JP2013500826A - 組織接触材料 - Google Patents

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Abstract

保護バリヤとして作用する外側領域、1つもしくは2つ以上の内側領域、および組織接触領域を含む、複数の領域を含んでなる組織接触材料。この複数の領域は、それぞれが、架橋された親水性ポリマーを含む第1のポリマー、および第1のポリマーを実質的に反応もしくは架橋することなく、第1のポリマーを組み込むようにされた架橋性ポリマーで形成された第2の架橋されたポリマーマトリックス、からなる群から選ばれた1種もしくは2種以上の複数のポリマーを含んでいる。第1および/または第2のポリマーは、水の存在での膨潤性、活性剤の含量、層からの、もしくは層を通して活性剤の拡散透過性、透湿性、および組織への接着性を含む、1種または2種以上の特性を備えたそれぞれの領域を与える。

Description

1つの態様では、本発明は、組織接触材料、例えば創傷ドレッシングに関する。関連する態様では、本発明は、水膨潤性、活性剤送達、および湿性バリヤなどの特性を与えるのに用いられるポリマー配合物に関する。
組織への接触に用いられる材料は、多くの形態および対応する配合品で、例えば創傷ドレッシング、医療装置またはインプラントの被覆層などとして存在している。例えば、創傷の処置への最新の取組みとしては、種々のドレッシングが挙げられ、しばしば、水分や湿度を制御する;細菌を締め出す;および抗微生物剤もしくは成長因子を適用するように設計される。大抵のドレッシングは、支持層、例えばフィルムを含み、それが細菌やウイルス感染に対するバリヤを提供することができる。
創傷ドレッシングは、治療薬を創傷に供給するものと表されている。例えば、あるドレッシングは、液体透過性の、接触層、中間層および外側の、裏地層を提供し、この内、1種もしくは2種以上の層が、1種もしくは2種以上の治療薬を含んでいる。
火傷および他の関連の創傷、例えば移植用提供組織部位などは、深刻な問題を呈し、それらは大量の滲出液を生じさせる傾向にあり、それが慣用のドレッシングが飽和し、感染し、または創傷に貼り付きさえすることを引き起こす可能性がある。ドレッシングが創傷に貼り付いた場合には、取り除くのに極めて痛みを伴い、そしてしばしば外科的切除を必要とする。
明らかに必要とされているのは、特性、例えば、湿潤性、透明性、組織相互作用(例えば、最小限の内部成長)、適用の容易性、滅菌されるもしくは滅菌形態で提供される能力などの、最適な組み合わせである。
本発明は、
a)複数の領域であって、これらの領域は、好ましくは
i)通常は組織自体から遠位であり、そして保護バリヤとして作用するのに十分である外側領域、
ii)直接または間接に外側領域に隣接する1つもしくは2つ以上の内側領域、好ましくは1種もしくは2種以上の活性剤を含む1つもしくは2つ以上の内側領域、ならびに
iii)直接または間接に内側領域に隣接する組織接触領域、好ましくは1種もしくは2種以上の活性剤を含んでいる組織接触領域、
を含んでいる領域、
b)複数の領域であって、それぞれの領域は、
i)架橋された親水性ポリマーを含む第1のポリマー;および
ii)ポリマーマトリックス(例えば不均一ブレンド)を形成するように適用された架橋性ポリマーを含む第2のポリマー、これは第1のポリマーを組み入れており、例えば、好ましくは第1のポリマーと実質的に反応または架橋することなしで、相互侵入網目の形態である、
からなる群から選ばれた複数のポリマーの1種もしくは2種以上(そして好ましくは少なくとも2種)を含む領域、
を含んでおり、
c)第1および/または第2のポリマーは、それぞれの領域に、水の存在下での膨潤性、活性剤含量、層からのもしくは層を通した活性剤の拡散透過性、透湿性、および組織への粘着性から選択された、1つもしくは2つ以上の実質的に異なる性質を与えるように、外側、内側、および組織接触領域内部に、形態(例えば部分的にもしくは実質的に水和されたまたは非水和の)、量、および/または比率で存在する、
組織接触材料を提供する。
図1は、本明細書中で説明したような、本発明の好ましい態様における層の、水和の前後の両方、の比較を示している。 図2a〜2dは、本発明の好ましい態様における種々の層の関係を示している。 図2a〜2dは、本発明の好ましい態様における種々の層の関係を示している。 図2a〜2dは、本発明の好ましい態様における種々の層の関係を示している。 図2a〜2dは、本発明の好ましい態様における種々の層の関係を示している。 図3は、本発明の材料の内部からの活性剤の拡散に関するプロットを示している。
本出願人は、とりわけ、それぞれの対応する領域(またはこれらの領域の内部もしくは間の対応する層)に、独特な物理的/化学的および/または機能的特性を与えるために、ポリマー材料を、ここに記載した第1および第2のポリマーの混合物を含んで調製することができ、そして更には異なる方法で混合することができることを見出した。例えば、材料(その層を含めた)は、水分の存在の下で、そしてその使用の過程で、再水和の間に、層が後に膨潤する能力を実質的に保持するような仕方で、水系の溶媒を用いて形成することができる。対照的に、水の存在下で、再水和の間に有意により小さい膨潤(例えば、実質的に膨潤がない)を与える材料、その領域またはその層を提供するために、材料を、同様のまたは同等のポリマー混合物を用いるが、しかしながら実質的に溶媒中に水の存在なしで、形成することができる。
更に、当業者は、本明細書を元に、種々の溶媒(例えば水系および非水系の)の使用が、層または対応する領域、そして更には材料自体、の種々の特性、例えば組織への粘着特性および/または材料自体の引張強度、に影響を及ぼす可能性がある方法を認識するであろう。種々の溶媒の使用(例えばここに記載した溶媒混合物での)により、好ましくは接着剤の使用なしで、そして層間の急激な変わり目または境界の形成なしで、多層の生成によって、材料が形成されることを可能にする。更に、異なる溶媒混合物を、それぞれの特性の違いを有する対応する層を与え、それが更には、種々の層の内部でのおよび/または種々の層を通しての、活性剤の貯蔵能力および拡散性能のような特性を変えるために用いることができる。なお更に、それらの層の層化された構成からもたらすことができる連続性(または不連続性)は、この材料自体を通した指向性の拡散を与えるために用いることができる。
従って、特に好ましい態様では、本発明は、親水性ポリマー(例えば、ポリウレタン)および架橋されたアクリル共重合体の連続マトリックスによって特徴付けられる透湿性材料(例えば、複数の層を有するフィルム)であって、連続マトリックスの内部に活性剤を貯蔵し、そして所望の(例えば、指向性の)仕方で解放することができる材料を提供する。このような材料は、いずれかの好適な方法で、例えば、局部的な創傷ドレッシングとして、バリヤまたは医療装置との使用のための被覆などとして、用いることができる。
本発明の1つの好ましい材料は、少なくとも部分的には、フィルム本体中の異なるポリマーの膨潤のために、過剰の水の存在で、通常はわずかに半透明である。しかしながら、この材料が乾燥するにつれ、この材料は、より透明になる傾向にあり、そしてしばしば組織および創傷中に見られる水蒸気が存在する限りは、そうである能力を有している。更には、好ましい態様によっては、このフィルムは、接触する組織(例えば、創傷)からの水分(例えば、滲出液)の存在または体積の指標としての使用においては、例えば、過剰の水の存在で、再度わずかに半透明になることができる。
