JP2013506705A - 2−チオヒスチジンなどの合成方法 - Google Patents

2−チオヒスチジンなどの合成方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、2−チオヒスチジン若しくは式(I)のその誘導体、又はその生理学的に許容される塩、その互変異性体、その立体異性体、又はいずれの割合であってもよいその立体異性体混合物の合成方法に関し、これは、式(II)の化合物、又はその生理学的に許容される塩、その互変異性体、その立体異性体、又はいずれの割合であってもよいその立体異性体混合物から、チオールの存在下で、60℃以上の温度で開裂反応を行うことにより合成される。本発明はまた、式(II)の化合物及びその合成方法にも関する。
Figure 2013506705

【選択図】なし

Description

本特許出願は、2−チオヒスチジン及び関連する誘導体の新規合成方法に関する。
L−2−チオヒスチジンは、L−2−メルカプトヒスチジン又はα−アミノ−2,3−ジヒドロ−2−チオキソ−1H−イミダゾール−4−プロパン酸とも称され、下記式I−1:
Figure 2013506705
を有する。
このアミノ酸は、軟体動物ヘモシアニン又はマッシュルームチロシナーゼなどの銅タンパク質の酸加水分解により得られた。L−2−チオヒスチジンは、Zn2+又はCu2+などの2価金属イオンの優れたキレート剤である。これは、脱色剤(agent depigmentant)又はデオドラントとしてとりわけ美容に使用されており、また、医薬品用、化粧品用又は食品(alimentaire)用の抗酸化剤としても使用されている。この化合物への関心を背景に、2−チオヒスチジン又はその誘導体の複数の合成が文献に記載されている。
例えば、最初の合成では、L−ヒスチジンメチルエステルをジ−tert−ブトキシカルボキシル(ジ−Boc)誘導体へ変換することが記載されている。次いで、後者をクロロチオノギ酸フェニル(chlorothionoformate de phenyle)で処理し、処理後にモノ−及びジ−Boc−2−チオヒスチジンメチルエステルの混合物が得られる。脱保護後、L−2−チオヒスチジンが総収率70%で得られる(J.Xu,J.C.Yadan,J.Org.Chem.60,6296−6301(1995))。
しかし、このような合成では、遊離型で存在できないヒスチジンのアミノ基の保護が必要となる。さらに、クロロチオノギ酸フェニルは、チオホスゲン(CSCl)から調製されなければならないが、この試薬は、毒性であって、産業規模で使用する大量な量を容易に入手できない。
国際出願WO95/18108及びWO95/00494には、クロロチオギ酸フェニル(chlorothioformiate de phenyle)と反応させ、次いで加水分解してもよい、Nα,Nα−ジメチル−ヒスチジンメチルエステルからのNα,Nα−ジメチル−2−チオヒスチジン又はそのエステルの合成が記載されている。
特許出願US2009/093642にも、イミダゾール環を開環し、次いでKSCNなどのチオシアネートと反応させることによる、ヒスチジンからの2−チオヒスチジンの合成が記載されている(Heath,H.et al.,J.Chem.Soc.,1951,2215に記載の方法による)。大量の塩酸の使用に加えて、酸性媒体で使用されるKSCNは、非常に毒性の高い試薬である。
Shosuke Itoもまた、1985年にヒスチジンからの2−チオヒスチジンの合成を述べた(J.Org.Chem.1985,50,3636−3638)。ここでは、ヒスチジンを臭素と反応させて、恐らくブロモラクトンを介して、システインとの反応後に2−チオヒスチジンチオエーテルを得る。次いで、ヨウ化水素酸(HI)及び赤リン(P)の存在下で還元的加水分解を行うことにより、所期の2−チオヒスチジン及び(D,L)−アラニンを得る。2−チオヒスチジンは、NaSとの反応により、ブロモラクトン中間体から直接得ることもできる。
しかし、産業レベルにおいて、Itoの方法では、チオエーテル中間体を得るため、及び最終生成物を得るために、2回のカラムクロマトグラフィーが必要であり、最終的に得られる2−チオヒスチジンは総収率がわずか12%しかないので、この方法は精製の問題を抱えている。加えて、赤リンは非常に可燃性が高いため、産業レベルで使用するための赤リンの使用は勧められない。さらに、ヨウ化水素酸(HI)と赤リン(P)との間での反応の間に水素が形成され(J.Organomet.Chem.529,295−299(1997))、これも、産業規模において非常に危険である。
従って、産業レベルで適用可能な2−チオヒスチジン及びその誘導体の新規合成方法、すなわち、精製の問題がなく、ヒト及び環境に対して危険性又は毒性のある生成物又は溶媒を使用せず、かつ産業規模において良好な収率及び低コストで生成物を得る(acceder)ことができる、新規合成方法の開発が現実に必要とされている。
従って、本発明は、下記式(I):
Figure 2013506705
(式中、
− R及びRは、互いに独立して、水素原子、又はメチルなどの(C−C)アルキル基を表し、R及びR基の少なくとも1つは水素原子を表し、有利にはそれぞれが水素原子を表し、かつ
− R及びRは、互いに独立して、水素原子、又はメチルなどの(C−C)アルキル基を表す)
の2−チオヒスチジン誘導体、又はその生理学的に許容される塩、その互変異性体、その立体異性体、又はいずれの割合であってもよいその立体異性体混合物、特にそのエナンチオマー混合物、とりわけそのラセミ混合物の合成方法であって、以下の連続する工程:
(i)下記式(II):
Figure 2013506705
(式中、
Figure 2013506705
は、
Figure 2013506705
を表し、
− R、R、R及びRは、上記で定義されたようなものであり、
− Rは、水素原子、又は(C−C)アルキル基若しくは−CO−((C−C)アルキル)基を表し、特に水素原子又は−COCH基を表し、とりわけ水素原子を表し、かつ
− Rは、水素原子又は(C−C)アルキル基を表し、特に水素原子を表す)
の化合物、又はその生理学的に許容される塩、その互変異性体、その立体異性体、又はいずれの割合であってもよいその立体異性体混合物、特にそのエナンチオマー混合物、とりわけそのラセミ混合物について、好ましくは反応溶媒(とりわけ水であってよい)に溶解性のチオールの存在下で、60℃以上の温度で開裂反応を行って、式(I)の化合物を得る工程、及び
(ii)前記工程(i)で得られた式(I)の化合物を反応媒体から分離する工程、
