JP2013512273A - カルバメートの熱的開裂によるイソシアネートの製造方法 - Google Patents

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Abstract

カルバメートを熱的に開裂させてイソシアネート及びアルコールを含有するカルバメート開裂ガスを得ることによるイソシアネートの製造方法であって、
イソシアネートのアルコールとの逆反応の阻害剤として作用するエーテルの存在下におけるカルバメート開裂ガスのクエンチ処理工程を含む製造方法を提案する。
【選択図】なし

Description

本発明は、カルバメートの、別名カルバミン酸エステル又はウレタンの、熱的開裂によるイソシアネートの製造方法に関する。
カルバメート開裂は、ホスゲンの無いイソシアネートの製造方法として、重要性が増大している。カルバメート開裂の工業パフォーマンスのための種々の装置が、より詳細には、塔(EP0795543)、流動床反応器(EP555628及びDE19907648)、及び流下膜式蒸発器若しくは薄膜蒸発器(EP0092738)が提案されている。カルバメート開裂は、液相で、又は気相で実施され得る。
カルバメートの熱的開裂における問題は、開裂生成物のさらなる反応を通じて生じる高分子量二次成分の生成である。これらは装置内の堆積物、それゆえ連続運転の制限をもたらし、そして歩留まり損失をもたらし得る。その残留物は、特に、アロファネート及びイソシアヌレートを含む。
これらの問題を回避するために、カルバメート開裂ガスからのイソシアネート及びアルコールの開裂生成物は、できる限り早くお互いから分離されなければならない。
イソシアネートとアルコールの逆反応(ウレタン化)及びまたさらなる反応の反応速度がその溶媒及びその溶媒による希釈に依存することが知られているので、カルバメート開裂における逆反応又は更なる反応の問題が、溶媒の存在下におけるカルバメート開裂の実施により減少され得ることがさらに知られている。
例えば、J.H.Saunders and K.C.Frisch:Polyurethanes,Chemistry and Technology,1962年、146頁の表10は、異なる溶媒の存在下でのイソシアネートのアルコールとの反応度についての情報を提供している。不活性溶媒でのカルバメート開裂生成物の希釈は、高分子量転化生成物の生成を抑制する;同時に、その溶媒はこれらの二次成分の排出に役立ち、且つ装置の汚れが低減される。
好適な溶媒は、特に、高沸点溶剤、すなわち、プロセス条件での沸点がカルバメート開裂の開裂生成物の沸点を少なくとも10℃、特に、少なくとも20℃超えている液体である。
EP−B0795543には、一定の沸点又は狭い沸点範囲を有し、且つフェノキシジフェニルのオルト、メタ及びパラ異性体の群から選択される熱的に安定な液体から蒸留留分として得ることができる、熱的に開裂するカルバメートのために特に好適な溶媒が記載されている。塔におけるカルバメートの熱的な開裂の際のそのような溶媒の使用は、同じ開裂性能で、且つ反応部位における変更の無い平均温度で、その塔の塔底部の温度を低下させることができ、そのことが塔底部の副産物及びひび割れた産物の生成を大きく低減させる。この方法の不具合は、開裂及び開裂ガスの分離が同じ装置内で実施されること、アルコールが塔頂部での戻り流として用いられること、及びフェノキシジフェニルがほとんど市販されていないために高価であることである。
また、ウレタンの生成率は阻害剤を添加することにより低減できることが知られている。ウレタン生成の既知の阻害剤の例としては、塩酸、塩化ベンゾイルまたはp−トルエンスルホン酸が挙げられる(Oertel:ポリウレタン、第2版、3.4.2、92頁参照)。
EP0795543 EP555628 DE19907648 EP0092738 EP0795543
J.H.Saunders and K.C.Frisch:Polyurethanes,Chemistry and Technology,1962年、146頁 Oertel:ポリウレタン、第2版、3.4.2、92頁
したがって、本発明の目的は、残留物量の低減と明確なエネルギーコストの低下をもたらす添加剤の存在下で、カルバメートを熱的に開裂させるための改良された方法を提供することであった。