本発明の好ましい材料では、第1のポリマーは、好ましくは架橋された親水性(共)重合体、そしてより好ましくは架橋された(メタ)アクリル共重合体の形で提供される。第1のポリマーは、いずれかの好適な形態で、例えば粉末または粒子の形態で、提供され、そして用いることができる。
第1のポリマーは、好ましくは可逆的に水和されていることができ、そして更には、その使用の過程で膨潤することができる。そして、いずれかの層(例えば、バリヤ領域内部の層)の水蒸気透過などの特性は、水和した粒子の周りにポリマーマトリックスを形成するように第2のポリマーを用いる時の、架橋されたアクリル共重合体粒子の水和度によって制御することができる。図1は、外側領域4、第1のポリマー8と第2のポリマー10とを含む内側領域6、および組織に接触する領域12を含む、組織に接触する材料2の、水和の前(上方のフィルム2)および水和の後(下方のフィルム2)の例を示している。水和の後のフィルム2において見られるように、第1のポリマー8は、水和に対して特異的に膨潤しており、内側領域6中の第1のポリマー8は、組織に接触する領域12中の第1のポリマー8よりもより膨潤する。
当業者は、本明細書を元にすれば、例えば、第1のポリマーと第2のポリマー8、10の体積比を調整することによる、ならびにそれぞれの個々の物理化学的性質(例えば第1の水和、および第2の架橋度)による、層の水蒸気透過を制御することができる方法を理解するであろう。例えば第1のポリマー8の粒子の部分的にもしくは実質的に完全な脱水によって、結果として得られる構造中に形成することができる、微小空洞の大きさ、間隔および濃度を調整することができる。例えば、より大きな、そしてより多くの微小空洞は、特定の領域または層、例えば内側領域6、における第1のポリマー8の粒子の、より大きな濃度および/またはより大きな水和度によって生成することができる。このことは、更には、典型的にはより自由な蒸気透過を可能にする。比較すると、他の領域または層、例えば組織に接触する領域12、の第1のポリマー8の、より小さいおよび/またはより少ない微小空洞は、対応する層の水和の能力および水蒸気透過度を低下させる傾向にある。第2のポリマー10の架橋度は、例えば、第1のポリマー8の粒子の膨潤の量(例えば水の量を基準とした)、カチオンの存在、および第2のポリマー10の内部の第1のポリマー8の分散液のpHによって、更に影響される可能性がある。
脱水されたフィルムの特定の領域または層、例えば内側領域6、における第1のポリマー8の膨張のより大きな能力は、再水和の間に認識することができるが、第1のポリマー8がなお水和されている間に発生する、第2のポリマー10の不完全な架橋の作用である。ところが、他の領域または層中、例えば組織接触領域12中の第1のポリマー8の膨張する能力は、第2のポリマー10のより完全な架橋によって制限される。フィルム2の1つの領域または層中の第1のポリマー8の、他の領域または層と比較した、例えば内側領域6の組織接触領域12と比較した、異なる再水和は、それぞれのドメインの透過性を別個に拡大する。
架橋された親水性の第1のポリマー8の粒子は、好ましくは、少なくとも1種のフリーラジカル重合性カルボン酸および少なくとも1種のアルキルもしくはアルカリル(メタ)アクリレートの反応生成物を含むモノマー、ならびに所望による付加的なコモノマーの、少なくとも部分的に中和された架橋されたコポリマーの形態で提供され、ここで少なくとも1種のアルキルもしくはアルカリル(メタ)アクリレートは、11個の炭素原子〜34個の炭素原子を有している。ここで用いられる用語「カルボン酸」は、対応する共役塩基(すなわちカルボキシレート)を包含している。
有用なフリーラジカル重合性カルボン酸は、重合性炭素−炭素二重結合に共有結合した少なくとも1つのカルボキシル基を有している。例示的なフリーラジカル重合性カルボン酸としては、例えば、イタコン酸、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、それらの塩、およびそれらの混合物が挙げられる。「〜を含むモノマーのコポリマー」という表現は、そのコポリマーを調製するいずれかの特定の方法ではなく、そのコポリマーの構造を表している。例えば、このコポリマーは、加水分解によって(共重合の前または後の)フリーラジカル重合性カルボン酸をもたらすモノマー(例えば、マレイン酸無水物)を用いて調製することができる。架橋されたコポリマーの良好な膨潤性を確実にするために、酸含有量は、典型的には架橋されたコポリマーの、約40質量%〜約90質量%の範囲(例えば、50質量%〜70質量%の範囲)となるが、しかしながらこの範囲外の酸含有量の値もまた用いることができる。
有用なアルキルおよびアルカリル(メタ)アクリレートは、約11個の炭素原子〜約34個の炭素原子を有しており、そして直鎖または分岐していてよい。有用なアルキルおよびアルカリル(メタ)アクリレートの例としては、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、およびノニルフェニルアクリレートが挙げられる。所望により、付加的なコモノマー(例えば、(メタ)アクリルアミド、ブチル(メタ)アクリレート)も、架橋されたコポリマー中に含むことができる。
架橋は、いずれかの好適な方法、例えば、共重合に先立って、モノマー混合物中に、複数のフリーラジカル重合性基を有するモノマー(例えば多官能性モノマー)を含めることによって成し遂げることができるが、しかしながら他の方法も用いることができる。有用な多官能性モノマーとしては、例えば、ビニルエーテル(例えば、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル)、アリルエーテル(例えば、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、ペンタエリスリトールテトラアリルエーテル、エチレングリコールジアリルエーテル)、およびアクリレート(例えば、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート)、およびそれらの混合物が挙げられる。必要とされる架橋の量が、通常、用いられる多官能性モノマーの量を決定する。水での良好な膨潤性を確実にするために、架橋密度は、典型的には低い水準に保たれなければならず、例えば、Mc値(すなわち、架橋間のセグメントの平均分子量)は、約1000g/モル超、好ましくは約2000g/モル超、そしてより好ましくは約3000g/モル超である。
好ましくは、第1のポリマー8は、容易に分散可能な、そして水に膨潤可能である形態(例えば、粒子として)で、提供される。このことは、例えば、約0.1マイクロメートル〜約10マイクロメートル、またはより好ましくは約2マイクロメートル〜約7マイクロメートルの範囲の平均乾燥(実質的に膨潤していない)粒子径を有する架橋されたアクリルコポリマーの使用によって成し遂げることができるが、しかしながら、より大きな、およびより小さな粒子もまた用いることができる。
