトルへの既知のスペクトルのマッチング)。蛍光AUC比が所定の閾値を超える場合、又はデコンボリューションを通して得られるスペクトルのAUC比が所定の閾値を超える場合、陽性信号がとられる。両事例で、所定の閾値は少なくとも、背景信号レベルの上の3標準偏差であり、分光計のサンプル領域での蛍光又はラマンプローブの有意量に対応する。
陽性信号が記録される場合、疑似色オーバーレイが広視野像の信号が記録されたときのレーザ励起源位置に配置される(この位置は、レーザ追跡専用のカメラにより検出される)。オーバーレイは時間の経過に伴って減衰する。すなわち、最初、オーバーレイは明るいが、数秒のうちに徐々に透明になる(そして暗く見える)。減衰時間はユーザ選択可能であるため、手術部位がラマンペンにより掃引されて、腫瘍境界を見つける場合等の非常に静的な状況では、より長い減衰時間(例えば、5秒)を使用して、陽性信号がどこに記録されるかを示す。外科医が盛んに画像誘導下で組織を切断する場合等の動的な状況では、減衰時間は短く(例えば、1秒)、陽性腫瘍が記録される位置を正確に示す。
本発明の例示的な実施形態の上記説明は、例示及び説明のみのために提示されており、開示される厳密な形態に本発明を限定する意図はない。上記教示に鑑みて多くの変更及び変形が可能である。
実施形態は、当業者が本発明及び様々な実施形態を、意図される特定用途に適した様々な変更を施して利用できるように、本発明の原理及び実際の適用を説明するために選ばれ説明された。本発明の趣旨及び範囲から逸脱せずに本発明に関係する代替の実施形態が当業者には明らかとなろう。したがって、本発明の範囲は、上記説明及び説明に記載される例示的な実施形態ではなく、添付の特許請求の範囲により定義される。
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Claims (11)

  1. 診断又は治療処置において解剖学的指針を術中に提供するシステムにおいて、
    (a)可視光線を生体の対象部位に放射するように構成された第1の光源と、
    (b)近赤外線光線を前記対象部位に放射するように構成された第2の光源と、
    (c)前記第2の光源に光学的に結合され、前記第1の光源には光学的に結合されていないハンドヘルドプローブであって、前記対象部位を照明するように、放射された近赤外線光線を送るように構成されるとともに、前記第2の光源による照明に応答して、前記対象部位の標的組織内に導入された造影剤から散乱又は放射される光を収集するように構成された光ファイバを備える、ハンドヘルドプローブと、
    (d)前記ハンドヘルドプローブに光学的に結合され、前記収集された光を検出し、収集光データを含む対応する信号を生成するように構成された第1の撮像装置であって、前記ハンドヘルドプローブが、前記光ファイバを通して前記収集光を前記第1の撮像装置に送るようにさらに構成される、第1の撮像装置と、
    (e)前記第1の光源による照明に応答して、前記対象部位から放射される可視光を検出し、可視光データを含む対応する信号を生成するように構成された第2の撮像装置と、
    (f)前記第2の光源による照明に応答して、前記対象部位から放射される第1の所定の波長を有する近赤外線光を検出し、第1の近赤外線光データを含む対応する信号を生成するように構成された第3の撮像装置と、
    (g)前記第2の光源による照明に応答して、前記第1の所定の波長と異なる第2の所定の波長を有し、前記対象部位から放射される近赤外線光を検出し、第2の近赤外線光データを含む対応する信号を生成するように構成された第4の撮像装置と、
    (h)データの少なくとも1つの視覚表現を表示するディスプレイと、