を含む合成方法を目的とする。
本発明に関連して、「互変異性体」とは、プロトトロピーにより得られた、すなわち水素原子の移動と二重結合の位置の変化により得られた、化合物の構造異性体を意味する。化合物の異なる互変異性体は、通常、相互に変換可能であって、溶液中に平衡して存在し、その比率は、使用される溶媒、温度又はpHに応じて変動し得る。
本発明の化合物に関連して、2−チオイミダゾール環は、以下のような種々の互変異性型で存在し得る:
Figure 2013506705
本発明において、「生理学的に許容される」とは、通常、安全であり、非毒性であり、かつ生物学的にも他の意味でも所望しないものではなく、医薬品用、化粧品用又は食品用(ヒト又は動物用)として許容されるものを意味する。
化合物の「生理学的に許容される塩」とは、上記で定義されたような生理学的に許容される塩であって、親化合物の所望の活性(薬理学的、美容的又は食事的)を有するものを意味する。このような塩には以下が含まれる:
(1)水和物及び溶媒和物、
(2)塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸と形成される酸付加塩;又は酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、カンファースルホン酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコヘプトン酸、グルコン酸、グルタミン酸、グリコール酸、ヒドロキシナフトエ酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ムコン酸、2−ナフタレンスルホン酸、プロピオン酸、サリチル酸、コハク酸、ジベンゾイル−L−酒石酸、酒石酸、p−トルエンスルホン酸、トリメチル酢酸、トリフルオロ酢酸などの有機酸と形成される酸付加塩、又は
(3)親化合物に存在する酸性プロトン(proton acide)が、金属イオン、例えば、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン又はアルミニウムイオンにより置き換えられているか;又は有機塩基若しくは無機塩基と配位する場合に形成される塩。許容される有機塩基には、ジエタノールアミン、エタノールアミン、N−メチルグルカミン、トリエタノールアミン、トロメタミンなどが含まれる。許容される無機塩基には、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム及び水酸化ナトリウムが含まれる。
本発明に関連して、「立体異性体」とは、ジアステレオ異性体及びエナンチオマーを意味する;従って、これらは光学異性体である。互いに鏡像でない立体異性体は、「ジアステレオ異性体」と称され、互いに鏡像であるが重ね合わせられない立体異性体は、「エナンチオマー」と称される。
反対のキラリティーの2つの別個のエナンチオマー型を等量含む混合物は、「ラセミ混合物」と称される。
本発明に関連して、「(C−C)アルキル」基とは、1〜4個の炭素原子を含む、直鎖状又は分枝状の飽和炭化水素鎖を意味する。これは、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基又はtert−ブチル基であってよい。特にメチル基である。
本発明に関連して、「チオール」とは、その分子構造中にSH基を含む任意の試薬を意味する。とりわけ、式R−SH(式中、Rは、C−C、とりわけC−Cの直鎖状又は分枝状の飽和炭化水素鎖であって、1つ以上の極性置換基で置換されているものを表す)の化合物である。
本発明に関連して、「飽和炭化水素鎖」とは、有利には1〜8個の炭素原子を含む、直鎖状又は分枝状の飽和炭化水素鎖を意味する。とりわけ、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基又はヘキシル基などの直鎖状飽和鎖であり得る。
本発明に関連して、「極性置換基」とは、OH基、SH基、NH基及びCOOH基などの親水基を意味する。
本発明に関連して、「開裂反応」とは、この反応に関与する化合物が、この反応の間に2つの部分に分かれて、式(I)の化合物のチオカルボニル官能基を形成できることを意味する。
式(I)の化合物は、特に、下記式(Ia):
Figure 2013506705
(式中、
− R、R、R及びRは、上記で定義されたようなものである)
の化合物、又はその生理学的に許容される塩、その互変異性体、その立体異性体、又はいずれの割合であってもよいその立体異性体混合物、特にそのエナンチオマー混合物、とりわけそのラセミ混合物であり得る。
式(I)の化合物は、とりわけ、2−チオヒスチジン(とりわけ、D型若しくはL型、又はラセミD,L混合物)、α−メチル−2−チオヒスチジン及びα,α−ジメチル−2−チオヒスチジンであり得、特に2−チオヒスチジン、とりわけL−2−チオヒスチジンである。
工程(i)
チオールの存在下で実施されるこの開裂反応により、式(I)の化合物と、ピルビン酸(CHC(O)−COH)又はその誘導体、とりわけエステル(CHC(O)−CO)若しくはチオールとの反応により得られる誘導体[チオケタール誘導体(2つのチオール分子がピルビン酸のケトン官能基と反応する)など]とを得ることができる。
対照的に、Ito反応は、2−チオヒスチジンと、ピルビン酸ではなく(D,L)−アラニンとをもたらす還元的加水分解を伴う。この結果は、その場で(in situ)水素を発生させるHIと赤リンの存在下での開裂反応が実施されるという事実により説明され得る(J.Organomet.Chem.529,295−299(1997))。
ピルビン酸(又はその誘導体)が有機溶媒に溶解性である一方、(D,L)−アラニンは、式(I)の化合物と同様に水に溶解性であることから、この開裂反応の間に(D,L)−アラニン(Ito方法、J.Org.Chem.1985,50,3636−3638により得られるように)の代わりにピルビン酸又はその誘導体が得られることによって、式(I)の化合物のその後の精製が容易になるという利点が得られる。その上、水素は爆発性があることから、この反応の間に水素を形成させないことが、産業規模では強く勧められる。
さらに、チオールは、好ましくは、反応溶媒(とりわけ水であってよい)に溶解性であるべきであり、これによって、より環境保護的であるという更なる利点が得られる。
この工程(i)で使用されるチオールは、とりわけ、式R−SH(式中、Rは、1〜8個、とりわけ2〜6個、特に2〜4個の炭素原子を含む、直鎖状又は分枝状、好ましくは直鎖状のアルキル鎖であって、OH、SH、NH及びCOOHから選択される1つ以上の基で置換されているものを表す)のチオールであり得る。
