JP2013501485A - ポリイソシアネートと、イソシアネート官能性プレポリマと、少なくとも2つのイソシアネート反応性ヒドロキシ基を有する化合物との混合物に基づいたポリマ素子を有する電気機械変換器 - Google Patents

ポリイソシアネートと、イソシアネート官能性プレポリマと、少なくとも2つのイソシアネート反応性ヒドロキシ基を有する化合物との混合物に基づいたポリマ素子を有する電気機械変換器 Download PDF

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Abstract

【解決手段】本発明は、電気機械変換器に関し、特に、ポリイソシアネートと、ポリイソシアネートプレポリマと、少なくとも2つのイソシアネート反応性ヒドロキシ基を有する化合物とを含む反応混合物から得られるポリマ素子を備えた電気機械センサ、アクチュエータ、および/または、ジェネレータに関する。さらに、本発明は、かかる電気機械変換器の製造のための処理に関し、電気機械素子として本発明に従ったポリマ素子を利用することに関する。本発明は、さらに、本発明に従った電気機械変換器を備える電子および/または電気デバイスと、電子および/または電気デバイスにおける本発明に従った電気機械変換器の利用とに関する。
【選択図】なし

Description

本発明は、電気機械変換器に関し、特に、ポリイソシアネートと、ポリイソシアネートプレポリマと、少なくとも2つのイソシアネート反応性ヒドロキシ基を有する化合物とを含む反応混合物から得られるポリマ素子を備えた電気機械センサ、アクチュエータ、および/または、ジェネレータに関する。さらに、本発明は、かかる電気機械変換器の製造のための処理と、アクチュエータ、センサ、および/または、ジェネレータなどのポリマ素子の利用とに関する。本発明は、さらに、本発明に従った電気機械変換器を備える電子および/または電気デバイスと、電子および/または電気デバイスにおける本発明に従った電気機械変換器の利用とに関する。
電気機械変換器は、電気エネルギを機械エネルギに変換し、機械エネルギを電気エネルギに変換する。したがって、電気機械変換器は、センサ、アクチュエータ、および/または、ジェネレータとして用いることができる。
かかる変換器の基本的な構造は、両側が電極で被覆された電気活性ポリマの層に基づく。電気活性ポリマは、印加される電圧に応じて体積および/または形状が変化するポリマ、および/または、体積および/または形状の変化によって電圧を発生することができるポリマであると理解される。
WO01/06575A1は、例えば、シリコーンエラストマ、アクリルエラストマ、ポリウレタン、熱可塑性エラストマ、ポリテトラフルオロエチレンを含むコポリマ、フッ素化エラストマ、ならびに、シリコーン基およびアクリル基を含むポリマが、かかる電気機械的特性を示しうることを開示している。
未公開欧州特許出願第EP08013648.4号は、ポリイソシアネートプレポリマおよび/またはポリイソシアネートプレポリマならびにジアミノ官能性化合物から製造される電気機械変換器を開示している。未公開欧州特許出願第EP08018936.8号は、有機溶媒中に少なくとも1つのポリウレタンを含む溶液から製造される電気機械変換器を開示している。これらのシステムは、有機溶媒の含有量が多いために、例えば、労働者を保護して発火源を避けるために、健康および安全の観点から様々な要求に従わなければならないので、被覆できるケースが限られるという欠点を有する。生態学的な理由からも、大量の有機溶媒を利用しないシステムが望ましい。
さらに、電気機械変換器で用いられている従来のポリマは、しばしば、電気機械変換器の機能に悪影響を及ぼしうる不利な特性を有する。これらは、悪い機械的特性およびその他の特性、特に、不利な伸長特性、悪い絶縁作用(特に、低いブレークスルー電界強度、および、高い電気伝導度)、悪い処理可能性、ならびに、高い材料費を含む。特に、例えばシリコーンなど、電気機械変換器に従来用いられているポリマを用いても、望ましい特性の組み合わせを1つの材料で達成することができない。変換器を製造するためにEP08013648.4およびEP08018936.8で用いられているポリウレタンでさえ、特に最適でない弾性につながる線状ポリマ鎖を有するため、最適でない機械的特性を示す。
したがって、本発明の課題は、良好な特性を示し、周知の電気機械変換器の欠点を克服する電気機械変換器を提供することである。
本発明の範囲内で、この課題は、ポリイソシアネートと、ポリイソシアネートプレポリマと、少なくとも2つのイソシアネート反応性ヒドロキシ基(特に、ヒドロキシ基含有ポリマ)を有する化合物とを含む反応混合物から得られるポリマ素子を備えた電気機械変換器によって達成されることがわかった。「ポリイソシアネート」および「ポリイソシアネートプレポリマ」という用語の定義およびそれらの間の差違については、後述する。いずれの場合にも、少なくとも2つの遊離イソシアネート基を含む化合物である。
したがって、本発明は、少なくとも2つの電極および少なくとも1つの電気活性ポリマ素子を含む電気機械変換器を提供するものであり、ポリマ素子は、2つの電極の間に配置され、特に、少なくとも1つの電極と接触しており、ポリマ素子は、本発明によると、例えば以下の成分を含む膜形成反応混合物などの反応混合物から得られる。
A)ポリイソシアネート
B)ポリイソシアネートプレポリマ
C)少なくとも2つのイソシアネート反応性ヒドロキシ基を有する化合物
本発明によると、成分A)のポリイソシアネートとしては、例えば、1,4−ブチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、2,2,4−および/または2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、異性体のビス−(4,4’−イソシアナトシクロヘキシル)メタンまたは任意の所望の異性体を含むその混合物、1,4−シクロへキシレンジイソシアネート、4−イソシアナトメチル−1,8−オクタンジイソシアネート(ノナントリイソシアネート)、1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−および/または2,6−トルイレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、2,2’−および/または2,4’−および/または4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,3−および/または1,4−ビス−(2−イソシアナトプロプ−2−イル)−ベンゼン(TMXDI)、1,3−ビス(イソシアナトメチル)−ベンゼン(XDI)、1から8個の炭素原子を有するアルキル基を含むアルキル2,6−ジイソシアナトヘキサノアート(リジンジイソシアネート)、ならびに、それらの混合物が適している。また、成分Aに適した構造単位は、上述のジイソシアネートを基礎として、ウレトジオン、イソシアヌレート、ビウレット、イミノオキサジアジンジオン、または、オキサジアジントリオン構造を含む化合物である。
