JP2013255602A - 皮革調に加飾された加飾弾性樹脂成形体、靴底、及びそれらの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】靴底のような耐摩耗性が要求される弾性樹脂成形体において、実用的に用いられる、皮革調に加飾された加飾弾性樹脂成形体を提供する。
【解決手段】弾性樹脂基材と、弾性樹脂基材の表層に配された繊維絡合シートを含む繊維絡合シートとを備え、繊維絡合シートの内部空隙に弾性樹脂基材の表層が侵入しており、繊維絡合シートは、平均繊度0.5デシテックス以下の極細繊維からなる加飾弾性樹脂成形体である。
【選択図】図3
【解決手段】弾性樹脂基材と、弾性樹脂基材の表層に配された繊維絡合シートを含む繊維絡合シートとを備え、繊維絡合シートの内部空隙に弾性樹脂基材の表層が侵入しており、繊維絡合シートは、平均繊度0.5デシテックス以下の極細繊維からなる加飾弾性樹脂成形体である。
【選択図】図3
Description
本発明は、靴底等、耐摩耗性が要求される用途に用いても実用的な耐摩耗性を維持できる、表面が皮革調に加飾された弾性樹脂成形体に関する。
従来、靴底を形成する素材として、天然皮革を用いた革底(レザーソール)や、ゴムを用いたゴム底(ラバーソール)が知られている。革底は天然皮革の高級感のある外観を備えるが、加工性が悪いために生産性が低く、また、近年、良質な原皮の入手が難しくなったことから価格が高いという欠点を有する。一方、ゴム底は、加工性に優れ、また、価格が安いという長所がある。さらに、表面磨耗や耐久性に優れたゴム底が開発されているために、靴底として広く用いられている。しかし、ゴム底は意匠性に劣るという欠点があった。
ゴム底の欠点を補うべく、ゴム底の表面を加飾する方法が知られている。具体的には、例えば、ゴム底に意匠性を付与するために印刷または塗工によりその表面を加飾する方法や、ゴム底に天然皮革を接着する方法が知られている。
印刷または塗工によりゴム底の表面を加飾した場合、その加飾表面は塗膜が形成されているだけであるために、引掻き傷が生じたり摩耗したりして塗膜が剥がれ、経時的に美観が著しく低下するという欠点があった。また、ゴム底に天然皮革を接着する場合、接着剤で貼り合せるという工程が必要であるために、生産性が低くなるという欠点があった。
ところで、下記特許文献1は、氷雪面や凍結面上等で優れた防滑効果を発揮する靴底用防滑体として、靴底接地面側に取り付けられる靴底用防滑体であって、靴底に接地面意匠が付形され、その面に網目状の吸水性繊維シートが積層一体化されてなる靴底用防滑体を開示する。そして、その接地面においては、靴底用防滑体本体が40〜90%露出していることを開示している。
皮革調の意匠を施すためにゴム底の表面に天然皮革を接合させる場合、上述のように、接着剤で貼り合せる方法が採用されていた。このような方法は、予めゴム底本体を成形した後に、その表面に接着剤で天然皮革を接着する工程が必要になるために、生産性が低くなるという欠点があった。また、このような生産性の欠点を解決するために、ゴム底本体を成形する際に、金型のキャビティ内に天然皮革と未架橋ゴムシートとの積重体を配置し、加熱プレスすることによりゴムを加硫させながら成形することにより、ゴム底表面に天然皮革を一体化させるような方法も考えられる。しかし、ゴム底の成形には、一般的に140〜180℃付近の温度で数分間プレスして加硫を進行させる処理が必要であるために、天然皮革のコラーゲンが変性して天然皮革が縮んだり反ったりして寸法精度よくゴム底の表面に一体化させることができなかった。また、天然皮革は充実度が高いために通気性が悪い。そのために、プレスしても未加硫のゴム成分が天然皮革の内部に均等に浸透しにくく、天然皮革の有する10μm程度の毛穴にゴム成分が優先的に浸透した後、表面の毛穴の開口からゴム成分が表面に浸み出てきて表面の平滑性を失わせるという問題があった。
本発明は上述したような課題、すなわち、靴底のような耐摩耗性が要求される弾性樹脂成形体において、実用的に用いられる、皮革調に加飾された加飾弾性樹脂成形体を提供することを目的とする。
本発明の加飾弾性樹脂成形体は、弾性樹脂基材と、弾性樹脂基材の表層に配された繊維絡合シートとを備え、繊維絡合シートの内部空隙に弾性樹脂基材の表層が侵入しており、繊維絡合シートは、平均繊度0.5デシテックス以下の極細繊維からなる。このような加飾弾性樹脂成形体には、表層に皮革調の外観を有する繊維絡合シートが配されている。また、繊維絡合シートに弾性樹脂基材の表層が侵入して一体化されているために、皮革調の表面を有する繊維絡合シートの耐摩耗性が向上する。
弾性樹脂基材の表層は、繊維絡合シートの全厚みに対して、15%以上侵入していることが、表面の耐摩耗性が充分に維持される点から好ましい。
また、繊維絡合シートは、弾性樹脂基材に近い側の第一面とその遠い側の第二面とを備え、侵入した弾性樹脂基材が第二面から浸み出ていないことが、表面の平滑性に優れた加飾弾性樹脂成形体が得られる点から好ましい。
繊維絡合シートの見かけ密度は0.4g/cm3以上であることが、耐摩耗性及び表面の平滑性により優れた加飾弾性樹脂成形体が得られる点から好ましい。
また、弾性樹脂基材としては、例えばゴム材が耐摩耗性に優れている点から好ましい。
また、加飾弾性樹脂成形体の厚みに対する、繊維絡合シートの厚みの割合が10%以下であることが、耐摩耗性をさらに向上させることができる点から好ましい。
また、本発明の靴底は、上記加飾弾性樹脂成形体からなる靴底であり、繊維絡合シートが配された側の面が靴の接地面になるものである。
また、本発明の加飾弾性樹脂成形体の製造方法は、未加硫ゴムシートの表面に繊維絡合シートを配置した積重体を形成する工程と、所定の成形型内に配置した前記積重体を加熱プレスすることにより成形及びゴム加硫を進行させる工程と、を備え、繊維絡合シートは、平均繊度0.5デシテックス以下の極細繊維からなり、見かけ密度が0.4g/cm3以上である。このような製造方法によれば、成形において、未加硫ゴムが繊維絡合シートの表側から染み出てくることが抑制されるために、表面の平滑性を維持することができる。
また、繊維絡合シートの、JIS L 1096の通気性試験A法により測定された通気量が0.01〜5cm3/cm2・秒であることが好ましい。
本発明によれば、靴底のように耐摩耗性が要求される弾性樹脂成形体の表面を皮革調に加飾することができる。
