JP2013508432A - 殺虫剤および殺ダニ剤としてのハロアルキル置換アミド - Google Patents

殺虫剤および殺ダニ剤としてのハロアルキル置換アミド Download PDF

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Abstract

本発明は、一般式(I)のハロゲン置換アミド誘導体(RからR、QからQ、A、V、W、X、Y、nおよびnは本文で引用のように定義される)に関するものである。本発明はさらに、その誘導体の製造方法、殺虫剤および殺ダニ剤としてのその誘導体の使用に関するものでもある。
【化1】

Description

本発明は、新規な農薬、それの製造方法、ならびに有効成分としてのそれの使用、特には殺虫剤および殺ダニ剤としてのそれの使用に関するものである。
文献には、特定のシンナミド類および医薬としてのそれの使用について記載されており、例えばWO−A−2002/096858を参照する。このたび、驚くべきことに、特定のアミド類、特別にはハロアルキル置換されたアミド類が、同時に良好な植物耐容性、好ましい恒温動物毒性および良好な環境適合性と組み合わせた強力な殺虫性および殺ダニ性を有することが見出された。しかしながら、本発明の新規化合物は、WO−A−2002/096858には開示されていない。
WO−A−2002/096858
従って本発明は、下記一般式(I)の化合物および式(I)の化合物の塩およびN−オキシド、ならびに動物の病害虫防除におけるそれに使用を提供する。
Figure 2013508432
式中、
は、水素、ハロゲン、ニトロ、シアノ、モノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いC−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルチオ、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、C−C−シクロアルキル、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシイミノ−C−C−アルキル、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニル、C−C−ジアルキルアミノカルボニル、C−C−アルキルアミノスルホニル、C−C−アルキルスルホニルアミノ、トリ(C−C−アルキル)シリル、アリール、ヘタリール、アリール−C−C−アルキルまたはヘタリール−C−C−アルキルであり、
ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−シクロアルキル、C−C−ハロアルコキシ、C−C−アルキルチオ、C−C−アルキルスルフェニル、C−C−アルキルスルホニル、アリール、ヘタリール、アリールアルキルまたはヘタリールアルキルから選択され、
ここで、前記アリール、ヘタリール、アリールアルキル、ヘタリールアルキル置換基は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−シクロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルキル、C−C−ハロアルコキシまたはC−C−アルキルチオによってモノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良く、
または
は、N、S、Oからなる群から1から2個のヘテロ原子を含んでも良いC−C炭素鎖であり、ここで、当該炭素鎖は、2個の隣接する環上の位置に結合し、C−C−アルキルまたはハロゲンによってモノ置換もしくは多置換されていても良い脂肪族、芳香族、ヘテロ芳香族または複素環を形成し、そして、この場合nは2であり、
nは、1、2または3であり、
は、水素、シアノ、ヒドロキシル、アミノ、モノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いC−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−アルコキシ、C−C−シクロアルキル、モノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いアリール、ヘタリールまたはモノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いアリール−C−C−アルキルまたはヘタリール−C−C−アルキルであり、
ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、アミノ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−シクロアルキル、C−C−ハロアルコキシ、C−C−アルキルチオ、アミノ、C−C−アルキルアミノ、C−C−ジアルキルアミノ、C−C−アルキルカルボニルアミノまたはC−C−ジアルキルカルボニルアミノから選択され、
または
は、モノ置換もしくは多置換されても良く、O、SまたはNが挿入さても良いC−C−アルキル鎖でありここで、当該アルキル鎖は、Qとともに、O、SまたはNが挿入されても良い5から7員環を形成し、そして、その置換基は、それぞれ独立してハロゲンおよびC−C−アルキルから選択され、
は、水素、モノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いC−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−シクロアルキル、アリール−C−C−アルキル、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルキルスルホニル、アリールカルボニル、ヘタリールカルボニル、C−C−アルコキシカルボニルまたはアリールオキシカルボニルであり、
ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−シクロアルキル、C−C−ハロアルコキシ、C−C−アルキルチオ、アリール、ヘタリール、アリールアルキル、ヘタリールアルキル、C−C−アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニルまたはC−C−ジアルキルアミノカルボニルから選択され、
ここで、前記アリール、ヘタリール、アリールアルキル、ヘタリールアルキル置換基は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−シクロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルキル、C−C−ハロアルコキシまたはC−C−アルキルチオによってモノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良く、
Vは、Rであるか、または
−O−、−CHO−、−S−、−N(R)−、−N=C(R)−、−C(R)=N−および−C(R)=C(R10)−から選択される二価の化学部分であり、ここで、当該二価の化学部分は単結合を介してQに結合し、そして、第2の(右側)連結部位は各場合でQに結合しており、ここで
は、水素、ハロゲンまたはモノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いC−C−アルキルであり、ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲン、C−C−アルキルまたはC−C−アルコキシにから選択され、
は、水素、シアノ、ヒドロキシル、モノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いC−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−シクロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘタリールカルボニル、C−C−アルコキシカルボニル、アリールアルキルまたはC−C−アルキルスルホニルであり、
ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、C−C−アルキルまたはC−C−アルコキシ、C−C−アルコキシカルボニル、アミノ、C−C−アルキルアミノ、C−C−ジアルキルアミノ、アミノカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニル、C−C−ジアルキルアミノカルボニルおよびアリール−C−C−アルコキシから選択され、
およびR10は、それぞれ独立に水素、ハロゲン、モノ置換されていても良いか、または、同一もしくは異なるもので多置換されていても良いC−C−アルキルまたはC−C−シクロアルキルであり、
ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲンおよびC−C−アルキルから選択され、
は、水素、ハロゲンまたはモノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いC−C−アルキルまたはC−C−アルコキシであり、
ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲンおよびC−C−アルキルから選択され、
は、水素、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アミノ、ヒドロキシル、モノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いC−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−シクロアルキル、C−C−アルコキシ、(C−C−アルコキシ)カルボニル、C−C−アルキルアミノ、ホルミル、(C−C−アルキル)カルボニル、C−C−アルコキシイミノ−C−C−アルキル、C−C−ジアルキルアミノ、(C−C−アルキルアミノ)カルボニル、(C−C−ジアルキルアミノ)カルボニル、C−C−アルキルチオ、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、C−C−アルキルアミノスルホニル、C−C−アルキルスルホニルアミノ、アリール、ヘタリール、アリール−C−C−アルキルまたはヘタリール−C−C−アルキルであり、
ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、アミノ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−シクロアルキル、C−C−ハロアルコキシ、C−C−アルキルチオ、アリール、ヘタリール、アリールアルキルまたはヘタリールアルキルから選択され、
ここで、前記アリール、ヘタリール、アリールアルキル、ヘタリールアルキル置換基は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−シクロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルキル、C−C−ハロアルコキシまたはC−C−アルキルチオによってモノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良く、
または
は、N、S、Oからなる群からの1から2個のヘテロ原子を含んでも良いC−C炭素鎖であり、ここで、当該炭素鎖は、QからQの2個の隣接する環上の位置に結合し、C−C−アルキルまたはハロゲンによってモノ置換もしくは多置換されても良い脂肪族、芳香族またはヘテロ芳香族環を形成し、この場合、mは2であり、
mは0、1、2、3であり、
Xは、さらにモノないしトリ置換されていても良いC−C−ハロアルキルまたはC−C−ハロシクロアルキルであり、ここで、その置換基は、それぞれ独立にヒドロキシル、シアノ、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニルおよびC−C−ジアルキルアミノカルボニルから選択され、
Wは、OまたはSであり、
A−Yは、一体となってシアノであるか、モノ置換もしくは多置換されていても良いヘタリール、複素環またはオキソ複素環であり、
ここで、前記置換基は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アミノ、ヒドロキシルから、モノ置換されていても良いか同一もしくは異なるもので多置換されていても良いアミノ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−シクロアルキル、アリール、ヘタリール、C−C−アリールアルキル、C−C−ヘタリールアルキル、アリールオキシ、ヘタリールオキシ、スルホニル、C−C−アルキルチオ、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、C−C-アルコキシカルボニルまたはC−C−アルキルアミノカルボニルから選択され、
ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲン、ニトロ、シアノ、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキルカルボニル、C−C−アルキルチオ、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、(C−C-アルコキシ)カルボニル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−アルキルアミノ、C−C−シクロアルキルアミノ、(C−C−アルキル)C−C−シクロアルキルアミノまたはジ(C−C)アルキルアミノから選択され、
または
Aは、部分−NR13C(=O)−、−NR13C(=S)−、−C(R11)(R12)NR13C(=O)−、−C(R11)(U)NR13C(=O)−、−C(R11)(R12)N(U)C(=O)−、−C(R11)(R12)NR13C(=S)−、−C(=O)NR13−、−C(=O)NR13CH−、−C(=S)NR13−、−C(=S)NR13CH−、−C(=O)NR13C(R11)=N−O−、−C(R11)=N−O−、−C(NH)=N−O−、−C(R11)=N−OCHC(=O)NR13−、−C(R11)(R12)NR13C(=O)NR14−、−C(R11)(R12)NR13C(=O)CHS−、−NR13(C=O)NR14−、−C(=O)−、−C(=N−O−R13)−、−C(=O)O−、−C(=O)OCHC(=O)−、−C(=O)OCHC(=O)NR13−、−C(=O)NR13CHC(=O)NR14−、−C(=O)NR13CHC(=O)−、−C(=O)NR13CHC(=O)O−、−C(=O)NR13NR14C(=O)−、−C(=O)NR13NR14−、−N(R13)−、−C(R11)(R12)NR13−、−S(=O)−、−S(=O)NR13−、−NR13S(=O)−、−C(R11)(R12)NR13S(=O)−、−SO(=N−CN)−、−S(=N−CN)−、−C(=O)NHS(=O)−、−C(=O)N(R13)−O−、−C(=O)CH(CN)−または−CH(CN)NR13−から選択される二価の化学部分であり、ここで、当該二価の化学部分における第1の(左側)連結部位は、位置QからQのうちの1箇所で環に、第2の(右側)連結部位はYに連結されており、ここで
Uは、位置QからQでの環へのAの連結部位に隣接する炭素原子とともに、5から7員環を形成する置換されていても良いC−C−アルキルであり、
ここで、前記置換基は、それぞれ独立にC−C−アルキル、C−C−アルコキシおよびハロゲンから選択され、ここで
pは、0、1または2の値を取っても良く、ここで
11およびR12は、それぞれ独立に水素、シアノまたはモノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いC−C−アルキルまたはC−C−シクロアルキルであり、
ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、C−C−アルキルおよびC−C−アルコキシから選択され、
または
11とR12は、一体となって1から2個の二重結合を有していても良い3から6員環を形成しているC−C−アルキルまたはC−C−アルケニルであり、
あるいは
11とR13は、一体となって1から2個の二重結合を含んでいても良い3から7員環を形成しているC−C−アルキルまたはC−C−アルケニルであり、
そして、ここで
13およびR14は、それぞれ独立に水素、モノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いC−C−アルキルまたはC−C−シクロアルキル、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニルまたはアリールオキシカルボニルであり、
ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、C−C−アルキルまたはC−C−アルコキシから選択され、
または
13とR14は、一体となって1から2個の二重結合を有していても良い3から7員環を形成しているC−C−アルキルまたはC−C−アルケニルであり、
Yは、水素、モノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いC−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルケニル、アリール、ヘタリール、複素環またはオキソ複素環であり、
ここで、前記置換基は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシルから、モノ置換されていても良いか同一もしくは異なるもので多置換されていても良いアミノ、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−シクロアルキル、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルチオ、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニル、C−C−ジアルキルアミノカルボニル、C−C−アルキルアミノスルホニル、C−C−アルキルスルホニルアミノ、アリール、ヘタリール、C−C−アリールアルキル、C−C−ヘタリールアルキル、アリールオキシ、ヘタリールオキシまたは複素環、C−C−アルコキシ、C−C−アルキル、C−C−アルキルカルボニル、スルホニル、スルフィニル、C−C−アルキルチオまたはC−C−アルコキシカルボニルから選択され、
ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲン、C−C−アルキル、ヒドロキシル、アミノ、C−C−アルキルカルボニル、C−C−ハロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキルカルボニル、シアノ、ニトロ、C−C−アルキルチオ、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、(C−C−アルコキシ)カルボニル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−アルキルアミノ、C−C−シクロアルキルアミノ、(C−C−アルキル)C−C−シクロアルキルアミノ、ジ(C−C)アルキルアミノまたはC−C−アルキルアミノカルボニルから選択され、
からQは、それぞれ独立に水素もしくはRによって置換された炭素原子であるか、またはNであり、ここで、QからQにおける窒素原子の数は2以下であり、
は、水素もしくはRによって置換されているか、Vに結合している炭素原子(その場合に、VはR以外である)であるか、またはNであり、
からQは、それぞれ独立に水素、RもしくはA−Yによって置換された炭素原子であるか、またはNであり、ここで、QからQにおける窒素原子の数は、2以下であり、そして、Q、Q、Q、Qのうちの正確に1個がA−Yによって置換されている。
式(I)の化合物は、適切な場合、異なる多形体で、または異なる多形体の混合物として存在し得る。純粋な多形および多形混合物の両方が本発明の主題の一部を形成しており、本発明に従って用いることができる。
式(I)の化合物は、存在するあらゆるジアステレオマーもしくはエナンチオマー、さらにはE/Z異性体を含む。
ここで、前記置換されたアクリルアミドは、式(I)によって概括的に定義されている。上記および下記で具体的に記載されている式の好ましい基の定義を下記で提供する。これらの定義は、式(I)の最終生成物および全ての中間体にも等しく当てはまるものである。
好ましい、より好ましい、そして、最も好ましい式(I)の化合物、ならびに好ましい、より好ましい、そして、最も好ましい式(I)の化合物を用いる有害生物の防除方法は、
が、好ましくは水素、ハロゲン、ニトロ、シアノ、モノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いC−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルチオ、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、C−C−シクロアルキル、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニル、C−C−ジアルキルアミノカルボニルまたはC−C−アルキルアミノスルホニルであり、
ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−シクロアルキル、C−C−ハロアルコキシおよびC−C−アルキルチオから選択され、
nが、好ましくは1、2または3であり、
が、好ましくは水素、シアノ、ヒドロキシル、アミノ、モノ置換から同一もしくは異なるものでトリ置換されていても良いC−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−アルコキシまたはC−C−シクロアルキルであり、
ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、アミノ、C−C−アルキルおよびC−C−アルコキシから選択され、
が、好ましくは水素、モノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いC−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−シクロアルキル、アリール−C−C−アルキル、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルキルスルホニル、アリールカルボニル、ヘタリールカルボニル、C−C−アルコキシカルボニルまたはアリールオキシカルボニルであり、
ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−シクロアルキル、C−C−ハロアルコキシ、C−C−アルキルチオ、C−C−アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニルおよびC−C−ジアルキルアミノカルボニルから選択され、
Vが、好ましくはRであるか
または、−O−、−S−、−N(R)−、−C(R)=N−、−N=C(R)−および−C(R)=C(R10)−から選択される二価の化学部分であり、ここで、当該二価の化学部分は単結合を介してQに結合し、そして、第2の(右側)連結部位は各場合でQに連結されており、ここで、
が、好ましくは水素、ハロゲンまたはモノ置換されていても良いか同一もしくは異なるもので多置換されていても良いC−C−アルキルであり、ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲン、C−C−アルキルおよびC−C−アルコキシから選択され、
が、好ましくは水素、シアノ、ヒドロキシル、モノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いC−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−シクロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルコキシカルボニル、アリールアルキルまたはC−C−アルキルカルボニルであり、
ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニルまたはC−C−ジアルキルアミノカルボニルおよびアリール−C−C−アルコキシから選択され、
およびR10が、好ましくはそれぞれ独立に水素、ハロゲン、またはモノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いC−C−アルキルであり、
ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲン、シアノおよびC−C−アルキルから選択され、
が、好ましくは水素、ハロゲンまたはモノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いC−C−アルキルでありここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲン、C−C−アルキルまたはC−C−アルコキシから選択され、
が、好ましくは水素、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アミノ、ヒドロキシル、モノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いC−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−シクロアルキル、C−C−アルコキシ、(C−C−アルコキシ)カルボニル、C−C−アルキルアミノ、ホルミル、(C−C−アルキル)カルボニル、C−C−アルコキシイミノ−C−C−アルキル、C−C−ジアルキルアミノ、(C−C−アルキルアミノ)カルボニル、(C−C−ジアルキルアミノ)カルボニル、C−C−アルキルチオ、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、C−C−アルキルアミノスルホニルまたはC−C−アルキルスルホニルアミノであり、
ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、アミノ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−シクロアルキル、C−C−ハロアルコキシおよびC−C−アルキルチオから選択され、
または
が、好ましくはN、S、Oからなる群からの1から2個のヘテロ原子を含んでいてもよいC−C炭素鎖であり、ここで、当該炭素鎖は、2個の隣接する環上の位置QからQに結合し、C−C−アルキル、またはハロゲンによってモノ置換もしくは多置換されていても良い脂肪族、芳香族、またはヘテロ芳香族環を形成し、この場合mは2であり、
mが、好ましくは0、1、2、3であり、
Xが、好ましくは、ヒドロキシル、シアノまたはC−C−アルコキシによってさらにモノ置換からトリ置換されていても良いC−C−ハロアルキルまたはC−C−ハロシクロアルキルであり、
Wが、好ましくはOまたはSであり、
A−Yが一体となって、好ましくはシアノであるか、または、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、イミダゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、1,2,4−トリアジニル、1,3,5−トリアジニル、ピロリジニル、イソオキサゾリジニル、ピラゾリジニル、オキサゾリジニル、チアゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、1,2,4−オキサジアゾリジニル、1,2,4−チアジアゾリジニル、1,2,4−トリアゾリジニル、1,3,4−オキサジアゾリジニル、1,3,4−チアジアゾリジニル、1,3,4−トリアゾリジニル、ピロリニル、イソオキサゾリニル、2,3−ジヒドロピラゾリル、3,4−ジヒドロピラゾリル、4,5−ジヒドロピラゾリル、2,3−ジヒドロオキサゾリル、3,4−ジヒドロオキサゾリル、ピペリジニル、オキソピロリジニル、3−オキソ−1,2,4−トリアゾリジニル、5−オキソ−1,2,4−トリアゾリジニル、ジオキソピロリジニル、オキソモルホリニル、オキソピペリジニルおよびオキソピペラジニルの群からのモノ置換もしくは多置換されていても良い複素環またはオキソ複素環であり、
ここで、前記置換基は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アミノ、ヒドロキシルから、モノ置換されていても良いか同一もしくは異なるもので多置換されていても良いアミノ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−シクロアルキル、アリール、ヘタリール、C−C−アリールアルキル、C−C−ヘタリールアルキル、アリールオキシ、ヘタリールオキシ、C−C−アルキルチオ、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、C−C−アルコキシカルボニルおよびC−C−アルキルアミノカルボニルから選択され、
ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲン、ニトロ、シアノ、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキルカルボニル、C−C−アルキルチオ、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、(C−C−アルコキシ)カルボニル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−アルキルアミノ、C−C−シクロアルキルアミノ、(C−C−アルキル)C−C−シクロアルキルアミノまたはジ(C−C)アルキルアミノから選択され、
または
Aが、好ましくは、部分−NR13C(=O)−、−NR13C(=S)−、−C(R11)(R12)NR13C(=O)−、−C(R11)(U)NR13C(=O)−、−C(R11)(R12)NR13C(=S)−、−C(=O)NR13−、−C(=O)N(R13)−O−、−C(=O)NR13CH−、−C(=S)NR13−、−C(=S)NR13CH−、−C(=O)NR13CH=N−O−、−C(R11)=N−O−、−C(NH)=N−O−、−C(R11)=N−OCHC(=O)NR13−、−C(R11)(R12)NR13C(=O)NR14−、−C(R11)(R12)NR13C(=O)CHS−、−NR13(C=O)NR14−、−C(=O)−、−C(=N−O−R13)−、−C(=O)O−、−C(=O)OCHC(=O)NR13−、−C(=O)OCHC(=O)NH−、−C(=O)NR13CHC(=O)NR14−、−C(=O)NR13CHC(=O)−、−C(=O)NR13CHC(=O)O−、−C(=O)NR13NR14C(=O)−、−C(=O)NR13NR14−、−N(R13)−、−C(R11)(R12)NR13−、−S(=O)−、−S(=O)NR13−、−NR13S(=O)−、−C(R11)(R12)NR13S(=O)−、−C(=O)CH(CN)−または−CH(CN)NR13−から選択される二価の化学部分であり、前記二価の化学部分における第1の(左側)連結部位は位置QからQのいずれかで環に、第2の(右側)連結部位はYに連結しており、ここで
pが、好ましくは0、1または2の値を取っても良く、ここで
Uが、好ましくは、位置QからQで環上のAの連結部位に隣接する炭素原子とともに5から6員環を形成している置換されていても良いC−C−アルキルであり、
ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲン、C−C−アルキルおよびC−C−アルコキシから選択され、
11およびR12が、好ましくはそれぞれ独立に水素、シアノまたはモノ置換から同一もしくは異なるものでトリ置換されていても良いC−C−アルキルまたはC−C−シクロアルキルであり、
ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、C−C−アルキルまたはC−C−アルコキシから選択され、
または
11とR12が一体となって、1から2個の二重結合を含んでいても良い3から6員環を形成しているC−C−アルキルまたはC−C−アルケニルであり、
または
11とR13が一体となって、1から2個の二重結合を含んでいても良い3から7員環を形成しているC−C−アルキルまたはC−C−アルケニルであり、
13およびR14が、それぞれ好ましくは独立に水素、モノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いC−C−アルキルまたはC−C−シクロアルキル、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニルまたはアリールオキシカルボニルであり、
ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、C−C−アルキルおよびC−C−アルコキシから選択され、
または
13とR14が一体となって、1から2個の二重結合を含んでいても良い3から7員環を形成しているC−C−アルキルまたはC−C−アルケニルであり、
Yが、好ましくは水素またはモノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いC−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルケニルであり、モノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いフェニルであり、またはチエニル、フラニル、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、イミダゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、テトラゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、1,2,4−トリアジニル、1,3,5−トリアジニル、ピロリジニル、イソオキサゾリジニル、ピラゾリジニル、オキサゾリジニル、チアゾリジニル、イミダゾリジニル、1,2,4−オキサジアゾリジニル、1,2,4−チアジアゾリジニル、1,2,4−トリアゾリジニル、1,3,4−オキサジアゾリジニル、1,3,4−チアジアゾリジニル、1,3,4−トリアゾリジニル、ピロリニル、イソオキサゾリニル、2,3−ジヒドロピラゾリル、3,4−ジヒドロピラゾリル、4,5−ジヒドロピラゾリル、2,3−ジヒドロオキサゾリル、3,4−ジヒドロオキサゾリル、ピペリジニル、テトラヒドロチエニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチエニル、1,4−ジオキサニル、1,3−ジオキサニル、ジオキソラニル、ジオキソリル、テトラヒドロフラニル、ジヒドロフラニル、オキセタニル、チエタニル、オキシドチエタニル、ジオキシドチエタニル、オキシラニル、アゼチジニル、オキソアゼチジニル、オキサジリジニル、オキサゼパニル、オキサジナニル、アゼパニル、オキソピロリジニル、ジオキソピロリジニル、オキソモルホリニル、オキソピペリジニル、オキソピペラジニルまたはオキソテトラヒドロフラニルの群からのモノ置換もしくは多置換されていても良い複素環であり、
ここで、前記置換基は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシルから、モノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いアミノ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−シクロアルキル、アリール、ヘタリール、C−C−アリールアルキル、C−C−ヘタリールアルキル、アリールオキシ、ヘタリールオキシ、C−C−アルキルチオ、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、C−C−アルコキシカルボニルまたは複素環から選択され、
ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲン、ニトロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、C−C−アルキル、C−C−アルキルカルボニル、C−C−ハロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキルカルボニル、C−C−アルキルチオ、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、(C−C−アルコキシ)カルボニル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−アルキルアミノ、C−C−シクロアルキルアミノ、(C−C−アルキル)C−C−シクロアルキルアミノ、ジ(C−C)アルキルアミノまたはC−C−アルキルアミノカルボニルから選択されても良く、
からQが、好ましくはそれぞれ独立に、水素もしくはRによって置換されている炭素原子であるか、またはNであり、QからQにおける窒素原子の数は2個以下であり、
が、好ましくは水素もしくはRによって置換されているか、Vに結合している炭素原子(その場合にVはR以外である)であるか、またはNであり、
からQが、好ましくはそれぞれ独立に水素、RもしくはA−Yによって置換された炭素原子であるか、またはNであり、QからQにおける窒素原子数が2個以下であり、Q、Q、Q、Qのうちの正確に1個がA−Yによって置換されており、
が、より好ましくは水素、ハロゲン、ニトロ、シアノ、モノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いC−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルチオ、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニル、C−C−ジアルキルアミノカルボニルまたはC−C−アルキルアミノスルホニルであり、
ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−シクロアルキル、C−C−ハロアルコキシまたはC−C−アルキルチオから選択され、
nが、より好ましくは1、2または3であり、
が、より好ましくは水素、シアノ、ヒドロキシル、モノ置換から同一もしくは異なるものでトリ置換されていても良いC−C−アルキルまたはC−C−アルコキシであり、
ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、アミノ、C−C−アルキルおよびC−C−アルコキシから選択され、
が、より好ましくは水素、モノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いC−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルキルスルホニル、C−C−アルコキシカルボニルまたはアリールオキシカルボニルであり、
ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、C−C−アルキル、C−C−アルコキシまたはC−C−アルコキシカルボニルから選択され、
Vが、より好ましくはRであるか、または単結合を介してQに結合した−O−、Sおよび−N(R)−から選択される二価の化学部分であり、ここで
が、より好ましくは水素またはモノ置換から同一もしくは異なるものでトリ置換されていても良いC−C−アルキルであり、ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲン、C−C−アルキルおよびC−C−アルコキシから選択され、
が、より好ましくは水素、シアノ、ヒドロキシル、モノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いC−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、アリール−C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルコキシカルボニルまたはC−C−アルキルカルボニルであり、
ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニル、C−C−ジアルキルアミノカルボニルまたはアリール−C−C−アルコキシから選択され、
が、より好ましくは水素またはモノ置換から同一もしくは異なるものでトリ置換されていても良いC−C−アルキルであり、ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲン、C−C−アルキルまたはC−C−アルコキシから選択され、
が、より好ましくは水素、ハロゲン、ニトロ、シアノ、モノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いC−C−アルキル、C−C−アルキニル、C−C−アルコキシ、(C−C−アルキル)カルボニル、(C−C−アルキルアミノ)カルボニル、(C−C−ジアルキルアミノ)カルボニル、C−C−アルキルチオ、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、C−C−アルキルアミノスルホニルまたはC−C−アルキルスルホニルアミノであり、
ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲン、シアノ、ニトロ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシおよびC−C−アルキルチオから選択され、
または
が、より好ましくは−OCHO−、−OCFO−、−OCHCHO−、−OCFCFO−または−CH=CH−CH=CH−であり、ここで、前記置換基は、各場合でQからQから選択される2個の隣接する基を介して環を形成しており、
mが、より好ましくは0、1、2、3であり、
Xが、より好ましくはC−C−ハロアルキルまたはC−C−ハロシクロアルキルであり、それはヒドロキシル、シアノまたはC−C−アルコキシによってさらにモノからトリ置換されていても良く、
Wが、より好ましくはOであり、
A−Yが一体となって、より好ましくはシアノであるか、モノ置換もしくは多置換されていても良いピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、イミダゾリル、2−イミダゾリニル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、1,2,4−トリアジニルおよび1,3,5−トリアジニルの群からの複素環であり、
ここで、前記置換基は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシルから、モノ置換されていても良いか同一もしくは異なるもので多置換されていても良いアミノ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、C−C−アルキニル、C−C−アルキルチオ、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、C−C−シクロアルキル、アリールおよびヘタリールから選択され、
ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、ニトロ、シアノ、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキルカルボニル、C−C−アルキルチオ、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、(C−C−アルコキシ)カルボニル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−アルキルアミノ、C−C−シクロアルキルアミノ、(C−C−アルキル)C−C−シクロアルキルアミノ、ジ(C−C)アルキルアミノまたはC−C−アルキルアミノカルボニルから選択され、
Aが、より好ましくは、部分−NR13C(=O)−、−C(R11)(R12)NR13C(=O)−、−C(=O)O−、−C(R11)(U)NR13C(=O)−、−C(R11)(R12)N(U)C(=O)−、−C(=O)NR13−、−C(=O)N(R13)−O−、−C(=O)NR13CH−、−C(=O)NR13CH=N−O−、−C(R11)=N−O−、−C(R11)=N−OCHC(=O)NR13−、−C(R11)(R12)NR13C(=O)NR14−、−C(R11)(R12)NR13C(=O)CHS−、−NR13(C=O)NR14−、−C(=O)−、−C(=N−O−R13)−、−C(=O)NR13CHC(=O)NR14−、−C(=O)NR13CHC(=O)−、−C(=O)NR13CHC(=O)O−、−C(=O)NR13NR14C(=O)−、−C(=O)NR13NR14−、−N(R13)−、−C(R11)(R12)NR13−、−S(=O)−、−S(=O)NR13−、−NR13S(=O)−、−C(R11)(R12)NR13S(=O)−、C(=O)CH(CN)−または−CH(CN)NR13−から選択される二価の化学部分であり、その二価の化学部分における第1の(左側)連結部位は、位置QからQのうちの一つで環に、第2の(右側)連結部位はYに連結されており、ここで
pが、より好ましくは0、1または2の値を取っても良く、そして、ここで
Uが、より好ましくは、位置QからQで環上のAに連結部位に隣接する炭素原子とともに、5から6員環を形成している置換されていても良いC−C−アルキルであり、
ここで、前記置換基は、それぞれ独立にC−C−アルキルおよびハロゲンから選択され、そして、ここで
11およびR12が、より好ましくは、それぞれ独立に水素、C−C−アルキルまたはC−C−ハロアルキルであり、
または
11とR12が一体となって、1から2個の二重結合を含んでいても良い3から6員環を形成しているC−C−アルキルまたはC−C−アルケニルであり、
または
11とR13が一体となって、1から2個の二重結合を含んでいても良い3から7員環を形成しているC−C−アルキルまたはC−C−アルケニルであり、そして、ここで
13およびR14が、より好ましくは、それぞれ独立に水素、モノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いC−C−アルキルまたはC−C−シクロアルキル、C−C−アルキルカルボニル、アリールオキシカルボニルまたはC−C−アルコキシカルボニルであり、
ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲン、シアノ、C−C−アルキルおよびC−C−アルコキシから選択され、
または
13とR14が一体となって、1から2個の二重結合を含んでいても良い3から7員環を形成しているC−C−アルキルまたはC−C−アルケニルであり、
Yが、より好ましくは水素またはモノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いC−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルケニルであり、モノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いフェニルであり、または、チエニル、フラニル、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、イミダゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、テトラゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、1,2,4−トリアジニル、1,3,5−トリアジニル、ピペラジニル、モルホリニル、テトラヒドロピラニル、1,4−ジオキサニル、1,3−ジオキサニル、ジオキソラニル、ジオキソリル、テトラヒドロフラニル、ジヒドロフラニル、オキセタニル、チエタニル、オキシドチエタニル、ジオキシドチエタニル、オキシラニル、アゼチジニル、オキソアゼチジニル、オキサゼパニル、オキサジナニル、アゼパニル、オキソピロリジニル、ジオキソピロリジニル、オキソモルホリニル、オキソピペリジニル、オキソピペラジニルおよびオキソテトラヒドロフラニルの群からのモノ置換もしくは多置換されていても良い複素環であり、
ここで、前記置換基は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシルから、モノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いアミノ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−シクロアルキル、アリール、ヘタリール、C−C−アリールアルキル、C−C−ヘタリールアルキル、アリールオキシ、ヘタリールオキシ、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、C−C−アルキルチオ、C−C−アルコキシカルボニルおよび複素環から選択され、
ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲン、ニトロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、C−C−アルキル、C−C−アルキルカルボニル、C−C−ハロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキルカルボニル、C−C−アルキルチオ、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、(C−C−アルコキシ)カルボニル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−アルキルアミノ、C−C−シクロアルキルアミノ、(C−C−アルキル)C−C−シクロアルキルアミノ、ジ(C−C)アルキルアミノおよびC−C−アルキルアミノカルボニルから選択されることができ、
からQが、より好ましくはそれぞれ独立に、水素もしくはRによって置換された炭素原子であるか、またはNであり、ここで、QからQにおける窒素原子の数は1以下であり、
が、より好ましくは、水素もしくはRによって置換されているか、またはVに結合している炭素原子(この場合VはR以外である)であるか、または、Nであり、
からQが、より好ましくはそれぞれ独立に、水素、RもしくはA−Yによって置換された炭素原子であるか、またはNであり、ここで、QからQにおける窒素原子の数は1以下であり、Q、Q、Q、Qのうちの正確に一つがA−Yによって置換されており、
が、最も好ましくは水素、ニトロ、シアノ、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、メチル、エチル、n−またはi−プロピル、フルオロメチル、クロロメチル、トリクロロメチル、ジフルオロメチル、ジクロロフルオロメチル、クロロジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロエチル、クロロエチル、ジフルオロエチル、ジクロロエチル、トリフルオロエチル、クロロフルオロエチル、クロロジフルオロエチル、ジクロロフルオロエチル、テトラフルオロエチル、ペンタフルオロエチル、クロロテトラフルオロエチル、トリクロロエチル、ヘプタフルオロ−n−プロピル、ヘプタフルオロイソプロピル、メトキシ、エトキシ、n−またはi−プロポキシ、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メチルチオ、エチルチオ、ジフルオロメチルチオ、トリフルオロメチルチオ、クロロジフルオロメチルチオ、メチルスルフィニル、トリフルオロメチルスルフィニル、トリフルオロメチルスルホニル、メチルスルホニル、エチルスルホニル、アセチル、プロピオニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、メチルアミノカルボニル、ジメチルアミノカルボニルまたはエチルアミノカルボニルであり、
nが、最も好ましくは1、2または3であり、
が、最も好ましくは水素、メチルまたはエチルであり、
が、最も好ましくは水素、メチル、エチル、2−エチニル、2−プロペニル、メトキシメチル、エトキシメチル、メチルカルボニル、エチルカルボニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n−プロポキシカルボニル、i−プロポキシカルボニル、n−ブトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニルまたはフェノキシカルボニルであり、
Vが、最も好ましくはRであるか、または−O−もしくは−N(R)−であり、そして、単結合を介してQに結合しており、ここで
が、最も好ましくは水素またはメチルであり、そして
が、最も好ましくは水素、メチル、エチル、メチルカルボニル、エチルカルボニル、メトキシメチル、エトキシメチル、シアノメチル、シアノエト−2−イル、プロピル、フェニルメチル、プロプ−2−エン−1−イル、プロプ−2−イン−1−イル、ベンジルオキシ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、メトキシカルボニルメチル、エトキシカルボニルメチル、メトキシカルボニルエト−2−イル、エトキシカルボニルエト−2−イル、アミドメチル、アミドエチルまたはアミドプロプ−3−イルであり、
が、最も好ましくは水素であり、
が、最も好ましくは水素、ニトロ、シアノ、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、メチル、エチル、n−またはi−プロピル、n−、i−、s−またはt−ブチル、エチニル、プロピニル、フルオロメチル、クロロメチル、トリクロロメチル、ジフルオロメチル、ジクロロフルオロメチル、クロロジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロエチル、クロロエチル、ジフルオロエチル、ジクロロエチル、トリフルオロエチル、クロロフルオロエチル、クロロジフルオロエチル、フルオロジクロロエチル、テトラフルオロエチル、ペンタフルオロエチル、クロロテトラフルオロエチル、トリクロロエチル、ヘプタフルオロ−n−プロピル、ヘプタフルオロイソプロピル、メトキシ、エトキシ、n−またはi−プロポキシ、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メチルチオ、エチルチオ、ジフルオロメチルチオ、トリフルオロメチルチオ、クロロジフルオロメチルチオ、メチルスルフィニル、トリフルオロメチルスルフィニル、トリフルオロメチルスルホニル、メチルスルホニル、エチルスルホニル、アセチル、プロピオニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、メチルアミノカルボニル、エチルアミノカルボニルまたはジメチルアミノカルボニルであり、