好適な架橋されたコポリマーは、好ましくは溶媒が蒸発する際に、同じ粒子または他の(例えば、異種の)粒子のいずれかに更に架橋することなしに、溶媒溶液中に、容易に分散することが可能な粒子径で提供される。大き過ぎる粒子径は、第2の架橋性コポリマーの強度を制限する傾向にあり、一方で、小さ過ぎる粒子は、脱水の過程で十分な空洞を生成しないか、または更には、再水和の間に膨潤した空間を生成しない。とりわけ、本願出願人は、特に第2の架橋性ポリウレタンコポリマーと共に用いられる場合には、0.1マイクロメートル〜10マイクロメートルの範囲の粒子径が好ましいことを見出した。一般には、架橋されたポリマーは、特定の溶媒溶液の存在の下で、溶媒分子の吸引によって、あるいはpHの変化による内部のイオン結合への干渉、またはその溶液中のカチオンもしくはアニオンのいずれかの存在を通して、膨潤すると考えられる。このサイズ寸法の増加は、膨潤可能な環境の存在におけるこのコポリマー粒子の再膨潤への潜在的な空間を維持させる。
典型的には、第1のポリマー8粒子は、水相中で、第1のポリマー組成物(例えば、エマルジョン、溶液または混合物として)の総質量を基準として、約0.5質量%〜約3質量%の量で用いられるが、しかしながら、より多い、そしてより少ない量もまた用いることができる。例えば、好ましい架橋されたアクリルコポリマーは、この組成物の総質量を基準として、約1質量%〜約2質量%の範囲の量で存在することができる。
有用な商業的に入手可能な架橋されたアクリルコポリマーの例としては、例えば、Noveon(オハイオ州、クリーブランド)から、「CARBOPOL」および「PEMULEN」の商品名で市販されているもの(例えば、"CARBOPOL 674 POLYMER"、"CARBOPOL 676 POLYMER", "CARBOPOL 934 POLYMER"、"CARBOPOL 940 POLYMER"、"CARBOPOL 941 POLYMER"、"CARBOPOL 980 POLYMER"、"CARBOPOL 981 POLYMER"、"CARBOPOL 1342 POLYMER"、"CARBOPOL 1610 POLYMER"、"PEMULEN 1621 RESIN"、"PEMULEN 1622 RESIN"、"CARBOPOL 1623 POLYMER"、"CARBOPOL 2984 POLYMER"、および"CARBOPOL 5984 POLYMER")が挙げられる。
「CARBOPOL」および「PEMULEN」の商品名で市販されている架橋されたアクリルコポリマーの好ましい特徴は、高濃度の電解質が、分子の親水性部分の標準的な膨潤を妨げることである。カチオン性種、特にナトリウムは、しばしば架橋されたアクリルコポリマーと錯体を形成し、そしてこの特徴は、治療用フィルム内部の微小空洞を変えるために用いることができる。
第1の架橋されたアクリルコポリマーは、反応性結合位置が、第1のコポリマー中に組み込まれることができるように、更に処理することができる。これらの反応性結合位置は、更に、共有結合によって、種々の他の化合物、例えば活性剤を組み込むために用いることができる。例として、本明細書を見た当業者は、このような結合位置を、タンパク質を、治療用フィルム内部の微小空洞中に共有結合するのに、更に用いることができる方法を理解するであろう。
本発明の材料は、ポリマーマトリックス(例えば、不均一ブレンド)を形成するようにされる架橋性ポリマーを含む第2のポリマー10を更に含んでおり、ポリマーマトリクスは、第1のポリマーを、好ましくはこの第1のポリマーと実質的に反応もしくは架橋することなく、包含する。好ましい第2のポリマー10は、親水性のポリウレタン、そしてより好ましくは、芳香族親水性ポリウレタン族の一員である。
第1のポリマー8(例えば、架橋されたアクリルコポリマー)が、ポリウレタンマトリックスの相互侵入網目中に組み込まれるためには、架橋性ポリマー(例えば親水性ポリウレタン「PU(H)」)は、好ましくは所望の特徴の1つもしくは2つ以上を有している。第2のポリマー10は、水和された架橋されたアクリルコポリマーと組み合わされた場合に、それが溶液中に維持されることを可能にするような親水性を有していることが好ましい。より好ましくは、第2のポリマー10は、水中で、その乾燥質量として約20%〜約80%の範囲、そしてより好ましくは水中で、その乾燥質量として約30%〜約40%の範囲で吸収をする。
第2の好ましい特徴は、第2のポリマー10(例えばポリウレタン)は、水和された第1のポリマーを懸濁するのに用いられる溶媒と混和性の溶媒中で、十分に溶解性であることである。例えば、第2の溶解性のものとして用いられる好ましいポリウレタンは、極性の、複素環式溶媒、例えばテトラヒドロフラン(THF)中に溶解性の有機溶媒である。より好ましくは、このポリウレタンは、THFと極性の非プロトン性有機溶媒、例えばアセトンとの混合物中に溶解性である。
本明細書によれば、本発明における使用に好適な第2のポリマー10、例えば芳香族親水性ポリウレタンの配合は、溶液中に溶解される芳香族ポリエーテル熱可塑性ポリウレタン組成物の使用と同様に、当業者には見慣れたものであろう。本発明での使用に好適なポリウレタンの例としては、米国特許第6,734,273号明細書、第5,428,123号明細書および米国特許出願公開第2007/0112165号明細書中に記載されたものが挙げられ、その内容を参照することによって本明細書の内容とする。
好適な芳香族親水性ポリウレタンの例としては、Estane 58245およびEstane MVT 80AF3 TPUが挙げられ、それらはLubrizol Advance Materials(オハイオ州、クリーブランド)から入手可能なポリエーテル系熱可塑性ポリウレタンである。この種類の好ましいポリマーは、約80A〜約50Dの範囲のデュロメータ硬度、および少なくとも20%以上、好ましくは約30%以上、そして更にはより好ましくは約40%以上の水中での体積膨潤度を有している。特に好ましい第2のポリマー10は、ポリエーテルポリウレタンのポリカーボネートとのコポリマーとして、Lubrizolから入手可能である。このコポリマーは、その初期の乾燥質量の133%(水中で、33%の体積膨潤)に等しい水和質量を備え、約80Aのデュロメータ硬度を有している。このコポリマーは、THF中に容易に溶解性であり、そしてアセトンの存在で膨潤して、水の存在で、それがエマルジョンの状態のままであることを可能にする。
好ましくは、第1および第2のポリマー8、10は、異なる溶媒溶解性を与え、そうして第1および第2のポリマー8、10を含む溶媒溶液は、それぞれ、水の存在での膨潤性、活性剤含有量、層からの、もしくは層を通した活性剤の拡散への透過性、透湿性、および組織への粘着性、からなる群から選ばれた1つもしくは2つ以上の所望の性質を有する対応する領域を形成するように、調製および互いに混合することができる。更には、ここで説明したように、このフィルムの異なる領域は、互いに好適に異なる所望の特性を備えたそれぞれの領域を与えるために、同一のもしくは異なる、ポリマー、形態、比率および/またはポリマーの総量、ならびに異なる溶媒もしくは溶媒系のいずれかを用いて調製することができる。
例えば、材料(それからなる層を含めた)は、水分の存在で、そしてその使用の過程で、再水和の間に、後で膨潤するような材料(もしくは層)の能力を実質的に保持するような方法で、水系の溶媒を用いて形成することができる。好ましくは、後に容易に再水和する溶液を作るのに用いられる水系の溶媒混合物は、架橋されたポリマーを分散し、ポリマー粒子間の接着を最小化する第1の溶媒;架橋されたポリマー粒子を膨潤する水系の溶媒;および第1の架橋された;ポリマーと更に相互作用する混和性の部分溶媒、を含んでいる。架橋されたポリマーのこの部分溶媒は、第2の架橋性ポリマーの完全な溶媒であることが、更に好ましい。