成分B)として用いることができるポリイソシアネートプレポリマは、任意選択的に触媒ならびに補助物質および添加剤を添加して、1または複数のヒドロキシ官能性(特に、ポリマの)ポリオールと、1または複数のジイソシアネートとの反応によって得ることができる。さらに、ポリイソシアネートプレポリマを形成するために、例えば、第一級および/または第二級アミノ基(NH2−および/またはNH−官能性成分)を有するものなど鎖延長のための成分を追加的に用いることができる。
本発明の範囲内で、成分C)は、原則として、少なくとも2つのイソシアネート反応性ヒドロキシ基を有する化合物であってよい。例えば、成分C)は、少なくとも2つのイソシアネート反応性ヒドロキシ基を有するポリオールであってよい。
本発明の範囲内で、成分A)、B)、および、C)に関連する用語「a」は、数詞として使用されるのではなく、不定冠詞として用いられている。
本発明に従って上記の成分から準備されたポリマ素子は、良好な機械的強度および高い弾性を有する。さらに、ポリマ素子は、良好な電気的特性(ブレークスルー電界強度および誘電率など)を有するため、電気機械変換器に有利に用いることができる。
かかる変換器に機械的負荷が印加されると、変換器は、例えば、その厚さに沿って変形され、強い電気信号が電極で検出されうる。それによって、機械的エネルギが電気的エネルギに変換される。したがって、本発明に従った変換器は、ジェネレータおよびセンサとして用いることができる。
その一方で、逆の効果、つまり、電気的エネルギから機械的エネルギへの変換を用いて、本発明に従った変換器は、同様に、アクチュエータとしても利用可能である。
本発明に従った電気機械変換器の一実施形態において、反応混合物内の成分A)は、2以上の官能価を有し、ウレトジオン、イソシアヌレート、ビウレット、イミノオキサジアジンジオン、または、オキサジアジントリオン構造、もしくは、それらの混合物を含むジイソシアネート系ポリイソシアネートであってよく、特にイソシアヌレート構造を含むものが好ましい。
本発明に従った電気機械変換器の一実施形態において、成分A)は、2から4の平均NCO官能価を有し、脂肪族結合または脂環式結合したイソシアネート基を有するポリイソシアネートまたはポリイソシアネート混合物であってよい。ウレトジオン、イソシアヌレート、ビウレット、イミノオキサジアジンジオン、または、オキサジアジントリオン構造、および、それらの混合物を有し、混合物の平均NCO官能価が、2から4、好ましくは2から2.6、特に好ましくは2から2.4である上述のタイプのポリイソシアネートまたはポリイソシアネート混合物が好ましい。
成分A)として特に好ましいのは、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、または、異性体ビス−(4,4’−イソシアネートシクロヘキシル)メタン系のポリイソシアネート、ならびに、上述のジイソシアネートの混合物である。
成分B)としてのポリイソシアネートプレポリマは、ポリマポリオールおよび脂肪酸ジイソシアネートの反応から得られることが好ましい。ポリオールとしてのポリプロピレングリコールと脂肪酸ジイソシアネートとしてのヘキサメチレンジイソシアネートとに基づくポリイソシアネートプレポリマが、成分B)として好ましい。
本発明によると、ポリイソシアネートプレポリマB)との反応のためのヒドロキシ官能性ポリマポリオールは、例えば、ポリエステルポリオール、ポリアクリレートポリオール、ポリウレタンポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリアクリレートポリオール、ポリウレタンポリアクリレートポリオール、ポリウレタンポリエステルポリオール、ポリウレタンポリエーテルポリオール、ポリウレタンポリカーボネートポリオール、および/または、ポリエステルポリカーボネートポリオールであってよい。これらは、ポリイソシアネートプレポリマの準備のために、個別に利用されてもよいし、互いの任意の混合物で利用されてもよい。
ポリイソシアネートプレポリマB)の準備に適切なポリエステルポリオールは、ジオールならびに任意選択的にトリオールおよびテトラオールと、ジカルボン酸ならびに任意選択的にトリカルボン酸およびテトラカルボン酸またはヒドロキシカルボン酸またはラクトンとの重縮合生成物であってよい。遊離ポリカルボン酸の代わりに、ポリエステルの準備のために、対応するポリカルボン酸無水物または対応する低級アルコールのポリカルボン酸エステルを用いることも可能である。
適切なジオールの例は、エチレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリアルキレングリコール(ポリエチレングリコールなど)、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールおよび異性体、ネオペンチルグリコールまたはヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステル、もしくは、それらの混合物であり、1,6−ヘキサンジオールおよび異性体、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ならびに、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルが好ましい。さらに、トリメチロールプロパン、グリセロール、エリトリトール、ペンタエリトリトール、トリメチロールベンゼン、または、トリスヒドロキシエチルイソシアヌレート、もしくは、それらの混合物などのポリオールが用いられてもよい。
ジカルボン酸として、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、グルタル酸、テトラクロロフタル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、マロン酸、スベリン酸、2−メチルコハク酸、3,3−ジエチルグルタル酸、および/または、2,2−ジメチルコハク酸が用いられてよい。対応する無水物が酸源として用いられてもよい。
エステル化されるべきポリオールの平均官能価が2以上である場合には、安息香酸およびヘキサンカルボン酸などのモノカルボン酸が追加的に併用されてもよい。
好ましい酸は、上述のタイプの脂肪族酸または芳香族酸である。アジピン酸、イソフタル酸、および、フタル酸が特に好ましい。
末端ヒドロキシ基を有するポリエステルポリオールの準備における反応物質として併用することができるヒドロキシカルボン酸は、例えば、ヒドロキシカプロン酸、ヒドロキシ酪酸、ヒドロキシデカン酸、または、ヒドロキシステアリン酸、もしくは、それらの混合物である。適切なラクトンは、カプロラクトン、ブチロラクトン、または、同族体、もしくは、それらの混合物である。カプロラクトンが好ましい。
