JP2013500260A - アイソフォーム選択的ホスホリパーゼd阻害剤 - Google Patents

アイソフォーム選択的ホスホリパーゼd阻害剤 Download PDF

Info

Publication number
JP2013500260A
JP2013500260A JP2012521826A JP2012521826A JP2013500260A JP 2013500260 A JP2013500260 A JP 2013500260A JP 2012521826 A JP2012521826 A JP 2012521826A JP 2012521826 A JP2012521826 A JP 2012521826A JP 2013500260 A JP2013500260 A JP 2013500260A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optionally substituted
cycloalkyl
hydrogen
alkyl
alkoxy
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012521826A
Other languages
English (en)
Inventor
エイチ アレックス ブラウン
クレイグ ダブリュー リンズリー
アレックス ジー ウォーターソン
サラ エー スコット
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Vanderbilt University
Original Assignee
Vanderbilt University
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Vanderbilt University filed Critical Vanderbilt University
Publication of JP2013500260A publication Critical patent/JP2013500260A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D471/00Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, at least one ring being a six-membered ring with one nitrogen atom, not provided for by groups C07D451/00 - C07D463/00
    • C07D471/02Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, at least one ring being a six-membered ring with one nitrogen atom, not provided for by groups C07D451/00 - C07D463/00 in which the condensed system contains two hetero rings
    • C07D471/10Spiro-condensed systems
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/33Heterocyclic compounds
    • A61K31/395Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins
    • A61K31/435Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins having six-membered rings with one nitrogen as the only ring hetero atom
    • A61K31/438The ring being spiro-condensed with carbocyclic or heterocyclic ring systems
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)

Abstract

アイソフォーム選択的ホスホリパーゼD阻害剤が開示される。一態様では、開示化合物は、式(I):
【化1】
Figure 2013500260

(I)
で表される構造を有しうる。
また、化合物の製造および使用の方法も開示される。また、その化合物を含む医薬品組成物およびキットも開示される。この要約は、特定の技術分野における検索用の選別手段として意図されているものであり、本発明を制限する意図はない。
【選択図】図1