mが、最も好ましくは0、1または2であり、
Xが、最も好ましくはトリフルオロメチル、ジフルオロメチル、フルオロメチル、クロロジフルオロメチル、ジクロロフルオロメチル、2−フルオロエチル、2,2−ジフルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、1,2,2,2−テトラフルオロエチル、1−クロロ−1,2,2,2−テトラフルオロエチル、2−クロロ−2,2−ジフルオロエチル、1,1−ジフルオロエチル、ペンタフルオロエチル、ヘプタフルオロ−n−プロピルまたはノナフルオロ−n−ブチルであり、
Wが、最も好ましくはOであり、
A−Yが、一体となって、最も好ましくはシアノであるか、またはモノ置換もしくは多置換されていても良い1,2,4−オキサジアゾール−3−イル、1H−イミダゾール−1−イル、1H−ピラゾール−1−イル、1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル、1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル、1H−1,3,4−トリアゾール−1−イル、1H−1,2,3,4−テトラゾール−1−イルまたは2H−1,2,3,4−テトラゾール−1−イルの群からの複素環であり、
ここで、前記置換基は、フッ素、塩素、シアノ、ヒドロキシル、アミノ、メチル、エチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、n−またはi−プロピル、シクロプロピル、メトキシ、エトキシ、n−またはi−プロポキシ、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、フルオロエトキシ、ジフルオロエトキシ、トリフルオロエトキシ、メチルチオ、メチルスルフィニル、メチルスルホニル、エチルチオ、エチルスルフィニル、エチルスルホニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、メチルアミノカルボニルまたはジメチルアミノカルボニルから選択され、
または
Aが、最も好ましくは、部分−NR13C(=O)−、−C(R11)(R12)NR13C(=O)−、−C(R11)(R12)NR13S(=O)−、−C(=O)NR13−、−C(=O)N(R13)−O−、−C(=O)NR13CH−、−S(=O)−、−S(=O)NR13−、−C(=O)O−、−C(=O)NR13CHC(=O)NR14−、−C(R11)(R12)NR13−、C(R11)(U)NR13C(=O)−および−C(=O)NR13NR14−から選択される二価の化学部分であり、ここで、前記二価の化学部分における第1の(左側)連結部位が位置QからQのうちの一つで環に、第2の(右側)連結部位がYに連結されており、
Uが、最も好ましくはエチルまたはn−プロピルであり、位置QからQにおける環へのAの連結部位に隣接する炭素原子とともに、5員環もしくは6員環を形成しており、
pが、最も好ましくは0、1、2であり、そして、ここで
11およびR12が、最も好ましくは、それぞれ水素またはメチルであり、
13およびR14が、最も好ましくは、それぞれ水素、メチル、エチル、シクロプロピル、シアノエチル、2−エチニル、2−プロペニル、メトキシメチル、エトキシメチル、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、i−プロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、t−ブチルカルボニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n−プロポキシカルボニル、i−プロポキシカルボニル、n−ブトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニルまたはフェノキシカルボニルであり、
Yが、最も好ましくは水素またはモノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いメチル、エチル、n−またはi−プロピル、n−、i−、s−またはt−ブチル、n−、i−、s−、t−またはネオ−ペンチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、エチニル、プロピニル、ブチニルまたはペンチニルであり、
ここで、5個以下の置換基はフッ素および塩素から選択されても良く、2個以下の置換基は臭素、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、シクロプロピル、トリフルオロメチル、メトキシ、エトキシ、n−またはi−プロポキシ、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、フルオロエトキシ、ジフルオロエトキシ、トリフルオロエトキシメチルチオ、メチルスルフィニル、メチルスルホニル、エチルチオ、エチルスルフィニル、エチルスルホニル、メトキシカルボニルおよびエトキシカルボニルから選択されても良く、
そして、1個の置換基は、モノからトリ置換されていても良いフェニル、ピリジン−2−イル、ピリジン−3−イルピリジン−4−イル、チアゾール−2−イル、チアゾール−4−イル、フラン−2−イル、ピラゾール−1−イル、ピラゾール−5−イルおよびピラゾール−3−イルから選択されても良く、ここで、前記置換基は、フッ素、塩素、臭素、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、メチル、エチル、n−またはi−プロピル、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、シクロプロピル、メトキシ、エトキシ、n−またはi−プロポキシ、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、フルオロエトキシ、ジフルオロエトキシ、トリフルオロエトキシ、メチルチオ、メチルスルフィニル、メチルスルホニル、エチルチオ、エチルスルフィニルまたはエチルスルホニルから選択されても良く、
または
モノからトリ置換されていても良いオキセタン−3−イル、チエタン−3−イル、1−オキシドチエタン−3−イル、1,1−ジオキシドチエタン−3−イル、テトラヒドロフラン−2−イル、テトラヒドロフラン−3−イル、テトラヒドロピラン−2−イル、テトラヒドロピラン−3−イル、テトラヒドロピラン−4−イル、1,3−ジオキサン−2−イル、1,3−ジオキサン−3−イル、1,3−ジオキサン−4−イル、1,4−ジオキサン−2−イル、モルホリン−1−イル、フェニル、ピリジン−2−イル、ピリジン−3−イル、ピリジン−4−イル、ピリミジン−2−イル、ピリミジン−4−イル、ピリミジン−5−イル、ピリダジン−3−イル、ピラジン−2−イル、フラン−2−イル、フラン−3−イル、チオフェン−2−イル、チオフェン−3−イル、ピロール−2−イル、チアゾール−2−イル、チアゾール−4−イル、チアゾール−5−イル、1,2,4−チアジアゾール−5−イル、オキサゾール−2−イル、オキサゾール−4−イル、オキサゾール−5−イル、イソオキサゾール−3−イル、イソオキサゾール−4−イル、イソオキサゾール−5−イル、1,2,3−オキサジアゾール−4−イル、1,3,4−オキサジアゾール−2−イル、1H−イミダゾール−2−イル、1H−イミダゾール−4−イル、1H−イミダゾール−5−イル、1H−ピラゾール−3−イル、1H−ピラゾール−4−イル、1H−ピラゾール−5−イル、1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル、1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル、1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル、1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル、2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル、2H−1,2,3−トリアゾール−4−イル、1H−1,3,4−トリアゾール−2−イル、1H−1,2,3,4−テトラゾール−5−イル、2−オキソピペリジン−3−イル、2−オキソテトラヒドロフラン−3−イルまたは5−オキソテトラヒドロフラン−2−イルであり、
ここで、前記置換基は、フッ素、塩素、臭素、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、アミノ、メチル、エチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、n−またはi−プロピル、シクロプロピル、メトキシ、エトキシ、n−またはi−プロポキシ、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、フルオロエトキシ、ジフルオロエトキシ、トリフルオロエトキシ、メチルチオ、メチルスルフィニル、メチルスルホニル、エチルチオ、エチルスルフィニル、エチルスルホニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、メチルアミノカルボニルおよびジメチルアミノカルボニルから選択されても良く、
からQが、最も好ましくは、それぞれ独立に水素によってもしくはRによって置換されている炭素原子であるか、またはNであり、QからQにおける窒素原子の数は1以下であり、
が、最も好ましくは、水素もしくはRによって置換されているか、またはVに結合している炭素原子であり(この場合、VはR以外である)、
からQが、最も好ましくは、それぞれ独立に水素、RもしくはA−Yによって置換された炭素原子であるか、またはNであり、ここで、QからQにおける窒素原子の数が1以下であり、Q、Q、Q、Qのうちの正確に一つがA−Yによって置換されているもの、であると考えられる。
置換基RからR、X、W、A、YおよびQからQについての上記の具体的に記載された個々の一般的な、好ましい、より好ましいおよび最も好ましい定義は、本発明に従って所望に応じて互いに組み合わせることができる。
好ましい本発明の化合物は、下記式(IA)から(ID)の新規な化合物である。
Figure 2013508432
Figure 2013508432
式中、
(R、R、R、(R、X、AおよびY(すなわち、A、YおよびA−Y)は、上記の一般的な、好ましい、より好ましいおよび最も好ましい定義を表す。
同様に、好ましい本発明の化合物は、表1から7に示した一般式(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)および(Ig)の化合物、特には表1から7に列記した具体的な化合物である。
一般式(I)の本発明の化合物は、キラル炭素原子を有していても良い。
カーン・インゴルド・プレローグによる順位則(CIP則)によれば、これらの置換基は(R)または(S)配置を有することができる。
本発明は、特定のキラル炭素原子で(S)配置および(R)配置の両方を有する一般式(I)の化合物を含み、それは本発明が対象となる炭素原子がそれぞれ独立に、
(1)(R)配置;または
(2)(S)配置
を有する化合物を網羅することを意味する。
一般式(I)または式(IA)から(ID)の化合物に複数のキラル中心が存在する場合、それらキラル中心の立体配置のいずれか所望の組み合わせが可能であり、それは
(1)1個のキラル中心が(R)配置を有し、他のキラル中心が(S)配置を有することができること;
(2)1個のキラル中心が(R)配置を有し、他のキラル中心が(R)配置を有することができること;そして
(3)1個のキラル中心が(S)配置を有し、他のキラル中心が(S)配置を有することができることを意味する。
式(I)の化合物は同様に、存在するあらゆるジアステレオマーもしくはエナンチオマー、さらには式(I)の化合物のE/Z異性体および塩およびN−オキシド、そして動物の病害虫の防除におけるそれらの使用を包含するものである。
本発明はさらに、農薬製造における一般式(I)の本発明の化合物の使用に関するものでもある。
本発明はさらに、農薬重量基準で>0.00000001重量%、好ましくは>0.001重量%から95重量%の生理活性含有量で一般式(I)の本発明の化合物および/またはそれの塩を含む農薬に関するものである。
本発明は、一般式(I)の本発明の化合物を、動物の病害虫および/またはその動物の病害虫の生息場所に作用させる動物の病害虫の防除方法に関するものでもある。
良好な植物耐容性、好ましい恒温動物毒性および良好な環境適合性を有する本発明の有効成分は、植物および植物器官の保護に、収穫量増加に、収穫物の品質の改善に、および動物の病害虫、特に農業、園芸、畜産、森林、庭およびレジャー施設、貯蔵製品および材料の保護、および衛生部門で遭遇する、昆虫、クモ類、蠕虫、線虫および軟体動物の防除に適している。それらは好ましくは、作物保護剤として使用することができる。これらは、通常、感受性種および耐性種に対して活性であり、発達の全段階または一部の段階に対して活性である。上記の病害虫には下記のものなどがある。
シラミ(Phthiraptera)目から、例えば、ダマリニア属種(Damalinia spp.)、ヘマトピナス属種(Haematopinus spp.)、リノグナツス属種(Linognathus spp.)、ペディクルス属種(Pediculus spp.)、トリコデクテス属種(Trichodectes spp.)。
クモ(Arachnida)網から、例えば、アカルス属種(Acarus spp.)、アセリア・シェルドニ(Aceria sheldoni)、アクロプス属種(Aculops spp.)、アクルス属種(Aculus spp.)、アンブリオンマ属種(Amblyomma spp.)、アンフィテトラニクス・ヴィエネンシス(Amphitetranychus viennensis)、アルガス属種(Argas spp.)、ボーフィラス属種(Boophilus spp.)、ブレビパルプス属種(Brevipalpus spp.)、ブリオビア・プラエティオサ(Bryobia praetiosa)、コリオプテス属種(Chorioptes spp.)、デルマニサス・ガリナエ(Dermanyssus gallinae)、エオテトラニクス属種(Eotetranychus spp.)、エピトリメルス・ピリ(Epitrimerus pyri)、エウテトラニクス属種(Eutetranychus spp.)、エリオフィエス属種(Eriophyes spp.)、ハロチデウス・デストラクター(Halotydeus destructor)、ヘミタルソネムス属種(Hemitarsonemus spp.)、ヒアロンマ属種(Hyalomma spp.)、イクソデス属種(Ixodes spp.)、ラトロデクツス・マクタンス(Latrodectus mactans)、メタテトラニクス属種(Metatetranychus spp.)、ヌフェルサ属種(Nuphersa spp.)、オリゴニクス属種(Oligonychus spp.)、オルニトドロス属種(Ornithodoros spp.)、パノニカス属種(Panonychus spp.)、フィロコプトルタ・オレイボラ(Phyllocoptruta oleivora)、ポリファゴタルソネムス・ラタス(Polyphagotarsonemus latus)、ソロプテス属種(Psoroptes spp.)、リピセファラス属種(Rhipicephalus spp.)、リゾグリフス属種(Rhizoglyphus spp.)、サルコプテス属種(Sarcoptes spp.)、スコルピオ・マウルス(Scorpio maurus)、ステノタルソネムス属種(Stenotarsonemus spp.)、タルソネムス属種(Tarsonemus spp.)、テトラニカス属種(Tetranychus spp.)、ヴァサテス・リコペルシキ(Vasates lycopersici)。
ニマイガイ(Bivalva)綱からは、例えば、ドレイセナ属種(Dreissena spp.)。
ムカデ(Chilopoda)目から、例えば、ゲオフィラス属種(Geophilus spp.)、スクティゲラ属種(Scutigera spp.)。
鞘翅(Coleoptera)目から、例えば、アカリンマ・ビタタム(Acalymma vittatum)、アカントセリデス・オブテクツス(Acanthoscelides obtectus)、アドレタス属種(Adoretus spp.)、アゲラスティカ・アルニ(Agelastica alni)、アグリオテス属種(Agriotes spp.)、アムフィマロン・ソルスチチアリス(Amphimallon solstitialis)、アノビウム・プンクタツム(Anobium punctatum)、アノプロフォラ属種(Anoplophora spp.)、アンソノマス属種(Anthonomus spp.)、アンスレナス属種(Anthrenus spp.)、アピオン属種(Apion spp.)、アポゴニア属種(Apogonia spp.)、アトマリア属種(Atomaria spp.)、アタゲナス属種(Attagenus spp.)、ブルキディウス・オブテクタス(Bruchidius obtectus)、ブルーカス属種(Bruchus spp.)、キャッシダ属種(Cassida spp.)、セロトマ・トリフルカタ(Cerotoma trifurcata)、セウトリンカス属種(Ceutorrhynchus spp.)、チャエトクネマ属種(Chaetocnema spp.)、クレオヌス・メンディクス(Cleonus mendicus)、コノデルス属種(Conoderus spp.)、コスモポリテス属種(Cosmopolites spp.)、コステリトラ・ジーランディカ(Costelytra zealandica)、クテニセラ属種(Ctenicera spp.)、クルクリオ属種(Curculio spp.)、クリプトリンカス・ラパチ(Cryptorhynchus lapathi)、シリンドロコプツルス(Cylindrocopturus spp.)、デルメステス属種(Dermestes spp.)、ジアブロティカ属種(Diabrotica spp.)、ディコクロシス属種(Dichocrocis spp.)、ジロボデルス属種(Diloboderus spp.)、エピラクナ属種(Epilachna spp.)、エピトリックス属種(Epitrix spp.)、ファウスティヌス属種(Faustinus spp.)、ギビウム・プシロイデス(Gibbium psylloides)、ヘルラ・ウンダリス(Hellula undalis)、ヘテロニカス・アラトル(Heteronychus arator)、ヘテロニクス属種(Heteronyx spp.)、ヒラモルファ・エレガンス(Hylamorpha elegans)、ヒロトルペス・バユルス(Hylotrupes bajulus)、ヒペラ・ポスティカ(Hypera postica)、ハイポセネムス属種(Hypothenemus spp.)、ラクノステルナ・コンサンギニア(Lachnosterna consanguinea)、レマ属種(Lema spp.)、レプチノタルサ・デセムリネアータ(Leptinotarsa decemlineata)、ルーコプテラ属種(Leucoptera spp.)、リソロプトルス・オリゾフィルス(Lissorhoptrus oryzophilus)、リクス属種(Lixus spp.)、ルペロデス属種(Luperodes spp.)、リクツス属種(Lyctus spp.)、メガスセリス属種(Megascelis spp.)、メラノツス属種(Melanotus spp.)、メリゲテス・アエネアス(Meligethes aeneus)、メロロンタ種族(Melolontha spp.)、ミグドルス属種(Migdolus spp.)、モノカムス属種(Monochamus spp.)、ナウパクツス・キサンソグラフス(Naupactus xanthographus)、ニプツス・ホロレウクス(Niptus hololeucus)、オリクテス・リノセロス(Oryctes rhinoceros)、オリザエフィルス・スリナメンシス(Oryzaephilus surinamensis)、オリザファガス・オリザエ(Oryzaphagus oryzae)、オチオリンクス属種(Otiorrhynchus spp.)、オキシセトニア・ジュクンダ(Oxycetonia jucunda)、フェドン・コクレアリアエ(Phaedon cochleariae)、フィロファガ属種(Phyllophaga spp.)、フィロトレタ属種(Phyllotreta spp.)、ポピリア・ジャポニカ(Popillia japonica)、プレムノトリペス属種(Premnotrypes spp.)、プシリオデス属種(Psylliodes spp.)、プチナス属種(Ptinus spp.)、リゾビウス・ヴェントラリス(Rhizobius ventralis)、リゾペルタ・ドミニカ(Rhizopertha dominica)、シトフィラス属種(Sitophilus spp.)、スフェノフォラス属種(Sphenophorus spp.)、ステルネクス属種(Sternechus spp.)、シンフィレテス属種(Symphyletes spp.)、タニメカス属種(Tanymecus spp.)、テネブリオ・モリター(Tenebrio molitor)、トリボリウム属種(Tribolium spp.)、トロゴデルマ属種(Trogoderma spp.)、チキアス属種(Tychius spp.)、キシロトレカス属種(Xylotrechus spp.)、ザブラス属種(Zabrus spp)。
トビムシ(Collembola)目から、例えば、オニキウルス・アルマツス(Onychiurus armatus)。
ヤスデ(Diplopoda)目から、例えば、ブラニウラス・グツラツス(Blaniulus guttulatus)。
ハエ(Diptera)目から、例えば、アエデス属種(Aedes spp.)、アグロミザ属種(Agromyza spp.)、アナストレファ属種(Anastrepha spp.)、アノフェレス属種(Anopheles spp.)、アスフォンディリア属種(Asphondylia spp.)、バクトロセラ属種(Bactrocera spp.)、ビビオ・ホルツラヌス(Bibio hortulanus)、カリフォラ・エリスロセファラ(Calliphora erythrocephala)、セラティティス・キャピタータ(Ceratitis capitata)、チロノムス属種(Chironomus spp.)、クリソミア属種(Chrysomyia spp.)、コクリオミア属種(Cochliomyia spp.)、コンタリニア属種(Contarinia spp.)、コルディロビア・アンスロポファガ(Cordylobia anthropophaga)、クレックス属種(Culex spp.)、クテレブラ属種(Cuterebra spp.)、ダカス・オレアエ(Dacus oleae)、ダシネウラ属種(Dasyneura spp.)、デリア属種(Delia spp.)、デルマトビア・ホミニス(Dermatobia hominis)、ドロソフィラ属種(Drosophila spp.)、エキノクネムス属種(Echinocnemus spp.)、ファニア属種(Fannia spp.)、ガストロフィルス属種(Gastrophilus spp.)、ヒデュレリア属種(Hydrellia spp.)、ヒルエミイア属種(Hylemyia spp.)、ヒポボスカ属種(Hyppobosca spp.)、ヒポデルマ属種(Hypoderma spp.)、リリオミザ属種(Liriomyza spp.)、ルシリア属種(Lucilia spp.)、ムスカ属種(Musca spp.)、ネザラ属種(Nezara spp.)、オエストルス属種(Oestrus spp.)、オシネラ・フリット(Oscinella frit)、ペゴミア属種(Pegomyia spp.)、フォルビア属種(Phorbia spp.)、プロディプロシス属種(Prodiplosis spp.)、プシラ・ロザエ(Psila rosae)、ラゴレチス属種(Rhagoletis spp.)、ストモキシス属種(Stomoxys spp.)、タバヌス属種(Tabanus spp.)、タンニア属種(Tannia spp.)、テタノプス属種(Tetanops spp.)、チプラ属種(Tipula spp.)。
腹足(Gastropoda)綱から、例えば、アリオン属種(Arion spp.)、ビオンファラリア属種(Biomphalaria spp.)、ブリヌス属種(Bulinus spp.)、デロセラス属種(Deroceras spp.)、ガルバ属種(Galba spp.)、リムナエア属種(Lymnaea spp.)、オンコメラニア属種(Oncomelania spp.)、ポマセア属種(Pomacea spp.)、スクシネア属種(Succinea spp.)。
蠕虫綱(helminth)から、例えば、アンシロストーマ・デュオデナーレ(Ancylostoma duodenale)、アンシロストーマ・ケイラニクム(Ancylostoma ceylanicum)、アンシロストーマ・ブラジリエンシス(Acylostoma braziliensis)、アンシロストーマ属種(Ancylostoma spp.)、アスカリス・ルブリコイデス(Ascaris lubricoides)、アスカリス属種(Ascaris spp.)、ブルギア・カライイ(Brugia malayi)、ブルギア・ティモリ(Brugia timori)、ブノストマム属種(Bunostomum spp.)、カベルティア属種(Chabertia spp.)、クロノルキス属種(Clonorchis spp.)、クーペリア属種(Cooperia spp.)、ディクロコエリウム属種(Dicrocoelium spp.)、ジクチオルス・フィラリア(Dictyocaulus filaria)、ジフィロビスリウム・レイタム(Diphyllobothrium latum)、ドラカンキュラス・メディネンシス(Dracunculus medinensis)、エチノコッカス・グラニュロサス(Echinococcus granulosus)、エチノコッカス・マルチロキュラリス(Echinococcus multilocularis)、エンテロビウス・ベルミクラリス(Enterobius vermicularis)、ファキオラ属種(Faciola spp.)、ヘモンクス属種(Haemonchus spp.)、ヘテラキス属種(Heterakis spp.)、ヒメノレプシス・ナナ(Hymenolepis nana)、ヒョストロングス属種(Hyostrongulus spp.)、ロア・ロア(Loa Loa)、ネマトディルス属種(Nematodirus spp.)、エソファゴストムム属種(Oesophagostomum spp.)、オピスソルキス属種(Opisthorchis spp.)、オンコセルカ・ボブバルス(Onchocerca volvulus)、オステルタギア属種(Ostertagia spp.)、パラゴニウムス属種(Paragonimus spp.)、スキスオソメン属種(Schistosomen spp.)、ストロンギロイデス・フエレボルニ(Strongyloides fuelleborni)、ストロンギロイデス・ステルコラリス(Strongyloides stercoralis)、ストロニロイデス属種(Stronyloides spp.)、タエニア・サギナータ(Taenia saginata)、タエニア・ソリウム(Taenia solium)、トリキネラ・スピラリス(Trichinella spiralis)、トリキネラ・ナティバ(Trichinella nativa)、トリキネラ・ブリトーヴィ(Trichinella britovi)、トリキネラ・ネルソーニ(Trichinella nelsoni)、トリキネラ・シュードプシラリス(Trichinella pseudopsiralis)、トリコストロングルス属種(Trichostrongulus spp.)、トリキュリス・トリキュリア(Trichuris trichuria)、バンクロフト糸条虫(Wuchereria bancrofti)。
さらに、アイメリア(Eimeria)のような原虫を防除することが可能である。
カメムシ(Heteroptera)目から、例えば、アナサ・トリスティス(Anasa tristis)、アンテスティオプシス属種(Antestiopsis spp.)、ブリッサス属種(Blissus spp.)、カロコリス属種(Calocoris spp.)、キャンピロンマ・リビダ(Campylomma livida)、キャベレリウス属種(Cavelerius spp.)、シメックス属種(Cimex spp.)、コラリア属種(Collaria spp.)、クレオンティアデス・ディルタス(Creontiades dilutus)、ダシヌス・ピペリス(Dasynus piperis)、ディケロプス・フルカツス(Dichelops furcatus)、ディコノコリス・ヘウエッティ(Diconocoris hewetti)、ディスデルカス属種(Dysdercus spp.)、ユースキスツス属種(Euschistus spp.)、ユーリガステル属種(Eurygaster spp.)、ヘリオペルティス属種(Heliopeltis spp.)、ホルキアス・ノビレルス(Horcias nobilellus)、レプトコリサ属種(Leptocorisa spp.)、レプトグロサス・フィロプス(Leptoglossus phyllopus)、ライガス属種(Lygus spp.)、マクロペス・エクスキャバタス(Macropes excavatus)、ミリダエ(Miridae)、モナロニオン・アトラツム(Monalonion atratum)、ネザラ属種(Nezara spp.)、オエバルス属種(Oebalus spp.)、ペントミダエ(Pentomidae)、ピエズマ・クアドラータ(Piesma quadrata)、ピエゾドラス属種(Piezodorus spp.)、サルス属種(Psallus spp.)、シューダシスタ・ぺルセア(Pseudacysta persea)、ロドニウス属種(Rhodnius spp.)、サールベルゲラ・シンギュラリス(Sahlbergella singularis)、スカプトコリス・カスタネア(Scaptocoris castanea)、スコチノフォラ属種(Scotinophora spp.)、ステファニティス・ナシ(Stephanitis nashi)、ティブラカ属種(Tibraca spp.)、トリアトマ属種(Triatoma spp.)。
同翅(Homoptera)目から、例えば、アキルトシポン属種(Acyrthosipon spp.)、アクロゴニア属種(Acrogonia spp.)、アエネオラミア属種(Aeneolamia spp.)、アゴノスケナ属種(Agonoscena spp.)、アレウローデス属種(Aleurodes spp.)、アウレウロロブス・バロデンシス(Aleurolobus barodensis)、アレウロスリンクス属種(Aleurothrixus spp.)アムラスカ属種(Amrasca spp.)、アヌラフィス・カルドゥイ(Anuraphis cardui)、アオニディエラ属種(Aonidiella spp.)、アファノスティグマ・ピリ(Aphanostigma piri)、アフィス属種(Aphis spp.)、アルボリディア・アピカリス(Arboridia apicalis)、アスピディエラ属種(Aspidiella spp.)、アスピディオトゥス属種(Aspidiotus spp.)、アタヌス属種(Atanus spp.)、アウラコルサム・ソラニ(Aulacorthum solani)、ベミシア属種(Bemisia spp.)、ブラキカウデゥス・ヘリクリシ(Brachycaudus helichrysii)、ブラキコルス属種(Brachycolus spp.)、ブレビコリネ・ブラシカエ(Brevicoryne brassicae)、カリギポナ・マルギナータ(Calligypona marginata)、カルネオセファラ・フルギーダ(Carneocephala fulgida)、ケラトバクナ・ラニゲラ(Ceratovacuna lanigera)、ケルコピダエ(Cercopidae)、ケロプラステス属種(Ceroplastes spp.)、カエトシフォン・フラガエフォリ(Chaetosiphon fragaefolii)、キオナスピシス・テガレンシス(Chionaspis tegalensis)、クロリタ・オヌキ(Chlorita onukii)、クロマフィス・ジュグランディコラ(Chromaphis juglandicola)、クリソムファルス・フィクス(Chrysomphalus ficus)、シカルデュリナ・ムビラ(Cicadulina mbila)、ココミティルス・ハリ(Coccomytilus halli)、コクス属種(Coccus spp.)、クリプトミズス・リビス(Cryptomyzus ribis)、ダルブルス属種(Dalbulus spp.)、ディアロイローデス属種(Dialeurodes spp.)、ディアフォリーナ属種(Diaphorina spp.)、ディアスピス属種(Diaspis spp.)、ドロシカ属種(Drosicha spp.)、ディサフィス属種(Dysaphis spp.)、ディスミコックス属種(Dysmicoccus spp.)、エンポアスカ属種(Empoasca spp.)、エリオソマ属種(Eriosoma spp.)、エリスロニューラ属種(Erythroneura spp.)、ユーセリス・ビロバタス(Euscelis bilobatus)、フェルリシア属種(Ferrisia spp.)、ゲオコッカス・コフェアエ(Geococcus coffeae)、ヒエログリフス属種(Hieroglyphus spp.)、ホマロディスカ・コアグラータ(Homalodisca coagulata)、ヒアロプテルス・アルンディニス(Hyalopterus arundinis)、イセリア属種(Icerya spp.)、イディオケルス属種(Idiocerus spp.)、イディオスコプス属種(Idioscopus spp.)、ラオデルファクス・ストリアテルス(Laodelphax striatellus)、レカニウム属種(Lecanium spp.)、レピドサフェス属種(Lepidosaphes spp.)、リパフィス・エリシミ(Lipaphis erysimi)、マクロシフム属種(Macrosiphum spp.)、マハナルヴァ属種(Mahanarva spp.)、メラナフィス・サッカリ(Melanaphis sacchari)、メトカルフィエラ属種(Metcalfiella spp.)、メトポロフィウム・ディロズム(Metopolophium dirhodum)、モネリア・コスタリス(Monellia costalis)、モネリオプシス・ペカニス(Monelliopsis pecanis)、ミズス属種(Myzus spp.)、ナソノビア・リビスニグリ(Nasonovia ribisnigri)、ネホテティクス属種(Nephotettix spp.)、ニラパルバータ・ルゲンス(Nilaparvata lugens)、オンコメトピア属種(Oncometopia spp.)、オルテジア・プラエロンガ(Orthezia praelonga)、パラベミシア・ミリカエ(Parabemisia myricae)、パラトリオーザ属種(Paratrioza spp.)、パルラトリア属種(Parlatoria spp.)、ペンフィガス属種(Pemphigus spp.)、ペレグリヌス・マイディス(Peregrinus maidis)、フェナコッカス属種(Phenacoccus spp.)、プロエオミズス・パセリニイ(Phloeomyzus passerinii)、フォロドン・フミリ(Phorodon humuli)、フィロクセラ属種(Phylloxera spp.)、ピナスピス・アスピディストラエ(Pinnaspis aspidistrae)、プラノコッカス属種(Planococcus spp.)、プロトパルビナリア・ピリフォルミス(Protopulvinaria pyriformis)、シュードオーラカスピス・ペンタゴナ(Pseudaulacaspis pentagona)、シュードコッカス属種(Pseudococcus spp.)、プシラ属種(Psylla spp.)、プテロマルス属種(Pteromalus spp.)、ピリラ属種(Pyrilla spp.)、クアドラスピディオツス属種(Quadraspidiotus spp.)、ケサーダ・ギガス(Quesada gigas)、ラストロコッカス属種(Rastrococcus spp.)、ロパロシファム属種(Rhopalosiphum spp.)、サイセティア属種(Saissetia spp.)、スカホイデス・ティタヌス(Scaphoides titanus)、スキザフィス・グラミナム(Schizaphis graminum)、セレナスピヅス・アルティキュラツス(Selenaspidus articulatus)、ソガータ属種(Sogata spp.)、ソガテラ・フリシフェラ(Sogatella furcifera)、スガトーデス属種(Sogatodes spp.)、スティクトセファラ・フェスティナ(Stictocephala festina)、テナラファラ・マレイエンシス(Tenalaphara malayensis)、チノカリス・カリアエフォリアエ(Tinocallis caryaefoliae)、トマスピス属種(Tomaspis spp.)、トキソプテラ属種(Toxoptera spp.)、トリアロイロデス属種(Trialeurodes spp.)、トリオーザ属種(Trioza spp.)、チフロシバ属種(Typhlocyba spp.)、ユナプシス属種(Unaspis spp.)、ビテウス・ビティフォリ(Viteus vitifolii)、ジギナ属種(Zygina spp.)。
ハチ(Hymenoptera)目から、例えば、アタリア属種(Athalia spp.)、ディプリオン属種(Diprion spp.)、ホプロキャンパ属種(Hoplocampa spp.)、ラシウス属種(Lasius spp.)、モノモリウム・ファラオニイス(Monomorium pharaonis)、ベスパ属種(Vespa spp.)。
等脚(Isopoda)目から、例えば、アルマジリジウム・バルガレ(Armadillidium vulgare)、オニスカス・アセルス(Oniscus asellus)、ポルセリオ・スカベル(Porcellio scaber)。
シロアリ(Isoptera)目から、例えば、アクロミルメックス属種(Acromyrmex spp.)、アッタ属種(Atta spp.)、コルニテルメス・クムランス(Cornitermes cumulans)、ミクロテルメス・オベシ(Microtermes obesi)、オドントテルメス属種(Odontotermes spp.)、レティキュリテルメス属種(Reticulitermes spp.)。
鱗翅(Lepidoptera)目から、例えば、アクロニクタ・メジャー(Acronicta major)、アドキソファイエス属種(Adoxophyes spp.)、アエディア・リューコメラス(Aedia leucomelas)、アグロチス属種(Agrotis spp.)、アラバマ属種(Alabama spp.)、アミエロイス・トランシテラ(Amyelois transitella)、アナルシア属種(Anarsia spp.)、アンティカルシア属種(Anticarsia spp.)、アルギロプロス属種(Argyroploce spp.)、バラスラ・ブラッシカエ(Barathra brassicae)、ボルボ・キンナラ(Borbo cinnara)、ブキュラトリクス・スルベリエラ(Bucculatrix thurberiella)、ブパルス・ピニアリウス(Bupalus piniarius)、ブッセオラ属種(Busseola spp.)、カコエシア属種(Cacoecia spp.)、カロピチリア・セイボラ(Caloptilia theivora)、カプア・レティクラーナ(Capua reticulana)、カルポカプサ・ポモネラ(Carpocapsa pomonella)、カルポシナ・ニッポネンシス(Carposina niponensis)、ケイマトビア・ブルマータ(Cheimatobia brumata)、チロ属種(Chilo spp.)、コリストネウラ属種(Choristoneura spp.)、クリシア・アンビグエラ(Clysia ambiguella)、クナファロケルス属種(Cnaphalocerus spp.)、クネファシア属種(Cnephasia spp.)、コノッポモルファ属種(Conopomorpha spp.)、コノツラチェラス属種(Conotrachelus spp.)、コピタルシア属種(Copitarsia spp.)、シジア属種(Cydia spp.)、ダラカ・ノクツイデス(Dalaca noctuides)、ダイアファニア属種(Diaphania spp.)、ダイアトラエア・サッカラリス(Diatraea saccharalis)、エアリアス属種(Earias spp.)、エクジトロファー・オーランティウム (Ecdytolopha aurantium)、エラウモパルパス・リグノセーラス(Elasmopalpus lignosellus)、エルダナ・サッカリナ(Eldana saccharina)、エフェスチア・クエフニエラ(Ephestia kuehniella)、エピノチア属種(Epinotia spp.)、エピフィアス・ポストビッタナ(Epiphyas postvittana)、エチエラ属種(Etiella spp.)、ユーリア属種(Eulia spp.)、ユーポエシリア・アムギュッラ(Eupoecilia ambiguella)、ユープロクティス属種(Euproctis spp.)、ユークソア属種(Euxoa spp.)、フェルティア属種(Feltia spp.)、ガレリア・メロネラ(Galleria mellonella)、グラシラリア属種(Gracillaria spp.)、グラフォリサ属種(Grapholitha spp.)、ヘジレプタ属種(Hedylepta spp.)、ヘリコベルパ属種(Helicoverpa spp.)、ヘリオシス属種(Heliothis spp.)、ホフマノフィラ・シュードスプレテラ(Hofmannophila pseudospretella)、ホモエオソーマ属種(Homoeosoma spp.)、ホモナ属種(Homona spp.)、ヒポノメウタ・パデラ(Hyponomeuta padella)、カキヴォリア・フラヴォファスシアタ(Kakivoria flavofasciata)、ラフィグマ属種(Laphygma spp.)、ラスペイレシア・モレスタ(Laspeyresia molesta)、ロイシノデス・オーボナリス(Leucinodes orbonalis)、ロイコプテラ属種(Leucoptera spp.)、リソコレティス属種(Lithocolletis spp.)、リトファン・アンテナータ(Lithophane antennata)、ロベシア属種(Lobesia spp.)、ロクサグロティス・アルビコスタ(Loxagrotis albicosta)、リマントリア属種(Lymantria spp.)、リオネチア属種(Lyonetia spp.)、マラコソマ・ニューストリア(Malacosoma neustria)、マルカ・テスチュラリス(Maruca testulalis)、マメストラ・ブラッシカエ(Mamestra brassicae)、モキス属種(Mocis spp)、ミチムナ・セパラータ(Mythimna separata)、ニムフラ属種(Nymphula spp.)、オイケチクス属種(Oiketicus spp.)、オリア属種(Oria spp.)、オルタガ属種(Orthaga spp.)、オストリニア属種(Ostrinia spp.)オウレマ・オリゼア(Oulema oryzae)、パノリス・フランメア(Panolis flammea)、パルナラ属種(Parnara spp.)、ペクチノフォラ属種(Pectinophora spp.)、ペリロイコプテラ属種(Perileucoptera spp.)、フソリマエア属種(Phthorimaea spp.)、フィロクニスティス・シトレラ(Phyllocnistis citrella)、フィロノリクテル属種(Phyllonorycter spp.)、ピエリス属種(Pieris spp.)、プラヒノタ・ストウルタナ(Platynota stultana)、プルシア属種(Plusia spp.)、プルテラ・キシロステラ(Plutella xylostella)、プライス属種(Prays spp.)、プロデニア属種(Prodenia spp.)、プロトパルセ属種(Protoparce spp.)、シュードアレティア属種(Pseudaletia spp.)、シュードプルシア・インクルデンス(Pseudoplusia includens)、ピラウスタ・ヌビラリス(Pyrausta nubilalis)、ラキプルシア・ヌ(Rachiplusia nu)、スコエノビウス属種(Schoenobius spp.)、スキルポファガ属種(Scirpophaga spp.)、スコティア・セゲツム(Scotia segetum)、セサミア属種(Sesamia spp.)、スパルガノシス属種(Sparganothis spp.)、スポドプテラ種(Spodoptera spp.)、スタシモポダ属種(Stathmopoda spp.)、ストモプテリクス・サブセシヴェラ(Stomopteryx subsecivella)、シナンセドン属種(Synanthedon spp.)、テシア・ソラニヴォラ(Tecia solanivora)、テルメシア・ゲマタリス(Thermesia gemmatalis)、ティネア・ペリオネラ(Tinea pellionella)、ティネオラ・ビセリエラ(Tineola bisselliella)、トルトリクス属種(Tortrix spp.)、トリコプルシア属種(Trichoplusia spp.)、ツタ・アブソルタ(Tuta absoluta)、ビラコラ属種(Virachola spp.)。
バッタ(Orthoptera)目から、例えば、アケタ・ドメスティカス(Acheta domesticus)、ブラッタ・オリエンタリス(Blatta orientalis)、ブラッテラ・ゲルマニカ(Blattella germanica)、ジクトプラス属種(Dichroplus spp.)、ジクトプラス属種(Dichroplus spp.)、ロイコファエア・マデラエ(Leucophaea maderae)、ロカスタ属種(Locusta spp.)、メラノプラス属種(Melanoplus spp.)、ペリプラネタ・アメリカーナ(Periplaneta americana)、スキストケルカ・グレガリア(Schistocerca gregaria)。
ノミ(Siphonaptera)目から、例えば、セラトフィラス属種(Ceratophyllus spp.)、ゼノプシラ・ケオピス(Xenopsylla cheopis)。
コムカデ(Symphyla)目から、例えば、スクティゲレラ属種(Scutigerella spp.)。
アザミウマ(Thysanoptera)目から、例えば、アナフォトリプス・オブスカラス(Anaphothrips obscurus)、バリオトリプス・ビフォルミス(Baliothrips biformis)、ドレパノチリス・ロイテリ(Drepanothris reuteri)、エネオトリプス・フラベンス(Enneothrips flavens)、フランクリニエッラ属種(Frankliniella spp.)、ヘリオスリップス属種(Heliothrips spp.)、ヘルシノスリップス・フェモラリス(Hercinothrips femoralis)、リピフォロスリップス・クルエンタッツス(Rhipiphorothrips cruentatus)、スキルトスリップス属種(Scirtothrips spp.)、タエニオスリップス・カルダモニ(Taeniothrips cardamoni)、スリップス属種(Thrips spp.)。
シミ(Thysanura)目から、例えば、レピスマ・サッカリナ(Lepisma saccharina)。
植物性寄生性線虫として、例えば、アングイナ属種(Aphelenchoides spp.)、ブルサフェレンカス属種(Bursaphelenchus spp.)、ディチレンカス属種(Ditylenchus spp.)、グロボデラ属種(Globodera spp.)、ヘテロデラ属種(Heterodera spp.)、ロンギドラス属種(Longidorus spp.)、メロイドジン属種(Meloidogyne spp.)、プラティレンカス属種(Pratylenchus spp.)、ラドフォラス・シミリス(Radopholus similis)、トリコドラス属種(Trichodorus spp.)、チレンキュラス・セミペネトランス(Tylenchulus semipenetrans)、キフィネマ属種(Xiphinema spp.)が挙げられる。
適切な場合、式(I)の化合物は、ある一定の濃度または施用量で、除草剤、薬害軽減剤、成長調節剤または植物の性質を改善する薬剤として、または殺微生物剤として、例えば殺菌剤、抗真菌薬、殺細菌剤、殺ウィルス剤(ウィロイドに対する薬剤を含む)として、またはMLO(マイコプラズマ様微生物)およびRLO(リケッチア様微生物)に対する薬剤として用いることもできる。適切な場合、それらは他の有効成分の合成における中間体および前駆体として用いることもできる。
本発明はさらに、少なくとも1種類の本発明の有効成分を含む灌注、滴下および噴霧液などの作物保護組成物および/または農薬などの製剤およびそれから調製される施用形態に関するものでもある。これらの施用形態は、作物保護剤および/または農薬、および/または浸透剤などの活性増強補助剤(その例としては、例えば菜種油、ヒマワリ油などの植物油、例えば液体パラフィンなどの鉱油、菜種油もしくは大豆油のメチルエステルなどの植物脂肪酸のアルキルエステルもしくはアルカノールアルコキシレート、および/または例えばアルキルシロキサン類などの展着剤がある)、および/または塩類(例としては、有機もしくは無機アンモニウム塩またはホスホニウム塩、例としては硫酸アンモニウムまたはリン酸水素ジアンモニウムがある)、および/またはスルホコハク酸ジオクチルまたはヒドロキシプロピルグアーポリマー類などの保持促進剤および/またはグリセリンなどの保湿剤および/または例えばアンモニウム、カリウムまたはリン系肥料などの肥料をさらに含むことができる。
代表的な製剤の例には、液剤(SL)、乳剤(EC)、エマルション製剤(EW)、懸濁液濃縮物(SC、SE、FS、OD)、顆粒水和剤(WG)、粒剤(GR)およびカプセル濃縮物(CS)などがある。これらおよび他の可能な形態の製剤については、例えばCrop Life International and in Pesticide Specifications, Manual on development and use of FAO and WHO specifications for pesticides, FAO Plant Production and Protection Papers − 173(FAO/WHOによって作成) Joint Meeting on Pesticide Specifications, 2004, ISBN: 9251048576に記載されている。それらの製剤は、1以上の本発明の有効成分以外に活性な農芸化学化合物を含むことができる。
対象の製剤および施用形態は好ましくは、増量剤、溶媒、自発性促進剤、担体、乳化剤、分散剤、霜保護剤、殺生物剤、増粘剤などの補助剤および/または例えばアジュバントなどの他の補助剤を含む。これに関連してのアジュバントは、その成分自体は生理活性を持たずに製剤の生理効果を高める成分である。アジュバントの例としては、葉表面への保持、延展、付着または浸透を促進する薬剤がある。
その有効成分は、液剤、乳濁液、水和剤、水系および油系懸濁液、粉剤、ダスト剤、ペースト、可溶性粉末、可溶性粒剤、散布用粒剤、サスポエマルション製剤、有効成分を含浸させた天然材料、有効成分を含浸させた合成材料、肥料およびポリマー基材中のマイクロカプセルなどの一般的な製剤に変換することができる。
これらの製剤は、公知の方法で、例えば、適宜に界面活性剤、すなわち乳化剤および/または分散剤および/または発泡剤を用いて、活性化合物と増量剤、即ち、液体溶媒および/または固体担体とを混和することで製造される、その製剤は、好適なプラントその他で、施用の前または施用時に調製される。
使用される補助剤は、有効成分の製剤および/またはこれらの製剤から製造される施用形態(例えば、噴霧液または種子粉衣などの農薬または作物保護組成物)に対して、ある種の技術的特性などの特定の特性および/または特定の生理的特性を付与する上で好適な物質であることができる。代表的な有用な補助剤は、増量剤、溶媒および担体である。
好適な増量剤は、例えば、水、極性および非極性の液体有機化学物質、例えば芳香族および非芳香族系の炭化水素基(パラフィン類、アルキルベンゼン類、アルキルナフタレン類、クロロベンゼン類など)、アルコール類および多価アルコール類(適切であれば、置換、エーテル化および/またはエステルかされていても良い)、ケトン類(アセトン、シクロヘキサノンなど)、エステル類(脂肪およびオイルなど)および(ポリ)エーテル類、置換されていないおよび置換されたアミン類、アミド類、ラクタム類(N−アルキルピロリドン類など)およびラクトン類、スルホン類およびスルホキシド類(ジメチルスルホキシドなど)の群からのものである。
基本的に、全ての好適な溶媒を用いることが可能である。使用される増量剤が水である場合、例えば、補助溶媒として有機溶媒を用いることも可能である。実質的に、好適な液体溶媒は、キシレン、トルエンまたはアルキルナフタレン類などの芳香族、クロロベンゼン類、クロロエチレン類または塩化メチレンなどの塩素化芳香族および塩素化脂肪族炭化水素基、シクロヘキサンまたはパラフィン類などの脂肪族炭化水素基、例えば石油留分、鉱油および植物油、ブタノールもしくはグリコールなどのアルコール類およびそれらのエーテル類およびエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンもしくはシクロヘキサノンなどのケトン類、ジメチルスルホキシドなどの強極性溶媒および水である。
