JP2013256906A - ロータリ式圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】クランクシャフトの偏芯軸部の偏芯量を増大させて圧縮室の最大体積を増大させたロータリ式圧縮機において、組立性を低下させないようにするとともに、冷媒漏れを防ぎ、圧縮効率を向上することができるロータリ式圧縮機を提供する。
【解決手段】仕切板30を挟んで積層された一対の圧縮機構部10a、10bを2つの偏芯軸部51a、51bを有するクランクシャフトにより駆動し、該クランクシャフトは両側の端板でそれぞれ支持される軸部52a、52bを有するロータリ式圧縮機において、クランクシャフト50の軸部52a、52bはそれぞれ異なる外径で形成され、かつ、クランクシャフトの偏芯軸部51a、51bはそれぞれ異なる外径で形成され、仕切板30の中央貫通孔33の内径は、クランクシャフト50の偏芯軸部51a、51bの外径のいずれよりも小さく形成され、かつ、仕切板30は、クランクシャフト50の仕切板挿入部53を包囲するように分割されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、ロータリ式圧縮機に関し、特に、複数のシリンダーを有し、シリンダー同士の間に仕切板が配置されているロータリ式圧縮機に関するものである。
ロータリ式圧縮機は、密閉容器(以下、「シェル」と称す)と、シェル内に配置された駆動部(以下、「モーター」と称す)、およびモーターによって駆動される圧縮部とを有し、吸込配管を経由して供給された冷媒が圧縮部において冷却され、吐出配管を経由してシェルの外に吐出されるものである。かかるロータリ式圧縮機は、冷蔵庫や冷凍庫、空気調和器、給湯器等に利用されるものであるため、大容量化と低コスト化とが求められている。
単一シリンダーのロータリ式圧縮機の圧縮部は、円環状のシリンダーと、シリンダーの内周部に配置され、偏芯回転をする円環状のロータリピストンと、シリンダーに形成されたベーン溝に配置され、シリンダーの中心軸の方向に向かって進退自在なベーンと、ベーンをシリンダーの中心軸の方向に押し込むバネと、ロータリピストンを偏芯回転させるための偏芯軸部が形成されたクランクシャフトと、クランクシャフトを回転自在に支持すると共に、シリンダーの両端面を閉塞する一対の端板と、を有している。
したがって、シリンダーの内周面と、ロータリピストンの外周面と、一対の端板によって形成された空間が、偏芯回転するベーンによって、それぞれ体積が増減する一対の空間(以下、「圧縮室」と称す)に二分割されている。すなわち、体積が徐々に増加する位相において吸引された冷媒は、体積が徐々に減少する位相において圧縮される機構になっている。
また、2シリンダーのロータリ式圧縮機の圧縮部は、前記単一シリンダーのロータリ式圧縮機の前記構成(圧縮機構部に同じ)を2層(2段)に配置し、両者のベーン溝が180°反対の位相に配置されたものに相当し、両者のシリンダーの間には、端板に代えて「仕切板」が配置されている。すなわち、クランクシャフトは、180°反対の方向に形成された一対の偏芯軸部を有し、仕切板に形成された中央貫通孔を貫通すると共に、一対の端板によって回転自在に支持されている。
このとき、前記中央貫通孔の内径は、一対のクランクシャフトの偏芯軸部の偏芯量を合計した値に略相当している(正確には、前記合計した値よりも僅かに大きい)。
一般に2以上のシリンダーを有するロータリ圧縮機において、圧縮室の最大体積を大きくする場合、(1)シリンダーを高く(軸方向に長く)する方法、(2)シリンダーの内径を大きく(半径方向に大きく)する方法、および(3)クランクシャフトの偏芯軸部の偏芯量を大きくする方法がある。
前記(1)または(2)の場合、圧縮機は大型化し、高コストとなる。そこで、大型化による高コスト化を解消するために、前記(3)の方法が通常行われることになる。
しかしながら、前記のように仕切板に形成された中央貫通孔の内径は、クランクシャフトの偏芯軸部の偏芯量が大きくなると増大するため、前記(3)においては、内径の大きな中央貫通孔を経由して、隣接するシリンダーの圧縮室同士が連通して「漏れ流路」が発生し、圧縮効率が悪くなるという問題が生じていた。
