JP7085319B2 - 化粧棒材及び化粧棒材の製造方法 - Google Patents
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Description
特許文献1に記載の丸棒手摺りの場合、1枚の化粧シートが、丸棒部材の全周に亘るように、丸棒部材の周面に巻き付けられる。
しかしながら、突板は木材製なので、丸棒部材の全周に巻き付けるに足る面積を有する突板を得ること、及び、この突板を、突板が破損しないようにして丸棒部材の全周に巻き付けることは困難である。
故に、一の化粧材は、芯材の平坦面及び芯材の平坦面と他の化粧材との境界部分を目隠しすることができる。また、他の化粧材は、平坦面を除く芯材の周面を目隠しすることができる。
故に、2つの化粧材は芯材の周面を目隠しすることができる。また、他の化粧材は、2つの化粧材の境界部分を目隠しすることができる。
このような化粧棒材を製造する場合、化粧材を突出部に隣接させることによって、化粧材の周方向の位置ずれを抑制することができる。
このような化粧棒材は、全ての化粧材の貼り付け後に各化粧材を適宜に加工することによって、得ることができる。
図1は、実施の形態1に係る化粧棒材を示す斜視図である。
図2は、化粧棒材を示す分解斜視図である。
図中1は丸棒状の化粧棒材であり、化粧棒材1は、芯材2及び4つの化粧材31,31,32,32を備える。
各突出部21は、芯材2の周面から芯材2の径方向に突出しており、芯材2の長手方向の両端に亘る突条である。突出部21の断面は矩形状をなす。
芯材2の周面の一部には、互いに平行な2つの平坦面22,22が設けられている。平坦面22,22は、突出部21の先端部に設けられている。各平坦面22は、芯材2の長手方向の両端に亘る。
芯材2の断面形状は、化粧棒材1の断面形状とは異なる。
なお、芯材2は、楕円形状の断面を有する棒状でもよい。
平坦面311の短手方向の中央部は、芯材2の平坦面22に貼り付けられている。つまり、平坦面311の短手方向の中央部は、平坦面22に貼り付けられている平坦な貼り付け面31aである。平坦面311の短手方向の両端部は、貼り付け面31aに面一に芯材2の周方向に延設されている延設面31b,31bである。図2には、貼り付け面31aと延設面31b,31b夫々との境界線が二点鎖線で示されている。
化粧材32の内面322は曲面状をなす。内面322は、端面321,321が芯材2の平坦面22,22に面一に芯材2の周方向に隣り合うようにして、突出部21,21間の芯材2の周面に貼り付けられている。
一方の化粧材32の端面321,321は、化粧材31,31夫々の一方の延設面31b,31bに貼り付けられており、他方の化粧材32の端面321,321は、化粧材31,31夫々の他方の延設面31b,31bに貼り付けられている。
化粧材31,31,32,32が木材製なので、芯材2が木材製であれば、化粧棒材1の廃棄処理が容易である。なお、芯材2は木材製に限定されず、金属製又は合成樹脂製等でもよい。
化粧棒材1は、例えば階段の手すり、手すりの支柱、又は手すり子、或いは柵又は格子等を構成する棒材として用いられる。
図中4は芯材であり、図中51は化粧材である。作業者は、芯材4と2つの化粧材51,51とを準備する。
各突出部41は、芯材4の周面から芯材の径方向に突出しており、芯材4の長手方向の両端に亘る突条である。突出部41の断面は矩形状をなす。
作業者は、芯材4の突出部41,41間の部分が化粧材51,51の溝513,513に嵌め込まれ、各化粧材51,51が突出部41,41夫々に隣接するようにして、各化粧材51を突出部41,41に亘って芯材4の周面に貼り付ける。このとき、化粧材51,51の側面512,512は互いに平行になる。
化粧材51,51の芯材4の周面への貼り付けの際、化粧材51,51夫々が突出部41,41に隣接するので、化粧材51,51夫々が芯材4の周方向に位置ずれすることが抑制される。
作業者は、芯材4の突出部41,41夫々の先端部、及び化粧材51,51を、側面512,512に垂直に、且つ化粧材51,51夫々の長手方向に亘って切断することによって、芯材4の周面の一部(具体的には、突出部41,41夫々の先端部)に、互いに平行な2つの平坦面42,42を設けると共に、各化粧材51に、平坦面514,514を設ける。
芯材4の各平坦面42は、芯材4の長手方向の両端に亘る。化粧材51の平坦面514,514は、芯材4の平坦面42,42に面一に芯材4の周方向に隣り合う。
図5には、芯材4及び化粧材51,51夫々の、切断によって除去された部分が二点鎖線で示されている。
図中52は化粧材である。作業者は2つの化粧材52,52を準備する。
化粧材52,52は互いに同じ形状を有する。各化粧材52(第1の化粧材)は木材製の角材である。化粧材52は、互いに平行な側面521,522を有する。側面521,522夫々は平坦面である。
以上の結果、芯材4及び化粧材51,51,52,52を備える角棒11が形成される。