Description

関連する出願の相互参照
本出願は、2009年7月24日出願の米国特許出願第61/61/228、492号の利益を主張する。この出願は、参照によってその全体が本明細書に組み込まれる。
ホスホリパーゼD(PLD;EC3.1.4.4.)酵素は、リン脂質を加水分解してリン脂質の遊離頭部基であるホスファチジン酸(PA)に変えるホスホジエステラーゼである。哺乳動物細胞では、主要基質はホスファチジルコリン(PC)であり、PAの産生は広範囲にわたる生物学的機能を有する。PAは細胞膜の生物物理学的性質を調節し、二次メッセンジャーとして作用して多くの酵素やタンパク質の活性を変化させ、その後、脂質リン酸ホスファターゼおよびホスホリパーゼA2により代謝されてそれぞれジアシルグリセロールおよびリゾホスファチジン酸になる。PC由来のジアシルグリセロールは重要な細胞内シグナル伝達分子であり、またリゾホスファチジン酸は多くの細胞型に影響を与える細胞外メッセンジャーとして放出される。エキソサイトーシス、細胞増殖、膜輸送、および腫瘍形成の調節に対するPLDの役割は証拠により裏付けられている。
PLDのアイソザイムは、動物、真菌、植物、細菌、およびウイルスからクローン化されている。2つの哺乳類PLD遺伝子(PLD1およびPLD2)が特定され、いくつかのスプライス変異体タンパク質産物の特徴が明らかにされている。哺乳類アイソザイムは保存一次配列およびドメイン構造を有するが、上流シグナル伝達経路によって異なるように調節されている。両酵素は、そのN末端で縦一列に並んだプレックストリン相同性(PH)およびフォクス相同性(PX)ドメインを有するPXPH−PLDサブファミリーのメンバーであり(EliasM、PotockyM、CvrckovaF、ZarskyV.、「被子植物のホスホリパーゼD分子の多様性」、BMC Genomics.2002;3(1):2.Epub 2002 Feb 1)、不変異体HXKX4Dモチーフを伴う擬似二量体触媒ドメインを有すると想定されている(Ponting CP、Kerr ID.、「リン脂質シンターゼおよび仮想エンドヌクレアーゼを含むホスホリパーゼD相同体の新規ファミリー:重複反復および潜在的活性部位残基の特定」、Protein Sci.1996 May;5(5):914−22.;Stuckey J.A.、Dixon J.E.、「ホスホリパーゼDファミリーメンバーの結晶構造」、Nat Struct Biol.1999 Mar;6(3):278−84.)。
PAの産生は広範な生理的影響があり、また、コリン放出はアセチルコリン合成において、ある種の役割を果たしていることが示唆されている。最初、PLDは植物中で特定され、精製キャベツPLDを使った初期の実験(YangS.F.、Freer S.、Benson A.A.、「ホスホリパーゼDによるホスファチジル基転移反応)、J Biol Chem.1967 Feb 10;242(3):477−84.)によりホスファチジルコリンホスホヒドロラーゼ活性(式1)および競合するホスファチジルコリントランスホスファチジラーゼ活性(式2)の両方が確立された。
ホスファチジルコリン+H2O → ホスファチジン酸+コリン (式1)
ホスファチジルコリン+ROH → ホスファチジル−OR+コリン (式2)
ホスファチジル基のリン脂質基質から一級アルコール(ROH)への移動によりホスファチジルアルコールが得られる(式2)。それらの特有の起原、生体膜中での少ない存在量、および代謝安定性の理由により、ホスファチジルアルコールの形成はPLD活性の特異的マーカーとして使われてきた。エレクトロスプレーイオン化質量分析を使って、シグナル伝達修飾物質、相対活性、および基質−産物関連性の特定を可能にする特異的インビトロおよびインビボアッセイシステムの開発が進められてきた(Brown、H.A.、Gutowski、S.、Moomaw、C.R.、Slaughter、C.、and Sternweis、P.C.(1993)、「ADPリボシル化因子(ARF)、小分子GTP依存性調節蛋白質がホスホリパーゼD活性を刺激する」、Cell 75:1137−1144;Walker、S.J.and Brown、H.A.(2003)「インタクト細胞中のGタンパク質刺激ホスホリパーゼD活性の測定」、「分子生物学における方法vol 237」中の「Gタンパク質シグナル伝達:方法およびプロトコル」、edited by A.V.Smrcka.Humana Press Inc.、Totowa、NJ.;およびBrown、H.A.、Henage、L.G.、Preininger、A.M.、Xiang、Y.、and Exton、J.H.(2007)「ホスホリパーゼDの生化学分析」;酵素学における方法 434中の「リピドミクスおよび生理活性脂質:脂質性および細胞内シグナル伝達」、Edited by H.Alex Brown.Elsevier.pp.49−87.)。
PLDとその産物の役割の故に、PLDの酵素活性は種々のホルモン、神経伝達物質、増殖因子、サイトカイン、インテグリン、および他の細胞性シグナル、により厳密に調節されている。PLD1アイソザイムはインビトロおよびインビボの両方で広範に制御されている。この厳密な調節は、ホスファチジルイノシトール4、5−二リン酸エステル(PIP2)が触媒活性の本質的制御因子であることが判明(Brown et al.、1993)するまで、数十年間この酵素の研究が困難であった理由のひとつである。PLDと脂質小胞間の相互作用はPIP2に依存する(Henage、L.、Exton、J.and Brown、H.A.「哺乳類ホスホリパーゼDの動力学的分析:単量体GTPアーゼ、タンパク質キナーゼCおよびポリホスホイノシチド(polyphosphoinosite)によるアロステリック調節」(2006)J.Biol.Chem.281:3408−3417.)。この相互作用は、主としてC末端PLD触媒サブドメイン内の保存多塩基領域により媒介されるが、また、PLDとホスホイノシチドが直接相互作用する別の部位があるようにも見える。以前の研究で、主要制御因子のためのさらに別の相互作用結合部位が存在することが示唆されている。変異性の調査により、これらの相互作用に関与するPLD1ドメインおよびアミノ酸配列が特定された。PLD1活性は、キナーゼ活性に依存しない直接タンパク質−タンパク質相互作用を介してタンパク質キナーゼCの通常のアイソフォームにより調節されている。また、PLD1は、RhoおよびArf GTPアーゼファミリーのメンバーにより調節されている。
対照的に、PLD2は相対的に高い基底活性を持っており、活性化のためにGTPアーゼの調節を必要としない。当初、このことにより、PLD1はシグナル伝達アイソザイムであり、PLD2はもっと日常的なハウスキーピング機能に関与しているという間違った仮定につながった。最近の証拠により、PLD1およびPLD2の両方がチロシンキナーゼ増殖因子受容体を含む多くの細胞表面受容体により活性化されることが明らかになった。PA産生は、これらの成長促進および細胞増殖経路により調節される下流プロセスの媒介に必須であるように見える。
多くの研究室のこれまでの調査により、成長、増殖、形質転換および腫瘍形成に必要な多くの細胞プロセスにおけるPLDの役割が示唆されてきた。PAが被覆小胞形成の役割を有するという報告を受けて、ゴルジ体膜上のArfおよびPLDの存在により小胞輸送における役割が示唆される。PLDはグルコース輸送体、Glut−4、の細胞膜への転位置に関連し、PLD活性は上皮増殖因子受容体の内部移行に結びつけられてきた。これらの調査は、PLDによるPAの形成を妨害する一級アルコールの使用に依存しているが、触媒不活性PLD変異体の発現によって、さらに最近ではPLDアイソザイムの発現を遮断するRNA干渉技術を使うことによって、さらなる裏付けが得られている。これらの取り組みのそれぞれは限界があるため、これらの従来の取り組みを大幅に補足する特異的アイソザイム選択的阻害剤の開発が期待されている。PLDはシグナル伝達ネットワークを細胞骨格に双方向的に連結する。いくつかの知見から細胞形、運動性、走化性、および小胞輸送の制御がPLDの役割として関連づけられた。Rho、Rac、およびCdc42が同様にこれらのプロセスに結びつけられ、それぞれがタンパク質−タンパク質相互作用を介してPLDを活性化することが明らかになった。
多くの調査により、PLDの役割が細胞生存調節に関連づけられた。細胞生存およびアポトーシス経路の調節に関与する多くのシグナル伝達ネットワークおよび分裂促進シグナルにはPLDの役割が含まれることが示された。具体的内容は細胞型により異なる。ある細胞では、PLD活性はアポトーシス促進性であり、また別の細胞ではPLDは細胞生存および有糸分裂誘発を促進する。最近の知見によれば、PLD1活性化が、RAS−ERK/PI3K(Andresen BT、Rizzo MA、Shome K、Romero G.、「Ras/MEK/Erkシグナル伝達カスケードの調節におけるホスファチジン酸の役割」、FEBS Lett.2002Oct30;531(1):65−8.Review.で概説されている)およびNFκBシグナル伝達カスケード(Dong Woo Kang、Mi Hee Park、Craig Lindsley、H Alex Brown and Do Sik Min、「酵素活性依存ポジティブフィードバックループを介したホスホリパーゼD1シグナル伝達動力学の調節」、Molecular and Cellular Biology(2009)、Review)の増加ならびにその後の乳癌細胞中でのPLD1の選択的発現につながることが示唆されている。これはまた癌細胞移動および転移に必須の増殖因子誘導マトリックスメタロプロテアーゼの発現増加につながる。PLD生成PAは、また、直接mTOR経路を調節することも提唱されている。経路はいくつかのタイプのヒト癌の成長に主要な役割を果たすことが知られている(Foster DA.によるReview:「ホスファチジン酸によるmTORの調節?」Cancer Res.2007 Jan 1;67(1):1−4.Review;SunY、ChenJ.「mTORシグナル伝達:PLDが舞台に登場」Cell Cycle.2008 Oct;7(20):3118−23.Epub 2008 Oct 27.Review.)。増殖因子受容体シグナル伝達経路、細胞成長に関する情報、栄養状態、および細胞性生体エネルギーは、mTOR回路を経由して統合される。いくつかの最近の研究によると、多くの細胞性癌遺伝子の作用により大抵の癌細胞がその細胞生体エネルギー学における好気性解糖経路を好んで利用する性向に関するOttoWarburgの先駆的観察を説明することが可能であることが示唆されている。また最近のいくつかの研究により、mTOR経路の調節が次世代抗癌治療薬の開発に関し最も重要なもののひとつでありうることが示唆されている(Vander Heiden MG、Cantley LC、Thompson CB.、「Warburg効果の解釈:細胞増殖の代謝要件」Science.2009 May 22;324(5930):1029−33.)。PLDは、これらの重要なシグナル伝達および細胞生存経路の調節に重要な役割を果たしているように思われる。PLDのアイソザイム選択的阻害剤は癌細胞形質転換および転移の抑制のための新規の有効な機序を提供する可能性がある。
以前の研究にもかかわらず、現存する不備を克服し、ホスホリパーゼD関連疾患および障害を効果的に治療するアイソフォーム選択的ホスホリパーゼD阻害剤として有用な化合物および組成物の必要性が残されている。開示化合物、組成物、および方法はこの必要性ならびに他のニーズに対処するものである。
一態様では、本明細書で具体的かつ広範に記載されたように、本発明の目的に基づいて、本発明はアイソフォーム選択的ホスホリパーゼD阻害剤に関する。
式:
Figure 2013500260
によって表される構造を有する化合物または薬学的に許容可能なその誘導体が開示され、式中、各−−−−−は、独立に任意選択の共有結合を含み;R1は、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される置換されていてもよいC3〜C9有機基であり;R2は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、および置換されていてもよいC1〜C6有機基から独立に選択される3つの置換基を含み;R3は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;R4は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、および置換されていてもよいC1〜C6有機基から独立に選択される8つの置換基を含み;各R5およびR6は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み、またはR5およびR6は、中間の炭素と一緒になって、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを含み;各R7およびR8は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み、またはR7およびR8は、中間の炭素と一緒になって、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを含み;R9は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;R10は、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される置換されていてもよいC1〜C12有機基を含む。
また、式:
Figure 2013500260
で表される構造を有する化合物が開示され、式中、
1は、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される置換されていてもよいC3〜C9有機基であり;R3は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;各R7およびR8は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み;R9は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;さらにR10は、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される置換されていてもよいC1〜C12有機基を含む。
また、治療有効量の式:
Figure 2013500260
で表される構造を有する化合物または薬学的に許容可能なその誘導体、および薬学的に許容可能なキャリアを含む医薬品組成物が開示され、式中、
各−−−−−は、独立に任意選択の共有結合を含み;R1は、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される置換されていてもよいC3〜C9有機基であり;R2は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、および置換されていてもよいC1〜C6有機基から独立に選択される3つの置換基であり;R3は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;R4は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、および置換されていてもよいC1〜C6有機基から独立に選択される8つの置換基を含み;各R5およびR6は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み、またはR5およびR6は、中間の炭素と一緒になって、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを含み;各R7およびR8は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み、またはR7およびR8は、中間の炭素と一緒になって、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを含み;R9は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;R10は、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される置換されていてもよいC1〜C12有機基を含む。
また、構造:
Figure 2013500260
を有する化合物であって、式中、
1は、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される置換されていてもよいC3〜C9有機基であり;R2は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、および置換されていてもよいC1〜C6有機基から独立に選択される3つの置換基を含み;R3は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;さらにR4は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、および置換されていてもよいC1〜C6有機基から独立に選択される8つの置換基を含む化合物を提供する工程、および構造:
Figure 2013500260
を有する化合物であって、式中、各R7およびR8は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み、またはR7およびR8は、中間の炭素と一緒になって、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを含み;R9は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み、さらにGは、保護基である化合物と反応させる工程を含む化合物調製方法が開示される。
また、構造:
Figure 2013500260
を有する化合物であって、式中、
1は、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される置換されていてもよいC3〜C9有機基であり;R2は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、および置換されていてもよいC1〜C6有機基から選択される3つの置換基を含み;R3は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;さらにR4は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、および置換されていてもよいC1〜C6有機基から独立に選択される8つの置換基を含む化合物を提供する工程、および構造:
Figure 2013500260
を有する化合物であって、
各R5およびR6は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み、またはR5およびR6は、中間の炭素と一緒になって、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを含み;各R7およびR8は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み、またはR7およびR8は、中間の炭素と一緒になって、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキを含み;R9は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み、Gは、保護基であり、さらにXは、脱離基である化合物と反応させる工程とを含む化合物調製方法が開示される。
また、構造:
Figure 2013500260
を有する化合物であって、式中、
1は、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される置換されていてもよいC3〜C9有機基であり;R2は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6有機基から独立に選択される3つの置換基を含み;R3は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;R4は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、および置換されていてもよいC1〜C6有機基から独立に選択される8つの置換基を含み;各R5およびR6は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み、またはR5およびR6は、中間の炭素と一緒になって、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを含み;各R7およびR8は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み、またはR7およびR8は、中間の炭素と一緒になって、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを含み;R9は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;さらにGは、保護基である化合物を提供する工程、および構造:
Figure 2013500260
を有する化合物であって、式中、
10は、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される置換されていてもよいC1〜C12有機基を含み、さらにXは、脱離基である化合物と反応させる工程とを含む化合物調製方法が開示される。
また、開示方法の産物が開示される。
また、治療有効量の開示産物および薬学的に許容可能なキャリアを含む医薬品組成物が開示される。
また、少なくともひとつの開示化合物または少なくともひとつの開示方法による産物を薬学的に許容可能なキャリアまたは希釈剤と組み合わせて含む薬物を製造する方法が開示される。
また、哺乳動物のPLD活性関連障害の治療方法が開示され、この方法は、哺乳動物に少なくともひとつの開示化合物または少なくともひとつの開示方法の産物の、哺乳動物の障害の治療に有効な一回用量および総量を投与する工程を含む。
また、哺乳動物のPLD活性を阻害する方法が開示され、この方法は、患者に、少なくともひとつの開示化合物または少なくともひとつの開示方法の産物の、患者のPLD活性を阻害するのに有効な一回用量および総量を投与する工程を含む。
また、少なくともひとつの細胞のPLD活性を阻害する方法が開示され、この方法は、少なくともひとつの細胞に、少なくともひとつの開示化合物または少なくともひとつの開示方法の産物の、少なくともひとつの細胞のPLD活性応答を阻害するのに有効な量を接触させる工程を含む。
また、式:
Figure 2013500260
で表される構造を有する化合物または薬学的に許容可能なその誘導体のPLD阻害のための化合物の使用が開示され、
式中、各−−−−−は、独立に任意選択の共有結合を含み;R1は、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される置換されていてもよいC3〜C9有機基であり;R2は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、および置換されていてもよいC1〜C6有機基から独立に選択される3つの置換基を含み;R3は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;R4は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6有機基から独立に選択される8つの置換基を含み;各R5およびR6は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み、またはR5およびR6は、中間の炭素と一緒になって、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを含み;各R7およびR8は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み、またはR7およびR8は、中間の炭素と一緒になって、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを含み;R9は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;R10は、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される置換されていてもよいC1〜C12有機基を含む。
また、PLD活性に関連した状態の治療のための薬物の製造における少なくともひとつの開示化合物または少なくともひとつの開示方法の産物の使用が開示される。
また、哺乳動物のPLD活性に関連した障害の治療のための薬物の製造における少なくともひとつの開示化合物または少なくともひとつの開示方法の産物の使用が開示される。
また、少なくともひとつの開示化合物または少なくともひとつの開示方法の産物およびPLD活性を高めることがわかっている少なくともひとつの試薬を含むキットが開示される。
また、少なくともひとつの開示化合物または少なくともひとつの開示方法の産物およびPLD活性を低下させることがわかっている少なくともひとつの試薬を含むキットが開示される。
本明細書に組み込まれ、その一部を構成している下記の図は、いくつかの態様を図示しており、本文の記述と共に本発明の原理を説明する役割を果たす。
図1は、化合物P1G(表1参照)のエナンチオピュアな細胞性濃度反応曲線を示す。 図2は、化合物P0Q(表1参照)のエナンチオピュアな細胞性濃度反応曲線を示す。 図3は、化合物P23(表1参照)のエナンチオピュアな細胞性濃度反応曲線を示す。 図4は、化合物P1P(表1参照)のエナンチオピュアな細胞性濃度反応曲線を示す。 図5は、化合物P1D(表1参照)のエナンチオピュアな細胞性濃度反応曲線を示す。 図6は、化合物NGF(表1参照)のエナンチオピュアな細胞性濃度反応曲線を示す。 図7は、化合物NFT(表1参照)のエナンチオピュアな細胞性濃度反応曲線を示す。 図8は、化合物P22(表1参照)のエナンチオピュアな細胞性濃度反応曲線を示す。 図9は、化合物P0L(表1参照)のエナンチオピュアな細胞性濃度反応曲線を示す。 図10は、化合物P2B(表1参照)のエナンチオピュアな細胞性濃度反応曲線を示す。 図11は、化合物P2E(表1参照)のエナンチオピュアな細胞性濃度反応曲線を示す。 図12は、化合物NG3(表1参照)のエナンチオピュアな細胞性濃度反応曲線を示す。 図13は、化合物P0A(表1参照)のエナンチオピュアな細胞性濃度反応曲線を示す。 図14は、化合物NGH(表1参照)のエナンチオピュアな細胞性濃度反応曲線を示す。 図15は、化合物NJ5(表1参照)のエナンチオピュアな細胞性濃度反応曲線を示す。 図16は、化合物NGQ(表1参照)のエナンチオピュアな細胞性濃度反応曲線を示す。 図17は、化合物P1E(表1参照)のエナンチオピュアな細胞性濃度反応曲線を示す。 図18は、化合物P2C(表1参照)のエナンチオピュアな細胞性濃度反応曲線を示す。 図19は、化合物P1Q(表1参照)のエナンチオピュアな細胞性濃度反応曲線を示す。 図20は、化合物NFW(表1参照)のエナンチオピュアな細胞性濃度反応曲線を示す。 図21は、化合物P1P(表1参照)の外因性濃度反応曲線を示す。 図22は、化合物NFT(表1参照)の外因性濃度反応曲線を示す。 図23は、化合物P0L(表1参照)の外因性濃度反応曲線を示す。 図24は、化合物P2E(表1参照)の外因性濃度反応曲線を示す。 図25は、化合物NFW(表1参照)の外因性濃度反応曲線を示す。 図26は、化合物P2C(表1参照)の外因性濃度反応曲線を示す。 図27は、化合物NGH(表1参照)の外因性濃度反応曲線を示す。 図28は、化合物P2B(表1参照)の外因性濃度反応曲線を示す。 図29は、化合物P22(表1参照)の外因性濃度反応曲線を示す。 図30は、エナンチオピュアなtert−ブチル4−(4−フルオロフェニル)−1−オキソ−2、8−ジアザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシラートを得るために行ったラセミ体のキラル分離後に観察されたクロマトグラムの例を示す。
本発明の別の利点の一部について次の記載で記述するので、部分的にはその記載から明らかになるか、あるいは本発明の実施により知ることができる。本発明の利点は、特に添付の請求項で示されている各項目およびその組み合わせにより認識と実現が可能となる。前述の一般的説明および次の詳細説明の両方は代表的な説明のためのみのものであり、請求項記載の本発明を制限するものではないことは理解されるべきである。
本発明は、次の発明の詳細な説明およびその中の実施例への参照によりさらに容易に理解することができる。
本化合物、組成物、製品、システム、装置、および/または方法が開示され、記載される前に、他に特に指定がなければ、それらは特殊な合成方法、または特定の試薬に制限されるものではなく、当然ながら変更可能であることは理解されるべきである。また、本明細書で使用される用語は、特定の態様を記述する目的ためのみのものであり、制限を意図するものではないことも理解されるべきである。本発明記載のものに類似または等価ないずれの方法や物質も本発明の実施または試験に使用可能であるが、方法および物質の実施例をここで説明する。
本発明の態様は、システム法定クラス等の特定の法定クラスで記載、請求することができるが、これは便宜的なものに過ぎず、当業者なら本発明の各態様がどのような法定クラスにおいても記載、請求可能であることを理解するであろう。特に他に明示がなければ、本明細書に記述されたいずれの方法または態様も、その工程が特異的な順に行われることを要求すると解釈されることを意図しているものでは全くない。従って、方法請求項でその工程が特異的順序に制限されるべきであることが請求項または記載中で具体的に記述されない場合は、どのような観点からも、決して順序が暗示されているという意図はない。このことは、工程もしくはオペレーショナルフローの配置、文法構成もしくは句読点から生じる単純解釈、または明細書で記載の態様の数もしくはタイプに関する論理的問題を含む、いずれの起こりうる解釈の黙示原則に対しても適用可能である。
出願の全体を通して、種々の出版物が参照されている。これらの出版物の開示は、本明細書の参照によってその全体が本出願に組み込まれ、本出願の属する技術分野の水準をさらに完全に記載する。開示された文献は、また、文章中で考察されている文献の内容を参照するために、それぞれにかつ特異的に参照によって本明細書に組み込まれる。本明細書中のなにものも、本発明がこれらの出版物に先行する権利がないという承認であると解釈されるべきではない。さらに、本明細書に与えられた出版日は実際の出版日とは異なる可能性があり、個別の確認が必要であり得る。
A.定義
明細書および添付の請求項で使われる、単数形「a」、「an」および「the」は、他に文脈からくる明確な規定がなければ、複数の参照対象を含む。従って、例えば、「a functional group(官能基)」、「an alkyl(アルキル)」、または「a residue(残基)」への参照は、2つ以上の官能基、アルキル、または残基の混合物を含む、等となる。
本明細書では、範囲は、「約(about)」1つの特定の値から、および/または「約」別の特定の値まで、のように表すことができる。このような範囲で表される場合、別の態様では、1つの特定の値からおよび/またはもう一つの特定の値まで含まれる。同様に、値が先行詞「約」を使用して近似値としてあらわされる場合、その特定の値は別の態様を形成することが理解されるであろう。さらに、各範囲の端点はもう一つの端点との関連においても、その端点とは無関係な意味においても重要であることも理解されるであろう。本明細書で開示されている多くの値があり、本明細書では、各値は、また、その値そのものの他に「約」その値として開示されていることも理解されるであろう。例えば、値「10」が開示されている場合、「約10」もまた開示されている。2つの特定のユニットの間の各ユニットもまた、開示されていることも理解されるであろう。例えば、10および15が開示されている場合、11、12、13、および14も開示されている。
本明細書で使われる有機化合物等の化合物の命名は、慣用名、IUPAC、IUBMB、またはCAS命名勧告を使って行うことができる。1つまたは複数の立体化学的特徴がある場合は、立体化学のためのカーン・インゴルド・プレローグ順位則を採用して、立体化学的優先順位、E/Z規格、等を命名することができる。名前が与えられれば、当業者なら、命名規則を使って化合物構造の系統的割り付けにより、または商品として入手可能なソフトウェア、例えば、CHEMDRAW(商標)(Cambridgesoft Corporation、U.S.A.)を使って容易に化合物の構造を確認することができる。
本明細書で使われる用語「任意選択の(optional)」または「任意選択で、任意選択による(optionally)」は、その用語の後に記載のイベントまたは状況が起こっても、起こらなくてもよく、その記載が前記イベントまたは状況が起こる場合、および起こらない場合を含むことを意味する。
明細書および文末の請求項で使われる化学種の残基は、その成分が実際に化学種から得られたか否かに関わらず、特定の反応スキームまたはその後の調合品もしくは化学製品中の化学種の生成物である成分を指す。従って、ポリエステル中のエチレングリコール残基は、エチレングリコールがポリエステルの調製に使用されたか否かに拘わらず、ポリエステル中の1つまたは複数の−OCH2CH2O−ユニットを指す。同様に、ポリエステル中のセバシン酸残基は、残基がポリエステルを得るためにセバシン酸またはそのエステルを反応させて得られたか否かに関わらず、ポリエステル中の1つまたは複数の−CO(CH28CO−成分を指す。
本明細書で使われる用語「置換」は、全ての許容できる有機化合物の置換基を含むことが意図されている。広義の態様では、許容できる置換基には、有機化合物の非環式および環式、分岐および非分岐、炭素環式および複素環式、ならびに芳香族および非芳香族置換基を含む。置換基の例には、例えば、下記のものが含まれる。許容できる置換基は、1つまたは複数の、また、同種または異種の組み合わせの、適切な有機化合物であってよい。本開示の目的としては、窒素等のヘテロ原子は、水素置換基および/またはヘテロ原子の原子価に適合する本明細書記載の任意の許容できる有機化合物の置換基をもつことができる。本開示は、いかなる方法においても、許容できる有機化合物の置換基に限定する意図はない。また、用語「置換(substitution)」または「で置換された(substituted with)」は、このような置換が置換原子および置換基の許容原子価に基づき、また、置換により、安定な化合物、例えば、自然発生的には再編成、環化、除去、等による変質を起こさない化合物がもたらされる、という暗黙の条件を含む。
種々の用語の定義をする際、本明細書で「A1」「A2」「A3」および「A4」が一般的記号として使用され、種々の特異的置換基を表す。これらの記号は任意の置換基でよく、本明細書で開示のものに限定されず、1つの例で、それらが特定の置換基として定義される場合、別の例では、それらは何らかの他の置換基として定義可能である。
本明細書で使われる用語「アルキル」は、1〜24炭素原子の、例えば、1〜12炭素、1〜8炭素、1〜6炭素、または1〜4炭素の、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、s−ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、エイコシル、テトラコシル、等、の分岐または分岐していない飽和炭化水素基である。アルキル基は、環式でも非環式でもよい。アルキル基は分岐していても、分岐していなくてもよい。アルキル基は、また、置換されていても、置換されていなくてもよい。例えば、アルキル基は、置換されていてもよいアルキル、シクロアルキル、アルコキシ、アミノ、エーテル、ハライド、ヒドロキシ、ニトロ、シリル、スルホ−オキソ、またはチオール、を含む1つまたは複数の本明細書記載の基で置換されてもよい。「低級アルキル」基は、1〜6(例えば、1〜4)炭素原子を含むアルキル基である。