その目的は、カルバメートを熱的に開裂させてイソシアネート及びアルコールを含有するカルバメート開裂ガスを得ることによるイソシアネートの製造方法であって、イソシアネートのアルコールとの逆反応の阻害剤として作用するエーテルの存在下でのカルバメート開裂ガスのクエンチ処理工程を含む方法によって達成される。
カルバメート開裂の際に生成されるイソシアネート及びアルコールの逆反応の阻害剤として作用するエーテルを用いることにより、反応の速度を低下させること、及びそれゆえ二次成分の生成に関連する問題を低減させることが可能となることがわかった。しかしながらそのためには、添加物としての純粋な溶媒の使用と比較して、阻害剤の著しく明確な量の低減が要求される。より詳細には、これはまた、単に溶剤として機能する添加物と比較して、添加物の除去および回復を、より経済的に実行可能する。
本発明によれば、カルバメート開裂ガスからのアルコールとイソシアネートの逆反応を遅延させるために使用する阻害剤は、エーテルである。
せいぜい減少した程度でしか逆反応に利用可能とならないように、エーテルが水素結合の形成を通じてアルコールと結合すると想定されている。
使用されるエーテルは、好ましくはポリアルキレングリコールジアルキルエーテル及び/又はポリアルキレングリコールジアリルエーテルである。
さらに好ましくは、ポリアルキレングリコールジアルキルエーテルは、ポリエチレングリコールジアルキルエーテルである。より好ましくは、使用されるポリエチレングリコールジアルキルエーテルは、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル又はテトラエチレングリコールジメチルエーテルである。
使用されるエーテルは、より好ましくはテトラエチレングリコールジメチルエーテルである。
さらに好ましくは、使用されるエーテルは、ポリプロピレングリコールジアルキルエーテル及び/又はポリプロピレングリコールジアリルエーテルである。
使用されるポリプロピレングリコールジアルキルエーテルは、好ましくは、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテルまたはテトラプロピレングリコールジメチルエーテルから選択される1種以上の物質である。
さらなる実施の形態では、環状又は芳香族エーテル/ポリエーテルが使用され、好ましくは、オキソラン、ジオキソラン、トリオキソラン、ジアリルエーテル、アルキルアリルエーテル、ジフェニルエーテル、ジトリルエーテル及びジベンジルエーテルから選択される1種以上の物質が使用される。
その開裂に供給されるカルバメートは、特に、N,N’−トリレンビス(O−アルキルウレタン)、N,N’−トリレンビス(O−アルコキシアルキルウレタン)、N,N’−トリレンビス(O−アリルウレタン)、N,N’−1,5−ナフタレンビス(O−ジアルキルウレタン)、N,N’−1,5−ナフタレンビス(O−アルコキシルアルキルウレタン)、N,N’−1,5−ナフタレンビス(O−アリルウレタン)、ヘキサメチレンビス(O−アルキルウレタン) 、ヘキサメチレンビス(O−アルコキシアルキルウレタン)、イソホロンビス(O−アルキルウレタン)、イソホロンビス(O−アルコキシアルキルウレタン)、4,4’−ジフェニルメタンジ−O−アルキルウレタン又は4,4’− ジフェニルメタンジ−O−アルコキシアルキルウレタンである。
熱的な開裂の添加剤として使用されるエーテルは、好ましくは高沸点であっても良い。すなわち、運転条件下で、カルバメート開裂ガスからのイソシアネート及びアルコールの沸点より高い沸点を有する物質であっても良い。
さらなる実施の形態では、中間の沸点であるエーテルが使用される。すなわち、運転条件下でイソシアネートの沸点とアルコールの沸点との間の沸点を有する。
さらなる実施の形態では、熱的な開裂に使用される添加剤は、カルバメート開裂ガスからのイソシアネートの沸点とアルコールの沸点を下回る沸点を有するエーテルである。すなわち、低沸点である。
クエンチ処理は、液体でのガスの急速な冷却を意味することが知られている。本文脈において、クエンチ処理は、より詳細には、液体である大量のエーテルを用いた、熱開裂の運転条件下におけるカルバメート開裂ガスの10秒未満の範囲内での冷却を意味すると理解される。