より好ましくは、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PMA)などの薬品の使用は、架橋されたポリマーを、分散させそして凝集から保護するために用いることができ、そして水が、架橋されたポリマーを十分に膨潤させるように水系の溶媒として用いられる。架橋されたポリマーを十分に膨潤させるためには、その水和能力を実現するのに十分な体積の溶媒が必要とされる。好ましい架橋されたポリマーの存在においては、その比率は10倍(w/v)超であってよい。より好ましくは、カチオン性の水系溶液を、架橋されたポリマーを十分に膨潤させるように用いることができる。
溶液中の架橋性ポリマーを十分に膨潤した架橋された溶液と混合するためには、水系溶液と混和性の共通溶媒を含むことが好ましい。この共通溶媒の存在がなければ、水系の溶媒は、架橋性ポリマーが、溶液から沈殿して、そして架橋性マトリックスを妨げることを引き起こす可能性がある。例えば、好ましい有機溶媒可溶性物質は、極性の、複素環式溶媒、例えばテトラヒドロフラン(THF)であり、好ましいポリウレタンを溶解するのに好適であり、そして架橋されたポリマーを含む水系の溶媒と相溶性である。
水系の溶媒が、架橋されたポリマーをその膨潤した状態で維持するその能力を保持する一方で、第2のポリマー10、例えばポリウレタンを溶解するのに用いられる溶媒は、層から、その形成の過程で、迅速に蒸発することが更に好ましい。この溶媒が、遅すぎる速度で蒸発する場合には、水和された架橋されたポリマーは、その所望の、水和された寸法を維持しない傾向にあり、そして第2のポリマーマトリックスは、微小空洞の水和された空間の寸法を制限または低減させる。
対照的に、水の存在の下での再水和の間に、有意にほとんど膨潤しない(例えば、実質的に膨潤しない)材料(または層)与えるために、材料(または層)は、同様のまたは同等のポリマー混合物を用いて、しかしながら実質的に溶媒中に水の存在なしで、形成することができる。より好ましくは、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PMA)の使用は、架橋されたポリマーを分散させ、そして凝集から保護するために用いることができ、そしてTHFとアセトンの溶媒混合物を、架橋されたポリマーのエマルジョンとして用いることができる。より好ましくは、ポリウレタンは、THFと極性の非プロトン性の有機溶媒、例えばアセトンとの混合物中に可溶である。
溶媒の組み合わせ、例えばTHFとアセトンは、いずれかの好適な比率で、例えば約3〜1の範囲から、約1.5〜1の範囲(体積/体積)で用いることができる。第2のポリマー、例えばポリウレタンを溶解するのに用いられる溶媒(または溶媒系)は、層から、その形成過程において、比較的に容易に蒸発されることが、更に好ましい。
本願出願人は、非溶媒性の水が存在しないと、組織へのより大きな粘着性と向上した引張強度を備えたフィルムを生成する傾向にあることを見出した。例えばここに記載した溶媒混合物での、種々の溶媒の使用は、多層の生成によって、そして好ましくは、接着剤の使用なしで、そして層間の急激な変わり目または境界の形成なしで、材料が形成されることを可能にする。更に、異なる溶媒混合物も、対応する性質の違いを有する層を与えるために用いることができ、それを、更には種々の層の内部の、および/または種々の層を通した、活性剤の貯蔵能力および拡散特性などの性質を変えるために用いることができる。なお更に、それらの層の層化された構成からもたらすことができる連続性(または不連続性)は、材料自体を通して指向性の拡散を与えるまたは促進するのに用いることができる。
本発明の溶媒、部分溶媒および非溶媒は、相互侵入コポリマー網目と水和された架橋されたポリマーの両方の混合を可能にするために、好ましくは互いに混和性である。種々の溶媒系を用いることができるが、ここに記載した方法でのTHF、アセトン、水およびPMAの使用が特に好ましく、そのようにして、それぞれの層が隣接する層に接着することを確実にしながら、それぞれの特性を有する種々の層の生成を可能とする。一般には、ここで用いられるこれらの溶媒は、好ましくは種々の特徴、例えば、揮発性、極性、非毒性残渣、選択された不均一コポリマーに対する適切な溶解度係数、を有している。
材料(またはそれらの領域、または層)中での使用に好適な活性剤としては、患者の疾患または状態を処置するか、あるいは疾患もしくは状態またはその症状のいずれかを改善する(例えば、処置、予防または治療する)のに用いられる薬品または他の物質が挙げられる。薬品や他の物質に加えて、そのような活性剤としては、ポリヌクレオチド、ポリペプチド、オリゴヌクレオチド、ヌクレオシド類似体、ポリ核酸デコイ(decoys)、抗体、キメラ抗体、および酸化窒素放出剤を挙げることができるが、それらには限定されない。
活性剤は、体内に置かれた場合には、体の物質と反応を起こす、または妨げるいずれかの材料または表面の形態をとることができる。本発明による患者は、処置の必要な哺乳動物、好ましくは人間、例えば大人の人間および人間の子供である。例えば、本発明の創傷ドレッシング材中に組み込まれる活性剤は、創傷の処置のために、または皮膚の治療の促進に用いることができる。活性剤は、創傷治療の過程にあずかり、そしてそれを向上させることができ、そして活性剤としては、抗菌剤(antimicrobial agents)(抗真菌剤が挙げられるが、それらには限定されない)、抗菌剤(antibacterial agents)、抗ウイルス剤、殺アメーバ剤(amoebicidal agents)、抗真菌剤および駆虫剤;抗炎症剤(抗ヒスタミン剤が挙げられるがそれらには限定されない);細胞増殖因子;血管新生因子;麻酔剤または他の鎮痛剤;プロテアーゼ抑制因子、ムコ多糖類、金属;ならびに他の創傷治療剤あるいはそれらの混合物を挙げることができる。
治癒効果のある活性剤を、本発明の材料のいずれかの層の内部に組み込むことができる。更には、本発明の材料は、活性剤の送達を制御するのに、良好な多用性と維持可能性を有する活性剤送達システムを提供するために用いることができる。ここに記載されたように、それぞれの層の膨潤性および寸法などの特性は、例えば、ポリマーの種類もしくは濃度、ならびに/あるいはそれぞれの層の形成の間に存在する水および他の溶媒の量、を変えることによって、独立して変えることができる。当業者は、そのような性質が、更には、層の内部もしくは層間における、および材料自体からの、稼働性(availability)および移動の動力学ならびに他の性質に影響を与える可能性がある挙動を理解するであろう。結果として、それらの技術は、所望であれば、創傷処置バリヤ、または医療用装置、例えばステント、ステント移植皮弁、矯正装置、または組織再生基礎材(scaffolds)のコーティングの中に組み込むことができる。