明細書を通して、「アルキル」は通常、無置換アルキル基および置換アルキル基の両方を指すのに使われる;しかし、本明細書中で置換アルキル基は、また、アルキル基上の特異的置換基を特定することにより特異的に参照される。例えば、用語「ハロゲン化アルキル」は、1つまたは複数のハロゲン、例えば、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素により置換されたアルキル基を特異的に指す。用語「アルコキシアルキル」は、1つまたは複数の下記のアルコキシ基で置換されたアルキル基を特異的に指す。用語「アルキルアミノ」は、1つまたは複数のアミノ基で置換されたアルキル基を特異的に指す、等々。「アルキル」が1例において使用され、特異的用語、例えば、「アルキルアルコール」が別の例で使用されている場合、用語「アルキル」は、特異的用語、例えば、「アルキルアルコール」、等、を指さないことを暗示することは意図されていない。
このような手法はまた、本明細書記載の他の基でも使われる。すなわち、「シクロアルキル」等の用語は、無置換および置換シクロアルキル成分の両方を指すが、本明細書では、置換成分は、さらに、特異的に特定されうる;例えば、特定の置換シクロアルキルは、例えば、「アルキルシクロアルキル」として参照されうる。同様に、置換アルコキシは、例えば、「ハロゲン化アルコキシ」として特異的に参照され、特定の置換アルケニルは、例えば、「アルケニルアルコール」として、参照されうる、等。再度、一般用語、例えば、「シクロアルキル」および特異的用語、例えば、「アルキルシクロアルキル」を使用する手法は、一般用語が特異的用語を含まないことを暗示することを意図されていない。
本明細書で使われる用語「シクロアルキル」は、少なくとも3つの炭素原子からなる非芳香族炭素ベース環である。シクロアルキル基の例には、これに限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ノルボルニル、等が含まれる。用語「ヘテロシクロアルキル」は、上で定義のシクロアルキル基の1つのタイプで、用語「シクロアルキル」の意味の範囲に含まれており、環の少なくともひとつの炭素原子が窒素、酸素、硫黄、またはリン、等(これに限定されない)のヘテロ原子で置換されている。シクロアルキル基およびヘテロシクロアルキル基は、置換されても、されなくてもよい。シクロアルキル基およびヘテロシクロアルキル基は、本明細書記載の置換されていてもよいアルキル、シクロアルキル、アルコキシ、アミノ、エーテル、ハライド、ヒドロキシ、ニトロ、シリル、スルフォ−オキソ、またはチオールを含む1つまたは複数の基で置換されてもよい。
本明細書で使われる用語「アルコキシ」および「アルコキシル」は、エーテル結合により結合したアルキルまたはシクロアルキル基を指す。すなわち、「アルコキシ」基は、OA1として定義でき、A1は定義済みのアルキルまたはシクロアルキルである。「アルコキシ」は、また、先に記載したアルコキシ基のポリマーを含む。すなわち、アルコキシはポリエーテル、例えば、OA1OA2またはOA1(OA2aOA3であってもよく、式中「a」は1〜200の整数でA1、A2、およびA3はアルキルおよび/またはシクロアルキル基である。
本明細書で使われる用語「アルケニル」は、少なくともひとつの炭素−炭素二重結合を有する構造式の2〜24炭素原子の炭化水素基である。(A12)C=C(A34)のような非対称の構造は、EおよびZ異性体を含むよう意図されている。このことは、非対称のアルケンが存在する場合、またはそれが結合記号C=Cで明示的に示されうる場合、本明細書中の構造式から推定できる。アルケニル基は、本明細書記載の置換されていてもよいアルキル、シクロアルキル、アルコキシ、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、アルデヒド、アミノ、カルボン酸、エステル、エーテル、ハライド、ヒドロキシ、ケトン、アジド、ニトロ、シリル、スルフォ−オキソ、またはチオール、を含む1つまたは複数の基で置換可能である。
本明細書で使われる用語「シクロアルケニル」は、少なくとも3つの炭素原子からなる非芳香族炭素ベース環であり、少なくともひとつの炭素−炭素二重結合、すなわち、C=Cを含む。シクロアルケニル基の例には、これに限定されないが、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロペンタジエニル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、ノルボルネニル、等が含まれる。用語「ヘテロシクロアルケニル」は、先に定義したシクロアルケニル基の1つのタイプであり、用語「シクロアルケニル」の意味の範囲に含まれ、環の少なくともひとつの炭素原子が窒素、酸素、硫黄、またはリン、等(これに限定されない)のヘテロ原子で置換されている。シクロアルケニル基およびヘテロシクロアルケニル基は、置換されても、置換されなくてもよい。シクロアルケニル基およびヘテロシクロアルケニル基は、本明細書記載の置換されていてもよいアルキル、シクロアルキル、アルコキシ、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、アルデヒド、アミノ、カルボン酸、エステル、エーテル、ハライド、ヒドロキシ、ケトン、アジド、ニトロ、シリル、スルフォ−オキソ、またはチオール、を含む1つまたは複数の基で置換されてもよい。
本明細書で使われる用語「アルキニル」は、少なくともひとつの炭素−炭素三重結合を含む構造式の2〜24炭素原子の炭化水素基である。アルキニル基は、本明細書記載の置換されていてもよいアルキル、シクロアルキル、アルコキシ、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、アルデヒド、アミノ、カルボン酸、エステル、エーテル、ハライド、ヒドロキシ、ケトン、アジド、ニトロ、シリル、スルフォ−オキソ、またはチオール、を含む1つまたは複数の基で置換されても置換されなくてもよい。
本明細書で使われる用語「シクロアルキニル」は、少なくとも7つの炭素原子からなる非芳香族炭素ベース環であり、少なくともひとつの炭素−炭素三重結合を含む。シクロアルキニル基の例には、これに限定されないが、シクロヘプチニル、シクロオクチニル、シクロノニニル、等が含まれる。用語「ヘテロシクロアルキニル」は、定義済みのシクロアルケニル基の1つのタイプであり、用語「シクロアルキニル」の意味の範囲に含まれ、少なくともひとつの環の炭素原子が窒素、酸素、硫黄、またはリン、等(これに限定されない)のヘテロ原子で置換されている。シクロアルキニル基およびヘテロシクロアルキニル基は、置換されていても置換されていなくてもよい。シクロアルキニル基およびヘテロシクロアルキニル基は、任意選択で、本明細書記載の置換されていてもよいアルキル、シクロアルキル、アルコキシ、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、アルデヒド、アミノ、カルボン酸、エステル、エーテル、ハライド、ヒドロキシ、ケトン、アジド、ニトロ、シリル、スルフォオキソ、またはチオールを含む1つまたは複数の基で置換されてもよい。
本明細書で使われる用語「アリール」は、ベンゼン、ナフタレン、フェニル、ビフェニル、フェノキシベンゼン、等の任意の炭素ベース芳香族基を含む基である。用語のアリール」は、また、芳香族基の環中に組み込まれた少なくともひとつのヘテロ原子を有する芳香族基を含む基として定義される「ヘテロアリール」を含む。ヘテロ原子の例には、これに限定されないが、窒素、酸素、硫黄、およびリンが含まれる。同様に、用語「アリール」に含まれる用語「非ヘテロアリール」は、ヘテロ原子を含まない芳香族基を含む基として定義される。アリール基は、置換されても置換されていなくてもよい。アリール基は、本明細書記載の置換されていてもよいアルキル、シクロアルキル、アルコキシ、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、アルデヒド、アミノ、カルボン酸、エステル、エーテル、ハライド、ヒドロキシ、ケトン、アジド、ニトロ、シリル、スルフォ−オキソ、またはチオールを含む1つまたは複数の基で置換されてもよい。用語「ビアリール」は、特殊なタイプのアリール基で、「アリール」の定義に含まれる。ビアリールは、ナフタレンの場合のように縮合環構造を介して一緒に結合している、またはビフェニルの場合のように1つまたは複数の炭素−炭素結合を介して結合している2つのアリール基を指す。
本明細書で使われる用語「アルデヒド」は、式C(O)Hで表される。本明細書を通して、「C(O)」はカルボニル基、すなわち、C=Oの略式表記である。
本明細書で使われる用語「アミン」または「アミノ」は、式NA123で表され、式中、A1、A2、およびA3は、独立に、水素または本明細書記載の置換されていてもよいアルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、シクロアルキニル、アリール、またはヘテロアリール基であってもよい。
本明細書で使われる用語「カルボン酸」は、式C(O)OHで表される。
本明細書で使われる用語「エステル」は、式OC(O)A1またはC(O)OA1で表され、式中、A1は、本明細書記載の置換されていてもよいアルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、シクロアルキニル、アリール、またはヘテロアリール基であってもよい。本明細書で使われる用語「ポリエステル」は、式(A1O(O)C−A2−C(O)O)aまたは(A1O(O)C−A2−OC(O))aで表され、式中、A1およびA2は、独立に、本明細書記載の置換されていてもよいアルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、シクロアルキニル、アリール、またはヘテロアリール基であってもよく、「a」は1〜500の整数である。「ポリエステル」は、少なくとも2つのカルボン酸基を有する化合物と少なくとも2つのヒドロキシル基を有する化合物との間の反応により作られた基を記述するために使われる用語である。
本明細書で使われる用語「エーテル」は、式A1OA2で表され、式中、A1およびA2は、独立に、本明細書記載の置換されていてもよいアルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、シクロアルキニル、アリール、またはヘテロアリール基であってもよい。本明細書で使われる用語「ポリエーテル」は、式(A1O−A2O)aで表され、式中、A1およびA2は独立に、本明細書記載の置換されていてもよいアルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、シクロアルキニル、アリールまたはヘテロアリール基であってもよく、「a」は1〜500の整数である。ポリエーテル基の例には、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、およびポリブチレンオキシドが含まれる。
本明細書で使われる用語「ハライド」のハロゲンは、フッ素、塩素、臭素、およびヨウ素を指す。
本明細書で使われる用語「複素環」は、単環式および多環式芳香族または非芳香族環系を指し、少なくともひとつの環メンバーが炭素以外の原子である。複素環には、ピリディンデ、ピリミジン、フラン、チオフェン、ピロール、イソオキサゾール、イソチアゾール、ピラゾール、オキサゾール、チアゾール、イミダゾール、1、2、3−オキサジアゾール、1、2、5−オキサジアゾールおよび1、3、4−オキサジアゾールを含むオキサゾール、1、2、3−チアジアゾール、1、2、5−チアジアゾール、および1、3、4−チアジアゾールを含むチアジアゾール、1、2、3−トリアゾール、1、3、4−トリアゾールを含むトリアゾール、1、2、3、4−テトラゾールおよび1、2、4、5−テトラゾールを含むテトラゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、1、2、4−トリアジンおよび1、3、5−トリアジンを含むトリアジン、1、2、4、5−テトラジンを含むテトラジン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、アゼチジン、テトラヒドロピラン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、等が含まれる。
本明細書で使われる用語「ヒドロキシル」は式OHで表される。
本明細書で使われる用語「ケトン」は式A1C(O)A2で表され、式中、A1およびA2は、独立に、本明細書記載の置換されていてもよいアルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、シクロアルキニル、アリール、またはヘテロアリール基であってもよい。
本明細書で使われる用語「アジド」は式N3で表される。
本明細書で使われる用語「ニトロ」は、式NO2で表される。
本明細書で使われる用語「ニトリル」は、式CNで表される。
本明細書で使われる用語「シリル」は、式SiA123で表され、式中、A1、A2、およびA3は、独立に、水素または本明細書記載の置換されていてもよいアルキル、シクロアルキル、アルコキシ、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、シクロアルキニル、アリール、またはヘテロアリール基であってもよい。
本明細書で使われる用語「スルフォ−オキソ」は、式S(O)A1、S(O)21、OS(O)21、またはOS(O)2OA1で表され、式中、A1は、水素または本明細書記載の置換されていてもよいアルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、シクロアルキニル、アリール、またはヘテロアリール基であってもよい。本明細書を通して、「S(O)」は、S=Oの略式表現である。用語「スルホニル」は、本明細書では、式S(O)21で表されるスルフォ−オキソ基を指すために使われ、式中、A1は、水素または本明細書記載の置換されていてもよいアルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、シクロアルキニル、アリール、またはヘテロアリール基であってもよい。本明細書で使われる用語「スルホン」は、式A1S(O)22で表され、式中、A1およびA2は、独立に、本明細書記載の置換されていてもよいアルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、シクロアルキニル、アリール、またはヘテロアリール基であってもよい。本明細書で使われる用語「スルフォキシド」は、式A1S(O)A2で表され、式中、A1およびA2は、独立に、本明細書記載の置換されていてもよいアルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、シクロアルキニル、アリール、またはヘテロアリール基であってもよい。
本明細書で使われる用語「チオール」は、式SHで表される。
用語「有機基」は、残基を含む炭素、すなわち、少なくともひとつの炭素原子を含む残基として定義され、これに限定されないが、炭素含有基、先に本明細書で定義された残基、または基が含まれる。有機基は、種々のヘテロ原子を含んでも、酸素、窒素、硫黄、リン、等を含むヘテロ原子を介して別の分子に結合してもよい。有機基の例には、これに限定されないが、アルキルまたは置換アルキル、アルコキシまたは置換アルコキシ、モノまたはジ置換アミノ、アミド基等が挙げられる。有機基は、好ましくは、1〜18炭素原子、1〜15炭素原子、1〜12炭素原子、1〜8炭素原子、1〜6炭素原子、または1〜4炭素原子を含むことができる。さらなる態様では、有機基は、2〜18炭素原子、2〜15炭素原子、2〜12炭素原子、2〜8炭素原子、2〜4炭素原子、または2〜4炭素原子を含むことができる。
用語「基(residue)」の非常に近い同義語は、本明細書および請求項で使われる用語「基(radical)」で、分子の調製法に関係なく、本明細書記載の分子の断片、基、または部分構造を指す。例えば、特定の化合物中の2、4−チアゾリジンジオン基は、チアゾリジンジオンがその化合物の調製に使用されたか否かに関わらず、構造:
Figure 2013500260
を有する。一部の実施形態では、基(例えば、アルキル)は、それに1つまたは複数の「置換基」に結合させることにより(すなわち、置換アルキル)さらに修飾できる。本明細書で数が重要であると指摘されない限り、所与の基中の原子の数は本発明に重要ではない。
本明細書で定義され使用される用語「有機基」は、1つまたは複数の炭素原子を含む。有機基は、例えば、1〜26炭素原子、1〜18炭素原子、1〜12炭素原子、1〜8炭素原子、1〜6炭素原子、または1〜4炭素原子であってもよい。さらなる態様では、有機基は、2〜26炭素原子、2〜18炭素原子、2〜12炭素原子、2〜8炭素原子、2〜6炭素原子、または2〜4炭素原子であってもよい。有機基は、有機基の少なくとも一部の炭素原子に結合している水素を持つことが多い。無機の原子を含まない有機基の1つの例は、5、6、7、8−テトラヒドロ−2−ナフチル基である。一部の実施形態では、有機基は、それに結合したまたはその中に含まれる1〜10個のハロゲン、酸素、硫黄、窒素、リン、等の無機ヘテロ原子を含むことができる。有機基の例には、これに限定されないが、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、モノ置換アミノ、ジ置換アミノ、アシルオキシ、シアノ、カルボキシ、カルボアルコキシ、アルキルカルボキシアミド、置換アルキルカルボキシアミド、ジアルキルカルボキシアミド、置換ジアルキルカルボキシアミド、アルキルスルホニル、アルキルスルフィニル、チオアルキル、チオハロアルキル、アルコキシ、置換アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、複素環式、または置換複素環式基、が挙げられる(ここに出てくる用語は本明細書の他のところで定義されている)。ヘテロ原子を含有する有機基のいくつかの非制限的例には、アルコキシ基、トリフルオロメトキシ基、アセトキシ基、ジメチルアミノ基、等がある。
本明細書で定義され使用される用語「無機基」は、炭素原子を含まず、従って、炭素以外の原子のみ含む。無機基は、水素、窒素、酸素、ケイ素、リン、硫黄、セレン、およびフッ素、塩素、臭素、およびヨウ素、等のハロゲンから選択される原子の組み合わせとの結合を含み、それらの原子は別々にまたは化学的に安定な組み合わせで一緒に結合して存在する。無機基は、先に挙げたように一緒に結合した10以下、または好ましくは、1〜6または1〜4無機原子を有する。無機基の例には、これに限定されないが、アミノ、ヒドロキシ、ハロゲン、ニトロ、チオール、硫酸塩、リン酸塩、等のよく知られた無機基が含まれる。無機基は、内部で結合している周期律表の金属元素(アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、ランタニド金属、またはアクチニド金属、等)を持っていない。このような金属イオンは、硫酸塩、リン酸塩、または陰イオン性無機基類似物のような陰イオン性無機基に対し薬学的に許容可能な陽イオンとして機能できることもあるのだが、無機基はこれらを含んでいない。本明細書で特別に指示されていなければ、無機基は、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、ゲルマニウム、ヒ素、スズ、鉛、もしくはテルル等の半金属元素、または、希ガス元素を含んでいない。
一部の態様では、化合物の構造は、式:
Figure 2013500260
で表すことができ、これは式:
Figure 2013500260
に等価であると理解でき、式中、nは、通常整数である。すなわち、Rnは、5つの独立置換基、Rn(a)、Rn(b)、Rn(c)、Rn(d)、Rn(e)を表すと理解されよう。「独立置換基」は、各R置換基が独立に定義可能であることを意味する。例えば、一例で、Rn(a)がハロゲンである場合、この例でRn(b)は必ずしもハロゲンである必要はない。
上に定義した用語の特定の例が、構造式中で2回以上起こる可能性があり、そのような場合には、各用語はその他とは独立に定義されるべきである。
本明細書で使われる用語「治療」は、疾患、病理学的状態または障害に対し、治癒、回復、安定化、または予防の意図を持って患者の医学的管理にあたることを指す。この用語は、能動的治療、すなわち、疾患、病理学的状態または障害の改善に向け明確に指向した治療を含み、さらに原因療法、すなわち、関連疾患、病理学的状態または障害の原因除去を直接指向した治療、も含む。さらに、この用語は、対症療法、すなわち、疾患、病理学的状態、または障害の治療よりも症状の軽減を意図した治療;予防的治療、すなわち、関連疾患、病理学的状態、または障害の進展を最小化または部分的もしくは完全に抑制することを意図した治療;および支持療法、すなわち、関連疾患、病理学的状態、または障害の改善を指向した別の具体的な治療を補うために採用される治療、を含む。種々の態様では、この用語は、哺乳動物(例えば、ヒト)を含む患者の任意の治療を包含し、:(i)疾患に罹りやすくなっているがまだそうであるとは診断されていない患者の疾患の発生の防止;(ii)疾患の抑制、すなわち、その進展を止めること;または(iii)疾患の軽減、すなわち、疾患の退行を起こさせること、を含む。1つの態様では、患者は霊長類等の哺乳動物であり、さらなる態様では、患者はヒトである。用語「患者」は、また、飼い慣らされた動物(例えば、ネコ、イヌ、等)、家畜(例えば、ウシ、ウマ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、等)、および実験動物(例えば、マウス、ウサギ、ラット、モルモット、ショウジョウバエ、等)を含む。
本明細書で使われる用語「防ぐ」または「防止」は、特に、事前処置によって、排除すること、避けること、未然に防ぐこと、機先を制すること、止めること、または何かが起こることを妨げること、を指す。減少させる、抑制する、または防ぐが本明細書で使われる場所では、特に他に指示がなければ、その他の2つの単語も明確に開示されていると理解されよう。
本明細書で使われる用語「診断された」は、熟練者、例えば、医師により身体検査を受け、本明細書で開示の化合物、組成物、または方法により診断または治療されうる状態を有することが分かったことを意味する。例えば、「ホスホリパーゼD1の選択的阻害により治療可能な障害であると診断された」は、熟練者、例えば、医師により身体検査を受け、PLD1を阻害することができる化合物または組成物により診断または治療されうる状態を有することが分かったことを意味する。さらなる例として、「ホスホリパーゼD2の選択的阻害が必要であると診断された」は、熟練者、例えば、医師により身体検査を受け、PLD2活性を特徴とする状態を有することが分かったことを指す。このような診断は、本明細書で考察されている無制御細胞増殖疾患、等の障害に応じて行うことができる。
本明細書で使われる句の「障害の治療を必要としていると特定する」、等は、障害の治療の必要性に基づいた患者の選択を指す。例えば、熟練者の早期診断に基づいて患者が、障害(例えば、PLD2活性関連障害)の治療の必要性があると特定され、その後その障害の治療を受けることができる。1つの態様では、診断した人とは違う人によって特定を行うことができることが意図されている。さらなる態様では、また、その後投与を行う人によって投与がなされうることが意図されている。
本明細書で使われる用語「投与」は、患者に製剤を与える任意の方法を指す。このような方法は、当業者にはよく知られており、これに限定されないが、経口投与、経皮投与、吸入による投与、鼻腔内投与、局所的投与、膣内投与、点眼投与、耳内投与、大脳内投与、直腸投与、および、静脈内投与、動脈内投与、筋肉内投与、および皮下投与、等の注入可能剤投与を含む非経口投与が含まれる。投与は、連続であっても、間欠的であってもよい。種々の態様では、製剤は治療的に投与可能である。すなわち、現存する疾患または状態を治療するために投与される。さらなる様々な態様では、製剤は、予防的に投与される。すなわち、疾患または状態の予防のために投与される。
本明細書で使われる用語「接触」は、化合物が、標的(例えば、スプライソソーム、細胞、等)の活性に影響を与えることができるように、直接に;すなわち、標的そのものと相互作用させることにより、または間接的に;すなわち、標的の活性が依存している別の分子、補助因子、因子、またはタンパク質と相互作用させることにより、開示化合物と細胞、標的ヒスタミン受容体、または他の生物学的実体をくっつけることを指す。
本明細書で使われる用語「有効量」は、所望の結果を得るのに十分なまたは望ましくない状態に対し効果を与える量を指す。例えば、「治療有効量」は、所望の治療結果を得るのに十分なまたは望ましくない状態に対し効果を与える量であるが、通常、有害副作用を起こすには不十分な量を指す。任意の特定の患者に対する特異的治療有効量レベルは、治療される障害および障害の重症度;採用した特異的組成物;患者の年齢、体重、総体的な健康、性別および食事;投与時間;投与経路;採用した特異的化合物の排出速度;治療期間;組み合わせに使う、または採用した特異的化合物と同時に使用する薬剤および医学技術でよく知られた類似因子、を含む種々の因子に依存すると思われる。例えば、所望の治療効果を得るのに必要な量未満のレベルの化合物の用量で開始し、所望の効果が得られるまで徐々に投与量を増やすことは、十分当業者の技術範囲内にあることである。所望なら、有効な一日量を、投与の目的に応じ複数の用量に分割することができる。結果的に、単回用量組成物は、一日量を作り上げるために、このような量またはその約数を含むことができる。投与量は、何らかの禁忌イベント中のそれぞれの医師により調節できる。投与量は変えることができ、1回または複数回用量の投与にして、毎日、一日または数日間投与することができる。必要な種類の医薬品に対する適切な投薬量についてのガイダンスは、文献で見付けることができる。さらなる色々な態様では、製剤は、「予防的に有効な量」、すなわち、疾患または状態の予防に有効な量で、投与することができる。
用語「薬学的に許容可能な」は、生物学的に、またはその他の点で、望ましくないことのない、すなわち、受け入れられないレベルの生物学的に望ましくない影響、または有害な形での相互作用を生ずることのない物質を表す。
本明細書で使われる用語「薬学的に許容可能なキャリア」は、無菌の水性溶液または非水溶液、分散液、懸濁液または乳剤、ならびに使用の直前に無菌の注入可能溶液または分散物に再構成するための無菌の粉末を指す。適切な水性および非水性キャリア、希釈剤、溶剤または賦形剤の例には、水、エタノール、ポリオール(グリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、等の)、カルボキシメチルセルロースおよび適切なそれらの混合物、植物油(オリーブ油、等)およびエチルオレアート等の注入可能有機エステル、が含まれる。例えば、レシチン等のコーティング物質の使用により、分散物の場合には必要粒径の維持により、さらに界面活性剤の使用により、適切な流動度を維持することができる。さらに、これらの組成物は、防腐剤、湿潤剤、乳化剤および分散剤等のアジュバントを含むこともできる。微生物の作用の予防は、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸、等の種々の抗菌薬および抗真菌剤の含有により確実に行うことができる。糖、塩化ナトリウム、等の等張剤を含むこともまた望ましい。注入可能剤形の持続的吸収は、吸収を遅らせるモノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチン等の試薬の含有により達成することができる。注入可能デポ型は、ポリラクチドポリグリコリド、ポリ(オルトエステル)およびポリ無水物、等の生分解性高分子中に薬剤のマイクロカプセルマトリックスを形成して作られる。薬剤とポリマーの比率および採用した特定のポリマーの性質によって、薬剤放出速度を制御することができる。デポ注入可能製剤は、また、薬剤を体組織と適合するリポソームまたはマイクロエマルション中に封入することにより調製される。注入可能製剤は、例えば、除菌フィルターで濾過することにより、または使用直前に無菌の水または他の無菌の注入可能溶媒に溶解または分散可能な無菌固体組成物の形の殺菌試薬を組み入れることにより、無菌化できる。適切な不活性のキャリアには、ラクトース等の糖を含むことができる。望ましくは、重量で少なくとも95%の有効成分の粒子が、0.01〜10μmの範囲の有効粒径を有する。
本明細書で使われる用語「誘導体」は、親化合物(例えば、本明細書に開示の化合物)の構造から誘導された構造を有し、その構造が本明細書で開示のものに十分類似しており、その類似性に基づき、当業者により請求項の化合物と同じまたは類似の活性および有用性を示すこと、または前駆物質として請求項の化合物と同じまたは類似の活性と有用性を誘導することが期待されることになるであろう化合物を指す。代表的誘導体には、塩、エステル、アミド、エステルまたはアミドの塩、および親化合物のN−酸化物、が含まれる。
用語「加水分解性基」は、例えば、塩基性または酸性条件下、加水分解を行うことができる官能基を指す。加水分解性基の非制限的な例には、酸ハロゲン化物、活性化カルボン酸、および当技術分野で既知の種々の保護基が含まれる(例えば、「有機合成における保護基」、T.W.Greene、P.G.M.Wuts、Wiley−Interscience、1999、参照)。
用語「脱離基」は、結合電子を一緒に持った、安定な種として置換されることができる電子吸引能力を有する原子(または一群の原子)を指す。適切な脱離基の例には、トリフラート、メシレート、トシラート、ブロシラート等のスルホナートエステル、およびハライドが含まれる。
本明細書で使われる「IC50」は、タンパク質、サブユニット、小器官、リボ核タンパク質、等を含む生物学的プロセス、またはプロセスの構成要素の50%抑制に必要な物質(例えば、化合物または薬剤)の濃度を指す。1つの態様では、本明細書の別のところでさらに定義されているように、IC50は、インビボで50%抑制するのに必要な物質の濃度を指すことができる。
本明細書記載の化合物は、1つまたは複数の二重結合を含むことができ、従って、潜在的に、シス/トランス(E/Z)異性体ならびに他の立体構造の異性体を生ずる。そうでないという記述がなければ、本発明には、全てのこのような可能性のある異性体、ならびにこのような異性体の混合物が含まれる。
そうでないという記述がなければ、楔型としてでも点線としてでもなく、実線としてのみ示される化学結合を有する式は、それぞれの可能な異性体、例えば、それぞれの鏡像異性体およびジアステレオマー、およびラセミまたはスケールミック混合物等の異性体の混合物を意図している。本明細書記載の化合物は、1つまたは複数の不斉中心を含むことができ、その結果、ジアステレオマーおよび光学的異性体が潜在的に生ずる。そうでないという記述がなければ、本発明は、全てのこのような可能なジアステレオマーならびにそれらのラセミ混合物、それらの実質的に純粋な分離された鏡像異性体、全ての可能な幾何学的異性体、および薬学的に許容可能なそれらの塩を含む。立体異性体混合物、ならびに単離された特異的立体異性体もまた、含まれる。このような化合物を調製するために使われた合成プロセスの過程のあいだの、または当業者には既知のラセミ化もしくはエピマー化プロセスの使用における、このようなプロセスの生成物は、立体異性体の混合物であってもよい。
多くの有機化合物が、平面偏光面を回転する能力を有する光学活性型として存在する。光学活性化合物の記載に際し、接頭辞DおよびLまたはRおよびSが使用され、キラル中心の周りの分子の絶対配置を表す。接頭辞dおよび1または(+)および(−)が、その化合物による平面偏光の回転記号を示すために採用されており、(−)はすなわち化合物が左旋であるという意味である。(+)またはdの接頭辞の化合物は右旋性である。所与の化学構造に対して、立体異性体と呼ばれるこれらの化合物は、相互に重ね合わせることができない鏡像であることを除いて同じである。また、特異的な立体異性体は、鏡像異性体とも呼ばれ、このような異性体の混合物は鏡像異性混合物と呼ばれることが多い。鏡像異性体の50:50混合物はラセミ混合物と呼ばれる。本明細書記載の化合物の多くは、1つまたは複数のキラル中心を持つことができ、そのため別々の鏡像異性型として存在できる。所望なら、キラル炭素を(*)で示すことができる。キラル炭素に対する結合が開示された式で直線として示される場合、キラル炭素の結合(R)および(S)配置の両方、および、その結果として、鏡像異性体およびその混合物の両方が式の中に含まれると理解されよう。当技術分野で使われるように、キラル炭素周りの絶対配置を特定したい場合は、キラル炭素への結合の1つを楔型(平面より上の原子への結合)として示すことができ、また、もう一方の結合を連続したまたは楔型の短い平行線として(平面より下の原子への結合)示すことができる。カーン・インゴルド・プレローグシステムを使ってキラル炭素に対する(R)または(S)配置を割り付けることができる。
開示化合物がキラル中心を含む場合、化合物は2つの鏡像異性型として存在する。そうでないという記述がなければ、開示化合物には、両方の鏡像異性体および鏡像異性体の混合物、例えば、ラセミ混合物と呼ばれる特異的50:50混合物が含まれる。鏡像異性体は、当業者には既知の方法、例えば、結晶化によって分離可能なジアステレオマーの塩の形成(「CRCハンドブック:ジアステレオマー塩形成による光学的分離)、David Kozma(CRC Press、2001)参照);例えば、結晶化、ガス液体または液体クロマトグラフィーによって分離可能なジアステレオマー誘導体または複合体の形成;片方の鏡像異性体と鏡像異性体特異的試薬の選択的反応、例えば、酵素的エステル化;または例えば、キラル支持例えば、キラルリガンドに結合したシリカ体上のまたはキラル溶媒の存在下でのキラル環境中でのガス液体もしくは液体クロマトグラフィー、等によって、分離可能である。所望の鏡像異性体が上述の分離手法の1つにより別の化学実体に変換される場合、追加の工程により所望の鏡像異性型を遊離させることができることは理解されるであろう。あるいは、特異的鏡像異性体は、光学活性試薬、基質、触媒または溶剤を使って不斉合成することにより、または不斉変換により1つの鏡像異性体からもう一つの鏡像異性体に変換することにより合成できる。
開示化合物中のキラル炭素位置での特異的絶対配置の指定は、指定された鏡像異性型の化合物が鏡像体過剰(ee)で供給されうることを意味すると理解されよう。本明細書で使われる鏡像体過剰は、特定の鏡像異性体の存在が50%超、例えば、60%超、70%超、75%超、80%超、85%超、90%超、95%超、98%超、または99%超であることである。一態様では、指定された鏡像異性体中には、実質的に他の鏡像異性体が存在しない。例えば、化合物の「R」型は、実質的に化合物の「S」型を含まず、従って、「S」型鏡像体過剰である。逆に、「S」型化合物は、実質的に「R」型化合物を含まず、従って、「R」型鏡像体過剰である。
開示化合物が2つ以上のキラル炭素を有する場合は、3つ以上の光学的異性体があり得て、ジアステレオマー型で存在する可能性がある。例えば、2つのキラル炭素がある場合、化合物は4光学的異性体および2対の鏡像異性体((S、S)/(R、R)および(R、S)/(S、R))まで持つことができる。鏡像異性体対(例えば、(S、S)/(R、R))は、相互に鏡像立体異性体である。鏡像でない立体異性体(例えば、(S、S)および(R、S))は、ジアステレオマーである。ジアステレオマー対は、当業者に既知の方法、例えば、クロマトグラフィーまたは結晶化により分離でき、また、各対中のそれぞれの鏡像異性体は前述の手法により分離できる。特に他の理由で除外されなければ、開示化合物には、これらの化合物の各ジアステレオマーおよびそれらの混合物が含まれる。
本発明の組成物ならびに本明細書に開示の方法で使われる組成物それ自体を調製するために使用される成分が開示される。これらおよび他の物質は、本明細書で開示され、また、これらの物質の組み合わせ、サブセット、相互関係、群、等が、開示される場合、種々の個別および集団の組み合わせおよびこれらの化合物の順列のそれぞれに対して特に言及して明示的には開示されてはいないが、それぞれは、本明細書中で具体的に考察され、記載されていることが理解されよう。例えば、特定の化合物が開示され、考察されて、化合物を含む多くの分子に対して行うことができる多くの修飾が議論される場合、具体的に意図された化合物のそれぞれのおよびあらゆる組み合わせおよび順列および特にそうでないという指示がなければ可能な修飾が具体的に考慮されている。従って、A、B、およびCの種類の分子ならびにD、E、およびFの種類の分子が開示され、組み合わせた分子、A−Dの例が開示されている場合、それぞれが個別に取り上げられなくとも、それぞれは個別にかつ全体として意図された組み合わせ、A−E、A−F、B−D、B−E、B−F、C−D、C−E、およびC−Fが開示されていると見なされる。同様に、これらの任意のサブセットまたは組み合わせもまた、開示されている。したがって、例えば、サブグループのA−E、B−F、およびC−Eは、開示されていると見なされるであろう。この概念は、製法の工程および本発明の組成物の使用を含む本出願の全ての態様に適用される。従って、実行されうる種々の追加の工程がある場合、これら追加工程のそれぞれが、具体的実施形態または本発明の方法の実施形態の組み合わせのいずれかを使って実行することができると理解されよう。