そこで、2シリンダーを有するロータリ圧縮機において、前記のような問題を発生させることなく、圧縮機の効率を向上させる手法として、クランクシャフトの偏芯軸部の外径や軸径をそれぞれ独立して設定し、仕切板は小径側の偏芯軸部のみ通過できる大きさにすることで、漏れ流路の縮小と、軸受との油粘性による摺動損失を低減させるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平5−99171号公報
しかしながら、特許文献1に開示された発明には以下のような問題があった。
特許文献1に記載の構成では、仕切板をクランクシャフトの小径側の偏芯軸部からしか通過させることができないので、組立が面倒であった。すなわち、仕切板と小径側の偏芯軸部を含む圧縮機構部との組立にあたっては、まず仕切板の中央貫通孔に小径側の偏芯軸部を貫通させたのち、その偏芯軸部に円環状のローリングピストンを嵌装し、ついでこのローリングピストンを嵌装した偏芯軸部を当該小径側のシリンダー室に組み込み、さらに大径側のシリンダーと前記小径側のシリンダーとで仕切板を挟んだ状態で、ボルトで両側の端板と一緒に、共締めする必要があった。そのため組立工程が多くなるという問題があった。
さらにまた、前記(3)の手法を用いて圧縮室の最大体積を大きくする場合、クランクシャフトの偏芯軸部の外径が増大することにより、必然的に仕切板の内径も大きくなる。そして、ある一定以上の偏芯量に設定すると、ローリングピストンと仕切板とのシール長が保てなくなって隣接するシリンダーの圧縮室同士が連通し「漏れ流路」が発生し、圧縮効率が悪くなるという問題が生じる可能性があった。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであって、クランクシャフトの偏芯軸部の偏芯量を増大させて圧縮室の最大体積を増大させたロータリ式圧縮機において、組立性を低下させないようにするとともに、冷媒漏れを防ぎ、圧縮効率を向上することができるロータリ式圧縮機を提供することを目的としている。
本発明に係るロータリ式圧縮機は、仕切板を挟んで積層された一対の圧縮機構部を2つの偏芯軸部を有するクランクシャフトにより駆動し、該クランクシャフトは両側の端板でそれぞれ支持される軸部を有するロータリ式圧縮機において、クランクシャフトの軸部はそれぞれ異なる外径で形成され、かつ、クランクシャフトの偏芯軸部はそれぞれ異なる外径で形成され、仕切板の中央貫通孔の内径は、クランクシャフトの偏芯軸部の外径のいずれよりも小さく形成され、かつ、仕切板は、クランクシャフトの仕切板挿入部を包囲するように分割されているものである。
本発明に係るロータリ式圧縮機は、クランクシャフトの軸部をそれぞれ異なる外径で形成し、かつ、クランクシャフトの偏芯軸部をそれぞれ異なる外径で形成し、さらに仕切板の中央貫通孔の内径を、クランクシャフトの偏芯軸部の外径のいずれよりも小さく形成し、かつ、仕切板を、クランクシャフトの仕切板挿入部を包囲するように分割することにより、大容量化および低コスト化に対応することができると共に、ローリングピストンのシール長を確保できるため、冷媒漏れを防ぎ、圧縮効率を向上することができる。
本発明の実施の形態1に係るロータリ式圧縮機の全体を示す側面視の断面図である。 図1に示すロータリ式圧縮機の圧縮機構部を示す側面視の部分断面図である。 図1に示すロータリ式圧縮機の圧縮機構部を示す平面視の部分断面図である。 図1に示すロータリ式圧縮機の仕切板を示す平面図である。 図1に示すロータリ式圧縮機の運転効率を示す図である。
[実施の形態1]
以下に、本発明の実施の形態1に係るロータリ式圧縮機について、図面を参照して説明する。
図1〜図4は本発明の実施の形態1に係るロータリ式圧縮機を模式的に説明するものであって、図1はロータリ式圧縮機の全体を示す側面視の断面図、図2はロータリ式圧縮機の圧縮機構部を示す側面視の部分断面図、図3はロータリ式圧縮機の圧縮機構部を示す平面視の部分断面図、図4はロータリ式圧縮機の仕切板を示す平面図である。なお、以上の各図は模式的に描かれたものであるから、本発明は図示された形態に限定されるものではない。