水が溶媒として使用される場合には、親水基(OH、SH、NH及びCOOH)の存在によって、とりわけ、チオールを、より水に溶解性にすることができる。
チオールは、システイン、ジチオトレイトール、2−メルカプトエタノール、2−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプトプロピオン酸及びチオグリコール酸から選択され得、好ましくは3−メルカプトプロピオン酸であり得る。
チオールは、メルカプト酢酸及びメルカプトヘキサン酸でもあり得る。
有利には、化合物(II)に対して、少なくとも2モル当量のチオールが使用される、すわなち、使用される化合物(II)1モルに対して、少なくとも2モルのチオールが使用される。特に、化合物(II)に対して、少なくとも5モル当量のチオール、とりわけ5〜10モル当量のチオールが使用され得る。
60℃未満の温度では反応速度が遅くなりすぎるので、60℃より高い温度で反応混合物を加熱する。反応は、60℃〜120℃、とりわけ80℃〜100℃の間の温度で、とりわけチオールの添加後に、実施できる。
反応は、とりわけ、酸性媒体中で実施できる。
工程(ii)
得られた最終生成物(式(I)の化合物)は、当業者に周知かつ産業規模で適用可能な技術により反応媒体から分離でき、特に、とりわけ溶液のpHを、例えばpH5.5〜6.5の間に、好ましくはおよそ6(とりわけ、2−チオヒスチジンの場合)に達するように調整することによって式(I)の化合物を沈殿させることにより分離でき、あるいは溶媒留去により、任意選択で部分的な溶媒留去により分離でき、好ましくは、その後再結晶化して生成物を精製できる。
式(I)の化合物は水溶性であり、酢酸エチル又はtert−ブチル−メチルエーテルなどの有機溶媒で予め1回以上抽出することにより、反応の間に形成されるピルビン酸又はその誘導体などの有機副産物、及び過剰なチオールを排除することが可能となる。
得られた生成物は、当業者に周知の技術により、例えば再結晶化により、必要な場合に精製できる。
形成された化合物の塩を所望する場合には、この工程(ii)の前又は後に、それを調製でき、とりわけ、上記で定義するような生理学的に許容される酸又は塩基の付加によりそれを調製できる。
式(II)の化合物は、下記式(III):
Figure 2013506705
(式中、
Figure 2013506705
、R及びRは、上記で定義されたようなものである)
の化合物、又はその互変異性体、又はその立体異性体、又はいずれの割合であってもよいその立体異性体混合物、特にそのエナンチオマー混合物、とりわけそのラセミ混合物の酸付加塩(ヨウ化水素酸(HI)塩を除く)を臭素と反応させ、次いで、下記式(IV):
Figure 2013506705
(式中、
− R及びRは上記で定義されたようなものである)
のシステイン誘導体、又はその立体異性体、又はいずれの割合であってもよいその立体異性体混合物、特にそのエナンチオマー混合物、とりわけそのラセミ混合物と連続して反応させることにより調製できる。
本発明に関連して、「式(III)の化合物の酸付加塩」とは、ヨウ化水素酸(HI)以外の酸を付加することにより得られた、式(III)の化合物の塩を意味する。酸は、特に、塩酸又は硫酸であり得る。
この反応において、臭素は、式(III)の化合物に対して、1〜1.5モル当量の割合で使用できる。
好ましくは、臭素は、10℃よりも低い温度で、好ましくは5℃よりも低い温度で、冷却して添加される(非常に急速な添加が好ましい)。従って、臭素の添加は、−10℃〜10℃の間の温度で、有利には−5℃〜5℃の間の温度で実施され得る。
システイン誘導体は、特にN−アセチルシステイン又はシステイン(とりわけ、D型、L型、又はラセミ体)であり得、特にシステイン、とりわけL−システインであり得る。
システイン誘導体は、式(III)の化合物に対して、有利には、過剰に使用され、特に2〜7モル当量、有利には3〜5モル当量の割合のシステイン誘導体が使用される、すなわち、使用される化合物(III)1モル当たり、2〜7モル、有利には3〜5モルのシステイン誘導体が使用される。
この反応は、水などの溶媒中で実施され得る。
この工程の収率は、50%以上であり得、さらには70%以上であり得る。
好ましくは、式(II)の化合物は、反応媒体から単離されることなく、その後の工程(i)に直接携わる(engage)。従って、化合物(III)からの化合物(I)の調製は、中間体化合物(II)の単離を行うことなく、単一の反応器中で実施され得る(ワンポット反応)。
従って、本発明による式(I)の化合物の調製方法は、以下の連続した工程を含む:
(a1)上記で定義されたような式(III)の化合物、又はその互変異性体、その立体異性体、又はいずれの割合であってもよいその立体異性体混合物、特にそのエナンチオマー混合物、とりわけそのラセミ混合物の酸付加塩(ヨウ化水素酸塩を除く)を臭素と反応させ、
次いで、上記で定義されたような式(IV)のシステイン誘導体、又はその立体異性体、又はいずれの割合であってもよいその立体異性体混合物、特にそのエナンチオマー混合物、とりわけそのラセミ混合物、特にシステイン、とりわけL−システインと反応させて、
上記で定義されたような式(II)の化合物を得る工程、
(b1)前記工程(a1)で得られた式(II)の化合物について、好ましくは反応溶媒(とりわけ水であってよい)に溶解性の上記で定義されたようなチオールの存在下で、60℃以上の温度で開裂反応を行って、式(I)の化合物を得る工程、及び
(c1)前記工程(b1)で得られた式(I)の化合物を反応媒体から分離する工程。
工程(b1)及び(c1)は、それぞれ、前記工程(i)及び(ii)に対応する。工程(a1)は、式(II)の化合物の上記調製工程に対応する。
有利には、工程(a1)及び(b1)は、水などの同一溶媒中で、好ましくは同一反応器中で、すなわち、中間体生成物(特に式(II)の化合物)の単離を伴わずに、実施される。
これらの条件下で、反応媒体中には、工程(a1)で好ましくは過剰に使用されるシステイン誘導体が含まれる。従って、式(I)の化合物の単離及び精製を容易にするために、式(I)の化合物を反応媒体から分離する工程(工程(c1))の前に、過剰なシステイン誘導体を排除する必要があり得る。とりわけ、R=H又は(C−C)アルキルであるシステイン誘導体(システインなど)の場合には、例えば、ベンズアルデヒドを添加することによって、過剰なシステイン誘導体により、2−フェニルチアゾリジン−4−カルボン酸誘導体を形成することができ、この化合物は水などの溶媒中に沈殿する。この方法により、過剰なシステイン誘導体をリサイクルできる。