ヒドロキシ基含有ポリカーボネート(例えばポリカーボネートポリオール、好ましくはポリカーボネートジオール)が、同様に、ポリイソシアネートプレポリマB)の準備に利用されてもよい。例えば、これらは、400g/molから8000g/mol、好ましくは600g/molから3000g/molの数平均分子量Mnを有してよい。これらは、炭酸誘導体(ジフェニルカーボネート、ジメチルカーボネート、または、ホスゲンなど)と、ポリオール(好ましくはジオール)との反応によって得ることができる。
この目的に適したジオールの例は、エチレングリコール、1,2−および1,3−プロパンジオール、1,3−および1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ビスヒドロキシメチルシクロヘキサン、2−メチル−1,3−プロパンジオール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ジブチレングリコール、ポリブチレングリコール、ビスフェノールA、または、上述のタイプのラクトン修飾ジオール、もしくは、それらの混合物である。
ジオール成分は、40重量%から100重量%のヘキサンジオール(好ましくは1,6−ヘキサンジオール)および/またはヘキサンジオール誘導体を含むことが好ましい。かかるヘキサンジオール誘導体は、ヘキサンジオールに基づいており、末端OH基に加えてエステル基またはエーテル基を含みうる。かかる誘導体は、例えば、ヘキサンジオールと過剰なカプロラクトンとの反応によって、もしくは、ヘキサンジオールをエーテル化してジヘキシレングリコールまたはトリヘキシレングリコールを与えることによって、得ることができる。本発明の範囲内で、これらおよび他の成分の量は、総量が100重量%を超えないように、特に総量が100重量%になるように、周知の方法で選択される。
ヒドロキシ基含有ポリカーボネート、特にポリカーボネートポリオールは、構造が直線状であることが好ましい。
ポリエーテルポリオールが、ポリイソシアネートプレポリマB)の準備のために同様に用いられてもよい。例えば、ポリテトラメチレングリコールポリエーテルが適切であり、カチオン開環によるテトラヒドロフランの重合によって得ることができる。同様に適切であるポリエーテルポリオールは、二官能性または多官能性の開始剤分子を有するスチレンオキシド、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、および/または、エピクロロヒドリンの付加生成物であってよい。適切な開始剤分子として利用できるものとしては、例えば、水、ブチルジグリコール、グリセロール、ジエチレングリコール、トリメチロールプロパン、プロピレングリコール、ソルビトール、エチレンジアミン、トリエタノールアミン、または、1,4−ブタンジオール、もしくは、それらの混合物が挙げられる。
ポリイソシアネートプレポリマB)の準備のための好ましい成分は、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールポリエーテル、および、ポリカーボネートポリオール、または、それらの混合物であり、ポリプロピレングリコールが特に好ましい。
400g/molから8000g/mol、好ましくは400g/molから6000g/mol、特に好ましくは600g/molから3000g/molの数平均分子量Mnを有するポリマポリオールが用いられてよい。これらは、1.5から6のOH官能価を有することが好ましく、1.8から3が特に好ましく、1.9から2.1が最も好ましい。
上述のポリマポリオールに加えて、ポリイソシアネートプレポリマB)の準備に短鎖ポリオールが用いられてもよい。例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブチレングリコール、シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ヒドロキノンジヒドロキシエチルエーテル、ビスフェノールA(2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン)、水素化ビスフェノールA(2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン)、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、グリセロール、または、ペンタエリトリトール、もしくは、それらの混合物を用いることが可能である。
また、上述の分子量範囲のエステルジオール、例えば、α−ヒドロキシーブチル−ε−ヒドロキシーカプロン酸エステル、ω−ヒドロキシヘキシル−γ−ヒドロキシ酪酸エステル、アジピン酸(βーヒドロキシエチル)エステル、または、テレフタル酸ビス(β−ヒドロキシエチル)エステルも適している。
さらに、ポリイソシアネートプレポリマB)の準備のために、単官能性イソシアネート反応性ヒドロキシ基含有化合物を用いてもよい。かかる単官能性化合物の例は、エタノール、n−ブタノール、エチレングリコールモノブチルエ−テル、ジエチレングリコールモノメチルエ−テル、ジエチレングリコールモノブチルエ−テル、プロピレングリコールモノメチルエ−テル、ジプロピレングリコールモノメチルエ−テル、トリプロピレングリコールモノメチルエ−テル、ジプロプレングリコールモノプロピルエ−テル、プロピレングリコールモノブチルエ−テル、ジプロピレングリコールモノブチルエ−テル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、2−エチルヘキサノール、1−オクタノール、1−ドデカノール、または、1−ヘキサデカノール、もしくは、それらの混合物である。
ポリイソシアネートプレポリマB)の準備のために、本発明の一実施形態において、イソシアネート基対ヒドロキシ基の比(NCO/OH比)を2:1から20:1、例えば8:1として、ジイソシアネートとポリオールを反応させることが可能である。それにより、ウレタンおよび/またはアロファネート構造を形成することができる。次に、ある量の未反応のポリイソシアネートを分離することができる。例えば、このために薄膜蒸留を用いることが可能であり、残留モノマ含有量の低い(例えば、≦1重量%、好ましくは≦0.5重量%、特に好ましくは≦0.1重量%)生成物が得られる。反応温度は、20℃から120℃であってよく、60℃から100℃が好ましい。塩化ベンゾイル、塩化イソフタロイル、リン酸ジブチル、3−クロロプロピオン酸、または、メチルトシレートなど、安定剤が、準備の際に任意選択的に添加されてもよい。
さらに、NH2−および/またはNH−官能性成分が、ポリイソシアネートプレポリマB)の準備において鎖延長のために追加的に用いられてもよい。
本発明によると、鎖延長のために適切な成分は、有機ジアミンまたはポリアミンである。例えば、エチレンジアミン、1,2−ジアミノプロパン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、1,6ージアミノヘキサン、イソホロンジアミン、2,2,4−および2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミンの異性体混合物、2−メチルペンタメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、ジアミノジシクロヘキシルメタン、または、ジメチルエチレンジアミン、もしくは、それらの混合物を用いることが可能である。