本明細書に開示の組成物は、特定の機能を有することが理解されよう。開示機能の実行に必要な特定の構造上の要求が本明細書で開示されているが、開示構造に関連した同じ機能を実行できる種々の構造があり、これらの構造は通常、同じ結果を実現するはずであることが理解されよう。
特に別義の記述がなければ、本明細書で述べられたいずれの方法も、その工程が特異的順序で行われるべきであることを要求していると解釈されるべきではない。従って、方法請求項では、実際にその工程が従う順番が示されない場合、または別の観点で具体的に請求項または記載でその工程が特異的な順序に限られることが記述されない場合は、いかなる観点からも、順序が推察されるべきであるとは決して意図されていない。このことは、工程またはオペレーショナルフローの配置;文法構成または句読点からくる単純解釈;および明細書に記載の実施形態の数またはタイプ、に関する論理の問題を含む任意のありうる解釈上の黙示原則についても言えることである。
B.化合物
一態様では、本発明は、アイソフォーム選択的ホスホリパーゼD阻害剤として有用な、化合物、または薬学的に許容可能なその誘導体に関する。通常、各開示化合物または誘導体は、任意選択で、さらに置換可能であることが意図されている。また、1つまたは複数の誘導体のいずれでも、任意選択で、本発明から除外できることも意図されている。開示化合物は開示の方法により得ることができることは理解されよう。また、開示化合物は、開示の使用方法で使うことができることも理解されよう。
1.構造
一態様では、本発明は、式:
Figure 2013500260
によって表される構造を含む化合物または薬学的に許容可能なその誘導体に関し、
式中、各−−−−−は、独立に任意選択の共有結合を含み;R1は、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される置換されていてもよいC3〜C9有機基であり;R2は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、および置換されていてもよいC1〜C6有機基から独立に選択される3つの置換基を含み;R3は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;R4は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、および置換されていてもよいC1〜C6有機基から独立に選択される8つの置換基を含み;各R5およびR6は、独立に、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを含み、またはR5およびR6は、中間の炭素と一緒になって、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを含み;各R7およびR8は、独立に、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを含み、またはR7およびR8は、中間の炭素と一緒になって、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを含み;R9は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;R10は、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される置換されていてもよいC1〜C12有機基を含む。
さらなる態様では、化合物は、式:
Figure 2013500260
で表される構造を有し、
式中、R1は、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される置換されていてもよいC3〜C9有機基であり;R3は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;各R7およびR8は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み;R9は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;さらにR10は、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される置換されていてもよいC1〜C12有機基を含む。
さらなる態様では、化合物は式:
Figure 2013500260
で表される構造を有し、
式中、R1は、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される置換されていてもよいC3〜C9有機基であり;R3は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;各R7およびR8は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み;R9は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;さらにR10は、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される置換されていてもよいC1〜C12有機基を含む。
さらなる態様では、化合物は、式:
Figure 2013500260
で表される構造を有し、
式中、R1は、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される置換されていてもよいC3〜C9有機基であり;R3は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;各R7およびR8は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み;R9は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;さらにR10は、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される置換されていてもよいC1〜C12有機基を含む。
さらなる態様では、化合物は、式:
Figure 2013500260
で表される構造を有し、
式中、各−−−−−は、独立に、任意選択の共有結合を含み;R1は、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される置換されていてもよいC3〜C9有機基であり;R2は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、および置換されていてもよいC1〜C6有機基から独立に選択される3つの置換基を含み;R3は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;R4は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、および置換されていてもよいC1〜C6有機基から独立に選択される8つの置換基を含み;各R5およびR6は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み、またはR5およびR6は、中間の炭素と一緒になって、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを含み;各R7およびR8は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み、またはR7およびR8は、中間の炭素と一緒になって、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを含み;R9は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;R12は、共有結合、C1〜C3アルキル、またはC1〜C3シクロアルキルであり;さらにArは、アリールおよびヘテロアリールから選択される置換されていてもよいC4〜C10有機基である。
さらなる態様では、化合物は、式:
Figure 2013500260
で表される構造を有し、
式中、R1は、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される置換されていてもよいC3〜C9有機基であり;R3は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;各R7およびR8は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み;R9は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;R12は、共有結合、C1〜C3アルキル、またはC1〜C3シクロアルキルであり;さらにArは、アリールおよびヘテロアリールから選択される置換されていてもよいC4〜C10有機基である。
さらなる態様では、化合物は、式:
Figure 2013500260
で表される構造を有し、
式中、R1は、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される置換されていてもよいC3〜C9有機基であり;R3は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、たは加水分解性基を含み;各R7およびR8は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み;R9は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;R12は、共有結合、C1〜C3アルキル、またはC1〜C3シクロアルキルであり;さらにArは、アリールおよびヘテロアリールから選択される置換されていてもよいC4〜C10有機基である。
さらなる態様では、化合物は、式:
Figure 2013500260
で表される構造を有し、
式中、R1は、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される置換されていてもよいC3〜C9有機基であり;R3は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;各R7およびR8は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み;R9は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;R12は、共有結合、C1〜C3アルキル、またはC1〜C3シクロアルキルであり;さらにArは、アリールおよびヘテロアリールから選択される置換されていてもよいC4〜C10有機基である。
さらなる態様では、化合物は、式:
Figure 2013500260
で表される構造を有し、
式中、各−−−−−は、任意選択の共有結合を独立に含み;R2は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、および置換されていてもよいC1〜C6有機基から独立に選択される3つの置換基を含み;R3は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;R4は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、および置換されていてもよいC1〜C6有機基から独立に選択される8つの置換基を含み;各R5およびR6は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み、またはR5およびR6は、中間の炭素と一緒になって、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを含み;各R7およびR8は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み、またはR7およびR8は、中間の炭素と一緒になって、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを含み;R9は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;R10は、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される置換されていてもよいC1〜C12有機基を含み;さらに各Y1、Y2、Y3、Y4、およびY5は、独立にNまたはC−R11を含み、各R11は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、または置換されていてもよいC1〜C6有機基を独立に含む。
さらなる態様では、化合物は、式:
Figure 2013500260
で表される構造を有し、
式中、R3は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;各R7およびR8は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み;R9は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;R10は、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される置換されていてもよいC1〜C12有機基を含み;さらに各Y1、Y2、Y3、Y4、およびY5は、独立にNまたはC−R11を含み、各R11は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、または置換されていてもよいC1〜C6有機基を独立に含む。
さらなる態様では、化合物は、式:
Figure 2013500260
で表される構造を有し、
式中、R3は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;各R7およびR8は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み;R9は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;R10は、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される置換されていてもよいC1〜C12有機基を含み;さらに各Y1、Y2、Y3、Y4、およびY5は、独立にNまたはC−R11を含み、各R11は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、または置換されていてもよいC1〜C6有機基を独立に含む。
さらなる態様では、化合物は、式:
Figure 2013500260
で表される構造を有し、
式中、R3は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;各R7およびR8は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み;R9は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;R10は、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される置換されていてもよいC1〜C12有機基を含み;さらに各Y1、Y2、Y3、Y4、およびY5は、独立にNまたはC−R11を含み、各R11は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、または置換されていてもよいC1〜C6有機基を独立に含む。
さらなる態様では、化合物は、式:
Figure 2013500260
で表される構造を有し、
式中、各−−−−−は、独立に任意選択の共有結合を含み;R1は、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される置換されていてもよいC3〜C9有機基であり;R2は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、および置換されていてもよいC1〜C6有機基から独立に選択される3つの置換基を含み;R3は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;R4は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、および置換されていてもよいC1〜C6有機基から独立に選択される8つの置換基を含み;各R5およびR6は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み、またはR5およびR6は、中間の炭素と一緒になって、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを含み;各R7およびR8は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み、またはR7およびR8は、中間の炭素と一緒になって、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを含み;R9は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;各Y1、Y2、Y3、Y4、およびY5は、独立にNまたはC−R11を含み、各R11は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、または置換されていてもよいC1〜C6有機基を独立に含み;R12は、共有結合、C1〜C3アルキル、またはC1〜C3シクロアルキルであり;さらにArは、アリールおよびヘテロアリールから選択される置換されていてもよいC4〜C10有機基である。
さらなる態様では、化合物は、式:
Figure 2013500260
で表される構造を有し、
式中、R3は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;各R7およびR8は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み;R9は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;各Y1、Y2、Y3、Y4、およびY5は、独立にNまたはC−R11を含み、各R11は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、または置換されていてもよいC1〜C6有機基を独立に含み;R12は共有結合、C1〜C3アルキル、またはC1〜C3シクロアルキルであり;さらにArは、アリールおよびヘテロアリールから選択される置換されていてもよいC4〜C10有機基である。
さらなる態様では、化合物は、式:
Figure 2013500260
で表される構造を有し、
式中、R3は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;各R7およびR8は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み;R9は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;各Y1、Y2、Y3、Y4、およびY5は、独立にNまたはC−R11を含み、各R11は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、または置換されていてもよいC1〜C6有機基を独立に含み;R12は、共有結合、C1〜C3アルキル、またはC1〜C3シクロアルキルであり;さらにArは、アリールおよびヘテロアリールから選択される置換されていてもよいC4〜C10有機基である。
さらなる態様では、化合物は、式:
Figure 2013500260
で表される構造を有し、
式中、R3は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;各R7およびR8は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み;R9は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;各Y1、Y2、Y3、Y4、およびY5は、独立にNまたはC−R11を含み、各R11は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、または置換されていてもよいC1〜C6有機基を独立に含み;R12は、共有結合、C1〜C3アルキル、またはC1〜C3シクロアルキルであり;さらにArは、アリールおよびヘテロアリールから選択される置換されていてもよいC4〜C10有機基である。
さらなる態様では、化合物は、式:
Figure 2013500260
で表される構造を有し、
式中、各−−−−−は、独立に任意選択の共有結合を含み;R2は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、および置換されていてもよいC1〜C6有機基から独立に選択される3つの置換基を含み;R3は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;R4は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6有機基から独立に選択される8つの置換基を含み;各R5およびR6は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み、またはR5およびR6は、中間の炭素と一緒になって、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを含み;各R7およびR8は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み、またはR7およびR8は、中間の炭素と一緒になって、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを含み;R9は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;R10は、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される置換されていてもよいC1〜C12有機基を含み;さらに各R11は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、または置換されていてもよいC1〜C6有機基を独立に含む。
さらなる態様では、化合物は、式:
Figure 2013500260
で表される構造を有し、
式中、R3は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;各R7およびR8は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み;R9は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;R10は、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される置換されていてもよいC1〜C12有機基を含み;さらに各R11は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、または置換されていてもよいC1〜C6有機基を独立に含む。
さらなる態様では、化合物は、式:
Figure 2013500260
で表される構造を有し、
式中、R3は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;各R7およびR8は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み;R9は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;R10は、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される置換されていてもよいC1〜C12有機基を含み;さらに各R11は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、または置換されていてもよいC1〜C6有機基を独立に含む。
さらなる態様では、化合物は、式:
Figure 2013500260
で表される構造を有し、
式中、R3は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;各R7およびR8は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み;R9は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;R10は、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される置換されていてもよいC1〜C12有機基を含み;さらに各R11は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、または置換されていてもよいC1〜C6有機基を独立に含む。
さらなる態様では、化合物は、式:
Figure 2013500260
で表される構造を有し、
式中、各−−−−−は、独立に任意選択の共有結合を含み;R2は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、および置換されていてもよいC1〜C6有機基から独立に選択される3つの置換基を含み;R3は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;R4は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、および置換されていてもよいC1〜C6有機基から独立に選択される8つの置換基を含み;各R5およびR6は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み、またはR5およびR6は、中間の炭素と一緒になって、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを含み;各R7およびR8は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み、またはR7およびR8は、中間の炭素と一緒になって、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを含み;R9は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;各R11は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、または置換されていてもよいC1〜C6有機基を独立に含み;R12は、共有結合、C1〜C3アルキル、またはC1〜C3シクロアルキルであり;さらにArは、アリールおよびヘテロアリールから選択される置換されていてもよいC4〜C10有機基である。
さらなる態様では、化合物は、式:
Figure 2013500260
で表される構造を有し、
式中、R3は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;各R7およびR8は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み;R9は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;各R11は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、または置換されていてもよいC1〜C6有機基を独立に含み;R12は、共有結合、C1〜C3アルキル、またはC1〜C3シクロアルキルであり;さらにArは、アリールおよびヘテロアリールから選択される置換されていてもよいC4〜C10有機基である。
さらなる態様では、化合物は、式:
Figure 2013500260
で表される構造を有し、
式中、R3は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;各R7およびR8は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み;R9は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;各R11は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、または置換されていてもよいC1〜C6有機基を独立に含み;R12は、共有結合、C1〜C3アルキル、またはC1〜C3シクロアルキルであり;さらにArは、アリールおよびヘテロアリールから選択される置換されていてもよいC4〜C10有機基である。
さらなる態様では、化合物は、式:
Figure 2013500260
で表される構造を有し、
式中、R3は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;各R7およびR8は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み;R9は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;各R11は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、または置換されていてもよいC1〜C6有機基を独立に含み;R12は、共有結合、C1〜C3アルキル、またはC1〜C3シクロアルキルであり;さらにArは、アリールおよびヘテロアリールから選択される置換されていてもよいC4〜C10有機基である。
さらなる態様では、化合物は、式:
Figure 2013500260
で表される構造を有し、
式中、各R7およびR8は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み;各R11は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、または置換されていてもよいC1〜C6有機基を独立に含み;R12は、共有結合、C1〜C3アルキル、またはC1〜C3シクロアルキルであり、;さらにArは、アリールおよびヘテロアリールから選択される置換されていてもよいC4〜C10有機基である。
さらなる態様では、化合物は、式:
Figure 2013500260
で表される構造を有し、
式中、各R7およびR8は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み;各R11は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、または置換されていてもよいC1〜C6有機基を独立に含み;R12は、共有結合、C1〜C3アルキル、またはC1〜C3シクロアルキルであり;さらにArは、アリールおよびヘテロアリールから選択される置換されていてもよいC4〜C10有機基である。
さらなる態様では、化合物は、式:
Figure 2013500260
で表される構造を有し、
式中、各R7およびR8は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み;各R11は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、または置換されていてもよいC1〜C6有機基を独立に含み;R12は、共有結合、C1〜C3アルキル、またはC1〜C3シクロアルキルであり;さらにArは、アリールおよびヘテロアリールから選択される置換されていてもよいC4〜C10有機基である。
さらなる態様では、化合物は、式:
Figure 2013500260
で表される構造を有し、
式中、R8は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを含み;各R11は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、または置換されていてもよいC1〜C6有機基を独立に含み;R12は、共有結合、C1〜C3アルキル、またはC1〜C3シクロアルキルであり;さらにArは、アリールおよびヘテロアリールから選択される置換されていてもよいC4〜C10有機基である。
さらなる態様では、化合物は、式:
Figure 2013500260
で表される構造を有し、
式中、R8は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを含み;各R11は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、または置換されていてもよいC1〜C6有機基を独立に含み;R12は、共有結合、C1〜C3アルキル、またはC1〜C3シクロアルキルであり;さらにArは、アリールおよびヘテロアリールから選択される置換されていてもよいC4〜C10有機基である。
さらなる態様では、化合物は、式:
Figure 2013500260
で表される構造を有し、
式中、R7は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを含み;各R11は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、または置換されていてもよいC1〜C6有機基を独立に含み;R12は、共有結合、C1〜C3アルキル、またはC1〜C3シクロアルキルであり;さらにArは、アリールおよびヘテロアリールから選択される置換されていてもよいC4〜C10有機基である。
さらなる態様では、化合物は、式:
Figure 2013500260
で表される構造を有し、
式中、R7は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを含み;各R11は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、または置換されていてもよいC1〜C6有機基を独立に含み;R12は、共有結合、C1〜C3アルキル、またはC1〜C3シクロアルキルであり;さらにArは、アリールおよびヘテロアリールから選択される置換されていてもよいC4〜C10有機基である。
開示化合物は、開示方法、組成物、キット、および使用に関連して使用することができることは理解されよう。
2.R1
一態様では、R1は、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される置換されていてもよいC3〜C9有機基である。
さらなる態様では、R1は、フェニルおよびナフチルから選択される置換されていてもよいアリールである。
さらなる態様では、R1は、フラニル、ピラニル、イミダゾリル、チオフェニル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル、テトラジニル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェン、インドリル、インダゾリル、キノリニル、ナフチリジニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、およびベンゾトリアゾリルから選択される置換されていてもよいヘテロアリールである。
さらなる態様では、R1は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、ビシクロ[3.1.0]ヘキシル、ビシクロ[4.1.0]ヘプチル、ビシクロ[5.1.0]オクチル、ビシクロ[6.1.0]ノニル、ビシクロ[3.2.0]ヘプチル、ビシクロ[4.2.0]オクチル、ビシクロ[5.2.0]ノニル、ビシクロ[3.3.0]オクチル、ビシクロ[4.3.0]ノニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ビシクロ[3.2.1]オクチル、ビシクロ[4.2.1]ノニル、ビシクロ[2.2.2]オクチル、ビシクロ[3.2.2]ノニル、およびビシクロ[3.3.1]ノニルから選択される置換されていてもよいシクロアルキルである。