本発明に係る加飾弾性樹脂成形体の一実施形態として、皮革調に加飾された靴のゴム底について詳しく説明する。図1に本実施形態の靴の加飾ゴム底10をその接地面側(表側)から見たときの上面図、図2に図1のII-II'断面における部分模式断面図を示す。
図1に示すように、加飾ゴム底10においては、ゴム底本体1の表面の一領域に皮革調の外観を呈する極細繊維からなる繊維絡合シート(以下、単に、極細繊維絡合シートとも称する)2が接合されている。極細繊維絡合シート2は、平均繊度0.5デシテックス以下の極細繊維の繊維絡合体である。そして、図2に示すように、極細繊維絡合シート2は、その内部空隙にゴム底本体1の表層のゴムを侵入させて一体化されることにより、ゴム底本体1と強固に接合されている。
本実施形態の加飾ゴム底10について、その製造方法を説明しながら、さらに詳しく説明する。
はじめに、極細繊維絡合シート2について説明する。極細繊維絡合シート2は、平均繊度0.5デシテックス以下の極細繊維からなる繊維絡合体である。また、極細繊維絡合シート2は、必要に応じて、高分子弾性体を含んでもよい。
本実施形態の極細繊維絡合シートの製造方法としては、例えば、極細繊維を形成可能な極細繊維発生型繊維の繊維ウェブを製造し、繊維ウェブを絡合処理し、極細繊維発生型繊維を極細繊維化処理することにより形成される。
極細繊維発生型繊維の繊維ウェブの製造においては、はじめに、平均繊度0.5デシテックス以下の極細繊維を形成しうる極細繊維発生型繊維を紡糸する。極細繊維発生型繊維の紡糸方法は特に限定されない。具体的には、例えば、選択的に除去可能な樹脂からなる海成分と極細繊維を形成するための樹脂からなる島成分とを含む海島型繊維を溶融紡糸する方法や、複数の極細繊維の溶融紡糸直後に極細繊維同士を軽く接着させて形成され、機械的操作により解きほぐされることにより複数の極細繊維が形成されるような剥離分割型繊維を形成する方法や、花弁状に複数の樹脂を交互に集合させてなる花弁型繊維を形成する方法等、極細繊維を形成しうる繊維であれば特に限定なく用いられる。本実施形態では、海島型繊維を用いた製造方法を代表例として挙げて、詳しく説明する。
海島型繊維は、選択的に除去可能な海成分の樹脂と極細繊維を形成するための樹脂からなる島成分の樹脂とを溶融複合紡糸用の口金から吐出し、必要に応じて延伸処理することにより形成される。
海島型繊維の島成分は、極細繊維を形成するための樹脂である。その具体例としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET),イソフタル酸変性PET,スルホイソフタル酸変性PET,ポリブチレンテレフタレート,ポリヘキサメチレンテレフタレート等の芳香族ポリエステル;ポリ乳酸,ポリエチレンサクシネート,ポリブチレンサクシネート,ポリブチレンサクシネートアジペート,ポリヒドロキシブチレート−ポリヒドロキシバリレート共重合体等の脂肪族ポリエステル;ポリアミド6,ポリアミド66,ポリアミド10,ポリアミド11,ポリアミド12,ポリアミド6−12等のポリアミド;ポリプロピレン,ポリエチレン,ポリブテン,ポリメチルペンテン,塩素系ポリオレフィンなどのポリオレフィン;エチレン単位を25〜70モル%含有する変性ポリビニルアルコール等の変性ポリビニルアルコール;およびポリウレタン系エラストマー,ポリアミド系エラストマー,ポリエステル系エラストマーなどのエラストマー等の熱可塑性樹脂が挙げられる。これらの熱可塑性樹脂はそれぞれ単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中では、PET,イソフタル酸変性PET,ポリ乳酸,ポリアミド6,ポリアミド12,ポリアミド6−12,これらポリアミドの共重合体,ポリプロピレンが、紡糸性などの生産性及び後述するゴム底本体の成形工程における熱や圧力に対する形態安定性に優れ、また、得られる繊維絡合シートの表面の耐摩耗性や機械的特性にも優れる点から好ましい。
極細繊維を形成するための樹脂には、本発明の効果を損なわない範囲で、その他の添加剤、具体的には、例えば、難燃剤,触媒,着色防止剤,耐熱剤,難燃剤,滑剤,防汚剤,蛍光増白剤,艶消剤,着色剤,光沢改良剤,制電剤,芳香剤,消臭剤,抗菌剤,防ダニ剤,無機微粒子等を必要に応じて配合してもよい。
海島型繊維の海成分は、海島型繊維を極細繊維に変換する際に、溶剤により選択的に抽出除去されたり、熱水または分解剤により選択的に分解除去されたりする成分である。このような海島型繊維の海成分を形成するための樹脂の具体例としては、例えば、ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリスチレン,エチレン−プロピレン共重合体,エチレン−酢酸ビニル共重合体,スチレン−エチレン共重合体,スチレン−アクリル共重合体,ポリビニルアルコール系樹脂(PVA)等が挙げられる。これらの中では、有機溶剤を用いることなく製造することができる点から、PVAが特に好ましい。
PVAのケン化度としては、90〜99.99モル%、さらには93〜99.98モル%、とくには、94〜99.97モル%、殊には、96〜99.96モル%の範囲であることが好ましい。PVAのケン化度がこのような範囲である場合には、水溶性に優れ、熱安定性が良好で、溶融紡糸性に優れ、また、生分解性にも優れたPVAが得られる。
極細繊維発生型繊維の繊維ウェブは、紡糸した極細繊維発生型繊維をカットすることなく形成された長繊維ウェブであっても、カットして短繊維にした後、カード、クロスラッパー、ランダムウェッバーなどを用いて形成された短繊維ウェブであってもよい。これらの中では、長繊維ウェブが、繊維の嵩高性が抑制されて繊維密度が高くなるために、短繊維ウェブを用いた場合に比べて、表面の耐摩耗性を向上させることができる点、及び、後述するゴム底の成形工程において、未加硫のゴムが繊維絡合シートの表側から染み出してくることが抑制されやすい点から好ましい。
海島型繊維の長繊維ウェブの製造方法としては、例えば、海成分ポリマーと島成分ポリマーとを複合紡糸用口金から押出して海島型繊維を溶融紡糸し、口金から吐出された溶融状態の海島型繊維を冷却装置により冷却した後、エアジェットノズルなどの吸引装置を用いて、目的の繊度となるように1000〜6000m/分の引取速度に相当する速度の高速気流により牽引細化し、移動式ネットなどの捕集面上に堆積させることにより形成される。また、必要に応じて、得られたウェブをプレスすることにより部分的に圧着して形態を安定化させる処理をしてもよい。