さらに、第一級アミノ基に加えて第二級アミノ基を含む、もしくは、(第一級または第二級)アミノ基に加えてOH基を含む成分が、ポリイソシアネートプレポリマB)の準備のために用いられてもよい。それらの例は、ジエタノールアミン、3−アミノ−1−メチルアミノプロパン、3−アミノ−1−エチルアミノプロパン、3−アミノ−1−シクロヘキシルアミノプロパン、3−アミノ−1−メチルアミノブタンなどの第一級/第二級アミン、ならびに、N−アミノエチルエタノールアミン、エタノールアミン、3−アミノプロパノール、ネオペンタノールアミンなどのアルカノールアミンである。連鎖停止のために、イソシアネートに対して反応性のある基を有するアミンが従来用いられており、例えば、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、オクチルアミン、ラウリルアミン、ステアリルアミン、イソノニルオキシプロピルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、N−メチルアミノプロピルアミン、ジエチル(メチル)アミノプロピルアミン、モルホリン、ピペリジン、または、それらの適切な置換誘導体、ジ第一級アミンおよびモノカルボン酸のアミドアミン、ジ第一級アミンのモノケチム(monoketime)、N,N−ジメチルアミノプロピルアミンなどの第一級/第三級アミンである。
本発明に従って成分B)として用いられるポリイソシアネートプレポリマまたはそれらの混合物は、好ましくは1.8から5、特に好ましくは2から3.5、最も好ましくは2から2.5の平均NCO官能価を有しうる。
本発明によると、成分A)およびB)は、最初に互いに混合されうることが好ましく、その後、A)およびB)の混合物は、C)と反応させることができる。
さらなる実施形態において、成分C)は、少なくとも2つのイソシアネート反応性ヒドロキシ基を有するポリアミンまたはポリオールであってよい。ポリマポリオールを成分C)として利用できることが好ましい。本発明によると、成分C)としてさらに好ましいのは、2から4つのヒドロキシ基を有するポリマであり、最も好ましいのは、2から3つのヒドロキシ基を有するポリプロピレングリコールである。
本発明によると、成分C)として用いることができるのは、ヒドロキシ官能性(特にポリマの)ポリオール、例えば、ポリエーテルポリオールである。例えば、ポリテトラメチレングリコールポリエーテルが適切であり、カチオン開環によるテトラヒドロフランの重合によって得ることができる。同様に適切であるポリエーテルポリオールは、二官能性または多官能性の開始剤分子を有するスチレンオキシド、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、および/または、エピクロロヒドリンの付加生成物であってよい。適切な開始剤分子として利用できるものとしては、例えば、水、ブチルジグリコール、グリセロール、ジエチレングリコール、トリメチロールプロパン、プロピレングリコール、ソルビトール、エチレンジアミン、トリエタノールアミン、または、1,4−ブタンジオール、もしくは、それらの混合物が挙げられる。
本発明によると、C)のポリマポリオールは、特に狭い分子量分布を有する、すなわち、1.0から1.5の多分散性(PD=Mw/Mn)および/または1.9より大きいOH官能価を有することが好ましい。上述のポリエーテルポリオールは、1.0から1.5の多分散性と、1.9より大きい(特に好ましくは1.95以上の)OH官能価とを有することが好ましい。
かかるポリエステルポリオールは、特に二重金属シアニド触媒(DMC触媒)を用いて、適切な開始剤分子のアルコキシ化によって、それ自体が周知である方法で準備できる。この方法は、例えば、特許明細書US5,158,922号および出願公開EP0654302A1号に記載されている。
ポリマ素子にための本発明に従った反応混合物は、成分A)、B)、および、C)を混合することによって得ることができる。遊離イソシアネート基に対するイソシアネート反応性ヒドロキシ基の比は、1:1.5から1.5:1が好ましく、1:1.02から1:0.95が特に好ましい。
成分A)、B)、および、C)の内の少なくとも1つは、ポリマ素子に分岐および架橋を導入するために、好ましくは2.0以上、さらに好ましくは2.5以上、最も好ましくは3.0以上の官能価を有する。官能価は、成分AおよびBの場合には分子当たりのNCO基の平均数を指し、成分Cの場合には分子当たりのOH基の平均数を指す。この分岐または架橋は、電気機械変換器として意図された目的のために、より良好な機械的性質および弾性、特に、より良好な伸長特性をもたらす。
本発明の範囲内で、ポリマ素子は、ポリマ層、特にポリマ薄膜、ポリマ箔、または、ポリマコーティングであってよい。例えば、ポリマ層は、0.1μmから1500μmの層厚、例えば、1μmから500μm、特に5μmから200μm、好ましくは10μmから100μmの層厚を有しうる。
本発明に従ったポリマ素子は、良好な機械的強度および高い弾性を有しうる点で有利である。特に、本発明に従ったポリマ素子は、0.2MPa以上(特に0.4MPaから50MPa)の最大張力と、250%以上(特に350%以上)の最大伸長とを有しうる。さらに、本発明に従ったポリマ素子は、(DIN53504によって決定された)100%から200%の使用時伸び範囲において、0.1MPaから1MPaの張力(例えば、0.1MPaから0.8MPa、特に、0.1MPaから0.3MPa)を有しうる。さらに、本発明に従ったポリマ素子は、(DIN EN150 672 1−1によって決定された)100%の伸びで、0.1MPaから10MPa(例えば、0.2MPaから5MPa)の弾性率を有しうる。
さらに、本発明に従ったポリマ素子は、良好な電気的特性を有しうる点で有利であり、これらの特性は、ブレークスルー電界強度のためのASTM D 149に従って、および、誘電率の測定のためのASTM D 150に従って決定できる。
本発明は、さらに、本発明に従った電気機械変換器の製造処理を提供しており、その処理においては:
・少なくとも2つの電極が準備され、
・ポリマ素子が、以下の成分を含む反応混合物の反応によって準備され:
A)ポリイソシアネート
B)ポリイソシアネートプレポリマ
C)少なくとも2つのイソシアネート反応性ヒドロキシ基を有する化合物
そして、
・ポリマ素子が2つの電極の間に配置される。
特に、ポリマ素子は、ポリマ素子が電極の少なくとも1つと接触するように2つの電極の間に配置されてよい。
本発明の一実施形態の範囲内で、電気活性ポリマ素子は、ポリマ素子の両側の電極がポリマ素子に接触するように2つの電極の間に配置されてもよい。例えば、ポリマ素子は、両側を電極で被覆されてよい。