式(III)の化合物から調製される式(I)の化合物の総収率は、40%以上であり得る。
本発明の特定の実施態様によれば、式(I)の化合物は、式(Ia)の化合物であり、その調製方法は、以下の連続する工程を含む:
(a2)下記式(IIIa):
Figure 2013506705
(式中、
Figure 2013506705
、R及びRは、上記で定義されたようなものである)
の化合物、又はその互変異性体、又はその立体異性体、又はいずれの割合であってもよいその立体異性体混合物、特にそのエナンチオマー混合物、とりわけそのラセミ混合物の酸付加塩(ヨウ化水素酸塩を除く)を臭素と反応させ、
次いで、上記で定義されたような式(IV)のシステイン誘導体、又はその立体異性体、又はいずれの割合であってもよいその立体異性体混合物、特にそのエナンチオマー混合物、とりわけそのラセミ混合物、特にシステイン、とりわけL−システインと反応させて、
下記式(IIa):
Figure 2013506705
(式中、
Figure 2013506705
、R、R、R及びRは、上記で定義されたようなものである)
の化合物、又はその生理学的に許容される塩、その互変異性体、その立体異性体、又はいずれの割合であってもよいその立体異性体混合物、特にそのエナンチオマー混合物、とりわけそのラセミ混合物を得る工程、
(b2)前記工程(a2)で得られた式(IIa)の化合物について、好ましくは反応溶媒(水であってよい)に溶解性の上記で定義されたようなチオールの存在下で、特にシステイン、ジチオトレイトール、2−メルカプトエタノール、2−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプトプロピオン酸又はチオグリコール酸、好ましくは3−メルカプトプロピオン酸とともに、60℃以上の温度で開裂反応を行って、式(Ia)の化合物を得る工程、及び
(c2)前記工程(b2)で得られた式(Ia)の化合物を反応媒体から分離する工程。
工程(a2)、(b2)及び(c2)は、それぞれ、前記工程(a1)、(b1)及び(c1)に対応する。
式(IIa)の化合物は、式(II)の化合物の特定の形態を表す。同様に、式(IIIa)の化合物は、式(III)の化合物の特定の形態を表す。
本発明はまた、下記式(II):
Figure 2013506705
(式中、
Figure 2013506705
は、
Figure 2013506705
を表し、かつ
− R、R、R、R、R及びRは、上記で定義されたようなものであるが、
Figure 2013506705
が、
Figure 2013506705
を表し、かつ
− R及びRが、それぞれ水素原子を表す、
化合物は除く)
の化合物、又はその生理学的に許容される塩、その互変異性体、その立体異性体、又はいずれの割合であってもよいその立体異性体混合物、特にそのエナンチオマー混合物、とりわけそのラセミ混合物も目的とする。
除外される化合物は、以下に記載されている:Ito et al.,J.Org.Chem.1985,50,3636−3638。
この化合物は、特に、2−{2−[(2−アンモニオ−2−カルボキシエチル)チオ]−1H−イミダゾール−4−イル}−1−カルボキシ−N,N−ジメチルエタンアミニウム(HisNMe−Cys)又はその二塩酸塩、及び2−{2−[(2−アンモニオ−2−カルボキシエチル)チオ]−1H−イミダゾール−4−イル}−1−カルボキシ−N−メチルエタンアミニウム(HisNHMe−Cys)又はその二塩酸塩であり得る。
本発明はまた、下記式(II):
Figure 2013506705
(式中、
Figure 2013506705
は、
Figure 2013506705
を表し、かつ
− R、R、R、R、R及びRは、上記で定義されたようなものである)
の化合物、又はその生理学的に許容される塩、その互変異性体、その立体異性体、又はいずれの割合であってもよいその立体異性体混合物、特にそのエナンチオマー混合物、とりわけそのラセミ混合物の調製方法であって、上記で定義されたような式(III)の化合物、又はその互変異性体、その立体異性体、又はいずれの割合であってもよいその立体異性体混合物、特にそのエナンチオマー混合物、とりわけそのラセミ混合物の酸付加塩(ヨウ化水素酸塩を除く)を臭素と反応させ、次いで、式(III)の化合物に対して、2〜7モル当量、好ましくは3〜5モル当量の上記で定義されたような式(IV)のシステイン誘導体、特にシステイン、とりわけL−システインと反応させる、調製方法も目的とする。
この反応において、臭素は、式(III)の化合物に対して、1〜1.5モル当量の割合で使用され得る。
好ましくは、臭素は、10℃よりも低い温度で、好ましくは5℃よりも低い温度で、冷却して添加される(非常に急速な添加が好ましい)。従って、臭素の添加は、−10℃〜10℃の間の温度で、有利には−5℃〜5℃の間の温度で実施され得る。
この反応は、水などの溶媒中で実施され得る。
本発明は、以下の実施例を考慮することによりさらに理解されよう。以下の実施例は、本発明を説明するためにのみ提供されるものであって、本発明の範囲を限定するものではない。
特記のない限り、全ての反応は外気(air libre)中で実施した。
1− 本発明の式(II)の化合物の調製
実施例1:2−{2−[(2−アンモニオ−2−カルボキシエチル)チオ]−1H−イミダゾール−4−イル}−1−カルボキシ−エタンアミニウム二塩酸塩(His−Cys,2HCl)の調製
Figure 2013506705
1.57g(7.5mmol)のL−ヒスチジン塩酸塩一水和物を15mLの水に溶解し、溶液を0℃で冷却する。非常に激しい撹拌下で、500μL(1.56g、9.75mmol、1.3当量)の臭素を滴下する(添加時間:2分10秒間)。反応混合物は黄色になる。臭素の添加が完了してから3分後に、2.81g(22.5mmol、3当量)のL−システインを添加する。混合物はすぐにその色を失う。0℃で1時間撹拌後、混合物を濾過し、沈殿を2×0.5mLの水で洗浄する。
75gのDowex(登録商標)50WX2−400を充填し、1N 塩酸(HCl)で予め調整したカラムに濾液を置く(depose)。750mLの1N 塩酸、次いで500mLの2N 塩酸で溶出した後、所望の生成物を含む分画を合わせる。溶媒留去し、2×20mLのトルエンで2回共蒸発した後、乾燥し、1.5g(56%)の所望の生成物を黄色結晶の形態で得る。