各化粧材52は、芯材4の平坦面42、化粧材51,51の平坦面514,514、及び平坦面42と平坦面514,514夫々との境界部分を目隠しすることができる。また、化粧材51,51は、平坦面42,42を除く芯材4の周面を目隠しすることができる。つまり、4つの化粧材51,51,52,52で芯材4の周面を全周に亘って目隠しすることができる。
化粧棒材1の断面形状は芯材2の断面形状とは無関係なので、芯材2の断面形状に左右されることなく所望の断面形状を有する化粧棒材1を得ることができる。
図6に示す化粧材52は、芯材4及び化粧材51,51の平坦面42,514,514を全面的に覆う大きさであるが、これに限定されず、平坦面42及び平坦面42と平坦面42に隣り合う平坦面514,514夫々との境界部分を必要最小限だけ覆う程度の大きさであってもよい。
図7は、実施の形態2に係る化粧棒材1を示す斜視図である。
本実施の形態の芯材2は丸棒状をなし、突出部21,21を有していない。芯材2の断面形状と化粧棒材1の断面形状とは同じである。
各化粧材31(他の化粧材)の平坦面311は、端面321,321に亘って貼り付けられている。
本実施の形態の芯材4は、突出部41,41を有していない。単純な丸棒状の芯材4は、入手が容易である。
化粧材51の溝513の断面形状は半円形状である。
作業者は、芯材4が化粧材51,51の溝513,513に嵌め込まれ、化粧材51,51が互いに周方向に隣接するようにして、化粧材51,51夫々を芯材4の周面に貼り付ける。このとき、化粧材51,51の側面512,512は互いに平行になる。
作業者は、芯材4を切断しないようにして化粧材51,51を側面512,512に垂直に、且つ化粧材51,51夫々の長手方向に亘って切断することによって、化粧材51,51に亘る面一の平坦面515を設ける。化粧材51,51には、互いに平行な2つの平坦面515,515が設けられる。
図9には、化粧材51,51夫々の、切断によって除去された部分が二点鎖線で示されている。
作業者は、各化粧材52の側面521を、隣り合う化粧材51,51に亘って平坦面515に貼り付ける。
以上の結果、芯材4及び化粧材51,51,52,52を備える角棒11が形成される。作業者は、実施の形態1と同様にして、角棒11から図7に示す化粧棒材1を形成する。
化粧材51,51は、芯材4の周面を目隠しし、化粧材52,52夫々は、化粧材51,51の境界部分を目隠しする。つまり、4つの化粧材51,51,52,52で芯材4の周面を全周に亘って目隠しすることができる。
図10に示す化粧材52は、平坦面515を全面的に覆う大きさであるが、これに限定されず、化粧材52は、平坦面515における化粧材51,51の境界部分を必要最小限だけ覆う程度の大きさであってもよい。
図11は、実施の形態3に係る化粧棒材1を示す斜視図である。
本実施の形態の芯材2には突出部21,21が設けられていない。芯材2の周面の一部には、互いに平行な2つの平坦面22,22が設けられている。平坦面22,22は、互いに芯材2の周方向に180°離隔している。各平坦面22は、芯材2の長手方向の両端に亘る。
芯材2の断面形状は、化粧棒材1の断面形状とは異なる。
本実施の形態の化粧棒材1の場合、実施の形態1の化粧棒材1の場合と同様に、4つの化粧材31,31,32,32で芯材2の周面を全周に亘って目隠しすることができる。
本実施の形態の芯材4は突出部41,41を有していないので、入手が容易である。
各化粧材51の側面512の短手方向の長さ(化粧材51の図12中上下方向の長さ)は、芯材4の直径より長い。
作業者は、芯材4の一部が化粧材51,51の溝513,513に嵌め込まれ、化粧材51,51が互いに周方向に離隔するようにして、化粧材51,51夫々を芯材4の周面に貼り付ける。このとき、化粧材51,51の側面512,512は互いに平行になる。
作業者は、芯材4及び化粧材51,51を、側面512,512に垂直に、且つ化粧材51,51夫々の長手方向に亘って切断することによって、芯材4の周面の一部に、互いに平行な2つの平坦面42,42を設けると共に、各化粧材51に平坦面514,514を設ける。
図13には、芯材4及び化粧材51,51夫々の、切断によって除去された部分が二点鎖線で示されている。
作業者は、各化粧材52の側面521を、芯材4の平坦面42及びこの平坦面42に隣り合う化粧材51,51の平坦面514,514に亘って貼り付ける。化粧材51,51に貼り付けられることによって、化粧材52,52の側面522,522は互いに平行になる。
以上の結果、芯材4及び化粧材51,51,52,52を備える角棒11が形成される。作業者は、実施の形態1と同様にして、角棒11から図11に示す化粧棒材1を形成する。
本実施の形態の角棒11の場合、実施の形態1の角棒11の場合と同様に、化粧材51,52間に見苦しい隙間が生じることを抑制することができ、4つの化粧材51,51,52,52で芯材4の周面を全周に亘って目隠しすることができる。