このようにして得られたウェブを複数枚重ね、クロスラッパー等を用いてラッピング処理することにより、海島型繊維の繊維ウェブが形成される。
海島型繊維の平均繊度は特に限定されないが、例えば、1〜10デシテックス程度であることが好ましい。また、海島型繊維の海成分と島成分との体積比に相当する横断面における海成分と島成分との平均面積比も特に限定されないが、5/95〜70/30であることが好ましい。
このようにして得られた極細繊維発生型繊維の繊維ウェブを絡合処理することにより、極細繊維発生型繊維の繊維絡合シートが形成される。具体的には、極細繊維発生型繊維の繊維ウェブに、その両外側から同時または交互に少なくとも1つ以上のバーブが貫通する条件でニードルパンチ処理を行う。なお、絡合処理方法は、ニードルパンチの代わりに、水流を用いた水流交絡機で絡合する方法等を用いてもよい。このようにして、極細繊維発生型繊維の繊維絡合シートが形成される。
極細繊維発生型繊維の繊維絡合シートは、必要に応じて熱収縮処理が施されてもよい。熱収縮処理することにより、絡合状態がさらに緻密化される。また、熱プレスすることにより、さらに緻密化してもよい。このように緻密化することにより、耐摩耗性を向上させるとともに、後述するゴム底の成形工程において、未加硫のゴムが繊維絡合シートの表側から染み出してくることを抑制しやすくなる点から好ましい。
上述のようにして得られた極細繊維発生型繊維の繊維絡合シート中に含まれる、極細繊維発生型繊維を極細繊維化することにより、極細繊維発生型繊維が極細繊維化され、極細繊維絡合シートが形成される。
例えば、極細繊維発生型繊維が海島型繊維である場合、海島型繊維の繊維絡合シートを、島成分を形成する樹脂を溶解及び分解せず、海成分を形成する樹脂のみを選択的に溶解または分解するような溶剤または分解剤で処理する方法が挙げられる。具体的には、例えば、島成分を形成する樹脂がポリアミド系樹脂やポリエステル系樹脂であり、海成分を形成する樹脂がPVAである場合、85〜100℃の温水が溶剤として用いられる。また、島成分を形成する樹脂がポリアミド系樹脂やポリエステル系樹脂であり、海成分を形成する樹脂が易アルカリ分解性の変性ポリエステルである場合、水酸化ナトリウム水溶液などのアルカリ性分解剤が分解剤として用いられる。これらの中では、特に、海成分の樹脂としてPVAを用い、海成分の除去率が95質量%以上になるまで85〜100℃の熱水中で100〜600秒間処理することによりPVAを除去することが好ましい。このようにして海島型繊維を極細繊維化することにより、極細繊維絡合シートが形成される。
極細繊維の平均繊度は0.5デシテックス以下であり、0.001〜0.5デシテックス、さらには0.05〜0.2デシテックスであることが好ましい。極細繊維の平均繊度が0.5デシテックスを超える場合には、繊維が嵩高くなって繊維密度が低くなり、繊維絡合シートの表面の充実感が低下するとともに、ゴム底の成形工程においては、未加硫のゴムが繊維絡合シートの表側から染み出しやすくなる傾向がある。
このようにして、平均繊度0.5デシテックス以下の極細繊維からなる極細繊維絡合シートが得られる。極細繊維絡合シートの目付としては、80〜800g/m2、さらには150〜500g/m2程度であることが好ましい。極細繊維絡合シートの目付が低すぎる場合には、得られる極細繊維絡合シートの表面の充実感が低下するとともに、ゴム底の成形工程において、熱や圧力に対する形態安定性が低下したり、未加硫のゴムが極細繊維絡合シートの表側から染み出したりしやすくなる傾向がある。
また、このようにして得られた極細繊維絡合シートには、形態安定性を向上させたり、後述するゴム底の成形工程において未加硫のゴムが繊維絡合シートの表側から染み出してくることを抑制したり、耐摩耗性を向上させたり、着色したりする目的で、必要に応じて高分子弾性体を含浸付与してもよい。具体的には、例えば、極細繊維絡合シートに高分子弾性体を含む液を含浸させた後、高分子弾性体を凝固させることにより、極細繊維絡合シート中に高分子弾性体が含浸付与される。
高分子弾性体としては、従来から極細繊維絡合シートを用いた人工皮革を製造する際に使用されている高分子弾性体が特に限定なく用いられうるが、例えば、融点が170℃以上、さらには180℃以上であるような高分子弾性体が、ゴム底の成形工程においても、熱や圧力に対する形態安定性を高く維持することができる点から特に好ましい。高分子弾性体の具体例としては、例えば、ポリウレタン系樹脂,アクリル系樹脂,ポリアミドエラストマー等のポリアミド系樹脂,ポリエステルエラストマー等のポリエステル系樹脂,弾性ポリスチレン系樹脂,弾性ポリオレフィン系樹脂等が挙げられる。これらは単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中では、ポリウレタン系樹脂が、耐摩耗性に優れるとともに、柔軟性と充実感に優れる点からとくに好ましい。また、特に、カーボネート系ポリウレタンやエーテル系ポリウレタンのような硬度が高いポリウレタン系樹脂、特に、ソフトセグメントとしてポリへキシレンカーボネートジオール単位とポリメチルペンタンジオール単位を含有し、ハードセグメントとして水添メチレンジイソシアネート単位を有するようなポリウレタン系樹脂が、耐摩耗性、高融点、機械的特性に優れる点から好ましい。
高分子弾性体は、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、着色剤,難燃剤,触媒,着色防止剤,耐熱剤,滑剤,防汚剤,蛍光増白剤,艶消剤,光沢改良剤,制電剤,芳香剤,消臭剤,抗菌剤,防ダニ剤,無機微粒子等を含有してもよい。
高分子弾性体を含浸付与する方法の具体例としては、例えば、極細繊維絡合シートに、ポリウレタンエマルジョンやアクリル系エマルジョンのような高分子弾性体を含むエマルジョンを含浸させた後、乾燥することにより凝固させる方法が好ましい。このとき、ポリウレタン系樹脂の自己乳化型水系エマルジョンを用いた場合には、ポリウレタン系樹脂を均質に含浸させることができる点から特に好ましい。
含浸させる高分子弾性体の質量割合としては、高分子弾性体の質量(R)と極細繊維絡合シートの質量(F)との質量比(R/F)が0/100〜50/50、さらには、1/99〜20/80になるような比率に調整されることが好ましい。高分子弾性体の比率が高すぎる場合には、ゴム底の成形工程において、極細繊維絡合シートの内部にゴム底の表層を侵入させにくくなる傾向がある。