H−NMR(DO/DCl,400MHz):δ(ppm)=3.32(m,2H);3.63(m,2H);4.22(m,2H);7.39(s,1H)。
UPLC−MS(ES+):275.8(MH+)
実施例2:2−{2−[(2−アンモニオ−2−カルボキシエチル)チオ]−1H−イミダゾール−4−イル}−1−カルボキシ−N,N−ジメチルエタンアミニウム二塩酸塩(HisNMe−Cys,2HCl)の調製
Figure 2013506705
4.753g(20mmol)のN,N−ジメチルヒスチジン塩酸塩一水和物(V.N.Reinhold et al.,J.Med.Chem.11,258(1968))を40mLの水に溶解し、溶液を0℃で冷却する。非常に激しい撹拌下で、2℃を超えることなく、1.23mL(3.835g、24mmol、1.2当量)の臭素を急速に滴下する(添加時間:1分20秒間)。反応混合物は黄色になり、赤みがかった固体が形成される。臭素の添加が完了してから7分後に、全ての赤色固体は溶解し、次いで、7.417g(60mmol、3当量)のL−システインを添加する。混合物はすぐにその色を失う。0℃で1時間撹拌後、白色懸濁液が得られる。混合物を濾過し、沈殿を2×2mLの水で洗浄する。
100gのDowex(登録商標)50WX2−400を充填し、1N 塩酸(HCl)で予め調整したカラムに濾液を置く。800mLの1N 塩酸、次いで1000mLの2N 塩酸で溶出した後、所望の生成物を含む分画を合わせる。溶媒留去し、2×50mLのトルエンで2回共蒸発した後、乾燥し、4.84g(63%)の所望の生成物を淡黄色結晶の形態で得る。
H−NMR(DO,400MHz):δ(ppm)=2.86(s,6H);3.32(m,2H);3.61(m,2H);4.21(m,1H);4.32(m,1H);7.37(s,1H)。
UPLC−MS(ES+):303.8(MH+)
実施例3:2−{2−[(2−アンモニオ−2−カルボキシエチル)チオ]−1H−イミダゾール−4−イル}−1−カルボキシ−N−メチルエタンアミニウム二塩酸塩(HisNHMe−Cys,2HCl)の調製
Figure 2013506705
1.187g(5.656mmol)のα−N−メチルヒスチジン塩酸塩(V.N. Reinhold et al.,J.Med.Chem.11,258(1968))を11.3mLの脱塩水(eau demineralisee)に溶解する。溶液を0℃で冷却し、非常に激しい撹拌下で、377μL(1.175g、7.353mmol、1.3当量)の臭素を滴下する(添加時間:1分45秒間)。反応混合物は黄色になり、温度は4℃まで上昇する。
臭素の添加が完了してから3分後に、2.119g(16.96mmol、3当量)のL−システインを添加する。混合物はすぐにその色を失う。0℃で1時間撹拌後、50gのDowex(登録商標)50WX2−400を充填し、0.5N 塩酸で予め調整したカラムに混合物を置く。250mLの0.5N 塩酸、次いで250mLの1N 塩酸及び500mLの1.5N 塩酸で溶出した後、所望の生成物を含む分画を合わせる。溶媒留去し、減圧下(20mbar)で乾燥した後、1.427g(68%)の所望の生成物を黄色結晶の形態で得る。
H−NMR(DO,400MHz):δ(ppm)=2.71(s,3H);3.33(m,2H);3.62(m,2H);4.08(m,1H);4.28(m,1H);7.40(s,1H)。
UPLC−MS(ES+):289.8(MH+)
2− 本発明の式(I)の化合物の調製(式(II)の中間体を単離しない)
2−1− 2−チオヒスチジンの調製
実施例4:ヒスチジンからのL−2−チオヒスチジンのワンポット調製
Figure 2013506705
a)His−Cys中間体(式(II)の化合物)の合成
317.6g(1.5mol)のL−ヒスチジン塩酸塩一水和物を3Lの脱塩水に溶解する。機械的撹拌を備えた二重ガラス反応器(reacteur en verre double)に溶液を移し、−4℃で冷却する。非常に激しい撹拌下で、4℃を超えることなく、100.2mL(311.6g、1.95mol、1.3当量)の臭素を臭素バイアルを介して非常に急速に添加する(添加時間:2分50秒間)。反応混合物は、黄色−橙色になるが、透明かつ均質なままである。臭素の添加が完了してから3分後に、562g(4.5mol、3当量)のL−システインを添加し、内部温度は12℃まで上昇する。混合物はすぐにその色を失う。数分後、溶液は淡黄色になる。
0℃で1時間撹拌後、H−NMR(DO)によるサンプルの分析により、His−Cys付加物が反応収率70%で形成されることが示される。
冷却システムを止め、反応混合物を1時間撹拌させる。内部温度は12℃まで上昇する。His−Cys付加物は、単離せず、次の工程に直接参加する(engage)。
b)L−2−チオヒスチジンの合成
次いで、793.4mL(960g、9mol、6当量)の3−メルカプトプロピオン酸を混合物に添加し、次いで、激しい撹拌下で、100℃で18時間加熱する。
H−NMR(DO)によるサンプルの分析により、His−Cys付加物が、L−2−チオヒスチジンへと完全に切断されることが示される。
c)L−2−チオヒスチジンの単離
室温で冷却後、暗褐色混合物を4×3Lの酢酸エチルで抽出する。
水相を保持し、40℃のバス中、激しい窒素気流下に置く。20%アンモニア水溶液(およそ580mL)を急速に添加することにより、混合物のpHを8.5に調整する。次いで、依然として窒素下で、pHが6.5に達するまで、37%濃塩酸(およそ120mL)を滴下する。酸を添加する間に無色の沈殿が形成され、撹拌下(窒素下)で、40℃で1時間、懸濁液を保持する。
濾過、並びに3×300mLの脱塩水での洗浄と、それに続く600mLの無水エタノール及び3×600mLのn−ペンタンでの2つの洗浄後、得られた固体を減圧下(20mbar)で、Pで乾燥する。130.1g(45%)のL−2−チオヒスチジンが、白色粉末の形態で得られる。
得られた生成物の分析データは、文献のものと同一である(J.Xu,J.C.Yadan,J.Org.Chem.60,6296−6301(1995))。
[α]:−11.0(c=1.0;1N HCl)
H−NMR(DO/DCl,400MHz):δ(ppm)=3.10(m,2H);4.20(m,1H);6.77(s,1H)。
UPLC−MS(ES+):188.6(MH+)
以下の実施例5〜8は、式(III)の化合物の使用可能な酸付加塩の変形(variabilite)、及び使用可能なチオールの変形を示す。これらの実施例は、単に本発明を説明するためのものであって、本発明の範囲を限定するものではない。