図1〜図4において、ロータリ圧縮機100は、密閉容器であるシェル101と、シェル101の内部に設置された駆動源である駆動部(以下、「モーター」と称す)102と、同じくシェル101の内部に設置された圧縮部103を備えている。以下、各部の構成をさらに詳しく説明する。
(シェル)
シェル101は、上部シェル101aと下部シェル101bを有する。上部シェル101aには、外部からモーター102に電力を供給するためのガラス端子104と、圧縮された冷媒をシェル101(圧縮機100)の外部に吐出するための吐出パイプ105が設けられている。
下部シェル101bには、モーター102と、圧縮部103を構成する第1圧縮機構部10aおよび第2圧縮機構部10bと、第1圧縮機構部10aおよび第2圧縮機構部10bにそれぞれ冷媒を導く第1吸入パイプ106aおよび第2吸入パイプ106bとが固定されている。第1吸入パイプ106aおよび第2吸入パイプ106bは、吸入マフラー107に接続され、吸入マフラー107内で冷媒の気液分離、及び冷媒中のゴミの除去が行われる。
なお、以下の説明において、第1圧縮機構部10aおよび第2圧縮機構部10bにおける同一の内容については、名称を形容する「第1、第2」および符号の添え字「a、b」の記載を省略する場合がある。
(モーター)
モーター102は、固定子102aと回転子102bを有しており、回転子102bはクランクシャフト50(これについては別途詳細に説明する)に取り付けられている。モーター102で発生した回転トルクはクランクシャフト50によって第1圧縮機構部10aおよび第2圧縮機構部10bに伝達される。
(圧縮部)
圧縮部103は、仕切板30を挟んで積層された第1圧縮機構部10aおよび第2圧縮機構部10bを有している。
第1圧縮機構部10aは、円環状の第1シリンダー11aと、第1シリンダー11aの内周部に配置され、第1シリンダー11aの内周面に当接しながら偏芯回転する円環状の第1ロータリピストン(以下、「第1ピストン」と称す)12aと、第1シリンダー11aに形成された第1ベーン溝13aに第1シリンダー11aの中心軸の方向に向かって進退自在に配置された第1ベーン14aと、第1ベーン14aを第1ピストン12aの外周に押し付ける第1バネ15aと、を具備している。このとき、第1ピストン12aの外周面は第1シリンダー11aの内周面に線状に当接し、偏芯回転に伴って、線状の当接位置が円周方向に移動する。
同様に、第2圧縮機構部10bは、円環状の第2シリンダー11bと、第2シリンダー11bの内周部に配置され、第2シリンダー11bの内周面に当接しながら偏芯回転する円環状の第2ロータリピストン(以下、「第2ピストン」と称す)12bと、第2シリンダー11bに形成された第2ベーン溝13bに第2シリンダー11bの中心軸の方向に向かって進退自在に配置された第2ベーン14bと、第2ベーン14bを第2ピストン12bの外周に押し付ける第2バネ15bと、を具備している。このとき、第2ピストン12bの外周面は第2シリンダー11bの内周面に線状に当接し、偏芯回転に伴って、線状の当接位置が円周方向に移動する。
なお、第1シリンダー11aの内径と第2シリンダー11bの内径とは等しくなるように設計されている。
(圧縮室)
各圧縮機構部10の圧縮室は、各シリンダー室の空間をベーン14によって周方向に二分割することで形成される。すなわち、第1圧縮機構部10aでは、第1シリンダー11aの内周面、第1ピストン12aの外周面、第1端板20aの下面および仕切板30の上面とによって包囲された第1空間40aは、第1シリンダー11aの内周面と第1ピストン12aの外周面との当接(略線状に当接している)と、第1ベーン14aと第1ピストン12aの外周面との当接(略線状に当接している)とによって周方向で二分割されている。
