JP2013256775A - 手摺用の丸棒及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】フィンガージョイントの継ぎ目が表面の美観を損ないにくく、外観に優れている手摺用の丸棒、及び低品質又は欠点を含む木材の活用を図りつつ、外観に優れた丸棒を製造することのできる手摺用の丸棒の製造方法を提供すること。
【解決手段】本発明の丸棒1は、断面四角形状の芯材2の4側面のそれぞれに、フィンガージョイント縦継材からなる表面形成材3〜6が、フィンガージョイントの継ぎ目7Aがジグザグ形状に表れている面を外側に向けて固定されており、丸棒状に形成されている。本発明の丸棒の製造方法においては、断面四角形状の芯材2の4側面に、木材の欠点を含まない原板を結合して得られたフィンガージョイント縦継材70を、フィンガージョイントの継ぎ目がジグザグ形状に表れているフィンガー面73を外側に向けて固定し、次いで、外周部を丸棒状に切削して丸棒を得る。
【選択図】図1

Description

本発明は、手摺用の丸棒及びその製造方法に関する。
木造住宅等の建築物の内装に使用する手摺には、集成材を断面円形に加工した丸棒を用いる場合がある。このような丸棒は、例えば、木材をフィンガージョイントで長さ方向に結合させて所要の長さの板状体とし、それを厚み方向のみ、又は厚み方向及び幅方向に集成積層して集成材を得た後、それをモルダーで丸棒状に加工して製造する。
モルダー加工前の集成材は、複数の板状体を、長さ方向にあるフィンガージョイントの位置をずらして集成積層する方法や、ランダムに板材を貼り合せて集成積層する方法等により製造されるが、そのような集成材を丸棒に加工した場合は、次の(1)〜(3)の様な問題が発生する。
(1)丸棒の表面に、集成材内部のヤニスジ、小節、交錯木理等が出現して、外観上の欠点になり、不良製品が発生し易い。ヤニスジ、入皮等は、丸棒に加工して初めて存在が判明する場合も多い。
(2)不良製品の発生を抑制するには、欠点の少ない木材のみを選別使用して集成材を製造することが考えられるが、欠点の少ない木材を外面から選別することは難しく、また選別することで歩留が低下する(廃棄材が増える)など製造面における制約が多い。
(3)丸棒の表面に、フィンガージョイント流れと呼ばれる、フィンガージョイントの継ぎ目が表面に不均一に表れる現象が生じて、丸棒の外観上の美観を損なう。
また、木材を原料とする丸棒として、特許文献1には、カーテン支持具用の丸棒として、繊維方向が互いに直交する様に積層した単板積層材を丸棒に加工したものが、長さ方向の反りや変形の少ない丸棒として提案されており、また、特許文献2には、密度の異なる2種類の単板を交互に積層した単板積層材を丸棒に加工したものが、曲げ強度が高く、たわみの少ない丸棒として提案されている。
しかし、特許文献1及び2のものは、基本的に総ての単板層の断面が、丸棒の表面に表れるため、木材内部の欠点が、表面の外観に表れやすい。
特開2007−209616号公報 特開2009−299383号公報
本発明の目的は、フィンガージョイントの継ぎ目が表面の美観を損ないにくい手摺用の丸棒を提供することにある。
本発明の他の目的は、低品質又は欠点を含む木材の活用を図りつつ、外観に優れた丸棒を製造することができる手摺用の丸棒の製造方法を提供することにある。
本発明は、断面四角形状の芯材の4側面のそれぞれに、フィンガージョイント縦継材からなる表面形成材が、フィンガージョイントの継ぎ目がジグザグ形状に表れているフィンガー面を外側に向けて固定されており、丸棒状に形成されていることを特徴とする手摺用の丸棒を提供するものである。
本発明は、断面四角形状の芯材の4側面に、木材の欠点を含まない原板を結合して得られたフィンガージョイント縦継材を、フィンガージョイントの継ぎ目がジグザグ形状に表れているフィンガー面を外側に向けて固定し、次いで、外周部を丸棒状に切削して丸棒を得ることを特徴とする、丸棒の製造方法を提供するものである。
本発明の手摺用の丸棒は、フィンガージョイントの継ぎ目が表面の美観を損ないにくく、外観に優れている。
本発明の手摺用の丸棒の製造方法によれば、低品質又は欠点を含む木材の活用を図りつつ、外観に優れた丸棒を製造することができる。