さらなる態様では、R1は、オキシラン、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロ−2H−ピラン、オキセパン、オキソカン、ジオキシラン、ジオキセタン、ジオキソラン、ジオキサン、ジオキセパン、ジオキソカン、チイラン、チエタン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロ−2H−チオピラン、チエパン、チオカン、ジチイラン、ジチエタン、ジチオラン、ジチアン、ジチエパン、ジチオカン、オキサチイラン、オキサチエタン、オキサチオラン、オキサチアン、オキサチエパン、オキサチオカン、アジリジン、アゼチジン、ピロリドン、ピペリジン、アゼパン、アゾカン、ジアジリジン、ジアゼチジン、イミダゾリジン、ピペラジン、ジアゼパン、ジアゾカン、ヘキサヒドロピリミジン、トリアジナン、オキサジリジン、オキサゼチジン、オキサゾリジン、モルホリン、オキサゼパン、オキサゾカン、チアジリジン、チアゼチジン、チアゾリジン、チオモルホリン、チアゼパン、およびチアゾカンから選択される置換されていてもよいヘテロシクロアルキルである。
さらなる態様では、R1は、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロペンタジエニル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、シクロヘプテニル、シクロヘプタジエニル、シクロオクテニル、シクロオクタジエニル、シクロノネニル、およびシクロノナジエニルから選択される置換されていてもよいシクロアルケニルである。
さらなる態様では、R1は、オキシラン、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロ−2H−ピラン、オキセパン、オキソカン、ジオキシラン、ジオキセタン、ジオキソラン、ジオキサン、ジオキセパン、ジオキソカン、チイラン、チエタン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロ−2H−チオピラン、チエパン、チオカン、ジチイラン、ジチエタン、ジチオラン、ジチアン、ジチエパン、ジチオカン、オキサチイラン、オキサチエタン、オキサチオラン、オキサチアン、オキサチエパン、オキサチオカン、アジリジン、アゼチジン、ピロリドン、ピペリジン、アゼパン、アゾカン、ジアジリジン、ジアゼチジン、イミダゾリジン、ピペラジン、ジアゼパン、ジアゾカン、ヘキサヒドロピリミジン、トリアジナン、オキサジリジン、オキサゼチジン、オキサゾリジン、モルホリン、オキサゼパン、オキサゾカン、チアジリジン、チアゼチジン、チアゾリジン、チオモルホリン、チアゼパン、およびチアゾカンから選択されるヘテロシクロアルキルのモノ−、ジ−またはトリ−不飽和の類似体を含む置換されていてもよいヘテロシクロアルケニルである。
さらなる態様では、R1は、ハロフェニル、例えば、4−フルオロフェニルである。
3.R2
一態様では、R2は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、および置換されていてもよいC1〜C6有機基から独立に選択される3つの置換基を含む。
さらなる態様では、各R2は、水素である。さらなる態様では、各R2は、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、および置換されていてもよいC1〜C6有機基から独立に選択される。さらなる態様では、各R2は、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、およびアルキルスルホニルから独立に選択される。さらなる態様では、少なくともひとつのR2は、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、シクロプロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、シクロブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、s−ペンチル、ネオペンチル、シクロペンチル、n−ヘキシル、i−ヘキシル、s−ヘキシル、ジメチルブチル、またはシクロヘキシルである。
4.R3
一態様では、R3は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含む。さらなる態様では、R3は、水素である。さらなる態様では、R3は、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、シクロプロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、シクロブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、s−ペンチル、ネオペンチル、シクロペンチル、n−ヘキシル、i−ヘキシル、s−ヘキシル、ジメチルブチル、およびシクロヘキシルから選択される置換されていてもよいC1〜C6アルキルである。さらなる態様では、R3は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、およびビシクロ[3.1.0]ヘキシルから選択される置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルである。さらなる態様では、R3は、加水分解性基である。
5.R4
一態様では、R4は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、および置換されていてもよいC1〜C6有機基から独立に選択される8つの置換基を含む。
さらなる態様では、各R4は、水素である。さらなる態様では、各R4は、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、および置換されていてもよいC1〜C6有機基から独立に選択される。さらなる態様では、各R4は、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、およびアルキルスルホニルから独立に選択される。さらなる態様では、少なくともひとつのR4は、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、シクロプロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、シクロブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、s−ペンチル、ネオペンチル、シクロペンチル、n−ヘキシル、i−ヘキシル、s−ヘキシル、ジメチルブチル、またはシクロヘキシルである。
6.R5
一態様では、R5は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを含み、またはR5およびR6は、中間の炭素と一緒になって、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを含む。さらなる態様では、R5は、水素である。さらなる態様では、R5は、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、および置換されていてもよいC1〜C6有機基から選択される。さらなる態様では、R5は、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、およびアルキルスルホニルから選択される。さらなる態様では、R5は、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、シクロプロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、シクロブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、s−ペンチル、ネオペンチル、シクロペンチル、n−ヘキシル、i−ヘキシル、s−ヘキシル、ジメチルブチル、またはシクロヘキシルである。
7.R6
一態様では、R6は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを含み、またはR5およびR6は、中間の炭素と一緒になって、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを含む。さらなる態様では、R6は、水素である。さらなる態様では、R6は、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、および置換されていてもよいC1〜C6有機基から選択される。さらなる態様では、R6は、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、およびアルキルスルホニルから選択される。さらなる態様では、R6は、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、シクロプロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、シクロブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、s−ペンチル、ネオペンチル、シクロペンチル、n−ヘキシル、i−ヘキシル、s−ヘキシル、ジメチルブチル、またはシクロヘキシルである。
さらなる態様では、R6は水素で、R5は、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、および置換されていてもよいC1〜C6有機基から選択される。さらなる態様では、R6は水素で、R5は、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、およびアルキルスルホニルから選択される。さらなる態様では、R6は水素で、R5は、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、シクロプロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、シクロブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、s−ペンチル、ネオペンチル、シクロペンチル、n−ヘキシル、i−ヘキシル、s−ヘキシル、ジメチルブチル、またはシクロヘキシルである。さらなる態様では、R5は水素で、R6は、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、および置換されていてもよいC1〜C6有機基から選択される。さらなる態様では、R5は水素で、R6は、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、およびアルキルスルホニルから選択される。さらなる態様では、R5は水素で、R6はメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、シクロプロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、シクロブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、s−ペンチル、ネオペンチル、シクロペンチル、n−ヘキシル、i−ヘキシル、s−ヘキシル、ジメチルブチル、またはシクロヘキシルである。さらなる態様では、R5およびR6は、中間の炭素と一緒になって、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを含む。さらなる態様では、R5およびR6は、中間の炭素と一緒になって、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシルを含む。
8.R7
一態様では、R7は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを含み、またはR7およびR8は、中間の炭素と一緒になって、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを含む。さらなる態様では、R7は水素である。さらなる態様では、R7は、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、および置換されていてもよいC1〜C6有機基から選択される。さらなる態様では、R7は、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、およびアルキルスルホニルから選択される。さらなる態様では、R7は、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、シクロプロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、シクロブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、s−ペンチル、ネオペンチル、シクロペンチル、n−ヘキシル、i−ヘキシル、s−ヘキシル、ジメチルブチル、またはシクロヘキシルである。さらなる態様では、R7はメチルである。
9.R8
一態様では、R8は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを含み、またはR7およびR8は、中間の炭素と一緒になって、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを含む。さらなる態様では、R8は、水素である。さらなる態様では、R8は、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、および置換されていてもよいC1〜C6有機基から選択される。さらなる態様では、R8はハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、およびアルキルスルホニルから選択される。さらなる態様では、R8は、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、シクロプロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、シクロブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、s−ペンチル、ネオペンチル、シクロペンチル、n−ヘキシル、i−ヘキシル、s−ヘキシル、ジメチルブチル、またはシクロヘキシルから選択される。さらなる態様では、R8は、メチルである。
さらなる態様では、R8は、水素で、R7は、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、および置換されていてもよいC1〜C6有機基から選択される。さらなる態様では、R8は、水素で、R7は、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、およびアルキルスルホニルから選択される。さらなる態様では、R8は、水素で、R7は、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、シクロプロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、シクロブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、s−ペンチル、ネオペンチル、シクロペンチル、n−ヘキシル、i−ヘキシル、s−ヘキシル、ジメチルブチル、またはシクロヘキシルから選択される。さらなる態様では、R7は、水素で、R8は、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、および置換されていてもよいC1〜C6有機基から選択される。さらなる態様では、R7は、水素で、R8は、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、およびアルキルスルホニルから選択される。さらなる態様では、R7は、水素で、R8は、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、シクロプロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、シクロブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、s−ペンチル、ネオペンチル、シクロペンチル、n−ヘキシル、i−ヘキシル、s−ヘキシル、ジメチルブチル、またはシクロヘキシルである。さらなる態様では、R7およびR8は、中間の炭素と一緒になって、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを含む。さらなる態様では、R7およびR8は、中間の炭素と一緒になって、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシルを含む。
10.R9
一態様では、R9は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含む。さらなる態様では、R9は、水素である。さらなる態様では、R9は、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、シクロプロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、シクロブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、s−ペンチル、ネオペンチル、シクロペンチル、n−ヘキシル、i−ヘキシル、s−ヘキシル、ジメチルブチル、およびシクロヘキシルから選択される置換されていてもよいC1〜C6アルキルである。さらなる態様では、R9は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルから選択される置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルである。さらなる態様では、R9は、加水分解性基である。
11.R10
一態様では、R10は、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される置換されていてもよいC1〜C12有機基である。さらなる態様では、R10は、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、シクロプロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、シクロブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、s−ペンチル、ネオペンチル、シクロペンチル、n−ヘキシル、i−ヘキシル、s−ヘキシル、ジメチルブチル、シクロヘキシル、ヘプチル、シクロヘプチル、オクチル、シクロオクチル、ノニル、シクロノニル、デシル、シクロデシル、ウンデシル、シクロウンデシル、ドデシル、またはシクロドデシルから選択される置換されていてもよいアルキルである。
さらなる態様では、R10は、フェニルおよびナフチルから選択される置換されていてもよいアリールである。
さらなる態様では、R10は、フラニル、ピラニル、イミダゾリル、チオフェニル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル、テトラジニル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェン、インドリル、インダゾリル、キノリニル、ナフチリジニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、およびベンゾトリアゾリルから選択される置換されていてもよいヘテロアリールである。
さらなる態様では、R10は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、ビシクロ[3.1.0]ヘキシル、ビシクロ[4.1.0]ヘプチル、ビシクロ[5.1.0]オクチル、ビシクロ[6.1.0]ノニル、ビシクロ[3.2.0]ヘプチル、ビシクロ[4.2.0]オクチル、ビシクロ[5.2.0]ノニル、ビシクロ[3.3.0]オクチル、ビシクロ[4.3.0]ノニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ビシクロ[3.2.1]オクチル、ビシクロ[4.2.1]ノニル、ビシクロ[2.2.2]オクチル、ビシクロ[3.2.2]ノニル、およびビシクロ[3.3.1]ノニルから選択される置換されていてもよいシクロアルキルである。
さらなる態様では、R10は、オキシラン、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロ−2H−ピラン、オキセパン、オキソカン、ジオキシラン、ジオキセタン、ジオキソラン、ジオキサン、ジオキセパン、ジオキソカン、チイラン、チエタン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロ−2H−チオピラン、チエパン、チオカン、ジチイラン、ジチエタン、ジチオラン、ジチアン、ジチエパン、ジチオカン、オキサチイラン、オキサチエタン、オキサチオラン、オキサチアン、オキサチエパン、オキサチオカン、アジリジン、アゼチジン、ピロリドン、ピペリジン、アゼパン、アゾカン、ジアジリジン、ジアゼチジン、イミダゾリジン、ピペラジン、ジアゼパン、ジアゾカン、ヘキサヒドロピリミジン、トリアジナン、オキサジリジン、オキサゼチジン、オキサゾリジン、モルホリン、オキサゼパン、オキサゾカン、チアジリジン、チアゼチジン、チアゾリジン、チオモルホリン、チアゼパン、およびチアゾカンから選択される置換されていてもよいヘテロシクロアルキルである。
さらなる態様では、R10は、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロペンタジエニル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、シクロヘプテニル、シクロヘプタジエニル、シクロオクテニル、シクロオクタジエニル、シクロノネニル、およびシクロノナジエニルから選択される置換されていてもよいシクロアルケニルである。
さらなる態様では、R10は、オキシラン、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロ−2H−ピラン、オキセパン、オキソカン、ジオキシラン、ジオキセタン、ジオキソラン、ジオキサン、ジオキセパン、ジオキソカン、チイラン、チエタン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロ−2H−チオピラン、チエパン、チオカン、ジチイラン、ジチエタン、ジチオラン、ジチアン、ジチエパン、ジチオカン、オキサチイラン、オキサチエタン、オキサチオラン、オキサチアン、オキサチエパン、オキサチオカン、アジリジン、アゼチジン、ピロリドン、ピペリジン、アゼパン、アゾカン、ジアジリジン、ジアゼチジン、イミダゾリジン、ピペラジン、ジアゼパン、ジアゾカン、ヘキサヒドロピリミジン、トリアジナン、オキサジリジン、オキサゼチジン、オキサゾリジン、モルホリン、オキサゼパン、オキサゾカン、チアジリジン、チアゼチジン、チアゾリジン、チオモルホリン、チアゼパン、およびチアゾカンから選択されるヘテロシクロアルキルのモノ−、ジ−またはトリ−不飽和類似体を含む置換されていてもよいヘテロシクロアルケニルである。
さらなる態様では、R10は、フェニルエチニル、インドリル、キノリニル、ナフチル、フェニルシクロプロピル、またはフルオロフェニルである。
12.R11
一態様では、R11は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、または置換されていてもよいC1〜C6有機基、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、シクロプロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、シクロブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、s−ペンチル、ネオペンチル、シクロペンチル、n−ヘキシル、i−ヘキシル、s−ヘキシル、ジメチルブチル、またはシクロヘキシルを独立に含む。種々の態様では、1〜5個のR11基が開示化合物中に存在する。例えば、1、2、3、4、5、または6個のR11基が存在可能である。さらなる態様では、わずか2個以下のR11非水素置換基しか存在しない。さらなる態様では、1個のみのR11置換基しか存在しない。さらなる態様では、R11基が存在しない。
13.R12
一態様では、R12は、共有結合、C1〜C3アルキル、例えば、メチル、エチル、エテニル、エチニル、n−プロピル、もしくはi−プロピル、またはC1〜C3シクロアルキル、例えば、シクロプロピル、イミダゾール、1、3−ジオキソラン、もしくは1、3、5−トリアジンである。さらなる態様では、R12は、構造:
Figure 2013500260
を有する。
14.AR基
一態様では、Arは、アリールおよびヘテロアリールから選択される置換されていてもよいC4〜C10有機基である。さらなる態様では、Arは、フェニル、インドリル、キノリニル、ナフチル、またはフルオロフェニルである。
15.Y基
一態様では、各Y1、Y2、Y3、Y4、およびY5は、独立にNまたはC−R11を含む。種々の態様では、1、2、3、4、または5個のY基がNでありうる。さらなる態様では、わずか2個以下のY1、Y2、Y3、Y4、およびY5がNである。さらなる態様では、1個のみのY1、Y2、Y3、Y4、およびY5がNである。さらなる態様では、各Y1、Y2、Y3、Y4、およびY5は、独立にC−R11を含む。さらなる態様では、各Y1、Y2、Y3、Y4、およびY5は、独立にC−R11を含み、わずか2個以下のR11非水素置換基が存在する。さらなる態様では、各Y1、Y2、Y3、Y4、およびY5は、独立にC−R11を含み、1個のみのR11非水素置換基が存在する。
16.代表的化合物
種々の態様では、化合物は、以下の形で存在しうる:
Figure 2013500260
Figure 2013500260
17.阻害活性
一態様では、化合物は、PLD活性を阻害する;すなわち、化合物は、PLD1活性および/またはPLD2活性を阻害できる。さらなる態様では、化合物は、Calu−1細胞中でPLD1応答を阻害する。さらなる態様では、化合物は、HEK293gfpPLD2細胞中でPLD2応答を阻害する。さらなる態様では、化合物は、インビトロでPLD1応答を阻害する。さらなる態様では、化合物は、インビトロでPLD2応答を阻害する。例えば、化合物は、約10μM未満、約5μM未満、約1μM未満、約500nM未満、約100nM未満、または約50nM未満のPLD1 IC50を有しうる。さらなる例として、化合物は、約10μM未満、約5μM未満、約1μM未満、約500nM未満、約100nM未満、または約50nM未満のPLD2 IC50を有しうる。
さらなる態様では、化合物は、約10μM未満、約1μM未満、約500nM未満、約100nM未満、約60nM未満、または約20nM未満のPLD1 IC50を有しうる。さらなる態様では、化合物は、約10μM未満、約1μM未満、約500nM未満、約100nM未満、約60nM未満、または約20nM未満のPLD2 IC50を有しうる。
一態様では、化合物は、式:
Figure 2013500260
で表される構造を有し、
式中、R1は、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される置換されていてもよいC3〜C9有機基であり;R3は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;各R7およびR8は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み;R9は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;R12は、共有結合、C1〜C3アルキル、またはC1〜C3シクロアルキルであり;さらにArは、アリールおよびヘテロアリールから選択される置換されていてもよいC4〜C10有機基であり、化合物は、PLD1応答を阻害し、約10μM未満のIC50を有する。
さらなる態様では、化合物は、式:
Figure 2013500260
で表される構造を有し、
式中、R1は、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される置換されていてもよいC3〜C9有機基であり;R3は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;各R7およびR8は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み;R9は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;R12は、共有結合、C1〜C3アルキル、またはC1〜C3シクロアルキルであり;さらにArは、アリールおよびヘテロアリールから選択される置換されていてもよいC4〜C10有機基であり、化合物は、PLD2応答を阻害し、約10μM未満のIC50を有する。
18.エナンチオマー依存性特異的PLD抑制
一態様では、開示化合物のR鏡像異性体は、対応するS鏡像異性体よりも強力にPLD活性を阻害する。例えば、特定の開示化合物のR鏡像異性体は、約10μM未満、約5μM未満、約1μM未満、約500nM未満、約100nM未満、または約50nM未満のPLD1および/またはPLD2のIC50を有しうるが、一方、対応する開示化合物のS鏡像異性体は、IC50が10μM超である。
さらなる態様では、開示化合物のS鏡像異性体は、対応するR鏡像異性体よりも強力にPLD活性を阻害する。例えば、特定の開示化合物のS鏡像異性体は、約10μM未満、約5μM未満、約1μM未満、約500nM未満、約100nM未満、または約50nM未満のPLD1および/またはPLD2のIC50を有しうるが、一方、対応する開示化合物のR鏡像異性体は、10μM超のIC50を有する。
さらなる態様では、化合物は、少なくとも約2:1、少なくとも約3:1、少なくとも約5:1、少なくとも約10:1、少なくとも約20:1、少なくとも約50:1、または少なくとも約75:1のPLD1:PLD2抑制比率を示す。さらなる態様では、少なくとも約2:1、少なくとも約3:1、少なくとも約5:1、少なくとも約10:1、少なくとも約20:1、少なくとも約50:1、または少なくとも約75:1のPLD2:PLD1抑制比率を示す。
一態様では、化合物は、式:
Figure 2013500260
で表される構造を有し、
式中、R1は、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される置換されていてもよいC3〜C9有機基であり;R3は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;各R7およびR8は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み;R9は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;R12は、共有結合、C1〜C3アルキル、またはC1〜C3シクロアルキルであり;Arは、アリールおよびヘテロアリールから選択される置換されていてもよいC4〜C10有機基であり、化合物は、少なくとも約2:1、少なくとも約3:1、少なくとも約5:1、少なくとも約10:1、少なくとも約20:1、少なくとも約50:1、または少なくとも約75:1のPLD1:PLD2抑制比率を示す。
さらなる態様では、化合物は、式:
Figure 2013500260
で表される構造を有し、
式中、R1は、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される置換されていてもよいC3〜C9有機基であり;R3は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;各R7およびR8は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み;R9は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;R12は、共有結合、C1〜C3アルキル、またはC1〜C3シクロアルキルであり;Arは、アリールおよびヘテロアリールから選択される置換されていてもよいC4〜C10有機基であり、化合物は、少なくとも約2:1、少なくとも約3:1、少なくとも約5:1、少なくとも約10:1、少なくとも約20:1、少なくとも約50:1、または少なくとも約75:1のPLD2:PLD1抑制比率を示す。
さらなる態様では、化合物は、式:
Figure 2013500260
で表される構造を有し、
式中、R1は、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される置換されていてもよいC3〜C9有機基であり;R3は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;各R7およびR8は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み;R9は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;R12は、共有結合、C1〜C3アルキル、またはC1〜C3シクロアルキルであり;Arは、アリールおよびヘテロアリールから選択される置換されていてもよいC4〜C10有機基であり、化合物は、少なくとも約2:1、少なくとも約3:1、少なくとも約5:1、少なくとも約10:1、少なくとも約20:1、少なくとも約50:1、または少なくとも約75:1のPLD1:PLD2抑制比率を示す。
さらなる態様では、化合物は、式:
Figure 2013500260
で表される構造を有し、
式中、R1は、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される置換されていてもよいC3〜C9有機基であり;R3は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;各R7およびR8は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み;R9は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;R12は、共有結合、C1〜C3アルキル、またはC1〜C3シクロアルキルであり;Arは、アリールおよびヘテロアリールから選択される置換されていてもよいC4〜C10有機基であり、化合物は、少なくとも約2:1、少なくとも約3:1、少なくとも約5:1、少なくとも約10:1、少なくとも約20:1、少なくとも約50:1、または少なくとも約75:1のPLD2:PLD1抑制比率を示す。
開示化合物は、R鏡像異性体およびS鏡像異性体の混合物として提供される可能性があるが、より強力な化合物に富んだ開示化合物の鏡像異性体を含む混合物を所望することもできる。このようなことは、例えば、活性な(または、より活性な)鏡像異性体の濃度を増すために、または、より活性の低い(または不活性な)鏡像異性体の濃度を減らすために、所望することがある。これにより製剤の効力を改善することができる。また、これは、より活性の低い鏡像異性体に存在し、より活性な鏡像異性体に存在しない(またはより少ない)望ましくない副作用を最小限に抑えることができる。さらに、特定の鏡像異性体の選択により、PLD2に比べPLD1に対する、またはPLD1に比べPLD2に対する標的化を促進することができる。
従って、種々の態様では、開示化合物は、化合物中のR鏡像異性体に富んだ形で提供できる。例えば、開示化合物は、50%超、60%超、70%超、75%超、80%超、85%超、90%超、95%超、98%超、または99%超の化合物中のR鏡像異性体の鏡像体過剰の状態で提供できる。一態様ではR鏡像異性体は、実質的にS鏡像異性体を含まない。例えば、「R」型の化合物は、実質的に「S」型の化合物を含まない状態で提供できる。
Figure 2013500260