第2圧縮機構部10bでは、同様に、第2シリンダー11bの内周面、第2ピストン12bの外周面、第2端板20bの上面および仕切板30の下面とによって包囲された第2空間40bは、第2シリンダー11bの内周面と第2ピストン12bの外周面との当接と、第2ベーン14bと第2ピストン12bの外周面との当接とによって周方向で二分割されている(図3参照)。
(クランクシャフト)
クランクシャフト50は、第1軸受挿入部52a、仕切板挿入部53、および第2軸受挿入部52bが同軸に配置され、第1軸受挿入部52aと仕切板挿入部53との間には一方に向かって偏芯した第1偏芯軸部51aが形成され、第2軸受挿入部52bと仕切板挿入部53との間には他方に向かって偏芯した第2偏芯軸部51bが形成されている。
このとき、第1偏芯軸部51aと第2偏芯軸部51bとは対向(偏芯方向が180°相違)し、各偏芯軸部51の中心軸はクランクシャフト50の軸芯に平行である。
また、第1軸受挿入部52aは第1端板20aの内周面に設けられた第1軸受25aに回転自在に支持され、第2軸受挿入部52bは第2端板20bの内周面に設けられた第2軸受25bに回転自在に支持され、仕切板挿入部53は仕切板30の中央に形成された中央貫通孔33を貫通している。
(冷媒の圧縮)
そして、第1偏芯軸部51aは第1ピストン12aの内周部を貫通し、第2偏芯軸部51bは第2ピストン12bの内周部を貫通しているから、クランクシャフト50の回転によって第1ピストン12aおよび第2ピストン12bは、一方が他方に対して180°位相が相違した状態で偏芯回転される(図3の(a)および(b)参照)。
このため、クランクシャフト50の回転によって、二分割されている第1空間40aの一方の空間は徐々に体積が増大し、二分割されている第1空間40aの他方の空間は徐々に体積が減少する。すなわち、前記一方の空間に相当する位置に第1吸込口(図示しない)が形成され、前記他方の空間に相当する位置に第1吐出口(図示しない)が形成されているから、冷媒は、第1吸込口から吸い込まれた後、圧縮されて第1吐出口から排出される。
(仕切板)
図4に示すように、仕切板30は中央に中央貫通孔33が形成された略円盤である。仕切板30の形状は略ドーナツ形状で、放射方向(第1ベーン14aおよび第2ベーン14bが進退する方向と平行)の分割面34に沿って、第1分割仕切片31と第2分割仕切片32とに二分割された形状に形成されている。さらに、これら第1分割仕切片31と第2分割仕切片32とは、円周方向に仕切片どうしを連結するため、例えば組立用ボルト60aと60bとを備えている。その他、仕切片どうしを連結する手段としては、掛け金で引っ掛けるようにしてもよい。なお、分割面34は、第1分割仕切片31に形成された第1の平面と第2分割仕切片32に形成された第2の平面とが当接した面に相当するが、説明の便宜上、前記第1の平面と前記第2の平面とが当接した面の意味だけでなく、前記第1の平面および前記第2の平面のそれぞれを意味する場合がある。また、分割面34は当接する面が平面に限らず、互いに面接触する段付面を含むものとする。
(軸径と穴径)
このとき、クランクシャフト50の軸部である第1軸受挿入部52aと第2軸受挿入部52bとをそれぞれ異なる外径で設定し、かつ、第1偏芯軸部51aと第2偏芯軸部51bとをそれぞれ異なる外径で設定する。さらに、仕切板30の中央貫通孔33の内径はクランクシャフト50のいずれの偏芯軸部51a、51bの外径よりも小さく形成されている。すなわち、図2に示すように、クランクシャフト50の第1軸受挿入部52aの外径をd1、第2軸受挿入部52bの外径をd2、第1偏芯軸部51aの外径をdp1、第2偏芯軸部51bの外径をdp2、仕切板30の中央貫通孔33の内径をdmとすると、
d1≠d2、dp1≠dp2、dm<dp1、dp2
である。
なお、図示の例では、d1>d2、dp1>dp2、dm<dp2<dp1、となっている。
また、図示の例でいえば、クランクシャフト50の小径側の軸部(第2軸受挿入部52b)と小径側の偏芯軸部(第2偏芯軸部51b)とが隣接して配置され、大径側の軸部(第1軸受挿入部52a)と大径側の偏芯軸部(第1偏芯軸部51a)とが隣接して配置されている。