図1は、本発明の一実施形態である手摺用の丸棒の一部を示す斜視図である。 図2は、図1に示す丸棒の軸方向に直交する断面図である。 図3は、原板を縦継ぎしてフィンガージョイント縦継材を得る様子を示す斜視図である。 図4は、図3に示す芯材に、図3に示すフィンガージョイント縦継材を2本結合して形成した複合材を示す、(a)斜視図及び(b)図2に対応する断面図である。 図5は、図4の複合材に溝加工を施した状態を示す、(a)斜視図及び(b)図2に対応する断面図である。 図6は、直前複合体を示す、(a)斜視図及び(b)図2に対応する断面図である。 図7は、従来の丸棒の断面を示す説明図である。
以下、本発明の手摺用の丸棒をその好ましい実施形態に基づいて説明する。
本実施形態の手摺用の丸棒1(以下、丸棒1ともいう)は、木造住宅等の内装の手摺に用いられるものであり、図1及び図2に示すように、芯材2と、芯材2の周囲に固定された4本の表面形成材3〜6とからなり、断面円形の丸棒状の外周面を有している。
芯材2は、木材からなる。木材としては、製材品(無垢材)、縦継材、集成材、単板積層材、又はこれらの2種以上の複合材等が挙げられる。また、芯材としては、木材に代えて、木質繊維板(MDF等)等の木質材、グラスファイバー等の無機材料の成形材、アルミ、ステンレス等からなる金属材、ポリプロピレン、ポリエチレン等の合成樹脂からなるプラスティック材又はそれを無機繊維等で強化してなる強化プラスティック材等を用いることもできる。
表面形成材3〜6は、それぞれ、丸棒1の全長に対して長さの短い木材7を、フィンガージョイントにより複数本縦継ぎしてなる板状材であり、丸棒1の外周部を形成している。
表面形成材3〜6は、丸棒1の外周面を形成する断面円弧状の表面aと、芯材2側に向けられている平面状の裏面bとを有している。
一組の表面形成材3,4は、図2に示すように、丸棒1の横断面の一方向Xにおいて、芯材2を挟んで対向するように配されており、それぞれの裏面bが、芯材2のX方向の端部に位置する側面に、接着剤を介して接合されている。他の一組の表面形成材5,6は、丸棒1の横断面の一方向Xの直交方向Yにおいて、芯材2を挟んで対向するように配されており、それぞれの裏面bが、芯材2のY方向の端部に位置する側面に接合されている。
表面形成材3,4の裏面bは、芯材2の側面から延出して、表面形成材5,6の側端面cと対向している延出部分を有している。表面形成材3,4の裏面bは、表面形成材5,6の側端面cとも接着剤を介して接合されていることが好ましい。
芯材2は、X方向の長さL1が、丸棒1の直径L(特にX方向の長さ)の55〜70%、特に57〜66%であることが好ましく、芯材2は、Y方向の長さL2が、丸棒1の直径L(特にY方向の長さ)の55〜70%、特に57〜66%であることが好ましい。
表面形成材3,4の裏面bの、芯材側面から延出する前記延出部分の長さL5は1〜10mm、特に1〜5mmであることが好ましく、当該長さL5は、丸棒1の直径L(特にY方向の長さ)の3〜15%程度であることが好ましい。
次に、本発明の手摺用の丸棒の製造方法を、上述した丸棒1を製造する場合を例に説明する。
本実施態様においては、先ず、表面形成材用のフィンガージョイント縦継材70を複数本製造する。
フィンガージョイント縦継材70の製造においては、先ず、図3(a)に示すように、木材の欠点を含まない原板71を多数製造する。ここで、木材の欠点とは、木材の表面又は内部に存在し、丸棒の表面に存在したり切削等により表面に表れた場合に、該丸棒の外観を悪化させ得るものをいい、例えば、ヤニスジ、小節、交錯木理、変色、軽微な腐朽、入皮等が挙げられる。
原板71は、少なくとも、木口面を除く4つの側面71a〜71dの何れの面にも、木材の欠点が表れていない4面クリア材であることが好ましい。