実施例5:L−ヒスチジンからのL−2−チオヒスチジンのワンポット調製(酸付加塩の変形)
5g(32.2mmol)のL−ヒスチジンを使用し、65mLの水及び900μL(1.66g、16.1mmol、1当量)の98%硫酸に溶解する以外は実施例2に記載したとおりの手順である。
2.72g(45%)のL−2−チオヒスチジンが、白色粉末の形態で得られる。H−NMR(DO/DCl)分析は、実施例1に記載のものと同一である。
実施例6:L−ヒスチジンからのL−2−チオヒスチジンのワンポット調製(チオール(メルカプト酢酸)の変形)
3.5g(16.52mmol)のL−ヒスチジン塩酸塩一水和物を33mLの水に溶解し、溶液を−3℃で冷却する。非常に激しい撹拌下で、1.1mL(3.433g、21.48mmol、1.3当量)の臭素を急速に滴下する(添加時間:3分間)。反応混合物は黄色になる。臭素の添加が完了してから3分後に、6.19g(49.58mmol、3当量)のL−システインを添加する。混合物はすぐにその色を失う。0℃で30分間撹拌後、7.13mL(9.4g、99.17mmol)のメルカプト酢酸を添加し、次いで撹拌しながら溶液を80℃で40時間加熱する。
L−2−チオヒスチジンを単離するための手順は、実施例1に記載のとおりである。43%のL−2−チオヒスチジンがクリーム色−白色粉末の形態で得られる。H−NMR(DO/DCl)分析は、実施例1に記載のものと同一である。
実施例7:L−ヒスチジンからのL−2−チオヒスチジンのワンポット調製(チオール(メルカプトへキサン酸)の変形)
257mg(1.21mmol)のL−ヒスチジン塩酸塩一水和物を2.4mLの水に溶解し、溶液を−3℃で冷却する。非常に激しい撹拌下で、80μL(252mg、1.58mmol、1.3当量)の臭素を急速に滴下する。反応混合物は黄色になる。臭素の添加が完了してから3分後に、455mg(3.64mmol、3当量)のL−システインを添加する。混合物はすぐにその色を失う。0℃で1時間撹拌後、933μL(1.0g、6.07mmol)のメルカプトヘキサン酸を添加し、次いで撹拌しながら溶液を80℃で40時間加熱する。
サンプルのH−NMR(DO)分析により、His−Cys付加物が、L−2−チオヒスチジンへと完全に切断されることが示される。
実施例8:L−ヒスチジンからのL−2−チオヒスチジンのワンポット調製(チオール(ジチオトレイトール)の変形)
10.72g(50.62mmol)のL−ヒスチジン塩酸塩一水和物を100mLの水に溶解し、溶液を0℃で冷却する。非常に激しい撹拌下で、1℃を超えることなく、3.38mL(10.51g、65.81mmol、1.3当量)の臭素を急速に滴下する(添加時間:3分20秒間)。反応混合物は黄色になる。臭素の添加が完了してから3分後に、18.96g(151.8mmol、3当量)のL−システインを添加する。混合物はすぐにその色を失う。0℃で1時間撹拌後、47.08g(303.7mmol、6当量)のジチオトレイトールを添加し、次いで撹拌しながら溶液を80℃で40時間加熱する。
L−2−チオヒスチジンを単離するための手順は実施例1に記載のとおりである。
41%のL−2−チオヒスチジンが白色粉末の形態で得られる。
H−NMR(DO/DCl)分析は、実施例1に記載のものと同一である。
実施例9:D−ヒスチジンからのD−2−チオヒスチジンのワンポット調製
Figure 2013506705
10.32g(65.84mmol)のD−ヒスチジンを使用し、132mLの水及び5.5mL(6.48g、65.84mmol)の濃塩酸に溶解する以外は、実施例2−1に記載のとおりの手順である。
4.4g(35%)のD−2−チオヒスチジンが白色粉末の形態で得られる。
H−NMR(DO/DCl)分析は、実施例1に記載のものと同一である。
[α]:+10.5(c=1.0;1N HCl)
実施例10:D,L−ヒスチジンからのD,L−2−チオヒスチジンのワンポット調製
Figure 2013506705
a)His−Cys付加物の合成
10.65g(50.8mmol)のD,L−ヒスチジン塩酸塩一水和物を100mLの脱塩水に溶解する。溶液を−3℃で冷却する。非常に激しい撹拌下で、1℃を超えることなく、3.43mL(10.66g、66mmol、1.3当量)の臭素を臭素バイアルを介して非常に急速に添加する(添加時間:2分40秒間)。反応混合物は黄色−橙色になるが、透明かつ均質なままである。臭素の添加が完了してから3分後に、19.03g(152.4mol、3当量)のL−システインを添加し、内部温度は4℃まで上昇する。混合物はすぐにその色を失う。数分後、溶液は淡黄色になる。0℃で1時間撹拌後、H−NMR(DO)によるサンプルの分析により、His−Cys付加物が反応収率72%で形成されることが示される。
冷却槽を取り除き、反応混合物を30分間撹拌させる。内部温度は10℃まで上昇する。
b)D,L−2−チオヒスチジンの合成
次いで、27mL(32.68g、304.8mol、6当量)の3−メルカプトプロピオン酸を混合物に添加し、次いで、激しい撹拌下で、80℃で30時間加熱する。
H−NMR(DO)によるサンプルの分析により、His−Cys付加物が、2−チオヒスチジンへと完全に切断されることが示される。
c)D,L−2−チオヒスチジンの単離
室温で冷却後、暗褐色混合物を4×100mLの酢酸エチルで抽出する。
水相を保持し、40℃のバス中、激しい窒素気流下に置く。20%アンモニア水溶液を急速に添加することにより、混合物のpHを6に調整する。無色の沈殿が形成され、撹拌下(窒素下)で、40℃で25分間、懸濁液を保持する。
濾過、並びに3×15mLの脱塩水での洗浄と、それに続く15mLの無水エタノール及び3×15mLのn−ペンタンでの2つの洗浄後、得られた固体を減圧下(20mbar)で、Pで乾燥する。およそ10%のシステインを含む、5.2gのD,L−2−チオヒスチジンが白色粉末の形態で得られる。
酸−塩基処理により生成物を精製する:585mg(3.79mmol)のジチオトレイトールを100mLの脱塩水に溶解し、次いで、先に得られた生成物(5.2g)を添加する。40℃のウォーターバス中、懸濁液を窒素下に置き、固体が完全に溶解するまで、10mL(11.84g)の濃塩酸を非常にゆっくりと滴下する。次いで、3mL(2.735g)の20%アンモニア水溶液をゆっくりと添加することにより、pHを6に調整する。微細な無色の沈殿がゆっくりと形成され、撹拌下で1時間懸濁液を維持する。