活性剤が、治癒効果のある化合物である場合には、例示的な治癒効果のある化合物としては、抗生物質、抗ヒスタミン剤および充血除去剤、抗炎症剤、駆虫薬、抗ウイルス剤、局所麻酔薬、抗真菌剤、抗アメーバ剤、殺トリコモナス(trichomonocidal)剤、鎮痛剤、抗関節炎薬(antiarthritis agents)、抗ぜんそく薬、抗鬱剤、抗糖尿病剤、抗新生物薬、抗精神病薬、神経弛緩薬、抗高血圧薬、抗鬱剤、鎮静剤(hypnotics)、鎮静剤(sedatives)、精神賦活剤(anxyolitic energizers)、抗痙攣薬、免疫抑制剤、抗パーキンソン病剤、血小板凝集阻害剤、抗がん剤、筋肉収縮剤、抗マラリア薬、血液調整剤、ホルモン剤、避妊薬、交感神経様作用剤、利尿剤、血糖降下薬、抗凝固剤(anti-coagulation agents)、眼病薬、抗細胞増殖剤(anti-cell proliferation agents)、電解質、診断用薬、および心臓脈管薬が挙げられる。
理論によって拘束されることは意図しないが、第1および第2のポリマー8、10の間の関係は、相互侵入網目(IPN)の1種の関係であると考えられ、その中では、2種もしくは3種以上の網目を含むポリマーが、溶液中の第1および第2のポリマーの混合物からもたらされ、そこでは少なくとも第2のポリマー10が、分子スケールで第1のポリマー8に絡み合うが、しかしながら共役結合はせず、そして第2のポリマー10の化学結合が破壊されない限り、分離することはできない。
本発明の不均一な混合物においては、少なくとも1種のポリマーが、好ましくは架橋されたアクリルコポリマーである。例えば、ポリウレタンマトリックスの架橋性相互侵入網目が、水和された粒子の周りに形成されるので、例えばバリヤ領域の水蒸気透過率は、架橋されたアクリルポリマー粒子の水和度によって制御することができる。層の水蒸気透過率は、水和された架橋されたアクリルコポリマーに対する相互侵入ポリウレタンの体積比によって決定することができる。ポリウレタンの量および架橋されたアクリルコポリマーの水和された大きさを制御することによって、ポリマー中の微小空洞の大きさを調節することが可能である。より大きな水和度によって生成されたより大きな微小空洞は、より自由な蒸気の透過を許容し、一方で、より小さな微小空洞は、水和の可能性と蒸気透過速度を低下させる。
本発明の好ましい態様では、所望の薬品の送達が、例えば水和されたマトリックスを通した液体の移動によって制御できる。いずれかの理論によって拘束されることは望まないが、本発明のマトリックス内部に組み込まれる活性剤が、例えば溶媒および水が、乾燥の間にフィルムから実質的に取り除かれた後に、不均一なポリマー塊中に結合されず、そして閉じ込められていることが好ましい。フィルムが再水和された時に、組織からの水蒸気または創傷からの滲出液を吸収することによって、水和されたポリマーの自由な液体部分が、溶媒として、そして所望の活性剤を送達するための手段として作用すると考えられる。
薬品が、マトリックスを通して、自由な液相中で、自由に動く能力は、本発明の薬品送達システムの使用のために特に好ましい。薬品が、自由な液相中に溶解された場合には、活性剤の濃度勾配が、創傷ドレッシング材のマトリックスおよび創傷自体の水分の間に発生する可能性がある。従って、このマトリックスが湿潤な表面、例えば開いた創傷上に置かれた場合には、可溶性の薬品は、自由な液相を通して、薬品のない創傷の水分へと動き、創傷への薬品の送達をもたらす。可溶性の薬品のこの動きは、可溶性の薬品と不溶性の薬品の間の平衡を更に乱し、そして更なる活性剤が自由な液相中に溶解することを引き起こし、その結果更なる薬剤が創傷へと送達されることを引き起こす。所望の薬品が、他の送達媒体、例えばリポソーム中ではなく、マトリックス中に直接に組み込まれる態様では、この薬品は、自由な液相中に溶解されることができ、そして上記のプロセスを通して創傷へと確実に送達される。
また、所望の薬品の送達は、相互侵入ポリウレタン中の架橋度によって制御することができ、架橋度は、第1のポリマー8(架橋されたアクリルコポリマー)の第2のポリマー10(親水性ポリウレタン)に対する比率を基にして可能となる。ポリウレタンの架橋度は、更に、膨潤の量によって制御することができ、架橋されたアクリルコポリマーの水和は、分散液の水の量および/またはpHを基に経験することが可能となる。ポリウレタンの量および架橋されたアクリルコポリマーの水和された大きさを制御することによって、ポリマー混合物中の微小空洞の大きさを調整することができる。より大きな水和度によって生成されたより大きな微小空洞は、所望の薬品のより自由な移動およびより迅速な送達を可能にするが、一方で、より小さな微小空洞は、送達時間を増大させる。
他の態様で、例えば、低分子量の薬品の指向性の送達が望まれる場合には、外側層の水和された微小空洞は、架橋性相互侵入網目への、非親水性(例えば疎水性の)ポリウレタンの組み込みによって更に制限される。
創傷治癒においては、ポリマーフィルムが治療する創傷にしっかりと付着する能力は、大量の滲出液によって複雑にされる。しばしば、このプロセスでは、創傷から移動する蒸気、または治療する組織への活性剤の拡散性を変える、感圧性接着剤の付加を必要とする。したがって、本発明は、湿性の組織に粘着性のある表面の固有の特性を備えた湿性膜(moisture film)を含んだ創傷ドレッシング材料を提供することができる。
特に好ましい態様では、本発明の材料は、解剖学的連続性、構造、機能および外観の回復を与えるような仕方で、創傷ドレッシングとして用いられる。長時間に亘って、創傷は、傷跡の量を低減させるように再構築され、一方で強さと品質を向上させる。本発明の材料を含む創傷ドレッシングは、全ての創傷の種類に対して治癒プロセスを通して、進歩的な治療を提供するために用いることができる単一の創傷治癒様相(modality)(バリヤまたは被覆)の可能性を提供する。この治癒手順の間に、この材料は、治癒プロセスを通して幅広い用途を有する創傷被覆の使用に基づいて、医師が、創傷治癒プロセスを監視し、管理し、そして影響を与える機会を与える。更には、本発明の透明なバリヤフィルムは、施術者が感染の存在を監視し、そしてそのことが感染の危険を低減させ、存在する感染に処置すること、ならびに痛みを低減させ、炎症を最小化することを可能にさせる。
創傷床の適切な調整と維持によって、本発明の被覆は、患者が劣った結果に遇い、または慢性の、複雑な創傷もしくは深刻な傷跡とともに生きることを強いられる機会を減らしながら、汚染微生物数(bioburden)を低減させ、創傷を更なる損傷から保護し、そして治癒環境を増強させる。更に、創傷治癒プロセスを実現する時間を低減することができ、更には費用を低減させ、そして患者の快適さを増大させる。
更に、そして慢性の創傷、例えば静脈性潰瘍、褥瘡性潰瘍、および糖尿病性潰瘍では特に、治療している創傷を視覚的に監視し、そして発生して増加した水分を移動する能力は、本発明の透明バリヤフィルムの使用に極めて重要である。
本願出願人は、創傷に面する粘着性の表面、有意な蒸気透過性を備えたバリヤフィルムを作る方法を見出したが、これが穴の空いた、または繊維性の材料の使用を回避させ、そして創傷に向かった拡散プロファイルを備えた活性剤を含む能力を与える。本発明の材料では、この材料の粘着性は、第1と第2のポリマーの組み合わせ、例えばポリウレタン相互侵入マトリックス内部に組み込まれた架橋されたアクリルコポリマー(PAA)、から生じさせることができる。更に、この材料は、過剰の水または塩水の存在で、組織から容易に取り外すことができるが、しかしながら、皮膚の小突起状の隆起に追随すらしながら、その置かれた位置を維持する。