次いで、原板71を、フィンガージョイントにより長さ方向に結合させて、フィンガージョイント縦継材70を得る。フィンガージョイントは、原板71の端部をジグザグにカットし、カットした端部どうしを嵌め合わせて接合させる接合方法であり、得られたフィンガージョイント縦継材には、通常、図3に示すように、フィンガージョイントによる継ぎ目7Aが、ジグザグ形状(フィンガー形状)に表れている幅の広い一対のフィンガー面73と、直線状に継ぎ目が表れている相対的に幅の狭い一対の非フィンガー面74とが形成される。フィンガージョイントによる接合部の接着には、木材の接着に従来使用されている各種の接着剤をとくに制限なく用いることができ、例えば、酢酸ビニル接着剤又は水性ビニルウレタン接着剤等が好ましく用いられる。原板71は、それぞれの繊維方向が、フィンガージョイント縦継材70の長手方向と一致していることが好ましい。
原板71やフィンガージョイント縦継材70の製造の際には、クロスカット、シングル又はギャングリップ、プレーナー、モルダー等を使用した機械加工により、欠点除去やサイズ調整を行う。
表面形成材用のフィンガージョイント縦継材70は、表面形成材3,4用のフィンガージョイント縦継材と、表面形成材5,6用のフィンガージョイント縦継材とを区別することなく製造しても良いし、表面形成材3,4用のフィンガージョイント縦継材と、表面形成材5,6用のフィンガージョイント縦継材とを区別し、両者のフィンガー面73の幅を異ならせて製造しても良い。
また、表面形成材用のフィンガージョイント縦継材70の製造とは別に、芯材2を製造する。芯材2としては、前述したように、各種の木材等を用いることができるが、芯材2として、フィンガージョイント縦継材20を用いる場合について説明すると、芯材用のフィンガージョイント縦継材20も、複数本の原板21を、フィンガージョイントにより長さ方向に結合させて得られる〔図3(b)参照〕。但し、フィンガージョイントにより縦継ぎする原板21は、木材の欠点を含む原板のみでも良いし、木材の欠点を含まない原板のみでも良いし、木材の欠点を含む原板と木材の欠点を含まない原板との両者を適宜の割合で用いても良い。
原板をフィンガージョイントにより結合させるための加工や接着剤については、表面形成材用のフィンガージョイントの場合と同様である。また、原板21やフィンガージョイント縦継材20の製造の際にも、クロスカット、シングル又はギャングリップ、プレーナー、モルダー等を使用した機械加工により、サイズ調整を行うことができる。また、原板の製造時等に欠点の除去を行っても良い。図3(b)に示すフィンガージョイント縦継材20も、一対のフィンガー面23と一対の非フィンガー面24とを有している。
次に、図4に示すように、芯材2の相対向する2側面のそれぞれに、前述のようにして製造した表面形成材用のフィンガージョイント縦継材70,70を接合する。一対のフィンガージョイント縦継材70,70は、図4に示すように、それぞれ、2つのフィンガー面73のうちの一方を、芯材2の側面に当接させて接合する。この接合の方法は特に制限されないが、例えば、芯材2と一対のフィンガージョイント縦継材70とを、部材間に接着剤を介在させて積層し、その積層体を適宜のプレス装置で積層方向に加圧して行う。
そして、得られた芯材2と一対のフィンガージョイント縦継材70,70との複合材10に対して、図5に示すように、モルダー等により溝加工を行う。溝加工は、芯材2におけるフィンガージョイント縦継材70が接合されていない側面24(図4参照)の全幅と、該側面24の両側に位置する一対のフィンガージョイント縦継材70それぞれの非フィンガー面74の一部とを切削して、一方のフィンガージョイント縦継材70から他方のフィンガージョイント縦継材70に亘る幅の溝11,11を形成することが好ましい。
そして、複合材10における一対の溝11のそれぞれに、図6に示すように、前述のようにして製造した表面形成材用のフィンガージョイント縦継材70,70を嵌め込んで固定する。これらのフィンガージョイント縦継材70,70も、それぞれの2つのフィンガー面73のうちの一方を、芯材2の側面24に当接させて固定する。この固定の際には、溝11,11内及び/又は該溝に嵌合させるフィンガージョイント縦継材70に接着剤を塗工しておき、溝11,11にフィンガージョイント縦継材70を嵌合させた後、適宜のプレス装置で加圧して行う。外観の綺麗な丸棒を得る観点から、前記溝11の幅は、該溝11内に嵌め込むフィンガージョイント縦継材70の幅と等しいことが好ましい。
これにより、図6に示す構成の直前複合体12が得られる。