濾過、3×10mLの脱塩水での洗浄と、それに続く10mLの無水エタノール及び3×10mLのn−ペンタンでの3つの洗浄後、得られた固体を減圧下(20mbar)で、Pで乾燥する。3.82g(39%)のD,L−2−チオヒスチジンが白色粉末の形態で得られる。
H−NMR(DO/DCl)分析は、実施例1に記載のものと同一である。
[α]:0(c=1.0;1N HCl)
2−2− 2−チオヒスチジン誘導体の調製
実施例11:α,α−ジメチル−ヒスチジンからのα,α−ジメチル−2−チオヒスチジンのワンポット調製
Figure 2013506705
a)HisNMe −Cys付加物(式(II)の化合物)の調製
23.76g(0.1mol)のα,α−ジメチルヒスチジン塩酸塩一水和物(V.N.Reinhold et al.,J.Med.Chem.11,258(1968))を200mLの水に溶解する。溶液を−3℃で冷却し、非常に激しい撹拌下で、3℃を超えることなく、6.68mL(20.77g、130mmol、1.3当量)の臭素を急速に滴下する(添加時間:4分間)。反応混合物は黄色になり、赤みがかった固体が形成される。臭素の添加が完了してから7分後に、赤色固体は完全に溶解し、37.08g(0.3mol、3当量)のL−システインを添加する。内部温度は0℃から1℃まで上昇し、混合物はすぐにその色を失う。
0℃で1時間撹拌後、H−NMR(DO)によるサンプルの分析により、HisNMe−Cys付加物が反応収率63%で形成されることが示される。氷浴を取り除き、反応混合物を1時間撹拌させる。内部温度は10℃まで上昇する。
b)α,α−ジメチル−2−チオヒスチジンの調製
次いで、87.7mL(106g、10当量)の3−メルカプトプロピオン酸を混合物に添加し、激しい撹拌下で、80℃で24時間加熱する。
H−NMR(DO)によるサンプルの分析により、HisNMe−Cys生成物が完全に切断されることが示される。
c)α,α−ジメチル−2−チオヒスチジンの単離
室温で冷却後、橙色混合物を4×400mLの酢酸エチルで抽出する。
水相を保持し、20%アンモニア水溶液(およそ21mL)を用いてpHを4.5〜5に調整する。媒体中に存在する過剰なシステインを捕まえるために、30.5mL(31.8g、3当量)のベンズアルデヒドを添加する(M.P.Schubert,J.Biol.Chem.114,341−350(1936)又はM.Seki et al.,J.Org.Chem.67(16),5532(2002)による)。混合物を室温で15時間撹拌し、2−フェニルチアゾリジン−4−カルボン酸が浅黄色固体の形態で沈殿する。固体を濾過し、4×40mLの水ですすいだ後、濾液を2×200mLの酢酸エチルで抽出する。
水相を保持し、20%アンモニア水溶液(およそ2mL)でpHを6に調整する。次いで、混合物を蒸発乾固し、得られた固体を水中で再結晶化する。7.28g(33%)の所望の生成物を白色粉末の形態で得る。
分析データは、文献(WO95/18108)に記載のものと同一である。
H−NMR(DO/DCl,400MHz):δ(ppm)=2.87(s,6H);3.20(m,2H);4.19(m,1H);6.78(s,1H)。
UPLC−MS(ES+):216.5(MH+)
実施例12:α−メチルヒスチジンからのα−メチル−2−チオヒスチジンのワンポット調製
Figure 2013506705
11.93g(54.5mmol)のα−メチルヒスチジン塩酸塩(V.N.Reinhold et al.,J.Med.Chem.11,258(1968))を109mLの水に溶解し、次いで溶液を0℃で冷却する。非常に激しい撹拌下で、5℃を超えることなく、3.64mL(11.33g、70.9mmol、1.3当量)の臭素を滴下する(添加時間:2分30秒間)。反応混合物は黄色になる。臭素の添加が完了してから3分後に、20.22g(163.6mmol、3当量)のL−システインを添加し、内部温度は8℃まで上昇する。混合物はすぐにその色を失う。0℃で1時間撹拌した後、28.84mL(34.9g、6当量)の3−メルカプトプロピオン酸を混合物に添加し、激しい撹拌下で、100℃で20時間加熱する。
実施例11と類似のプロトコルを続けることにより、5.398g(48%)のα−メチル−2−チオヒスチジンを白色粉末の形態で得る。
H−NMR(DO,400MHz):δ(ppm)=2.65(s,3H);3.15(m,2H);4.12(m,1H);6.77(s,1H)。
13C−NMR(DO,400MHz):δ(ppm)=24.8;32.3;60.0;116,4;123.2;156.9;170.0。
UPLC−MS(ES+):202.7(MH+)

Claims (14)

  1. 下記式(I):
    Figure 2013506705
    (式中、
    − R及びRは、互いに独立して、水素原子、又はメチルなどの(C−C)アルキル基を表し、R及びR基の少なくとも1つは水素原子を表し、有利にはそれぞれ水素原子を表し、かつ
    − R及びRは、互いに独立して、水素原子、又はメチルなどの(C−C)アルキル基を表す)
    の2−チオヒスチジン誘導体、又はその生理学的に許容される塩、その互変異性体、その立体異性体、又はいずれの割合であってもよいその立体異性体混合物、特にそのエナンチオマー混合物、とりわけそのラセミ混合物の合成方法であって、
    以下の連続する工程:
    (i)下記式(II):
    Figure 2013506705
    (式中、
    Figure 2013506705
    は、
    Figure 2013506705
    を表し、
    − R、R、R及びRは上記で定義したとおりであり、
    − Rは、水素原子、又は(C−C)アルキル基若しくは−CO−((C−C)アルキル)基を表し、特に水素原子又は−COCH基を表し、とりわけ水素原子を表し、かつ
    − Rは、水素原子又は(C−C)アルキル基を表し、特に水素原子を表す)
    の化合物、又はその生理学的に許容される塩、その互変異性体、その立体異性体、又はいずれの割合であってもよいその立体異性体混合物、特にそのエナンチオマー混合物、とりわけそのラセミ混合物について、好ましくは反応溶媒(とりわけ水であり得る)に溶解性のチオールの存在下で、60℃以上の温度で開裂反応を行って、式(I)の化合物を得る工程、及び
    (ii)前記工程(i)で得られた式(I)の化合物を反応媒体から分離する工程、
    を含む、合成方法。