このようにして得られた極細繊維絡合シートは、必要に応じて、スライスすることにより厚み調整したり、その表層をサンドペーパーなどを用いてバフィング処理して極細繊維を起毛したり、その表面に、例えば、銀面様の樹脂皮膜を形成したりてもよい。また、揉み柔軟化処理、逆シールのブラッシング処理、防汚処理、親水化処理、滑剤処理、柔軟剤処理、酸化防止剤処理、紫外線吸収剤処理、蛍光剤処理、難燃剤処理等の仕上げ処理が施されてもよい。
なお、極細繊維絡合シートの表面に樹脂皮膜を形成してもよい。樹脂皮膜を形成することにより、ゴム底の成形工程において、未加硫のゴムが極細繊維絡合シートに侵入しすぎることを抑制したり、耐摩耗性をさらに向上させたりすることができる。なお、樹脂皮膜を形成した場合には、通気性が低下することにより、ゴム底の成形工程において、未加硫のゴムが極細繊維絡合シートに侵入しにくくなる傾向がある。従って、樹脂皮膜は、成形工程の後に、付与してもよい。
樹脂皮膜は、例えば、極細繊維絡合シートの表面に、乾式造面法、ダイレクトコート法など、従来から人工皮革の銀面層の形成に用いられている方法が特に限定なく用いられる。なお、乾式造面法は、離型紙などの支持基材上に高分子弾性体の表皮膜を形成した後、その表皮膜の表面に接着剤を塗布し、極細繊維絡合シートの表面に貼り合せて、必要によりプレスして接着し、離型紙を剥離することにより樹脂皮膜を形成する方法である。また、ダイレクトコート法は、高分子弾性体を含む液状樹脂または樹脂液を極細繊維絡合シートの表面に直接塗布した後、硬化させることにより樹脂皮膜を形成する方法である。なお、樹脂皮膜を形成するための高分子弾性体としては、上述した極細繊維からなる繊維絡合シートに含浸させる高分子弾性体として列挙したものと同様の種類の高分子弾性体等、従来から銀面層の形成等に用いられている高分子弾性体が特に限定なく用いられる。
樹脂皮膜の厚みは、特に限定されず、耐摩耗性の向上や、ゴム底の成形工程において、未加硫のゴムが極細繊維絡合シートの表側から染み出してくることを抑制することができる程度を見ながら、適宜調整することが好ましい。具体的には、例えば、300μm以下、さらには、150μm以下、とくには100μm以下が挙げられる。なお、厚みが厚くなりすぎる場合には、ゴム底の成形工程において、空気が抜けにくくなることにより、未加硫のゴムを極細繊維絡合シートの内部に浸透させにくくする傾向がある。
また、成形に供される前の、必要に応じて、緻密化処理されたり、高分子弾性体が含浸されたり、樹脂皮膜が形成されたり、することにより見かけ密度が調整された後の、極細繊維絡合シートの見かけ密度としては、0.4〜0.8g/m3、さらには0.5〜0.7g/m3程度であることが好ましい。成形に供される前の極細繊維絡合シートの見かけ密度が低すぎる場合には、ゴム底の成形工程において、熱や圧力に対する形態安定性が低下したり、未加硫のゴムが極細繊維絡合シートの表側から染み出したりしやすくなる傾向がある。また、成形に供される前の極細繊維絡合シートの見かけ密度が高すぎる場合には、ゴム底の成形工程において、未加硫のゴムが極細繊維絡合シートに侵入しにくくなる傾向がある。
得られる加飾ゴム底における極細繊維絡合シートの厚みとしては、例えば、0.15〜1.5mm、さらには0.2〜0.8mm程度であることが好ましい。厚みが薄すぎる場合には、耐摩耗性が低くなったり、ゴム底の成形工程において、形態安定性が低下したり、未加硫のゴムが極細繊維絡合シートの表側から染み出しやすくなる傾向がある。
また、成形に供される前の極細繊維絡合シートは、JIS L 1096の通気性試験A法により測定された通気量が0.01〜5cm3/cm2・秒、さらには0.1〜2.5cm3/cm2・秒であることが好ましい。通気性が低すぎる場合には、ゴム底の成形工程において、内部の空気が抜けにくくなり、未加硫のゴムが極細繊維絡合シートの内部に浸透しにくくなる傾向がある。また、通気性が高すぎる場合には、ゴム底の成形工程において、未加硫のゴムが極細繊維絡合シートの表側から染み出しやすくなる傾向がある。
次に、ゴム底本体を成形するとともに、得られた極細繊維絡合シートをゴム底本体の表層で一体化させる工程について説明する。本実施形態においては、はじめに、未加硫ゴムシートの表面に極細繊維絡合シートを配置して積重体を形成し、その積重体をゴム底形状のキャビティを備えた金型内に配置する。そして、積重体を加熱プレスすることにより未加硫ゴムの加硫及び未加硫ゴムの極細繊維絡合シートへの含浸を進行させながら、ゴム底を成形する。このようにして、表層に極細繊維絡合シートが一体化されたゴム底が成形される。
未加硫ゴムシートのゴム原料としては、従来からゴム底のゴム原料として用いられている天然ゴム(NR)や各種合成ゴム等が特に限定なく用いられる。合成ゴムの具体例としては、例えば、スチレンブタジエン共重合ゴム(SBR),ポリイソプレンゴム(IR),ポリブタジエンゴム(BR),アクリルニトリルブタジエン共重合ゴム(NBR),エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM),ハロゲン化ブチルゴム等が挙げられる。これらは単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、未加硫ゴムシートには、炭酸カルシウム,炭酸マグネシウム,含水ケイ酸アルミニウム等の含水ケイ酸塩,二酸化チタン,酸化亜鉛等の白色充填剤や、カーボンブラック等の黒色充填剤等の他、通常、ゴム原料に配合される加硫剤、加硫促進剤、軟化剤、老化防止剤等が必要に応じた配合組成で配合される。
未加硫ゴムシートは、ゴム原料及び適宜選択された配合成分を混練し、シーティングし、適度な寸法に裁断することにより製造される。混練方法も従来から用いられているゴム混練法であれば特に限定されず、例えば、ニーダー、バンバリーミキサー、オープンロール等の混練機が特に限定なく用いられる。