直前複合体12は、断面円形の丸棒状に加工される直前の複合体であり、該直前複合体12に対して、モルダーにより、丸棒状にする切削加工等を施すことにより、図1及び図2に示す丸棒1が得られる。丸棒状にする加工においては、直前複合体12の外周部の、例えば、図6(b)中の円Pより外側の部分を除去する。丸棒に加工するモルダーとしては、例えば、送材方向に位置をずらして配置された複数(例えば上下左右の4個)のスピンドルを備え、各スピンドルに装着した回転切削体により、軸長方向に搬送される直前複合体12の外周部を順次切削するもの(例えば、飯田工業株式会社製の「Woodsmanモルダー」)を用いることができる。回転切削体としては、直前複合体12の外周部を断面円弧状に切削し得る形状の刃を備えたもの等を用いることができる。
得られた丸棒1は、そのまま、あるいは仕上げ剤の塗布等の適宜の仕上げ加工を施された後、木造住宅等の内装の手摺として用いられる。仕上げ加工としては、透明又は半透明の塗料による保護層の形成や、木目や木材の質感を損なわない程度の着色、木目を完全に塞ぐ着色等の塗装や、握りやすさを増大させる為の加工や滑り止めの為の塗装等が挙げられる。
このようにして得られた手摺用の丸棒1においては、モルダーの刃が、フィンガー面73を外側に向けて芯材2の周囲に固定された4本のフィンガージョイント縦継材70のそれぞれに直角に当たるため、表面形成材3〜6の断面円弧状の表面aの何れにも、フィンガージョイントの繋ぎ目に関しては、フィンガーピッチがほぼ一定な綺麗な形状に表れる。
これに対して、図7に示すように、複数枚のフィンガージョイント縦継材70を、それぞれのフィンガー面73が厚み方向の上下に位置するように集成してなる直前複合体を、同様に加工して得られる丸棒8においては、例えば、図7中の符号81で示す部分と図7中の符号82で示す部分とでは刃物による切削量が違い、刃物の中心より距離が離れる程、フィンガージョイントのジョイント部はブロードに広がる。
また、本実施態様の丸棒の製造方法によれば、芯材2用のフィンガージョイント縦継材20の原板21には、木材の欠点を含んでも良い材を用いる一方、表面形成材用のフィンガージョイント縦継材70,70の原板71には、木材の欠点を含まない4面クリア材を用いたため、欠点を含む木材の活用を図りつつ、外観の良好な丸棒を得ることができる。
丸棒断面構成において、芯材2の構成比率が高い程生産には有利であり、直前複合体12の断面の一方向(図6中のY方向)における、芯材2の厚さ(L2)は、それを挟む2枚の表面形成材用のフィンガージョイント縦継材70の厚さ(L3A×2)と該芯材2の厚さL2の合計厚さ(L3A×2+L2)の54〜59%であることが好ましく、前記一方向に直交方向(図6中のX方向)における、芯材2の厚さ(L1)も、それを挟む2枚の表面形成材用のフィンガージョイント縦継材70の厚さ(L4A×2)と該芯材2の厚さL2の合計厚さ(L4A×2+L1)の54〜59%であることが好ましい。
また、丸棒加工後の表面材の厚みL3,L4は、加工前のフィンガージョイント縦継材70の厚さ(L3A,L4A)の65〜85%、特に75〜78%であることが好ましい。直前複合体12は、LAとLBとの差の絶対値が、LA及びLBそれぞれの10%以下、特に5%以下であることが好ましく、LAとLBとに差がないこと、即ちLA=LBであることが更に好ましい。
表面形成材3〜6に用いる木材は、芯材2に用いる木材よりも高比重の木材を用いることが好ましい。また、表面形成材3〜6に用いる木材としては、表面木理が表面に綺麗に表れる材を用いることが好ましい。
このような観点から、表面形成材3〜6に用いる木材として好ましい樹種としては、比較的高比重で、表面木理の美しい材である、メイプル、オーク、ウォルナット、チーク等が挙げられる。他方、芯材2に用いる木材としては、表面材に用い得る木材であって、表面や内部に木材の欠点を有するものや、原木樹種自体が比較的低比重のものや表面木理が表面材に用いるものに比して綺麗でないもの(例えば、チェリー、ゴム、アガチス、ユーカリ等)が挙げられる。
このように表面形成材3〜6と芯材2とに異なる品質の木材を用いることで、従来使用が好ましくないと考えられていた欠点を含む木材や低品質な木材の有効活用を図りつつ、外観の良好な丸棒を得ることができる。