上記のように、クランクシャフト50の軸部をそれぞれ異なる外径で形成するとともに、偏芯軸部をそれぞれ異なる外径で形成し、さらに、仕切板30の中央貫通孔33の内径を偏芯軸部の外径のいずれよりも小さく形成することにより、第1ピストン12aの外径と仕切板30の中央貫通孔33の内径との間のシール長、および、第2ピストン12bの外径と仕切板30の中央貫通孔33の内径との間のシール長を、それぞれ確実に確保することができる。したがって、各シリンダー11a、11bの圧縮室同士が連通するようなことはなくなり、冷媒漏れを防止することができる。そのため、クランクシャフト50の偏芯軸部の偏芯量の増大による圧縮室の最大体積の増大化が可能になるため、圧縮効率を向上させることができる。
一方、仕切板30の中央貫通孔33の内径は偏芯軸部の外径のいずれよりも小さく形成されているため、以下の方法で圧縮機構部を組み立てる。
(1)第1端板20aにクランクシャフト50の第1軸受挿入部52aを挿入し、大径側の第1偏芯軸部51aとこれに嵌装された第1ピストン12aを第1シリンダー11aに組み込む。そして、組立用短尺ボルト71(図1参照)で第1端板20aと第1シリンダー11aとを締め付け固定する。ここまでの第1圧縮機構部10aの組立方法は前記特許文献1とほぼ同様である。
(2)分割された仕切板30の各分割仕切片31、32により、クランクシャフト50の仕切板挿入部53を包囲するように、各分割仕切片31、32を組立用ボルト60a、60bで連結する。これにより、クランクシャフト50の仕切板挿入部53は、仕切板30の中央貫通孔33の中を貫通した状態となる。
(3)小径側の第2偏芯軸部51bとこれに嵌装された第2ピストン12bを第2シリンダー11bに組み込む。
(4)そして、小径側の第2端板20bにクランクシャフト50の第2軸受挿入部52bを挿入し、さらに第1シリンダー11aと第2シリンダー11bとで仕切板30を挟んだ状態で、第2端板20bと第2シリンダー11bと第1シリンダー11aとを組立用長尺ボルト72(図1参照)で共締めする。
なお、上記の組立は大径側(上側)から小径側(下側)へ順に組み立てる方法を示したが、逆に小径側(下側)から大径側(上側)へ順に組み立てることもでき、いずれの方法でもよい。また、上記の説明では仕切板30を分割するものであったが、仕切板30は分割せずに、クランクシャフト50を仕切板挿入部53のところで分割するようにしてもよい。
上記のような圧縮機構部の組立方法によれば、従来の組立方法に比べて、遜色のないものであるから、コスト的にも安価に抑えることが可能である。また、製品としては、組立コストの削減よりもむしろ、性能面の信頼性のほうが重要であり、上述のように冷媒漏れを防ぐことができることから、高い信頼性を有するロータリ式圧縮機100を得ることができる。
また、クランクシャフト50の小径側の軸部(第2軸受挿入部52b)の外径d2は、大径側の軸部(第1軸受挿入部52a)の外径d1の0.8倍以上0.9倍以下であることが好ましい。ここで、下限値をd2=0.8×d1とした理由は、0.8倍よりも外径を小さくすると軸の剛性、強度を保てなくなるからであり、上限値をd2=0.9×d1とした理由は、偏芯軸部51a、51bの偏芯量を可能な限り大きくするためである。
また、クランクシャフト50の小径側の偏芯軸部(第2偏芯軸部51b)の外径dp2は、大径側の偏芯軸部(第1偏芯軸部51a)の外径dp1の0.86倍以上0.94倍以下とし、さらに好ましくは、dp2はdp1の0.92倍以上0.93倍以下であるのがよい。とくに、dp2=0.925×dp1とするのが最適である。
これらの数値限定は、実験結果から得られたものであり、後で述べるように、図5に示す年間運転効率のグラフに基づいて定めたものである。
[その他の実施の形態]
以上は、圧縮部103が第1圧縮機構部10aと第2圧縮機構部10bとから形成され、クランクシャフト50の偏芯軸が小径側と大径側が一体構造のものを示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、クランクシャフト50の偏芯軸間が分割されており、組立時に仕切板30を設置した後にこれらを連結して圧縮機構を構成するものであってもよい。