  2. 前記チオールが、式R−SH(式中、Rは、1〜8個の炭素原子、とりわけ2〜6個の炭素原子を含む、直鎖状又は分枝状、好ましくは直鎖状のアルキル鎖であって、OH、SH、NH及びCOOHから選択される1つ以上の基で置換されているものを表す)を有する、請求項1記載の方法。
  3. 前記チオールが、システイン、ジチオトレイトール、2−メルカプトエタノール、2−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプトプロピオン酸、メルカプト酢酸、メルカプトヘキサン酸及びチオグリコール酸から選択され、好ましくは3−メルカプトプロピオン酸である、請求項2記載の方法。
  4. 前記工程(i)が、60℃〜120℃の温度、とりわけ80℃〜100℃の温度で実施される、請求項1記載の方法。
  5. 式(I)の化合物が、下記式(Ia):
    Figure 2013506705
    (式中、
    − R、R、R及びRは、請求項1で定義したとおりである)
    を有するか、又はその生理学的に許容される塩、その互変異性体、その立体異性体、又はいずれの割合であってもよいその立体異性体混合物、特にそのエナンチオマー混合物、とりわけそのラセミ混合物である、請求項1乃至4のいずれか一項記載の方法。
  6. 式(I)の化合物が、2−チオヒスチジン、α−メチル−2−チオヒスチジン又はα,α−ジメチル−2−チオヒスチジン、特にL−2−チオヒスチジンを表す、請求項1乃至5のいずれか一項記載の方法。
  7. 式(II)の化合物が、下記式(III):
    Figure 2013506705
    (式中、
    Figure 2013506705
    、R及びRは、請求項1で定義したとおりである)
    の化合物、又はその互変異性体、又はその立体異性体、又はいずれの割合であってもよいその立体異性体混合物、特にそのエナンチオマー混合物、とりわけそのラセミ混合物の酸付加塩(ヨウ化水素酸塩を除く)を臭素と反応させ、
    次いで、下記式(IV):
    Figure 2013506705
    (式中、
    − R及びRは、請求項1で定義したとおりである)
    のシステイン誘導体、又はその立体異性体、又はいずれの割合であってもよいその立体異性体混合物、特にそのエナンチオマー混合物、とりわけそのラセミ混合物と連続的に反応させることにより調製される、請求項1乃至6のいずれか一項記載の方法。
  8. 式(I)の化合物が請求項5で定義したとおりの式(Ia)を有し、以下の連続する工程:
    (a2)下記式(IIIa):
    Figure 2013506705
    (式中、
    Figure 2013506705
    、R及びRは、請求項1で定義したとおりである)
    の化合物、又はその立体異性体、又はいずれの割合であってもよいその立体異性体混合物、特にそのエナンチオマー混合物、とりわけそのラセミ混合物の酸付加塩(ヨウ化水素酸塩を除く)を臭素と反応させ、
    次いで、請求項7で定義したとおりの式(IV)のシステイン誘導体、又はその立体異性体、又はいずれの割合であってもよいその立体異性体混合物、特にそのエナンチオマー混合物、とりわけそのラセミ混合物、特にシステイン、とりわけL−システインと反応させて、下記式(IIa):
    Figure 2013506705
    (式中、
    Figure 2013506705
    、R、R、R及びRは、請求項1で定義したとおりである)
    の化合物、又はその生理学的に許容される塩、その互変異性体、その立体異性体、又はいずれの割合であってもよいその立体異性体混合物、特にそのエナンチオマー混合物、とりわけそのラセミ混合物を得る工程、
    (b2)前記工程(a2)で得られた式(IIa)の化合物について、チオールの存在下で、60℃以上の温度で開裂反応を行って、式(Ia)の化合物を得る工程、及び
    (c2)前記工程(b2)で得られた式(Ia)の化合物を反応媒体から分離する工程、
    を含む、請求項7記載の方法。
  9. 式(IV)のシステイン誘導体が、式(III)の化合物に対して、過剰に使用され、2〜7モル当量、有利には3〜5モル当量の割合のシステイン誘導体が使用される、請求項7又は8に記載の方法。
  10. 臭素を、式(III)の化合物に対して、1〜1.5モル当量の割合で使用する、請求項7乃至9のいずれか一項記載の方法。
  11. 化合物(III)からの化合物(I)の調製が、中間体化合物(II)を単離することなく、単一の反応器中で実施される、請求項7乃至10のいずれか一項記載の方法。
  12. 下記式(II):
    Figure 2013506705
    (式中、
    Figure 2013506705
    は、
    Figure 2013506705
    を表し、かつ
    − R、R、R、R、R及びRは、請求項1で定義したとおりであるが、
    Figure 2013506705
    が、
    Figure 2013506705
    を表し、かつ
    − R及びRが、それぞれ水素原子を表す、
    化合物は除く)
    の化合物、又はその生理学的に許容される塩、その互変異性体、その立体異性体、又はいずれの割合であってもよいその立体異性体混合物、特にそのエナンチオマー混合物、とりわけそのラセミ混合物。
  13. 下記式(II):
    Figure 2013506705
    (式中、
    Figure 2013506705
    は、
    Figure 2013506705
    を表し、かつ
    − R、R、R、R、R及びRは、請求項1で定義したとおりである)
    の化合物、又はその生理学的に許容される塩、その互変異性体、その立体異性体、又はいずれの割合であってもよいその立体異性体混合物、特にそのエナンチオマー混合物、とりわけそのラセミ混合物の調製方法であって、
    請求項7で定義したとおりの式(III)の化合物の酸付加塩(ヨウ化水素酸塩を除く)を臭素と反応させ、
    次いで、式(III)の化合物に対して、2〜7モル当量、好ましくは3〜5モル当量の、請求項7で定義したとおりの式(IV)のシステイン誘導体、特にシステイン、とりわけL−システインと反応させることによる、調製方法。
  14. 臭素を、式(III)の化合物に対して、1〜1.5モル当量の割合で使用する、請求項13記載の方法。
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