本発明の好ましい材料は、それが体への接触用の物品の製造において用いられる場合には、望ましい柔軟な表面感触を有している。更に、このプロセスは、治療に必要な領域に適応する種々の大きさおよび形状の物品の形成を可能にする。
また、ポリマー材料は、流体の移動および活性剤の拡散を促進するために用いることができる。本発明におけるポリマーフィルムは、創傷の治療的な治癒のために送達される活性剤用の貯蔵所として作用することができる。ここで用いられる用語「活性剤」は、創傷の治癒または他の疾病処置において用いられる治療薬、緩和剤または診断剤を表す。このような活性剤は、本発明で用いられるポリマーおよび/または不均一ポリマー溶液中に組み込む;または架橋されたアクリルコポリマーもしくはポリマーマトリックス内部に分散する;またはフィルムの形成プロセスの間に層の表面上にコーティングする;または創傷ドレッシングとしての臨床的な使用の前にフィルムの表面上に配置する;または配置の前にフィルム中に浸漬させる;または共有結合的に組み込む、例えば、架橋されたアクリルコポリマー上に、もしくはポリウレタン相互侵入マトリックス上に;または本明細書の記載を基に当業者に理解されるように、異なる治療目的を有するインプラント可能な外科的装置のコーティング中に組み込む、ことができる。そのような取り組みは、フィルムからの活性剤の解放が望ましい、例えばフィルムまたはフィルムでコーティングされた装置の体内への挿入の後に、組織表面、または血液由来細胞もしくは血漿に接触することによる態様において特に好ましい。
態様によっては、治療用の活性剤は、フィルム中に、粒子で、または可溶性のもしくはさもなければ分散可能な形態で存在することができ、そうして間質性流体または創傷滲出液の作用によって水和された経路が一旦形成されたら、この活性剤がフィルムから創傷へと通過することができる。他の態様では、この治療薬は、この経路が開いた後でさえも、例えば、この経路を通り抜けるには大きすぎる基質内もしくは上に分散していることによって、またはポリマーマトリックス内部もしくは上に共有結合していることによって、フィルム外被(envelope)内部に保持されることができる。
態様によっては、治療用の活性剤は、薬品送達に好適な粒子内もしくは上に分散することができ、そしてこの粒子は、更には治療用のフィルム中に組み込むことができる。これらの粒子は、いずれかの好適な技術、例えば粉砕、コアセルベーション(coacervation)、または例えば米国特許第3,886,084号明細書に記載されているような2相系によって作ることができる。薬品送達用の薬用微小球の調製の技術は、例えば、GuiotおよびCouvreur編、Polymeric Nanoparticles and Microspheres、CRC Press(1986)中に概説されている。この微小球は、活性剤の好ましくは約1〜約90質量%、そしてより好ましくは約3〜約50質量%を充填される。
しかしながら、本発明の好ましい態様は、所望の活性剤を創傷ドレッシング材中に組み込むための、より費用の掛からない、より迅速な、そしてより信頼性の高い方法を指向している。また、好ましい態様は、所望の薬品を、ポリマーマトリックスを通した水の動きの促進または制限、ならびにマトリックス中の架橋度および活性剤濃度の調節によって、長時間に亘って、制御する方法を提供する。好ましい態様では、個々の層を形成するのに用いられるコポリマー分散液中のHOの有意の存在を考慮すれば、所望の活性剤は、この薬品を、架橋の前にマトリクッスの初期の配合中に加えることによって、マトリックス中に直接に組み込むことができる。この組み込みの方法は、費用が掛からず、迅速で、そして信頼性が高く、そして最も驚くべきことには、組み込まれた薬品は、重合プロセスによって影響を受けず、そしてその生物学的な活性を保持する。
好ましい態様では、本発明の材料は、2種または3種以上のポリマーの不均一な(例えば、相分離した)混合物を含むポリマーフィルムとして調製することができる。フィルムの寸法と機能は、不均一な混合物または単一のポリマーの多層を用いることによって変えることができる。フィルム中の多層が、相溶性の溶媒混合物中に溶解された同じ不均一なポリマー混合物を用いることによって生成された場合には、接着剤の使用またはそれぞれの層を接着させる他の技術は回避される。ポリマー混合物中の不均一なポリマーの比率を変えることによって、完成したバリヤフィルム中の個々の層の構造的および機能的特性が変わる。更に、フィルムの形成の間の多層内部の溶媒、部分溶媒および非溶媒の比率を変えることによって、水の存在における、完成されたバリヤフィルムの蒸気移動および膨潤性が変わる。これらのパラメータは全て、透明のバリヤフィルム中の貴重な治療の特質を得るために調整することができる。最後に、このバリヤフィルムの形成の間の、1つもしくは2つ以上の多層の間の非溶媒の間の水の使用は、活性剤の貯蔵および送達における使用のための潜在的な膨潤可能な空間を生成させる。
更には、本発明の材料は、慣用の積層材料に存在する全体的な制限、例えば多層の割れや層間剥離による構造的な破壊、あるいは送達系に含むことができる活性剤の範囲および/または量、および含まれる活性剤がそこから供給される速度の制限を、最小化もしくは回避させる。バリヤフィルム内部の層を形成するための単一のポリマーの慣用の使用ではなく、本発明の材料は、それぞれの層の内部のポリマーの一貫した選択の使用を含み、そしてそれぞれの層の機能特性は、凝縮プロセスの間に用いられる異なる膨潤性を備えた異なる溶媒/非溶媒プラットホームに依存する。このプロセスは、異なる機能性層を備えたフィルムが、これらの層を結合するための接着剤、機械的もしくは加熱プロセスなしに、形成されることを可能にする。
当業者は、本明細書の記載を基に、いずれかの好適な技術を用いて、本発明のドレッシングを調製することができる方法を理解するであろう。好ましくは、このドレッシングは、ここに記載したように複数のポリマーを用いて、それらを相応する全体量および比率で組み合わせて、それら自体が種々の量および組み合わせで用いられる溶媒を用いて、外側、内側、および組織接触領域4、6、12のそれぞれを与えるように、調製することができる。ある好ましい特性(例えば、透明性、水和、皮膚への付着)は、ドレッシングの調製の過程で明らかとなり、一方で他の好ましい特性(例えば、潜在的膨潤性、透湿度、活性剤の貯蔵および利用可能性)は、溶媒が一旦実質的に取り除かれたら明らかとなり、ここに記載した特性の最適な組み合わせを有し、使用されるか、または使用のために包装されることができるドレッシングをもたらす。
ドレッシングは、当業者に明らかとなるように、いずれかの好適な方法で、例えば、溶液を、順次に、およびいずれかの所望の順序で、コーティングするか、またはキャスティングして、相当する領域を形成することによって、調製することができる。膜は、ポリマー溶液を、例えば、図2a〜2d中に示されるように、好適な剥離表面14(例えば、ガラス表面)上に順次にコーティングすることによって形成される。それぞれの層は、次の層が堆積される前に乾燥される。ポリマー溶液は、当技術分野でよく知られて方法によって作られる。多くの場合に、ポリマーの溶解、溶液の混合、および撹拌方法の順序が、特定の比率(specific ratios)を変えることができ、そしてそれらの方法の中に包含される。
