JP2013257813A - 電子部品内蔵カード、アッセンブリ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】カード20は、表示部12等が配置された電気基板11を内蔵するカード20であって、電気基板11上に配置されたドームスイッチ31と、ドームスイッチ31よりも大きな平面形状を有し、ドームスイッチ31よりも上側に配置された下カバー40と、下カバー40と同等又はそれより大きな平面形状を有し、下カバー40よりも上側に配置された上カバー50と、上カバー50及び電気基板11と、上カバー50及び電気基板11よりも上側の上シート21との間を接着する接着層24と、下カバー40と、ドームスイッチ31とを接着する内接着部41と、ドームスイッチ31よりも外側に配置され、下カバー40と、電気基板11とを接着する外接着部42とを備える。
【選択図】図2
Description
このため、従来のICカードは、カード面から押下してスイッチ部を操作する場合に、良好なクリック感を得られなかった。
第2の発明は、第1の発明の電子部品内蔵カード(20)において、前記上カバー(50、250、350)の外周縁を、前記電気基板(11)又は前記下カバー(40、240、340)に接着する上カバー接着部(51、251、351)を備えること、を特徴とする電子部品内蔵カードである。
第3の発明は、第1の発明又は第2の発明の電子部品内蔵カード(20)において、前記下カバー電気基板間接着部(42、242)は、前記ドームスイッチ(31)を囲うように配置され、内部空間(42a)を有する枠体であること、を特徴とする電子部品内蔵カードである。
第4の発明は、第1の発明から第3の発明までのいずれかの電子部品内蔵カード(20)において、前記下カバードーム間接着部(241)は、前記ドームスイッチ(31)の頂点部を避けて、配置されていること、を特徴とする電子部品内蔵カードである。
以下、図面等を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。
実施形態では、表示部12の表示面の法線方向を上下方向Zにして、電子モジュール10等を見た図を、平面図という。また、平面図において、表示部12の表示が正位置になるように電子モジュール10等を見たときの左右方向をX、縦方向をYという。また、平面図における形状を、適宜平面形状という。なお、各図面において、上下方向Z(厚み方向)等の構成等は、明確に図示するために、適宜大きさを誇張する。
最初に、カード20に内蔵される電子モジュール10について説明する。
図1は、第1実施形態の電子モジュール10の平面図、側面図、カード20の外観図である。
図1(a1)は、電子モジュール10の平面図である。
図1(a2)は、電子モジュール10の断面図(図1(a1)のa2−a2部断面図)である。
図1(b1)は、カード20の内部構成を示す平面図である。
図1(b2)は、カード20の断面図(図1(b1)のb2−b2部断面図)である。
電子モジュール10は、電気基板11、表示部12、ボタン部30、電池14、ICチップ15を備える。
電気基板11は、リジッド又はフレキシブルタイプのプリント配線基板である。本実施形態では、電気基板11は、ポリイミドから形成されるフレキシブルタイプである。電気基板11の厚みは、例えば厚さ100μm程度である。電気基板11には、表示部12、ボタン部30が実装され、また、電池14が接続端子14aによって接続及び固定されている。
ボタン部30は、認証パスワードを生成する場合に、利用者が操作する押しボタンである。ボタン部30は、操作情報をICチップ15に出力する。ボタン部30の詳細は、後述する。
ICチップ15は、電子モジュール10を制御する制御装置である。ICチップ15は、電池14から電力を供給されて駆動する。ICチップ15は、電子モジュール10の処理を制御する制御プログラム等を記憶した記憶装置(図示せず)を備える。
利用者によってボタン部30が操作されると、ICチップ15は、ボタン部30の出力に基づいて、認証パスワードを生成する。ICチップ15は、表示部12を駆動して、この認証パスワードを表示する。
カード20は、上シート21(上層)、下シート22(下層)、中基材23、接着層24、前述した電子モジュール10を備える。
窓部21aは、印刷層21bが設けられていない領域である。窓部21aは、表示部12に対応する位置に設けられている。このため、利用者は、窓部21aを通して、表示部12の表示内容を視認することができる。
一方、印刷層21bが設けられている領域では、印刷層21bによりカード20内部が隠蔽される。これにより、電子モジュール10等の構造が、外部から視認することができないようになっている。
図2は、第1実施形態のボタン部30近傍の構成を説明する図である。
図2(a)は、ボタン部30近傍の平面図(図2(b)のa−a部断面図)である。
図2(b)は、ボタン部30近傍の断面図(図1(b2)の矢印2b部拡大図)である。