    (i)前記第1の光源、前記第2の光源、前記第1の撮像装置、前記第2の撮像装置、前記第3の撮像装置、前記第4の撮像装置、及び前記ディスプレイのそれぞれと通信し、前記収集光データ、前記可視光データ、前記第1の近赤外線光データ、及び前記第2の近赤外線光データのそれぞれから前記対象部位の少なくとも1つのリアルタイムに統合された視覚表現を生成し、前記診断又は治療処置中の指針として、前記少なくとも1つのリアルタイム視覚表現を前記ディスプレイに表示するようにプログラムされたコントローラと、
    を備えることを特徴とする、システム。
  2. 請求項1に記載のシステムにおいて、それぞれ、前記造影剤がラマンプローブ及び蛍光プローブのうちの少なくとも一方を含み、前記収集光データがラマンデータ及び蛍光データのうちの少なくとも一方を含むことを特徴とする、システム。
  3. 請求項2に記載のシステムにおいて、前記少なくとも1つの統合された視覚表現が、前記可視光データから生成される前記対象部位の広視野像と、前記広視野像内に画定され、前記生成される第1の近赤外線光データ及び前記生成される第2の近赤外線光データのうちの少なくとも一方から生成される前記対象部位のうちの選択された部位の近赤外線光像と、前記ラマンデータから生成されるラマン像及び前記蛍光データから生成される蛍光像のうちの少なくとも一方とを含み、前記ラマン像及び前記蛍光像のうちの少なくとも一方が、前記広視野像及び前記近赤外線光像内に画定されることを特徴とする、システム。
  4. 請求項3に記載のシステムにおいて、前記ラマン像及び前記蛍光像のうちの少なくとも一方が、前記近赤外線光像上のオーバーレイ像であることを特徴とする、システム。
  5. 請求項1に記載のシステムにおいて、前記第1の撮像装置が分光計を含み、前記第2の撮像装置、前記第3の撮像装置、及び前記第4の撮像装置のそれぞれがCCDカメラを含むことを特徴とする、システム。
  6. 統合された明視野撮像と、近赤外線撮像と、ラマン撮像及び蛍光撮像のうちの少なくとも一方とを使用して、生体の対象部位内の標的組織を術中に評価する撮像システムにおいて、
    (a)前記対象部位に可視光線を送る第1の光源及び前記対象部位に近赤外線光線を送る第2の光源と、
    (b)ラマン及び蛍光撮像手段であって、
    (i)前記第2の光源に光学的に結合され、前記第1の光源には光学的に結合されておらず、前記対象部位の標的組織を照明するように前記近赤外線光を送り、前記標的組織に導入され、前記第2の光源により照明されるラマンプローブ及び蛍光プローブのうちの対応する少なくとも一方からの散乱光及び放射光のうちの少なくとも一方を収集するハンドヘルドプローブ、及び
    (ii)前記ハンドヘルドプローブと通信し、前記収集散乱光からのラマンデータ及び前記収集放射光からの蛍光データのうちの少なくとも一方を得る第1の撮像装置
    を備える、ラマン及び蛍光撮像手段と、
    (c)明視野撮像手段であって、
    (i)前記第1の光源による照明に応答して、前記対象部位から放射される可視光から可視光データを得る第2の撮像装置、
    (ii)前記第2の光源による照明に応答して、前記対象部位から放射される第1の所定の波長を有する第1の近赤外線データを得る第3の撮像装置、及び
    (iii)前記第2の光源による照明に応答して、第1の所定の波長と異なる第2の所定の波長を有し、前記対象部位から放射される第2の近赤外線データを得る第4の撮像装置
    を備える、明視野撮像手段と、
    (d)データの少なくとも1つの視覚表現を表示するディスプレイと、
    (e)前記第1の光源、前記第2の光源、前記第1の撮像装置、前記第2の撮像装置、前記第3の撮像装置、前記第4の撮像装置、及び前記ディスプレイのそれぞれと通信し、前記可視光データ、前記第1の近赤外線光データ、前記第2の近赤外線光データ、及びラマンデータ及び蛍光データのうちの少なくとも一方から前記対象部位の少なくとも1つの統合された視覚表現をリアルタイムで生成し、前記統合された視覚表現を前記ディスプレイに表示して、診断又は治療処置を実行する指針を提供するようにプログラムされたコントローラと、
    を備えることを特徴とする、システム。