本実施の形態の化粧棒材1は、実施の形態3の化粧棒材1と略同様の構成である。本実施の形態の化粧棒材1は、実施の形態3の化粧棒材1と略同様の作用効果を奏する。以下では、実施の形態3との差異について説明し、その他、実施の形態3と同一の構成要素には同一の符号を付してそれらの説明を省略する。
本実施の形態においては、化粧材51の側面512に対向する面全体に、溝513が設けられている。化粧材51の側面512の短手方向の長さ(化粧材51の図15中上下方向の長さ)は、芯材4の直径より短い。
作業者は、実施の形態3と同様にして、化粧材51,51夫々を芯材4の周面に貼り付ける。
作業者は、実施の形態3と同様にして、芯材4に平坦面42,42を設けると共に、各化粧材51に平坦面514,514を設ける。
図16には、芯材4及び化粧材51,51夫々の、切断によって除去された部分が二点鎖線で示されている。
この後、作業者は、実施の形態3と同様にして角棒11を形成し(図14参照)、実施の形態1と同様にして、角棒11から図11に示す化粧棒材1を形成する。
本実施の形態の角棒11の場合、実施の形態3の角棒11の場合と同様に、化粧材51,52間に見苦しい隙間が生じることを抑制することができ、4つの化粧材51,51,52,52で芯材4の周面を全周に亘って目隠しすることができる。
各実施の形態に開示されている構成要件(技術的特徴)はお互いに組み合わせ可能であり、組み合わせによって新しい技術的特徴を形成することができる。
2,4 芯材
21,41 突出部
22,42 平坦面
31 化粧材
311 平坦面
31a 貼り付け面
31b 延設面
32 化粧材
321 端面
322 内面
51 化粧材
514 平坦面
515 平坦面
52 化粧材
521 側面
Claims (7)
- 輪郭の周方向の少なくとも一部が円弧状又は楕円弧状をなす断面を有する棒状の芯材と、
該芯材の周面を覆う木材製の複数の化粧材と
を備える化粧棒材であって、
前記周面の周方向の一部には、前記芯材の長手方向に延びる平坦面が設けられており、
一の化粧材は、前記平坦面に貼り付けられている平坦な貼り付け面と、該貼り付け面に面一に前記周方向に延設されている平坦な延設面とを有し、
他の化粧材は、前記延設面に貼り付けられている平坦な面と、前記周面の前記周方向の他部に貼り付けられている面とを有し、
前記周面には、前記芯材の径方向に突出する突出部が設けられており、
該突出部の先端部が前記平坦面であり、
前記他の化粧材は、前記突出部に前記周方向に隣接していることを特徴とする化粧棒材。 - 前記芯材は、互いに平行な2つの前記平坦面を有し、
前記一の化粧材及び前記他の化粧材を2つずつ備え、
各他の化粧材は、2つの前記平坦面に貼り付けられている2つの前記一の化粧材夫々の前記延設面に貼り付けられている2つの前記平坦な面を有することを特徴とする請求項1に記載の化粧棒材。 - 前記芯材の断面形状とは異なる断面形状を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の化粧棒材。
- 輪郭の周方向の少なくとも一部が円弧状又は楕円弧状をなす断面を有する棒状の芯材と、
該芯材の周面を覆う木材製の複数の化粧材と
を備える化粧棒材を製造する方法であって、
前記芯材、平坦面が設けられている第1の化粧材、及び第2の化粧材を準備し、
該第2の化粧材を前記芯材の周面に貼り付け、
前記芯材及び前記第2の化粧材を切断することによって、前記芯材の周面の一部に、前記芯材の長手方向に延びる平坦面を設けると共に、前記第2の化粧材に、前記芯材に設けられた前記平坦面に面一に前記芯材の周方向に隣り合う平坦面を設け、
前記第1の化粧材に設けられている前記平坦面を、前記芯材に設けられた前記平坦面及び前記第2の化粧材に設けられた前記平坦面に亘って貼り付けることを特徴とする化粧棒材の製造方法。 - 前記芯材の径方向に突出する突出部が前記周面に設けられている前記芯材を準備し、
前記第2の化粧材を前記芯材の周面に貼り付ける場合に、前記第2の化粧材を前記突出部に前記周方向に隣接させ、
前記芯材を切断する場合に、前記突出部の先端部に前記平坦面を設けることを特徴とする請求項4に記載の化粧棒材の製造方法。 - 前記第1の化粧材及び前記第2の化粧材を2つずつ準備し、
前記芯材及び2つの前記第2の化粧材を切断することによって、互いに平行な2つの前記平坦面を前記芯材に設けると共に、各第2の化粧材に、前記芯材に設けられた2つの前記平坦面に面一に前記芯材の周方向に隣り合う2つの前記平坦面を設け、
各第1の化粧材に設けられている前記平坦面を、前記芯材に設けられた前記平坦面及び2つの前記第2の化粧材に夫々設けられた前記平坦面に亘って貼り付けることを特徴とする請求項4又は5に記載の化粧棒材の製造方法。 - 前記第1の化粧材の貼り付け後、前記化粧棒材が所定の断面形状を有するように各化粧材を切削又は切断することを特徴とする請求項4から6の何れか一項に記載の化粧棒材の製造方法。
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