ボタン部30は、ドームスイッチ31、下カバー40、内接着部41(下カバードーム間接着部)、外接着部42(下カバー電気基板間接着部)、上カバー50、上カバー接着部51を備える。
ドームスイッチ31は、導電性を有する金属により形成された、いわゆるメタルドームのスイッチである。ドームスイッチ31は、ドーム状に形成されドーム部31bと、その全周につば部31c(周縁部)とが形成されたような形状である。
ドームスイッチ31は、電気基板11の直上に配置される。平面図において、ドームスイッチ31の中央のほぼ円形の内部は、上面が押されることにより電気基板11側に変形して可動する可動部である(図3(b)参照)。以下、この可動部をスイッチ可動部31aという。
下カバー40は、柔軟な材料により形成されており、その剛性が、ドームスイッチ31に比較すると、十分に小さいものを用いる。これは、ボタン部30の操作力への影響を小さくするためである。
下カバー40の下面には、接着部40aが全面に設けられている。接着部40aは、下カバー40に両面テープを貼付したり、粘着材を塗布したりして形成される。接着部40aは、下カバー40の下面にドームスイッチ31を接着する。
内接着部41は、接着部40aのうちドームスイッチ31と接着された部分である。内接着部41は、ドームスイッチ31がドーム状に形成されていることから、そのドーム状の頂点部及びその周囲の領域と、下カバー40の下面とを接着する。
外接着部42の形状は、内部に空間42aを有する枠体である。外接着部42は、ドームスイッチ31よりも外側に配置され、ドームスイッチ31を囲うように配置されている。外接着部42の空間42aには、接着層24が充填されていない。
外接着部42の厚みは、ドームスイッチ31及び内接着部41からなる厚みL1よりも大きい。このため、ボタン操作がされていない状態では、ドームスイッチ31は、電気基板11から浮き上がった状態になっている。
このような状態でも、ドームスイッチ31は、下カバー40に接着されているので、空間42a内で自由に移動することはない。このため、ボタン操作毎のクリック感は、ばらつきが小さく安定する。
上カバー接着部51は、下カバー40と上カバー50とを接着する接着材である。ここで、下カバー40と上カバー50は、上カバー接着部51によって、それぞれの外周縁のみが接着されており、下カバー40に接着されるドームスイッチ31のスイッチ可動部31aと対応する領域は接着されていない。
上カバー接着部51は、例えば、基材を有する粘着シート、基材レス粘着シート等である。上カバー接着部51は、下カバー40及び上カバー50を接着することによって、下カバー40及び上カバー50間に接着層24の接着材が充填されるのを防いでいる。
図3(a)は、上シート21上面のボタン対応領域21cが押圧されて、上シート21、接着層24、下カバー40、上カバー50、ドームスイッチ31が変形する状態を示す断面図である。
図3(b)は、ドームスイッチ31が自ら変形した状態、つまりクリック時の状態を示す断面図である。
図3(c)は、つば部31cの変形を説明する拡大図(図3(b)の矢印c部拡大図)である。
図4は、比較例のボタン部130の動作を説明する断面図である。
この場合、本実施形態は、比較例よりも良好なクリック感を得られることを、試作により確認した。これは、以下の作用によるためと考えられる。
また、ドームスイッチ31のつば部31cは、電気基板11に直接固定されない形態である。このため、つば部31cは、図3(c)に示すように、ドームスイッチ31の変形にともない、電気基板11から反り上がるように変形することができる。
これにより、本実施形態のドームスイッチ31は、変形時の拘束が小さくなり、設計に近いクリック感を得られると考えらえる。
このため、ドームスイッチ131の上面全面が、カバー140の接着部141に接着している。そのため、ドームスイッチ131は、変形時には、カバー140による拘束が大きく、カバー140に対して自由に変形することができないため、接着層124による拘束が大きくなってしまう。
さらに、ドームスイッチ131のつば部131cの周囲は、カバー140及び接着部141によって、電気基板111に対して固定されている。このため、ドームスイッチ131は、変形時には、電気基板111による拘束が大きくなってしまう。
これにより、比較例のドームスイッチ131は、自らの変形が拘束されることにより、クリック感が、設計とは大きく異なってしまう。
図5は、第1実施形態のカード製造工程を説明する断面図である。
カード20の製造は、製造機械、作業者等が以下の工程に従って行なう。以下、簡略して1枚のカード20を製造する場合を説明するが、実際のカード製造は、多面付けにより行なわれる。
(1)ドーム配置工程
下カバー40の上面に上カバー50を接着し、下カバー40下面の接着部40aにドームスイッチ31を予め接着して一体にし、これを外接着部42により電気基板11に配置する(図2(b)参照)。このように一体にすることで、ドームスイッチ31を電気基板11上に配置する作業を簡単にすることができる。