基本的に、全ての好適な担体を用いることができる。好適な固体担体は特には、例えば、アンモニウム塩およびカオリン類、粘土類、タルク、チョーク、石英、アタパルガイト、モンモリロナイトまたは珪藻土などの粉砕天然材料および微粉砕シリカ、アルミナおよびシリケート類などの粉砕合成鉱物であり、粒剤用の好適な固体担体は、例えば方解石、大理石、軽石、海泡石およびドロマイトなどの破砕および分別された天然岩石ならびに無機および有機ミールの合成顆粒および紙、おがくず、ヤシ殻、トウモロコシ穂軸およびタバコ茎などの有機材料の顆粒である。
液化ガス増量剤または溶媒を用いることも可能である。特別に好適なものは、標準的な温度および標準圧下ではガスである増量剤または担体であり、例えば、エアロゾル高圧ガス、例えばハロゲン化炭化水素ならびに、ブタン、プロパン、窒素および二酸化炭素がある。
イオン性もしくはノニオン性を有する乳化剤および/または泡発生剤、分散剤または湿展剤またはこれらの表面活性物質の混合物の例には、ポリアクリル酸の塩、リグノスルホン酸の塩、フェノールスルホン酸もしくはナフタレンスルホン酸の塩、エチレンオキサイドの脂肪アルコールとのもしくは脂肪酸とのもしくは脂肪アミンとの、置換フェノール類(好ましくはアルキルフェノール類またはアリールフェノール類)との重縮合物、スルホコハク酸エステルの塩、タウリン誘導体(好ましくは、アルキルタウレート類)、ポリエトキシル化アルコール類もしくはフェノール類のリン酸エステル、多価アルコールの脂肪酸エステルおよび硫酸塩、スルホン酸エンおよびリン酸塩を含む化合物の誘導体、例えばアルキルアリールポリグリコールエーテル類、スルホン酸アルキル類、硫酸アルキル類、スルホン酸アリール類、タンパク質加水分解物、リグノサルファイト廃液およびメチルセルロースがある。有効成分のうちの一つおよび/または不活性担体のうちの一つが水に不溶であり、施用を水中で行う場合に、表面活性物質の存在は有利である。
有用な乳化剤および/または泡形成剤は特には、例えばポリオキシエチレン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテル類、例えばアルキルアリールポリグリコールエーテル類、アルキルスルホネート類、硫酸アルキル類、アリールスルホネート類およびタンパク質加水分解物などのノニオン系およびアニオン系乳化剤である。好適な分散剤は、ノニオン系および/またはイオン性物質、例えばアルコール−POEおよび/またはPOP−エーテル類、酸および/またはPOP−POEエステル類、アルキルアリールおよび/またはPOP−POEエーテル類、脂肪−および/またはPOP−POE付加物、POE−および/またはPOP−多価アルコール誘導体、POE−および/またはPOP−ソルビタン−または−糖付加物、硫酸アルキルもしくはアリール類、アルキル−またはアリールスルホネート類およびリン酸アルキルもしくはアリール類または相当するPO−エーテル付加物の群からのものである。これに関連して、POPはポリオキシプロピレンオキサイド、POEポリオキシエチレンオキサイド、POプロピレンオキサイドおよびEOエチレンオキサイドを意味する。さらに、好適なオリゴマーまたはポリマー、例えばビニル系モノマーから、アクリル酸から、EOおよび/またはPOから誘導されたもの単独または例えば(ポリ)アルコール類もしくは(ポリ)アミン類と組み合わせたものがある。リグニンおよびそれのスルホン酸誘導体、未変性および変性セルロース、芳香族および/または脂肪族スルホン酸類およびそれらのホルムアルデヒドとの付加物を用いることも可能である。
カルボキシメチルセルロース、粉末、顆粒またはアラビアガム、ポリビニルアルコールおよびポリビニルアセテートなどのラテックスの形態での天然および合成ポリマー類、ならびにケファリン類およびレシチン類などの天然リン脂質および合成リン脂質などの粘着付与剤を製剤で用いることができる。
無機顔料、例えば酸化鉄、酸化チタンおよびプルシアンブルーなどの染料およびアリザリン染料、アゾ染料および金属フタロシアニン染料などの有機染料および鉄、マンガン、ホウ素、銅、コバルト、モリブデンおよび亜鉛の塩などの微量栄養素を用いることが可能である。
適切な場合、さらに別の添加剤を製剤およびそれから誘導される施用形態中に存在させることが可能である。さらに可能な添加剤は、香料、鉱油もしくは植物油、適宜に変性された油、ロウおよび鉄、マンガン、ホウ素、銅、コバルト、モリブデンおよび亜鉛の塩などの栄養素(微量栄養素を含む)である。さらなる添加剤は、例えば芳香剤、保護コロイド、結合剤、接着剤、増粘剤、チキソトロープ物質、浸透剤、保持促進剤、安定剤、金属イオン封鎖剤、錯化剤、保湿剤、展着剤である。概して有効成分は、製剤目的に一般的に使用されるあらゆる固体もしくは液体添加剤と組み合わせることができる。
低温安定剤などの安定剤、保存剤、酸化防止剤、光安定剤または化学的および/または物理的安定性を改善する他の薬剤も存在させることができる。
好適な保持促進剤には、例えば、スルホコハク酸ジオクチルなどの動的表面張力を低下させるか、ヒドロキシプロピルグアーポリマーなどの粘弾性を高める全ての物質などがある。
本発明の文脈での好適な浸透剤には、代表的には活性農芸化学化合物の植物中への浸透を高めることを目的として用いられる全ての物質などがある。この文脈での浸透剤は、(一般的には水系)施用液からおよび/または噴霧コーティングから、それらが植物の角質層に浸透することで、角質層での活性化合物の移動性を高めるという点で定義される。この特性は、文献(Baur et al., 1997, Pesticide Science 51, 131−152)に記載の方法を用いて確認することができる。例としては、例えばヤシ脂肪族エトキシレート(10)またはイソトリデシルエトキシレート(12)などのアルコールアルコキシレート類、菜種油もしくは大豆油メチルエステル類などの脂肪酸エステル類、タローアミンエトキシレート(15)などの脂肪族アミンアルコキシレート類または硫酸アンモニウムまたはリン酸水素二アンモニウムなどのアンモニウム塩および/またはホスホニウム塩などがある。
製剤は、製剤の重量基準で好ましくは0.00000001から98重量%の有効成分、より好ましくは0.01から95重量%の有効成分、最も好ましくは0.5から90重量%の有効成分を含む。
有効成分は、それの商業的な標準製剤で、そしてその製剤から調製される施用形態で、殺虫剤、誘引剤、滅菌剤、殺細菌剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺菌剤、成長調節剤、除草剤、薬害軽減剤、肥料、情報物質などの他の活性農芸化学成分との混合物または植物の性質を改善するための薬剤との混合物で存在させることができる。
殺虫剤として用いる場合、本発明の有効成分は、それの商業的な標準製剤で、そしてその製剤から調製される施用形態で、共力剤との混合物で存在させることもできる。共力剤は、その共力剤自体が活性である必要はなく、有効成分の作用を高める化合物である。
殺虫剤として使用する場合、本発明の有効成分は、それの商業的な標準製剤で、そしてその製剤から調製される施用形態で、植物の環境、植物部分の表面上または植物組織での施用後に有効成分の分解を防止する阻害剤との混合物で存在させることもできる。
商業的な標準製剤から調製される施用形態(農薬)の有効成分含有量は、広い範囲で変動し得るものである。施用形態の有効成分濃度は、その施用形態の重量基準で0.00000001から95重量%までの有効成分、好ましくは0.00001から1重量%であることができる。
施用は、その施用形態に適した一般的な方法で行う。
本発明の有効成分による植物および植物部分の処理は、一般的な処理方法により、例えば浸漬、噴霧、霧化、潅水、蒸発、散粉、雲霧、散布、発泡、塗布、展着、注射、散水(灌注)、細流灌漑によって、そして繁殖物の場合、特には種子の場合はさらに乾式種子粉衣、湿式種子粉衣、スラリー式種子粉衣により、被覆により、1以上のコート剤によるコーディングによる等で、直接行うか、それの環境、生育場所または保管場所への作用によって行う。超微量法によって有効成分を分散するか、有効成分の製剤もしくは有効成分自体を土壌に注入することも可能である。
植物の好ましい直接処理は茎葉処理である。すなわち、本発明の有効成分を葉に施用するものであり、その場合に特定の有害生物の感染圧力に対して処理回数および施用量を調節することが可能である。
全身活性化合物の場合、本発明の有効成分は、根構造を介して植物に取り込まれる。その場合、植物は植物の生育場所に対する本発明の有効成分の作用によって処理される。これは、例えば土壌または栄養液を灌注したり、それに混合することで行うことができる。すなわち、植物の場所(例えば、土壌または水耕システム)を液体形態の本発明の有効成分によって、または土壌施用によって含浸させる。すなわち、本発明の有効成分を、固体形態で植物の場所に導入する(例えば、顆粒の形態で)。水稲作物の場合、これは水を張った水田に固体施用形態(例えば粒剤)での本発明の化合物を計量して加えることで行うこともできる。
本発明の有効成分は、そのままで、またはそれの製剤で、さらには公知の殺菌剤、殺細菌剤、殺ダニ剤、殺線虫剤または殺虫剤との混合物で用いることで、例えば作用スペクトラムを拡大したり、抵抗性の発達を妨げたりすることができる。多くの場合、相乗効果が得られる。すなわち混合物の効力の方が、個々の化合物の効力の合計より高くなる。
有用な混合相手には、例えば下記の化合物などがある。
殺虫剤/殺ダニ剤/殺線虫剤
一般名によってここで確認される有効成分は公知であり、農薬ハンドブック(「The Pesticide Manual」, 14th Ed., British Crop Protection Council 2006)に記載されているか、インターネット(例えば、http://www.alanwood.net/pesticides)から分かる。
(1)アセチルコリンエステラーゼ(AChE)阻害剤、例えば、
カーバメート系、例えば、アラニカルブ、アルジカルブ、ベンジオカルブ、ベンフラカルブ、ブトカルボキシム、ブトキシカルボキシム、カルバリル、カルボフラン、カルボスルファン、エチオフェンカルブ、フェノブカルブ、ホルメタネート、フラチオカルブ、イソプロカルブ、メチオカルブ、メソミル、メトルカルブ、オキサミル、ピリミカルブ、プロポクスル、チオジカルブ、チオファノックス、トリアザメート、トリメタカルブ、XMCおよびキシリルカルブ;または
有機リン酸エステル系、例えば、アセフェート、アザメチホス、アジンホス(−メチル、−エチル)、カズサホス、クロルエトキシホス、クロルフェンビンホス、クロルメホス、クロルピリホス(−メチル)、クマホス、シアノフェンホス、デメトン−S−メチル、ダイアジノン、ジクロルボス/DDVP、ジクロトホス、ジメトエート、ジメチルビンホス、ジスルホトン、EPN、エチオン、エトプロホス、ファムフール、フェナミホス、フェニトロチオン、フェンチオン、ホスチアゼート、ヘプテノホス、イソフェンホス、O−(メトキシアミノチオホスホリル)サリチル酸イソプロピル、イソオキサチオン、マラチオン、メカルバム、メタミドホス、メチダチオン、メビンホス、モノクロトホス、ナレド、オメトエート、オキシデメトン−メチル、パラチオン(−メチル)、フェントエート、ホレート、ホサロン、ホスメット、ホスファミドン、ホキシム、ピリミホス(−メチル)、プロフェノホス、プロペタムホス、プロチオホス、ピラクロホス、ピリダフェンチオン、キナルホス、スルホテップ、テブピリムホス、テメホス、テルブホス、テトラクロルビンホス、チオメトン、トリアゾホス、トリクロルホンおよびバミドチオン。
(2)GABA−依存性塩化物チャンネル拮抗薬、例えば
有機塩素系、例えば、クロルデンおよびエンドスルファン(α−)、または
フィプロール系(フェニルピラゾール類)、例えばエチプロール、フィプロニル、ピラフルプロールおよびピリプロール。
(3)ナトリウムチャンネル調節剤/電位依存性ナトリウムチャンネル遮断薬、例えば、
ピレスロイド系、例えばアクリナトリン、アレスリン(d−シス−トランス、d−トランス)、ビフェントリン、ビオアレスリン、ビオアレスリン−S−シクロペンテニル、ビオレスメトリン、シクロプロトリン、シフルトリン(β−)、シハロトリン(γ−、λ−)、シペルメトリン(α−、β−、θ−、ζ−)、シフェノトリン[(1R)−トランス異性体]、デルタメトリン、ジメフルトリン、エムペントリン[(EZ)−(1R)異性体]、エスフェンバレレート、エトフェンプロックス、フェンプロパトリン、フェンバレレート、フルシトリネート、フルメトリン、フルバリネート(τ−)、ハルフェンプロックス、イミプロトリン、メトフルトリン、ペルメトリン、フェノトリン[(1R)−トランス異性体]、プラレトリン、プロフルトリン、ピレトリン類(除虫菊)、レスメトリン、RU15525、シラフルオフェン、テフルトリン、テトラメトリン[(1R)−異性体]、トラロメトリン、トランスフルトリンおよびZXI8901、または
DDT;またはメトキシクロル。
(4)ニコチン性アセチルコリン受容体作動薬、例えば
ネオニコチノイド系、例えば、アセタミプリド、クロチアニジン、ジノテフラン、イミダクロプリド、ニテンピラム、チアクロプリド、チアメトキサム;または
ニコチン。
(5)アロステリック性のアセチルコリン受容体調節剤(作動薬)、例えば、
スピノシン系、例えば、スピネトラムおよびスピノサド。
(6)塩化物チャンネル活性化剤、例えば、
エバーメクチン系/ミルベマイシン系、例えば、アバメクチン、安息香酸エマメクチン、レピメクチンおよびミルベメクチン。
(7)幼若ホルモンの類似体、例えば、ハイドロプレン、キノプレン、メトプレンまたはフェノキシカルブ;ピリプロキシフェン。
(8)作用機序が未知または未特定の有効成分、例えば、
燻蒸剤、例えば、臭化メチルおよび他のハロゲン化アルキル類;または
クロロピクリン;フッ化スルフリル;硼砂;吐酒石。
(9)選択的摂食阻害薬、例えばピメトロジンまたはフロニカミド。
(10)ダニ成長阻害薬、例えば、クロフェンテジン、ジフロビダジン、ヘキシチアゾクス、エトキサゾール。
(11)昆虫腸膜の微生物撹乱剤、例えばバチルス・チューリンゲンシス亜種イスラエレンシス、バチルス・スファエリクス、バチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイ(aizawai)、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ(kurstaki)、バチルス・チューリンゲンシス亜種テネブリオニス(tenebrionis)およびBT植物タンパク質、例えばCry1Ab、Cry1Ac、Cry1Fa、Cry2Ab、mCry3A、Cry3Ab、Cry3Bb、Cry34/35Ab1。
(12)酸化的リン酸化阻害剤であるATP攪乱物質、例えば、
ジアフェンチウロン;または
有機スズ系化合物、例えば、アゾシクロチン、シヘキサチン、酸化フェンブタチン;または
プロパルギット、テトラジホン。
(13)Hプロトン勾配を遮断することにより作用する酸化的リン酸化の脱共役剤、例えば、クロルフェナピルおよびDNOC。
(14)ニコチン性アセチルコリン受容体拮抗薬、例えばベンスルタップ、カルタップ(塩酸塩)、チオシラム(thiocylam)およびチオスルタップ(ナトリウム)。
(15)キチン生合成阻害剤、0型、例えば、ベンゾイル尿素系、例えば、ビストリフルロン、クロルフルアズロン、ジフルベンズロン、フルアズロン、フルシクロクスロン、フルフェノクスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、ノバルロン、ノビフルムロン、テフルベンズロンおよびトリフルムロン。
(16)キチン生合成阻害剤、1型、例えば、ブプロフェジン。
(17)脱皮攪乱物質、例えば、シロマジン。
(18)エクジソン作動薬/攪乱物質、例えば、
ジアシルヒドラジン系、例えば、クロマフェノジド、ハロフェノジド、メトキシフェノジドおよびテブフェノジド。
(19)オクトパミン作動薬、例えば、アミトラズ。
(20)複合体III電子伝達阻害剤、例えば、ヒドラメチルノン、アセキノシル、フルアクリピリム。
(21)複合体I電子伝達阻害剤、例えば、METI系殺ダニ剤の群からのもの、例えば、フェナザキン、フェンピロキシメート、ピリミジフェン、ピリダベン、テブフェンピラド、トルフェンピラド;または
ロテノン(デリス)。
(22)電位依存性ナトリウムチャンネル遮断薬、例えば、インドキサカルブ;メタフルミゾン。
(23)アセチル−CoAカルボキシラーゼの阻害薬、例えばテトロン酸誘導体、例えばスピロジクロフェンおよびスピロメシフェン;またはテトラミン酸誘導体、例えばスピロテトラマト。
(24)複合体IV電子伝達阻害剤、例えばホスフィン類、例えばリン化アルミニウム、リン化カルシウム、ホスフィン、リン化亜鉛;またはシアン化物。
(25)複合体II電子伝達阻害剤、例えばシエノピラフェン。
(28)リアノジン受容体エフェクター、例えば、ジアミド系、例えば、フルベンジアミド、クロラントラニリプロール(リナキシピル)、シアントラニリプロール(シアジピル)、さらには3−ブロモ−N−{2−ブロモ−4−クロロ−6−[(1−シクロプロピルエチル)カルバモイル]フェニル}−1−(3−クロロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド(WO2005/077934から公知)またはメチル2−[3,5−ジブロモ−2−({[3−ブロモ−1−(3−クロロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾール−5−イル]カルボニル}アミノ)ベンゾイル]−1,2−ジメチルヒドラジン−カルボキシレート(WO2007/043677から公知)。
作用機序が未知の別の有効成分、例えば、アザジラクチン、アミドフルメト、ベンゾキシメート、ビフェナゼート、キノメチオネート、氷晶石、シフルメトフェン、ジコホール、フルエンスルホン(5−クロロ−2−[(3,4,4−トリフルオロブト−3−エン−1−イル)スルホニル]−1,3−チアゾール)、フルフェネリム、ピリダリルおよびピリフルキナゾン、さらにはバチルス・ファーマスに基づく製品(I−1582、BioNeem、Votivo)、さらには下記の公知の有効成分。
4−{[(6−ブロモピリド−3−イル)メチル](2−フルオロエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115644から公知)、4−{[(6−フルオロピリド−3−イル)メチル](2,2−ジフルオロエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115644から公知)、4−{[(2−クロロ−1,3−チアゾール−5−イル)メチル](2−フルオロエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115644から公知)、4−{[(6−クロロピリド−3−イル)メチル](2−フルオロエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115644から公知)、4−{[(6−クロロピリド−3−イル)メチル](2,2−ジフルオロエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115644から公知)、4−{[(6−クロロ−5−フルオロピリド−3−イル)メチル](メチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115643から公知)、4−{[(5,6−ジクロロピリド−3−イル)メチル](2−フルオロエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115646から公知)、4−{[(6−クロロ−5−フルオロピリド−3−イル)メチル](シクロプロピル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115643から公知)、4−{[(6−クロロピリド−3−イル)メチル](シクロプロピル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(EP−A−0539588から公知)、4−{[(6−クロロピリド−3−イル)メチル](メチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(EP−A−0539588から公知)、[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル](メチル)オキシド−λ−スルファニリデンシアナミド(WO2007/149134から公知)、[1−(6−クロロピリジン−3−イル)エチル](メチル)オキシド−λ−スルファニリデンシアナミド(WO2007/149134から公知)およびそれのジアステレオマー(A)および(B):
Figure 2013508432
(WO2007/149134からも公知)、[(6−トリフルオロメチルピリジン−3−イル)メチル](メチル)オキシド−λ−スルファニリデンシアナミド(WO2007/095229から公知)、スルホクサフロール(やはりWO2007/149134から公知)、11−(4−クロロ−2,6−ジメチルフェニル)−12−ヒドロキシ−1,4−ジオキサ−9−アザジスピロ[4.2.4.2]テトラデク−11−エン−10−オン(WO2006/089633から公知)、3−(4′−フルオロ−2,4−ジメチルビフェニル−3−イル)−4−ヒドロキシ−8−オキサ−1−アザスピロ[4.5]デク−3−エン−2−オン(WO2008/067911から公知)、
1−[2−フルオロ−4−メチル−5−[(2,2,2−トリフルオロエチル)スルフィニル]フェニル]−3−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−アミン(WO2006/043635から公知)、
[(3S,4aR,12R,12aS,12bS)−3−[(シクロプロピルカルボニル)オキシ]−6,12−ジヒドロキシ−4,12b−ジメチル−11−オキソ−9−(ピリジン−3−イル)−1,3,4,4a,5,6,6a,12,12a,12b−デカヒドロ−2H,11H−ベンゾ[f]ピラノ[4,3−b]クロメン−4−イル]メチルシクロプロパンカルボキシレート(WO2006/129714から公知)、
2−シアノ−3−(ジフルオロメトキシ)−N,N−ジメチルベンゼンスルホンアミド(WO2006/056433から公知)、
2−シアノ−3−(ジフルオロメトキシ)−N−メチルベンゼンスルホンアミド(WO2006/100288から公知)、2−シアノ−3−(ジフルオロメトキシ)−N−エチルベンゼンスルホンアミド(WO2005/035486から公知)、4−(ジフルオロメトキシ)−N−エチル−N−メチル−1,2−ベンゾチアゾール−3−アミン1,1−ジオキサイド(WO2007/057407から公知)および
N−[1−(2,3−ジメチルフェニル)−2−(3,5−ジメチルフェニル)エチル]−4,5−ジヒドロ−1,3−チアゾール−2−アミン(WO2008/104503から公知)。
殺菌剤
(1)エルゴステロール生合成阻害薬、例えば、アルジモルフ、アザコナゾール、ビテルタノール、ブロムコナゾール、シプロコナゾール、ジクロブトラゾール、ジフェノコナゾール、ジニコナゾール、ジニコナゾール−M、ドデモルフ、酢酸ドデモルフ、エポキシコナゾール、エタコナゾール、フェナリモール、フェンブコナゾール、フェンヘキサミド、フェンプロピジン、フェンプロピモルフ、フルキンコナゾール、フルルプリミドール、フルシラゾール、フルトリアホール、フルコナゾール、フルコナゾール−シス、ヘキサコナゾール、イマザリル、硫酸イマザリル、イミベンコナゾール、イプコナゾール、メトコナゾール、ミクロブタニル、ナフチフィン、ヌアリモール、オキシポコナゾール、パクロブトラゾール、ペフラゾエート、ペンコナゾール、ピペラリン、プロクロラズ、プロピコナゾール、プロチオコナゾール、ピリブチカルブ、ピリフェノックス、キンコナゾール、シメコナゾール、スピロキサミン、テブコナゾール、テルビナフィン、テトラコナゾール、トリアジメホン、トリアジメノール、トリデモルフ、トリフルミゾール、トリホリン、トリチコナゾール、ウニコナゾール、ウニコナゾール−p、ビニコナゾール、ボリコナゾール、1−(4−クロロフェニル)−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)シクロヘプタノール、1−(2,2−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)−1H−イミダゾール−5−カルボン酸メチル、N′−{5−(ジフルオロメチル)−2−メチル−4−[3−(トリメチルシリル)プロポキシ]フェニル}−N−エチル−N−メチルイミドホルムアミド、N−エチル−N−メチル−N′−{2−メチル−5−(トリフルオロメチル)−4−[3−(トリメチルシリル)プロポキシ]フェニル}イミドホルムアミドおよびO−[1−(4−メトキシフェノキシ)−3,3−ジメチルブタン−2−イル]−1H−イミダゾール−1−カルボチオエート。
(2)呼吸阻害薬(呼吸鎖阻害薬)、例えばビキサフェン、ボスカリド、カルボキシン、ジフルメトリム、フェンフラム、フルオピラム、フルトラニル、フルキサピロキサド、フラメトピル、フルメシクロックス、シン−エピマー性ラセミ体1RS,4SR,9RSとアンチ−エピマー性ラセミ体1RS,4SR,9SRのイソピラザム混合物、イソピラザム(アンチ−エピマー性ラセミ体)、イソピラザム(アンチ−エピマー性エナンチオマー1R,4S,9S)、イソピラザム(アンチ−エピマー性エナンチオマー1S,4R,9R)、イソピラザム(シン−エピマー性ラセミ体1RS,4SR,9RS)、イソピラザム(シン−エピマー性エナンチオマー1R,4S,9R)、イソピラザム(シン−エピマー性エナンチオマー1S,4R,9S)、メプロニル、オキシカルボキシン、ペンフルフェン、ペンチオピラド、セダキサン、チフルザミド、1−メチル−N−[2−(1,1,2,2−テトラフルオロエトキシ)フェニル]−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−N−[2−(1,1,2,2−テトラフルオロエトキシ)フェニル]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、3−(ジフルオロメチル)−N−[4−フルオロ−2−(1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロポキシ)フェニル]−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミドおよびN−[1−(2,4−ジクロロフェニル)−1−メトキシプロパン−2−イル]−3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド。
(3)呼吸鎖の複合体IIIに対する呼吸阻害薬(呼吸鎖阻害薬)、例えばアメトクトラジン、アミスルブロム、アゾキシストロビン、シアゾファミド、ジモキシストロビン、エネストロブリン(enestroburin)、ファモキサドン、フェンアミドン、フルオキサストロビン、クレソキシム−メチル、メトミノストロビン、オリサストロビン、ピコキシストロビン、ピラクロストロビン、ピラメトストリビン(pyrametostrobin)、ピラオキシストロビン(pyraoxystrobin)、ピリベンカルブ、トリフロキシストロビン、(2E)−2−(2−{[6−(3−クロロ−2−メチルフェノキシ)−5−フルオロピリミジン−4−イル]オキシ}フェニル)−2−(メトキシイミノ)−N−メチルエタンアミド、(2E)−2−(メトキシイミノ)−N−メチル−2−(2−{[({(1E)−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチリデン}アミノ)オキシ]メチル}フェニル)エタンアミド、(2E)−2−(メトキシイミノ)−N−メチル−2−{2−[(E)−({1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エトキシ}イミノ)メチル]フェニル}エタンアミド、(2E)−2−{2−[({[(1E)−1−(3−{[(E)−1−フルオロ−2−フェニルエテニル]オキシ}フェニル)エチリデン]アミノ}オキシ)メチル]フェニル}−2−(メトキシイミノ)−N−メチルエタンアミド、(2E)−2−{2−[({[(2E,3E)−4−(2,6−ジクロロフェニル)ブト−3−エン−2−イリデン]アミノ}オキシ)メチル]フェニル}−2−(メトキシイミノ)−N−メチルエタンアミド、2−クロロ−N−(1,1,3−トリメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−4−イル)ピリジン−3−カルボキサミド、5−メトキシ−2−メチル−4−(2−{[({(1E)−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチリデン}アミノ)オキシ]メチル}フェニル)−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オン、(2E)−2−{2−[({シクロプロピル[(4−メトキシフェニル)イミノ]メチル}スルファニル)メチル]フェニル}−3−メトキシプロプ−2−エン酸メチル、N−(3−エチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシル)−3−(ホルミルアミノ)−2−ヒドロキシベンズアミド、2−{2−[(2,5−ジメチルフェノキシ)メチル]フェニル}−2−メトキシ−N−メチルアセトアミドおよび(2R)−2−{2−[(2,5−ジメチルフェノキシ)メチル]フェニル}−2−メトキシ−N−メチルアセトアミド。
(4)有糸分裂および細胞分裂の阻害薬、例えば、ベノミル、カルベンダジム、クロルフェナゾール、ジエトフェンカルブ、エタボキサム、フルオピコリド、フベリダゾール、ペンシクロン、チアベンダゾール、チオファネート−メチル、チオファネート、ゾキサミド、5−クロロ−7−(4−メチルピペリジン−1−イル)−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジンおよび3−クロロ−5−(6−クロロピリジン−3−イル)−6−メチル−4−(2,4,6−トリフルオロフェニル)ピリダジン。
(5)多部位活性を有する化合物、例えばボルドー液、カプタホール、キャプタン、クロロタロニル、水酸化銅、ナフテン酸銅、酸化銅、塩基性塩化銅、硫酸銅などの銅剤、ジクロフルアニド、ジチアノン、ドジン、ドジン遊離塩基、ファーバム、フルオロホルペット、ホルペット、グアザチン、酢酸グアザチン、イミノクタジン、イミノクタジンアルベシル酸塩、イミノクタジン三酢酸塩、マンカッパー、マンコゼブ、マンネブ、メチラム、メチラム−亜鉛、オキシン−銅、プロパミジン(propamidine)、プロピネブ、硫黄および硫黄剤、例えば、多硫化カルシウム、チウラム、トリルフルアニド、ジネブおよびジラム。
(6)抵抗性誘導剤、例えばアシベンゾラル−S−メチル、イソチアニル、プロベナゾールおよびチアジニル。
(7)アミノ酸およびタンパク質生合成阻害薬、例えばアンドプリム(andoprim)、ブラストサイジン−S、シプロジニル、カスガマイシン、カスガマイシン塩酸塩水和物、メパニピリムおよびピリメタニル。
(8)ATP産生阻害薬、例えば酢酸フェンチン、塩化フェンチン、水酸化フェンチンおよびシルチオファム(silthiofan)。
(9)細胞壁合成阻害薬、例えばベンチアバリカルブ、ジメトモルフ、フルモルフ、イプロバリカルブ、マンジプロパミド、ポリオキシン類、ポリオキソリム(polyoxorim)、バリダマイシンAおよびバリフェナレート。
(10)脂質および膜合成阻害薬、例えばビフェニル、クロロネブ、ジクロラン、エジフェンホス、エトリジアゾール、ヨードカルブ(iodocarb)、イプロベンホス、イソプロチオラン、プロパモカルブ、プロパモカルブ塩酸塩、プロチオカルブ、ピラゾホス、キントゼン、テクナゼンおよびトルクロホス−メチル。
(11)メラニン生合成阻害薬、例えばカルプロパミド、ジクロシメット、フェノキサニル、フタリド、ピロキロンおよびトリシクラゾール。
(12)核酸合成阻害薬、例えばベナラキシル、ベナラキシルM(キララキシル(kiralaxyl))、ブピリメート、クロジラコン、ジメチリモール、エチリモール、フララキシル、ヒメキサゾール、メタラキシル、メタラキシル−M(メフェノキサム)、オフラセ、オキサジキシルおよびオキソリン酸。
(13)シグナル伝達阻害薬、例えばクロゾリネート、フェンピクロニル、フルジオキソニル、イプロジオン、プロシミドン、キノキシフェンおよびビンクロゾリン。
(14)脱共役剤、例えばビナパクリル、ジノカップ、フェリムゾン、フルアジナムおよびメプチルジノカップ。
(15)さらに別の化合物、例えばベンチアゾール、ベトキサジン、カプシマイシン、カルボン、キノメチオネート、クラザフェノン(chlazafenon)、クフラネブ、シフルフェナミド、シモキサニル、シプロスルファミド、ダゾメット、デバカルブ、ジクロロフェン、ジクロメジン、ジフェンゾクアート、ジフェンゾクアートメチルスルフェート、ジフェニルアミン、エコマット、フェンピラザミン、フルメトベル、フルオロミド、フルスルファミド、フルチアニル、ホセチル−アルミニウム、ホセチル−カルシウム、ホセチル−ナトリウム、ヘキサクロロベンゼン、イルママイシン、メタスルフォカルブ、メチルイソチオシアネート、メトラフェノン、ミルジオマイシン、ナタマイシン、ジメチルジチオカーバメート、ニトロタール−イソプロピル、オクチリノン、オキサモカルブ、オキシフェンチイン、ペンタクロロフェノールおよびその塩、フェノトリン、リン酸およびその塩、プロパモカルブ−フォセチレート、プロパノシン−ナトリウム、プロキナジド、ピロールニトリン、テブフロキン、テクロフタラム、トルニファニド、トリアゾキシド、トリクラミド、ザリラミド、1−(4−{4−[(5R)−5−(2,6−ジフルオロフェニル)−4,5−ジヒドロ−1,2−オキサゾール−3−イル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−イル)−2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]エタノン、1−(4−{4−[(5S)−5−(2,6−ジフルオロフェニル)−4,5−ジヒドロ−1,2−オキサゾール−3−イル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−イル)−2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]エタノン、1−(4−{4−[5−(2,6−ジフルオロフェニル)−4,5−ジヒドロ−1,2−オキサゾール−3−イル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−イル)−2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]エタノン、1H−イミダゾール−1−カルボン酸1−(4−メトキシフェノキシ)−3,3−ジメチルブタン−2−イル、2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルホニル)ピリジン、2,3−ジブチル−6−クロロチエノ[2,3−d]ピリミジン−4(3H)−オン、2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]−1−(4−{4−[(5R)−5−フェニル−4,5−ジヒドロ−1,2−オキサゾール−3−イル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−イル)エタノン、2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]−1−(4−{4−[(5S)−5−フェニル−4,5−ジヒドロ−1,2−オキサゾール−3−イル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−イル)エタノン、2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]−1−{4−[4−(5−フェニル−4,5−ジヒドロ−1,2−オキサゾール−3−イル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン−1−イル}エタノン、2−ブトキシ−6−ヨード−3−プロピル−4H−クロメン−4−オン、2−クロロ−5−[2−クロロ−1−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−4−メチル−1H−イミダゾール−5−イル]ピリジン、2−フェニルフェノールおよびそれの塩、3,4,5−トリクロロピリジン−2,6−ジカルボニトリル、3−[5−(4−クロロフェニル)−2,3−ジメチル−1,2−オキサゾリジン−3−イル]ピリジン、3−クロロ−5−(4−クロロフェニル)−4−(2,6−ジフルオロフェニル)−6−メチルピリダジン、4−(4−クロロフェニル)−5−(2,6−ジフルオロフェニル)−3,6−ジメチルピリダジン、5−アミノ−1,3,4−チアジアゾール−2−チオール、5−クロロ−N′−フェニル−N′−(プロプ−2−イン−1−イル)チオフェン−2−スルホノヒドラジド、5−メチル−6−オクチル[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−アミン、(2Z)−3−アミノ−2−シアノ−3−フェニルプロプ−2−エン酸エチル、N−(4−クロロベンジル)−3−[3−メトキシ−4−(プロプ−2−イン−1−イルオキシ)フェニル]プロパンアミド、N−[(4−クロロフェニル)(シアノ)メチル]−3−[3−メトキシ−4−(プロプ−2−イン−1−イルオキシ)フェニル]プロパンアミド、N−[(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)メチル]−2,4−ジクロロピリジン−3−カルボキサミド、N−[1−(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)エチル]−2,4−ジクロロピリジン−3−カルボキサミド、N−[1−(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)エチル]−2−フルオロ−4−ヨードピリジン−3−カルボキサミド、N−{(E)−[(シクロプロピルメトキシ)イミノ][6−(ジフルオロメトキシ)−2,3−ジフルオロフェニル]メチル}−2−フェニルアセトアミド、N−{(Z)−[(シクロプロピルメトキシ)イミノ][6−(ジフルオロメトキシ)−2,3−ジフルオロフェニル]メチル}−2−フェニルアセトアミド、N−メチル−2−(1−{[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−N−(1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボキサミド、N−メチル−2−(1−{[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−N−[(1R)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボキサミド、N−メチル−2−(1−{[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−N−[(1S)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル]−1,3−チアゾール−4−カルボキサミド、ペンチル{6−[({[(1−メチル−1H−テトラゾール−5−イル)(フェニル)メチリデン]アミノ}オキシ)メチル]ピリジン−2−イル}カーバメート、フェナジン−1−カルボン酸、キノリン−8−オールおよびキノリン−8−オールサルフェート(2:1)。
(16)さらに別の化合物、例えば1−メチル−3−(トリフルオロメチル)−N−[2′−(トリフルオロメチル)ビフェニル−2−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−(4′−クロロビフェニル−2−イル)−3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−(2′,4′−ジクロロビフェニル−2−イル)−3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−N−[4′−(トリフルオロメチル)ビフェニル−2−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−(2′,5′−ジフルオロビフェニル−2−イル)−1−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−N−[4′−(プロプ−1−イン−1−イル)ビフェニル−2−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、5−フルオロ−1,3−ジメチル−N−[4′−(プロプ−1−イン−1−イル)ビフェニル−2−イル]−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、2−クロロ−N−[4′−(プロプ−1−イン−1−イル)ビフェニル−2−イル]ピリジン−3−カルボキサミド、3−(ジフルオロメチル)−N−[4′−(3,3−ジメチルブト−1−イン−1−イル)ビフェニル−2−イル]−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−[4′−(3,3−ジメチルブト−1−イン−1−イル)ビフェニル−2−イル]−5−フルオロ−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、3−(ジフルオロメチル)−N−(4′−エチニルビフェニル−2−イル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、N−(4′−エチニルビフェニル−2−イル)−5−フルオロ−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、2−クロロ−N−(4′−エチニルビフェニル−2−イル)ピリジン−3−カルボキサミド、2−クロロ−N−[4′−(3,3−ジメチルブト−1−イン−1−イル)ビフェニル−2−イル]ピリジン−3−カルボキサミド、4−(ジフルオロメチル)−2−メチル−N−[4′−(トリフルオロメチル)ビフェニル−2−イル]−1,3−チアゾール−5−カルボキサミド、5−フルオロ−N−[4′−(3−ヒドロキシ−3−メチルブト−1−イン−1−イル)ビフェニル−2−イル]−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、2−クロロ−N−[4′−(3−ヒドロキシ−3−メチルブト−1−イン−1−イル)ビフェニル−2−イル]ピリジン−3−カルボキサミド、3−(ジフルオロメチル)−N−[4′−(3−メトキシ−3−メチルブト−1−イン−1−イル)ビフェニル−2−イル]−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、5−フルオロ−N−[4′−(3−メトキシ−3−メチルブト−1−イン−1−イル)ビフェニル−2−イル]−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、2−クロロ−N−[4′−(3−メトキシ−3−メチルブト−1−イン−1−イル)ビフェニル−2−イル]ピリジン−3−カルボキサミド、(5−ブロモ−2−メトキシ−4−メチルピリジン−3−イル)(2,3,4−トリメトキシ−6−メチルフェニル)メタノンおよびN−[2−(4−{[3−(4−クロロフェニル)プロプ−2−イン−1−イル]オキシ}−3−メトキシフェニル)エチル]−N2−(メチルスルホニル)バリンアミド。
分類(1)から(16)の前述の混合相手は全て、適切な場合には好適な塩基または酸と塩を形成することができるが、ただしそれらは、それらの官能基に基づいてそのような塩形成を行うことが可能となるものである。
本発明に従って、全ての植物および植物部分を処理することができる。植物は、本発明の文脈では、望ましいおよび望ましくない野生植物または作物(天然作物を含む。)のような全ての植物および植物集団を意味するものとして理解すべきである。作物は、従来の植物品種改良および至適化法によって、またはバイオテクノロジーおよび遺伝子工学法によって、またはこれらの方法の組み合わせによって得ることができる植物であることができ、遺伝子導入植物を含み、植物育種家の権利によって保護され得るまたは保護され得ない植物品種を含む。植物部分は、芽、葉、花および根のような、地上および地下の植物のあらゆる部分および器官を意味するものと理解すべきであり、例として、葉、針葉、茎、幹、花、子実体、果実、種子、根、塊茎および地下茎を挙げることができる。また、植物部分には、収穫物ならびに栄養増殖物および生殖増殖物、例えば、苗木、塊茎、地下茎、切り枝および種子などもある。
植物および植物部分の有効成分による本発明の処理は、直接行うか、通例の処理方法、例えば、浸漬、噴霧、蒸発、霧化、散布、塗布、注入、注液によって、増殖物の場合、特に種子の場合は、1以上のコーティングを塗布することによって、環境、生息環境または保存場所に化合物を作用させることによって行う。
すでに上述したように、本発明に従って、全ての植物および植物部分を処理することが可能である。好ましい実施形態では、野生植物種および植物栽培品種、または異種交配もしくはプロトプラスト融合のような従来の生物育種方法によって得られたもの、ならびにこれらの部分を処理する。さらに好ましい実施形態では、遺伝子工学法、適切な場合は、従来の方法と組み合わせて得られた遺伝子導入植物および植物品種(遺伝的改変生物)、ならびにこれらの部分を処理する。「部分」、「植物の部分」および「植物部分」という用語については、すでに上記で説明している。
より好ましくは、各場合において、市販されているか使用されている植物品種の植物を、本発明に従って処理する。植物品種とは、従来の品種改良、突然変異誘発または組換えDNA技術によって得られた、新規な特徴(「形質」)を有する植物を意味するものと理解されるべきである。これらは、栽培品種、生物型または遺伝子型であることができる。
好ましい植物は、有用な植物類、観賞植物類、芝生類、一般的に使用される樹木(その樹木は、公共区域および私的区域において観賞植物として使用される。)および森林樹木の群からの植物である。森林樹木には、木材、パルプ、紙および樹木の一部から製造された製品を製造するための樹木などがある。
本発明に関連して使用される「有用な植物」という用語は、食糧、飼料もしくは燃料を得るためのまたは工業目的のための植物として使用される作物を指すものである。
本発明の有効成分で処理可能な有用植物には、例えば、以下の種類の植物などがある。芝生、ブドウの木、禾穀類、例えば、コムギ、オオムギ、ライムギ、エンバク、イネ、トウモロコシおよびキビ/ソルガム;ビート、例えば、テンサイおよび飼料用ビート;果実類、例えば、仁果類、核果類および小果樹類、例えば、リンゴ、西洋ナシ、プラム、モモ、アーモンド、サクラの木および液果類、例えば、イチゴ、ラズベリー、クロイチゴ;マメ果類、例えば、インゲンマメ、レンズマメ、エンドウマメおよびダイズ;油料作物、例えば、ナタネ、カラシナ、ケシ、オリーブ、ヒマワリ、ココナッツ、トウゴマ、カカオマメおよびラッカセイ;ウリ科植物、例えば、カボチャ(pumpkin)/カボチャ(squash)、キュウリおよびメロン;繊維植物、例えば、ワタ、アマ、アサおよびジュート;柑橘類果実、例えば、オレンジ、レモン、グレープフルーツおよびタンジェリン;野菜類、例えば、ホウレンソウ、レタス、アスパラガス、キャベツ類、ニンジン、タマネギ、トマト、ジャガイモおよびピーマン;クスノキ科、例えば、アボガド、クスノキ属(Cinnamomum)、ショウノウ;または、さらに、タバコ、堅果類、コーヒー、ナス、サトウキビ、チャ、コショウ、ブドウの蔓、ホップ、バナナ、ラテックス植物および観賞植物、例えば、花卉、低木、落葉樹および針葉樹などの植物。ここで挙げたものは、限定的な意味を有するものではない。
以下の植物は、本発明の有効成分で処理するのに特に好適な標的作物であると考えられる。ワタ、ナス、芝生、仁果類、核果類、小果樹類、トウモロコシ、コムギ、オオムギ、キュウリ、タバコ、ブドウの木、イネ、禾穀類、西洋ナシ、インゲンマメ、ダイズ、ナタネ、トマト、ピーマン、メロン、キャベツ、ジャガイモおよびリンゴ。
本発明の方法に従って改善され得る樹木の例は、以下のものである。モミ属各種(Abies sp.)、ユーカリ属各種(Eucalyptus sp.)、トウヒ属各種(Picea sp.)、マツ属各種(Pinus sp.)、トチノキ属各種(Aesculus sp.)、スズカケノキ属各種(Platanus sp.)、シナノキ属各種(Tilia sp.)、カエデ属各種(Acer sp.)、ツガ属各種(Tsuga sp.)、トネリコ属各種(Fraxinus sp.)、ナナカマド属各種(Sorbus sp.)、シラカンバ属各種(Betula sp.)、サンザシ属各種(Crataegus sp.)、ニレ属各種(Ulmus sp.)、コナラ属各種(Quercus sp.)、ブナ属各種(Fagus sp.)、ヤナギ属各種(Salix sp.)、ハコヤナギ属各種(Populus sp.)。
本発明の方法に従って改善され得る好ましい樹木は、以下のものである。トチノキ属(Aesculus)の以下の樹木種:セイヨウトチノキ(A.hippocastanum)、アエスクルス・パリフロラ(A.pariflora)、ベニバナトチノキ(A.carnea);スズカケノキ属(Platanus)の以下の樹木種:プラタヌス・アセリフロラ(P.aceriflora)、アメリカスズカケノキ(P.occidentalis)、プラタヌス・ラセモサ(P.racemosa);トウヒ属(Picea)の以下の樹木種:ドイツトウヒ(P.abies);マツ属(Pinus)の以下の樹木種:ピヌス・ラジアテ(P.radiate)、ポンデローサマツ(P.ponderosa)、ロッジポールマツ(P.contorta)、ピヌス・シルベストレ(P.sylvestre)、スラッシュマツ(P.elliottii)、ピヌス・モンテコラ(P.montecola)、ピヌス・アルビカウリス(P.albicaulis)、レジノサアカマツ(P.resinosa)、ダイオウマツ(P.palustris)、テーダマツ(P.taeda)、フレキシマツ(P.flexilis)、ピヌス・ジェフレギ(P.jeffregi)、ピヌス・バクシアナ(P.baksiana)、ピヌス・ストロベス(P.strobes);ユーカリ属(Eucalyptus)の以下の樹木種:エウカリプツス・グランジス(E.grandis)、エウカリプツス・グロブルス(E.globulus)、エウカリプツス・カマデンチス(E.camadentis)、エウカリプツス・ニテンス(E.nitens)、エウカリプツス・オブリクア(E.obliqua)、エウカリプツス・レグナンス(E.regnans)、エウカリプツス・ピルラルス(E.pilularus)。
本発明の方法に従って改善され得る特に好ましい樹木は、以下のものである。マツ属(Pinus)の以下の樹木種:ピヌス・ラジアテ(P.radiate)、ポンデローサマツ(P.ponderosa)、ロッジポールマツ(P.contorta)、ピヌス・シルベストレ(P.sylvestre)、ピヌス・ストロベス(P.strobes);ユーカリ属(Eucalyptus)の以下の樹木種:エウカリプツス・グランディス(E.grandis)、エウカリプツス・グロブルス(E.globulus)およびエウカリプツス・カマデンチス(E.camadentis)。
本発明の方法に従って改善され得る特に非常に好ましい樹木は、以下のものである。セイヨウトチノキ、スズカケノキ科(Platanaceae)、シナノキ(linden tree)、カエデ(maple tree)。
本発明は、さらにまた、寒地型芝草および暖地型芝草などの芝草にも適用可能である。
植物種または植物品種、それらの場所および成長条件(土壌、天候、生育期間、栄養)によっては、本発明の処理は、超加算的(「相乗」)効果をもたらすこともある。従って、例えば、施用量の低減および/または活性スペクトルの拡大および/または本発明に従って使用することができる物質および組成物の活性の向上、植物成長の改善、高温もしくは低温に対する耐性の向上、干魃または水もしくは土壌に含まれる塩に対する耐性向上、開花能の向上、収穫の簡易化、成熟の加速、収穫高の増大、収穫物の品質向上および/または栄養価の上昇、収穫物の保存安定性および/または加工性の向上が可能となり、それは、実際に予想されると考えられる効果を超えるものである。
本発明に従って好ましく処理されるべき遺伝子導入植物または植物品種(遺伝子工学によって得られる)には、遺伝子組み換えによって、これらの植物に特に有利で有用な形質を付与する遺伝物質が与えられた全ての植物などがある。このような形質の例には、植物成長の改善、高温または低温に対する耐性向上、干魃または水もしくは土壌に含まれる塩に対する耐性の向上、開花能の向上、収穫の簡易化、成熟の加速、収穫高の増大、収穫物の品質の向上および/または栄養価の上昇、収穫物の保存安定性および/または加工性の向上がある。このような形質のさらなる、特に強調される例は、昆虫、ダニ、植物病原性真菌、細菌および/またはウイルスのような有害動物および有害微生物に対する植物の防御力の向上、ならびにある種の除草活性有効成分に対する植物の耐性向上である。言及することができる遺伝子導入植物の例としては、穀物(小麦、米)、トウモロコシ、大豆、ジャガイモ、甜菜、トマト、エンドウ豆および他の植物品種、綿、タバコ、菜種のような重要作物、および果物植物(果実はリンゴ、ナシ、かんきつ類およびブドウがある)を挙げることができるが、特に強調されるべきものはトウモロコシ、大豆、ジャガイモ、綿、タバコおよび菜種である。特に強調される形質は、植物中で形成される毒素、特に、バチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)由来の遺伝物質によって(例えば、遺伝子CryIA(a)、CryIA(b)、CryIA(c)、CryIIA、CryIIIA、CryIIIB2、Cry9c、Cry2Ab、Cry3BbおよびCryIF、ならびにこれらの組み合わせによって)植物中で形成される毒素による、昆虫、クモ類、線虫、ナメクジおよびカタツムリに対する植物の防御力の増大である(以下、「Bt植物」と称する)。また、特に重視される形質は、全身獲得抵抗性(SAR)、システミン、フィトアレキシン類、エリシター類および耐性遺伝子、および対応して発現したタンパク質および毒素による真菌、細菌およびウイルスに対する植物の防御力の増大である。さらに特に重視される形質は、除草活性を有するある種の有効成分、例えば、イミダゾリノン類、スルホニル尿素類、グリホサートまたはホスフィノトリシンに対する植物の耐性の増大である(例えば、「PAT」遺伝子)。所望の対象形質を付与する遺伝子は、遺伝子導入植物中で相互に組み合わせて存在させることも可能である。言及することができる「Bt植物」の例としては、YIELD GARD(登録商標)(例えばトウモロコシ、綿、大豆)、KnockOut(登録商標)(例えばトウモロコシ)、StarLink(登録商標)(例えばトウモロコシ)、Bollgard(登録商標)(綿)、Nucotn(登録商標)(綿)およびNewLeaf(登録商標)(ジャガイモ)の商品名で販売されているトウモロコシ品種、綿品種、大豆品種およびジャガイモ品種がある。言及することができる除草剤耐性植物の例として、Roundup Ready(登録商標)(グリホサートに対する耐性、例えばトウモロコシ、綿、大豆)、Liberty Link(登録商標)(ホスフィノトリシンに対する耐性、例えば菜種)、IMI(登録商標)(イミダゾリノン類に対する耐性)およびSTS(登録商標)(スルホニル尿素に対する耐性、例えばトウモロコシ)の商品名で販売されているトウモロコシ品種、綿品種および大豆品種がある。言及することができる除草剤耐性植物(除草剤耐性を与えるために従来の方式で品種改良された植物)には、Clearfield(登録商標)(例えばトウモロコシ)の名称で販売されている品種などがある。当然のことながら、これらの記述は、これらの遺伝形質または現在もなお開発されるべき遺伝形質を有する植物品種についても当てはまり、このような植物品種が将来開発されおよび/または市場に出回ることになる。