Figure 2013500260

Figure 2013500260
C.化合物の製造方法
一態様では、本発明は、PLD活性関連障害の治療に役立ちうる、アイソフォーム選択的ホスホリパーゼD阻害剤として有用な化合物の製造方法に関する。本発明の化合物は、文献に認められ、実験の節で例示されている、または当業者には明らかな他の標準的操作に追加して、開示スキームで示されている反応を用いることにより調製できる。理解しやすいように、本明細書で開示の定義に従えば複数の置換基が許容される場合に、わずかな置換基を有する例が示されている。
代表的合成経路を下のスキーム1に示す:
Figure 2013500260
通常、この方法は、2つの化学変換の内の1つまたは両方を含むことができる。最初の変換は、還元的アミノ化反応におけるアミン官能基とカルボニル官能基の間の反応を伴う。従って、この反応の生成物はアミンで、これは単離することも、または単離しないで別の化学変換に供することもできる。一態様では、Gは、保護基であってもよく、この保護基はこの反応後に、また、次の反応の前に、または同時に、除去できる。
出発アミノ化合物およびカルボニル化合物の両方は、調製することも、市販品で入手することもできる。立体中心がアミノ化合物中に存在する。例えば、キラル分離によるアミノ化合物の調製中に、特定の立体異性体が得られる。反応生成物中に、1つまたは複数の立体中心が存在する。例えば、立体異性体のラセミ混合物のキラル分離により生成物の特定の立体異性体を得ることができる。
第2の変換は、脱保護されたアミン官能基と活性化したカルボキシル官能基の間での反応を伴い、アミドが得られる。
従って、一態様では、本発明は、構造:
Figure 2013500260
を有する化合物であって、
式中、R1は、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される置換されていてもよいC3〜C9有機基であり;R2は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、および置換されていてもよいC1〜C6有機基から独立に選択される3つの置換基を含み;R3は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;さらにR4は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、および置換されていてもよいC1〜C6有機基から独立に選択される8つの置換基を含む化合物を提供する工程、および構造:
Figure 2013500260
を有する化合物であって、
式中、各R7およびR8は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み、またはR7およびR8は、中間の炭素と一緒になって、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを含み;R9は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み、さらにGは保護基である化合物と反応させる工程を含む化合物を調製する方法に関する。
さらなる態様では、キラル分離が提供される。さらなる態様では、方法は、構造:
Figure 2013500260
を有する化合物と反応させる工程をさらに含み、
式中、R10は、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される置換されていてもよいC1〜C12有機基を含み、Xは、脱離基である。さらなる態様では、Gは、tert−ブチルオキシカルボニルである。
別の合成経路を下記のスキーム2に示す:
Figure 2013500260
通常、この方法は、2つの化学変換の内の1つまたは両方を含むことができる。最初の変換は、反応におけるアミン官能基および求電子アルキル官能基の間の反応を伴う。従って、この反応の生成物は、アミンであり、これは単離することも、または単離しないで別の化学変換に供することもできる。一態様では、Gは、保護基であってもよく、この保護基はこの反応後に、また、次の反応の前に、または同時に、除去できる。
出発アミノ化合物および求電子のアルキル化合物の両方は、調製することも、市販品で入手することもできる。立体中心がアミノ化合物中に存在する。例えば、キラル分離によるアミノ化合物の調製中に、特定の立体異性体を得ることができる。反応生成物中に、1つまたは複数の立体中心が存在する。例えば、立体異性体のラセミ混合物のキラル分離により生成物の特定の立体異性体を得ることができる。
第2の変換は、脱保護されたアミン官能基と活性化したカルボキシル官能基の間での反応を伴い、アミドが得られる。
従って、さらなる態様では、方法は、構造:
Figure 2013500260
を有する化合物であって、
式中、R1は、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される置換されていてもよいC3〜C9有機基であり;R2は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、および置換されていてもよいC1〜C6有機基から独立に選択される3つの置換基を含み;R3は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;R4は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、および置換されていてもよいC1〜C6有機基から独立に選択される8つの置換基を含む化合物を提供する工程と、
さらに構造:
Figure 2013500260
を有する化合物であって、
式中、各R5およびR6は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み、またはR5およびR6は、中間の炭素と一緒になって、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを含み;各R7およびR8は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み、またはR7およびR8は、中間の炭素と一緒になって、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを含み;R9は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み、Gは、保護基であり、Xは、脱離基である化合物と反応させる工程とを含む。
さらなる態様では、キラル分離が提供される。
さらなる態様では、方法は、構造:
Figure 2013500260
を有する化合物と反応させる工程をさらに含み、
式中、R10は、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される置換されていてもよいC1〜C12有機基を含み、Xは、脱離基である。さらなる態様では、Gは、tert−ブチルオキシカルボニルである。
さらなる態様では、方法は、構造:
Figure 2013500260
を有する化合物であって、
式中、R1は、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される置換されていてもよいC3〜C9有機基であり;R2は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6有機基から独立に選択される3つの置換基を含み;R3水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;R4は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、および置換されていてもよいC1〜C6有機基から独立に選択される8つの置換基を含み;各R5およびR6は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み、またはR5およびR6は、中間の炭素と一緒になって、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを含み;各R7およびR8は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み、またはR7およびR8は、中間の炭素と一緒になって、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを含み;R9は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;さらにGは、保護基である化合物を提供する工程と、
構造:
Figure 2013500260
を有する化合物であって、
式中、R10は、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される置換されていてもよいC1〜C12有機基を含み、さらにXは、脱離基である化合物と反応させる工程とを含む。
さらなる態様では、構造:
Figure 2013500260
を有する化合物であって、
式中、R1は、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される置換されていてもよいC3〜C9有機基であり;R2は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、および置換されていてもよいC1〜C6有機基から独立に選択される3つの置換基を含み;R3は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;R4は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、および置換されていてもよいC1〜C6有機基から独立に選択される8つの置換基を含む化合物と、構造:
Figure 2013500260
を有する化合物との反応が提供され、
式中、各R7およびR8は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み、またはR7およびR8は、中間の炭素と一緒になって、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを含み;R9は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み、さらにGは、保護基である。
さらなる態様では、構造:
Figure 2013500260
を有する化合物であって、
式中、R1は、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される置換されていてもよいC3〜C9有機基であり;R2は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、および置換されていてもよいC1〜C6有機基から独立に選択される3つの置換基を含み;R3は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;R4は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、および置換されていてもよいC1〜C6有機基から独立に選択される8つの置換基を含む化合物と、構造:
Figure 2013500260
を有する化合物であって、
式中、各R5およびR6は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み、またはR5およびR6は、中間の炭素と一緒になって、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを含み;各R7およびR8は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み、またはR7およびR8は、中間の炭素と一緒になって、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを含み;R9は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み、Gは、保護基であり、さらにXは、脱離基である。さらなる態様では、方法は、キラル分離の工程をさらに含む。さらなる態様では、Gは、tert−ブチルオキシカルボニルである化合物との反応が提供される。
開示方法は、開示化合物、組成物、キット、および使用と関連して使われることは、理解されよう。
D.医薬品組成物
一態様では、本発明は、開示化合物を含む医薬品組成物に関する。すなわち、少なくともひとつの開示化合物または少なくともひとつの開示方法の生成物の治療有効量および薬学的に許容可能なキャリアを含む医薬品組成物が提供されうる。
特定の態様では、開示医薬品組成物は、有効成分としての開示化合物(薬学的に許容可能なその誘導体(例えば、塩)を含む)、薬学的に許容可能なキャリア、および、任意選択による、他の治療成分またはアジュバントを含む。どのようなケースにおいても、最適経路は有効成分を投与しようとしている特定の宿主、および状態の性質と重症度に依存するのであろうが、組成物は、経口、直腸、局所的、および非経口(皮下、筋肉内、および静脈内を含む)投与用に適するものを含む。医薬品組成物は、便宜的に単位投与剤形で提示してすることもでき、また、薬学の技術分野でよく知られたいずれかの方法を使って調製することもできる。
開示化合物は、経口、非経口(例えば、筋肉内、腹腔内、静脈内、ICV、大槽内注射または注入、皮下注入、またはインプラント)によって、吸入噴霧、鼻、腟、直腸、舌下、または投与の局所的経路によって投与でき、また、各投与経路に適した従来の無毒の薬学的に許容可能なキャリア、アジュバントおよび賦形剤を含む適切な投与単位剤形で、単独または組み合わせて処方できる。マウス、ラット、ウマ、ウシ、ヒツジ、イヌ、ネコ、サル、等の温血動物の治療に加え、本発明の化合物は、ヒトへの使用にも有効である。本明細書で使われる用語「組成物」は、所定の量または割合の特定の成分を含む生成物、ならびに特定量の特定の成分の組み合わせから、直接的、もしくは間接的に得られるあらゆる生成物を包含することが意図されている。医薬品組成物と関連におけるこの用語は、1つまたは複数の有効成分、および不活性の成分を含む任意選択のキャリアを含む生成物、ならびに、いずれか2つ以上の成分の化合、錯体生成もしくは凝集から、または1つまたは複数の成分の解離から、または1つまたは複数の成分の他のタイプの反応もしくは相互作用から、直接的、もしくは間接的に得られるあらゆる生成物、を包含することが意図されている。一般的に、医薬品組成物は、液体キャリアまたは微粉砕固体キャリアまたは両方中に有効成分を均一かつ十分によく混ぜ込み、さらに所望なら、生成物を所望の剤形に成形して、調製される。医薬品組成物では、活性な目的化合物は、疾患の過程または状態に対し所望の効果を出すのに十分な量が入れられる。従って、医薬品組成物は、本発明の化合物および薬学的に許容可能なキャリアを混合して得られる任意の組成物を包含する。
本明細書で使われる用語「薬学的に許容可能な塩」は、薬学的に許容可能な無毒の塩基または酸から調製した塩を指す。開示化合物が酸性の場合には、その対応する塩は、好都合なことに、無機の塩基および有機の塩基を含む薬学的に許容可能な無毒塩基から調製できる。無機の塩基から得られる塩には、アルミニウム、アンモニウム、カルシウム、銅(第二銅、第一銅)、第二鉄、第一鉄、リチウム、マグネシウム、マンガン(第二マンガン、第一マンガン)、カリウム、ナトリウム、亜鉛、等の塩、が含まれる。特に、好ましい塩は、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、カリウムおよびナトリウム塩である。薬学的に許容可能な有機の無毒塩基から得られる塩には、一級、二級、および三級アミン、ならびに環状アミンおよび天然および合成置換アミン等の置換アミンの塩が含まれる。他の薬学的に許容可能な、塩形成可能な有機の無毒塩基には、イオン交換樹脂例えば、アルギニン、ベタイン、カフェイン、コリン、N、N’−ジベンジルエチレンジアミン、ジエチルアミン、2−ジエチルアミノエタノール、2−ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N−エチルモルホリン、N−エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン、イソプロピルアミン、リシン、メチルグルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン、テオブロミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トロメタミン、等、がある。
本明細書で使われる用語「薬学的に許容可能な無毒の酸」には、無機酸、有機酸、およびそれらから調製した塩、例えば、酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、ショウノウスルホン酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グルタミン酸、臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、粘液酸、硝酸、パモ酸、パントテン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、p−トルエンスルホン酸、等が含まれる。好ましい酸は、クエン酸、臭化水素酸、塩酸、マレイン酸、リン酸、硫酸、および酒石酸である。
実際には、本発明の化合物または本発明の薬学的に許容可能なその誘導体は、従来の医薬品配合技術に従って、親和性のよい混合剤中で、医薬品キャリアと共に有効成分として組み合わせることができる。キャリアは、例えば、経口または非経口(静脈内を含む)等の投与のための所望の剤形に依存して、広範な種々の形態を取ることができる。従って、医薬品組成物は、それぞれ所定量の有効成分を含むカプセル剤、カシェ剤または錠剤等の経口投与に適したばらばらの単位として提供することができる。さらに、組成物は、粉末、粒剤、溶液、水性懸濁液、非水性液体、水中油型乳剤または油中水型液体乳剤として提供できる。上述の通常の剤形に加えて、本発明の化合物、および/または薬学的に許容可能なその塩は、また、徐放手段および/または送達装置を使って投与可能である。組成物は、いずれかの薬学の方法により調製できる。通常、このような方法には、有効成分と1つまたは複数の必要成分のキャリアを混合する工程が含まれる。一般的には、組成物は、均一かつ十分に有効成分と液体キャリアまたは微粉砕固体キャリアまたはその両方を混合することにより調製される。次に、生成物は、都合がよいように所望の形態に成形することができる。
従って、本発明の医薬品組成物には、薬学的に許容可能なキャリアおよび本発明の化合物または薬学的に許容可能なその塩が含まれうる。本発明の化合物または薬学的に許容可能なその塩は、1つまたは複数の他の治療活性化合物と組み合わせて医薬品組成物中に含めることもできる。
採用される医薬品キャリアは、例えば、固体、液体、またはガスであってもよい。固体キャリアの例には、ラクトース、白土、ショ糖、滑石、ゼラチン、寒天、ペクチン、アラビアゴム、ステアリン酸マグネシウム、およびステアリン酸が含まれる。液体キャリアの例には、液糖、ピーナッツオイル、オリーブ油、および水が含まれる。ガス状キャリアの例には、二酸化炭素および窒素が含まれる。
経口剤形用の組成物の調製に際し、任意の使いやすい医薬品媒体を用いることができる。例えば、水、グリコール、オイル、アルコール、調味料、防腐剤、着色料、等が経口液状製剤、例えば、懸濁液、エリキシル剤および溶液を作るために使用可能である;一方、キャリア、例えば、デンプン、糖、微結晶性セルロース、希釈剤、造粒剤、潤滑剤、結合剤、崩壊剤、等が、粉末、カプセル剤および錠剤等の経口固体製剤を作るために使用できる。それらの投与の容易さのために、錠剤およびカプセル剤は、固体医薬品キャリアが用いられる好ましい経口投与単位である。標準的な水性または非水性技術により錠剤を任意選択で被覆してもよい。
本発明の組成物を含む錠剤は、任意選択で1つまたは複数の補助的成分またはアジュバントと共に、圧縮または成形により調製できる。圧縮錠剤は、粉末または造粒粉、等の易流動性形態の有効成分を、任意選択でバインダー、潤滑剤、不活性の希釈剤、界面活性剤または分散剤と混合して、適切な機械を使って圧縮することにより調製できる。成形錠剤は、不活性の液体希釈剤で湿らせた粉末状化合物の混合物を、適切な機械で成形して作ることができる。
非経口投与に適した医薬品組成物は、活性化合物の水中溶液または懸濁液として調製できる。適切な界面活性剤には、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース等を含んでもよい。分散物は、油中のグリセリン、液体ポリエチレングリコール、およびそれらの混合物としても調製可能である。さらに、防腐剤を添加し、微生物の有害な増殖を防ぐこともできる。
注入可能な使用に適した医薬品組成物には、無菌の水溶液または分散液が含まれる。さらに、組成物は、このような無菌の注入可能溶液または分散液の即時使用のための処方用の無菌粉末の形であってもよい。全ケースで、最終注入可能形態は、無菌で、かつ容易に注射できるように適切な流動性がなければならない。医薬品組成物は、製造と貯蔵の条件下安定でなければならない;従って、細菌や真菌のような微生物の汚染に対し保護されるのが好ましい。キャリアは、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセリン、プロピレングリコールおよび液体ポリエチレングリコール)、植物油、およびこれらの適切な混合物を含む溶媒または分散媒体であってもよい。
医薬品組成物は、例えば、エアロゾル、クリーム剤、軟膏、ローション、散布剤、うがい薬、含嗽薬、等の局所的な使用に適した形態でもよい。さらに、組成物は、経皮吸収装置での使用に適した形態でもよい。これらの製剤は、本発明の化合物、または薬学的に許容可能なその塩を使って、従来の処理法により調製できる。一例として、クリーム剤または軟膏は、混合親水性の材料および水を、約5wt%〜約10wt%の化合物と共に混合して所望の稠度を有するクリーム剤または軟膏を作って調製される。
本発明の医薬品組成物は、キャリアが固体の直腸投与に適した形態であってもよい。混合物が単位用量坐剤を形成するのが好ましい。適切なキャリアには、ココアバターおよび当技術分野で通常使われる他の材料が含まれる。坐剤は、組成物を軟化または溶融キャリアと混合し、次いで冷却し型で成形して使いやすいような形態にしてもよい。
上述のキャリア成分に加え、上述の医薬品製剤には、必要に応じて、1つまたは複数の追加のキャリア成分、例えば、希釈剤、緩衝液、調味料、結合剤、界面活性剤、増粘剤、潤滑剤、防腐剤(抗酸化剤を含む)、等を含んでもよい。さらに、対象レシピエントの血液と等張性の製剤を得るために他のアジュバントを含んでもよい。本発明の化合物、および/または薬学的に許容可能なその塩を含む組成物は、また、濃縮粉末または濃縮液体形態に調製することもできる。
開示状態の治療では、適切な投与量レベルは、通常、約0.01〜500mg(患者の体重1kg・一日あたり(/kg・日)の単回または複数回の投与可能な用量)であろう。好ましくは、投与量レベルは、約0.1〜約250mg/kg・日;さらに好ましくは、約0.5〜約100mg/kg・日であろう。適切な投与量レベルは、約0.01〜250mg/kg・日、約0.05〜100mg/kg・日、または約0.1〜50mg/kg・日であってもよい。この範囲内で、投与量は0.05〜0.5、0.5〜5または5〜50mg/kg・日であってもよい。経口投与には、組成物は、1.0〜1000ミリグラムの有効成分、特に、治療中の患者の症状依存調製用の投与量としては、1.0,5.0,10,15,20,25,50,75,100,150,200,250,300,400,500,600,750,800,900、および1000ミリグラムの有効成分、を含む錠剤の形態で提供されるのが好ましい。化合物は、1〜4回/日、好ましくは1回または2回/日の投与計画で投与することができる。この投与計画は、最適治療応答を得るために調整可能である。しかし、いずれの個別の患者に対しても、投与量の具体的用量レベルおよび頻度は、変化してもよく、また、用いた特異的化合物の作用、代謝安定性およびその化合物の作用の長さ、年齢、体重、総体的な健康、性別、食事、モードおよび投与時間、排出速度、薬剤の組み合わせ、個別の状態の重症度、および治療を受けている宿主、を含む種々の因子に依存するであろうことは理解されるであろう。
開示医薬品組成物は、本明細書でさらに考察されるように、上述の病理学的状態の治療に通常適用される他の治療活性化合物をさらに含むこともできる。
従って、一態様では、本発明は、式:
Figure 2013500260
で表される構造を有する治療有効量の化合物を含む医薬品組成物に関し、
式中、各−−−−−は、独立に任意選択の共有結合を含み;R1は、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される置換されていてもよいC3〜C9有機基であり;R2は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、および置換されていてもよいC1〜C6有機基から独立に選択される3つの置換基を含み;R3は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;R4は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、および置換されていてもよいC1〜C6有機基から独立に選択される8つの置換基を含み;各R5およびR6は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み、またはR5およびR6は、中間の炭素と一緒になって、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを含み;各R7およびR8は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み、またはR7およびR8は、中間の炭素と一緒になって、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを含み;R9は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;R10は、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される置換されていてもよいC1〜C12有機基、または薬学的に許容可能なそれらの誘導体を含み、さらに薬学的に許容可能なキャリアを含む。
さらなる態様では、医薬品組成物は、いずれか1つまたは複数の開示化合物および薬学的に許容可能なキャリアの治療有効量を含むことができる。さらなる態様では、医薬品組成物は、治療有効量の1つまたは複数のいずれかの開示方法による生成物および薬学的に許容可能なキャリアを含むことができる。一態様では、本発明は、少なくともひとつの開示化合物または少なくともひとつの開示方法の生成物を薬学的に許容可能なキャリアまたは希釈剤と組み合わせて含む薬剤の製造方法に関する。
開示組成物は、開示化合物から調製され得ることは理解されよう。また、開示組成物は、開示使用方法中で用いられ得ることも理解されよう。
E.キット
一態様では、本発明は、少なくともひとつの開示化合物または少なくともひとつの開示方法の生成物および少なくともひとつのPLD活性を高めるとわかっている試薬を含むキットに関する。さらなる態様では、キットは、少なくともひとつの開示化合物または少なくともひとつの開示方法の生成物および少なくともひとつのPLD活性を低めるとわかっている試薬を含む。さらなる態様では、少なくともひとつの化合物または少なくともひとつの生成物および少なくともひとつの試薬を同時処方する。さらなる態様では、少なくともひとつの化合物または少なくともひとつの生成物および少なくともひとつの試薬を一緒にパッケージ化する。
また、キットは、同時処方し、一緒にパッケージ化し、および/または他の構成成分と同時送達される化合物および/または生成物を含んでもよい。例えば、薬剤メーカー、薬剤再販業者、医師、調剤薬局、または薬剤師は、開示化合物および/または生成物および患者への送達用の別の成分を含むキットを提供できる。
開示キットは、開示製造方法、開示使用方法、および/または開示組成物に関連して使用できることが意図されている。
F.化合物、生成物、および組成物の使用方法
また、開示化合物、組成物、または薬剤の使用方法も提供される。一態様では、使用方法は、障害の治療に関する。さらなる態様では、化合物またはその他の薬剤が有用である上述の疾患、障害および状態のリスクの治療、予防、管理、改善または低減のために、開示化合物は単一試薬または、薬剤の組み合わせが、いずれかの薬剤単独の使用より安全で有効である場合に、1つまたは複数の他の薬剤と組み合わせて使用できる。従って、他の薬剤は、通常使用される経路および量で、同時に、または順次開示化合物と一緒に投与できる。開示化合物が1つまたは複数の他の薬剤と同時に使われる場合は、このような薬剤および開示化合物を含む単位剤形に入れた医薬品組成物が好ましい。しかし、併用療法として、オーバーラップしたスケジュールで投与してもよい。また、1つまたは複数の有効成分および開示化合物の組み合わせが、いずれかの単独試薬としてよりもより有効でありうることも想定されている。
本発明の医薬品組成物および方法は、本明細書で言及したように、上述の病理学的状態の治療に通常適用される他の治療活性化合物をさらに含むこともできる。
1.治療方法
本明細書で開示の化合物は、PLD活性が関連する種々の障害のリスクの治療、予防、改善、管理または低減に有用である。従って、一態様では、本発明は、哺乳動物におけるPLD活性関連障害の治療方法に関し、哺乳動物の障害を治療するのに有効な単回用量および総投与量の少なくともひとつの開示化合物または少なくともひとつの開示方法の生成物を哺乳動物に投与する工程を含む。さらなる態様では、障害はPLD活性機能不全に関連する。さらなる態様では、阻害されたPLDは、PLD1である。さらなる態様では、阻害されたPLDは、PLD2である。
さらなる態様では、哺乳動物は、ヒトである。さらなる態様では、哺乳動物は、投与工程の前に、障害の治療の必要性が診断されている。さらなる態様では、方法は、障害の治療を必要としている哺乳動物を特定する工程をさらに含む。
一態様では、障害は、制御されていない細胞増殖の疾患である。さらなる態様では、障害は癌である。さらなる態様では、障害は、乳癌、腎臓癌、胃癌、および結腸直腸癌から選択される。さらなる態様では、障害は、リンパ腫、脳の癌、性器尿路系癌、リンパ系癌、胃癌、喉頭癌、肺、膵臓癌、乳癌、および悪性黒色腫から選択される。
2.PLD阻害
本明細書で開示の化合物は、さらにPLD活性の阻害に有用である。従って、一態様では、本発明は、哺乳動物のPLD活性を阻害する方法に関し、患者のPLD活性阻害に有効な単回用量および総用量の少なくともひとつの開示化合物または少なくともひとつの開示方法の生成物を患者に投与する工程を含む。さらなる態様では、阻害されたPLDはPLD1である。さらなる態様では、阻害されたPLDはPLD2である。
さらなる態様では、哺乳動物はヒトである。さらなる態様では、哺乳動物は、投与工程の前にPLD阻害の必要性が診断されている。さらなる態様では、哺乳動物は、投与工程の前にPLD活性関連障害の治療の必要性が診断されている。さらなる態様では、方法は、PLD阻害を必要としている哺乳動物を特定する工程をさらに含む。