外接着部42は、下カバー40の下面に予め接着しておいてもよいし、又は電気基板11に予め接着しておいてもよい。
これにより、表示部12等が実装された電気基板11と、ドームスイッチ31、下カバー40、上カバー50、各接着部41、42、51とからなるアッセンブリが製造される(図1(a)参照)。
(2)仮固定工程
図1(b)に示すように、電子モジュール10を、数枚のテープ11bを用いて、中基材23に仮固定する。
(3)ラミネート工程
図5(a)に示すように、上シート21と電子モジュール10及び中基材23との間に、接着層24に形成される接着材24aを充填し、同様に、下シート22と電子モジュール10及び中基材23との間に、接着材24aを充填した積層体20aを形成する。この接着材24aには、充填可能な程度に、粘性が低い液状のものを用いる。
そして、この積層体20aを、ローラ60a、60b間を通して、所定の厚さにするとともに、余分な接着材24aを外部に排出する。
このとき、ボタン部30のドームスイッチ31は、下カバー40及び外接着部42により覆われているので、接着材24aがドームスイッチ31の周囲に充填されることなく空間42aが保たれる。また、下カバー40は、その上面が、上カバー50及び上カバー接着部51に覆われているので、下カバー40と上カバー50との間に接着材24aが充填されるのを防ぐことができる。
(4)加圧保持工程(エージング)
図5(b)に示すように、上シート21及び下シート22をプレス板61a、61bで加圧して、積層体20aが変形しない程度に接着材24aが固着するまでの時間、保持する。
この加圧保持工程において、外接着部42は、ボタン部30にかかる圧力の大部分を受け止める。このため、外接着部42の内部の空間42aが維持され、ドームスイッチ31は、電気基板11から浮いた状態を維持することができ、変形を抑制することができる。
プレス板61a,61bを駆動して、積層体20aを圧力から解放する。この場合、上記(4)での工程において、ドームスイッチ31は、変形を抑制することができているので、積層体20aを解放しても、復元しようとすることはない。
このため、本実施形態の積層体20a(カード20)は、表面を平滑にすることができ、外観を向上することができる。また、カード20は、例えば、携行時に他のカードに積層された場合に、不用意なボタン操作を抑制することができる。
その後、積層体20aは、カード外形で形打ち抜き加工され、最終形態であるカード20が製造される。
このため、比較例のカードは、外観が低下してしまう。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
なお、以下の各実施形態の説明及び図面において、前述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾(下2桁)に同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
図6は、第2実施形態のボタン部230近傍の構成を説明する図である(図2に相当する図)。
第2の実施形態の接着部240aは、図6(a)に示すように、下カバー40の下面のほぼ全面に設けられているが、ドームスイッチ31の頂点部に対応する円形状の領域には設けられていない。
このため、ドームスイッチ31は、図6(b)に示すように、その頂点部では接着部240aと接着されず、頂点部の周囲で接着される。ここで、ドームスイッチ31と接着部240aとが接着された部分を内接着部241という。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
図7は、第3実施形態のボタン部330近傍の構成を説明する図である。
図7(a)は、内接着部341、外接着部342、上カバー接着部351等の配置を説明する平面図である。
図7(b)は、ボタン部330近傍の断面図である。
接着部340aは、内接着部341及び外接着部342を有する。内接着部341は、ドームスイッチ31の上面と、下カバー340の下面とを接着する部分である。外接着部342は、下カバー340の下面の外周縁と、電気基板11とを接着する部分である。
これにより、下カバー340は、ドームスイッチ31と密着し、前述した実施形態のような空間42aは形成されない。
上カバー350は、その平面形状が下カバー340の外形よりも大きく、下カバー340の全体を覆うようにして、上カバー接着部351により電気基板11に接着される。
上カバー接着部351は、平面形状において、下カバー340よりも外側に配置される。
このため、ドームスイッチ31は、変形時において、前述した実施形態と同様に、下カバー340と一体に、上カバー350に対して自由に変形することができる。
これにより、ボタン部330は、良好なクリック感を得られるともに、カード厚みをさらに低減することができる。また、第1実施形態と同様にドームスイッチ31を電気基板11上に配置する場合の工程が簡単である。