上記で挙げた植物は、一般式Iの化合物および/または本発明による有効成分混合物を用いて特に有利な方法で、本発明に従って処理することができる。有効成分または混合物についての上述の好ましい範囲は、これら植物の処理にも適用される。特に強調されるものは、本明細書に具体的に記載された化合物または混合物による植物の処理である。
さらに、本発明の化合物は、例えば有害な吸汁昆虫、刺咬昆虫および植物寄生生物、貯蔵物有害生物、工業材料を破壊する有害生物および動物健康分野における寄生虫などの衛生有害生物である他の有害生物などの多数の異なる有害生物を防除するのに用いることができ、それら生物の防除、例えばそれらの排除および根絶に用いることができる。従って本発明は、有害生物の防除方法をも含む。
動物保健部門において、すなわち動物薬の分野において、本発明による有効成分は、動物寄生生物、特には外寄生生物または内部寄生生物に対して作用する。「内部寄生生物」という用語は、特には条虫、線虫または吸虫などの蠕虫ならびにコクシジウム類などの原生動物を含む。外寄生生物は、代表的にはおよび好ましくは節足動物、特にはハエ(刺咬および舐め)、寄生性ハエ幼虫、シラミ、毛ジラミ、ハジラミ、ノミなどの昆虫またはマダニ、例えばカタダニもしくは軟ダニなどのコナダニ類(acaricides)またはヒゼンダニ、ツツガムシ、トリサシダニなどのダニ類である。
これらの寄生生物には下記のものなどがある。
シラミ目(Anopluida)からは、例えば、ヘマトピナス属種(Haematopinus spp.)、リノグナサス属種(Linognathus spp.)、ペディキュラス属種(Pediculus spp.)、フチラス属種(Phtirus spp.)、ソレノポテス属種(Solenopotes spp.)。具体例は、リノグナサス・セトサス(Linognathus setosus)、リノグナサス・ビツリ(Linognathus vituli)、リノグナサス・オビラス(Linognathus ovillus)、リノグナサス・オビフォルミス(Linognathus oviformis)、リノグナサス・ペダリス(Linognathus pedalis)、リノグナサス・ステノプシス(Linognathus stenopsis)、ヘマトピナス・アシニ・マクロセファルス(Haematopinus asini macrocephalus)、ヘマトピナス・ユーリステルナス(Haematopinus eurysternus)、ヘマトピナス・スイス(Haematopinus suis)、ペディキュラス・ファヌス・キャピティス(Pediculus humanus capitis)、ペディキュラス・ファヌス・コルポリス(Pediculus humanus corporis)、フィロエラ・バスタトリックス(Phylloera vastatrix)、フスイルス・ピュービス(Phthirus pubis)、ソレノポテス・キャピラタス(Solenopotes capillatus)。
ハジラミ目(Mallophagida)ならびにマルツノハジラミ亜目(Amblycerina)およびホソツノハジラミ亜目(Ischnocerina)からは、例えば、トリメノポン属種(Trimenopon spp.)、メノポン属種(Menopon spp.)、トリノトン属種(Trinoton spp.)、ボビコラ属種(Bovicola spp.)、ウェルネッキエラ属種(Werneckiella spp.)、レピケントロン属種(Lepikentron spp.)、ダマリナ属種(Damalina spp.)、トリコデクテス属種(Trichodectes spp.)およびフェリコラ属種(Felicola spp.)。具体例は、ボビコラ・ボビス(Bovicola bovis)、ボビコラ・オービス(Bovicola ovis)、ボビコラ・リンバータ(Bovicola limbata)、ダマリナ・ボビス(Damalina bovis)、トリコデクテス・カニス(Trichodectes canis)、フェリコラ・サブロストラタス(Felicola subrostratus)、ボビコラ・キャプラエ(Bovicola caprae)、レピケントロン・オービス(Lepikentron ovis)、ウェルネッキエラ・エクイ(Werneckiella equi)。
双翅目(Diptera)、およびならびにネマトセリナ亜目(Nematocerina)およびブラキセリナ亜目(Brachycerina)からは、例えば、イーデス属種(Aedes spp.)、アノフェレス属種(Anopheles spp.)、キュレックス属種(Culex spp.)、シムリウム属種(Simulium spp.)、ユーシムリウム属種(Eusimulium spp.)、フレボトムス属種(Phlebotomus spp.)、ルツゾミヤ属種(Lutzomyia spp.)、キュリコイデス属種(Culicoides spp.)、クリソップス属種(Chrysops spp.)、オダグミア属種(Odagmia spp.)、ウィルヘルミア(Wilhelmia spp.)、ヒボミトラ属種(Hybomitora spp.)、アチロータス属種(Atylotus spp.)、タバヌス属種(Tabanus spp.)、ヘマトポタ属種(Haematopota spp.)、フィリポミア属種(Philipomyia spp.)、ブラウラ属種(Braula spp.)、ムスカ属種(Musca spp.)、ヒドロタエア属種(Hydrotaea spp.)、ストモキシス属種(Stomoxys spp.)、ヘマトビア属種(Haematobia spp.)、モレリア属種(Morellia spp.)、ファニア属種(Fannia spp.)、グロッシナ属種(Glossina spp.)、カリホラ属種(Calliphora spp.)、ルチリア属種(Lucilia spp.)、クリソミア属種(Chrysomyia spp.)、ウォールファルチア属種(Wohlfahrtia spp.)、サルコフォガ属種(Sarcophaga sp.)、エストラス属種(Oestrus spp.)、ヒポデルマ属種(Hypoderma spp.)、ガステロフィラス属種(Gasterophilus spp.)、ヒッポボスカ属種(Hippobosca spp.)、リポプテナ属種(Lipoptena spp.)、メロファガス属種(Melophagus spp.)、リノエストラス属種(Rhinoestrus spp.)、チプラ属種(Tipula spp.)。具体例は、イーデス・アエギプチ(Aedes aegypti)、イーデス・アルボピクタス(Aedes albopictus)、イーデス・タエニオリンクス(Aedes taeniorhynchus)、アノフェレス・ガンビアエ(Anopheles gambiae)、アノフェレス・マキュリペニス(Anopheles maculipennis)、カリフォラ・エリスロセファラ(Calliphora erythrocephala)、クリソゾナ・プルビアリス(Chrysozona pluvialis)、キュレックス・キンクエファシアタス(Culex quinquefasciatus)、キュレックス・ピピエンス(Culex pipiens)、キュレックス・タルサリス(Culex tarsalis)、ファンニア・キャニキュラリス(Fannia canicularis)、サルコファガ・カルナリア(Sarcophaga carnaria)、ストモキシス・カルシトランス(Stomoxys calcitrans)、チプラ・パルドサ(Tipula paludosa)、ルシリア・キュプリナ(Lucilia cuprina)、ルシリア・セリカータ(Lucilia sericata)、シムリウム・レプタンス(Simulium reptans)、フレボトムス・パパタシ(Phlebotomus papatasi)、フレボトムス・ロンギパルピス(Phlebotomus longipalpis)、オダグミア・オルナタ(Odagmia ornata)、ウィルヘルミア・エキュイナ(Wilhelmia equina)、ボーフソラ・エリスロセファラ(Boophthora erythrocephala)、タバヌス・ブロミウス(Tabanus bromius)、タバヌス・スポドプテルス(Tabanus spodopterus)、タバヌス・アトラタス(Tabanus atratus)、タバヌス・スデチカス(Tabanus sudeticus)、ヒボミトラ・シウレア(Hybomitra ciurea)、クリソプス・カエキュチエンス(Chrysops caecutiens)、クリソプス・レリクタス(Chrysops relictus)、ヘマトポタ・プルビアリス(Haematopota pluvialis)、ヘマトポタ・イタリカ(Haematopota italica)、ムスカ・オータムナリス(Musca autumnalis)、ムスカ・ドメスティカ(Musca domestica)、ヘマトビア・イリタンス・イリタンス(Haematobia irritans irritans)、ヘマトビア・イリタンス・エクシグア(Haematobia irritans exigua)、ヘマトビア・スティミュランス(Haematobia stimulans)、ヒドロタエア・イリタンス(Hydrotaea irritans)、ヒドロタエア・アルビパンクタ(Hydrotaea albipuncta)、クリソミア・クロロピガ(Chrysomya chloropyga)、クリソミア・ベジアナ(Chrysomya bezziana)、エストラス・オービス(Oestrus ovis)、ハイポデルマ・ボービス(Hypoderma bovis)、ハイポデルマ・リネアタム(Hypoderma lineatum)、プルズヘバルスキアナ・シレヌス(Przhevalskiana silenus)、デルマトビア・ホミニス(Dermatobia hominis)、メロファガス・オビヌス(Melphagus ovinus)、リポプテナ・カプレオリ(Lipoptena capreoli)、リポプテナ・セルビ(Lipoptena cervi)、ヒポボスカ・バリエガタ(Hippobosca variegata)、ヒポボスカ・エクイナ(Hippobosca equina)、ガステロフィラス・インテスチナリス(Gasterophilus intestinalis)、ガステロフィラス・ヘモロイダリス(Gasterophilus haemorroidalis)、ガステロフィラス・イネルミス(Gasterophilus inermis)、ガステロフィラス・ナサリス(Gasterophilus nasalis)、ガステロフィラス・ニグリコルニス(Gasterophilus nigricornis)、ガステロフィラス・ペコラム(Gasterophilus pecorum)、ブラウラ・コエカ(Braulra coeca)。
ノミ目(Siphonapterida)からは、例えば、ピューレクス属種(Pulex spp.)、クテノセファリデス属種(Ctenocephalides spp.)、ツンガ属種(Tunga spp.)、キセノプシラ属種(Xenopsylla spp.)、セラトフィラス属種(Ceratophyllus spp.)。具体例は、クテノセファリデス・カニス(Ctenocephalides canis)、クテノセファリデス・フェリス(Ctenocephalides felis)、ピュレックス・イリタンス(Pulex irritans)、ツンガ・ペネトランス(Tunga penetrans)、キセノプシラ・ケオプシス(Xenopsylla cheopsis)である。
カメムシ目(heteropterida)からは、例えば、シメックス属種(Cimex spp.)、トリアトマ属種(Triatoma spp.)、ロドニウス属種(Rhodnius spp.)、パンストロンギラス属種(Panstrongylus spp.)。
ゴキブリ目(Blattarida)からは、例えば、ブラタ・オリエンタリス(Blatta orientalis)、ペリプラネタ・アメリカーナ(Periplaneta americana)、ブラテラ・ゲルマニカ(Blattela germanica)およびスペラ種(Supella spp.)(例えば、スペラ・ロンギパルパ(Supella longipalpa))。
アカリ亜網(Acari)(Acarina)ならびにメタスチグマタ目(Metastigmata)およびメソスチグマタ目(Mesostigmata)からは、例えば、アルガス属種(Argas spp.)、オルニトドラス属種(Ornithodrus spp.)、オトビウス属種(Otobius spp.)、イクソデス属種(Ixodes spp.)、アンブリオンマ属種(Amblyomma spp.)、リピセファラス属種(Rhipicephalus(ブーフィラス(Boophilus))(spp.)、デルマセントール属種(Dermacentor spp.)、ヘモフィサリス属種(Haemophysalis spp.)、ヒアロンマ属種(Hyalomma spp.)、デルマニサス属種(Dermanyssus spp.)、リピセファラス属種(Rhipicephalus spp.)(複数宿主ダニの元の属)、オルニソニサス(Ornithonyssus spp.)、ニューモニサス属種(Pneumonyssus spp.)、ライリエチア属種(Raillietia spp.)、ニューモニサス属種(Pneumonyssus spp.)、ステルノストーマ属種(Sternostoma spp.)、バロア属種(Varroa spp.)、アカラピス属種(Acarapis spp.)。具体例は、アルガス・ペルシカス(Argas persicus)、アルガス・リフレクス(Argas reflexus)、オルニトドラス・モウバータ(Ornithodorus moubata)、オトビウス・メグニニ(Otobius megnini)、リピセファラス(ブーフィラス)・ミクロプラス(Rhipicephalus(Boophilus)microplus)、リピセファラス(ブーフィラス)・デコロラタス(Rhipicephalus(Boophilus)decoloratus)、リピセファラス(ブーフィラス)・アニュラタス(Rhipicephalus(Boophilus)annulatus)、リピセファラス(ブーフィラス)・カルセラタス(Rhipicephalus(Boophilus)calceratus)、ヒアロンマ・アナトリカム(Hyalomma annatolicum)、ヒアロンマ・アエジプチカム(Hyalomma aegypticum)、ヒアロンマ・マルギナタム(Hyalomma marginatum)、ヒアロンマ・トランシエンス(Hyalomma transiens)、リピセファラス・エベルトシ(Rhipicephalus evertsi)、イクソデス・リシヌス(Ixodes ricinus)、イクソデス・ヘキサゴナス(Ixodes hexagonus)、イクソデス・キャニスガ(Ixodes canisuga)、イクソデス・ピロサス(Ixodes pilosus)、イクソデス・ルビキュンダス(Ixodes rubicundus)、イクソデス・スキャプラリス(Ixodes scapularis)、イクソデス・ホロシクラス(Ixodes holocyclus)、ヘマフィサリス・コンシナ(Haemaphysalis concinna)、ヘマフィサリス・パンクタータ(Haemaphysalis punctata)、ヘマフィサリス・シンアバリナ(Haemaphysalis cinnabarina)、ヘマフィサリス・オトフィラ(Haemaphysalis otophila)、ヘマフィサリス・レアチ(Haemaphysalis leachi)、ヘマフィサリス・ロンギコルニ(Haemaphysalis longicorni)、デルマセントール・マルギナタス(Dermacentor marginatus)、デルマセントール・レティキュラタス(Dermacentor reticulatus)、デルマセントール・ピクタス(Dermacentor pictus)、デルマセントール・アルビピクタス(Dermacentor albipictus)、デルマセントール・アンデルソニ(Dermacentor andersoni)、デルマセントール・バリアビリス(Dermacentor variabilis)、ヒアロンマ・マウリタニカム(Hyalomma mauritanicum)、リピセファラス・サングイネウス(Rhipicephalus sanguineus)、リピセファラス・ブルサ(Rhipicephalus bursa)、リピセファラス・アッペンディキュラタス(Rhipicephalus appendiculatus)、リピセファラス・キャペンシス(Rhipicephalus capensis)、リピセファラス・ツラニカス(Rhipicephalus turanicus)、リピセファラス・ザンベジエンシス(Rhipicephalus zambeziensis)、アンブリオマ・アメリカナム(Amblyomma americanum)、アンブリオマ・バリエガタム(Amblyomma variegatum)、アンブリオマ・マキュラタム(Amblyomma maculatum)、アンブリオマ・ヘブラエウム(Amblyomma hebraeum)、アンブリオマ・カジェネンス(Amblyomma cajennense)、デルマニサス・ガリナエ(Dermanyssus gallinae)、オルニソニッサス・ブルサ(Ornithonyssus bursa)、オルニソニッサス・シルビアラム(Ornithonyssus sylviarum)、バロア・ジャコブソニ(Varroa jacobsoni)。
ケダニ目(Actinedida)(プロスチグマタ(Prostigmata))およびコナダニ目(Acaridida)(アスチグマタ(Astigmata))からは、例えば、アカラピス属種(Acarapis spp.)、ケイレチエラ属種(Cheyletiella spp.)、オルニソケイレチア属種(Ornithocheyletia spp.)、ミオビア属種(Myobia spp.)、プソレルゲーツ属種(Psorergates spp.)、デモデックス属種(Demodex spp.)、トロンビキュラ属種(Trombicula spp.)、リストロホラス属種(Listrophorus spp.)、アカラス属種(Acarus spp.)、チロファガス属種(Tyrophagus spp.)、カログリファス属種(Caloglyphus spp.)、ヒポデクテス属種(Hypodectes spp.)、プテロリカス属種(Pterolichus spp.)、プソロプテス属種(Psoroptes spp.)、コリオプテス属種(Chorioptes spp.)、オトデクテス属種(Otodectes spp.)、サルコプテス属種(Sarcoptes spp.)、ノトエドレス属種(Notoedres spp.)、クネミドコプテス属種(Knemidocoptes spp.)、シトジテス属種(Cytodites spp.)、ラミノシオプテス属種(Laminosioptes spp.)。具体例は、ケイレチエラ・ヤスグリ(Cheyletiella yasuguri)、ケイレチエラ・ブラケイ(Cheyletiella blakei)、デモデックス・カニス(Demodex canis)、デモデックス・ボービス(Demodex bovis)、デモデックス・オービス(Demodex ovis)、デモデックス・カプラエ(Demodex caprae)、デモデックス・エクイ(Demodex equi)、デモデックス・カバリ(Demodex caballi)、デモデックス・スイス(Demodex suis)、ネオトロムビキュラ・オータムナリス(Neotrombicula autumnalis)、ネオトロムビキュラ・デザレリ(Neotrombicula desaleri)、ネオシェーンガスティア・キセロテルモビア(Neoschongastia xerothermobia)、トロンビキュラ・アカムシ(Trombicula akamushi)、オトデクテス・シノティス(Otodectes cynotis)、ノトエドレス・カチ(Notoedres cati)、サルコプチス・カニス(Sarcoptis canis)、サルコプテス・ボビス(Sarcoptes bovis)、サルコプテス・オービス(Sarcoptes ovis)、サルコプテス・ルピカプラエ(Sarcoptes rupicaprae(=S. caprae))、サルコプテス・エクイ(Sarcoptes equi)、サルコプテス・スイス(Sarcoptes suis)、プソロプテス・オービス(Psoroptes ovis)、プソロプテス・キュニキュリ(Psoroptes cuniculi)、プソロプテス・エクイ(Psoroptes equi)、コリオプテス・ボビス(Chorioptes bovis)、プソエルガテス・オービス(Psoergates ovis)、ニューモニッソイディク・マンジェ(Pneumonyssoidic mange)、ニューモニッソイデス・カニナム(Pneumonyssoides caninum)、アカラピス・ウッディ(Acarapis woodi)。
本発明の有効成分は、動物を襲う節足動物、蠕虫および原虫を駆除するのにも適している。その動物には、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ブタ、ロバ、ラクダ、バッファロー、ウサギ、ニワトリ、シチメンチョウ、アヒル、ガチョウ、養殖魚およびミツバチ等の農業用家畜などがある。さらに、動物には、例えば、イヌ、ネコ、愛玩鳥、観賞魚等などのペット(愛玩動物とも称される。)、ならびにハムスター、モルモット、ラットおよびマウス等の実験動物として知られる動物も含まれる。
これらの節足動物、蠕虫および/または原虫を駆除することによって、死亡例が低下し、生産性(肉、ミルク、羊毛、皮、卵、蜂蜜等の場合)、宿主動物の健康が改善するはずであり、そうすることで、本発明の有効成分を用いることで、さらに経済的かつ簡易に動物を飼育することが可能となる。
例えば、(関連する場合)寄生生物による宿主からの血液の取り込みを抑制または中断することが望ましい。また、寄生生物の駆除は、感染性因子の伝達を防止する上で寄与し得るものである。
獣医分野に関して本明細書において使用される「駆除する」という用語は、そのような寄生生物に感染した動物での対象寄生生物の発生を無害なレベルまで低下させることによって有効成分が作用することを意味する。より具体的には、本明細書において使用される「駆除する」とは、有効成分が対象寄生生物を死滅させ、その成長を阻害し、またはその増殖を阻害することを意味する。
一般に、動物の治療のために使用される場合、本発明の有効成分は直接用いることができる。好ましくは、それら成分は、先行技術で公知である製薬上許容される賦形剤および/または補助剤を含み得る医薬組成物の形態で用いられる。
獣医学および畜産の部門では、例えば、錠剤、カプセル、頓服、水薬、粒剤、ペースト、ボーラス、飼料を介した方法もしくは坐剤の形態での腸内投与により、または、注射(特には筋肉注射、皮下注射、静脈注射、腹腔内注射)、インプラント、経鼻投与等の非経口投与により、例えば、浸漬または液浸、噴霧、滴下(pouring on)および点投与(spotting on)、洗浄および散粉の形での皮膚投与によって、そして首輪、耳標、尾標、足輪、端網、印付け用具など、有効成分を含む成形品の補助を得て、有効成分を公知の方法で使用(=投与)する。有効成分は、シャンプーとして、またはエアロゾルで使用可能な適切な製剤として、または無圧スプレー、例えば、ポンプスプレーおよび噴霧器スプレーとして製剤することができる。
家畜、家禽、ペット等に対して使用される場合には、本発明の有効成分は、有効成分を1から80重量%の量で含む製剤(例えば、粉剤、水和剤[「WP」]、乳濁液、乳剤[「EC」]、自由流動組成物、均質液剤および懸濁濃縮物[「SC」]として、直接もしくは希釈(例えば、100から10,000倍希釈)後に用いることが可能であり、あるいはそれらは薬浴として使用できる。
獣医分野において使用される場合、本発明の有効成分は、殺ダニ剤、殺虫剤、殺蠕虫剤、殺原虫薬などの好適な共力剤または他の有効成分と併用することができる。
本発明の化合物が、工業材料を破壊する昆虫に対して強力な殺虫活性を有することも認められている。従って、本発明はさらに、昆虫による感染または破壊に対して工業材料を保護する上での本発明の化合物の使用に関するものである。
下記の昆虫を例として、そして好ましいものとして挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
甲虫類(beetles)、例えば、ヒロトルペス・バジュルス(Hylotrupes bajulus)、クロロホルス・ピロシス(Chlorophorus pilosis)、アノビウム・プンクタツム(Anobium punctatum)、キセストビウム・ルフォビロスム(Xestobium rufovillosum)、プチリヌス・ペクチコルニス(Ptilinus pecticornis)、デンドロビウム・ペルチネキス(Dendrobium pertinex)、エルノビウス・モリス(Ernobius mollis)、プリオビウム・カルピニ(Priobium carpini)、リクツス・ブルネウス(Lyctus brunneus)、リクツス・アフリカヌス(Lyctus africanus)、リクツス・プラニコリス(Lyctus planicollis)、リクツス・リネアリス(Lyctus linearis)、リクツス・プベセンス(Lyctus pubescens)、トロゴキシロン・アエクアレ(Trogoxylon aequale)、ミンテス・ルギコリス(Minthes rugicollis)、キシレボルス属種(Xyleborus spec.)、トリプトデンドロン属種(Tryptodendron spec.)、アパテ・モナクス(Apate monachus)、ボストリクス・カプシンス(Bostrychus capucins)、ヘテロボストリクス・ブルネウス(Heterobostrychus brunneus)、シノキシロン属種(Sinoxylon spec.)、ジノデルス・ミヌツス(Dinoderus minutus);
膜翅類(hymenopterons)、例えば、シレキス・ジュベンクス(Sirex juvencus)、ウロセルス・ギガス(Urocerus gigas)、ウロセルス・ギガス・タイグヌス(Urocerus gigas taignus)、ウロセルス・アウグル(Urocerus augur);
シロアリ類(termites)、例えば、カロテルメス・フラビコリス(Kalotermes flavicollis)、クリプトテルメス・ブレビス(Cryptotermes brevis)、ヘテロテルメス・インジコラ(Heterotermes indicola)、レチクリテルメス・フラビペス(Reticulitermes flavipes)、レチクリテルメス・サントネンシス(Reticulitermes santonensis)、レチクリテルメス・ルシフグス(Reticulitermes lucifugus)、マストテルメス・ダルウィニエンシス(Mastotermes darwiniensis)、ズーテルモプシス・ネバデンシス(Zootermopsis nevadensis)、コプトテルメス・フォルモサヌス(Coptotermes formosanus);
シミ類(bristletails)、例えば、レピスマ・サッカリナ(Lepisma saccharina)。
本発明に関連して、工業材料は、非生物材料、例えば、好ましくは、プラスチック、接着剤、サイズ、紙および厚紙、皮革、木材及び加工木材製品、ならびに、コーティング組成物などを意味するものと理解すべきである。
即時使用組成物には、適切な場合には、別の殺虫剤および適切な場合には、1以上の殺菌剤も含ませることができる。
可能な追加の添加剤に関しては、上記で挙げた殺虫剤および殺菌剤に言及することができる。
本発明の化合物は同様に、塩水または淡海水と接触するもの、特には、船体、スクリーン、網、建造物、係船設備および信号システムなどを、付着物から保護するのに使用することもできる。
さらに、本発明の化合物は、単独で、または、他の有効成分と組み合わせて、汚れ止め剤として用いることができる。
その活性化合物は、家庭内、衛生および貯蔵製品保護において、前記有効成分は、例えば住居、工場のホール、オフィス、車両室内などの密閉空間で見られる動物の病害虫、特に、昆虫類、クモ形類およびダニ類を防除するのにも適している。それらは、単独でまたは家庭用殺虫剤製品中の他の有効成分および補助剤と組み合わせて使用することで、これら有害生物を防除することができる。それらは、感受性種および抵抗性種に対して有効であり、さらに、全ての発達段階に対して有効である。これらの有害生物としては、以下のものなどがある。
スコルピオニデア目(Scorpionidea)から、例えば、ブツス・オッシタヌス(Buthus occitanus)。
ダニ目(Acarina)から、例えば、アルガス・ペルシクス(Argas persicus)、アルガス・レフレキスス(Argas reflexus)、ブリオビア属種(Bryobia ssp.)、デルマニスス・ガリナエ(Dermanyssus gallinae)、グリシファグス・ドメスチクス(Glyciphagus domesticus)、オルニトドルス・モウバト(Ornithodorus moubat)、リピセファルス・サングイネウス(Rhipicephalus sanguineus)、トロムビクラ・アルフレズゲシ(Trombicula alfreddugesi)、ネウトロムビクラ・アウツムナリス(Neutrombicula autumnalis)、デルマトファゴイデス・プテロニシムス(Dermatophagoides pteronissimus)、デルマトファゴイデス・ホリナエ(Dermatophagoides forinae)。
クモ目(Araneae)から、例えば、アビクラリイダエ(Aviculariidae)、アラネイダエ(Araneidae)。
ザトウムシ目(Opiliones)から、例えば、プセウドスコルピオネス・ケリフェル(Pseudoscorpiones chelifer)、プセウドスコルピオネス・ケイリジウム(Pseudoscorpiones cheiridium)、オピリオネス・ファランギウム(Opiliones phalangium)。
等脚目(Isopoda)から、例えば、オニスクス・アセルス(Oniscus asellus)、ポルセリオ・スカベル(Porcellio scaber)。
倍脚目(Diplopoda)から、例えば、ブラニウルス・グツラツス(Blaniulus guttulatus)、ポリデスムス属種(Polydesmus spp.);
唇脚目(Chilopoda)から、例えば、ゲオフィルス属種(Geophilus spp.)。
シミ目(Zygentoma)から、例えば、クテノレピスマ属種(Ctenolepisma spp.)、レピスマ・サッカリナ(Lepisma saccharina)、レピスモデス・インクイリヌス(Lepismodes inquilinus)。
ゴキブリ目(Blattaria)から、例えば、ブラッタ・オリエンタリエス(Blatta orientalies)、ブラッテラ・ゲルマニカ(Blattella germanica)、ブラッテラ・アサヒナイ(Blattella asahinai)、レウコファエア・マデラエ(Leucophaea maderae)、パンクロラ属種(Panchlora spp.)、パルコブラッタ属種(Parcoblatta spp.)、ペリプラネタ・アウストララシアエ(Periplaneta australasiae)、ペリプラネタ・アメリカナ(Periplaneta americana)、ペリプラネタ・ブルネア(Periplaneta brunnea)、ペリプラネタ・フリギノサ(Periplaneta fuliginosa)、スペラ・ロンギパルパ(Supella longipalpa)。
サルタトリア目(Saltatoria)から、例えば、アケタ・ドメスチクス(Acheta domesticus)。
ハサミムシ目(Dermaptera)から、例えば、ホルフィクラ・アウリクラリア(Forficula auricularia)。
シロアリ目(Isoptera)から、例えば、カロテルメス属種(Kalotermes spp.)、レチクリテルメス属種(Reticulitermes spp.)。
チャタテムシ目(Psocoptera)から、例えば、レピナツス属種(Lepinatus spp.)、リポセリス属種(Liposcelis spp.)
コウチュウ目(Coleoptera)から、例えば、アントレヌス属種(Anthrenus spp.)、アタゲヌス属種(Attagenus spp.)、デルメステス属種(Dermestes spp.)、ラテチクス・オリザエ(Latheticus oryzae)、ネクロビア属種(Necrobia spp.)、プチヌス属種(Ptinus spp.)、リゾペルタ・ドミニカ(Rhizopertha dominica)、シトフィルス・グラナリウス(Sitophilus granarius)、シトフィルス・オリザエ(Sitophilus oryzae)、シトフィルス・ゼアマイス(Sitophilus zeamais)、ステゴビウム・パニセウム(Stegobium paniceum)。
双翅目(Diptera)から、例えば、アエデス・アエギプチ(Aedes aegypti)、アエデス・アルボピクツス(Aedes albopictus)、アエデス・タエニオリンクス(Aedes taeniorhynchus)、アノフェレス属種(Anopheles spp.)、カリフォラ・エリトロセファラ(Calliphora erythrocephala)、クリソゾナ・プルビアリス(Chrysozona pluvialis)、クレキス・クインクエファシアツス(Culex quinquefasciatus)、クレキス・ピピエンス(Culex pipiens)、クレキス・タルサリス(Culex tarsalis)、ドロソフィラ属種(Drosophila spp.)、ファンニア・カニクラリス(Fannia canicularis)、ムスカ・ドメスチカ(Musca domestica)、フレボトムス属種(Phlebotomus spp.)、サルコファガ・カルナリア(Sarcophaga carnaria)、シムリウム属種(Simulium spp.)、ストモキシス・カルシトランス(Stomoxys calcitrans)、チプラ・パルドサ(Tipula paludosa)。
鱗翅目(Lepidoptera)から、例えば、アクロイア・グリセラ(Achroia grisella)、ガレリア・メロネラ(Galleria mellonella)、プロジア・インテルプンクテラ(Plodia interpunctella)、チネア・クロアセラ(Tinea cloacella)、チネア・ペリオネラ(Tinea pellionella)、チネオラ・ビセリエラ(Tineola bisselliella)。
ノミ目(Siphonaptera)から、例えば、クテノセファリデス・カニス(Ctenocephalides canis)、クテノセファリデス・フェリス(Ctenocephalides felis)、プレキス・イリタンス(Pulex irritans)、ツンガ・ペネトランス(Tunga penetrans)、キセノプシラ・ケオピス(Xenopsylla cheopis)。
膜翅目(Hymenoptera)から、例えば、カムポノツス・ヘルクレアヌス(Camponotus herculeanus)、ラシウス・フリギノスス(Lasius fuliginosus)、ラシウス・ニゲル(Lasius niger)、ラシウス・ウムブラツス(Lasius umbratus)、モノモリウム・ファラオニス(Monomorium pharaonis)、パラベスプラ属種(Paravespula spp.)、テトラモリウム・カエスピツム(Tetramorium caespitum)。
シラミ目(Anoplura)から、例えば、ペジクルス・フマヌス・カピチス(Pediculus humanus capitis)、ペジクルス・フマヌス・コルポリス(Pediculus humanus corporis)、ペムフィグス属種(Pemphigus spp.)、フィロエラ・バスタトリキス(Phylloera vastatrix)、フチルス・プビス(Phthirus pubis)。
異翅目(Heteroptera)から、例えば、シメキス・ヘミプテルス(Cimex hemipterus)、シメキス・レクツラリウス(Cimex lectularius)、ロジヌス・プロリキスス(Rhodinus prolixus)、トリアトマ・インフェスタンス(Triatoma infestans)。
家庭用殺虫剤の分野においては、それらは、単独で使用するか、他の好適な有効成分、例えば、リン酸エステル系、カーバメート系、ピレスロイド系、ネオニコチノイド系、成長調節剤または他の既知の種類の殺虫剤から選択される有効成分と組み合わせて使用する。
それらは、エアロゾル、非加圧スプレー製品、例えば、ポンプスプレーおよび噴霧スプレー、自動霧化システム、噴霧器、泡剤、ゲル、セルロース製もしくはプラスチック製のエバポレーター錠剤を有するエバポレーター製品、液体エバポレーター、ゲルおよび膜エバポレーター、プロペラ駆動エバポレーター、無動力型(energy−free)すなわち受動型蒸発システム、防虫紙(moth papers)、防虫バッグ(moth bags)および防虫ゲル(moth gels)で、粒剤もしくは粉剤として、ばらまき用の餌で、または餌ステーションで使用される。
方法および中間体の説明
本発明は、下記一般式(I)の化合物:
Figure 2013508432
(式中、QからQ、RからR、A、X、Y、V、mおよびnはそれぞれ上記のように定義される。)の製造方法であって、
a)下記一般式(III)のアミン:
Figure 2013508432
を下記一般式(II)のカルボン酸またはカルボニルハライド:
Figure 2013508432
(式中、Lはハロゲンまたはヒドロキシルである)と反応させて、WがO(酸素原子)である一般式(I)の化合物を得て、そして
b)適宜に、WがO(酸素原子)である一般式(I)の化合物を次に、硫化試薬と反応させて、WがS(硫黄原子)である一般式(I)の化合物を得る方法に関するものでもある。
本発明はまた、VがRであり、Rが水素であり、さらにRが水素であり、さらにWがOである一般式(I)の化合物に関するものでもある。これらの化合物は、下記に示した図式3における一般式(I−3)の化合物に相当する。
本発明はまた、図式3に示した一般式(I−3)の本発明の化合物の好ましい別途製造方法であって、
a)下記一般式(III)のアミン:
Figure 2013508432
を、下記一般式(V)のアクリル酸誘導体:
Figure 2013508432
と反応させて、下記一般式(VI)のアクリルアミド:
Figure 2013508432
を得て、
b)次に、一般式(VI)のアクリルアミドを、パラジウム触媒の存在下に下記一般式(VII)のハロゲン化合物:
Figure 2013508432
と反応させて、一般式(I−3)の化合物(Lはハロゲンまたはヒドロキシルであり、Lは塩素、臭素、ヨウ素またはトリフレートである)を得る方法に関するものでもある。
本発明はさらに、一般式(I−3)の化合物の製造方法における中間体として得られる一般式(VI)の化合物に関するものでもある。一般式(VI)の好ましい化合物は、N−{2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}−アクリルアミドであり、その製造は段階1における合成例2の製造例に記載されている。
例として、そしてさらに、式(I)の本発明の化合物および式(I−3)の具体的な本発明の化合物の製造について、下記の図式で説明する。この場合、製造例も参照する。
図式1から6には、一般的な形で、W=Oである場合に本発明による方法によって式(I)の本発明の化合物を得ることができる方法を示してある。W=Oである一般式(I)の化合物は、以下において一般式(I−1)と称する。W=Sである式(I)の本発明の化合物は、硫化試薬、例えばローソン試薬、硫化アンモニウムまたは五硫化二リンとの反応によってそれから得ることができる。
図式7から10には、式IIの化合物を得ることができる方法を示してある。
図式11から21には、一般式Iの具体的な化合物を得る方法を示してある。
これらの図式およびそれの説明に関して、QからQ、RからR、A、X、Y、V、mおよびnは以下の記載において、個々の図式についての説明で異なる定義が与えられていない限りは、それぞれ上記で定義の通りである。
図式1(一般式Iの化合物の製造)
Figure 2013508432
一般式(I−1)の本発明の化合物は、図式1に示した方法に従って(Lはハロゲンまたはヒドロキシルである)、一般構造(III)のアミンを一般構造(II)の活性化カルボン酸誘導体と反応させることで得ることができる。(II)については、第1に、塩基、例えばトリエチルアミンまたは水酸化ナトリウムの存在下に酸ハライド(例:L=塩素)を用いることが可能である。第2に、カルボン酸(L=OH)も用いることができるが、ただしカップリング試薬、例えばジシクロヘキシルカルボジイミドおよび1−ヒドロキシベンゾトリアゾールなどの添加剤を用いる[Chem. Ber. 1970, 788]。1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、1,1′−カルボニル−1H−イミダゾールおよび類似の化合物などのカップリング試薬を用いることも可能である。その製造方法を実施するのに用いられるカップリング試薬は、エステルまたはアミド結合を作る上で好適なもの全てであることができる(例えば、Bodansky et al., Peptide Synthesis, 2nd ed., Wiley & Sons, New York, 1976; Gross, Meienhofer, The Peptide: Analysis, Synthesis, Biology(Academic Press, New York, 1979を参照)。さらに、(I)の製造に混合無水物を用いることも可能である[J. Am. Chem. Soc., 1967, 5012]。この方法では、各種のクロルギ酸エステル類、例えばクロルギ酸イソブチル、クロルギ酸イソプロピルを用いることが可能である。同様に、そのためにジエチルアセチルクロライド、トリメチルアセチルクロライドなどを用いることが可能である。
図式2(一般式I−2の化合物の製造)
Figure 2013508432
(I−2)型の本発明の化合物は、図式2に示したように、好適な塩基、例えば水酸化ナトリウムの存在下に一般構造(I−1)の本発明の化合物を一般構造(IV)のアルキル化試薬またはアシル化試薬、例えばヨウ化メチルと反応させることで製造することもでき、式(I−1)、(IV)および(I−2)において、
は塩素、臭素、ヨウ素、トシレートまたはメシレートであり、
3aはC−C−アルキルまたはC−C−アルキルカルボニルである。
図式3(一般式I−3の化合物の製造)
Figure 2013508432
式(I)の化合物は、図式3に示したように2段階プロセスで得ることもでき、式(VII)において、
は塩素、臭素、ヨウ素またはトリフレートである。
一般に知られている方法では、最初に式(III)のアミンを、この場合は式(V)のアクリル酸誘導体と反応させて、式(VI)のアクリルアミドを得る。この反応に好適な反応条件は、図式1における式(II)のカルボン酸誘導体の式(III)のアミンとの反応に関して具体的に記載した反応条件に相当する。
次に、式(VI)のアクリルアミドを、パラジウム触媒反応での文献法によって式(VII)のハロゲン化合物と反応させることで、式(I)の本発明の化合物を得ることができる。例えば、そのパラジウム触媒は、例えばトリフェニルホスフィンの存在下での酢酸パラジウムであることができる(例えばSynlett 2006, 18, 2969−2972を参照)。
図式4(一般式I−5およびI−6の化合物の製造)
Figure 2013508432
式(I)の化合物は、図式4に示したように、式(I)の他の化合物から官能基を変換することで得ることもできる。
例えば、最初に、図式1または3に示した方法によって合成可能な式(I−4)のカルボン酸エステル誘導体を、塩基、例えば水酸化リチウムの存在下に文献で一般に公知である方法と同様にして加水分解して、式(I−5)のカルボン酸を得ることができる(例えばJ. Am. Chem. Soc. 1986, 108, 4603を参照)。
次に、式(I−5)のカルボン酸を式(XIII)のアミンと反応させて、式(I−6)のカルボキサミド誘導体を得ることができる。この反応についての可能な反応条件については、図式1において式(II)のカルボン酸誘導体の式(III)のアミンとの反応について具体的に説明してある。
図式5(一般式I−8、I−9の化合物の製造)
Figure 2013508432
式(I)の他の化合物の官能基の変換による式(I)の化合物の変換の別の例を図式5に示してある。
例えば、最初に、図式1または3に示した方法によって合成可能な式(I−7)のニトリルを、文献で一般に公知の方法と同様にして還元して、式(I−8)のアミンを得ることができる。有用な還元剤には、例えば水素の存在下に触媒、例えばパラジウム/炭素(例えばJ. Am. Chem. Soc. 1928, 50, 3370参照)または水素化リチウムアルミニウム(例えばOrg. Reac. 1951, 6, 469参照)などがある。次に、式(I−8)のアミンを式(XIV)のカルボン酸誘導体と反応させて、式(I−9)のカルボキサミド誘導体を得ることができる。この反応の可能な反応条件については、図式1において式(II)のカルボン酸誘導体の式(III)のアミンとの反応に関してすでに具体的に説明してある。
図式6(一般式I−11、I−12の化合物の製造)
Figure 2013508432
式(I)の他の化合物からの官能基の変換による式(I)の化合物の変換についての別の例を図式6に示してある。
最初に、図式1または3に示した方法によって合成可能な式(I−10)のニトロ化合物を、文献で一般に公知の方法と同様にして還元して、式(I−11)のアミンとする。そのような還元の好適な方法は特には、金属介在の反応であり、例えば塩化スズ(II)、鉄粉、亜鉛粉およびそれらに類似の化合物である。例えば塩化スズ(II)を用いる金属介在還元は、Organic Syntheses Coll. Vol. (III), 453に記載の方法によって行うことができる。
次に、式(I−11)のアミンを式(XIV)のカルボン酸誘導体と反応させて、式(I−12)のカルボキサミド誘導体を得ることができる。この反応についての可能な反応条件については、図式1において式(II)のカルボン酸誘導体の式(III)のアミンとの反応についてすでに具体的に説明している。
図式6a(一般式I−13およびI−14の化合物の製造)
Figure 2013508432
式(I)の他の化合物からの官能基の変換による式(I)の化合物の変換についての別の例を図式6aに示してある。
最初に、文献で一般的に公知である方法と同様にして、図式1または3に示した方法によって合成可能な式(I−7)のシアノ化合物をヒドロキシルアミンと反応させて、式(I−13)の化合物を得る。
次に、塩基、例えばピリジンの存在下に、式(I−13)の化合物を式(XIV)のカルボン酸誘導体、例えばカルボニルクロライド類と反応させて、式(I−14)の1,3,4−オキサジアゾール誘導体を得ることができる。
図式6b(一般式I−15の化合物の製造)
Figure 2013508432
式(I−15)のZ−シンナミド誘導体を、図式6bに示した方法に従って得ることができる。
最初に、一般に公知の方法で、ビス(トリフェニルホスフィン)−二塩化パラジウムなどのパラジウム触媒およびヨウ化銅(I)などの銅塩の存在下に、式(VII)の化合物を式(XXV)のプロピオル酸と反応させて、式(XXVI)のアルキン酸(alkynoic acid)を得る(文献:WO2006/002981)。次に、式(III)のアミンを式(XXVI)のカルボン酸誘導体と反応させて、式(XXVII)のカルボキサミド誘導体を得ることができる。この反応に好適な反応条件は、図式1において式(II)のカルボン酸誘導体の式(III)のアミンとの反応について具体的に記載の反応条件に相当するものである。次に、式(XXVII)の化合物を、例えばリンドラー触媒などの好適な触媒の存在下に水素と反応させることで、選択的に式(I−15)のZ−シンナミドを得ることができる(例えばJuornal of Organic Chemistry 2003, 68, 2913−2920を参照)。
図式6c(一般式I−17の化合物の製造)
Figure 2013508432
一般式(I−17)のN−置換されたインドール誘導体を図式6cに示した方法に従って得ることができ、この図式において
8aは水素以外のRである。
この方法において、図式1に示した方法によって合成することができる一般式(I−16)のインドールを、塩基、例えば炭酸カリウムの存在下に一般式(IVa)の化合物と反応させる。
LがOHである一般式(II)のカルボン酸は市販されているか、文献で公知であり、文献から公知の方法によって合成することができる。
例えば、式(IIa):
Figure 2013508432
の桂皮酸誘導体が、例えば一般に公知のブロモ−またはヨードアリール化合物からのヘック反応手順によって、例えば酢酸パラジウムなどの多数のパラジウム触媒の存在下に1−プロペン酸誘導体との反応によって得られる(本明細書においては、次の文献が例として引用される。Russian J. Org. Chem 1995, 31, 439−444; Synth. Commun 2003, 33, 361−365; Chinese J. Org. Chem. 2004, 24, 59−62; Synthesis 1997, 1997, 521)。一般に公知のアニリン類を用いることも可能であり、それを最初に例えば亜硝酸ナトリウムなどのジアゾ化試薬の存在下にジアゾニウム塩に変換し、次に酢酸パラジウムなどのパラジウム触媒の存在下に1−プロペン酸誘導体と反応させる(次の文献が、例として本明細書において引用される。Eur. J. Org. Chem. 1999, 1357−1366)。式(IIa)の桂皮酸も、芳香族アルデヒドのマロン酸との反応によって得ることができる(次の文献が、例として本明細書において引用される。Org. Synth. 1963, IV, 731; Synth. Comm. 1998, 28 (20), 3811−15)。
一般式IIの新規なカルボン酸誘導体(L=OH)を、例えば下記の方法によって得ることができる。
図式7(一般式II−1の化合物の製造)
Figure 2013508432
式(II−1)の化合物を図式7に示した方法に従って得ることができ、図式において
アルキルはC−C−アルキルであり、
は塩素、臭素、ヨウ素またはトリフレートであり、
はHまたはC−C−アルキルであり、ここで、2個のL置換基が5員環もしくは6員環を形成していても良い。
図式7に示したように、最初に式(VII)の化合物を、ここでパラジウム触媒の存在下に式(XV)のボロン酸もしくはボロン酸エステルと反応させて、式(XVI)の桂皮酸エステルを得る。使用される触媒のパラジウム化合物は、パラジウム(II)化合物、例えばビス(トリシクロヘキシルホスフィン)・二塩化パラジウム(II)であることができる。
式(XVI)のカルボン酸エステルは、一般に公知の方法により、例えば塩基としての水酸化ナトリウムによるアルカリ性加水分解によって、式(II−2)の相当する桂皮酸に変換するか、あるいはC−Cカップリング時の反応条件(例えば、温度または反応時間)を変えることによって遊離塩基としてすでに得ることができる。
図式8(一般式II−2の化合物の製造)
Figure 2013508432
式(II−2)の化合物を図式8に示した方法に従って得ることができ、その図式において
はフッ素、塩素または臭素であり、
−A−Hは遊離のN−H官能基を有する置換されていても良いトリアゾール、ピラゾール、テトラゾールまたはイミダゾールであり、有用な置換基はAもしくはYの一般的定義で具体的に挙げた基である。
ここで、公知の方法と同様にして、最初に式(XVII)のアルデヒドを、適宜に塩基の存在下に式(XVIII)の複素環と反応させて、式(IXX)のアルデヒドを得るが、それの一部は公知である(WO2008019760;Tetrahedron(2001), 57(22), 4781−4785を参照)。
次に、文献法と同様にして、式(IXX)のアルデヒドを、窒素系塩基、例えばピペリジンの存在下にマロン酸と反応させて、脱炭酸しながら、式(II−2)の桂皮酸を得ることができる(例えば、Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters (2008), 18(5), 1663−1667; Journal of the Indian Chemical Society (2007), 84(6), 612−614; Journal of Chemical Research (2005), (6), 364−365)。
式(IIb):
Figure 2013508432
ベンゾフランカルボン酸も同様に市販されているか、文献から公知であるか、あるいは文献法によって合成することができる。例としては下記のものなどがある。