さらなる態様では、本発明は、少なくともひとつの細胞中でのPLD活性を阻害する方法に関し、少なくともひとつの細胞を、少なくともひとつの細胞のPLD活性応答を阻害するのに有効な量の少なくともひとつの開示化合物または少なくともひとつの開示方法の生成物と接触させる工程を含む。さらなる態様では、接触は、哺乳動物への投与を介する。さらなる態様では、細胞は哺乳類、例えば、ヒトである。さらなる態様では、細胞は、接触させる工程の前に哺乳動物から単離されている。さらなる態様では、阻害されたPLDはPLD1である。さらなる態様では、阻害されたPLDは、PLD2である。
開示方法が、開示化合物、方法、組成物、およびキットに関連して採用されうることは、理解されよう。
G.使用
一態様では、本発明は、PLD阻害のための化合物または薬学的に許容可能なその誘導体の使用に関し、化合物は、式:
Figure 2013500260
で表される構造を有し、
式中、各−−−−−は、独立に、任意選択の共有結合を含み;R1は、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニルから選択される置換されていてもよいC3〜C9有機基であり;R2は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、および置換されていてもよいC1〜C6有機基から独立に選択される3つの置換基を含み;R3は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;R4は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、および置換されていてもよいC1〜C6有機基から独立に選択される8つの置換基を含み;各R5およびR6は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み、またはR5およびR6は、中間の炭素と一緒になって、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを含み;各R7およびR8は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み、またはR7およびR8は、中間の炭素と一緒になって、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを含み;R9は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;R10は、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される置換されていてもよいC1〜C12有機基を含む。さらなる態様では、阻害されたPLDはPLD1である。さらなる態様では、阻害されたPLDはPLD2である。
さらなる態様では、本発明は、PLD活性関連状態の治療用薬剤の製造における少なくともひとつの開示化合物または少なくともひとつの開示方法の生成物の使用に関する。さらなる態様では、使用は、哺乳動物のPLD活性関連障害の治療用の薬剤の製造におけるものである。さらなる態様では、障害は、制御されていない細胞増殖の疾患である。さらなる態様では、障害は癌である。さらなる態様では、障害は、乳癌、腎臓癌、胃癌、および結腸直腸癌から選択される。さらなる態様では、障害は、リンパ腫、脳の癌、性器尿路系癌、リンパ系癌、胃癌、喉頭癌、肺、膵臓癌、乳癌、および悪性黒色腫から選択される。
開示された使用が、開示化合物、方法、組成物、およびキットとの関連で採用されうることは理解されよう。
種々のさらなる態様では、本発明は、また、癌細胞の遠位への悪性移動(すなわち、転移)ならびに、さらに局在化した侵襲(例えば、悪性神経膠腫)を防ぐための治療用抗癌剤としての使用;PLDにより調節されていることが示された、PLDがこれらの細胞シグナル伝達および代謝経路の必須メディエーターと見なされているRAS/MEK/ERKシグナル伝達カスケード、NFκB、およびmTOR経路を含むシグナル伝達経路に関連する障害の治療のための使用;PLDがこれらの分子種の調節された産生に対し役割を有しているエーテル結合リン脂質の形成に関連する障害の治療のための使用(いくつかのヒト癌がこれらの異常エーテル結合リン脂質種の生成を伴うことが報告されている);神経変性疾患を含む神経学的および精神障害の治療におけるPLD阻害剤の使用(すなわち、DSM IVに概要が記載されているように);PLDが細胞内シグナル伝達および代謝障害に関連している糖尿病および代謝症候群の治療のための使用;および本明細書記載のいずれかの阻害剤の獣医学への適用、に関する。
H.ホスホリパーゼD阻害活性
開示化合物および組成物は、当技術分野で既知のいずれかの適切な方法により、PLD1、PLD2、または両方の阻害剤として作用するその能力を評価することができる。また、PLD酵素またはアイソザイムを選択的に阻害する試薬を特定する選別方法も、本明細書で開示される。多くのこのような方法が知られており、開示組成物のPLD阻害活性を選別するために使用できる。例えば、適切な選別方法が、Scott S.A.、et al.Nat Chem Biol.2009 Feb;5(2):108−17;Brown、H.A.、et al.Cell.1993.75(6):1137−44;Ivanova、P.T.、et al.(2007)「エレクトロスプレーイオン化質量分析によるグリセロリン脂質の特定と定量化」:酵素学における方法、432、「リピドミクスおよび生理活性脂質:質量分析ベース脂質分析」Edited by H.Alex Brown.Elsevier.pp.21−57);およびBrown、H.A.、etal.(2007)「ホスホリパーゼDの生化学的分析」:酵素学における方法.434、「リピドミクスおよび生理活性脂質:脂質性および細胞内シグナル伝達」.Edited by H.Alex Brown.Elsevier.pp.49−87、に開示されている。
通常、選別方法は、リン脂質を加水分解させてホスファチジルアルコールが得られる条件下、リン脂質、一級アルコール、およびPLDを含む試料を用意し、その試料を候補試薬と接触させ、酵素活性を測定し、酵素活性を対照と比較し、酵素活性の減少を対照と比較することによりPLDを阻害する試薬を特定することを含みうる。
選別方法は、リン脂質を加水分解させてホスファチジン酸が得られる条件下、リン脂質およびPLDを含む試料を用意し、その試料を候補試薬と接触させ、酵素活性を測定し、酵素活性を対照と比較し、酵素活性の減少を対照と比較することによりPLDを阻害する試薬を特定することを含みうる。
一部の態様では、PLDは、myr−Aff−1刺激哺乳類ヒトPLD1またはヒトPLD2である。
選別方法は、PLDアイソザイムを選択的に発現している細胞を用意し、リン脂質を加え、その細胞を一級アルコールの存在下候補試薬と接触させ、細胞中のホスファチジルアルコールのレベルを測定し、ホスファチジルアルコールレベルを対照と比較し、ホスファチジルアルコールレベルの減少を対照と比較してPLDアイソザイムを阻害する試薬を特定することを含みうる。
一部の態様では、細胞中のPLD活性は、主にPLD1によって媒介される。従って、一部の態様では、細胞は、ヒト非小細胞肺癌(NSCLC)細胞株Calu−1である。一部の態様では、細胞が刺激され細胞中のPLD1を活性化した。例えば、細胞はホルボール12−ミリスタート13−アセタート(PMA)により刺激されうる。
一部の態様では、細胞中のPLD活性は、主にPLD2によって媒介される。従って、一部の態様では、細胞は安定的に組換え型PLD2を過剰発現させる。例えば、細胞は、緑色蛍光タンパク質(GFP)−タグ付きPLD2を安定的に過剰発現しているHEK293細胞であってもよい。
一部の態様では、開示方法の一級アルコールは、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、またはオクタノールである。
一部の態様では、得られるホスファチジルアルコールが重水素化されて検出が容易になるように開示方法の一級アルコールが重水素化される。従って、一部の態様では、一級アルコールは、メタノール−d4、エタノール−d6、プロパノール−d8、またはブタノール−d10である。他にもこのような重水素化された一級アルコールが知られ、本明細書で使用可能である。従って、一級アルコールがブタノール−d10の場合、ホスファチジルアルコールは、ホスファチジルブタノール−d9でありうる。
酵素活性は、当技術分野で既知の標準的酵素アッセイを使って測定可能である。酵素アッセイは、通常、時間に対する基質の消費または生成物の産生を測定する。基質および生成物の濃度を測定する多くの異なる方法があり、多くの酵素をいくつかの異なる方法で試験することができる。
酵素アッセイは、サンプリング方法によって次の2つのグループに分けることができる:連続分析−活性の連続的測定値が得られるアッセイ、および不連続分析−試料を取り出し、反応が停止した後に基質/生成物の濃度を測定。連続分析は、最も便利がよく、一回のアッセイで反応速度が得られ、それ以上の作業は必要ない。蛍光分析分光学的定量法、蛍光分析、熱量分析、化学発光測定法、および光散乱測定法を含む多くの異なるタイプの連続分析がある。
分光学的定量法では、アッセイ溶液が吸収する光の強度変化を測定することにより反応の過程を追跡する。この光が可視光領域にある場合は、アッセイの色の変化を実際に目で見ることができ、比色分析法と呼ばれる。テトラゾリウム染料を基質として使ったMTT試験、レドックスアッセイは、比色分析法の例である。共通補酵素NADHおよびNADPHの還元型がUV光を吸収し、酸化型が吸収しないため、UV光がよく使われる。従って、NADHを基質として使う酸化還元酵素は、補酵素が吸収する波長340nmでのUV吸光度の減少を追跡することによりアッセイ可能である。
蛍光分析は、基質と生成物の蛍光の差を使って酵素反応を測定する。これらのアッセイは、通常、分光学的定量法よりも遙かに感度が高いが、不純物と光に曝したときの多くの蛍光化合物の不安定さによる干渉を受ける可能性がある。
熱量測定は、化学反応による放出または吸収熱を測定する。多くの反応が多少の熱の変化を伴い、マイクロ熱量計を使い、多くの酵素や基質が必要がないので、これらのアッセイは、非常に汎用的である。これらのアッセイは、他の方法ではアッセイ不可能な反応を測定するのに使用可能である[5]。
化学発光は、化学反応による光の放出である。一部の酵素反応では、発光があり、測定により生成物形成を検出可能である。これらのタイプのアッセイは、生成した光を写真フィルムで何日も、または何週間も捕捉することができるために、極端に感度が高くなる可能性があるが、反応により放出された全ての光が検出されないため定量は困難である。
静的光散乱は、溶液中の重量平均モル質量と高分子の濃度の積を測定する。測定時間に対して1つまたは複数の種の合計濃度を固定したと仮定すると、散乱信号は、溶液の重量平均モル質量の直接的尺度となり、これは複合型かまたは解離体かにより変化する。従って、測定により複合体ならびに動力学の化学量論が定量化される。タンパク質動力学の光散乱測定法は非常に汎用的な技術で、酵素を必要としない。
不連続アッセイは、一定間隔毎に試料を酵素反応から取りだし、これらの試料中の生成物の生成量または基質消費量を測定する。例えば、放射測定分析は、基質への放射能の吸収または基質からの放出を測定する。これらのアッセイで頻繁に使用される放射性同位元素は、14C、32P、35Sおよび125Iである。放射性同位元素は、基質の単一原子の特異的標識付を可能とするため、これらのアッセイは、極めて高感度で、かつ特異的である。これらは生化学でよく使われ、粗製抽出物中の特異的反応を測定する唯一の方法であることが多い。
クロマトグラフィー分析は、反応混合物をクロマトグラフィーでその構成成分に分離することにより生成物形成を測定する。これは、通常、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)でなされていることであるが、より単純な技術の薄層クロマトグラフィーを使用することも可能である。この方法には多くの物質が必要であるが、基質/生成物を放射性または蛍光タグで標識付することにより感度を上げることができる。また、アッセイ感度は、スイッチングプロトコルを使って改良されたクロマトグラフ装置にすることにより高めることができる(例えば、HPLC装置より2、3倍高いポンプ圧力で作動する装置の超高圧液体クロマトグラフィー)。
I.実験
次の実施例は、本明細書で請求の化合物、組成物、製品、部品および/または方法がどのように作られ、また評価されているかの全面的な開示と説明を当業者に提供するために提示されており、また、単に代表例としての目的であり、本開示を制限する意図はない。数(例えば、量、温度、等)に関し正確さを期す努力をしたが、多少の誤りや変動は考慮に入れられるべきである。別に指定がなければ、部は重量部で、温度は℃または室温、さらに圧力は大気圧またはその近傍である。
本明細書で開示の化合物を調製するいくつかの方法が以下の実施例で説明されている。出発物質および必要な中間体は、一部の場合では、市販品として入手可能であり、または、文献に従ってもしくは本明細書で説明されているようにして調製可能である。全ての反応を標準的な化学技術を用いてアルゴン雰囲気下で行った。抽出、洗浄およびクロマトグラフィー用の溶剤は、HPLCグレードとした。全ての試薬は、最高市販品質のものをAldrich Chemical Co.から購入し、精製しないで使用した。マイクロ波促進反応は、Biotage Initiator−60を使って行った。全てのNMRスペクトルは、400MHz Bruker AMX NMRを使って記録した。1H化学シフトをDMSO中における内部標準のTMSからの低磁場側へのδ値(ppm)で示す。データは、次のように報告される:化学シフト、多重度(s=1重線、d=2重線、t=3重線、q=4重線、br=ブロード、m=多重線)、積分値(水素の数)、結合定数(Hz)。13C化学シフトは、DMSOの炭素のピークを39.5ppmに設定してδ値(ppm)で示す。低分解能質量スペクトルは、エレクトロスプレーイオン化を使ったAgilent 1200 LCMSにより得た。高分解能質量スペクトルは、エレクトロスプレーイオン化を使ったWaters QToF−API−US plus Acquity systemにより記録した。分析薄層クロマトグラフィーを250μMシリカゲル60F254プレートを使って実施した。Merckのシリカゲル(60、粒径0.040−0.063mm)をフラッシュカラムクロマトグラフィー用に使用した。分析HPLCをAgilent 1200分析LCMSを使用し、214nmおよび254nmでのUV検出ならびにELSD検出により行った。カスタムAgilent 1200分取LCMSを使って、質量検出をトリガーにして収集して、ライブラリー化合物の分取精製を実施した。全ての収率は、分析的に純粋で、充分特性付けされた物質を指す(1HNMR、13CNMR、分析LCMSおよびHi−ResMS)。
1.アミド結合形成のための一般的方法A:
0.11mmolの適切な酸を含む溶液、0.12mmolのEDCI、0.12mmolのHOBt、3.3mmolのトリエチルアミン、および1mLのDCMを15分間攪拌し、1mLのDCMおよび0.1mmolの適切なアミンを含む溶液を添加した。反応混合物を週末の間中、回転攪拌した。溶媒を減圧下除去し、残渣をMS直結のHPLCによる精製に供した。
2.アミド結合形成のための一般的方法B:
0.11mmolの適切な酸塩化物および1mLのDCMを含む溶液に、0.1mmolの適切なアミンおよび1mLのDCMを含む溶液、続いて、3.3mmolのトリエチルアミンを添加した。反応混合物を週末の間中、回転攪拌した。溶媒を減圧下除去し、残渣をMS直結のHPLCによる精製に供した。
3.実施例1
N−((S)−1−((R)−4−(4−フルオロフェニル)−1−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−8−イル)プロパン−2−イル)−3−フェニルプロピオルアミド2,2,2−トリフルオロアセタート
a.工程A:4−(4−フルオロフェニル)−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−1−オン
Figure 2013500260
3.5g(3.5mmol)の4−(4−フルオロフェニル)−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−1−オン塩酸塩に溶解が起こるまでEtOAcおよび10%NaOH水溶液を添加した。層を分離させ、水性層をさらに酢酸エチルおよびDCMで抽出した。合わせた有機層をMgSO4上で乾燥し、濾過した。溶剤を減圧下除去し、2.75g(90%)の4−(4−フルオロフェニル)−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−1−オンを発泡白色固体として得た:1HNMR(400MHz,DMSO−d6) δppm 7.73(s,1H),7.29(d,1H,J=8.4Hz),7.28(d,1H,J=8.4Hz),7.16−7.11(m,2H),3.53(dd,1H,J=10.4 and 7.8),3.37−3.26(m,4H),3.05−3.01(m,1H),2.73−2.67(m,1H),2.64−2.59(m,1H),2.32−2.26(m,3H), and 1.52−1.43(m,1H);LCMS m/z:249.2(M+H)+
b.工程B:tert−ブチル4−(4−フルオロフェニル)−1−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシラート
Figure 2013500260
2.06g(8.2mmol)のアミンおよび40mLのジオキサンを含む溶液に2.0g(9.12mmol)のBOC2O、続いて、1.7mL(10.0mmol)のDIPEAを添加した。反応混合物を室温で一晩攪拌した。反応混合物に水を添加して反応を停止させ、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄後、MgSO4上で乾燥し、濾過した。溶剤を減圧下除去し、残渣をシリカゲル精製を行い2.38g(82%)のtert−ブチル4−(4−フルオロフェニル)−1−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシラートを発泡白色固体として得た:LCMS m/z: 371.2 (M+Na)+
c.工程C:キラル分離
Agilent 1200 HPLCに対し方法開発を行った。最適条件は、流量1.5ml/minでChiraltech OJカラム(10u、4.6x250mm)を使って95%ヘキサンおよび5%イソプロピルアルコールの場合であることがわかった。200mL/minの能力のポンプを備えたGilson 215 Prep LCでChiraltech OJ 20u、50x250mmを使って、分取HPLCを行った。流量を177mL/minとし、220nmの波長のピーク成分を集めた。最終分取条件は、化合物の不溶性の特性のため、分析方法により変化した。分解能低下の原因となる試料と溶媒の相互作用を減らすために、勾配を採用した。IPAのパーセンテージを65分かけて0%から8%へ増加させた。62分の時点で、100%IPA洗浄により、最終ピーク成分の急激な溶出が認められた。ロータリーエバポレーターを使って溶剤を除去後、0.99gの各鏡像異性体を集め、前述の分析法を使って95%の1つの鏡像異性体であると測定された。代表的クロマトグラムを図30に示す。
d.工程D:(R)−4−(4−フルオロフェニル)−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−1−オン
Figure 2013500260
0.99g(2.84mmol)のChiralPakOJカラムからの後期溶出画分および15mLのDCMを含む溶液を1.5mLのTFAで処理した。反応混合物を一晩撹拌した後、追加の1.0mLのTFAを添加し、反応混合物をさらに5時間攪拌した。溶剤を減圧下除去し、残渣をKOH水溶液と酢酸エチルの間で分配した。水層をDCMでさらに抽出し、合わせた有機層をMgSO4上で乾燥し濾過した。溶剤を減圧下除去し、650mg(92%)の(R)−4−(4−フルオロフェニル)−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−1−オンを黄褐色発泡固体として得た:LCMS m/z:249.2(M+H)+,[α]D+1.67(c=1.01,MeOH)。
e.工程E:tert−ブチル(S)−1−((R)−4−(4−フルオロフェニル)−1−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−8−イル)プロパン−2−イルカルバマート
Figure 2013500260
0.25g(1.0mmol)の(R)−4−(4−フルオロフェニル)−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−1−オン、0.25g(1.44mmol)の(S)−tert−ブチル1−オキソプロパン−2−イルカルバマート、2mLのTHF、1mLのDCM、および1g(2.5mmol)のMP−ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド樹脂を含む反応混合物を一晩回転攪拌した。反応混合物を濾過し、溶剤を減圧下除去した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにかけ、250mg(61%)のtert−ブチル(S)−1−((R)−4−(4−フルオロフェニル)−1−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−8−イル)プロパン−2−イルカルバマートを無色のオイルとして得た。1HNMR(400MHz,CD3OD) δ ppm 7.35−7.31(m,2H),7.10−7.06(m,2H),3.85(brs,1H),3.73−3.68(m,1H),3.55−3.51(m,2H),3.39−3.27(m,1H),3.10−2.87(m,2H),2.78−2.59(m,3H),2.01−1.72(m,5H),1.42(s,9H),1.32−1.20(m,1H), and 1.11(d,3H,J=2.4Hz);LCMS m/z:406.2(M+H)+
f.工程F:(R)−8−((S)−2−アミノプロピル)−4−(4−フルオロフェニル)−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−1−オンビス2,2,2−トリフルオロアセタート
Figure 2013500260
250mg(0.62mmol)のtert−ブチル(S)−1−((R)−4−(4−フルオロフェニル)−1−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−8−イル)プロパン−2−イルカルバマートおよび5mLのDCMを含む溶液に、約1mLのTFAを添加した。反応混合物を室温で一晩攪拌した。溶剤を減圧下除去して、残渣を、これ以上精製しないで使用した。LCMS m/z:306.2(M+H)+
g.工程G:N−((S)−1−((R)−4−(4−フルオロフェニル)−1−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−8−イル)プロパン−2−イル)−3−フェニルプロピオルアミド2,2,2−トリフルオロアセタート
Figure 2013500260
一般的方法Aを使って、16mg(0.11mmol)の3−フェニルプロピオル酸および53mg(0.1mmol)の(R)−8−((S)−2−アミノプロピル)−4−(4−フルオロフェニル)−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−1−オンビス2,2,2−トリフルオロアセタートから、10mgのN−((S)−1−((R)−4−(4−フルオロフェニル)−1−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−8−イル)プロパン−2−イル)−3−フェニルプロピオルアミド2,2,2−トリフルオロアセタートを作製した:1HNMR(400MHz,CD3OD) δppm 7.58(m,2H),7.49−7.46(m,1H),7.44−7.7.40(m,2H),7.35(brm,2H),7.15−7.09(m,2H),4.45(brs,1H),3.99−3.40(m,6H),3.27−3.10(m,2H),2.21−1.85(m,3H),1.49−1.32(m,2H), and 1.25(d,3H),J=6.8Hz);LCMS m/z:434.3(M+H)+
4.実施例2
(S)−4−フルオロ−N−(2−(4−(4−フルオロフェニル)−1−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−8−イル)エチル)ベンズアミド2,2,2−トリフルオロアセタート
a.工程A:(S)−4−(4−フルオロフェニル)−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−1−オン
Figure 2013500260
ChiralPakOJカラムからの0.99g(2.84mmol)の早期溶出画分および15mLのDCMを含む溶液を1.5mLのTFAで処理した。反応混合物を一晩撹拌した。さらに1.0mLのTFAを追加し、反応混合物をさらに5時間攪拌した。溶剤を減圧下除去し、残渣をKOH水溶液とEtOAcの間で分配した。水層をさらにDCMで抽出し、合わせた有機層をMgSO4上で乾燥後濾過した。溶剤を減圧下除去して、611mg(85%)の(S)−4−(4−フルオロフェニル)−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−1−オンを黄褐色の発泡固体として得た:LCMS m/z:249.2[M+H]+,[α]D−3.3(c=1.00,MeOH)。
b.工程B:(S)−tert−ブチル2−(4−(4−フルオロフェニル)−1−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−8−イル)エチルカルバマート
Figure 2013500260
0.25g(1.0mmol)の(S)−4−(4−フルオロフェニル)−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−1−オン、0.2g(1.41mmol)のtert−ブチル2−オキソエチルカルバマート、2mLのTHF、1mLのDCM、および1g(2.5mmol)のMP−ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド樹脂を含む混合物を一晩回転攪拌した。反応混合物を濾過し、溶剤を減圧下除去した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにかけ、131mg(33%)の(S)−tert−ブチル2−(4−(4−フルオロフェニル)−1−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−8−イル)エチルカルバマートを無色オイルとして得た:1HNMR(400MHz,CD3OD) δppm 7.35−7.32(m,2H),7.12−7.07(m,2H),3.68(dd,1H,J=10.4 and 7.6Hz),3.57(dd,1H,J=10.4 and 6.4Hz),3.32−3.28(m,3H),3.11−3.08(m,2H),2.87−2.84(m,3H),2.02−1.80(m,4H),1.41(s,9H),and 1.34−1.27(m,2H);LCMS m/z:392.3(M+H)+
c.工程C:(S)−8−(2−アミノエチル)−4−(4−フルオロフェニル)−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−1−オンビス(2,2,2−トリフルオロアセタート)
Figure 2013500260
130mg(0.33mmol)の(S)−tert−ブチル 2−(4−(4−フルオロフェニル)−1−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−8−イル)エチルカルバマートおよび5mLのDCMを含む溶液に1mLのTFAを添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。溶剤を減圧下除去し、残渣をそれ以上精製しないで使用した:LCMS m/z: 292.2(M+H)+
d.工程D:(S)−4−フルオロ−N−(2−(4−(4−フルオロフェニル)−1−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−8−イル)エチル)ベンズアミド2,2,2−トリフルオロアセタート
Figure 2013500260
一般的方法Aを使って、12mgの(S)−4−フルオロ−N−(2−(4−(4−フルオロフェニル)−1−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−8−イル)エチル)ベンズアミド2,2,2−トリフルオロアセタート4−フルオロ安息香酸の回転異性体混合物を、52mgの(S)−8−(2−アミノエチル)−4−(4−フルオロフェニル)−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−1−オンビス(2,2,2−トリフルオロアセタート)および15mgの4−フルオロ安息香酸から作製した:1HNMR(400MHz,CD3OD) δppm 8.09−8.05(m,0.5H),7.88(dd,1.5H,J=8.8 and 5.6Hz),7.38−7.35(m,1.5H),7.23−7.17(m,2.5H),7.14−7.10(m,2H),3.88−3.84(m,1H),3.72−3.48(m,8H),3.37−3.30(m,4H),2.25(brm,1H),2.05−1.94(m,2H), and 1.44−1.37(m,1H);LCMS m/z:414.2(M+H)+
5.実施例3
(S)−N−(2−(4−(4−フルオロフェニル)−1−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−8−イル)エチル)−2−ナフトアミド 2,2,2−トリフルオロアセタート
Figure 2013500260
一般的方法Bを使って、9mgの(S)−N−(2−(4−(4−フルオロフェニル)−1−オキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−8−イル)エチル)−2−ナフトアミド2,2,2−トリフルオロアセタートを、52mgの(S)−8−(2−アミノエチル)−4−(4−フルオロフェニル)−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−1−オンビス(2,2,2−トリフルオロアセタート)および21mgの2−ナフトイルクロリドから作製した:1HNMR(400MHz,CD3OD) δppm 8.39(s,1H),7.99−7.87(m,4H),7.63−7.58(m,2H),7.37(brm,2H),7.12(m,2H),3.94−3.87(m,1H),3.79−3.45(m,8H),3.38−3.35(m,4H),2.24−2.10(m,1H),2.08−1.89(m,2H), and 1.45−1.32(m,1H);LCMS m/z:446.2(M+H)+
開示方法に従って調製した種々の化合物を特性データと共に下表2に示す。
Figure 2013500260