得られた未加硫ゴムシートの表面に極細繊維絡合シートを配置して積重体を形成し、その積重体をゴム底形状のキャビティを備えた金型内に配置する。そして、金型を加熱プレス装置により加熱プレスすることにより、未加硫ゴムシートと極細繊維絡合シートとを一体化する。このとき、積重体が加熱プレスされることにより、軟化された未加硫ゴムシートが加硫しながら極細繊維絡合シートの空隙に徐々に含浸される。本成形工程においては、極細繊維絡合シートに徐々に含浸される軟化された未加硫ゴムが極細繊維絡合シートの表側から浸みださないように成形することが好ましい。極細繊維絡合シートの表側にまで未加硫ゴムが達してゴムが浸みだしたまま加硫された場合、接地面の平滑性が失われる。加熱プレス条件は特に限定されず、用いられるゴムの種類や配合組成により適宜選択されるが、例えば、120〜200℃、さらには140〜180℃程度の温度で、1〜20分間、さらには2〜10分間程度の範囲で設定される。
軟化された未加硫ゴムを極細繊維絡合シートの表側から浸みださないように成形するためには、例えば、上述したような、見かけ密度が0.4g/cm3以上に緻密性が調整されたり、JIS L 1096の通気性試験A法により測定された通気量が0.01〜5cm3/cm2・秒のように通気性が調整された極細繊維絡合シートを用いたり、表側から未加硫ゴムが染み出すことを防ぐために、その表面に樹脂皮膜を形成したりすることが好ましい。なお、樹脂皮膜を形成する極細繊維絡合シートの面は、積重体における未加硫ゴムシートに近い側の表面でも、遠い側の表面でもよいが、遠い側の表面に形成した方が、極細繊維絡合シートに未加硫ゴムを含浸させやすい点から好ましい。
なお、ゴム底の表面形状としては、靴の用途に合わせて、その接地面が平滑なものや、シボ模様や、スパイクパターンやトレッドパターンを有するものなど、特に限定されないが、本実施形態で例示した製造方法による場合には、その靴の接地面が平滑か、シボ模様であることが好ましい。凹凸の高低差が大きすぎるスパイクパターンやトレッドパターンが形成されている場合には、本実施形態の製造方法で製造する場合には、極細繊維絡合シートの剥離強度が低下する傾向がある。
そして、加硫後、金型を型開きして成形体を取り出すことにより、図1及び図2に示すような加飾ゴム底10が得られる。
なお、本実施形態の製造方法により得られる加飾ゴム底10は、図1及び図2に示すように、ゴム底本体1の表層が極細繊維絡合シート2に含浸して一体化されることにより、ゴム底本体1の表面に皮革様の意匠が付与されている。このような加飾ゴム底10においては、極細繊維絡合シート2にゴム底本体1のゴム成分が含浸しているために、その表層の耐摩耗性が向上する。また、ゴム成分の含浸によりゴム底本体1と極細繊維絡合シート2とが一体化されているために、ゴム底本体1と極細繊維絡合シート2との界面が不明確になるために、例えば、ゴム底本体1に接着剤で極細繊維絡合シート2を貼り合せたような形態に比べて、極細繊維絡合シート2の剥離強度が高くなる。
このようにして得られた加飾ゴム底10においては、極細繊維絡合シート2の厚みの割合が15%以下、さらには3〜10%程度であることが好ましい。加飾ゴム底10の厚みに対して、極細繊維絡合シート2の厚みの割合が高すぎる場合にはゴムが厚み方向に充分に浸み込みにくくなり、耐磨耗性が低下する傾向がある。
また、このようにして得られた加飾ゴム底10においては、極細繊維絡合シート2の全厚みに対してゴム底本体1の表層が、15〜100%、さらには、
25〜100%、とくには、45〜100%、侵入していることが好ましい。極細繊維絡合シート2の全厚みに対するゴム底本体1の表層の侵入割合が低すぎる場合には、極細繊維絡合シート2が充分に補強されず、表面の耐摩耗性が低くなる傾向がある。また、ゴム底本体1の表層の極細繊維絡合シート2の全厚みに対する侵入割合が高すぎる場合、具体的には100%を超えるような場合には、極細繊維絡合シート2の表面からゴム成分が浸み出てくることにより、表面の平滑性が低下する傾向がある。
25〜100%、とくには、45〜100%、侵入していることが好ましい。極細繊維絡合シート2の全厚みに対するゴム底本体1の表層の侵入割合が低すぎる場合には、極細繊維絡合シート2が充分に補強されず、表面の耐摩耗性が低くなる傾向がある。また、ゴム底本体1の表層の極細繊維絡合シート2の全厚みに対する侵入割合が高すぎる場合、具体的には100%を超えるような場合には、極細繊維絡合シート2の表面からゴム成分が浸み出てくることにより、表面の平滑性が低下する傾向がある。
以上本発明の一実施形態を詳しく説明したが、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更することができる。その一例としては、例えば、弾性樹脂基材として、ゴムの代わりに、熱可塑性エラストマーやポリウレタン等の弾性樹脂を用いてもよい。また、加飾弾性樹脂成形体として加飾ゴム底の例を挙げたが、その他、表面に皮革様の意匠の付与が求められるような、各種製品、具体的には、家具の表皮材や車両のインテリア素材としても適用しうる。また、加飾ゴム底10においては、ゴム底本体1の表面の一領域のみに極細繊維絡合シート2を配置した例を示したが、その代わりにゴム底本体の全面に極細繊維絡合シートを配置してもよい。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明の範囲はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
[実施例1]
海成分として、エチレンで変性した変性度10モル%の変性PVAを用い、島成分として変性度6モル%のイソフタル酸変性ポリエチレンテレフタレート(PET)を用い、繊維1本あたりの島数が25島で、海成分/島成分が25/75(質量比)となるような溶融複合紡糸用口金を用い、260℃で海島型のフィラメントを口金より吐出した。そして、紡糸速度が3700m/minとなるようにエジェクター圧力を調整し、平均繊度2.1デシテックスの海島型長繊維をネット上に捕集した。そしてネット上に捕集された海島型長繊維を表面温度42℃の金属ロールで軽く押さえることにより表面の毛羽立ちを抑えてネットから剥離し、さらに、表面温度55℃の格子柄の金属ロールとバックロールとの間を通過させて200N/mmの線圧で熱プレスすることにより、表面の繊維同士が仮融着した目付31g/m2のウェブを得た。