5−シアノ−1−ベンゾフラン−2−カルボン酸(Liebigs Annalen der Chemie 1982, 10, 1836−1869);
6−フルオロ−1−ベンゾフラン−2−カルボン酸(US005955495A);
6−フルオロ−1−ベンゾフラン−2−カルボン酸(JP2002/201193);
6−シアノ−1−ベンゾフラン−2−カルボン酸(WO2003/064411);
6−(トリフルオロメチル)−1−ベンゾフラン−2−カルボン酸(US005955495A);
5−クロロ−6−メチル−1−ベンゾフラン−2−カルボン酸(WO2005/080336)。
式(II−3)の新規なベンゾフランカルボン酸を図式9に示した方法に従って得ることができ、この図式において
は塩素または臭素であり、
ALKはC−C−アルキル基である。
図式9(一般式II−3の化合物の製造)
Figure 2013508432
ここで、公知の方法(例えばDE10115408参照)と同様にして、最初に、塩基、例えば炭酸カリウムの存在下に、式(XX)のヒドロキシアルデヒドを式(XXI)のハロ酢酸エチルなどのハロカルボン酸アルキルと反応させて、式(XXII)のベンゾフランカルボン酸エステルを得る。次に、式(XXII)のカルボン酸エステルを、一般に公知の方法によって、例えば塩基としての水酸化ナトリウムによるアルカリ性加水分解によって、式(II−3)の相当するベンゾフランカルボン酸に変換する。
式(IIc):
Figure 2013508432
のインドールカルボン酸も同様に市販されているか文献で公知であるか、あるいは文献法によって合成することができる。例としては下記のものなどがある。
5−シアノ−1H−インドール−2−カルボン酸(J. Org. Chem., 1953, 18, 345−357);
6−シアノ−1H−インドール−2−カルボン酸(J. Med. Chem., 1997, 40, 2843−2857);
5−(メチルスルホニル)−1H−インドール−2−カルボン酸(WO2001/077101);
5,6−ジフルオロ−1H−インドール−2−カルボン酸(WO2006/082400);
6−クロロ−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸(WO2004/104001)。
式(II−4)の新規なインドールカルボン酸を、図式10に示した方法に従って得ることができる。
図式10(一般式II−4の化合物の製造)
Figure 2013508432
ここでは、公知の方法(例えばBioorg. Med. Chem. Lett. 2003, 13, 4385−4388を参照)と同様にして、最初に式(XXIII)のアニリンを式(XXIV)のヨードアニリンに変換し、次に酢酸パラジウムおよび塩基、例えば1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンDABCOの存在下にピルビン酸と反応させて、式(II−4)のベンゾフランカルボン酸エステルを得る。
同様に一般構造(II)(L=ハロゲン)によって表されるカルボニルハライド、より好ましくはカルボニルクロライドを、カルボン酸(L=OH)を塩化チオニル、臭化チオニル、塩化ホスホリル、オキサリルクロライド、三塩化リンなどのハロゲン化試薬と反応させることで製造することができる[Houben−Weyl, 1952, vol. VIII, p.463 ff.]。
一般式(III)のハロアルキル置換されたアミンは市販されているか文献で公知であり、あるいは文献法によって合成することができる。例えば、グリニャル反応でマグネシウムの存在下に、アリールハライドをカルボン酸ハロアルキルと反応させることができる。次に、そうして形成したケトンを還元的アミノ化によって相当するアミンに変換することができる(DE−A−2723464)。2,2,2−トリフルオロ−1−(ピリジン−4−イル)エタンアミンは市販されており、Angew. Chem. 1998, 110. 6、880−881およびJ. Mol. Cat. B: Enzymatic 30 (2004) 61−68における方法と同様にして合成することができる。
一般式(III)の新規なハロアルキル置換されたアミンは、例えば下記の方法によって得ることができる。
図式10a(一般式III−1の化合物の製造)
Figure 2013508432
式中、
は−C−C−アルコキシまたは−N(CH)−O−C−C−アルキルである。
式(III−1)の新規な化合物は、図式10aに示した方法に従って得ることができる。ここで、市販もしくは文献の式(IIXXX)の化合物を金属化試薬、例えばマグネシウム、グリニャル化合物、n−ブチルリチウムまたはtert−ブチルリチウムと反応させて有機金属中間体を得ることができ、それを次に式(IXXX)の化合物と反応させて、式(XXX)のケトンを得る。次に、これを、一般に公知の方法と同様にして、還元的アミノ化によって式(III−1)のアミンに変換することができる。ここで、ケトン(XXX)を、例えばヒドロキシルアミンと反応させることでオキシム中間体を形成し、それを次に還元剤、例えば水素化リチウムアルミニウムで還元して、式(III−1)のアミンとする。
式(VII)の(ヘタリール)アリールハライドは公知であるか、基本的に公知の方法によって製造することができる(例えば、WO−A−2009055077、EP−A−1445253、EP−A−661258、US−A−6252090、Chemical & Pharmaceutical Bulletin(1992), 40(7), 1789−92, Chemical & Pharmaceutical Bulletin(1994), 42(4), 913−16, Compt. rend.(1954), 237−357を参照)。
一般式(VII)の新規な(ヘタリール)アリールハライドは、例えば下記の方法によって得ることができる。
図式10b(一般式VII−1の化合物の製造)
Figure 2013508432
式(VII−1)の新規な化合物は、図式10bに示した方法に従って得ることができる。ここで、市販もしくは文献の式(XXXI)のカルボン酸を式(XIII)のアミンと反応させることができる。この反応に可能な反応条件については、図式1における式(II)のカルボン酸誘導体の式(III)のアミンとの反応についてすでに具体的に説明している。
図式10c(一般式VII−2の化合物の製造)
Figure 2013508432
図式10cに詳細に記載の通り、公知の方法と同様にして、式(XXXII)の公知のニトリル誘導体を最初に式(XXXIII)のアルキル−グリニャル試薬と反応させて、式(XXXIV)のアミンを得る。次に、式(XXXIV)のアミンを式(XIV)のカルボン酸誘導体と反応させて、式(VII−1)のカルボキサミド誘導体を得ることができる。この反応に可能な反応条件については、図式1における式(II)のカルボン酸誘導体の式(III)のアミンとの反応に関してすでに具体的に説明している。
図式10d(一般式VII−3の化合物の製造)
Figure 2013508432
図式10dに詳細に記載の通り、公知の方法と同様にして、式(XXXV)のニトリル誘導体を最初に還元剤、例えば水素化リチウムアルミニウムと反応させて、式(XXXVI)のアミンを得る。次に、式(XXXVI)のアミンを式(XIV)のカルボン酸誘導体と反応させることで、式(VII−3)のカルボキサミド誘導体を得ることができる。この反応に可能な反応条件については、図式1における式(II)のカルボン酸誘導体の式(III)のアミンとの反応に関してすでに具体的に説明している。
図式10e(一般式VII−4の化合物の製造)
Figure 2013508432
図式10dに詳細に記載の通り、公知の方法と同様にして、塩基、例えば水素化ナトリウムの存在下に、式(XXXVII)のハロゲン誘導体を式(XXXVIII)のBoc保護されたアミンと反応させる。次に、保護基を脱離させて、式(VII−4)の二級アミンを得る。
LがOHである一般式(II)のカルボン酸は市販されているか文献から公知であり、あるいは文献法によって合成することができる(図式7から10)。Lがハロゲンである一般式(II)のカルボニルハライドの製造については、図式10後に説明している。
式(IV)、(IVa)、(V)、(XIII)、(XIV)、(XV)、(XVII)、(XVIII)、(XX)、(XXI)、(XXIII)、(XXV)、(IIXXX)、(XXX)、(XXXI)、(XXXII)、(XXXIII)、(XXXVI)、(XXXVII)および(XXXVIII)の化合物は、文献で公知の物質であるか市販されている。
一般式I−1、I−2、I−4、I−7およびI−10の化合物は図式1に従って得ることができ、一般式II−1の化合物は図式7に従って得ることができる。
式(I)の新規化合物を製造するための本発明による方法は、好ましくは希釈剤を用いて行う。本発明による方法を行う上で有用な希釈剤は、水に加えて、全ての不活性溶媒であることができる。例としては、ハロ炭化水素(例:テトラクロロエチレン、テトラクロロエタン、ジクロロプロパン、メチレンクロライド、ジクロロブタン、クロロホルム、四塩化炭素、トリクロロエタン、トリクロロエチレン、ペンタクロロエタン、ジフルオロベンゼン、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン、ブロモベンゼン、ジクロロベンゼン、クロロトルエン、トリクロロベンゼンなどのクロロ炭化水素)、アルコール類(例:メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール)、エーテル類(例:エチルプロピルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、n−ブチルエーテル、アニソール、フェネトール、シクロヘキシルメチルエーテル、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジ−n−ブチルエーテル、ジイソブチルエーテル、ジイソアミルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロジエチルエーテルおよびエチレンオキサイドおよび/またはプロピレンオキサイドのポリエーテル)、アミン類(例:トリメチル−、トリエチル−、トリプロピル−、トリブチルアミン、N−メチルモルホリン、ピリジンおよびテトラメチレンジアミン)、ニトロ炭化水素(例:ニトロメタン、ニトロエタン、ニトロプロパン、ニトロベンゼン、クロロニトロベンゼン、o−ニトロトルエン;アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、イソブチロニトリル、ベンゾニトリル、m−クロロベンゾニトリルなどのニトリル類)、テトラヒドロチオフェンジオキシド、ジメチルスルホキシド、テトラメチレンスルホキシド、ジプロピルスルホキシド、ベンジルメチルスルホキシド、ジイソブチルスルホキシド、ジブチルスルホキシド、ジイソアミルスルホキシド、スルホン類(例:ジメチル、ジエチル、ジプロピル、ジブチル、ジフェニル、ジヘキシル、メチルエチル、エチルプロピル、エチルイソブチルおよびペンタメチレンスルホン)、脂肪族、シクロ脂肪族または芳香族炭化水素(例:ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナンおよび工業用炭化水素)、さらには例えば40℃から250℃の範囲の沸点を有する成分を含む「揮発油」、シメン、70℃から190℃の沸点範囲内の石油留分、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、石油エーテル、リグロイン、オクタン、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン、ブロモベンゼン、ニトロベンゼン、キシレン、エステル類(例:酢酸メチル、エチル、ブチル、イソブチル、炭酸ジメチル、ジブチル、エチレン);アミド類(例:ヘキサメチレンホスホルアミド、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジプロピルホルムアミド、N,N−ジブチルホルムアミド、N−メチルピロリジン、N−メチルカプロラクタム、1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジン、オクチルピロリドン、オクチルカプロラクタム、1,3−ジメチル−2−イミダゾリンジオン、N−ホルミルピペリジン、N,N′−1,4−ジホルミルピペリジン)およびケトン類(例:アセトン、アセトフェノン、メチルエチルケトン、メチルブチルケトン)。
本発明による方法を、言及した溶媒および希釈剤の混合物中で行うことも可能であることは明らかであろう。
本発明による方法を行う場合、反応温度は比較的広い範囲内で変動し得る。概して、使用される温度は−30℃から+150℃、好ましくは−10℃から+100℃である。
本発明による方法は、通常は標準的な圧力下で行う。しかしながら、高圧もしくは減圧下で、通常は0.01MPaから1.5MPa(0.1バールから15バール)の絶対圧で本発明による方法を行うことも可能である。
本発明による方法を行うには、出発材料は、ほぼ等モル量で用いる。しかしながら、成分のうちの一つを比較的大過剰で用いることも可能である。その反応は通常、好適な希釈剤中、反応補助剤の存在下に、適宜に保護ガス雰囲気下で(例:窒素、アルゴンまたはヘリウム下で)行い、反応混合物は通常、必要な温度で数時間にわたって撹拌する。後処理は、一般的な方法によって行う(製造例を参照)。
本発明による方法を実施するのに用いられる基本的な反応補助剤は、全ての好適な酸結合剤であることができる。例としては、アルカリ土類金属またはアルカリ金属化合物(例:リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウムおよびバリウムの水酸化物、水素化物、酸化物および炭酸塩)、アミジン塩基またはグアニジン塩基(例:7−メチル−1,5,7−トリアザ−ビシクロ(4.4.0)デク−5−エン(MTBD);ジアザビシクロ(4.3.0)ノネン(DBN)、ジアザビシクロ(2.2.2)オクタン(DABCO)、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン(DBU)、シクロヘキシルテトラブチルグアニジン(CyTBG)、シクロヘキシルテトラメチルグアニジン(CyTMG)、N,N,N,N−テトラメチル−1,8−ナフタレンジアミン、ペンタメチルピペリジン)およびアミン類、特には3級アミン類(例:トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリベンジルアミン、トリイソプロピルアミン、トリブチルアミン、トリシクロヘキシルアミン、トリアミルアミン、トリヘキシルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジメチルトルイジン、N,N−ジメチル−p−アミノピリジン、N−メチル−ピロリジン、N−メチルピペリジン、N−メチルイミダゾール、N−メチルピラゾール、N−メチルモルホリン、N−メチルヘキサメチレンジアミン、ピリジン、4−ピロリジノピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、キノリン、α−ピコリン、β−ピコリン、ピリミジン、アクリジン、N,N,N′,N′−テトラメチレンジアミン、N,N,N′,N′−テトラエチレンジアミン、キノキザリン、N−プロピルジイソプロピルアミン、N−エチル−ジイソプロピルアミン、N,N′−ジメチルシクロヘキシルアミン、2,6−ルチジン、2,4−ルチジンまたはトリエチルジアミン)などがある。
本発明による方法を行うのに用いられる酸性反応補助剤は、全ての鉱酸(例:フッ化水素酸、塩酸、臭化水素酸またはヨウ化水素酸などのハロゲン化水素酸および硫酸、リン酸、亜リン酸、硝酸)、ルイス酸(例:塩化アルミニウム(III)、三フッ化ホウ素またはそれらのエーテラート、塩化チタン(V)、塩化スズ(V)および有機酸(例:ギ酸、酢酸、プロピオン酸、マロン酸、乳酸、シュウ酸、フマル酸、アジピン酸、ステアリン酸、酒石酸、オレイン酸、メタンスルホン酸、安息香酸、ベンゼンスルホン酸またはパラトルエンスルホン酸であることができる。
図式11から21には、例として、一般式Iの具体的な好ましい本発明の化合物の製造を示してある。
図式11
Figure 2013508432
図式11a
Figure 2013508432
図式12
Figure 2013508432
図式12a
Figure 2013508432
図式12b
Figure 2013508432
図式12c
Figure 2013508432
図式12d
Figure 2013508432
図式13
Figure 2013508432
図式14
Figure 2013508432
図式15
Figure 2013508432
図式16
Figure 2013508432
図式17
Figure 2013508432
図式18
Figure 2013508432
図式19
Figure 2013508432
図式20
Figure 2013508432
図式21
Figure 2013508432
下記の製造例および使用例によって本発明を説明するが、これらは本発明を限定するものではない。
製造例
下記の実施例において、RTは室温、すなわち20℃を意味し、「1eq」という表現は1当量を意味する。
合成例1(図式1および2による一般式I−1およびI−2の化合物の製造)
段階1
(2E)−3−(4−シアノフェニル)−N−{2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}アクリルアミド(表1中の化合物番号Ia−8)
Figure 2013508432
2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エタンアミン(DE−A−2723464から公知)280.8mg(1.15mmol)およびトリエチルアミン128.6mg(1.27mmol)を最初にジクロロメタン2mL中に入れ、(2E)−3−(4−シアノフェニル)アクリロイルクロライド((2E)−3−(4−シアノフェニル)アクリル酸のオキサリルクロライドとの反応によって合成)の溶液221.3mg(1.15mmol)を加えた。反応溶液を室温で18時間撹拌し、ジクロロメタンで希釈し、水で3回洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧下に留去し、残留物をジイソプロピルエーテルとともに撹拌した。
収量:280mg(理論量の59.4%)。
H NMR(400MHz、d−DMSO)δ=6.09(m、1H)、6.95(d、1H)、7.6(d、1H)、7.7(m、1H)、7.75(m、3H)、7.85(m、2H)、7.89(m、1H)、7.99(m、1H)、9.42(d、1H)。
HPLC−MS:logP=3.54;質量(m/z):399.0(M+H)
段階2
(2E)−3−(4−シアノフェニル)−N−メチル−N−{2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−エチル}アクリルアミド(表1中の化合物番号Ia−25)
Figure 2013508432
合成例1段階1からの(2E)−3−(4−シアノフェニル)−N−{2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)−フェニル]エチル}アクリルアミド120.0mg(0.30mmol)を最初に、N,N−ジメチルホルムアミド2mLに入れ、0℃で水素化ナトリウム(55%オイル中分散品)19.7mg(0.45mmol)を混合した。ヨウ化メチル64.1mg(0.45mmol)を加えた後、混合物を室温で18時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水で3回洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧下に留去し、残留物を分取HPLCによって精製した(溶媒=水(A)+アセトニトリル(B)、勾配=40分で10%Bから100%B、流量=18mL/分)。
収量:32mg(理論量の25%)。
H NMR(400MHz、d−アセトニトリル)δ=3.00(s、3H)、6.75(brm、1H)、7.20(d、1H)、7.6−7.8(m、9H)。
HPLC−MS:logP=4.01;質量(m/z):413.0(M+H)
合成例1と同様にして得た一般式(I)のさらに別の化合物を表1および2に挙げてある。
合成例2(図式3および4によるI−3、I−5およびI−6の化合物の製造一般式)
段階1
N−{2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}アクリルアミド
Figure 2013508432
2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エタンアミン(文献:DE2723464)20.0g(82.2mmol)を最初に、ピリジン7.80g(98.7mmol)とともにジクロロメタン500mLに入れ、アクリロイルクロライド7.44g(82.2mmol)をそれに0℃で滴下した。反応混合物をさらに4時間撹拌しながら、昇温させて室温とした。その後、混合物を水で繰り返し洗浄し水、有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、溶媒を減圧下に留去した。生成物をそれ以上精製せずに、段階2で用いた。
収量:14.2g(理論量の44.6%)。
H NMR(400MHz、d−DMSO)δ=5.77(m、1H)、6.12(m、1H)、6.20(m、1H)、6.42(m、1H)、7.70(m、2H)、7.79(m、1H)、7.92(m、1H)、8.02(s、1H)、9.41(d、1H)。
HPLC−MS:logP=2.75;質量(m/z):298.0(M+H)
段階2
4−[(1E)−3−オキソ−3−({2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}アミノ)プロプ−1−エン−1−イル]−2−(トリフルオロメチル)安息香酸
Figure 2013508432
アルゴン下に、最初に実施例2段階1からのN−{2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}−アクリルアミド13.34g(7.90mmol)と次に4−ヨード−2−(トリフルオロメチル)安息香酸(市販品、CAS登録番号954815−11−3)2.49g(7.90mmol)、トリフェニルホスフィン0.206g(7.90mmol)、酢酸パラジウム(II)88.4mg(0.39mmol)およびトリエチルアミン13.5g(133mmol)を最初に、N,N−ジメチルホルムアミド67mLに入れ、反応混合物を100℃で5時間撹拌した。水を加えた後、溶液を酢酸エチルで抽出し、有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で3回洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧下に留去し、残留物について、酢酸エチルを用いるシリカゲルでのクロマトグラフィーを行った。
収量:2.57g(理論量の60%)。
H NMR(400MHz、d−DMSO)δ=6.10(m、1H)、6.93(d、1H)、7.6(m、1H)、7.69(m、1H)、7.75(m、2H)、7.85(m、1H)、7.95(m、1H)、7.99(m、1H)、9.38(d、1H)。
HPLC−MS:logP=3.29;質量(m/z):486.0(M+H)
合成例2段階2に記載の方法と同様にして、下記の一般式(I−5)の化合物も得た。
2−メチル−4−[(1E)−3−オキソ−3−({2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}アミノ)プロプ−1−エン−1−イル]安息香酸
H NMR(400MHz、d−DMSO)δ=2.55(s、3H)、6.09(m、1H)、6.89(d、1H)、7.6(m、1H)、7.50(m、3H)、7.7−7.9(m、3H)、8.00(m、1H)、9.34(d、1H)。
HPLC−MS:logP=3.14;質量(m/z):431.1(M+H)
2−クロロ−4−[(1E)−3−オキソ−3−({2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}アミノ)プロプ−1−エン−1−イル]安息香酸
H NMR(400MHz、d−DMSO)δ=6.09(m、1H)、6.90(d、1H)、7.6(m、1H)、7.50(m、1H)、7.60(m、1H)、7.71(m、1H)、7.79(m、1H)、7.90(m、1H)、8.00(s、1H)、9.37(d、1H)。
HPLC−MS:logP=3.10;質量(m/z):452.0(M+H)
2−ブロモ−4−[(1E)−3−オキソ−3−({2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}アミノ)プロプ−1−エン−1−イル]安息香酸
H NMR(400MHz、d−DMSO)δ=6.09(m、1H)、6.91(d、1H)、7.6(m、1H)、7.50(d、1H)、7.62(m、1H)、7.70(m、2H)、7.79(m、1H)、7.90(m、1H)、7.99(m、1H)、9.36(d、1H)。
HPLC−MS:logP=3.15;質量(m/z):496.0(M+H)
段階3
N−(1−フルオロプロパン−2−イル)−4−[(1E)−3−オキソ−3−({2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−エチル}アミノ)プロプ−1−エン−1−イル]−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(表1中の化合物番号Ia−75)
Figure 2013508432
実施例2段階2からの4−[(1E)−3−オキソ−3−({2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}−アミノ)プロプ−1−エン−1−イル]−2−(トリフルオロメチル)安息香酸49mg(1当量、0.1mmol)をジクロロメタン1mLに溶かした。次に、6−クロロヒドロキシベンゾトリアゾール17mg(1.0当量、0.10mmol)、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N′−エチルカルボジイミド塩酸塩23mg(1.2当量、0.12mmol)およびN−エチルジイソプロピルアミン26mg(2当量、0.20mmol)をそれに加え、混合物をRTで20分間撹拌した。次に、1−フルオロプロパン−2−アミン塩酸塩11mg(1.0当量、0.10mmol)を加え、反応混合物を室温で12時間撹拌した。その後、反応混合物を濃縮し、得られた粗生成物を分取HPLC(phenomenex Gemini C18 5μm;110A;AXIA 50×21.2mm;勾配:0から2分:70%水、30%MeOH、2.5から6.0分:5%水、95%MeOHまでの直線勾配、6.0から20.00分:5%水、95%MeOH;調整剤:20%HCOOHを2mL/分で添加)によって精製した。これによって、N−(1−フルオロプロパン−2−イル)−4−[(1E)−3−オキソ−3−({2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}アミノ)−プロプ−1−エン−1−イル]−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド27mg(37%)が固体として得られる。
HPLC−MS:logP=3.37、質量(m/z):544.96(M+H)
H NMR(400MHz、d6−DMSO):δ=9.51(d、1H)、8.60(d、1H)、8.05(s、1H)、8.00(s、1H)、7.95(m、2H)、7.80(d、1H)、7.72(t、1H)、7.66(d、1H、J=16Hz)、7.55(d、1H)、6.96(d、1H、J=16Hz)、6.17(m、1H)、4.38(dd、2H、1J(H,F)=47HzおよびJ(H,H)=5Hz)、4.20(m、1H)、1.15(d、3H)。
合成例3(図式6による一般式I−11およびI−12の化合物の製造)
段階1
(2E)−3−(3−ニトロフェニル)−N−{2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}アクリルアミド
Figure 2013508432
2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エタンアミン(文献:DE2723464)300mg(1.23mmol)およびトリエチルアミン137mg(1.35mmol)を最初に、ジクロロメタン2mLに入れ、(2E)−3−(3−ニトロフェニル)アクリロイルクロライド261mg(1.23mmol)の溶液((2E)−3−(3−ニトロフェニル)アクリル酸のオキサリルクロライドとの反応による合成)を加えた。反応溶液を室温で18時間撹拌し、ジクロロメタンで希釈し、水で3回洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧下に留去し、残留物をジイソプロピルエーテルとともに撹拌した。
収量:417mg(理論量の69.5%)。
H NMR(400MHz、d−DMSO)δ=6.10(m、1H)、7.00(d、1H)、7.6(d、1H)、7.75(m、1H)、7.8(m、3H)、7.85(m、2H)、7.89(m、1H)、7.99(m、1H)、9.43(d、1H)。
HPLC−MS:logP=3.81;質量(m/z):419.1(M+H)
段階2
(2E)−3−(3−アミノフェニル)−N−{2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}アクリルアミド
Figure 2013508432
Sn(II)Cl626mg(3.30mmol)を最初に、エタノール5mLに入れ、実施例3段階1からの(2E)−3−(3−ニトロフェニル)−N−{2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}−アクリルアミド350mg(0.83mmol)を加えた。反応溶液を還流温度で1時間撹拌し、冷却し、水50mLと混合した。氷で冷却しながら、濃水酸化ナトリウム溶液でpHを9に調節し、混合物をジクロロメタンで抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、溶媒を減圧下に留去し、残留物をジイソプロピルエーテルとともに撹拌した。
収量:279mg(理論量の74.6%)。
H NMR(400MHz、d−DMSO)δ=6.08(m、1H)、6.65(m、1H)、7.6(d、1H)、7.75(m、1H)、7.04(m、1H)、7.38(m、1H)、7.68(m、1H)、7.75(m、1H)、7.90(m、1H)、7.99(m、1H)、9.25(m、1H)。
HPLC−MS:logP=2.88;質量(m/z):389.1(M+H)
段階3
2−クロロ−N−{3−[(1E)−3−オキソ−3−({2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}アミノ)プロプ−1−エン−1−イル]フェニル}ニコチンアミド(表1中の化合物Ia−5)
Figure 2013508432
実施例3段階2からの(2E)−3−(3−アミノフェニル)−N−{2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−エチル}アクリルアミド100mg(0.25mmol)およびトリエチルアミン33.8mg(0.33mmol)を最初に、トリクロロメタン1mLに入れ、2−クロロニコチニルクロライド49.8mg(0.33mmol)のトリクロロメタン(1mL)中溶液を加えた。反応溶液を室温で18時間撹拌し、ジクロロメタンで希釈し、水で3回洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧下に留去し、残留物をし分取HPLC(溶媒=水(A)+アセトニトリル(B)、勾配=40分かけて10%Bから100%B、流量=18mL/分)によって精製た。
収量:80.0mg(理論量の58.9%)。
H NMR(400MHz、d−DMSO)δ=6.08(m、1H)、6.83(d、1H)、7.36(m、1H)、7.40(m、1H)、7.52(m、2H)、7.72(m、1H)、7.75(m、1H)、7.89(m、1H)、7.99(m、1H)、8.05(m、1H)、8.12(m、1H)、8.52(m、1H)、9.38(m、1H)。
HPLC−MS:logP=3.39;質量(m/z):528.1(M+H)
合成例4(図式1および7による一般式I−1およびII−1の化合物の製造)
段階1
1−[3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]−2,2,2−トリフルオロエタンアミン
Figure 2013508432
低温温度計、滴下漏斗およびアルゴン風船を取り付けた500mL多頸フラスコ中、マグネシウム削片5.5g(0.228mol、1.3当量)(ジブロモエタンで活性化し、ジエチルエーテルで洗浄)をジエチルエーテル120mLで覆った。0℃で、ジエチルエーテル120mL中の3−ブロモ−5−クロロベンゾトリフルオリド(0.175mol、1当量)45.5gをゆっくり滴下した。反応が数分後に自発的に開始し、色が変化し(赤−褐色)、昇温し、添加中は温度を約0℃に維持した。臭化物の添加完了した時点で、混合物をさらに30分間撹拌した。
低温温度計、滴下漏斗およびアルゴン風船を取り付けた別の2リットル三頸フラスコに最初にジエチルエーテル250mL中のトリフルオロ酢酸エチル(0.228mol、1.3当量)32.4gを入れ、冷却して−80℃とした。この温度で、グリニャル試薬(冷却して−10℃としたもの)をゆっくり滴下した。添加完了したら、反応混合物を−80℃でさらに30分間撹拌した。その後、反応混合物を昇温させて−10℃とし、10%塩酸で酸性とした。得られた混合物を飽和NaCl溶液と混合し、相を分離し、水相をジエチルエーテル200から300mLで洗浄した。合わせたエーテル相を硫酸マグネシウムで脱水し、次に溶媒をロータリーエバポレータで除去した。
得られた粗生成物を真空乾燥によって精製した(71℃/1.8kPa(18ミリバール))。1−[3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]−2,2,2−トリフルオロエタノン37.7g(理論量の78%)を無色油状物として得た。これをそれ以上精製せずに変換した。
1−[3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]−2,2,2−トリフルオロエタノン24.5g(88mmol、1当量)のトルエン(200mL)中溶液に、m−(アミノメチル)ベンジルアミン13.6g(100mmol、1.13当量)を加えた。触媒量のp−TsOH・HO(約100mg)を加えた後、混合物を水分離装置で12時間還流した(水約5mLが除去された)。その後、追加のm−(アミノメチル)ベンジルアミン5.5g(40mmol)を加え、混合物をさらに11時間沸騰させた。次に、トルエンを留去した(760Torr)。得られた粗生成物を高真空下に蒸留した(30から105℃/0.5Torr)。ビグローカラムによるさらなる蒸留(沸点105から108℃/25Torr)によって、1−[3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]−2,2,2−トリフルオロエタンアミン16.0g(58mmol、65%)が透明液体として得られる。
HPLC−MS:logP=2.94、質量(m/z):277.93(M+H)。
H NMR(400MHz、d−CDCN):δ=7.75(m、3H)、4.60(m、1H)、2.10(s、2H、br)。
1−[3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]−2,2,2−トリフルオロエタンアミンについての段階1に記載の方法と同様にして、下記の化合物も得た。
2,2,2−トリフルオロ−1−(3,4,5−トリクロロフェニル)エタンアミン
HPLC−MS:logP=3.17;質量(m/z):277.9;279.9(M+H)
H NMR(400MHz、d6−DMSO)δ=7.84(s、2H)、4.63(m、1H)、2.72ppm(brs、2H)。
段階2
4−ブロモ−N−シクロプロピル−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド
Figure 2013508432
4−ブロモ−2−(トリフルオロメチル)安息香酸1.50g(1当量、5.57mmol)(安息香酸の臭素化によるEP1445253 Yamanouchi Pharmaceutical Co.と同様の合成)をジクロロメタン5mLに溶かした。次に、6−クロロヒドロキシベンゾトリアゾール954mg(1.0当量、5.57mmol)、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N′−エチルカルボジイミド塩酸塩1.28g(1.2当量、6.69mmol)およびN−エチルジイソプロピルアミン1.45mL(1.5当量、8.63mmol)をそれに加え、混合物をRTで20分撹拌した。次に、シクロプロピルアミン477mg(1.5当量、8.36mmol)をそれに加え、反応混合物を室温で12時間撹拌した。その後、混合物を減圧下に濃縮し、粗生成物を酢酸エチル(EA)に溶かした。溶液を緩衝溶液(0.5Mリン酸緩衝液pH=7)で2回洗浄し、MgSOで脱水した。その精製を、溶離液であるシクロヘキサン/酢酸エチル(EA)(0%EAから100%EA)を用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって行った。これによって、白色固体として4−ブロモ−N−シクロプロピル−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド831mg(48%)を得る。
HPLC−MS:logP=2.13;質量(m/z):309.91(M+H)
H NMR(400MHz、d3−CD3CN):δ=8.26(s、1H、br)、7.90(s、1H)、7.88(d、1H)、7.43(d、1H)、2.80(m、1H)、0.70(m、2H)、0.50(m、2H)。
合成例4段階1に記載の方法と同様にして、下記の化合物も得た。
4−ブロモ−N−(ピリジン−2−イル)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド
4−ブロモ−2−(トリフルオロメチル)安息香酸から。
HPLC−MS:logP=2.57;質量(m/z):344.92(M+H)
H NMR(400MHz、d−CDCN):δ=8.90(s、1H、br)、8.30(d、1H)、8.15(d、1H)、7.95(s、1H)、7.85(d、1H)、7.80(dd、1H)、7.60(d、1H)、7.13(m、1H)。
N−ベンジル−4−ブロモ−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド
4−ブロモ−2−(トリフルオロメチル)安息香酸からの手順。
HPLC−MS:logP=2.89;質量(m/z):359.85(M+H)
H NMR(400MHz、d−CDCN):δ=7.90(s、1H)、7.80(dd、1H)、7.45(d、1H)、7.35(m、5H)、7.30(m、1H)、4.50(d、2H)。
4−ブロモ−N−(ピリジン−2−イルメチル)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド
4−ブロモ−2−(トリフルオロメチル)安息香酸からの手順。
HPLC−MS:logP=1.56;質量(m/z):360.91(M+H)
H NMR(400MHz、d−CDCN):δ=8.50(d、1H)、7.90(s、1H)、7.85(d、1H)、7.73(dd、1H)、7.50(d、1H)、7.35(d、1H)、7.30(s、1H、br)、7.23(m、1H)、4.60(d、2H)。
4−ブロモ−2−メチル−N−(ピリジン−2−イルメチル)ベンズアミド
4−ブロモ−2−メチル安息香酸からの手順。
HPLC−MS:logP=1.40;質量(m/z):306.95(M+H)
H NMR(400MHz、d−CDCN):δ=8.50(t、1H)、7.73(t、1H)、7.45(s、1H)、7.40(d、1H)、7.35(m、3H)、7.20(dd、1H)、4.60(d、2H)、2.40(s、3H)。
4−ブロモ−N−シクロプロピル−2−メチルベンズアミド
4−ブロモ−2−メチル安息香酸からの手順。
H NMR(400MHz、d−CDCN):δ=7.45(s、1H)、7.35(d、1H)、7.20(d、1H)、6.80(s、1H、br)、2.80(m、1H)、2.40(s、3H)、0.70(m、2H)、0.55(m、2H)。
段階3
(2E)−3−[4−(シクロプロピルカルバモイル)−3−トリフルオロメチルフェニル]アクリル酸
Figure 2013508432
30mLマイクロ波容器中、4−ブロモ−N−シクロプロピル−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド1.18g(1当量、3.84mmol)および(2E)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)アクリル酸エチル868mg(1当量、3.84mmol)を1,4−ジオキサン8mLに溶かした。これに、NaCO9mL(2M水溶液)およびビス(トリシクロヘキシルホスフィン)−二塩化パラジウム(II)283mg(0.1当量、0.38mmol)を加え、反応混合物をアルゴンで5分間飽和させた。次に、反応混合物をマイクロ波装置(CEM Discover)において150℃(80ワット)で10分間加熱した。次に、ジオキサン溶液を傾斜法で除去し、残留物を1,4−ジオキサンで洗浄し、合わせた有機相を減圧下に濃縮した。残留物を水に溶かし、少量のジエチルエーテルで洗浄した。次に、混合物を1M HClでpH=3の酸性とし、得られた水溶液を酢酸エチル(EA)で抽出した。有機相の脱水および濃縮後に、(2E,Z)−3−[4−(シクロプロピルカルバモイル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル]アクリル酸412mg(35%)を白色固体として得た。
HPLC−MS:logP=1.34、質量(m/z):300.03(M+H)
H NMR(400MHz、d−CDCN):δ=7.90(s、1H)、7.80(d、1H)、7.70(d、1H、J=16Hz)、7.50(d、1H)、6.60(s、1H、br)、6.55(d、1H、J=16Hz)、2.80(m、1H)、0.75(m、2H)、0.55(m、2H)。
合成例4段階2に記載の方法と同様にして、下記の一般式II−1の化合物も得た。
(2E)−3−[4−(ピリジン−2−イル)カルバモイル)−3−トリフルオロメチルフェニル]アクリル酸
4−ブロモ−N−(ピリジン−2−イル)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミドからの手順。
HPLC−MS:logP=1.69;質量(m/z):337.04(M+H)
H NMR(400MHz、d−CDCN):δ=8.30(d、1H、br)、8.15(m、2H)、8.00(s、1H)、7.90(d、1H)、7.80(m、1H)、7.60(m、2H)、7.10(m、1H)、6.60(d、1H、J=16Hz)。
(2E)−3−[4−(フェニルメチル)カルバモイル)−3−トリフルオロメチルフェニル]アクリル酸
N−ベンジル−4−ブロモ−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミドからの手順。
HPLC−MS:logP=2.12、質量(m/z):350.1(M+H)
H NMR(400MHz、d−CDCN):δ=7.98(s、1H)、7.88(d、1H)、7.70(d、1H、J=16Hz)、7.55(d、1H)、7.35(m、5H)、7.29(m、1H、br)、6.60(d、1H、J=16Hz)、4.51(d、2H)。
(2E)−3−[4−(ピリジン−2−イルメチル)カルバモイル)−3−トリフルオロメチルフェニル]アクリル酸
4−ブロモ−N−(ピリジン−2−イルメチル)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミドからの手順。
HPLC−MS:logP=0.91;質量(m/z):350.9(M+H)
(2E)−3−[4−(シクロプロピルカルバモイル)−3−メチルフェニル]アクリル酸
4−ブロモ−N−シクロプロピル−2−(メチル)ベンズアミドからの手順。
HPLC−MS:logP=1.14;質量(m/z):246.09(M+H)
H NMR(400MHz、d−CDCN):δ=7.60(d、1H、J=16Hz)、7.45(m、2H)、7.30(d、1H)、7.20(d、1H)、6.45(d、1H、J=16Hz)、2.90(m、1H)、2.35(s、3H)、0.75(m、2H)、0.55(m、2H)。
段階4
4−[(1E,Z)−3−({1−[3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]−2,2,2−トリフルオロエチル}アミノ)−3−オキソプロプ−1−エン−1−イル]−N−シクロプロピル−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(表1中の化合物番号Ia−40)
Figure 2013508432
(2E,Z)−3−[4−(シクロプロピルカルバモイル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル]−アクリル酸100mg(1当量、0.29mmol)をジクロロメタン1mLに溶かした。次に、6−クロロヒドロキシベンゾトリアゾール50mg(1.0当量、0.29mmol)、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N′−エチル−カルボジイミド塩酸塩73mg(1.3当量、0.38mmol)およびN−エチルジイソプロピルアミン102μL(2当量、0.58mmol)をそれに加え、混合物をRTで20分撹拌した。次に、1−[3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]−2,2,2−トリフルオロエタンアミン98mg(1.3当量、0.35mmol)をそれに加え、反応混合物を室温で12時間撹拌した。その後、混合物を減圧下に濃縮し、粗生成物を酢酸エチル(EA)に溶かした。溶液を緩衝溶液(0.5Mリン酸緩衝液pH=7)で2回洗浄し、MgSOで脱水した。精製を溶離液シクロヘキサン/酢酸エチル(EA)(0%EAから100%EA)を用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって行った。これによって、4−[(1E,Z)−3−({1−[3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]−2,2,2−トリフルオロエチル}アミノ)−3−オキソプロプ−1−エン−1−イル]−N−シクロプロピル−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド61mg(37%)が固体として得られる。
HPLC−MS:logP=3.68、質量(m/z):558.97(M+H)
H NMR(400MHz、d−DMSO):δ=9.51(d、1H)、8.55(d、1H)、8.12(s、1H)、8.08(s、1H)、8.03−7.95(m、2H)、7.93(d、1H)、7.66(d、1H、J=16Hz)、7.54(d、1H)、6.93(d、1H、J=16Hz)、6.26(m、1H)、2.79(m、1H)、0.70(m、2H)、0.50(m、2H)。
合成例5(図式1および8による一般式I−1およびII−2の化合物の製造)
段階1
(2E)−3−[3−シアノ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)フェニル]アクリル酸
Figure 2013508432
5−ホルミル−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ベンゾニトリル(文献:WO−A−2008/019760)2.05g(10.3mmol)、マロン酸1.60g(16.6mmol)およびピペリジン176mg(2.07mmol)をピリジン20mL中にて80℃で48時間撹拌した。ピリジンを減圧下に留去した。残留物を氷水に加え、濃塩酸でpH1に調節した。水相を酢酸エチルで繰り返し抽出し、硫酸ナトリウムで脱水し、溶媒を減圧下に留去した。
収量:2.00g(理論量の77%)。
HPLC−MS:logP=0.97;質量(m/z):241.1(M+H)
段階2
(2E)−3−[3−シアノ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)フェニル]アクリル酸(表1中の化合物番号Ia−17)
Figure 2013508432
実施例5段階1からの2(2E)−3−[3−シアノ−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)フェニル]アクリル酸100mg(0.41mmol)およびEDC96.0mg(0.50mmol)を最初に、ジオキサン2mLに入れ、30分間撹拌した。次に、2,2,2−トリフルオロ−1−[3,4−ジクロロフェニル]エタンアミン(CAS登録番号886369−74−0)101mg(0.41mmol)を加え、混合物を室温でさらに18時間撹拌した。ジオキサンをロータリーエバポレータで留去し、残留物を水に取り、酢酸エチルで繰り返し抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、溶媒をロータリーエバポレータで留去した。残留物について、溶離液としてシクロヘキサン/酢酸エチルを用いるシリカゲルでのクロマトグラフィー(勾配=2時間かけて0%酢酸エチルから100%酢酸エチル)を行った。
収量:69.0mg(理論量の62%)。
H NMR(d−DMSO)δ=6.05(m、1H)、6.95(d、1H)、7.62(m、2H)、7.71(m、1H)、7.94(m、1H)、8.08(m、1H)、8.29(m、1H)、8.35(m、1H)、9.18(s、1H)、9.35(d、1H)。
HPLC−MS:logP=3.22;質量(m/z):466.0(M+H)
合成例6(図式1および5による一般式I−1およびI−9の化合物の製造)
段階1
5−シアノ−N−{2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}−1−ベンゾフラン−2−カルボキサミド(表3中の化合物番号Ic−1)
Figure 2013508432
2,2,2−トリフルオロ−1−[3−トリフルオロメチルフェニル]エタンアミン(400mg、1.64mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)中溶液を、5−シアノベンゾフラン−2−カルボン酸(400mg、2.13mmol)、HBTU(811mg、2.13mmol)およびN−メチルモルホリン(549mg、2.13mmol)と混合し、室温で終夜撹拌した。次に、反応混合物を減圧下に濃縮し、酢酸エチルに取り、炭酸水素ナトリウム溶液(10%)および飽和塩化ナトリウム溶液の順で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。残留物について、溶離液としてシクロヘキサン/酢酸エチルを用いるシリカゲルでのクロマトグラフィーを行った(勾配=2時間かけて0%酢酸エチルから20%酢酸エチル)。
収量:467.6mg(理論量の68%)。
HPLC−MS:logP=3.63;質量(m/z):413.0(M+H)H NMR(CDCN)6.06−6.12(m、1H)、7.60(s、1H)、7.64−7.68(m、1H)、7.73−7.80(m、4H)、7.85−7.87(m、1H)、7.95(m、1H)、8.16(m、1H)。
段階2
5−(アミノメチル)−N−{2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}−1−ベンゾフラン−2−カルボキサミド
Figure 2013508432
5−シアノ−N−{2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}−1−ベンゾフラン−2−カルボキサミド(273mg、0.66mmol)のメタノール(10mL)中溶液を濃塩酸(0.42mL)およびパラジウム/炭素(10%;50mg)と混合し、水素雰囲気下に2時間撹拌した。反応混合物をセライト(登録商標)およびシリカゲル層で濾過した。
収量:297.4mg(理論量の107%)。
HPLC−MS:logP=2.02;質量(m/z):415.1(M−H)H NMR(CDCN)3.90(s、1H)、6.09(m、1H)、7.42−7.68(m、6H)、7.74−8.07(m、5H)。
段階3
5−(アセトアミドメチル)−N−{2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}−1−ベンゾフラン−2−カルボキサミド(表3中の化合物Ic−10)
Figure 2013508432
5−(アミノメチル)−N−{2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}−1−ベンゾフラン−2−カルボキサミド(50mg、0.12mmol)のジクロロメタン(1mL)中溶液を、ピリジン(0.01mL)と混合し、冷却して0℃とした。次に、アセチルクロライド(9μL、0.12mmol)を滴下し、混合物を終夜にて昇温させて室温とした。混合物を酢酸エチルで希釈し、塩酸(1M)で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。残留物について、溶離液として水/アセトニトリルを用いる分取HPLCでのクロマトグラフィーを行った(勾配=43分かけて10%アセトニトリル/水から100%アセトニトリル)。
収量:10.8mg(理論量の19%)。