  7. 請求項6に記載の撮像システムにおいて、前記明視野撮像手段が、
    (iv)光学ポートと、
    (v)UV−NIRコンパクトレンズ及び第1の色収差補正レンズを備えるシステムレンズと、
    (vii)銀鏡と、
    (viii)第1のダイクロイックミラー及び第2のダイクロイックミラーと、
    (ix)第1のショートパスフィルタ及び第2のショートパスフィルタと、
    (x)減光フィルタと、
    (xi)バンドパスフィルタと、
    (xii)ロングパスフィルタと、
    (xiii)第2の色収差補正レンズ、第3の色収差補正レンズ、及び第4の色収差補正レンズと、
    をさらに備え、
    前記光学ポート及び前記第の撮像装置が間に、前記銀鏡と、前記第1のダイクロイックミラーと、前記第2のダイクロイックミラーと、前記第2の色収差補正レンズとを有する第1の光路を画定し、前記光学ポート及び前記第の撮像装置が間に、前記銀鏡と、前記第1のダイクロイックミラーと、前記第2のダイクロイックミラーと、前記減光フィルタと、前記第3の色収差補正レンズとを有する第2の光路を画定し、前記光学ポート及び前記第3の撮像装置が間に、前記銀鏡と、前記第1のダイクロイックミラーと、前記ロングパスフィルタと、前記バンドパスフィルタと、前記第4の色収差補正レンズとを有する第3の光路を画定することを特徴とする、撮像システム。
  8. 請求項6に記載の撮像システムにおいて、前記対象部位の前記少なくとも1つのリアルタイムに統合された視覚表現が、前記可視光データから生成される前記対象部位の広視野像と、前記第1の近赤外線光データ及び前記第2の近赤外線光データのうちの少なくとも一方から生成される、前記広視野像内に画定される所定の部位の近赤外線光像と、前記ラマンデータ及び前記蛍光データのうちの対応する少なくとも一方から生成されるラマン像及び蛍光像のうちの少なくとも一方とを含むことを特徴とする、撮像システム。
  9. 請求項8に記載の撮像システムにおいて、
    (a)前記近赤外線光像が、前記広視野像上のオーバーレイ像であり、前記対象部位内の近赤外線光線が送られた位置を表し、
    (b)前記ラマンデータ及び前記蛍光データのうちの少なくとも一方が、事前定義された閾値レベルを超えた場合、前記標的組織内の疾病を示す信号により表され、(c)前記ラマン像及び前記蛍光像のうちの少なくとも一方が、前記近赤外線光像上のカラーオーバーレイ像であり、前記事前定義される閾値レベルを超える信号のレベルを表す不透明度を有し、
    (d)前記カラーオーバーレイ像の不透明度が、造影剤が前記対象部位の標的組織内に導入された後の時間の経過に伴って低下し、前記カラーオーバーレイ像が前記近赤外線光像に相対して徐々に透明になることを特徴とする、撮像システム。
  10. 診断又は治療処置において解剖学的指針を術中に提供するためのシステムの作動を制御する方法において
    (a)第1の光源によって、可視光線を対象部位に放射するステップと、
    (b)第2の光源によって、近赤外線光線を前記対象部位に放射するステップと、
    (c)前記第2の光源に光学的に結合され、前記第1の光源には光学的に結合されていないハンドヘルドプローブの光ファイバによって、前記対象部位を照明するように前記放射された近赤外線光線を送るステップと、
    (d)前記ハンドヘルドプローブの前記光ファイバによって、前記第2の光源による照明に応答して、前記造影剤からの散乱光及び放射光のうちの少なくとも一方を収集するステップであって、前記造影剤がラマンプローブ及び蛍光プローブのうちの少なくとも一方を含むステップと、
    (e)前記光ファイバに光学的に結合された第1の撮像装置によって、前記収集光を検出し、収集光データを含む対応する信号を生成するステップであって、前記光ファイバが前記収集光を第1の撮像装置に送るようにさらに構成されるステップと、