本発明に従った処理の好ましい実施形態の範囲内で、ポリマ素子は、電極の内の少なくとも1つに反応混合物を塗布して反応混合物を反応させることによって準備されてよい。反応混合物は、例えば、ナイフ塗布、コーティング、注入、スピンコーティング、噴霧、または、噴射によって塗布されうる。本発明の範囲内で、別個の工程で電極およびポリマ素子を準備した後にそれらを結合することも可能である。
本発明に従った処理の好ましい実施形態の範囲内で、反応混合物は、乾燥および/またはテンパリングされる。乾燥は、0℃から200℃の温度範囲で、例えば、0.1分から48時間、特に6時間から18時間行われてよい。テンパリングは、例えば、80℃から250℃の温度範囲で、例えば、0.1分から24時間行われてよい。
本発明に従った処理の一実施形態において、B)由来のイソシアネート基に対するA)由来のイソシアネート基の当量比として用いられる比は、1:10以上10:1以下、特に好ましくは1:5以上5:1以下、最も好ましくは1:3以上3:1以下であってよい。反応混合物のために選択されたかかる比を用いて準備されたポリマ素子は、特に有利な機械的および電気的特性を有しうる。
23℃で、A)、B)、および、C)の混合物の実質的な架橋および硬化が達成されるまでの時間は、通例、1秒から300分間、好ましくは1分から20分間、特に好ましくは1分から10分間でありえる。硬化は、触媒によって加速されうる。好ましい実施形態において、成分A)およびB)の硬化のためのイソシアネート反応基の50mol%以上は、ポリエーテルポリオールである。本発明の特に好ましい実施形態の範囲内で、成分A)およびB)は、ポリエーテルポリオールのみによって硬化され、最も好ましくは、ポリプロピレングリコールのみによって硬化される。
A)、B)、C)の最終反応混合物および任意選択的なさらなる成分について、重量による好ましい量は以下の通りである:
A)については、1から30重量部、好ましくは4から20重量部;
B)については、1から50重量部、好ましくは25から40重量部;
C)については、10から70重量部、好ましくは30から65重量部;および、任意選択的に
さらなる補助物質、追加成分、または、添加剤については、0から50重量部、好ましくは0から20重量部。
上述の重量部は、それぞれの場合において、すべての重量部の合計が100になるように選択される。
一方では、成分A)、B)、および、C)を含む反応混合物は、電極に直接塗布されてよく、その上で硬化しうる。他方では、反応混合物から薄膜または箔を最初に準備することが可能であり、薄膜または箔は、任意選択的に完全に硬化され、その後、電極と結合される。そのために、接着剤が用いられてもよいし、反応混合物自体の接着性が利用されてもよい。
本発明に従った薄膜形成反応混合物は、それ自体が周知である任意の塗布方法、例えば、ナイフ塗布、コーティング、注入、スピンコーティング、噴霧、または、噴射などの塗布方法によって塗布されてよい。
成分A)、B)、および、C)に加えて、反応混合物は、さらに、補助物質および添加剤を含んでもよい。かかる補助物質および添加剤の例は、架橋剤、増粘剤、共溶媒、チキソトロピック剤、安定剤、抗酸化剤、光安定剤、乳化剤、界面活性剤、接着剤、可塑剤、疎水化剤、色素、充填剤、および、流動性向上剤である。
成分A)、B)、および、C)に加えて、反応混合物は、さらに、充填剤を含んでもよい。充填剤は、例えば、ポリマ素子の誘電率を調節しうる。反応混合物は、高誘電率を有する充填剤など、誘電率を高めるための充填剤を含むことが好ましい。充填材の例としては、セラミック充填剤(特に、チタン酸バリウム、二酸化チタン)、圧電セラミック(石英またはチタン酸ジルコン酸鉛など)、ならびに、有機充填剤(特に、高い電気的分極率を有するもの、例えばフタロシアニンなど)が挙げられる。
さらに、浸透閾値未満で導電性の充填剤を組み込むことによっても、高誘電率を達成できる。それらの例は、カーボンブラック、グラファイト、単層または多層カーボンナノチューブ、導電性ポリマ(ポリチオフェン、ポリアニリン、または、ポリピロールなど)、もしくは、それらの混合物である。この関連で特に興味深いものは、表面安定化を示すことから、浸透閾値未満の低い濃度で誘電率を高めるものの、ポリマの導電率を上昇させないタイプのカーボンブラックである。
本発明の範囲内で、誘電率および/または電気的ブレークスルー電界強度を高めるための添加剤が、薄膜形成後に添加されてもよい。これは、例えば、1または複数のさらなる層を形成することによって、または、添加剤をポリマ素子に浸透させることによって(例えば、添加剤をポリマ素子内に拡散させることによって)実行される。
任意選択的に中間乾燥工程を行いつつ、反応混合物を多層で塗布することも、追加的に可能である。
反応混合物の乾燥および固着は、30℃の温度、好ましくは10℃から200℃で行われてよい。その際、被覆された基板が、加熱された表面(例えばローラなど)上を案内されてよい。塗布および乾燥は、それぞれ、不連続または連続的に行われてよい。全体としての処理は、連続的であることが好ましい。
本発明に従ったポリマ素子は、例えば、導電層、溶媒およびガスに対するバリア層、および/または、接着層など、さらなる機能的な層を設けられてもよい。かかる層は、ポリマ素子の表面全体または表面の一部を被覆することによって、片側または両側において、1層または複数の重ね合わせた層の形態で形成されてよい。
反応混合物からのポリマ薄膜の準備に適した基板材料は、特に、生成されたポリマ薄膜を任意選択的に簡単な方法で除去できるようなガラス、剥離紙、箔、および、プラスチックである。
反応混合物の個々の層の処理は、注入またはナイフ塗布によって、手作業または機械で実行されてよい。印刷、スクリーン印刷、噴霧、および、ディッピングも同様に、処理技術として利用できる。
架橋後、ポリマ薄膜、ポリマ箔、または、ポリマコーティングの形態の本発明によるポリマ素子は、0.1μmから1500μmの層厚、例えば1μmから500μm、特に5μmから200μm、好ましくは10μmから100μmの層厚を有しうる。
本発明は、さらに、以下の成分を含む反応混合物から得られるポリマ素子を、電気機械素子、例えば、センサ、アクチュエータ、および/または、ジェネレータとして、特に、センサ、アクチュエータ、および/または、ジェネレータ内の電気機械素子として利用する方法を提供する:
A)ポリイソシアネート
B)ポリイソシアネートプレポリマ
C)少なくとも2つのイソシアネート反応性ヒドロキシ基を有する化合物
本発明は、さらに、本発明に従った電気機械変換器を含む電子および/または電気デバイス、特に、構造要素、自動マシン、機器、または、構成要素を提供する。