海成分として、エチレンで変性した変性度10モル%の変性PVAを用い、島成分として変性度6モル%のイソフタル酸変性ポリエチレンテレフタレート(PET)を用い、繊維1本あたりの島数が25島で、海成分/島成分が25/75(質量比)となるような溶融複合紡糸用口金を用い、260℃で海島型のフィラメントを口金より吐出した。そして、紡糸速度が3700m/minとなるようにエジェクター圧力を調整し、平均繊度2.1デシテックスの海島型長繊維をネット上に捕集した。そしてネット上に捕集された海島型長繊維を表面温度42℃の金属ロールで軽く押さえることにより表面の毛羽立ちを抑えてネットから剥離し、さらに、表面温度55℃の格子柄の金属ロールとバックロールとの間を通過させて200N/mmの線圧で熱プレスすることにより、表面の繊維同士が仮融着した目付31g/m2のウェブを得た。
そして、得られたウェブに油剤及び帯電防止剤を付与し、クロスラッピングすることにより8枚重ねて総目付が250g/m2の長繊維ウェブを作成した。そして、さらに、針折れ防止油剤をスプレーした。
そして、得られた海島型繊維の長繊維ウェブを、針先端からバーブまでの距離が3.2mmの6バーブ針を用い、針深度8.3mmで両面から交互に3300パンチ/cm2のパンチ密度でニードルパンチングした。ニードルパンチによる面積収縮率は68%であり、得られた繊維絡合シートの目付は350g/m2であった。
そして、海島型繊維の繊維絡合シートを巻き取りライン速度10m/分で70℃の熱水中に14秒間浸漬することにより熱収縮させた。さらに95℃の熱水中でディップニップ処理を繰り返すことにより変性PVAを溶解除去することにより、平均繊度0.08デシテックスの極細長繊維を25本含む繊維束が3次元的に交絡した極細繊維絡合シートが得られた。熱収縮前の海島型繊維の繊維絡合シートに対する極細繊維絡合シートの面積収縮率は52%であった。また、極細繊維絡合シートの目付は500g/m2、見かけ密度は0.52g/cm3、剥離強力は4.2kg/25mmであった。
極細繊維絡合シートは、スライス及びバフィング処理することにより厚み0.5mmに調整された。そして、厚み調整された極細繊維絡合シートにポリウレタンを極細繊維絡合シートに対し固形分で12質量%含浸付与し、さらに、5%owfの分散染料によりベージュ色に染色した。なお、付与されたポリウレタンは、融点180〜190℃、損失弾性率のピーク温度が−15℃、130℃における熱水膨潤率が35質量%である、ソフトセグメントがポリへキシレンカーボネートジオールとポリメチルペンタンジオールの70:30の混合物からなり、ハードセグメントが主として水添メチレンジイソシアネートからなるポリウレタンであった。
ポリウレタンが含浸付与された極細繊維絡合シートの表面はスエード調であった。そしてこのスエード調の表面を185℃、4kg/cm2の条件で熱プレス処理を行うことにより表面に起毛している繊維の配向を固定した。このようにして、厚み0.40mm、目付244g/m2、見かけ密度0.63g/cm3、通気量0.9cm3/cm2・秒に調整された極細繊維絡合シートを得た。なお、製造工程の工程通過性は良好であり、染色時の繊維の素抜けやほつれはなく、バフィング時の繊維の抜けも少なかった。なお、通気量は、JIS L 1096の通気性試験A法に準じて、測定した。
一方、次のようにして未加硫ゴムシートを調製した。初めに、ゴム底用のゴム配合物として、合成ゴム、加硫剤、加硫促進剤(ZnO)等を含む原料ゴム配合物を密閉式のニーダーで充分に混練した。そして、得られた混練物を3本ロールでシーティングし、裁断することにより未加硫ゴムシートを得た。
そして、靴底金型に合わせたサイズにカットされた未加硫ゴムシートの表面に、極細繊維絡合シートを載置して積重体を得、得られた積重体をシボ模様を有する靴底金型のキャビティに入れ、150〜180℃の温度で所定の加硫時間が経過するまで、加熱プレスすることにより、ゴム底本体とその表層で一体化された極細繊維絡合シートとを備えた加飾ゴム底が得られた。得られた加飾ゴム底のゴム底本体の厚みは約7mmであり、極細繊維絡合シートの厚みは約0.35mmであった。
このようにして得られた加飾ゴム底を厚み方向に切断したときの断面の走査型電子顕微鏡(SEM)による写真を図3に示す。図3に示すように、得られた加飾ゴム底においては、約0.35mmの厚みの極細繊維絡合シートがゴム底本体の表層に沈み込んで一体化されている。また、得られた加飾ゴム底の極細繊維絡合シートの表側からはゴムが浸み出ていなかった。
本実施例で製造された極細繊維絡合シート及び加飾ゴム底の特性は、次のようにして評価した。
〈極細繊維絡合シートに対するゴム成分の含浸状態〉
得られた加飾ゴム底を厚み方向に切断したときの断面のSEMの写真を観察して、以下の基準で判定した。
A:極細繊維絡合シートの内部空隙に極細繊維絡合シートの厚み45〜100%の領域までゴム底本体の表層が侵入していた。
B:極細繊維絡合シートの内部空隙に極細繊維絡合シートの厚み15〜45%の領域にまでゴム底本体の表層が侵入していた。
C:極細繊維絡合シートの内部空隙にゴム底本体の表層が実質的に侵入していなかった。
得られた加飾ゴム底を厚み方向に切断したときの断面のSEMの写真を観察して、以下の基準で判定した。
A:極細繊維絡合シートの内部空隙に極細繊維絡合シートの厚み45〜100%の領域までゴム底本体の表層が侵入していた。
B:極細繊維絡合シートの内部空隙に極細繊維絡合シートの厚み15〜45%の領域にまでゴム底本体の表層が侵入していた。
C:極細繊維絡合シートの内部空隙にゴム底本体の表層が実質的に侵入していなかった。
〈表面平滑性〉
A:表面に金型表面のシボ模様が正確に転写されており、高い平滑性を有していた。
B:ゴム底の成形前の極細繊維絡合シートと同等の平滑性を有していた。
C:極細繊維絡合シートの表面から不均一にゴムが露出しており、平滑性を失っていた。
A:表面に金型表面のシボ模様が正確に転写されており、高い平滑性を有していた。
B:ゴム底の成形前の極細繊維絡合シートと同等の平滑性を有していた。
C:極細繊維絡合シートの表面から不均一にゴムが露出しており、平滑性を失っていた。
〈耐摩耗性〉
直径13cmの円状にカットした加飾ゴム底をテーバーアブレージョンテスター(TABER INSTRUMENT Corp製)のターンテーブル上にセットした。そして、2個の摩耗輪(H−22(ダイトエレクトロン社製))で1000回摩耗させた。なお、荷重は1kgにセットした。そして、このときの加飾ゴム底の状態を以下の基準で判定した。
A:試験前に比べて、外観上の顕著な変化が認められなかった。
B:試験前に比べて、表面が毛羽立っていた。