    (f)第2の撮像装置によって、前記第1の光源による照明に応答して前記対象部位から放射される可視光を検出し、可視光データを含む対応する信号を生成するステップと、
    (g)第3の撮像装置によって、前記第2の光源による照明に応答して前記対象部位から放射される、第1の所定の波長を有する近赤外線光を検出し、第1の近赤外線光データを含む対応する信号を生成するステップと、
    (h)第4の撮像装置によって、前記第1の所定の波長と異なる第2の所定の波長を有し、前記第2の光源による照明に応答して、前記対象部位から放射される近赤外線光を検出し、第2の近赤外線光データを含む対応する信号を生成するステップと、
    (i)前記第1の撮像装置、前記第2の撮像装置、前記第3の撮像装置、及び前記第4の撮像装置のそれぞれと通信するコントローラによって、前記収集光データ、前記可視光データ、前記第1の近赤外線データ、及び前記第2の近赤外線データから前記対象部位の少なくとも1つのリアルタイムに統合された視覚表現を生成するステップと、
    (j)前記コントローラと通信するディスプレイによって、診断又は治療処置中の指針として前記コントローラにより生成される前記少なくとも1つのリアルタイムに統合された視覚表現を表示するステップと、
    を含むことを特徴とする、方法。
  11. コントローラにより実行されると、外科処置において解剖学的指針を術中に提供する機能をコンピュータに実行させるコンピュータ実行可能命令を記憶したコンピュータ可読媒体において、前記機能が、
    (a)前記コントローラと通信する第1の光源に、生体の対象部位に可視光線を放射させること、
    (b)光ファイバに光学的に結合され、前記コントローラと通信する第2の光源に、前記光ファイバを通して前記対象部位に近赤外線光線を放射させること、
    (c)ハンドヘルドプローブの前記光ファイバに、前記第2の光源による照明に応答して前記標的組織内に導入されたラマンプローブから散乱する光及び前記第2の光源による照明に応答して前記標的組織内に導入された蛍光プローブから放射される光のうちの少なくとも一方を収集させること、
    (d)前記コントローラ及び前記光ファイバと通信する第1の撮像装置に、前記ラマンプローブから散乱する光及び前記蛍光プローブから放射される光のうちの少なくとも一方を検出させ、前記第2の光源からの照明に応答して、前記光ファイバを通して収集させること、
    (e)前記第1の撮像装置に、ラマンデータを含む検出散乱光からの信号及び蛍光データを含む検出放射光からの信号のそれぞれのうちの少なくとも一方を生成させること、
    (f)前記コントローラと通信する第2の撮像装置に、前記第1の光源による照明に応答して前記対象部位から放射される可視光を検出させ、可視光データを含む対応する信号を生成させること、
    (g)前記コントローラと通信する第3の撮像装置に、前記第2の光源による照明に応答して前記対象部位から放射される、第1の所定の波長を有する近赤外線光を検出させ、前記第3の装置に、第1の近赤外線光データを含む対応する信号を生成させること、
    (h)前記コントローラと通信する第4の撮像装置に、前記第1の所定の波長と異なる第2の所定の波長を有し、前記第2の光源による照明に応答して前記対象部位から放射される近赤外線光を検出させ、第2の近赤外線光データを含む対応する信号を生成させること、
    (i)前記可視光データと、前記第1の近赤外線データと、前記第2の近赤外線データと、前記ラマンデータ及び前記蛍光データのうちの少なくとも一方とから、前記対象部位の少なくとも1つのリアルタイムに統合された視覚表現を生成すること、並びに
    (j)前記コントローラと通信するディスプレイに、診断又は治療処置中の指針のために、生成された少なくとも1つのリアルタイムに統合された視覚表現を表示させること
    を含むことを特徴とする、コンピュータ可読媒体。
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