本発明は、さらに、電子および/または電気デバイス、特にアクチュエータ、センサ、および/または、ジェネレータにおける本発明の電気機械変換器の利用法を提供する。有利なことに、本発明は、電気機械および電気音響分野、特に、機械的振動からエネルギを取得する分野(エネルギハーベスティング)、音響、超音波、医療診断、音響顕微鏡法、メカニカルセンサシステム(特に、圧力、力、および/または、歪みセンサシステム)、ロボット工学、および/または、通信技術の分野における非常に多岐にわたる多数の用途で実施可能である。それらの典型的な例は、圧力センサ、電気音響変換器、マイク、拡声器、振動変換器、光偏向器、メンブレン、光ファイバ用の変調器、焦電検出器、コンデンサ、制御システム、および、「インテリジェント」フロア、ならびに、水の波エネルギ(特に海洋の波のエネルギ)を電気的エネルギーに変換するためのシステムである。
本発明に従った変換器を構築するために、本発明に従ったポリマ素子は、例えばWO01/06575に記載されているように、両側を電極で被覆されてよい。この基本構造は、センサ、アクチュエータ、および/または、ジェネレータを製造するための様々な構成で利用できることが有利である。本発明に従った電気機械変換器のためのポリマ素子は、特に良好な機械的および電気的特性を有する点で有利である。本発明に従った電気機械変換器は、多くの異なる用途で利用可能である。
以下で示す例を参照しつつ、本発明についてさらに詳述するが、本発明はそれらの例に限定されることはない。
実施例:
特に指定のない限り、百分率はすべて、重量パーセントである。
特に指定のない限り、分析的測定はすべて、23℃の温度に基づく。
特に明記しない限り、NCO含有量は、DIN−EN ISO 11909に従って容量分析で決定されたものである。
示されている粘度は、Anton Paar Germany GmbH(Germany,Helmuth−Hirth−Str.6,73760 Ostfildern)の回転式粘度計を用いて、23℃でDIN53019に従った回転式粘度測定法によって決定された。
本発明による分散剤への充填剤の混入は、Speedmixer(モデル150FV、Hauschild&Co.KG,Germany,Waterkamp1,59075Hamm)を用いて実行された。
薄膜層の厚さは、Dr.Johannes Heidenhain GmbH(Germany,Dr.−Johannes−Heidenhain−Str.5,83301Traunreut)の機械的接触プローブを用いて測定された。試験体における異なる3つの場所で測定を行い、代表的な測定値として平均値を用いた。
引張試験は、DIN 53 504に従って、全測定範囲1kNのロードセルを装備したZwick社の引張試験機(型番1455)を用いて、50mm/分のけん引速度で実行された。試験体としてS2引張ロッドを用いた。同じ方法で準備された3つの試験体に対して各測定を行い、結果として得られたデータの平均値を評価に用いた。特にこのために、引張強度[MPa]および極限伸び[%]に加えて、100%および200%の伸びでの張力[MPa]も決定された。
永久伸びは、全測定範囲50Nのロードセルを装備したZwick/Roell製のZwicki引張試験機によって、試験対象のサンプルのS2ロッドに対して決定された。この測定において、サンプルは50mm/分の速度でn×50%まで伸ばされ、この歪みに至ると、サンプルは力=0Nに解放され、残っている伸びが決定される。その後すぐに、次の測定サイクルがn=n+1で開始し、nの値は、サンプルが破断するまで増加される。ここでは、50%の歪みに対する値のみが測定される。
クリープも、Zwicki引張試験機で決定される。この装置は、永久伸びを決定するための試験に対応する。この場合に用いられる試験体は、60×10mm2の寸法のストリップ状のサンプルであり、50mmのクランプ間隔で固定される。55mmまで非常に急速に変形させた後、この変形を30分間一定に維持し、その期間中の力の経過が決定される。30分後のクリープは、55mmまで変形した直後の初期値に基づいた力の減少率である。
ASTM D 150−98に従った誘電率の測定は、直径20mmの試験体で、Novocontrol Technologies GmbH&Co.KG(Obererbacher Strase 9,56414Hundsangen,Germany)製の測定システム(測定ブリッジ:Alpha−A Analyzer、測定ヘッド:ZGS Active Sample Cell Test Interface)を用いて行われた。107Hzから10-2Hzの周波数範囲で試験を行った。10-2Hzでの誘電率の実成分が、試験された材料の誘電率の測定値として選択された。
ASTM D 149−97aに従ったブレークスルー電界強度は、Heinzinger社(Anton−Jakob−Str.4,83026Rosenheim,Germany)の高圧電源モデルLNC20000−3posと、DKI(Deutsches Kunststoffinstitut,Schlosgartenstr.6,64289Darmstadt,Germany)で内部に構成されたサンプルホルダとを用いて決定された。サンプルホルダは、小さい機械的予負荷しか与えることなく、均一な厚さのポリマサンプルと接触し、ユーザが電圧と接触することを防止する。このシステムにおいて、ポリマ薄膜は、予負荷なしに、電気的ブレークスルーが箔を通して起きるまで、空中の破裂放電に対して絶縁するためにシリコーンオイル内で、増加する電圧を静的に印加される。測定結果は、ポリマ薄膜の厚さに対するブレークスルー時の到達電圧[V/μm]である。
用いられる物質および省略形:
Desmodur(登録商標)N3300:ヘキサメチレンジイソシアネートに基づくイソシアヌレート、NCO含有量21.8±0.3%(DIN EN ISO 11 909による)、23℃での粘度3000±750mPa・s、Bayer MaterialScience AG,Leverkusen,DE,(成分A)
Desmodur(登録商標)XP2410:低粘度、ヘキサメチレンジイソシアネートに基づく脂肪族ポリイソシアネート、NCO含有量23.5±0.5重量%(DIN EN ISO 11 909による)、23℃での粘度730±100mPa・s、Bayer MaterialScience AG,Leverkusen,DE,(成分A)
Desmodur(登録商標)XP2599:ヘキサメチレン−1,6−ジイソシアネート(HDI)に基づく脂肪族のエーテル基含有プレポリマ、イソシアネート含有率6±0.5%(DIN EN ISO 11 909)、23℃での粘度2500±500mPa・s、Bayer MaterialScience AG,Leverkusen,DE,(成分B)
DBTDL:E−Merck KGaA(Frankfurter Str.250,D-64293Darmstadt,Germany)製のジブチル錫ジラウレート
例1:
成分B)としてのジイソシアネート官能性ポリイソシアネートプレポリマの準備:
1300gのヘキサメチレン−1,6−ジイソシアネート(HDI)、1.3gの塩化ベンゾイル、および、1.3gのp−トルエンスルホン酸メチルエステルを、撹拌しつつ4Lの四つ口フラスコに入れた。3時間の間に、2000g/molの数平均分子量を有する1456gの二官能性ポリプロピレングリコールポリエーテルを80℃で加えた後、同じ温度で1時間撹拌を行った。次いで、過剰なHDIを、130℃、0.1トールで薄膜蒸留によって蒸留したところ、1gのクロロプロピオン酸がレシーバ内で見られた。結果として得られたNCOプレポリマは、3.23%のNCO含有量および1650mPas(25℃)の粘度を有していた。
比較例C1:
本発明によらないポリマ素子の準備:
用いた原材料は、別々に脱気しなかった。10gのDesmodur XP2599(成分B)を、6000g/molの数平均分子量と0重量%のエチレンオキシド単位含有量とを有する28.1gの三官能性ポリプロピレングリコール−ポリエチレングリコールポリエーテル(成分C)、および、0.028gのDBTDLと、Speedmixerのポリプロピレンビーカー内で毎分3000回転で3分間混合した。泡の引いた液体の反応混合物から、1mmの湿潤層厚を有する薄膜をナイフによってガラスプレートに手作業で塗布した。準備の後、乾燥庫内ですべての薄膜を80℃で一晩乾燥した後、120℃で5分間テンパリングした。薄膜は、テンパリング後に手でガラスプレートから容易にはがすことができた。
比較例C2:
本発明によらないポリマ素子の準備:
用いた原材料は、別々に脱気しなかった。10gのDesmodur XP2599(成分B)を、4000g/molの数平均分子量と0重量%のエチレンオキシド単位含有量とを有する28.06gの二官能性ポリプロピレングリコール−ポリエチレングリコールポリエーテル(成分C)、および、0.028gのDBTDLと、Speedmixerのポリプロピレンビーカー内で毎分3000回転で3分間混合した。泡の引いた液体の反応混合物から、1mmの湿潤層厚を有する薄膜をナイフによってガラスプレートに手作業で塗布した。準備の後、乾燥庫内ですべての薄膜を80℃で一晩乾燥した後、120℃で5分間テンパリングした。薄膜は、テンパリング後に手でガラスプレートから容易にはがすことができた。
比較例C3:
本発明によらないポリマ素子の準備:
用いた原材料は、別々に脱気しなかった。3.91gのDesmodur N3300(成分A)を、4000g/molの数平均分子量と0重量%のエチレンオキシド単位含有量とを有する39.88gの二官能性ポリプロピレングリコール−ポリエチレングリコールポリエーテル(成分C)、および、0.12gのDBTDLと、Speedmixerのポリプロピレンビーカー内で毎分3000回転で3分間混合した。泡の引いた液体の反応混合物から、1mmの湿潤層厚を有する薄膜をナイフによってガラスプレートに手作業で塗布した。準備の後、乾燥庫内ですべての薄膜を80℃で一晩乾燥した後、120℃で5分間テンパリングした。薄膜は、テンパリング後に手でガラスプレートから容易にはがすことができた。
比較例C4:
本発明によらないポリマ素子の準備:
用いた原材料は、別々に脱気しなかった。3.58gのDesmodur XP2410(成分A)を、6000g/molの数平均分子量と0重量%のエチレンオキシド単位含有量とを有する39.88gの三官能性ポリプロピレングリコール−ポリエチレングリコールポリエーテル(成分C)、および、0.12gのDBTDLと、Speedmixerのポリプロピレンビーカー内で毎分3000回転で3分間混合した。泡の引いた液体の反応混合物から、1mmの湿潤層厚を有する薄膜をナイフによってガラスプレートに手作業で塗布した。準備の後、乾燥庫内ですべての薄膜を80℃で一晩乾燥した後、120℃で5分間テンパリングした。薄膜は、テンパリング後に手でガラスプレートから容易にはがすことができた。
比較例C5:
本発明によらないポリマ素子の準備:
用いた原材料は、別々に脱気しなかった。3.91gのDesmodur N3300(成分A)を、6000g/molの数平均分子量と0重量%のエチレンオキシド単位含有量とを有する39.88gの三官能性ポリプロピレングリコール−ポリエチレングリコールポリエーテル(成分C)、および、0.12gのDBTDLと、Speedmixerのポリプロピレンビーカー内で毎分3000回転で3分間混合した。泡の引いた液体の反応混合物から、1mmの湿潤層厚を有する薄膜をナイフによってガラスプレートに手作業で塗布した。準備の後、乾燥庫内ですべての薄膜を80℃で一晩乾燥した後、120℃で5分間テンパリングした。薄膜は、テンパリング後に手でガラスプレートから容易にはがすことができた。
比較例C6:
本発明によらないポリマ素子の準備:
用いた原材料は、別々に脱気しなかった。10.0gの例1のプレポリマ(成分B)を、4000g/molの数平均分子量と0重量%のエチレンオキシド単位含有量とを有する39.88gの二官能性ポリプロピレングリコール−ポリエチレングリコールポリエーテル(成分C)、および、0.03gのDBTDLと、Speedmixerのポリプロピレンビーカー内で毎分3000回転で3分間混合した。泡の引いた液体の反応混合物から、1mmの湿潤層厚を有する薄膜をナイフによってガラスプレートに手作業で塗布した。準備の後、乾燥庫内ですべての薄膜を80℃で一晩乾燥した後、120℃で5分間テンパリングした。この処方から試験体を生成することはできなかった。
実施例E1:
本発明によるポリマ素子の準備:
用いた原材料は、別々に脱気しなかった。3.0gのDesmodur N3300(HDIに基づくイソシアヌレート、成分A)および7.0gの例1のプレポリマ(成分B)を計量してポリプロピレンビーカー内に入れ、Speedmixer内で毎分3000回転で1分間、互いに混合した。次いで、この混合物を、4000g/molの数平均分子量と0重量%のエチレンオキシド単位含有量とを有する41.2gの二官能性ポリプロピレングリコール−ポリエチレングリコールポリエーテル(成分C)、および、0.041gの量のDBTDLと、Speedmixerのポリプロピレンビーカー内で毎分3000回転で3分間混合した。泡の引いた液体の反応混合物から、1mmの湿潤層厚を有する薄膜をナイフによってガラスプレートに手作業で塗布した。準備の後、乾燥庫内ですべての薄膜を80℃で一晩乾燥した後、120℃で5分間テンパリングした。薄膜は、テンパリング後に手でガラスプレートから容易にはがすことができた。
実施例E2:
本発明によるポリマ素子の準備:
用いた原材料は、別々に脱気しなかった。3.0gのDesmodur N3300(HDIに基づくイソシアヌレート、成分A)および7.0gの例1のプレポリマ(成分B)を計量してポリプロピレンビーカー内に入れ、Speedmixer内で毎分3000回転で1分間、互いに混合した。次いで、この混合物を、6000g/molの数平均分子量と0重量%のエチレンオキシド単位含有量とを有する41.2gの三官能性ポリプロピレングリコール−ポリエチレングリコールポリエーテル(成分C)、および、0.041gの量のDBTDLと、Speedmixerのポリプロピレンビーカー内で毎分3000回転で3分間混合した。泡の引いた液体の反応混合物から、1mmの湿潤層厚を有する薄膜をナイフによってガラスプレートに手作業で塗布した。準備の後、乾燥庫内ですべての薄膜を80℃で一晩乾燥した後、120℃で5分間テンパリングした。薄膜は、テンパリング後に手でガラスプレートから容易にはがすことができた。