例えば、好ましい態様では、組織接触領域12は、最初に形成される。そのような態様では、好適な(例えば、コーティング)溶液は、例えばTHF:PMA:アセトン(例えば体積比で60:5:35)を含む溶媒系中に第1のポリマー8を含む第1の溶液と、例えばTHFを溶媒として含む溶媒溶液中に第2のポリマー10を含む第2の溶液との組み合わせによって調製することができる。例として、第1のポリマー8は、最初に好適な溶媒、例えばPMA単独中に分散され、それによってポリマーを濡らし、その後に、分散したポリマー溶液を、エマルジョンを調製するために、撹拌下でTHFとアセトン混合液と混合することができる。更には、第2のポリマー10は、それ自体をTHF中に予備溶解される。
第1および第2の溶媒溶液は、撹拌条件下で、そして安定なエマルジョンを形成するのに好適な方法で、混合することができる。このフィルムの層は、例えば、図2a中に示されているように、剥離基材上に、それらが連続的なフィルムを形成することが可能な方法で堆積することができ、そして溶媒が蒸発される。
種々のパラメータ、例えば第1および第2のポリマー含有溶媒溶液の両方の相対的量は、所望の特性の最適な組み合わせ、例えば溶液自体の混和性、および究極的には、組織への向上した粘着、を与えるように選択され、そして調整することができる。典型的には、例えば、第1および第2のポリマー8、10は、40:60〜60:40の範囲の最終の(乾燥質量)比率で存在する。更には、第1および第2の溶液は、それぞれ約85対約15の体積比で混合される。所望により、組織接触領域12は、例えば、ここに記載された種類の、および方法で、活性剤を含むことができる。
更には、1つもしくは2つ以上の内側領域6は、組織接触領域12上に、第1のポリマー8が水和された状態である溶液を用いることによって、形成することができる。このような態様では、好適な(例えば、コーティング)溶液は、第1のポリマー8を、例えばPMA:HO:THF(例えば、15:60:12の体積比で)を含む溶媒系中に含む第1の溶液と、第2のポリマー10を、例えばTHFを溶媒として含む溶媒溶液中に含む第2の溶液との組み合わせによって調製することができる。例として、第1のポリマー8は、最初に好適な溶媒、例えばPMA単独中に分散され、それによってポリマーを濡らし、その後に、分散されたポリマー溶液は、エマルジョンを調製するために、撹拌下で、HOとTHFとの混合液と混合することができる。更には、第2のポリマー10は、それ自体THF中に予備溶解される。
第1および第2の溶媒溶液は、撹拌下で、好適なエマルジョンを形成するのに好適な方法で、混合することができる。このフィルムの層は、例えば、図2b中に示されているように、組織接触領域上に、それらが連続的なフィルムを形成する方法で、堆積することができ、そして溶媒が蒸発される。内側領域溶液中のTHFは、組織接触領域の表面を溶解して、第2のポリマー10が、層の間を架橋するのに十分であることができ、それによって隣接する層が強固に付着する。
種々のパラメータ、例えば第1および第2のポリマー含有溶媒溶液の両方の相対量は、所望の特性、例えば溶液それ自体の混和性、および究極的には、内側層の向上したパラメータ、の最適の組み合わせ、を与えるように選択し、そして調整することができる。典型的には、例えば、第1および第2のポリマー8、10は、40:60〜60:40の範囲の最終の(乾燥質量)比率で存在する。更には、第1および第2の溶液はTHFと、それぞれ約68:10:22(溶液1:溶液2:THF)の体積比で混合される。所望により、内側層領域は、活性剤、例えばここに記載した種類およびここに記載した方法で、含むことができる。
好ましい態様では、活性剤は、a)第1のポリマー溶液中に存在する、b)第2のポリマー溶液中に存在する、c)第1および第2のポリマー溶液の混合物に加えられる、および/またはd)この領域の上もしくは下に別箇の層として加えられる、からなる群から選ばれた形態で与えられる。
最終的に、例えば図2c中に示されるように、外側領域4は、最外の内側領域上に形成することができる。更には、第1または第2の外側領域は、内側領域の上に、第2のポリマー10がTHF中に予備溶解された溶液を用いることによって形成することができる。水を含めた全ての溶媒が蒸発され、そしてフィルムが剥離表面14から取り外された後の、完成されたフィルムが図2d中に示されている。
このフィルムの層は、内側領域6上に、それらが連続的なフィルムを形成し、そして溶媒が蒸発することを可能にする方法で、堆積することができる。外側領域溶液中のTHFは、内側領域6の表面を溶解し、第2のポリマー10が、層間を架橋するのに十分であることができ、それによって隣接する層が強固に付着する。
種々のパラメータ、例えば第2のポリマーを含む溶媒溶液の相対的な量、または疎水性ポリマーの混和、は、所望の特性、例えば溶液自体の混和性、そして究極的には、最終的なバリヤフィルムの向上した構造的な完全性および活性剤の指向性の拡散、の最適な組み合わせを与えるように選択され、そして調整することができる。典型的には、例えば溶液中の第2のポリマー10は、約4%〜約6%の範囲の最終的(乾燥質量)比率で存在する。
例1:
Pemulen 1622-Lubrizol(オハイオ州、クリーブランド)(固形分1.69%)を含む架橋されたアクリルコポリマー溶液を、最初に1.0部の架橋されたアクリルコポリマー(Pemulen 1622)を9.0部のプロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PMA)で「湿潤させる」ことによって作った。別の容器中で、40部のHOを9部のTHFと混合した。この2つの溶液を、激しく振とうしながら混合した。架橋されたアクリルコポリマーは、HOの存在下で膨潤し、大きな凝集塊を形成することなく、溶液にとどまった。
内側領域を、親水性ポリウレタン「PU(H)」(Lubrizol(オハイオ州、クリーブランド)、初期の乾燥質量での133%の水和された質量を備えた、−ポリカーボネートを伴ったポリエーテル、約80Aデュロメータengineering run HP-4080A-20, DC-01-61)、およびポリアクリル酸(Pemulen 1622−Lubersol(オハイオ州、クリーブランド))を含むHO/THF分散液を用いることによって形成した。親水性ポリウレタンと架橋されたアクリルコポリマーの両方を含む分散液を作るために、一連の工程が必要であった。親水性ポリウレタンを、最初に、0.75部のPU(H)を17.25部のTHF中に混合することによって溶解した。このPU(H)を完全に溶解させた後に、38部の架橋されたアクリルコポリマーを基にした溶液を加えた。このプロセスの最終的な結果は、1.34%のPU(H)と1.15%の1622を、または53.8%:46.2%の比率で、含んだ分散液の形成であった。更に、この溶液は、約46%のHOを有しており、そしてこの性質は、コーティングプロセスを通して、またはフィルム形成の間に乾燥した層へ加えることを通してのいずれかで、水溶性の薬品をフィルム中に運び入れるために用いられる。この内側領域溶液の分離しての試験は、HOの存在で、その乾燥質量の533.3%までそれが膨潤することを示した。