Figure 2013500260

Figure 2013500260

Figure 2013500260

Figure 2013500260

Figure 2013500260
当業者には、本発明の範囲または趣旨から解離することなく種々の修正及び変更が可能であることは明らかであろう。当業者には、本明細書および本明細書で開示された本発明の実施を考慮すれば、本発明の他の実施形態が明らかであろう。本明細書および実施例は代表例としてのみ考慮されることが意図されており、本発明の正確な範囲および趣旨は、次の請求項により示される。

Claims (20)

  1. 式:
    Figure 2013500260
    で表される化合物または薬学的に許容可能なそれらの誘導体。
    (式中、各−−−−−は、独立に、任意選択の共有結合であり;
    1は、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される、置換されていてもよいC3〜C9有機基であり;
    2は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、および置換されていてもよいC1〜C6有機基から独立に選択される3つの置換基を含み;
    3は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;
    4は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、および置換されていてもよいC1〜C6有機基から独立に選択される8つの置換基を含み;
    各R5およびR6は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み、またはR5およびR6は、中間の炭素と一緒になって、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを含み;
    各R7およびR8は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み、またはR7およびR8は、中間の炭素と一緒になって、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを含み;
    9は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;
    10は、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される置換されていてもよいC1〜C12有機基を含む。)
  2. 1が、フェニルおよびナフチルから選択される置換されていてもよいアリールである請求項1に記載の化合物。
  3. 8が水素である請求項1に記載の化合物。
  4. 8がハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、および置換されていてもよいC1〜C6有機基から選択される請求項1に記載の化合物。
  5. 8がメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、シクロプロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、シクロブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、s−ペンチル、ネオペンチル、シクロペンチル、n−ヘキシル、i−ヘキシル、s−ヘキシル、ジメチルブチル、またはシクロヘキシルである請求項1に記載の化合物。
  6. 8がメチルである請求項1に記載の化合物。
  7. 7が水素であり、R8がハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、および置換されていてもよいC1〜C6有機基から選択される請求項1に記載の化合物。
  8. 7が水素であり、R8がメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、シクロプロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、シクロブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、s−ペンチル、ネオペンチル、シクロペンチル、n−ヘキシル、i−ヘキシル、s−ヘキシル、ジメチルブチル、またはシクロヘキシルである請求項1に記載の化合物。
  9. 10が、フラニル、ピラニル、イミダゾリル、チオフェニル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル、テトラジニル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェン、インドリル、インダゾリル、キノリニル、ナフチリジニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、およびベンゾトリアゾリルから選択される置換されていてもよいヘテロアリールである請求項1に記載の化合物。
  10. 式:
    Figure 2013500260
    で表される構造を有する請求項1に記載の化合物であって、
    式中、各R7およびR8は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み;
    各Y1、Y2、Y3、Y4、およびY5は、NまたはC−R11を含み、各R11は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、または置換されていてもよいC1〜C6有機基を独立に含み;
    12は、共有結合、C1〜C3アルキル、またはC1〜C3シクロアルキルであり;さらに
    Arは、アリールおよびヘテロアリールから選択される置換されていてもよいC4〜C10有機基である、化合物。
  11. 1、Y2、Y3、Y4、およびY5の1つ又は2がNである請求項10に記載の化合物。
  12. Arがフェニル、インドリル、キノリニル、ナフチル、またはフルオロフェニルである請求項10に記載の化合物。
  13. 12が構造:
    Figure 2013500260
    を有する請求項10に記載の化合物。
  14. a.構造:
    Figure 2013500260
    を有する化合物を提供する工程であって、
    式中、R1は、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される置換されていてもよいC3〜C9有機基であり;
    2は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、および置換されていてもよいC1〜C6有機基から独立に選択される3つの置換基を含み;
    3は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;さらに
    4は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、および置換されていてもよいC1〜C6有機基から独立に選択される8つの置換基を含む工程と、
    b.構造:
    Figure 2013500260
    を有する化合物と反応させる工程であって、
    式中、各R5およびR6は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み、またはR5およびR6は、中間の炭素と一緒になって、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを含み;
    各R7およびR8は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み、またはR7およびR8は、中間の炭素と一緒になって、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを含み;
    9は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み、
    Gは、保護基であり、さらにXは、脱離基である工程、
    を含む、化合物を調製する方法。
  15. キラル分離が提供される請求項14に記載の方法。
  16. 構造:
    Figure 2013500260
    を有する化合物であって、
    式中、R10は、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される置換されていてもよいC1〜C12有機基を含み、さらに
    Xは、脱離基である、
    化合物と反応させる工程をさらに含む請求項14に記載の方法。
  17. 哺乳動物のPLD活性関連障害の治療方法であって、式:
    Figure 2013500260
    で表される構造を有する少なくともひとつの化合物または薬学的に許容可能なそれらの誘導体を哺乳動物に投与する工程を含み、
    式中、各−−−−−は、独立に、任意選択の共有結合を含み;
    1は、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される置換されていてもよいC3〜C9有機基であり;
    2は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、および置換されていてもよいC1〜C6有機基から独立に選択される3つの置換基を含み;
    3は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;
    4は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、および置換されていてもよいC1〜C6有機基から独立に選択される8つの置換基を含み;
    各R5およびR6は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み、またはR5およびR6は、中間の炭素と一緒になって、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを含み;
    各R7およびR8は、水素、ハライド、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、アミノ、シアノ、ニトロ、アジド、カルボキシアミド、アルコキシ、チオール、アルキルスルホニル、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、または置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを独立に含み、またはR7およびR8は、中間の炭素と一緒になって、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキルを含み;
    9は、水素、置換されていてもよいC1〜C6アルキル、置換されていてもよいC3〜C6シクロアルキル、または加水分解性基を含み;
    10は、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルから選択される置換されていてもよいC1〜C12有機基
    を含む、方法。
  18. 哺乳動物がヒトである請求項17に記載の方法。
  19. 障害が制御されていない細胞増殖の疾患である請求項17に記載の方法。
  20. 障害がPLD活性機能不全に関連する請求項17に記載の方法。
JP2012521826A 2009-07-24 2010-07-23 アイソフォーム選択的ホスホリパーゼd阻害剤 Pending JP2013500260A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US22849209P 2009-07-24 2009-07-24
US61/228,492 2009-07-24
PCT/US2010/043045 WO2011011680A1 (en) 2009-07-24 2010-07-23 Isoform selective phospholipase d inhibitors

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013500260A true JP2013500260A (ja) 2013-01-07

Family

ID=43499428

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012521826A Pending JP2013500260A (ja) 2009-07-24 2010-07-23 アイソフォーム選択的ホスホリパーゼd阻害剤

Country Status (14)

Country Link
US (1) US9127005B2 (ja)
EP (1) EP2456307B1 (ja)
JP (1) JP2013500260A (ja)
KR (1) KR20120090034A (ja)
CN (1) CN102573474A (ja)
AU (1) AU2010275526A1 (ja)
BR (1) BR112012001586A2 (ja)
CA (1) CA2768940C (ja)
IL (1) IL217720A0 (ja)
IN (1) IN2012DN01661A (ja)
MX (1) MX2012001064A (ja)
RU (1) RU2012106657A (ja)
SG (1) SG178102A1 (ja)
WO (1) WO2011011680A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9453017B2 (en) 2011-09-30 2016-09-27 Vanderbilt University Antiviral therapies with phospholipase D inhibitors
WO2023243686A1 (ja) * 2022-06-16 2023-12-21 日本たばこ産業株式会社 ジヒドロオキサジアジノン化合物及びその医薬用途

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2012106657A (ru) 2009-07-24 2013-08-27 Вандербилт Юниверсити Изоформы избирательного ингибитора фосфолипазы d
AU2013359311A1 (en) * 2012-12-11 2015-07-23 Vanderbilt University Methods and compositions of treating HIV infection
US20140378524A1 (en) * 2012-12-11 2014-12-25 Vanderbilt University Methods and compositions comprising akt inhibitors and/or phospholipase d inhibitors

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003535863A (ja) * 2000-06-08 2003-12-02 エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー ニューロキニン受容体アンタゴニストとしての1,3,8−トリアザスピロ〔4.5〕デカン−4−オン誘導体
WO2007134958A1 (en) * 2006-05-18 2007-11-29 F. Hoffmann-La Roche Ag Thiazolo-pyramidine / pyridine urea derivatives as adenosine a2b receptor antagonists
JP2008525478A (ja) * 2004-12-27 2008-07-17 アストラゼネカ アクチボラグ 神経系及び精神医学系障害の治療のための代謝共役型グルタミン酸受容体アゴニストとしてのピラゾロン化合物

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
IT1281502B1 (it) 1995-06-13 1998-02-18 Sardinian Antiviral Research C Impiego di un inibitore non nucleosidico della trascrittasi inversa in associazione con inibitori nucleosidici per il trattamento della
US6187559B1 (en) 1997-08-28 2001-02-13 Novartis Ag Phospholipase D gene
AU6262601A (en) 2000-05-25 2001-12-03 Ben Williger Phospholipase d effectors for therapy and screening
KR101144889B1 (ko) 2002-09-18 2012-05-14 학교법인 포항공과대학교 포스포리파제 d를 포함하는 펩티드 복합체
WO2006107451A2 (en) 2005-02-23 2006-10-12 Univ Emory Honokiol derivatives for the treatment of proliferative disorders
US20100009970A1 (en) 2008-03-19 2010-01-14 Combinatorx (Singapore) Pte. Ltd. Compositions and methods for treatment of viral diseases
WO2010037081A1 (en) 2008-09-29 2010-04-01 Palatin Technologies, Inc. Melanocortin receptor-specific spiro-piperidine compounds
CA2756141A1 (en) 2009-03-31 2010-10-07 Sanofi-Aventis Deutschland Gmbh Drug delivery device body
CA2764038A1 (en) 2009-05-29 2010-12-02 The Trustees Of Columiba University In The City Of New York Modulation of phospholipase d for the treatment of neurodegenerative disorders
RU2012106657A (ru) 2009-07-24 2013-08-27 Вандербилт Юниверсити Изоформы избирательного ингибитора фосфолипазы d
WO2011019498A1 (en) 2009-07-27 2011-02-17 The Trustees Of Princeton University Inhibition of glycerol-3-phosphate acyltransferase (gpat) and associated enzymes for treatment of viral infections
EP2760447A4 (en) 2011-09-30 2015-10-21 Univ Vanderbilt ANTIVIRAL THERAPIES WITH D PHOSPHOLIPASE INHIBITORS
AU2013359311A1 (en) 2012-12-11 2015-07-23 Vanderbilt University Methods and compositions of treating HIV infection
US20140378524A1 (en) 2012-12-11 2014-12-25 Vanderbilt University Methods and compositions comprising akt inhibitors and/or phospholipase d inhibitors

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003535863A (ja) * 2000-06-08 2003-12-02 エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー ニューロキニン受容体アンタゴニストとしての1,3,8−トリアザスピロ〔4.5〕デカン−4−オン誘導体
JP2008525478A (ja) * 2004-12-27 2008-07-17 アストラゼネカ アクチボラグ 神経系及び精神医学系障害の治療のための代謝共役型グルタミン酸受容体アゴニストとしてのピラゾロン化合物
WO2007134958A1 (en) * 2006-05-18 2007-11-29 F. Hoffmann-La Roche Ag Thiazolo-pyramidine / pyridine urea derivatives as adenosine a2b receptor antagonists

Non-Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JPN6014031856; Scott, Sarah A et al.: Nature Chemical Biology 5(2), 2009, p. 108-117 *
JPN6014031857; Lavieri, Robert et al.: Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters 19(8), 2009, p. 2240-2243 *

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9453017B2 (en) 2011-09-30 2016-09-27 Vanderbilt University Antiviral therapies with phospholipase D inhibitors
WO2023243686A1 (ja) * 2022-06-16 2023-12-21 日本たばこ産業株式会社 ジヒドロオキサジアジノン化合物及びその医薬用途

Also Published As

Publication number Publication date
US20120214832A1 (en) 2012-08-23
RU2012106657A (ru) 2013-08-27
EP2456307A1 (en) 2012-05-30
IL217720A0 (en) 2012-03-29
WO2011011680A1 (en) 2011-01-27
CN102573474A (zh) 2012-07-11
IN2012DN01661A (ja) 2015-06-05
BR112012001586A2 (pt) 2015-09-01
KR20120090034A (ko) 2012-08-16
EP2456307B1 (en) 2016-11-02
EP2456307A4 (en) 2013-01-16
AU2010275526A1 (en) 2012-03-15
SG178102A1 (en) 2012-03-29
US9127005B2 (en) 2015-09-08
CA2768940C (en) 2018-03-13
MX2012001064A (es) 2012-07-17
CA2768940A1 (en) 2011-01-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101983537B1 (ko) 히스톤 데메틸라제 억제제로서의 치환된 (e)-n'-(1-페닐에틸리덴)벤조하이드라지드 유사체
KR102288648B1 (ko) 히스톤 데메틸라제 억제제로서의 치환된 (e)-n′-(1-페닐에틸리덴)벤조하이드라지드 동족체
EP2061762B1 (en) Pyrazine compounds, their use and methods of preparation
JP6871864B2 (ja) イソオキサゾリル置換ベンズイミダゾール類
ES2793148T3 (es) Compuestos de carbamato y métodos para fabricarlos y usarlos
EP3041842B1 (en) Spirocyclic compounds as tryptophan hydroxylase inhibitors
CN110267962B (zh) Magl抑制剂
JP6401169B2 (ja) チロシン受容体キナーゼbtk阻害剤としての置換n−(3−(ピリミジン−4−イル)フェニル)アクリルアミド類似体
TWI557110B (zh) 作為5-ht6拮抗劑的芳基磺醯基吡唑啉羧脒衍生物
CN102482221B (zh) 作为katii抑制剂的双环和三环化合物
JP2021533110A (ja) 癌免疫療法剤としての新規エクトヌクレオチドピロホスファターゼ/ホスホジエステラーゼ−1(ENPP1)の置換3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジンおよび1H−ピロロ[2,3−c]ピリジンシリーズならびにインターフェロン遺伝子刺激因子(STING)調節剤
JP2013500260A (ja) アイソフォーム選択的ホスホリパーゼd阻害剤
KR20110028367A (ko) 치환된 n-옥시드 피라진 유도체
EP3672959A1 (en) Linear glycosidase inhibitors
JP2021508739A (ja) パントテン酸キナーゼの小分子モジュレーター
CN103917534A (zh) 作为h3受体抑制剂的包含哌啶和哌嗪环的氨基甲酸酯/脲衍生物
US20110294858A1 (en) Substituted 6-methylnicotinamides as mglur5 positive allosteric modulators
CN110709084A (zh) 双重magl和faah抑制剂
WO2024059216A2 (en) 6,6 southwestern core compounds as mglu5 negative allosteric modulators and methods of making and using the same
TW202342458A (zh) Parg抑制劑

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130717

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140730

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140731

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20150105