C:表面の半分未満の領域にゴム層が露出していた。
D:表面の半分以上の領域にゴム層が露出していた。
直径13cmの円状にカットした加飾ゴム底をテーバーアブレージョンテスター(TABER INSTRUMENT Corp製)のターンテーブル上にセットした。そして、2個の摩耗輪(H−22(ダイトエレクトロン社製))で1000回摩耗させた。なお、荷重は1kgにセットした。そして、このときの加飾ゴム底の状態を以下の基準で判定した。
A:試験前に比べて、外観上の顕著な変化が認められなかった。
B:試験前に比べて、表面が毛羽立っていた。
C:表面の半分未満の領域にゴム層が露出していた。
D:表面の半分以上の領域にゴム層が露出していた。
以上の結果を下記表1に示す。
[実施例2]
実施例1で用いた、目付500g/m2、見かけ密度0.52g/cm3の極細繊維絡合シートをバフィング処理することにより厚み0.8mmに調整し、ポリウレタンを極細繊維絡合シートに対し固形分で0.2質量%含浸付与し、さらに、5%owfの分散染料によりベージュ色に染色した。そして、スエード調の表面を185℃、4Kg/cm2の条件で熱プレス処理を行うことにより表面に起毛している繊維の配向を固定した。このようにして、厚み0.72mm、目付460g/m2、見かけ密度0.64g/cm3、通気量0.15cm3/cm2・秒に調整された極細繊維絡合シートを得た。このようにして得られた極細繊維絡合シートを用いて加飾ゴム底を成形した以外は実施例1と同様に、加飾ゴム底を成形し、評価した。結果を表1に示す。
実施例1で用いた、目付500g/m2、見かけ密度0.52g/cm3の極細繊維絡合シートをバフィング処理することにより厚み0.8mmに調整し、ポリウレタンを極細繊維絡合シートに対し固形分で0.2質量%含浸付与し、さらに、5%owfの分散染料によりベージュ色に染色した。そして、スエード調の表面を185℃、4Kg/cm2の条件で熱プレス処理を行うことにより表面に起毛している繊維の配向を固定した。このようにして、厚み0.72mm、目付460g/m2、見かけ密度0.64g/cm3、通気量0.15cm3/cm2・秒に調整された極細繊維絡合シートを得た。このようにして得られた極細繊維絡合シートを用いて加飾ゴム底を成形した以外は実施例1と同様に、加飾ゴム底を成形し、評価した。結果を表1に示す。
[実施例3]
実施例1で用いた、目付500g/m2、見かけ密度0.52g/cm3の極細繊維絡合シートの代わりに、70℃の熱水中に14秒間浸漬する工程を省略して製造された、目付500g/m2、見かけ密度0.48g/cm3の極細繊維絡合シートを用いた。得られた極細繊維絡合シートをバフィング処理することにより厚み約0.9mmに調整し、ポリウレタンを固形分で0.2質量%含浸付与し、さらに、5%owfの分散染料によりベージュ色に染色した。そしてスエード調の表面を185℃、4Kg/cm2の条件で熱プレス処理を行うことにより表面に起毛している繊維の配向を固定した。このようにして、厚み0.92mm、目付460g/m2、見かけ密度0.50g/cm3、通気量2.1cm3/cm2・秒に調整された極細繊維絡合シートを得た。このようにして得られた極細繊維絡合シートを用いて加飾ゴム底を成形した以外は実施例1と同様に、加飾ゴム底を成形し、評価した。結果を表1に示す。
実施例1で用いた、目付500g/m2、見かけ密度0.52g/cm3の極細繊維絡合シートの代わりに、70℃の熱水中に14秒間浸漬する工程を省略して製造された、目付500g/m2、見かけ密度0.48g/cm3の極細繊維絡合シートを用いた。得られた極細繊維絡合シートをバフィング処理することにより厚み約0.9mmに調整し、ポリウレタンを固形分で0.2質量%含浸付与し、さらに、5%owfの分散染料によりベージュ色に染色した。そしてスエード調の表面を185℃、4Kg/cm2の条件で熱プレス処理を行うことにより表面に起毛している繊維の配向を固定した。このようにして、厚み0.92mm、目付460g/m2、見かけ密度0.50g/cm3、通気量2.1cm3/cm2・秒に調整された極細繊維絡合シートを得た。このようにして得られた極細繊維絡合シートを用いて加飾ゴム底を成形した以外は実施例1と同様に、加飾ゴム底を成形し、評価した。結果を表1に示す。
[実施例4]
実施例1で用いた極細繊維絡合シートの代わりに、実施例1で得られた極細繊維絡合シートの表面に、さらに、厚み0.15mmのポリウレタンからなる樹脂皮膜を形成した極細繊維絡合シートを用いた以外は実施例1と同様に、加飾ゴム底を成形し、評価した。なお、加飾ゴム底の成形においては、極細繊維絡合シートの樹脂皮膜が形成されていない面が未加硫ゴムシートの表面に対向するように配置した。結果を表1に示す。
実施例1で用いた極細繊維絡合シートの代わりに、実施例1で得られた極細繊維絡合シートの表面に、さらに、厚み0.15mmのポリウレタンからなる樹脂皮膜を形成した極細繊維絡合シートを用いた以外は実施例1と同様に、加飾ゴム底を成形し、評価した。なお、加飾ゴム底の成形においては、極細繊維絡合シートの樹脂皮膜が形成されていない面が未加硫ゴムシートの表面に対向するように配置した。結果を表1に示す。
[比較例1]
実施例1の加飾ゴム底の成形において、極細繊維絡合シートの樹脂皮膜が形成されている面が未加硫ゴムシートの表面に対向するように配置した以外は、実施例4と同様にして加飾ゴム底を成形し、評価した。結果を表1に示す。
実施例1の加飾ゴム底の成形において、極細繊維絡合シートの樹脂皮膜が形成されている面が未加硫ゴムシートの表面に対向するように配置した以外は、実施例4と同様にして加飾ゴム底を成形し、評価した。結果を表1に示す。
[比較例2]
実施例1で用いた、目付500g/m2、見かけ密度0.52g/cm3の極細繊維絡合シートをバフィング処理することにより厚み0.8mmに調整された。そして、極細繊維絡合シートにポリウレタンを固形分で25質量%含浸付与し、さらに、5%owfの分散染料によりベージュ色に染色した。そしてスエード調の表面を185℃、4Kg/cm2の条件で熱プレス処理を行うことにより表面に起毛している繊維の配向を固定した。このようにして、厚み0.75mm、目付560g/m2、見かけ密度0.75g/cm3、通気量0.04cm3/cm2・秒に調整された極細繊維絡合シートを得た。このようにして得られた極細繊維絡合シートを用いて加飾ゴム底を成形した以外は実施例1と同様に、加飾ゴム底を成形し、評価した。結果を表1に示す。