更に、芯材2として多様な材の使用が可能となるため、異樹種や異種材料で集成材を製造し、それを直前複合体として利用する事が可能であるため、製造面における供試材料の自由度が向上する。例えば、芯材として、完成後の丸棒の物性を考慮して、異樹種、木材以外の木質材料、無機材料、金属、樹脂等を利用することができる。
また、前述のように溝11を形成し、該溝11に、同サイズのフィンガージョイント縦継材70を掘り込み方式(落とし込み方式)で接合することにより、板材端部の不適切な接合に起因するモルダー加工時の表面材の隙間発生の危険性が解消されると共に、工程内での材料管理が有利となる。
本発明の丸棒又は本発明で製造された丸棒は、木造住宅等の内装の手摺に好ましく用いられる。手摺は、公知の支持具を介して、階段や廊下等の壁面に固定される。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に制限されず、適宜変更可能である。
例えば、溝11は、芯材を挟む両側のフィンガージョイント縦継材70の一方から他方に亘らないものであっても良い。例えば、溝11は、一方のフィンガージョイント縦継材及び芯材のみを切り欠いたものであっても良く、何れのフィンガージョイント縦継材70,70を切り欠かないで形成したもの(芯材の側面と同じ幅のもの)等であっても良い。
次に、本発明の丸棒の実施例を記載するが、本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
〔実施例1〕
1.表面形成材用のフィンガージョイント縦継材の製造
原板として、機械加工(モルダー)により、欠点を除去した30mm×16mm×200mm以上の4面クリア材(S4S)を複数製造し、それを、長さ方向にフィンガージョイントにて接着し、機械加工(モルダー)により、28mm×9mm×4200mmの4本以上のフィンガージョイント縦継材70を製造した。機械加工では、クロスカット、シングル/ギャングリップ、プレーナー、モルダーを使用し、欠点除去やサイズ調整を行い、接着剤としては、酢酸ビニル接着剤又は水性ビニルウレタン接着剤(オーシカPI−4100)を使用し、接着条件は、プレス圧力45kg/cm2、プレス時間4〜5秒とした。
2.芯材の製造
30mm×25mm×200mm以上の原板を複数製造し、それを、長さ方向にフィンガージョイントにて接着し、28mm×21mm×4200mmのフィンガージョイント縦継材からなる芯材2を製造した。加工や接着方法は、表面形成材用のフィンガージョイント縦継材の製造と同様である。
3.直前複合体の製造
図4に示すように、芯材2の両面に表面形成材用のフィンガージョイント縦継材70を接着(以下、横方向の接着ともいう)し、28mm×(9+21+9)mm×4200mmの複合材10を製造した。接着剤は、水性ビニルウレタン接着剤(オーシカPI−5300)を使用し、接着条件はプレス圧力40kg/cm2、プレス時間は30〜60分の範囲で樹種により異ならせた。
次いで、複合材10に、溝加工をモルダーで施し、図5に示すように、幅30mm、深さ3.5mmの溝11を形成した後、複合材10に形成された一対の溝11,11のそれぞれに、溝30の幅に一致する幅の表面形成材用のフィンガージョイント縦継材70を挿入し、図6の上下方向の両面からプレスして接合させて、図6に示すような、39mm×39mm×4200mmの直前中間材12を製造した。接着剤及び接着条件は、上記横方向の接着と同様に行った。
4.丸棒加工
前述のようにして得られた直前複合体12に対して、モルダーで丸形状の加工を行い、直径35mm×長さ4200mmの丸棒1を得た。得られた丸棒1における長さL5は4mmであった。
〔実施例2〕
製造する各部材の寸法を下記の通りに変更する以外は、実施例1と同様にして、丸棒を得た。
表面形成材5,6用のフィンガージョイント縦継材70:28mm×8mm×4200mm
表面形成材3,4用のフィンガージョイント縦継材70:30mm×8mm×4200mm
複合材10(図4参照):28mm×(8+23+8)mm×4200mm
直前中間材12:39mm×39mm×4200mm、溝幅30mm、溝深さ2.5mm
完成した丸棒:直径35mm×長さ4200mm、長さL5=1.69mm
〔実施例3〕