エーテルである液体の添加剤とのカルバメート開裂ガスの接触フェーズの後、カルバメート開裂ガスからのアルコール及びイソシアネート成分は、クエンチ装置中で200秒未満の期間でお互いから分離される。クエンチ装置の役割は、このようにカルバメート開裂ガスのクエンチ処理及びお互いからのイソシアネートとアルコール成分の分離、特に、精留による分離からなる。
この目的のために、カルバメート開裂ガスの非常に急速な、実質的に瞬間的な冷却が実施される。
クエンチ処理工程は0.0001〜2MPa(0.001〜20bar)絶対圧の範囲での運転圧力で実施され得る。
クエンチ処理工程は、好ましくは0.1〜10kPa(1〜100mbar)絶対圧の範囲の減圧下で実施される。
カルバメートの熱開裂の添加剤として本発明に従って使用されるアルコールとのイソシアネートの逆反応の阻害剤として作用するエーテルのおかげで、非常に少量の添加剤で、副産物の生成、特に、アロファネートの生成の大きな抑制が可能である。
より好ましくは、カルバメート開裂ガス及びエーテルの混合物はクエンチ処理工程に供給される。
この混合物は、好ましくはアルコール1モル当たり0.1〜20モルのエーテルを含有する。
クエンチ処理工程に供給されるカルバメート開裂ガス及びエーテルを含有する混合物は、好ましくは150〜500℃の範囲の温度を有し、クエンチ処理工程が実施される装置中で有利に減圧される。
カルバメートの熱開裂は、好ましくは150〜500℃の範囲の温度で反応器内において実施される。
さらに好ましくは、クエンチ処理工程上流に、カルバメート開裂ガスをその凝縮限界へと冷却するガス冷却器が配置されていても良い。
流動床内で、特に、減圧下で運転される流動床内でカルバメート開裂を実施することが有利である。
クエンチ処理工程は、好ましくは、下流に接続され、急冷されたカルバメート開裂ガスを精留により分離する急冷塔を伴う、液体エーテルでの非常に急速な冷却(クエンチ処理)、特に、特にベンチュリクエンチ、ジェットクエンチ、パイプクエンチ、渦クエンチ又はロータリークエンチを可能とする装置内で実施される。クエンチ処理工程、すなわち、冷却されたカルバメート開裂ガスの急速な冷却及び精留分離の間のカルバメート開裂ガスの総滞留時間は、有利には200秒未満である。
その塔は、好ましくは液体滞留量が特にその6%未満である低液体滞留量で運転される。クエンチ塔でのバックアップ液量から結果として生じる滞留時間は、クエンチ媒体の液体の流速により決定的に影響される。空塔速度−細流密度(trickle density)ともまたよばれる−すなわち、その塔の横断面に対する液体速度は、好ましくは20m3/m2h未満であり、及びより好ましくは10m3/m2h未満である。下限は使用されるその塔内部の運転範囲から結果として生じ、約0.2m3/m2hである。
式ρgas 0.5・ugas[Pa0.5]によって特徴づけられるクエンチ塔の運転状態は、好ましくは0.5〜2の範囲内に設定される。
さらなる実施の形態では、イソシアネートのアルコールとの逆反応を抑制するために、クエンチ処理工程は、塔内で実施され、且つ不活性溶媒又は阻害溶媒に加えてガス状塩化水素が塔底部に供給される。
本発明は、実施例によって詳細に以下に示されている。
この目的のために、2,4−トリレンジイソシアネート(2,4−TDI)のイソブタノールでのウレタン化の反応速度を様々な溶媒中で検討した。よく知られているように、その反応は二次反応速度を持っており、且つその反応速度はアルコール濃度に依存する。
まず、本発明に係る方法で用いるエーテルでの2,4−TDIのウレタン化の反応速度を検討した:
実験室規模での実施例(本発明による)
テトラエチレングリコールジメチルエーテル(テトラグライム)での2,4−TDIのウレタン化:
テフロン(登録商標)パドル撹拌器、滴下漏斗、温度計、凝縮器及び加熱浴を備えた250ml容の四つ首フラスコをアルゴンでパージした。88.70g(0.40モル)のテトラグライムと17.40g(0.10モル)の2,4−TDIを最初に反応器に充填し、40℃に加熱した。ゼロサンプルを採取し、そして14.79g(0.20モル)のイソブタノールを400rpmで0.5分以内に計量投入した。イソシアネート含有量を時間の関数としてサンプリングによりモニターし、2次速度定数を決定した。