最後に、本実施の形態に係るロータリ式圧縮機(二段圧縮機)100の運転効率の改善効果について述べる。図5はクランクシャフトの大径側の偏芯軸径dp1と小径側の偏芯軸径dp2との比における運転効率の関係を示すものである。横軸はdp2/dp1の偏芯軸経比を示し、縦軸は年間運転効率をあらわしている。
なお、図5に示すロータリ式圧縮機は、内部高圧型のロータリ式圧縮機である。また、図5は、従来のロータリ式圧縮機のクランクシャフト偏芯軸径比が1のときの年間運転効率を基準(100%)として、本実施の形態に係る圧縮機100の運転効率を示している。
本実施の形態に係る圧縮機100の運転効率は、クランクシャフトの小径側の偏芯軸径dp2が大径側の偏芯軸径dp1の0.925倍のとき、最大の約102%となり、従来のロータリ式圧縮機よりも約2%運転効率が向上している。
また、図5から、0.86≦dp2/dp1≦0.94のときは、運転効率が101%超となっており、 0.92≦dp2/dp1≦0.93のときは、運転効率は101.5%超となっている。
以上の結果から、クランクシャフトの大径側偏芯軸径と小径側偏芯軸径との比(dp2/dp1)を最適化することにより、ローリングピストンと偏芯軸との摩擦損失を抑制でき、運転効率を向上させることがわかる。
10a 第1圧縮機構部、10b 第2圧縮機構部、11a 第1シリンダー、11b 第2シリンダー、12a 第1ピストン、12b 第2ピストン、13a 第1ベーン溝、13b 第2ベーン溝、14a 第1ベーン、14b 第2ベーン、15a 第1バネ、15b 第2バネ、20a 第1端板、20b 第2端板、25a 第1軸受、25b 第2軸受、30 仕切板、31 第1分割仕切片、32 第2分割仕切片、33 中央貫通孔、34 分割面、40a 空間、40b 空間、50 クランクシャフト、51a 第1偏芯軸部、51b 第2偏芯軸部、52a 第1軸受挿入部、52b 第2軸受挿入部、53 仕切板挿入部、60a 組立用ボルト、60b 組立用ボルト、71 組立用短尺ボルト、72 組立用長尺ボルト、100 ロータリ式圧縮機(圧縮機)、101 シェル、101a 上部シェル、101b 下部シェル、102 モーター、102a 固定子、102b 回転子、103 圧縮部、104 ガラス端子、105 吐出パイプ、106a 第1吸入パイプ、106b 第2吸入パイプ、107 吸入マフラー。

Claims (5)

  1. 仕切板を挟んで積層された一対の圧縮機構部を2つの偏芯軸部を有するクランクシャフトにより駆動し、該クランクシャフトは両側の端板でそれぞれ支持される軸部を有するロータリ式圧縮機において、
    前記クランクシャフトの軸部はそれぞれ異なる外径で形成され、かつ、前記クランクシャフトの偏芯軸部はそれぞれ異なる外径で形成され、
    前記仕切板の中央貫通孔の内径は、前記クランクシャフトの偏芯軸部の外径のいずれよりも小さく形成され、かつ、前記仕切板は、前記クランクシャフトの仕切板挿入部を包囲するように分割されている
    ことを特徴とするロータリ式圧縮機。
  2. 前記クランクシャフトの小径側の軸部と小径側の偏芯軸部とが隣接して配置され、
    前記クランクシャフトの大径側の軸部と大径側の偏芯軸部とが隣接して配置されている
    ことを特徴とする請求項1記載のロータリ式圧縮機。
  3. 前記クランクシャフトの小径側の軸部の外径は、大径側の軸部の外径の0.8倍以上0.9倍以下である
    ことを特徴とする請求項1または2記載のロータリ式圧縮機。
  4. 前記クランクシャフトの小径側の偏芯軸部の外径は、大径側の偏芯軸部の外径の0.86倍以上0.94倍以下である
    ことを特徴とする請求項1または2記載のロータリ式圧縮機。
  5. 前記クランクシャフトの小径側の偏芯軸部の外径は、大径側の偏芯軸部の外径の0.925倍である
    ことを特徴とする請求項4記載のロータリ式圧縮機。
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