実施例1で用いた、目付500g/m2、見かけ密度0.52g/cm3の極細繊維絡合シートをバフィング処理することにより厚み0.8mmに調整された。そして、極細繊維絡合シートにポリウレタンを固形分で25質量%含浸付与し、さらに、5%owfの分散染料によりベージュ色に染色した。そしてスエード調の表面を185℃、4Kg/cm2の条件で熱プレス処理を行うことにより表面に起毛している繊維の配向を固定した。このようにして、厚み0.75mm、目付560g/m2、見かけ密度0.75g/cm3、通気量0.04cm3/cm2・秒に調整された極細繊維絡合シートを得た。このようにして得られた極細繊維絡合シートを用いて加飾ゴム底を成形した以外は実施例1と同様に、加飾ゴム底を成形し、評価した。結果を表1に示す。
[比較例3]
極細繊維絡合シートを用いる代わりに、平均繊度2デシテックスのPET繊維からなり、厚み1.75mm、目付350g/m2、見かけ密度0.20g/cm3の繊維絡合シートを用いた以外は実施例1と同様に、加飾ゴム底を成形し、評価した。結果を表1に示す。
極細繊維絡合シートを用いる代わりに、平均繊度2デシテックスのPET繊維からなり、厚み1.75mm、目付350g/m2、見かけ密度0.20g/cm3の繊維絡合シートを用いた以外は実施例1と同様に、加飾ゴム底を成形し、評価した。結果を表1に示す。
[比較例4]
実施例1において、ゴム底本体の成形時に極細繊維絡合シートと未加硫ゴムシートとの積重体を用いて成形する代わりに、未加硫ゴムシートのみを用いて成形した以外は実施例1と同様にして、ゴム底本体を成形した。そして、得られたゴム底本体に接着剤を用いて実施例1で得られたものと同様の極細繊維絡合シートを貼り合せることにより、加飾ゴム底を得た。そして、得られた加飾ゴム底を実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。
実施例1において、ゴム底本体の成形時に極細繊維絡合シートと未加硫ゴムシートとの積重体を用いて成形する代わりに、未加硫ゴムシートのみを用いて成形した以外は実施例1と同様にして、ゴム底本体を成形した。そして、得られたゴム底本体に接着剤を用いて実施例1で得られたものと同様の極細繊維絡合シートを貼り合せることにより、加飾ゴム底を得た。そして、得られた加飾ゴム底を実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。
表1から、本発明に係る実施例1〜4で得られた加飾ゴム底は、いずれも、極細繊維絡合シートの厚み15〜100%の範囲でゴム底本体の表層が侵入することにより極細繊維絡合シートが補強された結果、耐摩耗性が高くなっていた。一方、ゴム底本体のゴム成分が極細繊維絡合シートの表層から浸み出ていなかったために、表面の平滑性も保たれていた。また、通気量及び見かけ密度が適度であった実施例1及び実施例2で得られた加飾ゴム底においては、極細繊維絡合シートの厚み45〜100%の範囲でゴム底本体の表層が侵入することにより、耐摩耗性がとくに高かった。なお、実施例3で得られた加飾ゴム底は、極細繊維絡合シートの見かけ密度がやや低かったために、表面の耐摩耗性はやや低かった。また、実施例4で得られた加飾ゴム底は、極細繊維絡合シートの表面に樹脂皮膜を形成したことにより、通気量が低下して、極細繊維絡合シートの厚み0〜15%の範囲でゴム底本体の表層が侵入していたために、表面の耐摩耗性がやや低かった。
一方、極細繊維絡合シートの樹脂皮膜が形成されている面を未加硫ゴムシートの表面に対向するように配置した比較例1で得られた加飾ゴム底においては、極細繊維絡合シートにゴム底本体が実質上侵入していなかったために、耐摩耗性が低かった。同様に、高分子弾性体を25質量%含有することにより通気量が低下した比較例2で得られた加飾ゴム底においても、極細繊維絡合シートにゴム底本体が実質上侵入していなかったために、耐摩耗性が低かった。また、極細繊維ではない、平均繊度2デシテックスのPET繊維の繊維絡合シートを用いて得られた比較例3で得られた加飾ゴム底においては、表面の緻密性が低かったために表面の耐摩耗性が低かった。
本発明の加飾弾性樹脂成形体は、靴底をはじめとする、耐摩耗性と皮革様の意匠性の両立が求められるような、各種製品の素材として好適に用いられる。
1 ゴム底本体
2 極細繊維絡合シート
10 加飾ゴム底
2 極細繊維絡合シート
10 加飾ゴム底
Claims (9)
- 弾性樹脂基材と、前記弾性樹脂基材の表層に配された繊維絡合シートとを備え、
前記繊維絡合シートの内部空隙に前記弾性樹脂基材の表層が侵入しており、
前記繊維絡合シートは、平均繊度0.5デシテックス以下の極細繊維からなることを特徴とする加飾弾性樹脂成形体。 - 前記弾性樹脂基材の表層が、前記繊維絡合シートの全厚みに対して、15%以上侵入している請求項1に記載の加飾弾性樹脂成形体。
- 前記繊維絡合シートは、前記弾性樹脂基材に近い側の第一面とその遠い側の第二面とを備え、
侵入した前記弾性樹脂基材が前記第二面から浸み出ていない請求項1または2に記載の加飾弾性樹脂成形体。 - 前記繊維絡合シートの見かけ密度が0.4g/cm3以上である請求項1〜3の何れか1項に記載の加飾弾性樹脂成形体。
- 前記弾性樹脂基材がゴム材である請求項1〜4の何れか1項に記載の加飾弾性樹脂成形体。
- 前記繊維絡合シートの厚みの割合が前記弾性樹脂基材の厚みの10%以下である請求項1〜5の何れか1項に記載の加飾弾性樹脂成形体。
- 請求項1〜6の何れか1項に記載の加飾弾性樹脂成形体からなる靴底であり、前記繊維絡合シートの側が該靴の接地面になることを特徴とする靴底。
- 未加硫ゴムシートの表面に繊維絡合シートを配置した積重体を形成する工程と、
所定の成形型内に配置した前記積重体を加熱プレスすることにより成形及びゴム加硫を進行させる工程と、を備え、
前記繊維絡合シートは、平均繊度0.5デシテックス以下の極細繊維からなり、見かけ密度が0.4g/cm3以上であることを特徴とする加飾弾性樹脂成形体の製造方法。 - 前記繊維絡合シートの、JIS L 1096の通気性試験A法により測定された通気量が0.01〜5cm3/cm2・秒である請求項8に記載の加飾弾性樹脂成形体の製造方法。
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