以下の表1は、時間の関数としてのイソシアネート含有量の減少を示している。
Figure 2013512273
実験室規模での比較例
クロロベンゼンでの2,4−TDIのウレタン化
比較のために、上述の試験からの出発の際の溶媒としてのクロロベンゼンを除いては、同じ反応を同じ装置で同じ方法で行った。この目的のために、最初に69.70g(0.62モル)のクロロベンゼンを、あらかじめアルゴンでパージされた反応器に17.40g(0.10モル)の2,4−TDIと共に充填し、40℃に加熱した。ゼロサンプルを採取し、14.79g(0.20モル)のイソブタノールを400rpmで0.5分以内で計量投入した。イソシアネート含有量を時間の関数としてサンプリングによりモニターし、2次速度定数を決定した。最初の数分での、及び試験の最後での、時間の関数としてのイソシアネート含有量の減少(質量%)を、以下の表2に示す:
Figure 2013512273
表1及び表2に示されたイソシアネート含有量の減少の比較は、クロロベンゼン溶媒存在下におけるイソシアネート含有量の減少(比較例)を示しており、特に、最初の4分間において著しく、約41%である。対照的に、本発明に係る実施例のイソシアネート含有量は、すなわち、テトラグライムの存在下では、4%だけ減少する。
プレスト動力学プログラム(Presto kinetics program)での最小平均二乗回帰法を介した二次速度定数の近似は、テトラグライムの存在下におけるその反応速度定数(本発明に係る実施例)が(クロロベンゼンの存在下における)比較例の速度定数の約7%にすぎないことを示している。
二つの反応混合物の著しい反応温度の違いはまた、用いられる溶媒に依存する異なる反応性を示している。
クエンチ塔における本発明に係るプロセスを実施するための実施例を以下に記載する。
工業的規模での実施例
開裂装置では、2,4−トリレンビス(O−イソブチルカルバメート)を連続的に開裂させ、それからクエンチする。開裂は、流動床で400℃で実施する。そうして得た開裂ガスを、クエンチに導入する前に冷却する。
6個の理論段数と60mmの直径を有するオーステナイト鋼の塔は、液体の滞留時間を最小限に抑制するために、低液体滞留量の金属薄板充填物を備えている。その塔におけるρgas 0.5・ugasの積は、0.5〜1.7Pa0.5の範囲内で変更する。ここで、ugasは上昇するガスの空塔速度を示しており、ρgasは上昇するガスの密度を示している。クエンチは3kPa(30mbar)で運転する。細流密度(trickle density)は、約7m3/m2hである。
58モル%のブタノール及び28.7モル%の2,4−TDIを含有する53.9モル/hの開裂ガス(流動化ガスとしての残余N2)を280℃のガス状態で、カルバメート開裂ガスクエンチの第二段階に導入する。その塔の頂部で、81.0モル/hのテトラグライムを20℃の液体状態で分配器へと導入する。その塔の頂部で、38.3モル/hのガス流を除去する。その頂部で、31.1モル/hのイソブタノールが検出される。その頂部でのテトラグライムの割合は0.05モル/hである。
その塔の底部では、96.5モル/hを155℃で除去する。15.4モル/hの2,4−TDIをその中に検出した。
その塔の底部におけるアロファネート及びイソシアヌレートの割合は、2,4TDIに対して2モル%未満である。

Claims (19)

  1. カルバメートを熱的に開裂させてイソシアネート及びアルコールを含有するカルバメート開裂ガスを得ることによるイソシアネートの製造方法であって、
    イソシアネートのアルコールとの逆反応の阻害剤として作用するエーテルの存在下におけるカルバメート開裂ガスのクエンチ処理工程を含むことを特徴とする製造方法。
  2. 使用するエーテルが、ポリアルキレングリコールジアルキルエーテル及び/又はポリアルキレングリコールジアリルエーテルである請求項1に記載の製造方法。
  3. 使用するポリアルキレングリコールジアルキルエーテルが、ポリエチレングリコールジアルキルエーテルである請求項2に記載の製造方法。