製造する各部材の寸法を下記の通りに変更する以外は、実施例1と同様にして、丸棒を得た。
表面形成材用のフィンガージョイント縦継材70:30mm×9mm×4200mm
芯材用のフィンガージョイント縦継材20:30mm×21mm×4200mm
複合材10(図4参照):30mm×(9+21+9)mm×4200mm
直前中間材12:39mm×39mm×4200mm、溝幅30mm、溝深さ4.5mm
完成した丸棒:直径35mm×長さ4200mm、長さL5=4mm
実施例1〜3のそれぞれにおいて、表面形成材用のフィンガージョイント縦継材及び芯材用のフィンガージョイント縦継材の製造には、下記1〜3の組み合わせに示す原板を用いた。即ち、実施例1〜3のぞれぞれについて、組み合わせ1に示す原板を用いた丸棒、組み合わせ2に示す原板を用いた丸棒、組み合わせ3に示す原板を用いた丸棒を製造し、実施例1〜3の全体で、合計9種類の丸棒を製造した。
組み合わせ1
表面形成材用のフィンガージョイント縦継材の原板: メイプル。
芯材用のフィンガージョイント縦継材の原板: メイプル。
組み合わせ2
表面形成材用のフィンガージョイント縦継材の原板: メイプル。
芯材用のフィンガージョイント縦継材の原板: チーク。
組み合わせ3
表面形成材用のフィンガージョイント縦継材の原板: メイプル。
芯材用のフィンガージョイント縦継材の原板: ラバーウッド。
実施例1〜3で得られた丸棒を観察したところ、以下が確認できた。
(1)美観の向上:表面における均一なフィンガージョイント出現率が100%となり、フィンガー流れ等の不均一形状が無くなった。これにより、丸棒外観を形成するフィンガー部分における美観が向上し、商品性を高めることができることが判る。
(2)低品質又は欠点を含む木材の活用性の向上:欠点を含む木材の全体積のうち、従来の廃棄率が約40%であったのに対し、本実施例の方法によれば約20%に低減でき、従来廃棄として処分していた欠点を含む木材の活用度が向上し、材料使用における自由度が高まった。
(3)丸棒生産時不良品の低減:外観上の不良の発生率が低下し、良質材料の製造に寄与する。
(4)製品構成自由度の向上:従来まで同一樹種で製造していたが、優れた外観を維持しながら、異樹種木材や異材料との複合が可能となった。これにより、要求品質に応じた製品への対応が可能となった
1 丸棒
2 芯材
20 芯材用のフィンガージョイント縦継材
3〜6 表面形成材
70 表面形成材用のフィンガージョイント縦継材
71 フィンガージョイント縦継材の原板
7A 継ぎ目
73 フィンガー面〔継ぎ目がジグザク形状(フィンガー形状)に表れている面〕
74 非フィンガー面
10 複合材
11 溝
12 直前複合体

Claims (4)

  1. 断面四角形状の芯材の4側面のそれぞれに、フィンガージョイント縦継材からなる表面形成材が、フィンガージョイントの継ぎ目がジグザグ形状に表れている面を外側に向けて固定されており、丸棒状に形成されていることを特徴とする手摺用の丸棒。
  2. 断面四角形状の芯材の4側面に、木材の欠点を含まない原板を結合して得られたフィンガージョイント縦継材を、フィンガージョイントの継ぎ目がジグザグ形状に表れている面を外側に向けて固定し、次いで、外周部を丸棒状に切削して丸棒を得ることを特徴とする手摺用の丸棒の製造方法。
  3. 断面四角形状の芯材の2側面に、該芯材を挟むように一対のフィンガージョイント縦継材を固定した後、得られた複合材に一方のフィンガージョイント縦継材から他方のフィンガージョイント縦継材に亘る幅の溝を形成し、該溝に残りのフィンガージョイント縦継材を嵌め込んで固定した後、丸棒状に加工することを特徴とする、請求項2記載の手摺用の丸棒の製造方法。
  4. 前記芯材として、木材の欠点を含む木材及び/又は表面形成材用のフィンガージョイント縦継材に用いた木材よりも低比重の木材を使用することを特徴とする、請求項2又は3記載の手摺用の丸棒の製造方法。
JP2012132406A 2012-06-11 2012-06-11 手摺用の丸棒及びその製造方法 Pending JP2013256775A (ja)

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