次に、本発明の第4実施形態について説明する。
図8は、第4実施形態のボタン部430近傍の構成を説明する図である(図2に相当する図)。
第4実施形態では、外接着部442の厚さを、第1実施形態から変更した。
外接着部442の厚みL401は、ドームスイッチ31、内接着部441からなる厚みよりも、若干小さい。このため、ドームスイッチ31のつば部31cは、電気基板11に直接接着されていないものの、電気基板11に接している。また、ボタン部430は、ボタン操作されていない状態であっても、下カバー440及び上カバー450のうちドームスイッチ31の頂点部の領域440a、450aが、接着層24側に突出するように湾曲している。
これは、外接着部442は、厚みが小さくても、カード製造工程内の加圧時において、ドームスイッチ31にかかる圧力を、ある程度低減できるためであると考えられる。
カード製造後には、ボタン部430のクリック感は、良好であることも確認した。
これにより、本実施形態のカードは、カード厚みをより低減することができる。
なお、第2、第3実施形態も、本実施形態と同様に、外接着部の厚みを小さくしてもよい。この場合にも、本実施形態と同様な効果を奏することを期待することができる。
(1)第2実施形態において、内接着部241の平面形状は、円環の枠状に形成する例で説明したがこれに限定されない。例えば、平面形状が矩形や、円形等に形成された内接着部を、ドームスイッチ31の中心(頂点部)を避けるように配置して、ドームスイッチ31と下カバーとを接着するようにしてもよい。なお、このとき、ドームスイッチ31は、電気基板11に対して傾いた状態で配置される場合があるが、ボタン操作される場合において、つば部31cが電気基板11に接地するので、上記円環の枠状の内接着部の場合と同様の効果を得ることができる。
(3)各実施形態において、上カバーは、上カバー接着部によって、下カバー又は電気基板11に接着される例で説明したが、下カバー又は電気基板11に接着しないで、下カバーを覆うのみの形態としてもよい。
(5)本実施形態において、ドームスイッチは、ドーム部の全周につば部が設けられている例を示したが、これに限定されない。ドームスイッチは、ドーム部の周囲の一部が外側に突出した数本の足部(周縁部)を備えるものでもよい。この場合にも、実施形態と同様な効果を奏する。
11 電気基板
12 表示部
20 カード
30,230,330,430 ボタン部
31 ドームスイッチ
40,240,340,440 下カバー
40a,340a 接着部
41,241,341,441 内接着部
42,242,342,442 外接着部
50,250,350,450 上カバー
51,251,351,451 上カバー接着部
Claims (5)
- 電子部品が配置された電気基板を内蔵する電子部品内蔵カードであって、
前記電気基板上に配置されたドームスイッチと、
前記ドームスイッチよりも大きな平面形状を有し、前記ドームスイッチよりも上側に配置された下カバーと、
前記下カバーと同等又はそれよりも大きな平面形状を有し、前記下カバーよりも上側に配置された上カバーと、
前記上カバー及び前記電気基板と、前記上カバー及び前記電気基板よりも上側の上層との間を接着する接着層と、
前記下カバーと、前記ドームスイッチとを接着する下カバードーム間接着部と、
前記ドームスイッチよりも外側に配置され、前記下カバーと、前記電気基板とを接着する下カバー電気基板間接着部と、
を備えること、
を特徴とする電子部品内蔵カード。 - 請求項1に記載の電子部品内蔵カードにおいて、
前記上カバーの外周縁を、前記電気基板又は前記下カバーに接着する上カバー接着部を備えること、
を特徴とする電子部品内蔵カード。 - 請求項1又は請求項2に記載の電子部品内蔵カードにおいて、
前記下カバー電気基板間接着部は、前記ドームスイッチを囲うように配置され、内部空間を有する枠体であること、
を特徴とする電子部品内蔵カード。 - 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の電子部品内蔵カードにおいて、
前記下カバードーム間接着部は、前記ドームスイッチの頂点部を避けて、配置されていること、
を特徴とする電子部品内蔵カード。 - 電子部品が配置された電気基板を備え、電子部品内蔵カードに内蔵されるアッセンブリであって、
前記電気基板上に配置されたドームスイッチと、
前記ドームスイッチよりも大きな平面形状を有し、前記ドームスイッチよりも上側に配置された下カバーと、
前記下カバーと同等又はそれよりも大きな平面形状を有し、前記下カバーよりも上側に配置された上カバーと、
前記下カバーと、前記ドームスイッチとを接着する下カバードーム間接着部と、
前記下カバーと、前記電気基板とを接着する下カバー電気基板間接着部とを備えること、
を特徴とするアッセンブリ。
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