  4. 使用するポリエチレングリコールジアルキルエーテルが、
    ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル及びテトラエチレングリコールジメチルエーテル
    の1種以上である請求項3に記載の製造方法。
  5. 使用するエーテルが、テトラエチレングリコールジメチルエーテルである請求項4に記載の製造方法。
  6. 使用するエーテルが、ポリプロピレングリコールジアルキルエーテル及び/又はポリプロピレングリコールジアリルエーテルである請求項2に記載の製造方法。
  7. 使用するポリプロピレングリコールジアルキルエーテルが、
    ジプロピレングリコールジメチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル及びテトラプロピレングリコールジメチルエーテル
    から選択される1種以上の物質である請求項6に記載の製造方法。
  8. エーテルが、
    オキソラン、ジオキソラン、トリオキソラン、ジアリルエーテル、アルキルアリルエーテル、ジフェニルエーテル、ジトリルエーテル及びジベンジルエーテル
    から選択される1種以上の物質である請求項1に記載の製造方法。
  9. カルバメートが、N,N’−トリレンビス(O−アルキルウレタン)、N,N’−トリレンビス(O−アルコキシアルキルウレタン)、N,N’−トリレンビス(O−アリルウレタン)、N,N’−1,5−ナフタレンビス(O−ジアルキルウレタン)、N,N’−1,5−ナフタレンビス(O−アルコキシルアルキルウレタン)、N,N’−1,5−ナフタレンビス(O−アリルウレタン)、ヘキサメチレンビス(O−アルキルウレタン) 、ヘキサメチレンビス(O−アルコキシアルキルウレタン)、イソホロンビス(O−アルキルウレタン)、イソホロンビス(O−アルコキシアルキルウレタン)、4,4’−ジフェニルメタンジ−O−アルキルウレタン又は4,4’− ジフェニルメタンジ−O−アルコキシアルキルウレタンである請求項1〜5の何れか1項に記載の製造方法。
  10. カルバメート開裂ガス及びエーテルの混合物を、クエンチ処理工程に供給する請求項1〜9の何れか1項に記載の製造方法。
  11. カルバメート開裂ガス及びエーテルの混合物が、アルコール1モル当たり0.1〜20モルのエーテルを含む請求項7に記載の製造方法。
  12. カルバメート開裂ガス及びエーテルの混合物が、150〜500℃の温度を有し、且つクエンチ処理工程に供給される際に減圧される請求項10又は11に記載の製造方法。
  13. カルバメートの熱的開裂を、反応器中で150〜500℃の範囲の温度で実施する請求項1〜12の何れか1項に記載の製造方法。
  14. クエンチ処理工程上流に、カルバメート開裂ガスをその凝縮限界へと冷却するガス冷却器が配置される請求項1〜13の何れか1項に記載の製造方法。
  15. クエンチ処理工程における総滞留時間が200秒未満である請求項1〜14の何れか1項に記載の製造方法。
  16. クエンチ処理工程を実施する装置における液体滞留量が、その空塔断面積(superficial cross section)の6%未満である請求項1〜15の何れか1項に記載の製造方法。
  17. クエンチ処理工程を実施する装置の運転状態が式
    ρgas 0.5・ugas
    [式中、
    ρはカルバメート開裂ガスの密度であり、
    uはクエンチ処理工程が実施される装置内でのカルバメート開裂ガスの速度であり、且つ
    積ρgas 0.5・ugasは、0.5〜2の範囲の値を示す。]
    によって特徴づけられる請求項1〜16の何れか1項に記載の製造方法。
  18. 塔の空塔速度が20m3/m2h未満、好ましくは10m3/m2h未満である請求項1〜17の何れか1項に記載の製造方法。
  19. クエンチ処理工程を塔内で実施し、且つイソシアネートのアルコールとの逆反応を抑制するために当該塔の底部にガス状塩化水素を供給する請求項1から18の何れか1項に記載の製造方法。
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