HPLC−MS:logP=2.80;質量(m/z):459.1(M+H)H NMR(CDCN)2.15(s、3H)、4.41(d、2H)、6.13(5重線、1H)、6.88(brs、1H)、7.40−7.42(m、1H)、7.51−7.56(m、2H)、7.62−7.69(m、2H)、7.76−7.78(m、1H)、7.88−7.90(m、1H)、7.97−7.99(m、1H)、8.21−8.23(m、1H)。
合成例7(図式1、4および9による一般式I−6およびII−3の化合物の製造)
段階1
4−ホルミル−3−ヒドロキシ安息香酸tert−ブチル
Figure 2013508432
4−ホルミル−3−ヒドロキシ安息香酸の溶液(1g、6.0mmol)をテトラヒドロフラン(10mL)に溶かし、加熱還流した。次に、N,N−ジメチルホルムアミドジ−tert−ブチルアセタールを滴下し(5.77mL、24.0mmol)、混合物をその温度で1.5時間撹拌した。冷却した溶液を減圧下に濃縮し、残留物を溶離液としてシクロヘキサン/酢酸エチルを用いるシリカゲルでクロマトグラフィー精製した(勾配=1時間かけて0%酢酸エチルから5%酢酸エチル)。
収量:1.13g(理論量の84%)。
HPLC−MS:logP=3.11;質量(m/z):223.1(M+H)H NMR(CDCN)1.58(s、9H)、7.48(s、1H)、7.57(d、1H)、7.76(d、1H)。
段階2
1−ベンゾフラン−2,6−ジカルボン酸6−tert−ブチル2−エチル
Figure 2013508432
4−ホルミル−3−ヒドロキシ安息香酸tert−ブチル(1.2g、5,40mmol)および炭酸カリウム(1726mg、12.4mmol)のDMF(17mL)中溶液にブロモ酢酸エチル(0.56mL、5.0mmol)を滴下混合し、80℃で6時間撹拌した。次に、ブロモ酢酸エチル(0.28mL、2.5mmol)を再度加え、混合物を80℃で終夜撹拌した。冷却して室温とした後、反応混合物を氷水に加え、酢酸エチルで抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して乾固させた。
収量497.3mg(理論量の32%)。
HPLC−MS:logP=4.32;質量(m/z):235.1(M−C+2H)H NMR(CDCN)1.38(t、3H)、1.60(s、9H)、4.40(q、2H)、7.59(s、1H)、7.79(d、1H)、7.93(d、1H)、8.19(s、1H)。
段階3
6−(tert−ブトキシカルボニル)−1−ベンゾフラン−2−カルボン酸
Figure 2013508432
1−ベンゾフラン−2,6−ジカルボン酸6−tert−ブチル2−エチル(490mg、1.68mmol)のエタノール(15mL)中溶液を水酸化ナトリウム溶液(3.36mL、1M)と混合し、2時間加熱還流した。冷却した溶液を氷冷した塩酸(1M)に加え、沈殿を吸引によって濾過し、少量の水で洗浄し、真空乾燥した。
収量:353mg(理論量の80%)。
HPLC−MS:logP=2.58;質量(m/z):261.1(M+H)H NMR(CDCN)1.60(s、9H)、7.60(s、1H)、7.79(d、1H)、7.92−7.94(m、1H)、8.19(s、1H)。
段階4
2−({2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}カルバモイル)−1−ベンゾフラン−6−カルボン酸tert−ブチル
Figure 2013508432
6−(tert−ブトキシカルボニル)−1−ベンゾフラン−2−カルボン酸(350mg、1.33mmol)および2,2,2−トリフルオロ−1−[3−トリフルオロメチルフェニル]エタンアミン(357mg、1.46mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)中溶液を4−(4,6−ジメトキシ[1.3.5]トリアジン−2−イル)−4−メチルモルホリニウムクロライド水和物(304mg、1.46mmol)と混合し、密閉容器中にて50℃で終夜撹拌した。冷却した反応溶液を塩酸(1M)と混合し、酢酸エチルで抽出した。有機相を飽和炭酸水素ナトリウム溶液および飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して乾固させた。これによって、tert−ブチルエステルおよび遊離酸の混合物として453mgが残り、それをそれ以上精製せずに次の段階で用いた。
段階5
2−({2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}カルバモイル)−1−ベンゾフラン−6−カルボン酸
Figure 2013508432
2−({2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}カルバモイル)−1−ベンゾフラン−6−カルボン酸tert−ブチル(450mg、1.04mmol)のジクロロメタン(4.5mL)中溶液を0℃でトリフルオロ酢酸(0.46mL、6.0mmol)と混合し、室温で終夜撹拌した。次に、反応混合物を水で洗浄し、有機相を硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。残留物をシリカゲルで濾過し、フィルターケーキを酢酸エチルおよびメタノールで洗い、濾液を濃縮した。
収量:266mg(理論量の59%)。
HPLC−MS:logP=3.10;質量(m/z):430.1(M−H)H NMR(CDCN)6.05−6.10(m、1H)、7.52−8.19(m、9H)。
段階6
−シクロプロピル−N −{2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}−1−ベンゾフラン−2,6−ジカルボキサミド(表3中の化合物Ic−19)
Figure 2013508432
2−({2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}カルバモイル)−1−ベンゾフラン−6−カルボン酸(100mg、0.21mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(1mL)中溶液を4−(4,6−ジメトキシ[1.3.5]トリアジン−2−イル)−4−メチルモルホリニウムクロライド水和物(100mg、0.46mmol)およびシクロプロピルアミン(36mg、0.63mmol)と混合し、密閉容器中にて50℃で終夜撹拌した。冷却した反応溶液を塩酸(1M)と混合し、酢酸エチルで抽出した。有機相を飽和炭酸水素ナトリウム溶液および飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して乾固させた。残留物について、溶離液として水/アセトニトリルを用いる分取HPLCでのクロマトグラフィーを行った(勾配=43分かけて10%アセトニトリル/水から100%アセトニトリル)。
収量:18.2mg(理論量の18%)。
HPLC−MS:logP=3.25;質量(m/z):471.1(M+H)H NMR(CDCN)0.61−0.65(m、2H)、0.75−0.79(m、2H)、2.85−2.91(m、1H)、6.14(5重線、1H)、7.18(brs、1H)、7.58(s、1H)、7.69−7.79(m、4H)、7.89−7.91(m、1H)、7.97−7.99(m、2H)、8.28(d、1H)。
合成例8(図式1、4および10による一般式I−6およびII−4の化合物の製造)
段階1
4−アミノ−2−クロロ−5−ヨード安息香酸エチル
Figure 2013508432
ヨウ素のエタノール中溶液を硫酸銀(I)および4−アミノ−2−クロロ安息香酸エチルと混合し、室温で45分間撹拌した。反応混合物をフリットで濾過し、濾液を減圧下に濃縮した。残留物をEtOAc中でスラリーとし、希炭酸水素ナトリウム溶液と混合した。全てが溶液状態となった時点で、水相を除去し、チオ硫酸ナトリウムをそれに溶かした。有機相を水相で再度洗浄し、その水相を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。溶離液としてシクロヘキサン/酢酸エチルを用いるシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー精製を行った(勾配:10%酢酸エチルから33%酢酸エチル)。
収量:1.85g(理論量の74%)。
HPLC−MS:logP=2.95;質量(m/z):326.0(M+H)H NMR(CDCN)1.32(t、3H)、4.27(q、2H)、5.01(brs、2H)、6.80(s、1H)、8.16(s、1H)。
段階2
6−クロロ−5−(エトキシカルボニル)−1H−インドール−2−カルボン酸
Figure 2013508432
4−アミノ−2−クロロ−5−ヨード安息香酸エチル(1.82g、5.59mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(18mL)中溶液をアルゴン下に、ピルビン酸(1.27mL、18.2mmol)および1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンと混合し、排気し、アルゴンを吹き込んだ。次に、アルゴンを溶液に5分間通し、酢酸パラジウム(II)(68mg、0.30mmol)を加え、混合物を加熱して100℃として2時間経過させた。冷却した溶液をセライトで濾過し、フィルターケーキを酢酸エチル(100mL)で洗った。濾液(懸濁液)を塩酸(2M;25mLで2回)および水(25mLで2回)で洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、濾過した。濾液を減圧下に濃縮して乾固させ、赤褐色固体(1.93g、約51%の生成物)を得て、それをそれ以上精製せずに次の段階に用いた。
段階3
6−クロロ−2−({2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}カルバモイル)−1H−インドール−5−カルボン酸エチル
Figure 2013508432
粗6−クロロ−5−(エトキシカルボニル)−1H−インドール−2−カルボン酸生成物(1.9g)および2,2,2−トリフルオロ−1−[3−トリフルオロメチルフェニル]エタンアミン(1.12g、4.60mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(15mL)中溶液を4−(4,6−ジメトキシ[1.3.5]トリアジン−2−イル)−4−メチルモルホリニウムクロライド水和物(953mg、4.60mmol)と混合し、室温で4日間撹拌した。反応溶液を塩酸(1M)と混合し、酢酸エチルで抽出した。有機相を飽和炭酸水素ナトリウム溶液および飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して乾固させた。溶離液としてシクロヘキサン/酢酸エチルを用いるシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー精製を行った(勾配:10%酢酸エチルから25%酢酸エチル)。
収量:603mg(2段階で理論量の26%)。
HPLC−MS:logP=4.12;質量(m/z):493.1(M+H)H NMR(CDCN)1.38(t、3H)、4.35(q、2H)、6.16(5重線、1H)、7.36(s、1H)、7.58(s、1H)、7.65−7.69(m、1H)、7.76−7.79(m、1H)、7.87−7.89(m、1H)、7.98(s、1H)、8.07−8.09(m、1H)、8.25(s、1H)、10.22(s、1H)。
段階4
6−クロロ−N −シクロプロピル−N −{2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}−1H−インドール−2,5−ジカルボキサミド(表3中の化合物Ic−24)
Figure 2013508432
6−クロロ−2−({2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}カルバモイル)−1H−インドール−5−カルボン酸エチル(590mg、1.18mmol)のメタノール(8mL)中溶液を水酸化ナトリウム溶液(1M、4.2mL)と混合し、還流下に終夜撹拌した。冷却した溶液を氷冷塩酸(1M)に加え、沈殿を吸引によって濾過し、少量の水で洗浄し、真空乾燥した。残った固体(366mg)をそれ以上精製せずに次の段階に用いた。
そうして得られた酸の一部(121mg)をN,N−ジメチルホルムアミド(1.5mL)に溶かし、シクロプロピルアミン(12mg、0.20mmol)、HBTU(99mg、0.26mmol)およびN−メチルモルホリン(67mg、0.66mmol)と混合し、室温で終夜撹拌した。次に、反応混合物を減圧下に濃縮し、酢酸エチルに取り、炭酸水素ナトリウム溶液(10%)および飽和塩化ナトリウム溶液の順で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。残留物について、溶離液として水/アセトニトリルを用いる分取HPLCでのクロマトグラフィーを行った(勾配=43分かけて10%アセトニトリル/水から100%アセトニトリル)。
収量:6.4mg(理論量の3%)。
HPLC−MS:logP=3.08;質量(m/z):504.1(M+H)H NMR(CDCN)0.56−0.60(m、2H)、0.74−0.78(m、2H)、2.83−2.87(m、1H)、6.14(5重線、1H)、6.86(s、1H)、7.29(s、1H)、7.52(s、1H)、7.64−7.68(m、1H)、7.76−7.77(m、2H)、7.88−7.90(m、1H)、7.97(s、1H)、8.08−8.01(m、1H)、10.19(s、1H)。
合成例9(図式6aおよび19による一般式I−14の化合物の製造)
段階1
(2E)−3−[4−(N′−ヒドロキシカルバミミドイル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル]−N−{2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}アクリルアミド
Figure 2013508432
実施例Ia−46からの(2E)−3−[4−シアノ−3−(トリフルオロメチル)フェニル]−N−{2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}アクリルアミド1.17g(2.51mmol)を最初に、エタノール11.7mLおよび水2.9mLの混合物に入れ、ヒドロキシルアンモニウムクロライド209.6mg(3.01mmol)および炭酸ナトリウム399.5mg(3.77mmol)と混合した。反応混合物を18時間加熱還流し、水と混合した。酢酸エチルで繰り返し抽出した後、合わせた有機相を硫酸マグネシウムで脱水し、溶媒を減圧下に留去し、残留物について、溶離液としてシクロヘキサン/酢酸エチルを用いるシリカゲルを使用するクロマトグラフィーを行った(勾配:0%酢酸エチルから100%酢酸エチル)。
収量:95.0mg(理論量の6.3%)。
H NMR(d−DMSO)δ=5.87(s、2H)、6.15(m、1H)、6.93(d、1H)、、7.55−7.95(m、7H)、8.05(d、1H)、8.18(s、1H)、9.60(d、1H)。
HPLC−MS:logP=2.55;質量(m/z):498.1(M+H)
段階2
(2E)−3−[4−(5−シクロプロピル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル]−N−{2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}アクリルアミド(表1中の化合物番号Ia−123)
Figure 2013508432
段階1からの(2E)−3−[4−(N′−ヒドロキシカルバミミドイル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル]−N−{2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}アクリルアミド80mg(0.16mmol)を最初に、ピリジン2mLに入れ、シクロプロパンカルボニルクロライド16.7mg(0.16mmol)と室温で混合し、18時間加熱還流した。ピリジンの大半を減圧下に留去し、残留物を水と混合し、酢酸エチルで抽出した。硫酸マグネシウムで脱水後、溶媒を減圧下に留去し、残留物について、溶離液としてシクロヘキサン/酢酸エチルを用いるシリカゲルでのクロマトグラフィーを行った(勾配:0%酢酸エチルから100%酢酸エチル)。
収量:53.0mg(理論量の58.5%)。
H NMR(d−DMSO)δ=0.78(m、4H)、1.49(m、1H)、6,18(m、1H)、7.03(d、1H)、7.70−7.80(m、3H)、7.87(m、2H)、7.91(m、1H)、8.04(d、1H)、8.18(s、1H)、9.60(d、1H)。
HPLC−MS:logP=4.53;質量(m/z):548.1(M+H)
合成例10(図式18によるスルホキシド類およびスルホン類の製造)
2−クロロ−N−(1,1−ジオキシドチエタン−3−イル)−4−[(1E)−3−オキソ−3−({2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}アミノ)プロプ−1−エン−1−イル]ベンズアミド(表1中の化合物番号Ia−166)および2−クロロ−N−(1−オキシドチエタン−3−イル)−4−[(1E)−3−オキソ−3−({2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}アミノ)プロプ−1−エン−1−イル]ベンズアミド(表1中の化合物番号Ia−167)
Figure 2013508432
4−[(1E)−3−オキソ−3−({2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}−アミノ)プロプ−1−エン−1−イル]−N−(チエタン−3−イル)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(化合物番号Ia−130、合成例2と同様にして合成)100mg(0.19mmol)を最初に、ジクロロメタン5mLに入れ、メタクロロ過安息香酸溶液(含有率:70%)117.8mg(0.47mmol)と混合し、混合物を20℃で5時間撹拌した。溶液を飽和炭酸水素ナトリウム溶液と混合し、酢酸エチルで繰り返し抽出した。合わせた有機相をチオ硫酸ナトリウム溶液および水の順で洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水し、溶媒を減圧下に留去した。残留物について、シリカゲルでのクロマトグラフィーを行った。
収量:
2−クロロ−N−(1,1−ジオキシドチエタン−3−イル)−4−[(1E)−3−オキソ−3−({2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}アミノ)プロプ−1−エン−1−イル]ベンズアミド28.0mg(26.1%)
H NMR(d−DMSO)δ=4.20(m、2H)、4.53(m、2H)、4.63(m、1H)、6.15(m、1H)、6.90(d、1H)、7.45−7.85(m、5H)、7.95(m、1H)、8.05(s、1H)、9.28(d、1H)、9.50(d、1H)。
HPLC−MS:logP=2.93;質量(m/z):555.2(M+H)
2−クロロ−N−(1−オキシドチエタン−3−イル)−4−[(1E)−3−オキソ−3−({2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}アミノ)プロプ−1−エン−1−イル]ベンズアミド19.0mg(18.3%)
H NMR(d−DMSO)δ=3.20(m、2H)、4.20(m、2H)、4.38(m、1H)、4.63(m、2H)、6.15(m、1H)、6.90(d、1H)、7.45−7.85(m、5H)、7.95(m、1H)、8.05(s、1H)、9.08(d、1H)、9.50(d、1H)。
HPLC−MS:logP=2.63;質量(m/z):539.2(M+H)
合成例11(図式1および7による一般式IおよびII−1の化合物の製造)
段階1
N−シクロプロピル−6−ヨード−4−(トリフルオロメチル)ニコチンアミド
Figure 2013508432
シクロプロピルアミン(862mg、15.1mmol)をジクロロメタン4mLに溶かし、アルゴン下にトリメチルアルミニウムのトルエン中溶液(2M、7.55mL、15.1mmol)を滴下混合した。混合物を30分間撹拌し、ジクロロメタン3mLに溶かした6−ヨード−4−(トリフルオロメチル)ニコチン酸メチル(500mg、1.51mmol)(ニコチン酸のエステル化によるJ. Med. Chem., 2008, 51, 3133−3144と同様の合成)を滴下した。混合物を終夜加熱還流し、冷却して室温とした後、水を注意深く加えた。混合物を酢酸エチルで抽出し、有機相を酒石酸カリウムナトリウム溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、濾液を減圧下に濃縮した。精製を溶離液のシクロヘキサン/酢酸エチル(EA)を用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって行った(0%EAから30%EA)。
収量:288mg(理論量の53%)。
HPLC−MS:logP=1.92;質量(m/z):357.0(M+H)H NMR(CDCN)0.54−0.59(m、2H)、0.72−0.79(m、2H)、2.79−2.82(m、1H)、7.07(brs、1H)、8.11(s、1H)、8.48(s、1H)。
段階2
(2E)−3−[5−(シクロプロピルカルバモイル)−4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]アクリル酸
Figure 2013508432
N−シクロプロピル−6−ヨード−4−(トリフルオロメチル)ニコチンアミド(125mg、0.34mmol)および(2E)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)アクリル酸エチル(93mg、0.41mmol)を1,4−ジオキサン2mLに溶かし、アルゴン下に炭酸ナトリウム(180mg、1.72mmol)およびビス(トリシクロヘキシルホスフィン)・二塩化パラジウム(II)と混合した。反応混合物をマイクロ波装置(CEM Discover)において120℃(80W)で10分間加熱した。次に、反応混合物を珪藻土で濾過し、濾液を酢酸エチルに取り、塩酸(1M)で洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。残留物をエタノール1.5mLに取り、水酸化ナトリウム溶液(1M)と混合し、室温で終夜撹拌した。次に、反応混合物を氷冷した希塩酸に加え、酢酸エチルで抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して乾固させた。
収量:72mg(理論量の70%)。
HPLC−MS:logP=1.26;質量(m/z):301.1(M+H)H NMR(CDCN)0.56−0.58(m、2H)、0.76−0.79(m、2H)、2.80−2.85(m、1H)、6.96(d、1H)、7.08(brs、1H)、7.69(d、1H)、7.87(s、1H)、8.74(s、1H)、9.5(brs、1H)。
段階3
N−シクロプロピル−6−[(1E)−3−オキソ−3−({2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}アミノ)−プロプ−1−エン−1−イル]−4−(トリフルオロメチル)ニコチンアミド(表6中の化合物番号If−2)
Figure 2013508432
(2E)−3−[5−(シクロプロピルカルバモイル)−4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]アクリル酸(61mg、0.20mmol)および2,2,2−トリフルオロ−1−[3−トリフルオロメチルフェニル]エタンアミン(46mg、0.19mmol)を最初に、N,N−ジメチルホルムアミドに入れ、HBTU(72mg、0.19mmol)およびN−メチルモルホリン(57mg、0.57mmol)と混合し、室温で終夜撹拌した。次に、反応混合物を減圧下に濃縮し、酢酸エチルに取り、炭酸水素ナトリウム溶液(10%)および飽和塩化ナトリウム溶液の順で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。残留物について、溶離液として水/アセトニトリルを用いる分取HPLCでのクロマトグラフィーを行った(勾配=43分かけて10%アセトニトリル/水から100%アセトニトリル)。
収量:17mg(理論量の16%)。
HPLC−MS:logP=3.27;質量(m/z):526.1(M+H)H NMR(CDCN)0.56−0.58(m、2H)、0.76−0.78(m、2H)、2.81−2.85(m、1H)、6.01(5重線、1H)、7.08(s、1H)、7.28(d、1H)、7.65−7.68(m、2H)、7.76−7.81(m、3H)。
合成例12(図式4、6cおよび17による一般式I−16およびI−17の化合物の製造)
段階1
6−クロロ−1−メチル−2−({2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}カルバモイル)−1H−インドール−5−カルボン酸エチル
Figure 2013508432
6−クロロ−2−({2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}カルバモイル)−1H−インドール−5−カルボン酸エチル(1.30g、2.63mmol)(合成例8、段階3)および炭酸カリウムを最初に、アセトニトリル(39mL)に入れ、ヨードメタン(561mg、3.95mmol)と混合した。反応混合物を終夜加熱還流した。冷却して室温とした後、混合物を減圧下に濃縮して乾固させ、残留物を酢酸エチルに取り、水で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して乾固させた。
収量:1.14g(理論量の85%)。
HPLC−MS:logP=4.74;質量(m/z):507.2(M+H)H NMR(CDCN)1.38(t、3H)、3.93(s、3H)、4.35(q、2H)、6.13(5重線、1H)、7.25(s、1H)、7.59(s、1H)、7.65−7.69(m、1H)、7.77−7.79(m、1H)、7.88−7.90(m、1H)、7.98(s、1H)、8.08−8.11(m、1H)、8.21(s、1H)。
段階2
−アリル−6−クロロ−1−メチル−N −{2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}−1H−インドール−2,5−ジカルボキサミド(表3中の化合物番号Ic−32)
Figure 2013508432
アリルアミン(156mg、2.73mmol)をジクロロメタン3mLに溶かし、アルゴン下にトリメチルアルミニウムのトルエン中溶液(2M、1.37mL、2.73mmol)を滴下混合した。混合物を30分間撹拌し、6−クロロ−1−メチル−2−({2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トジクロロメタン3mLに溶かしたリフルオロメチル)フェニル]エチル}カルバモイル)−1H−インドール−5−カルボン酸エチル(165mg、0.27mmol)を滴下した。混合物を終夜加熱還流し、冷却して室温とした後、水を注意深く加えた。混合物を酢酸エチルで抽出し、有機相を酒石酸カリウムナトリウム溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、濾液を減圧下に濃縮した。精製を溶離液のシクロヘキサン/酢酸エチル(EA)を用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって行った(0%EAから30%EA)。
収量:74mg(理論量の52%)。
HPLC−MS:logP=3.68;質量(m/z):518.2(M+H)H NMR(d−DMSO)3.88−3.90(m、2H)、3.95(s、3H)、5.11−5.14(m、1H)、5.26−5.29(m、1H)、5.87−5.94(m、1H)、6.30(5重線、1H)、7.42(s、1H)、7.71−7.73(m、1H)、7.78(s、1H)、7.82−7.83(m、2H)、8.07−8.08(m、1H)、8.22(s、1H)、8.56−8.58(m、1H)9.79(d、1H)。
合成例13(図式6bおよび20による一般式I−15の化合物の製造)
段階1
2−クロロ−N−シクロプロピル−4−ヨードベンズアミド
Figure 2013508432
2−クロロ−4−ヨード安息香酸(3.31g、11.7mmol)を酢酸エチル(23mL)に溶かし、N,N−ジメチルホルムアミド1滴および塩化チオニル(6.96g、59.0mmol)と混合し、終夜加熱還流した。冷却した懸濁液を減圧下に濃縮し、ジクロロメタン(60mL)に取った。溶液を冷却して0℃とし、ピリジン(925mg、11.7mmol)およびシクロプロピルアミン(668mg、11.7mmol)を滴下した。反応混合物を昇温させて室温とし、終夜撹拌した。それを塩酸(1M)で洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して乾固させた。
収量:3.06g(理論量の81%)。
HPLC−MS:logP=2.13;質量(m/z):321.9(M+H)H NMR(CDCN)0.53−0.57(m、2H)、0.72−0.77(m、2H)、2.77−2.83(m、1H)、6.87(brs、1H)、7.16(d、1H)、7.71(d、1H)、7.84(s、1H)。
段階2
2−クロロ−N−シクロプロピル−4−[3−オキソ−3−({2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}アミノ)プロプ−1−イン−1−イル]ベンズアミド
Figure 2013508432
2−クロロ−N−シクロプロピル−4−ヨードベンズアミド(1.0g、3.11mmol)およびプロピオール酸(222mg、3.11mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(1.2mL)に溶かし、冷却して0℃とした。次に、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロライド(43mg、0.06mmol)およびヨウ化銅(I)(23mg、0.12mmol)を加え、混合物を冷却して−10℃とした。ジイソプロピルアミン(786mg、7.77mmol)を加えた後、混合物をゆっくり昇温させて室温とし、終夜撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、塩酸(2M)および飽和塩化ナトリウム溶液の順で洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して乾固させた。残留物をN,N−ジメチルホルムアミド(1mL)に溶かし、4−(4,6−ジメトキシ[1.3.5]トリアジン−2−イル)−4−メチルモルホリニウムクロライド水和物(973mg、3.52mmol)および2,2,2−トリフルオロ−1−[3−トリフルオロメチルフェニル]エタンアミン(780mg、3.20mmol)と混合し、室温で終夜撹拌した。反応溶液を塩酸(1M)と混合し、酢酸エチルで抽出した。有機相を飽和炭酸水素ナトリウム溶液および飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して乾固させた。残留物を、溶離液のシクロヘキサン/酢酸エチル(EA)を用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した(0%EAから40%EA)。
収量:462mg(理論量の30%)。
HPLC−MS:logP=3.34;質量(m/z):489.0(M+H)H NMR(CDCN)0.57−0.59(m、2H)、0.74−0.78(m、2H)、2.79−2.86(m、1H)、5.94(5重線、1H)、6.93(s、1H)、7.45−7.47(m、1H)、7.55−7.57(m、1H)、7.65−7.69(m、2H)、7.74−7.78(m、1H)、7.90(s、1H)、8.30(d、1H)。
段階3
2−クロロ−N−シクロプロピル−4−[(1Z)−3−オキソ−3−({2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}−アミノ)プロプ−1−エン−1−イル]ベンズアミド(表7中の化合物番号Ig−1)
Figure 2013508432
2−クロロ−N−シクロプロピル−4−[3−オキソ−3−({2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}アミノ)−プロプ−1−イン−1−イル]ベンズアミド(110mg、0.20mmol)、キノリン(10mg、0.07mmol)およびパラジウム/炭酸カルシウム(5%Pd;10mg)をメタノールに懸濁させ、4日間撹拌し、その途中でパラジウム/炭酸カルシウムを24時間ごとに再度添加した(10mgを3回)。次に、反応混合物を珪藻土で濾過し、濾液を減圧下に濃縮して乾固させた。残留物を、溶離液のシクロヘキサン/酢酸エチル(EA)を用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した(0%EAから50%EA)。
収量:72mg(理論量の70%)。
HPLC−MS:logP=3.06;質量(m/z):489.1(M−H)H NMR(CDCN)0.54−0.57(m、2H)、0.73−0.76(m、2H)、2.79−2.83(m、1H)、5.93(5重線、1H)、6.17(d、1H)、6.81(d、1H)、6.87(s、1H)、7.27−7.29(m、1H)、7.36−7.37(m、1H)、7.57(s、1H)、7.61−7.64(m、1H)、7.70−7.71(m、1H)、7.74−7.76(m、1H)、7.82−7.86(m、2H)。
合成例14(図式10aおよび21による一般式IおよびIII−1の化合物の製造)
段階1
2,2−ジフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]プロパン−1−オン
Figure 2013508432
2−プロピルマグネシウムクロライドのTHF(1.3M、7.5mL)中溶液を冷却して−15℃とし、1−ヨード−3−(トリフルオロメチル)ベンゼン(2.80g、10.2mmol)と混合した。反応混合物を−15℃で1時間撹拌し、昇温させて室温とし、2,2−ジフルオロ−N−メトキシ−N−メチルプロパンアミドの溶液(1.43g、9.35mmol;Synth. Comm. 2008(38), 1940−1945に従って製造)を滴下混合し、室温で終夜撹拌した。次に、混合物を氷冷した希塩酸に加え、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、減圧下に濃縮した。残留物を、溶離液のシクロヘキサン/酢酸エチル(EA)を用いるシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した(0%EAから30%EA)。
収量:1.19g(理論量の53%)。
HPLC−MS:logP=3.61;H NMR(CDCN)1.93(t、3H)、7.78(t、1H)、8.02(d、1H)、8.31−8.34(m、2H)。
段階2
2−クロロ−N−シクロプロピル−4−[(1E)−3−({2,2−ジフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]プロピル}アミノ)−3−オキソプロプ−1−エン−1−イル]ベンズアミド(表4中の化合物番号1d−1)
Figure 2013508432
2,2−ジフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]プロパン−1−オン(1.19g、4.99mmol)のエタノール(15mL)中溶液を水(1.5mL)、ヒドロキシルアミン塩酸塩(695mg、10.0mmol)および酢酸ナトリウム(922mg、11.2mmol)と混合し、75℃で21時間撹拌した。冷却して室温としておいた混合物を減圧下に濃縮し、塩酸(1M)に取り、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、減圧下に濃縮した。残った固体をテトラヒドロフラン(15mL)に溶かし、アルゴン下に冷却して0℃とした。次に、水素化リチウムアルミニウム(362mg、9.08mmol)を加え、混合物を最初に昇温させて室温とし、次に2時間加熱還流した。次に、反応混合物を冷却して0℃とし、最初に飽和塩化アンモニウム溶液と混合し、水酸化ナトリウム溶液(1M)で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して乾固させた。残留物をN,N−ジメチルホルムアミド(7.5mL)に溶かし、(2E)−3−[3−クロロ−4−(シクロプロピルカルバモイル)フェニル]アクリル酸(250mg、0.94mmol)および4−(4,6−ジメトキシ[1.3.5]トリアジン−2−イル)−4−メチルモルホリニウムクロライド水和物(270mg、0.97mmol)の順で混合し、室温で終夜撹拌した。反応溶液を塩酸(1M)と混合し、酢酸エチルで抽出した。有機相を飽和炭酸水素ナトリウム溶液および飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して乾固させた。残留物について、溶離液として水/アセトニトリルを用いる分取HPLCでのクロマトグラフィーを行った(勾配=43分かけて10%アセトニトリル/水から100%アセトニトリル)。
収量:108mg(理論量の4%)。
HPLC−MS:logP=3.04;質量(m/z):487.1(M+H)H NMR(CDCN)0.56−0.59(m、2H)、0.73−0.77(m、2H)、0.92(t、3H)、2.81−2.84(m、1H)、4.91−4.92(m、1H)、6.65(d、1H)、6.93(s、1H)、7.16−7.17(m、1H)、7.39−7.42(m、2H)、7.47−7.65(m、6H)。
合成例15(図式12cによる一般式IおよびIIの化合物の製造)
段階1
tert−ブチル(5−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)カーバメート

Figure 2013508432
5−ブロモインダン−1−アミン16g(75.4mmol)、水酸化ナトリウム12.8g(320mmol)の水溶液およびTHF 200mLの混合物を、0℃でジ−tert−ブチルジカーボネート32.9g(151mmol)のTHF中溶液と混合し、0℃で変換が完了するまで撹拌した。抽出後処理およびクロマトグラフィー精製によって、tert−ブチル(5−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)カーバメート18g(57.7mmol)(77%)を得た。
段階2
(2E)−3−{1−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル}アクリル酸メチル
Figure 2013508432
tert−ブチル(5−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)カーバメート25g(80.1mmol)、トリス(2−メチルフェニル)ホスフィン975mg(3.20mmol)、酢酸パラジウム(II)179mg(797μmol)およびアクリル酸メチル8.9g(103mmol)のトリエチルアミン(150mL)中混合物を150℃で5時間撹拌した。沈殿を濾過し、クロマトグラフィー精製を行って、(2E)−3−{1−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル}アクリル酸メチル19g(59.9mmol)(75%)を得た。
段階3
(2E)−3−{1−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル}アクリル酸
Figure 2013508432
(2E)−3−{1−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル}アクリル酸メチル17g(53.6mmol)を、希水酸化ナトリウム溶液300mL中で1時間加熱還流し、得られた沈殿を濾過し、ジエチルエーテルで洗浄し、真空乾燥した。これによって、(2E)−3−{1−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル}アクリル酸(84%)13.6g(44.8mmol)が得られる。
H NMR(400MHz、d−DMSO)δ=1.43(s、9H)、1.82(m、1H)、2.35(m、1H)、2.77(m、1H)、2.89(m、1H)、4.98(m、1H)、6.46(d、1H)、7.21(t、1H)、7.48(d、1H)、7.52(s、1H)、7.56(d、1H)、12.22(brs、1H)。
HPLC−MS:logP=2.47;質量(m/z):248.1(M−tBu)
段階4
tert−ブチル{5−[(1E)−3−オキソ−3−({2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}アミノ)プロプ−1−エン−1−イル]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル}カーバメート
Figure 2013508432
(2E)−3−{1−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル}アクリル酸1.5g(4.95mmol)および2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エタンアミン1.2g(4.95mmol)をDMF 100mLに溶かし、4−(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−4−メチルモルホリン−4−イウムクロライド1.5g(5.44mmol)を加え、反応混合物を加熱して50℃として終夜経過させた。反応溶液を酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCO溶液、1N塩酸および飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、濃縮した。クロマトグラフィー精製によって、tert−ブチル{5−[(1E)−3−オキソ−3−({2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}アミノ)プロプ−1−エン−1−イル]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル}カーバメート2.3g(4.45mmol)(87%)を得た。
H NMR(400MHz、d−DMSO)δ=1.43(s、9H)、1.83(m、1H)、2.37(m、1H)、2.78(m、1H)、2.91(m、1H)、4.99(m、1H)、6.14(p、1H)、6.78(d、1H)、7.23(m、2H)、7.43(m、2H)、7.53(d、1H)、7.71(t、1H)、7.80(d、1H)、7.94(d、1H)、8.04(s、1H)、9.39ppm(d、1H)。
HPLC−MS:logP=4.44;質量(m/z):529.2(M+H)
段階5
(2E)−3−(1−アミノ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル)−N−{2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}アクリルアミド
Figure 2013508432
tert−ブチル{5−[(1E)−3−オキソ−3−({2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}アミノ)プロプ−1−エン−1−イル]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル}カーバメート2.2gをジオキサン40mLに溶かし、半飽和塩酸10mLと混合し、室温で終夜撹拌した。反応混合物を水と混合し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、濃縮した。これによって、(2E)−3−(1−アミノ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル)−N−{2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}−アクリルアミド1.5g(82%)が得られた。
H NMR(400MHz、d−DMSO)δ=2.02(m、1H)、2.49(m、1H)、2.92(m、1H)、3.09(m、1H)、4.74(m、1H)、6.15(p、1H)、6.78(d、1H)、7.52−7.67(m、4H)、7.71(t、1H)、7.82(d、1H)、7.97(d、1H)、8.06(s、1H)、8.45(brs、2H)、9.53(d、1H)。
HPLC−MS:logP=1.70;質量(m/z):412.2(M−NH
段階6
(2E)−3−(1−アセトアミド−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル)−N−{2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}アクリルアミド(表5中の化合物番号Ie−1)
Figure 2013508432
(2E)−3−(1−アミノ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル)−N−{2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}アクリルアミド150mgをジクロロメタン5mLに溶かし、N−メチルモルホリン71mgおよび無水酢酸36mgと混合し、室温で終夜撹拌した。反応混合物をロータリーエバポレータで濃縮して、(2E)−3−(1−アセトアミド−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル)−N−{2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}アクリルアミド165mg(100%)を得た。
H NMR(400MHz、d−DMSO):1.78(m、1H)、1.87(s、3H)、2.40(m、1H)、2.82(m、1H)、2.93(m、1H)、5.27(q、1H)、6.14(m、1H)、6.80(d、1H)、7.24(d、1H)、7.44(d、1H)、7.48(s、1H)、7.54(d、1H)、7.71(t、1H)、7.81(d、1H)、7.95(d、1H)、8.05(s、1H)、8.21(d、1H)、9.41(d、1H)。
HPLC−MS:logP=3.00;質量(m/z):471.1(M+H)
合成例16(図式10dおよび12dによる一般式I−9およびVII−3の化合物の製造)
段階1
1−[4−ブロモ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]メタンアミン
Figure 2013508432
4−ブロモ−2−(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル(Chem. Pharm. Bull. 2005, 53, 4, 402−409)10.0g(40.0mmol)のTHF(110mL)中溶液に、BH・MeS溶液18mL(180mmol、10M)を0℃でゆっくり加えた。混合物を0℃で30分間撹拌し、昇温させて25℃とし、30分間撹拌した。次に、混合物を30分間加熱還流した。冷却して室温とした後、反応混合物を1M NaOH水溶液と混合し、酢酸エチルで抽出した(150mLで3回)。合わせた有機相を合わせ、NaSOで脱水し、減圧下に濃縮した。得られた粗生成物を0℃でHClのエタノール中溶液と混合し、混合物を1時間撹拌した。混合物を減圧下に濃縮し、固体をジエチルエーテルで洗浄した。1−[4−ブロモ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]メタンアミン塩酸塩9.0g(77%)を得た。
HPLC−MS:logP=0.92、質量(m/z):=254.09(M+H)
段階2
tert−ブチル[4−ブロモ−2−(トリフルオロメチル)ベンジル]カーバメート
Figure 2013508432
合成例15段階1からのtert−ブチル(5−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)カーバメートと同様にして、1−[4−ブロモ−2−(トリフルオロメチル)フェニル]メタンアミン塩酸塩をジ−tert−ブチルジカーボネートと反応させることで、tert−ブチル[4−ブロモ−2−(トリフルオロメチル)ベンジル]カーバメートを得た。
HPLC−MS:logP=4.13、質量(m/z):297.9(M+−C
H NMR(400MHz、CDCN):δ=7.83(m、1H)、7.78(d、1H)、7.45(d、1H)、5.85(s、1H、br)、4.35(d、2H)、1.42(s、9H)。
段階3
(2E)−3−[4−{[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]メチル}−3−(トリフルオロメチル)フェニル]アクリル酸
Figure 2013508432
合成例4段階3からの(2E)−3−[4−(シクロプロピルカルバモイル)−3−トリフルオロメチルフェニル]アクリル酸と同様にして、tert−ブチル[4−ブロモ−2−(トリフルオロメチル)ベンジル]カーバメートを(2E)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)アクリル酸エチルと反応させることで、(2E)−3−[4−{[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]メチル}−3−(トリフルオロメチル)フェニル]アクリル酸を得た。
HPLC−MS:logP=2.67、質量(m/z):290.1(M+−C
H NMR(400MHz、CDCN):δ=7.90(s、1H)、7.84(d、1H)、7.68(d、1H、J=16Hz)、7.57(d、1H)、6.55(d、1H、J=16Hz)、5.83(s、1H、br)、4.42(d、2H)、1.42(s、9H)。
段階4
tert−ブチル{4−[(1E)−3−オキソ−3−({2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}アミノ)プロプ−1−エン−1−イル]−2−(トリフルオロメチル)ベンジル}カーバメート
Figure 2013508432
(2E)−3−[4−{[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]メチル}−3−(トリフルオロメチル)フェニル]アクリル酸980mg(1当量、2.84mmol)のジクロロメタン(10mL)中溶液に、6−クロロヒドロキシベンゾトリアゾール481mg(1当量、2.84mmol)および1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDC)707mg(1.3当量、3.70mmol)およびヒューニッヒ塩基733mg(2当量、5.68mmol、989μL)を加えた。反応混合物を室温で20分間撹拌した。次に、CHCl 1mL中の溶液としての2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エタンアミン1.04g(1.5当量、4.26mmol)を加え、混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を減圧下に濃縮し、飽和NaCO溶液と酢酸エチルとの間で分配した。脱水および溶媒濃縮後に、tert−ブチル{4−[(1E)−3−オキソ−3−({2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}アミノ)プロプ−1−エン−1−イル]−2−(トリフルオロメチル)ベンジル}カーバメート2.108gを油状物として得て、それをそれ以上精製せずに次の段階で変換した。
HPLC−MS:logP=4.40;質量(m/z):571.40(M+H)
段階5
(2E)−3−[4−(アミノメチル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル]−N−{2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロ−メチル)フェニル]エチル}アクリルアミド
Figure 2013508432
N−Bocシンナミド2g(1当量、3.6mmol)を4M HCl/ジオキサン13.7mL(15当量、55mmol)に溶かし、室温で4時間撹拌した。次に、粗混合物を浴温<30℃で減圧下に濃縮した。得られた粗生成物(1.7g)を、それ以上精製せずに次の段階で塩酸塩として用いた。
HPLC−MS:logP=1.61、質量(m/z):471.35(M+H)
段階6
(2E)−3−{4−[(イソブチリルアミノ)メチル]−3−(トリフルオロメチル)フェニル}−N−{2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}アクリルアミド(表1中の化合物Ia−266)
Figure 2013508432
イソブチリルクロライド30mg(1.2当量、0.28mmol)をジクロロメタン1mLに溶かした。これに、段階5からの(2E)−3−[4−(アミノメチル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル]−N−{2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}アクリルアミドの塩酸塩113mg(1.0当量、0.24mmol)およびヒューニッヒ塩基93mg(3当量)を加えた。混合物を室温で16時間撹拌し、濃縮した。粗生成物をによって精製し分取HPLC(Phenomenex Gemini C18 5μm;125A;Aqua 50×21.2mm;勾配:0から1.5分:78%水、20%アセトニトリル、1.5から10.0分:18%水、80%アセトニトリルまでの直線勾配、10.0から14.00分:18%水、20%アセトニトリル;調整剤:10%NHHCOを2mL/分で加えた)。これによって、(2E)−3−{4−[(イソブチリルアミノ)メチル]−3−(トリフルオロメチル)フェニル}−N−{2,2,2−トリフルオロ−1−[3−(トリフルオロ−メチル)フェニル]エチル}アクリルアミド57mg(44%)が得られる。