実施例E3:
本発明によるポリマ素子の準備:
用いた原材料は、別々に脱気しなかった。4.0gのDesmodur N3300(HDIに基づくイソシアヌレート、成分A)および16.0gの例1のプレポリマ(成分B)を計量してポリプロピレンビーカー内に入れ、Speedmixer内で毎分3000回転で1分間、互いに混合した。次いで、この混合物を、4000g/molの数平均分子量と20重量%のエチレンオキシド単位含有量(ポリエーテルに基づく)とを有する66.16gの二官能性ポリプロピレングリコール−ポリエチレングリコールポリエーテル、および、0.132gの量のDBTDLと、Speedmixer内のポリプロピレンビーカーで毎分3000回転で3分間混合した。泡の引いた液体の反応混合物から、1mmの湿潤層厚を有する薄膜をナイフによってガラスプレートに手作業で塗布した。準備の後、乾燥庫内ですべての薄膜を80℃で一晩乾燥した後、120℃で5分間テンパリングした。薄膜は、テンパリング後に手でガラスプレートから容易にはがすことができた。
実施例E4:
本発明によるポリマ素子の準備:
用いた原材料は、別々に脱気しなかった。1.0gのDesmodur N3300(HDIに基づくイソシアヌレート、成分A)および9.0gの例1のプレポリマ(成分B)を計量してポリプロピレンビーカー内に入れ、Speedmixer内で毎分3000回転で1分間、互いに混合した。次いで、この混合物を、4000g/molの数平均分子量と20重量%のエチレンオキシド単位含有量(ポリエーテルに基づく)とを有する24.22gの二官能性ポリプロピレングリコール−ポリエチレングリコールポリエーテル、および、0.048gの量のDBTDLと、Speedmixer内のポリプロピレンビーカーで毎分3000回転で3分間混合した。泡の引いた液体の反応混合物から、1mmの湿潤層厚を有する薄膜をナイフによってガラスプレートに手作業で塗布した。準備の後、乾燥庫内ですべての薄膜を80℃で一晩乾燥した後、120℃で5分間テンパリングした。薄膜は、テンパリング後に手でガラスプレートから容易にはがすことができた。
サンプルに対して様々な測定を行った。本発明によらない例および本発明によるポリマ素子の例についての結果を、以下の表1に示す。
Figure 2013501485
薄膜の形状の本発明に従ったポリマ素子が従来技術よりも顕著に有利であることが試験によって示された。本発明によらない例の特に不利な点は、低い極限伸びおよび高いクリープであった。
本発明に従った薄膜を用いる際の特に有利な点は、高い極限伸び、低い弾性率、低い永久伸び、低いクリープなど、非常に良好な機械的性質、ならびに、高い誘電率、それと同時に、伸びのない状態での非常に高いブレークスルー電界強度を併せ持つことである。本発明に従ったこれらのポリマ素子を用いて電気機械変換器を製造すれば、特に有利な特性を達成できる点で有利である。

Claims (15)

  1. 少なくとも2つの電極および少なくとも1つの電気活性ポリマ素子を有する電気機械変換器であって、前記ポリマ素子は2つの電極の間に配置され、
    前記ポリマ素子は、
    成分A)ポリイソシアネートと、
    成分B)ポリイソシアネートプレポリマと、
    成分C)少なくとも2つのイソシアネート反応性ヒドロキシ基を有する化合物とを含む反応混合物から得られる電気機械変換器。
  2. 請求項1に記載の電気機械変換器であって、センサおよび/またはアクチュエータおよび/またはジェネレータである電気機械変換器。
  3. 請求項1に記載の電気機械変換器であって、
    前記成分A)は、イソシアヌレート基、ウレトジオン基、または、それらの混合物を含むポリイソシアネートである電気機械変換器。
  4. 請求項1に記載の電気機械変換器であって、
    前記成分A)は、2以上のNCO官能価を有し、ウレトジオン、イソシアヌレート、ビウレット、イミノオキサジアジンジオン、または、オキサジアジントリオン構造、もしくは、それらの混合物を有するジイソシアネートである電気機械変換器。
  5. 請求項1に記載の電気機械変換器であって、
    前記成分A)は、2から4の平均NCO官能価を有し、脂肪族結合または脂環式結合したイソシアネート基を含むポリイソシアネートまたはポリイソシアネート混合物である電気機械変換器。
  6. 請求項1に記載の電気機械変換器であって、
    前記成分B)は、1または複数のジイソシアネートと、1または複数のヒドロキシ官能性ポリオールとの反応から得られる反応生成物である電気機械変換器。
  7. 請求項6に記載の電気機械変換器であって、前記ジイソシアネートは、2:1から20:1のイソシアネート基対ヒドロキシ基の比で、前記ヒドロキシ官能性ポリオールと反応する電気機械変換器。
  8. 請求項1に記載の電気機械変換器であって、
    前記成分C)は、少なくとも2つのイソシアネート反応性ヒドロキシ基を有するポリアミンまたはポリオールである電気機械変換器。
  9. 請求項1に記載の電気機械変換器であって、
    前記成分C)は、ポリマポリオールである電気機械変換器。
  10. 請求項1に記載の電気機械変換器を準備する方法であって、
    a)少なくとも2つの電極を準備する工程と、
    b)反応混合物の反応によってポリマ素子を準備する工程であって、前記反応混合物は、
    成分A)ポリイソシアネートと、
    成分B)ポリイソシアネートプレポリマと、
    成分C)少なくとも2つのイソシアネート反応性ヒドロキシ基を有する化合物とを含む工程と、
    c)2つの電極の間に前記ポリマ素子を配置する工程と
    を備える方法。
  11. 請求項10に記載の方法であって、前記ポリマ素子を準備する工程は、前記電極の内の少なくとも1つに前記反応混合物を塗布して前記反応混合物を反応させることによって実行される方法。
  12. 請求項10または11に記載の方法であって、A)、B)、および、C)の前記反応混合物は、乾燥および/またはテンパリングされる方法。
  13. 請求項11に記載の方法であって、B)由来の前記イソシアネート基に対するA)由来の前記イソシアネート基の当量比として用いられる比が1:10から10:1である方法。
  14. 反応混合物から得られる電気活性ポリマ素子を電気機械素子として利用する方法であって、前記反応混合物は、
    成分A)ポリイソシアネートと、
    成分B)1または複数のジイソシアネートと、1または複数のヒドロキシ官能性ポリオールとの反応から得られるポリイソシアネートプレポリマと、
    成分C)少なくとも2つのイソシアネート反応性ヒドロキシ基を有する化合物と
    を含む方法。
  15. 請求項1に記載の電気機械変換器を含む電子および/または電気デバイス。
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