組織接触領域(架橋されたアクリルコポリマーとPU(H)の「HOがほとんどない」溶液)を、最初に、20.0部のTHFを3.0部のアセトンを混合することによって形成した。この溶液に、THF中に溶解したPU(H)の12.5%溶液を4部。激しい混合/攪拌の後に、10%のPemulen 1622−架橋されたアクリルコポリマー(PMA中)溶液を4部。最後に、0.5部のHOを、これらの固体が完全に溶液になるように加えた。注:この溶液は、1.59%のPU(H)固形分および1.27%の架橋されたアクリルコポリマー固形分、または約1.6%のHOを含んだ55.5%:44.5%の比率の溶液、を形成する。この溶液は、僅かに湿っている場合に、皮膚に対して非常に粘着性であった。この組織接触領域の分離しての試験は、HOの存在で、その乾燥質量の122.5%までそれが膨潤することを示した。
外側領域溶液は、THF中に溶解した親水性ポリウレタンの4%溶液であった。この外側領域の分離しての試験は、HOの存在で、その質量の130%までそれが膨潤することを示した。
この例におけるコーティングプロセスは、2.5ミルの厚さの組織接触材料、10.0ミルの厚さの内側領域の3回のコーティングを含んでおり、単一の5.0ミルの厚さの4%PU(H)外側流域溶液で仕上げ処理した。乾燥した膜を、次いでdHOで完全に湿らせ、そしてゆっくりとガラス表面から持ち上げた。この膜を、更なる取扱いのためにテフロンシートへと移して、そして構造的な端に付着する前に(before attaching to a structural edge)乾燥させた。
ここで形成されたフィルムからの試料について、水蒸気透過速度を評価した(MVTR、37℃、20%RF/100%RF)。この試験は、直立カップ法を用いた。バリヤフィルムを湿らせ、そしてdHOで満たした直立カップの上に配置した。このフィルムを所定の位置に固定して、そして37℃で、オーブン中で30分間平衡にさせた。このカップを、初め(T0)に、そして再度2時間後(T2)、5時間後(T5)および21時間後(T21)に秤量した。水分の蒸発速度を、質量損失を測定し、暴露されたフィルムの面積で割り算することによって計算した。この速度を、グラム損失/m/24時間で表した。バリヤフィルムのMVTRは、9563.1±282.6g/m/24時間であった。(注:対照の開放カップは、7265.9±266.7g/m/24時間の質量損失を有していた。
例2
2番目の例では、フィルムを、同様の方法ではあるが、しかしながら、5μLの液滴のHRP(セイヨウワサビからのペルオキシダーゼ酵素)(5mg/mL、Molecular Probes、P-917)を、第2の内側領域層が乾燥された後に、空間的に配置した。これらのHRP斑点を一晩乾燥した後で、他の層を加え、そしてこの膜をdHOで取り除いた。これらの斑点を、拡散チャンバー中の開口部の上に置き、そしてこのフィルムの両側を、PBS溶液で満たした。試料(40μL)を、T0、T30、T60、T240、およびT360に採取した。これらの試料を、SigmaFast OPD #P9187を用いてHRP活性を測定し、そして吸光度計を用いて読み取った。これらの結果を図3中に示したが、ここでダイヤモンド型の点(点の上側の群)は、フィルムの皮膚側または組織接触側からのHRP拡散のパーセントを表しており、そして四角形の点(下側の群)は、フィルムの外側の表面からのHRP拡散のパーセントを表している。これらの結果は、HRPはなお活性かつ機能的であり、そしてまた、酵素は、バリヤフィルムの組織接触側に向かって優先的に拡散したことを示している。組織側へのHRP拡散の比率は、外側の表面に比べて、5:1であった。
このプロセスで生成されたフィルム内部の結果として得られた層の厚さは:
組織接触領域=1.8μm
内側領域(3層)=18.6μm
外側領域=4.8μm
合計=25.3μm
であった。
従って、本発明の好ましい材料は、最小の透過性を備えた外側領域4、最も大きな透過性、および薬品の貯蔵および送達のための水和の潜在能力を備えた内側領域6、ならびに薬品の動特性(kinetics)を変えるための「調整可能な」透過性を備えた組織接触領域12を含む、3つの領域を含むことができることが理解される。

Claims (12)

  1. 組織接触材料であって、
    a)複数の領域であって、
    i)通常は組織自体から遠位であり、そして保護バリヤとして作用するのに十分である外側領域、
    ii)直接または間接に外側領域に隣接する1つもしくは2つ以上の内側領域、ならびに
    iii)直接または間接に内側領域に隣接する組織接触領域、
    を含んでいる領域、
    b)複数の領域であって、それぞれの領域は、
    i)架橋された親水性ポリマーを含む第1のポリマー;および
    ii)架橋性ポリマーから形成され、第1のポリマーと実質的に反応または架橋することなく第1のポリマーに組み込まれるようにされた、第2の架橋されたポリマーマトリックス、
    からなる群から選ばれた複数のポリマーの1種もしくは2種以上を含んでいる領域、
    を含んでなり、
    c)第1および/または第2のポリマーは、それぞれの領域に、水の存在下での膨潤性、活性剤含量、層からのもしくは層を通した活性剤の拡散透過性、透湿性、および組織への粘着性からなる群から選択された、1つもしくは2つ以上の実質的に異なる性質を与えるように、外側、内側、および組織接触領域それぞれの内部に、それぞれの形態、量、および/または比率で存在している、
    材料。
  2. 前記第1のポリマーが、架橋された(メタ)アクリルコポリマーを含む、請求項1記載の材料。
  3. 前記マトリックスを形成するのに用いられる前記第2のポリマーが、架橋性の親水性ポリウレタンを含む、請求項1記載の材料。
  4. 前記第1のポリマーが、前記ポリマーマトリックス内部に対応する微小空洞を発生させるのに十分に実質的に脱水状態で存在している、請求項1記載の材料。
  5. 前記活性剤が、前記第1のポリマーの脱水で形成される微小空洞中に実質的に組み込まれる、請求項4記載の材料。
  6. 前記第1のポリマーが、実質的に脱水された状態で存在し、かつ前記第2の架橋されたポリマーマトリックスによって再水和が制約される、請求項1記載の材料。
  7. 前記第1のポリマーが、実質的に脱水された状態で存在し、かつ前記第2の架橋されたポリマーマトリックスによって強いられた実質的な制約なしに再水和される、請求項1記載の材料。
  8. 前記材料が、1種または2種以上の活性剤を含んでいる、請求項1記載の材料。
  9. 前記活性剤が、前記第2のポリマーによって形成された前記マトリックス中に実質的に含まれる、請求項1記載の材料。
  10. 請求項1記載の材料の調製方法であって、該方法が、以下の工程、
    a)前記第1および第2のポリマーを、前記第1のポリマーを水和し、かつ前記第2のポリマーを懸濁するのに十分な、それぞれの溶媒の溶液として準備すること、
    b)前記第1および第2の溶液が、前記第1のポリマーを水和された状態で含みながら、前記第2のポリマーが、実質的に架橋されていることを可能にするために、十分に混和性であること、ならびに
    c)前記第1および第2の溶液が、前記第1のポリマーを脱水するために、前記第2のポリマーマトリックス中に微小空洞を残しながら、取り除かれること、
    を含んでなる方法。
  11. 請求項1記載の材料を含む、創傷治癒用構成物。
  12. 請求項1記載の材料を含む、インプラント材料。
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