HPLC−MS:logP=3.78、質量(m/z):541.2(M+H)
H NMR(400MHz、d−DMSO):δ=9.48(d、1H)、8.55(t、1H)、8.05(s、1H)、7.90(m、2H)、7.88(d、1H)、7.80(d、1H)、7.70(t、1H)、7.61(d、1H、J=16Hz)、7.50(d、1H)、6.90(d、1H、J=16Hz)、6.15(m、1H)、4.43(d、2H)、2.50(m、1H)、1.06(d、6H)。
合成例17(図式11aによる一般式I−6、II−1、III−1の化合物の製造)
2,2,2−トリフルオロ−1−[3−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]エタノン
段階1
Figure 2013508432
3−ブロモ−5−フルオロベンゾトリフルオリド5.00g(20.57mmol)を脱水エーテル60mL中で撹拌し、保護ガス雰囲気(アルゴン)下に−78℃で、tert−ブチルリチウム溶液[トリフルオロアシル化:H. K. Nair, D. M. Quinn Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters 3(12), 2619−22(1993);G. J. Pork et al., J. Org. Chem. 22, 993(1957)も参照]1.33mL(20.75mmol)を滴下混合した。次に、反応混合物を−78℃で45分間撹拌し、注射器を用いて−78℃で少量ずつ、トリフルオロ酢酸エチル3.71g(26.17mmol)の脱水エーテル40mL中溶液に少量ずつ滴下した。その後、反応混合物全体を、最初に−78℃で10分間撹拌し、次に室温で1時間撹拌した。後処理のため、反応混合物全体を水に加え、エーテルで抽出した。有機相を除去し、40℃で真空乾燥した(化合物の揮発性が高いために、1kPa(10ミリバール)以上)。これによって、2,2,2−トリフルオロ−1−[3−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]−エタノン4.06g(理論量の75.9%)を得て、それを水和物として単離した。
HPLC−MS:logP=2.54、質量(m/z):261.1(M+H)
段階2
2,2,2−トリフルオロ−1−[3−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]エタノンオキシム
Figure 2013508432
段階1からの2,2,2−トリフルオロ−1−[3−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]エタノン水和物4.00g(15.37mmol)をピリジン37.3mLおよびエタノール26.9mLの混合物中で撹拌し、還流温度で約18時間撹拌した。冷却後、反応混合物全体を水と混合し、減圧下に濃縮した。残った残留物を、シリカゲルを用いるカラムクロマトグラフィー(シリカゲル60−Merck、粒径:0.04から0.063mm;シクロヘキサン/アセトン勾配)によって精製して、2,2,2−トリフルオロ−1−[3−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]エタノンオキシム2.18g(理論量の51.5%)をシン/アンチ異性体混合物として得た。
HPLC−MS:logP=3.17;3.21;質量(m/z):275(M)
段階3
α,3−ビス(トリフルオロメチル)−5−フルオロベンゼンメタンアミン
Figure 2013508432
2,2,2−トリフルオロ−1−[3−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]エタノンオキシム2.18g(7.92mmol)をイソプロピルエーテル35.4mL中で撹拌し、水素化リチウムアルミニウム3.54g(93.35mmol)と少量ずつ混合した[アリールトリフルオロエチルアミン類の合成:DE2723464、1977)も参照]。その後、反応混合物を還流温度で約3時間撹拌した。後処理のため、反応混合物を冷却して0℃とし、飽和酒石酸溶液と注意深く混合して、過剰の水素化リチウムアルミニウムを破壊した。激しいガス発生が停止した後、混合物を2N水酸化ナトリウム溶液(アルカリ性)と混合し、有機相を除去した。水相をイソプロピルエーテルでさらに2回抽出した。その後、合わせた相を硫酸マグネシウムで脱水し、40℃で減圧下に濃縮した(5kPa(50ミリバール)以上)。これによって、α,3−ビス(トリフルオロメチル)−5−フルオロベンゼンメタンアミン1.55g(理論量の71.7%)を得て、それをそれ以上精製せずにその後の反応に用いた。
HPLC−MS:logP=2.51;質量(m/z):262.1(M+H)
H NMR(CDCN、400MHz):δ=4.61(q、1H)、7.46、7.52(2d、1H芳香族)、7.64(s、1H芳香族)。
段階4
N−[α,3−ビス(トリフルオロメチル)−5−フルオロベンゼンメタン]−3−トリフルオロメチル−4−(N−シクロプロピルカルバモイル)シンナミド(表1中の化合物番号Ia−229)
Figure 2013508432
合成例4段階3からの(2E,Z)−3−[4−(シクロプロピルカルバモイル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル]アクリル酸95.25mg(0.31mmol)およびα,3−ビス(トリフルオロメチル)−5−フルオロベンゼンメタンアミンをジクロロメタン7mL中で撹拌し、1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ−[4,5−b]ピリジニウム・ヘキサフルオロホスフェート3−オキサイド(HATU)およびN,N−ジエチル−N−イソプロピルアミン(ヒューニッヒ塩基)と混合し、室温で30時間撹拌した。その後、反応混合物全体を1N塩酸で洗浄し、有機相を除去し、硫酸ナトリウムで脱水した。減圧下に濃縮後、残った残留物を、シリカゲルを用いるカラムクロマトグラフィーによって2回精製した(シリカゲル60−Merck、粒径:0.04から0.063mm;シクロヘキサン/アセトン勾配)。これによって、N−[α,3−ビス(トリフルオロメチル)−5−フルオロベンゼンメタン]−3−トリフルオロメチル−4−(N−シクロプロピル−カルバモイル)シンナミド42.3g(理論量の24.5%)を得た。
HPLC−MS:logP=3.59;質量(m/z)543.2(M)
合成例18(図式10dおよび12bによる一般式(VII−3)の化合物の製造)
段階1
1−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)エタンアミン
Figure 2013508432
4−ブロモ−2−フルオロベンゾニトリル12g(60mM)のTHF(120mL)中溶液に、2Mメチルマグネシウムブロマイド/ジエチルエーテル溶液75mL(150mM)を0℃で加えた。反応混合物を0℃で6時間撹拌した。次に、メタノール200mLを反応混合物に徐々に加えた。次に、水素化ホウ素ナトリウム5.7g(150mM)を少量ずつ加え、混合物を室温で16時間撹拌した。その後、反応混合物を減圧下に濃縮し、水200mLを加えた。2M HClでpH=約1にpHを調節し、その水溶液をクロロホルムで抽出した。次に、2M NaOHでpHをpH=約9に調節し、クロロホルムで抽出した(100mLで2回)。合わせたクロロホルム抽出液を脱水し、溶媒を減圧下に除去した。1−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)エタンアミン7.3g(44%)を黄色油状物として得た。
H NMR(400MHz、CDCl):δ=1.39(d、3H)、1.61(s、2H、br)、4.34(m、1H)、7.18(m、3H)。
段階2
N−[1−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)エチル]プロパンアミド
Figure 2013508432
段階1からの1−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)エタンアミン61mg(1当量、0.24mmol)をジクロロメタン4mLに溶かし、プロパノイルクロライド24mg(1.1当量、23μL、0.264mmol)およびヒューニッヒ塩基70mg(2.2当量、90μL)を加えた。混合物を室温で5時間撹拌し、濃縮した。粗生成物を酢酸エチルに溶かし、1M HClで1回、飽和炭酸ナトリウム溶液で1回、次に水で洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水した。減圧下に濃縮後、得られた粗生成物をシリカゲルでのクロマトグラフィー(溶離液:シクロヘキサン/酢酸エチル)によって精製した。N−[1−(4−ブロモ−2−フルオロフェニル)エチル]プロパンアミド50mg(67%)を得た。
HPLC−MS:logP=2.19、質量(m/z):276.1(M+H)
H NMR(400MHz,DMSO−d):δ=8.25(d、1H、br)、7.46(dd、1H)、7.39(dd、1H)、7.30(t、1H)、5.05(m、1H)、2.10(q、2H)、1.31(d、3H)、0.97(t、3H)。
合成例19(図式10eおよび12aによる一般式(VII−4)の化合物の製造)
N−[4−ブロモ−2−(トリフルオロメチル)ベンジル]ピリジン−2−アミン
Figure 2013508432
tert−ブチルピリジン−2−イルカーバメート0.61g(3.2mmol)の脱水DMF(10mL)中溶液に、NaH0.18g(60%、4.4mmol)を0℃で少量ずつ加え、混合物を0℃で30分間撹拌した。次に、4−ブロモ−1−(ブロモメチル)−2−(トリフルオロメチル)ベンゼン(WO2006/18725)1.1g(3.5mmol)を、脱水DMF(5.0mL)中の溶液として0℃で加えた。反応混合物をゆっくり昇温させて室温とし、2時間撹拌した。その後、それを水と混合し、酢酸エチルで抽出した。有機相を脱水し、減圧下に濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン/酢酸エチル30:1から10:1)によって精製して、N−Boc−保護アミン1.1g(77%)を得た。
これをHCl−飽和酢酸エチル20mLに溶かし、室温で終夜撹拌した。次に、溶液をKCO水溶液で中和し、酢酸エチルで抽出した。脱水および溶媒除去後に、N−[4−ブロモ−2−(トリフルオロメチル)ベンジル]ピリジン−2−アミン0.8g(75%)を固体として得た。
HPLC−MS:logP=1.57、質量(m/z):333.0(M+H)
H NMR(400MHz、CDCN):δ=7.96(dd、1H)、7.78(m、1H)、7.68(m、1H)、7.50(d、1H)、7.43−7.39(m、1H)、6.58−6.56(m、1H)、6.50(d、1H)、5.68(s、1H、br)、4.68(d、2H)。
表1から7に記載の一般式(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)および(Ig)の本発明の化合物もやはり、上記で記載の合成例に従って、またはそれと同様にして得られる好ましい本発明の化合物である。
表1
Figure 2013508432
式中、R、RおよびRはそれぞれHであり、XはCFであり、(R、R、(R、AおよびYはそれぞれ表1に定義の通りである。数字2から6は芳香環上の位置を表す。
Figure 2013508432
Figure 2013508432
Figure 2013508432
Figure 2013508432
Figure 2013508432
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Figure 2013508432
Figure 2013508432
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Figure 2013508432
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Figure 2013508432
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Figure 2013508432
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Figure 2013508432
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Figure 2013508432
Figure 2013508432
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Figure 2013508432
Figure 2013508432
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Figure 2013508432
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Figure 2013508432
Figure 2013508432
Figure 2013508432
表2
Figure 2013508432
式中、R、R、RおよびRはそれぞれHであり、XはCFであり、Q、Q、Q、(R、(R、AおよびYはそれぞれ表2で定義の通りである。数字2から6は芳香環上の位置を表す。
Figure 2013508432
表3
Figure 2013508432
およびRはそれぞれHであり、XはCFであり、(R、R、V、(R、AおよびYはそれぞれ表3で定義の通りである。数字2から6または2から5は、芳香環上の位置を表す。
Figure 2013508432
Figure 2013508432
Figure 2013508432
Figure 2013508432
Figure 2013508432
Figure 2013508432
Figure 2013508432
Figure 2013508432
Figure 2013508432
Figure 2013508432
表4
Figure 2013508432
式中、R、R、RはそれぞれHであり、X、(R、R、(R、AおよびYはそれぞれ表4で定義の通りである。数字2から6は芳香環上の位置を表す。
Figure 2013508432
表5
Figure 2013508432
式中、R、R、RおよびRはそれぞれHであり、XはCFであり、(R、R13およびYはそれぞれ表5で定義の通りである。数字2から6は芳香環上の位置を表す。
Figure 2013508432
表6
Figure 2013508432
式中、R、R、RおよびRはそれぞれHであり、XはCFであり、Q、Q、(R、(R、AおよびYはそれぞれ表6で定義の通りである。数字2から6は芳香環上の位置を表す。
Figure 2013508432
表7
Figure 2013508432
式中、R、R、RおよびRはそれぞれHであり、XはCFであり、(R、(R、AおよびYはそれぞれ表7で定義の通りである。数字2から6は芳香環上の位置を表す。
Figure 2013508432
a)M+は、pH2.7の酸性範囲、溶離液としてのアセトニトリル(0.1%ギ酸を含む)および水;10%アセトニトリルから95%アセトニトリルの直線勾配;装置:Agilent 1100LC−システム、Agilent MSDシステム、HTSPALでのLC−MSによって測定される。
上記の表および製造例で報告されているlogP値は、EEC Directive 79/831 Annex V.A8に従って、逆相カラム(C18)でのHPLC(高速液体クロマトグラフィー)によって求めた。温度43℃。較正は、logP値が既知である未分岐アルカン−2−オン類(炭素原子数3から16)を用いて行う。
b)H NMRデータは、基準(0.0)としてのテトラメチルシランおよび溶媒CDCN、CDCl、[D]−DMSOを用いてBruker Avance 400によって測定する。シグナルの分裂は、s=一重線、brs=広い一重線、d=二重線、t=三重線、q=四重線、quint=五重線、m=多重線、dd=二重二重線によって特徴付けられる。
施用例
下記の実施例は、本発明の化合物の殺虫活性および殺ダニ活性を示すものである。言及される本発明の化合物は、表1から7に挙げた化合物に関するものであり、相当する参照記号(例えば:Ia−1)が付してある。
実施例1
オウシマダニ(Boophilus microplus)試験(BOOPMI注射)
溶媒:ジメチルスルホキシド
有効成分製剤を調製するため、有効成分10mgを溶媒0.5mLと混合し、得られた濃厚液を水で希釈して所望の濃度とする。その有効成分溶液を腹部(オウシマダニ(Boophilus microplus))に注射し、その動物をシャーレに移し、温度/湿度調節された部屋で保存した。受精卵の産卵数によって効力を評価した。
7日後、%単位での効力を求める。100%は、受精卵を産卵したマダニがいなかったことを意味している。
この試験では、下記の本発明の化合物が、表記の効果を示す。
施用量20μg/動物で100%の効力
Ia−5、Ia−8、Ia−22、Ia−23、Ia−24、Ia−29、Ia−30、Ia−31、Ia−32、Ia−40、Ia−41、Ia−42、Ia−43、Ia−44、Ia−45、Ia−46、Ia−58、Ia−60、Ia−73、Ia−76、Ia−77、Ia−80。
実施例2
ネコノミ(Ctenocephalides felis);経口(CTECFE)
溶媒:1重量部のジメチルスルホキシド
有効成分製剤を調製するため、有効成分10mgをジメチルスルホキシド0.5mLと混合する。得られた濃厚液の一部をクエン酸塩を添加したウシ血液で希釈して、所望の濃度とした。
頂部と底部がガーゼで閉じられているチャンバー内に、絶食状態のノミ(Ctenocephalides felis)成虫20匹を入れる。下端部がパラフィルムで閉じられている金属性円筒を、そのチャンバー上に配置する。その円筒は、血液−有効成分調製物を含んでおり、これはパラフィルム膜を介してノミによって摂取され得る。
2日後、殺虫率(%)を求める。ここで、100%は、全てのネコノミが死んだことを意味し、0%は、死んだネコノミがなかったことを意味する。
本試験では、下記の本発明の化合物が表記の効果を示す。
施用量20ppmで95%効力
Ia−73;Ia−31。
本試験では、下記の本発明の化合物が表記の効果を示す。
施用量20ppmで98%効力
Ia−45;Ia−58。
本試験では、下記の本発明の化合物が表記の効果を示す。
施用量20ppmで100%効力
Ia−22、Ia−23、Ia−24、Ia−30、Ia−32、Ia−40、Ia−41、Ia−42、Ia−43、Ia−60、Ia−80。
実施例3
ヒツジキンバエ(Lucilia cuprina)試験(LUCICU)
溶媒:ジメチルスルホキシド
有効成分製剤を調製するため、有効成分10mgをジメチルスルホキシド0.5mLと混合し、濃厚液を水で希釈して所望の濃度とする。所望濃度の有効成分製剤で処理された馬肉を含んでいる容器にヒツジキンバエ(Lucilia cuprina)の幼虫を生息させる。
2日後、殺虫率(%)を求める。100%は、全ての幼虫が死んだことを意味し、0%は、死んだ幼虫が無かったことを意味する。
本試験では、下記の本発明の化合物が表記の効果を示す。
施用量20ppmで80%効力
Ia−24。
本試験では、下記の本発明の化合物が表記の効果を示す。
施用量20ppmで90%効力
Ia−22、Ia−40、Ia−41、Ia−60。
本試験では、下記の本発明の化合物が表記の効果を示す。
施用量20ppmで100%効力
Ia−23、Ia−30、Ia−42、Ia−43、Ia−45。
実施例4
イエバエ(Musca domestica)試験(MUSCDO)
溶媒:ジメチルスルホキシド
有効成分製剤を調製するため、有効成分10mgをジメチルスルホキシド0.5mLと混合し、濃厚液を水で希釈して所望の濃度とする。所望濃度の有効成分製剤で処理されたスポンジが入った容器にイエバエ(Musca domestica)の成虫を生息させる。
2日後、殺虫率(%)を求める。100%は、全てのイエバエが死んだことを意味し、0%は、死んだイエバエが無かったことを意味する。
本試験では、下記の本発明の化合物が表記の効果を示す。
施用量20ppmで85%効力
Ia−30。
実施例5
アブラムシ(Myzus)試験(MYZUPE噴霧処理)
溶媒:78重量部のアセトン
1.5重量部のジメチルホルムアミド
乳化剤:0.5重量部のアルキルアリールポリグリコールエーテル。
有効成分製剤を調製するため、1重量部の有効成分を、指定量の溶媒および乳化剤と混合し、濃厚液を、乳化剤を含む水で濃縮液を希釈して、所望の濃度とする。全段階のモモアカアブラムシ(Myzus persicae)がついた白菜(Brassica pekinensis)の葉の円板状スライスに、所望濃度の有効成分製剤を噴霧する。
6日後、%での効力を求める。100%は全てのアブラムシが死亡したことを意味し、0%は死亡したアブラムシがいないことを意味する。
本試験では、下記の本発明の化合物が表記の効果を示す。
施用量20g/haで80%効力
Ia−75。
本試験では、下記の本発明の化合物が表記の効果を示す。
施用量20g/haで90%効力
Ia−115。
本試験では、下記の本発明の化合物が表記の効果を示す。
施用量20g/haで100%効力
Ia−41;Ia−112。
実施例6
ツマジロクサヨトウ(Spodoptera frugiperda)試験(SPODFR噴霧処理)
溶媒:78.0重量部のアセトン
1.5重量部のジメチルホルムアミド
乳化剤:0.5重量部のアルキルアリールポリグリコールエーテル
有効成分製剤を調製するため、1重量部の有効成分を指定量の溶媒および乳化剤と混合し、得られた濃厚液を乳化剤含有水で希釈して所望の濃度とする。トウモロコシ(Zea mays)の葉の円板状スライスに所望濃度の有効成分製剤を噴霧し、乾燥後、ツマジロクサヨトウ(armyworm)(Spodoptera frugiperda)の幼虫を寄生させる。
7日後、効力(%)を求める。100%は、全てのツマジロクサヨトウ幼虫が死んだことを意味し、0%は、死んだツマジロクサヨトウ幼虫が無かったことを意味する。
本試験では、下記の本発明の化合物が表記の効果を示す。
施用量20g/haで83%効力
Ia−23;Ia−72;Ia−82。
本試験では、下記の本発明の化合物が表記の効果を示す。
施用量20g/haで100%効力
Ia−54。
実施例7
フェードン(Phaedon)試験(PHAECO噴霧処理)
溶媒:78.0重量部のアセトン
1.5重量部のジメチルホルムアミド
乳化剤:0.5重量部のアルキルアリールポリグリコールエーテル。
有効成分製剤を製造するため、1重量部の有効成分を、指定量の溶媒および乳化剤と混合し、乳化剤を含む水で濃縮液を希釈して、所望の濃度とする。白菜の葉(Brassica pekinensis)の円板状スライスに所望濃度の有効成分製剤を噴霧し、乾燥後に、マスタード・ビートル(mustard beetle)(Phaedon cochleariae)の幼虫を生息させる。
7日後、%での効力を求める。100%は全ての甲虫幼虫が死亡したことを意味し、0%は死亡した甲虫幼虫がいないことを意味する。
本試験では、下記の本発明の化合物が表記の効果を示す。
施用量20g/haで100%効力
Ia−21、Ia−22、Ia−23、Ia−37、Ia−41、Ia−43、Ia−47、Ia−48、Ia−51、Ia−54、Ia−56、Ia−57、Ia−58、Ia−59、Ia−60、Ia−61、Ia−62、Ia−63、Ia−64、Ia−65、Ia−66、Ia−67、Ia−68、Ia−69、Ia−70、Ia−71、Ia−72、Ia−73、Ia−74、Ia−75、Ia−76、Ia−78、Ia−79、Ia−80、Ia−82、Ia−83、Ia−84、Ia−86、Ia−87、Ia−88、Ia−89、Ia−90、Ia−91、Ia−92、Ia−93、Ia−94、Ia−95、Ia−96、Ia−97、Ia−98、Ia−99、Ia−100、Ia−101、Ia−102、Ia−103、Ia−104、Ia−105、Ia−106、Ia−107、Ia−108、Ia−109、Ia−110、Ia−111、Ia−112、Ia−113、Ia−114、Ia−115、Ic−18、Ic−18、Ic−20、Ic−21、Ic−22、Ic−23、Ic−24。
実施例8
テトラニクス(Tetranychus)試験;OP抵抗性(TETRUR噴霧処理)
溶媒:78.0重量部のアセトン
1.5重量部のジメチルホルムアミド
乳化剤:0.5重量部のアルキルアリールポリグリコールエーテル
有効成分製剤を調製するため、1重量部の有効成分を指定量の溶媒および乳化剤と混合し、得られた濃厚液を乳化剤含有水で希釈して所望の濃度とする。
全ての成育段階のアカハダニ(red spider mite)(Tetranychus urticae)が発生しているインゲンマメ(Phaseolus vulgaris)の葉の円板状スライスに、所望濃度の有効成分製剤を噴霧する。
6日後、効力(%)を求める。100%は、全てのアカハダニが死んだことを意味し、0%は、死んだアカハダニが無かったことを意味する。
本試験では、下記の本発明の化合物が表記の効果を示す。
施用量20g/haで80%効力
Ia−63、Ia−77、Ia−90、Ia−92、Ia−94、Ia−95、Ia−96、Ia−99、Ia−100、Ic−18。
試験では、下記の本発明の化合物が表記の効果を示す。
施用量20g/haで90%効力
Ia−23、Ia−47、Ia−48、Ia−49、Ia−51、Ia−57、Ia−58、Ia−60、Ia−65、Ia−66、Ia−74、Ia−78、Ia−79、Ia−93、Ia−115。
本試験では、下記の本発明の化合物が表記の効果を示す。
施用量20g/haで100%効力
Ia−23、Ia−36、Ia−41、Ia−50、Ia−52、Ia−54、Ia−55、Ia−56、Ia−59、Ia−61、Ia−62、Ia−68、Ia−69、Ia−70、Ia−73、Ia−75、Ia−112、Ia−113、Ia−114。
実施例9
アンブリオンマ・ヘバラエウム(Amblyomma hebaraeum)試験(AMBYHE)
溶媒:ジメチルスルホキシド
適切な有効成分製剤を調製するため、有効成分10mgをジメチルスルホキシド0.5mLと混合し、得られた濃厚液を水で稀釈して所望の濃度とする。マダニ(アンブリオンマ・ヘバラエウム(Amblyommahebaraeum))の幼虫を、穴の開いたプラスチック製カップに入れ、所望濃度に1分間浸漬する。そのマダニを、シャーレ中の濾紙上に移し、温度/湿度制御されたキャビネットに保存する。
42日後、殺虫率(%)を求める。ここで、100%は、全てのマダニが死んだことを意味し、0%は、死んだマダニが無かったことを意味する。
本試験では、製造例からの下記の化合物が、施用量100ppmで100%の効力を示す:Ia−161、Ia−162。
実施例10
オウシマダニ(Boophilus microplus)試験(浸漬)
試験動物:SP−抵抗性のパーカスト種の成体の飽血したオウシマダニ
溶媒:ジメチルスルホキシド。
有効成分10mgをジメチルスルホキシド0.5mLに溶かす。好適な製剤の調製を行うには、有効成分溶液を水で希釈して、各場合で所望の濃度とする。
この有効成分製剤をピペットを用いて試験管に入れる。穴の開いた別の試験管に、ダニ8から10匹を移し入れる。その試験管を有効成分製剤中に浸漬し、全てのダニを完全に濡らす。液体を切った後、ダニをプラスチック皿中のフィルター円板上に移し、温度/湿度を制御した部屋で保存する。7日後に、受精卵の産卵数によって効力を評価する。受精能が外見でわからない卵は、幼虫が孵化するまで、温度/湿度を制御したキャビネットに入れたガラス管中に保存する。100%の効力は、受精卵を産卵したダニが全くなかったことを意味する。
本試験では、例えば、製造例からの下記の化合物が、施用量100ppmで100%の効力を示す:Ia−112、Ia−162。
本試験では、例えば、製造例からの下記の化合物が、施用量100ppmで98%の効力を示す:Ia−161。
本試験では、例えば、製造例からの下記の化合物が、施用量100ppmで90%の効力を示す:Ia−155。
本試験では、例えば、製造例からの下記の化合物が、施用量100ppmで85%の効力を示す:Ia−114。
実施例11
オウシマダニ(Boophilus microplus)試験(BOOPMI注射)
溶媒:ジメチルスルホキシド
適切な有効成分製剤を調製するため、有効成分10mgを溶媒0.5mLと混合し、得られた濃厚液を溶媒で希釈して所望の濃度とする。その有効成分溶液を腹部(オウシマダニ(Boophilus microplus))に注射し、その動物をシャーレに移し、温度/湿度調節された部屋で保存する。受精卵の産卵数によって効力を評価した。
7日後、%単位での効力を求める。100%は、受精卵を産卵したマダニがいなかったことを意味している。
本試験では、例えば、製造例からの下記の化合物が、施用量20μg/動物で100%の効力を示す:Ia−5、Ia−8、Ia−18、Ia−19、Ia−21、Ia−22、Ia−23、Ia−24、Ia−29、Ia−30、Ia−31、Ia−32、Ia−36、Ia−40、Ia−41、Ia−42、Ia−43、Ia−44,Ia−45、Ia−46、Ia−54、Ia−57、Ia−58、Ia−60、Ia−73、Ia−75、Ia−76、Ia−77、Ia−80、Ia−82、Ia−94、Ia−112、Ia−114、Ia−121、Ia−122、Ia−123、Ia−124、Ia−125、Ia−126、Ia−127、Ia−128、Ia−129、Ia−130、Ia−132、Ia−134、Ia−135、Ia−136、Ia−138、Ia−139、Ia−140、Ia−141、Ia−142、Ia−143、Ia−144、Ia−145、Ia−146、Ia−147、Ia−148、Ia−149、Ia−150、Ia−151、Ia−152、Ia−153、Ia−154、Ia−155、Ia−156、Ia−157、Ia−158、Ia−159、Ia−161、Ia−162、Ia−163、Ia−164、Ia−237、Ic−18、Ic−24、Ic−25。
実施例12
ネコノミ(Ctenocephalides felis);経口(CTECFE)
溶媒:1重量部のジメチルスルホキシド
適切な有効成分製剤を調製するため、有効成分10mgをジメチルスルホキシド0.5mLと混合する。得られた濃厚液の一部をクエン酸塩を添加したウシ血液で希釈して、所望の濃度とする。
頂部と底部がガーゼで閉じられているチャンバー内に、絶食状態のノミ(Ctenocephalides felis)成虫約20匹を入れる。下端部がパラフィルムで閉じられている金属性円筒を、そのチャンバー上に配置する。その円筒は、血液−有効成分調製物を含んでおり、これはパラフィルム膜を介してノミによって摂取され得る。2日後、殺虫率(%)を求める。ここで、100%は、全てのネコノミが死んだことを意味し、0%は、死んだネコノミがなかったことを意味する。
本試験では、例えば、製造例からの下記の化合物が、施用量100ppmで100%の効力を示す。
Figure 2013508432
本試験では、例えば、製造例からの下記の化合物が、施用量100ppmで98%の効力を示す:Ia−18。
本試験では、例えば、製造例からの下記の化合物が、施用量100ppmで95%の効力を示す:Ia−54。
本試験では、例えば、製造例からの下記の化合物が、施用量100ppmで90%の効力を示す:Ia−146。
本試験では、例えば、製造例からの下記の化合物が、施用量100ppmで80%の効力を示す:Ia−5、Ia−76。
実施例13
ヒツジキンバエ(Lucilia cuprina)試験(LUCICU)
溶媒:ジメチルスルホキシド
適切な有効成分製剤を調製するため、有効成分10mgをジメチルスルホキシド0.5mLと混合し、濃厚液を水で希釈して所望の濃度とする。所望濃度の有効成分製剤で処理された馬肉を含んでいる容器にヒツジキンバエ(Lucilia cuprina)の幼虫約20匹を生息させる。
2日後、殺虫率(%)を求める。100%は、全ての幼虫が死んだことを意味し、0%は、死んだ幼虫が無かったことを意味する。
本試験では、例えば、製造例からの下記の化合物が、施用量100ppmで100%の効力を示す。
Figure 2013508432
本試験では、例えば、製造例からの下記の化合物が、施用量100ppmで95%の効力を示す:Ia−94。
本試験では、例えば、製造例からの下記の化合物が、施用量100ppmで90%の効力を示す:Ia−31、Ia−128、Ia−134、Ia−142、
Ia−152。
本試験では、例えば、製造例からの下記の化合物が、施用量100ppmで80%の効力を示す:Ia−29、Ia−73、Ia−80、Ia−139、Ia−147。
実施例14
イエバエ(Musca domestica)試験(MUSCDO)
溶媒:ジメチルスルホキシド
適切な有効成分製剤を調製するため、有効成分10mgをジメチルスルホキシド0.5mLと混合し、濃厚液を水で希釈して所望の濃度とする。所望濃度の有効成分製剤で処理されたスポンジが入った容器にイエバエ(Musca domestica)の成虫を生息させる。
2日後、殺虫率(%)を求める。100%は、全てのイエバエが死んだことを意味し、0%は、死んだイエバエが無かったことを意味する。
本試験では、例えば、製造例からの下記の化合物が、施用量100ppmで100%の効力を示す:Ia−19、Ia−23、Ia−30、Ia−45、Ia−57、Ia−140、Ia−141、Ia−149、Ia−158、Ia−163、Ic−25。
本試験では、例えば、製造例からの下記の化合物が、施用量100ppmで95%の効力を示す:Ia−60。
本試験では、例えば、製造例からの下記の化合物が、施用量100ppmで90%の効力を示す:Ia−18、Ia−122、Ia−142、Ia−148、
Ia−156。
本試験では、例えば、製造例からの下記の化合物が、施用量100ppmで85%の効力を示す:Ia−40。
本試験では、例えば、製造例からの下記の化合物が、施用量100ppmで80%の効力を示す:Ia−151、Ia−161。
実施例15
ツマジロクサヨトウ(Spodoptera frugiperda)試験(SPODFR噴霧処理)
溶媒:78.0重量部のアセトン
1.5重量部のジメチルホルムアミド
乳化剤:0.5重量部のアルキルアリールポリグリコールエーテル
適切な有効成分製剤を調製するため、1重量部の有効成分を指定量の溶媒および乳化剤と混合し、得られた濃厚液を乳化剤含有水で希釈して所望の濃度とした。トウモロコシ(Zea mays)の葉の円板状スライスに所望濃度の有効成分製剤を噴霧し、乾燥後、ツマジロクサヨトウ(armyworm)(Spodoptera frugiperda)の幼虫を寄生させる。
7日後、効力(%)を求める。100%は、全てのツマジロクサヨトウ幼虫が死んだことを意味し、0%は、死んだツマジロクサヨトウ幼虫が無かったことを意味する。
本試験では、例えば、製造例からの下記の化合物が、施用量500g/haで100%の効力を示す。
Figure 2013508432
本試験では、例えば、製造例からの下記の化合物が、施用量500g/haで83%の効力を示す:Ia−7、Ia−15、Ia−28、Ia−32、Ia−47、Ia−55、Ia−56、Ia−58、Ia−59、Ia−64、Ia−70、Ia−235、Ib−2、Ic−4、Ic−43。
本試験では、例えば、製造例からの下記の化合物が、施用量100g/haで100%の効力を示す:Ia−119、Ia−124、Ia−125、Ia−127、Ia−129、Ia−131、Ia−137、Ia−138、Ia−140、Ia−141、Ia−143、Ia−146、Ia−147、Ia−148、Ia−149、Ia−156、Ia−158、Ia−161、Ia−165、Ia−168、Ia−172、Ia−176、Ia−178、Ia−190、Ia−195、Ia−200、Ia−203、Ia−204、Ia−205、Ia−206、Ia−207、Ia−208、Ia−210、Ia−211、Ia−212、Ia−213、Ia−214、Ia−215、Ia−219、Ia−225、Ia−226、Ia−239、Ia−247、Ia−248、Ia−251、Ia−251、Ia−252、Ia−253、Ia−256、Ia−257、Ia−258、Ia−259、Ia−260、Ia−264、Ia−266、Ia−267、Ia−270、Ia−271、Ia−272、Ia−273、Ia−274、Ia−275、Ia−276、Ia−277、Ia−278、Ia−278、Ia−279、Ia−280、Ia−281、Ia−282、Ia−282、Ia−284、Ic−26、Ic−27、Ic−29、Ie−1、Ie−2、Ie−3、If−3。
本試験では、例えば、製造例からの下記の化合物が、施用量100g/haで83%の効力を示す:Ia−155、Ia−170、Ia−175、Ia−179、Ia−183、Ia−196、Ia−198、Ia−209、Ia−223、If−2。
実施例16
フェードン(Phaedon)試験(PHAECO噴霧処理)
溶媒:78.0重量部のアセトン
1.5重量部のジメチルホルムアミド
乳化剤:0.5重量部のアルキルアリールポリグリコールエーテル。
適切な有効成分製剤を製造するため、1重量部の有効成分を、指定量の溶媒および乳化剤と混合し、乳化剤を含む水で濃縮液を希釈して、所望の濃度とする。白菜の葉(Brassica pekinensis)の円板状スライスに所望濃度の有効成分製剤を噴霧し、乾燥後に、マスタード・ビートル(mustard beetle)(Phaedon cochleariae)の幼虫を生息させる。
所望の時間後、%での効力を求める。100%は全ての甲虫幼虫が死亡したことを意味し、0%は死亡した甲虫幼虫がいないことを意味する。
本試験では、例えば、製造例からの下記の化合物が、施用量500g/haで100%の効力を示す。
Figure 2013508432
Figure 2013508432
本試験では、例えば、製造例からの下記の化合物が、施用量500g/haで83%の効力を示す:Ia−1、Ia−27、Ib−3、Ic−11、Ic−2。
本試験では、例えば、製造例からの下記の化合物が、施用量100g/haで100%の効力を示す。
Figure 2013508432
Figure 2013508432
実施例17
アブラムシ(Myzus)試験(MYZUPE噴霧処理)
溶媒:78重量部のアセトン
1.5重量部のジメチルホルムアミド
乳化剤:0.5重量部のアルキルアリールポリグリコールエーテル。
適切な有効成分製剤を調製するため、1重量部の有効成分を、指定量の溶媒および乳化剤と混合し、濃厚液を、乳化剤を含む水で濃縮液を希釈して、所望の濃度とする。全段階のモモアカアブラムシ(Myzus persicae)がついた白菜(Brassica pekinensis)の葉の円板状スライスに、所望濃度の有効成分製剤を噴霧する。
6日後、%での効力を求める。100%は全てのアブラムシが死亡したことを意味し、0%は死亡したアブラムシがいないことを意味する。
本試験では、例えば、製造例からの下記の化合物が、施用量500g/haで100%の効力を示す:Ia−21、Ia−22、Ia−23、Ia−57、Ia−58、Ia−59、Ia−60、Ia−64、Ia−65、Ia−75、Ia−112。
本試験では、例えば、製造例からの下記の化合物が、施用量500g/haで90%の効力を示す:Ia−36、Ia−41、Ia−55、Ia−63、Ia−67、Ia−69、Ia−78、Ia−79、Ic−37、Ic−44。
本試験では、例えば、製造例からの下記の化合物が、施用量500g/haで80%の効力を示す:Ia−36、Ia−43、Ia−61、Ia−62、Ic−12。
本試験では、例えば、製造例からの下記の化合物が、施用量100g/haで100%の効力を示す:Ia−115、Ia−130、Ia−131、Ia−136、Ia−141、Ia−142、Ia−143、Ia−150、Ia−153、Ia−155、Ia−156、Ia−160、Ia−162、Ia−163、Ia−164、Ia−169、Ia−170、Ia−174、Ia−175、Ia−184、Ia−190、Ia−195、Ia−252、Ia−256、Ia−276、Ia−277、Ia−278、Ia−279、Ia−280、Ic−26、If−2。
本試験では、例えば、製造例からの下記の化合物が、施用量100g/haで90%の効力を示す:Ia−127、Ia−140、Ia−154、Ia−161、Ia−179、Ia−180、Ia−194、Ia−197、Ia−239、Ia−242、Ia−282、Ic−44、Id−4。
本試験では、例えば、製造例からの下記の化合物が、施用量100g/haで80%の効力を示す:Ia−132、Ia−138、Ia−152、Ia−158、Ia−167、Ia−168、Ia−187、Ia−251、Ia−254。
実施例18
テトラニクス(Tetranychus)試験;OP抵抗性(TETRUR噴霧処理)
溶媒:78.0重量部のアセトン
1.5重量部のジメチルホルムアミド
乳化剤:0.5重量部のアルキルアリールポリグリコールエーテル
適切な有効成分製剤を調製するため、1重量部の有効成分を指定量の溶媒および乳化剤と混合し、得られた濃厚液を乳化剤含有水で希釈して所望の濃度とする。全ての成育段階のアカハダニ(red spider mite)(Tetranychus urticae)が発生しているインゲンマメ(Phaseolus vulgaris)の葉の円板状スライスに、所望濃度の有効成分製剤を噴霧する。
6日後、効力(%)を求める。100%は、全てのアカハダニが死んだことを意味し、0%は、死んだアカハダニが無かったことを意味する。
本試験では、例えば、製造例からの下記の化合物が、施用量500g/haで100%の効力を示す。
Figure 2013508432
本試験では、例えば、製造例からの下記の化合物が、施用量500g/haで90%の効力を示す。
Figure 2013508432
本試験では、例えば、製造例からの下記の化合物が、施用量500g/haで80%の効力を示す。
Figure 2013508432
本試験では、例えば、製造例からの下記の化合物が、施用量100g/haで100%の効力を示す。
Figure 2013508432
本試験では、例えば、製造例からの下記の化合物が、施用量100g/haで90%の効力を示す。
Figure 2013508432
本試験では、例えば、製造例からの下記の化合物が、施用量100g/haで80%の効力を示す。
Figure 2013508432

Claims (13)

  1. 下記一般式(I)の化合物および該化合物のジアステレオマー、エナンチオマー、E/Z異性体および塩。
    Figure 2013508432
    [式中、
    は、水素、ハロゲン、ニトロ、シアノ、モノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いC−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルチオ、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、C−C−シクロアルキル、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシイミノ−C−C−アルキル、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニル、C−C−ジアルキルアミノカルボニル、C−C−アルキルアミノスルホニル、C−C−アルキルスルホニルアミノ、トリ(C−C−アルキル)シリル、アリール、ヘタリール、アリール−C−C−アルキルまたはヘタリール−C−C−アルキルであり、
    ここで、前記置換基はそれぞれ独立にハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−シクロアルキル、C−C−ハロアルコキシ、C−C−アルキルチオ、C−C−アルキルスルフェニル、C−C−アルキルスルホニル、アリール、ヘタリール、アリールアルキルまたはヘタリールアルキルから選択され、
    ここで、前記アリール、ヘタリール、アリールアルキル、ヘタリールアルキル置換基は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−シクロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルキル、C−C−ハロアルコキシまたはC−C−アルキルチオによってモノ置換されていても良いか同一もしくは異なるもので多置換されていても良く、
    または
    は、N、S、Oからなる群から1から2個のヘテロ原子を含んでいても良いC−C炭素鎖であり、ここで、当該炭素鎖は、2個の隣接する環上の位置に結合し、C−C−アルキルまたはハロゲンによってモノ置換もしくは多置換されていても良い脂肪族、芳香族、ヘテロ芳香族または複素環を形成し、そして、この場合nは2であり、
    nは、1、2または3であり、
    は、水素、シアノ、ヒドロキシル、アミノ、モノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いC−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−アルコキシ、C−C−シクロアルキル、モノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いアリール、ヘタリールまたはモノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いアリール−C−C−アルキルまたはヘタリール−C−C−アルキルであり、
    ここで、前記置換基はそれぞれ独立にハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、アミノ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−シクロアルキル、C−C−ハロアルコキシ、C−C−アルキルチオ、アミノ、C−C−アルキルアミノ、C−C−ジアルキルアミノ、C−C−アルキルカルボニルアミノまたはC−C−ジアルキルカルボニルアミノから選択され、
    または
    は、、モノ置換もしくは多置換されても良く、O、SまたはNが挿入さても良いC−C−アルキル鎖でありここで、当該アルキル鎖は、Qとともに、O、SまたはNが挿入されても良い5から7員環を形成し、そして、その置換基は、それぞれ独立してハロゲンおよびC−C−アルキルから選択され、
    は、水素、モノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いC−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−シクロアルキル、アリール−C−C−アルキル、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルキルスルホニル、アリールカルボニル、ヘタリールカルボニル、C−C−アルコキシカルボニルまたはアリールオキシカルボニルであり、
    ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−シクロアルキル、C−C−ハロアルコキシ、C−C−アルキルチオ、アリール、ヘタリール、アリールアルキル、ヘタリールアルキル、C−C−アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニルまたはC−C−ジアルキルアミノカルボニルから選択され、
    ここで、前記アリール、ヘタリール、アリールアルキル、ヘタリールアルキル置換基は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−シクロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルキル、C−C−ハロアルコキシまたはC−C−アルキルチオによってモノ置換されていても良いか同一もしくは異なるもので多置換されていても良く、
    Vは、Rであるか、または
    −O−、−CHO−、−S−、−N(R)−、−N=C(R)−、−C(R)=N−および−C(R)=C(R10)−から選択される二価の化学部分であり、ここで、当該二価の化学部分は単結合を介してQに結合し、そして、第2の(右側)連結部位は各場合でQに結合しており、ここで
    は、水素、ハロゲンまたはモノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いC−C−アルキルであり、ここで、前記置換基はそれぞれ独立ハロゲン、C−C−アルキルまたはC−C−アルコキシにから選択され、
    は、水素、シアノ、ヒドロキシル、モノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いC−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−シクロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘタリールカルボニル、C−C−アルコキシカルボニル、アリールアルキルまたはC−C−アルキルスルホニルであり、
    ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、C−C−アルキルまたはC−C−アルコキシ、C−C−アルコキシカルボニル、アミノ、C−C−アルキルアミノ、C−C−ジアルキルアミノ、アミノカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニル、C−C−ジアルキルアミノカルボニルおよびアリール−C−C−アルコキシから選択され、
    およびR10は、それぞれ独立に水素、ハロゲン、モノ置換されていても良いか同一もしくは異なるもので多置換されていても良いC−C−アルキルまたはC−C−シクロアルキルであり、
    ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲンおよびC−C−アルキルから選択され、
    は、水素、ハロゲンまたはモノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いC−C−アルキルまたはC−C−アルコキシであり、
    ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲンおよびC−C−アルキルから選択され、
    は、水素、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アミノ、ヒドロキシル、モノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いC−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−シクロアルキル、C−C−アルコキシ、(C−C−アルコキシ)カルボニル、C−C−アルキルアミノ、ホルミル、(C−C−アルキル)カルボニル、C−C−アルコキシイミノ−C−C−アルキル、C−C−ジアルキルアミノ、(C−C−アルキルアミノ)カルボニル、(C−C−ジアルキルアミノ)カルボニル、C−C−アルキルチオ、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、C−C−アルキルアミノスルホニル、C−C−アルキルスルホニルアミノ、アリール、ヘタリール、アリール−C−C−アルキルまたはヘタリール−C−C−アルキルであり、
    ここで、前記置換基はそれぞれ独立にハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、アミノ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−シクロアルキル、C−C−ハロアルコキシ、C−C−アルキルチオ、アリール、ヘタリール、アリールアルキルまたはヘタリールアルキルから選択され、
    ここで、前記アリール、ヘタリール、アリールアルキル、ヘタリールアルキル置換基は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−シクロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルキル、C−C−ハロアルコキシまたはC−C−アルキルチオによってモノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良く、
    または
    は、N、S、Oからなる群からの1から2個のヘテロ原子を含んでも良いC−C炭素鎖であり、ここで、当該炭素鎖は、QからQの2個の隣接する環上の位置に結合し、C−C−アルキルまたはハロゲンによってモノ置換もしくは多置換されても良い脂肪族、芳香族またはヘテロ芳香族環を形成し、この場合、mは2であり、
    mは0、1、2、3であり、
    Xは、さらにモノないしトリ置換されていても良いC−C−ハロアルキルまたはC−C−ハロシクロアルキルであり、ここで、その置換基は、それぞれ独立にヒドロキシル、シアノ、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニルおよびC−C−ジアルキルアミノカルボニルから選択され、
    Wは、OまたはSであり、
    A−Yは、一体となってシアノであるか、モノ置換もしくは多置換されていても良いヘタリール、複素環またはオキソ複素環であり、
    ここで、前記置換基は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アミノ、ヒドロキシルから、モノ置換されていても良いか同一もしくは異なるもので多置換されていても良いアミノ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−シクロアルキル、アリール、ヘタリール、C−C−アリールアルキル、C−C−ヘタリールアルキル、アリールオキシ、ヘタリールオキシ、スルホニル、C−C−アルキルチオ、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、C−C-アルコキシカルボニルまたはC−C−アルキルアミノカルボニルから選択され、
    ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲン、ニトロ、シアノ、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキルカルボニル、C−C−アルキルチオ、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、(C−C-アルコキシ)カルボニル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−アルキルアミノ、C−C−シクロアルキルアミノ、(C−C−アルキル)C−C−シクロアルキルアミノまたはジ(C−C)アルキルアミノから選択され、
    または
    Aは、部分−NR13C(=O)−、−NR13C(=S)−、−C(R11)(R12)NR13C(=O)−、−C(R11)(U)NR13C(=O)−、−C(R11)(R12)N(U)C(=O)−、−C(R11)(R12)NR13C(=S)−、−C(=O)NR13−、−C(=O)NR13CH−、−C(=S)NR13−、−C(=S)NR13CH−、−C(=O)NR13C(R11)=N−O−、−C(R11)=N−O−、−C(NH)=N−O−、−C(R11)=N−OCHC(=O)NR13−、−C(R11)(R12)NR13C(=O)NR14−、−C(R11)(R12)NR13C(=O)CHS−、−NR13(C=O)NR14−、−C(=O)−、−C(=N−O−R13)−、−C(=O)O−、−C(=O)OCHC(=O)−、−C(=O)OCHC(=O)NR13−、−C(=O)NR13CHC(=O)NR14−、−C(=O)NR13CHC(=O)−、−C(=O)NR13CHC(=O)O−、−C(=O)NR13NR14C(=O)−、−C(=O)NR13NR14−、−N(R13)−、−C(R11)(R12)NR13−、−S(=O)−、−S(=O)NR13−、−NR13S(=O)−、−C(R11)(R12)NR13S(=O)−、−SO(=N−CN)−、−S(=N−CN)−、−C(=O)NHS(=O)−、−C(=O)N(R13)−O−、−C(=O)CH(CN)−または−CH(CN)NR13−から選択される二価の化学部分であり、ここで、当該二価の化学部分における第1の(左側)連結部位は、各場合で位置QからQのうちの1箇所で環に、第2の(右側)連結部位は各場合でYに連結されており、ここで
    Uは、位置QからQでの環へのAの連結部位に隣接する炭素原子とともに、5から7員環を形成する置換されていても良いC−C−アルキルであり、
    ここで、前記置換基は、それぞれ独立にC−C−アルキル、C−C−アルコキシおよびハロゲンから選択され、
    pは、0、1または2の値を取っても良く、
    11およびR12は、それぞれ独立に水素、シアノまたはモノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いC−C−アルキルまたはC−C−シクロアルキルであり、
    ここで、前記置換基はそれぞれ独立にハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、C−C−アルキルおよびC−C−アルコキシから選択され、
    または
    11とR12は、一体となって1から2個の二重結合を有していても良い3から6員環を形成しているC−C−アルキルまたはC−C−アルケニルであり、
    あるいは
    11とR13は、一体となって1から2個の二重結合を含んでいても良い3から7員環を形成しているC−C−アルキルまたはC−C−アルケニルであり、
    そして、ここで
    13およびR14は、それぞれ独立に水素、モノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いC−C−アルキルまたはC−C−シクロアルキル、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニルまたはアリールオキシカルボニルであり、
    ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、C−C−アルキルまたはC−C−アルコキシから選択され、
    または
    13とR14は、一体となって1から2個の二重結合を有していても良い3から7員環を形成しているC−C−アルキルまたはC−C−アルケニルであり、
    Yは、水素、モノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いC−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルケニル、アリール、ヘタリール、複素環またはオキソ複素環であり、
    ここで、前記置換基は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシルから、モノ置換されていても良いか同一もしくは異なるもので多置換されていても良いアミノ、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−シクロアルキル、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルチオ、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニル、C−C−ジアルキルアミノカルボニル、C−C−アルキルアミノスルホニル、C−C−アルキルスルホニルアミノ、アリール、ヘタリール、C−C−アリールアルキル、C−C−ヘタリールアルキル、アリールオキシ、ヘタリールオキシまたは複素環、C−C−アルコキシ、C−C−アルキル、C−C−アルキルカルボニル、スルホニル、スルフィニル、C−C−アルキルチオまたはC−C−アルコキシカルボニルから選択され、
    ここで、前記置換基はそれぞれ独立にハロゲン、C−C−アルキル、ヒドロキシル、アミノ、C−C−アルキルカルボニル、C−C−ハロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキルカルボニル、シアノ、ニトロ、C−C−アルキルチオ、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、(C−C−アルコキシ)カルボニル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−アルキルアミノ、C−C−シクロアルキルアミノ、(C−C−アルキル)C−C−シクロアルキルアミノ、ジ(C−C)アルキルアミノまたはC−C−アルキルアミノカルボニルから選択され、
    からQは、それぞれ独立に水素もしくはRによって置換された炭素原子であるか、またはNであり、ここで、QからQにおける窒素原子の数は2以下であり、
    は、水素もしくはRによって置換されているか、Vに結合している炭素原子(その場合に、VはR以外である)であるか、またはNであり、
    からQは、それぞれ独立に、水素、RもしくはA−Yによって置換された炭素原子であるかNであり、QからQにおける窒素原子の数は2以下であり、Q、Q、Q、Qのうちの正確に1個がA−Yによって置換されている。]
  2. が、水素、ハロゲン、ニトロ、シアノ、モノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いC−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルチオ、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、C−C−シクロアルキル、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニル、C−C−ジアルキルアミノカルボニルまたはC−C−アルキルアミノスルホニルであり、
    ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−シクロアルキル、C−C−ハロアルコキシおよびC−C−アルキルチオから選択され、
    nが、1、2または3であり、
    が、水素、シアノ、ヒドロキシル、アミノ、モノ置換から同一もしくは異なるものでトリ置換されていても良いC−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−アルコキシまたはC−C−シクロアルキルであり、
    ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、アミノ、C−C−アルキルおよびC−C−アルコキシから選択され、
    が、水素、モノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いC−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−シクロアルキル、アリール−C−C−アルキル、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルキルスルホニル、アリールカルボニル、ヘタリールカルボニル、C−C−アルコキシカルボニルまたはアリールオキシカルボニルであり、
    ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−シクロアルキル、C−C−ハロアルコキシ、C−C−アルキルチオ、C−C−アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニルおよびC−C−ジアルキルアミノカルボニルから選択され、
    Vが、Rであるか
    または、−O−、−S−、−N(R)−、−C(R)=N−、−N=C(R)−および−C(R)=C(R10)−から選択される二価の化学部分であり、ここで、当該二価の化学部分は単結合を介してQに結合し、そして、第2の(右側)連結部位は各場合でQに連結されており、ここで、
    が、水素、ハロゲンまたはモノ置換されていても良いか同一もしくは異なるもので多置換されていても良いC−C−アルキルであり、ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲン、C−C−アルキルおよびC−C−アルコキシから選択され、
    が、水素、シアノ、ヒドロキシル、モノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いC−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−シクロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルコキシカルボニル、アリールアルキルまたはC−C−アルキルカルボニルであり、
    ここで、前記置換基は、それぞれ独立にからハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニルまたはC−C−ジアルキルアミノカルボニルおよびアリール−C−C−アルコキシであり、
    およびR10が、それぞれ独立に水素、ハロゲンまたはモノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いC−C−アルキルであり、
    ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲン、シアノおよびC−C−アルキルから選択され、
    が、水素、ハロゲンまたはモノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いC−C−アルキルであり、ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲン、C−C−アルキルまたはC−C−アルコキシから選択され、
    が、水素、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アミノ、ヒドロキシル、モノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いC−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−シクロアルキル、C−C−アルコキシ、(C−C−アルコキシ)カルボニル、C−C−アルキルアミノ、ホルミル、(C−C−アルキル)カルボニル、C−C−アルコキシイミノ−C−C−アルキル、C−C−ジアルキルアミノ、(C−C−アルキルアミノ)カルボニル、(C−C−ジアルキルアミノ)カルボニル、C−C−アルキルチオ、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、C−C−アルキルアミノスルホニルまたはC−C−アルキルスルホニルアミノであり、
    ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、アミノ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−シクロアルキル、C−C−ハロアルコキシおよびC−C−アルキルチオから選択され、
    または
    が、N、S、Oからなる群からの1から2個のヘテロ原子を含んでいてもよいC−C炭素鎖であり、ここで、当該炭素鎖は、2個の隣接する環上の位置QからQに結合し、C−C−アルキル、またはハロゲンによってモノ置換もしくは多置換されていても良い脂肪族、芳香族、またはヘテロ芳香族環を形成し、この場合mは2であり、
    mが、0、1、2、3であり、
    Xが、ヒドロキシル、シアノまたはC−C−アルコキシによってさらにモノ置換からトリ置換されていても良いC−C−ハロアルキルまたはC−C−ハロシクロアルキルであり、
    Wが、OまたはSであり、
    A−Yが一体となって、シアノであるか、または、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、イミダゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、1,2,4−トリアジニル、1,3,5−トリアジニル、ピロリジニル、イソオキサゾリジニル、ピラゾリジニル、オキサゾリジニル、チアゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、1,2,4−オキサジアゾリジニル、1,2,4−チアジアゾリジニル、1,2,4−トリアゾリジニル、1,3,4−オキサジアゾリジニル、1,3,4−チアジアゾリジニル、1,3,4−トリアゾリジニル、ピロリニル、イソオキサゾリニル、2,3−ジヒドロピラゾリル、3,4−ジヒドロピラゾリル、4,5−ジヒドロピラゾリル、2,3−ジヒドロオキサゾリル、3,4−ジヒドロオキサゾリル、ピペリジニル、オキソピロリジニル、3−オキソ−1,2,4−トリアゾリジニル、5−オキソ−1,2,4−トリアゾリジニル、ジオキソピロリジニル、オキソモルホリニル、オキソピペリジニルおよびオキソピペラジニルの群からのモノ置換もしくは多置換されていても良い複素環またはオキソ複素環であり、
    ここで、前記置換基は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アミノ、ヒドロキシルから、モノ置換されていても良いか同一もしくは異なるもので多置換されていても良いアミノ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−シクロアルキル、アリール、ヘタリール、C−C−アリールアルキル、C−C−ヘタリールアルキル、アリールオキシ、ヘタリールオキシ、C−C−アルキルチオ、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、C−C−アルコキシカルボニルおよびC−C−アルキルアミノカルボニルから選択され、
    ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲン、ニトロ、シアノ、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキルカルボニル、C−C−アルキルチオ、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、(C−C−アルコキシ)カルボニル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−アルキルアミノ、C−C−シクロアルキルアミノ、(C−C−アルキル)C−C−シクロアルキルアミノまたはジ(C−C)アルキルアミノから選択され、
    または
    Aが、部分−NR13C(=O)−、−NR13C(=S)−、−C(R11)(R12)NR13C(=O)−、−C(R11)(U)NR13C(=O)−、−C(R11)(R12)NR13C(=S)−、−C(=O)NR13−、−C(=O)N(R13)−O−、−C(=O)NR13CH−、−C(=S)NR13−、−C(=S)NR13CH−、−C(=O)NR13CH=N−O−、−C(R11)=N−O−、−C(NH)=N−O−、−C(R11)=N−OCHC(=O)NR13−、−C(R11)(R12)NR13C(=O)NR14−、−C(R11)(R12)NR13C(=O)CHS−、−NR13(C=O)NR14−、−C(=O)−、−C(=N−O−R13)−、−C(=O)O−、−C(=O)OCHC(=O)NR13−、−C(=O)OCHC(=O)NH−、−C(=O)NR13CHC(=O)NR14−、−C(=O)NR13CHC(=O)−、−C(=O)NR13CHC(=O)O−、−C(=O)NR13NR14C(=O)−、−C(=O)NR13NR14−、−N(R13)−、−C(R11)(R12)NR13−、−S(=O)−、−S(=O)NR13−、−NR13S(=O)−、−C(R11)(R12)NR13S(=O)−、−C(=O)CH(CN)−または−CH(CN)NR13−から選択される二価の化学部分であり、前記二価の化学部分における第1の(左側)連結部位は各場合で位置QからQのいずれかで環に、第2の(右側)連結部位は各場合でYに連結しており、ここで
    pが0、1または2の値を取っても良く、そして、ここで
    Uが、位置QからQで環上のAの連結部位に隣接する炭素原子とともに5から6員環を形成している置換されていても良いC−C−アルキルであり、
    ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲン、C−C−アルキルおよびC−C−アルコキシから選択され、
    11およびR12が、それぞれ独立に水素、シアノまたはモノ置換から同一もしくは異なるものでトリ置換されていても良いC−C−アルキルまたはC−C−シクロアルキルであり、
    ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、C−C−アルキルまたはC−C−アルコキシから選択され、
    または
    11とR12が一体となって、1から2個の二重結合を含んでいても良い3から6員環を形成しているC−C−アルキルまたはC−C−アルケニルであり、
    または
    11とR13が一体となって、1から2個の二重結合を含んでいても良い3から7員環を形成しているC−C−アルキルまたはC−C−アルケニルであり、
    13およびR14が、それぞれ独立に水素、モノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いC−C−アルキルまたはC−C−シクロアルキル、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニルまたはアリールオキシカルボニルであり、
    ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、C−C−アルキルおよびC−C−アルコキシから選択され、
    または
    13とR14が一体となって、1から2個の二重結合を含んでいても良い3から7員環を形成しているC−C−アルキルまたはC−C−アルケニルであり、
    Yが、水素またはモノ置換されていても良いかか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いC−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルケニルであり、または、モノ置換されていても良いか同一もしくは異なるもので多置換されていても良いフェニルであり、またはチエニル、フラニル、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、イミダゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、テトラゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、1,2,4−トリアジニル、1,3,5−トリアジニル、ピロリジニル、イソオキサゾリジニル、ピラゾリジニル、オキサゾリジニル、チアゾリジニル、イミダゾリジニル、1,2,4−オキサジアゾリジニル、1,2,4−チアジアゾリジニル、1,2,4−トリアゾリジニル、1,3,4−オキサジアゾリジニル、1,3,4−チアジアゾリジニル、1,3,4−トリアゾリジニル、ピロリニル、イソオキサゾリニル、2,3−ジヒドロピラゾリル、3,4−ジヒドロピラゾリル、4,5−ジヒドロピラゾリル、2,3−ジヒドロオキサゾリル、3,4−ジヒドロオキサゾリル、ピペリジニル、テトラヒドロチエニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチエニル、1,4−ジオキサニル、1,3−ジオキサニル、ジオキソラニル、ジオキソリル、テトラヒドロフラニル、ジヒドロフラニル、オキセタニル、チエタニル、オキシドチエタニル、ジオキシドチエタニル、オキシラニル、アゼチジニル、オキソアゼチジニル、オキサジリジニル、オキサゼパニル、オキサジナニル、アゼパニル、オキソピロリジニル、ジオキソピロリジニル、オキソモルホリニル、オキソピペリジニル、オキソピペラジニルまたはオキソテトラヒドロフラニルの群からのモノ置換もしくは多置換されていても良い複素環であり、
    ここで、前記置換基は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシルから、モノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いアミノ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−シクロアルキル、アリール、ヘタリール、C−C−アリールアルキル、C−C−ヘタリールアルキル、アリールオキシ、ヘタリールオキシ、C−C−アルキルチオ、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、C−C−アルコキシカルボニルまたは複素環から選択され、
    ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲン、ニトロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、C−C−アルキル、C−C−アルキルカルボニル、C−C−ハロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキルカルボニル、C−C−アルキルチオ、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、(C−C−アルコキシ)カルボニル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−アルキルアミノ、C−C−シクロアルキルアミノ、(C−C−アルキル)C−C−シクロアルキルアミノ、ジ(C−C)アルキルアミノまたはC−C−アルキルアミノカルボニルから選択されても良く、
    からQが、それぞれ独立に水素もしくはRによって置換されている炭素原子であるか、またはNであり、QからQにおける窒素原子の数は2個以下であり、
    が、水素もしくはRによって置換されているか、Vに結合している炭素原子(その場合にVはR以外である)であるか、またはNであり、
    からQが、それぞれ独立に水素、RもしくはA−Yによって置換された炭素原子であるか、またはNであり、QからQにおける窒素原子数が2個以下であり、Q、Q、Q、Qのうちの正確に1個がA−Yによって置換されている請求項1に記載の一般式(I)の化合物ならびに該化合物のジアステレオマー、エナンチオマー、E/Z異性体および塩。
  3. が、水素、ハロゲン、ニトロ、シアノ、モノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いC−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルチオ、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニル、C−C−ジアルキルアミノカルボニルまたはC−C−アルキルアミノスルホニルであり、
    ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−シクロアルキル、C−C−ハロアルコキシまたはC−C−アルキルチオから選択され、
    nが1、2または3であり、
    が、水素、シアノ、ヒドロキシル、モノ置換から同一もしくは異なるものでトリ置換されていても良いC−C−アルキルまたはC−C−アルコキシであり、
    ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、アミノ、C−C−アルキルおよびC−C−アルコキシから選択され、
    が、水素、モノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いC−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルキルスルホニル、C−C−アルコキシカルボニルまたはアリールオキシカルボニルであり、
    ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、C−C−アルキル、C−C−アルコキシまたはC−C−アルコキシカルボニルから選択され、
    Vが、Rであるか、または単結合を介してQに結合した−O−、Sおよび−N(R)−から選択される二価の化学部分であり、ここで
    が、水素またはモノ置換から同一もしくは異なるものでトリ置換されていても良いC−C−アルキルであり、ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲン、C−C−アルキルおよびC−C−アルコキシから選択され、
    が、水素、シアノ、ヒドロキシル、モノ置換されていても良いか同一もしくは異なるもので多置換されていても良いC−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、アリール−C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルコキシカルボニルまたはC−C−アルキルカルボニルであり、
    ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、C−C−アルキルアミノカルボニル、C−C−ジアルキルアミノカルボニルまたはアリール−C−C−アルコキシから選択され、
    が、水素またはモノ置換から同一もしくは異なるものでトリ置換されていても良いC−C−アルキルであり、ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲン、C−C−アルキルまたはC−C−アルコキシから選択され、
    が、水素、ハロゲン、ニトロ、シアノ、モノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いC−C−アルキル、C−C−アルキニル、C−C−アルコキシ、(C−C−アルキル)カルボニル、(C−C−アルキルアミノ)カルボニル、(C−C−ジアルキルアミノ)カルボニル、C−C−アルキルチオ、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、C−C−アルキルアミノスルホニルまたはC−C−アルキルスルホニルアミノであり、
    ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲン、シアノ、ニトロ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシおよびC−C−アルキルチオから選択され、
    または
    が、−OCHO−、−OCFO−、−OCHCHO−、−OCFCFO−または−CH=CH−CH=CH−であり、ここで、前記置換基は、各場合でQからQから選択される2個の隣接する基を介して環を形成しており、
    mが、0、1、2、3であり、
    Xが、C−C−ハロアルキルまたはC−C−ハロシクロアルキルであり、それはヒドロキシル、シアノまたはC−C−アルコキシによってさらにモノからトリ置換されていても良く、
    Wが、Oであり、
    A−Yが一体となって、シアノであるか、モノ置換もしくは多置換されていても良いピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、イミダゾリル、2−イミダゾリニル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、1,2,4−トリアジニルおよび1,3,5−トリアジニルの群からの複素環であり、
    ここで、前記置換基は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシルから、モノ置換されていても良いか同一もしくは異なるもので多置換されていても良いアミノ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、C−C−アルキニル、C−C−アルキルチオ、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、C−C−シクロアルキル、アリールおよびヘタリールから選択され、
    ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲン、ヒドロキシル、アミノ、ニトロ、シアノ、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキルカルボニル、C−C−アルキルチオ、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、(C−C6−アルコキシ)カルボニル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−アルキルアミノ、C−C−シクロアルキルアミノ、(C−C−アルキル)C−C−シクロアルキルアミノ、ジ(C−C)アルキルアミノまたはC−C−アルキルアミノカルボニルから選択され、
    Aが、部分−NR13C(=O)−、−C(R11)(R12)NR13C(=O)−、−C(=O)O−、−C(R11)(U)NR13C(=O)−、−C(R11)(R12)N(U)C(=O)−、−C(=O)NR13−、−C(=O)N(R13)−O−、−C(=O)NR13CH−、−C(=O)NR13CH=N−O−、−C(R11)=N−O−、−C(R11)=N−OCHC(=O)NR13−、−C(R11)(R12)NR13C(=O)NR14−、−C(R11)(R12)NR13C(=O)CHS−、−NR13(C=O)NR14−、−C(=O)−、−C(=N−O−R13)−、−C(=O)NR13CHC(=O)NR14−、−C(=O)NR13CHC(=O)−、−C(=O)NR13CHC(=O)O−、−C(=O)NR13NR14C(=O)−、−C(=O)NR13NR14−、−N(R13)−、−C(R11)(R12)NR13−、−S(=O)−、−S(=O)NR13−、−NR13S(=O)−、−C(R11)(R12)NR13S(=O)−、C(=O)CH(CN)−または−CH(CN)NR13−から選択される二価の化学部分であり、その二価の化学部分における第1の(左側)連結部位は各場合で、位置QからQのうちの一つで環に、第2の(右側)連結部位は各場合でYに連結されており、ここで
    pが、0、1または2の値を取っても良く、そして、ここで
    Uが、位置QからQで環上のAに連結部位に隣接する炭素原子とともに、5から6員環を形成している置換されていても良いC−C−アルキルであり、
    ここで、前記置換基は、それぞれ独立にC−C−アルキルおよびハロゲンから選択され、そして、ここで
    11およびR12が、それぞれ独立に水素、C−C−アルキルまたはC−C−ハロアルキルであり、
    または
    11とR12が一体となって、1から2個の二重結合を含んでいても良い3から6員環を形成しているC−C−アルキルまたはC−C−アルケニルであり、
    または
    11とR13が一体となって、1から2個の二重結合を含んでいても良い3から7員環を形成しているC−C−アルキルまたはC−C−アルケニルであり、そして、ここで
    13およびR14が、それぞれ独立に水素、モノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いC−C−アルキルまたはC−C−シクロアルキル、C−C−アルキルカルボニル、アリールオキシカルボニルまたはC−C−アルコキシカルボニルであり、
    ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲン、シアノ、C−C−アルキルおよびC−C−アルコキシから選択され、
    または
    13とR14が一体となって、1から2個の二重結合を含んでいても良い3から7員環を形成しているC−C−アルキルまたはC−C−アルケニルであり、
    Yが、水素またはモノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いC−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルケニルであり、モノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いフェニルであり、またはチエニル、フラニル、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、イミダゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、テトラゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、1,2,4−トリアジニル、1,3,5−トリアジニル、ピペラジニル、モルホリニル、テトラヒドロピラニル、1,4−ジオキサニル、1,3−ジオキサニル、ジオキソラニル、ジオキソリル、テトラヒドロフラニル、ジヒドロフラニル、オキセタニル、チエタニル、オキシドチエタニル、ジオキシドチエタニル、オキシラニル、アゼチジニル、オキソアゼチジニル、オキサゼパニル、オキサジナニル、アゼパニル、オキソピロリジニル、ジオキソピロリジニル、オキソモルホリニル、オキソピペリジニル、オキソピペラジニルおよびオキソテトラヒドロフラニルの群からのモノ置換もしくは多置換されていても良い複素環であり、
    ここで、前記置換基は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシルから、モノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いアミノ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、C−C−アルキルカルボニル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−シクロアルキル、アリール、ヘタリール、C−C−アリールアルキル、C−C−ヘタリールアルキル、アリールオキシ、ヘタリールオキシ、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、C−C−アルキルチオ、C−C−アルコキシカルボニルおよび複素環から選択され、
    ここで、前記置換基は、それぞれ独立にハロゲン、ニトロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、C−C−アルキル、C−C−アルキルカルボニル、C−C−ハロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキルカルボニル、C−C−アルキルチオ、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、(C−C−アルコキシ)カルボニル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−アルキルアミノ、C−C−シクロアルキルアミノ、(C−C−アルキル)C−C−シクロアルキルアミノ、ジ(C−C)アルキルアミノおよびC−C−アルキルアミノカルボニルから選択されることができ、
    からQが、それぞれ独立に水素もしくはRによって置換された炭素原子であるか、またはNであり、ここで、QからQにおける窒素原子の数は1以下であり、
    が、水素もしくはRによって置換されているか、またはVに結合している炭素原子(この場合VはR以外である)であるか、または、Nであり、
    からQが、それぞれ独立に水素、RもしくはA−Yによって置換された炭素原子であるか、または、Nであり、ここで、QからQにおける窒素原子の数は1以下であり、Q、Q、Q、Qのうちの正確に一つがA−Yによって置換されている請求項1に記載の一般式(I)の化合物ならびに該化合物のジアステレオマー、エナンチオマー、E/Z異性体および塩。
  4. が、水素、ニトロ、シアノ、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、メチル、エチル、n−またはi−プロピル、フルオロメチル、クロロメチル、トリクロロメチル、ジフルオロメチル、ジクロロフルオロメチル、クロロジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロエチル、クロロエチル、ジフルオロエチル、ジクロロエチル、トリフルオロエチル、クロロフルオロエチル、クロロジフルオロエチル、ジクロロフルオロエチル、テトラフルオロエチル、ペンタフルオロエチル、クロロテトラフルオロエチル、トリクロロエチル、ヘプタフルオロ−n−プロピル、ヘプタフルオロイソプロピル、メトキシ、エトキシ、n−またはi−プロポキシ、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メチルチオ、エチルチオ、ジフルオロメチルチオ、トリフルオロメチルチオ、クロロジフルオロメチルチオ、メチルスルフィニル、トリフルオロメチルスルフィニル、トリフルオロメチルスルホニル、メチルスルホニル、エチルスルホニル、アセチル、プロピオニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、メチルアミノカルボニル、ジメチルアミノカルボニルまたはエチルアミノカルボニルであり、
    nが、1、2または3であり、
    が、水素、メチルまたはエチルであり、
    が、水素、メチル、エチル、2−エチニル、2−プロペニル、メトキシメチル、エトキシメチル、メチルカルボニル、エチルカルボニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n−プロポキシカルボニル、i−プロポキシカルボニル、n−ブトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニルまたはフェノキシカルボニルであり、
    Vが、Rであるか、または−O−もしくは−N(R)−であり、そして、単結合を介してQに結合しており、ここで
    が、水素またはメチルであり、そして
    が、水素、メチル、エチル、メチルカルボニル、エチルカルボニル、メトキシメチル、エトキシメチル、シアノメチル、シアノエト−2−イル、プロピル、フェニルメチル、プロプ−2−エン−1−イル、プロプ−2−イン−1−イル、ベンジルオキシ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、メトキシカルボニルメチル、エトキシカルボニルメチル、メトキシカルボニルエト−2−イル、エトキシカルボニルエト−2−イル、アミドメチル、アミドエチルまたはアミドプロプ−3−イルであり、
    が、水素であり、
    が、水素、ニトロ、シアノ、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、メチル、エチル、n−またはi−プロピル、n−、i−、s−またはt−ブチル、エチニル、プロピニル、フルオロメチル、クロロメチル、トリクロロメチル、ジフルオロメチル、ジクロロフルオロメチル、クロロジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロエチル、クロロエチル、ジフルオロエチル、ジクロロエチル、トリフルオロエチル、クロロフルオロエチル、クロロジフルオロエチル、フルオロジクロロエチル、テトラフルオロエチル、ペンタフルオロエチル、クロロテトラフルオロエチル、トリクロロエチル、ヘプタフルオロ−n−プロピル、ヘプタフルオロイソプロピル、メトキシ、エトキシ、n−またはi−プロポキシ、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メチルチオ、エチルチオ、ジフルオロメチルチオ、トリフルオロメチルチオ、クロロジフルオロメチルチオ、メチルスルフィニル、トリフルオロメチルスルフィニル、トリフルオロメチルスルホニル、メチルスルホニル、エチルスルホニル、アセチル、プロピオニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、メチルアミノカルボニル、エチルアミノカルボニルまたはジメチルアミノカルボニルであり、
    mが、0、1または2であり、
    Xが、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、フルオロメチル、クロロジフルオロメチル、ジクロロフルオロメチル、2−フルオロエチル、2,2−ジフルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、1,2,2,2−テトラフルオロエチル、1−クロロ−1,2,2,2−テトラフルオロエチル、2−クロロ−2,2−ジフルオロエチル、1,1−ジフルオロエチル、ペンタフルオロエチル、ヘプタフルオロ−n−プロピルまたはノナフルオロ−n−ブチルであり、
    Wが、Oであり、
    A−Yが一体となって、シアノであるか、またはモノ置換もしくは多置換されていても良い1,2,4−オキサジアゾール−3−イル、1H−イミダゾール−1−イル、1H−ピラゾール−1−イル、1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル、1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル、1H−1,3,4−トリアゾール−1−イル、1H−1,2,3,4−テトラゾール−1−イルまたは2H−1,2,3,4−テトラゾール−1−イルの群からの複素環であり、
    ここで、前記置換基は、フッ素、塩素、シアノ、ヒドロキシル、アミノ、メチル、エチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、n−またはi−プロピル、シクロプロピル、メトキシ、エトキシ、n−またはi−プロポキシ、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、フルオロエトキシ、ジフルオロエトキシ、トリフルオロエトキシ、メチルチオ、メチルスルフィニル、メチルスルホニル、エチルチオ、エチルスルフィニル、エチルスルホニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、メチルアミノカルボニルまたはジメチルアミノカルボニルから選択され、
    または
    Aが、部分−NR13C(=O)−、−C(R11)(R12)NR13C(=O)−、−C(R11)(R12)NR13S(=O)−、−C(=O)NR13−、−C(=O)N(R13)−O−、−C(=O)NR13CH−、−S(=O)−、−S(=O)NR13−、−C(=O)O−、−C(=O)NR13CHC(=O)NR14−、−C(R11)(R12)NR13−、C(R11)(U)NR13C(=O)−および−C(=O)NR13NR14−から選択される二価の化学部分であり、ここで、前記二価の化学部分における第1の(左側)連結部位が各場合で位置QからQのうちの一つで環に、第2の(右側)連結部位が各場合でYに連結されており、
    Uが、エチルまたはn−プロピルであり、位置QからQにおける環へのAの連結部位に隣接する炭素原子とともに、5員環もしくは6員環を形成しており、
    pが0、1、2であり、そして、ここで
    11およびR12が、それぞれ水素またはメチルであり、
    13およびR14が、それぞれ水素、メチル、エチル、シクロプロピル、シアノエチル、2−エチニル、2−プロペニル、メトキシメチル、エトキシメチル、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、i−プロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、t−ブチルカルボニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n−プロポキシカルボニル、i−プロポキシカルボニル、n−ブトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニルまたはフェノキシカルボニルであり、
    Yが、水素またはモノ置換されていても良いか、または同一もしくは異なるもので多置換されていても良いメチル、エチル、n−またはi−プロピル、n−、i−、s−またはt−ブチル、n−、i−、s−、t−またはネオ−ペンチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、エチニル、プロピニル、ブチニルまたはペンチニルであり、
    ここで、5個以下の置換基はフッ素および塩素から選択されても良く、2個以下の置換基は臭素、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、シクロプロピル、トリフルオロメチル、メトキシ、エトキシ、n−またはi−プロポキシ、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、フルオロエトキシ、ジフルオロエトキシ、トリフルオロエトキシメチルチオ、メチルスルフィニル、メチルスルホニル、エチルチオ、エチルスルフィニル、エチルスルホニル、メトキシカルボニルおよびエトキシカルボニルから選択されても良く、
    そして、1個の置換基はモノからトリ置換されていても良いフェニル、ピリジン−2−イル、ピリジン−3−イルピリジン−4−イル、チアゾール−2−イル、チアゾール−4−イル、フラン−2−イル、ピラゾール−1−イル、ピラゾール−5−イルおよびピラゾール−3−イルから選択されても良く、ここで、前記置換基がフッ素、塩素、臭素、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、メチル、エチル、n−またはi−プロピル、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、シクロプロピル、メトキシ、エトキシ、n−またはi−プロポキシ、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、フルオロエトキシ、ジフルオロエトキシ、トリフルオロエトキシ、メチルチオ、メチルスルフィニル、メチルスルホニル、エチルチオ、エチルスルフィニルまたはエチルスルホニルから選択されても良く、
    または
    モノからトリ置換されていても良いオキセタン−3−イル、チエタン−3−イル、1−オキシドチエタン−3−イル、1,1−ジオキシドチエタン−3−イル、テトラヒドロフラン−2−イル、テトラヒドロフラン−3−イル、テトラヒドロピラン−2−イル、テトラヒドロピラン−3−イル、テトラヒドロピラン−4−イル、1,3−ジオキサン−2−イル、1,3−ジオキサン−3−イル、1,3−ジオキサン−4−イル、1,4−ジオキサン−2−イル、モルホリン−1−イル、フェニル、ピリジン−2−イル、ピリジン−3−イル、ピリジン−4−イル、ピリミジン−2−イル、ピリミジン−4−イル、ピリミジン−5−イル、ピリダジン−3−イル、ピラジン−2−イル、フラン−2−イル、フラン−3−イル、チオフェン−2−イル、チオフェン−3−イル、ピロール−2−イル、チアゾール−2−イル、チアゾール−4−イル、チアゾール−5−イル、1,2,4−チアジアゾール−5−イル、オキサゾール−2−イル、オキサゾール−4−イル、オキサゾール−5−イル、イソオキサゾール−3−イル、イソオキサゾール−4−イル、イソオキサゾール−5−イル、1,2,3−オキサジアゾール−4−イル、1,3,4−オキサジアゾール−2−イル、1H−イミダゾール−2−イル、1H−イミダゾール−4−イル、1H−イミダゾール−5−イル、1H−ピラゾール−3−イル、1H−ピラゾール−4−イル、1H−ピラゾール−5−イル、1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル、1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル、1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル、1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル、2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル、2H−1,2,3−トリアゾール−4−イル、1H−1,3,4−トリアゾール−2−イル、1H−1,2,3,4−テトラゾール−5−イル、2−オキソピペリジン−3−イル、2−オキソテトラヒドロフラン−3−イルまたは5−オキソテトラヒドロフラン−2−イルであり、
    ここで、前記置換基は、フッ素、塩素、臭素、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、アミノ、メチル、エチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、n−またはi−プロピル、シクロプロピル、メトキシ、エトキシ、n−またはi−プロポキシ、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、フルオロエトキシ、ジフルオロエトキシ、トリフルオロエトキシ、メチルチオ、メチルスルフィニル、メチルスルホニル、エチルチオ、エチルスルフィニル、エチルスルホニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、メチルアミノカルボニルおよびジメチルアミノカルボニルから選択されても良く、
    からQが、それぞれ独立に水素もしくはRによって置換されている炭素原子であるか、またはNであり、ここで、QからQにおける窒素原子の数は1以下であり、
    が、水素もしくはRによって置換されているか、またはVに結合している炭素原子であり(この場合、VはR以外である)、
    からQが、それぞれ独立に水素、RもしくはA−Yによって置換された炭素原子であるか、またはNであり、ここで、QからQにおける窒素原子の数が1以下であり、Q、Q、Q、Qのうちの正確に一つがA−Yによって置換されている請求項1に記載の一般式(I)の化合物ならびに該化合物のジアステレオマー、エナンチオマー、E/Z異性体および塩。
  5. VがRであり、Rが水素であり、さらにRが水素であり、さらにWがOである請求項4に記載の一般式(I)の化合物ならびに該化合物のジアステレオマー、エナンチオマー、E/Z異性体および塩。
  6. a)下記一般式(III)のアミン:
    Figure 2013508432
    を、下記一般式(II)のカルボン酸またはカルボニルハライド:
    Figure 2013508432
    (Lはハロゲンまたはヒドロキシルであり、QからQ、RからR、A、X、Y、V、mおよびnはそれぞれ請求項1から4のうちのいずれか1項に記載の通りに定義される。)と反応させて、WがOである一般式(I)の化合物を得て、
    b)場合により、前記WがOである一般式(I)の化合物を次に、硫化試薬と反応させて、WがSである一般式(I)の化合物を得る、請求項1に記載の一般式(I)の化合物の製造方法。
  7. a)下記一般式(III)のアミン:
    Figure 2013508432
    を、
    下記一般式(V)のアクリル酸誘導体:
    Figure 2013508432
    と反応させて、下記一般式(VI)のアクリルアミド:
    Figure 2013508432
    を得て、
    b)前記一般式(VI)のアクリルアミドを次に、パラジウム触媒の存在下に下記一般式(VII)のハロゲン化合物:
    Figure 2013508432
    と反応させて、一般式(I)の化合物を得る(Lはハロゲンまたはヒドロキシルであり、Lは塩素、臭素、ヨウ素またはトリフレートであり、QからQ、RからR、A、X、Y、mおよびnはそれぞれ請求項5に記載の通りに定義される。)、請求項5に記載の一般式(I)の化合物の製造方法。
  8. 下記一般式(VI)の化合物。
    Figure 2013508432
    (式中、QからQ、R、R、R、Xおよびnはそれぞれ請求項4に記載の通りに定義され、QからQがそれぞれ−CHであり、R、R、RがそれぞれHであり、nが1である化合物は除外される。)
  9. 請求項1に記載の一般式(I)の化合物および/または該化合物の塩を増量剤および/または界面活性剤と混合する農薬の製造方法。
  10. 農薬製造における請求項1に記載の一般式(I)の化合物および/または該化合物の塩の使用。
  11. 農薬の重量基準で0.00000001から95重量%までの生理活性含有量で、請求項1に記載の一般式(I)の化合物および/または該化合物の塩を含む農薬。
  12. 別の活性な農芸化学成分をさらに含む請求項11に記載の農薬。
  13. 請求項1に記載の一般式(I)の化合物および/または該化合物の塩を動物の病害虫および/またはそれらの生育場所に作用させる、動物の病害虫の防除方法。
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